JP7113499B2 - 内容物の漏洩を防止した多層紙袋 - Google Patents
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Description
特許文献2に開示された技術は、前記特許文献1に開示されたものとは、スリットの形成位置が異なり、折込み部に位置した折れ筋に接しない状態で開口端部に接する1以上のスリットを形成するものである。
すなわち、本発明の目的は、少なくとも最外層が紙層からなる多層紙袋に微細な粒子を含む内容物を充填したものであっても、組み立て作業時の取り扱い状況、あるいは輸送状況において、予期せぬほどの過度の衝撃に遭っても、内容物の漏洩を防止できる密封構造を有する紙袋を提供するものであり、その構成上の最大の特徴は、紙袋を成形するにあたって、最外層を構成する紙層と積層される層との接合状況が、折り曲げ等の作業において多層紙袋の積層構造が部分的に分離する事態が生じても、当該部位に軟化状態の貼合剤が入り込み、層間分離箇所からの内容物の漏洩を防止できるように、当該漏洩が最も懸念される部位の紙層に予めスリットを形成しておくようにしたものである。
本発明の多層紙袋(1)は、前述したように、少なくとも最外層が紙層からなる多層筒状体(2)の両端部を平坦に折り潰して、該筒状体(2)の開口端部の両角に、中心部開口(8)を介して、上紙(6)及び下紙(7)を含む三角形状の折込み部(10)を有する展開面(7)を形成してなるものにおいて、最外層の該一筋の展開面端部(8a)から前記中心部開口(8)に平行なスリット(5)を形成することを特徴とするものである。
図1は、上記多層紙袋(1)構成において最外層が紙層からなる多層紙袋の場合の構成を説明するためのものであり、最外層以外の内層などの構成については排除している。
多層紙袋の接合に用いられる貼合剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、アクリル系樹脂、ゴム系、でんぷんのり等の接着剤が用いられる。
その場合は、該インナーパッチと中心部開口の間に、内容物充填用のノズルが挿入される充填口(12)を確保しておくことが必要であり、該インナーパッチの内面には、円筒形の一周弁が装填されていることが好ましいが、一周弁の外端は、インナーパッチの外側端部よりも外側に位置していることにより、ノズル挿入時に、ノズルによってインナーパッチを損傷することがない。
また、一周弁に代えて事体公知の閉塞バルブを用いてもよい。
このようにすることで、内容物漏洩効果は勿論保たれるばかりでなく、折り返し部がポケット状になるため、外部からの異物があっても、展開面折り返し部(5b)がポケット状の隙間になっているためその部位に入り込み、袋内への混入する事態を防止することが出来る。
開封用のアウターパッチとしては、以前より紙袋の開封手段として使用されてきた、開封テープをアウターパッチの表面に貼り付けたものが知られているが、好ましくは、それに代えて、袋の開口部を封鎖するアウターパッチ面に直接ミシン目(14)を刻設したものが推奨される。
図5の例からもわかるように、アウターパッチの端部まで2列のミシン目を施した場合は、ミシン目の端部に切り裂き開始用の切込みを形成しておくことが好ましい。
用いた多層筒状体の両端部を平坦に折り潰し、図1に示したように、該筒状体の開口端部の両角に、中心部開口(一筋)を介して、上紙及び下紙を含む三角形状の折り込み部を有する展開面を形成した。
この操作により、内層と外層が部分的に折り曲げられた状態で一体化される工程において、この一筋の折り曲げ部分が一部剥離して段差が生じてしまい、この段差部分より内容物が漏洩することが認められた。
そこで、この実施例においては、漏洩防止対策として、紙層における該一筋当接部分の展開面内側端部から開口に平行な長さ10mmのスリットを形成し、該多層筒状体を一体化した。得られた紙袋に微粉状態の小麦粉を充填し、紙袋を一体化する工程に進めたが、一体化の際に用いた貼合剤(この実施例においても、通常使用されている酢酸ビニル系接着剤を用いた)が段差部分に入り込み、剥離状態を解消して、密閉された多層紙袋を得ることが出来た。
こうして得られた内容物を充填した紙袋の落下試験(50袋×3回)に加えて、パレットに充填済50袋を乗せ、輸送テスト(千葉→東京間, 兵庫→岡山間, 兵庫→香川間:搖動状態)を実際に実施した。その結果、破袋および内容物の漏洩は認められなかった。
実施例2においては、前記展開面の側端部をスリット部分を含み6mmの幅で外方に山折りしてなる紙袋を作成した(図2参照)。この状態で内層と外層を一体化することにより、内容物漏洩効果は勿論保たれるばかりでなく、折り返し部がポケット状になるため、外部からの微細な異物があっても、このポケット状の隙間に入り込み、袋内への混入する事態を防止することが出来ることが確認された。
2 多層筒状体
3,4 折り込み線
5 スリット(一筋)
5a スリット(二筋)
5b 展開面折り返し部
6 上紙
7 下紙
8 中心部開口
8a 展開面内側端部(一筋)
9 上紙の折れ筋
9a 下紙の折れ筋
9b 展開面内側端部(二筋)
10 折り込み部
11 インナーパッチ
12 充填口
13 開封用アウタアーパッチ
14 ミシン目
Claims (9)
- 少なくとも最外層が紙層からなる多層筒状体の両端部を平坦に折り潰し、該筒状体の開口端部の両角に、中心部開口(一筋)を介して、上紙及び下紙を含む三角形状の折り込み部を有する展開面を形成し、最外層における該一筋当接部分の展開面内側端部から開口に平行なスリットを形成してなることを特徴とする多層紙袋。
- 前記上紙及び下紙のそれぞれの中間部には、前記上紙及び下紙を互いに内側に折り込むことにより該中心部開口を覆う為の折れ筋(二筋)が形成されており、該二筋にも展開面内側端部から開口に平行なスリットを形成してなる請求項1記載の多層紙袋。
- 前記中心部開口面と前記上紙及び下紙の重ね合わせ面の間には、内容物充填ノズルを挿入するためであって、前記中心部開口を覆う大きさのインナーパッチが装填されており、該インナーパッチの内容物充填ノズル挿入側内面には、内周面に加熱溶融接着剤が塗布された一周弁がインナーパッチ内面に接着状態で配設されてなる請求項1または2記載の多層紙袋。
- 前記展開面の両折り込み部を渡り、且つ中心部開口を覆うインナーパッチの一端部に弁紙を筒状に貼り合わせ、これらインナーパッチ及び弁紙の周縁部を前記展開面に貼り合わせて、前記紙状筒の開口端部を塞ぐと共に前記インナーパッチの一端部と前記弁紙との間を充填口とした請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の多層紙袋。
- 前記一筋部のスリット形成後および/または二筋部のスリット形成後に、前記展開面のスリットを含む側端部を20mm以下の幅で外方に山折りしてなる請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の多層紙袋。
- 前記多層紙袋を構成する開封側の上紙及び下紙の外面に、開封方向にミシン目が刻設されたアウターパッチ(力紙)を有する請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の多層紙袋。
- 前記ミシン目が、前記アウターパッチ(力紙)の横方向一方の端部から他方の端部にかけて少なくとも二列に形成されてなる請求項6記載の多層紙袋。
- 前記ミシン目の列間同士の間隔が8mm以上に形成されてなる請求項6または7記載の多層紙袋。
- 前記アウターパッチ(力紙)が、抄紙時に漉き込まれる繊維成分が前記ミシン目を引く方向に揃っている請求項6ないし請求項8のいずれか1項記載の多層紙袋。
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