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JP7102159B2 - 光電変換装置、撮像システム、および、移動体 - Google Patents

光電変換装置、撮像システム、および、移動体 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換装置、撮像システム、および、移動体に関する。
光電変換装置、特に撮像やマシンビジョンに用いられる光電変換装置は、複数の画素を備える。特許文献1は、各画素が光電変換部および光電変換部で生じた電荷に基づく信号を受け、かつ、差動対を構成するトランジスタを含むことを開示している。また、特許文献1に記載されるように、1つの画素に含まれる回路が、複数の半導体基板に分かれて配置されることもある。
WO2016/009832号公報
特許文献1では、画素のトランジスタを制御する配線の配置について考慮されていない。特に、1つの画素に含まれる回路が複数の半導体基板に分かれて配置される場合、配線の配置によって配線の寄生容量が大幅に変わる。寄生容量に応じて制御信号に遅延が生じ、複数の画素のトランジスタが互いに同期して動作しない可能性がある。その結果、たとえば撮像装置などでは、撮像される画像の画質が低下する。
上記の課題に鑑み、本発明は光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることを目的とする。
1つの実施形態に係る光電変換装置は、光電変換部、および、前記光電変換部で生じた信号電荷を処理するためのトランジスタ、および、アナログデジタル変換回路をそれぞれが含む複数の画素と、前記複数の画素の前記光電変換部および前記トランジスタが、二次元状に配列された領域を有する第1の半導体基板と、複数の回路ブロックが二次元状に配列された第2の半導体基板と、前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板とを電気的に接続し、前記領域に配された接合部と、前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタと前記接合部とに接続され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタのゲートに制御信号を供給する配線と、を備える、ことを特徴とする。
他の実施形態に係る光電変換装置は、光電変換部、および、前記光電変換部で生じた信号電荷を処理するためのトランジスタ、および、アナログデジタル変換回路をそれぞれが含む複数の画素と、前記複数の画素の前記光電変換部および前記トランジスタが、二次元状に配列された領域を有する第1の半導体基板と、複数の回路ブロックが二次元状に配列された第2の半導体基板と、前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板とを電気的に接続し、前記領域に配された複数の接合部と、前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配された配線と、を備え、前記複数の接合部のそれぞれは、前記複数の回路ブロックの対応する1つと前記複数の画素の対応する1つの前記トランジスタとを前記配線を介して電気的に接続する、ことを特徴とする。
他の実施形態に係る光電変換装置は、光電変換部、前記光電変換部で生じた信号電荷を保持する電荷保持部、前記電荷保持部から転送された信号電荷に基づく信号を出力する増幅トランジスタ、および、前記信号電荷を処理するためのトランジスタを、それぞれが含む複数の画素と、前記複数の画素のそれぞれの第1の部分が配された領域を有する第1の半導体基板と、前記複数の画素のそれぞれの第2の部分が配された第2の半導体基板と、前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板とを電気的に接続し、前記領域に配された複数の接合部と、前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタと前記接合部とに接続され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタのゲートに制御信号を供給する配線と、を備える、ことを特徴とする。
本発明に係るいくつかの実施例によれば、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
光電変換装置の構成を模式的に示す図。 光電変換装置の画素の構成を模式的に示すブロック図。 光電変換装置の画素の等価回路を示す図。 光電変換装置の画素の等価回路を示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 光電変換装置の動作を説明するためのタイミングチャート図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 光電変換装置の画素の等価回路を示す図。 光電変換装置の画素の等価回路を示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 光電変換装置の画素の構成を模式的に示すブロック図。 光電変換装置の構成を模式的に示す図。 光電変換装置の画素の等価回路を示す図。 2つの半導体基板の配置および接続を模式的に示す図。 光電変換装置の画素の等価回路を示す図。 撮像システムの構成を模式的に示すブロック図。 車載カメラを備えた自動車の構成を模式的に示すブロック図。
[実施例1]
[全体構成]
本実施例に係る光電変換装置を説明する。光電変換装置は、例えば、撮像装置として用いられる。図1は、光電変換装置の構成を模式的に示す。光電変換装置は、複数の画素100、および、複数の画素100から信号を読み出すための読み出し回路110を備える。
画素100は、光電変換部と画素回路を含む。光電変換部は、入射光を信号電荷に変換する。光電変換部には、シリコン基板に形成されたフォトダイオード、半導体基板の上に積層された有機光電変換膜などが用いられる。画素回路は、光電変換部で生じた電荷に基づく信号を画素から出力するための回路である。本実施例の画素回路は、アナログデジタル変換回路(以下、ADC回路)を含む。典型的には、ADC回路は差動対を含む比較器を含む。つまり、本実施例の画素回路は、差動対を構成するトランジスタを含んでいる。
読み出し回路110は、画素100に接続された複数の制御配線に制御信号(TX1~4、OFG1~4、RES1~4)を供給する走査回路である。画素100は制御信号に応じて動作し、画素100から光電変換部で生じた電荷に基づく信号が出力される。なお、読み出し回路110は、画素100から出力された信号を処理する信号処理回路であってもよい。
[画素構成]
図2は、画素100の構成を模式的に示すブロック図である。画素100の画素回路は、機能的に、複数の回路ブロックにより構成される。信号電荷処理回路10は、光電変換部で生じた信号電荷の蓄積、転送、排出を行う。差動対回路11は、差動対を構成するトランジスタ、および、差動対に電流を供給する電流源を含む。ランプ信号発生回路12は、ADC回路にランプ信号を供給する。カレントミラー回路13は差動対回路11に流れる電流を制御する。差動対回路11およびカレントミラー回路13は、ADC回路の比較器を構成する。さらに、画素100の画素回路は、正帰還回路14(Positive FeedBack回路)、レベルシフタ回路250、メモリ回路260を含む。正帰還回路14は、比較器の出力の反転を高速化する。換言すると、正帰還回路14は、比較器の出力が反転を開始したことに応じて、立ち上がり(または立ち下がり)のより速いパルスを生成する。レベルシフタ回路250は、正帰還回路14を介して比較器から出力されるラッチ信号の振幅を小さくする。メモリ回路260は、比較器の出力するラッチ信号に基づいて、デジタル信号を保持する。典型的には、差動対回路11、カレントミラー回路13、および、メモリ回路260が、ADC回路を構成する。
なお、複数の画素100がランプ信号発生回路12を共有してもよい。この場合、ランプ信号発生回路12は、画素100の画素回路には含まれない。
[画素回路]
各回路ブロックの詳細な構成を説明する。図3は、画素100の等価回路を示す図である。ただし、メモリ回路260はブロックで示されている。また、ランプ信号発生回路12は、画素100ごと、あるいは、複数の画素100を含む行ごと、あるいは、全ての画素100に対して共通に設けられる。そのため、図3は、ランプ信号発生回路12を示していない。
信号電荷処理回路10は、電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、および、リセットトランジスタ150を含む。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、および、リセットトランジスタ150は、それぞれ、Nチャネル型のMOSトランジスタである。回路図では、ゲートに白丸を付すことでPチャネル型のMOSトランジスタであることを示す。一方、ゲートに白丸をつけないことでNチャネル型のMOSトランジスタであることを示す。
電荷排出トランジスタ120は、光電変換部130に接続される。電荷排出トランジスタ120は、制御信号RESに応じて光電変換部130で生じた信号電荷を排出する。転送トランジスタ140は、光電変換部130および差動対回路11の入力ノードに接続される。転送トランジスタ140は、制御信号TXに応じて光電変換部130で生じた信号電荷を差動対回路11の入力ノードに転送する。リセットトランジスタ150は、差動対回路11の入力ノードに接続される。リセットトランジスタ150は、差動対回路11の入力ノードの電圧を初期値にリセットする。本実施例では、リセットトランジスタ150のドレインは、差動対回路11の入力トランジスタ160のドレインに接続されている。本実施例の変形例では、リセットトランジスタ150のドレインは、リセット電源を供給するノードに接続される。
差動対回路11は、入力トランジスタ160および参照トランジスタ170を含む。入力トランジスタ160および参照トランジスタ170は、いずれもNチャネル型のMOSトランジスタである。入力トランジスタ160のソース、および、参照トランジスタ170のソースは、共通に、電流源180に接続される。このような接続により、入力トランジスタ160および参照トランジスタ170は差動対を構成する。入力トランジスタ160は、光電変換部130で生じた信号電荷に基づく信号を受ける。つまり、入力トランジスタ160のゲートが、差動対回路11の入力ノードである。参照トランジスタ170のゲートには、不図示のランプ信号発生回路12がランプ信号を供給する。
カレントミラー回路13は、トランジスタ200およびトランジスタ210を含む。トランジスタ200およびトランジスタ210は、いずれもPチャネル型のMOSトランジスタである。トランジスタ200のゲートとトランジスタ210のゲートは互いに接続されている。トランジスタ200のドレインは参照トランジスタ170に、そして、トランジスタ210のドレインは入力トランジスタ160にそれぞれ接続される。また、トランジスタ200のゲートとドレインとが接続される。
図3に示す接続により、差動対回路11およびカレントミラー回路13は、比較器を構成する。入力トランジスタ160のゲートの電位と、参照トランジスタ170のゲートの電位との大小関係が反転すると、比較器の出力ノード(トランジスタ210のドレイン)の電位が変化する。入力トランジスタ160のゲートの電位が参照トランジスタ170のゲートの電位より高いときは、比較器の出力ノードの電位は低いレベルである。一方、入力トランジスタ160のゲートの電位が参照トランジスタ170のゲートの電位より低いときは、比較器の出力ノードの電位は高いレベルである。
ランプ信号発生回路12の供給するランプ信号は、高い電圧から低い電圧へ変化する。そのため、ある時点で比較器の出力ノードの電位は高いレベルから低いレベルへ変化する。入力トランジスタ160のゲートの電位の高さ、つまり、光電変換部130で生じた電荷に基づく信号のレベルに応じて、ランプ信号が変化を開始してから比較器の出力ノードの電位が変化するまでの時間が決まる。当該時間をカウントすることにより、光電変換部130で生じた電荷に基づく信号をデジタル信号に変換することができる。
リセットトランジスタ150がオン状態のときは、差動対回路11およびカレントミラー回路13はボルテージフォロア回路として機能する。そのため、入力トランジスタ160のゲートの電位を、ランプ信号の電位に応じた任意の値にリセットすることができる。
正帰還回路14は、4つのトランジスタ220、230、235、240を含む。トランジスタ220およびトランジスタ240は、それぞれ、Nチャネル型のMOSトランジスタである。トランジスタ230およびトランジスタ235は、それぞれ、Pチャネル型のMOSトランジスタである。
比較器の出力ノードが、トランジスタ220のドレイン、および、トランジスタ230のゲートに接続される。トランジスタ220のソースは接地される。トランジスタ230のソースは電源ノードに接続される。トランジスタ230のドレインは、トランジスタ235を介して、トランジスタ220のゲートに接続される。トランジスタ240のドレインが、トランジスタ220のゲート、および、トランジスタ235に接続される。トランジスタ235のゲート、および、トランジスタ240のゲートに、初期化信号INIが供給される。トランジスタ220のゲート、および、トランジスタ240のドレインに接続されたノードが、正帰還回路14の出力ノードである。
正帰還回路14の機能を説明する。正帰還回路14を動作させる前、すなわち、アナログデジタル変換(AD変換)を開始する前に、初期化信号INIがハイレベルからローレベルに遷移する。そのため、トランジスタ235はオン状態になり、一方、トランジスタ240はオフ状態になる。初期化信号INIがハイレベルの時には、トランジスタ240がオンであるため、正帰還回路14の出力ノードは低い電位(ほぼ接地電位)となっている。
AD変換の開始時には、ランプ信号の電位が入力トランジスタ160のゲートの電位(光電変換部130の電荷に基づく信号のレベル)より高い。そのため、比較器の出力ノード(トランジスタ210のドレイン)の電位は高いレベルである。そのため、トランジスタ230はオフ状態である。また、前述の通り、正帰還回路14の出力ノード(トランジスタ220のゲート)はほぼ接地電位であるため、トランジスタ220はオフ状態である。
比較器の出力ノードの電位が高いレベルから低いレベルへ変化すると、トランジスタ230のゲート・ソース間の電圧が大きくなる。これにより、トランジスタ230がオン状態になる。電源ノードからトランジスタ220のゲートまでが導通するため、トランジスタ220のゲートの電位が高くなる。トランジスタ220がオン状態になり、比較器の出力ノードからトランジスタ220を介して接地ノードまで電流が生じるため、比較器の出力ノードの電位の低下が加速される。比較器の出力ノードの電位の低下により、トランジスタ230のゲート・ソース間の電圧はさらに大きくなるため、ランジスタ220のゲートの電位の上昇が加速される。このように、正帰還回路14により比較器の出力ノードの電位の変化が正帰還される。結果として、入力トランジスタ160のゲートの電位と参照トランジスタ170のゲートの電位(ランプ信号)との大小関係が反転したときに、正帰還回路14の出力ノードの電位を高速に変化させることができる。
AD変換が終了した後、初期化信号INIがローレベルからハイレベルに遷移する。これにより、正帰還回路14の出力ノードの電位が接地電位にリセットされる。初期化信号INIがハイレベルである間、トランジスタ235はオフしている。そのため、正帰還回路14の電源ノードから接地ノードへ流れる貫通電流を低減することができる。トランジスタ235がない場合、トランジスタ230のゲートの電位に応じた貫通電流が生じうる。しかし、消費電力の制限が緩い場合は、トランジスタ235は省略してもよい。トランジスタ235が省略される場合、トランジスタ230のドレインが直にトランジスタ220のゲートに接続される。そのため正帰還回路14による高速化の効果が高くなる。
本実施例では、カレントミラー回路13のトランジスタ210が、電流制限トランジスタ190を介して、入力トランジスタ160に接続される。電流制限トランジスタ190は、Pチャネル型のMOSトランジスタである。電流制限トランジスタ190のゲートは、正帰還回路14の出力に接続されている。
電流制限トランジスタ190が設けられていない場合、比較器の出力信号が反転した後、カレントミラー回路13のトランジスタ210から正帰還回路14のトランジスタ220に大きい電流が流れたままの状態となる。
電流制限トランジスタ190をトランジスタ210と入力トランジスタ160との間に挿入することで、トランジスタ210から正帰還回路14のトランジスタ220に流れる電流を制限することができる。
なお、正帰還回路14は必要に応じて設けられるものであり、省略されてもよい。正帰還回路14が省略された場合、比較器の出力ノードがレベルシフタ回路250に接続される。また、正帰還回路14が省略された場合、電流制限トランジスタ190も省略してよい。
比較器の出力ノードの信号、ならびに、正帰還回路14の出力ノードの信号は、ラッチ信号として用いられる。ラッチ信号に基づいて、メモリ回路260はカウント値を保持する。ラッチ信号をメモリ回路260に伝達するため、レベルシフタ回路250が用いられる。レベルシフタ回路250は、Nチャネル型のトランジスタおよびPチャネル型のトランジスタによって構成されたインバータ回路である。レベルシフタ回路250に供給される電源電圧に応じて、レベルシフタ回路250の出力するラッチ信号の振幅が変化する。後段のデジタル回路を高速で動作させるため、本実施例では、レベルシフタ回路250がラッチ信号の振幅を小さくしている。つまり、レベルシフタ回路250に供給される電源電圧が、比較器(差動対回路11およびカレントミラー回路13)や正帰還回路14に供給される電源電圧より低い。
なお、レベルシフタ回路250は必要に応じて設けられるものであり、省略されてもよい。レベルシフタ回路250が省略された場合、正帰還回路14の出力ノードが、メモリ回路260に接続される。あるいは、レベルシフタ回路250が波形整形のためのインバータ回路の機能のみを担ってもよい。この場合、レベルシフタ回路250はラッチ信号の振幅を変更しない。
次に、図2を用いて、メモリ回路260の構成を説明する。メモリ回路260は、ラッチ回路151、カウンタ回路152、メモリセル153を含む。カウンタ回路152はNビットのカウント信号を出力する。ビット数に応じて複数のラッチ回路151が設けられる。ラッチ回路151は、カウンタ回路152の各ビットの出力線に接続される。また、ビット数に応じて複数のメモリセル153が設けられる。メモリセル153は、ラッチ回路151の出力ノードに接続される。ラッチ回路151は、ラッチ信号に応じて、カウンタ回路152から出力されているカウント信号を保持する。また、転送信号に応じて、ラッチ回路151が保持している信号が、メモリセル153に転送される。
[2つの半導体基板の積層]
本実施例の光電変換装置は、1つの画素100の画素回路が、2つの半導体基板(第1の半導体基板301および第2の半導体基板302)に分かれて配置される。図4は、図3と同様に、画素100の等価回路を示す図である。図4は、第1の半導体基板301に配置される素子と、第2の半導体基板302に配置される素子とを、点線で区別している。
具体的に、光電変換部130は、第1の半導体基板301に配される。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、および、リセットトランジスタ150を含む信号電荷処理回路10は、第1の半導体基板301に配される。入力トランジスタ160、参照トランジスタ170、および、電流源180を含む差動対回路11は、第1の半導体基板301に配される。
これに対して、トランジスタ200およびトランジスタ210を含むカレントミラー回路13は、第2の半導体基板301に配される。4つのトランジスタ220、230、235、240を含む正帰還回路14は、第2の半導体基板301に配される。レベルシフタ回路250ならびにメモリ回路260は、第2の半導体基板301に配される。また、図1の読み出し回路110、および、図2のランプ信号発生回路12は、それぞれ、第2の半導体基板302に配置される。
上述の通り、画素100はADC回路を含む。そして、画素100のADC回路は、2つの半導体基板に分かれて配置される。具体的に、ADC回路の差動対回路11は、第1の半導体基板301に配される。一方、ADC回路のカレントミラー回路13およびメモリ回路260は、第2の半導体基板302に配される。
2つの半導体基板の接続および配置を説明する。図5は、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との配置および接続を模式的に示す図である。本実施例では、光電変換部130を含む第1の半導体基板301と、画素回路の一部を含む第2の半導体基板302とが、積層される。第1の半導体基板301の表面に垂直な方向に沿って光電変換部130を第2の半導体基板302に射影したとき、光電変換部130の射影に、画素回路の少なくとも一部のトランジスタが重なる。具体的には、カレントミラー回路13、正帰還回路14、レベルシフタ回路250、メモリ回路260に含まれるトランジスタのいずれか、または、全部が、光電変換部130の射影と重なる位置に配置される。
第1の半導体基板301においては、光電変換部130、信号電荷処理回路10、および、差動対回路11を1つの単位とする複数の画素回路が、行列を成すように二次元状に配列される。第2の半導体基板302においては、カレントミラー回路13、正帰還回路14、レベルシフタ回路250、および、メモリ回路260を1つの単位とする複数の画素回路が、行列を成すように二次元状に配列される。別の観点では、ADC回路を含む画素回路の第1の部分が、第1の半導体基板301において、行列を成すように二次元状に配列される。そして、ADC回路を含む画素回路の第2の部分が、第2の半導体基板302において、行列を成すように二次元状に配列される。
次に、画素回路のトランジスタを制御するための制御信号や、画素100の出力する信号を伝達するための配線の配置について説明する。図5は、第1の半導体基板301に配されたトランジスタに接続される制御配線501を示している。制御配線501は、電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、リセットトランジスタ150などのゲートに接続される。つまり、制御配線501は、図1の制御信号TX、制御信号OFG、あるいは、制御信号RESを供給する。図5が示す通り、制御配線501は、複数の画素100のトランジスタに共通に接続される。
また、図5は、画素100の内部において、第1の半導体基板301に配されたトランジスタと第2の半導体基板302に配されたトランジスタとを互いに接続する接続配線502を示す。接続配線502は、例えば、図4において、入力トランジスタ160と電流制限トランジスタ190とを接続する配線、および、参照トランジスタ170とトランジスタ200とを接続する配線である。
第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との間を通る点線は、配線の接合部を示す。制御配線501および接続配線502は、いずれも、接合部に接続される。接合部は少なくとも2つの配線層により形成される。光電変換装置の製造において、第1の半導体基板301および第2の半導体基板302のそれぞれの上に、少なくとも1層の配線層が形成される。そして、第1の半導体基板301の配線層のうち、最上層の配線層に含まれる導電部材と、第2の半導体基板302の配線層のうち、最上層の配線層に含まれる導電部材とが、接合される。このようにして、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302とが積層される。導電部材は、好適には、銅または銅を含む合金で形成される。
上述の2つの半導体基板の積層の工程に鑑みて、接合部と第1の半導体基板301との間に配置される配線を、便宜的に、第1の半導体基板301に配された配線、あるいは、第1の半導体基板301の配線と呼ぶ。典型的には、第1の半導体基板301の配線は、上述の接合の工程の前に、第1の半導体基板301の上に形成される。同様に、接合部と第2の半導体基板302との間に配置される配線を、便宜的に、第2の半導体基板302に配された配線、あるいは、第2の半導体基板302の配線と呼ぶ。典型的には、第2の半導体基板302の配線は、上述の接合の工程の前に、第2の半導体基板302の上に形成される。
一般的に、接合部は大きな寄生容量を有することがある。そのため、配線に接続される接合部の数が増えると、当該配線の寄生容量が大きくなる可能性がある。本実施例では、第2の半導体基板302に配された読み出し回路110から、第1の半導体基板301に配された画素100のトランジスタへ制御信号を供給する信号経路が、接合部を含む。つまり、制御信号を伝達する制御配線501は接合部に接続されている。制御配線501の寄生容量が大きくなると、制御信号の供給に遅延が生じたり、制御信号の波形が崩れたりする課題が生じる可能性がある。
このような課題に対して、本実施例の制御配線501は、第1の半導体基板301に配置される。換言すると、制御配線501は、接合部と第1の半導体基板301との間に配される。そして、制御配線501は、複数の画素100のトランジスタ(電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、あるいは、リセットトランジスタ150)に共通に接続される。つまり、制御配線501は、複数の画素100に対して、図1の制御信号TX、制御信号OFG、あるいは、制御信号RESを供給する。そのため、制御配線501を第2の半導体基板302に配された読み出し回路110と接続するために用いられる接合部の数を少なくすることができる。このような構成によれば、制御配線501の寄生容量を小さくすることが可能である。そのため、制御信号の供給に遅延が生じたり、制御信号の波形が崩れたりすることを低減することができる。結果として、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
図5では、簡単のため、1本の線が1つの行の画素100に接続される複数の制御配線501を示している。つまり、電荷排出トランジスタ120に接続された制御配線501、転送トランジスタ140に接続された制御配線501、および、リセットトランジスタ150に接続された制御配線501が、それぞれ、第1の半導体基板301に配される。このように同じ基板に配された2つのトランジスタにそれぞれ接続された2つの制御配線は、同じ半導体基板に配されることが好ましい。このような構成により、当該2つの制御配線の寄生容量の差を小さくすることができる。結果として、画素100の画素回路の動作の同期性が向上し、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
[動作]
続いて、本実施例の光電変換装置の動作を説明する。図6は、光電変換装置の動作を説明するためのタイミングチャートを示す。図6は、制御信号OFG、制御信号RES、制御信号TX、ランプ信号RAMP、および、初期化信号INIを示している。符号の末尾の数字は、図1の行番号に対応している。
時刻t1から時刻t2の期間に、全行の光電変換部130の電荷の排出(リセット)を同時に行う。その後、光電変換部130は、入射光によって生じた信号電荷を蓄積する。続いて、時刻t9から時刻t10の期間に、全ての行において、入力トランジスタ160のゲート(比較器の入力ノード)の電位をリセットする。
時刻t11に、ランプ信号RAMPのレベルを上げて、比較器の出力ノード(トランジスタ210のドレイン)の電位を電源電圧に振り切らせる。これにより、トランジスタ230がオフ状態になる。
その後、時刻t12で初期化信号INIをローレベルにする。トランジスタ230がオンの状態で初期化信号INIをローレベルにすると、初期化信号INIがローレベルになった直後にトランジスタ220がオンする。そのため、ランジスタ230がオフの状態で初期化信号INIをローレベルにすることが好ましい。時刻t12には、ランプ信号RAMPの電位の変化、つまり、スロープ動作が開始される。
時刻t12から時刻t13の間のいずれかのタイミングで、比較器の出力ノードの電位、つまり、ラッチ信号が反転する。このときの動作は、図3で説明した通りである。ラッチ信号の反転に応じて、メモリ回路260はリセットレベル信号を保持する。リセットレベル信号は、画素100がリセットされた状態での比較器の入力ノードの電位に対応するデジタル信号である。
時刻t14から時刻t15に、光電変換部130から入力トランジスタ160のゲートへ、信号電荷が転送される。すなわち、入力トランジスタ160のゲートに、光電変換部で生じた信号電荷に基づく信号が入力される。この信号電荷の転送はすべての行で同時に行われる。時刻t2から時刻t15までが露光期間あるいは蓄積期間である。
時刻t16から時刻t17の期間で、光電変換部130で生じた信号電荷に基づく信号に対してAD変換が行われる。時刻t16から時刻t17の間のいずれかのタイミングで、比較器の出力ノードの電位、つまり、ラッチ信号が反転する。ラッチ信号の反転に応じて、メモリ回路260は光レベル信号を保持する。光レベル信号は、光電変換部130で生じた信号電荷に基づく信号に対応するデジタル信号である。
メモリ回路260に保持されたリセットレベル信号は、時刻t13から時刻t16の間に、後段の処理部(不図示)へ転送される。また、時刻t17以降に、光レベル信号が処理部へ転送される。その後、処理部は、リセットレベル信号と光レベル信号との差分処理を行い、差分信号を外部に出力する。メモリ回路260から処理部へのデジタル信号の転送は、行順次に行われても良いし、全画素で同時に行われてもよい。
以上に説明した動作では、すべての行の電荷排出トランジスタ120が互いに同期して動作し、そして、すべての行の転送トランジスタ140が互いに同期して動作する。そのため、すべての行で露光期間が一致する。いわゆる、グローバル電子シャッタ動作が行われる。
[その他の観点]
本実施例では、図5の制御配線501は、グローバル電子シャッタ動作を行うための制御信号を供給する。特に、このような配線の寄生抵抗は小さいことが好ましい。グローバル電子シャッタ動作においては、多数の行の画素100のトランジスタが同期して動作する。そのため、読み出し回路110(走査回路)は、複数の行の制御配線501の電圧を同時に変化させる。もし制御配線の寄生容量が大きいと、読み出し回路110の出力回路に非常に大きな駆動力が求められる。消費電力や光電変換装置の小型化の観点では、大きな駆動力の出力回路は不利である。したがって、複数の画素100に接続された制御配線501が、第1の半導体基板301に配されることにより、グローバル電子シャッタ動作に適した光電変換装置を提供することができる。
別の観点として、複数の画素100を含む画素グループに着目したとき、制御配線501に接続される接合部の数が、画素回路の内部の接続配線502に接続される接合部の数より少ない。画素グループは、例えば、1つの行である。具体例として、1つの行に8000個の画素が含まれる例を考える。このとき、制御配線501は、8000個の画素100のトランジスタに接続される。制御配線501の接続される接合部の数は、1個である。一方で、8000個の画素100のそれぞれにおいて、少なくとも1つの接続配線502が用いられる。したがって、1つの行の画素100について着目すると、8000個以上の接続配線502が配される。このように、1つの行において、制御配線501に接続される接合部の数は、接続配線502に接続される接合部の数より少ない。
制御配線501に、複数の接合部が接続されてもよい。例えば、読み出し回路110を、画素アレイの両側に配置する場合、制御配線501は2つの接合部に接続される。このような構成によれば、制御配線501を駆動する駆動力を大きくすることができる。結果として、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
複数の読み出し回路110を配置する場合には、第1の半導体基板301、および、第2の半導体基板302のそれぞれに、少なくとも1つの読み出し回路110を配置してもよい。図7は、図5の変形例を示す。第1の半導体基板301に読み出し回路110が追加されている点が、図7と図5との相違点である。このような構成によれば、制御配線501を駆動する駆動力を大きくすることができる。結果として、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
あるいは、制御配線501の抵抗を下げるため、第1の半導体基板301の制御配線501が、第2の半導体基板302に配された制御配線503に接続されてもよい。図8は、図5の変形例を示す。第2の半導体基板302に制御配線503が追加されている点が、図7と図5との相違点である。図8においては、制御配線501が3つ以上の接合部に接続される。このような構成により、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
第1の半導体基板301の制御配線501と第2の半導体基板302の制御配線503が用いられる場合、読み出し回路110は第1の半導体基板301に配置されてもよい。図9は、図8の変形例を示す。図8と異なっている点は、読み出し回路110が第1の半導体基板301に設けられていることである。また、図8では2つの画素100につき1つの接合部が配されている。一方、図9では、1つの画素100につき1つの接合部が配される。このように、接合部の数は任意である。
以上に説明した通り、本実施例の制御配線501は、第1の半導体基板301に配置される。そして、制御配線501は、複数の画素100のトランジスタに共通に接続される。構成によれば、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
[実施例2]
本実施例に係る光電変換装置を説明する。実施例1では、参照トランジスタ170が第1の半導体基板301に配置されている。これに対し、本実施例では、参照トランジスタ170が第2の半導体基板302に配置される。以下では、実施例1と異なる点を説明し、実施例1と同じ部分は説明を省略する。
本実施例の光電変換装置の全体構成、および、画素100の機能ブロックは、実施例1と同じである。つまり、図1は、光電変換装置の構成を模式的に示す。また、図2は、画素100の構成を模式的に示すブロック図である。これらの図面の説明は実施例1と同じであるため、説明を省略する。
図10は、画素100の等価回路を示す図である。ただし、メモリ回路260はブロックで示されている。図10が示すように、本実施例の画素100の等価回路は、実施例1(図3)と同じである。そのため、各回路ブロックの機能についての説明は省略する。
実施例1との差異は、入力トランジスタ160と、参照トランジスタ170とが、互いに異なる半導体基板に配されることである。
具体的に、光電変換部130は、第1の半導体基板301に配される。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、および、リセットトランジスタ150を含む信号電荷処理回路10は、第1の半導体基板301に配される。
差動対回路11の入力トランジスタ160、および、電流源180は、第1の半導体基板301に配される。これに対して、差動対回路11の参照トランジスタ170は、第2の半導体基板302に配される。本実施例は、この点で、実施例1と相違している。
他は、実施例1と同様に、トランジスタ200およびトランジスタ210を含むカレントミラー回路13は、第2の半導体基板301に配される。4つのトランジスタ220、230、235、240を含む正帰還回路14は、第2の半導体基板301に配される。レベルシフタ回路250ならびにメモリ回路260は、第2の半導体基板301に配される。また、図1の読み出し回路110、および、図2のランプ信号発生回路12は、それぞれ、第2の半導体基板302に配置される。
上述の通り、画素100はADC回路を含む。そして、画素100のADC回路は、2つの半導体基板に分かれて配置される。具体的に、ADC回路の差動対回路11の一部は、第1の半導体基板301に配される。一方、ADC回路の差動対回路11の他の一部は、第2の半導体基板302に配される。ADC回路のカレントミラー回路13およびメモリ回路260は、第2の半導体基板302に配される。
2つの半導体基板の相対的な配置、ならびに、配線の配置は、実施例1と同じである。すなわち、図5および図7が、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との配置および接続を模式的に示す図である。ただし、本実施例では、図5の接続配線502は、入力トランジスタ160と電流制限トランジスタ190とを接続する配線、および、参照トランジスタ170と電流源180とを接続する配線に対応する。
実施例1と同様に、本実施例の制御配線501は、第1の半導体基板301に配置される。換言すると、制御配線501は、接合部と第1の半導体基板301との間に配される。そして、制御配線501は、複数の画素100のトランジスタ(電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、あるいは、リセットトランジスタ150)に共通に接続される。つまり、制御配線501は、複数の画素100に対して、図1の制御信号TX、制御信号OFG、あるいは、制御信号RESを供給する。そのため、制御配線501を第2の半導体基板302に配された読み出し回路110と接続するために用いられる接合部の数を少なくすることができる。このような構成によれば、制御配線501の寄生容量を小さくすることが可能である。そのため、制御信号の供給に遅延が生じたり、制御信号の波形が崩れたりすることを低減することができる。結果として、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
さらに、画素回路の配置の振り分けについてのバリエーションを説明する。図11は、画素100の等価回路を示す図である。図3、図4、あるいは、図10と同じ機能を有する部分には、同じ符号を付す。
図11(a)に示された例では、光電変換部130は、第1の半導体基板301に配される。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、および、リセットトランジスタ150を含む信号電荷処理回路10は、第1の半導体基板301に配される。
これに対して、入力トランジスタ160、参照トランジスタ170、および、電流源180を含む差動対回路11は、第1の半導体基板302に配される。他は、実施例1と同様に、トランジスタ200およびトランジスタ210を含むカレントミラー回路13は、第2の半導体基板301に配される。4つのトランジスタ220、230、235、240を含む正帰還回路14は、第2の半導体基板301に配される。レベルシフタ回路250ならびにメモリ回路260は、第2の半導体基板301に配される。また、図1の読み出し回路110、および、図2のランプ信号発生回路12は、それぞれ、第2の半導体基板302に配置される。
図11(a)の変形例では、ADC回路の全部が、第2の半導体基板302に配置される。このような構成によれば、第1の半導体基板301には、信号電荷処理回路10だけが配される。そのため、光電変換部130の面積を相対的に大きくすることができる。結果として、感度を向上させることができる。
なお、図11(a)の例では、図5の接続配線502は、入力トランジスタ160のゲートと転送トランジスタ140とを接続する配線、および、入力トランジスタ160のドレインとリセットトランジスタ150とを接続する配線に対応する。
図11(b)に示された例では、リセットトランジスタ150が第2の半導体基板302に配される。このように、信号電荷処理回路10の一部が、第2の半導体基板302に配されてもよい。他のトランジスタの配置は他の例と同じであるため、説明を省略する。
図11(b)の例では、図5の接続配線502は、入力トランジスタ160のゲートと転送トランジスタ140とを接続する配線だけである。そのため、接合部に接続される接続配線502の数を減らすことができる。また、第1の半導体基板301に配置される素子が減るので、光電変換部130の感度を向上させることが可能である。
以上に説明した通り、本実施例は実施例1に対して画素回路の分け方が異なる。いずれの例においても、実施例1と同様に、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
[実施例3]
本実施例は、上述の実施例1および実施例2の変形例である。本実施例の配線の配置が、実施例1および実施例2の配線の配置と異なっている。そのため、実施例1および実施例2と異なる点を説明する。
本実施例の光電変換装置の全体構成、および、画素100の機能ブロックは、実施例1と同じである。つまり、図1は、光電変換装置の構成を模式的に示す。また、図2は、画素100の構成を模式的に示すブロック図である。これらの図面の説明は実施例1と同じであるため、説明を省略する。
また、本実施例の画素100の等価回路は、実施例1または実施例2の画素100と同じである。すなわち、図3、図4、図10、および、図11が、本実施例の画素100の等価回路を示している。
図12は、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との配置および接続を模式的に示す図である。第1の半導体基板301に、複数の画素100の画素回路の少なくとも一部が、行列を成すように二次元上に配置される。また、第2の半導体基板302には、画素回路の一部などの回路ブロックが行列を成すように二次元上に配置される。
図12が示すように、複数の画素100に制御信号を供給する制御配線503が、第2の半導体基板302に配される。また、複数の画素100に対応して、複数の接続配線504が配されている。複数の接続配線504のそれぞれは、対応する画素100に含まれ、かつ、第1の半導体基板301に配されたトランジスタと、第2の半導体基板302に配された制御配線503とを接続している。本実施例では、接続配線504が接合部に接続されている。つまり、複数の接続配線504に対応して、複数の接合部が形成される。
読み出し回路110は、第2の半導体基板302に配置される。そして、読み出し回路110は、制御配線503、および、接続配線504を介して、第1の半導体基板301に配されたトランジスタに、制御信号を供給する。
読み出し回路110は、第1の半導体基板301に配置されてもよい。この場合の変形例を図13に示す。図13は、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との配置および接続を模式的に示す図である。読み出し回路110は、まず、第1の接続配線504を介して、第2の半導体基板302の制御配線503に電気的に接続される。さらに、制御配線503は、第2の接続配線504を介して、第1の半導体基板301に配された画素100のトランジスタに電気的に、接続される。つまり、読み出し回路110から、第1の半導体基板301に配されたトランジスタまでの信号経路が、2つの接合部を含む。
図12および図13のいずれの例においても、第1の半導体基板301に配されたトランジスタは、個別の接合部から制御信号を受ける。このような構成によれば、制御信号が他のノードにクロストークすることを低減することができる。他のノードとは、第1の半導体基板301の電源配線や第1の半導体基板301のウェルである。第1の半導体基板301の制御配線が複数の画素100にわたって延在していると、電源配線やウェルとのカップリングが大きくなる。そのため、制御信号の変化が電源電圧や接地電圧に伝わる、いわゆる、クロストークが生じやすくなる。しかし、図12や図13の構成では、複数の画素100にわたって延在する制御配線503が第2の半導体基板302に配されるため、当該制御配線503から電源配線やウェルまでの距離を長くすることができる。そのため、電源電圧などへのクロストークを低減できる。
制御信号を供給する配線が画素100ごとに形成された接合部に接続されることは、光電変換装置の機能を向上する面でも有利である。図14は、本実施例の変形例を示す。図13は、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との配置および接続を模式的に示す図である。画素100の構成は、実施例1あるいは実施例2と同じである。
図14においては、第2の半導体基板302の制御配線503が、タイミング制御回路30を介して、接続配線504に接続される。複数の画素100に対応して、複数のタイミング制御回路30が配されている。タイミング制御回路30は、制御配線503に供給された制御信号を所定の時間だけ遅延させて、第1の半導体基板301のトランジスタに伝達する。このような構成により、複数の画素100を互いに独立して制御することが可能である。例えば、画素アレイの位置によって、露光期間を変えることができる。明るい部分と暗い部分とを含む被写体を適切な階調で撮像することができるなど、光電変換装置の高機能化が可能である。
なお、図14に示す例では、複数のタイミング制御回路30が、第2の半導体基板302において行列を成すように二次元状に配される。この実施例では、画素回路の全部が第1の半導体基板301に配されてもよい。
[実施例4]
本実施例は、実施例3の変形例である。本実施例の配線の配置が、実施例3の配線の配置と異なっている。そのため、実施例と異なる点を説明する。
本実施例の光電変換装置の全体構成、および、画素100の機能ブロックは、実施例1と同じである。つまり、図1は、光電変換装置の構成を模式的に示す。また、図2は、画素100の構成を模式的に示すブロック図である。これらの図面の説明は実施例1と同じであるため、説明を省略する。
また、本実施例の画素100の等価回路は、実施例1乃至実施例3の画素100と同じである。すなわち、図3、図4、図10、および、図11が、本実施例の画素100の等価回路を示している。
図15は、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との配置および接続を模式的に示す図である。第1の半導体基板301に、複数の画素100の画素回路の少なくとも一部が、行列を成すように二次元上に配置される。また、第2の半導体基板302には、画素回路の一部などの回路ブロックが行列を成すように二次元上に配置される。
図15が示すように、複数の画素100に制御信号を供給する制御配線503が、第2の半導体基板302に配される。また、第1の半導体基板301に、複数のブロック配線505が配される。複数のブロック配線505のそれぞれは、複数の画素100のトランジスタに接続されている。図15では、1つのブロック配線505が、2つの画素100のトランジスタに接続されている。複数のブロック配線505に対応して、複数の接続配線504が配されている。複数の接続配線504のそれぞれは、対応するブロック配線505と第2の半導体基板302に配された制御配線503とを接続している。
図15では、ブロック配線505が接合部に接続されている。したがって、図12に示された実施例に比べて、接合部の数を減らすことができる。配線の寄生容量を小さくすることができるため、結果として、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
精度向上の効果に加えて、実施例3と同様に、電源電圧などへのクロストークを低減できる。ブロック配線505は、第1の半導体基板301の画素アレイの全体にわたって延びる配線よりも短いため、ブロック配線505と第1の半導体基板301のウェルなどとの間の寄生容量(カップリング)は小さい。そのため、クロストークを低減することができる。さらに、実施例3のタイミング制御回路30を組み合わせることで、光電変換装置の高機能化が可能である。
図15では、1つのブロック配線505が1つの行に含まれる2つの画素100のトランジスタを互いに接続している。変形例として、1つのブロック配線505が1つの列に含まれる複数の画素100のトランジスタを接続してもよい。
別の変形例として、1つのブロック配線505が、複数の行および複数の列からなる行列を成す複数の画素100のトランジスタを、互いに接続してもよい。例えば、露光期間をエリアごとに制御する場合に、このような構成は好適である。具体的には、図14に示された複数のタイミング制御回路30の中の1つが、ブロック配線505を介して、複数行および複数列からなる行列を成す複数の画素100に接続される。
以上に説明した通り、本実施例においては、第1の半導体基板301にブロック配線505が配される。そして、複数のブロック配線505のそれぞれが、対応する接続配線504を介して制御配線503に接続される。このような構成によれば、実施例1乃至実施例3の効果を同時に得ることができる。具体的には、クロストークの低減および光電変換装置の高機能化の少なくとも1つと、光電変換装置の出力する信号の精度の向上とを両立することができる。
[実施例5]
別の実施例を説明する。画素100の画素回路が3つの半導体基板に分かれて配置されることが、本実施例と実施例1乃至実施例4との相違点である。具体的には、メモリ回路260が、第3の半導体基板303に配される。それ以外の構成は、実施例1乃至実施例4の構成が適用される。
図16は、画素100の構成を模式的に示すブロック図である。画素100の画素回路は、機能的に、複数の回路ブロックにより構成される。信号電荷処理回路10は、光電変換部で生じた信号電荷の蓄積、転送、排出を行う。差動対回路11は、差動対を構成するトランジスタ、および、差動対に電流を供給する電流源を含む。カレントミラー回路13は差動対回路11に流れる電流を制御する。差動対回路11およびカレントミラー回路13は、ADC回路の比較器を構成する。さらに、画素100の画素回路は、レベルシフタ回路250、メモリ回路260を含む。レベルシフタ回路250は、比較器から出力されるラッチ信号の振幅を小さくする。メモリ回路260は、比較器の出力するラッチ信号に基づいて、デジタル信号を保持する。典型的には、差動対回路11、カレントミラー回路13、および、メモリ回路260が、ADC回路を構成する。
各回路ブロックの詳細な構成は、実施例1と同じである。すなわち、図3が本実施例の画素100の等価回路図を示している。なお、不図示のランプ信号発生回路12が、ADC回路にランプ信号を供給する。また、本実施例の画素100は、正帰還回路14を含まない。そのため、比較器の出力ノードが、直接、レベルシフタ回路250に接続される。なお、実施例1のように、画素100が正帰還回路14を含んでもよい。正帰還回路14は、比較器の出力の反転を高速化する。換言すると、正帰還回路14は、比較器の出力が反転を開始したことに応じて、立ち上がり(または立ち下がり)のより速いパルスを生成する。
図16が示すように、光電変換部130、信号電荷処理回路10、および、差動対回路11が第1の半導体基板301(上部基板)に配される。カレントミラー回路13、および、レベルシフタ回路250が、第2の半導体基板302(中間基板)に配される。メモリ回路260は、第3の半導体基板303(下部基板)に配される。光源(被写体)に近い側から順に、第1の半導体基板301、第2の半導体基板302、および、第3の半導体基板303が積層される。
本実施例においても、実施例1乃至実施例4と同じ効果を得ることができる。
[実施例6]
次に、実施例1乃至実施例5の画素100の構成の変形例を説明する。本実施例の画素100は、アナログデジタル変換回路を含まない。代わりに、本実施例の画素100は、信号電荷を保持する信号電荷保持部を有する。
[全体構成]
図17は、光電変換装置の構成を模式的に示す。光電変換装置は、複数の画素100、および、複数の画素100から信号を読み出すための読み出し回路110を備える。
画素100は、光電変換部と画素回路を含む。光電変換部は、入射光を信号電荷に変換する。光電変換部には、シリコン基板に形成されたフォトダイオード、半導体基板の上に積層された有機光電変換膜などが用いられる。画素回路は、光電変換部で生じた電荷に基づく信号を画素から出力するための回路である。
読み出し回路110は、画素100に接続された複数の制御配線に制御信号(TX1~4、OFG1~4、RES1~4、GS1~4)を供給する走査回路である。画素100は制御信号に応じて動作し、画素100から光電変換部で生じた電荷に基づく信号が出力される。なお、読み出し回路110は、画素100から出力された信号を処理する信号処理回路であってもよい。
[画素回路]
図18は、本実施例の画素100の回路構成を示す図である。画素100は、光電変換部130、電荷保持部131、フローティングディフュージョン部132(FD部132)、及び、オーバーフロードレイン部を備える。画素100は、グローバルシャッタトランジスタ141(GSトランジスタ141)、転送トランジスタ140、選択トランジスタ143、リセットトランジスタ150、増幅トランジスタ142及び電荷排出トランジスタ120をさらに備える。各トランジスタはMOSトランジスタ等により構成される。選択トランジスタ143は、出力線(PixOut)に接続される。典型的には、1つの出力線に1つの列に含まれる複数の画素が接続される。
光電変換部130は入射された光量に応じた信号電荷を発生する。電荷保持部131は、GSトランジスタ141を介して光電変換部130に接続される。GSトランジスタ141は、光電変換部130の信号電荷を電荷保持部131に転送する。電荷保持部131は、等価回路図において、接地容量またはダイオードとして表される。電荷保持部131は光電変換部130から転送された信号電荷を一時的に保持する。
FD部132は電荷保持部131から転送された信号電荷を電圧信号に変換する。FD部132は転送トランジスタ140を介して電荷保持部131と接続される。転送トランジスタ140は、電荷保持部131の信号電荷をFD部132に転送する。また、FD部132はリセットトランジスタ150のソース及び増幅トランジスタ142のゲートとも接続される。リセットトランジスタ150のドレインにはリセット電圧が供給される。リセットトランジスタ150をオンにすることでFD部132の電圧はリセットされる。
増幅トランジスタ142は、ゲートの電圧に応じた信号を、出力線に出力する。例えば、FD部132の電圧がリセットされた状態において、増幅トランジスタ142はリセット信号を出力する。また、転送トランジスタ140がオンになり電荷保持部131からFD部132に信号電荷が転送された後には、転送された電荷量に対応した画素信号が増幅トランジスタ142のソースに出力される。
増幅トランジスタ142のソースは、選択トランジスタ143を介して、出力線に接続される。選択トランジスタ143がオンになると、リセット信号又は画素信号が出力線に出力される。このようにして、画素からの信号の読み出しが行われる。
光電変換部130は、電荷排出トランジスタ120を介して、OFD部(電源ノード)に接続される。電荷排出トランジスタ120がオンになると、光電変換部130に蓄積されている信号電荷はOFD部に排出される。全画素に対し同時にOFD部へ電荷を排出し、その後、蓄積された信号電荷を電荷保持部131に転送することにより、全画素に対し同時かつ一定の露光時間を設定するグローバル電子シャッタが実現される。これにより、各画素から順次電荷を読み出すために生じる露光タイミングのずれが抑制され、画像の歪みが低減される。なお、グローバル電子シャッタ動作は、本実施形態の撮像装置に適用可能な駆動方法の一つの例である。本実施形態の撮像装置は、ローリングシャッタ動作だけを行ってもよい。
[2つの半導体基板の積層]
本実施例の光電変換装置は、1つの画素100の画素回路が、2つの半導体基板(第1の半導体基板301および第2の半導体基板302)に分かれて配置される。図18は、第1の半導体基板301に配置される素子と、第2の半導体基板302に配置される素子とを、点線で区別している。
具体的に、光電変換部130は、第1の半導体基板301に配される。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、および、GSトランジスタ141は、第1の半導体基板301に配される。さらに、電荷保持部131が第1の半導体基板301に配される。これに対して、リセットトランジスタ150、増幅トランジスタ142、および、選択トランジスタ143は、第2の半導体基板301に配される。
2つの半導体基板の接続および配置を説明する。本実施例では、光電変換部130を含む第1の半導体基板301と、画素回路の一部を含む第2の半導体基板302とが、積層される。第1の半導体基板301の表面に垂直な方向に沿って光電変換部130を第2の半導体基板302に射影したとき、光電変換部130の射影に、画素回路の少なくとも一部のトランジスタが重なる。具体的には、リセットトランジスタ150、増幅トランジスタ142、および、選択トランジスタ143のいずれか、または、全部が、光電変換部130の射影と重なる位置に配置される。
第1の半導体基板301においては、光電変換部130、および、GSトランジスタ141を1つの単位とする複数の画素回路が、行列を成すように二次元状に配列される。第2の半導体基板302においては、増幅トランジスタ142、および、選択トランジスタ143を1つの単位とする複数の画素回路が、行列を成すように二次元状に配列される。別の観点では、電荷保持部131を含む画素回路の第1の部分が、第1の半導体基板301において、行列を成すように二次元状に配列される。そして、電荷保持部131を含む画素回路の第2の部分が、第2の半導体基板302において、行列を成すように二次元状に配列される。
次に、画素回路のトランジスタを制御するための制御信号や、画素100の出力する信号を伝達するための配線の配置について説明する。図19は、第1の半導体基板301に配されたトランジスタに接続される制御配線501を示している。制御配線501は、電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、GSトランジスタ141、リセットトランジスタ150などのゲートに接続される。つまり、制御配線501は、図17の制御信号TX、制御信号OFG、制御信号RES、あるいは、制御信号GSを供給する。図19が示す通り、制御配線501は、複数の画素100のトランジスタに共通に接続される。
また、図19は、画素100の内部において、第1の半導体基板301に配されたトランジスタと第2の半導体基板302に配されたトランジスタとを互いに接続する接続配線502を示す。接続配線502は、例えば、図18において、転送トランジスタ140と増幅トランジスタ142とを接続する配線である。
第1の半導体基板301と第2の半導体基板302との間を通る点線は、配線の接合部を示す。制御配線501および接続配線502は、いずれも、接合部に接続される。接合部は少なくとも2つの配線層により形成される。光電変換装置の製造において、第1の半導体基板301および第2の半導体基板302のそれぞれの上に、少なくとも1層の配線層が形成される。そして、第1の半導体基板301の配線層のうち、最上層の配線層に含まれる導電部材と、第2の半導体基板302の配線層のうち、最上層の配線層に含まれる導電部材とが、接合される。このようにして、第1の半導体基板301と第2の半導体基板302とが積層される。導電部材は、好適には、銅または銅を含む合金で形成される。
一般的に、接合部は大きな寄生容量を有することがある。そのため、配線に接続される接合部の数が増えると、当該配線の寄生容量が大きくなる可能性がある。本実施例では、第2の半導体基板302に配された読み出し回路110から、第1の半導体基板301に配された画素100のトランジスタへ制御信号を供給する信号経路が、接合部を含む。つまり、制御信号を伝達する制御配線501は接合部に接続されている。制御配線501の寄生容量が大きくなると、制御信号の供給に遅延が生じたり、制御信号の波形が崩れたりする課題が生じる可能性がある。
このような課題に対して、本実施例の制御配線501は、第1の半導体基板301に配置される。換言すると、制御配線501は、接合部と第1の半導体基板301との間に配される。そして、制御配線501は、複数の画素100のトランジスタ(電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、GSトランジスタ141、あるいは、リセットトランジスタ150)に共通に接続される。つまり、制御配線501は、複数の画素100に対して、図1の制御信号TX、制御信号OFG、制御信号RES、あるいは、制御信号GSを供給する。そのため、制御配線501を第2の半導体基板302に配された読み出し回路110と接続するために用いられる接合部の数を少なくすることができる。このような構成によれば、制御配線501の寄生容量を小さくすることが可能である。そのため、制御信号の供給に遅延が生じたり、制御信号の波形が崩れたりすることを低減することができる。結果として、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
図19では、簡単のため、1本の線が1つの行の画素100に接続される複数の制御配線501を示している。つまり、電荷排出トランジスタ120に接続された制御配線501、転送トランジスタ140に接続された制御配線501、および、リセットトランジスタ150に接続された制御配線501が、それぞれ、第1の半導体基板301に配される。また、GSトランジスタ141に接続された制御配線501が第1の半導体基板301に配される。このように同じ基板に配された2つのトランジスタにそれぞれ接続された2つの制御配線は、同じ半導体基板に配されることが好ましい。このような構成により、当該2つの制御配線の寄生容量の差を小さくすることができる。結果として、画素100の画素回路の動作の同期性が向上し、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
本実施例では、図19の制御配線501は、グローバル電子シャッタ動作を行うための制御信号を供給する。特に、このような配線の寄生抵抗は小さいことが好ましい。グローバル電子シャッタ動作においては、多数の行の画素100のトランジスタが同期して動作する。そのため、読み出し回路110(走査回路)は、複数の行の制御配線501の電圧を同時に変化させる。もし制御配線の寄生容量が大きいと、読み出し回路110の出力回路に非常に大きな駆動力が求められる。消費電力や光電変換装置の小型化の観点では、大きな駆動力の出力回路は不利である。したがって、複数の画素100に接続された制御配線501が、第1の半導体基板301に配されることにより、グローバル電子シャッタ動作に適した光電変換装置を提供することができる。
[変形例]
本実施例の変形例においては、実施例1で説明しているのと同様に、図19に示された構成は、図7乃至図9のいずれかに示された構成に変更される。図7乃至図9の説明の繰り返しは省略する。
本実施例の変形例においては、実施例3で説明しているのと同様に、図19に示された構成は、図12乃至図14のいずれかに示された構成に変更される。図12乃至図14の説明の繰り返しは省略する。
本実施例の変形例においては、実施例4で説明しているのと同様に、図19に示された構成は、図15に示された構成に変更される。図15の説明の繰り返しは省略する。
また、図18に示した画素回路の分割については、図20に示す変形が可能である。図20は、図18と同様に、本実施例の画素100の回路構成を示す図である。
図20(a)の例では、光電変換部130が、第1の半導体基板301に配される。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、GSトランジスタ141、および、リセットトランジスタ150が、第1の半導体基板301に配される。さらに、電荷保持部131が第1の半導体基板301に配される。これに対して、増幅トランジスタ142、および、選択トランジスタ143は、第2の半導体基板301に配される。
図20(b)の例では、光電変換部130が、第1の半導体基板301に配される。電荷排出トランジスタ120、転送トランジスタ140、GSトランジスタ141、リセットトランジスタ150、および、増幅トランジスタ142が、第1の半導体基板301に配される。さらに、電荷保持部131が第1の半導体基板301に配される。これに対して、選択トランジスタ143は、第2の半導体基板301に配される。
図20(c)の例では、光電変換部130が、第1の半導体基板301に配される。また、画素100に含まれる全部の素子が、第1の半導体基板301に配される。これに対して、画素100から信号が出力される出力線が、第2の半導体基板301に配される。
以上に説明した通り、本実施例の画素100は電荷保持部131を有する。このような構成によれば、電荷ドメインでのグローバル電子シャッタが可能である。そして、実施例1乃至実施例5と同様に、光電変換装置の出力する信号の精度を向上させることができる。
[実施例7]
撮像システムの実施例について説明する。撮像システムとして、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、カメラヘッド、複写機、ファックス、携帯電話、スマートフォン、車載カメラ、観測衛星などがあげられる。図21に、撮像システムの例としてデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
図21において、1001はレンズの保護のためのバリアである。1002は被写体の光学像を撮像装置1004に結像させるレンズである。1003はレンズ1002を通った光量を可変するための絞りである。撮像装置1004には、上述の実施例1乃至実施例4のいずれかで説明した撮像装置が用いられる。
1007は撮像装置1004より出力された画素信号に対して、補正やデータ圧縮などの処理を行い、画像信号を取得する信号処理部である。そして、図21において、1008は撮像装置1004および信号処理部1007に、各種タイミング信号を出力するタイミング発生部、1009はデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御部である。1010は画像データを一時的に記憶する為のフレームメモリ部である。1011は記録媒体に記録または読み出しを行うためのインターフェース部である。1012は撮像データの記録または読み出しを行う為の半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体である。1013は外部コンピュータ等と通信する為のインターフェース部である。
なお、撮像システムは少なくとも撮像装置1004と、撮像装置1004から出力された画素信号を処理する信号処理部1007とを有すればよい。その場合、他の構成はシステムの外部に配される。
以上に説明した通り、撮像システムの実施例において、撮像装置1004には、実施例1乃至実施例6のいずれかの光電変換装置が用いられる。このような構成によれば、撮像システムの出力する信号の精度(画質)を向上させることができる。
[実施例8]
移動体の実施例について説明する。本実施例の移動体は、車載カメラを備えた自動車である。図22(a)は、自動車2100の外観と主な内部構造を模式的に示している。自動車2100は、撮像装置2102、撮像システム用集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)2103、警報装置2112、主制御部2113を備える。
撮像装置2102には、上述の各実施例で説明した撮像装置が用いられる。警報装置2112は、撮像システム、車両センサ、制御ユニットなどから異常を示す信号を受けたときに、運転手へ向けて警告を行う。主制御部2113は、撮像システム、車両センサ、制御ユニットなどの動作を統括的に制御する。なお、自動車2100が主制御部2113を備えていなくてもよい。この場合、撮像システム、車両センサ、制御ユニットが個別に通信インターフェースを有して、それぞれが通信ネットワークを介して制御信号の送受を行う(例えばCAN規格)。
図22(b)は、自動車2100のシステム構成を示すブロック図である。自動車2100は、第1の撮像装置2102と第2の撮像装置2102を含む。つまり、本実施例の車載カメラはステレオカメラである。撮像装置2102には、光学部2114により被写体像が結像される。撮像装置2102から出力された画素信号は、画像前処理部2115によって処理され、そして、撮像システム用集積回路2103に伝達される。画像前処理部2115は、S-N演算や、同期信号付加などの処理を行う。
撮像システム用集積回路2103は、画像処理部2104、メモリ2105、光学測距部2106、視差演算部2107、物体認知部2108、異常検出部2109、および、外部インターフェース(I/F)部2116を備える。画像処理部2104は、画素信号を処理して画像信号を生成する。また、画像処理部2104は、画像信号の補正や異常画素の補完を行う。メモリ2105は、画像信号を一時的に保持する。また、メモリ2105は、既知の撮像装置2102の異常画素の位置を記憶していてもよい。光学測距部2106は、画像信号を用いて被写体の合焦または測距を行う。視差演算部2107は、視差画像の被写体照合(ステレオマッチング)を行う。物体認知部2108は、画像信号を解析して、自動車、人物、標識、道路などの被写体の認知を行う。異常検出部2109は、撮像装置2102の故障、あるいは、誤動作を検知する。異常検出部2109は、故障や誤動作を検知した場合には、主制御部2113へ異常を検知したことを示す信号を送る。外部I/F部2116は、撮像システム用集積回路2103の各部と、主制御部2113あるいは種々の制御ユニット等との間での情報の授受を仲介する。
自動車2100は、車両情報取得部2110および運転支援部2111を含む。車両情報取得部2110は、速度・加速度センサ、角速度センサ、舵角センサ、測距レーダ、圧力センサなどの車両センサを含む。
運転支援部2111は、衝突判定部を含む。衝突判定部は、光学測距部2106、視差演算部2107、物体認知部2108からの情報に基づいて、物体との衝突可能性があるか否かを判定する。光学測距部2106や視差演算部2107は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。
運転支援部2111が他の物体と衝突しないように自動車2100を制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。
自動車2100は、さらに、エアバッグ、アクセル、ブレーキ、ステアリング、トランスミッション等の走行に用いられる駆動部を具備する。また、自動車2100は、それらの制御ユニットを含む。制御ユニットは、主制御部2113の制御信号に基づいて、対応する駆動部を制御する。
本実施例に用いられた撮像システムは、自動車に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
以上に説明した通り、自動車の実施例において、撮像装置2102には、実施例1乃至実施例6のいずれかの光電変換装置が用いられる。このような構成によれば、撮像装置を備えた移動体において、撮像装置の出力する信号の精度(画質)を向上させることができる。
100 画素
130 光電変換部
160 入力トランジスタ
170 参照トランジスタ
11 差動対回路

Claims (15)

  1. 光電変換部、および、前記光電変換部で生じた信号電荷を処理するためのトランジスタおよび、アナログデジタル変換回路をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記複数の画素の前記光電変換部および前記トランジスタが、二次元状に配列された領域を有する第1の半導体基板と、
    複数の回路ブロックが二次元状に配列された第2の半導体基板と、
    前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板とを電気的に接続し、前記領域に配された接合部と、
    前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタと前記接合部とに接続され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタのゲートに制御信号を供給する配線と、を備える、
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記複数の回路ブロックのそれぞれは、前記複数の画素の対応する1つの前記アナログデジタル変換回路の少なくとも一部を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記複数の回路ブロックのそれぞれは、前記複数の画素の対応する1つの前記アナログデジタル変換回路から出力されたデジタル信号を保持するメモリ回路を含む、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電変換装置。
  4. 複数の画素のそれぞれは、前記信号電荷を処理するための第2のトランジスタを含み、
    前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配され、かつ、前記複数の画素の前記第2のトランジスタに接続され、かつ、前記複数の画素の前記第2のトランジスタに制御信号を供給する第2の配線と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の光電変換装置。
  5. 光電変換部、および、前記光電変換部で生じた信号電荷を処理するためのトランジスタ、および、アナログデジタル変換回路をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記複数の画素の前記光電変換部および前記トランジスタが、二次元状に配列された領域を有する第1の半導体基板と、
    複数の回路ブロックが二次元状に配列された第2の半導体基板と、
    前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板とを電気的に接続し、前記領域に配された複数の接合部と、
    前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配された配線と、を備え、
    前記複数の接合部のそれぞれは、前記複数の回路ブロックの対応する1つと前記複数の画素の対応する1つの前記トランジスタとを前記配線を介して電気的に接続する、
    ことを特徴とする光電変換装置。
  6. 前記複数の回路ブロックのそれぞれは、供給された制御信号を遅延させて、前記トランジスタに伝達するタイミング制御回路を含む、
    ことを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 前記複数の回路ブロックのそれぞれは、前記複数の画素の対応する1つの前記アナログデジタル変換回路の少なくとも一部を含む、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光電変換装置。
  8. 前記複数の回路ブロックのそれぞれは、前記複数の画素の対応する1つの前記アナログデジタル変換回路から出力されたデジタル信号を保持するメモリ回路を含む、
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の光電変換装置。
  9. 前記アナログデジタル変換回路は前記トランジスタと共通のノードを有する差動対を含むことを特徴とする請求1乃至請求項8のいずれか一項に記載の光電変換装置
  10. 光電変換部、前記光電変換部で生じた信号電荷を保持する電荷保持部、前記電荷保持部から転送された信号電荷に基づく信号を出力する増幅トランジスタ、および、前記信号電荷を処理するためのトランジスタを、それぞれが含む複数の画素と、
    前記複数の画素のそれぞれの第1の部分が配された領域を有する第1の半導体基板と、
    前記複数の画素のそれぞれの第2の部分が配された第2の半導体基板と、
    前記第1の半導体基板と前記第2の半導体基板とを電気的に接続し、前記領域に配された複数の接合部と、
    前記第1の半導体基板と前記接合部との間に配され、かつ、前記複数の画素の前記トラジスタと前記接合部とに接続され、かつ、前記複数の画素の前記トランジスタのゲートに制御信号を供給する配線と、を備える、
    ことを特徴とする光電変換装置。
  11. 前記信号電荷を処理するためのトランジスタは、前記光電変換部の信号電荷を前記電荷保持部に転送する第1のトランジスタ、および、前記電荷保持部の信号電荷を前記増幅トランジスタの入力ノードに転送する第2のトランジスタを含み、
    前記配線は、前記複数の画素の前記第1のトランジスタに接続される、
    ことを特徴とする請求項10に記載の光電変換装置。
  12. 前記信号電荷を処理するためのトランジスタは、前記光電変換部の信号電荷を排出するための電荷排出トランジスタを含み、
    前記配線は、前記複数の画素の前記電荷排出トランジスタに接続される、
    ことを特徴とする請求項10に記載の光電変換装置。
  13. 前記領域において、前記光電変換部の1行に対し複数の前記接合部が配されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光電変換装置
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力された信号を処理して画像信号を取得する処理装置と、を備えた撮像システム。
  15. 移動体であって、
    請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力された信号に対して処理を行う処理装置と、
    前記処理の結果に基づいて前記移動体を制御する制御手段と、を有することを特徴とする移動体。
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