以下、図面に基づいて、本願の開示する波長変換装置及び励起光切替方法の実施例を詳細に説明する。尚、各実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
図1は、本実施例のWDMシステム1の一例を示す説明図である。図1に示すWDM(Wavelength Division Multiplex)システム1は、複数のWDM装置2と、複数の波長変換装置3とを有する。WDM装置2は、第1のWDM装置2Aと、対向側の第2のWDM装置2Bとを有する。WDM装置2は、例えば、受信コヒーレント方式を採用している。波長変換装置3は、単一の励起光を使用して第1の波長のWDM光を第2の波長のWDM光に波長変換する。波長変換装置3は、第1の波長変換装置3Aと、対向側の第2の波長変換装置3Bとを有する。第1のWDM装置2Aは、光ファイバ4で第2のWDM装置2Bと接続する。第1のWDM装置2Aと第2のWDM装置2Bとの間の光ファイバ4には、第1の波長変換装置3A及び第2の波長変換装置3Bを配置している。
第1のWDM装置2Aは、第1の波長、例えば、C帯の信号光を合波し、合波後のC帯のWDM光を第1の波長変換装置3Aに出力する。第1の波長変換装置3Aは、励起光に応じてC帯(Conventional Band)のWDM光を、第2の波長、例えば、L帯(Long-wavelength Band)のWDM光に波長変換し、変換後のL帯のWDM光を光ファイバ4に出力する。
第2の波長変換装置3Bは、第1の波長変換装置3AからのL帯のWDM光を励起光に応じてC帯のWDM光に波長変換し、波長変換後のC帯のWDM光を第2のWDM装置2Bに出力する。第2のWDM装置2Bは、C帯のWDM光を各波長の信号光に分波し、分波後の信号光を各光送受信器に出力する。
図2は、実施例1の波長変換装置3の一例を示す説明図である。図2に示す波長変換装置3は、励起光源11と、冗長用励起光源12と、光SW13と、励起光増幅部14と、光カプラ15と、波長変換部16とを有する。更に、波長変換装置3は、測定部17と、検出部18と、調整部19と、制御部20と、第1の光カプラ21Aと、第2の光カプラ21Bと、第3の光カプラ21Cとを有する。
励起光源11は、運用中の励起光を発光する、例えば、第1の励起光源である。冗長用励起光源12は、励起光源11の切替時に予備の励起光を発光する、例えば、第2の励起光源である。光SW13は、励起光源11又は冗長用励起光源12の励起光を励起光増幅部14に切替出力するスイッチである。励起光増幅部14は、光SW13の出力である励起光を光増幅するアンプである。光カプラ15は、図示せぬ各光送受信器からの異なる波長の信号光と、励起光増幅部14からの励起光とを合波し、合波後の信号光を波長変換部16に出力する。波長変換部16は、合波後の信号光を励起光に応じて異なる波長帯、例えば、C帯のWDM光をL帯のWDM光に波長変換する。
第1の光カプラ21Aは、励起光源11と光SW13との間に配置され、励起光源11からの励起光を測定部17及び光SW13に分岐出力する。第2の光カプラ21Bは、冗長用励起光源12と光SW13との間に配置され、冗長用励起光源12からの励起光を測定部17及び光SW13に分岐出力する。第3の光カプラ21Cは、励起光増幅部14と光カプラ15との間に配置され、励起光増幅部14からの励起光を光カプラ15及び検出部18に分岐出力する。
測定部17は、第1の光カプラ21A経由の励起光源11からの運用中の励起光と、第2の光カプラ21B経由の冗長用励起光源12からの励起光との周波数差を測定する。測定部17は、周波数差に応じた調整量を算出し、算出した調整量を調整部19に出力する。尚、調整量は、冗長用励起光源12からの励起光の周波数を、異常検出前の励起光源11からの励起光の周波数に揃える、すなわち周波数差が零となるための調整量である。尚、異常検出前の励起光の周波数とは、例えば、検出部18にて励起光の異常を検出する前の段階で一定時間毎に測定した際の励起光の周波数である。一定時間とは、測定部17が周波数差を測定する際の周期タイミングである。
検出部18は、第3の光カプラ21C経由の励起光増幅部14からの励起光の光強度を検出し、光強度に基づき、励起光の異常を検出したか否かを判定する。尚、光強度は、例えば、励起光の電流値若しくは出力パワー等相当の強度である。検出部18は、励起光の異常を検出した場合、励起光の異常を調整部19及び制御部20に出力する。調整部19は、励起光の異常を検出した場合、調整量に応じて冗長用励起光源12からの励起光の周波数を調整する。その結果、冗長用励起光源12は、異常検出前の励起光源11の励起光の周波数と同じ調整後の励起光を出力する。そして、光SW13は、励起光の異常を検出した場合、励起光源11から冗長用励起光源12の励起光に入力を切替える。
図3は、測定部17の一例を示す説明図である。図3に示す測定部17は、合波部31と、PD(Photo Diode)32と、A/D変換部33と、スペクトル変換部34と、ピーク検出部35と、周波数調整部36とを有する。合波部31は、第1の光カプラ21A経由の励起光源11からの励起光と第2の光カプラ21B経由の冗長用励起光源12からの励起光とを合波する。PD32は、合波部31で合波後の励起光を電気変換する。A/D変換部33は、電気変換後の励起光信号をデジタル変換する。スペクトル変換部34は、デジタル変化後の励起光信号をスペクトル変換する。ピーク検出部35は、スペクトル変換後の励起光信号のピークを検出する。周波数調整部36は、励起光信号のピークで調整量を算出する。
次に実施例1のWDMシステム1の動作について説明する。図4は、第1の切替処理に関わる波長変換装置3の処理動作の一例を示すフローチャートである。図4において波長変換装置3内の測定部17は、励起光源11からの励起光の周波数と冗長用励起光源12からの励起光の周波数との周波数差を測定する(ステップS11)。測定部17は、周波数差に基づき、波長変換装置3内の調整部19に異常検出前の調整量を出力する(ステップS12)。
調整部19は、調整量に基づき、冗長用励起光源12の励起光の周波数を調整する(ステップS13)。その結果、冗長用励起光源12は、励起光の周波数が励起光源11の励起光の周波数と同じになる。波長変換装置3内の検出部18は、励起光源11の励起光の光強度をモニタする(ステップS14)。検出部18は、励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS15)。尚、閾値は、励起光の異常を検出するための光強度の閾値である。
波長変換装置3内の制御部20は、光強度が閾値未満の場合(ステップS15肯定)、励起光が異常と判断し、冗長用励起光源12と励起光増幅部14とを切替接続すべく、光SW13を制御し(ステップS16)、図4に示す処理動作を終了する。その結果、励起光増幅部14は、冗長用励起光源12から調整後の励起光を入力し、当該調整後の励起光を増幅して光カプラ15に出力する。
検出部18は、光強度が閾値未満でない場合(ステップS15否定)、励起光源11からの励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS17)。検出部18は、一定時間を経過した場合(ステップS17肯定)、励起光源11と冗長用励起光源12との周波数差を測定すべく、ステップS11に移行する。検出部18は、一定時間を経過したのでない場合(ステップS17否定)、励起光の光強度をモニタすべく、ステップS14に移行する。
実施例1の波長変換装置3では、励起光源11からの運用中の励起光と、冗長用励起光源12からの予備の励起光との周波数差を測定する。波長変換装置3は、運用中の励起光の異常を検出した場合に、異常検出前の周波数差に応じた調整量に基づき、異常検出前の運用中の励起光の周波数に予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3は、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の励起光の周波数に揃えた後に励起光源11から冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
尚、実施例1の波長変換装置3では、単一波長の励起光を用いて波長変換する場合を例示したが、単一波長の励起光に限定されるものではなく、2波長の励起光を用いて波長変換しても良く、その実施の形態につき、実施例2として以下に説明する。
図5は、実施例2の波長変換装置3Cの一例を示す説明図である。尚、実施例1のWDMシステム1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図5に示す波長変換装置3Cは、2波長の励起光を用いてWDM光を波長変換する。波長変換装置3Cは、第1の励起光源11Aと、第2の励起光源11Bと、冗長用励起光源12と、第1の光SW13Aと、第2の光SW13Bと、第3の光SW13Cと、第4の光SW13Dとを有する。波長変換装置3Cは、WDM光と、WDM光側の長波長側に2本の励起光とを入力した場合、非縮退四光は2本の励起光を中心に長波長側に波長変換後のWDM光が出力する。波長変換装置3Cは、測定部17Aと、検出部18Aと、調整部19Aと、制御部20Aとを有する。波長変換装置3Cは、第11の光カプラ22Aと、第12の光カプラ22Bと、第13の光カプラ22Cと、第14の光カプラ22Dと、第15の光カプラ22Eと、第16の光カプラ22Fとを有する。
第1の励起光源11Aは、第1の励起光を発光する。第2の励起光源11Bは、第2の励起光を発光する。冗長用励起光源12は、第1の励起光源11A又は第2の励起光源11Bの切替時に使用する予備の励起光を発光する。
第1の光SW13Aは、冗長用励起光源12と、第2の光SW13B及び第3の光SW13Cとの間に配置され、冗長用励起光源12からの予備の励起光を第2の光SW13B又は第3の光SW13Cに切替出力するスイッチである。第2の光SW13Bは、第1の励起光源11A及び第1の光SW13Aと、励起光増幅部14との間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光又は第1の光SW13Aからの予備の励起光を励起光増幅部14に切替出力するスイッチである。第3の光SW13Cは、第2の励起光源11B及び第1の光SW13Aと、励起光増幅部14との間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光又は第1の光SW13Aからの励起光を励起光増幅部14に切替出力するスイッチである。第4の光SW13Dは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bと、測定部17との間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光又は第2の励起光源11Bからの第2の励起光を測定部17に切替出力するスイッチである。
第11の光カプラ22Aは、冗長用励起光源12と第1の光SW13Aとの間に配置され、冗長用励起光源12からの予備の励起光を第1の光SW13A及び測定部17Aに分岐出力する。第12の光カプラ22Bは、第1の励起光源11Aと第2の光SW13Bとの間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第2の光SW13B及び第4の光SW13Dに分岐出力する。第13の光カプラ22Cは、第2の励起光源11Bと第3の光SW13Cとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第3の光SW13C及び第4の光SW13Dに分岐出力する。
第14の光カプラ22Dは、第2の光SW13B及び第3の光SW13Cと、励起光増幅部14との間に配置され、第2の光SW13Bからの励起光及び第3の光SW13Cからの励起光を励起光増幅部14に合波出力する。第15の光カプラ22Eは、第12の光カプラ22Bと、第4の光SW13D及び検出部18Aとの間に配置され、第12の光カプラ22Bからの第1の励起光を検出部18A及び第4の光SW13Dに分岐出力する。第16の光カプラ22Fは、第13の光カプラ22Cと、第4の光SW13D及び検出部18Aとの間に配置され、第13の光カプラ22Cからの第2の励起光を検出部18A及び第4の光SW13Dに分岐出力する。
検出部18Aは、第15の光カプラ22E経由の第1の励起光又は第16の光カプラ22F経由の第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する。検出部18Aは、励起光の光強度が閾値未満の場合、励起光の異常と判定する。制御部20Aは、励起光の異常と判定された場合、第1の光SW13A、第2の光SW13B及び第3の光SW13Cを切替制御する。
制御部20Aは、第1の励起光の異常と判定された場合、第1の励起光源11A→第2の光SW13B→励起光増幅部14の経路を冗長用励起光源12→第1の光SW13A→第2の光SW13B→励起光増幅部14の経路に切替える。その結果、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の代わりに冗長用励起光源12からの予備の励起光を発光する。また、制御部20Aは、第2の励起光の異常と判定された場合、第2の励起光源11B→第3の光SW13C→励起光増幅部14の経路を冗長用励起光源12→第1の光SW13A→第3の光SW13C→励起光増幅部14の経路に切替える。その結果、第2の励起光源11Bからの第2の励起光に代わりに冗長用励起光源12からの予備の励起光を発光する。
測定部17Aは、第1の励起光の周波数と冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数との第1の周波数差を測定すると共に、第2の励起光の周波数と冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する。更に、測定部17Aは、第1の周波数差に応じた第1の調整量及び、第2の周波数差に応じた第2の調整量を調整部19Aに出力する。
調整部19Aは、第1の励起光の異常と判定された場合、第1の調整量に基づき、冗長用励起光源12の予備の励起光の周波数を調整し、調整後の励起光を冗長用励起光源12から発光する。また、調整部19は、第2の励起光の異常と判定された場合、第2の調整量に基づき、冗長用励起光源12の予備の励起光の周波数を調整し、調整後の励起光を冗長用励起光源12から発光する。
次に実施例2のWDMシステム1の動作について説明する。図6は、第2の切替処理に関わる波長変換装置3Cの処理動作の一例を示すフローチャートである。図6において波長変換装置3C内の制御部20Aは、第1の励起光源11Aと測定部17Aとを接続すべく、第4の光SW13Dを制御する(ステップS21)。測定部17Aは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS22)。測定部17Bは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS23)。
次に制御部20Aは、第2の励起光源11Bと測定部17Aとを接続すべく、第4の光SW13Dを制御する(ステップS24)。測定部17Aは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS25)。測定部17Aは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS26)。
波長変換装置3C内の検出部18Aは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bの励起光の光強度をモニタする(ステップS27)。検出部18Aは、第1の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS28)。
測定部17Aは、第1の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS28肯定)、第1の励起光の異常と判断し、第1の調整量を調整部19Aに出力する(ステップS29)。調整部19Aは、第1の調整量に基づき、冗長用励起光源12の予備の励起光の周波数を調整する(ステップS30)。その結果、冗長用励起光源12は、予備の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。制御部20Aは、冗長用励起光源12→第1の光SW13A→第2の光SW13B→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第1の光SW13A及び第2の光SW13Bを制御する(ステップS31及び32)。その結果、第1の励起光の代わりに、冗長用励起光源12からの予備の励起光を励起光増幅部14に発光することになる。
検出部18Aは、第1の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS28否定)、第1の励起光が正常と判断し、第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS33)。測定部17Aは、第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS33肯定)、第2の励起光の異常と判断し、第2の調整量を冗長用励起光源12に出力する(ステップS34)。調整部19Aは、第2の調整量に基づき、冗長用励起光源12の励起光の周波数を調整する(ステップS35)。その結果、冗長用励起光源12は、予備の励起光の周波数が第2の励起光源11Bの異常検出前の第2の励起光の周波数と同じになる。制御部20Aは、冗長用励起光源12→第1の光SW13A→第3の光SW13C→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第1の光SW13A及び第3の光SW13Cを制御する(ステップS36及び37)。その結果、第2の励起光の代わりに、冗長用励起光源12からの予備の励起光を励起光増幅部14に発光することになる。
検出部18Aは、第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS33否定)、第2の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS38)。検出部18Aは、一定時間を経過した場合(ステップS38肯定)、第4の光SW13Dを制御すべく、ステップS21に移行する。検出部18Aは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS38否定)、第1の励起光及び第2の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS27に移行する。
実施例2の波長変換装置3Cでは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bからの運用中の励起光と、冗長用励起光源12からの予備の励起光との周波数差を測定する。波長変換装置3Cは、運用中の第1の励起光の異常を検出した場合に、異常検出前の第1の周波数差に応じた第1の調整量に基づき、異常検出前の運用中の第1の励起光の周波数に冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3Cは、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の第1の励起光の周波数に揃えた後に第1の励起光源11Aから冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Cは、運用中の第2の励起光の異常を検出した場合に、異常検出前の第2の周波数差に応じた第2の調整量に基づき、異常検出前の運用中の第2の励起光の周波数に冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3Cは、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の第2の励起光の周波数に揃えた後に第2の励起光源11Bから冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
尚、実施例2の波長変換装置3Cでは、第1の励起光及び第2の励起光を合波し、合波後の第1の励起光及び第2の励起光を励起光増幅部14で一括増幅する場合を例示したが、並列増幅でも良く、その実施の形態につき、実施例3として以下に説明する。
図7は、実施例3の波長変換装置3Dの一例を示す説明図である。尚、実施例2の波長変換装置3Cと同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。実施例2の波長変換装置3Cと実施例3の波長変換装置3Dとが異なるところは、第1の励起光増幅部14Aと、第2の励起光増幅部14Bと、第17の光カプラ22Gとを有する点にある。
第1の励起光増幅部14Aは、第2の光SW13Bからの第1の励起光源11Aからの第1の励起光又は冗長用励起光源12からの予備の励起光を光増幅し、光増幅後の励起光を第17の光カプラ22Gに出力する。第2の励起光増幅部14Bは、第3の光SW13Cからの第2の励起光源11Bからの第2の励起光又は冗長用励起光源12からの予備の励起光を光増幅し、光増幅後の励起光を第17の光カプラ22Gに出力する。第17の光カプラ22Gは、第1の励起光増幅部14Aからの励起光と、第2の励起光増幅部14Bからの励起光とを合波し、合波後の励起光及び励起光を光カプラ15に出力する。
実施例3の波長変換装置3Dでは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bからの運用中の励起光と、冗長用励起光源12からの予備の励起光との周波数差を測定する。波長変換装置3Dは、運用中の第1の励起光の異常を検出した場合に、異常検出前の第1の周波数差に応じた第1の調整量に基づき、異常検出前の運用中の第1の励起光の周波数に冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3Dは、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の第1の励起光の周波数に揃えた後に第1の励起光源11Aから冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Dは、運用中の第2の励起光の異常を検出した場合に、異常検出前の第2の周波数差に応じた第2の調整量に基づき、異常検出前の運用中の第2の励起光の周波数に冗長用励起光源12からの予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3Dは、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の第2の励起光の周波数に揃えた後に第2の励起光源11Bから冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
尚、実施例2の波長変換装置3Cでは、冗長専用の冗長用励起光源12を配置する場合を例示したが、冗長用励起光源12に限定されるものではない。第1~第3の励起光源11A~11Cの内、2個の励起光源11を運用に使用し、残り1個の励起光源11を冗長用に使用しても良く、その場合の実施の形態につき、実施例4として以下に説明する。
図8は、実施例4の波長変換装置3Eの一例を示す説明図である。尚、実施例2の波長変換装置3Cと同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図8に示す波長変換装置3Eは、第1の励起光源11Aと、第2の励起光源11Bと、第3の励起光源11Cと、第5の光SW13Eと、第6の光SW13Fと、第1の励起光増幅部14Aと、第2の励起光増幅部14Bとを有する。波長変換装置3Eは、測定部17Bと、検出部18Bと、調整部19Bと、制御部20Bとを有する。
第1の励起光源11Aは、第1の励起光を発光する。第2の励起光源11Bは、第2の励起光を発光する。第3の励起光源11Cは、第3の励起光を発光する。第5の光SW13Eは、第1の励起光源11A、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cと、第1の励起光増幅部14A及び第2の励起光増幅部14Bとの間に配置され、3入力×2出力の光スイッチである。第6の光SW13Fは、第1の励起光源11A、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cと、測定部17Bとの間に配置され、3入力×2出力の光スイッチである。
波長変換装置3Eは、第21の光カプラ23Aと、第22の光カプラ23Bと、第23の光カプラ23Cと、第24の光カプラ23Dと、第25の光カプラ23Eと、第26の光カプラ23Fとを有する。第21の光カプラ23Aは、第1の励起光源11Aと、第5の光SW13E及び第6の光SW13Fとの間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第5の光SW13E及び第6の光SW13Fに分岐出力する。第22の光カプラ23Bは、第2の励起光源11Bと、第5の光SW13E及び第6の光SW13Fとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第5の光SW13E及び第6の光SW13Fに分岐出力する。第23の光カプラ23Cは、第3の励起光源11Cと、第5の光SW13E及び第6の光SW13Fとの間に配置され、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を第5の光SW13E及び第6の光SW13Fに分岐出力する。
第24の光カプラ23Dは、第5の光SW13Eと、第1の励起光増幅部14A及び検出部18Bとの間に配置され、第5の光SW13Eからの励起光を検出部18B及び第1の励起光増幅部14Aに分岐出力する。第25の光カプラ23Eは、第5の光SW13Eと、第2の励起光増幅部14B及び検出部18Bとの間に配置され、第5の光SW13Eからの励起光を検出部18B及び第2の励起光増幅部14Bに分岐出力する。第26の光カプラ23Fは、第1の励起光増幅部14A及び第2の励起光増幅部14Bと、光カプラ15との間に配置され、第1の励起光増幅部14Aからの励起光及び第2の励起光増幅部14Bからの励起光を合波出力する。
検出部18Bは、第24の光カプラ23D経由の励起光又は第25の光カプラ23E経由の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する。検出部18Bは、励起光の光強度が閾値未満の場合、励起光の異常と判定する。制御部20Bは、励起光の異常と判定された場合、第5の光SW13E及び第6の光SW13Fを制御する。
尚、説明の便宜上、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bを運用中、第3の励起光源11Cを予備とした場合を想定して説明する。
制御部20Bは、第1の励起光の異常と判定された場合、第1の励起光源11A→第5の光SW13E→第1の励起光増幅部14A又は第2の励起光増幅部14Bの経路を次のように切替える。すなわち、第3の励起光源11C→第5の光SW13E→第1の励起光増幅部14A又は第2の励起光増幅部14Bの経路に切替える。その結果、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の代わりに第3の励起光源11Cからの第3の励起光を発光する。制御部20Bは、第2の励起光の異常と判定された場合、第2の励起光源11B→第5の光SW13E→第1の励起光増幅部14A又は第2の励起光増幅部14Bの経路を次のように切替える。すなわち、第3の励起光源11C→第5の光SW13E→第1の励起光増幅部14A又は第2の励起光増幅部14Bの経路に切替える。その結果、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の代わりに第3の励起光源11Cからの第3の励起光を発光する。
測定部17Bは、第1の励起光の周波数と第3の励起光(予備)の周波数との第1の周波数差を測定すると共に、第2の励起光の周波数と第3の励起光(予備)の周波数との第2の周波数差を測定する。更に、測定部17Bは、第1の周波数差に応じた第1の調整量及び、第2の周波数差に応じた第2の調整量を調整部19Bに出力する。
調整部19Bは、第1の励起光の異常と判定された場合、第1の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの第3の励起光の周波数を調整し、調整後の第3の励起光を第3の励起光源11Cから発光する。また、調整部19Bは、第2の励起光の異常と判定された場合、第2の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの第3の励起光の周波数を調整し、調整後の第3の励起光を第3の励起光源11Cから発光する。
次に実施例4のWDMシステム1の動作について説明する。図9は、第3の切替処理に関わる波長変換装置3Eの処理動作の一例を示すフローチャートである。図9において波長変換装置3E内の制御部20Bは、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cと、測定部17Bとを接続すべく、第6の光SW13Fを制御する(ステップS41)。測定部17Bは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS42)。測定部17Bは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS43)。
次に制御部20Bは、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cと、測定部17Bとを接続すべく、第6の光SW13Fを制御する(ステップS44)。測定部17Bは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS45)。測定部17Bは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS46)。
波長変換装置3E内の検出部18Bは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bの励起光の光強度をモニタする(ステップS47)。検出部18Bは、第1の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS48)。
測定部17Bは、第1の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS48肯定)、第1の励起光の異常と判断し、第1の調整量を調整部19Bに出力する(ステップS49)。調整部19Bは、第1の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの第3の励起光の周波数を調整する(ステップS50)。その結果、第3の励起光源11Cは、第3の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。制御部20Bは、第3の励起光源11C→第5の光SW13E→第1の励起光増幅部14A又は第2の励起光増幅部14Bの経路に切替えるべく、第5の光SW13Eを制御する(ステップS51)。その結果、第1の励起光の代わりに、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を第1の励起光増幅部14A又は第2の励起光増幅部14Bに出力することになる。
検出部18Bは、第1の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS48否定)、第1の励起光が正常と判断し、第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS52)。測定部17Bは、第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS52肯定)、第2の励起光の異常と判断し、第2の調整量を調整部19Bに出力する(ステップS53)。調整部19Bは、第2の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの第3の励起光の周波数を調整する(ステップS54)。その結果、第3の励起光源11Cは、第3の励起光の周波数が第2の励起光源11Bの異常検出前の第2の励起光の周波数と同じになる。制御部20Bは、第3の励起光源11C→第5の光SW13E→第2の励起光増幅部14B又は第1の励起光増幅部14Aの経路に切替えるべく、第5の光SW13Eを制御する(ステップS55)。その結果、第2の励起光の代わりに、第2の励起光を第2の励起光増幅部14B又は第1の励起光増幅部14Aに出力することになる。
検出部18Bは、第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS52否定)、第2の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS56)。検出部18Bは、一定時間を経過した場合(ステップS56肯定)、第6の光SW13Fを制御すべく、ステップS41に移行する。検出部18Bは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS56否定)、第1の励起光及び第2の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS47に移行する。
実施例4の波長変換装置3Eでは、運用中の励起光が第1及び第2の励起光、予備の励起光が第3の励起光であって、第1の励起光の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて第3の励起光を調整し、異常検出の第1の励起光を調整後の第3の励起光に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Eは、運用中の励起光が第1及び第2の励起光、予備の励起光が第3の励起光であって、第2の励起光の異常を検出した場合、第2の調整量に応じて第3の励起光を調整し、異常検出の第2の励起光を調整後の第3の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Eは、運用中の励起光が第1及び第3の励起光、予備の励起光が第2の励起光であって、第1の励起光の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて第2の励起光を調整し、異常検出の第1の励起光を調整後の第2の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Eは、運用中の励起光が第1及び第3の励起光、予備の励起光が第2の励起光であって、第3の励起光の異常を検出した場合、第3の調整量に応じて第2の励起光を調整し、異常検出の第3の励起光を調整後の第2の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Eは、運用中の励起光が第2及び第3の励起光、予備の励起光が第1の励起光であって、第2の励起光の異常を検出した場合、第2の調整量に応じて第1の励起光を調整し、異常検出の第2の励起光を調整後の第1の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Eは、運用中の励起光が第2及び第3の励起光、予備の励起光が第1の励起光であって、第3の励起光の異常を検出した場合、第3の調整量に応じて第1の励起光を調整し、異常検出の第3の励起光を調整後の第1の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
尚、説明の便宜上、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bを運用、第3の励起光源11Cを冗長として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1~第3の励起光源11A~11Cの内、2個の励起光源11を運用、1個の励起光源11を予備とすればよく、適宜変更可能である。
尚、実施例4の波長変換装置3Eは、3×2の第5の光SW13E及び第6の光SW13Fを例示したが、これに限定されるものではなく、その実施の形態につき、実施例5として以下に説明する。
図10は、実施例5の波長変換装置3Fの一例を示す説明図である。尚、実施例4のWDMシステムと同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。実施例5の波長変換装置3Fと実施例4の波長変換装置3Eとが異なるところは、第5の光SW13Eの代わりに第11~第17の光SW25A~25G、第6の光SW13Fの代わりに第18及び第19の光SW25H及び25Jを配置した点にある。
第11の光SW25Aは、第1の励起光源11Aと、第14の光SW25D及び第15の光SW25Eとの間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第14の光SW25D及び第15の光SW25Eに出力するスイッチである。第12の光SW25Bは、第2の励起光源11Bと、第15の光SW25Eとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第15の光SW25Eに出力するスイッチである。第13の光SW25Cは、第3の励起光源11Cと、第16の光SW25F及び第17の光SW25Gとの間に配置され、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を第16の光SW25F及び第17の光SW25Gに出力するスイッチである。
第14の光SW25Dは、第11の光SW25Aと、第16の光SW25Fとの間に配置され、第11の光SW25Aからの第1の励起光を第16の光SW25Fに出力するスイッチである。第15の光SW25Eは、第11の光SW25A及び第12の光SW25Bと、第17の光SW25Gとの間に配置され、第11の光SW25A及び第12の光SW25Bからの励起光を第17の光SW25Gに出力するスイッチである。
第16の光SW25Fは、第13の光SW25C及び第14の光SW25Dと、第1の励起光増幅部14Aとの間に配置され、第14の光SW25D又は第13の光SW25Cからの励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力するスイッチである。第17の光SW25Gは、第13の光SW25C及び第15の光SW25Eと、第2の励起光増幅部14Bとの間に配置され、第13の光SW25C又は第15の光SW25Eからの励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力するスイッチである。
第18の光SW25Hは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bと、測定部17Cとの間に配置され、第1の励起光源11A又は第2の励起光源11Bからの励起光を測定部17Cに出力するスイッチである。第19の光SW25Jは、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cと、測定部17Cとの間に配置され、第2の励起光源11B又は第3の励起光源11Cからの励起光を測定部17Cに出力するスイッチである。
波長変換装置3Fは、第21~第25の光カプラ26A~26Eと、第26の光カプラ26Fとを有する。第21の光カプラ26Aは、第1の励起光源11Aと、第11の光SW25A及び第18の光SW25Hとの間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第11の光SW25A及び第18の光SW25Hに分岐出力する。第22の光カプラ26Bは、第2の励起光源11Bと、第12の光SW25B及び第26の光カプラ26Fとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第12の光SW25B及び第26の光カプラ26Fに分岐出力する。第23の光カプラ26Cは、第3の励起光源11Cと、第19の光SW25Jとの間に配置され、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を第19の光SW25Jに分岐出力する。
第24の光カプラ26Dは、第16の光SW25Fと、第1の励起光増幅部14A及び検出部18Cとの間に配置され、第16の光SW25Fからの励起光を検出部18C及び第1の励起光増幅部14Aに分岐出力する。第25の光カプラ26Eは、第17の光SW25Gと、第2の励起光増幅部14B及び検出部18Cとの間に配置され、第17の光SW25Gからの励起光を検出部18C及び第2の励起光増幅部14Bに分岐出力する。
第26の光カプラ26Fは、第22の光カプラ26Bと、第18の光SW25H及び第19の光SW25Jとの間に配置され、第22の光カプラ26Bからの励起光を第18の光SW25H及び第19の光SW25Jに分岐出力する。
検出部18Cは、第24の光カプラ26D経由の励起光又は第25の光カプラ26E経由の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する。検出部18Cは、励起光の光強度が閾値未満の場合、励起光の異常と判定する。制御部20Cは、励起光の異常と判定された場合、第11~第19の光SW25A~25Jを制御する。
測定部17Cは、第18の光SW25H経由の第1の励起光又は第2の励起光の周波数と、第19の光SW25J経由の第2の励起光又は第3の励起光の周波数との周波数差、すなわち運用中の励起光の周波数と予備の励起光の周波数との周波数差を測定する。更に、測定部17Cは、周波数差に応じた調整量を調整部19Cに出力する。調整部19Cは、調整量に基づき、予備の励起光の周波数を調整し、調整後の予備の励起光を励起光源11から出力する。
次に実施例5のWDMシステム1の動作について説明する。図11は、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cを運用時の波長変換装置3Fの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図11に示す波長変換装置3F内の制御部20Cは、第1の励起光源11A→第11の光SW25A→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替え、当該経路で、第1の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力する。更に、制御部20Cは、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路に切替え、当該経路で第3の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力する。
図12は、図11に示す運用状態から第1の励起光源11A故障時の波長変換装置3Fの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図12に示す波長変換装置3Fの検出部18Cは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の光強度の異常を検出する。制御部20Cは、第1の励起光源11Aから第2の励起光源11Bに切替える。すなわち、制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替え、当該経路で第2の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力する。更に、制御部20Cは、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路のまま、当該経路で第3の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力する。
図13は、図12に示す運用状態から第3の励起光源11C故障時の波長変換装置3Fの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図13に示す波長変換装置3Fの検出部18Cは、第3の励起光源11Cからの第3の励起光の光強度の異常を検出する。制御部20Cは、第3の励起光源11Cから第1の励起光源11Aに切替える。すなわち、制御部20Cは、第1の励起光源11A→第11の光SW25A→第15の光SW25E→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路のまま、当該経路で第1の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力する。更に、制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替え、当該経路で第2の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力する。
図14は、図13に示す運用状態から第2の励起光源11B故障時の波長変換装置3Fの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図14に示す波長変換装置3Fの検出部18Cは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の光強度の異常を検出する。制御部20Cは、第2の励起光源11Bから第3の励起光源11Cに切替える。すなわち、制御部20Cは、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替え、当該経路で第3の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力する。更に、制御部20Cは、第1の励起光源11A→第11の光SW25A→第15の光SW25E→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路のまま、当該経路で第1の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力する。
図15は、第4の切替処理に関わる波長変換装置3Fの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cを運用、第2の励起光源11Bを予備とする。図15において波長変換装置3F内の制御部20Cは、第1の励起光源11Aと測定部17Cとを接続すべく、第18の光SW25Hを制御すると共に、第2の励起光源11Bと測定部17Cとを接続すべく、第19の光SW25Jを制御する(ステップS61)。測定部17Cは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS62)。測定部17Cは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS63)。
次に制御部20Cは、第2の励起光源11Bと測定部17Cとを接続すべく、第18の光SW25Hを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Cとを接続すべく、第19の光SW25Jを制御する(ステップS64)。測定部17Cは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第3の周波数差を測定する(ステップS65)。測定部17Cは、第3の周波数差に応じた異常検出前の第3の調整量を保持する(ステップS66)。
波長変換装置3F内の検出部18Cは、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cの励起光の光強度をモニタする(ステップS67)。検出部18Cは、第1の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS68)。
測定部17Cは、第1の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS68肯定)、第1の励起光の異常と判断し、第1の調整量を調整部19Cに出力する(ステップS69)。調整部19Cは、第1の調整量に基づき、第2の励起光源11Bの第2の励起光の周波数を調整する(ステップS70)。その結果、第2の励起光源11Bは、第2の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替えるべく、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS71)。その結果、第1の励起光の代わりに、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力することになる。更に、制御部20Cは、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路のまま、第11~第17の光SW25A~25Gを制御し(ステップS72)、図15に示す処理動作を終了する。
検出部18Cは、第1の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS68否定)、第1の励起光が正常と判断し、第3の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS73)。測定部17Cは、第3の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS73肯定)、第3の励起光の異常と判断し、第3の調整量を調整部19Cに出力する(ステップS74)。調整部19Cは、第3の調整量に基づき、第2の励起光源11Bの第2の励起光の周波数を調整する(ステップS75)。その結果、第2の励起光源11Bは、第2の励起光の周波数が第3の励起光源11Cの異常検出前の第3の励起光の周波数と同じになる。制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路のまま、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS76)。その結果、第3の励起光の代わりに、第2の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力することになる。制御部20Cは、第1の励起光源11A→第11の光SW25A→第15の光SW25E→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路を切替えるべく、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS77)。
検出部18Cは、第3の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS73否定)、第3の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS78)。検出部18Cは、一定時間を経過した場合(ステップS78肯定)、第18の光SW25H及び第19の光SW25Jを制御すべく、ステップS61に移行する。検出部18Cは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS78否定)、第1の励起光及び第3の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS67に移行する。
図16は、第5の切替処理に関わる波長変換装置3Fの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cを運用、第1の励起光源11Aを予備とする。図16において波長変換装置3F内の制御部20Cは、第1の励起光源11Aと測定部17Cとを接続すべく、第18の光SW25Hを制御すると共に、第2の励起光源11Bと測定部17Cとを接続すべく、第19の光SW25Jを制御する(ステップS81)。測定部17Cは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS82)。測定部17Cは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS83)。
次に制御部20Cは、第1の励起光源11Aと測定部17Cとを接続すべく、第18の光SW25Hを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Cとを接続すべく、第19の光SW25Jを制御する(ステップS84)。測定部17Cは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第3の周波数差を測定する(ステップS85)。測定部17Cは、第3の周波数差に応じた異常検出前の第3の調整量を保持する(ステップS86)。
波長変換装置3F内の検出部18Cは、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cの励起光の光強度をモニタする(ステップS87)。検出部18Cは、第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS88)。
測定部17Cは、第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS88肯定)、第2の励起光の異常と判断し、第2の調整量を調整部19Cに出力する(ステップS89)。調整部19Cは、第2の調整量に基づき、第1の励起光源11Aの励起光の周波数を調整する(ステップS90)。その結果、第1の励起光源11Aは、励起光の周波数が第2の励起光源11Bの異常検出前の第2の励起光の周波数と同じになる。制御部20Cは、第1の励起光源11A→第11の光SW25A→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替えるべく、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS91)。その結果、第2の励起光の代わりに、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力することになる。更に、制御部20Cは、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路のまま、第11~第17の光SW25A~25Gを制御し(ステップS92)、図16に示す処理動作を終了する。
検出部18Cは、第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS88否定)、第2の励起光が正常と判断し、第3の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS93)。測定部17Cは、第3の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS93肯定)、第3の励起光の異常と判断し、第3の調整量を調整部19Cに出力する(ステップS94)。調整部19Cは、第3の調整量に基づき、第1の励起光源11Aの励起光の周波数を調整する(ステップS95)。その結果、第1の励起光源11Aは、第1の励起光の周波数が第3の励起光源11Cの異常検出前の第3の励起光の周波数と同じになる。制御部20Cは、第1の励起光源11A→第11の光SW25A→第15の光SW25E→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路に切替えるべく、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS96)。その結果、第3の励起光の代わりに、第1の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力することになる。制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路のまま、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS97)。
検出部18Cは、第3の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS93否定)、第3の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS98)。検出部18Cは、一定時間を経過した場合(ステップS98肯定)、第18の光SW25H及び第19の光SW25Jを制御すべく、ステップS81に移行する。検出部18Cは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS98否定)、第2の励起光及び第3の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS87に移行する。
図17は、第6の切替処理に関わる波長変換装置3Fの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bを運用、第3の励起光源11Cを予備とする。図17において波長変換装置3F内の制御部20Cは、第1の励起光源11Aと測定部17Cとを接続すべく、第18の光SW25Hを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Cとを接続すべく、第19の光SW25Jを制御する(ステップS101)。測定部17Cは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS102)。測定部17Cは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS103)。
次に制御部20Cは、第2の励起光源11Bと測定部17Cとを接続すべく、第18の光SW25Hを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Cとを接続すべく、第19の光SW25Jを制御する(ステップS104)。測定部17Cは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS105)。測定部17Cは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS106)。
検出部18Cは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bの励起光の光強度をモニタする(ステップS107)。検出部18Cは、第1の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS108)。
測定部17Cは、第1の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS108肯定)、第1の励起光の異常と判断し、第1の調整量を調整部19Cに出力する(ステップS109)。調整部19Cは、第1の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの励起光の周波数を調整する(ステップS110)。その結果、第3の励起光源11Cは、第3の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。制御部20は、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路に切替えるべく、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS111)。その結果、第1の励起光の代わりに、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力することになる。制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路のまま、第11~第17の光SW25A~25Gを制御し(ステップS112)、図17に示す処理動作を終了する。
検出部18Cは、第1の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS108否定)、第1の励起光が正常と判断し、第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS113)。測定部17Cは、第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS113肯定)、第2の励起光の異常と判断し、第2の調整量を調整部19Cに出力する(ステップS114)。調整部19Cは、第2の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの励起光の周波数を調整する(ステップS115)。その結果、第3の励起光源11Cは、第3の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第3の励起光の周波数と同じになる。制御部20Cは、第3の励起光源11C→第13の光SW25C→第17の光SW25G→第2の励起光増幅部14Bの経路に切替えるべく、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS116)。その結果、第2の励起光の代わりに、第3の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力することになる。制御部20Cは、第2の励起光源11B→第12の光SW25B→第14の光SW25D→第16の光SW25F→第1の励起光増幅部14Aの経路のまま、第11~第17の光SW25A~25Gを制御する(ステップS117)。
検出部18Cは、第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS113否定)、第2の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS118)。検出部18Cは、一定時間を経過した場合(ステップS118肯定)、第18の光SW25H及び第19の光SW25Jを制御すべく、ステップS101に移行する。検出部18Cは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS118否定)、第1の励起光及び第2の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS107に移行する。
実施例5の波長変換装置3Fでは、運用中の励起光が第1及び第2の励起光、予備の励起光が第3の励起光であって、第1の励起光の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて第3の励起光を調整し、異常検出の第1の励起光を調整後の第3の励起光に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Fは、運用中の励起光が第1及び第2の励起光、予備の励起光が第3の励起光であって、第2の励起光の異常を検出した場合、第2の調整量に応じて第3の励起光を調整し、異常検出の第2の励起光を調整後の第3の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Fは、運用中の励起光が第1及び第3の励起光、予備の励起光が第2の励起光であって、第1の励起光の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて第2の励起光を調整し、異常検出の第1の励起光を調整後の第2の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Fは、運用中の励起光が第1及び第3の励起光、予備の励起光が第2の励起光であって、第3の励起光の異常を検出した場合、第3の調整量に応じて第2の励起光を調整し、異常検出の第3の励起光を調整後の第2の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Fは、運用中の励起光が第2及び第3の励起光、予備の励起光が第1の励起光であって、第2の励起光の異常を検出した場合、第2の調整量に応じて第1の励起光を調整し、異常検出の第2の励起光を調整後の第1の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Fは、運用中の励起光が第2及び第3の励起光、予備の励起光が第1の励起光であって、第3の励起光の異常を検出した場合、第3の調整量に応じて第1の励起光を調整し、異常検出の第3の励起光を調整後の第1の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
尚、実施例5の波長変換装置3Fは、第1の励起光増幅部14Aで光増幅後の励起光と第2の励起光増幅部14Bで光増幅後の励起光とを合波し、合波後の励起光を光カプラ15に出力する場合を例示した。しかしながら、1台の励起光増幅部14で2本の励起光を一括で光増幅しても良く、その実施の形態につき、実施例6として以下に説明する。
図18は、実施例6の波長変換装置3Gの一例を示す説明図である。尚、実施例5の波長変換装置3Fと同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
実施例6の波長変換装置3Gと実施例5の波長変換装置3Fとが異なるところは、第11~第19の光SW25A~25Hの代わりに第21~第25の光SW27A~27Eを配置した点にある。
第21の光SW27Aは、第2の励起光源11Bと、第22の光SW27B及び第23の光SW27Cとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第22の光SW27B又は第23の光SW27Cに出力するスイッチである。第22の光SW27Bは、第1の励起光源11A及び第21の光SW27Aと、励起光増幅部14との間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光又は第21の光SW27Aからの第2の励起光を励起光増幅部14に出力するスイッチである。第23の光SW27Cは、第3の励起光源11C及び第21の光SW27Aと、励起光増幅部14との間に配置され、第3の励起光源11Cからの第3の励起光又は第21の光SW27Aからの第2の励起光を励起光増幅部14に出力するスイッチである。
第24の光SW27Dは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bと、測定部17Cとの間に配置され、第1の励起光源11A又は第2の励起光源11Bからの励起光を測定部17Cに出力するスイッチである。第25の光SW27Eは、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cと、測定部17Cとの間に配置され、第2の励起光源11B又は第3の励起光源11Cからの励起光を測定部17Cに出力するスイッチである。
波長変換装置3Gは、第31~第37の光カプラ28A~28Gを有する。第31の光カプラ28Aは、第1の励起光源11Aと、第22の光SW27B及び第24の光SW27Dとの間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第22の光SW27B及び第24の光SW27Dに分岐出力する。第32の光カプラ28Bは、第2の励起光源11Bと、第21の光SW27A及び第37の光カプラ28Gとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第21の光SW27A及び第37の光カプラ28Gに分岐出力する。第33の光カプラ28Cは、第3の励起光源11Cと、第23の光SW27C及び第25の光SW27Eとの間に配置され、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を第23の光SW27C及び第25の光SW27Eに分岐出力する。
第34の光カプラ28Dは、第22の光SW27B及び第23の光SW27Cと、励起光増幅部14との間に配置され、第22の光SW27Bからの励起光と第23の光SW27Cからの励起光とを合波し、合波後の励起光を励起光増幅部14に出力する。第35の光カプラ28Eは、第22の光SW27Bと、励起光増幅部14及び検出部18Dとの間に配置され、第22の光SW27Bからの励起光を励起光増幅部14及び検出部18Dに分岐出力する。第36の光カプラ28Fは、第23の光SW27Cと、励起光増幅部14及び検出部18Dとの間に配置され、第23の光SW27Cからの励起光を励起光増幅部14及び検出部18Dに分岐出力する。第37の光カプラ28Gは、第32の光カプラ28Bと、第24の光SW27D及び第25の光SW27Eとの間に配置され、第32の光カプラ28Bからの励起光を第24の光SW27D及び第25の光SW27Eに分岐出力する。
検出部18Dは、第35の光カプラ28E経由の励起光又は第36の光カプラ28F経由の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する。検出部18Dは、励起光の光強度が閾値未満の場合、励起光の異常と判定する。制御部20Dは、励起光の異常と判定された場合、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する。
測定部17Dは、第24の光SW27D経由の励起光の周波数と、第25の光SW27E経由の励起光の周波数との周波数差、すなわち運用中の励起光の周波数と冗長の励起光の周波数との周波数差を測定する。更に、測定部17Dは、周波数差に応じた調整量を調整部19Dに出力する。調整部19Dは、調整量に基づき、予備の励起光源11の励起光の周波数を調整し、調整後の励起光を励起光源11から出力する。
次に実施例6のWDMシステム1の動作について説明する。図19は、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cを運用時の波長変換装置3Gの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図19に示す波長変換装置3G内の制御部20Dは、第1の励起光源11A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替え、当該経路で、第1の励起光を励起光増幅部14に出力する。更に、制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路に切替え、当該経路で第3の励起光を励起光増幅部14に出力する。
図20は、図19に示す運用状態から第1の励起光源11A故障時の波長変換装置3Gの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図20に示す波長変換装置3Gの検出部18Dは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の光強度の異常を検出する。制御部20Dは、第1の励起光源11Aから第2の励起光源11Bに切替える。すなわち、制御部20Dは、第2の励起光源11B→第21の光SW27A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替え、当該経路で第2の励起光を励起光増幅部14に出力する。更に、制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路のまま、当該経路で第3の励起光を励起光増幅部14に出力する。
図21は、図20に示す運用状態から第3の励起光源11C故障時の波長変換装置3Gの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図21に示す波長変換装置3Gの検出部18Dは、第3の励起光源11Cからの第3の励起光の光強度の異常を検出する。制御部20Dは、第3の励起光源11Cから第1の励起光源11Aに切替える。すなわち、制御部20Dは、第2の励起光源11B→第21の光SW27A→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路のまま、当該経路で第2の励起光を励起光増幅部14に出力する。更に、制御部20Dは、第1の励起光源11A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替え、当該経路で第1の励起光を励起光増幅部14に出力する。
図22は、図21に示す運用状態から第2の励起光源11B故障時の波長変換装置3Gの光SW切替動作の一例を示す説明図である。図22に示す波長変換装置3Gの検出部18Dは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の光強度の異常を検出する。制御部20Dは、第2の励起光源11Bから第3の励起光源11Cに切替える。すなわち、制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路に切替え、当該経路で第3の励起光を励起光増幅部14に出力する。更に、制御部20Dは、第1の励起光源11A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路のまま、当該経路で第1の励起光を励起光増幅部14に出力する。
図23は、第7の切替処理に関わる波長変換装置3Gの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cを運用、第2の励起光源11Bを予備とする。図23において波長変換装置3G内の制御部20Dは、第1の励起光源11Aと測定部17Dとを接続すべく、第24の光SW27Dを制御すると共に、第2の励起光源11Bと測定部17Dとを接続すべく、第25の光SW27Eを制御する(ステップS121)。測定部17Dは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS122)。測定部17Dは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS123)。
次に制御部20Dは、第2の励起光源11Bと測定部17Dとを接続すべく、第24の光SW27Dを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Dとを接続すべく、第25の光SW27Eを制御する(ステップS124)。測定部17Dは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第3の周波数差を測定する(ステップS125)。測定部17Dは、第3の周波数差に応じた異常検出前の第3の調整量を保持する(ステップS126)。
検出部18Dは、第1の励起光源11A及び第3の励起光源11Cの励起光の光強度をモニタする(ステップS127)。検出部18Dは、第1の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS128)。
測定部17Dは、第1の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS128肯定)、第1の励起光の異常と判断し、第1の調整量を調整部19Dに出力する(ステップS129)。調整部19Dは、第1の調整量に基づき、第2の励起光源11Bの励起光の周波数を調整する(ステップS130)。その結果、第2の励起光源11Bは、第2の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。制御部20Dは、第2の励起光源11B→第21の光SW27A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS131)。その結果、第1の励起光の代わりに、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を励起光増幅部14に出力することになる。更に、制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路のまま、第21~第25の光SW27A~27Eを制御し(ステップS132)、図23に示す処理動作を終了する。
検出部18Dは、第1の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS128否定)、第1の励起光が正常と判断し、第3の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS133)。測定部17Dは、第3の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS133肯定)、第3の励起光の異常と判断し、第3の調整量を第2の励起光源11Bに出力する(ステップS134)。調整部19Dは、第3の調整量に基づき、第2の励起光源11Bの励起光の周波数を調整する(ステップS135)。その結果、第2の励起光源11Bは、第2の励起光の周波数が第3の励起光源11Cの異常検出前の第3の励起光の周波数と同じになる。制御部20Dは、第2の励起光源11B→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS136)。その結果、第3の励起光の代わりに、第2の励起光を励起光増幅部14に出力することになる。制御部20Dは、第1の励起光源11A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路のまま、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS137)。
検出部18Dは、第3の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS133否定)、第3の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS138)。検出部18Dは、一定時間を経過した場合(ステップS138肯定)、第24の光SW27D及び第25の光SW27Eを制御すべく、ステップS121に移行する。検出部18Dは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS138否定)、第1の励起光及び第3の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS127に移行する。
図24は、第8の切替処理に関わる波長変換装置3Gの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cを運用、第1の励起光源11Aを予備とする。図24において波長変換装置3G内の制御部20Dは、第1の励起光源11Aと測定部17Dとを接続すべく、第24の光SW27Dを制御すると共に、第2の励起光源11Bと測定部17Dとを接続すべく、第25の光SW27Eを制御する(ステップS141)。測定部17Dは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS142)。測定部17Dは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS143)。
次に制御部20Dは、第1の励起光源11Aと測定部17Dとを接続すべく、第24の光SW27Dを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Dとを接続すべく、第25の光SW27Eを制御する(ステップS144)。測定部17Dは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第3の周波数差を測定する(ステップS145)。測定部17Dは、第3の周波数差に応じた異常検出前の第3の調整量を保持する(ステップS146)。
検出部18Dは、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cの励起光の光強度をモニタする(ステップS147)。検出部18Dは、第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS148)。
測定部17Dは、第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS148肯定)、第2の励起光の異常と判断し、第2の調整量を調整部19Dに出力する(ステップS149)。調整部19Dは、第2の調整量に基づき、第1の励起光源11Aの励起光の周波数を調整する(ステップS150)。その結果、第1の励起光源11Aは、第1の励起光の周波数が第2の励起光源11Bの異常検出前の第2の励起光の周波数と同じになる。制御部20Dは、第1の励起光源11A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS151)。その結果、第2の励起光の代わりに、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を励起光増幅部14に出力することになる。更に、制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路のまま、第21~第25の光SW27A~27Eを制御し(ステップS152)、図24に示す処理動作を終了する。
検出部18Dは、第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS148否定)、第2の励起光が正常と判断し、第3の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS153)。測定部17Dは、第3の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS153肯定)、第3の励起光の異常と判断し、第3の調整量を調整部19Dに出力する(ステップS154)。調整部19Dは、第3の調整量に基づき、第1の励起光源11Aの第1の励起光の周波数を調整する(ステップS155)。その結果、第1の励起光源11Aは、第1の励起光の周波数が第3の励起光源11Cの異常検出前の第3の励起光の周波数と同じになる。制御部20Dは、第1の励起光源11A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS156)。その結果、第3の励起光の代わりに、第1の励起光を励起光増幅部14に出力することになる。制御部20Dは、第2の励起光源11B→第21の光SW27A→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路のまま、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS157)。
検出部18Dは、第3の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS153否定)、第3の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS158)。検出部18Dは、一定時間を経過した場合(ステップS158肯定)、第24の光SW27D及び第25の光SW27Eを制御すべく、ステップS141に移行する。検出部18Dは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS158否定)、第2の励起光及び第3の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS147に移行する。
図25は、第9の切替処理に関わる波長変換装置3Gの処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bを運用、第3の励起光源11Cを予備とする。図25において波長変換装置3G内の制御部20Dは、第1の励起光源11Aと測定部17Dとを接続すべく、第24の光SW27Dを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Dとを接続すべく、第25の光SW27Eを制御する(ステップS161)。測定部17Dは、第1の励起光源11Aからの第1の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS162)。測定部17Dは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS163)。
次に制御部20Dは、第2の励起光源11Bと測定部17Dとを接続すべく、第24の光SW27Dを制御すると共に、第3の励起光源11Cと測定部17Dとを接続すべく、第25の光SW27Eを制御する(ステップS164)。測定部17Dは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と第3の励起光源11Cからの第3の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS165)。測定部17Dは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS166)。
検出部18Dは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bの励起光の光強度をモニタする(ステップS167)。検出部18Dは、第1の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS168)。
測定部17Dは、第1の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS168肯定)、第1の励起光の異常と判断し、第1の調整量を調整部19Dに出力する(ステップS169)。調整部19Dは、第1の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの励起光の周波数を調整する(ステップS170)。その結果、第3の励起光源11Cは、第3の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路に切替えるべく、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS171)。その結果、第1の励起光の代わりに、第3の励起光源11Cからの第3の励起光を励起光増幅部14に出力することになる。更に、制御部20Dは、第2の励起光源11B→第21の光SW27A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路のまま、第21~第25の光SW27A~27Eを制御し(ステップS172)、図25に示す処理動作を終了する。
検出部18Dは、第1の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS168否定)、第1の励起光が正常と判断し、第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS173)。測定部17Dは、第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS173肯定)、第2の励起光の異常と判断し、第2の調整量を調整部19Dに出力する(ステップS174)。調整部19Dは、第2の調整量に基づき、第3の励起光源11Cの励起光の周波数を調整する(ステップS175)。その結果、第3の励起光源11Cは、第3の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第3の励起光の周波数と同じになる。制御部20Dは、第3の励起光源11C→第23の光SW27C→励起光増幅部14の経路に切替えるべく第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS176)。その結果、第2の励起光の代わりに、第3の励起光を励起光増幅部14に出力することになる。制御部20Dは、第2の励起光源11B→第21の光SW27A→第22の光SW27B→励起光増幅部14の経路のまま、第21~第25の光SW27A~27Eを制御する(ステップS177)。
検出部18Dは、第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS173否定)、第2の励起光が正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS178)。検出部18Dは、一定時間を経過した場合(ステップS178肯定)、第24の光SW27D及び第25の光SW27Eを制御すべく、ステップS161に移行する。検出部18Dは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS178否定)、第1の励起光及び第2の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS167に移行する。
実施例6の波長変換装置3Gでは、運用中の励起光が第1及び第2の励起光、予備の励起光が第3の励起光であって、第1の励起光の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて第3の励起光を調整し、異常検出の第1の励起光を調整後の第3の励起光に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Gは、運用中の励起光が第1及び第2の励起光、予備の励起光が第3の励起光であって、第2の励起光の異常を検出した場合、第2の調整量に応じて第3の励起光を調整し、異常検出の第2の励起光を調整後の第3の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Gは、運用中の励起光が第1及び第3の励起光、予備の励起光が第2の励起光であって、第1の励起光の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて第2の励起光を調整し、異常検出の第1の励起光を調整後の第2の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Gは、運用中の励起光が第1及び第3の励起光、予備の励起光が第2の励起光であって、第3の励起光の異常を検出した場合、第3の調整量に応じて第2の励起光を調整し、異常検出の第3の励起光を調整後の第2の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
波長変換装置3Gは、運用中の励起光が第2及び第3の励起光、予備の励起光が第1の励起光であって、第2の励起光の異常を検出した場合、第2の調整量に応じて第1の励起光を調整し、異常検出の第2の励起光を調整後の第1の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、波長変換装置3Gは、運用中の励起光が第2及び第3の励起光、予備の励起光が第1の励起光であって、第3の励起光の異常を検出した場合、第3の調整量に応じて第1の励起光を調整し、異常検出の第3の励起光を調整後の第1の励起光に切替える。その結果、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
図26は、実施例7の波長変換装置3Hの一例を示す説明図である。尚、実施例と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図26において波長変換装置3Hは、第1の励起光源11Aと、第2の励起光源11Bと、第1の冗長用励起光源12Aと、第2の冗長用励起光源12Bと、第31の光SW29Aと、第32の光SW29Bとを有する。波長変換装置3Hは、第1の励起光増幅部14A及び第2の励起光増幅部14Bと、第1の測定部17Eと、第2の測定部17Fと、検出部18Eと、調整部19Eと、制御部20Eとを有する。
第1の励起光源11Aは、第1の励起光を発光する。第2の励起光源11Bは、第2の励起光を発光する。第1の冗長用励起光源12Aは、第1の励起光の代わり予備の第1の励起光を発光する。第2の冗長用励起光源12Bは、第2の励起光の代わりに予備の第2の励起光を発光する。
第31の光SW29Aは、第1の励起光源11A及び第1の冗長用励起光源12Aと、第1の励起光増幅部14Aとの間に配置され、第1の励起光源11A又は第1の冗長用励起光源12Aからの第1の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力する。第32の光SW29Bは、第2の励起光源11B及び第2の冗長用励起光源12Bと、第2の励起光増幅部14Bとの間に配置され、第2の励起光源11B又は第2の冗長用励起光源12Bからの第2の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力する。
波長変換装置3Hは、第31~第37の光カプラ30A~30Gを有する。第31の光カプラ30Aは、第1の励起光源11Aと、第31の光SW29A及び第1の測定部17Eとの間に配置され、第1の励起光源11Aからの第1の励起光を第31の光SW29A及び第1の測定部17Eに分岐出力する。第32の光カプラ30Bは、第2の励起光源11Bと、第32の光SW29B及び第2の測定部17Fとの間に配置され、第2の励起光源11Bからの第2の励起光を第32の光SW29B及び第2の測定部17Fに分岐出力する。
第33の光カプラ30Cは、第31の光SW29Aと、第1の励起光増幅部14A及び検出部18Eとの間に配置され、第31の光SW29Aからの第1の励起光を第1の励起光増幅部14A及び検出部18Eに分岐出力する。第34の光カプラ30Dは、第32の光SW29Bと、第2の励起光増幅部14B及び検出部18Eとの間に配置され、第32の光SW29Bからの第2の励起光を第2の励起光増幅部14B及び検出部18Eに分岐出力する。第35の光カプラ30Eは、第1の励起光増幅部14A及び第2の励起光増幅部14Bと、光カプラ15との間に配置される。そして、第35の光カプラ30Eは、第1の励起光増幅部14Aからの第1の励起光及び第2の励起光増幅部14Bからの第2の励起光を合波し、合波後の励起光を光カプラ15に出力する。
第36の光カプラ30Fは、第1の冗長用励起光源12Aと、第31の光SW29A及び第1の測定部17Eとの間に配置され、第1の冗長用励起光源12Aからの第1の励起光を第31の光SW29A及び第1の測定部17Eに分岐出力する。第37の光カプラ30Gは、第2の冗長用励起光源12Bと、第32の光SW29B及び第2の測定部17Fとの間に配置され、第2の冗長用励起光源12Bからの第2の励起光を第32の光SW29B及び第2の測定部17Fに分岐出力する。
検出部18Eは、第33の光カプラ30C経由の第1の励起光又は第34の光カプラ30D経由の第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する。検出部18Eは、励起光の光強度が閾値未満の場合、励起光の異常と判定する。制御部20Eは、励起光の異常と判定された場合、第1の励起光源11Aを第1の冗長用励起光源12Aに切替えると共に、第2の励起光源11Bを第2の冗長用励起光源12Bに切替えるべく、第31の光SW29A及び第32の光SW29Bを制御する。
第1の測定部17Eは、第31の光カプラ30A経由の第1の励起光の周波数と、第36の光カプラ30F経由の予備の第1の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する。更に、第1の測定部17Eは、第1の周波数差に応じた第1の調整量を調整部19Eに出力する。
第2の測定部17Fは、第32の光カプラ30B経由の第2の励起光の周波数と、第37の光カプラ30G経由の予備の第2の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する。更に、第2の測定部17Fは、第2の周波数差に応じた第2の調整量を調整部19Eに出力する。
調整部19Eは、第1の調整量に基づき、第1の冗長用励起光源12Aの第1の励起光の周波数を調整すると共に、第2の調整量に基づき、第2の冗長用励起光源12Bの第2の励起光の周波数を調整する。
次に実施例7のWDMシステム1の動作について説明する。図27は、第10の切替処理に関わる波長変換装置3Gの処理動作の一例を示すフローチャートである。制御部20Eは、第1の励起光源11Aと第1の励起光増幅部14Aとを接続すべく、第31の光SW29Aを制御すると共に、第2の励起光源11Bと第2の励起光増幅部14Bとを接続すべく、第32の光SW29Bを制御する(ステップS181)。第1の測定部17Eは、第1の励起光源11Aからの励起光の周波数と第1の冗長用励起光源12Aからの予備の第1の励起光の周波数との第1の周波数差を測定する(ステップS182A)。第2の測定部17Fは、第2の励起光源11Bからの第2の励起光の周波数と第2の冗長用励起光源12Bからの予備の第2の励起光の周波数との第2の周波数差を測定する(ステップS182B)。
第1の測定部17Eは、第1の周波数差に応じた異常検出前の第1の調整量を保持する(ステップS183A)。第2の測定部17Fは、第2の周波数差に応じた異常検出前の第2の調整量を保持する(ステップS183B)。
検出部18Eは、第1の励起光源11Aの第1の励起光及び第2の励起光源11Bの第2の励起光の光強度をモニタする(ステップS184)。検出部18Eは、第1の励起光又は第2の励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS185)。
第1の測定部17Eは、第1の励起光又は第2の励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS185肯定)、第1の励起光又は第2の励起光の異常と判断し、第1の調整量及び第2の調整量を調整部19Eに出力する(ステップS186)。調整部19Eは、第1の調整量に基づき、第1の冗長用励起光源12Aの第1の励起光の周波数を調整すると共に、第2の調整量に基づき、第2の冗長用励起光源12Bの第2の励起光の周波数を調整する(ステップS187)。その結果、第1の冗長用励起光源12Aは、第1の励起光の周波数が第1の励起光源11Aの異常検出前の第1の励起光の周波数と同じになる。また、第2の冗長用励起光源12Bは、第2の励起光の周波数が第2の励起光源11Bの異常検出前の第2の励起光の周波数と同じになる。制御部20Eは、第1の冗長用励起光源12A→第31の光SW29A→第1の励起光増幅部14Aの経路に切替えるべく、第31の光SW29Aを制御する。更に、制御部20Eは、第2の冗長用励起光源12B→第32の光SW29B→第2の励起光増幅部14Bの経路に切替えるべく、第32の光SW29Bを制御する(ステップS188)。その結果、第1の励起光の代わりに、第1の冗長用励起光源12Aからの予備の第1の励起光を第1の励起光増幅部14Aに出力する。更に、第2の励起光の代わりに、第2の冗長用励起光源12Bからの第2の励起光を第2の励起光増幅部14Bに出力することになる。
検出部18Eは、第1の励起光又は第2の励起光の光強度が閾値未満でない場合(ステップS185否定)、正常と判断し、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS189)。検出部18Eは、一定時間を経過した場合(ステップS189肯定)、第31の光SW29A及び第32の光SW29Bを制御すべく、ステップS181に移行する。検出部18Eは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS189否定)、第1の励起光及び第2の励起光の光強度をモニタすべく、ステップS184に移行する。
実施例7の波長変換装置3Hでは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bの第1及び第2の励起光の何れか一方の異常を検出した場合、第1の調整量に応じて予備の第1の励起光を調整すると共に、第2の調整量に応じて予備の第2の励起光を調整する。波長変換装置3Hは、第1の励起光源11A及び第2の励起光源11Bを調整後の第1の冗長用励起光源12A及び第2の冗長用励起光源112Bに一括で切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
尚、実施例1の検出部18は、運用中の励起光の光強度が閾値以下であるか否かを判定し、励起光の光強度が閾値以下と判定された場合に励起光の異常と判定する場合を例示したが、これに限定されるものではない。従って、その実施の形態につき、実施例8として以下に説明する。
図28は、実施例8の波長変換装置3Jの一例を示す説明図である。尚、実施例1の波長変換装置3と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図28に示す波長変換装置3Jは、第4の光カプラ21Dと、測定部17と、検出部18Gと、調整部19Gと、制御部20Gとを有する。第4の光カプラ21Dは、光SW13と、励起光増幅部14及び検出部18Gとの間に配置され、光SW13からの励起光を励起光増幅部14及び検出部18Gに分岐出力するスイッチである。
図29は、実施例8の検出部18Gの一例を示す説明図である。図28に示す検出部18Gは、光カプラ51と、光波長フィルタ52と、第1のPD53Aと、第2のPD53Bと、第1のA/D変換部54Aと、第2のA/D変換部54Bと、第1の異常検出部55とを有する。
光カプラ51は、第4の光カプラ21Dからの励起光を光波長フィルタ52及び第2のPD53Bに分岐出力する。光波長フィルタ52は、励起光源11の正常時の励起光を透過するための透過波長であって、光カプラ51で分岐された正常時の励起光を透過して第1のPD53Aに出力する。第1のPD53Aは、透過後の励起光を電気変換し、電気変換後の第1の励起光信号を第1のA/D変換部54Aに出力する。第1のA/D変換部54Aは、第1の励起光信号をデジタル変換し、デジタル変換後の第1の励起光信号の出力レベルを経路1の出力レベルとして第1の異常検出部55に出力する。経路1は、光波長フィルタ52が存在するため、周波数ズレが生じると、出力レベルが低下する。
第2のPD53Bは、光カプラ51で分岐された励起光を電気変換し、電気変換後の第2の励起光信号を第2のA/D変換部54Bに出力する。第2のA/D変換部54Bは、第2の励起光信号をデジタル変換し、デジタル変換後の第2の励起光信号の出力レベルを経路2の出力レベルとして第1の異常検出部55に出力する。経路2は、光波長フィルタ52が存在しないため、周波数ズレが生じたとしても、出力レベルの変動はない。つまり、励起光の周波数ズレが生じた場合、経路1のみ出力レベルが低下し、出力レベルが低下した場合、経路1及び2の出力レベルが低下する。
第1の異常検出部55は、経路1の出力レベルと、経路2の出力レベルと、出力レベル差(経路1-経路2)とに基づき、異常の検出結果を出力する。図30は、異常検出の判定結果の一例を示す説明図である。第1の異常検出部55は、経路1の出力レベル及び経路2の出力レベルが3dB低下、かつ、出力レベル差が0の場合、励起光の出力低下の異常と判断する。
第1の異常検出部55は、経路1の出力レベルが2dB低下、経路2の出力レベルが0dB、出力レベル差が2dB以下の場合、励起光の周波数ズレの異常と判断する。また、第1の異常検出部55は、経路1の出力レベルが5dB低下、経路2の出力レベルが3dB低下、出力レベル差が2dB低下の場合、励起光の出力低下及び周波数ズレの異常と判断する。
測定部17は、第1の光カプラ21A経由の励起光源11からの運用中の励起光と、第2の光カプラ21B経由の冗長用励起光源12からの励起光との周波数差を測定する。測定部17は、周波数差に応じた調整量を算出し、算出した調整量を調整部19Gに出力する。尚、調整量は、冗長用励起光源12からの励起光の周波数を、異常検出前の励起光源11からの励起光の周波数に揃えるための調整量である。
検出部18Gは、第4の光カプラ21D経由の励起光の光強度を検出し、光強度に基づき、励起光の異常を検出したか否かを判定する。また、検出部18Gは、励起光の経路1及び経路2の出力レベルに基づき、周波数ズレの異常を判定する。検出部18Gは、励起光の光強度に基づく異常を検出した場合、励起光の異常を調整部19G及び制御部20Gに出力する。調整部19Gは、励起光の光強度に基づく異常を検出した場合、調整量に応じて冗長用励起光源12からの励起光の周波数を調整する。その結果、冗長用励起光源12は、異常検出前の励起光源11の励起光の周波数と同じ調整後の励起光を発光する。そして、光SW13は、励起光の異常を検出した場合、励起光源11から冗長用励起光源12の励起光に入力を切替える。
検出部18Gは、周波数ズレの異常を検出した場合、励起光の異常を調整部19G及び制御部20Gに出力する。調整部19Gは、励起光の周波数ズレの異常を検出した場合、調整量に応じて冗長用励起光源12からの励起光の周波数を調整する。その結果、冗長用励起光源12は、異常検出前の励起光源11の励起光の周波数と同じ調整後の励起光を発光する。そして、光SW13は、励起光の異常を検出した場合、励起光源11から冗長用励起光源12の励起光に入力を切替える。
図31は、第11の切替処理に関わる波長変換装置3Jの処理動作の一例を示すフローチャートである。図31において波長変換装置3J内の測定部17は、励起光源11からの励起光の周波数と冗長用励起光源12からの励起光の周波数との周波数差を測定する(ステップS191)。測定部17は、周波数差に基づき、調整部19Gに異常検出前の調整量を出力する(ステップS192)。
調整部19Gは、調整量に基づき、冗長用励起光源12の予備の励起光の周波数を調整する(ステップS193)。その結果、冗長用励起光源12は、予備の励起光の周波数が励起光源11の励起光の周波数と同じになる。検出部18Gは、励起光源11の励起光の光強度をモニタする(ステップS194)。検出部18Gは、経路1及び経路2の出力レベルを取得する(ステップS195)。検出部18Gは、励起光の光強度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS196)。尚、閾値は、励起光の異常を検出するための光強度の閾値である。
制御部20Gは、励起光の光強度が閾値未満の場合(ステップS196肯定)、励起光の異常と判断し、冗長用励起光源12と励起光増幅部14とを切替接続すべく、光SW13を制御し(ステップS197)、図31に示す処理動作を終了する。その結果、励起光増幅部14は、冗長用励起光源12からの調整後の予備の励起光を入力し、当該調整後の予備の励起光を増幅して光カプラ15に出力する。
検出部18Gは、光強度が閾値未満でない場合(ステップS196否定)、経路1及び経路2の出力レベルに基づき、周波数ズレを検出したか否かを判定する(ステップS198)。制御部20Gは、周波数ズレを検出した場合(ステップS198肯定)、光SW13を制御すべく、ステップS197に移行する。検出部18Gは、周波数ズレを検出しなかった場合(ステップS198否定)、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS199)。検出部18Gは、一定時間を経過した場合(ステップS199肯定)、励起光源11と冗長用励起光源12との周波数差を測定すべく、ステップS191に移行する。検出部18Gは、一定時間を経過したのでない場合(ステップS199否定)、励起光の光強度をモニタすべく、ステップS194に移行する。
実施例8の波長変換装置3Jでは、励起光源11からの運用中の励起光と、冗長用励起光源12からの予備の励起光との周波数差を測定する。波長変換装置3Jは、光波長フィルタ52通過後の運用中の励起光と、光波長フィルタ52通過前の運用中の励起光との比較結果に基づき、運用中の励起光の光強度低下又は周波数ズレを検出する。波長変換装置3Jは、運用中の励起光の光強度が閾値未満又は、運用中の励起光の周波数ズレを検出した場合、運用中の励起光の異常と判定する。波長変換装置3Jは、運用中の励起光の異常と判定された場合、異常検出前の周波数差に応じた調整量に基づき、異常検出前の運用中の励起光の周波数に予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3Jは、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の励起光の周波数に揃えた後に励起光源11から冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
図32は、実施例9の波長変換装置3Kの一例を示す説明図である。尚、実施例1のWDMシステム1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。実施例1の波長変換装置3と実施例9の波長変換装置3Kとが異なるところは、波長変換部16の後段に第5の光カプラ21Eを配置し、第5の光カプラ21Eから波長変換後の信号光を検出部18H及び出力段に分岐出力する点にある。図32に示す波長変換装置3Kは、測定部17と、検出部18Hと、調整部19Hと、制御部20Hとを有する。
図33は、実施例9の検出部18Hの一例を示す説明図である。図33に示す検出部18Hは、光波長フィルタ52、第1のPD53A、第2のPD53B、第1のA/D変換部54A、第2のA/D変換部54Bの他に、第2の異常検出部55Aを有する。
検出部18H内の光波長フィルタ52は、第5の光カプラ21Eで分岐されたWDM光から励起光を透過して第1のPD53Aに出力する。第1のPD53Aは、透過後の励起光を電気変換し、電気変換後の第1の励起光信号を第1のA/D変換部54Aに出力する。第1のA/D変換部54Aは、第1の励起光信号をデジタル変換し、デジタル変換後の第1の励起光信号の出力レベルを経路3の出力レベルとして第2の異常検出部55Aに出力する。
第2のPD53Bは、第4の光カプラ21Dで分岐された励起光を電気変換し、電気変換後の第2の励起光信号を第2のA/D変換部54Bに出力する。第2のA/D変換部54Bは、第2の励起光信号をデジタル変換し、デジタル変換後の第2の励起光信号の出力レベルを経路4の出力レベルとして第2の異常検出部55Aに出力する。
第2の異常検出部55Aは、経路3の出力レベルと、経路4の出力レベルと、出力レベル差(経路3-経路4)とに基づき、異常の検出結果を出力する。第2の異常検出部55Aは、経路3の出力レベル及び経路4の出力レベルが3dB低下、かつ、低下した出力レベルの差が十分小さい場合、励起光の出力低下の異常と判断する。
第2の異常検出部55Aは、経路3の出力レベルが2dB低下、経路4の出力レベルが0dB、低下した出力レベルの差が2dB以下の場合、励起光の周波数ズレの異常と判断する。また、第2の異常検出部55Aは、経路3の出力レベルが5dB低下、経路4の出力レベルが3dB低下、低下した出力レベルの差が2dBの場合、励起光の出力低下及び周波数ズレの異常と判断する。
測定部17は、第1の光カプラ21A経由の励起光源11からの運用中の励起光と、第2の光カプラ21B経由の冗長用励起光源12からの励起光との周波数差を測定する。測定部17は、周波数差に応じた調整量を算出し、算出した調整量を調整部19Hに出力する。尚、調整量は、冗長用励起光源12からの励起光の周波数を、異常検出前の励起光源11からの励起光の周波数に揃えるための調整量である。
検出部18Hは、第4の光カプラ21D経由の励起光の光強度を検出し、光強度に基づき、励起光の異常を検出したか否かを判定する。また、検出部18Hは、第4の光カプラ21D経由の励起光及び第5の光カプラ21E経由のWDM光を検出する。更に、検出部18Hは、励起光の経路3及び経路4の出力レベルに基づき、周波数ズレの異常を判定する。検出部18Hは、励起光の光強度に基づく異常を検出した場合、励起光の異常を調整部19H及び制御部20Hに出力する。調整部19Hは、励起光の光強度に基づく異常を検出した場合、調整量に応じて冗長用励起光源12からの励起光の周波数を調整する。その結果、冗長用励起光源12は、異常検出前の励起光源11の励起光の周波数と同じ調整後の励起光を出力する。そして、光SW13は、励起光の異常を検出した場合、励起光源11から冗長用励起光源12の励起光に入力を切替える。
検出部18Hは、周波数ズレの異常を検出した場合、励起光の異常を調整部19H及び制御部20Hに出力する。調整部19Hは、励起光の周波数ズレの異常を検出した場合、調整量に応じて冗長用励起光源12からの励起光の周波数を調整する。その結果、冗長用励起光源12は、異常検出前の励起光源11の励起光の周波数と同じ調整後の励起光を出力する。そして、光SW13は、励起光の異常を検出した場合、励起光源11から冗長用励起光源12の励起光に入力を切替える。
実施例9の波長変換装置3Kでは、励起光源11からの運用中の励起光と、冗長用励起光源12からの予備の励起光との周波数差を測定する。波長変換装置3Kは、光波長フィルタ52通過後の運用中のWDM光から抽出した励起光と、光波長フィルタ52通過前の運用中の励起光との比較結果に基づき、運用中の励起光の光強度低下又は周波数ズレを検出する。波長変換装置3Kは、運用中の励起光の光強度が閾値未満又は、運用中の励起光の周波数ズレを検出した場合、運用中の励起光の異常と判定する。波長変換装置3Kは、運用中の励起光の異常と判定された場合、異常検出前の周波数差に応じた調整量に基づき、異常検出前の運用中の励起光の周波数に予備の励起光の周波数を調整する。波長変換装置3Kは、予備の励起光の周波数を調整した後、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の励起光の周波数に揃えた後に励起光源11から冗長用励起光源12に切替える。その結果、励起光の周波数ズレを抑制する、すなわち、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置2では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、本実施例では、例えば、C帯のWDM光をL帯のWDM光に波長変換する波長変換装置3を例示した。しかしながら、WDM光に限定されるものではなく、C帯の信号光をL帯の変換光に波長変換する波長変換装置3に適用しても良く、適宜変更可能である。尚、説明の便宜上、C帯を基準にしたが、S帯からL帯へ、L帯からS帯へのS帯とL帯との相互間で波長変換する場合の伝送システムに適用しても良く、適宜変更可能である。
上記実施例のWDMシステム1では、波長変換装置3に使用する励起光を光増幅器等の光部品に使用しても良く、適宜変更可能である。
波長変換装置3は、WDM光と励起光とを非線形ファイバに伝搬させることでWDM光を任意の波長帯域に変換するが、FM変調(又はPM変調)の励起光を用いても良い。
上記実施例では、C帯の光部品を使用し、C帯のWDM光をS帯やL帯に波長変換して光ファイバ4に伝送するシステムを例示した。しかしながら、S帯の光部品を使用し、S帯のWDM光をC帯やL帯に波長変換して光ファイバ4に伝送するシステムや、L帯の光部品を使用し、L帯のWDM光をC帯やS帯に波長変換して光ファイバ4に伝送するシステムにも適用可能である。
上記実施例では、C帯及びL帯を使用する場合を例示したが、C帯及びL帯に限定されるものではなく、例えば、O帯、E帯やU帯に適用しても良く、適宜変更可能である。
図34は、他の実施例のWDMシステム1Aの一例を示す説明図である。図34に示すWDMシステム1A内の第1の波長合分波器5Aは、第1の波長変換装置3AからのL帯のWDM光と、第3のWDM装置2CからのC帯のWDM光とを合波してC帯+L帯のWDM光をファイバ4に出力する。第2の波長合分波器5Bは、ファイバ4からのC帯+L帯のWDM光をC帯のWDM光及びL帯のWDM光に分波し、C帯のWDM光を第4のWDM装置2Dに出力すると共に、L帯のWDM光を第2の波長変換装置3Bに出力する。第2の波長変換装置3Bは、第1の波長変換装置3AからのL帯のWDM光を励起光に応じてC帯のWDM光に波長変換し、波長変換後のC帯のWDM光を第2のWDM装置2Bに出力する。第2のWDM装置2B及び第4のWDM装置2Dは、C帯のWDM光を各波長の信号光に分波し、分波後の信号光を各光送受信器に出力する。図34に示す第1の波長変換装置3A(3)及び第2の波長変換装置3B(3)にも本願発明は適用可能である。
図35は、他の実施例のWDMシステム1Bの一例を示す説明図である。図35に示すWDMシステム内の第3の波長変換装置3Cは、第5のWDM装置2EからのC帯のWDM光を励起光に応じてS帯(Short-wavelength Band)のWDM光に波長変換する。第1の波長合分波器5Aは、第1の波長変換装置3Aからの波長変換後のL帯のWDM光と、第3のWDM装置2CからのC帯のWDM光と、第3の波長変換装置3Cからの波長変換後のS帯のWDM光とを合波し、合波後のS+C+L帯のWDM光をファイバ4に出力する。第2の波長合分波器5Bは、ファイバ4からのS+C+L帯のWDM光をS帯のWDM光、C帯のWDM光及びL帯のWDM光に分波する。第2の波長合分波器5Bは、C帯のWDM光を第4のWDM装置2Dに出力すると共に、L帯のWDM光を第2の波長変換装置3Bに出力すると共に、S帯のWDM光を第4の波長変換装置3Dに出力する。第2の波長変換装置3Bは、第1の波長変換装置3AからのL帯のWDM光を励起光に応じてC帯のWDM光に波長変換し、波長変換後のC帯のWDM光を第2のWDM装置2Bに出力する。第4の波長変換装置3Dは、第3の波長変換装置3CからのS帯のWDM光を励起光に応じてC帯のWDM光に波長変換し、波長変換後のC帯のWDM光を第6のWDM装置2Fに出力する。第2のWDM装置2B、第4のWDM装置2Dおよび第6のWDM装置2Fは、C帯のWDM光を各波長の信号光に分波し、分波後の信号光を各光送受信器に出力する。図35に示す第1~第4の波長変換装置3A~3D(3)にも本願発明は適用可能である。同様にS帯、C帯およびL帯以外のWDM光も光ファイバ4に出力される帯域に追加することができる。
また、本実施例の測定部17は、運用中の励起光の周波数と予備の励起光の周波数との周波数差に応じて、予備の励起光の周波数を異常検出前の運用中の励起光の周波数とを揃えるための調整量を算出し、調整量を調整部19に出力する。そして、調整部19は、調整量に応じて予備の励起光の周波数を異常検出前の励起光の周波数に揃えた。しかしながら、これに限定されるものではなく、測定部17は、周波数差に応じて異常検出前の運用中の励起光の設定周波数を特定する。そして、測定部17は、特定した設定周波数を調整部19に出力し、調整部19が設定周波数に応じて予備の励起光を調整しても良く、適宜変更可能である。また、測定部17は、周波数差に応じて調整量を算出し、調整量を調整部19に出力する場合を例示したが、異常検出前の周波数差に応じて予備の励起光を調整しても良く、適宜変更可能である。
第1の励起光源11A、第2の励起光源11B及び第3の励起光源11Cの内、2台の励起光源11を運用、1台の励起光源11を予備としたが、単一励起光方式の場合、1台の励起光源11を運用とし、2台の励起光源11を予備とすればよく、適宜変更可能である。
2波長の励起方式の波長変換装置3では、変換前のWDM光と、WDM光側の長波長側に2本の励起光とを入力した場合、非縮退四光は2本の励起光を中心に長波長側に波長変換後のWDM光が出力する場合を例示した。しかしながら、これに限定されるものではなく、波長変換装置3は、変換前のWDM光と、変換前のWDM光の短波長側に1本の励起光と、変換前のWDM光の長波長側に1本の励起光とを入力した場合、励起光間に変換後のWDM光を変換出力する。この場合にも本願発明の波長変換装置3は適用可能である。また、波長変換装置3は、変換前のWDM光と、変換前のWDM光の長波長側に2本の励起光とを入力した場合、励起光間に変換後のWDM光を変換出力する。この場合にも本願発明の波長変換装置3は適用可能である。また、波長変換装置3は、変換前のWDM光と、変換前のWDM光の短波長側のWDM光と直交する第1の励起光と、変換前のWDM光の長波長側のWDM光と直交する第2の励起光とを入力する。この場合、第1の励起光と直交する短波長側に変換後の第1のWDM光と、第2の励起光と直交する長波長側に変換後の第2のWDM光とを変換出力する。この場合にも本願発明の波長変換装置3は適用可能である。
実施例1乃至7の波長変換装置3(3A~3H)の検出部18(18A~18E)は、運用中の励起光の光強度が閾値未満であるか否かに基づき、励起光の異常を検出する場合を例示した。しかしながら、これに限定されるものではなく、検出部18は、検出部18G及び18Hの構成にすることで、励起光の周波数ズレを検出し、周波数ズレの異常を検出しても良く、適宜変更可能である。
本実施例の波長変換装置3(3A~3K)は、測定部17にて運用中の励起光と予備の励起光との周波数差を測定し、運用中の励起光の異常を検出した場合、周波数差に基づき、予備の励起光の周波数を調整した後、調整後の予備の励起光を運用に切替えた。しかしながら、運用中の励起光及び予備の励起光の周波数を事前に設定しておき、周波数差に関係なく、運用中の励起光の異常を検出した場合、事前に設定した周波数の予備の励起光を運用に切替えても良い。この場合、波長変換装置は、第1の励起光を発光する第1の励起光源と、第2の励起光を発光する第2の励起光源と、第1の励起光及び第2の励起光の内、運用中の励起光に応じて第1の波長の信号光を第2の波長の信号光に変換する波長変換部とを有する。波長変換装置は、調整部と、制御部とを有する。調整部は、運用中の励起光の異常を検出した場合に、第1の励起光源と第2の励起光源とで事前に設定した周波数に、第1の励起光及び第2の励起光の内、運用中の励起光以外の予備の励起光の周波数を揃えて調整する。そして、制御部は、調整後の予備の励起光を運用に切替える。その結果、測定部がなくても、励起光間で周波数を揃えることで、WDM装置では、運用中の励起光の異常時にも瞬断なく、通信が継続可能となるため、受信エラーを回避できる。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。