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JP7191913B2 - 免疫測定方法及び免疫測定用キット - Google Patents

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JP7191913B2 JP2020164328A JP2020164328A JP7191913B2 JP 7191913 B2 JP7191913 B2 JP 7191913B2 JP 2020164328 A JP2020164328 A JP 2020164328A JP 2020164328 A JP2020164328 A JP 2020164328A JP 7191913 B2 JP7191913 B2 JP 7191913B2
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Description

本発明は、免疫測定方法及び免疫測定用キットに関する。
免疫測定においては、血清検体を測定する際、反応容器、固相担体表面、固相担体表面に固定化した物質への検体由来の成分の非特異的な吸着が特定の検体でみられ、これらの非特異的吸着が正確な測定を行う妨げとなり問題となっている(例えば、非特許文献1)。非特異的吸着を防止するため種々の蛋白質、界面活性剤及び塩類等を含有させた免疫測定試薬が提案されている(例えば、特許文献1~3)。
Japanese Journal of Clinical Laboratory Automation,Vol.36,No.2,P208-213,2011
特開2004-117341号公報 特開2010-127827号公報 特開2010-216970号公報
本発明は、固相担体表面や固相担体に固定化した物質及び反応容器内壁等への検体由来の非特異的吸着を減少させ、正確性が高く、高感度な免疫測定方法及び免疫測定用キットを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、試料中の測定対象物質(G)の濃度を測定する免疫測定方法であって、前記免疫測定方法が、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)と測定対象物質(G)とを、アミノ酸塩(C1)の含有量が4~250mMであり、アルカリ土類金属塩(C2)の含有量が10~500mMである溶液中で反応させて、物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる工程を含み、前記アミノ酸塩(C1)が、アルギニン塩酸塩、リジン塩酸塩、ヒスチジン塩酸塩及びトリプトファン塩酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である免疫測定方法;免疫測定用試薬として固相担体試薬(A)と、標識試薬(B)と、免疫測定用緩衝液(H)を含む免疫測定用キットであって、
固相担体試薬(A)が、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)を含有し、
標識試薬(B)が、標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)、その類似物質(F2)又は標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)を含有し、
免疫測定用緩衝液(H)が、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)を含有し、
前記アミノ酸塩(C1)が、アルギニン塩酸塩、リジン塩酸塩、ヒスチジン塩酸塩及びトリプトファン塩酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である前記の免疫測定方法に用いられる免疫測定用キットである。
本発明の免疫測定方法及び免疫測定用キットは、正確性が高く、高感度な臨床検査を可能とする。
本発明の免疫測定方法は、試料中の測定対象物質(G)の濃度を測定する免疫測定方法であって、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)と測定対象物質(G)とを、アミノ酸塩(C1)の含有量が4~250mMであり、アルカリ土類金属塩(C2)の含有量が10~500mMである溶液中で反応させて、物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる工程を含む免疫測定方法である。
測定対象物質(G)と測定対象物質と特異的に結合する物質(D)との反応を、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)の存在下で行うことにより、固相担体表面(例えば後述のシリカ粒子表面)、固相担体に固定化した物質(D)及び反応容器内壁への測定対象物質(G)の非特異的吸着を減少させ、正確性の高い免疫測定が可能となる。
本発明の免疫測定方法の測定の対象となる試料中の測定対象物質(G)としては、一般的に免疫測定の分野で測定されるものであれば特に限定はされず、例えば血清、血液、血漿、尿等の生体体液、リンパ液、血球、各種細胞類等の生体由来の試料中に含まれるヌクレオチド鎖(オリゴヌクレオチド鎖、ポリヌクレオチド鎖);染色体;核酸(デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)等);ペプチド鎖(例えばC-ペプチド、アンジオテンシンI等);タンパク質〔例えばプロカルシトニン、免疫グロブリンA(IgA)、免疫グロブリンE(IgE)、免疫グロブリンG(IgG)、免疫グロブリンM(IgM)、免疫グロブリンD(IgD)、β2-ミクログロブリン、アルブミン、ヘモグロビン、ミオグロビン、トランスフェリン、プロテインA、C反応性蛋白質(CRP)、フェリチン、トロポニンT(TnT)、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)、これらの分解産物〕;血液凝固関連因子(例えばフィブリノーゲン、フィブリン分解産物、プロトロンビン、トロンビン等);酵素〔例えばアミラーゼ(例えば膵型、唾液腺型、X型等)、アルカリホスファターゼ(例えば肝性、骨性、胎盤性、小腸性等)、酸性ホスファターゼ(例えばPAP等)、γ-グルタミルトランスファラーゼ(例えば腎性、膵性、肝性等)、リパーゼ(例えば膵型、胃型等)、クレアチンキナーゼ(例えばCK-1、CK-2、mCK等)、乳酸脱水素酵素(例えばLDH1~LDH5等)、グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(例えばASTm、ASTs等)、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(例えばALTm、ALTs等)、コリンエステラーゼ(例えばChE1~ChE5等)、ロイシンアミノペプチダーゼ(例えばC-LAP、AA、CAP等)、レニン、プロテインキナーゼ、チロシンキナーゼ等〕及びこれら酵素のインヒビター;ホルモン(例えばPTH、TSH、インシュリン、LH、FSH、エストラジオール、プロラクチン等);レセプター(例えばエストロゲン、TSH等に対するレセプター);リガンド(例えばエストロゲン、TSH等);細菌(例えば結核菌、肺炎球菌、ジフテリア菌、髄膜炎菌、淋菌、ブドウ球菌、レンサ球菌、腸内細菌、大腸菌、ヘリコバクター・ピロリ等);ウイルス(例えばルベラウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、ATLウイルス、AIDSウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス、ポリオウイルス、EBウイルス、HAV、HBV、HCV、HIV、HTLV等);真菌(例えばカンジダ、クリプトコッカス等);スピロヘータ(例えばレプトスピラ、梅毒トレポネーマ等);クラミジア、マイコプラズマ等の微生物;当該微生物に由来するタンパク質又はペプチド或いは糖鎖抗原;気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎等のアレルギーの原因となる各種アレルゲン(例えばハウスダスト、例えばコナヒョウダニ、ヤケヒョウダニ等のダニ類、例えばスギ、ヒノキ、スズメノヒエ、ブタクサ、オオアワガエリ、ハルガヤ、ライムギ等の花粉、例えばネコ、イヌ、カニ等の動物、例えば米、卵白等の食物、真菌、昆虫、木材、薬剤、化学物質等に由来するアレルゲン等);脂質(例えばリポタンパク質等);プロテアーゼ(例えばトリプシン、プラスミン、セリンプロテアーゼ等);腫瘍マーカータンパク抗原(例えばPSA、PGI、PGII等);糖鎖抗原〔例えばAFP(例えばL1からL3等)、hCG(hCGファミリー)、トランスフェリン、IgG、サイログロブリン、Decay-accelerating-factor(DAF)、癌胎児性抗原(例えばCEA、NCA、NCA-2、NFA等)、CA19-9、PIVKA-II、CA125、前立腺特異抗原、癌細胞が産生する特殊な糖鎖を有する腫瘍マーカー糖鎖抗原、ABO糖鎖抗原等〕;糖鎖(例えばヒアルロン酸、β-グルカン、上記糖鎖抗原等が有する糖鎖等);糖鎖に結合するタンパク質(例えばヒアルロン酸結合タンパク、βグルカン結合タンパク等);リン脂質(例えばカルジオリピン等);リポ多糖(例えばエンドトキシン等);化学物質(例えばT3、T4、FT3、FT4、トリブチルスズ、ノニルフェノール、4-オクチルフェノール、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、ベンゾフェノン、オクタクロロスチレン、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル等の環境ホルモン);人体に投与・接種される各種薬剤及びこれらの代謝物;アプタマー;核酸結合性物質;これらの抗体等が挙げられる。測定対象物質(G)の中でも、抗体、ホルモン、癌マーカー及び心疾患マーカー等が好ましく、抗サイログロブリン抗体及び抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体が更に好ましい。
本発明の免疫測定方法には、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)を含有する固相担体試薬(A)を用いることが好ましい。
固相担体(a)としては、一般的に免疫測定の分野で測定されるものであれば特に限定はされず、例えばガラスビーズ、ポリスチレンビーズ、磁性粒子(a1)、マイクロプレート、ラテックス等が代表的なものとして挙げられる。これらの内、免疫測定における測定時間の短時間化及び正確性の観点から、特開2014-210680号公報及び特開2013-019889号公報に記載の金属酸化物を含有するシリカ粒子(a11)を用いることが好ましい。
前記のシリカ粒子(a11)としては、シリカのマトリックス中に体積平均粒子径が1~20nmで超常磁性を有する金属酸化物を分散されているものが好ましい。超常磁性とは、外部磁場の存在下で物質の個々の原子磁気モーメントが整列し誘発された一時的な磁場を示し、外部磁場を取り除くと、部分的な整列が損なわれ磁場を示さなくなることをいう。
尚、本発明における金属酸化物及び金属酸化物を含有するシリカ粒子の体積平均粒子径は、任意の200個の粒子について走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM-7000F」)で観察して測定された粒子径の平均値である。
体積平均粒子径が1~20nmで超常磁性を示す超常磁性金属酸化物としては、鉄、コバルト、ニッケル及びこれらの合金等の酸化物が挙げられるが、磁界に対する感応性が優れていることから、酸化鉄が特に好ましい。超常磁性金属酸化物は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
酸化鉄としては、公知の種々の酸化鉄を用いることができる。
酸化鉄の内、特に化学的な安定性に優れることから、マグネタイト、γ-ヘマタイト、マグネタイト-α-ヘマタイト中間酸化鉄及びγ-ヘマタイト-α-ヘマタイト中間酸化鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、大きな飽和磁化を有し、外部磁場に対する感応性が優れていることから、マグネタイトが更に好ましい。
シリカ粒子(a11)中の超常磁性金属酸化物の含有量の下限は、シリカ粒子(a11)の重量を基準として、60重量%が好ましく、更に好ましくは65重量%であり、上限は95重量%が好ましく、更に好ましくは80重量%である。
超常磁性金属酸化物の含有量が60重量%以上であると、得られたシリカ粒子(a11)の磁性が十分であり、実際の用途面における分離操作を短時間で行えるので好ましい。また、95重量%以下であると、合成が容易である。
超常磁性金属酸化物の製造方法は、特に限定されないが、Massartにより報告されたものをベースとして水溶性鉄塩及びアンモニアを用いる共沈殿法(R.Massart,IEEE Trans.Magn.1981,17,1247)や水溶性鉄塩の水溶液中の酸化反応を用いた方法により合成することができる。
シリカ粒子(a11)の体積平均粒子径は、好ましくは1~5μm、更に好ましくは1~3μmである。
体積平均粒子径が1μm以上であると、分離回収を短時間で行える傾向にあり、5μm以下であると、表面積が適度であり、固定化する物質[測定対象物質と特異的に結合する物質(D)]の結合量を適度にすることができ、結合効率がよい。
シリカ粒子(a11)の体積平均粒子径は、後述の水中油型エマルションを作製する際の混合条件(せん断力等)を調節して水中油型エマルションの粒子径を調整することにより制御することができる。また、シリカ粒子製造時の水洗工程の条件変更や通常の分級等の方法によっても体積平均粒子径を所望の値とすることができる。
本発明におけるシリカ粒子(a11)は、例えば体積平均粒子径が1~20nmの超常磁性金属酸化物粒子、前記超常磁性金属酸化物粒子の重量に基づいて30~500重量%の(アルキル)アルコキシシラン及び必要に応じて分散剤を含有する分散液と、水、水溶性有機溶媒、非イオン性界面活性剤及び(アルキル)アルコキシシランの加水分解用触媒を含有する溶液とを混合して水中油型エマルションを形成後、(アルキル)アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応を行い、超常磁性金属酸化物がシリカに包含されたシリカ粒子の水性分散体を得た後、シリカ粒子の水性分散体を遠心分離及び/又は集磁により固液分離し、水又はメタノール等で洗浄することにより得られる。
また、必要に応じて、更に、上記の操作で得たシリカ粒子、(アルキル)アルコキシシラン、水、水溶性有機溶媒、非イオン性界面活性剤及び(アルキル)アルコキシシランの加水分解用触媒を混合し、(アルキル)アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応を実施し、コア-シェル構造を有するシリカ粒子としても良い。
上記及び以下において、(アルキル)アルコキシシランとは、アルキルアルコキシシラン又はアルコキシシランを意味する。
シリカ粒子(a11)は、超常磁性金属酸化物がシリカに包含され、粒子表面での存在量が比較的少ないことから、多くの測定対象物質と特異的に結合する物質(D)をその表面に固定化することができる。
固相担体(好ましくは金属酸化物を含有するシリカ粒子)に、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化する方法としては、上述の固相担体に物質(D)を物理吸着させる方法が挙げられるが、より効率良く物質(D)を固定化させる観点から、グルタルアルデヒド、アルブミン、カルボジイミド、ストレプトアビジン、ビオチン及び官能基を有するアルキルアルコキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機化合物を固相担体表面に結合させ、それらを介して物質(D)を固相担体に固定化させることが好ましい。
これらの有機化合物の内、特定の物質(D)を結合させる観点から、官能基(エチレン性不飽和基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基及びイソシアネート基等)を有するアルキルアルコキシシランが更に好ましい。
本発明における測定対象物質と特異的に結合する物質(D)としては、例えば「抗原」-「抗体」間反応、「糖鎖」-「タンパク質」間反応、「糖鎖」-「レクチン」間反応、「酵素」-「インヒビター」間反応、「タンパク質」-「ペプチド鎖」間反応又は「染色体又はヌクレオチド鎖」-「ヌクレオチド鎖」間反応、「ヌクレオチド鎖」-「タンパク質」間反応等の相互反応によって試料中の測定対象物質(G)又はその類似物質と結合するもの等が挙げられ、上記各組合せにおいて何れか一方が測定対象物質(G)又はその類似物質である場合、他の一方がこの測定対象物質と特異的に結合する物質(D)である。例えば、測定対象物質(G)又はその類似物質が「抗原」であるときは測定対象物質と特異的に結合する物質(D)は「抗体」であり、測定対象物質(G)又はその類似物質が「抗体」であるときは測定対象物質と特異的に結合する物質(D)は「抗原」である(以下、その他の上記各組合せにおいても同様である)。
尚、本発明において用いられる抗体には、パパインやペプシン等の蛋白質分解酵素、或いは化学的分解により生じるFab、F(ab’)フラグメント等の分解産物も包含される。
上記における測定対象物質(G)の類似物質(アナログ)は、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)が有する測定対象物質(G)との結合部位と結合し得るもの、言い換えれば、測定対象物質(G)が有する測定対象物質と特異的に結合する物質(D)との結合部位を有するもの、更に言い換えれば、測定対象物質(G)と測定対象物質と特異的に結合する物質(D)との反応時に共存させると(G)と(D)との反応と競合し得るものであれば何れでもよい。
測定対象物質と特異的に結合する物質(D)としては、「抗原」-「抗体」間反応又は「糖鎖-タンパク質」間反応によって、測定対象物質又はその類似物質と結合するものが好ましい。具体的には、測定対象物質又はその類似物質に対する抗体、測定対象物質又はその類似物質が結合する抗原、及び、測定対象物質又はその類似物質に結合するタンパク質が好ましく、測定対象物質又はその類似物質に対する抗原、及び測定対象物質又はその類似物質に結合するタンパク質が更に好ましい。
固相担体試薬(A)中の固相担体(a)の含有量は、固相担体の洗浄性の観点から、0.001~10重量%が好ましく、更に好ましくは0.01~1重量%である。
固相担体試薬(A)中には、固相担体(a)以外に、ゼラチン、ゼラチン以外のタンパク質、糖類、界面活性剤、無機塩及び水を含有してもよい。
ゼラチンとしては、公知のゼラチンが含まれ、分子量及び性状に限定はなく、いかなる動物(ホ乳類、鳥類及び魚類等)から取得したものであってもよい。
ゼラチンとしては、例えばコラーゲンを酸又はアルカリによる化学処理後、加熱処理して製造した酸処理ゼラチン及びアルカリ処理ゼラチン等が挙げられる。更にこのゼラチンをアミノ基、イミノ基、カルボキシル基、メルカプト基及び水酸基等の官能基を周知の方法を利用し導入し、化学的に修飾したゼラチン誘導体を用いることもできる。
ゼラチンの含有量は、固相担体試薬(A)の保存安定性の観点から、固相担体試薬(A)の重量を基準として、1~8重量%が好ましく、更に好ましくは2~5重量%である。
ゼラチン以外のタンパク質としては、一般的に免疫測定の分野で使用されるものであれば特に限定はされず、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン及びスキムミルク等が挙げられる。タンパク質は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
タンパク質の含有量は、固相担体試薬(A)の保存安定性の観点から、固相担体試薬(A)の重量を基準として、0~5重量%が好ましく、更に好ましくは0.1~3重量%である。
糖類としては、単糖類、二糖類及び多糖類が含まれる。
単糖類としては、トリオース(ケトトリオース等)、テトロース(ケトテトロース等)、ペントース(ケトペントース、アルドペントース及びデオキシ糖類等)、ヘキソース[ケトヘキソース(プシコース、フルクトース、ソルボース及びタガトース等)、アルドヘキソース(アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース及びタロース等)及びデオキシ糖(フコース、フクロース及びラムノース等)等]並びにヘプトース(セドヘプツロース等)等が挙げられる。
二糖類としては、上記単糖類の内、2分子が脱水縮合してグリコシド結合を形成したものが含まれ、具体的には、スクロース、ラクトース、マルトース及びセロビオース等が挙げられる。
多糖類としては、上記単糖類の内、3分子以上が脱水縮合してグリコシド結合を形成したものが含まれ、具体的には、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸及びヘパリン等が挙げられる。
糖類は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
糖類としては、固相担体試薬(A)の保存安定性の観点から、二糖類が好ましく、更に好ましくはスクロース及びラクトースである。
糖類の含有量は、固相担体試薬(A)の保存安定性の観点から、固相担体試薬(A)の重量を基準として、5~40重量%が好ましく、更に好ましくは10~20重量%である。
界面活性剤としては、後に詳述する(B)の説明で例示する界面活性剤等が挙げられ、好ましいものも同様である。
無機塩としては、アルカリ金属塩[ハロゲン化物(塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム及びフッ化ナトリウム等)、硫酸塩(硫酸ナトリウム及び硫酸カリウム等)、硝酸塩(硝酸ナトリウム及び硝酸カリウム等)及びリン酸塩(リン酸ナトリウム及びリン酸カリウム等)]、アルカリ土類金属塩[ハロゲン化物(塩化カルシウム及び塩化マグネシウム等)及び硫酸塩(硫酸マグネシウム等)]等が挙げられる。
無機塩は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
これらの内、固相担体試薬(A)の保存安定性の観点から、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
無機塩の含有量は、固相担体試薬(A)の保存安定性の観点から、固相担体試薬(A)の重量を基準として、0.1~2重量%が好ましく、更に好ましくは0.5~1重量%である。
本発明の免疫測定方法には、後述の具体的な免疫測定方法(サンドイッチ法及び競合法等)の説明でも述べるように、標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)、標識物質(b)により標識された測定対象物質の類似物質(F2)又は標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)を含有する標識試薬(B)を用いることが好ましい。
標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)に用いられる測定対象物質としては、上述の測定対象物質(G)と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
標識物質(b)により標識された測定対象物質の類似物質(F2)に用いられる測定対象物質の類似物質としては、上述の測定対象物質(G)の類似物質と同様のものが挙げられる。
標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)に用いられる測定対象物質と特異的に結合する物質としては、上述の測定対象物質と特異的に結合する物質(D)と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
標識するために用いられる標識物質(b)としては、
例えば酵素免疫測定法(EIA)において用いられるアルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、ペルオキシダーゼ、マイクロペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコース-6-リン酸脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、ルシフェラーゼ、チロシナーゼ、酸性ホスファターゼ等の酵素類;
例えば放射免疫測定法(RIA)において用いられる99mTc、131I、125I、14C、3H、32P等の放射性同位元素;
例えば蛍光免疫測定法(FIA)において用いられるフルオレセイン、ダンシル、フルオレスカミン、クマリン、ナフチルアミン又はこれらの誘導体、グリーン蛍光タンパク質(GFP)等の蛍光性物質;
例えばルシフェリン、イソルミノール、ルミノール、ビス(2,4,6-トリフロロフェニル)オキザレート等の発光性物質;
例えばフェノール、ナフトール、アントラセン又はこれらの誘導体等の紫外部に吸収を有する物質;
例えば4-アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、3-アミノ-2,2,5,5-テトラメチルピロリジン-1-オキシル、2,6-ジ-t-ブチル-α-(3,5-ジ-t-ブチル-4-オキソ-2,5-シクロヘキサジエン-1-イリデン)-p-トリオキシル等のオキシル基を有する化合物に代表されるスピンラベル化剤としての性質を有する物質等が挙げられる。
これらの内、感度等の観点から、酵素、蛍光性物質が好ましく、更に好ましいのはアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ及びグルコースオキシダーゼであり、特に好ましいのはペルオキシダーゼである。
標識物質(b)を測定対象物質、測定対象物質の類似物質及び測定対象物質と特異的に結合する物質に結合させるには、一般的に免疫測定の分野で用いられる方法、例えば公知のEIA、RIA及びFIA等において一般に行われている公知の標識方法[例えば、医化学実験講座、第8巻、山村雄一監修、第1版、中山書店、1971;図説 蛍光抗体、川生明著、第1版、(株)ソフトサイエンス社、1983;酵素免疫測定法、石川栄治、河合忠、室井潔編、第2版、医学書院、1982等]等を利用すればよい。
標識物質(b)の使用量は、用いる標識物質(b)の種類により異なるため一概には言えないが、例えばペルオキシダーゼ(以降、PODと略記する)を標識物質(b)として使用する場合には、測定対象物質、測定対象物質の類似物質又は測定対象物質と特異的に結合する物質と標識物質(b)とを、例えば好ましくは1:1~20(更に好ましくは1:1~10、特に好ましくは1:1~2)のモル比となるように、緩衝液中に含有させて用いればよい。
緩衝液としては、一般的に免疫測定の分野で用いられている、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、ベロナール緩衝液、ホウ酸緩衝液及びグッド緩衝液等が挙げられ、そのpHは、抗原抗体反応を抑制しない範囲であればよく、5~9が好ましい。
また、このような緩衝液中には、目的の抗原抗体反応を阻害しないものであれば、例えばアルブミン、グロブリン、水溶性ゼラチン、ポリエチレングリコール等の安定化剤、界面活性剤及び糖類等を含有させておいてもよい。
標識試薬(B)中の標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)、標識物質(b)により標識された測定対象物質の類似物質(F2)及び標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)の含有量は、感度の観点から、それぞれ0.01~40μg/mLが好ましく、更に好ましくは0.1~20μg/mLである。
標識試薬(B)は、上記以外に、タンパク質、界面活性剤及び高分子化合物を含んでいてもよい。
タンパク質としては、一般的に免疫測定の分野で測定されるものであれば特に限定はされず、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、スキムミルク等が挙げられる。タンパク質は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
タンパク質の含有量は、感度及び試薬の保存安定性の観点から、標識試薬(B)の重量を基準として、0.001~8重量%が好ましい。
界面活性剤としては、公知の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤等が挙げられるが、界面活性剤としては、非特異的吸着の低減の観点から、水溶性の非イオン界面活性剤が好ましい。
尚、水溶性とは、25℃の水100gに10g溶解することを意味する。
水溶性の非イオン界面活性剤として、具体的には、HLBが12以上のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンオクチルエーテル等)及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、粒子の洗浄性の観点から、標識試薬(B)の重量を基準として、0.001~4重量%である。
高分子化合物としては、一般的に免疫測定の分野で使用されるものであれば特に限定はされず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、Blockmaster(JSR(株)製)及びLipidure(日油(株)製)が挙げられる。
高分子化合物は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
高分子化合物の含有量は、非特異的吸着の抑制の観点から、標識試薬(B)の重量を基準として、高分子化合物の純分が、0.001~3重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.5~1重量%である。
本発明におけるアミノ酸塩(C1)とは、アミノ酸と酸とが塩を形成したものである。
前記のアミノ酸塩(C1)を構成するアミノ酸としては、タンパク質を構成するアミノ酸等が挙げられる。
前記のアミノ酸塩(C1)としては、アミノ基(-NH又は-NH-)を1分子中に2個以上有するアミノ酸が好ましく、アルギニン、リシン、ヒスチジン、トリプトファン等が挙げられる。
アミノ酸としては、非特異的吸着の低減の観点から、アルギニンが好ましい。
アミノ酸塩(C1)を構成する酸としては、有機酸及び無機酸等が挙げられる。
アミノ酸塩(C1)を構成する酸として好ましいのは、無機酸(臭化水素酸及び塩酸等)である。
アミノ酸塩(C1)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明におけるアルカリ土類金属塩(C2)としては、アルカリ土類金属の有機酸塩及びアルカリ土類金属の無機酸塩等が挙げられる。
アルカリ土類金属塩(C2)を構成するアルカリ土類金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属としては、非特異的吸着の低減の観点から、マグネシウム及びカルシウムが好ましく、特にマグネシウムが好ましい。
前記のアルカリ土類金属塩(C2)を構成する有機酸としては、炭素数1~5の有機酸、具体的には、カルボン酸{炭素数1~5のモノカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸及びイソ酪酸等)、炭素数2~5のポリカルボン酸(2~3価のものが含まれ、具体的にはシュウ酸、マロン酸及びコハク酸等)等}並びにスルホン酸(炭素数1~5のものが含まれ、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸及びオクタンスルホン酸等)等が挙げられる。
有機酸としては、水への溶解性の観点から、炭素数1~5の有機酸が好ましく、更に好ましいのは炭素数1~5のカルボン酸であり、更に好ましいのはギ酸、酢酸及びシュウ酸であり、特に好ましいのは酢酸である。
前記のアルカリ土類金属塩(C2)を構成する無機酸としては、塩酸、硫酸及び硝酸等が挙げられる。
アルカリ土類金属塩(C2)としては、アルカリ土類金属塩の有機酸塩が好ましい。
アルカリ土類金属の有機酸塩としては、水への溶解性の観点から、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム及びシュウ酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、更に好ましいのは酢酸マグネシウムである。
アルカリ土類金属塩(C2)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の免疫測定方法は、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)と測定対象物質(G)とを、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)の存在下で反応させて、物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる工程を含む方法である限り、試料中の測定対象物質(G)を定量する免疫測定方法として免疫測定の分野で一般的に行われる方法に用いることができ、具体的には、文献[例えば、酵素免疫測定法第2版(石川栄治ら編集、医学書院)1982年]記載のサンドイッチ法、競合法及び特開平6-130063号公報記載の免疫測定方法に用いることができる。
<サンドイッチ法>
本発明の免疫測定方法をサンドイッチ法に適用する具体例としては以下の方法が挙げられる。
即ち、測定対象物質(G)を含む試料と、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を表面に固定化したシリカ粒子(a11){固相担体試薬(A)中の固相担体(a)}とをアミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)の存在下で接触させて、シリカ粒子(a11)表面に測定対象物質と特異的に結合する物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる。
その後、前記複合体(J)に標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3){標識試薬(B)}を接触させて、シリカ粒子(a11)に固定化された測定対象物質と特異的に結合する物質(D)と測定対象物質(G)と標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)との複合体{(D)/(G)/(F3)}[標識複合体(L)]を形成させ、標識複合体(L)をB/F分離して、標識複合体(L)中の標識物質(b)量を測定し、その結果に基づいて試料中の測定対象物質量が測定される。
なお、上記サンドイッチ法におけるB/F分離とは、上記標識複合体(L)と、標識複合体(L)の形成に関与しなかった物質(F3)との分離を意味し、具体的には、標識複合体(L)、複合体(J)、及び、物質(D)を固定化したシリカ粒子(a11)と、他の成分[試料中の測定対象物質(G)以外の成分、標識複合体(L)の形成に関与しなかった物質(F3)等]との分離を意味する。
また、B/F分離工程は標識複合体(L)の形成後には必須の工程であるが、シリカ粒子表面に物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させた後においても実施することができる。この場合のB/F分離は、具体的には、複合体(J)、及び、シリカ粒子(a11)と、他の成分[試料中の測定対象物質(G)以外の成分等]との分離を意味する。
<競合法1>
本発明の免疫測定方法を競合法に適用する具体例としては以下の方法が挙げられる。
即ち、測定対象物質(G)を含む試料と、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を表面に固定化したシリカ粒子(a11){固相担体試薬(A)中の固相担体(a)}とをアミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)の存在下で接触させて、シリカ粒子(a11)表面に測定対象物質と特異的に結合する物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる。
その後、シリカ粒子(a11)に固定化された(G)と反応していない物質(D)と標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)又はその類似物質(F2)とを接触させて、シリカ粒子(a11)に固定化された測定対象物質と特異的に結合する物質(D)と標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)又はその類似物質(F2)との複合体{(D)/(F1)又は(F2)}[標識複合体(M)]を形成させ、標識複合体(M)が固定化されたシリカ粒子(a11)をB/F分離して、複合体(M)中の標識物質(b)量を測定し、その結果に基づいて試料中の測定対象物質量が測定される。
なお、上記競合法1におけるB/F分離とは、上記標識複合体(M)と、標識複合体(M)の形成に関与しなかった他の成分[物質(F1)又はその類似物質(F2)]との分離を意味し、具体的には、物質(D)を固定化したシリカ粒子(a11)、複合体(J)、及び、標識複合体(M)と、他の成分[試料中の測定対象物質(G)以外の成分、標識複合体(M)の形成に関与しなかった物質(F1)又はその類似物質(F2)等]との分離を意味する。
また、B/F分離工程は標識複合体(M)の形成後には必須の工程であるが、シリカ粒子表面に物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させた後においても実施することができる。この場合のB/F分離は、具体的には、複合体(J)、及び、シリカ粒子(a11)と、他の成分[試料中の測定対象物質(G)以外の成分等]との分離を意味する。
<競合法2>
本発明の免疫測定方法を競合法に適用するもう一つの具体例としては以下の方法が挙げられる。
即ち、測定対象物質(G)を含む試料と、標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)又はその類似物質(F2)と、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を表面に固定化したシリカ粒子(a11){固相担体試薬(A)中の固相担体(a)}とをアミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)の存在下で接触させて、シリカ粒子(a11)上の物質(D)に、試料中の測定対象物質(G)と物質(F1)又はその類似物質(F2)とを競合反応させる。
この競合反応により、シリカ粒子(a11)上に、物質(D)と物質(G)との複合体(J)、及び、物質(D)と物質(F1)又はその類似物質(F2)との標識複合体(M)を形成させる。
その後、標識複合体(M)を担持したシリカ粒子をB/F分離して、標識複合体(M)中の標識物質(b)量を測定し、その結果に基づいて試料中の測定対象物質を測定すればよい。
なお、上記競合法2におけるB/F分離とは、上記標識複合体(M)と、標識複合体(M)の形成に関与しなかった他の成分[物質(F1)又はその類似物質(F2)]との分離を意味し、具体的には、物質(D)を固定化したシリカ粒子(a11)、複合体(J)、及び、標識複合体(M)と、他の成分[試料中の測定対象物質(G)以外の成分、標識複合体(M)の形成に関与しなかった物質(F1)又はその類似物質(F2)等]との分離を意味する。
本発明の免疫測定方法において、測定対象物質(G)と測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)とを反応させて、物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる工程における反応液中のアミノ酸塩(C1)の濃度は、反応液の体積を基準として、4~250mMであり、非特異的吸着の低減の観点から、25~175mMが好ましく、更に好ましくは75~150mMである。
(C1)の含有量が4mM未満であると、非特異的吸着を低減できず、正確性が低くなるという問題がある。また、250mMより大きいと、非特異的吸着が低減できず、正確性が低くなり、更に感度が低くなるという問題がある。
本発明の免疫測定方法において、測定対象物質(G)と測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)とを反応させて、物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる工程における反応液中のアルカリ土類金属塩(C2)の濃度は、反応液の体積を基準として、10~500mMであり、非特異的吸着の低減の観点から、50~400mMが好ましく、更に好ましくは100~300mMである。
(C2)の含有量が10mM未満であると、非特異的吸着を低減できず、正確性が低くなるという問題がある。また、500mMより大きいと、非特異的吸着が低減できず、正確性が低くなり、更に感度が低くなるという問題がある。
アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)は、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)と測定対象物質(G)とを反応させる際に添加されるが、測定の正確性の観点から予め水及び/又は緩衝液[後述の免疫測定用緩衝液(H)に用いる緩衝液等]に溶解させておくことが好ましい。
上記複合体(J)を形成させる工程における固相担体(a)に対するアミノ酸塩(C1)の重量比率[(C1)/(a)]は、非特異的吸着の低減の観点から、0.001~0.15が好ましく、更に好ましくは0.005~0.1である。
上記複合体(J)を形成させる工程における固相担体(a)に対するアルカリ土類金属塩(C2)の重量比率[(C2)/(a)]は、非特異的吸着の低減の観点から、0.0014~0.2が好ましく、更に好ましくは0.007~0.16である。
本発明の免疫測定方法は、測定対象物質(G)が抗サイログロブリン抗体であり物質(D)がサイログロブリンである場合、又は、測定対象物質(G)が抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体であり物質(D)が甲状腺ペルオキシダーゼである場合に、特に測定の正確性が高くなる。
また、測定対象物質(G)が抗サイログロブリン抗体である場合、上記のサンドイッチ法で用いる標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)が、標識物質(b)で標識された抗ヒトIgG抗体であると、測定の正確性が更に高くなる。
また、測定対象物質(G)が抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体である場合、上記のサンドイッチ法で用いる標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)が、標識物質(b)で標識された抗ヒトIgG抗体であると、測定の正確性が更に高くなる。
標識物質(b)の量の測定方法としては、放射免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、蛍光免疫測定法(FIA)及び化学発光免疫測定法(CLIA及びCLEIA)が挙げられ、短時間での免疫測定における感度の観点から好ましいのはEIA、CLIA及びCLEIAであり、更に好ましいのはCLEIAである。
例えば、標識物質量の測定を化学発光法により行う場合、化学発光試薬(E)を用いる。
化学発光試薬(E)は、上記の標識物質(b)に基づき選択され、例えば、標識物質(b)がペルオキシダーゼである場合、2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン化合物及び化学発光増強剤を必須構成成分とする化学発光試薬第1液と、酸化剤及び水を必須構成成分とする化学発光試薬第2液とを含む。
2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン化合物としては、例えば、特開平2-291299号公報、特開平10-319015号公報及び特開2000-279196号公報等に記載の公知の2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン化合物及びこれらの混合物等が使用できる。
これらの内、ルミノール、イソルミノール、N-アミノヘキシル-N-エチルイソルミノール(AHEI)、N-アミノブチル-N-エチルイソルミノール(ABEI)及びこれらの金属塩(アルカリ金属塩等)が好ましく、更に好ましいのはルミノール及びその金属塩、特に好ましいのはルミノールのナトリウム塩である。
化学発光増強剤としては、例えば、特開昭59-500252号公報、特開昭59-171839号公報及び特開平2-291299号公報等に記載の公知の化学発光増強剤及びこれらの混合物等が使用できる。これらの内、化学発光増強効果等の観点から、フェノールが好ましく、更に好ましいのはp-ヨードフェノール、4-(シアノメチルチオ)フェノール及び4-シアノメチルチオ-2-クロロフェノール、特に好ましいのは4-(シアノメチルチオ)フェノールである。
化学発光試薬第1液は、酵素の蛍光強度の観点からはアルカリ性であることが好ましく、第1液のpHは、7~11が好ましく、更に好ましくは8~10である。
尚、pHは、JIS K0400-12-10:2000に準拠して測定温度25℃で測定される。
化学発光試薬第2液が含有する酸化剤としては、例えば、特開平8-261943号公報及び特開2000-279196号公報等に記載の公知の酸化剤等[無機の過酸化物(過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム及び過ホウ酸カリウム等)、有機過酸化物(過酸化ジアルキル及び過酸化アシル等)、ペルオクソ酸化合物(ペルオクソ硫酸及びペルオクソリン酸等)等]が挙げられる。
これらの内、保存安定性等の観点から、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム及び過ホウ酸カリウムが好ましく、更に好ましいのは過酸化水素である。
本発明の免疫測定用キットは、固相担体試薬(A)と、標識試薬(B)と、免疫測定用緩衝液(H)を含む免疫測定用キットである。
本発明の免疫測定用キットにおける固相担体試薬(A)としては、上述の固相担体試薬(A)を用いることができ、標識試薬(B)としては、上述の標識試薬(B)を用いることができる。
また、本発明の免疫測定用キットにおける免疫測定用緩衝液(H)は、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)を含有する。
本発明の免疫測定用キットに用いる免疫測定用緩衝液(H)が含有する緩衝液としては、一般的に免疫測定の分野で用いられている、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、ベロナール緩衝液、ホウ酸緩衝液及びグッド緩衝液等が挙げられ、そのpHは、本発明の効果を阻害しない範囲であればよく、5~9が好ましい。
また、このような緩衝液中には、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、塩(塩化ナトリウム等)、アルブミン(ウシ血清アルブミン等)、グロブリン、タンパク質(カゼイン加水分解物)、水溶性ゼラチン、ポリエチレングリコール等の安定化剤、界面活性剤[上記の標識試薬(B)の説明で例示した界面活性剤等]及び糖類[上記の固相担体試薬(A)の説明で例示した糖類等]等を含有させておいてもよい。
免疫測定用緩衝液(H)が含有するアミノ酸塩(C1)の濃度は、免疫測定用緩衝液(H)の体積を基準として、4.5~285mMであることが好ましく、80~170mMであることが更に好ましい。
免疫測定用緩衝液(H)が含有するアルカリ土類金属塩(C2)の濃度は、免疫測定用緩衝液(H)の体積を基準として、10~570mMであることが好ましく、110~340mMであることが更に好ましい。
本発明の免疫測定用キットは、更に化学発光試薬(E)を含むことが好ましい。
また、本発明の免疫測定用キットは、ルミノール発光試薬(E1)[2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン化合物がルミノール及び/又はその金属塩である化学発光試薬第1液]及び過酸化水素液(E2)[酸化剤が過酸化水素である化学発光試薬第2液]を含む化学発光試薬(E)を構成品として含み、標識試薬(B)中の標識物質(b)がペルオキシダーゼである免疫測定用キットであることが好ましい。
本発明の免疫測定用キットにおける固相担体試薬(A)、標識試薬(B)及び化学発光試薬(E)の各構成成分の組成、含有量及びこれらの好ましい範囲等は上述の免疫測定方法で説明したものと同様である。
以下、実施例により、本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において部は重量部を示す。
以下の実施例1~26及び比較例1~14は、測定対象物質を抗サイログロブリン抗体(G-1)とする場合の例である。
<実施例1>
以下に示す方法により、固相担体試薬(A1)(サイログロブリンを固定化したシリカ粒子を含有)、標識試薬(B1)(POD標識ヒトIgG抗体試薬)、免疫反応緩衝液(H1)、ルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)から構成される本発明の免疫測定用キット(S1)を得た。
金属酸化物を含有するシリカ粒子の作製:
反応容器に塩化鉄(III)6水和物186部、塩化鉄(II)4水和物68部及び水1288部を仕込んで溶解させて50℃に昇温し、撹拌下温度を50~55℃の保持しながら、25重量%アンモニア水280部を1時間かけて滴下し、水中にマグネタイト粒子を得た。得られたマグネタイト粒子に分散剤であるオレイン酸64部を加え、2時間撹拌を継続した。室温に冷却後、デカンテーションにより固液分離して得られたオレイン酸が吸着したマグネタイト粒子を水1000部で洗浄する操作を3回行い、更にアセトン1000部で洗浄する操作を2回行い、40℃で2日間乾燥させることで、体積平均粒子径が15nmの超常磁性金属酸化物粒子を得た。
超常磁性金属酸化物粒子80部をテトラエトキシシラン240部に加えて分散し、分散液(1)を調製した。次に、反応容器に水5050部、25重量%アンモニア水溶液3500部、非イオン界面活性剤[(三洋化成工業(株)製「NSA-17」]400部を加えてクリアミックス[エムテクニック(株)製]を用いて混合し溶液(2)を得た。50℃に昇温後、クリアミックスを回転数6,000rpmで攪拌しながら、上記分散液(1)を溶液(2)に1時間かけて滴下後、50℃で1時間反応させた。反応後、2,000rpmで20分間遠心分離して微粒子の存在する上清を除き、コア層を得た。
反応容器にコア層80部、脱イオン水2500部、25重量%アンモニア水溶液260部、エタノール2500部、テトラエトキシシラン1200部を加えてクリアミックス[エムテクニック(株)製]を用いて混合し、クリアミックスの回転数6,000rpmで攪拌しながら2時間反応させた。反応後、2,000rpmで20分間遠心分離して微粒子の存在する上清を除いた。その後、脱イオン水4000部に粒子を分散させ、磁石を用いて粒子を集磁し上清を除く操作を10回行った。
次に、得られた固相に脱イオン水5000部を加えて粒子を分散させて600rpmで10分間遠心分離後、微粒子の存在する上清を除く操作を20回行い、続いて得られた固相に水5000部を加えて粒子を分散させて300rpmで10分間遠心分離することにより、大きな粒子径の粒子を沈降させて除去することで分級を行った。更に、脱イオン水5000部に粒子を分散させ、磁石を用いて粒子を集磁し上清を除く操作を10回行い、目的とする体積平均粒子径2.0μmのシリカ粒子を得た。得られたシリカ粒子中の超常磁性金属酸化物粒子の含有量を測定した結果、含有量は81重量%であった。
<超常磁性金属酸化物粒子の含有量の測定方法>
シリカ粒子の任意の20個について、走査型電子顕微鏡(型番JSM-7000F、メーカー名日本電子株式会社)で観察し、エネルギー分散型X線分光装置(型番INCA Wave/Energy、メーカー名オックスフォード社)により超常磁性金属酸化物粒子の含有量を測定し、その平均値を含有量Sとした。また、同測定にてシリカの含有量を測定し、その平均値を含有量Tとした。以下の計算式(1)にて、超常磁性金属酸化物粒子の含有量を求めた。
超常磁性金属酸化物粒子の含有量(重量%)={(S)/(S+T)}×100・・・(1)
固相担体試薬(A1)の作製:
1重量%γ-アミノプロピルトリエトキシシラン含有水溶液40mLの入った蓋付きポリスチレン瓶に上記で製造したシリカ粒子40mgを加え、25℃で1時間反応させ、ネオジウム磁石でシリカ粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去した。次いで脱イオン水40mLを加えて蓋をし、ポリスチレン瓶をゆっくりと2回倒置攪拌した後、ネオジウム磁石でシリカ粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去してシリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を5回行った。次いで、この洗浄後のシリカ粒子を2重量%グルタルアルデヒド含有水溶液40mLの入った蓋付きポリスチレン瓶に加え、25℃で1時間反応させた。そして、脱イオン水40mLを加えて蓋をし、ポリスチレン瓶をゆっくりと2回倒置攪拌したのち、ネオジウム磁石でシリカ粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去してシリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を10回行った。更にこの洗浄後のシリカ粒子をサイログロブリン(D-1)を10μg/mLの濃度で含む0.02Mリン酸緩衝液(pH=8.7)120mLの入った蓋付きポリスチレン瓶に加え、25℃で1時間反応させた。反応後、ネオジウム磁石でシリカ粒子を集磁後、サイログロブリン(D-1)含有リン酸緩衝液を除去した。次いで、得られたシリカ粒子を1重量%のブロックエース[DSファーマバイオメディカル(株)製]含有の0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に40mg加え、25℃で12時間浸漬させた。これにより、サイログロブリン(D-1)を固定化したシリカ粒子を含有する固相担体試薬(A1)を得た。
標識試薬(B1)の作製:
抗ヒトIgG抗体[ダコジャパン(株)製]、西洋ワサビ由来POD[東洋紡(株)製]を用い、文献(エス・ヨシタケ、エム・イマガワ、イー・イシカワ、エトール;ジェイ.バイオケム,Vol.92,1982,1413-1424)に記載の方法にて、PODで標識された抗ヒトIgG抗体(F3-1)を調製した。これを1.0重量%のカゼイン加水分解物[富士フィルム和光純薬(株)製]含有の0.02Mリン酸緩衝液で、POD標識抗ヒトIgG抗体(F3-1)濃度として0.5μg/mLの濃度に希釈し、標識試薬(B1)を調製し、冷蔵(2~10℃)で保存した。
免疫測定用緩衝液(H1)の作製:
ウシ血清アルブミン(Boval Campany製)を0.1重量%、エマルミンL-90-S[三洋化成工業(株)製]を1重量%、塩化ナトリウム[富士フィルム和光純薬(株)製]を0.85重量%、1.0重量%のカゼイン加水分解物[富士フィルム和光純薬(株)製]、アルカリ土類金属塩(C2)として225mM酢酸マグネシウム四水和物[ナカライテスク(株)製]、アミノ酸塩(C1)として113mM L(+)-アルギニン塩酸塩[富士フィルム和光純薬(株)製]を含有する0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)を調製し、冷蔵(2~10℃)で保管した。
ルミノール発光試薬(E1)の調製:
ルミノールのナトリウム塩[シグマ アルドリッチ ジャパン(株)製]0.7g及び4-(シアノメチルチオ)フェノール0.1gを1,000mLメスフラスコに仕込んだ。3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸/水酸化ナトリウム緩衝液(10mM、pH=8.6)を溶液の容量が1,000mLになるように仕込み、25℃で均一混合してルミノール発光試薬(E1)を調製した。測定に用いるまで冷蔵(2~10℃)保存した。
過酸化水素液(E2)の調製:
過酸化水素[和光純薬工業(株)製、試薬特級、濃度30重量%]6.6gを1,000mLメスフラスコに仕込んだ。脱イオン水を溶液の容量が1,000mLになるように仕込み、25℃で均一混合して過酸化水素液(E2)を調製した。測定に用いるまで冷蔵(2~10℃)保存した。
<実施例2~13>
実施例1の「免疫測定用緩衝液(H)の作製」において、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)種類及び濃度を表1に記載のものとする以外は実施例1と同様にして免疫測定用緩衝液(H2)~(H13)を作製し、実施例1と同じ固相担体試薬(A1)、標識試薬(B1)、ルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)と組み合わせて免疫測定用キット(S2)~(S13)とした。
<比較例1~7>
実施例1の「免疫測定用緩衝液(H)の作製」において、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)種類及び濃度を表1に記載のものとする以外は実施例1と同様にして免疫測定用緩衝液(H’1)~(H’7)を作製し、実施例1と同じ固相担体試薬(A1)、標識試薬(B1)、ルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)と組み合わせて比較用の免疫測定用キット(S’1)~(S’7)とした。
尚、表1中、各成分は下記を用いた。
酢酸Mg:「酢酸マグネシウム四水和物」、ナカライテスク(株)製
シュウ酸Mg:「シュウ酸マグネシウム二水和物」、富士フイルム和光純薬(株)製
酢酸Ca:「酢酸カルシウム一水和物」、ナカライテスク(株)製
塩化Mg:「塩化マグネシウム」、富士フイルム和光純薬(株)製
硫酸Mg:「硫酸マグネシウム」、富士フイルム和光純薬(株)製
硝酸Mg:「硝酸マグネシウム六水和物」、ナカライテスク(株)製
アルギニン塩酸塩:「L(+)-アルギニン塩酸塩」、富士フイルム和光純薬(株)製
リジン塩酸塩:「L-リジン塩酸塩」、富士フイルム和光純薬(株)製
ヒスチジン塩酸塩:「L-ヒスチジン塩酸塩」、富士フイルム和光純薬(株)製
トリプトファン塩酸塩:「DアミドL-トリプトファン塩酸塩」、富士フイルム和光純薬(株)製
<実施例14~26及び比較例8~14>
以下の方法により免疫測定用キット(S1)~(S13)及び(S’1)~(S’7)を用いて、免疫測定を行い、免疫測定用キットの正確性及び感度を評価した。結果を表1に示す。
<免疫測定方法>
○工程(1)
実施例及び比較例で得られた免疫測定用キットの固相担体試薬(A1)をそれぞれ0.025mL、試験管に入れ、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離し、免疫測定用緩衝液(H)0.2mLと、測定対象物質である抗サイログロブリン抗体(G-1)の濃度が450IU/mLになるように調製したプール血清0.025mLとを試験管に入れて混合して、試験管中で37℃で3分間反応させ、サイログロブリン固定化シリカ粒子上のサイログロブリン(D-1)と抗サイログロブリン抗体(G-1)との複合体(J-1)を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離した。その後、生理食塩水0.5mLを加えてシリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を3回行った。
○工程(2)
続いて、それぞれの免疫測定用キットの標識試薬0.1mLをそれぞれ試験管に注入し、試験管中で37℃で3分間反応させ、サイログロブリン固定化シリカ粒子上にサイログロブリン(D-1)と抗サイログロブリン抗体(G-1)とPOD標識抗ヒトIgG抗体(F3-1)との標識複合体(L-1)を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離した。その後、生理食塩水0.5mLを加えてシリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を2回行った。
○化学発光・検出工程
最後に、ルミノール発光試薬(E1)0.1mLと過酸化水素液(E2)0.1mLとを同時に加え、37℃で発光反応させ、ルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)を添加後40~45秒の一秒当たりの平均発光量をルミノメーター[ベルトールドジャパン社製「Lumat LB9507」]で測定した。
また、上記「工程(1)」において、「抗サイログロブリン抗体(G-1)の濃度が450IU/mLになるように調整したプール血清」に代えて下記の標準液をそれぞれ用いる以外は同様にして、平均発光量をルミノメーターで測定し、発光量と抗サイログロブリン抗体(G-1)の濃度との関係を示す検量線を作製した。得られた検量線から、上記「免疫測定法」における測定濃度を求めた。結果を表1に示す。
標準液:免疫反応緩衝液にて抗サイログロブリン抗体(G-1)の濃度を0~1000IU/mL(濃度:0、5、30、50、100、500又は1000IU/mL)に調整したもの
<正確性の評価方法>
正確性については、測定濃度と実際の濃度「450IU/mL」との比率から、以下の基準で判定した。
○:(測定濃度/実際の濃度)×100=90%~110%
×:(測定濃度/実際の濃度)×100<90%又は>110%
尚、測定濃度/実際の測定濃度が100%に近いほど、正確性が高いことを意味する。
<感度の評価方法>
感度については、標準液の濃度が5IU/mLの場合と0IU/mLの場合との発光量比率から、以下の基準で判定した。
○:((5IU/mLの発光量)/(0IU/mLの発光量))>40.0
×:((5IU/mLの発光量)/(0IU/mLの発光量))≦40.0
Figure 0007191913000001
以下の実施例27~52及び比較例15~28は、測定対象物質を抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)とする場合の例である。
<実施例27:免疫測定用キット(S14)の製造>
以下に示す方法により、固相担体試薬(A2)(甲状腺ペルオキシダーゼを固定化したシリカ粒子を含有)、前記の標識試薬(B1)(POD標識ヒトIgG抗体試薬)、前記の免疫反応緩衝液(H1)、前記のルミノール発光試薬(E1)及び前記の過酸化水素液(E2)から構成される本発明の免疫測定用キット(S14)を得た。
なお、固相担体試薬(A2)の作製は、実施例1の「固相担体試薬(A1)の作製」において、「サイログロブリン(D-1)を10μg/mLの濃度で含む0.02Mリン酸緩衝液(pH=8.7)120mL」に代えて、「甲状腺ペルオキシダーゼ(D-2)を10μg/mLの濃度で含む0.02Mリン酸緩衝液(pH=8.7)120mL」を用いた以外は、実施例1の「固相担体試薬(A1)の作製」と同様に実施した。これにより、甲状腺ペルオキシダーゼ(D-2)を固定化したシリカ粒子を含有する固相担体試薬(A2)を得た。
<実施例28~39及び比較例15~21>
実施例27の「免疫測定用キット(S14)の製造」において、「免疫測定用緩衝液(H1)」に代えて、表2に記載の通り、免疫測定用緩衝液(H2)~(H13)又は免疫測定用緩衝液(H’1)~(H’7)を用いた以外は、実施例27の「免疫測定用キット(S14)の製造」と同様にして、免疫測定用キット(S15)~(S26)及び比較用の免疫測定用キット(S’8)~(S’14)とした。
<実施例40~52及び比較例22~28>
以下の方法により免疫測定用キット(S14)~(S26)及び(S’8)~(S’14)を用いて、免疫測定を行い、免疫測定用キットの正確性及び感度を評価した。結果を表2に示す。
<免疫測定方法>
○工程(1)
実施例及び比較例で得られた免疫測定用キットの固相担体試薬(A2)をそれぞれ0.025mL、試験管に入れ、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離し、免疫測定用緩衝液(H)0.2mLと、測定対象物質である抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)の濃度が200IU/mLになるように調製したプール血清0.025mLとを試験管に入れて混合して、試験管中で37℃で3分間反応させ、甲状腺ペルオキシダーゼ固定化シリカ粒子上の甲状腺ペルオキシダーゼ(D-2)と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)との複合体(J-2)を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離した。その後、生理食塩水0.5mLを加えてシリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を3回行った。
○工程(2)
続いて、それぞれの免疫測定用キットの標識試薬0.1mLをそれぞれ試験管に注入し、試験管中で37℃で3分間反応させ、甲状腺ペルオキシダーゼ固定化シリカ粒子上に甲状腺ペルオキシダーゼ(D-2)と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)とPOD標識抗ヒトIgG抗体(F3-1)との標識複合体(L-2)を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離した。その後、生理食塩水0.5mLを加えてシリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を2回行った。
○化学発光・検出工程
最後に、ルミノール発光試薬(E1)0.1mLと過酸化水素液(E2)0.1mLとを同時に加え、37℃で発光反応させ、ルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)を添加後40~45秒の一秒当たりの平均発光量をルミノメーター[ベルトールドジャパン社製「Lumat LB9507」]で測定した。
また、上記「工程(1)」において、「抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)の濃度が200IU/mLになるように調整したプール血清」に代えて下記の標準液をそれぞれ用いる以外は同様にして、平均発光量をルミノメーターで測定し、発光量と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)の濃度との関係を示す検量線を作製した。得られた検量線から、上記「免疫測定法」における測定濃度を求めた。結果を表1に示す。
標準液:免疫反応緩衝液にて抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(G-2)の濃度を0~500IU/mL(濃度:0、5、30、50、100、200又は500IU/mL)に調整したもの
<正確性の評価方法>
正確性については、測定濃度と実際の濃度「200IU/mL」との比率から、以下の基準で判定した。
○:(測定濃度/実際の濃度)×100=90%~110%
×:(測定濃度/実際の濃度)×100<90%又は>110%
尚、測定濃度/実際の測定濃度が100%に近いほど、正確性が高いことを意味する。
<感度の評価方法>
感度については、標準液の濃度が5IU/mLの場合と0IU/mLの場合との発光量比率から、以下の基準で判定した。
○:((5IU/mLの発光量)/(0IU/mLの発光量))>40.0
×:((5IU/mLの発光量)/(0IU/mLの発光量))≦40.0
Figure 0007191913000002
以下の実施例53~78及び比較例29~42は、測定対象物質をCEA(G-3)とする場合の例である。
<実施例53:免疫測定用キット(S27)の製造>
以下に示す方法により、固相担体試薬(A3)(抗CEAモノクローナル抗体を固定化したシリカ粒子を含有)、後述の標識試薬(B2)(POD標識抗CEAモノクローナル抗体試薬)、前記の免疫反応緩衝液(H1)、前記のルミノール発光試薬(E1)及び前記の過酸化水素液(E2)から構成される本発明の免疫測定用キット(S27)を得た。
なお、固相担体試薬(A3)の作製は、実施例1の「固相担体試薬(A1)の作製」において、「サイログロブリン(D-1)を10μg/mLの濃度で含む0.02Mリン酸緩衝液(pH=8.7)120mL」に代えて、「抗CEAモノクローナル抗体(D-3)[ダコジャパン(株)製]]を10μg/mLの濃度で含む0.02Mリン酸緩衝液(pH=8.7)120mL」を用いた以外は、実施例1の「固相担体試薬(A1)の作製」と同様に実施した。これにより、抗CEAモノクローナル抗体(D-3)を固定化したシリカ粒子を含有する固相担体試薬(A3)を得た。
また、標識試薬(B2)の作製は、実施例1の「標識試薬(B1)の作製」において、「抗ヒトIgG抗体」に代えて、「抗CEAモノクローナル抗体[ダコジャパン(株)製]」を用いた以外は、実施例1の「標識試薬(B1)の作製」と同様に実施した。これにより、POD標識抗CEAモノクローナル抗体(F3-2)濃度として0.5μg/mLの濃度に調製された標識試薬(B2)を得た。
<実施例54~65及び比較例29~35>
実施例53の「免疫測定用キット(S27)の製造」において、「免疫測定用緩衝液(H1)」に代えて、表3に記載の通り、免疫測定用緩衝液(H2)~(H13)又は免疫測定用緩衝液(H’1)~(H’7)を用いた以外は、実施例53の「免疫測定用キット(S27)の製造」と同様にして、免疫測定用キット(S28)~(S39)及び比較用の免疫測定用キット(S’15)~(S’21)とした。
<実施例66~78及び比較例36~42>
以下の方法により免疫測定用キット(S27)~(S39)及び(S’15)~(S’21)を用いて、免疫測定を行い、免疫測定用キットの正確性及び感度を評価した。結果を表3に示す。
<免疫測定方法>
○工程(1)
実施例及び比較例で得られた免疫測定用キットの固相担体試薬(A3)をそれぞれ0.025mL、試験管に入れ、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離し、免疫測定用緩衝液(H)0.2mLと、測定対象物質であるCEA(G-3)の濃度が500ng/mLになるように調製したプール血清0.025mLとを試験管に入れて混合して、試験管中で37℃で3分間反応させ、抗CEAモノクローナル抗体固定化シリカ粒子上の抗CEAモノクローナル抗体(D-3)とCEA(G-3)との複合体(J-3)を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離した。その後、生理食塩水0.5mLを加えてシリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を3回行った。
○工程(2)
続いて、それぞれの免疫測定用キットの標識試薬0.1mLをそれぞれ試験管に注入し、試験管中で37℃で3分間反応させ、抗CEAモノクローナル抗体固定化シリカ粒子上に抗CEAモノクローナル抗体(D-3)とCEA(G-3)とPOD標識抗CEAモノクローナル抗体(F3-2)との標識複合体(L-3)を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石でシリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離した。その後、生理食塩水0.5mLを加えてシリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を2回行った。
○化学発光・検出工程
最後に、ルミノール発光試薬(E1)0.1mLと過酸化水素液(E2)0.1mLとを同時に加え、37℃で発光反応させ、ルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)を添加後40~45秒の一秒当たりの平均発光量をルミノメーター[ベルトールドジャパン社製「Lumat LB9507」]で測定した。
また、上記「工程(1)」において、「CEA(G-3)の濃度が500ng/mLになるように調整したプール血清」に代えて下記の標準液をそれぞれ用いる以外は同様にして、平均発光量をルミノメーターで測定し、発光量とCEA(G-3)の濃度との関係を示す検量線を作製した。得られた検量線から、上記「免疫測定法」における測定濃度を求めた。結果を表1に示す。
標準液:免疫反応緩衝液にてCEA(G-3)の濃度を0~1000ng/mL(濃度:0、5、30、50、100、500又は1000ng/mL)に調整したもの
<正確性の評価方法>
正確性については、測定濃度と実際の濃度「500ng/mL」との比率から、以下の基準で判定した。
○: (測定濃度/実際の濃度)×100=90%~110%
×: (測定濃度/実際の濃度)×100<90%又は>110%
<感度の評価方法>
感度については、標準液の濃度が5ng/mLの場合と0ng/mLの場合との発光量比率から、以下の基準で判定した。
○:((5ng/mLの発光量)/(0ng/mLの発光量))>50.0
×:((5ng/mLの発光量)/(0ng/mLの発光量))≦50.0
Figure 0007191913000003
表1~3から、本発明の免疫測定用キットを用いた免疫測定方法は、比較用の免疫測定用キットを用いた免疫測定方法に比べて、測定濃度と実際の濃度の比率が100%に近く、正確性が高いことがわかる。また、比較用の免疫測定用キットを用いた免疫測定方法に比べて、感度も高いことが分かる。
本発明の免疫測定用キット及び免疫測定方法は正確性及び感度に優れることから、放射免疫測定法、酵素免疫測定法、蛍光免疫測定法及び化学発光免疫測定法等の臨床検査に幅広く適用できる。

Claims (8)

  1. 試料中の測定対象物質(G)の濃度を測定する免疫測定方法であって、
    前記免疫測定方法が、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)と測定対象物質(G)とを、アミノ酸塩(C1)の含有量が4~250mMであり、アルカリ土類金属塩(C2)の含有量が10~500mMである溶液中で反応させて、物質(D)と測定対象物質(G)との複合体(J)を形成させる工程を含み、
    前記アミノ酸塩(C1)が、アルギニン塩酸塩、リジン塩酸塩、ヒスチジン塩酸塩及びトリプトファン塩酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である免疫測定方法。
  2. 前記アルカリ土類金属塩(C2)が、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム及びシュウ酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項に記載の免疫測定方法。
  3. 前記固相担体(a)が、磁性粒子(a1)である請求項1又は2に記載の免疫測定方法。
  4. 前記磁性粒子(a1)が、体積平均粒子径が1~20nmの超常磁性金属酸化物を磁性粒子(a1)の重量を基準として60~95重量%含有するシリカ粒子である請求項に記載の免疫測定方法。
  5. 前記測定対象物質(G)が抗サイログロブリン抗体であり、前記物質(D)がサイログロブリンである請求項1~のいずれか1項に記載の免疫測定方法。
  6. 前記測定対象物質(G)が抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体であり、前記物質(D)が甲状腺ペルオキシダーゼである請求項1~のいずれか1項に記載の免疫測定方法。
  7. 免疫測定用試薬として固相担体試薬(A)と、標識試薬(B)と、免疫測定用緩衝液(H)を含む免疫測定用キットであって、
    固相担体試薬(A)が、測定対象物質と特異的に結合する物質(D)を固定化した固相担体(a)を含有し、
    標識試薬(B)が、標識物質(b)により標識された測定対象物質(F1)、その類似物質(F2)又は標識物質(b)により標識された物質であって測定対象物質と特異的に結合する物質(F3)を含有し、
    免疫測定用緩衝液(H)が、アミノ酸塩(C1)及びアルカリ土類金属塩(C2)を含有し、
    前記アミノ酸塩(C1)が、アルギニン塩酸塩、リジン塩酸塩、ヒスチジン塩酸塩及びトリプトファン塩酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~のいずれか1項に記載の免疫測定方法に用いられる免疫測定用キット。
  8. 更にルミノール発光試薬(E1)及び過酸化水素液(E2)を含有する化学発光試薬(E)を含み、標識試薬(B)中の標識物質(b)がペルオキシダーゼである請求項に記載の免疫測定用キット。
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