JP7115504B2 - 積層体及びこれを用いた包装体 - Google Patents
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Description
しかし、このような構成の積層体包装材料は、バリア性は十分に担保できるものの、蒸着層の基材となるPETなどの延伸樹脂フィルムが中間層として介在しているため、例えば、この積層体を包装袋等の包装体として用いる際に、手切れ性や、デッドホールド性(保形性)が悪いという問題がある。
<実施形態の積層体>
積層体10は、例えば、食品等を包装するために用いられる包装材料である。図1に示すように、本発明の一例である実施形態の積層体10は、紙基材層11と、紙基材層11の一方の面側に設けられた蒸着層13を備えるシーラント層12と、蒸着層13と紙基材層11とを接合するバリア性を有するバリア性接着剤層14とを有する。すなわち、積層体10は、紙基材層11、バリア性接着剤層14、蒸着層13、シーラント層12が順次、積層されている。
以下、積層体10を構成する各層について説明する。
紙基材層11は、蒸着層13を備えるシーラント層12を支持する基材層であり、坪量が100g/m2よりも大きい紙カップ用のカップ原紙や、紙容器用のミルクカートン原紙とは異なり、可撓性のある、いわゆる紙軟包装を構成する紙基材である。具体的には、紙基材層の坪量が30g/m2以上100g/m2以下であることが好ましく、35g/m2以上70g/m2以下であることがより好ましい。紙基材層の坪量が30g/m2以上100g/m2以下であると、機械的強度が強く、優れた手切れ性及びデッドホールド性を有し、包装袋等の包装体としての可撓性を有する。紙基材層11としては、クラフト紙、上質紙、コート紙、バリア性を付与した紙(バリアコート紙)などが例示できる。
(絵柄層)
絵柄層は、紙基材層11のバリア性接着剤層14とは反対側の面に設けられ、絵柄を印刷した印刷層である。ここで、絵柄とは、紙基材層11に記録または印刷され得る種々の態様の記録対象のことであり、特に限定されることなく、図、文字、模様、パターン、記号、柄、マーク等を広く含む。とりわけ、積層体10が、食品を内包することが意図された包装袋等の包装体に用いられる場合、絵柄として、内容物の図や、内容物の商品名、賞味期限、製造日、製造番号等の情報を示す文字が用いられる。
表面層は、絵柄層上に設けられた層であり、積層体10を包装袋等の包装体に使用した場合、最も容器外方側に位置する層である。表面層は、例えば、オーバープリントニス(OPニス)により形成されており、絵柄層の擦れ等による消失を抑制したり、絵柄の改ざんを抑制したりすることができる。
なお、上述の説明では、紙基材層11に絵柄層、表面層を順次設ける例を説明したが、絵柄層、表面層は、それぞれ必要に応じて適宜省略してもよい。
シーラント層12は、積層体10の紙基材層11とは反対側の面に表出する層である。シーラント層12は、積層体10を用いて包装袋等の包装体を形成した場合に、最内層となる層であり、加熱による接着特性を有するヒートシール性を有する。また、シーラント層12は、紙基材層11側に蒸着層13を備える。蒸着層13の詳細については後述する。
なお、本発明において、密度は、JIS K7112に準拠した手法から測定したものである。
バイオマスポリエチレンの原料となるバイオマス由来のエチレンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により得ることができる。以下、バイオマス由来のエチレンの製造方法の一例を説明する。
バイオマスポリエチレンは、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるものである。バイオマス由来のエチレンには、上記の製造方法により得られたものを用いることが好ましい。原料であるモノマーとしてバイオマス由来のエチレンを用いているため、重合されてなるポリエチレンはバイオマス由来となる。バイオマスポリエチレンとしては、例えば、Braskem社製のバイオマス直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:SLL318、密度:0.918g/cm3(918kg/m3)、MFR:2.7g/10分、バイオマス度87%)、Braskem社製のバイオマス低密度ポリエチレン(商品名:SEB853、密度:0.923g/cm3(923kg/m3)、MFR:2.7g/10分、バイオマス度95%)等を用いることができる。なお、ポリエチレンの原料モノマーは、バイオマス由来のエチレンを100質量%含むものでなくてもよい。
なお、本発明において、メルトフローレイト(MFR)は、JIS K6921(190℃)に準拠して測定したものである。
例えば、シーラント層12は、ポリ乳酸樹脂により構成してもよい。ポリ乳酸樹脂は、例えば、L-、D-、またはDL-乳酸単位を主成分とする重合体で、透明性を有し、軟質タイプのポリオレフィン系樹脂と類似物性を有する生分解性ポリエステルを使用することができる。
また、シーラント層12は、ポリブチレンサクシネート(PBS)樹脂により構成する場合、例えば、メルトフローレイト(MFR)が、1.0~30.0g/10分、好ましくは、3.0~20.0g/10分(190℃、2.16kg)の範囲内で、密度が、約1.20~1.30g/cm3の範囲内で、融点が、80~120℃の範囲内にあるポリブチレンサクシネートを使用することができる。
上記のポリブチレンサクシネートとしては、具体的には、1.4-ブタンジオールとコハク酸とを使用し、それらを主成分とし、直接脱水重縮合させてなる脂肪族ポリエステル系樹脂からなり、軟質性の、ポリオレフィン系樹脂と類似物性を有する生分解性ポリエステルを使用することができる。
なお、他の成分としては、例えば、乳酸等を使用することができる。
蒸着層13は、積層体10を透過する酸素や水蒸気の透過を抑制するために設けられたバリア層である。本実施形態の蒸着層13は、上述したように、シーラント層12の紙基材層11側の面上に設けられ、金属、又は、無機酸化物により形成されている。本発明における蒸着層とは、広義の蒸着法により形成された膜を意味し、真空蒸着法のみならず、スパッタリングなどによって形成された膜も含む。
上述のように蒸着層13がシーラント層12の直上に設けられている場合、シーラント層12の表面には、必要に応じて前処理が可能であり、具体的には、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品などを用いて処理する酸化処理などの化学的な処理を施してもよい。蒸着層13がシーラント層12の直上に設けられている場合、蒸着層13を備えるシーラント層12として、市販品、例えば、東レフィルム加工株式会社製のVM-CPP(アルミニウム蒸着CPPフィルム)を適用することができる。このような蒸着層13が直接形成されたシーラント層12の厚みは、両層合わせて20μm以上40μm以下であることが望ましい。
なお、蒸着層13を備えるシーラント層12は、上記形態に限定されるものでなく、例えば、シーラント層12と蒸着層13との間に、両層の密着性をより強固にするアンカー層となる中間層が更に設けられるようにしてもよい。
バリア性接着剤層14は、酸素や、水蒸気の透過を抑制するバリア性を有する接着剤により構成される層であり、紙基材層11及び蒸着層13の間に設けられ、紙基材層11と蒸着層13とを接合する。バリア性接着剤層14は、積層体を透過する酸素や、水蒸気のうち上述の蒸着層13で抑制しきれない分を更に抑制するために設けられている。具体的には、蒸着層13の表面には微細な凹凸形状が形成されており、微細レベルでは、蒸着層13の厚みは均一でなく、相対的に薄い部分のバリア性が低くなり、全体としてバリア性が非均一となるが、バリア性接着剤層14が、蒸着層13に接することにより、凹凸形状が埋められ平坦化されるため、バリア性を均一にするとともに、酸素や、水蒸気の透過の抑制効果をより高めることができる。
多価カルボン酸としては、脂肪族多価カルボン酸と芳香族多価カルボン酸が挙げられる。具体的な脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
樹脂組成物には、上記の樹脂の他、リン酸変性化合物を含有していてもよい。リン酸変性化合物は、無機系部材に対する接着強度を向上させる効果を有するものであり、公知慣用のものを用いることができる。
樹脂組成物には、上記の樹脂の他、板状無機化合物を含有してもよい。板状無機化合物は、バリア性接着剤層14を介した積層体のラミネート強度と酸素バリア性を向上させる効果を有する。
板状無機化合物(M)としては、具体的には、カオリナイト-蛇紋族粘土鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライト等、アンチゴライト、クリソタイル等)、パイロフィライト-タルク族(パイロフィライト、タルク、ケロライ等)等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
また、他のバリア性有機接着剤としては、特開2003-300271号公報および特開平2010-012769号公報に開示され、非ビスフェノールA系ポリエポキシ樹脂を主剤とし、ポリアミンを硬化剤とする接着剤であって、三菱ガス化学株式会社からガスバリア性接着剤として上市されている「マクシーブ(登録商標)」を用いることもできる。
本実施形態の積層体10は、上述のバリア性を有するバリア性接着剤層14と、蒸着層13を備えるシーラント層12とを有していることにより、積層体10を透過する酸素や、水蒸気を大幅に抑制することができる。
酸素のバリア性をより有効に確保する観点から、積層体10は、積層体全体として、JIS K 7126-2に準拠して23℃、90%RHで測定した酸素透過度が3.0cc/m2/day/atm以下であることが望ましい。
また、水蒸気のバリア性をより有効に確保する観点から、積層体10は、積層体全体として、40℃、90%RHの測定条件で、JIS K 7129 B法に準拠して測定した水蒸気透過度が、シーラント層12に未延伸ポリプロピレン樹脂フィルムを用いた場合、2.0g/m2/day/atm以下であることが望ましく、シーラント層にポリエチレン樹脂フィルムを用いた場合、5.0g/m2/day/atm以下であることが望ましい。
なお、シーラント層12の厚みは、上述のように20μm以上であれば、十分なヒートシール性を得ることができる。
仮に、紙基材層11の坪量が、100g/m2より大きい場合、紙基材層が厚くなり過ぎてしまい、積層体の手切れ性が低下してしまい望ましくない。また、紙基材層11の坪量が、30g/m2未満である場合、紙基材層が薄くなり過ぎてしまい、積層体のデッドホールド性が低下してしまい望ましくない。
図2は、本実施形態の積層体を用いた包装体を示す図である。図2(A)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の一例である包装袋1Aを示す図であり、図2(B)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の他の例である包装袋1Bを示す図である。
図3は、本実施形態の積層体を用いた包装体の他の例を示す図である。図3(A)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の一例である包装袋1Cを示す平面図であり、図3(B)は、図3(A)のB部断面図である。
図4は、本実施形態の積層体を用いた包装体の他の例を示す図である。図4(A)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の一例である包装袋1Dを示す平面図であり、図4(B)は、図4(A)のB部断面図である。
図5は、本実施形態の積層体を用いた包装体の他の例を示す図である。図5(A)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の一例である包装袋1Eを示す図であり、図5(B)は、図5(A)のB部断面図であり、図5(C)は、包装袋1Eの使用形態を説明する図である。
図6は、本実施形態の積層体を用いた包装体の他の例を示す図である。図6(A)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の一例であるボックス型の包装体1Fを示す図であり、図6(B)は、本実施形態の積層体10を用いた包装体の他の例であるボックス型の包装体1Gを示す図である。
また、図2(B)に示す包装袋1Bは、1枚の矩形状の積層体10をシーラント層12が対面するようにして二つ折りにし、折り線5以外の3辺をヒートシールしてシール部6を形成することにより作製される。
また、上シール部21とチャック部24との間において、包装袋1Cの両端の側部シール部22、23の一部を切り欠いた開封用のノッチ部25が設けられている。このように構成することによって、包装袋1Cは、ノッチ部25により上シール部21を包装袋1Cの本体から切り離して開封した後は、チャック部24により開閉自在にすることができる。
なお、上述の図3に示す包装袋1Cと同様に、上シール部21に沿うようにしてチャック部24を設け、チャック部24と上シール部21との間における側部シール部22、23の一部にノッチ部25を設けて、包装袋の開封後に開封口を開閉可能にしてもよい。
なお、包装袋1Eは、必要に応じて上述の包装袋1D(図4参照)のように、底部を形成する積層体を設け、自立可能なスタンディング型に形成するようにしてもよい。
また、図6(A)に示す包装体1Fは、上部と、上側の側縁が、前面部を形成する積層体10Bと、背面部を形成する積層体10Cとが、直接ヒートシールされ、上シール部41、側部シール部42、43が形成されており、底部側に比して上部側が先細るような形状に形成されている。
なお、包装体1Fには、上シール部41に沿うようにして、開閉可能なチャック部44と、包装体1Fを開封するためのノッチ部45が、チャック部44と上シール部41との間の側部シール部42、43の一部に設けられている。これにより、ノッチ部45により上シール部41を包装体1Fの本体から切り離して開封した後は、チャック部44により開閉自在にすることができる。
ボックス型の包装体1Fは、図6(A)の例に限定されるものでなく、図6(B)に示すように、直方体や、立方体等の立体形状に形成されるようにしてもよい。
なお、包装袋の形態は、上述のピロー型や、平パウチ(3方パウチ)型等に限定されるものでなく、ガゼット型の包装袋であってもよい。
また、本実施形態の積層体10は、包装体の別な例として、容器の開口部を閉じる蓋部材として用いることも可能であり、更に、蓋部材だけでなく立体的な容器自体を積層体により形成するようにしてもよい。上述のように本実施形態の積層体10は、デッドホールド性に優れているので、容器等の立体形状を維持することができる。
なお、本発明における「包装体」とは、本発明の積層体を包装材料として用いた場合の総称であり、包装袋はもちろんのこと、容器形状をなしているものも含まれ、蓋材等の包装容器の一部を構成する部材であっても「包装体」の範囲内である。
[実施例1]
実施例1の積層体は、紙基材層として、コート紙55g/m2(リュウオウコート 大王製紙社製)を用い、このコート紙の非コート面にグラビアインキであるサイアスHR(DICグラフィックス社製)を用いて乾燥厚さ1μmでグラビア印刷を行って、絵柄層を形成した。次いで、グラビア印刷(絵柄層)上にOP(オーバープリント)ニスとしてKS-10(DICグラフィックス社製)を乾燥厚さ1μmで塗工して表面層を形成した。
次いで、紙基材層の非印刷面(コート面)にノンソルベント系バリア性接着剤(PASLIM NSRD011/NSRD006 DIC社製)を乾燥厚さ3μmとなるように塗布してバリア性接着剤層を形成した。その後、蒸着層を備えるシーラント層となる、アルミニウム蒸着CPPフィルム25μm(東レフィルム加工株式会社製のVM-CPP 2703)の蒸着面とノンソルベントラミネート法によって貼り合せて、40℃で3日間エージングすることによって、実施例1の積層体を得た。
実施例2の積層体は、紙基材層を、コート紙37g/m2(塗工耐油紙 大王製紙社製)に、アルミニウム蒸着CPPフィルムの厚みを40μmに変更した以外は実施例1の積層体と同様である。
実施例3の積層体は、紙基材層であるコート紙のコート層側に印刷を行って、絵柄層を形成し、非コート面にノンソルベント系バリア性接着剤(PASLIM NSRD011/NSRD006 DIC社製)を塗工した以外は実施例1の積層体と同様である。
実施例4の積層体は、接着剤を溶剤系バリア性接着剤(PASLIM VM001/108CP DIC社製)を乾燥厚さ4μmとなるように塗布・乾燥したのちに、蒸着層を備えるシーラント層となるアルミニウム蒸着CPPフィルム25μm(東レフィルム加工株式会社製のVM-CPP 2703)の蒸着面とドライラミネート法によって貼り合せた以外は実施例1の積層体と同様である。
実施例5の積層体は、紙基材層であるコート紙のコート層側に印刷を行って、絵柄層を形成し、非コート面に溶剤系バリア性接着剤(PASLIM VM001/108CP DIC社製)を塗工した以外は実施例4の積層体と同様である。
実施例6の積層体は、紙基材層として、コート紙55g/m2(リュウオウコート 大王製紙社製)を用い、このコート紙のコート面にグラビアインキであるサイアスHR(DICグラフィックス社製)を用いて乾燥厚さ1μmでグラビア印刷を行って、絵柄層を形成した。次いで、グラビア印刷(絵柄層)上にOP(オーバープリント)ニスとしてKS-10(DICグラフィックス社製)を乾燥厚さ1μmで塗工して表面層を形成した。
次いで、蒸着層を備えるシーラント層としてアルミニウム蒸着CPPフィルム25μm(東レフィルム加工株式会社製のVM-CPP 2703)の蒸着面に溶剤系バリア性接着剤(PASLIM VM001/108CP DIC社製)を乾燥厚さ4μmとなるように塗布・乾燥したのちに、コート紙の非印刷面とドライラミネート法によって貼り合せて、40℃で3日間エージングし、実施例6の積層体を得た。
実施例7の積層体は、紙基材層の坪量を98g/m2に変更した以外は、実施例1の積層体と同様である。
実施例8の積層体は、紙基材層を、バリアコート紙(日本製紙シールドプラス)66g/m2に変更した以外は実施例1の積層体と同様である。
比較例1の積層体は、紙基材層を、コート紙34g/m2(塗工耐油紙 大王製紙社製)に変更し、また、アルミニウム蒸着CPPフィルム(蒸着層を備えるシーラント層)の厚みを40μmに変更した以外は、実施例1の積層体と同様である。
比較例2の積層体は、紙基材層の坪量を120g/m2に変更した以外は実施例1の積層体と同様である。
比較例3の積層体は、ノンソルベント系バリア性接着剤を、汎用のノンソルベント系エステル接着剤(A-695/A-95 三井化学社製)に変更した以外は実施例1の積層体と同様である。
比較例4の積層体は、バリア接着剤を、汎用の溶剤系エステル接着剤(A-315/A-50 三井化学社製)に変更した以外は実施例4の積層体と同様である。
作成した実施例及び比較例の積層体を、JIS K 7126-2に準拠して23℃、90%RHにより酸素透過度を測定したところ、表1に示すように、バリア性接着剤ではない汎用のノンソルベント系接着剤、汎用の溶剤系接着剤を使用した比較例3及び比較例4の積層体は、他の実施例、比較例1及び比較例2の積層体に比して大幅に酸素透過量が多いことが確認された。これにより、各実施例の積層体は、バリア性接着剤層により酸素透過度が格段に向上していることが確認された。なお、酸素透過率測定装置(モコン社製、製品名「オクストラン(OXTRAN)」)を用いた。
手切れ性の評価は、作成した各実施例、各比較例の積層体を、実験者により手で適正に切れるか否かを判定する感応評価であり、表1において、予定したラインで適切に切れた場合を「◎」とし、ある程度、予定したラインに沿って切れた場合を「〇」とし、切れない又は予定しない方向に切れてしまう場合を「×」とした。
これに対して、各実施例の積層体は、それぞれ手切れ性の評価が「〇」又は「◎」であり、それぞれのt1/t2が、好ましい範囲(1.00以上5.00以下)を満たすことが確認された。また、各実施例の積層体は、それぞれの紙基材層の坪量が、好ましい範囲(30g/m2以上100g/m2以下)を満たすことも確認された。
デッドホールド性の評価は、作成した各実施例、各比較例の積層体を二つ折りにし、5分、静置した後、折った時の形態が維持されているか否かを実験者により判定する感応評価であり、表1においては、二つ折りにした後、静置した状態でも折った時の形態が維持されている場合を「◎」とし、静置した状態において折った形態が若干折る前の形態に戻るが、二つ折りの形態をほぼ維持できた場合を「〇」とし、折っても元に戻ってしまったり、若干折り目等が残るが、ほぼ折る前の形態に戻ってしまったりする場合を「×」とした。
これに対して、各実施例の積層体は、それぞれデッドホールド性の評価が「〇」又は「◎」であり、それぞれのt1/t2が、好ましい範囲(1.00以上5.00以下)を満たすことが確認された。
10 積層体
11 紙基材層
12 シーラント層
13 蒸着層
14 バリア性接着剤層
Claims (3)
- 坪量が30g/m 2 以上100g/m 2 以下である紙基材層と、
前記紙基材層の一方の面側に設けられ、金属又は無機酸化物の蒸着層を備える未延伸ポリプロピレン樹脂であり、厚さが20μm以上40μm以下であるシーラント層と、
前記紙基材層と前記蒸着層との間に設けられ、前記紙基材層及び前記蒸着層を接合する溶剤系のバリア性接着剤層とを備え、
前記バリア性接着剤層は、1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂と、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物と、を含む樹脂組成物の硬化物であり、
前記樹脂の主骨格がポリエステル又はポリエステルポリウレタンであって、ポリエステル構成モノマー成分としてオルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物を含み、
JIS K 7126-2に準拠して23℃、90%RHで測定した酸素透過度が3.0cc/m2/day/atm以下であり、
前記紙基材層の1m2当たりの質量をt1とし、
前記蒸着層を備える前記シーラント層の1m2当たりの質量をt2としたときに、
1.0≦t1/t2≦2.44を満たす
積層体。 - 前記未延伸ポリプロピレン樹脂フィルムは、バイオマスポリエチレンを含む
請求項1に記載の積層体。 - 請求項1又は2に記載の積層体を用いて形成される、包装体。
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