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JP7091754B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体を備える吸収性物品に関する。
排出された体液(以下、単に「液体」という)を吸収体に誘導して吸収させる使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)等の吸収性物品が広く知られている。吸収体は、繊維素材(パルプなど)と高吸収性樹脂(Super Abosorbent Polymer、単に「SAP」という)とからなる吸収性コアを備え、この吸収性コアに液体が効率よく吸収されることが求められている。
そこで、例えば、特許文献1には、吸収性コアの肌当接面側に、表面シート(被覆部材及びセンターシート)を隙間が生じないように積層させることにより、液体が表面シートから吸収性コアへと効率の良く吸収されることを図った吸収性物品が開示されている。
特開2014-144050号公報
しかしながら、引用文献1に記載の吸収性物品では、着用者の動き等により、重力方向が吸収性コアから表面シートへと向く状態、又は、表面シート及び吸収性コアへと圧力等が負荷された状態では、吸収性コアに保持されていた液体が、吸収性コアの肌当接面側外部に戻る、いわゆるウエットバックという現象が生じるおそれがあった。これにより、着用者に湿った感覚を与え、不快な思いをさせていた。
そこで、本発明の目的は、ウエットバックの発生を抑制することができる吸収性物品を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の吸収性物品は、吸収性樹脂を有する吸収性コアと、前記吸収性コアの肌当接面側に積層され、一又は複数の層により構成された液透過性の表面シートと、を備え、少なくとも一層の前記表面シートは、前記吸収性コアに向かって突出する複数の凸部を有し、前記表面シートの前記凸部は、非肌当接面側に隣接するシートと、前記凸部の頂部のみにて接触しているものである。
また、上記吸収性物品は、前記表面シートの前記凸部は、非肌当接面側に隣接するシートと、実質的に点接触又は線接触していることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記吸収性物品は、前記凸部と接触する非肌当接面側に隣接する前記表面シートの親水性は、前記凸部の親水性より高いことを特徴とするものとしてもよい。
また、上記吸収性物品は、複数の前記表面シートが複数の前記凸部を有するものであり、前記表面シートを平面視した場合、近傍の前記表面シートの前記凸部同士が重ならないように配置されていることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記吸収性物品は、前記凸部の前記表面シートに直交する断面形状は、前記凸部の基部より頂部が細くなるような、半楕円形、半円形、三角形、漏斗状、台形のいずれか一つであることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記吸収性物品は、前記凸部を備える前記表面シート上には、複数の前記凸部が、直線形状又は点形状として設けられていることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記吸収性物品は、前記凸部を備える前記表面シート上には、複数の前記凸部が、並列する直線形状、格子状、千鳥状、放射状のいずれか一つの配列パターンとして設けられていることを特徴とするものとしてもよい。
本発明の吸収性物品によれば、ウエットバックの発生を抑制することができる吸収性物品を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るおむつの一例を示す正面側から見た斜視図である。 図1に示されるおむつの伸張状態をセンターシート側から見た模式的な平面図である。 図2に示されるおむつの分解斜視図である。 図2の後身頃領域における吸収体を示すIV-IV断面線で切断した断面図である。 図4における円V部分の断面形状を拡大した模式図であって、液体の吸収経路を説明するための図である。 図2の股下領域における吸収体の一実施形態を示すVI-VI断面線で切断した断面図である。 図6の股下領域における吸収体の別の実施形態を示す断面図である。 図6の股下領域における吸収体のさらに別の実施形態を示す断面図である。 センターシートに設けられる凸部の形状及び配列パターンを示す平面図であり、(a)縦方向に並列した直線形状、(b)横方向に並列した直線形状、(c)格子形状、(d)縦方向に千鳥配置された破線形状、(e)斜め方向に並列した直線形状、(f)斜めの格子形状、(g)斜め方向に千鳥配置された破線形状、(h)放射状に配置された直線形状、(i)縦横配置された点形状、(j)千鳥配置された点形状、(k)斜め方向に沿って並列配置された点形状、(l)放射状に配置された点形状の例を示す図である。
本発明の実施形態について、図1から図9を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
<おむつの概要>
図1は、本発明の実施形態に係るおむつの一例を示す正面側から見た斜視図であり、図2は、図1に示されるおむつの展開した状態をセンターシート側から見た模式的な平面図であり、図3は、図2に示されるおむつの分解斜視図である。ここで、図2のセンターシート15、立体ギャザー16及び図3の被覆部材19については、説明の便宜上、部分的に破断した状態をそれぞれ示している。
図1に示すように、本実施形態に係るおむつの一例として、展開型の使い捨ておむつについて説明する。おむつ10は、前身頃領域10Fと、後身頃領域10Rと、これら前身頃領域10F及び後身頃領域10Rをつなぐ股下領域10Cとを備えている。また、着用時に前身頃領域10Fと後身頃領域10Rとで着用者のウエストの部分を取り囲むウエスト周り開口部10Wが形成されている。同様に、前身頃領域10F及び後身頃領域10Rの下端部と股下領域10Cとで着用者の両脚の太股部分を取り囲む左右一対の脚周り開口部10Lが形成されている。
おむつ10の着用時に、前身頃領域10Fは着用者の腹側に位置し、後身頃領域10Rは着用者の背側に位置する。そして、着用時に股下領域10Cは、着用者の股下を覆い、左右一対の脚周り開口部10Lに、着用者の脚がそれぞれ通された形となる。したがって、脚周り開口部10Lは、着用者の両脚の付け根から太股あたりのいずれかに位置することとなる。
おむつ10は、股下領域10Cと共に前身頃領域10F及び後身頃領域10Rを覆うように設けられたカバーシート11と、カバーシート11の後身頃領域10Rの左右両端縁部に接着された左右一対のファスニングテープ10Aと、カバーシート11の前身頃領域10Fに接着されたフロントパッチシート10Bとをさらに備えている。ファスニングテープ10Aはフロントパッチシート10Bに対して繰り返し剥離可能に接合され、この接合状態においては、脚周り開口部10L及びウエスト周り開口部10Wが形成されている。
仮想線Pは、おむつ中央部において腹側から股下部分を通って背側に向かって延びるものである。具体的には、仮想線Pは、例えば、おむつのウエスト側を上、股下側を下として定義すると、おむつ表面に沿って、かつ上下方向に延びると共に、股下部分を経由して、背側においても上下方向に延びるものである。
図2及び図3に示すように、おむつ10は、外側から順に、良好な手触りを得るために薄い不織布にて形成されるカバーシート11と、液不透過性を有するバックシート12と、非肌当接面側の被覆部材19と、吸収性コア18と、肌当接面側の液透過性を有する被覆部材19(表面シート13)と、液透過性を有する拡散シート14(表面シート13)と、液透過性を有するセンターシート15(表面シート13)と、疎水性のシート部材で構成された一対の立体ギャザー16と、を重ねた積層構造を有しているものである。ここで、「表面シート」は、吸収性コア18の肌当接面側に積層され、一又は複数の層により構成された液透過性を有するシートと定義するものであり、本実施形態では、センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20(図8参照)が含まれる。
カバーシート11は、股下領域10Cの左右両側にそれぞれ脚周り開口部10Lとなる一対の切欠き部11Nが形成されている。カバーシート11と、後述する一対の立体ギャザー16との間には、脚周りギャザーを形成するための一対の糸ゴム21がそれぞれ伸張状態で接着されている。
バックシート12は、一側でカバーシート11に接合されるとともに、他側で被覆部材19、吸収性コア18及び拡散シート14を介してセンターシート15に接合される。また、バックシート12のうち、後身頃領域10Rの上端部に対応する領域には、バックシート12の幅方向に沿って延び、着用者に対してウエスト周りに適度な着用感を与えるための弾性シート10Dが接合されている。
吸収体17は、吸収性コア18や、繊維層20(図8参照)を、ティシュや不織布等の被覆部材19によって包んだマット状のものである。なお、本実施形態に係るおむつ10では、被覆部材19で包まれた吸収体17を用いているが、本発明に係る吸収性物品は、被覆部材19で包まれていない吸収性コア17を吸収体17として用いても良い。
吸収性コア18は、パルプとパルプ中に分散配置されているSAPとで構成されている。ここで、吸収性コア18は、SAPを100%含有するものを含み、一又は複数層からなるものである。
繊維層20(表面シート13)(図8参照)は、SAPを含まず繊維素材(パルプや、ティッシュなど)のみから構成され液透過性を有するものであり、前後方向は少なくとも股下領域10Cに設けられ、左右方向は吸収性コア18に重複するように設けられる。また、繊維層20は、吸収性コア18の肌当接面側に積層され、吸収性コア18側に突出する複数の凸部20Dを有するものである。凸部20Dは、繊維層20の前後方向及び左右方向の端部まで形成しても良い。凸部20Dの形状は、繊維層20上に、直線形状又は点形状等、さまざまな形状を含むことができる。また凸部20Dの断面形状は、凸部20Dの基部20DBより頂部20DT(図8参照)が細くなるような、半楕円形、半円形、三角形、漏斗状、台形のもの等、さまざまな断面形状を含むことができる。
被覆部材19(表面シート13)は、液透過性を有するものであり、吸収性コア18や繊維層20を、包むものである。吸収性コア18を被覆部材19により包むことで形成される継ぎ目は、例えば、図3に示すように、吸収体17の上面であって前後方向(図2における仮想線Pの延在方向)に延びるように形成される。本実施形態の吸収体17は、前身頃領域10F、股下領域10C、後身頃領域10Rに亘るように、細長い形状をしている。ここで、前後方向(図2における仮想線Pの延在方向)に直交する方向を左右方向とすると、本実施形態の吸収体17は、前後左右の長さが異なる矩形のものである(図2及び図3では、前後の長さが左右の長さより長くなっている)。
なお、本実施形態の吸収体17の形状はこれに限らず、例えば、前後左右の長さが同程度の略正方形のもの、前後端の角が丸く落とされているもの、前後に延びる楕円形のもの、円形のもの等、さまざまな形状を含む。また、吸収体17の股下部分には、一対の脚周り開口部10Lに対応するように、円弧状をなす一対の切欠き部が形成されても良い。また、本実施形態の被覆部材19は、吸収性コア18を包み込むものであるが、これに限らず、肌当接面側及び非肌当接面側の二枚の被覆部材19によって、吸収性コア18を挟むものであっても良い。
拡散シート14(表面シート13)は、液透過性を有するものであり、前後方向は少なくとも股下領域10Cに設けられ、左右方向は吸収性コア18に重複するように設けられる。また、拡散シート14は、吸収性コア18側に突出する複数の凸部14Dを有するものである。凸部14Dは、拡散シート14の前後方向及び左右方向の端部まで形成しても良い。凸部14Dの形状は、拡散シート14上に、直線形状又は点形状等、さまざまな形状を含むことができる。また凸部14Dの断面形状は、凸部14Dの基部14DBより頂部14DT(図6参照)が細くなるような、半楕円形、半円形、三角形、漏斗状、台形のもの等、さまざまな断面形状を含むことができる。
センターシート15(表面シート13)は、液透過性を有するものであり、吸収性コア18側に突出する複数の凸部15Dを有するものである。凸部15Dは、センターシート15の前後方向及び左右方向の端部まで形成されていない。凸部15Dの形状は、センターシート15上に、直線形状又は点形状等、さまざまな形状を含むことができる。また凸部15Dの断面形状は、凸部15Dの基部15DBより頂部15DT(図4及び図5参照)が細くなるような、半楕円形、半円形、三角形、漏斗状、台形のもの等、さまざまな断面形状を含むことができる。
一対の立体ギャザー16は、吸収性コア18の前後方向に沿って設けられ、吸収性コア18の前後方向に延びる両側縁部のうち、一方の側縁部は略直線形状を呈し、他方の側縁部には、股下付近に切欠き部16Nが形成されている。一対の立体ギャザー16の内側部分がセンターシート15に対して非接合状態となっており、立体ギャザー16は、その略直線形状の側縁部に自由端を含む。この自由端には、引っ張り力を作用する弾性部材である糸ゴム22が吸収性コア18の前後方向に沿って伸張状態で配置されている。一対の立体ギャザー16は、この糸ゴム22により、着用状態において吸収性コア18の両側縁部に沿って起立可能となる。
本実施形態において、「親水性」とは、液体面が固体面と成す接触角が小さい性質をいい、一般に、90°より小さいものをいう。また、センターシート15、拡散シート14、被覆部材19及び繊維層20に、親水化処理を施すことにより、所望の親水性を与えることができる。一方、「疎水性」とは、液体面が固体面と成す接触角が大きい性質をいい、一般に、90°より大きいものをいう。
次に、本実施形態の前身頃領域10F及び後身頃領域10Rにおいて、センターシート15から吸収性コア18へと液体を吸収するための吸収経路の詳細について説明する。ここで、図5における白抜きの矢印は、液体の吸収経路を示すものである。
<前身頃領域及び後身頃領域の吸収経路>
図4は、本実施形態に係るおむつを図2の後身頃領域における吸収体を示すIV-IV断面線で切断した断面図であり、図5は、図4における円V部分の断面形状を拡大した模式図である。ここで、前身頃領域10Fにおける吸収体においても、同様の断面図を有することから、ここでの図示は省略している。
図4に示すように、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の順で積層される吸収経路を形成している。センターシート15には、間欠的なエンボス加工により、吸収性コア18側に突出する複数の凸部15Dと、複数の凸部15Dの間に、凸部15D同士を連結する連結部15Cとが形成されている。図5に示すように、凸部15Dの断面形状は、凸部15Dの基部15DBより頂部15DTが細くなるような半円形となっている。
ここで、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の積層構造について、肌当接面側から順に、まず、センターシート15の凸部15Dの頂部15DTのみが肌当接面側の被覆部材19と接触(厳密にいえば面接触となるが、実質的に点接触又は線接触)し、次に、肌当接面側の被覆部材19が吸収性コア18と全面において連続的に接触するように積層されている。ここで、隣接する表面シート13を接合させる場合には、ホットメルト接着剤を塗布することにより行われるが、ここで用いられるホットメルト接着剤の量は、表面シート13同士が剥がれない最小限の量を用いている。これにより、ホットメルト接着剤が塗布された部分が、液体の浸透性を妨げないようにしている。また、表面シート13の親水性については、センターシート15、肌当接面側の被覆部材19の順に親水性が高くなるように、つまり、肌当接面側から非肌当接面側へと液体が素早く浸透するように設定されている。
なお、本実施形態のセンターシート15の複数の凸部15Dを形成する手段は、間欠的なエンボス加工を用いているが、これに限らず、例えば、センターシート15に折り畳み加工を施すことにより、平面形状を蛇腹形状とし、センターシート15の吸収性コア18側に突出する山折部分を凸部15Dとし、谷折部分を連結部15Cとしても良い。また、本実施形態の積層構造は、前身頃領域10F及び後身頃領域10Rに用いられているが、これに限らず、例えば、股下領域10Cに用いられても良い。
着用者がおむつを着用した状態では、液体は、疎水性のシート部材で構成された一対の立体ギャザー16により、センターシート15上に導かれる(図4参照)。次に、センターシート15上に導かれた液体は、図5に示す液体の吸収経路(白抜き矢印)のように、センターシート15中に浸透するとともに、凸部15Dの基部15DBを介して、凸部15Dの頂部15DTにも浸透する。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、凸部15Dの頂部15DTの親水性よりも、肌当接面側の被覆部材19の親水性を高く設定していることから、液体は、凸部15Dの頂部15DTを介して、肌当接面側の被覆部材19へと素早く浸透する。肌当接面側の被覆部材19に浸透した液体は、吸収性コア18内の繊維素材に吸収されるとともに、捕液性の高いSAPによって、効果的に捕捉される。
本実施形態において、センターシート15上に導かれた液体は、吸収経路の狭い凸部15Dの頂部15DTを介して、肌当接面側の被覆部材19に浸透することとなる。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は肌当接面側の被覆部材19に浸透することになる。よって、表面シート13は、吸収経路の幅が狭いにも係らず、表面シート13上から内部に液体を迅速に浸透させることができる。また、この空間Sを介して空気が前身頃領域10F及び後身頃領域10Rに通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。
着用者の動き等により、重力方向が吸収性コア18から表面シート13へと向く状態、又は、表面シート13及び吸収性コア18へと圧力等が負荷された状態では、吸収性コア18に保持されていた液体は、肌当接面側の被覆部材19と直接接合した凸部15Dの頂部15DTを介して、センターシート15へとウエットバックを生じさせようとする。しかしながら、肌当接面側の被覆部材19は、センターシート15と実質的に点接触又は線接触されている。これにより、ウエットバックする経路幅を狭くするとともに、経路長を長くすることができ、ウエットバックの発生を抑制することができる。また、肌当接面側から非肌当接面側へと積層される表面シート13の順に親水性が高くなるように設定されていることから、ウエットバックの発生をさらに抑制することができる。
次に、本実施形態の股下領域10Cにおける液体がセンターシート15、拡散シート14及び肌当接面側の被覆部材19を介して吸収性コア18へと吸収される吸収経路の詳細について説明する。
<股下領域の吸収経路>
図6は、図2の股下領域における吸収体の一実施形態を示すVI-VI断面線で切断した断面図である。
股下領域10Cにおいて、表面シート13(センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の順で積層される吸収経路を形成している。股下領域10Cのセンターシート15は、前述の前身頃領域及び後身頃領域のセンターシート15と同様の構成を有することから、説明は省略する。また、拡散シート14は、間欠的なエンボス加工により、吸収性コア18側に突出する複数の凸部14Dと、複数の凸部14Dの間に、凸部14D同士を連結する連結部14Cとが形成されている。凸部14Dの断面形状は、凸部14Dの基部14DBより頂部14DTが細くなるような半円形となっている。
ここで、表面シート13(センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の積層構造について、肌当接面側から順に、まず、センターシート15の凸部15Dの頂部15DTのみが拡散シート14の連結部14Cと接触(実質的に点接触又は線接触)し、次に、拡散シート14の凸部14Dの頂部14DTのみが肌当接面側の被覆部材19と接触(実質的に点接触又は線接触)し、さらに、肌当接面側の被覆部材19が吸収性コア18と全面において連続的に接触するように積層されている。ここで、隣接する表面シート13を接合させる場合には、前述したように、ホットメルト接着剤を塗布することにより行われる。また、表面シート13の親水性については、センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19の順に親水性が高くなるように、つまり、肌当接面側から非肌当接面側へと液体が素早く浸透するように設定されている。さらに、本実施形態の積層構造において、表面シート13を平面視(図2参照)した場合、センターシート15の凸部15Dと拡散シート14の凸部14Dとが重ならないように配置されている。
なお、本実施形態の拡散シート14の複数の凸部14Dを形成する手段は、間欠的なエンボス加工を用いているが、これに限らず、例えば、拡散シート14に、前述の折り畳み加工を施しても良い。また、本実施形態の積層構造は、股下領域10Cに用いられているが、これに限らず、例えば、前身頃領域10F及び後身頃領域10Rに用いられても良い。
着用者がおむつを着用した状態では、前述の前身頃領域及び後身頃領域と比べ、股下領域10Cにおける液体の量は多くなっている。この液体は、疎水性のシート部材で構成された一対の立体ギャザー16により、センターシート15上に導かれる。次に、センターシート15上に導かれた液体は、センターシート15中に浸透するとともに、凸部15Dの基部15DBを介して、凸部15Dの頂部15DTにも浸透する。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、凸部15Dの頂部15DTの親水性よりも、拡散シート14の親水性を高く設定していることから、液体は、凸部15Dの頂部15DTを介して、拡散シート14へと素早く浸透する。さらに、拡散シート14上に導かれた液体は、拡散シート14中に浸透するとともに、凸部14Dの基部14DBを介して、凸部14Dの頂部14DTにも浸透する。ここで、拡散シート14を浸透する液体が多いときには、凸部14Dと凸部14Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、凸部14Dの頂部14DTの親水性よりも、肌当接面側の被覆部材19の親水性を高く設定していることから、液体は、凸部14Dの頂部14DTを介して、肌当接面側の被覆部材19へと素早く浸透する。肌当接面側の被覆部材19に浸透した液体は、吸収性コア18内の繊維素材に吸収されるとともに、捕液性の高いSAPによって、効果的に捕捉される。
本実施形態において、センターシート15上に導かれた液体は、吸収経路の狭い凸部15Dの頂部15DT及び凸部14Dの頂部14DTを介して、吸収性コア18に浸透することとなる。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は拡散シート14に浸透することになる。同様に、拡散シート14を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に、凸部14Dと凸部14Dとの間に形成される空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は肌当接面側の被覆部材19に浸透することになる。よって、表面シート13は、吸収経路の幅が狭いにも係らず、表面シート13上から内部に液体を迅速に浸透させることができる。さらに、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間S、及び、凸部14Dと凸部14Dとの間に形成される空間Sを介して空気が股下領域10Cに通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。
着用者の動き等により、重力方向が吸収性コア18から表面シート13へと向く状態、又は、表面シート13及び吸収性コア18へと圧力等が負荷された状態では、吸収性コア18に保持されていた液体は、肌当接面側の被覆部材19と直接接合した拡散シート14の凸部14Dの頂部14DT及び拡散シート14の連結部14Cと直接接合したセンターシート15の凸部15Dの頂部15DTを介して、センターシート15へとウエットバックを生じさせようとする。しかしながら、肌当接面側の被覆部材19及び拡散シート14との間、拡散シート14及びセンターシート15との間は、実質的に点接触又は線接触されている。これにより、ウエットバックする経路幅を狭くするとともに、経路長を長くすることができ、ウエットバックの発生をより抑制することができる。また、肌当接面側から非肌当接面側へと積層される表面シート13の順に親水性が高くなるように設定されていることから、ウエットバックの発生をさらに抑制することができる。
本実施形態では、股下領域において、表面シート13(センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の積層構造により、ウエットバックの発生を抑制するものを示したが、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の積層構造(図7参照)や、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20)及び吸収性コア18の積層構造(図8参照)により、ウエットバックの発生を抑制するものでも良い。
次に、別の実施形態の股下領域10Cにおける液体がセンターシート15を介して吸収性コア18へと吸収される吸収経路の詳細について説明する。
図7は、図6の股下領域における吸収体の別の実施形態を示す断面図である。
股下領域10Cにおいて、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の順で積層される吸収経路を形成している。股下領域10Cのセンターシート15は、前述の前身頃領域及び後身頃領域のセンターシート15と同様の構成を有することから、説明は省略する。また、肌当接面側の被覆部材19は、間欠的なエンボス加工により、吸収性コア18側に突出する複数の凸部19Dと、複数の凸部19Dの間に、凸部19D同士を連結する連結部19Cとが形成されている。凸部19Dの断面形状は、凸部19Dの基部19DBより頂部19DTが細くなるような半円形となっている。
ここで、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19)及び吸収性コア18の積層構造について、肌当接面側から順に、まず、センターシート15の凸部15Dの頂部15DTのみが被覆部材19の連結部19Cと接触(実質的に点接触又は線接触)し、次に、肌当接面側の被覆部材19の凸部19Dの頂部19DTのみが吸収性コア18と接触(実質的に点接触又は線接触)するように積層されている。ここで、隣接する表面シート13を接合させる場合には、前述したように、ホットメルト接着剤を塗布することにより行われる。また、表面シート13の親水性については、センターシート15、肌当接面側の被覆部材19の順に親水性が高くなるように、つまり、肌当接面側から非肌当接面側へと液体が素早く浸透するように設定されている。さらに、本実施形態の積層構造において、表面シート13を平面視(図2参照)した場合、センターシート15の凸部15Dと被覆部材19の凸部19Dとが重ならないように配置されている。
なお、本実施形態の被覆部材19の複数の凸部19Dを形成する手段は、間欠的なエンボス加工を用いているが、これに限らず、例えば、肌当接面側の被覆部材19に、前述の折り畳み加工を施しても良い。また、本実施形態の被覆部材19は、吸収性コア18を包み込むものであるが、これに限らず、肌当接面側及び非肌当接面側の二枚の被覆部材19によって、吸収性コア18を挟むものであっても良い。これにより、肌当接面側の被覆部材19のみにエンボス加工を施すとともに、センターシート15との位置合わせも適切に行うことができる。さらに、本実施形態の積層構造は、股下領域10Cに用いられているが、これに限らず、例えば、前身頃領域10F及び後身頃領域10Rに用いられても良い。
着用者がおむつを着用した状態では、液体は、疎水性のシート部材で構成された一対の立体ギャザー16により、センターシート15上に導かれる。次に、センターシート15上に導かれた液体は、センターシート15中に浸透するとともに、凸部15Dの基部15DBを介して、凸部15Dの頂部15DTにも浸透する。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、凸部15Dの頂部15DTの親水性よりも、肌当接面側の被覆部材19の親水性を高く設定していることから、液体は、凸部15Dの頂部15DTを介して、肌当接面側の被覆部材19へと素早く浸透する。さらに、肌当接面側の被覆部材19上に導かれた液体は、肌当接面側の被覆部材19中に浸透するとともに、凸部19Dの基部19DBを介して、凸部19Dの頂部19DTにも浸透する。ここで、肌当接面側の被覆部材19を浸透する液体が多いときには、凸部19Dと凸部19Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、液体は、凸部19Dの頂部19DTを介して、吸収性コア18へと素早く浸透する。吸収性コア18に浸透した液体は、吸収性コア18内の繊維素材に吸収されるとともに、捕液性の高いSAPによって、効果的に捕捉される。
本実施形態において、センターシート15上に導かれた液体は、吸収経路の狭い凸部15Dの頂部15DT及び凸部19Dの頂部19DTを介して、吸収性コア18に浸透することとなる。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は肌当接面側の被覆部材19に浸透することになる。同様に、肌当接面側の被覆部材19を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に、凸部19Dと凸部19Dとの間に形成される空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は吸収性コア18に浸透することになる。よって、表面シート13は、吸収経路の幅が狭いにも係らず、表面シート13上から内部に液体を迅速に浸透させることができる。さらに、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間S、及び、凸部19Dと凸部19Dとの間に形成される空間Sを介して空気が股下領域10Cに通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。
着用者の動き等により、重力方向が吸収性コア18から表面シート13へと向く状態、又は、表面シート13及び吸収性コア18へと圧力等が負荷された状態では、吸収性コア18に保持されていた液体は、吸収性コア18と直接接合した肌当接面側の被覆部材19の凸部19Dの頂部19DT及び肌当接面側の被覆部材19と直接接合したセンターシート15の凸部15Dの頂部15DTを介して、センターシート15へとウエットバックを生じさせようとする。しかしながら、吸収性コア18及び肌当接面側の被覆部材19との間、肌当接面側の被覆部材19及びセンターシート15との間は、実質的に点接触又は線接触されている。これにより、ウエットバックする経路幅を狭くするとともに、経路長を長くすることができ、ウエットバックの発生を抑制することができる。また、肌当接面側から非肌当接面側へと積層される表面シート13の順に親水性が高くなるように設定されていることから、ウエットバックの発生をさらに抑制することができる。
図8は、図6の股下領域における吸収体のさらに別の実施形態を示す断面図である。
股下領域10Cにおいて、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20)及び吸収性コア18の順で積層される吸収経路を形成している。センターシート15は、前述の前身頃領域及び後身頃領域のセンターシート15と同様の構成を有することから、説明は省略する。また、繊維層20は、間欠的なエンボス加工により、吸収性コア18側に突出する複数の凸部20Dと、複数の凸部20Dの間に、凸部20D同士を連結する連結部20Cとが形成されている。凸部20Dの断面形状は、凸部20Dの基部20DBより頂部20DTが細くなるような半円形となっている。
ここで、表面シート13(センターシート15、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20)及び吸収性コア18の積層構造について、肌当接面側から順に、まず、センターシート15の凸部15Dの頂部15DTのみが肌当接面側の被覆部材19と接触(実質的に点接触又は線接触)し、次に、肌当接面側の被覆部材19が繊維層20と全面において連続的に接触し、さらに、繊維層20の凸部20Dの頂部20DTのみが吸収性コア18と接触(実質的に点接触又は線接触)するように積層されている。ここで、隣接する表面シート13を接合させる場合には、前述したように、ホットメルト接着剤を塗布することにより行われる。また、表面シート13の親水性については、センターシート15、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20の順に親水性が高くなるように、つまり、肌当接面側から非肌当接面側へと液体が素早く浸透するように設定されている。さらに、本実施形態の積層構造において、表面シート13を平面視(図2参照)した場合、センターシート15の凸部15Dと繊維層20の凸部20Dとが重ならないように配置されている。
なお、本実施形態の積層構造は、股下領域10Cに用いられているが、これに限らず、例えば、前身頃領域10F及び後身頃領域10Rに用いられても良い。
着用者がおむつを着用した状態では、液体は、疎水性のシート部材で構成された一対の立体ギャザー16により、センターシート15上に導かれる。次に、センターシート15上に導かれた液体は、センターシート15中に浸透するとともに、凸部15Dの基部15DBを介して、凸部15Dの頂部15DTにも浸透する。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、凸部15Dの頂部15DTの親水性よりも、肌当接面側の被覆部材19の親水性を高く設定していることから、液体は、凸部15Dの頂部15DTを介して、肌当接面側の被覆部材19へと素早く浸透する。さらに、肌当接面側の被覆部材19上に導かれた液体は、肌当接面側の被覆部材19及び繊維層20中に浸透するとともに、凸部20Dの基部20DBを介して、凸部20Dの頂部20DTにも浸透する。ここで、繊維層20を浸透する液体が多いときには、凸部20Dと凸部20Dとの間に形成される空間Sに、液体は一時的に保持される。続いて、液体は、凸部20Dの頂部20DTを介して、吸収性コア18へと素早く浸透する。吸収性コア18に浸透した液体は、吸収性コア18内の繊維素材に吸収されるとともに、捕液性の高いSAPによって、効果的に捕捉される。
本実施形態において、センターシート15上に導かれた液体は、吸収経路の狭い凸部15Dの頂部15DT及び凸部20Dの頂部20DTを介して、吸収性コア18に浸透することとなる。ここで、センターシート15を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は肌当接面側の被覆部材19に浸透することになる。同様に、繊維層20を浸透する液体が多いときには、液体は一時的に、凸部20Dと凸部20Dとの間に形成される空間Sに保持され、時間の経過とともに、液体は吸収性コア18に浸透することになる。よって、表面シート13は、吸収経路の幅が狭いにも係らず、表面シート13上から内部に液体を迅速に浸透させることができる。さらに、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間S、及び、凸部19Dと凸部19Dとの間に形成される空間Sを介して空気が股下領域10Cに通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。
着用者の動き等により、重力方向が吸収性コア18から表面シート13へと向く状態、又は、表面シート13及び吸収性コア18へと圧力等が負荷された状態では、吸収性コア18に保持されていた液体は、吸収性コア18と接触した繊維層20の凸部20Dの頂部20DT及び肌当接面側の被覆部材19と接触したセンターシート15の凸部15Dの頂部15DTを介して、センターシート15へとウエットバックを生じさせようとする。しかしながら、吸収性コア18及び繊維層20との間、肌当接面側の被覆部材19及びセンターシート15との間は、実質的に点接触又は線接触されている。これにより、ウエットバックする経路幅を狭くするとともに、経路長を長くすることができ、ウエットバックの発生を抑制することができる。また、肌当接面側から非肌当接面側へと積層される順に親水性が高くなるように設定されていることから、ウエットバックの発生をさらに抑制することができる。
次に、センターシート15、拡散シート14、被覆部材19及び繊維層20のそれぞれに設けられる凸部15D,14D,19D,20Dの配列パターンが、液体を吸収性コア18全体に迅速に拡散させ、効率よく吸収させることについて、センターシート15の凸部15Dを例にして説明する。
<凸部の配列パターン>
図9は、センターシート15に設けられる凸部15Dの形状及び配列パターンを示す平面図である。ここで、センターシート15に設けられる凸部15Dの配列パターンは、前後方向(図2における仮想線Pの延在方向)及び前後方向に直交する左右方向の端部まで形成されていない。これは、センターシート15に設けられる凸部15Dが、液体を吸収性コア18の前後方向及び左右方向の端部まで拡散させて、吸収性コア18からの漏れを防止するためである。
複数の凸部15Dの形状は、図9(a)乃至図9(h)に示すような直線形状、又は、図9(i)乃至図9(l)に示すような点形状として設けられている。ここで、直線形状は、凸部15Dと接触する肌当接面側の被覆部材19(図4、図7及び図8参照)又は拡散シート14(図6参照)と、実質的に線接触となるので、従来の面接触と比べ液体の吸収経路の幅を狭くでき、液体のウエットバックの発生を抑制することができる。同様に、点形状は、凸部15Dと接触する肌当接面側の被覆部材19又は拡散シート14と、実質的に点接触となるので、実質的に線接触と比べ液体の吸収経路の幅をさらに狭くでき、液体のウエットバックの発生をさらに抑制することができる。
直線形状である凸部15Dの配列パターンをみると、図9(a)は、縦方向に並列したものであり、図9(b)は、横方向に並列したものであり、図9(c)は、格子形状のものであり、図9(d)は、縦方向に千鳥配置されたものであり、図9(e)は、斜め方向に並列したものであり、図9(f)は、斜めの格子形状のものであり、図9(g)は、斜め方向に千鳥配置されたものであり、図9(h)は、放射状に配置されたものである。センターシート15上に導かれた液体は、吸収経路の幅が狭い凸部15Dの頂部15DTを介して、肌当接面側の被覆部材19又は拡散シート14に浸透する。この際、凸部15Dの配列パターンが、縦方向、横方向、斜め方向に並列、又は放射状に配置された直線形状となっていると、凸部15Dの直線形状に沿って液体が広がり、凸部15Dと接触する被覆部材19又は拡散シート14の全面を有効的に利用して、液体を浸透させることができる。また、センターシート15を浸透する液体が多いときに、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間S(図5乃至図8参照)に一時的に保持される液体は、周辺の凸部15Dに接触及び浸透するとともに、直線形状に沿って広がる。このように、空間Sに一時的に保持される液体は、周辺の凸部15Dへと次々に浸透することから、肌当接面側の被覆部材19又は拡散シート14の全面を有効的に利用することができる。さらに、隣接する直線形状同士の間隔を調節することにより、液体が浸透するための吸収経路の面積を確保するとともに、液体のウエットバックの発生も抑制することができる。
点形状である凸部15Dの配列パターンをみると、図9(i)縦横配置されたものであり、図9(j)千鳥配置されたものであり、図9(k)斜め方向に沿って並列配置されたものであり、図9(l)放射状に配置されたものである。センターシート15上に導かれた液体は、吸収経路の幅が狭い凸部15Dの頂部15DTを介して、肌当接面側の被覆部材19又は拡散シート14に浸透する。また、センターシート15を浸透する液体が多いときに、液体は、凸部15Dを中心として半径を描くように広がり、凸部15Dと凸部15Dとの間に形成される空間Sに一時的に保持される。この液体は、周辺の凸部15Dに接触及び浸透するとともに、新たに浸透した凸部15Dを中心として半径を描くように広がる。このように、空間Sに一時的に保持される液体は、周辺の凸部15Dへと次々に浸透することから、凸部15Dの配列パターンが、縦方向、横方向、斜めに配列、又は放射状に配置された点形状となっていると、液体は、点形状が配置された方向性を持って広がり、被覆部材19又は拡散シート14の全面を有効的に利用することができる。さらに、隣接する点形状同士の間隔を調節することにより、液体が浸透するための吸収経路の面積を確保するとともに、液体のウエットバックの発生も抑制することができる。
ここで、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19及び繊維層20に設けられる凸部14D,19D,20Dの配列パターンも、センターシート15設けられる凸部15Dの配列パターンと同様の配列パターンを採用することができる。ただし、拡散シート14に覆われる吸収性コア18は、拡散シート14及び繊維層20の前後方向にさらに延在していることから、凸部14D及び凸部20Dの配列パターンを前後方向の端部まで形成しても良い。
なお、本実施形態の凸部15Dの形状は、直線形状又は点形状が示めされているが、これに限らず、例えば、実質的に線接触する形状として、曲線形状、波形状や、実質的に点接触する形状として、三角形状等の多角形や星形状や、これらの形状の組合せでも良い。また、凸部15Dの配列パターンは、縦方向、横方向、斜め方向に並列、又は放射状に配列されるものが示されているが、これに限らず、例えば、同心円形状や、これらの配列パターンの組合せでも良い。
また、本実施形態において、表面シート13は、センターシート15及び肌当接面側の被覆部材19、又は、センターシート15、肌当接面側の被覆部材19及び他の表面シート13(拡散シート14、繊維層20のいずれか1枚)であるものが示されているが、これに限らず、吸収性コア18の肌当接面側に積層される液透過性を有する表面シート13は、少なくとも1枚でも良く、複数枚でも良い。また、表面シート13(センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20)が有する凸部は、センターシート15のみ、又は、センターシート15及び他の表面シート13(拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20のいずれか1枚)に設けるものが示されているが、これに限らず、吸収性コア18の肌当接面側に積層される液透過性を有する表面シート13のいずれか1枚に設けても良く、複数枚に設けても良い。ここで、複数の表面シート13に凸部を設ける際には、表面シート13を平面視して、近傍の表面シート13に設けられる凸部同士が重ならないように配置することが好ましい。
さらに、本実施形態において、表面シート13(センターシート15、拡散シート14、肌当接面側の被覆部材19、繊維層20)が凸部を有することにより、ウエットバックする経路幅を狭くするとともに、経路長を長くするものが示されているが、これに限らず、表面シート13の吸収性コア18側に凹凸を設けるものであっても良い。
10 おむつ
10A ファスニングテープ
10B フロントパッチシート
10F 前身頃領域
10R 後身頃領域
10C 股下領域
10W ウエスト周り開口部
10L 脚周り開口部
11 カバーシート
11N、16N 切欠き部
12 バックシート
13 表面シート
14 拡散シート(表面シート)
14C 拡散シートの連結部
14D 拡散シートの凸部
14DT 拡散シートの凸部の頂部
14DB 拡散シートの凸部の基部
15 センターシート(表面シート)
15C センターシートの連結部
15D センターシートの凸部
15DT センターシートの凸部の頂部
15DB センターシートの凸部の基部
16 立体ギャザー
17 吸収体
18 吸収性コア(吸収体)
19 被覆部材(表面シート)
19C 被覆部材の連結部
19D 被覆部材の凸部
19DT 被覆部材の凸部の頂部
19DB 被覆部材の凸部の基部
20 繊維層(表面シート)
20C 繊維層の連結部
20D 繊維層の凸部
20DT 繊維層の凸部の頂部
20DB 繊維層の凸部の基部
21,22 糸ゴム
S 空間

Claims (6)

  1. 吸収性樹脂を有する吸収性コアと、
    前記吸収性コアの肌当接面側に積層され、一又は複数の層により構成された液透過性の表面シートと、
    を備える吸収性物品であって、
    少なくとも一層の前記表面シートは、肌当接面側が全面において平らな形状を有し、非肌当接面側が前記吸収性コアに向かって突出する複数の凸部を有する中実からなり、
    前記表面シートの前記凸部は、非肌当接面側に隣接するシートと、前記凸部の頂部のみにて接触し
    複数の前記表面シートが複数の前記凸部を有するものであり、
    前記表面シートを平面視した場合、近傍の前記表面シートの前記凸部同士が重ならないように配置されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記表面シートの前記凸部は、非肌当接面側に隣接するシートと、実質的に点接触又は線接触していることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記凸部と接触する非肌当接面側に隣接する前記表面シートの親水性は、前記凸部の親水性より高いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収性物品
  4. 前記凸部の前記表面シートに直交する断面形状は、前記凸部の基部より頂部が細くなるような、半楕円形、半円形、三角形、漏斗状、台形のいずれか一つであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記凸部を備える前記表面シート上には、複数の前記凸部が、直線形状又は点形状として設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記凸部を備える前記表面シート上には、複数の前記凸部が、並列する直線形状、格子状、千鳥状、放射状のいずれか一つの配列パターンとして設けられていることを特徴とする請求項に記載の吸収性物品。
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