JP7175464B2 - 二ヨウ化ホウ素化合物、それから得られるボロン酸およびボロン酸エステル等、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents
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下記一般式(Y)で表される二ヨウ化ホウ素化合物。
下記一般式(1)で表される化合物または下記一般式(1)で表される構造を複数有する多量体化合物である、項1に記載する二ヨウ化ホウ素化合物。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、アリール環またはヘテロアリール環であり、これらの環における少なくとも1つの水素は置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-R、-S-または-Se-であり、ここで、前記>N-RのRは置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリールまたは置換されていてもよいアルキルであり、前記>N-RのRは連結基または単結合により前記A環、B環および/またはC環と結合していてもよく、そして、
式(1)で表される化合物または構造における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい。)
上記式(1)中、
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、アリール環またはヘテロアリール環であり、これらの環における少なくとも1つの水素は、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のジアリールアミノ、置換もしくは無置換のジヘテロアリールアミノ、置換もしくは無置換のアリールヘテロアリールアミノ、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のアルコキシ、置換もしくは無置換のアリールオキシまたはハロゲンで置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-R、-S-または-Se-であり、ここで、前記>N-RのRはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアリール、アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールまたはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアルキルであり、前記>N-RのRは-O-、-S-、>C(-R)2または単結合により前記A環、B環および/またはC環と結合していてもよく、また、前記>C(-R)2のRはそれぞれ独立して水素またはアルキルであり、このアルキルにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、
式(1)で表される化合物または構造における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよく、そして、
前記多量体化合物は2量体化合物または3量体化合物である、
項2に記載する二ヨウ化ホウ素化合物。
下記一般式(2)で表される化合物または下記一般式(2)で表される構造を2つもしくは3つ有する2量体化合物もしくは3量体化合物である、項1に記載する二ヨウ化ホウ素化合物。
R1~R11は、それぞれ独立して、水素、アリール、ヘテロアリール、ジアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノ、アリールヘテロアリールアミノ、アルキル、アルコキシ、アリールオキシまたはハロゲンであり、これらにおける少なくとも1つの水素はアリール、ヘテロアリール、アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよく、また、R1~R11のうちの隣接する基同士が結合してa環、b環またはc環と共にアリール環またはヘテロアリール環を形成していてもよく、形成された環における少なくとも1つの水素はアリール、ヘテロアリール、ジアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノ、アリールヘテロアリールアミノ、アルキル、アルコキシ、アリールオキシまたはハロゲンで置換されていてもよく、これらにおける少なくとも1つの水素はアリール、ヘテロアリール、アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-R、-S-または-Se-であり、ここで、前記>N-RのRは炭素数6~12のアリール、炭素数2~15のヘテロアリールまたは炭素数1~6のアルキルであり、これらにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、前記>N-RのRは-O-、-S-、>C(-R)2または単結合により前記a環、b環および/またはc環と結合していてもよく、また、前記>C(-R)2のRはそれぞれ独立して炭素数1~6のアルキルであり、このアルキルにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、そして、
式(2)で表される化合物における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい。)
上記式(2)中、
R1~R11は、それぞれ独立して、水素、炭素数6~30のアリール、炭素数2~30のヘテロアリール、ジアリールアミノ(ただしアリールは炭素数6~12のアリール)またはハロゲンであり、これらにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、また、R1~R11のうちの隣接する基同士が結合してa環、b環またはc環と共に炭素数9~16のアリール環または炭素数6~15のヘテロアリール環を形成していてもよく、形成された環における少なくとも1つの水素は炭素数6~10のアリールまたはハロゲンで置換されていてもよく、この炭素数6~10のアリールにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-Rまたは-S-であり、ここで、前記>N-RのRは炭素数6~10のアリールまたは炭素数1~4のアルキルであり、これらにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、そして、
式(2)で表される化合物における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい、
項4に記載する二ヨウ化ホウ素化合物。
上記式(Y)中、
Arは、n価の、ベンゼン環、トリフェニルアミン環、ナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環、アントラセン環、ピレン環、トリフェニレン環、クリセン環、ペリレン環またはフェロセン環であって、これらの環における少なくとも1つの水素は炭素数1~6のアルキルで置換されていてもよく、そして、
nは1~4の整数である、
項1に記載する二ヨウ化ホウ素化合物。
Ar’をブレンステッド塩基の存在下で三ヨウ化ホウ素と反応させることで、下記一般式(Y)で表される二ヨウ化ホウ素化合物を製造する方法。
上記式(Y)中、Arは、n価の、ヘテロアリール環、炭素数10以上のアリール環または置換基を有するベンゼン環であって、これらの環における少なくとも1つの水素は置換されていてもよく、nは1~6の整数であり、そして、上記式(Y)で表される化合物における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい。)
下記一般式(Y)で表される二ヨウ化ホウ素化合物に、水、アルコールまたはジオールもしくはジカルボン酸を反応させることで、下記一般式(Y’-1)で表されるボロン酸化合物もしくはボロン酸エステル化合物または下記一般式(Y’-2)で表されるボロン酸エステル化合物を製造する方法。
Arは、n価の、ヘテロアリール環、炭素数10以上のアリール環または置換基を有するベンゼン環であって、これらの環における少なくとも1つの水素は置換されていてもよく、nは1~6の整数であり、
R21は水素または炭素数1~30のアルキルであり、当該アルキルにおける任意の-CH2-は-O-、-S-、-CO-、>N-Rまたは-SiH2-で置換されていてもよく、任意の-CH2CH2-は-CH=CH-または-C≡C-で置換されていてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、ここで、前記>N-RのRはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアリール、アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールまたはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアルキルであり、
R22は炭素数1~30のアルキレンまたは炭素数6~16のアリーレンであり、前記アルキレンにおける任意の-CH2-は-O-、-S-、-CO-、>N-Rまたは-SiH2-で置換されていてもよく、任意の-CH2CH2-は-CH=CH-または-C≡C-で置換されていてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、前記アリーレンにおける少なくとも1つの水素は炭素数1~10のアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよく、ここで、前記>N-RのRはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアリール、アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールまたはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアルキルであり、そして、
上記式(Y)で表される化合物、式(Y’-1)で表される化合物および式(Y’-2)で表される化合物における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい。)
本発明を概略的に説明すると、まず、所定のアリールまたはヘテロアリールであるAr’をブレンステッド塩基の存在下で三ヨウ化ホウ素と反応させることで、下記一般式(Y)で表される二ヨウ化ホウ素化合物を製造することができる。さらに、この二ヨウ化ホウ素化合物に、水、アルコールまたはジオールを反応させることで、下記一般式(Y’-1)で表されるボロン酸化合物もしくはボロン酸エステル化合物または下記一般式(Y’-2)で表されるボロン酸エステル化合物を製造することができる。なお、下記式中の符号は上で定義するとおりである。
本発明は下記一般式(Y)で表される二ヨウ化ホウ素化合物である。
上記式(Y)の二ヨウ化ホウ素化合物の具体例としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(1)で表される構造を複数有する多量体化合物が挙げられる。なお、多量体化合物は多量化の数や多量化の態様により化合物構造が異なるため、下記構造は一例である。また、各式中の符号は上で定義するとおりである。
この規定は、下記式(2-3-1)で表される、X1やX2が縮合環B’および縮合環C’に取り込まれた環構造を有する化合物で表現できる。すなわち、例えば一般式(2)におけるb環(またはc環)であるベンゼン環に対してX1(またはX2)を取り込むようにして他の環が縮合して形成されるB’環(またはC’環)を有する化合物である。形成されてできた縮合環B’(または縮合環C’)は例えばフェノキサジン環、フェノチアジン環またはアクリジン環である。
また、上記規定は、下記式(2-3-2)や式(2-3-3)で表される、X1および/またはX2が縮合環A’に取り込まれた環構造を有する化合物でも表現できる。すなわち、例えば一般式(2)におけるa環であるベンゼン環に対してX1(および/またはX2)を取り込むようにして他の環が縮合して形成されるA’環を有する化合物である。形成されてできた縮合環A’は例えばフェノキサジン環、フェノチアジン環またはアクリジン環である。
なお、各式中の符号は上で定義するとおりである。
本発明の二ヨウ化ホウ素化合物のさらに具体的な例としては、以下の化合物が挙げられる。各式中、Meはメチル基、tBuはt-ブチル基、iPrはイソプロピル基、Dは重水素である。
本発明の二ヨウ化ホウ素化合物は、Ar’をブレンステッド塩基の存在下で三ヨウ化ホウ素と反応させることでを製造することができる。なお、各式中の符号は上で定義したとおりである。
本発明の二ヨウ化ホウ素化合物に、水、アルコール(R21-OH)またはジオールもしくはジカルボン酸(OH-R22-OH)を反応させることで、下記一般式(Y’-1)で表されるボロン酸化合物もしくはボロン酸エステル化合物または下記一般式(Y’-2)で表されるボロン酸エステル化合物を製造することができる。なお、各式中の符号は上で定義したとおりである。
本発明の二ヨウ化ホウ素化合物から得られるボロン酸およびボロン酸エステルとしては、式(Y’-1)で表されるボロン酸化合物もしくはボロン酸エステル化合物または式(Y’-2)で表されるボロン酸エステル化合物が挙げられ、より具体的には、式(1)または(2)で表される化合物およびそれらの多量体化合物における二ヨウ化ホウ素基(BI2部位)がボロン酸基またはボロン酸エステル基となった化合物が挙げられる。
次に、式(1)または(2)で表される化合物およびそれらの多量体化合物における二ヨウ化ホウ素基(BI2部位)がボロン酸基またはボロン酸エステル基となった化合物を用いて、多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物を製造する方法について説明する。なお、以下に示す各スキーム中の構造式における符号は上の定義のとおりであり、ただし、各式中のYはボロン酸またはボロン酸エステルを示す。
また、本発明に係る二ヨウ化ホウ素化合物は、ボロン酸化合物またはボロン酸エステル化合物以外にも、フッ化ホウ素化合物(およびその塩)などの様々な化合物を製造するための出発物質として使用することができる。フッ化ホウ素化合物(およびその塩)は、二ヨウ化ホウ素化合物にフッ化アルカリ金属(LiF、NaF、KFなど)を反応させることで得られ、フッ化ホウ素基としては例えば-BF3Li、-BF3Na、-BF3Kなどが挙げられる。
本発明で製造される多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物は、有機デバイス用材料として用いることができる。有機デバイスとしては、例えば、有機電界発光素子、有機電界効果トランジスタまたは有機薄膜太陽電池などが挙げられる。
本発明で製造される多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物は、有機電界発光素子の各層を構成する材料として用いることができる。以下に、本実施形態に係る有機EL素子について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る有機EL素子を示す概略断面図である。
本発明で製造される多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物は、有機電界効果トランジスタを構成する材料として用いることができる。有機電界効果トランジスタは、電圧入力によって発生させた電界により電流を制御するトランジスタのことであり、ソース電極とドレイン電極の他にゲート電極が設けられている。ゲート電極に電圧を印加すると電界が生じ、ソース電極とドレイン電極間を流れる電子(あるいはホール)の流れを任意にせき止めて電流を制御することができる。電界効果トランジスタは、単なるトランジスタ(バイポーラトランジスタ)に比べて小型化が容易であり、集積回路などを構成する素子としてよく用いられている。
(1)基板/ゲート電極/絶縁体層/ソース電極・ドレイン電極/有機半導体活性層
(2)基板/ゲート電極/絶縁体層/有機半導体活性層/ソース電極・ドレイン電極
(3)基板/有機半導体活性層/ソース電極・ドレイン電極/絶縁体層/ゲート電極
(4)基板/ソース電極・ドレイン電極/有機半導体活性層/絶縁体層/ゲート電極
このように構成された有機電界効果トランジスタは、アクティブマトリックス駆動方式の液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの画素駆動スイッチング素子等として適用できる。
本発明で製造される多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物は、有機薄膜太陽電池を構成する材料として用いることができる。有機薄膜太陽電池は、ガラスなどの透明基板上にITOなどの陽極、ホール輸送層、光電変換層、電子輸送層、陰極が積層された構造を有する。光電変換層は陽極側にp型半導体層を有し、陰極側にn型半導体層を有している。本発明で製造される多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物は、その物性に応じて、ホール輸送層、p型半導体層、n型半導体層、電子輸送層の材料として用いることが可能である。本発明で製造される多環芳香族化合物および多環芳香族多量体化合物は、有機薄膜太陽電池においてホール輸送材料や電子輸送材料として機能しうる。有機薄膜太陽電池は、上記の他にホールブロック層、電子ブロック層、電子注入層、ホール注入層、平滑化層などを適宜備えていてもよい。有機薄膜太陽電池には、有機薄膜太陽電池に用いられる既知の材料を適宜選択して組み合わせて用いることができる。
化合物(Y’-2-7):2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-9H-フルオレンの合成
化合物(Y’-2-8):3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-9H-フルオレンの合成
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.36(s,12H)、3.88(s,2H)、7.23-7.38(m,2H)、7.54(d,1H)、7.76-7.85(m,3H)、8.00(s,1H).
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.36(s,12H)、3.89(s,2H)、7.23-7.38(m,2H)、7.51(d,2H)、7.76-7.85(m,2H)、8.24(s,1H).
化合物(Y’-2-9):1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-4-フェノキシベンゼンの合成
化合物(Y’-2-10):1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-フェノキシベンゼンの合成
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.33(s,12H)、6.98(d,2H)、7.02(d,2H)、7.12(t,1H)、7.32-7.36(m,2H)、7.78(d,2H).
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.32(s,12H)、6.98(d,2H)、7.07(d,1H)、7.12(t,1H)、7.28-7.36(m,3H)、7.49(s,1H)、7.56(d,1H).
化合物(Y’-2-13):9-フェニル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-9H-カルバゾールの合成
化合物(Y’-2-14):9-フェニル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-9H-カルバゾールの合成
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.35(s,12H)、7.27-7.33(m,1H)、7.36-7.40(m,2H)、7.45-7.49(m,1H)、7.54-7.63(m,4H)、7.75(d,1H)、7.84(s,1H)、8.14-8.18(m,2H).
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.40(s,12H)、7.27-7.31(m,1H)、7.36-7.40(m,3H)、7.45-7.49(t,1H)、7.54-7.63(m,4H)、8.05(d,1H)、8.18(d,1H)、8.65(s,1H).
上述した合成例の他に、以下の合成例により本発明に係る二ヨウ化ホウ素化合物およびそれから得られるボロン酸化合物またはボロン酸エステル化合物を得た。なお各スキーム中、「pin」はピナコールエステルを示す。
101 基板
102 陽極
103 正孔注入層
104 正孔輸送層
105 発光層
106 電子輸送層
107 電子注入層
108 陰極
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表される二ヨウ化ホウ素化合物または下記一般式(1)で表される構造を複数有する二ヨウ化ホウ素多量体化合物。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、アリール環またはヘテロアリール環であり、これらの環における少なくとも1つの水素は置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-R、-S-または-Se-であり、ここで、前記>N-RのRは置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリールまたは置換されていてもよいアルキルであり、前記>N-RのRは連結基または単結合により前記A環、B環および/またはC環と結合していてもよく、そして、
式(1)で表される化合物または構造における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい。) - 上記式(1)中、
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、アリール環またはヘテロアリール環であり、これらの環における少なくとも1つの水素は、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のジアリールアミノ、置換もしくは無置換のジヘテロアリールアミノ、置換もしくは無置換のアリールヘテロアリールアミノ、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のアルコキシ、置換もしくは無置換のアリールオキシまたはハロゲンで置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-R、-S-または-Se-であり、ここで、前記>N-RのRはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアリール、アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールまたはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアルキルであり、前記>N-RのRは-O-、-S-、>C(-R)2または単結合により前記A環、B環および/またはC環と結合していてもよく、また、前記>C(-R)2のRはそれぞれ独立して水素またはアルキルであり、このアルキルにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、
式(1)で表される化合物または構造における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよく、そして、
前記多量体化合物は2量体化合物または3量体化合物である、
請求項1に記載する二ヨウ化ホウ素化合物または二ヨウ化ホウ素多量体化合物 。 - 下記一般式(2)で表される二ヨウ化ホウ素化合物または下記一般式(2)で表される構造を2つもしくは3つ有する二ヨウ化ホウ素2量体化合物もしくは二ヨウ化ホウ素3量体化合物。
R1~R11は、それぞれ独立して、水素、アリール、ヘテロアリール、ジアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノ、アリールヘテロアリールアミノ、アルキル、アルコキシ、アリールオキシまたはハロゲンであり、これらにおける少なくとも1つの水素はアリール、ヘテロアリール、アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよく、また、R1~R11のうちの隣接する基同士が結合してa環、b環またはc環と共にアリール環またはヘテロアリール環を形成していてもよく、形成された環における少なくとも1つの水素はアリール、ヘテロアリール、ジアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノ、アリールヘテロアリールアミノ、アルキル、アルコキシ、アリールオキシまたはハロゲンで置換されていてもよく、これらにおける少なくとも1つの水素はアリール、ヘテロアリール、アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-R、-S-または-Se-であり、ここで、前記>N-RのRは炭素数6~12のアリール、炭素数2~15のヘテロアリールまたは炭素数1~6のアルキルであり、これらにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、前記>N-RのRは-O-、-S-、>C(-R)2または単結合により前記a環、b環および/またはc環と結合していてもよく、また、前記>C(-R)2のRはそれぞれ独立して炭素数1~6のアルキルであり、このアルキルにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、そして、
式(2)で表される化合物における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい。) - 上記式(2)中、
R1~R11は、それぞれ独立して、水素、炭素数6~30のアリール、炭素数2~30のヘテロアリール、ジアリールアミノ(ただしアリールは炭素数6~12のアリール)またはハロゲンであり、これらにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、また、R1~R11のうちの隣接する基同士が結合してa環、b環またはc環と共に炭素数9~16のアリール環または炭素数6~15のヘテロアリール環を形成していてもよく、形成された環における少なくとも1つの水素は炭素数6~10のアリールまたはハロゲンで置換されていてもよく、この炭素数6~10のアリールにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、
X1およびX2は、それぞれ独立して、-O-、>N-Rまたは-S-であり、ここで、前記>N-RのRは炭素数6~10のアリールまたは炭素数1~4のアルキルであり、これらにおける少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、そして、
式(2)で表される化合物における少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよい、
請求項3に記載する二ヨウ化ホウ素化合物または二ヨウ化ホウ素2量体化合物もしくは二ヨウ化ホウ素3量体化合物 。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物中の二ヨウ化ホウ素基「-BI2」が下記いずれかで表されるボロン酸基またはボロン酸エステル基となった、ボロン酸化合物またはボロン酸エステル化合物。
R21は水素または炭素数1~30のアルキルであり、当該アルキルにおける任意の-CH2-は-O-、-S-、-CO-、>N-Rまたは-SiH2-で置換されていてもよく、任意の-CH2CH2-は-CH=CH-または-C≡C-で置換されていてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、ここで、前記>N-RのRはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアリール、アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールまたはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアルキルであり、そして、
R22は炭素数1~30のアルキレンまたは炭素数6~16のアリーレンであり、前記アルキレンにおける任意の-CH2-は-O-、-S-、-CO-、>N-Rまたは-SiH2-で置換されていてもよく、任意の-CH2CH2-は-CH=CH-または-C≡C-で置換されていてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置換されていてもよく、前記アリーレンにおける少なくとも1つの水素は炭素数1~10のアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよく、ここで、前記>N-RのRはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアリール、アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールまたはアルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいアルキルである。)
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