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JP7148279B2 - 撹拌方法及び撹拌装置 - Google Patents

撹拌方法及び撹拌装置 Download PDF

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JP7148279B2 JP2018105627A JP2018105627A JP7148279B2 JP 7148279 B2 JP7148279 B2 JP 7148279B2 JP 2018105627 A JP2018105627 A JP 2018105627A JP 2018105627 A JP2018105627 A JP 2018105627A JP 7148279 B2 JP7148279 B2 JP 7148279B2
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Description

本発明は、撹拌方法及び撹拌装置に関する。
ディスクタービン翼やフラットパドル翼といった半径方向流型の撹拌翼は、得られるせん断応力が大きく、また羽根からの吐出流が撹拌槽の半径方向に向かうという特徴をもつ。一方で、撹拌槽の軸方向の流れを形成しにくく、槽内の流れが上下に分断されやすいため、槽全体の均一混合性が低いという課題がある。
槽内の均一混合性を高める技術が種々開発されている。例えば、特許文献1及び2に開示された技術では、半径方向流型の撹拌翼と軸方向流型の撹拌翼とを組み合わせることで上下循環流の形成を可能としている。また、特許文献3に開示された技術では、槽の下部へ向かうにつれて撹拌翼の羽根面積が大きくなるように設計することで上下循環流の形成を可能としている。
特許5921433号公報 特開2015-054272号公報 特開2006-87998号公報
しかしながら、特許文献1及び2の技術では、軸方向流型の撹拌翼は軸方向の大きな吐出流により槽内全体の上下循環流が形成されるが、得られるせん断力が小さい。そのため、軸方向流型の撹拌翼を用いることで均一混合性を向上し得るが、半径方向流型の撹拌翼によって得られるはずのせん断応力が小さくなってしまう問題がある。また、特許文献3の技術では、翼面積が大きいため非常に大きな動力を消費してしまい、さらに得られるせん断応力が過剰に大きくなってしまうという問題がある。
一般的に三段撹拌翼を用いる場合、下段翼はできるだけ槽底に近づけて配置し、上段翼は液面を撹乱しないように液面からある程度の距離をもたせて配置する。さらに中段翼は撹拌翼間距離が均等になるように上段翼と下段翼の中央に配置する。この通常の配置の場合、これまでは各撹拌翼によって生じる半径方向の吐出流は独立して流動すると考えられていたが、本発明者らが、槽内の流動状態を種々検討した結果、図7(b)に示すように下段翼によって生じる吐出流は槽底に向かって下を向き、上二段の撹拌翼によって生じる吐出流は合流するフローパターンとなることが判った。その上二段の撹拌翼によって生じる吐出流は、撹拌槽の壁あるいは邪魔板に衝突して上下方向に分かれる前に、合流するため良く混合される。しかし、下段の撹拌翼によって生じる吐出流による循環流は上二段の撹拌翼によって生じる吐出流とは別に生じるため、上方にある液組成が槽の下部まで移行しにくくなる。したがって、上述のような通常の撹拌翼の配置として、槽内を撹拌した場合、槽全体の均一混合性は低くなる。
半径方向流型の撹拌翼は、得られるせん断力が大きく、気液反応、乳化、固液分散等のせん断力が必要なプロセスによく用いられ、前述のプロセスにおいては最終生成物の均一性、製品品質の観点から均一混合性も重要である。しかしながら、上述のような通常の撹拌翼の配置で槽内を撹拌し、槽全体の均一混合性が低いと、製品の品質が悪化する等の不都合を生じやすくなる。
ここで、均一混合性を上げるために回転数を大きくすると、得られるせん断力も大きくなる。しかしながら、気液反応プロセスの場合、せん断力が大きくなると気体の物質移動係数が大きくなることで反応時間が短くなり、生成物の収率・品質が低下する可能性がある。また、乳化や固液分散プロセスにおいても、せん断力が大きくなることで、液滴径(粒径)が小さくなるため、所望の物性が得られず製品の品質が低下する可能性がある。したがって、製品規格に合致するせん断力を与えると同時に、均一混合性の高い撹拌方法が求められている。
本発明の課題は、前述した従来技術の有する課題を解決し得る撹拌方法及び撹拌装置を提供することにある。
本発明は、円筒状の撹拌槽と、該撹拌槽の中心軸に沿って配される回転軸と、該回転軸に取り付けられた複数の撹拌翼とを備えた撹拌装置を用いて、該撹拌槽内に収容された液状の被撹拌物を撹拌する撹拌方法であって、前記撹拌翼は、いずれも半径方向流型の撹拌翼であり、前記回転軸の軸方向に間隔を開けて三段取り付けられており、下段に位置する前記撹拌翼と中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h2と、上段に位置する前記撹拌翼と前記中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)を0.50以上0.95以下とし、且つ前記下段に位置する撹拌翼と前記撹拌槽の槽底との間の距離h1と、該撹拌槽の槽底から前記被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)を0.20以上0.30以下とした条件下に、前記回転軸を回転させて、前記被撹拌物を撹拌する撹拌方法を提供するものである。
また本発明は、円筒状の撹拌槽と、該撹拌槽の中心軸に沿って配される回転軸と、該回転軸に取り付けられた複数の撹拌翼とを備えた撹拌装置であって、前記撹拌槽の内周面に邪魔板が取り付けられており、前記撹拌翼は、いずれも半径方向流型の撹拌翼であり、前記回転軸の軸方向に間隔を開けて三段取り付けられており、下段に位置する前記撹拌翼と中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h2と、上段に位置する前記撹拌翼と前記中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)が0.50以上0.95以下であり、且つ前記下段に位置する撹拌翼と前記撹拌槽の槽底との間の距離h1と、該撹拌槽の内径Dとの比(h1/D)が0.190以上0.345以下である、撹拌装置を提供するものである。
本発明の撹拌方法及び撹拌装置によれば、半径方向流型の撹拌翼によるせん断力を維持しつつ、均一混合性を向上させることができる。
図1は、本発明の撹拌方法及び撹拌装置の一実施形態に係る撹拌装置の概略断面図である。 図2は、図1に示す撹拌装置における回転軸に直交する断面図であり、図1中のIa―Ia線、Ib―Ib線及びIc―Ic線の各線に沿う共通断面図である。 図3は、図1に示す撹拌装置が有する撹拌翼の斜視図である。 図4(a)は、図3に示す撹拌翼の側面図であり、図4(b)は撹拌翼の羽根の傾斜角を説明する図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る撹拌方法を使用したときと、撹拌槽内に生じるフローパターンを説明する図である。 図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、本発明の他の実施形態に係る撹拌装置の邪魔板の形状を説明する図である。 図7(a)、図7(b)、図7(c)及び図7(d)は、実施例及び比較例の撹拌方法を使用したときの撹拌槽内に生じるフローパターンを説明する図である。 図8(a)は実施例1の撹拌方法により撹拌したときの撹拌槽内の流跡線を示す図であり、図8(b)は比較例1の撹拌方法により撹拌したときの撹拌槽内の流跡線を示す図である。 図9は、実施例1及び比較例1の撹拌方法により撹拌したときの分離強度の継時変化を示す図である。 図10は、実施例1及び比較例1の撹拌方法により撹拌したときのトルク5区間移動平均を示す図である。 図11は、実施例1及び比較例11の撹拌方法により撹拌したときのトルク5区間移動平均を示す図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。
まず、本発明の撹拌方法の好ましい一実施形態に用いられる撹拌装置について説明する。本発明の撹拌方法の一実施態様に用いられる撹拌装置1は、図1及び図2に示すように、円筒状の撹拌槽10と、撹拌槽10の中心軸に沿って配される回転軸11と、回転軸11に取り付けられた複数の撹拌翼20と、撹拌槽10の内周面に取り付けられた邪魔板30とを備えている。
撹拌槽10は、図1及び図2に示すように、円筒状であり、槽底10aを有している。槽底10aの形状は、一般的な撹拌槽10の槽底の形状とすることができ、特に制限されず、例えば、平型、10%皿型、半楕円型、円錐型等が挙げられる。槽底10aの形状は、処理物の抜出しや槽底部での吐出流の滞留防止の観点から、10%皿型であることが好ましい。
回転軸11は、図1及び図2に示すように、その中心軸が撹拌槽10の中心軸と同じ位置に位置するように取り付けられている。回転軸11は、その上端部が撹拌槽10の上部に位置する駆動装置(不図示)に接続されており、回転可能となっている。
撹拌翼20は、半径方向流型の撹拌翼である。「半径方向流型の撹拌翼」とは、撹拌翼を取り付けた回転軸を回転させたときに、該回転軸から離れる方向に向かって、該回転軸と略垂直に流れる流れを発生させる撹拌翼である。つまり半径方向流型の撹拌翼は、撹拌槽の半径方向に向かう吐出流を生じさせるようになっている。半径方向流型の撹拌翼としては、例えば、ディスクタービン翼、パドル翼、ディスパー翼、等が挙げられ、これらの中でも、比較的高速で撹拌可能であり、被撹拌物50に大きなせん断力を与えられるという観点から、ディスクタービン翼を用いることが好ましい。
撹拌翼20は、図1に示すように、回転軸11に、その軸方向Zに間隔を開けて三段取り付けられている。すなわち、撹拌装置1は、撹拌翼20として、上段に位置する撹拌翼20u、中段に位置する撹拌翼20m及び下段に位置する撹拌翼20dを有している。上段に位置する撹拌翼20uと中段に位置する撹拌翼20mと下段に位置する撹拌翼20dとは、回転軸11に取り付けられている位置が異なる以外、同一の構成を有している。三段の撹拌翼20u,20m,20dは、回転軸11の軸方向Zにおける各撹拌翼20u,20m,20d同士間の距離が不均等となるように回転軸11に取り付けられている。
撹拌装置1では、図1に示すように、下段に位置する撹拌翼20dと中段に位置する撹拌翼20mとの間の距離h2は、上段に位置する撹拌翼20uと中段に位置する撹拌翼20mとの間の距離h3よりも小さくなっている。
距離h2及び距離h3は、回転軸11の軸方向Zに隣り合う撹拌翼20の中点Mどうし間の距離である。各撹拌翼20の中点Mの位置は、撹拌翼20の軸方向Zにおける羽根22の上端と下端との間の距離を2等分する位置であり、したがって、距離h2は、下段に位置する撹拌翼20dの中点Mdと中段に位置する撹拌翼20mの中点Mmとの間の距離であり、距離h3は、上段に位置する撹拌翼20uの中点Muと中段に位置する撹拌翼20mの中点Mmとの間の距離である。後述する距離h1及び距離h4も、撹拌翼20dの中点Mdと槽底10aとの間の距離、及び撹拌翼20uの中点Muと被撹拌物50の上端50aとの間の距離である。なお、一段の撹拌翼20が複数の羽根22を有し、各羽根22の中点Mの軸方向Zの位置が異なる場合は、各中点Mの軸方向Zの平均位置を該撹拌翼20の軸方向Zの中点Mの位置とする。
下段に位置する撹拌翼20dと中段に位置する撹拌翼20mとの間の距離h2と、上段に位置する撹拌翼20uと中段に位置する撹拌翼20mとの間の距離h3との比(h2/h3)は、上段に位置する撹拌翼20uによって生じる吐出流が孤立し、中段及び下段に位置する撹拌翼20m,20dによって生じる吐出流が合流して槽底に向かい、槽内が二分割されて、混合性が低下してしまうことを防ぐ観点から、0.50以上であることが好ましく、0.70以上であることがより好ましく、0.76以上であることが更に好ましく、また、下段に位置する撹拌翼20dによって生じる吐出流が槽底へ向かい、上段及び中段に位置する撹拌翼20u,20mによって生じる吐出流が合流して槽内が二分割されて、混合性が低下してしまうことを防ぐ観点から、0.95以下であることが好ましく、0.90以下であることがより好ましく、0.87以下であることが更に好ましい。具体的には、距離h2と距離h3との比(h2/h3)は、0.50以上0.95以下であることが好ましく、0.70以上0.90以下であることがより好ましく、0.76以上0.87以下であることが更に好ましい。
また、下段に位置する撹拌翼20dは、撹拌槽10の槽底10aから一定の距離h1を有している。下段に位置する撹拌翼20dと撹拌槽10の槽底10aとの間の距離h1は、下段に位置する撹拌翼20dの中点Mdと、撹拌槽10の槽底10aの内面の下端との距離を意味する。槽底10aに排水口やマンホール、気体供給配管42等が設置されている場合は、それらを有しない槽底10aの内面の形状を想定したときの仮想の下端を、槽底10aの内面の下端とする。
下段に位置する撹拌翼20dと撹拌槽10の槽底10aとの間の距離h1と、撹拌槽10の内径Dとの比(h1/D)は、下段に位置する撹拌翼20dによって生じる吐出流が槽底10aへ向かい、且つ上段及び中段に位置する撹拌翼20u,20mによって生じる吐出流のみが合流するか、あるいは中段及び下段に位置する撹拌翼20m,20dにより生じる吐出流のみが合流することにより撹拌槽10内が二分割されて混合性能が低下してしまうことを防ぐ観点から、0.190以上であることが好ましく、0.200以上であることがより好ましく、0.210以上であることが更に好ましく、三段の撹拌翼20u,20m,20dにより生じるそれぞれの吐出流が合流したとしても、該合流した流れが撹拌槽10の下部まで及ばず、混合性能が悪化してしまうことを防ぐ観点から、0.345以下であることが好ましく、0.322以下であることがより好ましく、0.300以下であることが更に好ましい。具体的には、距離h1と内径Dとの比(h1/D)は、0.190以上0.345以下であることが好ましく、0.200以上0.322以下であることがより好ましく、0.210以上0.300以下であることが更に好ましい。
本実施形態では、撹拌翼20は、図3に示すように、円板21と該円板21に取り付けられた羽根22とを備えるディスクタービン翼となっている。撹拌翼20は、同一の羽根22を6枚有している。羽根22は、板状形状を備えており、互いに平行な一対の撹拌面23を有している。撹拌面23は、撹拌翼20の回転方向と交差している。撹拌翼20の羽根22は、撹拌翼20を取り付けた回転軸11を回転させたときに撹拌槽の半径方向に向かう吐出流を生じさせる観点から、羽根22の撹拌面23が回転軸11の軸方向Zと平行な仮想線Lに対して略平行となるように設けられていることが好ましいが(図3、図4(a)参照)、羽根22の撹拌面23は仮想線Lに対して傾斜していてもよい。具体的には、羽根22の撹拌面23と仮想線Lとのなす角θは、撹拌翼20を取り付けた回転軸11を回転させたときに撹拌槽10の半径方向に向かう吐出流を生じさせる観点から、0°以上30°以下であることが好ましく、0°以上20°以下であることがより好ましい(図4(b)参照)。
撹拌翼20が備える羽根22の数は、特に限定されるものではないが、好ましくは2枚以上10枚以下であり、より好ましくは4枚以上8枚以下であり、更に好ましくは5枚以上7枚以下である。撹拌翼20における羽根22の配置は、特に限定されるものではないが、複数の羽根が周方向に等間隔に形成されていることが好ましく、また回転軸11を中心に点対称に配置されていることが好ましい。
撹拌翼の外径dと撹拌槽の内径Dとの比(d/D)は特に限定されるものではないが、d/Dが大きすぎると撹拌翼の周端部から壁面までの距離が小さくなり、三段の撹拌翼からの吐出流が全て合流する前に壁面へ到達してしまう。またd/Dが小さすぎると、撹拌翼の周端部から壁面までの距離が大きくなり、半径方向の均一混合性が保てなくなる。したがって、撹拌翼の外径dと撹拌槽の内径Dとの比(d/D)は、一般的な設計値である0.25以上0.50以下、好ましくは0.30以上0.40以下、さらに好ましくは0.32以上0.35以下とするのが望ましい(図1,図2参照)。撹拌翼20の外径dとは、撹拌翼20の各羽根22の半径方向外側の端部を通る仮想円Rの直径を意味する(図2参照)。
羽根22の撹拌面23の半径方向における長さcは、特に限定されるものではないが、長さcが小さすぎると吐出流が小さくなってしまうため、長さcと、撹拌翼20の外径dとの比(c/d)は、0.10以上0.50以下であることが好ましく、0.20以上0.50以下であることがより好ましい(図1,図2参照)。
撹拌翼20の高さbは特に限定されるものではないが、高さbが小さすぎると吐出流が小さくなってしまうため、撹拌翼の外径dとの比(b/d)が、一般的な設計値である0.15以上0.25以下であることが好ましく、0.18以上0.23であることがより好ましい(図1,図4参照)。撹拌翼20の高さbとは、軸方向Zにおける、撹拌翼20の羽根22の上端から下端までの高さを意味する(図1,図4参照)。羽根22の撹拌面23が回転軸11の軸方向Zと平行な仮想線Lに対して平行となるように、羽根22が設けられている場合、撹拌翼20の高さbは撹拌面23の半径方向と直交する方向の長さeと一致する(図4(a)参照)。羽根22の撹拌面23が仮想線Lに対して傾斜している場合、撹拌翼20の高さbは、長さeにcоsθを乗じたものと一致する(図4(b)参照)。
羽根22の撹拌面23の半径方向における長さcと撹拌翼20の高さbとの比(c/b)は、一般的な設計値である0.4以上3.4以下であることが好ましく、1.0以上2.5以下であることがより好ましい(図1参照)。
撹拌翼20の羽根22の撹拌面23における撹拌槽10の軸方向Zに平行な面への投影面積は全て同じである必要はないが、該投影面積が大きすぎると撹拌翼20からの吐出流が速くなり、フローパターンが変わる可能性がある。また、投影面積が大きいほど撹拌に必要な動力が大きくなる。したがって、三段の撹拌翼20u,20m,20dそれぞれが有する羽根22u,22m,22dのうち、投影面積が最も大きいものの投影面積をA1、投影面積が最も小さいものの投影面積をA2としたとき、A1とA2との比(A1/A2)は、1.0以上1.1以下であることが好ましい。尚、羽根22の撹拌面23における撹拌槽10の軸方向Zに平行な面への投影面積は以下のように計算する。
<羽根の撹拌面における撹拌槽の軸方向に平行な面への投影面積の計算方法>
撹拌翼20の羽根22の撹拌面23における撹拌槽10の軸方向Zに平行な面への投影面積Aは以下の式1により求めることができる。
投影面積A=撹拌翼の高さb×羽根の撹拌面の半径方向における長さc・・・(式1)
撹拌槽10は、図1に示すように、邪魔板30を備えている。邪魔板30の形状は特に限定されるものではないが、一般的な板状邪魔板であるとより好ましい。図1に示す邪魔板30の幅s1と撹拌槽10の内径Dとの比(s1/D)は、特に限定されるものではないが、一般的な設計値である0.05以上0.20以下であることが好ましい。また、邪魔板30と撹拌槽10の内周面との間に隙間が空いていても良く、邪魔板30と撹拌槽10の内周面との間の隙間の幅s2と邪魔板30の幅s1との比(s2/s1)は、0以上0.50以下であることが好ましい。
また撹拌槽10の内周面から邪魔板30の半径方向内側端までの距離s3と撹拌槽10の内径Dとの比(s3/D)は、一般的な設計値である0.05以上0.25以下であることが好ましい。
また邪魔板30の枚数は、特に限定されるものではないが、例えば1枚以上10枚以下であり、好ましくは2枚以上8枚以下である。
撹拌槽10内には、図1に示すように、気体供給のための気体供給配管42や、液体供給のための配管41などが設置されている。気体供給配管42は撹拌槽10の下部に設置されており、配管41は撹拌槽10の上部に設置されている。
撹拌槽10の容量Vは、特に限定されるものではないが、容量Vが小さい場合は、被撹拌物50が不均一な状態から均一な状態になるまでの時間が短いため、本発明による効果が表れにいく場合もある。したがって、撹拌槽10の容量Vは、好ましくは30L、より好ましくは50L以上であり、また好ましくは50000L以下、より好ましくは30000L以下であり、また好ましくは30L以上50000L以下、より好ましくは50L以上30000L以下である。
次に、上述した撹拌装置1を用いた撹拌方法について説明する。
まず、上述のような構成の撹拌装置1の撹拌槽10に被撹拌物50を収容する。このとき、被撹拌物50の上端50aが一定の位置に位置するように、被撹拌物50を撹拌槽10に収容する。具体的には、軸方向Zにおける、被撹拌物50の上端50aと下段又は上段に位置する撹拌翼20d,20uとの位置関係を一定のものとすることが好ましい。被撹拌物50の上端50aの位置は、人が目視により上端50aの位置を確認しながら制御してもよいし、撹拌装置1に被撹拌物50の上端50aの位置を制御する制御部(不図示)を設けて、該制御部により制御してもよい。
下段に位置する撹拌翼20dと撹拌槽の槽底10aとの間の距離h1と、撹拌槽の槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHとの比(h1/H)は、下段に位置する撹拌翼20dによって生じる吐出流が槽底10aへ向かい、且つ上段及び中段に位置する撹拌翼20u,20mによって生じる吐出流のみが合流するか、あるいは中段及び下段に位置する撹拌翼20m,20dにより生じる吐出流のみが合流することにより撹拌槽10内が二分割されて混合性能が低下してしまうことを防ぐ観点から、0.20以上であることが好ましく、0.21以上であることがより好ましく、0.22以上であることが更に好ましく、三段の撹拌翼20u,20m,20dにより生じるそれぞれの吐出流が合流したとしても、該合流した流れが撹拌槽10の下部まで及ばず、混合性能が悪化してしまうことを防ぐ観点から、0.30以下であることが好ましく、0.28以下であることがより好ましく、0.26以下であることが更に好ましい(図1参照)。具体的には、下段に位置する撹拌翼20dと撹拌槽の槽底10aとの間の距離h1と、撹拌槽の槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHとの比(h1/H)は、0.20以上0.30以下であることが好ましく、0.21以上0.28以下であることがより好ましく、0.22以上0.26以下であることが更に好ましい。槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHは、槽底10aの内面の下端から被撹拌物50の上端50aまでの高さを意味する。高さHは、撹拌翼を回転させずに、被撹拌物50の上端面が平面となった状態下に測定する。
上段に位置する撹拌翼20uと被撹拌物50の上端50aとの間の距離h4と、撹拌槽の槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHとの比(h4/H)は、被撹拌物50の上端面が大きく乱れ、上段に位置する撹拌翼20uが被撹拌物50の上端50aから露出してしまうことを防ぐ観点から、0.19以上であることが好ましく、0.25以上であることがより好ましく、三段の撹拌翼20u,20m,20dにより生じるそれぞれの吐出流が合流するフローパターンが得られたとしても、該合流した流れが撹拌槽10の上部まで及ばず、混合性能は悪化してしまうことを防ぐ観点から、0.30以下であることが好ましく、0.27以下であることがより好ましい(図1参照)。具体的には、上段に位置する撹拌翼20uと被撹拌物50の上端50aと間の距離h4と、撹拌槽の槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHとの比(h4/H)は、0.19以上0.30以下であることが好ましく、0.25以上0.27以下であることがより好ましい。
撹拌槽の槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHと、撹拌槽の内径Dとの比(H/D)が大きすぎると三段の撹拌翼20u,20m,20dによって生じる吐出流がそれぞれ独立して循環流を形成するため混合性能が悪化してしまう。撹拌槽の槽底10aから被撹拌物50の上端50aまでの高さHと、撹拌槽の内径Dとの比(H/D)が小さすぎると、撹拌翼20u,20m,20dの周端部から壁面までの距離が大きくなり、半径方向の均一混合性が保てなくなる。したがって被撹拌物50の上端50aまでの高さHと、撹拌槽の内径Dとの比(H/D)は、0.95以上1.15以下、より好ましくは0.99以上1.13以下とするのが望ましい。
そして、被撹拌物50を収容した撹拌装置1において、回転軸11を回転させて、撹拌槽10内の被撹拌物50を撹拌する。
本実施形態の撹拌装置1によれば、三段の撹拌翼20u,20m,20d同士の間の距離が不均等であり、下段の撹拌翼20uが撹拌槽10の槽底10aから一定の距離を有しているので、該撹拌装置1の回転軸11を回転させて、撹拌槽10内の被撹拌物50を撹拌すると、図5に示すような、三段の撹拌翼20u,20m,20dによって生じるそれぞれの吐出流が全て合流するフローパターンが得られる。それぞれの撹拌翼20u,20m,20dによって生じた吐出流は、全て合流した後に撹拌槽10の内周面(または邪魔板)にぶつかり上下方向に分かれ、さらに下向きの流れは槽底10aまで達するので、撹拌槽10内の混合性能を向上させることができる。また、せん断力の大きな半径方向流型の撹拌翼20を使用しているため、撹拌に必要な動力を大きくすることなく、撹拌翼20が被撹拌物50に与えるせん断力を維持したまま、撹拌槽10内の混合性能を向上させることができる。
一般に、被撹拌物の流動状態は、式2で定義される撹拌レイノルズ数Reによって判定することができる。撹拌レイノルズ数Reは、流体の慣性による運動エネルギーと粘性によって失われるエネルギーの比を表す無次元数である。ここで、ρは液体密度(kg/m)、nは回転数(rpm)、dは撹拌翼の外径(m)、μは液体粘度(Pa・s)である。
Figure 0007148279000001
本発明における撹拌レイノルズ数Reは特に限定されるものではないが、撹拌レイノルズ数Reが極端に小さい場合は被撹拌物の流動状態が非常に弱く吐出流が合流しにくくなる。したがって、撹拌レイノルズ数Reは4000以上であることが好ましい。
撹拌装置1を用いて撹拌槽10内の被撹拌物50を撹拌することにより、種々の化学プロセスに用いることができる。例えば、撹拌装置1を用いて撹拌槽10内の被撹拌物50を撹拌し、気液反応、乳化又は固液分散を行うことができる。
また、撹拌装置1を用いて撹拌槽10内の被撹拌物50を撹拌し、乳化物や懸濁液を製造することもできる。本実施形態によって製造することができる乳化物としては、例えば、水中油型乳化組成物、乳化状の化粧品と医薬部外品、飲食品用乳化液組成物、乳化油性食品等が挙げられる。本実施形態によって製造することができる懸濁液としては、例えば、化粧品用スラリー組成物、食品用スラリー組成物、インク顔料混合物等が挙げられる。
また、撹拌装置1の撹拌槽10に、酵素及び基質を含んだ被撹拌物50を収容し、該被撹拌物50を撹拌し、酵素反応を行うことができる。これにより、酵素反応生成物を製造することができる。本実施形態によって製造することができる酵素反応生成物としては、例えば、ポリフェノール類、脂肪酸等が挙げられる。酵素反応には、酸素等の気体を必要とするものや、酵素反応が進むにつれて副生成物が増加し、反応液中のpHが変化するものも多い。このような場合には、撹拌槽10に設置された気体供給配管42から気体を供給しながら、あるいは配管41からpH調整剤を供給しながら、被撹拌物50を撹拌することができる。気体供給配管42から供給される気体としては、例えば、空気、酸素、窒素、二酸化炭素等が挙げられ、配管41から供給されるpH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム等の、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属水酸化物のアルカリ性溶液、塩酸、酢酸、クエン酸、リン酸等の酸性溶液等が挙げられる。
本発明の撹拌方法又は撹拌装置により撹拌しながら行う酵素反応の例としては、例えば、タンナーゼ活性を有する酵素を用いた茶抽出物の加水分解(特許第4244230号公報参照)、リパーゼによる脂肪酸の加水分解等が挙げられる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、本実施形態では、三段の撹拌翼20u,20m,20dは全て同一ものであるが、半径方向流型の撹拌翼であれば、一段の撹拌翼20が他の二段の撹拌翼20と異なるものであってもよいし、三段の撹拌翼20u,20m,20dが互いに異なるものであってもよい。また、本実施形態では、撹拌翼20が有する複数の羽根22は全て同一であるが、複数の羽根22の中に、大きさや取り付けられている角度が異なるものが含まれていてもよい。
また、本実施形態に係る撹拌装置1では、邪魔板30が被撹拌物50の上端50aよりも上まで伸びているが、邪魔板30の上端は被撹拌物50の上端50aよりも下に位置していてもよい(図6(a)参照)。また本実施形態では、邪魔板30の下端は槽底10aよりも上に位置しているが、邪魔板30の下端は、槽底10aの形状に沿って槽底10aまで延在していてもよい(図6(b)参照)。また邪魔板30は高さ方向に分割されていてもよい(図6(c)参照)。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
10%皿型の槽底形状を有し、内径2100mmの撹拌槽に、以下の寸法を有するディスクタービン翼を三段取り付けた。
撹拌翼の外径dと撹拌槽の内径Dとの比(d/D):0.333
撹拌翼の高さbと撹拌翼の外径dとの比(b/d):0.200
羽根の撹拌面の半径方向における長さcと撹拌翼の外径dとの比(c/d):0.25
羽根の撹拌面の半径方向における長さcと撹拌翼の高さbとの比:1.25
羽根の撹拌面における撹拌槽の軸方向に平行な面への投影面積のうち、最も大きい投影面積A1と最も小さい投影面積A2との比(A1/A2):1.00
羽根の撹拌面と回転軸の軸方向に平行な仮想線とのなす角θ:0°
撹拌槽には、以下の形状及び寸法を有する邪魔板を取り付けた。
邪魔板形状:板状邪魔板
邪魔板枚数:4枚
邪魔板の幅s1と撹拌翼の外径dとの比(s1/d):0.07
邪魔板と撹拌槽の内周面との間の隙間の幅s2と邪魔板の幅s1との比(s2/s1):0
上述の撹拌槽及び撹拌翼を有する撹拌装置において、被撹拌物の量、各撹拌翼の位置及びレイノルズ数を表1に示すようにした。このような撹拌装置を用いて被撹拌物を撹拌したときのシミュレーションを行い、以下のように、フローパターンの判別、被撹拌物の混合性能の評価及びトルク平均値の測定を行った。
<シミュレーションによるフローパターンの判別方法>
汎用熱流体解析ソフトを用いてシミュレーションを行った。シミュレーションでは三次元非圧縮性流体を仮定し、流れ場の計算を行った。計算結果の速度ベクトル図(図示せず)より、各撹拌翼からの流れの方向を見てフローパターンを判別した。「三段合流フローパターン(三段)」とは、下段に位置する撹拌翼20dによって生じる吐出流が上を向き、上段に位置する撹拌翼20uの吐出流が下を向き、三段の撹拌翼の吐出流全てが合流するフローパターンのことである。三段合流フローパターンの例を図7(a)及び図7(d)に示す。「上二段合流フローパターン(上二段)」とは下段に位置する撹拌翼20dによって生じる吐出流は槽底10aに向かって下を向き、中段及び上段に位置する撹拌翼20m、20uによって生じる吐出流は合流するフローパターンのことである。上二段合流フローパターンの例を図7(b)に示す。「下二段合流フローパターン(下二段)」とは下段に位置する撹拌翼20dと中段に位置する撹拌翼20mが合流し、上段に位置する撹拌翼20uによって生じる吐出流は孤立するフローパターンのことである。下二段合流フローパターンの例を図7(c)に示す。
<シミュレーションによる被撹拌物の混合性能の評価方法>
流れ場が定常となるまで計算を行ったのち、その後被撹拌物の上部10%をトレーサー(スカラー量)に設定して、20秒間のトレーサー混合シミュレーションを行った。撹拌装置及び撹拌方法の混合性能を評価するための基準として混合時間を用いる。混合時間とは、トレーサーを投入してから被撹拌物内において規定の均質性を達成するのに必要な時間を指す。シミュレーションにおける混合時間の定量化には分離強度Sを用いた。分離強度Sとはトレーサーの不均一度を表す指標であり、以下の式3で表される。
Figure 0007148279000002
分離強度Sは完全に分離した初期状態で1、完全に均一に混合した状態で0となる。計算では0.2秒毎に各計算セルにおけるトレーサー濃度を出力して分離強度Sを求め、トレーサー投入後S=0.001となるまでの時間を混合時間とした。20秒以降は指数近似式により外挿した。
<シミュレーションによるトルク平均値の測定方法>
シミュレーション結果から撹拌軸のトルクの経時変化を0.2秒毎に20秒間出力し、その平均値をトルク平均値とした。
〔実施例2〕
下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)及び下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の内径との比(h1/D)を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
〔比較例1〕
下段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h2と上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別、被撹拌物の混合性能の評価及びトルク平均値の測定を行った。
〔比較例2〕
下段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h2と上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
〔比較例3〕
下段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h2と、上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
実施例1及び2並びに比較例1ないし3のフローパターンの判別結果及び被撹拌物の混合時間の測定結果を表1に示し、実施例1及び比較例1のトルク5区間移動平均値の測定結果を図10に示す。トルク5区間移動平均とは、0.2秒毎に出力したトルクの5区間すなわち1秒間の平均値を意味する。表1に示すように、比較例1及び2では上段及び中段の撹拌翼によって生じた吐出流が合流する上二段合流フローパターン(図7(b)及び図8(b)参照)となり、比較例3では中段及び下段の撹拌翼によって生じた吐出流が合流する下二段合流フローパターン(図7(c)参照)となってしまったのに対し、実施例1及び2では、三段の撹拌翼それぞれによって生じた吐出流が合流する三段合流フローパターン(図7(a)及び図8(a)参照)となった。
従って、実施例1及び2の撹拌方法は、比較例1ないし3の撹拌方法に比して、均一混合性がよいことが分かった。また、実施例1及び2の撹拌方法は、比較例1ないし3の撹拌方法に比して混合時間が短くなっている(表1及び図9参照)。更に、図10に示すように、実施例1の撹拌方法は、比較例1の撹拌方法に比して、トルク平均値が低いことが分かる。従って、実施例1の撹拌方法は、比較例1に比して、大きな動力を必要とすることなく、混合性能を向上させることができることが分かった。
Figure 0007148279000003
〔比較例4〕
下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)及び下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の内径との比(h1/D)を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
〔比較例5〕
下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)及び下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の内径との比(h1/D)を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
実施例1及び2並びに比較例4及び5のフローパターンの判別結果及び被撹拌物の混合時間の測定結果を表2に示す。表2に示すように、比較例4では下二段合流フローパターン(図7(c)参照)となってしまった。また、比較例5は三段合流フローパターン(図7(d)参照)ではあるが、合流した循環流が槽底まで届いておらず、実施例1及び2と比して、槽内の均一混合性が低いものとなっている。また、実施例1及び2の撹拌方法は、表2に示すように、比較例4及び5の撹拌方法に比して混合時間が短くなっている。
Figure 0007148279000004
〔実施例3〕
撹拌槽に収容する被撹拌物の液量L、被撹拌物の上端での高さH、撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さHと撹拌槽の内径Dとの比(H/D)及び下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の内径Dとの比(h1/D)を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
〔比較例6〕
下段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h2と、上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)を表3に示すように変更した以外は、実施例3と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
Figure 0007148279000005
実施例3及び比較例6のフローパターンの判別結果及び被撹拌物の混合時間の測定結果を表3に示す。表3に示すように、比較例6では上二段合流フローパターン(図7(b)参照)となってしまうのに対し、実施例3では、三段の撹拌翼それぞれによって生じた吐出流が合流する三段合流フローパターン(図7(a)参照)となる。従って、実施例3の撹拌方法は、比較例6の撹拌方法に比して、均一混合性がよいことが分かった。また、実施例3の撹拌方法は、表3に示すように、比較例6の撹拌方法に比して混合時間が短くなっている。
〔実施例4ないし6〕
内径2300mmの撹拌槽を使用し、被撹拌物の量、各撹拌翼の位置及びレイノルズ数を表4に示すようにした。これら以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
〔比較例7ないし9〕
上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)、下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)及び下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の内径Dとの比(h1/D)を表4に示すように変更した以外は、実施例4ないし6と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
Figure 0007148279000006
実施例4ないし6並びに比較例7ないし9のフローパターンの判別結果及び被撹拌物の混合時間の測定結果を表4に示す。表4に示すように、比較例7ないし9では上二段合流フローパターン(図7(b)参照)となってしまうのに対し、実施例4ないし6では、三段の撹拌翼それぞれによって生じた吐出流が合流する三段合流フローパターン(図7(a)参照)となる。従って、実施例4ないし6の撹拌方法は、比較例7ないし9の撹拌方法に比して、均一混合性がよいことが分かった。また、実施例4ないし6の撹拌方法は、表4に示すように、比較例7ないし9の撹拌方法に比して混合時間が短くなっている。
〔実施例7〕
内径288mmの撹拌槽を使用し、被撹拌物の量、各撹拌翼の位置及びレイノルズ数を表5に示すようにした。これら以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。また、シミュレーションで用いた撹拌装置と同じ形状の撹拌装置を用いて実物実験を行い、フローパターンの判別及び混合性能の評価を行った。
<実物実験によるフローパターンの判別方法>
樹脂ビーズ法を用いて可視化実験を行い、フローパターンを判別した。樹脂ビーズ法とは、無色の被撹拌物に色のついた樹脂ビーズを同伴させ、その動きをハイスピードカメラで観察し、各撹拌翼からの流れの方向を見てフローパターンを目視判定する方法である。フローパターンはシミュレーション結果からフローパターンを判別する方法と同様に、「三段合流フローパターン」、「上二段合流フローパターン」、「下二段合流フローパターン」に判別した。
<実物実験による被撹拌物の混合性能の評価方法>
撹拌装置及び撹拌方法の混合性能を評価するための基準である混合時間の測定のため、アルカリ応答実験を行った。アルカリ応答実験では、撹拌槽内にトレーサーとしてアルカリ性の液体を投下し、槽内下部に設置したpHセンサーでpHの経時変化を検出して混合時間を求める。実験では、槽内液のpHを4.5±0.1に調整して撹拌した状態でNaOH溶液を投入し、pH計から出力される数値を経時的に取得した。サンプリングは0.2秒周期でNaOH溶液投入後300秒まで行った。各時刻歴のpHデータは0秒と300秒後の数値で規格化したのち、移動平均(5点)して求めた。混合時間は規格化後pHデータの移動平均値が最初に0.97を超えるまでの時間と定義した。
〔比較例10〕
上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)、下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)及び下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離h1と撹拌槽の内径Dとの比(h1/D)を表5に示すように変更した以外は、実施例7と同様にしてシミュレーション及び実物実験を行い、フローパターン及び被撹拌物の混合性能の評価を行った。
Figure 0007148279000007
実施例7及び比較例10のフローパターンの判別結果及び被撹拌物の混合時間の測定結果を表5に示す。表5に示すように、シミュレーション及び実物実験のいずれの場合も、比較例10では上二段合流フローパターン(図7(b)参照)となってしまうのに対し、実施例7では、三段の撹拌翼それぞれによって生じた吐出流が合流する三段合流フローパターン(図7(a)参照)となる。従って、実施例7の撹拌方法は、比較例10の撹拌方法に比して、均一混合性がよいことが分かった。また、実施例10の撹拌方法は、表5に示すように、シミュレーション及び実物実験のいずれの場合も、比較例10の撹拌方法に比して混合時間が短くなっている。
〔比較例11〕
実施例1において、撹拌槽に取り付ける撹拌翼の寸法を表6に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてシミュレーションを行い、フローパターンの判別、撹拌物の混合時間の測定及びトルク平均値の測定を行った。
Figure 0007148279000008
実施例1及び比較例11のフローパターンの判別結果、被撹拌物の混合時間の測定結果及びトルク平均値の測定結果を表6に示し、実施例1及び比較例11のトルク5区間移動平均を図11に示す。表6及び図11に示すように、比較例11は、実施例1に比してトルク平均値が大きくなっている。従って、実施例1の撹拌方法は、比較例11に比して、大きな動力を必要とすることなく、混合性能を向上させることができることが判った。
1 撹拌装置
10 撹拌槽
10a 撹拌槽の槽底
11 回転軸
20u 上段に位置する撹拌翼
20m 中段に位置する撹拌翼
20d 下段に位置する撹拌翼
21 円板
22 羽根
23 撹拌面
30 邪魔板
41 配管
42 気体供給配管
50 被撹拌物
50a 被撹拌物の上端
h1 下段に位置する撹拌翼と撹拌槽の槽底との間の距離
h2 下段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離
h3 上段に位置する撹拌翼と中段に位置する撹拌翼との間の距離
H 撹拌槽の槽底から被撹拌物の上端までの高さ
D 撹拌槽の内径

Claims (9)

  1. 円筒状の撹拌槽と、該撹拌槽の中心軸に沿って配される回転軸と、該回転軸に取り付けられた複数の撹拌翼とを備えた撹拌装置を用いて、該撹拌槽内に収容された液状の被撹拌物を撹拌する撹拌方法であって、
    前記撹拌翼は、いずれも前記回転軸の周囲に間欠的に複数の羽根を備えた半径方向流型の撹拌翼であり、前記回転軸の軸方向に間隔を開けて三段取り付けられており、
    下記(1)~()の全てを満たす条件下に、
    前記回転軸を回転させて、前記被撹拌物を撹拌する撹拌方法。
    (1)下段に位置する前記撹拌翼と中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h2と、上段に位置する前記撹拌翼と前記中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)が0.50以上0.95以下である。
    (2)前記下段に位置する撹拌翼と前記撹拌槽の槽底との間の距離h1と、該撹拌槽の槽底から前記被撹拌物の上端までの高さHとの比(h1/H)が0.20以上0.30以下である。
    (3)前記撹拌翼の外径dと前記撹拌槽の内径Dとの比(d/D)が0.25以上0.50以下である。
    (4)複数の前記撹拌翼の前記羽根のうち、該羽根の撹拌面における前記撹拌槽の軸方向に平行な面への投影面積が最も大きいものの投影面積をA1、投影面積が最も小さいものの投影面積をA2としたとき、A1とA2との比(A1/A2)が1.0以上1.1以下である。
    (5)撹拌レイノルズ数Reが4000以上である。
    (6)前記上段に位置する撹拌翼と前記被撹拌物の上端との間の距離h4と、前記撹拌槽の槽底から該被撹拌物の上端までの高さHとの比(h4/H)が0.19以上0.30以下である。
  2. 前記撹拌装置が、前記撹拌槽の内周面に邪魔板が取り付けられているものであり、
    前記下段に位置する前記撹拌翼と前記撹拌槽の槽底との間の距離h1と、該撹拌槽の内径Dとの比(h1/D)が0.190以上0.345以下である、請求項1に記載の撹拌方法。
  3. 前記撹拌装置を用いて前記撹拌槽内の被撹拌物を撹拌して、気液反応、乳化又は固液分散を行う、請求項1又は2に記載の撹拌方法。
  4. 前記撹拌装置を用いて前記撹拌槽内の被撹拌物を撹拌して、酵素反応を行う、請求項1ないし3の何れか1項に記載の撹拌方法。
  5. 前記撹拌装置が、前記撹拌槽の下部に気体供給配管が設置され、且つ該撹拌槽の上部に配管が設置されているものであり、
    前記気体供給配管からの気体の供給及び前記配管からの液体の供給の何れか一方又は双方を行いながら、前記撹拌槽内の被撹拌物を撹拌して、前記の酵素反応を行う、請求項4に記載の撹拌方法。
  6. 請求項3に記載の撹拌方法を用いた乳化物の製造方法。
  7. 請求項3に記載の撹拌方法を用いた懸濁液の製造方法。
  8. 請求項4又は5に記載の撹拌方法を用いた酵素反応生成物の製造方法。
  9. 円筒状の撹拌槽と、該撹拌槽の中心軸に沿って配される回転軸と、該回転軸に取り付けられた複数の撹拌翼とを備えた撹拌装置であって、
    前記撹拌槽の内周面に邪魔板が取り付けられており、
    前記撹拌翼は、いずれも前記回転軸の周囲に間欠的に複数の羽根を備えた半径方向流型の撹拌翼であり、前記回転軸の軸方向に間隔を開けて三段取り付けられており、
    下段に位置する前記撹拌翼と中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h2と、上段に位置する前記撹拌翼と前記中段に位置する前記撹拌翼との間の距離h3との比(h2/h3)が0.50以上0.95以下であり、
    前記下段に位置する撹拌翼と前記撹拌槽の槽底との間の距離h1と、該撹拌槽の内径Dとの比(h1/D)が0.190以上0.345以下であり、
    前記撹拌翼の外径dと前記撹拌槽の内径Dとの比(d/D)が0.25以上0.50以下であり、
    複数の前記撹拌翼の前記羽根のうち、該羽根の撹拌面における前記撹拌槽の軸方向に平行な面への投影面積が最も大きいものの投影面積をA1、投影面積が最も小さいものの投影面積をA2としたとき、A1とA2との比(A1/A2)が1.0以上1.1以下であり、
    前記回転軸を回転させて、被撹拌物を撹拌するときの撹拌レイノルズ数Reが4000以上となるようになされており、
    前記上段に位置する撹拌翼と前記被撹拌物の上端との間の距離h4と、前記撹拌槽の槽底から該被撹拌物の上端までの高さHとの比(h4/H)が0.19以上0.30以下である、撹拌装置。
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