JP7115139B2 - OH radical treatment device and OH radical treatment method - Google Patents
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Description
本開示は、OHラジカル処理装置、および、OHラジカル処理方法に関する。 The present disclosure relates to an OH radical treatment device and an OH radical treatment method.
従来、被処理物の殺菌、脱臭、漂白、または、洗浄に、OHラジカルが広く利用されている。例えば、特許文献1には、被処理物が収容されたチャンバ内にオゾンおよび過酸化水素ガスを供給してOHラジカルを発生させ、被処理物を殺菌する殺菌装置が開示されている。
Conventionally, OH radicals have been widely used for sterilization, deodorization, bleaching, or cleaning of objects to be treated. For example,
水溶液中のOHラジカルの測定技術は数多く報告されているが、上記チャンバ内等の気相中のOHラジカルを検出する技術は、未だ開発されていない。 Although many techniques for measuring OH radicals in aqueous solutions have been reported, techniques for detecting OH radicals in the gas phase such as in the chamber have not yet been developed.
本開示は、このような課題に鑑み、気相中のOHラジカルを検出することが可能なOHラジカル処理装置、および、OHラジカル処理方法を提供することを目的としている。 In view of such problems, an object of the present disclosure is to provide an OH radical treatment apparatus and an OH radical treatment method capable of detecting OH radicals in the gas phase.
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るOHラジカル処理装置は、チャンバと、チャンバに接続された減圧ポンプと、チャンバ内を大気圧未満の第1圧力に減圧する制御部と、減圧されたチャンバ内に、OHラジカル、または、OHラジカルの前駆体を供給するラジカル供給部と、ラジカル供給部によって、OHラジカル、または、OHラジカルの前駆体がチャンバ内に供給されることにより、チャンバ内が第1圧力より高圧の第2圧力以上になった後に、芳香族カルボン酸、極性非プロトン性有機溶媒、および、極性プロトン性有機溶媒を有するOHラジカル検出プローブを、チャンバ内のガスと非接触にさせる非接触状態から、チャンバ内のガスに接触させる接触状態とする切換部と、
を備える。
In order to solve the above problems, an OH radical treatment apparatus according to an aspect of the present disclosure includes a chamber, a decompression pump connected to the chamber, a controller for decompressing the inside of the chamber to a first pressure below atmospheric pressure, A radical supply unit for supplying OH radicals or precursors of OH radicals into a depressurized chamber, and OH radicals or precursors of OH radicals are supplied into the chamber by the radical supply unit, After the inside of the chamber is at or above a second pressure higher than the first pressure, an OH radical detection probe having an aromatic carboxylic acid, a polar aprotic organic solvent, and a polar protic organic solvent is combined with the gas inside the chamber. a switching unit that changes from a non-contact state of non-contact to a contact state of contact with the gas in the chamber;
Prepare.
また、切換部は、接触状態のOHラジカル検出プローブを非接触状態とし、制御部は、切換部によってOHラジカル検出プローブを非接触状態にさせた後に、チャンバ内を減圧してもよい。
Further, the switching unit may bring the OH radical detection probe in the contact state into the non- contact state, and the control unit may reduce the pressure in the chamber after bringing the OH radical detection probe into the non-contact state by the switching unit.
また、第2圧力は、大気圧以上の所定の圧力であってもよい。 Also, the second pressure may be a predetermined pressure equal to or higher than the atmospheric pressure.
また、切換部は、チャンバ内に設けられ、開口部を有し、OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、収容容器にOHラジカル検出プローブを供給可能に設けられたプローブ供給部と、収容容器からOHラジカル検出プローブを排出可能に設けられたプローブ排出部と、を備えてもよい。 Further, the switching unit is provided in the chamber, has an opening, and includes a storage container for storing the OH radical detection probe, a probe supply unit capable of supplying the OH radical detection probe to the storage container, and a storage container. and a probe discharge unit capable of discharging the OH radical detection probe from.
また、プローブ供給部は、OHラジカル検出プローブを貯留する貯留部と、収容容器の開口部に臨む、または、収容容器に連通する供給口を有し、貯留部に接続された供給管と、を備え、プローブ排出部は、収容容器に設けられた排出口に接続された排出管を備えてもよい。 In addition, the probe supply section includes a storage section that stores the OH radical detection probe, and a supply pipe that has a supply port that faces the opening of the storage container or communicates with the storage vessel and is connected to the storage section. Alternatively, the probe outlet may include an outlet pipe connected to an outlet provided in the container.
また、切換部は、チャンバ内に設けられ、開口部を有し、OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、収容容器の開口部を封止可能に設けられた蓋部と、を備えてもよい。 Alternatively, the switching unit may include a container provided in the chamber, having an opening, and containing the OH radical detection probe, and a lid provided to seal the opening of the container. good.
また、切換部は、チャンバ内に設けられ、開口部を有し、OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、チャンバに設けられ、収容容器が通過可能な開口と、開口を開閉する開閉扉と、を備えてもよい。 The switching unit includes a container provided in the chamber, having an opening, and containing the OH radical detection probe, an opening provided in the chamber through which the container can pass, and an opening/closing door for opening and closing the opening. , may be provided.
また、切換部は、チャンバ内に設けられ、開口部を有し、OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、OHラジカル検出プローブを収容可能なシリンダと、シリンダ内を往復移動可能なピストンと、シリンダに連通され、供給口を有する供給管と、を備えてもよい。 Further, the switching unit is provided in the chamber, has an opening, and includes a storage container that stores the OH radical detection probe, a cylinder that can store the OH radical detection probe, a piston that can reciprocate within the cylinder, A supply pipe communicating with the cylinder and having a supply port may be provided.
また、ラジカル供給部は、オゾンおよび過酸化水素ガスのうちいずれか一方または両方と、水蒸気とをチャンバ内に供給してもよい。 Also, the radical supply unit may supply one or both of ozone and hydrogen peroxide gas and water vapor into the chamber.
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るOHラジカル処理方法は、チャンバ内を第1圧力に減圧する工程と、OHラジカル、または、OHラジカルの前駆体を、チャンバ内に供給し、チャンバ内を第1圧力より高圧の第2圧力とする工程と、チャンバ内が第2圧力以上になった後に、芳香族カルボン酸、極性非プロトン性有機溶媒、および、極性プロトン性有機溶媒を有するOHラジカル検出プローブを、チャンバ内のガスに接触させる工程と、を含む。 In order to solve the above problems, an OH radical treatment method according to an aspect of the present disclosure includes steps of reducing the pressure in the chamber to a first pressure, and supplying OH radicals or precursors of OH radicals into the chamber. setting the inside of the chamber to a second pressure higher than the first pressure; contacting the OH radical detection probe with a gas in the chamber.
本開示は、気相中のOHラジカルを検出することが可能となる。 The present disclosure makes it possible to detect OH radicals in the gas phase.
以下に添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。 An embodiment of the present disclosure will be described in detail below with reference to the accompanying drawings. The dimensions, materials, and other specific numerical values shown in such embodiments are merely examples for facilitating understanding, and do not limit the present disclosure unless otherwise specified. In the present specification and drawings, elements having substantially the same function and configuration are given the same reference numerals to omit redundant description, and elements that are not directly related to the present disclosure are omitted from the drawings. do.
[OHラジカル処理装置100]
図1は、OHラジカル処理装置100を説明する図である。なお、図1中、理解を容易にするために、中央制御部160からの信号を示す線、および、切換制御部250からの信号を示す線を省略する。また、図1中、OHラジカル検出プローブ102をクロスハッチングで示す。
[OH radical treatment device 100]
FIG. 1 is a diagram illustrating an OH
図1に示すように、OHラジカル処理装置100は、チャンバ110と、減圧ポンプ120と、ラジカル供給部130と、排出部140と、復圧部150と、中央制御部160と、切換部200とを含む。
As shown in FIG. 1, the OH
チャンバ110は、密閉可能な容器である。チャンバ110には、開閉扉112が設けられている。開閉扉112は、チャンバ110の内部空間と外部とを連通したり、遮断したりする。被処理物Wは、開閉扉112を通じて、チャンバ110に収容されたり、チャンバ110から取り出されたりする。
減圧ポンプ120は、配管122を介してチャンバ110に接続される。減圧ポンプ120は、チャンバ110内を減圧する。つまり、減圧ポンプ120の吸入側は、チャンバ110に接続される。配管122には、開閉弁124が設けられる。
A
ラジカル供給部130は、オゾン、過酸化水素ガス、および、水蒸気をチャンバ110内に供給する。本実施形態において、ラジカル供給部130は、過酸化水素供給部132と、オゾン供給部134とを含む。
過酸化水素供給部132は、配管132aと、ポンプ132bと、開閉弁132cとを含む。配管132aは、過酸化水素ガスおよび水蒸気を含む混合ガスの供給源とチャンバ110とを接続する。なお、混合ガスには、窒素(不活性ガス)または酸素が含まれていてもよい。ポンプ132bは、配管132aに設けられる。ポンプ132bは、吸入側が、混合ガスの供給源に接続され、吐出側がチャンバ110に接続される。ポンプ132bは、混合ガスをチャンバ110に供給する。開閉弁132cは、配管132aにおけるポンプ132bとチャンバ110との間に設けられる。なお、過酸化水素供給部132は、過酸化水素ガスの供給量、または、過酸化水素ガスと水蒸気との混合割合を変更でき、殺菌・滅菌条件に最適な組成の混合ガスをチャンバ110に供給する。
The hydrogen
オゾン供給部134は、配管134aと、ポンプ134bと、開閉弁134cとを含む。配管134aは、オゾンまたはオゾンを含む混合ガスの供給源(例えば、オゾナイザ、オゾンおよび酸素ガスの混合ガスの供給源)とチャンバ110とを接続する。ポンプ134bは、配管134aに設けられる。ポンプ134bは、吸入側が、オゾンの供給源に接続され、吐出側がチャンバ110に接続される。ポンプ134bは、オゾンをチャンバ110に供給する。開閉弁134cは、配管134aにおけるポンプ134bとチャンバ110との間に設けられる。なお、オゾン供給部134は、オゾン、または、オゾンを含む混合ガス(一般的には、オゾンおよび酸素ガス)の供給量を変更でき、殺菌・滅菌条件に最適な組成のガスをチャンバ110に供給する。
The
ラジカル供給部130が、オゾン、過酸化水素ガス、および、水蒸気をチャンバ110内に供給することにより、OHラジカル、OHラジカルの前駆体、または、OHラジカルの化合物が、チャンバ110内に供給される。ラジカル供給部130を備える構成により、殺菌・滅菌効果を有するOHラジカルをチャンバ110内に供給することができる。したがって、チャンバ110内の被処理物Wの殺菌・滅菌効率を向上させることが可能となる。
排出部140は、チャンバ110内のガスをチャンバ110外に排出する。排出部140は、排出管140aと、開閉弁140bと、ドレン回収部142と、排気管142aと、開閉弁142bと、廃液管142cと、開閉弁142d、と減圧ポンプ144と、デオゾナイザ(オゾン分解触媒)146とを含む。
The
排出管140aは、チャンバ110とドレン回収部(気液分離器)142とを接続する。開閉弁140bは、排出管140aに設けられる。ドレン回収部142は、チャンバ110から排気されたガスから液成分を分離する。
The
排気管142aは、ドレン回収部142の上部と、減圧ポンプ144の吸入側とを接続する。減圧ポンプ144は、ドレン回収部142に貯留されたガスを外部に排気する。デオゾナイザ146は、排気管142aにおけるドレン回収部142と減圧ポンプ144との間に設けられる。デオゾナイザ146は、排気管142aを通過するガスに含まれるオゾンを分解する。開閉弁142bは、排気管142aにおけるドレン回収部142とデオゾナイザ146との間に設けられる。
The
廃液管142cは、ドレン回収部142の下部に接続される。廃液管142cには、開閉弁142dが設けられる。
The
復圧部150は、吸入管152と、フィルタ154と、開閉弁156とを含む。吸入管152は、チャンバ110に接続される。フィルタ154は、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタである。フィルタ154は、吸入管152に設けられる。開閉弁156は、吸入管152におけるチャンバ110とフィルタ154との間に設けられる。
中央制御部160(制御部)は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。中央制御部160は、切換制御部250などを制御するため、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部160は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して、OHラジカル処理装置100全体を管理および制御する。
The central control unit 160 (control unit) is composed of a semiconductor integrated circuit including a CPU (central processing unit). In order to control the switching
本実施形態において、中央制御部160は、減圧ポンプ120、144、ポンプ132b、134b、および、デオゾナイザ146を駆動制御する。また、中央制御部160は、開閉弁124、132c、134c、140b、142b、142d、156を開閉制御する。
In this embodiment, the
切換部200は、収容容器210と、プローブ供給部220と、プローブ排出部230と、圧力センサ240と、切換制御部250とを含む。収容容器210は、チャンバ110内に設けられる。収容容器210は、開口部を有する容器である。収容容器210の底面には、排出口214が形成されている。収容容器210は、OHラジカル検出プローブ102を収容する。以下、OHラジカル検出プローブ102について詳述する。
The
[OHラジカル検出プローブ102]
本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102は、芳香族カルボン酸または芳香族カルボン酸の誘導体(以下、これらを纏めて「芳香族カルボン酸類」と称する)と、極性非プロトン性有機溶媒と、極性プロトン性有機溶媒とを備える。OHラジカル検出プローブ102が、極性プロトン性有機溶媒を備えることにより、芳香族カルボン酸類とOHラジカルとを反応させることができ、OHラジカルを検出することが可能となる。
[OH radical detection probe 102]
The OH
また、液相中のOHラジカルを測定する従来のOHラジカル検出プローブは、テレフタル酸を溶かす溶媒として水を用いた水溶液である。このため、従来のOHラジカル検出プローブによって、気相中、特に水蒸気中(または、湿度が高い加湿気相中)のOHラジカルの測定が試みられた場合、水溶液中に溶け込んだOHラジカルの前駆体から生成されたOHラジカルとテレフタル酸とが優先的に反応してしまい、気相中のOHラジカルとの反応と区別できなくなる。したがって、従来のOHラジカル検出プローブは、気相中のOHラジカルを選択的に、かつ、定量的に検出できないという問題があった。 A conventional OH radical detection probe for measuring OH radicals in a liquid phase is an aqueous solution using water as a solvent for dissolving terephthalic acid. For this reason, when the measurement of OH radicals in the gas phase, especially in water vapor (or in the humidified gas phase with high humidity) is attempted with conventional OH radical detection probes, precursors of OH radicals dissolved in the aqueous solution The OH radicals generated from the reaction preferentially react with terephthalic acid, and cannot be distinguished from the reaction with OH radicals in the gas phase. Therefore, conventional OH radical detection probes have the problem that they cannot selectively and quantitatively detect OH radicals in the gas phase.
これに対し、本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102は、主溶媒として極性非プロトン性有機溶媒を備える無水溶媒にすることにより、液相にOHラジカルの前駆体が溶け込むことによるOHラジカルの発生がなくなる(水分がないとOHラジカルが発生しない(中山繁樹ほか、OHラジカル類の生成と応用技術 エヌー・ティー・エス、pp.191-217 (2008)、J.A.Roth,D.E.Sullivan : Kinetics of ozone decomposition in water : Kinetic study, Ind.Eng.Chem.Res.,26, pp.39-43 (1987)、森岡崇行、他 :拡張SBHモデルによる自己分解の反応速度論的検討、水道協会雑誌 vol.63、No.11,pp.28-40(1994)))。したがって、本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102は、水溶媒(水溶液)のように液相中に溶け込んだOHラジカルの前駆体から生成されたOHラジカルと、芳香族カルボン酸類とが反応してしまう事態を回避することができる。
On the other hand, in the OH
また、OHラジカルと芳香族カルボン酸類とが反応すると、プロトン(H+)が生成される。このため、芳香族カルボン酸類を溶解させるための有機溶媒として極性非プロトン性有機溶媒のみが用いられると、プロトンが受容されず、OHラジカルと芳香族カルボン酸類との反応が進行しなくなってしまう。 Moreover, when OH radicals and aromatic carboxylic acids react, protons (H + ) are generated. Therefore, if only a polar aprotic organic solvent is used as the organic solvent for dissolving the aromatic carboxylic acids, the protons will not be accepted, and the reaction between the OH radical and the aromatic carboxylic acids will not proceed.
そこで、本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102は、副溶媒として極性プロトン性有機溶媒を備えることにより、反応によって生じたプロトンを受容させることができる。これにより、OHラジカルと芳香族カルボン酸類との反応を進行させ、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体を生成させることができ、結果として、気相中のOHラジカルを検出することが可能となる。特に、本実施形態のOHラジカル検出プローブ102は、水蒸気中、または、湿度が高い加湿気相中のOHラジカルを検出することができる。ここで、気相は、気体のみが存在する相のみならず、液体(例えば、液体の水)が含まれる気体を含む概念である。液体が含まれる気体は、ミストを含む気体、液体の層を含む気体(例えば、水分子が複数層形成された箇所を含む気体)、または、液体が分散された気体(エアロゾル)である。
Therefore, the OH
また、本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102を構成する芳香族カルボン酸類は、フタル酸(o-フタル酸、m-フタル酸、p-フタル酸(テレフタル酸))、フタル酸の誘導体(例えば、テレフタル酸ジメチル)、安息香酸、安息香酸の誘導体(例えば、ヒドロキシ安息香酸(2-ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸)、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸)、および、ベンゼン環に置換基を介してカルボキシ基、または、カルボニル基が結合した化合物(例えば、クマリン(coumarin,略称Cou)、クマリンカルボン酸(coumarin-3-carboxylic acid,略称CCA)、フェニルアラニン(phenylalanine))の群から選択される1または複数である。芳香族カルボン酸は、好ましくは、テレフタル酸、サリチル酸、4-ヒドロキシ安息香酸、クマリン、および、フェニルアラニンの群から選択される1または複数である。なお、OHラジカル検出プローブ102を構成する芳香族カルボン酸は、安価で入手容易なテレフタル酸が好ましい。また、テレフタル酸以外の上記芳香族カルボン酸類は、テレフタル酸と同様に、OHラジカルと特異的(選択的)に反応する特性を有する。このため、テレフタル酸に代えて、または、加えて、OHラジカル検出プローブ102に、テレフタル酸以外の上記芳香族カルボン酸類が含まれていてもよい。
Further, aromatic carboxylic acids constituting the OH
また、本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102を構成する極性非プロトン性有機溶媒は、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、ジオキサン、クロロホルム、二塩化エチレン、および、塩化メチレンの群から選択される1または複数である。なお、極性非プロトン性有機溶媒は、プロトンを供与しない極性有機溶媒である。このため、OHラジカル検出プローブ102に、水の代わりに極性非プロトン性有機溶媒を含有させることにより、液中のOHラジカルの前駆体がOHラジカルになる反応を止めることができる。また、極性非プロトン性有機溶媒は、芳香族カルボン酸類などを容易に溶解することができる。つまり、極性非プロトン性有機溶媒は、芳香族カルボン酸類を液中に溶解させることができればよい(http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/20034250.pdf)。また、極性非プロトン性有機溶媒は、相対的に比誘電率が大きいものが好ましく、例えば、DMF、DMSO、および、アセトニトリルの群から選択される1または複数が好ましい。
Polar aprotic organic solvents constituting the OH
また、本実施形態にかかるOHラジカル検出プローブ102を構成する極性プロトン性有機溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロパノール)、酢酸、酢酸エチル、ギ酸、1-ブタノール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、および、メタンジオールの群から選択される1または複数である。なお、極性プロトン性有機溶媒は、プロトンを供与する極性有機溶媒である。このため、OHラジカル検出プローブ102に極性プロトン性有機溶媒を含ませることにより、反応によって生じたプロトンをOHラジカル検出プローブ102内に受容させることが可能となる。そうすると、下記反応式(1)に示す反応が進行する。つまり、反応式(1)を進行させるために、OHラジカル検出プローブに極性プロトン性有機溶媒を含有させる。
反応式(1)は、テレフタル酸 + OHラジカル → 2-ヒドロキシテレフタル酸(HTA) + プロトン で表すこともできる。
なお、極性プロトン性有機溶媒は、相対的に比誘電率が大きいものが好ましい。
Further, the polar protic organic solvent constituting the OH
Reaction formula (1) can also be represented by terephthalic acid + OH radical → 2-hydroxyterephthalic acid (HTA) + proton.
The polar protic organic solvent preferably has a relatively high dielectric constant.
ところで、上記OHラジカル検出プローブ102によるOHラジカルの検出感度を向上させるために、OHラジカル検出プローブ102中の芳香族カルボン酸類の濃度を増加させることが考えられる。
By the way, in order to improve the OH radical detection sensitivity of the OH
しかし、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体から生じる蛍光の波長は、芳香族カルボン酸類から生じる蛍光の波長と近い。具体的に説明すると、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体であるHTAから生じる蛍光の波長は、425nm、または、425nm付近にピークがあり、芳香族カルボン酸類であるテレフタル酸から生じる蛍光の波長は、340nm、または、340nm付近にピークがある。このため、OHラジカル検出プローブ102中のテレフタル酸の濃度を増加させると、未反応のテレフタル酸から生じる蛍光の強度を示すピークの幅が大きくなり、ピーク底部が大きく広がる。そうすると、OHラジカル検出プローブ102中のHTAから生じる蛍光の強度を示すピークが、未反応のテレフタル酸のピークに埋もれてしまう。したがって、OHラジカル検出プローブ102中の芳香族カルボン酸類の濃度を増加させたとしても、HTAから生じる蛍光強度を正確に測定できない、または、HTAから生じる蛍光を測定できないという問題がある。
However, the wavelength of fluorescence emitted from the hydroxy form of aromatic carboxylic acids is close to the wavelength of fluorescence emitted from aromatic carboxylic acids. Specifically, the wavelength of fluorescence emitted from HTA, which is a hydroxy derivative of an aromatic carboxylic acid, has a peak at or near 425 nm, and the wavelength of fluorescence emitted from terephthalic acid, which is an aromatic carboxylic acid, is 340 nm. , or there is a peak around 340 nm. Therefore, when the concentration of terephthalic acid in the OH
なお、一般に、電子励起状態にある分子は、電子基底状態とは異なる電気的双極子モーメントをもつ。このため、極性溶媒中では、励起状態にいる間に、励起分子の双極子モーメントを安定化させるように、溶媒分子の再配向が起こり得る。その結果、励起状態は相対的に安定化し、蛍光スペクトルの長波長へのシフト、および、蛍光寿命が長くなることなどが観測される。したがって、OHラジカル検出プローブ102中のHTAから生じる蛍光の波長のピークは、425nm、または、425nmより所定波長分、長波長側にシフトする。同様に、OHラジカル検出プローブ102中のテレフタル酸から生じる蛍光の波長のピークは、340nmまたは340nmより所定波長分、長波長側にシフトする。
In general, a molecule in an electronically excited state has an electric dipole moment different from that in the electronic ground state. Thus, in polar solvents, reorientation of the solvent molecules can occur while in the excited state so as to stabilize the dipole moment of the excited molecule. As a result, the excited state is relatively stabilized, and it is observed that the fluorescence spectrum shifts to longer wavelengths and the fluorescence lifetime becomes longer. Therefore, the wavelength peak of the fluorescence generated from the HTA in the OH
そこで、本実施形態のOHラジカル検出プローブ102は、極性プロトン性有機溶媒の含有率を、極性非プロトン性有機溶媒より高くしてもよい。
Therefore, in the OH
極性プロトン性有機溶媒の含有率を極性非プロトン性有機溶媒より高くすることにより、OHラジカル検出プローブ102の分極性を極性プロトン性有機溶媒で高めることができる。これにより、OHラジカルと芳香族カルボン酸類との反応転化率を高め、結果として芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体の生成量を高めることが可能となる。このため、芳香族カルボン酸の量を増やさずに、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体の蛍光強度を増加させることが可能となる。したがって、OHラジカル検出プローブ102は、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体(OHラジカル)の検出感度を向上させることが可能となる。
By making the content of the polar protic organic solvent higher than that of the polar aprotic organic solvent, the polarizability of the OH
なお、極性プロトン性有機溶媒の含有量が極性非プロトン性有機溶媒の16倍を上回ると、芳香族カルボン酸類の溶解度が低下する。したがって、OHラジカル検出プローブ102は、極性非プロトン性有機溶媒の1倍を上回り16倍以下の極性プロトン性有機溶媒を含む。OHラジカル検出プローブ102は、好ましくは、極性非プロトン性有機溶媒の1倍を上回り8倍以下の極性プロトン性有機溶媒を含む。これにより、芳香族カルボン酸類の溶解度を維持したまま、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体の蛍光強度を増加させることができる。
If the content of the polar protic organic solvent exceeds 16 times the content of the polar aprotic organic solvent, the solubility of the aromatic carboxylic acids will decrease. Thus, the OH
また、OHラジカル検出プローブ102における溶媒(極性非プロトン性有機溶媒、および、極性プロトン性有機溶媒)中の芳香族カルボン酸は、例えば、0.02mmol/L(0.02mM=0.02mol/m3)以上20mmol/L(20mM=20mol/m3)以下が好ましく、よりよい範囲の芳香族カルボン酸濃度は、0.2mmol/L以上2mmol/L以下である。
Further, the aromatic carboxylic acid in the solvent (polar aprotic organic solvent and polar protic organic solvent) in the OH
また、OHラジカル検出プローブ102に含まれる極性プロトン性有機溶媒は、メタノール、エタノール、および、プロパノールのうちいずれか1または複数である。OHラジカル検出プローブ102に含まれる極性プロトン性有機溶媒をOH基(ヒドロキシ基)の付いた炭化水素部のC数を少なくした(つまり、分極(誘電率)を大きくする)1価のアルコールとすることにより、強く分極しているプロトン性極性有機溶媒を得ることができる。これにより、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体の蛍光強度を増加させることが可能となる。なお、極性プロトン性有機溶媒において、分極の程度は、誘電率(比誘電率)で示され、誘電率が大きいほど分極が大きくなる。
Also, the polar protic organic solvent contained in the OH
また、OHラジカル検出プローブ102に含まれる極性プロトン性有機溶媒は、好ましくはプロパノール(1-プロパノール、2-プロパノール)であり、より好ましくはエタノールであり、最も好ましくはメタノールである。極性プロトン性有機溶媒を構成する全原子におけるOH基(ヒドロキシ基)の体積割合が高い程、強い分極を示すため、強い極性溶媒になる。このため、芳香族カルボン酸類の溶解度を維持したまま、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体の蛍光強度を増加させることが可能となる。
Also, the polar protic organic solvent contained in the OH
プローブ供給部220は、貯留部222と、供給管224と、第1開閉弁226とを含む。貯留部222は、OHラジカル検出プローブ102を貯留する。貯留部222は、チャンバ110外に設けられる。供給管224は、一端側に供給口224aを有し、他端が貯留部222に接続される。供給管224は、供給口224aが、収容容器210の開口部212に臨むようにチャンバ110に設けられる。つまり、供給管224は、チャンバ110を貫通する。第1開閉弁226は、供給管224に設けられる。第1開閉弁226は、チャンバ110外に設けられる。
The
プローブ排出部230は、排出管232と、測定液貯留部234と、第2開閉弁236とを含む。排出管232は、収容容器210に設けられた排出口214と、測定液貯留部234とを接続する。測定液貯留部234は、収容容器210から排出されたOHラジカル検出プローブ102を貯留する。測定液貯留部234は、チャンバ110外に設けられる。つまり、排出管232は、チャンバ110を貫通する。第2開閉弁236は、排出管232における排出口214と測定液貯留部234との間に設けられる。第2開閉弁236は、チャンバ110外に設けられる。
The
測定液貯留部234に貯留されたOHラジカル検出プローブ102は、後述するOHラジカル測定装置300によってOHラジカルの濃度が測定される。
The concentration of OH radicals in the OH
圧力センサ240は、チャンバ110内の圧力を検出する。
切換制御部250は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。切換制御部250は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。切換制御部250は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して、切換部200全体を管理および制御する。本実施形態において、切換制御部250は、圧力センサ240の検出値に基づいて、第1開閉弁226および第2開閉弁236を開閉制御する。
The switching
[OHラジカル測定装置300]
図2は、OHラジカル測定装置300を説明する図である。なお、図2中、光の流れを実線の矢印で示し、信号の流れを破線の矢印で示す。
[OH radical measuring device 300]
FIG. 2 is a diagram for explaining the OH
図2に示すように、OHラジカル測定装置300は、照射部310と、測定部320と、測定制御部330とを含む。
As shown in FIG. 2, the OH
照射部310は、測定液貯留部234から取り出した(チャンバ110内のガスに接触させた後の)OHラジカル検出プローブ102に紫外線(例えば、波長310nmの紫外線)を照射する。測定部320は、照射部310が紫外線を照射することで、OHラジカル検出プローブ102から生じる蛍光(例えば、芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体であるヒドロキシテレフタル酸(以下、「HTA」と称する)を示す波長425nmの蛍光)の強度を測定する。
The
測定制御部330は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。測定制御部330は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。測定制御部330は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して、OHラジカル測定装置300全体を管理および制御する。本実施形態において、測定制御部330は、濃度導出部332として機能する。
The
濃度導出部332は、測定部320によって測定された蛍光の強度に基づいて、チャンバ110内のガスのOHラジカルの濃度を導出する。
The
例えば、OHラジカル検出プローブ102を構成する芳香族カルボン酸としてテレフタル酸を採用した場合、OHラジカル検出プローブ102に気相中のOHラジカルが結合すると、上記反応式(1)に示す反応が進行する。
For example, when terephthalic acid is employed as the aromatic carboxylic acid constituting the OH
したがって、この場合、テレフタル酸がOHラジカルと反応して、2-ヒドロキシテレフタル酸(HTA)およびプロトンが生成される。そのため、照射部310によって、OHラジカル検出プローブ102に紫外線が照射されると、HTAから蛍光が生じる。そして、測定部320が、HTAから生じた蛍光の強度(蛍光強度)を測定することで、その蛍光強度からHTAの濃度、すなわち、気相中(チャンバ110内のガス中)のOHラジカルの濃度を算出できる。
Thus, in this case, terephthalic acid reacts with OH radicals to produce 2-hydroxyterephthalic acid (HTA) and protons. Therefore, when the
したがって、複数の異なる濃度のHTAの標準液を作成し、それぞれに紫外線を照射して蛍光強度を測定し、HTAの蛍光強度の検量線を作成できる。そのため、濃度導出部332は、測定部320によって測定された蛍光強度と検量線とに基づいて、OHラジカルの濃度を導出することが可能となる。
Therefore, it is possible to prepare a plurality of HTA standard solutions having different concentrations, irradiate each solution with ultraviolet rays, measure the fluorescence intensity, and prepare a calibration curve of the HTA fluorescence intensity. Therefore, the
[OHラジカル処理方法]
続いて、上記OHラジカル処理装置100を用いたOHラジカル処理方法について説明する。図3は、本実施形態にかかるOHラジカル処理方法の流れを示すフローチャートである。図4は、チャンバ110内の圧力変動を示す図である。
[OH radical treatment method]
Next, an OH radical treatment method using the OH
図3に示すように、OHラジカル処理方法は、収容工程S110、第1減圧工程S120、第1供給工程S130、第2供給工程S140、排出工程S150、第2減圧工程S160、復圧工程S170、取出工程S180を含む。なお、初期状態において、開閉扉112は開かれており、減圧ポンプ120、144、ポンプ132b、134bは停止されている。また、初期状態において、開閉弁124、132c、134c、140b、142b、142d、第1開閉弁226、第2開閉弁236は、閉弁されており、開閉弁156は開弁されている。以下、各工程について詳述する。
As shown in FIG. 3, the OH radical treatment method includes a storage step S110, a first pressure reduction step S120, a first supply step S130, a second supply step S140, a discharge step S150, a second pressure reduction step S160, a pressure recovery step S170, An extraction step S180 is included. In the initial state, the opening/
[収容工程S110]
収容工程S110では、不図示のアクチュエータが、外部からチャンバ110内に被処理物Wを収容する。チャンバ110への被処理物Wの収容が完了したら、アクチュエータは、開閉扉112を閉じる。また、中央制御部160は、開閉弁156を閉弁する。これにより、チャンバ110が密閉される。図4に示すように、収容工程S110(図4中、時刻T0から時刻T1)において、チャンバ110内は、第2圧力P2に維持される。ここで、第2圧力P2は、大気圧である。
[Accommodation step S110]
In the accommodation step S110, an actuator (not shown) accommodates the workpiece W inside the
[第1減圧工程S120]
第1減圧工程S120では、中央制御部160が開閉弁124を開弁し、減圧ポンプ120を駆動する。図4に示すように、第1減圧工程S120(図4中、時刻T1から時刻T2)において、チャンバ110内は、第2圧力P2から第1圧力P1に減圧される。なお、第1圧力P1は、大気圧未満の所定の圧力である。
[First decompression step S120]
In the first decompression step S120, the
[第1供給工程S130]
第1供給工程S130では、まず、中央制御部160が開閉弁124を閉弁し、減圧ポンプ120を停止する。続いて、中央制御部160は、開閉弁132c、134cを開弁し、ポンプ132b、134bを駆動する。これにより、過酸化水素ガス、水蒸気、および、オゾンを含む殺菌ガスがチャンバ110内に供給される。そうすると、殺菌ガスによって被処理物Wが殺菌される。図4に示すように、第1供給工程S130(図4中、時刻T2から時刻T3)において、チャンバ110内は、第1圧力P1から第2圧力P2に昇圧される。
[First supply step S130]
In the first supply step S<b>130 , first, the
そして、中央制御部160は、開閉弁140b、開閉弁142bを開弁し、デオゾナイザ146を駆動する。また、中央制御部160は、圧力センサ240の検出値に基づき、チャンバ110内が第2圧力P2に維持されるように、減圧ポンプ144を駆動する。なお、開閉弁142dは、ドレン回収部142における廃液の貯留程度に応じて適宜開弁される。
The
[第2供給工程S140]
第2供給工程S140では、まず、切換制御部250が、圧力センサ240によって検出されたチャンバ110内の圧力(検出値)が、第2圧力P2以上であるか否かを判定する。切換制御部250は、第2圧力P2以上ではないと判定すると、検出値が第2圧力P2以上となるまで待機する。切換制御部250は、第2圧力P2以上であると判定すると、第1開閉弁226を開弁する(図4中、時刻T3)。これにより、OHラジカル検出プローブ102が収容容器210に供給される。つまり、プローブ供給部220は、収容容器210の開口部212を通じて、OHラジカル検出プローブ102をチャンバ110内のガスに接触させる接触状態とする。なお、切換制御部250は、予め定められた量のOHラジカル検出プローブ102が収容容器210に供給されたら、第1開閉弁226を閉弁する。
[Second supply step S140]
In the second supply step S140, first, the switching
[排出工程S150]
排出工程S150では、まず、切換制御部250が、第1開閉弁226を開弁してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間は、被処理物Wの殺菌時間(図4中、時刻T3から時刻T4までの時間)未満の時間である。切換制御部250は、所定時間を経過していないと判定すると、所定時間が経過するまで待機する。切換制御部250は、所定時間が経過したと判定すると、第2開閉弁236を開弁する。そうすると、収容容器210に収容されていたOHラジカル検出プローブ102は、排出口214、排出管232を介して自重で測定液貯留部234に排出される。つまり、プローブ排出部230は、OHラジカル検出プローブ102を、上記接触状態から、チャンバ110内のガスと非接触とする非接触状態に切り換える。そして、測定液貯留部234に排出されたOHラジカル検出プローブ102は、上記OHラジカル測定装置300によってOHラジカルの濃度が測定される。また、収容容器210から測定液貯留部234へのOHラジカル検出プローブ102の排出が完了したら、切換制御部250は、第2開閉弁236を閉弁する。
[Ejection step S150]
In the discharge step S150, first, the switching
[第2減圧工程S160]
第2減圧工程S160では、まず、中央制御部160が、上記殺菌時間が経過したか否かを判定する。そして、殺菌時間が経過したと判定したら、中央制御部160は、開閉弁132c、134cを閉弁し、ポンプ132b、134bを停止する。これにより、殺菌ガスのチャンバ110内への供給が停止される。そうすると、図4に示すように、第2減圧工程S160(図4中、時刻T4から時刻T5)において、チャンバ110内は、第2圧力P2から第1圧力P1に減圧される。
[Second decompression step S160]
In the second decompression step S160, first, the
[復圧工程S170]
復圧工程S170では、まず、中央制御部160が、開閉弁140b、142bを閉弁し、減圧ポンプ144およびデオゾナイザ146を停止する。そして、中央制御部160は、開閉弁156を開弁する。そうすると、フィルタ154、吸入管152を介して外気がチャンバ110内に供給される。したがって、図4に示すように、復圧工程S170(図4中、時刻T5から時刻T6)において、チャンバ110内は、第1圧力P1から第2圧力P2に復圧される。
[Restore pressure step S170]
In the pressure recovery step S170, first, the
[取出工程S180]
取出工程S180(図4中、時刻T6から時刻T7)では、アクチュエータが、開閉扉112を開き、チャンバ110内から被処理物Wを外部に取り出す。こうして、被処理物Wに殺菌処理が施される。
[Extraction step S180]
In the take-out step S180 (from time T6 to time T7 in FIG. 4), the actuator opens the opening/
なお、OHラジカル処理方法において、OHラジカルを含まないガスで、チャンバ110内を適宜パージしてもよい。
In addition, in the OH radical treatment method, the inside of the
以上説明したように、本実施形態にかかるOHラジカル処理装置100およびこれを用いたOHラジカル処理方法は、第1圧力P1より高圧の第2圧力P2以上になった後にのみ、OHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスに曝される。したがって、第1圧力P1の際にもOHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスに曝される場合と比較して、OHラジカル検出プローブ102からの液体の蒸発を抑制することができる。これにより、OHラジカル検出プローブ102の組成を維持することができ、OHラジカル検出プローブ102を用いたOHラジカルの濃度の測定を高精度に行うことが可能となる。
As described above, in the OH
また、切換部200は、第1開閉弁226および第2開閉弁236が、チャンバ110外に設けられる。つまり、第1開閉弁226および第2開閉弁236は、大気圧下に配される。したがって、特別なシール機構等を備えずとも、OHラジカル検出プローブ102を接触状態と、非接触状態とに切り換えることが可能となる。
Also, in the
[第1の変形例]
図5Aは、第1の変形例の切換部400を説明する第1の図である。図5Bは、第1の変形例の切換部400を説明する第2の図である。なお、図5A、図5B中、信号の流れを破線の矢印で示す。また、図5A、図5B中、OHラジカル検出プローブ102をクロスハッチングで示す。
[First modification]
FIG. 5A is a first diagram illustrating the
図5A、図5Bに示すように、切換部400は、収容容器210と、蓋部410と、圧力センサ240と、切換制御部450とを含む。なお、上記切換部200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
As shown in FIGS. 5A and 5B , switching
蓋部410は、収容容器210の開口部212を封止可能に設けられる。
The
第1の変形例において、切換制御部450は、圧力センサ240の検出値に基づき、不図示のアクチュエータを駆動させて、蓋部410を開閉する。
In the first modification, switching
具体的に説明すると、切換制御部450は、上記収容工程S110において、チャンバ110の開閉扉112が開かれている間に、アクチュエータを駆動させて、収容容器210および蓋部410をチャンバ110内に収容する。なお、この際、図5Aに示すように、収容容器210の開口部212は、蓋部410によって封止されている。
Specifically, in the accommodation step S110, while the open/
そして、切換制御部450は、圧力センサ240によって検出されたチャンバ110内の圧力(検出値)が、第2圧力P2以上であると判定すると、アクチュエータを駆動させて、図5Bに示す開位置に蓋部410を移動させる。そうすると、開口部212の封止が解除され、OHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスと接触することになる(接触状態)。
When switching
また、切換制御部450は、蓋部410が開位置に移動されてから所定時間が経過すると、アクチュエータを駆動させて、図5Aに示す閉位置に蓋部410を移動させる。そうすると、開口部212が封止され、OHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスと非接触となる(非接触状態)。
In addition, when a predetermined time has elapsed since
そして、切換制御部450は、上記取出工程S180において、チャンバ110の開閉扉112が開かれている間に、アクチュエータを駆動させて、収容容器210および蓋部410をチャンバ110内から外部へ取り出す。
Then, in the removal step S180, switching
以上説明したように、第1の変形例にかかる切換部400は、蓋部410を開閉するだけといった簡易な操作で、第2圧力P2以上になった後にのみ、OHラジカル検出プローブ102をチャンバ110内のガスに曝すことができる。
As described above, the
[第2の変形例]
図6Aは、第2の変形例の切換部500を説明する第1の図である。図6Bは、第2の変形例の切換部500を説明する第2の図である。図6A、図6B中、理解を容易にするために、切換制御部550から開閉弁522a、526aへの信号を示す線を省略する。また、図6A、図6B中OHラジカル検出プローブ102をクロスハッチングで示す。
[Second modification]
FIG. 6A is a first diagram illustrating the
図6A、図6Bに示すように、切換部500は、補助チャンバ510と、パージ機構520と、圧力センサ240と、切換制御部550とを含む。なお、上記切換部200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
As shown in FIGS. 6A and 6B, switching
第2の変形例において、チャンバ110は、開口114aと、開閉扉114bとを含む。開口114aは、収容容器210が通過可能であり、被処理物Wが通過不可能な大きさである。開閉扉114bは、開口114aを開閉する。
In a second variation,
補助チャンバ510は、開口114aを通じて、チャンバ110と連通可能に設けられる。補助チャンバ510は、密閉容器である。補助チャンバ510には、開閉扉512が設けられている。開閉扉512は、補助チャンバ510の内部空間と外部とを連通したり、遮断したりする。
パージ機構520は、補助チャンバ510をパージする。パージ機構520は、供給管522と、ポンプ524と、開閉弁522aと、排気管526と、開閉弁526aとを含む。供給管522は、パージガス(例えば、窒素)の供給源と、補助チャンバ510とを接続する。ポンプ524は、供給管522に設けられる。ポンプ524は、吸入側が、パージガスの供給源に接続され、吐出側が補助チャンバ510に接続される。ポンプ524は、パージガスを補助チャンバ510に供給する。開閉弁522aは、供給管522におけるポンプ524と補助チャンバ510との間に設けられる。排気管526は、補助チャンバ510に接続され、端部が大気開放された管である。開閉弁526aは、排気管526に設けられる。
第2の変形例において、切換制御部550は、圧力センサ240の検出値に基づき、不図示のアクチュエータを駆動させて、開閉扉114b、512を開閉する。また、切換制御部550は、開閉弁522a、526aを開閉制御し、ポンプ524を駆動制御する。
In the second modification, switching
具体的に説明すると、切換制御部550は、上記第2供給工程S140の開始前に、アクチュエータを駆動させて開閉扉512を開き、OHラジカル検出プローブ102が収容された収容容器210を補助チャンバ510内に収容する。そして、切換制御部550は、アクチュエータを駆動させて開閉扉512を閉じる。続いて、切換制御部550は、開閉弁522a、526aを開弁し、ポンプ524を駆動させる。これにより、補助チャンバ510内がパージガスで置換される。なお、補助チャンバ510内は、第2圧力P2以下に維持される。
More specifically, the switching
そして、切換制御部550は、圧力センサ240によって検出されたチャンバ110内の圧力(検出値)が、第2圧力P2以上であると判定すると、アクチュエータを駆動させて、図6Bに示す開位置に開閉扉114bを移動させる。そして、切換制御部550は、アクチュエータを駆動させて、収容容器210を補助チャンバ510からチャンバ110内に移動させる。そうすると、OHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスと接触することになる(接触状態)。
When switching
また、切換制御部550は、開閉扉114bが開位置に移動されてから所定時間が経過すると、アクチュエータを駆動させて、収容容器210をチャンバ110から補助チャンバ510内に移動させる。そして、切換制御部550は、図6Aに示す閉位置に開閉扉114bを移動させる。そうすると、OHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスと非接触となる(非接触状態)。
Further, the switching
そして、切換制御部550は、ポンプ524を停止して、開閉弁522a、526aを閉弁する。また、切換制御部550は、アクチュエータを駆動させて、開閉扉512を開き、収容容器210を補助チャンバ510内から外部へ取り出す。
Then, the switching
以上説明したように、第2の変形例にかかる切換部500は、補助チャンバ510およびパージ機構520を備える。これにより、チャンバ110内への外気の混入およびチャンバ110外への殺菌ガスの流出を防止することが可能となる。
As described above, the
[第3の変形例]
図7Aは、第3の変形例の切換部600を説明する第1の図である。図7Bは、第3の変形例の切換部600を説明する第2の図である。なお、図7A、図7B中、信号の流れを破線の矢印で示す。また、図7A、図7B中、OHラジカル検出プローブ102をクロスハッチングで示す。
[Third Modification]
FIG. 7A is a first diagram illustrating a
図7A、図7Bに示すように、切換部600は、収容容器210と、シリンジ610と、圧力センサ240と、切換制御部650とを含む。なお、上記切換部200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
As shown in FIGS. 7A and 7B , switching
第3の変形例において、チャンバ110には、セプタム116が設けられている。セプタム116は、エラストマ、ゴム等の弾性部材で構成される。
In a third variant, the
シリンジ610は、シリンダ612と、ピストン614と、針管616(供給管)とを含む。シリンダ612は、円筒形状の容器である。シリンダ612は、OHラジカル検出プローブ102を収容可能である。ピストン614は、円柱形状である。ピストン614は、シリンダ612に往復移動可能に設けられる。ピストン614の外径は、シリンダ612の内径よりわずかに小さい。針管616は、シリンダ612に連通される。針管616は、供給口616aを有する。
収容容器210は、チャンバ110内に配される。第3の変形例において、収容容器210は、セプタム116を介して針管616がチャンバ110内に挿入された際に、供給口616aが収容容器210の開口部212に臨む位置に設けられる。
A
第3の変形例において、切換制御部650は、圧力センサ240の検出値に基づき、不図示のアクチュエータを駆動させて、シリンジ610をチャンバ110(セプタム116)に挿抜したり、ピストン614をシリンダ612内に往復移動させたりする。
In the third modification, switching
具体的に説明すると、切換制御部650は、圧力センサ240によって検出されたチャンバ110内の圧力(検出値)が、第2圧力P2以上であると判定すると、アクチュエータを駆動させて、シリンダ612にOHラジカル検出プローブ102を収容させる。そして、切換制御部650は、アクチュエータを駆動させて、シリンジ610の針管616を、セプタム116を介してチャンバ110内に挿入する。続いて、切換制御部650は、図7Aに示すように、ピストン614を移動させて、シリンダ612から収容容器210にOHラジカル検出プローブ102を移動させる。そうすると、OHラジカル検出プローブ102が収容容器210に収容されて、OHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスと接触することになる(接触状態)。
Specifically, when switching
また、切換制御部650は、OHラジカル検出プローブ102を収容容器210に収容してから所定時間が経過すると、図7Bに示すように、ピストン614を移動させて、収容容器210からシリンダ612内にOHラジカル検出プローブ102を移動させる。そうすると、OHラジカル検出プローブ102は、チャンバ110内のガスと非接触となる(非接触状態)。
Further, when a predetermined time has passed since the OH
そして、切換制御部650は、アクチュエータを駆動させて、シリンジ610の針管616を、セプタム116から引き抜く。
つまり、第3の変形例のシリンジ610は、収容容器210にOHラジカル検出プローブ102を供給可能に設けられるプローブ供給部、および、収容容器210からOHラジカル検出プローブ102を排出可能に設けられるプローブ排出部として機能する。
That is, the
以上説明したように、第3の変形例にかかる切換部600は、シリンジ610を備える。これにより、シリンジ610を挿抜するだけといった簡易な操作で、第2圧力P2以上になった後のみ、OHラジカル検出プローブ102をチャンバ110内のガスに曝すことができる。
As described above, the
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に技術的範囲に属するものと了解される。 Although the embodiments have been described above with reference to the accompanying drawings, it goes without saying that the present disclosure is not limited to such embodiments. It is obvious that a person skilled in the art can conceive of various modifications or modifications within the scope of the claims, and they are naturally within the technical scope.
例えば、上記実施形態および変形例において、切換部200、400、500、600が、OHラジカル検出プローブ102を接触状態と非接触状態とに切換える構成を例に挙げて説明した。しかし、第2圧力P2になった後、チャンバ110が減圧されない場合(例えば、そのまま開閉扉112を開放したり、チャンバ110内をパージしたりする場合)、切換部200、400、500、600は、OHラジカル検出プローブ102を接触状態にのみすればよい。
For example, in the above embodiments and modifications, the switching
また、上記実施形態および変形例において、第2圧力P2が大気圧である場合を例に挙げて説明した。しかし、第2圧力P2は、大気圧を上回る圧力であってもよい。いずれにせよ、第2圧力P2は、第1圧力P1より高圧であればよい。これにより、第1圧力P1の際にもOHラジカル検出プローブ102がチャンバ110内のガスに曝される場合と比較して、OHラジカル検出プローブ102からの液体の蒸発を抑制することができる。
Further, in the above-described embodiment and modifications, the case where the second pressure P2 is the atmospheric pressure has been described as an example. However, the second pressure P2 may be a pressure above atmospheric pressure. In any case, the second pressure P2 should be higher than the first pressure P1. As a result, evaporation of the liquid from the OH
また、上記実施形態において、貯留部222が、チャンバ110外に設けられる場合を例に挙げて説明した。しかし、貯留部222は、チャンバ110内に設けられてもよい。
Further, in the above embodiment, the case where the
また、上記実施形態において、供給管224の供給口224aが収容容器210の開口部212に臨むように設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、供給管224を介して、収容容器210にOHラジカル検出プローブ102が供給されればよく、供給口224aは、収容容器210に連通していてもよい。
Further, in the above-described embodiment, the configuration in which the
また、上記実施形態において、OHラジカル検出プローブ102が、自重で測定液貯留部234に排出される構成を例に挙げて説明した。しかし、プローブ排出部230は、ポンプを備えてもよい。この場合、ポンプは、収容容器210から測定液貯留部234にOHラジカル検出プローブ102を排出する。
Further, in the above embodiment, the configuration in which the OH
また、上記実施形態の第2減圧工程S160において、チャンバ110内が、第2圧力P2から第1圧力P1に減圧される場合を例に挙げて説明した。しかし、第2減圧工程S160は、チャンバ110内を減圧すればよく、減圧圧力に限定はない。
Further, in the second depressurizing step S160 of the above embodiment, the case where the inside of the
また、上記第1の変形例において、蓋部410がチャンバ110内を移動する構成を例に挙げて説明した。しかし、蓋部410は、チャンバ110内と、チャンバ110外とを移動してもよい。
Further, in the first modified example, the configuration in which the
また、上記第2の変形例において、切換部500がパージ機構520を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、パージ機構520は、必須の構成ではない。また、切換部500が補助チャンバ510を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、補助チャンバ510は、必須の構成ではない。切換部500は、少なくとも開口114aおよび開閉扉114bを備えればよい。
Further, in the second modified example, the configuration in which the
また、上記実施形態において、プローブ供給部220が、貯留部222、および、供給管224を含み、プローブ排出部230が、排出管232、および、測定液貯留部234を含む場合を例に挙げて説明した。しかし、プローブ供給部は、収容容器210にOHラジカル検出プローブ102を供給可能であれば構成に限定はない。同様に、プローブ排出部は、収容容器210からOHラジカル検出プローブ102を排出可能であれば構成に限定はない。例えば、プローブ供給部が、上記シリンジ610で構成され、プローブ排出部230が、排出管232、および、測定液貯留部234を含んでもよい。また、プローブ供給部220が、貯留部222、供給管224、および、第1開閉弁226を含み、プローブ排出部が上記シリンジ610で構成されてもよい。
In the above embodiment, the case where the
また、上記実施形態および変形例において、ラジカル供給部130が、オゾン、過酸化水素ガス、および、水蒸気を含む殺菌ガスをチャンバ110に供給する場合を例に挙げて説明した。しかし、ラジカル供給部130は、オゾンおよび過酸化水素ガスのうちいずれか一方または両方と、水蒸気とをチャンバ110内に供給すればよい。また、ラジカル供給部130は、オゾンおよび過酸化水素ガスのうちいずれか一方または両方をチャンバ110に供給してもよい。さらに、ラジカル供給部130は、酸素ラジカルおよび窒素酸化物のうちいずれか一方または両方と、水(水蒸気)とをチャンバ110内に供給してもよい。また、ラジカル供給部130は、酸素ラジカルおよび窒素酸化物のうちいずれか一方または両方をチャンバ110内に供給してもよい。さらに、チャンバ110内に紫外線(UV)を照射する機構を備え、ラジカル供給部130は、過酸化水素ガスおよびオゾンのうちいずれか一方または両方を供給してもよい。また、チャンバ110内に酸化チタンを備え、ラジカル供給部130は、オゾンを供給してもよい。これにより、チャンバ110にOHラジカルを供給することができる。
Further, in the above-described embodiment and modifications, the case where the
また、上記実施形態および変形例において、切換部200、400、500、600が、切換制御部250、450、550、650を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、切換制御部250、450、550、650は必須の構成ではない。
Further, in the above-described embodiment and modifications, the switching
また、上記実施形態および変形例において、OHラジカル処理装置100が被処理物Wを殺菌する場合を例に挙げて説明した。しかし、OHラジカル処理装置100は、被処理物Wを脱臭、漂白、または、洗浄してもよい。
Further, in the above embodiment and modifications, the case where the OH
また、上記実施形態および変形例において、OHラジカルとの反応で、蛍光性の化合物を生成するOHラジカル検出プローブとして、芳香族カルボン酸を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、OHラジカル検出プローブは、芳香族カルボン酸以外の蛍光性の化合物を生成する化学物質を備えてもよい。 Further, in the above-described embodiment and modifications, the configuration including an aromatic carboxylic acid as an OH radical detection probe that generates a fluorescent compound upon reaction with OH radicals has been described as an example. However, the OH radical detection probe may comprise chemicals that produce fluorescent compounds other than aromatic carboxylic acids.
また、上記実施形態および変形例において、OHラジカル検出プローブが、芳香族カルボン酸、極性非プロトン性有機溶媒、および、極性プロトン性有機溶媒のみを含む場合を例に挙げて説明した。しかし、OHラジカル検出プローブは、水を含まなければよく、他の溶媒を含んでもよい。 Also, in the above embodiments and modifications, the case where the OH radical detection probe contains only an aromatic carboxylic acid, a polar aprotic organic solvent, and a polar protic organic solvent has been described as an example. However, the OH radical detection probe need not contain water and may contain other solvents.
また、上記実施形態において、OHラジカル測定装置300が、照射部310と、測定部320と、測定制御部330とを含む場合を例に挙げて説明した。しかし、OHラジカル測定装置300は、OHラジカル検出プローブ102中における、芳香族カルボン酸とOHラジカルとの反応生成物(芳香族カルボン酸類のヒドロキシ体)の濃度に基づいて、チャンバ110内のガス中のOHラジカルの濃度を換算することができれば、構成に限定はない。OHラジカル測定装置300は、例えば、ガスクロマトグラフ(GC)、液体クロマトグラフ(LC)、質量分析装置(MS)、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS、GC-MS/MS)、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC-MS、LC-MS/MS)、および、赤外分光装置(IR)のうちのいずれか1またはいずれか2以上の装置であってもよい。
Further, in the above embodiment, the case where the OH
本開示は、OHラジカル処理装置、および、OHラジカル処理方法に利用することができる。 INDUSTRIAL APPLICABILITY The present disclosure can be used for an OH radical treatment device and an OH radical treatment method.
100 OHラジカル処理装置
110 チャンバ
114a 開口
114b 開閉扉
120 減圧ポンプ
130 ラジカル供給部
160 中央制御部(制御部)
200 切換部
210 収容容器
212 開口部
214 排出口
220 プローブ供給部
222 貯留部
224 供給管
230 プローブ排出部
232 排出管
400 切換部
410 蓋部
500 切換部
600 切換部
612 シリンダ
614 ピストン
616 針管(供給管)
100 OH
200
Claims (10)
前記チャンバに接続された減圧ポンプと、
前記チャンバ内を大気圧未満の第1圧力に減圧する制御部と、
減圧された前記チャンバ内に、OHラジカル、または、前記OHラジカルの前駆体を供給するラジカル供給部と、
前記ラジカル供給部によって、前記OHラジカル、または、前記OHラジカルの前駆体が前記チャンバ内に供給されることにより、前記チャンバ内が前記第1圧力より高圧の第2圧力以上になった後に、芳香族カルボン酸、極性非プロトン性有機溶媒、および、極性プロトン性有機溶媒を有するOHラジカル検出プローブを、前記チャンバ内のガスと非接触にさせる非接触状態から、前記チャンバ内のガスに接触させる接触状態とする切換部と、
を備えるOHラジカル処理装置。 a chamber;
a vacuum pump connected to the chamber;
a controller for reducing the pressure in the chamber to a first pressure below atmospheric pressure;
a radical supply unit that supplies OH radicals or precursors of the OH radicals into the decompressed chamber;
The OH radicals or the precursors of the OH radicals are supplied into the chamber by the radical supply unit, and after the inside of the chamber reaches a second pressure higher than the first pressure or higher, the aromatic carboxylic acid, a polar aprotic organic solvent, and an OH radical detection probe having a polar protic organic solvent , from a non-contact state in which the gas in the chamber is out of contact with the gas in the chamber. a switching unit for setting a state;
OH radical treatment device.
前記制御部は、前記切換部によって前記OHラジカル検出プローブを前記非接触状態にさせた後に、前記チャンバ内を減圧する請求項1に記載のOHラジカル処理装置。 The switching unit changes the OH radical detection probe in the contact state to the non- contact state,
2. The OH radical treatment apparatus according to claim 1, wherein the control unit reduces the pressure in the chamber after bringing the OH radical detection probe into the non-contact state by the switching unit.
前記チャンバ内に設けられ、開口部を有し、前記OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、
前記収容容器に前記OHラジカル検出プローブを供給可能に設けられたプローブ供給部と、
前記収容容器から前記OHラジカル検出プローブを排出可能に設けられたプローブ排出部と、
を備える請求項1から3のいずれか1項に記載のOHラジカル処理装置。 The switching unit is
a container provided in the chamber, having an opening, and containing the OH radical detection probe;
a probe supply unit capable of supplying the OH radical detection probe to the container;
a probe discharge unit capable of discharging the OH radical detection probe from the storage container;
The OH radical treatment device according to any one of claims 1 to 3, comprising:
前記OHラジカル検出プローブを貯留する貯留部と、
前記収容容器の開口部に臨む、または、前記収容容器に連通する供給口を有し、前記貯留部に接続された供給管と、
を備え、
前記プローブ排出部は、前記収容容器に設けられた排出口に接続された排出管を備える請求項4に記載のOHラジカル処理装置。 The probe supply unit is
a reservoir for storing the OH radical detection probe;
a supply pipe facing an opening of the storage container or having a supply port communicating with the storage container and connected to the reservoir;
with
5. The OH radical treatment apparatus according to claim 4, wherein the probe discharge part has a discharge pipe connected to a discharge port provided in the container.
前記チャンバ内に設けられ、開口部を有し、前記OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、
前記収容容器の前記開口部を封止可能に設けられた蓋部と、
を備える請求項1から3のいずれか1項に記載のOHラジカル処理装置。 The switching unit is
a container provided in the chamber, having an opening, and containing the OH radical detection probe;
a lid portion provided so as to be able to seal the opening portion of the container;
The OH radical treatment device according to any one of claims 1 to 3, comprising:
前記チャンバ内に設けられ、開口部を有し、前記OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、
前記チャンバに設けられ、前記収容容器が通過可能な開口と、
前記開口を開閉する開閉扉と、
を備える請求項1から3のいずれか1項に記載のOHラジカル処理装置。 The switching unit is
a container provided in the chamber, having an opening, and containing the OH radical detection probe;
an opening provided in the chamber through which the container can pass;
an opening/closing door that opens and closes the opening;
The OH radical treatment device according to any one of claims 1 to 3, comprising:
前記チャンバ内に設けられ、開口部を有し、前記OHラジカル検出プローブを収容する収容容器と、
前記OHラジカル検出プローブを収容可能なシリンダと、
前記シリンダ内を往復移動可能なピストンと、
前記シリンダに連通され、供給口を有する供給管と、
を備える請求項1から3のいずれか1項に記載のOHラジカル処理装置。 The switching unit is
a container provided in the chamber, having an opening, and containing the OH radical detection probe;
a cylinder capable of accommodating the OH radical detection probe;
a piston reciprocatingly movable within the cylinder;
a supply pipe communicating with the cylinder and having a supply port;
The OH radical treatment device according to any one of claims 1 to 3, comprising:
OHラジカル、または、前記OHラジカルの前駆体を、前記チャンバ内に供給し、前記チャンバ内を前記第1圧力より高圧の第2圧力とする工程と、
前記チャンバ内が前記第2圧力以上になった後に、芳香族カルボン酸、極性非プロトン性有機溶媒、および、極性プロトン性有機溶媒を有するOHラジカル検出プローブを、前記チャンバ内のガスに接触させる工程と、
を含むOHラジカル処理方法。 reducing the pressure in the chamber to a first pressure;
a step of supplying OH radicals or precursors of the OH radicals into the chamber and setting the inside of the chamber to a second pressure higher than the first pressure;
A step of contacting an OH radical detection probe having an aromatic carboxylic acid, a polar aprotic organic solvent, and a polar protic organic solvent with the gas in the chamber after the pressure in the chamber is equal to or higher than the second pressure. When,
OH radical treatment method comprising.
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