JP7207592B2 - 記録装置および記録方法 - Google Patents
記録装置および記録方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7207592B2 JP7207592B2 JP2022077999A JP2022077999A JP7207592B2 JP 7207592 B2 JP7207592 B2 JP 7207592B2 JP 2022077999 A JP2022077999 A JP 2022077999A JP 2022077999 A JP2022077999 A JP 2022077999A JP 7207592 B2 JP7207592 B2 JP 7207592B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- ink
- main scanning
- head
- stop time
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 claims 1
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Description
メディアギャップをより大きな間隔に設定しなければならない場合とは、具体的には、例えば、記録メディアに両面記録(印刷)を行う場合において、片面に記録した際の記録メディアの膨潤による皺や撚れによるヘッド擦れを避けるようにする場合である。また、このような記録メディアの膨潤によらずとも、例えば、記録メディアが支持面から浮き上がり易い仕様の材質や厚みの場合には、同様にヘッド擦れを避けるようにメディアギャップをより大きな間隔に設定しなければならない。このようにメディアギャップを大きく設定した場合には、記録ヘッドが吐出したインクの着弾位置のばらつきが大きくなるために、記録品質が低下してしまう場合がある。着弾位置のばらつきが大きくなる要因の一つとして、記録ヘッドのヘッド面と記録メディアの記録面との間に発生する気流が影響していることが分かっている。この気流は、例えば、記録ヘッドと記録メディアとの相対移動により発生する。
本適用例によれば、支持部に支持された記録メディアの主走査方向の長さが長いほど所定停止時間が長くなるため、気流の影響をより弱めた上で引き続くパス動作(インクを吐出する動作)を実行させるようにすることができる。その結果、気流の影響により吐出されるインクの着弾位置がばらつく度合いが軽減され、記録品質の低下を抑制することができる。
本適用例によれば、記録ヘッドを主走査方向に移動させる主走査動作の停止位置から主走査動作中にノズルから記録メディアにインクを吐出するパス動作開始位置までの距離が短いほど所定停止時間が長くなる。そのため、気流の影響をより弱めた上で引き続くパス動作(インクを吐出する動作)を実行させるようにすることができる。その結果、気流の影響により吐出されるインクの着弾位置がばらつく度合いが軽減され、記録品質の低下を抑制することができる。
本適用例によれば、吐出するインクのサイズが小さいほど所定停止時間が長くなるため、気流の影響を受けやすくなるほど、影響を与える気流の勢いがより弱まってから引き続くパス動作(インクを吐出する動作)を実行させるようにすることができる。その結果、気流の影響により吐出されるインクの着弾位置がばらつく度合いが軽減され、記録品質の低下を抑制することができる。
本適用例によれば、吐出するインクの速度が低いほど所定停止時間が長くなるため、気流の影響を受けやすくなるほど、影響を与える気流の勢いがより弱まってから引き続くパス動作(インクを吐出する動作)を実行させるようにすることができる。その結果、気流の影響により吐出されるインクの着弾位置がばらつく度合いが軽減され、記録品質の低下を抑制することができる。
記録装置1は、プリンター100、および、プリンター100に接続される画像処理装置110によって構成されている。
プリンター100は、画像処理装置110から受信する記録データに基づいて、ロール状に巻かれた状態で供給される長尺状の「記録メディア」としてのロール紙5に所望の画像を記録するインクジェットプリンターである。
画像処理装置110は、プリンター制御部111、入力部112、表示部113、記憶部114などを備え、プリンター100に記録を行わせる記録ジョブの制御を行う。画像処理装置110は、好適例としてパーソナルコンピューターを用いて構成している。
画像処理装置110が動作するソフトウェアには、記録する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェア(以下アプリケーションと言う)や、プリンター100の制御や、プリンター100に記録を実行させるための記録データを生成するプリンタードライバーソフトウェア(以下プリンタードライバーと言う)が含まれる。
すなわち、画像処理装置110は、画像データに基づく記録画像をプリンター100に記録させるための記録データを介してプリンター100を制御する。
なお、プリンタードライバーは、ソフトウェアによる機能部として構成される例に限定するものではなく、例えば、ファームウェアによって構成されても良い。ファームウェアは、例えば、画像処理装置110において、SOC(System on Chip)に実装される。
入力部112は、ヒューマンインターフェイスとして情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードやマウスポインター、あるいは情報入力機器が接続されるポートなどである。
表示部113は、ヒューマンインターフェイスとしての情報表示手段(ディスプレー)であり、プリンター制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、プリンター100に記録する画像、記録ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部114は、ハードディスクドライブ(HDD)やメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、画像処理装置110が動作するソフトウェア(プリンター制御部111で動作するプログラム)や、記録する画像、記録ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
プリンター100は、記録部10、移動部20、制御部30、ギャップ調整部60などから構成されている。画像処理装置110から記録データを受信したプリンター100は、制御部30によって記録部10、移動部20、ギャップ調整部60を制御し、ロール紙5に画像を記録(画像形成)する。
記録データは、画像データを、画像処理装置110が備えるアプリケーションおよびプリンタードライバーによってプリンター100で記録できるように変換処理した画像形成用のデータであり、プリンター100を制御するコマンドを含んでいる。
画像データには、例えば、デジタルカメラなどによって得られた一般的なフルカラーのイメージ情報やテキスト情報などが含まれる。
移動部20は、主走査部40、副走査部50などから構成されている。主走査部40は、キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーター(図示省略)などから構成されている。副走査部50は、供給部51、収納部52、搬送ローラー53などから構成されている。
なお、インク滴を吐出する方式は、これに限定するものではなく、インクを液滴状に噴射させ、記録メディア上にドット群を形成する他の記録方式であってもよい。例えば、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極間の強電界でノズルからインクを液滴状に連続噴射させ、インク滴が飛翔する間に偏向電極から記録情報信号を与えて記録を行う方式、またはインク滴を偏向することなく記録情報信号に対応して噴射させる方式(静電吸引方式)、小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子などで機械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式、インクを記録情報信号に従って微小電極で加熱発泡させ、インク滴を噴射し記録を行う方式(サーマルジェット方式)などであってもよい。
ガイド軸42は、主走査方向に延在しキャリッジ41を摺接可能な状態で支持し、また、キャリッジモーターは、キャリッジ41をガイド軸42に沿って往復移動させる際の駆動源となる。
つまり、主走査部40(キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーター)は、制御部30の制御の下にキャリッジ41を(つまりは、記録ヘッド13を)ガイド軸42に沿って主走査方向に移動させる主走査動作を行う。
搬送ローラー53は、ロール紙5を主走査方向と交差する副走査方向(図1に示すY軸方向)に移動させる駆動ローラーやロール紙5の移動に伴って回転する従動ローラーなどから成り、ロール紙5を供給部51から記録部10の記録領域(プラテン15の上面で記録ヘッド13が主走査移動する領域)を経由し、収納部52に搬送する搬送経路を構成する。
つまり、副走査部50(供給部51、収納部52、搬送ローラー53)は、記録領域において、制御部30の制御の下にロール紙5を主走査方向と交差する副走査方向に相対移動させる副走査動作を行う。
インターフェイス31は、画像処理装置110のインターフェイス119に接続され、画像処理装置110とプリンター100との間でデータの送受信を行う。画像処理装置110とプリンター100との間は、直接、ケーブル等で接続してもよいし、ネットワーク等を介して間接的に接続してもよい。また、無線通信を介して、画像処理装置110とプリンター100との間でデータの送受信を行ってもよい。
メモリー33は、CPU32が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU32は、メモリー33に格納されているプログラム、および画像処理装置110から受信した記録データに従って、駆動制御部34を介して記録部10、移動部20を制御する。
記録する画像データは、インターフェイス119に接続される外部電子機器200から取得することができる。
移動制御信号生成回路35は、CPU32からの指示に従って、移動部20(主走査部40、副走査部50)を制御する信号を生成する回路である。
吐出制御信号生成回路36は、記録データに基づき、CPU32からの指示に従って、インクを吐出するノズルの選択、吐出する量の選択、吐出するタイミングの制御などをするためのヘッド制御信号を生成する回路である。
駆動信号生成回路37は、記録ヘッド13の圧電素子を駆動する駆動信号を含む基本駆動信号を生成する回路である。
ギャップ制御回路38は、CPU32からの指示に従って、ギャップ調整部60を制御する信号を生成する回路である。
駆動制御部34は、ヘッド制御信号と基本駆動信号とに基づいて、各ノズルのそれぞれに対応する圧電素子を選択的に駆動する。
図3は、記録ヘッド13におけるノズルの配列の例を示す模式図である。図3は、記録ヘッド13の下面(ヘッド面13S)を下から見た様子を示している。
図3に示すように、記録ヘッド13は、各インクを吐出するための複数のノズルが所定のノズルピッチで並んで形成された4つのノズル列130(ブラックインクノズル列K、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y)を備えている。ノズル列130は、副走査方向(Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)に沿って、一定の間隔(ノズル列ピッチ)で、各ノズル列130が平行になるように整列して並んでいる。
また、各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子(前述したピエゾ素子などの圧電素子)が設けられている(図示省略)。
図4は、ギャップ調整部60の構成を示す概念図である。
ギャップ調整部60は、主走査方向に延在するガイド軸42の両端部を支持するガイド軸支持部61、記録領域の外側においてプラテン15の上面に固定され、ガイド軸支持部61を上下方向(Z軸方向)に移動可能に支持するガイド軸昇降部62、キャリッジ41に搭載され、ヘッド面13Sとプラテン15に支持されるロール紙5の記録面との距離であるギャップ(以下、メディアギャップMGと言う)を検知可能なギャップセンサー63などから構成されている。
なお、メディアギャップMGを検知する方法は、光学式のハイトセンサーなどで直接測定する方法に限定するものではない。例えば、ガイド軸支持部61の基準高さ位置の情報に対してガイド軸昇降部62によって昇降(上下移動)させる量および、ロール紙5の厚み情報からメディアギャップMGを算出する方法であっても良い。
図5は、プリンタードライバーの基本機能の説明図である。
ロール紙5への記録は、画像処理装置110からプリンター100に記録データが送信されることにより開始される。記録データは、プリンタードライバーによって生成される。
以下、記録データの生成処理の基本的な内容について、図5を参照しながら説明する。
マトリクス状に配置された画素の内の、所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データを、ラスタデータと言う。なお、ラスタデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を記録するときの記録ヘッド13の移動方向(主走査方向)と対応している。
この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYK色系データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)に基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色系空間により表される例えば256階調(所定階調数)のCMYK色系データである。
すなわち、マトリクス状に並ぶハーフトーンデータは、ドットを形成する位置およびドットのサイズを含むドット形成仕様を示すデータである。
プリンタードライバーによるこれらの処理は、CPU115の制御の元にASIC116およびDSP117(図2参照)によって行われ、生成された記録データは、記録データ送信処理により、インターフェイス119を介してプリンター100に送信される。
ところで、制御部30は、記録に先立ち、ギャップセンサー63が検知したメディアギャップMGのデータを認識し、必要に応じ、最適な(あるいはより適切な)記録品質が得られるメディアギャップMGに補正すると説明したが、例えば、ロール紙5が支持面から浮き上がり易い仕様の材質や厚みの場合には、記録ヘッド13がロール紙5に接触するヘッド擦れを避けるようにメディアギャップMGをより大きな間隔に設定しなければならない。メディアギャップMGを大きく設定した場合には、記録ヘッド13が吐出したインクの着弾位置のばらつきが大きくなる傾向があり、記録品質が低下してしまう場合がある。
着弾位置のばらつきが大きくなる要因の一つとして、記録ヘッド13のヘッド面13Sとロール紙5の記録面との間に発生する気流が影響していることが分かっている。この気流は、主として、記録ヘッド13とロール紙5との相対移動により発生する。
極微量のインク滴をロール紙5に対して確実に着弾させるために、インク滴の初速は、比較的高く設定される。これにより、ノズルから噴射されたインク滴は、飛翔中に引き伸ばされて、先頭のメイン液滴と、その後に続く(メイン液滴よりサイズの小さな)サテライト液滴とに分離する。図6は、メイン液滴によって形成されたメインドットと、サテライト液滴によって形成されたサテライトドットを示している。
ヘッド面13Sとロール紙5の記録面との間に発生する気流の影響は、記録ヘッド13(キャリッジ41)の主走査移動(往復移動)において、移動方向を反転させた際に発生する気流によるものが最も大きい。図6に示す記録画像は、この気流の影響を評価するため、記録ヘッド13(キャリッジ41)を、記録領域を通過するように一旦-X方向に主走査移動させ、その後移動方向を+X方向に反転して、記録ヘッド13が記録領域に入った直後に全ノズルから同時に1ショットのインク滴を吐出して作成した画像である。
なお、図6において停止時間6msと記載しているが、この停止時間は、キャリッジ41の反転動作に伴い発生してしまうキャリッジ41の最低の停止時間であり、意図してキャリッジ41を停止させている時間ではない。
そこで、本実施形態の記録装置では、この気流の影響(キャリッジ41の反転に伴いヘッド面13Sとロール紙5の記録面との間に発生する気流の影響)を抑制するため、制御部30は、パス動作(主走査動作中にノズルからロール紙5にインクを吐出する動作)を行う前に、メディアギャップMGに基づいて決定される所定停止時間、主走査部40を停止するようにしている。具体的には、メディアギャップMGが大きくなるほど、気流の影響を受けやすくなるため、制御部30は、メディアギャップMGが大きいほど所定停止時間を長くしている。
また、本実施形態の記録方法としては、パス動作を行う前に、メディアギャップMGに基づいて決定される所定停止時間、主走査部40を停止することを特徴としている。
図7は停止時間93ms、図8は停止時間150ms、図9は停止時間312msのそれぞれにおけるインク滴着弾位置を示している。主走査部40を停止する時間以外は、図6に示す記録画像の場合と同じ条件で記録を行っている。図6から図9を比較参照して分かるように、この評価を行った範囲では、主走査部40を停止する時間が長いほど、インク滴着弾位置のばらつきの度合い(特にメインドットとサテライトドットとの着弾位置の差)が小さくなっている。つまり、主走査部40を停止する時間を長くし、気流が治まる時間を長く取るほど、インク滴着弾位置のばらつきの度合いが小さくなることが分かる。
例えば、制御部30は、主走査動作の速度が大きいほど所定停止時間を長くすることが好ましい。つまり、キャリッジ41の移動速度が大きいほどそれに伴って発生する気流も強くなるため、キャリッジ41の移動速度が大きいほど気流が治まる時間(所定停止時間)を長く取ることが好ましい。
ロール紙5の主走査方向の長さ(ロール紙5の幅)が長いほど、キャリッジ41が反転し停止する位置とロール紙5との距離が短くなるため、キャリッジ41が所定時間停止した後に再び主走査移動を開始しインク滴を吐出するまでの時間が短くなる。特に、記録領域とキャリッジ41の停止位置との間隔が狭い場合には、この影響が大きくなり、発生する気流を充分治めてからインク滴を吐出するようにする必要がある。そのため、制御部30は、プラテン15に支持されたロール紙5の主走査方向の長さ(ロール紙5の幅)が長いほど所定停止時間を長くすることが好ましい。
図10は、主走査動作の停止位置とパス動作開始位置との関係を示す概念図である。
図10は、ロール紙5に画像G1と画像G2とを記録する場合の、主走査移動するキャリッジ41の停止位置を示している。
画像G1を記録する場合、キャリッジ41は、位置P1と位置P2との間を主走査移動する。位置P1は、-X側でキャリッジ41が反転し停止する位置であり、位置P2は、+X側でキャリッジ41が反転し停止する位置である。
また、画像G2を記録する場合、副走査部50は、長さLだけロール紙5を副走査方向に相対移動させ、キャリッジ41は、位置P3と位置P4との間を主走査移動する。なお、ロール紙5を移動させているので、位置P1と位置P3とは同じ位置であり、位置P2と位置P4とは同じ位置であるが、分かり易くするため、図10では、キャリッジ41が移動しているように示している。
また、当然の事ながら、引き続く主走査動作においてインクを吐出しない場合には、所定停止時間を設ける必要が無い。
まず、記録に当たって、制御部30は、メモリー33に記憶されたデータテーブル(メディアギャップMGと所定停止時間とが対応付けられたデータテーブル)を参照し(ステップS1)、記録対象のロール紙5に対して設定されたメディアギャップMGに対応する所定停止時間Sを取得する(ステップS2)。
次に、制御部30は、記録データを参照し、ロール紙5に記録する画像の記録位置を認識する(ステップS3)。
次に、制御部30は、認識した画像の記録位置に対応する係数Kを算出する(ステップS4)。ここで、係数Kは、キャリッジ41の停止位置から画像を記録するためにインクの吐出を開始する位置までの長さDnに対応する数値であり、長さDnの関数として予め定めておく。
次に、制御部30は、ステップS2で取得した所定停止時間Sに係数Kを乗じ、画像を記録する際の実際の所定停止時間Wとして決定する(ステップS5)。
なお、ここで求められる所定停止時間Wは、記録される画像に対応して長さDnが複数有る場合には、それぞれの長さDnに対応する位置の複数の所定停止時間Wとして求められる。
制御部30は、記録を行うための記録データを参照することにより、引き続くパス動作において吐出するインクのサイズを認識することができる。従って、引き続くパス動作において、例えば、予め設定した所定のインクサイズ(閾値サイズ)を下回るサイズのインクの吐出が含まれる場合には、制御部30は、所定停止時間を長くする制御を行うことが好ましい。逆に言うと、気流が治まるまでの所定停止時間に匹敵する期間に、閾値サイズを下回る小さなインクが吐出されないことが予め認識される場合には、所定停止時間をより長くする必要がない(所定停止時間を短くすることができる)。
例えば、記録を行う記録画像のレイアウトだけを確認したいような場合など、それほど高品位の記録が求められない場合には、より高速に記録されることが好ましい。そのような場合には、例えば、ユーザーに記録モード(印刷モード)の選択を可能とし、例えば、“高精細”、“きれい”、“早い”の中から“早い”が選択された場合には、所定停止時間を0とするなどの制御を行う。
また、例えば、“高精細”の記録モードを選択し、記録に要する時間が長くなっても許容される場合には、所定停止時間を、効果の得られる最大値に設定するなどの制御を行う。
制御部30は、パス動作を行う前(すなわち、ノズルからロール紙5にインクを吐出する前)に、メディアギャップMGに基づいて決定される所定停止時間、主走査部40を停止(すなわち、記録ヘッド13を主走査方向に移動させる主走査動作を停止)する。そのため、引き続くパス動作(インクを吐出する動作)は、記録ヘッド13の動きに伴って発生する気流(記録ヘッド13のヘッド面13Sとロール紙5の記録面との間に発生する気流)の勢いが弱まった後に実行させるようにすることができる。その結果、記録ヘッド13のヘッド面13Sとロール紙5の記録面との間に発生する気流の影響により吐出されるインクの着弾位置がばらつく度合いが軽減され、記録品質の低下を抑制することができる。
具体的には、記録装置2が備える制御部30Aは、インターフェイス31A、CPU32A、メモリー33A、駆動制御部34、タッチパネル113A、記憶部114A、ASIC116A、DSP117Aを備えている。また、制御部30Aにおいて動作するソフトウェアには、記録する画像データを扱うアプリケーションや、プリンタードライバーが含まれる。
CPU32Aは、記録装置2全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー33Aは、CPU32Aが動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
タッチパネル113Aは、ヒューマンインターフェイスとしての情報入力手段および情報表示手段である。
記憶部114Aは、ハードディスクドライブ(HDD)やメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、記録装置2を制御するソフトウェア(制御部30Aで動作するプログラム)や、記録する画像、記録ジョブに関係する情報などが記憶される。
プリンタードライバーによる記録データの生成処理は、CPU32Aの制御の元にASIC116AおよびDSP117Aによって行われる。
Claims (10)
- 記録メディアにインクを吐出するノズルが列設されたヘッド面を有する記録ヘッドと、
前記記録メディアを支持する支持部と、
前記記録ヘッドを搭載し、主走査方向に移動する主走査動作を行うキャリッジと、
前記ヘッド面と前記支持部に支持された前記記録メディアの記録面との距離であるギャ
ップを調整するギャップ調整部と、
前記キャリッジ、前記ギャップ調整部を駆動制御する制御部と、
前記インクを前記記録ヘッドに供給するインク供給部と、を備え、
前記主走査動作中に前記ノズルから前記記録メディアに前記インクを吐出するパス動作
により前記記録メディアに記録を行う記録装置であって、
前記制御部は、前記パス動作を行う前に、前記ギャップに基づいて決定される所定停止
時間、前記キャリッジを停止し、
前記所定停止時間は、前記記録ヘッドが前記主走査方向に対して往復移動する際に、往
路移動から復路移動へ、あるいは復路移動から往路移動へ反転する際に前記キャリッジが
停止する時間であることを特徴とする記録装置。 - 前記制御部は、前記ギャップが大きいほど前記所定停止時間を長くすることを特徴とす
る請求項1に記載の記録装置。 - 前記制御部は、前記主走査動作の速度が高いほど前記所定停止時間を長くすることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。 - 前記制御部は、前記支持部に支持された前記記録メディアの前記主走査方向の長さが長
いほど前記所定停止時間を長くすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一
項に記載の記録装置。 - 前記制御部は、前記主走査動作の停止位置から前記パス動作開始位置までの距離が短い
ほど前記所定停止時間を長くすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項
に記載の記録装置。 - 前記制御部は、吐出する前記インクのサイズが小さいほど前記所定停止時間を長くする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の記録装置。 - 前記制御部は、吐出する前記インクの速度が低いほど前記所定停止時間を長くすること
を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の記録装置。 - 前記記録ヘッドに対して前記記録メディアを副走査方向に相対移動させる副走査動作を
行う副走査部を有し、
前記パス動作と前記副走査動作とを繰り返すことにより前記記録メディアに記録を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の記録装置。 - 記録メディアにインクを吐出するノズルが列設されたヘッド面を有する記録ヘッドと、
前記記録メディアを支持する支持部と、前記記録ヘッドを搭載し、主走査方向に移動する
主走査動作を行うキャリッジと、前記ヘッド面と前記支持部に支持された前記記録メディ
アの記録面との距離であるギャップを調整するギャップ調整部と、前記キャリッジ、前記
ギャップ調整部を駆動制御する制御部と、前記インクを前記記録ヘッドに供給するインク
供給部と、を備え、前記主走査動作中に前記ノズルから前記記録メディアに前記インクを
吐出するパス動作により前記記録メディアに記録を行う記録装置を用いて記録を行う記録
方法であって、
前記パス動作を行う前に、前記ギャップに基づいて決定される所定停止時間、前記キャ
リッジを停止することを特徴とする記録方法。 - 前記記録ヘッドに対して前記記録メディアを副走査方向に相対移動させる副走査動作を
行う副走査部を有し、
前記パス動作と前記副走査動作とを繰り返すことにより前記記録メディアに記録を行う
記録装置を用いて記録を行うことを特徴とする請求項9に記載の記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022077999A JP7207592B2 (ja) | 2018-01-10 | 2022-05-11 | 記録装置および記録方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018001691A JP7073723B2 (ja) | 2018-01-10 | 2018-01-10 | 記録装置および記録方法 |
JP2022077999A JP7207592B2 (ja) | 2018-01-10 | 2022-05-11 | 記録装置および記録方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018001691A Division JP7073723B2 (ja) | 2018-01-10 | 2018-01-10 | 記録装置および記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022106958A JP2022106958A (ja) | 2022-07-20 |
JP7207592B2 true JP7207592B2 (ja) | 2023-01-18 |
Family
ID=87654585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022077999A Active JP7207592B2 (ja) | 2018-01-10 | 2022-05-11 | 記録装置および記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7207592B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006218853A (ja) | 2005-01-13 | 2006-08-24 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 |
JP2007331297A (ja) | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007090793A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Seiko Epson Corp | 記録装置および液体噴射装置 |
-
2022
- 2022-05-11 JP JP2022077999A patent/JP7207592B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006218853A (ja) | 2005-01-13 | 2006-08-24 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 |
JP2007331297A (ja) | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022106958A (ja) | 2022-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10369782B2 (en) | Adjustment method of recording head and recording apparatus | |
US8684490B2 (en) | Image forming apparatus, method of processing image, and computer-readable recording medium | |
CN110014736B (zh) | 记录装置以及记录方法 | |
US10377129B2 (en) | Printing apparatus | |
US9427959B2 (en) | Liquid discharge apparatus, control method of liquid discharge apparatus, and device driver, and printing system | |
JP2012187859A (ja) | 画像形成装置、画像補正方法および画像補正プログラム | |
JP6398199B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法及び印刷制御プログラム | |
US10963761B2 (en) | Recording apparatus, recording method, and recording controlling device for printing code information | |
US7766441B2 (en) | Printing apparatus | |
JP2011255594A (ja) | 液体噴射装置、及び、液体噴射方法 | |
CN110774772B (zh) | 记录装置、图像处理装置以及记录方法 | |
JP4058913B2 (ja) | 印刷媒体の変形を考慮した印刷 | |
JP2018036984A (ja) | 画像処理装置、印刷装置、画像処理方法、およびプログラム | |
JP7207592B2 (ja) | 記録装置および記録方法 | |
US20050017999A1 (en) | Printing method, printing apparatus, computer-readable storage medium, and correction pattern | |
JP2014034144A (ja) | 画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体 | |
US10059097B2 (en) | Image processing method, image processing apparatus, and printing system | |
JP6399309B2 (ja) | 印刷制御装置および印刷制御方法 | |
US20250108611A1 (en) | Liquid ejecting apparatus, controller, control method and non-transitory computer readable medium storing program for controlling liquid ejecting apparatus | |
JP2012187894A (ja) | 画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体 | |
JP4661717B2 (ja) | 印刷装置、及び、ドット形成判定方法 | |
JP2018065302A (ja) | 画像処理装置、印刷システム、画像処理方法、プログラム | |
JP2007001269A (ja) | 印刷システム、プログラム及び印刷装置 | |
JP2017024232A (ja) | 液滴吐出装置、液滴吐出装置の調整方法 | |
JP2005014313A (ja) | 印刷装置、ドット形成判定方法、コンピュータプログラム、記録媒体、及び、コンピュータシステム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220531 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220531 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221206 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221219 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7207592 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |