JP7086474B2 - Wafer processing method - Google Patents
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Description
本発明は、ウェーハにレーザービームを照射してウェーハの内部に改質層を形成することによって、ウェーハを分割するウェーハの加工方法に関する。 The present invention relates to a method for processing a wafer that divides the wafer by irradiating the wafer with a laser beam to form a modified layer inside the wafer.
半導体ウェーハ、光デバイスウェーハ等のウェーハの加工方法として、ウェーハの内部に改質層を形成した後、ウェーハに外力を付与して改質層を起点にウェーハを個々のチップに分割する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。 As a method for processing wafers such as semiconductor wafers and optical device wafers, a method is known in which a modified layer is formed inside the wafer and then an external force is applied to the wafer to divide the wafer into individual chips starting from the modified layer. (See, for example, Patent Document 1).
特許文献1に記載の加工方法では、ウェーハに対して透過性を有する(即ち、ウェーハを透過する)波長のレーザービームがウェーハ内部に集光するように当該レーザービームをウェーハの表面側からウェーハに照射して、ウェーハの分割予定ラインに沿ってウェーハの内部に改質層を形成する。そして、ウェーハに外力を付与することにより、改質層を起点としてウェーハを分割する。
In the processing method described in
改質層を形成するウェーハの表面に偏光膜が設けられている状態で、ウェーハを透過する波長のレーザービームをウェーハの表面側からウェーハに照射すると、偏光膜がレーザービームのエネルギーを吸収することにより、偏光膜がレーザービームでアブレーションされる場合がある。アブレーションされた偏光膜の材料はデブリ(debris)となり、レーザービームが出射される集光レンズにこのデブリが付着するという問題がある。 When a polarizing film is provided on the surface of the wafer forming the modified layer and the wafer is irradiated with a laser beam having a wavelength transmitted through the wafer from the surface side of the wafer, the polarizing film absorbs the energy of the laser beam. May cause the polarizing film to be ablated by the laser beam. The material of the ablated polarizing film becomes debris, and there is a problem that the debris adheres to the condenser lens from which the laser beam is emitted.
また、レーザービームの偏光状態を制御することなく、ウェーハの偏光膜側からウェーハを透過する波長のレーザービームをウェーハに照射しても、偏光膜の性質上、特定の偏光成分を持つレーザービームしか偏光膜を透過できないので、ウェーハ内部の改質層の形成が不完全になる。 Further, even if the wafer is irradiated with a laser beam having a wavelength transmitted through the wafer from the polarizing film side of the wafer without controlling the polarization state of the laser beam, due to the nature of the polarizing film, only a laser beam having a specific polarizing component can be applied. Since it cannot pass through the polarizing film, the formation of the modified layer inside the wafer becomes incomplete.
なお、半導体ウェーハ上に金属、酸化物、窒化物、有機材料等の膜が形成されている場合に、この膜にレーザービームを照射して金属等の膜を部分的に除去した上で、半導体ウェーハの分割予定ラインに沿って半導体ウェーハの内部に改質層を形成する方法が知られている(例えば、特許文献2及び3参照)。
When a film of metal, oxide, nitride, organic material, etc. is formed on the semiconductor wafer, the film is irradiated with a laser beam to partially remove the film of metal, etc., and then the semiconductor. A method of forming a modified layer inside a semiconductor wafer along a planned division line of the wafer is known (see, for example,
特許文献2及び3のように、半導体ウェーハ上の金属等の膜をレーザービームにより部分的に除去する場合、この除去工程に要する時間の分だけ半導体ウェーハの加工に要する時間が長くなるという問題がある。
When a film such as metal on a semiconductor wafer is partially removed by a laser beam as in
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、偏光膜が形成されたウェーハを効率的に分割することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to efficiently divide a wafer on which a polarizing film is formed.
本発明の一態様によれば、表面に偏光膜が形成されたウェーハを分割予定ラインに沿って分割するウェーハの加工方法であって、該表面とは反対側の該ウェーハの裏面側を、環状のフレームに装着された支持テープに貼り付けるフレーム支持ステップと、該フレーム支持ステップの後に、直線偏光のレーザービームが該偏光膜を透過するように直線偏光の偏光方向を制御して、該ウェーハの内部に集光点を位置付けるように、該偏光膜の該ウェーハとは反対側に位置する外面側から該ウェーハに対して透過性を有する波長の該レーザービームを該分割予定ラインに沿って照射することにより、該ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、該改質層形成ステップの後に、該ウェーハに外力を付与し、該ウェーハを該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップと、を含むウェーハの加工方法が提供される。 According to one aspect of the present invention, it is a method of processing a wafer in which a wafer having a polarizing film formed on the surface thereof is divided along a planned division line, and the back surface side of the wafer opposite to the front surface is annular. After the frame support step to be attached to the support tape attached to the frame of the wafer and the frame support step, the polarization direction of the linearly polarized light is controlled so that the linearly polarized laser beam passes through the polarizing film of the wafer. The laser beam having a wavelength transparent to the wafer is irradiated along the planned division line from the outer surface side of the polarizing film located on the opposite side of the wafer so as to position the light collecting point inside. Thereby, after the modified layer forming step of forming the modified layer inside the wafer and the modified layer forming step, an external force is applied to the wafer to divide the wafer along the planned division line. A method for processing a wafer, including a split step, is provided.
好ましくは、ウェーハの加工方法は、該改質層形成ステップの前に、該ウェーハの該偏光膜の該外面側に液状の保護材料を塗布して保護膜を形成する保護膜被覆ステップと、該改質層形成ステップの後に、該保護膜を除去する保護膜除去ステップと、をさらに含む。 Preferably, the method for processing the wafer includes a protective film coating step of applying a liquid protective material to the outer surface side of the polarizing film of the wafer to form a protective film before the modified layer forming step. After the modified layer forming step, a protective film removing step of removing the protective film is further included.
また、好ましくは、該ウェーハはガラスである。 Also, preferably, the wafer is glass.
本発明に係るウェーハの加工方法では、直線偏光のレーザービームが偏光膜を透過するようにレーザービームの偏光方向を制御するので、偏光膜を除去しなくても、レーザービームをウェーハの内部に到達させることができる。それゆえ、偏光膜の除去工程を省略することができ、ウェーハの加工に要する時間を短縮できる。 In the wafer processing method according to the present invention, the polarization direction of the laser beam is controlled so that the linearly polarized laser beam passes through the polarizing film, so that the laser beam reaches the inside of the wafer without removing the polarizing film. Can be made to. Therefore, the step of removing the polarizing film can be omitted, and the time required for processing the wafer can be shortened.
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1から図6は、第1実施形態に係るウェーハ11の加工における各ステップ、加工に用いる装置等を示す図である。また、図7は、第1実施形態に係る加工方法のフローチャートである。
An embodiment according to an aspect of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. 1 to 6 are diagrams showing each step in the processing of the
図1は、ウェーハ11の裏面11b側を支持テープ17bに貼り付けるウェーハ支持ステップ(S10)を示す斜視図である。樹脂等で形成されている支持テープ17bは、環状のフレーム17aの開口よりも大きな径を有している。支持テープ(ダイシングテープ)17bの周辺部は、金属で形成された環状のフレーム17aに貼り付けられており、支持テープ17bの中央部は、フレーム17aの開口で露出している。
FIG. 1 is a perspective view showing a wafer support step (S10) in which the
支持テープ17bは、例えば、基材層と、当該基材層上の全面に設けられた粘着層とを有する。粘着層は、例えば、紫外線硬化型の樹脂層であり、フレーム17a等に対して強力な粘着力を発揮する。フレーム17aの開口には支持テープ17bの粘着層が露出している。
The
本実施形態のウェーハ11は、可視光線(例えば、360nm以上830nm以下)に対して透明であるガラスからなる板状基板であるが、ウェーハ11のガラスの種類は、特に限定されない。ウェーハ11のガラスは、アルカリガラス、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等の各種ガラスであってよい。
The
なお、ウェーハ11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、シリコン等の半導体、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなる基板等をウェーハ11として用いることもできる。
There are no restrictions on the material, shape, structure, size, etc. of the
ウェーハ11は、例えば、100μm以上1000μm未満の厚さ(Z軸方向の長さ)を有する。本実施形態のウェーハ11は730μmの厚さを有する。また、ウェーハ11は、平面視で長辺と短辺とを有する矩形状に形成されている。
The
本実施形態では、ウェーハ11の長辺と平行な方向を第1方向とし、ウェーハ11の短辺と平行な方向を第2方向とする。なお、図1では、第1方向を数字1で示し、第2方向を数字2で示す。
In the present embodiment, the direction parallel to the long side of the
裏面11bとは反対側のウェーハ11の表面11a側は、互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)11cによって複数の領域に区画される。本実施形態では、分割予定ライン11cで区画される各領域は、20mm角の矩形領域である。
The
なお、本実施形態のウェーハ11における各領域の表面11a側には、デバイス等が形成されていない。また、本実施形態のウェーハ11の表面11a側は、直線状の分割予定ライン11cによって矩形状の領域に区画されるが、分割予定ライン11cを曲線状にして、曲線状の分割予定ライン11cによってウェーハ11の表面11a側を円形状の領域に区画してもよい。
No device or the like is formed on the
ウェーハ11の表面11a上の全面には、偏光膜13が形成されている。偏光膜13もウェーハ11と同様に分割予定ライン11cによって複数の領域に区画される。偏光膜13は、ウェーハ11の第1方向に沿った長手部を有する複数の凸部を備える。つまり、複数の凸部の各々は、第1方向に沿ってストライプ状に形成されている。第2方向で隣接する2つの凸部は所定の間隔を空けて設けられており、この2つの凸部の間には溝が形成されている。図1では、この溝を偏光膜13中に線で示している。
A
偏光膜13の凸部は、金属材料で形成されて光を反射する反射層と、反射層上に半導体材料で形成され光を吸収する吸収層との積層構造で構成されている。偏光膜13は、凸部の表面と、2つの凸部の間に位置する溝の底部でウェーハ11の表面11aとに接する酸化膜を更に含む。当該酸化膜は、ウェーハ11上に複数の凸部を形成した後、例えば、熱酸化等の酸化工程を経て形成される。酸化膜は凸部の高さよりも十分に薄く、酸化膜は2つの凸部間の溝を完全には充填しない。
The convex portion of the
本実施形態の偏光膜13は、上述の様に無機材料で形成された、いわゆるワイヤーグリッド偏光膜であるが、偏光膜13の材質、形状、構造等は特に制限されない。例えば、偏光膜13として、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素イオン等を配向させて形成された有機材料の偏光膜等を用いることもでき、その他の偏光膜を用いることもできる。
The
なお、図1では、分割予定ライン11cを説明するために、偏光膜13とウェーハ11とを離して示しているが、偏光膜13はウェーハ11の表面11aに接して設けられており、偏光膜13とウェーハ11とは積層体15を構成している。
In FIG. 1, in order to explain the planned
ウェーハ支持ステップ(S10)では、フレーム17aの開口に露出した支持テープ17bの粘着層に、ウェーハ11の裏面11b側を貼り付ける。これにより、フレーム17a、支持テープ17b及び積層体15が一体化されたウェーハユニット19を形成する(図2を参照)。
In the wafer support step (S10), the
本実施形態では、上述のウェーハ支持ステップ(S10)の後に、レーザービームLを偏光膜13のウェーハ11とは反対側に位置する外面13a側からウェーハ11に照射して、改質層11d(図3を参照)を形成する(第1の改質層形成ステップ(S20))。
In the present embodiment, after the wafer support step (S10) described above, the laser beam L is applied to the
第1の改質層形成ステップ(S20)は、レーザー加工装置20を用いて行われる。図2は、ウェーハ11の第1方向に沿って改質層11dを形成する第1の改質層形成ステップ(S20)におけるウェーハユニット19及びレーザー加工装置20の斜視図である。
The first modified layer forming step (S20) is performed using the
図3は、ウェーハ11の第1方向に沿って改質層11dを形成する第1の改質層形成ステップ(S20)で、直線偏光であるレーザービームLの偏光方向を制御してウェーハ11に改質層11dを形成する様子を示す図である。なお、本実施形態におけるレーザービームLの偏光状態は、レーザービームLの進行方向に対して電場及び磁場が各々特定の方向に振動する直線偏光である。
FIG. 3 shows the first reformed layer forming step (S20) for forming the reformed
図2に示す様に、レーザー加工装置20のチャックテーブル28の上面には、支持テープ17bの基材層の裏面(即ち、支持テープ17bの基材層の粘着層とは反対側の面)が接するよう、ウェーハユニット19が配置される。
As shown in FIG. 2, on the upper surface of the chuck table 28 of the
チャックテーブル28は、ウェーハ11よりも大きな円形状の上面を有しており、当該上面はX軸方向及びY軸方向に対して概ね平行に形成されている。チャックテーブル28の上面の中央領域には、多孔質セラミックス等で形成されたポーラス板が設けられている。
The chuck table 28 has a circular upper surface larger than the
ポーラス板は、チャックテーブル28の内部に形成された吸引路(不図示)等を介して真空ポンプ等の吸引手段(不図示)に接続されている。ポーラス板及び吸引路を介して吸引手段の負圧をウェーハ11に作用させることで、ポーラス板の上面はウェーハ11を吸引保持する保持面28a(図3等を参照)として機能する。
The porous plate is connected to a suction means (not shown) such as a vacuum pump via a suction path (not shown) formed inside the chuck table 28. By applying the negative pressure of the suction means to the
チャックテーブル28の下方には、移動機構(不図示)が設けられており、チャックテーブル28は、この移動機構によりX軸方向(即ち、加工送り方向。図2中に両矢印で示し、図3中のチャックテーブル28の下に記号で示す。)及びY軸方向に移動できる。ただし、必ずしもX及びY軸方向の両方向にチャックテーブル28を移動させなくてもよく、X軸方向にのみチャックテーブル28を移動させてもよい。 A moving mechanism (not shown) is provided below the chuck table 28, and the chuck table 28 is indicated by the moving mechanism in the X-axis direction (that is, the machining feed direction, which is indicated by a double-headed arrow in FIG. 2, and is shown in FIG. 3 (Indicated by a symbol below the chuck table 28 inside) and can be moved in the Y-axis direction. However, it is not always necessary to move the chuck table 28 in both the X-axis direction and the Y-axis direction, and the chuck table 28 may be moved only in the X-axis direction.
チャックテーブル28は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転することができる。チャックテーブル28を所定角度だけ回転させることにより、保持面28aによって吸引保持されたウェーハユニット19は同じ所定角度だけ回転させられる。これにより、レーザー加工装置20に対するウェーハ11のX-Y平面での向きが調節される。
The chuck table 28 is connected to a rotation drive source (not shown) such as a motor, and can rotate around a rotation axis substantially parallel to the Z-axis direction (vertical direction). By rotating the chuck table 28 by a predetermined angle, the
図2に示す第1の改質層形成ステップ(S20)では、ウェーハユニット19を回転させることにより、ウェーハ11の第1方向とレーザー加工装置20のX軸方向とが平行になるように、ウェーハ11のX-Y平面での向きが調節されている。
In the first reforming layer forming step (S20) shown in FIG. 2, the
チャックテーブル28に対向する位置には、ウェーハ11に対してレーザービームLを照射するレーザー照射ユニット22が設けられている。また、レーザー照射ユニット22は、その先端部に設けられ高さ方向がZ軸方向と略平行な円筒形状のレーザー加工ヘッド24を有する。レーザー加工ヘッド24は、チャックテーブル28側の下端からパルス状のレーザービームLを出射する。
A
レーザー照射ユニット22は、レーザー加工ヘッド24の近傍に配置された撮像ユニット26を更に有する。撮像ユニット26により撮像された積層体15の画像は、積層体15とレーザー加工ヘッド24との位置合わせ等に利用される。
The
図3に示す様に、レーザー照射ユニット22は、レーザー発振器22aを有している。レーザー発振器22aから出射されたレーザービームLは、レーザー加工ヘッド24に入射する。
As shown in FIG. 3, the
レーザー加工ヘッド24へ入射したレーザービームLは、レーザー加工ヘッド24中のミラー24cで反射してその進行方向が略90度方向変わる。その結果、レーザービームLは、Z軸方向に沿ってチャックテーブル28へ向かって入射する。
The laser beam L incident on the
レーザー加工ヘッド24は、レーザービームLを集光する集光レンズ24aを内部に有しており、レーザービームLは、この集光レンズ24aからレーザー加工ヘッド24外へ出射される。集光レンズ24aは、レーザービームLの集光点をウェーハ11の内部に位置付ける機能を有する。
The
レーザービームLは、ウェーハ11に対して透過性を有する(即ち、ウェーハ11を透過する)所定の波長を有する。所定の波長は、例えば、1064nm程度又は1300nm程度である。また、レーザービームLの平均パワーは、例えば1.0Wである。 The laser beam L has a predetermined wavelength that is transparent to the wafer 11 (that is, passes through the wafer 11). The predetermined wavelength is, for example, about 1064 nm or about 1300 nm. The average power of the laser beam L is, for example, 1.0 W.
レーザー加工ヘッド24は、ミラー24cと集光レンズ24aとの間に波長板24bを有している。本実施形態の波長板24bは、円筒形状のレーザー加工ヘッド24の中心軸を回転軸としてX-Y平面と平行な面内で回転できるように、レーザー加工ヘッド24内に収容されている。
The
レーザー加工ヘッド24は、波長板24bを回転させる回転機構を有する。この回転機構の回転角度は、例えば手動で調節可能であるが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術で形成された小型のロータリーアクチュエーターで調節されてもよい。
The
波長板24bは、レーザービームLの偏光方向を変える機能を有する。波長板24bは、例えば、λ/2波長板(即ち、半波長板)であり、レーザービームLの進行方向に垂直な面内で、直線偏光の偏光方向を任意の角度だけ回転させることができる。
The
例えば、レーザービームLの偏光方向がλ/2波長板の光学軸(高速軸ともいう)に対して反時計回りに角度θだけ傾いている場合に、λ/2波長板を透過したレーザービームLの偏光方向は、λ/2波長板の光学軸に対して時計回りに角度θだけ傾く。つまり、レーザービームLの偏光方向は、λ/2波長板の透過前と透過後とで角度2θだけ回転する。仮に、角度θを45度とすれば、λ/2波長板を透過したレーザービームLの偏光方向は90度回転する。 For example, when the polarization direction of the laser beam L is tilted counterclockwise by an angle θ with respect to the optical axis (also referred to as a high-speed axis) of the λ / 2 wave plate, the laser beam L transmitted through the λ / 2 wave plate. The polarization direction of is tilted clockwise by an angle θ with respect to the optical axis of the λ / 2 wave plate. That is, the polarization direction of the laser beam L rotates by an angle of 2θ before and after the transmission of the λ / 2 wave plate. Assuming that the angle θ is 45 degrees, the polarization direction of the laser beam L transmitted through the λ / 2 wave plate is rotated by 90 degrees.
レーザー発振器22aから出射されるレーザービームLの偏光方向は、予め定められている。それゆえ、波長板24bの光学軸を回転させてその向きを適宜調節することにより、レーザービームLの偏光方向をレーザービームLの進行方向に垂直な面内で回転させることができる。これにより、レーザービームLの偏光方向を制御できる。
The polarization direction of the laser beam L emitted from the
波長板24bにより、レーザービームLの偏光方向を偏光膜13に対して調節することで、レーザービームLが偏光膜13に吸収・反射されるか、及び、レーザービームLが偏光膜13を透過するかを調節できる。
By adjusting the polarization direction of the laser beam L with respect to the
本実施形態の偏光膜13はワイヤーグリッド偏光膜であるので、レーザービームLの偏光方向が、ストライプ状である凸部の延伸方向(溝の延伸方向でもある)と直交する場合に、レーザービームLは偏光膜13を透過する。これに対して、レーザービームLの偏光方向が、ストライプ状である凸部の延伸方向と平行である場合に、レーザービームLは偏光膜13に吸収又は反射される。
Since the
図3に示す第1の改質層形成ステップ(S20)では、レーザービームLの偏光方向をウェーハ11の第1方向と直交させる。これにより、外面13a側から照射されたレーザービームLは、偏光膜13を透過する。
In the first modified layer forming step (S20) shown in FIG. 3, the polarization direction of the laser beam L is orthogonal to the first direction of the
第1の改質層形成ステップ(S20)では、まず、レーザー加工装置20のX軸方向とウェーハ11の第1方向とが平行となる様に、チャックテーブル28を回転させる。そして、レーザー加工ヘッド24とチャックテーブル28とを相対的にX軸方向に動かしつつ、レーザー加工ヘッド24から積層体15に対してレーザービームLを照射する。
In the first modified layer forming step (S20), first, the chuck table 28 is rotated so that the X-axis direction of the
本実施形態では、ウェーハ11の第1方向の一端から他端までレーザービームLを照射するように、チャックテーブル28をX軸方向に沿って移動させることで、ウェーハ11の第1方向と平行な分割予定ライン11c(図1を参照)に沿って直線状にレーザービームLを照射する(1回(即ち、1パス)のレーザービームLの照射)。直線状にレーザービームLを照射するときのチャックテーブル28の移動速度は、例えば、500mm/sである。
In the present embodiment, the chuck table 28 is moved along the X-axis direction so as to irradiate the laser beam L from one end to the other end of the first direction of the
本実施形態では、偏光膜13を透過したレーザービームLの集光点を、ウェーハ11の内部の特定の深さに位置付ける。集光点には多光子吸収が生じ、ウェーハ11が変質する。これにより、機械的強度等が低下した改質層11dが形成される。改質層11dは、例えば、ウェーハ11が部分的に溶融した領域である。
In the present embodiment, the focusing point of the laser beam L transmitted through the
本実施形態では、集光点の深さ位置を変えて、上述の1回のレーザービームLの照射を繰り返す。これにより、ウェーハ11内部の異なる深さ位置に改質層11dを形成する。集光点の深さ位置を変えて5回から10回(例えば、8回)、レーザービームLを照射して、ウェーハ11の厚さ方向で隣接する改質層11dが互いに接続された複数の改質層11dを形成する(図6を参照)。
In the present embodiment, the above-mentioned irradiation of the laser beam L is repeated once by changing the depth position of the condensing point. As a result, the modified
次に、第2の改質層形成ステップ(S30)について説明する。図4は、ウェーハ11の第2方向に沿って改質層11dを形成する第2の改質層形成ステップ(S30)におけるウェーハユニット19及びレーザー加工装置20の斜視図である。
Next, the second modified layer forming step (S30) will be described. FIG. 4 is a perspective view of the
第2の改質層形成ステップ(S30)では、第1の改質層形成ステップ(S20)におけるチャックテーブル28の向きを90度回転させる。これにより、レーザー加工装置20のX軸方向とウェーハ11の第2方向とが平行になる。
In the second modified layer forming step (S30), the orientation of the chuck table 28 in the first modified layer forming step (S20) is rotated by 90 degrees. As a result, the X-axis direction of the
第2の改質層形成ステップ(S30)における偏光膜13の凸部の延伸方向は、図2に示す第1の改質層形成ステップ(S20)における凸部の延伸方向と直交する。それゆえ、仮に、レーザービームLの偏光方向が第1の改質層形成ステップ(S20)と同じである場合には、レーザービームLは偏光膜13により吸収又は反射される。
The stretching direction of the convex portion of the
そこで、レーザー加工ヘッド24内の回転機構を用いて、波長板24bを45度回転させる。これにより、レーザービームLの偏光方向は、レーザービームLの進行方向に垂直な面内で90度回転されて、偏光膜13の凸部の延伸方向と直交する。
Therefore, the
図5は、第2の改質層形成ステップ(S30)で、レーザービームLの直線偏光の偏光方向を制御してウェーハ11に改質層11dを形成する様子を示す図である。なお、本明細書では、第1の改質層形成ステップ(S20)及び第2の改質層形成ステップ(S30)の両方を合わせて、改質層形成ステップと称する場合がある。
FIG. 5 is a diagram showing a state in which the modified
第2の改質層形成ステップ(S30)では、レーザービームLの偏光方向が偏光膜13の凸部の延伸方向と直交するので、偏光膜13の外面13a側から照射されたレーザービームLは、偏光膜13を透過する。
In the second modified layer forming step (S30), the polarization direction of the laser beam L is orthogonal to the stretching direction of the convex portion of the
第2の改質層形成ステップ(S30)では、ウェーハ11の第2方向の一端から他端まで直線状にレーザービームLを照射するように、チャックテーブル28をX軸方向に沿って移動させることで、レーザービームLをウェーハ11の第2方向と平行な分割予定ライン11cに沿って照射する。なお、チャックテーブル28の移動方向を、図4中に両矢印で示し、図5中のチャックテーブル28の下に記号で示す。
In the second modified layer forming step (S30), the chuck table 28 is moved along the X-axis direction so as to linearly irradiate the laser beam L from one end to the other end of the
ウェーハ11の第1方向の異なる複数の位置で、ウェーハ11の第2方向の一端から他端まで直線状にレーザービームLを次々に照射することで、ウェーハ11の第2方向と平行な全ての分割予定ライン11cに沿って改質層11dを形成する。直線状にレーザービームLを照射するときのチャックテーブル28の移動速度は、例えば、500mm/sである。
By irradiating the laser beam L linearly from one end to the other end of the second direction of the
第2の改質層形成ステップ(S30)では、第1の改質層形成ステップ(S20)と同様に、1つの分割予定ライン11cに沿って、集光点の深さ位置を変えて複数回レーザービームLを照射することで、ウェーハ11内部の異なる深さ位置に改質層11dを形成する。
In the second modified layer forming step (S30), similarly to the first modified layer forming step (S20), the depth position of the condensing point is changed a plurality of times along one scheduled
複数の改質層11dを形成するとき、最も表面11aに近い位置の改質層11dから表面11aまで至るクラック11eが形成される。同様に、最も裏面11bに近い位置の改質層11dから裏面11bまで至るクラック11eが形成される(図6を参照。なお、図6では、X軸方向で改質層11d及びクラック11eと重なる分割予定ライン11cの記載を省略している)。
When a plurality of modified
上述の様に本実施形態では、レーザービームLが偏光膜13を透過するようにレーザービームLの偏光方向を制御するので、偏光膜13を除去しなくても、レーザービームLをウェーハ11内部に到達させることができる。それゆえ、偏光膜13の除去工程を省略することができる。従って、ウェーハ11の加工に要する時間を短縮できる。
As described above, in the present embodiment, since the polarization direction of the laser beam L is controlled so that the laser beam L passes through the
改質層形成ステップ(S30)の後に、分割装置(ブレーキング装置)30を用いてウェーハ11に外力を付与し、ウェーハ11を分割予定ライン11cに沿って分割する。図6は、ウェーハ11を分割する分割ステップ(S40)を示す一部断面側面図である。
After the reforming layer forming step (S30), an external force is applied to the
分割ステップ(S40)は、例えば、図6に示す分割装置30を用いて行われる。本実施形態の分割装置30は、ウェーハユニット19の支持テープ17b側が配置される支持台32を有する。また、分割装置30は、支持台32に支持されたウェーハ11の表面11a側に対して応力を加える押圧刃34を有する。
The division step (S40) is performed using, for example, the
分割ステップ(S40)では、まず、支持台32上にウェーハユニット19を配置する。そして、ウェーハ11の表面11a側の分割予定ライン11cに対して押圧刃34を押し当てる。これにより、改質層11d及びクラック11e(即ち、分割予定ライン11c)に沿ってウェーハ11は複数のチップ11f(図8(B)参照)に分割される。
In the division step (S40), first, the
なお、本実施形態では、偏光膜13が設けられているウェーハ11の表面11a側をチャックテーブル28で保持しない。それゆえ、偏光膜13がチャックテーブル28と接触することにより破壊されることを防止できる。
In this embodiment, the
ウェーハ11から分割して形成される各チップ11fは、例えば、プロジェクター装置に用いられる偏光素子である。プロジェクター装置は人が視認できる映像をスクリーンに投影するための装置であるので、ウェーハ11としては、可視光線に対して透明であるガラスが好適である。
Each
ところで、偏光膜13を有するウェーハ11を押圧刃34ではなく切削装置により切削して分割することも考えられる。しかしながら、切削時に、切削装置のブレードと、ブレード及びウェーハ11の接触点(即ち、加工点)とに供給される切削水により、分割予定ライン11c以外の領域の偏光膜13も破壊される。それゆえ、偏光膜13付きウェーハ11を分割するときには、本実施形態の様に、分割予定ライン11c以外の領域の偏光膜13に負荷がかからない方法で分割することが望ましい。
By the way, it is also conceivable that the
ところで、本実施形態では、第2の改質層形成ステップ(S30)でチャックテーブル28を90度回転させたが、第1変形例に係る第2の改質層形成ステップ(S30)では、チャックテーブル28を90度回転させずに、チャックテーブル28をY軸方向に沿って動かしてもよい。 By the way, in the present embodiment, the chuck table 28 is rotated 90 degrees in the second modified layer forming step (S30), but in the second modified layer forming step (S30) according to the first modification, the chuck is used. The chuck table 28 may be moved along the Y-axis direction without rotating the table 28 by 90 degrees.
更に、チャックテーブル28をY軸方向に沿って動かすことに代えて、第2変形例に係る第2の改質層形成ステップ(S30)では、レーザー加工ヘッド24をY軸方向に沿って動かしてもよい。
Further, instead of moving the chuck table 28 along the Y-axis direction, in the second modified layer forming step (S30) according to the second modification, the
第1及び第2変形例では、第1の改質層形成ステップ(S20)における偏光膜13の凸部の延伸方向と、レーザービームLの偏光方向とが直交していれば、第2の改質層形成ステップ(S30)で、チャックテーブル28の向きとレーザービームLの偏光方向とをそれぞれ回転させなくてよい。
In the first and second modifications, if the stretching direction of the convex portion of the
また、第3変形例に係る第2の改質層形成ステップ(S30)では、偏光膜13の凸部の延伸方向に対して、レーザービームLの直線偏光の偏光方向を45度傾けてもよい。
Further, in the second modified layer forming step (S30) according to the third modification, the polarization direction of the linearly polarized light of the laser beam L may be tilted by 45 degrees with respect to the stretching direction of the convex portion of the
第3変形例では、改質層11dを形成するレーザービームLのエネルギーが第1実施形態に比べて低下するが、レーザービームLの偏光方向を90度回転させずに、チャックテーブル28又はレーザー加工ヘッド24をX軸及びY軸方向に沿って動かすことでウェーハ11に改質層11dを形成できる。このため、第3変形例では、レーザー加工ヘッド24内の回転機構が不要になる点が有利である。
In the third modification, the energy of the laser beam L forming the modified
次に、分割装置30を用いた分割ステップ(S40)に代えて、エキスパンド装置40を用いてウェーハ11を分割する第2実施形態を説明する。図8(A)は、第2実施形態に係るエキスパンド装置40上に固定されたウェーハユニット19を示す一部断面側面図である。
Next, a second embodiment in which the
エキスパンド装置40は、ウェーハ11の径よりも大きい径を有する円筒状のドラム42を備える。また、エキスパンド装置40は、ドラム42の上端部を外周側から囲むように設けられたフレーム支持台48を含むフレーム保持ユニット44を備える。
The expanding
フレーム支持台48は、ドラム42の径よりも大きい径の開口を有しており、ドラム42の上端部と同様の高さに配置されている。また、フレーム支持台48の外周側の複数箇所には、クランプ46が設けられている。
The
フレーム支持台48の上にウェーハユニット19を載せ、クランプ46によりウェーハユニット19のフレーム17aを固定すると、ウェーハユニット19がフレーム支持台48により固定される。
When the
フレーム支持台48は、鉛直方向に沿って伸長する複数のロッド50により支持される。各ロッド50の下端部には、円板状のベース(不図示)により支持されており、ロッド50を昇降させるエアシリンダ52が設けられている。各エアシリンダ52を引き込み状態にすると、フレーム支持台48がドラム42に対して引き下げられる。
The
分割ステップ(S45)では、まず、エキスパンド装置40のドラム42の上端の高さと、フレーム支持台48の上面の高さとが一致するように、エアシリンダ52を作動させてフレーム支持台48の高さを調節する。
In the division step (S45), first, the
次に、レーザー加工装置20から搬出されたウェーハユニット19をエキスパンド装置40のドラム42及びフレーム支持台48の上に載せる。その後、クランプ46によりフレーム支持台48の上にウェーハユニット19のフレーム17aを固定する。
Next, the
次に、エアシリンダ52を作動させてフレーム保持ユニット44のフレーム支持台48をドラム42に対して引き下げる。すると、図8(B)に示す様に、支持テープ17bが外周方向に拡張される。図8(B)は、第2実施形態に係る分割ステップ(S45)を示す一部断面側面図である。
Next, the
支持テープ17bが外周方向に拡張されると、支持テープ17bに支持されたウェーハ11が複数のチップ11fに分離され、且つ、チップ11fどうしの間隔が広げられる。これにより、チップ11fどうしがX-Y平面方向で離れるので、個々のチップ11fのピックアップが容易となる。
When the
なお、第2実施形態の変形例では、分割装置30を用いた分割ステップ(S40)の後に、エキスパンド装置40を用いてチップ11fどうしの間隔を広げてもよい。これにより、個々のチップ11fのピックアップが容易となる。
In the modified example of the second embodiment, after the division step (S40) using the
次に、第1の改質層形成ステップ(S20)の前に偏光膜13上に水溶性の保護膜61を形成し、第2の改質層形成ステップ(S30)後に保護膜61を除去する、第3実施形態について説明する。
Next, the water-soluble
図9は、第3実施形態で使用される保護膜塗布洗浄装置60の斜視図である。図10(A)は、保護膜被覆ステップ(S15)を示す一部断面側面図であり、図10(B)は、第1の改質層形成ステップ(S20)を示す一部断面側面図であり、図10(C)は、保護膜除去ステップ(S35)を示す一部断面側面図である。また、図11は、第3実施形態に係る加工方法のフローチャートである。
FIG. 9 is a perspective view of the protective film
図9に示す様に、保護膜塗布洗浄装置60は、円板状のスピンナテーブル68を有するスピンナテーブル機構62を備えている。スピンナテーブル68は多孔性材料から形成された保持面68aを含み、保持面68aは流路(不図示)を介して吸引手段(不図示)に接続されている。吸引手段が負圧を作用させることにより、スピンナテーブル68は、保持面68a上に配置されたウェーハ11を吸引保持できる。
As shown in FIG. 9, the protective film
スピンナテーブル68の外周には、ウェーハユニット19のフレーム17aを押さえる4個の振り子式のクランプ機構66が設けられている。スピンナテーブル68の単位時間当たりの回転数が所定値以下のときには、クランプ機構66の爪部がフレーム17aから離れ、スピンナテーブル68の単位時間当たりの回転数が所定値より大きいときには、爪部がフレーム17aを押さえるように、クランプ機構66は構成されている。単位時間当たりの回転数の所定値は、例えば1000rpmである。
On the outer periphery of the spinner table 68, four pendulum
スピンナテーブル68の下方には、スピンナテーブル68とは反対側の下面に開口(不図示)を有するカバー部材82が設けられている。また、スピンナテーブル68の下方には、カバー部材82の開口を介して、スピンナテーブル68を回転駆動するモータ70の出力軸70aが連結されている。
Below the spinner table 68, a
モータ70は円筒形状の筐体に収容されており、この筐体の周囲には複数(本実施形態では、3つ)の支持機構72が設けられている。各支持機構72は、支持脚74と、支持脚74に連結されたエアシリンダ76とを有する。各支持機構72は、支持脚74によりモータ70を支持し、エアシリンダ76を上下方向に移動させる。
The
スピンナテーブル68及びカバー部材82の周囲には、洗浄水受け機構64が設けられている。洗浄水受け機構64は、使用済の洗浄水を一時的に貯留する洗浄水受け容器78を有する。洗浄水受け容器78の下方には、洗浄水受け容器78を支持する複数の支持脚80が接続されている。
A washing
洗浄水受け容器78は、円筒状の外側壁78aと、外側壁78aよりも高さが低くカバー部材82の下方に位置する円筒状の内側壁78bと、外側壁78a及び内側壁78bの各底部を接続するリング状の底壁78cとを有する。
The wash
底壁78cの一部には、排水口78dが設けられている。排水口78dには、ドレンホース84が接続されており、洗浄水受け容器78に一時的に貯留された使用済の洗浄水は、ドレンホース84から保護膜塗布洗浄装置60の外へ排出される。
A
保護膜塗布洗浄装置60は、スピンナテーブル68に保持されたウェーハ11の偏光膜13側に液状樹脂を塗布する塗布手段86を有する。塗布手段86は、スピンナテーブル68に保持されたウェーハ11に向けて液状樹脂を吐出する吐出ノズル88と、吐出ノズル88を支持する概略L字形状のアーム90とを含む。
The protective film coating /
塗布手段86は、スピンナテーブル68の中心部に対応する位置と、スピンナテーブル68外の退避位置との間で、アーム90を揺動するモータ(不図示)を更に含む。なお、吐出ノズル88は、アーム90を介して液状樹脂供給源(不図示)に接続されている。
The coating means 86 further includes a motor (not shown) that swings the
液状樹脂は、保護膜61を形成する材料である。この液状樹脂は、例えば、PVA(ポリ・ビニール・アルコール)、PEG(ポリ・エチレン・グリコール)、PEO(酸化ポリエチレン)等の水溶性の樹脂である。
The liquid resin is a material that forms the
保護膜塗布洗浄装置60は、積層体15を洗浄する洗浄水供給手段92を有する。洗浄水供給手段92は、スピンナテーブル68に保持された改質層形成後の積層体15に向けて洗浄水を噴出する洗浄水ノズル94と、洗浄水ノズル94を支持する概略L字形状のアーム96とを含む。
The protective film
洗浄水供給手段92は、スピンナテーブル68の中心部に対応する位置と、スピンナテーブル68外の退避位置との間で、アーム96を揺動するモータ(不図示)を更に含む。なお、洗浄水ノズル94はアーム96を介して洗浄水供給源(不図示)に接続されている。
The wash water supply means 92 further includes a motor (not shown) that swings the
保護膜塗布洗浄装置60は、積層体15を乾燥させるエア供給手段98を更に有する。エア供給手段98は、スピンナテーブル68に保持された洗浄後の積層体15に向けてエアを噴出するエアノズル100と、エアノズル100を支持する概略L字形状のアーム102とを有する。
The protective film
エア供給手段98は、スピンナテーブル68の中心部に対応する位置と、スピンナテーブル68外の退避位置との間で、アーム102を揺動するモータ(不図示)を更に含む。なお、エアノズル100は、アーム102を介してエア供給源(不図示)に接続されている。
The air supply means 98 further includes a motor (not shown) that swings the
本実施形態では、第1の改質層形成ステップ(S20)の前に、偏光膜13の外面13a側に液状の材料を塗布して保護膜61を形成する(保護膜被覆ステップ(S15))(図10(A)参照)。
In the present embodiment, before the first modified layer forming step (S20), a liquid material is applied to the
例えば、保護膜被覆ステップ(S15)では、保持面68aに積層体15の裏面11b側を吸着させて、塗布手段86の吐出ノズル88を積層体15上に移動させる。その後、スピンナテーブル68を2000rpmで回転させて、吐出された水溶性の樹脂を偏光膜13上の全面にスピンコーティングする。
For example, in the protective film coating step (S15), the
保護膜被覆ステップ(S15)後に、上述の第1の改質層形成ステップ(S20)及び第2の改質層形成ステップ(S30)を順次行う。なお、図10(B)は、偏光膜13上に保護膜61を設けた場合の第1の改質層形成ステップ(S20)を示し、チャックテーブル28の移動方向を両矢印で示している。
After the protective film coating step (S15), the above-mentioned first modified layer forming step (S20) and second modified layer forming step (S30) are sequentially performed. Note that FIG. 10B shows the first modified layer forming step (S20) when the
ところで、レーザービームLの偏光方向が偏光膜13の凸部の延伸方向と直交する場合に、レーザービームLは偏光膜13を透過するが、透過するレーザービームLのエネルギー密度が偏光膜13をアブレーションするほどに高い場合がある。この場合、偏光膜13の一部がアブレーションされてデブリ(debris)13b(図12を参照)となり、偏光膜13から飛散する。
By the way, when the polarization direction of the laser beam L is orthogonal to the stretching direction of the convex portion of the
図10(B)では、レーザービームLからアブレーションに相当するエネルギーを受けた偏光膜13の領域を大文字Aで示す。なお、アブレーションされる偏光膜13の一部は、改質層11dの直上に位置しており、分割後のチップ11fの偏光膜13における周辺端部に対応する。それゆえ、偏光膜13の一部がアブレーションされても、チップ11fの偏光膜13の機能に支障はない。
In FIG. 10B, the region of the
第2の改質層形成ステップ(S30)の後に、洗浄水供給手段92及びエア供給手段98から積層体15に洗浄水及びエアを噴射して保護膜61を除去する(保護膜除去ステップ(S35))(図10(C)参照)。
After the second modified layer forming step (S30), the
例えば、保護膜除去ステップ(S35)では、洗浄水ノズル94及びエアノズル100から洗浄水(純水)及びエアをそれぞれ積層体15に供給しながら、スピンナテーブル68を100rpmから200rpmの低回転数で回転させて積層体15を洗浄する。これにより、デブリ13bと共に保護膜61を除去する。
For example, in the protective film removing step (S35), the spinner table 68 is rotated at a low rotation speed of 100 rpm to 200 rpm while supplying wash water (pure water) and air from the
これに対して、偏光膜13上に保護膜61を設けない場合には、レーザービームLを積層体15に照射するときに、偏光膜13の一部がデブリ13bとして飛散し得る。図12は、比較例に係る第1の改質層形成ステップ(S20)を示す一部断面側面図である。
On the other hand, when the
上述の様に第3実施形態では、偏光膜13上に保護膜61が形成されているので、改質層形成ステップ(S20及びS30)でアブレーションされた偏光膜13が飛散することを防止できる。これにより、レーザー加工ヘッド24の集光レンズ24aにデブリ13bが付着することを防止できる。
As described above, in the third embodiment, since the
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。 In addition, the structure, method, and the like according to the above-described embodiment can be appropriately modified and implemented as long as they do not deviate from the scope of the object of the present invention.
11 ウェーハ
11a 表面
11b 裏面
11c 分割予定ライン(ストリート)
11d 改質層
11e クラック
11f チップ
13 偏光膜
13a 外面
13b デブリ
15 積層体
17a フレーム
17b 支持テープ(ダイシングテープ)
19 ウェーハユニット
20 レーザー加工装置
22 レーザー照射ユニット
22a レーザー発振器
24 レーザー加工ヘッド
24a 集光レンズ
24b 波長板
26 撮像ユニット
28 チャックテーブル
28a 保持面
30 分割装置(ブレーキング装置)
32 支持台
34 押圧刃
40 エキスパンド装置
42 ドラム
44 フレーム保持ユニット
46 クランプ
48 フレーム支持台
50 ロッド
52 エアシリンダ
60 保護膜塗布洗浄装置
61 保護膜
62 スピンナテーブル機構
64 洗浄水受け機構
66 クランプ機構
68 スピンナテーブル
68a 保持面
70 モータ
70a 出力軸
72 支持機構
74 支持脚
76 エアシリンダ
78 洗浄水受け容器
78a 外側壁
78b 内側壁
78c 底壁
78d 排水口
80 支持脚
82 カバー部材
84 ドレンホース
86 塗布手段
88 吐出ノズル
90 アーム
92 洗浄水供給手段
94 洗浄水ノズル
96 アーム
98 エア供給手段
100 エアノズル
102 アーム
11
11d Modified
19
32
Claims (3)
該表面とは反対側の該ウェーハの裏面側を、環状のフレームに装着された支持テープに貼り付けるフレーム支持ステップと、
該フレーム支持ステップの後に、直線偏光のレーザービームが該偏光膜を透過するように直線偏光の偏光方向を制御して、該ウェーハの内部に集光点を位置付けるように、該偏光膜の該ウェーハとは反対側に位置する外面側から該ウェーハに対して透過性を有する波長の該レーザービームを該分割予定ラインに沿って照射することにより、該ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、
該改質層形成ステップの後に、該ウェーハに外力を付与し、該ウェーハを該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップと、
を含むことを特徴とするウェーハの加工方法。 It is a wafer processing method that divides a wafer having a polarizing film formed on its surface along a planned division line.
A frame support step in which the back surface side of the wafer opposite to the front surface is attached to a support tape mounted on an annular frame, and a frame support step.
After the frame support step, the wafer of the polarizing film is controlled so that the direction of polarization of the linear polarization is controlled so that the laser beam of linear polarization passes through the polarizing film, and the focusing point is positioned inside the wafer. A modified layer is formed inside the wafer by irradiating the laser beam having a wavelength transparent to the wafer from the outer surface side located on the opposite side of the wafer along the planned division line. Layer formation step and
After the modified layer forming step, an external force is applied to the wafer to divide the wafer along the planned division line, and a division step.
A method for processing a wafer, which comprises.
該改質層形成ステップの後に、該保護膜を除去する保護膜除去ステップと、
を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のウェーハの加工方法。 Prior to the modified layer forming step, a protective film coating step of applying a liquid protective material to the outer surface side of the polarizing film of the wafer to form the protective film.
After the modified layer forming step, a protective film removing step for removing the protective film and a protective film removing step,
The wafer processing method according to claim 1, further comprising.
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