JP7192518B2 - 平面ステージ装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、碁盤目状に凸極が設けられた平面状のプラテン上を、移動体が移動する平面ステージが開示されている。ここで、移動体は、プラテン平面において直交するXY座標軸の各軸方向に移動磁界を発生する磁極を有する移動子を備える。この平面ステージでは、プラテン上において、エアの作用により浮上した状態の移動体の移動子に対して磁力を印加し、移動子の磁極とプラテンの凸極との間の磁力を変化させることにより、移動体をプラテン上において水平移動させるようにしている。
このような構成を有する平面ステージは、サーフェスモータステージ、ソーヤモータステージなどと称される。
しかしながら、この場合、移動体の移動方向における永久磁石の配置位置に依存して、各磁極においては、永久磁石によって作られる磁場の強さにばらつきが生じる。すると、各磁極においてコイル電流を制御して、永久磁石により作られる磁界を強めたり打ち消したりする方向に磁界を発生させても、磁極間の磁力に適切に差を設けることができず、効率良く推力が得られない場合がある。
そこで、本発明は、効率良く推力が得られる平面ステージ装置を提供することを目的とする。
また、プラテンは、炭素繊維プラスチック(CFRP)からなる基台上にストライプ状の凸極を設けた構成を有する。このように、凸極どうしが基台への接触面側において繋がっていないため、凸極(磁性体)の熱膨張率が、基台(CFRP)の熱膨張率に対して大きくても、温度変化による凸極の反りや剥がれは生じにくい。さらに、凸極の長手方向を、基台の炭素繊維の配向方向に対して直交する方向に一致させる。CFRPからなる基台の熱膨張率は、炭素繊維の配向比が高い方向に小さい。凸極の長手方向を、基台の炭素繊維の配向方向に対して直交する方向、つまり、基台の熱膨張率の大きい方向(基台と凸極との熱膨張率の差が小さい方向)に一致させることで、温度変化による凸極の反りや剥がれを抑制することができる。このように、軽量で、かつ温度変化による変形の少ないプラテンとすることができる。
このように、移動体の移動方向に沿って配置された磁極の組ごとに磁力発生部を設けることで、磁界の強さが特定の磁極に偏って生じることを抑制することができる。したがって、移動体の移動方向における磁極間の磁力の差を適切に制御することができ、効率良く移動体の推力を得ることができる。
さらに、上記の平面ステージ装置において、前記永久磁石は、前記磁極の上方にそれぞれ個別に設けられていてもよい。これにより、各磁極において永久磁石が作る磁界を強めることができ、移動体の推力を上げることが可能となる。
さらに、上記の平面ステージ装置において、前記基台は、その長手方向が前記炭素繊維の配向方向に一致していてもよい。この場合、凸極の長手方向を、基台の短手方向に一致させることができ、凸極の長手方向の長さを、基台の短手方向の長さと同等またはそれよりも短い長さとすることができる。したがって、温度変化による凸極の反りや剥がれを抑制することができる。
また、炭素繊維の剛性は、その配向方向に沿う方向が高い。そのため、ステージの長手方向を炭素繊維の配向方向に一致させることにより、長いステージであっても歪やたわみの少ないステージを実現することができる。
図1は、本実施形態における平面ステージ装置100の概略構成図である。
平面ステージ装置100は、平面状のプラテン10と、プラテン10上を水平方向(X方向)に移動可能な移動体20と、を備える。本実施形態における平面ステージ装置100は、例えば、ワークWを加工する加工装置のワークステージとして使用することができる。
基台11は、炭素繊維強化プラスチック部材(CFRP部材)により構成されている。CFRP部材は、複数のプリプレグが積層された構成を有する。プリプレグは、炭素繊維に、繊維の方向性を持たせたまま樹脂を含浸させたシート状の部材である。プリプレグを構成する樹脂は、例えば熱硬化性のエポキシ樹脂である。なお、プリプレグを構成する樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール、シアネートエステル、ポリイミド等の熱硬化性樹脂を用いることもできる。
なお、CFRP部材は、異方性を持たせるように繊維の配向が設定されていればよく、一方向性のCFRP部材に限定されるものではない。
このようにして製作されたCFRP部材は、鉄やアルミなどの金属材料よりも低密度(即ち軽い)でありながら、高強度な材料となる。基台11は、上記の完成されたCFRP部材を所望の大きさに切り出した部材である。
また、基台11は、その長手方向を炭素繊維の配向方向であるX方向に一致させた細長い形状の部材とすることができる。例えば、基台11のX方向の長さは4m程度であり、基台11のY方向の長さは100mm~200mm程度とすることができる。
なお、図2において、凸極12のY方向(長手方向)における長さは、基台11のY方向における長さよりも短いが、基台11のY方向における長さと同等であってもよい。
また、図1に示すように、凸極12と凸極12との間は、非磁性体13により埋められている。非磁性体13は、例えば樹脂により構成されている。なお、図2においては、非磁性体13の図示は省略している。
このように、それぞれの凸極12は、基台11であるCFRP部材の炭素繊維の配向方向に沿って平行に並べられており、また凸極12どうしは互いに独立しており絶縁されている。つまり、凸極12どうしは電磁気的に繋がっていない。
移動体20の一方の面(図1における上面)は、ワークWを載置するためのステージ面であり、他方の面(図1における下面)には、X方向に所定の間隔で配置された複数の磁極を有する移動子21が設けられている。また、特に図示しないが、移動体20の他方の面には、エアを吹き出すエアーパッドが設けられている。
なお、以下の説明において、移動子の移動方向に対して直交する方向の磁界によって移動子に磁力を印加する機構を「トランスバース方式」、移動子の移動方向に沿った(移動方向と平行な)磁界によって移動子に磁力を印加する機構を「アキシャル方式」という。
移動子21は、コイル22aが巻かれた磁極23aと、コイル22bが巻かれた磁極23bと、を備える。磁極23aおよび磁極23bは、その磁極面がプラテン10の凸極12の上面に対向するように設けられる。また、移動子21は、磁極23a、23bの上方にそれぞれ個別に配置された永久磁石24a、24bと、永久磁石24a、24b上に、磁極23aと磁極23bとを繋ぐように差し渡したバックヨーク25と、を備える。バックヨークは、磁性体(金属)である。
駆動回路(制御部)30は、コイル22a、22bに流す電流を制御することができる。
これにより、磁極の組23a、23bには凸極12との間の磁力が発生する。また、駆動回路30によってコイル22a、22bに流す電流を制御することで、永久磁石24a、24bが与えるバイアス磁界を電磁石が作る磁界によって強めたり弱めたりすることができ、磁極の組23a、23bに発生する磁力を変化させることができる。
このように、移動子21は、磁極の組23a、23bに、Y方向の磁界により凸極12との間の磁力を発生させる磁力発生部を備える。ここで、磁極23a、23bに対応するコイル22a、22b、永久磁石24a、24bおよびバックヨーク25が磁力発生部に対応している。
図4は、移動子21の分解斜視図である。図4においては、磁極23aと磁極23b、磁極23cと磁極23d、磁極23eと磁極23f、磁極23gと磁極23hをそれぞれ一組とした磁極の組となっている。なお、図4においては、コイルの図示は省略している。図4では、磁極の組を4組としているが、磁極の組の数は図4に示す数に限定されない。
つまり、各磁極23a~23hの上には、それぞれ永久磁石24a~24hが配置され、その上に、磁極23aと磁極23b、磁極23cと磁極23d、磁極23eと磁極23f、磁極23gと磁極23hをそれぞれ繋ぐようにバックヨーク25が配置される。また、各磁極23a~23hの周囲には、それぞれ不図示のコイルが巻回されており、当該コイルに流す電流を制御することで、各磁極と凸極12との間の磁力を変化させることができる。
なお、図5~図8においては、移動子21を磁極23a,23c,23e,23g側から見た図を示している。磁極23b,23d,23f,23hは、それぞれ磁極23a,23c,23e,23gの紙面奥に存在する。
図5~図8に示すように、各バックヨーク25の上には平面度の良い板部材26を設け、この板部材26を、ワークWを載置するためのワークステージすることができる。
また、X方向において、プラテン10の凸極の幅および間隔をa(凸極のピッチP=2a)とした場合、磁極23aと磁極23cとの間隔は2a、磁極23cと磁極23eとの間隔は2.5a、磁極23eと磁極23gとの間隔は2aである。
なお、特に図示しないが、移動子21の各磁極のプラテン10と対向する側の端部は、複数のさらに小さな凸極から構成されていてもよい。この場合、小さな凸極のピッチは、プラテン10の凸極のピッチと同等とする。また、本実施形態では、4つの磁極の組を用いて動作を説明するため、X方向における磁極の間隔を上記の値としているが、磁極の間隔は、磁極の組の数に応じて適宜設定するものとする。
磁極23a~23hに巻かれた各コイル22a~22hには、駆動回路30から電流を流すことができ、各コイル22a~22hに流す電流を制御することにより、凸極12と強く引き合う磁極を変化させることができる。これにより、移動子21は図5~図8における左右方向に移動する。
なお、図5~図8は、移動子21を磁極23a,23c,23e,23g側から見た図であるため、磁極23a,23c,23e,23gの動作を例にして説明を行うが、磁極23b,23d,23f,23hについても、同様の動作が行われているものとする。
(1)STEP1:図5に示すように、移動子21の磁極23aのコイル22aに、磁極23aの磁力を強めるように電流を流す。一方、磁極23cのコイル22cには、磁極23cの磁力を打ち消すように電流を流す。また、磁極23eのコイル22eと磁極23gのコイル22gには電流を流さない。
磁極23aは磁力が強められるので、プラテン10の凸極12aと強く引き合い、磁極23aと凸極12aとが対向する位置になる。
磁極23cは磁力が打ち消され、凸極12bと凸極12cとの間の非磁性体13上に位置する。磁極23eと磁極23gとは、それぞれ斜め方向の凸極12d、凸極12fと引き合う。
磁極23gは凸極12fと強く引き合い、磁極23eは磁力を打ち消され、凸極12dと引き合わなくなる。したがって、磁極23gが凸極12fと対向するように、移動子21は同図右方向に移動する。磁極23aと磁極23cとは、それぞれ斜め方向の凸極12a、凸極12cと引き合う。
磁極23cは凸極12cと強く引き合い、磁極23aは磁力を打ち消され、凸極12aと引き合わなくなる。したがって、磁極23cが凸極12cと対向するように、移動子21は同図右方向に移動する。磁極23eと磁極23gとは、それぞれ斜め方向の凸極12e、凸極12fと引き合う。
(4)STEP4:図8に示すように、磁極23aのコイル22aと磁極23cのコイル22cの電流を止め、磁極23eのコイル22eに、磁極23eの磁力を強めるように電流を流す。また、磁極23gのコイル22gに、磁極23gの磁力を打ち消すように電流を流す。
磁極23eは凸極12eと強く引き合い、磁極23gは磁力を打ち消され、凸極12fと引き合わなくなる。したがって、磁極23eが凸極12eと対向するように、移動子21は同図右方向に移動する。
図9~図12に示すように、従来の平面ステージ装置は、プラテン210上を、移動子221が移動可能な構成を有する。
ここで、プラテン210は、X方向に一定間隔で設けられた複数の強磁性体の凸極212a、212b、212c、…、を有する。凸極と凸極との間は、非磁性体213により埋められている。また、凸極どうしは、下部にて電気的に繋がっている。
移動子221は、コイル222aが巻かれた磁極223aおよび磁極223bと、コイル222bが巻かれた磁極223cおよび磁極223dと、を備える。また、移動子221は、その中央位置に永久磁石224を備える。この永久磁石224により、4つの磁極223a~223dには、移動子221の移動方向(X方向)に沿った方向の磁界が発生する。
磁極223a~223dに巻かれた各コイル222a、222bには、図示しない駆動回路から電流を流すことができる。これにより移動磁界が発生し、移動子221が図9~図12における左右方向に移動する。
なお、プラテン210の凸極のピッチと移動子221の磁極のピッチとの関係は、上述した図5~図8に示すプラテン10の凸極のピッチと移動子21の磁極のピッチとの関係と同様である。
(1)STEP1:図9に示すように、移動子221の磁極223a,223b側のコイル222aに、磁極223aの磁力を強めるように電流を流す。磁極223c,223dのコイル222bには電流を流さない。磁極223aは磁力が強められるので、プラテン210の凸極212aと強く引き合い、磁極223aと凸極212aとが対向する位置になる。
磁極223bは磁力が打ち消され、凸極212bと凸極212cの間の非磁性体213上に位置する。磁極223cと磁極223dとは、それぞれ斜め方向の凸極212d、凸極212fと引き合う。
(2)STEP2:図10に示すように、磁極223a,223b側のコイル222aの電流を止め、磁極223c,223d側のコイル222bに、磁極223dの磁力を強めるように電流を流す。磁極223dは凸極212fと強く引き合い、磁極223cは磁力を打ち消され、凸極212dと引き合わなくなる。
したがって、磁極223dが凸極212fと対向するように、移動子221は同図右方向に移動する。磁極222aと磁極222bとは、それぞれ斜め方向の凸極212a、凸極212cと引き合う。
したがって、磁極223bが凸極212cと対向するように、移動子221は同図右方向に移動する。磁極222cと磁極222dとは、それぞれ斜め方向の凸極212e、凸極212fと引き合う。
(4)STEP4:図12に示すように、磁極223a,223b側のコイル222aの電流を止め、磁極223c,223d側のコイル222bに、磁極223cの磁力を強めるように電流を流す。磁極223cは凸極212eと強く引き合い、磁極223dは磁力を打ち消され、凸極212fと引き合わなくなる。
したがって、磁極223cが凸極212eと対向するように、移動子221は同図右方向に移動する。
しかしながら、平面ステージ装置を、大型のワークを長い距離移動させるような加工装置のワークステージに用いる場合、プラテンは移動子の移動距離に応じた大型のものとなる。さらに、プラテンには高い平面度が必要である。このように大型でかつ高い平面度を維持するためには、プラテン全体に高い剛性が必要であり、そのためにはプラテンの厚みを厚くする必要がある。プラテン全体を金属により製作した場合、プラテンは大きくて厚い金属の塊となり、平面ステージ装置全体は、非常に重いものになってしまう。また、ワークが大型で重たい場合、ワークを載置する側を固定し、プラテン側を移動させてワークを加工することも考えられる。したがって、プラテンは軽量であることが望まれる。
ところが、図13に示すプラテン210Aのような構造とした場合、以下の問題が生じる。
金属とCFRPとでは、熱膨張率が大きく異なる。金属は熱膨張率が大きく、CFRPは熱膨張率が極めて小さい。例えば、鉄の熱膨張係数(CTE)は10×10-6、CFRPの熱膨張係数(CTE)は0.5~-1.5×10-6である。そのため、両者の熱膨張率の違いにより、プラテンが設置される環境のわずかな温度変化によって、プラテン全体に反りなどの変形が生じてしまう。場合によっては、図14に示すように、プラテン210Aの本体である基台(CFRP)211Aから金属板212Aが剥がれてしまうといった事態も生じ得る。
これに対して、本実施形態における平面ステージ装置100のプラテン10は、CFRP部材からなる基台11上にストライプ状の凸極12を設けた構成を有する。このように、各凸極12は棒状の形状を有し、独立して基台11上に配置されている。つまり、凸極12どうしは、基台11への接触面側において繋がっていない。そのため、凸極12である金属(磁性体)の熱膨張率が、基台11であるプレプリグ(CFRP)の熱膨張率に対して大きかったとしても、温度変化による凸極12の反りや剥がれは生じにくい。なぜなら、各凸極12のX方向の長さは短いので、実際の熱伸縮の大きさは小さく、凸極12間にある非磁性体13が樹脂である場合、樹脂の伸縮が凸極12の伸縮を吸収するからである。
また、凸極12の長手方向は、基台11の長手方向に直交する方向に一致している。つまり、凸極12は、基台11の短手方向の長さと同等またはそれよりも短い長さを有する。このように、凸極12は、比較的短い棒状の部材からなるため、温度変化による凸極12の反りや剥がれは生じにくい。
炭素繊維の配向に異方性を持たせたCFRP部材の場合、炭素繊維の配向方向の熱膨張率は、繊維単体の熱膨張率に近くなる。繊維単体の熱膨張率は非常に小さい。したがって、炭素繊維の配向方向の熱膨張率は(配向方向に直交する方向に比べて)小さい。上記構成の場合、基台11の熱膨張率の大きい方向、即ち凸極(磁性体=金属)12との熱膨張率との差が小さい方向に凸極12の長手方向を一致させることになるため、基台11の熱膨張率の小さい方向、即ち凸極(磁性体=金属)12との熱膨張率との差が大きい方向においては、凸極12は互いに独立して繋がっていない。また、凸極12は棒状であり、この方向においては凸極12の長さは非常に短い。そのため、凸極12の熱膨張率と基台11の熱膨張率との差が大きかったとしても、実際に温度変化によって凸極12が伸びる量は小さいので、凸極12の反りや剥がれが生じることはない。
また、炭素繊維の配向方向の剛性は高いので、ステージの長手方向を炭素繊維の配向方向に一致させることにより、長いステージであっても歪やたわみを少なくすることができる。
以上のように、本実施形態におけるプラテン10は、軽量で、かつ温度変化による変形、さらには自重によるたわみ、また歪の少ないプラテンとすることができる。
このように、移動体の移動方向に並べて配置された各磁極223a~223dにおいて、永久磁石により与えられるバイアス磁界に差があると、効率良く移動体の推力が得られない場合がある。これは、各磁極のコイル電流を制御して永久磁石により作られる磁界を強めたり打ち消したりする方向に磁界を発生させても、磁極間の磁力に適切に差を設けることができないためである。
具体的には、平面ステージ装置100の移動体20は、Y方向に並べて配置された磁極の組を、X方向に複数組有する。また、移動体20は、複数の磁極の組にそれぞれ対応して、磁極の組に対して、Y方向の磁界により磁力を発生させる磁力発生部を備える。各磁力発生部は、Y方向のバイアス磁界を与える永久磁石と、磁極の周囲をそれぞれ巻回し、Z方向の磁界を与えるコイルと、を備え、当該コイルに流す電流を制御することで各磁力発生部が発生する磁力を制御することができる。
さらに、磁力発生部を構成する永久磁石は、磁極ごとにそれぞれ配置されていてもよい。この場合、永久磁石は、それぞれ各磁極の上方(直上)に配置することができる。これにより、各磁極において永久磁石が作る磁界を強めることができ、移動体20の推力を上げることが可能となる。
以上のように、本実施形態における平面ステージ装置100においては、磁場のばらつきが抑制され、効率良く移動体20の推力が得られる。
上記実施形態においては、移動体が一方向(X方向)のみに移動可能な平面ステージ装置100について説明した。しかしながら、この平面ステージ装置100を二台用い、両者を直交方向に組み合わせれば(一台目のステージ装置の上に、もう一台のステージ装置を載せれば)、移動体をプラテン平面上の直交する二方向、いわゆるXY方向に移動可能な平面ステージ装置とすることができる。
また、上記実施形態においては、図4に示すように、移動子21の各磁極にそれぞれ永久磁石を配置する場合について説明したが、磁力発生部ごとに1つずつ永久磁石を配置するようにしてもよい。つまり、移動体20の移動方向に直交する方向に並べて配置された磁極の組(例えば、磁極23aと磁極23b)に対して1つの永久磁石を配置するようにしてもよい。この場合にも、図9~図12に示す従来のアキシャル方式の平面ステージ装置と比較して、磁場のばらつきを抑制することができる。
Claims (5)
- 平面状のプラテンと、前記プラテン上を第1方向に移動する移動体と、を備える平面ステージ装置であって、
前記プラテンは、
炭素繊維の配向方向が前記第1方向に沿って設定された炭素繊維プラスチックにより構成された基台と、
前記基台上にストライプ状に設けられた凸極と、を備え、
前記凸極は、互いに絶縁された複数の棒状の磁性体であって、長手方向を前記第1方向に直交する第2方向に一致させ、前記第1方向に一定間隔で平行に配置されており、
前記移動体は、
前記第1方向に所定の間隔で配置された複数の磁極を有し、
前記第2方向の磁界により前記複数の磁極にそれぞれ発生する前記凸極との間の磁力によって、前記第1方向に移動することを特徴とする平面ステージ装置。 - 前記移動体は、
前記複数の磁極として、前記第2方向に沿って配置された磁極の組を、前記第1方向に沿って複数組有し、
前記磁極の組にそれぞれ対応して設けられ、対応する前記磁極の組に、前記第2方向の磁界により前記凸極との間の磁力を発生させる磁力発生部と、
前記磁力発生部が発生する磁力を制御する制御部と、を備え、
前記磁力発生部は、
前記第2方向のバイアス磁界を与える永久磁石と、
前記磁極の周囲をそれぞれ巻回し、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向の磁界を与えるコイルと、を備え、
前記制御部は、前記コイルに流す電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の平面ステージ装置。 - 前記永久磁石は、前記磁極の上方にそれぞれ個別に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の平面ステージ装置。
- 前記基台は、炭素繊維が一方向に引き揃えられた一方向性の炭素繊維強化プラスチックにより構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の平面ステージ装置。
- 前記基台は、その長手方向が前記炭素繊維の配向方向に一致していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の平面ステージ装置。
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