配列識別子の簡単な説明
配列番号1は、野生型I-OnuI LAGLIDADGホーミングエンドヌクレアーゼ(LHE)のアミノ酸配列である。
配列番号2は、野生型I-OnuI LHEのアミノ酸配列である。
配列番号3は、野生型I-OnuI LHEの生物学的に活性な断片のアミノ酸配列である。
配列番号4は、野生型I-OnuI LHEの生物学的に活性な断片のアミノ酸配列である。
配列番号5は、野生型I-OnuI LHEの生物学的に活性な断片のアミノ酸配列である。
配列番号6は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するようにリプログラミングされたI-OnuI LHEバリアントのアミノ酸配列である。
配列番号7は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するようにリプログラミングされたI-OnuI LHEバリアントのアミノ酸配列である。
配列番号8は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するようにリプログラミングされたI-OnuI LHEバリアントのアミノ酸配列である。
配列番号9は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALのアミノ酸配列である。
配列番号10は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALのアミノ酸配列である。
配列番号11は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALのアミノ酸配列である。
配列番号12は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALのアミノ酸配列である。
配列番号13は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALをコードするmRNA配列である。
配列番号14は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALをコードするmRNA配列である。
配列番号15は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALをコードするmRNA配列である。
配列番号16は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位に結合し、かつこれを切断するmegaTALをコードするmRNA配列である。
配列番号17は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にあるI-OnuI LHEバリアント標的部位である。
配列番号18は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある10.5個のRVD TALE DNA結合ドメイン標的部位である。
配列番号19は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある11.5個のRVD TALE DNA結合ドメイン標的部位である。
配列番号20は、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にあるmegaTAL標的部位である。
配列番号21は、配列番号17を標的とするTCRαヌクレアーゼに関するヒトKAT2B遺伝子におけるオフターゲット部位である。
配列番号22~24は、NTDバリアントmegaTALをコードするアミノ酸配列である。
配列番号25~27は、NTDバリアントmegaTALをコードするmRNA配列である。
配列番号28は、マウスTrex2をコードするアミノ酸配列である。
配列番号29は、マウスTrex2をコードするmRNA配列である。
配列番号30~40は、種々のリンカーのアミノ酸配列を示す。
配列番号41~65は、プロテアーゼ切断部位および自己切断型ポリペプチド切断部位のアミノ酸配列を示す。
前述の配列において、Xは、存在する場合には任意のアミノ酸を指し、またはアミノ酸の不在を指す。
A.概説
本開示は一般的に、一部分において、改良されたゲノム編集組成物およびその使用方法に関する。ゲノム編集された免疫エフェクター細胞は、既存の細胞ベースの免疫療法と比較して、望ましくない自己免疫応答の減少した危険性に起因する改良された安全性、より予測可能な治療用遺伝子発現による正確に標的を定められた療法、腫瘍微小環境における増加した持続性、および増加した有効性を含むがこれらに限定されない、多数の利点を提示する。任意の特定の理論に拘束されることを望まないが、種々の実施形態において企図されるゲノム編集組成物は、改良された安全性ならびに増大された標的部位特異性、選択性、および触媒活性のために遺伝子操作された、T細胞受容体アルファ(TCRα)遺伝子を標的とするホーミングエンドヌクレアーゼおよびmegaTALを含む。
特定の実施形態において、1つ以上のTCRα対立遺伝子の修飾は、TCRα対立遺伝子(複数可)の発現を破壊するもしくは実質的に破壊する、TCRα対立遺伝子(複数可)の発現を減少させ、かつ/またはTCRα対立遺伝子(複数可)の1つ以上の機能を損なう、実質的に損なう、もしくは破壊するか、またはTCRα対立遺伝子(複数可)を機能不全にする。特定の実施形態において、TCRα機能には、細胞表面へのCD3の動員、抗原のMHC依存性認識および結合、TCRαβシグナル伝達の活性化が含まれるが、これらに限定されない。
種々の実施形態で企図されるゲノム編集組成物および方法は、ヒトT細胞受容体アルファ(TCRα)遺伝子における標的部位に結合し、かつそれを切断するように設計された、ヌクレアーゼバリアントを含む。特定の実施形態で企図されるヌクレアーゼバリアントを使用して、標的ポリヌクレオチド配列における2本鎖切断を導入することができ、これは、ポリヌクレオチドテンプレート、例えば、ドナー修復テンプレートの不在下で非相同末端結合(NHEJ)によって、またはドナー修復テンプレートの存在下で相同組換え修復(HDR)、すなわち相同組換えによって、修復され得る。ある特定の実施形態で企図されるヌクレアーゼバリアントはまた、ニッカーゼとして設計され得、これは、ドナー修復テンプレートの存在下で細胞の塩基除去修復(BER)機構または相同組換えを用いて修復され得る、1本鎖DNA切断を生成する。NHEJは、遺伝子機能を撹乱する小さな挿入および欠失の形成を頻繁にもたらす、エラーの起こりやすいプロセスである。相同組換えは、修復用のテンプレートとして相同DNAを必要とし、これを活用して、標的部位に隣接する領域に対して相同性を有する配列が両側に位置する、標的部位における所望の配列を含有するドナーDNAの導入によって指定される限りなく多様な修飾を作り出すことができる。
好ましい一実施形態において、本明細書で企図されるゲノム編集組成物は、ヒトTCRα遺伝子を標的とするホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALを含む。
種々の実施形態において、本明細書で企図されるホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALを標的化するTCRα遺伝子は、TCRα遺伝子を標的化する既存のホーミングエンドヌクレアーゼまたはmegaTALと比較して、標的部位に対して増大された結合部位選択性または特異性を有する。
種々の実施形態において、本明細書で企図されるホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALを標的化するTCRα遺伝子は、TCRα遺伝子を標的化する既存のホーミングエンドヌクレアーゼまたはmegaTALと比較して、高い触媒活性を保持しながら、標的部位に対して改良された結合部位選択性または特異性を有する。
好ましい一実施形態において、本明細書で企図されるゲノム編集組成物は、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTAL、およびエンドプロセシング酵素、例えば、Trex2を含む。
特定の実施形態の実践は、特にそれとは反対の指定がない限り、当業者の技能の範囲内にある、化学、生化学、有機化学、分子生物学、微生物学、組換えDNA技法、遺伝学、免疫学、および細胞生物学の従来の方法を用いることになり、これらの多くが例示説明の目的で下記に記載される。かかる技法は、文献で完全に説明される。例えば、Sambrook et al.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(3rd Edition、2001);Sambrook et al.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2nd Edition、1989);Maniatis et al.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(1982);Ausubel et al.、Current Protocols in Molecular Biology(John WileyおよびSons、July 2008更新);Short Protocols in Molecular Biology:A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology、Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience;Glover、DNA Cloning:A Practical Approach、vol.I & II(IRL Press、Oxford、1985);Anand、Techniques for the Analysis of Complex Genomes、(Academic Press、New York、1992);Transcription and Translation(B.Hames & S.Higgins、Eds.、1984);Perbal、A Practical Guide to Molecular Cloning(1984);HarlowおよびLane、Antibodies、(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor、N.Y.、1998)Current Protocols in Immunology Q.E.Coligan、A.M.Kruisbeek、D.H.Margulies、E.M.Shevach およびW.Strober,eds.、1991);Annual Review of Immunology;ならびにAdvances in Immunologyなどの定期刊行物における論文を参照されたい。
B.定義
別途規定されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様または同等のいずれの方法および材料も、特定の実施形態の実践または試験において使用することができるが、組成物、方法、および材料の好ましい実施形態が本明細書に記載される。本開示において、次の用語が下記で定義される。
冠詞「a」、「an」、および「the」は、その冠詞の文法上の目的語の1つまたは1つよりも多く(すなわち、少なくとも1つ、または1つ以上)を指すように本明細書で使用される。例として、「(an)要素」は、1つの要素または1つ以上の要素を意味する。
二者択一(例えば、「または」)の使用は、その二者択一対象の一方、両方、またはそれらの任意の組み合わせのいずれかを意味するように理解されるべきである。
「および/または」という用語は、その二者択一対象の一方、または両方のいずれかを意味するように理解されるべきである。
本明細書で使用されるとき、「約」または「およそ」という用語は、参照の数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さに対して最大15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%異なる、数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さを指す。一実施形態において、「約」または「およそ」という用語は、参照の数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さの±15%、±10%、±9%、±8%、±7%、±6%、±5%、±4%、±3%、±2%、または±1%の数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さの範囲を指す。
一実施形態において、範囲、例えば、1~5、約1~5、または約1~約5は、その範囲によって包含される各数値を指す。例えば、1つの非限定的かつ単に例示的な実施形態において、範囲「1~5」は、1、2、3、4、5、または1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、もしくは5.0、または1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、もしくは5.0という表現と同等である。
本明細書で使用されるとき、「実質的に」という用語は、参照の数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さと比較して80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%である、またはそれよりも高い数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さを指す。一実施形態において、「実質的に同じ」は、参照の数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さとおよそ同じである作用、例えば、生理学的作用を生み出す、数量、レベル、値、数、頻度、パーセンテージ、寸法、サイズ、量、重量、または長さを指す。
本明細書全体を通して、文脈上他の解釈を要する場合を除き、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含むこと(comprising)」という語は、述べられる工程もしくは要素または工程または要素の群を包含するが、任意の他の工程もしくは要素または工程または要素の群は排除することを暗示するように理解されよう。「からなる」とは、「からなる」という句の後に続く全てのものを含み、かつこれらに限定されることを意味する。故に、「からなる」という句は、列挙された要素が必要または必須であり、他の要素は存在しないことを示す。「から本質的になる(consisting essentially of)」とは、その語句の後に列挙される任意の要素を含み、かつ、その列挙される要素に関して本開示で指定される活性または作用に干渉しないまたは寄与しない他の要素に限定されることを意味する。故に、「から本質的になる」という語句は、列挙される要素が必要とされるか、または必須であること、ただし、列挙される要素の活性または作用に実質的に影響を及ぼす他の要素が何ら存在しないことを示す。
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「ある実施形態」、「特定の実施形態」、「関連する実施形態」、「ある特定の実施形態」、「追加の実施形態」、もしくは「さらなる実施形態」、またはそれらの組み合わせへの言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。故に、本明細書全体を通した種々の箇所での上述の語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、それらの特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様態で組み合わされてもよい。一実施形態におけるある特徴の肯定的列挙が、特定の実施形態におけるその特徴の排除の根拠としての機能を果たすことも理解される。
「エクスビボ」という用語は、一般に、好ましくは自然条件を最小限に変化させた生物の外側の人口的環境において、生体組織内もしくは生体組織上で行われる実験または測定などの、生物の外側で起こる活性を指す。特定の実施形態において、「エクスビボ」手順は、生物から採取され、実験室装置において、通常は滅菌条件下で、典型的に数時間または最大約24時間であるが、状況に応じて最大48もしくは72時間を含む期間、培養または調節された、生体細胞または組織を伴う。ある特定の実施形態において、かかる組織または細胞は、収集および凍結され、後にエクスビボ処理のために解凍され得る。生体細胞または組織を使用した数日よりも長く持続する組織培養実験または手順は、典型的に、「インビトロ」とみなされるが、ある特定の実施形態においては、この用語は、エクスビボと交換可能に使用され得る。
「インビボ」という用語は一般的に、生物内で行われる活動を指す。一実施形態において、細胞のゲノムは、インビボで遺伝子操作、編集、または修飾される。
「強化する」または「促進する」または「増加させる」または「拡大する」または「増強する」とは、一般に、ビヒクルまたは対照のいずれかによって引き起こされる応答と比較してより高い応答(すなわち、生理的応答)を生み出す、引き出す、または引き起こす、本明細書で企図されるヌクレアーゼバリアント、ゲノム編集組成物、またはゲノム編集された細胞の能力を指す。測定可能な応答には、当該技術分野における理解から明らかであり、かつ本明細書に記載されるものの中でもとりわけ、遺伝子操作されたTCRもしくはCAR発現の増加、HRもしくはHDR効率の増加、結合部位選択性の増加、結合部位特異性の増大、オンターゲット結合の増加、免疫エフェクター細胞増殖、活性化、持続性の増加、および/またはがん細胞死殺傷能力の増加が含まれ得る。「増加した」または「強化された」量は、典型的に「統計的に有意な」量であり、ビヒクルまたは対照によって生み出される応答の1.1、1.2、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30倍またはそれを超える倍率(例えば、500、1000倍)(それらの間の、かつ1を超える全ての整数および小数点、例えば、1.5、1.6、1.7.1.8等を含む)である増加を含み得る。
「減少させる」または「低下させる」または「減らす」または「低減する」または「弱める」または「破壊する」または「阻害する」または「減衰する」とは、一般に、ビヒクルまたは対照のいずれかによって引き起こされる応答と比較してより低い応答(すなわち、生理的応答)を生み出す、引き出す、または引き起こす、本明細書で企図されるヌクレアーゼバリアント、ゲノム編集組成物、またはゲノム編集された細胞の能力を指す。測定可能な応答には、内在性TCR発現または機能の減少、オフターゲット結合の減少、免疫エフェクター細胞疲弊に関連するバイオマーカーの発現の減少などが含まれ得る。「減少した」または「低減された」量は、典型的に「統計的に有意な」量であり、ビヒクルまたは対照によって生み出される応答(参照応答)の1.1、1.2、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30倍(例えば、500、1000倍)(それらの間の、かつ1を超える全ての整数および小数点、例えば、1.5、1.6、1.7.1.8等を含む)である減少を含み得る。
「維持する」、または「保存する」、または「維持」、または「変化なし」、または「実質的な変化なし」、または「実質的な減少なし」とは、一般に、ビヒクルまたは対照のいずれかによって引き起こされる応答と比較して、実質的に同様のまたは同等の生理的応答(すなわち、下流作用)を生み出す、引き出す、または引き起こす、本明細書で企図されるヌクレアーゼバリアント、ゲノム編集組成物、またはゲノム編集された細胞の能力を指す。同等の応答は、参照応答と有意に異なるまたは測定可能な異なる(measurable different)ことはないものである。
「特異的結合親和性」または「特異的に結合する」または「特異的に結合した」または「特異的結合」または「特異的に標的とする」という用語は、バックグラウンド結合よりもより高い結合親和性での、1つの分子の別の分子への結合、例えば、DNAに対するポリペプチド結合のDNA結合ドメイン、を説明する。結合ドメインは、それが、例えば、約105M-1以上の親和性またはKa(すなわち、1/Mの単位での特定の結合相互作用の平衡会合定数)を伴って標的部位に結合するか、またはそれと会合する場合、標的部位に「特異的に結合する」。特定の実施形態において、結合ドメインは、約106M-1、107M-1、108M-1、109M-1、1010M-1、1011M-1、1012M-1、または1013M-1以上のKaを伴って標的部位に結合する。「高親和性」結合ドメインとは、少なくとも107M-1、少なくとも108M-1、少なくとも109M-1、少なくとも1010M-1、少なくとも1011M-1、少なくとも1012M-1、少なくとも1013M-1、またはそれ以上のKaを伴う結合ドメインを指す。
代替的に、親和性は、Mの単位での特定の結合相互作用の平衡解離定数(Kd)(例えば、10-5M~10-13M、またはそれ未満)として定義されてもよい。特定の実施形態において企図されるDNA標的部位についての1つまたは複数のDNA結合ドメインを含むヌクレアーゼバリアントの親和性は、従来の技法、例えば、酵母細胞表面ディスプレイを用いるか、または結合会合もしくは標識リガンドを用いる置換アッセイにより、容易に測定することができる。
一実施形態において、特異的結合の親和性は、バックグラウンド結合よりも約2倍高い、バックグラウンド結合よりも約5倍高い、バックグラウンド結合よりも約10倍高い、バックグラウンド結合よりも約20倍高い、バックグラウンド結合よりも約50倍高い、バックグラウンド結合よりも約100倍高い、もしくはバックグラウンド結合よりも約1000倍高い、またはそれを超える。
「選択的に結合する」、または「選択的に結合した」、または「選択的に結合している」、または「選択的に標的化する」という用語は、複数のオフターゲット分子の存在下における標的分子に対する1つの分子の優先的な結合(オンターゲット結合)を説明する。特定の実施形態において、HEまたはmegaTALは、HEまたはmegaTALがオフターゲットDNA標的結合部位に結合するよりも約5、10、15、20、25、50、100、または1000倍も高い頻度で、オンターゲットDNA結合部位に選択的に結合する。
「オンターゲット」は、標的部位配列を指す。
「オフターゲット」は、標的部位配列に類似するが、同一ではない配列を指す。
「標的部位」または「標的配列」は、結合および/または切断に十分な条件が存在することを条件として結合分子が結合するおよび/または切断する核酸の部分を規定する、染色体または染色体外核酸配列である。標的部位または標的配列のただ1つのみの鎖を指すポリヌクレオチド配列または配列番号を参照する場合、ヌクレアーゼバリアントにより結合および/または切断された標的部位または標的配列は、2本鎖であり、かつ、その参照配列およびその相補配列を含むことが理解されるだろう。好ましい一実施形態では、標的部位は、ヒトTCRα遺伝子の配列である。
「遺伝子」は、遺伝子産物をコードするDNA領域、ならびに、調節配列がコードおよび/または転写配列に隣接するか否かに関わらず遺伝子産物の産生を調節する全てのDNA領域を指す。遺伝子は、プロモーター配列、エンハンサー、サイレンサー、インスレーター、境界要素、ターミネーター、ポリアデニル化配列、転写後応答要素、翻訳調整配列、例えば、リボソーム結合部位および内部リボソーム進入部位、レプリコンオリジン、マトリックス連結部位、ならびに遺伝子座制御領域を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「遺伝子操作された」または「遺伝子改変された」という用語は、DNAまたはRNAの形態での外部遺伝物質の、細胞内の総遺伝物質への染色体または染色体外付加を指す。遺伝子改変は、細胞のゲノム内の特定の部位に標的化されても標的化されなくてもよい。一実施形態において、遺伝子改変は、部位特異的である。一実施形態において、遺伝子改変は、部位特異的ではない。
本明細書で使用されるとき、「ゲノム編集」という用語は、遺伝子または遺伝子産物の発現を修復、補正、崩壊、および/または修飾する、細胞のゲノムの標的部位における遺伝性物質の置換、削除、および/または導入を指す。特定の実施形態で企図されるゲノム編集は、細胞のゲノム内の標的部位またはその近傍においてDNA損傷を生成するために、任意選択でドナー修復テンプレートの存在下で、1つ以上のヌクレアーゼバリアントを細胞に導入することを含む。
本明細書で使用されるとき、「量」という用語は、臨床結果を含む有益なまたは所望の予防的または治療的結果を達成するために十分な、ヌクレアーゼバリアント、ゲノム編集組成物、またはゲノム編集された細胞の「有効量(an amount effective)」または「有効量(an effective amount)」を指す。
「予防上有効量」とは、所望の予防的結果を達成するために十分な、ヌクレアーゼバリアント、ゲノム編集組成物、またはゲノム編集された細胞の量を指す。必然的ではないが典型的には、疾患の前またはその早期に予防的用量が対象において使用されるため、予防上有効量は、治療上有効量よりも少ない。
ヌクレアーゼバリアント、ゲノム編集組成物、またはゲノム編集された細胞の「治療上有効量」は、個体の疾患状態、年齢、性別、および体重、ならびに個体において所望の応答を引き出す能力等の因子に応じて異なり得る。治療上有効量はまた、治療上有益な効果が任意の毒性効果または有害効果を上回るものでもある。「治療上有効量」という用語は、対象(例えば、患者)を「治療」するのに有効である量を含む。治療的量が指示されるとき、特定の実施形態で企図される組成物の、投与されるべき正確な量は、医師によって、規格に鑑みて、かつ患者(対象)の年齢、重量、腫瘍サイズ、感染または転移の程度、および状態における個体差を考慮して決定され得る。
C.ヌクレアーゼバリアント
本明細書の特定の実施形態で企図されるヌクレアーゼバリアントは、TCRα遺伝子における標的部位をゲノム編集するのに好適であり、また、1つ以上のDNA結合ドメインおよび1つ以上のDNA切断ドメイン(例えば、1つ以上のエンドヌクレアーゼおよび/またはエキソヌクレアーゼドメイン)、ならびに任意選択で、本明細書で企図される1つ以上のリンカーを含む。「リプログラミングされたヌクレアーゼ」、「遺伝子操作されたヌクレアーゼ」、または「ヌクレアーゼバリアント」という用語は互換的に使用され、これらは、1つ以上のDNA結合ドメインおよび1つ以上のDNA切断ドメインを含むヌクレアーゼを指し、ここで、このヌクレアーゼは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある二本鎖DNA標的配列に結合し、かつこれを切断するように、親または自然発生ヌクレアーゼから設計および/または修飾される。
特定の実施形態において、ヌクレアーゼバリアントは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的配列、好ましくは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある配列番号17、より好ましくは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある配列番号17の「ATTC」配列に結合し、かつそれを切断する。
ヌクレアーゼバリアントは、自然発生ヌクレアーゼまたは以前のヌクレアーゼバリアントから設計および/または修飾されてもよい。特定の実施形態で企図されるヌクレアーゼバリアントは、1つ以上の追加の機能的ドメイン、例えば、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼ、テンプレート依存性DNAポリメラーゼ、またはテンプレート非依存性DNAポリメラーゼ活性を呈するエンドプロセシング酵素のエンドプロセシング酵素ドメインをさらに含み得る。
TCRα遺伝子における標的配列に結合し、かつそれを切断するヌクレアーゼバリアントの例示的な例は、ホーミングエンドヌクレアーゼ(メガヌクレアーゼ)バリアントおよびmegaTALを含むが、これらに限定されない。
1.ホーミングエンドヌクレアーゼ(メガヌクレアーゼ)バリアント
種々の実施形態において、ホーミングエンドヌクレアーゼまたはメガヌクレアーゼは、TCRα遺伝子における標的部位における二本鎖切断(DSB)を導入するためにリプログラミングされる。特定の実施形態において、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1、好ましくは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある配列番号17、より好ましくは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある配列番号17の「ATTC」配列に二本鎖切断を導入する。「ホーミングエンドヌクレアーゼ」および「メガヌクレアーゼ」は、互換的に使用され、12~45個の塩基対切断部位を認識し、一般的に配列および構造モチーフに基づいて5つのファミリー:LAGLIDADG、GIY-YIG、HNH、His-Cysボックス、およびPD-(D/E)XKに分類される、自然発生ホーミングエンドヌクレアーゼを指す。
「参照ホーミングエンドヌクレアーゼ」または「参照メガヌクレアーゼ」は、野生型ホーミングエンドヌクレアーゼまたは天然に見出されるホーミングエンドヌクレアーゼを指す。一実施形態において、「参照ホーミングエンドヌクレアーゼ」は、基底活性を増大するように修飾された野生型ホーミングエンドヌクレアーゼを指す。
「遺伝子操作されたホーミングエンドヌクレアーゼ」、「リプログラミングされたホーミングエンドヌクレアーゼ」、「ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント」、「遺伝子操作されたメガヌクレアーゼ」、「リプログラミングされたメガヌクレアーゼ」、または「メガヌクレアーゼバリアント」は、1つ以上のDNA結合ドメインおよび1つ以上のDNA切断ドメインを含むホーミングエンドヌクレアーゼを指し、ここで、このホーミングエンドヌクレアーゼは、TCRα遺伝子におけるDNA標的配列に結合し、かつこれを切断するように親または自然発生ホーミングエンドヌクレアーゼから設計および/または修飾されている。ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントは、自然発生ホーミングエンドヌクレアーゼまたは別のホーミングエンドヌクレアーゼバリアントから設計および/または修飾されてもよい。特定の実施形態で企図されるホーミングエンドヌクレアーゼバリアントは、1つ以上の追加の機能的ドメイン、例えば、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼ、テンプレート依存性DNAポリメラーゼ、またはテンプレート非依存性DNAポリメラーゼ活性を呈するエンドプロセシング酵素のエンドプロセシング酵素ドメインをさらに含み得る。
特定の実施形態において、本明細書で企図されるホーミングエンドヌクレアーゼバリアントは、既存のホーミングエンドヌクレアーゼ、例えば、配列番号6と比較して、標的部位に対する増大された選択性を含む。特定の実施形態において、本明細書で企図されるホーミングエンドヌクレアーゼバリアントは、既存のホーミングエンドヌクレアーゼ、例えば、配列番号6と比較して、触媒活性を保持しながら、標的部位に対する増大された選択性を含む。
ホーミングエンドヌクレアーゼ(HE)バリアントは、自然界に存在せず、組換えDNA技術によってまたはランダム変異誘発によって得ることができる。HEバリアントは、自然発生HEまたはHEバリアントにおいて、1つ以上のアミノ酸改変を作製することによって、例えば、1つ以上のアミノ酸を変異させる、置換する、付加する、または欠失させることによって、得られてもよい。特定の実施形態において、HEバリアントは、DNA認識インターフェースに対する1つ以上のアミノ酸改変を含む。
特定の実施形態で企図されるHEバリアントは、1つ以上のリンカーおよび/または追加の機能的ドメイン、例えば、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼ、テンプレート依存性DNAポリメラーゼ、またはテンプレート非依存性DNAポリメラーゼ活性を呈するエンドプロセシング酵素のエンドプロセシング酵素ドメインをさらに含み得る。特定の実施形態において、HEバリアントは、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼ、テンプレート依存性DNAポリメラーゼ、またはテンプレート非依存性DNAポリメラーゼ活性を呈するエンドプロセシング酵素とともに、T細胞に導入され得る。HEバリアントおよび3’プロセシング酵素は、例えば、異なるベクターもしくは別個のmRNAにおいて別個に、または一緒に、例えば、融合タンパク質として、またはウイルス自己切断型ペプチドもしくはIRES要素によって分離されたポリシストロニック構築物において、導入されてもよい。
「DNA認識インターフェース」は、核酸標的塩基と相互作用するHEアミノ酸残基、ならびに隣接している残基を指す。各HEに関して、DNA認識インターフェースは、側鎖-側鎖間および側鎖-DNA接触点間の広範囲のネットワークを含み、これらのほとんどは、特定の核酸標的配列を認識するために必然的に固有である。故に、特定の核酸配列に対応するDNA認識インターフェースのアミノ酸配列は、著しく異なり、任意の自然またはHEバリアントの特徴である。非限定的な例として、特定の実施形態で企図されるHEバリアントは、自然HE(または以前に作製されたHEバリアント)のDNA認識インターフェースに局在する1つ以上のアミノ酸残基が変化に富む、HEバリアントのライブラリを構築することによってもたらされてもよい。ライブラリは、切断アッセイを用いて、各々予測されるTCRα標的部位に対する標的切断活性についてスクリーニングされてもよい(例えば、Jarjourradio et al.,2009、Nuc.Acids Res.37(20):6871-6880を参照されたい)。
LAGLIDADGホーミングエンドヌクレアーゼ(LHE)は、最も詳細に研究されているホーミングエンドヌクレアーゼのファミリーであり、主に古細菌においてならびに緑藻類および真菌類のオルガネラDNAにおいてコードされ、最も高い全体的なDNA認識特異性を示す。LHEは、タンパク質鎖1つあたり1つまたは2つのLAGLIDADG触媒モチーフを含み、それぞれホモ二量体または1本鎖単量体として機能する。LAGLIDADGタンパク質の構造的研究により、αββαββα折り畳みによって特徴付けられる、高度に保存されたコア構造が特定され(Stoddard 2005)、このうちLAGLIDADGモチーフは、この折り畳みの第1のヘリックスに属する。LHEによる高度に効率的および特異的な切断は、新規の高度に特異的かつ選択的なエンドヌクレアーゼを得るためのタンパク質足場となる。しかしながら、非天然または非標準的な標的部位に結合し、それを切断するようLHEを遺伝子操作することは、適切なLHE足場の選択、標的遺伝子座の検査、推定標的部位の選択、ならびに標的部位における塩基対位置のうちの最大3分の2でのそのDNA接触点および切断特異性を改変するためのLHEの大規模な改変を必要とする。
LHEの例示的な例としては、I-AabMI、I-AaeMI、I-AniI、I-ApaMI、I-CapIII、I-CapIV、I-CkaMI、I-CpaMI、I-CpaMII、I-CpaMIII、I-CpaMIV、I-CpaMV、I-CpaV、I-CraMI、I-EjeMI、I-GpeMI、I-GpiI、I-GzeMI、I-GzeMII、I-GzeMIII、I-HjeMI、I-LtrII、I-LtrI、I-LtrWI、I-MpeMI、I-MveMI、I-NcrII、I-Ncrl、I-NcrMI、I-OheMI、I-OnuI、I-OsoMI、I-OsoMII、I-OsoMIII、I-OsoMIV、I-PanMI、I-PanMII、I-PanMIII、I-PnoMI、I-ScuMI、I-SmaMI、I-SscMI、およびI-Vdi141Iが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態において、リプログラミングされたLHEまたはLHEバリアントは、I-OnuIバリアントである。例えば、配列番号7~8を参照されたい。
一実施形態において、TCRα遺伝子を標的とするリプログラミングされたI-OnuI LHEまたはI-OnuIバリアントは、天然I-OnuIまたはその生物学的に活性な断片(配列番号1~5)から作製される。好ましい実施形態において、ヒトTCRα遺伝子を標的とするリプログラミングされたI-OnuI LHEは、既存のI-OnuIバリアントから作製された。
一実施形態において、ヒトTCRα遺伝子に結合し、かつこれを切断するI-OnuI LHEは、配列番号7または配列番号8に示されるようなI-OnuI LHEバリアントおよびその生物学的に活性な断片のDNA認識インターフェースを伴って、少なくとも99%の配列同一性を含む。
特定の一実施形態において、ヒトTCRα遺伝子に結合し、かつこれを切断するI-OnuI LHEバリアントは、配列番号7または配列番号8に示されるようなI-OnuI、その生物学的に活性な断片、および/またはそのさらなるバリアントのDNA認識インターフェースにおいて、1つ以上のアミノ酸置換または改変を含む。
特定の実施形態において、HEバリアントは、TCRαエクソン1定常領域標的部位を切断し、かつ配列番号1~5のいずれか1つ、またはその生物学的に活性な断片の、以下のアミノ酸置換:L26I、R28D、N32R、K34N、S35E、V37N、G38R、S40R、E42S、G44R、V68K、A70T、G73S、N75R、S78M、K80R、L138M、T143N、S159P、S176A、C180H、F182G、I186K、S188V、S190G、K191T、L192A、G193K、Q195Y、Q197G、V199R、S201A、T203S、K207R、Y223S、K225R、S233R、D236E、およびV238Eを含む。
特定の実施形態において、HEバリアントは、TCRαエクソン1定常領域標的部位を切断し、かつ配列番号1~5のいずれか1つ、またはその生物学的に活性な断片の、以下のアミノ酸置換:L26I、R28D、N32R、K34N、S35E、V37N、G38R、S40R、E42S、G44R、V68K、A70T、G73S、N75R、S78M、K80R、L138M、T143N、S159P、S176A、E178D、C180H、F182G、I186K、S188V、S190G、K191T、L192A、G193K、Q195Y、Q197G、V199R、S201A、T203S、K207R、Y223S、K225R、S233R、D236E、およびV238Eを含む。
特定の実施形態において、ヒトTCRα遺伝子に結合し、かつこれを切断するI-OnuI LHEバリアントは、配列番号7または配列番号8のいずれか1つに示されるアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片に少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。
特定の実施形態において、I-OnuI LHEバリアントは、配列番号7~8のいずれか1つに示されるアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片を含む。
特定の実施形態において、I-OnuI LHEバリアントは、配列番号7に示されるアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片を含む。
特定の実施形態において、I-OnuI LHEバリアントは、配列番号8に示されるアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片を含む。
2.megaTAL
種々の実施形態において、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントを含むmegaTALは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある標的部位における二本鎖切断(DSB)を導入するためにリプログラミングされる。特定の実施形態において、megaTALは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1、好ましくは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある配列番号17、より好ましくは、ヒトTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1にある配列番号17における「ATTC」配列においてDSBを導入する。「megaTAL」は、TCRα遺伝子におけるDNA標的配列に結合し、かつそれを切断するTALE DNA結合ドメインとホーミングエンドヌクレアーゼバリアントとを含むポリペプチドを指し、任意選択で、1つ以上のリンカーおよび/または追加の機能的ドメイン、例えば、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼまたはテンプレート非依存性DNAポリメラーゼ活性を呈するエンドプロセシング酵素のエンドプロセシング酵素ドメインを含む。
特定の実施形態において、megaTALは、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼ、テンプレート依存性DNAポリメラーゼ、またはテンプレート非依存性DNAポリメラーゼ活性を呈するエンドプロセシング酵素とともに、細胞に導入され得る。megaTALおよび3’プロセシング酵素は、例えば、異なるベクターもしくは別個のmRNAにおいて別個に、または一緒に、例えば、融合タンパク質として、またはウイルス自己切断型ペプチドもしくはIRES要素によって分離されたポリシストロニック構築物において、導入されてもよい。
「TALE DNA結合ドメイン」は、植物のトランスクリプトームを操作するための植物の転写活性化因子を模倣する、転写活性化因子様エフェクター(TALEまたはTAL-エフェクター)のDNA結合部分である(例えば、Kay et al.,2007.Science 318:648-651を参照されたい)。特定の実施形態において企図されるTALE DNA結合ドメインは、新たに(de novo)遺伝子操作されるか、または自然発生TALEから、例えば、Xanthomonas campestris pv.vesicatoria、Xanthomonas gardneri、Xanthomonas translucens、Xanthomonas axonopodis、Xanthomonas perforans、Xanthomonas alfalfa、Xanthomonas citri、Xanthomonas euvesicatoria、およびXanthomonas oryzaeに由来のAvrBs3、ならびにRalstonia solanacearumに由来のbrg11およびhpx17から、遺伝子操作される。DNA結合ドメインを誘導し、設計するためのTALEタンパク質の例示的な例は、米国特許第9,017,967号、および同特許で引用される参考文献に開示され、これらの全ては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
特定の実施形態において、megaTALは、TALE DNA結合ドメインの、その対応する標的DNA配列への結合に関与する1つ以上の反復単位を含むTALE DNA結合ドメインを含む。単一の「反復単位」(「反復」とも称される)は、典型的に33~35アミノ酸長である。各TALE DNA結合ドメイン反復単位は、典型的に反復の12位および/または13位に、反復可変二残基(RVD)を構成する1つまたは2つのDNA結合残基を含む。これらのTALE DNA結合ドメインのDNA認識のための天然(標準的)コードは、12位および13位のHD配列がシトシン(C)への結合をもたらし、NGがTに結合し、NIがAに、NNがGまたはAに結合し、NGがTに結合するように、決定されている。ある特定の実施形態においては、非標準的(非典型)RVDが企図される。
特定の実施形態で企図される特定のmegaTALにおいて使用するのに好適な非標準的RVDの例示的な例としては、グアニン(G)の認識のためのHH、KH、NH、NK、NQ、RH、RN、SS、NN、SN、KN;アデニン(A)の認識のためのNI、KI、RI、HI、SI;チミン(T)の認識のためのNG、HG、KG、RG;シトシン(C)の認識のためのRD、SD、HD、ND、KD、YG;AまたはGの認識のためのNV、HN;およびAまたはTまたはGまたはCの認識のためのH*、HA、KA、N*、NA、NC、NS、RA、S*[(*)は、13位のアミノ酸が不在であることを意味する]が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態で企図される特定のmegaTALにおいて使用するのに好適なRVDの追加の例示的な例としては、米国特許第8,614,092号に開示されるものがさらに挙げられ、同特許は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
特定の実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、3~30個の反復単位を含むTALE DNA結合ドメインを含む。ある特定の実施形態において、megaTALは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個のTALE DNA結合ドメイン反復単位を含む。好ましい実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、5~15個の反復単位、より好ましくは7~15個の反復単位、より好ましくは9~15個の反復単位、およびより好ましくは9、10、11、12、13、14、または15個の反復単位を含むTALE DNA結合ドメインを含む。
特定の実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、3~30個の反復単位を含むTALE DNA結合ドメインと、1組のTALE反復単位のC末端に位置する20個のアミノ酸を含む追加の単一の切頭型TALE反復単位、すなわち、追加のC末端ハーフTALE DNA結合ドメイン反復単位(本明細書の他の箇所で開示される(下記を参照)Cキャップのアミノ酸-20~-1)とを含む。故に、特定の実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、3.5~30.5個の反復単位を含むTALE DNA結合ドメインを含む。ある特定の実施形態において、megaTALは、3.5、4.5、5.5、6.5、7.5、8.5、9.5、10.5、11.5、12.5、13.5、14.5、15.5、16.5、17.5、18.5、19.5、20.5、21.5、22.5、23.5、24.5、25.5、26.5、27.5、28.5、29.5、または30.5個のTALE DNA結合ドメイン反復単位を含む。好ましい実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、5.5~15.5個の反復単位、より好ましくは7.5~15.5個の反復単位、より好ましくは9.5~15.5個の反復単位、およびより好ましくは9.5、10.5、11.5、12.5、13.5、14.5、または15.5個の反復単位を含むTALE DNA結合ドメインを含む。
特定の実施形態において、megaTALは、「N末端ドメイン(NTD)」ポリペプチドと、1つ以上のTALE反復ドメイン/単位と、「C末端ドメイン(CTD)」ポリペプチドと、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントとを含むTALエフェクター構造を含む。幾つかの実施形態において、NTD、TALE反復、および/またはCTDドメインは、同じ種に由来する。他の実施形態において、NTD、TALE反復、および/またはCTDドメインの1つ以上は、異なる種に由来する。
本明細書で使用されるとき、「N末端ドメイン(NTD)」ポリペプチドという用語は、自然発生TALE DNA結合ドメインのN末端部分または断片に隣接する配列を指す。NTD配列は、存在する場合、TALE DNA結合ドメイン反復単位がDNAに結合する能力を保持する限り、任意の長さのものであってよい。特定の実施形態において、NTDポリペプチドは、TALE DNA結合ドメインに対してN末端側に少なくとも120個~少なくとも140個またはそれよりも多くのアミノ酸を含む(0は、最もN末端側の反復単位のアミノ酸1である)。特定の実施形態において、NTDポリペプチドは、TALE DNA結合ドメインに対してN末端側に少なくとも約120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、または少なくとも140個のアミノ酸を含む。一実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、Xanthomonas TALEタンパク質の少なくともアミノ酸約+1~+122から少なくとも約+1~+137のNTDポリペプチドを含む(0は、最もN末端側の反復単位のアミノ酸1である)。特定の実施形態において、NTDポリペプチドは、Xanthomonas TALEタンパク質のTALE DNA結合ドメインに対してN末端側に少なくとも約122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、または137個のアミノ酸を含む。一実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、Ralstonia TALEタンパク質の少なくともアミノ酸+1~+121のNTDポリペプチドを含む(0は、最もN末端側の反復単位のアミノ酸1である)。特定の実施形態において、NTDポリペプチドは、Ralstonia TALEタンパク質のTALE DNA結合ドメインに対してN末端側に少なくとも約121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、または137個のアミノ酸を含む。
本明細書で使用されるとき、「C末端ドメイン(CTD)」ポリペプチドという用語は、自然発生TALE DNA結合ドメインのC末端部分または断片に隣接する配列を指す。CTD配列は、存在する場合、TALE DNA結合ドメイン反復単位がDNAに結合する能力を保持する限り、任意の長さのものであってよい。特定の実施形態において、CTDポリペプチドは、TALE DNA結合ドメインの最後の完全反復に対してC末端側に少なくとも20~少なくとも85またはそれよりも多くのアミノ酸を含む(最初の20個のアミノ酸は、最後のC末端完全反復単位に対してC末端側のハーフ反復単位である)。特定の実施形態において、CTDポリペプチドは、TALE DNA結合ドメインの最後の完全反復に対してC末端側に少なくとも約20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、443、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、または少なくとも85アミノ酸を含む。一実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、Xanthomonas TALEタンパク質の少なくともアミノ酸約-20~-1のCTDポリペプチドを含む(-20は、最後のC末端完全反復単位に対してC末端側のハーフ反復単位のアミノ酸1である)。特定の実施形態において、CTDポリペプチドは、Xanthomonas TALEタンパク質のTALE DNA結合ドメインの最後の完全反復に対してC末端側に少なくとも約20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1個のアミノ酸を含む。一実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、Ralstonia TALEタンパク質の少なくともアミノ酸約-20~-1のCTDポリペプチドを含む(-20は、最後のC末端完全反復単位に対してC末端側のハーフ反復単位のアミノ酸1である)。特定の実施形態において、CTDポリペプチドは、Ralstonia TALEタンパク質のTALE DNA結合ドメインの最後の完全反復に対してC末端側に少なくとも約20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1個のアミノ酸を含む。
特定の実施形態において、本明細書で企図されるmegaTALは、標的配列に結合するように遺伝子操作されたTALE DNA結合ドメインと、標的配列に結合し、それを切断するようにリプログラミングされたホーミングエンドヌクレアーゼと、任意選択で、本明細書の他の箇所で企図される1つ以上のリンカーポリペプチドと任意選択で互いに接合されたNTDおよび/またはCTDポリペプチドとを含む、融合ポリペプチドを含む。いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、TALE DNA結合ドメインと、任意選択でNTDおよび/またはCTDポリペプチドとを含むmegaTALはリンカーポリペプチドに融合され、これがホーミングエンドヌクレアーゼバリアントにさらに融合されることが、企図される。故に、TALE DNA結合ドメインは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントのDNA結合ドメインが結合した標的配列から約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15ヌクレオチド以内離れているDNA標的配列に結合する。このようにして、本明細書で企図されるmegaTALは、ゲノム編集の特異性、選択性、および効率を増加させる。
一実施形態において、megaTALは、リプログラミングされたホーミングエンドヌクレアーゼの結合部位の約4、5、または6ヌクレオチド、好ましくは、5または6ヌクレオチド以内上流のヌクレオチド配列に結合する、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントおよびTALE DNA結合ドメインを含む。
一実施形態において、megaTALは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント(配列番号17)により結合され、かつそれにより切断されるヌクレオチド配列の6ヌクレオチド上流である、配列番号18で示されるヌクレオチドに結合する、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントおよびTALE DNA結合ドメインを含む。好ましい実施形態では、megaTAL標的配列は、配列番号18である。
一実施形態において、megaTALは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント(配列番号17)により結合され、かつそれにより切断されるヌクレオチド配列の5ヌクレオチド上流である、配列番号19で示されるヌクレオチドに結合する、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントおよびTALE DNA結合ドメインを含む。好ましい実施形態では、megaTAL標的配列は、配列番号19である。
特定の実施形態において、本明細書において企図されるmegaTALは、約122個のアミノ酸~137個のアミノ酸のNTD、約9.5、約10.5、約11.5、約12.5、約13.5、約14.5、または約15.5個の結合反復単位、約20個のアミノ酸~約85個のアミノ酸のCTD、およびI-OnuI LHEバリアントを含む。特定の実施形態において、NTD、DNA結合ドメイン、およびCTDの任意の1個、2個、または全ては、任意の適切な組み合わせで、同一の種または異なる種から設計することができる。
特定の実施形態において、本明細書において企図されるmegaTALは、配列番号10~12のいずれか1つに示されるアミノ酸配列を含む。
好ましい実施形態において、本明細書において企図されるmegaTALは、配列番号10に示されるアミノ酸配列を含む。
好ましい実施形態において、本明細書において企図されるmegaTALは、配列番号11に示されるアミノ酸配列を含む。
好ましい実施形態において、本明細書において企図されるmegaTALは、配列番号12に示されるアミノ酸配列を含む。
特定の実施形態において、megaTALは、配列番号17または配列番号20に示されるヌクレオチド配列に結合し、かつそれを切断する、TALE DNA結合ドメインおよびI-OnuI LHEバリアントを含む。
3.エンドプロセシング酵素
特定の実施形態において企図されるゲノム編集組成物および方法は、ヌクレアーゼバリアントとエンドプロセシング酵素の1つ以上のコピーとを用いる細胞のゲノム編集を含む。特定の実施形態において、単一のポリヌクレオチドは、リンカー、自己切断型ペプチド配列、例えば、2A配列により、またはIRES配列により分離される、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントおよびエンドプロセシング酵素をコードする。特定の実施形態において、ゲノム編集組成物は、ヌクレアーゼバリアントをコードするポリヌクレオチドと、エンドプロセシング酵素をコードする別個のポリヌクレオチドを含む。特定の実施形態において、ゲノム編集組成物は、自己切断型ペプチドにより分離されるエンドプロセシング酵素のタンデムコピーに加えて、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントエンドプロセシング酵素単一ポリペプチド融合物をコードするポリヌクレオチドを含む。
「エンドプロセシング酵素」という用語は、ポリヌクレオチド鎖の露出末端を修飾する酵素を指す。ポリヌクレオチドは、二本鎖DNA(dsDNA)、一本鎖DNA(ssDNA)、RNA、DNAとRNAとの二本鎖ハイブリッド、および合成DNA(例えば、A、C、G、およびT以外の塩基を含む)であり得る。エンドプロセシング酵素は、1つ以上のヌクレオチドを付加することにより、1つ以上のヌクレオチドを除去することにより、リン酸基を除去もしくは修飾することにより、および/または水酸基を除去もしくは修飾することにより、露出したポリヌクレオチド鎖末端を修飾し得る。エンドプロセシング酵素は、エンドヌクレアーゼ切断部位における末端、または他の化学的もしくは機械的手段、例えば、せん断(例えば、ファインゲージニードルに通過させること、加熱、超音波処理、ミニビーズタンブリングおよび噴霧により)、電離放射線、紫外線照射、酸素ラジカル、化学的加水分解、および化学療法剤により生成された末端を修飾し得る。
特定の実施形態において、特定の実施形態において企図されるゲノム編集組成物および方法は、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALとDNAエンドプロセシング酵素を用いる細胞のゲノム編集を含む。
「DNAエンドプロセシング酵素」という用語は、DNAの露出末端を修飾する酵素を指す。DNAエンドプロセシング酵素は、平滑末端または付着末端(5’もしくは3’突出部分を伴う末端)を修飾し得る。DNAエンドプロセシング酵素は、一本鎖または二本鎖DNAを修飾し得る。DNAエンドプロセシング酵素は、エンドヌクレアーゼ切断部位における末端、または他の化学的もしくは機械的手段、例えば、せん断(例えば、ファインゲージニードルに通過させること、加熱、超音波処理、ミニビーズタンブリングおよび噴霧により)、電離放射線、紫外線照射、酸素ラジカル、化学的加水分解、および化学療法剤により生成された末端を修飾し得る。DNAエンドプロセシング酵素は、1つ以上のヌクレオチドを付加することにより、1つ以上のヌクレオチドを除去することにより、リン酸基を除去もしくは修飾することにより、および/または水酸基を除去もしくは修飾することにより、露出したDNA末端を修飾し得る。
本明細書において企図される特定の実施形態における使用に適するDNAエンドプロセシング酵素の例示的な例は、5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼ、3’-5’エキソヌクレアーゼ、5’フラップエンドヌクレアーゼ、ヘリカーゼ、ホスファターゼ、ヒドロラーゼ、およびテンプレート非依存性DNAポリメラーゼを含むが、これらに限定されない。
本明細書において企図される特定の実施形態における使用に適するDNAエンドプロセシング酵素のさらなる例示的な例は、Trex2、Trex1、膜貫通ドメインを伴わないTrex1、Apollo、Artemis、DNA2、Exo1、ExoT、ExoIII、Fen1、Fan1、MreII、Rad2、Rad9、TdT(末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ)、PNKP、RecE、RecJ、RecQ、ラムダエキソヌクレアーゼ、Sox、ワクシニアDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼIII、エキソヌクレアーゼVII、NDK1、NDK5、NDK7、NDK8、WRN、T7-エキソヌクレアーゼ遺伝子6、トリ骨髄芽球症ウイルスインテグレーションタンパク質(IN)、Bloom、アンタークティックホスファターゼ、アルカリホスファターゼ、ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK)、ApeI、緑豆(Mung Bean)ヌクレアーゼ、Hex1、TTRAP(TDP2)、Sgs1、Sae2、CUP、Polミュー、Polラムダ、MUS81、EME1、EME2、SLX1、SLX4、およびUL-12を含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本明細書において企図される細胞のゲノムを編集するためのゲノム編集組成物および方法は、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALおよびエキソヌクレアーゼを含むポリペプチドを含む。「エキソヌクレアーゼ」という用語は、3’もしくは5’末端のいずれかにおけるホスホジエステル結合を破壊する加水分解反応により、ポリヌクレオチド鎖の末端におけるホスホジエステル結合を切断する酵素またはドメインを指す。
本明細書において企図される特定の実施形態における使用に適するエキソヌクレアーゼの例示的な例は、hExoI、酵母ExoI、E.coli ExoI、hTREX2、マウスTREX2、ラットTREX2、hTREX1、マウスTREX1、ラットTREX1、およびラットTREX1を含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、DNAエンドプロセシング酵素は、3’-5’エキソヌクレアーゼ、好ましくは、Trex1またはTrex2、より好ましくは、Trex2、さらにより好ましくは、ヒトまたはマウスTrex2である。
D.ポリペプチド
種々のポリペプチドが本明細書において企図され、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、megaTAL、および融合ポリペプチドを含むが、これらに限定されない。好ましい実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1~12および22~24に記載されるアミノ酸配列を含む。「ポリペプチド」、「ポリペプチド断片」、「ペプチド」、および「タンパク質」は、別段の規定がない限り、従来の意味に従って、すなわち、アミノ酸の配列として交換可能に使用される。一実施形態において、「ポリペプチド」は、融合ポリペプチドおよび他のバリアントを含む。ポリペプチドは、様々な公知の組換えおよび/または合成技術のうちのいずれかを用いて調製され得る。ポリペプチドは、特定の長さに限定されず、例えば、それらは、完全長タンパク質配列、完全長タンパク質の断片、または融合タンパク質を含み得、ポリペプチドの翻訳後修飾、例えば、グリコシル化、アセチル化、リン酸化など、ならびに天然または非天然の両方の、当該技術分野で既知の他の修飾を含み得る。
本明細書で使用される「単離されたタンパク質」、「単離されたペプチド」、または「単離されたポリペプチド」および同様の用語は、ペプチドまたはポリペプチド分子の、細胞環境からの、および細胞の他の構成要素との会合からのインビトロ合成、単離、および/または精製を指し、すなわち、それは、インビボ物質と有意に会合していない。
特定の実施形態において企図されるポリペプチドの例示的な例は、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、megaTAL、エンドプロセシングヌクレアーゼ、融合ポリペプチド、およびそのバリアントを含むが、これらに限定されない。
ポリペプチドは、「ポリペプチドバリアント」を含む。ポリペプチドバリアントは、1つ以上のアミノ酸置換、欠失、付加、および/または挿入において天然ポリペプチドとは異なり得る。かかるバリアントは、天然であり得るか、または例えば、上述のポリペプチド配列の1つ以上のアミノ酸を修飾することによって合成によって生成され得る。例えば、特定の実施形態において、ポリペプチドへの1つ以上の置換、欠失、付加、および/または挿入を導入することによってヒトTCRα遺伝子の標的部位に結合し、かつそれを切断するホーミングエンドヌクレアーゼ、megaTALなどの生物学的特性を改善することが望ましい場合がある。特定の実施形態において、ポリペプチドには、本明細書で企図される任意の参照配列に対して少なくとも約65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%,85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含み、典型的には、バリアントが、参照配列の少なくとも1つの生物学的活性を維持する。
ポリペプチドバリアントは、生物学的に活性な「ポリペプチド断片」を含む。生物学的に活性なリペプチド断片の例示的な例は、DNA結合ドメイン、ヌクレアーゼドメインなどを含む。本明細書で使用されるとき、「生物学的に活性な断片」または「最小の生物学的に活性な断片」という用語は、少なくとも100%、少なくとも90%、少なくとも80%、少なくとも70%、少なくとも60%、少なくとも50%、少なくとも40%、少なくとも30%、少なくとも20%、少なくとも10%、または少なくとも5%の天然に存在するポリペプチド活性を保持するポリペプチド断片を指す。好ましい実施形態では、生物学的活性は、標的配列についての結合活性および/または切断活性である。ある特定の実施形態において、ポリペプチド断片は、少なくとも5~約1700アミノ酸長さのアミノ酸鎖を含み得る。ある特定の実施形態において、断片は、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700またはそれ以上のアミノ酸長であることが認識されよう。特定の実施形態において、ポリペプチドは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントの生物学的に活性な断片を含む。特定の実施形態において、本明細書において示されるポリペプチドは、「X」として示される1つ以上のアミノ酸を含み、アミノ酸配列番号において「X」が存在する場合には、任意のアミノ酸を指す。1つ以上の「X」残基は、本明細書において企図される特定の配列番号において示されるアミノ酸配列のN-およびC-残基に存在してもよい。「X」アミノ酸が存在しない場合、配列番号において示される残りのアミノ酸配列は生物学的に活性な断片とみなされ得る。
特定の実施形態において、ポリペプチドは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、例えば、配列番号6~7、またはmegaTAL(配列番号10~12)の生物学的に活性な断片を含む。生物学的に活性な断片は、N末端せん断および/またはC末端せん断を含み得る。特定の一実施形態において、生物学的に活性な断片は、対応する野生型ホーミングエンドヌクレアーゼ配列と比較して、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントの1、2、3、4、5、6、7、または8個のN末端アミノ酸を欠失しているか、その削除を含み、より好ましくは、対応する野生型ホーミングエンドヌクレアーゼ配列と比較して、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントの4個のN末端アミノ酸を欠失しているか、その削除を含む。特定の一実施形態において、生物学的に活性な断片は、対応する野生型ホーミングエンドヌクレアーゼ配列と比較して、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントの1、2、3、4、または5個のC末端アミノ酸を欠失しているか、その削除を含み、より好ましくは、対応する野生型ホーミングエンドヌクレアーゼ配列と比較して、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントの2個のC末端アミノ酸を欠失しているか、その削除を含む。好ましい一実施形態において、生物学的に活性な断片は、対応する野生型ホーミングエンドヌクレアーゼ配列と比較して、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントの4個のN末端アミノ酸および2個のC末端アミノ酸を欠失しているか、その削除を含む。
特定の一実施形態において、I-OnuIバリアントは、1、2、3、4、5、6、7、または8個の以下のN末端アミノ酸:M、A、Y、M、S、R、R、Eの削除を含み、および/または以下の1、2、3、4、または5個のC末端アミノ酸:R、G、S、F、Vの削除を含む。
特定の一実施形態において、I-OnuIバリアントは、1、2、3、4、5、6、7、または8個の以下のN末端アミノ酸:M、A、Y、M、S、R、R、Eの削除または置換を含み、および/または以下の1、2、3、4、または5個のC末端アミノ酸:R、G、S、F、Vの削除または置換を含む。
特定の一実施形態において、I-OnuIバリアントは、1、2、3、4、5、6、7、または8個の以下のN末端アミノ酸:M、A、Y、M、S、R、R、Eの削除を含み、および/または以下の1または2個のC末端アミノ酸:F、Vの削除を含む。
特定の一実施形態において、I-OnuIバリアントは、1、2、3、4、5、6、7、または8個の以下のN末端アミノ酸:M、A、Y、M、S、R、R、Eの削除または置換を含み、および/または以下の1または2個のC末端アミノ酸:F、Vの削除または置換を含む。
上述のように、ポリペプチドは、アミノ酸置換、欠失、切断短縮、および挿入を含む様々な方法で変更することができる。かかる操作のための方法は、一般に当該技術分野で既知である。例えば、参照ポリペプチドのアミノ酸配列バリアントは、DNAにおける変異によって調製され得る。変異誘発およびヌクレオチド配列変更は、当該技術分野で公知である。例えば、Kunkel(1985、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.82:488-492)、Kunkel et al.、(1987、Methods in Enzymol、154:367-382)、米国特許第4,873,192号、Watson、J.D. et al.、(Molecular Biology of the Gene、Fourth Edition、Benjamin/Cummings、Menlo Park、Calif.、1987)およびそれらで引用されている参考文献を参照されたい。目的となるタンパク質の生物学的活性に影響を及ぼさない適切なアミノ酸置換に対するガイダンスは、Dayhoff et al.,(1978)Atlas of Protein Sequence and Structure(Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.)のモデルにおいて見出され得る。
ある特定の実施形態において、バリアントは、1つ以上の保存的置換を含有するであろう。「保存的置換」は、アミノ酸が同様の特性を有する別のアミノ酸で置換され、そのためペプチド化学分野の当業者によってポリペプチドの二次構造およびハイドロパシー特性が実質的に変化しないことが予期されるような置換である。修飾は、特定の実施形態で企図されるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの構造において行われ得、ポリペプチドは、少なくとも約を有し、依然として望ましい特性を有するバリアントまたは誘導体ポリペプチドをコードする機能的分子を含むポリペプチドを含む。同等の、またはさらに改良された、バリアントポリペプチドを作製するためポリペプチドのアミノ酸配列を変更することが望ましいとき、当業者は、例えば、表1に従って例えば、コードするDNA配列のコドンのうちの1つ以上を変化させ得る。
アミノ酸残基が、生物学的活性を廃止することなく、置換、挿入、または欠失され得る決定するためのガイダンスは、DNASTAR、DNA Strider、Geneious、Macベクター、またはベクターNTIソフトウェアなどの当該技術分野で公知のコンピュータプログラムを用いて見出され得る。好ましくは、本明細書に開示されるタンパク質バリアントのアミノ酸変化は、保存的アミノ酸変化、すなわち、同様に荷電したまたは非荷電のアミノ酸の置換である。保存的アミノ酸変化は、それらの側鎖に関連するアミノ酸のファミリーのうちの1つの置換を伴う。天然に存在するアミノ酸は、一般に、4つのファミリー:酸性(アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩)、塩基性(リジン、アルギニン、ヒスチジン)、非極性(アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、および非荷電極性(グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン)アミノ酸に分類される。フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンは、しばしば、芳香族アミノ酸として一緒に分類される。ペプチドまたはタンパク質において、アミノ酸の好適な保存的置換は、当業者に知られており、一般に、得られる分子の生物学的活性を変更することなく行われ得る。当業者は、全般に、ポリペプチドの非必須領域における単一アミノ酸置換が、生物学的活性を実質的に変更しないことを認識する(例えば、Watson et al.Molecular Biology of the Gene,4th Edition,1987,The Benjamin/Cummings Pub.Co.,p.224を参照されたい)。
一実施形態において、2つ以上のポリペプチドの発現が所望である場合、それらをコードするポリヌクレオチド配列を、本明細書の他の箇所で開示されているIRES配列によって分離することができる。
特定の実施形態で企図されるポリペプチドは、融合ポリペプチドを含む。特定の実施形態において、融合ポリペプチドおよび融合ポリヌクレオチドをコードするポリペプチドが、提供される。融合ポリペプチドおよび融合タンパク質は、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10のポリペプチドセグメントを有するポリペプチドを指す。
別の実施形態において、2つ以上のポリペプチドは、本明細書の他の箇所で開示される、1つ以上の自己切断型ポリペプチド配列を含む融合タンパク質として発現され得る。
一実施形態において、本明細書で企図される融合タンパク質は、1つ以上のDNA結合ドメインおよび1つ以上のヌクレアーゼ、ならびに1つ以上のリンカーおよび/または自己切断型ポリペプチドを含む。
一実施形態において、本明細書で企図される融合タンパク質は、ヌクレアーゼバリアント;リンカーまたは自己切断型ペプチド;ならびに5’-3’エキソヌクレアーゼ、5’-3’アルカリエキソヌクレアーゼおよび3’-5’エキソヌクレアーゼ(例えば、Trex2)を含むがこれらに限定されないエンドプロセシング酵素を含む。
融合ポリペプチドは、1つ以上のポリペプチドドメインまたはセグメントを含むことができ、これらは、シグナルペプチド、細胞透過性ペプチドドメイン(CPP)、DNA結合ドメイン、ヌクレアーゼドメイン等、エピトープタグ(例えば、マルトース結合タンパク質(「MBP」)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、HIS6、MYC、FLAG、V5、VSV-G、およびHA)、ポリペプチドリンカー、およびポリペプチド切断シグナルが挙げられるが、これらに限定されない。融合ポリペプチドは、C末端からC末端、N末端からN末端、またはN末端からC末端に連結することも可能であるが、それらは、典型的に、C末端からN末端に連結される。特定の実施形態において、融合タンパク質のポリペプチドは、任意の順番であり得る。融合ポリペプチドまたは融合タンパク質はまた、融合ポリペプチドの所望の活性が保存されている限りは、保守的に修飾されたバリアント、多型バリアント、対立遺伝子、変異体、部分配列、および種間ホモログも含むことができる。融合ポリペプチドは、化学的な合成方法によって、または2つの部分間の化学結合によって産生することができるか、または一般に、他の標準の技法を使用して調製することもできる。融合ポリペプチドを含むライゲーションされたDNA配列は、本明細書の他の箇所で開示されるように、好適な転写または翻訳制御要素に作動可能に連結されている。
融合ポリペプチドは、任意選択で、1つ以上のポリペプチドまたはポリペプチド内のドメインを連結させるために使用することができるリンカーを含む。ペプチドリンカー配列は、ポリペプチドドメインがそれらの所望の機能を発揮することができるように、各ポリペプチドがその適切な二次および三次構造に折り畳むのを確保するのに十分な距離により、任意の2つ以上のポリペプチド構成要素を分離するために使用され得る。かかるペプチドリンカー配列は、当該技術分野で標準的な技術を使用して融合ポリペプチドに組み込まれる。好適なペプチドリンカー配列は、以下の因子:(1)可撓性延長配座を採用する能力、(2)第1のおよび第2のポリペプチド上の機能的エピトープと相互作用し得る二次構造を採用できない能力、ならびに(3)ポリペプチド機能的エピトープと反応し得る疎水性または荷電残基の欠如、に基づいて選択され得る。好ましいペプチドリンカー配列は、Gly、Asn、およびSer残基を含む。ThrおよびAlaなどの他の近い中性アミノ酸はまた、リンカー配列において使用され得る。リンカーとして有用に使用され得るアミノ酸配列は、Maratea et al.,Gene 40:39-46,1985、Murphy et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:8258-8262,1986、米国特許第4,935,233号および米国特許第4,751,180号に開示されるものを含む。リンカー配列は、特定の融合ポリペプチドセグメントが、機能的ドメインを分離し、立体干渉を防ぐために使用され得る非必須N末端アミノ酸領域を含むとき、必要とされない。好ましいリンカーは、典型的に、組換え融合タンパク質の一部として合成される可撓性アミノ酸部分配列である。リンカーポリペプチドは、1~200アミノ酸長、1~100アミノ酸長、または1~50アミノ酸長であり得、その間の全ての整数値を含む。
例示的なリンカーは、以下のアミノ酸配列:グリシンポリマーG)n;グリシン-セリンポリマー(G1-5S1-5)n、式中、nは、少なくとも1、2、3、4、または5個の整数である;グリシン-アラニンポリマー;アラニン-セリンポリマー;GGG(配列番号30);DGGGS(配列番号31);TGEKP(配列番号32)(例えば、Liu et al.,PNAS 5525-5530(1997)を参照されたい);GGRR(配列番号33)(Pomerantz et al.,1995、上記);(GGGGS)n、式中、n=1、2、3、4または5である(配列番号34)(Kim et al.,PNAS 93、1156-1160(1996.);EGKSSGSGSESKVD(配列番号35)(Chaudhary et al.,1990、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87:1066-1070);KESGSVSSEQLAQFRSLD(配列番号36)(Bird et al.,1988、Science 242:423-426)ら、GGRRGGGS(配列番号37);LRQRDGERP(配列番号38);LRQKDGGGSERP(配列番号39);LRQKD(GGGS)2ERP(配列番号40)を含むが、これらに限定されない。代替として、可撓性リンカーは、DNA結合部位およびペプチド自体の両方をモデリングし得るコンピュータプログラム(Desjarlais & Berg,PNAS 90:2256-2260(1993)、PNAS 91:11099-11103(1994)を使用して、またはファージディスプレイ方法によって理性的に設計され得る。
融合ポリペプチドは、本明細書に記載のポリペプチドドメインのそれぞれの間または内在性オープンリーディングフレームとドナー修復テンプレートによってコードされるポリペプチドとの間にポリペプチド切断シグナルをさらに含み得る。その上、ポリペプチド切断部位は、任意のリンカーペプチド配列に入れることができる。代表的なポリペプチド切断シグナルには、プロテアーゼ切断部位、ヌクレアーゼ切断部位(例えば、希な制限酵素認識部位、自己切断型リボザイム認識部位)、および自己切断型ウイルスオリゴペプチドなどのポリペプチド切断認識部位が含まれる(deFelipe and Ryan,2004.Traffic,5(8);616-26を参照されたい)。
好適なプロテアーゼ切断部位および自己切断型ペプチドは、当業者に既知である(例えば、Ryan et al.,1997.J.Gener.Virol.78、699-722;Scymczak et al.,(2004)Nature Biotech.5、589-594を参照されたい)。代表的なプロテアーゼ切断部位としては、ポチウイルスNIaプロテアーゼ(例えば、タバコetchウイルスプロテアーゼ)、ポチウイルスHCプロテアーゼ、ポチウイルスP1(P35)プロテアーゼ、ビオウイルス(byovirus)NIaプロテアーゼ、ビオウイルスRNA-2コードプロテアーゼ、アフトウイルスLプロテアーゼ、エンテロウイルス2Aプロテアーゼ、ライノウイルス2Aプロテアーゼ、ピコルナ3Cプロテアーゼ、コモウイルス24Kプロテアーゼ、ネポウイルス24Kプロテアーゼ、RTSV(イネツングロスフェリカルウイルス)3C様プロテアーゼ、PYVF(パースニップ黄斑ウイルス)3C様プロテアーゼ、ヘパリン、トロンビン、第Xa因子、およびエンテロキナーゼの切断部位が挙げられるが、これらに限定されない。その高い切断厳密性により、TEV(タバコetchウイルス)プロテアーゼ切断部位は、一実施形態において、例えば、EXXYXQ(G/S)(配列番号41)、例えば、ENLYFQG(配列番号42)およびENLYFQS(配列番号43)(式中、Xは、任意のアミノ酸を表す)(TEVによる切断は、QとGまたはQとSとの間に生じる)が好ましい。
ある特定の実施形態において、自己切断型ポリペプチド部位は、2Aまたは2A様部位、配列またはドメインを含む(Donnelly et al.,2001.J.Gen.Virol.82:1027-1041)。特定の実施形態において、ウイルス2Aペプチドは、アフトウイルス2Aペプチド、ポチウイルス2Aペプチド、またはカルジオウイルス2Aペプチドである。
一実施形態において、ウイルス2Aペプチドは、口蹄疫ウイルス(FMDV)2Aペプチド、ウマ鼻炎Aウイルス(ERAV)2Aペプチド、ゾーシーアシグナウイルス(TaV)2Aペプチド、ブタテッショウウイルス-1(PTV-1)2Aペプチド、タイロウイルス2Aペプチド、および脳心筋炎ウイルス2Aペプチドからなる群から選択される。
E.ポリヌクレオチド
特定の実施形態において、本明細書において企図される1つ以上のホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、megaTAL、エンドプロセシング酵素をコードするポリヌクレオチドが提供される。本明細書で使用されるとき、「ポリヌクレオチド」または「核酸」という用語は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、およびDNA/RNAハイブリッドを指す。ポリヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖であってもよく、また、組換え、合成、または単離のいずれかであり得る。ポリヌクレオチドとしては、プレメッセンジャーRNA(プレ-mRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、RNA、短干渉RNA(siRNA)、短ヘアピンRNA(shRNA)、マイクロRNA(miRNA)、リボザイム、ゲノムRNA(gRNA)、プラス鎖RNA(RNA(+))、マイナス鎖RNA(RNA(-))、tracrRNA、crRNA、単一ガイドRNA(sgRNA)、合成RNA、合成mRNA、ゲノムDNA(gDNA)、PCR増幅DNA、相補的DNA(cDNA)、合成DNA、または組換えDNAが挙げられるが、これらに限定されない。ポリヌクレオチドは、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドのいずれか、またはヌクレオチドのいずれかの型の修飾型、ならびに全ての中間の長さの、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも5000、少なくとも10000、または少なくとも15000またはそれ以上のヌクレオチド長のヌクレオチドの多量体型を指す。この文脈において、「中間の長さ」は、6、7、8、9などの、101、102、103などの、151、152、153などの、201、202、203などの引用された値の間の任意の長さを意味することは容易に理解されよう。特定の実施形態において、ポリヌクレオチドまたはバリアントは、参照配列に対して、少なくともまたは約50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する。
特定の実施形態において、ポリヌクレオチドは、コドン最適化されてもよい。本明細書で使用されるとき、「コドン最適化された」という用語は、ポリペプチドの発現、安定性、および/または活性を増大するためにポリペプチドをコードするポリヌクレオチドのコードを置換することを指す。コドン最適化に影響する因子は、以下:(i)2つ以上の生体もしくは遺伝子間のコドンバイアス、または合成的に構築されたバイアステーブルの変動、(ii)生体、遺伝子、または遺伝子セット内のコドンバイアスの程度における変動、(iii)文脈を含むコドンの系統的変動、(iv)tRNAをデコードすることによるコドンの変動、(v)トリプレットの全体または一部のいずれかのGC%によるコドンの変動、(vi)参照配列、例えば、自然発生配列に類似の程度における変動、(vii)コドン頻度カットオフにおける変動、(viii)DNA配列から転写されたmRNAの構造的役割、(ix)コドン置換セットの設計が基づくDNA配列の機能についての以前の知識、(x)各アミノ酸についてのコドンセットの系統的変動、および/または(xi)疑似翻訳開始部位の孤立除去、の1つ以上を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオチド」という用語は、リン酸化した糖とのN-グリコシド結合における複素環式窒素塩基を指す。ヌクレオチドは、中性塩基、および当該分野において認識される種々の修飾塩基を含むことが理解される。かかる塩基は一般的に、ヌクレオチド糖部分の1’位に位置する。ヌクレオチドは一般的に、塩基、糖、およびリン酸基を含む。リボ核酸(RNA)では、糖はリボースであり、デオキシリボ核酸(DNA)では、糖は、デオキシリボースであり、すなわち、リボース中に存在する糖はヒドロキシル基を欠失している。例示的な天然の窒素塩基は、プリン、アデノシン(A)およびグアニジン(G)、ならびにピリミジン、シチジン(C)およびチミジン(T)(またはRNAの文脈においては、ウラシル(U))を含む。デオキシリボースのC-1原子は、ピリミジンのN-1またはプリンのN-9に結合する。ヌクレオチドは通常、モノ、ジ-、またはトリリン酸エステルである。ヌクレオチドは、糖、リン酸、および/または塩基部分において非修飾であるか、または修飾されることができる(また互換的に、ヌクレオチドアナログ、ヌクレオチド誘導体、修飾ヌクレオチド、非天然ヌクレオチド、および非標準ヌクレオチドとも称され、例えば、WO 92/07065およびWO 93/15187を参照されたい)。修飾された核酸塩基の例は、Limbach et al.,(1994、Nucleic Acids Res.22、2183-2196)により要約されている。
ヌクレオチドは、糖のC-5に結合したヒドロキシル基上に生じるエステル化を伴う、ヌクレオシドのリン酸エステルとしても見なされ得る。本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド」という用語は、糖とのN-グリコシド結合における複素環式窒素塩基を指す。ヌクレオシドは、当該技術分野において、天然塩基を含むことが認識され、また、周知の修飾塩基を含むことも認識される。かかる塩基は一般的に、ヌクレオシド糖部分の1’位に位置する。ヌクレオシドは一般的に、塩基および糖基を含む。ヌクレオシドは、糖および/または塩基部分において非修飾であるか、または修飾されることができる(また互換的に、ヌクレオシドアナログ、ヌクレオシド誘導体、修飾ヌクレオシド、非天然ヌクレオシド、および非標準ヌクレオシドとも称される)。上記したように、修飾された核酸塩基の例は、Limbach et al.,(1994、Nucleic Acids Res.22、2183-2196)により要約されている。
ポリヌクレオチドの例示的な例としては、配列番号1~12および22~24をコードするポリヌクレオチド、ならびに配列番号13~16および25~27に示されるポリヌクレオチド配列が挙げられるが、これらに限定されない。
種々の例示的実施形態において、本明細書において企図されるポリヌクレオチドは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、megaTAL、エンドプロセシング酵素、融合ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、ならびに本明細書において企図されるポリヌクレオチドを含む発現ベクター、ウイルスベクターおよび導入用プラスミド、を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「ポリヌクレオチドバリアント」および「バリアント」などの用語は、以下に定義される厳密な条件下で、参照配列でハイブリダイズする参照ポリヌクレオチド配列またはポリヌクレオチドで実質的な配列同一性を示すポリヌクレオチドを指す。これらの用語はまた、少なくとも1つのヌクレオチドの付加、欠失、置換、または修飾によって参照ポリヌクレオチドと区別されるポリヌクレオチドも包含する。したがって、「ポリヌクレオチドバリアント」および「バリアント」という用語には、1つ以上のヌクレオチドが、付加または欠失され、または修飾される、または異なるヌクレオチドで置き換えられるポリヌクレオチドが含まれる。これに関して、変異、付加、欠失、および置換を含む、ある特定の変更が、参照ポリヌクレオチドに行われ得、それによって、変更されたポリヌクレオチドが、参照ポリヌクレオチドの生物学的機能または活性を保持することが当該技術分野で十分に理解される。
一実施形態において、ポリヌクレオチドは、厳密な条件下で、標的核酸配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。「厳密な条件」下でハイブリダイズすることは、互いに少なくとも60%と同一するヌクレオチド配列がハイブリダイズのままである、ハイブリダイゼーションプロトコルを説明する。一般に、厳密な条件は、定義されたイオン強度およびpHで特異的な配列に対して熱融解点(Tm)よりも約5°C低くなるように選択される。Tmは、標的配列に相補的なプローブの50%が平衡状態で標的配列にハイブリダイズする温度(定義されたイオン強度、pH、および核酸濃度下で)である。標的配列が、一般に過剰に存在するため、Tmでは、プローブの50%が、平衡状態で占有されている。
本明細書で使用される、「配列同一性」または、例えば、「配列50%同一性」という記述は、比較ウィンドウ上のヌクレオチドベースまたはアミノ酸ベースで同一である程度を指す。故に、「配列同一性の割合」は、比較ウィンドウ上の2つの最適に整列させた配列を比較し、同一の核酸塩基(例えば、A、T、C、G、I)または同一のアミノ酸残基(例えば、Ala、Pro、Ser、Thr、Gly、Val、Leu、Ile、Phe、Tyr、Trp、Lys、Arg、His、Asp、Glu、Asn、Gln、Cys、およびMet)が両方の配列中に生じる位置の数を決定し、一致した位置の数を得、その一致した位置の数を比較ウィンドウ(すなわち、ウィンドウサイズ)中の位置の総数で割り、その結果に100を乗じることによって計算し、配列同一性の割合を得ることができる。典型的に、ポリペプチドバリアントが、参照ポリペプチドの少なくとも1つの生物学的活性を維持する場合に、本明細書に記載の参照配列のうちのいずれかに対して少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するヌクレオチドおよびポリペプチドが含まれる。
2つ以上のポリヌクレオチドまたはポリペプチド間の配列関係を説明するために使用される用語には、「参照配列」、「比較ウィンドウ」、「配列同一性」、「配列同一性の割合」、および「実質的な同一性」が含まれる。「参照配列」は、ヌクレオチドおよびアミノ酸残基を含めて、長さが少なくとも12個、しばしば、15~18個、多くの場合、少なくとも25個のモノマー単位である。2つのポリヌクレオチドは、それぞれ、(1)2つのポリヌクレオチド間で類似性がある配列(すなわち、完全なポリヌクレオチド配列の一部のみ)、および(2)2つのポリヌクレオチド間で多様性がある配列を含み得るため、2つ(またはそれ以上)のポリヌクレオチド間の配列比較は、典型的には、配列類似性の局所領域を特定および比較するために、「比較ウィンドウ」上の2つのポリヌクレオチドを比較することによって行われる。「比較ウィンドウ」は、2つの配列を最適に整列させた後に、配列が同数の連続した位置の参照配列と比較される少なくとも6個の連続した位置、一般的には約50~約100個、より一般的には約100~約150個の概念セグメントを指す。比較ウィンドウは、2つの配列の最適なアライメントのために、(付加または欠失を含まない)参照配列と比較して約20%以下の付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含んでもよい。比較ウィンドウを整列させるための配列の最適なアライメントは、アルゴリズム(Wisconsin Genetics Software Package Release 7.0、Genetics Computer Group、575 Science Drive(Madison,WI,USA)のGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)のコンピュータ実装によって、または検査および選択された様々な方法のいずれかによって生成された最良のアライメント(すなわち、比較ウィンドウ上で最も高い割合の相同性を生じること)によって行うことができる。例えば、Altschul et al.,1997、Nucl.Acids Res.25:3389によって開示されるようなプログラムのBLASTファミリーも参照することができる。配列分析の詳細な議論は、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons Inc.,1994-1998,Chapter 15のユニット19.3に見出すことができる。
本明細書で使用される、「単離ポリヌクレオチド」は、天然に存在する状態でそれに隣接する配列から精製されているポリヌクレオチド、例えば、通常、断片に隣接する配列から除去されているDNA断片を指す。特定の実施形態において、「単離ポリヌクレオチド」は、特定の実施形態において、「単離ポリヌクレオチド」は、天然で存在せず、人間の手によって作製された、相補的DNA(cDNA)、組換えポリヌクレオチド、合成ポリヌクレオチド、または他のポリヌクレオチドを指す。
種々の実施形態において、ポリヌクレオチドは、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、megaTAL、およびエンドプロセシング酵素を含むが、これらに限定されない、本明細書において企図されるポリペプチドをコードするmRNAを含む。特定の実施形態において、mRNAは、キャップ、1つ以上のヌクレオチド、およびポリ(A)テールを含む。
本明細書で使用されるとき、「5’キャップ」または「5’キャップ構造」または「5’キャップ部分」は、mRNAの5’末端に取り込まれた化学的修飾を指す。5’キャップは、核外輸送、mRNA安定性、および翻訳に関与する。
特定の実施形態において、本明細書において企図されるmRNAは、mRNA分子の末端グアノシンキャップ残基と5’-末端転写センスヌクレオチドとの間の5’-ppp-5’-トリホスフェート結合を含む5’キャップを含むことができる。次いで、この5’-グアニル化キャップはメチル化され、N7-メチル-グアニル化残基を生成することができる。
本明細書において企図されるmRNAポリヌクレオチドの特定の実施形態における使用に適する5’キャップの例示的な例は、非メチル化5’キャップアナログ、例えば、G(5’)ppp(5’)G、G(5’)ppp(5’)C、G(5’)ppp(5’)A;メチル化5’キャップアナログ、例えば、m7G(5’)ppp(5’)G、m7G(5’)ppp(5’)C、およびm7G(5’)ppp(5’)A;ジメチル化5’キャップアナログ、例えば、m2,7G(5’)ppp(5’)G、m2,7G(5’)ppp(5’)C、およびm2,7G(5’)ppp(5’)A;トリメチル化5’キャップアナログ、例えば、m2,2,7G(5’)ppp(5’)G、m2,2,7G(5’)ppp(5’)C、およびm2,2,7G(5’)ppp(5’)A;ジメチル化対称性5’キャップアナログ、例えば、m7G(5’)pppm7(5’)G、m7G(5’)pppm7(5’)C、およびm7G(5’)pppm7(5’)A;ならびに逆転写5’キャップアナログ、例えば、逆転写キャップアナログ(ARCA)キャップ、設計された3’O-Me-m7G(5’)ppp(5’)G、2’O-Me-m7G(5’)ppp(5’)G、2’O-Me-m7G(5’)ppp(5’)C、2’O-Me-m7G(5’)ppp(5’)A、m72’d(5’)ppp(5’)G、m72’d(5’)ppp(5’)C、m72’d(5’)ppp(5’)A、3’O-Me-m7G(5’)ppp(5’)C、3’O-Me-m7G(5’)ppp(5’)A、m73’d(5’)ppp(5’)G、m73’d(5’)ppp(5’)C、m73’d(5’)ppp(5’)A、およびそれらのテトラホスフェート誘導体)(例えば、Jemielity et al.,RNA、9:1108-1122(2003)を参照されたい)を含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、mRNAは、トリホスフェート結合を介して最初に転写されたヌクレオチドの5’-末端に7-メチルグアニル化(「m7G」)結合され、7G(5’)ppp(5’)N[式中、Nはヌクレオシドである]を生じる、5’キャップを含む。
幾つかの実施形態において、mRNAは、キャップがキャップ0構造(キャップ0構造は、塩基1および2に連結されたリボースの2’-O-メチル残基を欠失している)、キャップ1構造(キャップ1構造は、塩基2において2’-O-メチル残基を有する)、またはキャップ2構造(キャップ2構造は、塩基2および3の両方に連結された2’-O-メチル残基を有する)である、5’キャップを含む。
一実施形態において、mRNAは、m7G(5’)ppp(5’)Gキャップを含む。
一実施形態において、mRNAは、ARCAキャップを含む。
特定の実施形態において、本明細書において企図されるmRNAは、1つ以上の修飾されたヌクレオシドを含む。
一実施形態において、mRNAは、プソイドウリジン、ピリジン-4-オンリボヌクレオシド、5-アザ-ウリジン、2-チオ-5-アザ-ウリジン、2-チオウリジン、4-チオ-プソイドウリジン、2-チオ-プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、3-メチルウリジン、5-カルボキシメチル-ウリジン、1-カルボキシメチル-プソイドウリジン、5-プロピニル-ウリジン、1-プロピニル-プソイドウリジン、5-タウリノメチルウリジン、1-タウリノメチル-プソイドウリジン、5-タウリノメチル-2-チオ-ウリジン、1-タウリノメチル-4-チオ-ウリジン、5-メチル-ウリジン、1-メチル-プソイドウリジン、4-チオ-1-メチル-プソイドウリジン、2-チオ-1-メチル-プソイドウリジン、1-メチル-1-デアザ-プソイドウリジン、2-チオ-1-メチル-1-デアザ-プソイドウリジン、ジヒドロウリジン、ジヒドロプソイドウリジン、2-チオ-ジヒドロウリジン、2-チオ-ジヒドロプソイドウリジン、2-メトキシウリジン、2-メトキシ-4-チオ-ウリジン、4-メトキシ-プソイドウリジン、4-メトキシ-2-チオ-プソイドウリジン、5-アザ-シチジン、プソイドシチジン、3-メチル-シチジン、N4-アセチルシチジン、5-ホルミルシチジン、N4-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、1-メチル-プソイドシチジン、ピロロ-シチジン、ピロロ-プソイドシチジン、2-チオ-シチジン、2-チオ-5-メチル-シチジン、4-チオ-プソイドシチジン、4-チオ-1-メチル-プソイドシチジン、4-チオ-1-メチル-1-デアザ-プソイドシチジン、1-メチル-1-デアザ-プソイドシチジン、ゼブラリン、5-アザ-ゼブラリン、5-メチル-ゼブラリン、5-アザ-2-チオ-ゼブラリン、2-チオ-ゼブラリン、2-メトキシ-シチジン、2-メトキシ-5-メチル-シチジン、4-メトキシ-プソイドシチジン、4-メトキシ-1-メチル-プソイドシチジン、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-アデニン、7-デアザ-8-アザ-アデニン、7-デアザ-2-アミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2-アミノプリン、7-デアザ-2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2,6-ジアミノプリン、1-メチルアデノシン、N6-メチルアデノシン、N6-イソペンテニルアデノシン、N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン、2-メチルチオ-N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン、N6-グリシニルカルバモイルアデノシン、N6-スレオニルカルバモイルアデノシン、2-メチルチオ-N6-スレオニルカルバモイルアデノシン、N6,N6-ジメチルアデノシン、7-メチルアデニン、2-メチルチオ-アデニン、2-メトキシ-アデニン、イノシン、1-メチル-イノシン、ワイオシン、ワイブトシン、7-デアザ-グアノシン、7-デアザ-8-アザ-グアノシン、6-チオ-グアノシン、6-チオ-7-デアザ-グアノシン、6-チオ-7-デアザ-8-アザ-グアノシン、7-メチル-グアノシン、6-チオ-7-メチル-グアノシン、7-メチルイノシン、6-メトキシ-グアノシン、1-メチルグアノシン、N2-メチルグアノシン、N2,N2-ジメチルグアノシン、8-オキソ-グアノシン、7-メチル-8-オキソ-グアノシン、1-メチル-6-チオ-グアノシン、N2-メチル-6-チオ-グアノシン、およびN2,N2-ジメチル-6-チオ-グアノシンからなる群より選択された、グアノシン1つ以上の修飾されたヌクレオシドを含む。
一実施形態において、mRNAは、プソイドウリジン、ピリジン-4-オンリボヌクレオシド、5-アザ-ウリジン、2-チオ-5-アザ-ウリジン、2-チオウリジン、4-チオ-プソイドウリジン、2-チオ-プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、3-メチルウリジン、5-カルボキシメチル-ウリジン、1-カルボキシメチル-プソイドウリジン、5-プロピニル-ウリジン、1-プロピニル-プソイドウリジン、5-タウリノメチルウリジン、1-タウリノメチル-プソイドウリジン、5-タウリノメチル-2-チオ-ウリジン、1-タウリノメチル-4-チオ-ウリジン、5-メチル-ウリジン、1-メチル-プソイドウリジン、4-チオ-1-メチル-プソイドウリジン、2-チオ-1-メチル-プソイドウリジン、1-メチル-1-デアザ-プソイドウリジン、2-チオ-1-メチル-1-デアザ-プソイドウリジン、ジヒドロウリジン、ジヒドロプソイドウリジン、2-チオ-ジヒドロウリジン、2-チオ-ジヒドロプソイドウリジン、2-メトキシウリジン、2-メトキシ-4-チオ-ウリジン、4-メトキシ-プソイドウリジン、および4-メトキシ-2-チオ-プソイドウリジンからなる群より選択された1つ以上の修飾されたヌクレオシドを含む。
一実施形態において、mRNAは、5-アザ-シチジン、プソイドシチジン、3-メチル-シチジン、N4-アセチルシチジン、5-ホルミルシチジン、N4-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、1-メチル-プソイドシチジン、ピロロ-シチジン、ピロロ-プソイドシチジン、2-チオ-シチジン、2-チオ-5-メチル-シチジン、4-チオ-プソイドシチジン、4-チオ-1-メチル-プソイドシチジン、4-チオ-1-メチル-1-デアザ-プソイドシチジン、1-メチル-1-デアザ-プソイドシチジン、ゼブラリン、5-アザ-ゼブラリン、5-メチル-ゼブラリン、5-アザ-2-チオ-ゼブラリン、2-チオ-ゼブラリン、2-メトキシ-シチジン、2-メトキシ-5-メチル-シチジン、4-メトキシ-プソイドシチジン、および4-メトキシ-1-メチル-プソイドシチジンからなる群より選択された、1つ以上の修飾されたヌクレオシドを含む。
一実施形態において、mRNAは、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-アデニン、7-デアザ-8-アザ-アデニン、7-デアザ-2-アミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2-アミノプリン、7-デアザ-2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2,6-ジアミノプリン、1-メチルアデノシン、N6-メチルアデノシン、N6-イソペンテニルアデノシン、N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン、2-メチルチオ-N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン、N6-グリシニルカルバモイルアデノシン、N6-スレオニルカルバモイルアデノシン、2-メチルチオ-N6-スレオニルカルバモイルアデノシン、N6,N6-ジメチルアデノシン、7-メチルアデニン、2-メチルチオ-アデニン、および2-メトキシ-アデニンからなる群より選択された、1つ以上の修飾されたヌクレオシドを含む。
一実施形態において、mRNAは、イノシン、1-メチル-イノシン、ワイオシン、ワイブトシン、7-デアザ-グアノシン、7-デアザ-8-アザ-グアノシン、6-チオ-グアノシン、6-チオ-7-デアザ-グアノシン、6-チオ-7-デアザ-8-アザ-グアノシン、7-メチル-グアノシン、6-チオ-7-メチル-グアノシン、7-メチルイノシン、6-メトキシ-グアノシン、1-メチルグアノシン、N2-メチルグアノシン、N2,N2-ジメチルグアノシン、8-オキソ-グアノシン、7-メチル-8-オキソ-グアノシン、1-メチル-6-チオ-グアノシン、N2-メチル-6-チオ-グアノシン、およびN2,N2-ジメチル-6-チオ-グアノシンからなる群より選択された、1つ以上の修飾されたヌクレオシドを含む。
一実施形態において、mRNAは、1つ以上のプソイドウリジン、1つ以上の5-メチル-シトシン、および/または1つ以上の5-メチル-シチジンを含む。
一実施形態において、mRNAは、1つ以上のプソイドウリジンを含む。
一実施形態において、mRNAは、1つ以上の5-メチル-シチジンを含む。
一実施形態において、mRNAは、1つ以上の5-メチル-シトシンを含む。
特定の実施形態において、本明細書において企図されるmRNAは、エキソヌクレアーゼ分解からmRNAを保護するため、mRNAを安定化するため、翻訳を促進するための補助のために、ポリ(A)テールを含む。特定の実施形態において、mRNAは、3’ポリ(A)テール構造を含む。
特定の実施形態において、ポリ(A)テールの長さは、少なくとも約10、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、もしくは少なくとも約500個の、もしくはそれを超えるアデニンヌクレオチドであるか、またはその間の任意の数のアデニンヌクレオチドである。特定の実施形態において、ポリ(A)テールの長さは、少なくとも約125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、202、203、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、もしくは275個の、もしくはそれを超えるアデニンヌクレオチドである。
特定の実施形態において、ポリ(A)テールの長さは、約10~約500個のアデニンヌクレオチド、約50~約500個のアデニンヌクレオチド、約100~約500個のアデニンヌクレオチド、約150~約500個のアデニンヌクレオチド、約200~約500個のアデニンヌクレオチド、約250~約500個のアデニンヌクレオチド、約300~約500個のアデニンヌクレオチド、約50~約450個のアデニンヌクレオチド、約50~約400個のアデニンヌクレオチド、約50~約350個のアデニンヌクレオチド、約100~約500個のアデニンヌクレオチド、約100~約450個のアデニンヌクレオチド、約100~約400個のアデニンヌクレオチド、約100~約350個のアデニンヌクレオチド、約100~約300個のアデニンヌクレオチド、約150~約500個のアデニンヌクレオチド、約150~約450個のアデニンヌクレオチド、約150~約400個のアデニンヌクレオチド、約150~約350個のアデニンヌクレオチド、約150~約300個のアデニンヌクレオチド、約150~約250個のアデニンヌクレオチド、約150~約200個のアデニンヌクレオチド、約200~約500個のアデニンヌクレオチド、約200~約450個のアデニンヌクレオチド、約200~約400個のアデニンヌクレオチド、約200~約350個のアデニンヌクレオチド、約200~約300個のアデニンヌクレオチド、約250~約500個のアデニンヌクレオチド、約250~約450個のアデニンヌクレオチド、約250~約400個のアデニンヌクレオチド、約250~約350個のアデニンヌクレオチド、もしくは約250~約300個のアデニンヌクレオチド、またはその範囲内にある任意の数のアデニンヌクレオチドである。
ポリヌクレオチドの方向を説明する用語としては、5’(通常は、遊離リン酸基を有するポリヌクレオチド末端)および3’(通常は、遊離ヒドロキシル(OH)基を有するポリヌクレオチド末端)が挙げられる。ポリヌクレオチド配列は、5’から3’の方向または3’から5’の方向で注記され得る。DNAおよびmRNAについて、5’から3’の鎖は、「センス」、「プラス」、または「コード」鎖と呼ばれ、これは、その配列が、[DNAのチミン(T)の代わりのRNAのウラシル(U)を除いて]プレメッセンジャー(プレmRNA)の配列と同一であるからである。DNAおよびmRNAについては、RNAポリメラーゼによって転写される鎖である相補的な3’から5’の鎖は、「鋳型」、「アンチセンス」、「マイナス」、または「非コード」鎖と呼ばれる。本明細書で使用されるとき、「逆方向」という用語は、3’から5’の方向で書かれた5’から3’の配列または5’から3’の方向で書かれた3’から5’の配列を指す。
「相補的」および「相補性」という用語は、塩基対合則によって関連するポリヌクレオチド(すなわち、ヌクレオチドの配列)を指す。例えば、DNA配列5’ A G T C A T G 3’の相補的鎖は、3’ T C A G T A C 5’である。後者の配列は、左に5’末端および右に3’末端を有する逆相補鎖、5’CATGACT3’として書かれることが多い。その逆相補鎖に等しい配列は、回文配列と言われる。相補性は、核酸の塩基のいくつかのみが塩基対合則に従ってマッチしている、「部分的」であり得る。または、核酸の間に「完璧な」または「完全な」相補性が存在し得る。
ポリヌクレオチドは、当該技術分野で既知であり、入手可能な様々な十分に確立された技術のいずれかを使用して、調製、操作、発現、および/または送達され得る。所望のポリペプチドを発現するために、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、適切なベクターに挿入され得る。所望のポリペプチドはまた、ポリペプチドをコードするmRNAを細胞中へ送達することにより発現させることができる。
ベクターの例示的な例としては、プラスミド、自律的に複製する配列、および置き換え可能な要素、例えば、Sleeping Beauty、PiggyBacが挙げられるが、これらに限定されない。
ベクターの追加の例示的な例としては、プラスミド、ファージミド、コスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、またはP1由来の人工染色体(PAC)等の人工染色体、ラムダファージまたはM13ファージ等のバクテリオファージ、および動物ウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。
ベクターとして有用なウイルスの例示的な例としては、レトロウイルス(レンチウイルスおよび組込み欠損レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、およびパポーバウイルス(例えば、SV40)が挙げられるが、これらに限定されない。
発現ベクターの例示的な例としては、哺乳動物細胞における発現のためのpClneoベクター(Promega)、哺乳動物細胞におけるレンチウイルス媒介遺伝子導入および発現のためのpLenti4/V5-DEST(商標)、pLenti6/V5-DEST(商標)、およびpLenti6.2/V5-GW/lacZ(Invitrogen)が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、本明細書に開示されるポリペプチドのコード配列は、哺乳動物細胞におけるポリペプチドの発現のためのかかる発現ベクターにライゲーションされ得る。
特定の実施形態において、ベクターは、エピソームベクター、または染色体外に維持されるベクターである。本明細書で使用されるとき、「エピソーム」という用語は、宿主の染色体DNA内に組み込むことなしに、および宿主細胞の分裂により徐々に失われることなく複製することができるベクターを指し、前記ベクターは染色体外またはエピソームで複製することも意味する。
特定の実施形態において、複数のポリペプチドの各々の効率的な翻訳を達成するために、ポリヌクレオチド配列は、自己切断型ポリペプチドをコードする1つ以上のIRES配列またはポリヌクレオチド配列によって分離することができる。
本明細書で使用される、「内部リボソーム侵入部位」または「IRES」は、ATGなどの開始コドンへのシストロン(タンパク質をコードする領域)の直接的な内部リボソーム侵入を促進し、それにより、キャップに依存しない遺伝子の翻訳を導く要素を指す。例えば、Jackson et al.,1990.Trends Biochem Sci 15(12):477~83)ならびにJacksonおよびKaminski.1995.RNA 1(10):985-1000を参照されたい。当業者によって一般に用いられるIRESの例は、米国特許第6,692,736号に記載されるものを含む。当該技術分野で既知の「IRES」のさらなる例としては、ピコルナウイルスから得られるIRES(Jackson et al.,1990)およびウイルスまたは細胞mRNA源から得られるIRES、例えば、免疫グロブリン重鎖結合タンパク質(BiP)、血管上皮成長因子(VEGF)(Huez et al.1998.Mol.Cell.Biol.18(11):6178-6190)、線維芽細胞成長因子2(FGF-2)、およびインスリン様成長因子(IGFII)、翻訳開始因子eIF4G、ならびに酵母転写因子TFIIDおよびHAP4、Novagenから市販の脳心筋炎(encephelomycarditis)ウイルス(EMCV)(Duke et al.,1992.J.Virol 66(3):1602-9)、およびVEGF IRES(Huez et al.,1998.Mol Cell Biol 18(11):6178-90)が挙げられるが、これらに限定されない。IRESはまた、Picornaviridae、Dicistroviridae、およびFlaviviridae種のウイルスゲノム、およびHCV、Friendマウス白血病ウイルス(FrMLV)およびMoloneyマウス白血病ウイルス(MoMLV)において報告されている。
一実施形態において、本明細書で企図されるポリヌクレオチドに使用されるIRESは、EMCV IRESである。
特定の実施形態において、ポリヌクレオチドは、コンセンサスKozak配列を有し、所望のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む。本明細書で使用されるとき、「Kozak配列」という用語は、リボソームの小さなサブユニットに対するmRNAの初期結合を大幅に促進し、翻訳を増加させる、短ヌクレオチド配列を指す。コンセンサスKozak配列は、(GCC)RCCATGG(配列番号66)であり、式中、Rは、プリン(AまたはG)である(Kozak、1986.Cell.44(2):283-92、およびKozak、1987.Nucleic Acids Res.15(20):8125-48)。
異種核酸転写物の効率的な終止およびポリアデニル化を指向する要素は、異種遺伝子の発現を増加させる。
特定の実施形態において、ベクターは、発現されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドのポリアデニル化配列3’を含む。本明細書で使用される「ポリ(A)部位」または「ポリ(A)配列」という用語は、RNAポリメラーゼIIによって発生期のRNA転写物の終止およびポリアデニル化の両方を指向するDNA配列を示す。ポリアデニル化配列は、ポリ(A)テールからコード配列の3’末端の付加によってmRNAの安定性を促進し、および故に、転写効率の増加に寄与し得る。切断およびポリアデニル化は、RNA中のポリ(A)配列により誘導される。哺乳動物プレ-mRNAについてのコアポリ(A)配列は、切断-ポリアデニル化部位に隣接する2つの認識要素を有する。典型的には、大部分の非バリアントAAUAAAヘキサマーは、UまたはGU残基リッチなより可変な要素の20~50ヌクレオチド上流に位置する。初期転写物の切断は、これらの2つの要素間で起こり、5’切断産物に対して最大250個のアデノシンの付加を伴う。特定の実施形態において、コアポリ(A)配列は、合成ポリ(A)配列(例えば、AATAAA、ATTAAA、AGTAAA)である。ポリ(A)配列の例示的な例は、SV40ポリ(A)配列、ウシ成長ホルモンポリ(A)配列(BGHpA)、ウサギβ-グロビンポリ(A)配列(rβgpA)、または当該技術分野において周知の別の適切な異種性もしくは内在性ポリ(A)配列を含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、1つ以上のヌクレアーゼバリアント、megaTAL、エンドプロセシング酵素、または融合ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、非ウイルスおよびウイルス法の両方により、造血細胞、例えば、T細胞に導入され得る。特定の実施形態において、ヌクレアーゼをコードする1つ以上のポリヌクレオチドおよび/またはドナー修復テンプレートの送達は、同じ方法によってまたは異なる方法によって、および/または同じベクターもしくは異なるベクターによって提供され得る。
「ベクター」という用語は、別の核酸分子を移入または輸送することができる核酸分子を指すように本明細書で使用される。移入された核酸は、一般に、ベクター核酸分子に連結され、例えば、それに挿入される。ベクターは、細胞中に自律複製を指向する配列を含んでもよいか、または宿主細胞DNAへの組込みを可能にするのに十分な配列を含んでもよい。特定の実施形態において、非ウイルスベクターは、本明細書で企図される1つ以上のポリヌクレオチドをT細胞に送達するために使用される。
非ウイルスベクターの例示的な例としては、プラスミド(例えば、DNAプラスミドまたはRNAプラスミド)、トランスポゾン、コスミド、および細菌人工染色体が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態で企図されるポリヌクレオチドの非ウイルス送達の例示的な方法としては、電気穿孔、ソノポレーション、リポフェクション、マイクロインジェクション、微粒子銃、ウイロソーム、リポソーム、イムノリポソーム、ナノ粒子、ポリカチオンまたは脂質:核酸共役体、裸のDNA、人工ビリオン、DEAE-デキストラン媒介移入、遺伝子銃、および熱ショックが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態で企図される特定の実施形態での使用に好適なポリヌクレオチド送達系の例示的な例としては、Amaxa Biosystems、Maxcyte、Inc.、BTX Molecular Delivery Systems、およびCopernicus Therapeutics Incによって提供されるものが挙げられるが、これらに限定されない。リポフェクション試薬は、市販されている(例えば、Transfectam(商標)およびLipofectin(商標))。ポリヌクレオチドの効率的な受容体認識リポフェクションに好適なカチオン性および中性脂質は、文献に記載されている。例えば、Liu et al.,(2003)Gene Therapy.10:180-187;およびBalazs et al.,(2011)Journal of Drug Delivery.2011:1-12を参照されたい。抗体標的のバクテリア由来の非生存のナノ細胞系送達もまた、特定の実施形態で企図される。
F.細胞
特定の実施形態において企図される方法により製造されたゲノム編集された細胞は、TCRα遺伝子中に1つ以上の遺伝子編集を含み、癌、GVHD、感染性疾患、自己免疫疾患、免疫不全、またはそれらに関連する状態の少なくとも1つの徴候を予防、治療、または緩和するための改良された細胞に基づく療法を提供する。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、本明細書で企図される方法によって製造されたゲノム編集された免疫エフェクター細胞が、インビボでの増加した改良された安全性、有効性、および持続性を含む優れた特性が染み込んでいると考えられる。
特定の実施形態で企図されるゲノム編集された細胞は、自己移植/自家(「自己(self)」)または非自己移植(「非自己」、例えば、同種、同系、または異種)であり得る。本明細書で使用される、「自己移植」は、同じ対象からの細胞を指す。本明細書で使用される、「自家」は、相対的に遺伝的に細胞とは異なる同じ種の細胞を指す。本明細書で使用される、「同系」は、相対的に遺伝的に細胞と同一である異なる対照の細胞を指す。本明細書で使用される、「異種」は、相対的に細胞に異なる種の細胞を指す。好ましい実施形態において、細胞は、哺乳動物対象から得られる。より好ましい実施形態において、細胞は、霊長類対象、場合により、非ヒト霊長類から得られる。最も好ましい実施形態において、細胞は、ヒト対象から得られる。
「単離された細胞」は、インビボ組織または臓器から得られたもので、細胞外基質を実質的に含まない、非自然発生細胞、例えば、自然界に存在しない細胞、修飾細胞、遺伝子操作された細胞等を指す。
本明細書で使用されるとき、「細胞の集団」という用語は、本明細書の別の箇所に記載されているような、同種細胞または異種細胞型からなる任意の数および/または組み合わせから構成され得る複数の細胞を指す。例えば、T細胞の導入については、細胞の集団は、末梢血から単離または得ることができる。細胞の集団は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%の編集されるべき標的細胞型を含む。特定の実施形態において、T細胞は、当該技術分野において周知の方法を用いて、異種細胞集団から、単離または精製することができる。
本明細書において企図される組成物および方法を用いて編集可能であるゲノムの細胞型の例示的な例は、細胞株、初代細胞、幹細胞、前駆細胞、および分化細胞、およびそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
好ましい一実施形態において、ゲノム編集組成物および方法を用いて、造血細胞、より好ましくは、免疫細胞、さらにより好ましくは、T細胞を編集する。
「T細胞」または「Tリンパ球」という用語は、当該技術分野で認識されており、胸腺細胞、免疫エフェクター細胞、調節性T細胞、ナイーブTリンパ球、未成熟Tリンパ球、成熟Tリンパ球、休止Tリンパ球、または活性化Tリンパ球を含むことを意図する。T細胞は、Tヘルパー(Th)細胞、例えばTヘルパー1(Th1)またはTヘルパー2(Th2)細胞であり得る。T細胞は、ヘルパーT細胞(HTL;CD4+T細胞)CD4+T細胞、細胞傷害性T細胞(CTL;CD8+T細胞)、腫瘍浸潤性細胞傷害性T細胞(TIL;CD8+T細胞)、CD4+CD8+T細胞、CD4-CD8-T細胞、またはT細胞の任意の他のサブセットであり得る。一実施形態において、T細胞は免疫エフェクター細胞である。一実施形態において、T細胞はNKT細胞である。特定の実施形態において使用するのに好適なT細胞の他の例示的な集団には、ナイーブT細胞およびメモリーT細胞が含まれる。
種々の実施形態において、ゲノム編集された細胞は、本明細書で企図される組成物および方法によって編集されるTCRα対立遺伝子を含む免疫エフェクター細胞を含む。「免疫エフェクター細胞」は、1つ以上のエフェクター機能(例えば、細胞傷害性細胞殺傷活性、サイトカインの分泌、ADCCおよび/またはCDCの誘導)を有する免疫系の任意の細胞である。特定の実施形態で企図される例示的な免疫エフェクター細胞は、Tリンパ球、特に細胞傷害性T細胞(CTL;CD8+T細胞)、TIL、およびヘルパーT細胞(HTL;CD4+T細胞)である。一実施形態において、免疫エフェクター細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞を含む。一実施形態において、免疫エフェクター細胞は、ナチュラルキラーT(NKT)細胞を含む。
「強力なT細胞」、および「幼若T細胞」は、特定の実施形態において交換可能に使用され、T細胞が増殖と同時に分化の減少が可能であるT細胞表現型を指す。特定の実施形態において、幼若T細胞は、「ナイーブT細胞」の表現型を有する。一実施形態において、幼若T細胞は、次の生物学的マーカー;CD62L、CCR7、CD28、CD27、CD122、CD127、CD197、およびCD38のうちの1つ以上、または全てを含む。一実施形態において、幼若T細胞は、次の生物学的マーカー:CD62L、CD127、CD197、およびCD38のうちの1つ以上、または全てを含む。一実施形態において、幼若T細胞は、CD57、CD244、CD160、PD-1、CTLA4、およびLAG3の発現を欠いている。
T細胞は、末梢血単核球、骨髄、リンパ節組織、臍帯血、胸腺問題(issue)、感染部位由来組織、腹水、胸水、脾臓組織、および腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない、多くの源から得られ得る。
特定の実施形態において、細胞の集団は、本明細書において企図されるTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1を標的とするホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALを含む、免疫エフェクター細胞またはT細胞を含む。
特定の実施形態において、細胞の集団は、本明細書において企図されるTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1を標的とするホーミングエンドヌクレアーゼバリアントポリペプチドまたはmegaTALポリペプチドを含む、免疫エフェクター細胞またはT細胞を含む。
特定の実施形態において、細胞の集団は、本明細書において企図されるTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1を標的とするホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALをコードするベクターを含む、免疫エフェクター細胞またはT細胞を含む。
特定の実施形態において、細胞の集団は、本明細書において企図されるTCRα遺伝子の定常領域のエクソン1を標的とするホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTALをコードするmRNAを含む、免疫エフェクター細胞またはT細胞を含む。
G.組成物および製剤
特定の実施形態で企図される組成物は、本明細書で企図される、1つ以上のポリペプチド、ポリヌクレオチド、それを含むベクター、およびゲノム編集組成物、およびゲノム編集された細胞組成物を含み得る。特定の実施形態において企図されるゲノム編集組成物および方法は、単一の細胞または細胞の集団におけるヒトT細胞受容体アルファ(TCRα)遺伝子中の標的部位を編集するのに有用である。好ましい実施形態では、ゲノム編集組成物は、造血細胞、例えば、T細胞または免疫エフェクター細胞におけるTCRα遺伝子を編集するために使用される。
種々の実施形態において、本明細書において企図される組成物は、ヌクレアーゼバリアント、および場合により、エンドプロセシング酵素、例えば、3’-5’エキソヌクレアーゼ(Trex2)を含む。ヌクレアーゼバリアントは、上記で開示されたポリヌクレオチド送達方法、例えば、電気穿孔法、脂質ナノ粒子等により細胞中に導入されるmRNAの形態であり得る。一実施形態において、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアントまたはmegaTAL、および場合により、3’-5’エキソヌクレアーゼをコードするmRNAを含む組成物は、上記で開示されたポリヌクレオチド送達方法により細胞中に導入される。組成物は、エラーを起こしやすいNHEJによりゲノム編集された細胞、またはゲノム編集された細胞の集団を作製するために使用され得る。
種々の実施形態において、本明細書において企図される組成物は、トナー修復テンプレートを含む。組成物は、ヌクレアーゼバリアント、および場合により、エンドプロセシング酵素を発現しているか、または発現することになる細胞へと送達され得る。一実施形態において、組成物は、ホーミングエンドヌクレアーゼバリアント、またはmegaTAL、および場合により、3’-5’エキソヌクレアーゼを発現しているか、または発現することになる細胞へと送達され得る。ドナー修復テンプレートの存在下におけるゲノム編集酵素の発現は、HDRによりゲノム編集された細胞またはゲノム編集された細胞の集団を作製するために使用することができる。
組成物としては、薬学的組成物が挙げられるが、これに限定されない。「薬学的組成物」は、単独でまたは療法の1つ以上の他のモダリティと組み合わせて、細胞または動物への投与のために、薬学的に許容されるまたは生理学的に許容される溶液中に製剤化される組成物を指す。必要に応じて、組成物が、例えば、サイトカイン、成長因子、ホルモン、小分子、化学療法薬プロドラッグ、薬物、抗体、または他の種々の薬学的に活性な薬剤などの他の薬剤と組み合わせて投与することができることも理解されよう。組成物に含めることができる他の構成成分に対する限定は、追加の薬剤が組成物に悪影響を及ぼさないのであれば、実質的に存在しない。
「薬学的に許容される」という語句は、健全な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、または妥当な利益/リスク比に釣り合った他の問題もしくは合併症などを伴うことなく、ヒトおよび動物の組織との接触での使用に好適である、これらに組成物、材料、組成物、および/または剤形を指すように本明細書で使用される。
「薬学的に許容される担体」という用語は、治療用細胞とともに投与される、希釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルを指す。薬学的に許容される担体の例示的な例は、無菌液体、例えば、細胞培養液、水であるか、および石油、動物、野菜、または合成起源の、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油等を含む油であり得る。生理食塩溶液および水性デキストロースおよびグリセロール溶液も、液体担体として、特に注射用溶液のために使用することができる。特定の実施形態における適切な薬学的賦形剤は、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール等を含む。任意の従来の培地または剤が活性成分と適合しない場合を除き、治療用組成物中でのその使用が企図される。補助的な活性成分も組成物中に組み込むことができる。
一実施形態において、薬学的に許容される担体を含む組成物は、対象への投与に適する。特定の実施形態において、担体を含む組成物は、非経口投与、例えば、血管内(静脈内または動脈内)、腹腔内または筋肉内投与に適する。特定の実施形態において、薬学的に許容される担体を含む組成物は、脳室内、脊髄内、または髄腔内投与に適する。薬学的に許容される担体は、無菌水溶液、細胞培養液、または分散液を含む。薬学的に活性のある物質についてのかかる培地および剤の使用は、当該技術分野において周知である。任意の従来の培地または剤が導入された細胞と適合しない場合を除き、医薬組成物中でのその使用が企図される。
特定の実施形態において、本明細書において企図される組成物は一般的に、改変されたT細胞および薬学的に許容される担体を含む。本明細書において企図される細胞に基づく組成物を含む組成物は、腸内もしくは非経口投与により別々に投与することができ、または所望の治療目的を成し遂げるために他の適切な化合物を組み合わせて投与することもできる。
薬学的に許容される担体は、治療するヒト対象への投与に適合性を付与するために、十分に高い純度、かつ十分に低い毒性のものである必要がある。さらに、組成物の安定性を維持または増大する必要がある。薬学的に許容される担体は、液体または固体であり得、組成物の他の成分と組み合わされるとき、念頭にある計画された投与法に伴って、所望の容積、濃度等を提供するように選択される。例えば、薬学的に許容される担体は、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、充填剤(例えば、ラクトースおよび他の糖、微結晶セルロース、ペクチン、ゼラチン、硫酸カルシウム、エチルセルロース、ポリアクリレート、リン酸水素カルシウム等)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、水素添加植物油、コーンスターチ、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、崩壊剤(例えば、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等)、または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等)であり得るが、これらに限定されない。本明細書において企図される組成物についての他の適切な薬学的に許容される担体は、水、食塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等を含むが、これらに限定されない。
かかる担体溶液は、緩衝液、希釈剤、および他の適当な添加剤を含み得る。本明細書で使用されるとき、「緩衝液」という用語は、その化学構成物が、有意なpH変化を伴うことなく、酸または塩基を中和する、溶液または液体を指す。本明細書において企図される緩衝液の例は、Dulbeccoリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、Ringer溶液、5%の水中デキストロース(D5W)、通常/生理的食塩水(0.9%のNaCl)を含むが、これらに限定されない。
薬学的に許容される担体は、組成物のpHを約7に維持するのに十分な量で存在し得る。あるいは、組成物は、約6.8~約7.4、例えば、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、および7.4の範囲のpHを有する。さらなる別の実施形態に置いて、組成物は約7.4のpHを有する。
本明細書において企図される組成物は、非毒性の薬学的に許容される培地であり得る。組成物は懸濁液であり得る。本明細書で使用されるとき、「懸濁液」という用語は、細胞が固形支持体に結合されていない、非接着状態を指す。例えば、懸濁液として維持された細胞、攪拌または激しく攪拌されてもよく、培養ディッシュなどの支持体に接着されない。
特定の実施形態において、本明細書において企図される組成物は、懸濁液中に配合され、ここで、ゲノム編集されたT細胞は、許容される液体培地または溶液、例えば、生理食塩水または無血清培地、点滴用(IV)袋などの中に分散される。許容される希釈剤は、水、PlasmaLyte、Ringer溶液、等張塩化ナトリウム(生理食塩水)溶液、無血清細胞培養液、および低温貯蔵に適する培地、例えば、Cryostor(登録商標)培地を含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、薬学的に許容される担体は、ヒトまたは動物起源の天然タンパク質を実質的に含まず、ゲノム編集されたT細胞の集団を含む組成物を貯蔵するのに適する。治療用組成物は、ヒト患者に投与されることが意図され、したがって、ウシ血清アルブミン、ウマ血清、および胎仔血清などの細胞培養成分を実質的に含まない。
幾つかの実施形態において、組成物は、薬学的に許容される細胞培養培地中で製剤化される。かかる組成物は、ヒト対象への投与のために好適である。特定の実施形態において、薬学的に許容される細胞培養培地は、無血清培地である。
無血清培地は、簡易化およびより良好な定義された組成物、低減された度合いの汚染物質、感染剤の潜在源の除外、およびより低い費用を含む、血清含有培地にわたっていくらかの利点を有する。種々の実施形態において、無血清培地は、動物質を含まず、任意選択で、タンパク質を含み得ない。任意選択で、培地は、生物薬学的に許容される組換えタンパク質を含有し得る。「動物質を含まない」培地は、構成要素が非動物源に由来する培地を指す。組換えタンパク質は、動物質を含まない培地中の天然動物タンパク質に置き換え、栄養素は、合成、植物、または微生物源から得られる。対照的に、「タンパク質を含まない」培地は、タンパク質を実質的に含まないと定義される。
特定の組成物中に使用された無血清培地の例示的な例としては、QBSF-60(Quality Biological、Inc.)、StemPro-34(Life Technologies)、およびX-VIVO 10が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましい一実施形態において、ゲノム編集されたT細胞を含む組成物は、PlasmaLyte中で製剤化される。
種々の実施形態において、ゲノム編集されたT細胞を含む組成物は、凍結保存培地中で製剤化される。例えば、凍結保存剤を含む凍結保存培地は、解凍後に、高い細胞生存率の結果を維持するために使用され得る。特定の組成物中に使用された凍結保存培地の例示的な例としては、CryoStor CS10、CryoStor CS5、およびCryoStor CS2が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態において、組成物は、50:50のPlasmaLyte A対CryoStor CS10を含む溶液中で製剤化される。
特定の実施形態において、組成物は、マイコプラズマ、エンドトキシン、および微生物汚染を実質的に含まない。エンドトキシンに関して「実質的に含まない」とは、細胞の用量あたりのエンドトキシンが、1日あたり5EU/kg体重の総エンドトキシンであり、平均的な70kgのヒトについては細胞の総用量あたり350EUである、生物学的薬剤についてFDAにより認められているもの未満であることを意味する。特定の実施形態において、本明細書において企図されるレトロウイルスベクターを用いて導入された造血幹細胞または前駆細胞を含む組成物は、約0.5EU/mL~約5.0EU/mL、または約0.5EU/mL、1.0EU/mL、1.5EU/mL、2.0EU/mL、2.5EU/mL、3.0EU/mL、3.5EU/mL、4.0EU/mL、4.5EU/mL、または5.0EU/mLを含む。
特定の実施形態において、ポリヌクレオチドの送達に好適な組成物および製剤は、1つ以上のリプログラミングされたヌクレアーゼ、および場合によりエンドプロセシング酵素をコードする1つ以上のmRNAを含むことが企図されるが、これらに限定されない。
生体外送達のための例示的な製剤は、当該技術分野において周知の種々のトランスフェクション剤、例えば、リン酸カルシウム、電気穿孔法、熱ショック、および種々のリポソーム配合物(すなわち、脂質介在トランスフェクション)も含んでもよい。下記でより詳細に説明されるリポソームは、水性液体画分を封じ込める脂質二重層である。DNAは(その電荷のために)カチオン性リポソームの外側表面と自発的に会合し、これらのリポソームは細胞膜と相互作用し得る。
特定の実施形態において、薬学的に許容される担体溶液の製剤は、当業者に周知であり、例えば、腸内および非経口、例えば、血管内、静脈内、動脈内、骨内、心室内、脳内、頭蓋内、脊髄内、髄腔内、および髄内投与および製剤を含む、種々の治療レジメンにおいて本明細書に記載される特定の組成物を使用するための適切な用量および治療レジメンの開発も同様に周知である。本明細書において企図される特定の実施形態が他の製剤、例えば、薬学分野において周知であるもの、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、volume Iおよびvolume II.22nd Edition.Loyd V.Allen Jr.編、Philadelphia、PA:Pharmaceutical Press;2012に記載されているものを含み得ることは当業者に理解され、これらの文献は参照によりその全てが本明細書に組み込まれる。
本明細書において引用される刊行物、特許出願、および発行特許は全て、個々の刊行物、特許出願、または発行された特許のそれぞれが参照により組み込まれることが具体的にかつ個別に示されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
前述の実施形態は、明瞭な理解のために図解および実施例により少し詳細に記載されているが、本明細書で企図される教示を考慮して、添付の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく、それらに対してある特定の変化および改変を成すことができることが当業者には容易に明らかになろう。以下の実施例は、単に例示として提供され、限定としては提供されない。基本的に同様の結果を得るために変化または改変され得る種々の重大でないパラメータは当業者には容易に認識されよう。
実施例1
ヒトTCRα遺伝子を標的とするI-ONUIバリアントの選択性の改良
準最適(sub-optimal)選択性の領域を、ヒトTCRα遺伝子の定常領域におけるエクソン1を標的とするI-OnuIバリアント(配列番号6)(「オリジナルTCRα I-OnuIバリアント」)のDNA認識インターフェース領域において同定した。標的部位におけるp4、p5、およびp6位は、塩基対置換に対して相対的に耐性があることが見出された。これらの位置において、TCRαオンターゲット部位(p456におけるCCG)(配列番号17)およびKAT2B遺伝子のイントロンにおける頻繁なオフターゲット部位(p456におけるACA、Osborne et al.,2015を参照されたい)(図1、配列番号21)におけるヌクレオチドは異なる。これらの位置で増強された選択性を伴うドメインを含むI-OnuIバリアントを開発して、全体的な選択特性を改良し、KAT2Bオフターゲット部位(配列番号21)における活性を特異的に低下させた。
自身の天然の標的部位に複合化した野生型I-OnuIタンパク質(例えば、配列番号1~5)の結晶構造を検査することにより、p456位に接触するか、それに近接する可能性のある8つのアミノ酸残基のサブセットを同定した。ヒトTCRα遺伝子を標的とする別のI-OnuIバリアントを局所分析することにより、オリジナルTCRα標的化I-OnuIバリアントと比較してCCGに対して有意により大きな選択性を有するアミノ酸を同定した。TCRα標的化I-OnuIバリアントにおける高いCCGトリプレット選択性に関与するアミノ酸を、オリジナルTCRα I-OnuIバリアント中に挿入し、TCRα2.0 I-OnuIバリアント(配列番号7)を作製した(図2)。酵母表面ディスプレイを用いて、p456基質位置における全64個のヌクレオチドの組み合わせに対して、TCRα2.0 I-OnuIバリアント酵素活性を評価した(図3)。TCRα2.0 I-OnuIバリアントは、有意により良好な基質識別性を示し、オリジナルTCRα I-OnuIバリアントよりもはるかに少数の基質を切断することを示した。
実施例2
TCRα 2.0 MEGATALの触媒活性の改良
TCRα遺伝子座の分断は、細胞表面に対するCD3の輸送を防止する。CD3発現は、蛍光標識された抗CD3抗体およびフローサイトメトリーを用いて、測定することができる。遺伝子編集効率は、CD3蛍光に対して反比例する。
初代ヒトT細胞は、CD3およびCD28を用いて活性化し、megaTALとしてフォーマットされたオリジナルTCRα HEバリアント(例えば、配列番号13)またはmegaTALとしてフォーマットされたTCRα2.0 HEバリアント(例えば、配列番号14)のいずれかをコードするインビトロ転写されたmRNAを用いて電気穿孔した。p456基質位置において有意に増強された選択性を示すにも関わらず、TCRα2.0 megaTALは、オリジナルTCRα megaTALと比較して増大したCD3発現により示される、触媒活性の低下を示す(図4)。続いて、ゲノムDNAをmegaTAL処理細胞から単離し、標的部位における分解によるインデルのトラッキング(Tracking of Indels by DEcomposition)(TIDE、Brinkman et al.,2014を参照されたい)と組み合わせたPCRを用いて、触媒活性の低下を確認した。
別のI-OnuIバリアントにおける触媒活性を増大した単一のアミノ酸置換、E178Dを、TCRα2.0 megaTALの活性部位に挿入し、TCRα2.1 megaTAL(配列番号8)を作製した。TCRα2.1 megaTAL(例えば、配列番号15)をコードするインビトロ転写されたmRNAを、初代ヒトT細胞中に電気穿孔した。TCRα2.1 megaTALは、TCRα2.0 megaTALと比較して、CD3ノックダウンを10倍増大した。図5。
実施例3
TCRα2.1 I-ONUIバリアントおよびTCRα2.1 MEGATALは、増強されたオン対オフターゲット識別性を示す。
治療用ゲノム編集は、非常に低頻度のオフターゲット編集事象に起因するある程度の危険性を有する。ゲノム編集酵素は、既存の方法(Tsai et al.,2016を参照されたい)を用いて、オフターゲット編集事象について深く特徴付けることが可能である。
TCRα標的配列(配列番号17)に類似する22bp配列についてヒトゲノムをスキャンする生物情報学的アルゴリズムを用いて、潜在的なオフターゲット部位を同定した。生物情報学的探索から得られた上位764個の22bp配列を、酵母表面ディスプレイを用いて、オリジナルTCRα HEバリアントおよびTCRα2.1 HEバリアントによる切断について個別に分析した。TCRα2.1 HEバリアントは、オリジナルTCRα HEバリアントと比較して、TCRα標的配列について増大された選択性を示し(図6)、これは、実施例1において得られた結果と一致する。
764個の基質パネルから基質を切断した上位50個の配列情報を用いて、第2の生物情報学的探索を実施して、探索にさらに情報を付与した。オリジナルTCRαおよびTCRα2.1 HEバリアントによる切断について、これらを個別に分析した。精製されたTCRα2.1 HEバリアントは、オリジナルTCRα HEバリアントと比較して、増強された選択特性を示した。
組込み欠損レンチウイルスベクター(IDLV、Gabriel 2011を参照されたい)を用いる第2のアッセイを用いて、インビボで生成したさらなるオフターゲット部位を同定した。簡潔に言うと、酵素処理および疑似処理した細胞内の二本鎖切断の部位において、IDLVを捕獲する。次いで、IDLV組込みの頻度および位置をマッピングし、2つの集団間で比較した。疑似処理した試料と比較して、酵素処理した試料における特定のゲノム部位におけるIDLV取込み頻度の増大は、酵素的切断を示す。この方法を用いて、オリジナルTCRα megaTALの初代オフターゲット部位は、KAT2B遺伝子のイントロン6(配列番号21、Osborne et al.,2015)において同定された。
megaTAL処理されたドナー由来の初代T細胞から作製されたアンプリコンのディープシーケンスにより、同定された推定上のオフターゲット部位を評価した(図7)。TCRα2.1 megaTALは、KAT2B遺伝子座におけるオフターゲット編集を削除し、オリジナルTCRα megaTALと比較して潜在的なオフターゲット部位における活性低下を伴うオンターゲットについての増強された選択性を示した。
実施例4
TAL DNA結合ドメインの延長は、TCRαゲノム編集を増大する。
MegaTALは、所望の標的配列に対する結合親和性を増大するための、またはそれに対処する、メガヌクレアーゼ構造に対するTALE DNA結合ドメイン融合を含む(Boissel et al.,2013を参照されたい)。TCRα遺伝子座におけるオンターゲット編集効率をさらに増大させるために、さらなるTALE RVDを、C末端TALE DNA結合ドメインに付加して、TALE DNA結合ドメインアレイの合計長を10.5個から11.5個のRVD反復に増大させ、11.5個のRVD TCRα 2.1 megaTAL(例えば、配列番号12)を作製した。11.5個のRVD TALE DNA結合ドメインは、オリジナルTALE結合部位(配列番号18)および3’末端上のさらなるヌクレオチド(配列番号19)を認識する。
10.5個のRVDおよび11.5個のRVD TCRα2.1 megaTALをコードするインビトロ転写されたmRNAを用いて、ヒト初代T細胞を電気穿孔した。11.5個のRVD TCRα2.1 megaTALは、フローサイトメトリーを用いるCD3ノックダウンにより測定したときに、10.5個のRVD TCRα2.1 megaTALを用いるTCRα編集と比較して、TCRα編集を30~50%増大した(図8)。
実施例5
バリアントN末端テール構造
MegaTALは、N末端ドメイン、DNA結合ドメイン、およびC末端ドメインを含むTALエフェクター(TALE)構造に融合したホーミングエンドヌクレアーゼを含む、ハイブリッドヌクレアーゼである。幾つかのTALE構造は、およそ136個のアミノ酸からなる最小限のN末端領域(「デルタ-154」)、可変数の34個のアミノ酸RVD含有反復(切頭型の20個のアミノ酸反復で終了する)、およびおよそ63個のアミノ酸からなる最小限のC末端領域を含む。
前述の実施例において記載されたホーミングエンドヌクレアーゼに融合されたTALE構造は、Xanthomonas oryzae TALEタンパク質に由来する配列を含む。X.oryzae TALEドメイン配列に加えて、最小限のN末端TALEドメイン(NTD)領域は、Xanthomonas translucensおよびXanthomonas citriなどのXanthomonasファミリーの他のメンバーに由来し得る。N末端TALEドメインの複数の配列アライメントは、X.OryzaeがX.translucensおよびX.citriにそれぞれ85%および87%配列類似性を共有することを示した。TAL活性が代替的なNTD種を用いてさらに増強可能であるかを評価するために、内在性X.translucensおよびX.citri配列における以下のアミノ酸:V152G、D153K、D165E、E166K、I167L、P169L、A173P、T174I、Q180E、M183I、H191Q、V205I、V207A、I224V、V227I、A236V、G249S、G257S、V271I(例えば、配列番号21);V152G、D153K、T170K、V171A、V183I、A200P、A236T、A239V、A244V、E245Q、G257S、L260V、V271I、(例えば、配列番号24);T170K、A200P、Q230H、W231C、S232G、A236T、A239V、A244V、E245Q、G257S(例えば、配列番号23)を合理的に置換および組み合わせることにより、ハイブリッドNTDを作製した。ハイブリッド配列(例えば、配列番号22、23、24)は、X.Oryzae N末端TALドメインに対して80%類似性を示した。これらの最小限のTALEドメインの各々を個別に、オリジナルTCRα I-OnuIバリアントmegaTALのTALE DNA結合ドメインのN末端にグラフトした。TALE N末端ドメイン(NTD)バリアントまたはX.oryzae NTDを含むバリアントmegaTALをコードするインビトロ転写されたmRNAを、ヒト初代T細胞に電気穿孔して、TCRα遺伝子座における編集率を評価した。CD3発現のフローサイトメトリー分析は、NTDバリアントドメインを含むTCRα megaTALが、X.oryzae NTDを含むオリジナルTCRα megaTALに対して、同様の活性を示し、幾つかの場合においては、若干より高い活性を示すことを実証した(図9)。
全般に、以下の特許請求の範囲において、使用された用語は、本明細書および特許請求の範囲に開示されている特定の実施形態への特許請求の範囲に限定するものと解釈されるべきではないが、そのような特許請求の範囲が権利を与える等価物の完全な範囲とともに全ての可能な実施形態を含むものと解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。