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JP7206621B2 - 調光シート - Google Patents

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Description

本発明は、透過光のヘイズ,色調,輝度の少なくとも何れかを変調する調光シートに関する。特に、光の透過状態を変調する光学素子(調光層)として液晶層を用いた調光シートに関する。
液晶表示装置は、一般的な表示装置として、数値などの情報表示装置,映像などの画像表示装置などの様々な領域で利用されている。
これら液晶材料を用いた表示装置では、一定の間隔を保持して配置された電極を有する基板間に液晶分子を配向して挟み込み、さらにこれらを2枚の偏光板で挟み込んだものであり、電気的に液晶を駆動することにより、偏向光の透過率を変えることで、セル(画素)単位での透光状態-遮光状態の変調による表示を可能にしている。
一方で、建築や自動車などの居住空間における窓などの領域において、外部環境の変化に応じて居住空間を常に快適に保つための光学的な機能を窓ガラスに持たせた調光ガラスの検討がなされてきた(例えば、非特許文献1)。
このような調光ガラス用として液晶材料を用いる場合には、先に示した表示装置用の方式とは異なり、偏光板を用いず、光の利用効率の高い液晶表示素子として、液晶の透過状態(透明状態)と散乱状態(不透明状態)との間でスイッチングを行う液晶表示素子があり、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に配置された液晶分子を有する構成のポリマーネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、または、液晶分子がポリマー中に分散配置された構成の高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)を用いたものが知られており、透光-遮光でなく透明-散乱の状態変化を奏する素子として採用されている。
液晶表示装置(調光シート)では、液晶セルを構成する透明基材にスペーサが設けられ、このスペーサにより透明基材のギャップを規定し、液晶層を一定の厚みに保持している。スペーサには、例えばフォトレジストを使用して柱形状などに硬化して製造されるフォトスペーサや、液晶材料内に分散混合されるビーズスペーサなどがある。(特許文献1参照)
特許文献1では、「スペーサービーズの偏在化により調光膜としての均質性を損なうことがあった」ことを問題視しており、「可撓性のフィルム状の基板間に調光層を形成しても、均質な厚みを保持することができる調光層を実現する」ことを目的としている。好適なスペーサの構成としては、硬化系材料によるドット状(平面形状が円形,三角形,四角形,多角形の何れでもよく、厚み方向の形状が柱状,半錐状の何れでもよい)で、高さは80~200μmの範囲とされている。
特許文献1は「調光層の厚みを均質(一定)」とするものであり調光層の変調による視覚特性としては、調光シート全面に渡って一様に安定した表示品質を実現することを目的としている。
一方、調光フィルムの用途が多様化し、面内における透過率を漸次変化させ、面内において明暗のグラデーションを付すことが可能な調光フィルムに対する要望に応じることを目的とする先行技術として、特許文献2が公知である。
特許文献2では、液晶層に印加する駆動電圧を部分的に変調する手法が採用される。
特許文献2は、第1の電極と第2の電極互いとの間に電圧を加える給電部が設けられた2枚の電極を備え、給電部と異なる位置において、第1,第2の電極間が電気的に接続されており、第1,第2の電極間には抵抗部材が配置されていることを特徴とする。
また、第1または第2の電極をパターニングすることにより、面内における透過率(グラデーション)をパターンに応じて部分的に変調することも可能であるが、要素パターン毎に給電(印加電圧を制御)する機構が必要となり、製造が困難である。
特許文献2の手法では、部分的に第1,第2の電極間を接続して抵抗を制御する上で、多様で任意なパターン表示を目的とする場合、抵抗部材の配置箇所を増加することになり、同様に製造が困難となると共に、高電圧での駆動時には負荷増大に伴う発熱や発火リスクが増加することになる。
特開2004-61551号公報 特開2017-227675号公報
本発明では、調光層を挟持する透明電極層のパターニングや調光層に印加する駆動電圧を部分的に変調することなく、面内における透過率を変更させ、意匠性に優れた階調表現が可能な調光シートを提供することを目的とする。
本発明による調光シートは、
透明電極層が形成された第1及び第2の積層体により調光層を挟持し、電気的制御によって調光層の変調により光の透過状態を変調する調光シートにおいて、
前記第1及び第2の積層体の間に設けられ、高さが不均一な複数のスペーサを備えることを特徴とする。
調光層としては、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に配置された液晶分子を有するポリマーネットワーク型液晶などの液晶材料からなる液晶層が好適である。
本発明により、スペーサの高さ制御により、安全性を担保しつつも面内における透過率を変更させ、意匠性に優れた階調表現が可能な調光フィルムが提供される。
本発明の実施形態に係る調光シートの一例を示す主要部断面図。 調光シートへの印加電圧に対するヘイズ値を例示するグラフ。 特定の印加電圧のときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラスト。 本発明の他実施形態に係る調光シートの一例を示す主要部断面図(a),特定の印加電圧のときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラスト(b)。 本発明の他実施形態に係る調光シートの一例を示す主要部断面図(a),特定の印加電圧のときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラスト(b)。 本発明の他実施形態に係る調光シートの一例を示す主要部断面図。 調光シートへの印加電圧に対するヘイズ値を例示するグラフ。 特定の印加電圧のときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラスト。 本発明の他実施形態に係る調光シート(パターン形成)への特定の印加電圧のときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラスト。 本発明の他実施形態に係る調光シートの一例を示す主要部断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、同様または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図面は本発明の実施形態の一例を示すもので、これらに限定されるものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態に係る調光シート10の一例を示す主要部断面図である。調光フィルム10は、調光層(液晶層)12とその両面を挟み込むように、透明電極が透明基材に成膜された透明導電シートを構成する積層体11が配置されている。同図においては、上下の積層体それぞれの調光層(液晶層)12側に成膜された透明電極(更には、後述する「垂直配向膜」が透明電極上に成膜される場合もある)の図示は省略して、透明基材も含めた積層体11として示している。第1及び第2の積層体11の間には、高さの異なる複数のスペーサ13が備わり、第1及び第2の積層体11の離間距離(即ち、調光層(液晶層)12の厚さ)が規定されている。同図では、5つのスペーサが図示されており、右から1番目(A),3番目(B),5番目(C)のスペーサの高さは、C>B>Aとなっており、調光層(液晶層)12が薄い右側に向かい、調光シート10は、上側の積層体11が右下がりとなった全体的にテーパ形状を構成している。
積層体11を構成する透明基材は、材質などは特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選定することが可能である。例えば、リジッドな基材を採用する場合、ガラス板、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの樹脂材料からなるシートなどを単独あるいは、複数のものを組み合わせた複合材としたものなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
フレキシブルな基材を採用する場合、透明基材は、ロール・トゥ・ロール(roll to roll)方式での製造に適した実質的に透明なフレキシブルフィルム基材も用いることができる。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などのセルロース誘導体、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などからなるフィルムを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
このような透明基材には、紫外線吸収剤、安定剤などが添加されてあっても良いし、透明性フィルムのいずれかの面に、紫外線吸収層,熱線反射層,バリア層などが設けられてあってもなんら問題ない。
また、透明性フィルムには、適宜、易接着処理、帯電防止処理、などが施されてあっても良いし、更に補強基材などが設けられてあっても何ら問題ない。
透明電極は、従来公知の透明性を有する電極材料であればいずれも用いることができ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)導電膜,酸化錫導電膜,酸化亜鉛導電膜,高分子導電膜などからなる電極を例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるもので
はない。この様な透明電極は、真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的気相成長法(PVD法),各種化学的気相成長法(CVD法),各種塗布法等を用いることにより形成することができる。
本発明では、調光層(液晶層)12としてPDLC,PNLCの何れのタイプの液晶組成物も採用可能である。
調光層(液晶層)12を設けるための方法としては、前記透明電極を有する透明性フィルム上に、各種コーター等を用いて液晶組成物を塗布した後、もう一方の透明電極を有する透明性フィルムをラミネートする方法や、液晶組成物を滴下する所謂ODF(One-Drop-Fill)法など、従来公知の工法を任意に用いることができる。
液晶素子からなる調光層12には、その使用態様により、ノーマルモードとリバースモードの二種が知られている。ノーマルモードとは、電圧印加(ON)により透過状態となり、電圧除去(OFF)により散乱状態となるモードを言う。また、リバースモードとは、電圧除去(OFF)により透過状態となり、電圧印加(ON)により散乱状態となるモードを言う。リバースモードの場合、透明電極12の上に配向膜が形成されたフィルム基材を要することとなる。
リバースタイプの調光層(PNLC)を具備する調光シートでは、調光層の上側の透明導電シート(積層体)の間に配向膜を積層するとともに、調光層の下側の透明導電シート(積層体)の間にも配向膜が積層される。ポリマーネットワーク及び液晶分子は、一対の配向膜の間に配置されている。
配向膜は、いわゆる垂直配向膜であり、調光層に電圧を印加していないときに、液晶分子の長手方向が配向膜の法線方向に沿うように、当該液晶分子を配向する。このため、リバースタイプの調光層(PNLC)は、電圧を印加していないときに低ヘイズ状態となり、透過性が高くなる。
PNLCの駆動電圧は、一般にポリマーネットワークの構造上の特性(ドメインの大きさや形状,ポリマーネットワークの膜厚など)に依存しており、ポリマーネットワークの構造と、得られる光透過度あるいは光散乱度との関係において、駆動電圧が決定されている。100V以下の電圧領域において、十分な光透過/散乱度が得られるようなPNLCを構成するには、各ドメインがいずれも適正な大きさで均一となるように、かつ、形状も均一となるようにポリマーネットワークを形成する必要がある。
スペーサ13としては、特に限定するものではなく、各種の樹脂材料を広く適用することができるものの、本実施形態ではフォトレジストにより作製され、所望形状(高さ)にパターニングされた硬化物が採用される。
図2は、本実施形態の調光シートにおける上下の透明電極シート(積層体)11の間で印加する電圧に対する、調光シートのヘイズ値を、調光層(液晶層)12の厚さが異なるA,B,C3種類毎に例示するグラフである。厚さA,B,Cは、それぞれ図1での右から1番目(A),3番目(B),5番目(C)のスペーサ(便宜的に、スペーサ13A,13B,13Cと称する)の箇所に相当する。
ヘイズは、曇価とも呼ばれ、曇り具合,拡散度合いを表す指標であり、全光線透過率に対する拡散透過率の比として定義されるが、図2(後の図7)においては、最大ヘイズ=100,最小ヘイズ=0として表示する。(透明性の大小とは反する関係である。)
調光シートのヘイズは中間調を含めた3段階(低ヘイズ=透明,中間ヘイズ=半透明,
高ヘイズ=白濁)で変化する。便宜上、デジタル的に透明,半透明,白濁と表現したが、実際にはヘイズは印加電圧(あるいは、スペーサの高さ)に応じて多段階にアナログ的に変化する。
図2では、横軸の印加電圧がX→Y→Z(X<Y<Z)と増加するに従い、縦軸のヘイズは右下がりに低下する曲線プロファイルである。(即ち、ノーマルモード液晶の場合)
電圧=Xのときは、調光シート全面で高ヘイズ値であり、全面が白濁状態にある。
電圧=Yのときは、スペーサ13A近傍では低ヘイズな透明状態,スペーサ13B近傍では半透明状態,スペーサ13C近傍では高ヘイズな白濁状態にある。
電圧=Zのときは、調光シート全面で低ヘイズ値であり、全面が透明状態にある。
図3は、電圧=Yのときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラストである。ヘイズ高低を黒色の濃淡に置き換えて、黒=高ヘイズ,白=低ヘイズで示している。同図左側から右側に向かい、白濁による曇り度合いが徐々に低下して、右端では曇りのない透明状態となる。
<実施形態2>
図4(a)は、本発明の他実施形態に係る調光シート10の一例を示す主要部断面図である。同図でも、5つのスペーサが図示されており、右から1番目(A),3番目(B),5番目(C)のスペーサの高さは、B>A=Cとなっており、調光層(液晶層)12が中央部(スペーサ13Bに対応する箇所)で厚く左右両側(スペーサ13A,13Cに対応する箇所)で薄い構造であり、調光シート10は、上側の積層体11が中央部から左右両側に向かって下がった断面形状を構成している。
実施形態2の調光シートに電圧X,Y,Zを印加すると、実施形態1の場合と同様に、ヘイズは中間調を含めた3段階で変化する。
図4(b)は、電圧=Yのときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラストである。ヘイズ高低を黒色の濃淡に置き換えて、黒=高ヘイズ,白=低ヘイズで示している。同図中央部ら左右両側に向かい、白濁による曇り度合いが徐々に低下して、左右両端では曇りのない透明状態となる。
<実施形態3>
図5(a)は、本発明の他実施形態に係る調光シート10の一例を示す主要部断面図である。同図でも、5つのスペーサが図示されており、右から1番目(A),3番目(B),5番目(C)のスペーサの高さは、B,C>Aとなっており、調光層(液晶層)12が左側(スペーサ13Cに対応する箇所)から中央部(スペーサ13Bに対応する箇所)にかけて厚さが等しく、右側(スペーサ13Aに対応する箇所)で薄い構造であり、調光シート10は、上側の積層体11が左側から中央部にかけては一定の高さであり中央部から右側に向かって下がった断面形状を構成している。
調光シートに印加電圧X,Y,Zで電圧印加すると、実施形態1,2の場合と同様に、ヘイズは中間調を含めた3段階で変化する。
図5(b)は、電圧=Yのときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラストである。同図左側から中央部に向かい、白濁による曇り度合いが一定であり、中央部から右側に向かい、白濁による曇り度合いが徐々に低下して、右端では曇りのない透明状態となる。
<実施形態4>
図6は、本発明の他実施形態に係る調光シート10の一例を示す主要部断面図である。同図では、6つのスペーサが図示されており、右から1~3番目のスペーサが同じ高さ(
低)で、右から4~6番目のスペーサが同じ高さ(高)となっている。右から1番目のスペーサ(スペーサ13D)の配置箇所をD,右から3番目のスペーサ(スペーサ13E)の配置箇所をE,右から4番目のスペーサ(スペーサ13F)の配置箇所をF,右から6番目のスペーサ(スペーサ13G)の配置箇所をGとする。
実施形態1では5段階の高さのスペーサ,実施形態2,3では3段階の高さのスペーサが図示されるのに対して、本実施形態では2段階の高さのスペーサが図示されると共に、スペーサの配置間隔も一定でなく、粗密を伴って配置されている。
スペーサの高さに加えて配置の変更によるパターン表示も本実施形態における提案事項であり、スペーサの配置箇所には駆動~変調される液晶層が存在しないため、スペーサの配置(液晶の有無)に応じた視覚効果の発現を目的とするパターン形成も考えられる。
図7は、本実施形態の調光シートにおける上下の透明電極シート(積層体)11の間で印加する電圧に対する調光シートのヘイズ値を、スペーサの配置箇所D,E,F,G毎に例示するグラフである。同グラフでは、調光層(液晶層)12の厚さが異なる(D,E)および(F,G)の大略2種類の波形が描画される。
図7でも、横軸の印加電圧がX→Y→Z(X<Y<Z)と増加するに従い、縦軸のヘイズは右下がりに低下する曲線プロファイルである。
電圧=Xのときは、調光シート全面で高ヘイズ値であり、全面(D,E,F,G)が白濁状態にある。
電圧=Yのときは、スペーサ13F,G近傍では白濁から半透明に移行を始める段階の高ヘイズ値が維持された状態にあり、スペーサ13D,E近傍では低ヘイズ値の透明状態に変化している。
電圧=Zのときは、調光シート全面で低ヘイズ値となり、全面(D,E,F,G)が透明状態にある。
図8は、電圧=Yのときの調光シート全面の状態を概念的に示すイラストである。ヘイズ高低を黒色の濃淡に置き換えて、黒=高ヘイズ,白=低ヘイズで示している。
同図(a)が電圧=Xのとき,同図(b)が電圧=Yのとき,同図(c)が電圧=Zのときの図示である。
図9は、調光層(液晶層)12の厚さが異なる領域をパターン状に形成した場合、印加電圧に応じて調光シート全面が視覚される状態を示す図示である。
上段の3イラストは、実施形態4で例示した構造で、矩形の調光シート内部を左半分と右半分に領域分けし、左半分には液晶層が厚くなる高いスペーサを配置し、右半分には液晶層が薄くなる低いスペーサを配置した場合(領域分け以上のパターニングなし)の電圧X,Y,Zのときの調光シート全面の状態の図示である。
対比して示す下段の3イラストは、矩形の調光シート内部に、特定の図柄を形成して背景から浮かび上がらせることが出来る様にした改良例に係る図示である。
調光層の厚みの変化に応じて透過状態が変化する特定パターン部分では、特定の図柄として、調光シート内部に「太陽」と「三日月」のマークに見える領域を形成してある。
太陽,三日月の形状を規定する領域には、液晶層が厚くなる高いスペーサを配置し、背景となる部分には、液晶層が薄くなる低いスペーサを配置して、調光シートを作製すると、駆動電圧に応じて図示の様に変化する。
電圧=Xのときは、調光シート全面で高ヘイズ値であり、全面(太陽,三日月,背景)が一様に白濁状態にある。
電圧=Yのときは、特定パターン部分に相当する太陽・三日月マークの高ヘイズ値が維持された状態にあり、背景部では低ヘイズ値の透明状態に変化しており、隠し図柄が浮き上がって見える視覚的効果が発揮される。
電圧=Zのときは、調光シート全面で高ヘイズ値であり、全面(太陽,三日月,背景)が一様に透明状態になり、隠し図柄が隠蔽される視覚的効果が発揮される。
<実施形態5>
図10は、本発明の他実施形態に係る調光シート10の一例を示す主要部断面図である。実施形態1~4では、挟持される調光層(液晶層)12の厚さが変化することに伴い、第1及び第2の積層体11は非平行に配置され、上側の積層体11の上面は水平に図示されない箇所を具備している。透明電極シートである積層体11の基材として、可撓性を有する薄い樹脂フィルムを採用する場合、スペーサの高さに追随して樹脂フィルムが撓むことになるが、本実施形態では少なくとも一方の透明基材として厚みのあるリジッドな材料を用い、予め調光層(液晶層)側の表面を所定パターン状に設定した深さで掘り込んでおくことで、図示される様に第1及び第2の積層体11の最外面同士は平行であり、積層体11間で規定されるキャビティでは、調光層が挟持されるギャップの厚さが部分的に変化した構成となる。
図10に例示される場合、予めリジッドな基材表面を掘り込んだ(凹部を形成した)形状に応じて、5種類の調光層(液晶層)12の厚さが設定されている。
調光シート10の作製にあたっては、基材11表面を掘り込んだ後、透明電極(必要に応じて、更に配向膜)を成膜した基材11表面の所定箇所に、所定高さのスペーサ13を配置して立てておき、他方の基材と対向させた上で調光層(液晶層)12を塗布(または、注入)する。
スペーサ13としては、フォトスペーサでもビーズスペーサ(同図で、円形で図示)でも良い。
本実施形態に係る構造では、調光シート10の最外面同士が平行であり、装置などに装着する場合の取り扱いの上で容易であり、外見上の違和感を伴うことがない。
また、実施形態4(図9)で説明したパターン形成を行なう上で本実施形態の採用は好適である。例えば、基材表面を掘り込んでおく凹部の形状として、太陽マーク,三日月マークの輪郭を所定深さに設定するという応用例である。
スペーサ13の高さ(調光層12の厚さ)が多段階であると、上述した「電圧Y」の状態(高ヘイズ箇所,低ヘイズ箇所,半透明箇所)の発現の仕方が多彩となり、目視される半透明パターンも印加電圧に応じて多彩になるため、設計に応じた印加電圧での視覚情報による真贋判定に応用するなど、セキュリティ用途での転用も可能である。
10 … 調光シート
11 … 積層体(透明電極シート)
12 … 調光層(液晶層)
13(A~G) … スペーサ

Claims (8)

  1. 透明電極層が形成された第1及び第2の積層体により調光層を挟持し、電気的制御によって調光層の変調により光の透過状態を変調する調光シートにおいて、
    前記調光シートは前記透過状態の異なる複数の領域を目視可能であり、
    前記第1及び第2の積層体の間に設けられた複数のスペーサを備え、
    前記複数の領域は、
    前記スペーサのうち、高さが不均一な複数のスペーサが配置された領域と、
    前記スペーサの配置間隔が粗密を伴って配置された領域を含むことを特徴とする調光シート。
  2. 調光層が液晶材料からなる液晶層であり、透明電極に加える電圧により液晶層に含まれる液晶分子の配向状態を制御して、透過率を変化させる請求項1記載の調光シート。
  3. 液晶層が、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に配置された液晶分子を有する構成のポリマーネットワーク型液晶、または、液晶分子がポリマー中に分散配置された構成の高分子分散型液晶である請求項2記載の調光シート。
  4. 透明基材が、可撓性を有するガラスまたはプラスチックフィルムである請求項1~3の何れかに記載の調光シート。
  5. 第1及び第2の積層体は非平行に配置されてなる請求項1~4の何れかに記載の調光シート。
  6. 第1及び第2の積層体の最外面同士は平行であり、調光層が挟持されるギャップの厚さが部分的に変化した構成である請求項1~4の何れかに記載の調光シート。
  7. スペーサが調光層内に分散混合されるビーズスペーサである請求項1~6の何れかに記載の調光シート。
  8. スペーサがフォトスペーサである請求項1~6の何れかに記載の調光シート。
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