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JP7077262B2 - 回転軸のねじり量測定装置、および、ねじり量測定方法 - Google Patents

回転軸のねじり量測定装置、および、ねじり量測定方法 Download PDF

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JP7077262B2 JP2019062760A JP2019062760A JP7077262B2 JP 7077262 B2 JP7077262 B2 JP 7077262B2 JP 2019062760 A JP2019062760 A JP 2019062760A JP 2019062760 A JP2019062760 A JP 2019062760A JP 7077262 B2 JP7077262 B2 JP 7077262B2
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Description

本開示は、回転時に回転軸に生じるねじり量の測定手法に関する。
従来から、回転軸のねじり振動計として回転角変動(以下、ねじり振動と言う)を測定する各種の方法や装置が提案されている(例えば、特許文献1~2)。特許文献1では、回転体に一定間隔の縞状反射テープを貼り付け、センサにより回転時の縞パルス信号を検出する。回転体にねじり振動が発生した場合、本来均一な時間間隔(=角度間隔)で検出される縞パルス信号の検出時間間隔が変動する。この変動を1回転で1パルスのターゲットを検出するセンサから得られる回転信号を用いてパルス間隔変動を回転角変動に変換する。
特開平6-307922号公報 特開平3-78642号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、ねじり振動の測定を目的としたものであり、ねじり振動は測定可能であるが、回転軸が回転トルクにより一定角度を保ったままねじれた状態になった際のねじれ角(以下、平均ねじれ角という)を測定できない。また、平均ねじれ角およびねじり振動量を同時に測定したい場合に、両者の測定を簡易な構成により行う手法が望まれる。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、回転時の回転軸に生じる平均ねじれ角を測定可能な回転軸のねじり量測定装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る回転軸のねじり量測定装置は、
駆動源と前記駆動源により駆動される被駆動体とを接続する回転軸の回転時に生じる平均ねじれ角を算出するための回転軸のねじり量測定装置であって、
前記回転軸の外周面に設けられた第1ターゲット部を前記回転軸の1回転毎に1回検出する第1センサの出力データである第1時系列データを取得するよう構成された第1データ取得部と、
前記回転軸の前記外周面における、前記第1ターゲット部よりも前記被駆動体側に設けられた第2ターゲット部を前記1回転毎に1回検出する第2センサの、前記第1時系列データと同時刻の出力データを含む第2時系列データを取得するよう構成された第2データ取得部と、
取得された前記第1時系列データおよび前記第2時系列データに基づいて、前記回転時の前記回転軸に生じる前記平均ねじれ角を算出するよう構成された平均ねじれ角算出部と、を備え、
前記平均ねじれ角算出部は、
前記回転軸に平均ねじれが生じない第1速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む参照時系列データと、前記回転軸に前記平均ねじれが生じる第2速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む対象時系列データとに基づいて、前記平均ねじれ角を算出する。
上記(1)の構成によれば、駆動源(例えばエンジンなど)の動力を被駆動体(例えば発電機など)に伝達する回転軸には、相対的に駆動源側に近い側に第1ターゲット部が設けられ、相対的に被駆動体に近い側に第2ターゲット部が設けられている。また、第1センサおよび第2センサの各々が、第1ターゲット部および第2ターゲット部がそれぞれ設けられた回転軸における軸方向位置で回転軸に対向しつつ、回転軸と共に回転しないように固定的に設置されるなどすることで、回転軸の回転時において同時にセンシングを通して第1時系列データおよび第2時系列データを取得可能になっている。
そして、このような測定系において、上記の第1時系列データおよび第2時系列データを、回転軸に平均ねじれが生じていない状態(参照時系列データ)、および回転軸に平均ねじれが生じている状態(対象時系列データ)の各々でのセンシングを通してそれぞれ取得し、取得した参照時系列データおよび対象時系列データに基づいて、平均ねじれ角を算出する。
ここで、第1ターゲット部および第2ターゲット部は、それぞれ、回転軸における互いに異なる軸方向位置に部分的に設けられているので、上記の各々の時系列データには、1回転毎に1回検出される各ターゲット部の検出タイミングが時間軸上に間欠的に示される。よって、例えば、第2時系列データに含まれる第2ターゲット部の検出タイミングが、第1時系列データに含まれる隣接する2つの第1ターゲット部の検出タイミング間のどこに位置するかを見れば、1回転が360度なので、第1ターゲット部に対する第2ターゲット部の回転軸の周方向における相対的な位置関係が得られる。つまり、第1ターゲット部が1回転する間のどのタイミングで第2ターゲット部が検出されるかを得ることで、第1ターゲット部を基準とした際の第2ターゲット部の周方向における相対的な位置(角度)が得られる。
したがって、例えば、参照時系列データから回転軸に平均ねじれのない場合の第1ターゲット部に対する第2ターゲット部の相対位置と、対象時系列データから回転軸に平均ねじれが生じている場合の第1ターゲット部に対する第2ターゲット部の相対位置とを比較するなど、参照時系列データおよび対象時系列データに基づいて、回転軸の回転時に生じる平均ねじれ角を容易に算出することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記平均ねじれ角算出部は、
前記第1時系列データにおいて時間軸上で相互に隣接する2つの前記第1ターゲット部の検出位置の間における、前記第2時系列データにおける前記第2ターゲット部の検出位置の同一の前記時間軸上における相対位置に基づいて、前記第1ターゲット部に対する前記第2ターゲット部の、前記回転軸の周方向における角度位置を算出する角度位置算出部を有し、
前記参照時系列データに基づいて算出された前記角度位置と、前記対象時系列データに基づいて算出された前記角度位置との差異に基づいて、前記平均ねじれ角を算出する。
上記(2)の構成によれば、第2時系列データに含まれる第2ターゲット部の検出タイミングが、第1時系列データに含まれる隣接する2つの第1ターゲット部の検出タイミング間のどこに位置するかを示す角度位置を、参照時系列データおよび対象時系列データのそれぞれについて算出する。これによって、例えば対象時系列データに基づいて算出された角度位置から、参照時系列データに基づいて算出された角度位置を差し引くことにより、平均ねじれ角を算出することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)~(2)の構成において、
前記回転軸の前記外周面に前記回転軸の周方向に沿って相互に間隔を開けて設けられた複数の第3ターゲット部が前記回転軸の回転に従って間欠的に順次検出された第3時系列データを取得するよう構成された第3データ取得部と、
前記第3時系列データに基づいて、ねじり振動量を算出するねじり振動量算出部と、をさらに備える。
上記(3)の構成によれば、回転軸の外周面において周方向に沿って相互に間隔を開けて設けられた複数の第3ターゲットの検出信号を含む第3時系列データに基づいて、ねじり振動量を算出する。これによって、平均ねじれ角と、ねじり振動量を同時に測定することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記複数の第3ターゲット部は、前記第2ターゲット部が設けられた前記回転軸の軸方向位置において、前記第2ターゲット部に前記周方向で隣接して設けられており、
前記第2時系列データは、前記第2ターゲット部および前記複数の第3ターゲット部が前記第2センサによって前記回転軸の1回転毎にそれぞれ間欠的に順次検出されることにより、前記第3時系列データを含んでおり、
前記ねじり振動量算出部は、前記第2時系列データに含まれる前記第3時系列データに基づいて、前記ねじり振動量を算出する。
上記(4)の構成によれば、複数の第3ターゲット部および第2ターゲット部は、回転軸における同じ軸方向位置において回転軸の周方向に沿って並んで設けられており、第2センサにより得られた第2時系列データには、複数の第3ターゲット部および第2ターゲット部の各々の間欠的な検出信号が含まれる。これによって、第3時系列データを得るためのセンサを別途設けることなく、1つのセンサによる簡易な構成により、ねじり振動量を測定することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、
前記複数の第3ターゲット部は、相互に同一となる前記周方向の長さを有しつつ、前記周方向に沿って互いに等間隔となるように配置されていると共に、
前記複数の第3ターゲット部の各々の前記周方向の長さは、前記第2ターゲット部の前記周方向の長さとは異なる。
上記(5)の構成によれば、回転軸における同一の軸方向位置において周方向に沿って設けられた第2ターゲット部と、各第3ターゲット部との検出信号は、その各々の周方向における長さを異ならせることにより、第2時系列データにおける検出信号の形を変えることで、判別可能にされる。これによって、第2時系列データにおいて、第2ターゲット部の検出信号と、複数の第3ターゲット部の検出信号とを容易に区別することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(3)~(5)の構成において、
前記ねじり振動量算出部は、前記第1速度で前記回転軸を回転させた場合の前記第3時系列データと前記第2速度で前記回転軸を回転させた場合の前記第3時系列データとの比較に基づいて、前記ねじり振動量を算出する。
上記(6)の構成によれば、第3ターゲット部の形状の公差があったとしても、回転軸にねじれが生じている場合とねじれが生じていない場合とでそれぞれ測定された第3時系列データに基づいて、ねじり振動量を精度良く測定することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)~(6)の構成において、
前記回転軸は、前記駆動源の出力軸と、前記被駆動体に前記出力軸の回転を入力する入力軸と、前記出力軸と前記入力軸とを接続する継手と、を含んで構成されており、
前記第1ターゲット部は、前記出力軸に設けられ、
前記第2ターゲット部は、前記入力軸に設けられている。
上記(7)の構成によれば、回転軸は、エンジンの出力軸(クランク軸)などとなる駆動源の出力軸と、被駆動体の入力軸とを弾性体継手などの継手を含んで構成される。継手が有る場合には、回転軸が剛体である場合とは異なり、平均ねじれがより顕著に生じ易く、このような場合の平均ねじれを測定することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)~(7)の構成において、
前記駆動源はエンジンであり、
前記被駆動体は発電機である。
上記(8)の構成によれば、エンジンと発電機とを接続する回転軸における平均ねじれ角およびねじり振動量を測定することができる。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係る回転軸のねじり量測定方法は、
駆動源と前記駆動源により駆動される被駆動体とを接続する回転軸の回転時に生じる平均ねじれ角を算出するための回転軸のねじり量測定装置であって、
前記回転軸の外周面に設けられた第1ターゲット部を前記回転軸の1回転毎に1回検出する第1センサの出力データである第1時系列データを取得する第1データ取得ステップと、
前記回転軸の前記外周面における、前記第1ターゲット部よりも前記被駆動体側に設けられた第2ターゲット部を前記1回転毎に1回検出する第2センサの、前記第1時系列データと同時刻の出力データを含む第2時系列データを取得する第2データ取得ステップと、
取得された前記第1時系列データおよび前記第2時系列データに基づいて、前記回転時の前記回転軸に生じる前記平均ねじれ角を算出する平均ねじれ角算出ステップと、を備え、
前記平均ねじれ角算出ステップは、
前記回転軸に平均ねじれが生じない第1速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む参照時系列データと、前記回転軸に前記平均ねじれが生じる第2速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む対象時系列データとに基づいて、前記平均ねじれ角を算出する。
上記(9)の構成によれば、上記(1)と同様の効果を奏する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、回転時の回転軸に生じる平均ねじれ角を測定可能な回転軸のねじり量測定装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る回転軸のねじり量測定装置を含む測定系を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る第2ターゲット部を含む縞状反射テープを示す図である。 本発明の一実施形態に係る回転軸のねじり量測定装置の機能ブロックを示す図である。 発明の一実施形態に係る(a)第1速度の回転軸に対するセンシングにより得られた第1時系列データおよび第2時系列データと、(b)第2速度の回転軸に対するセンシングにより得られた第1時系列データおよび第2時系列データを示す図である。 図4に対応した第1ターゲット部に対する第2ターゲット部の角度位置を示す図である。 本発明の一実施形態に係るねじり量測定方法を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るねじり量測定装置1を含む測定系を概略的に示す図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る第2ターゲット部92を含む縞状反射テープTを示す図である。
ねじり量測定装置1(以下、単に、ねじり量測定装置1)は、図1に示すような、駆動源71と、この駆動源71により駆動される被駆動体72とを接続する回転軸8において駆動源71による回転トルクによって回転時に生じる平均ねじれ角、あるいはねじり振動量などとなるねじり量(ねじり角)を測定するための装置である。この測定対象となる回転軸8の外周面には、回転軸8の回転時にセンサ(S1~S2)によりセンシングされる複数(複数種類)のターゲット部(91~93)が設けられる。また、各ターゲット部が位置する回転軸8の軸方向における位置(以下、軸方向位置)には、回転軸8をセンシングする複数のセンサSが設置される。そして、ねじり量測定装置1は、回転軸8の回転時においてセンシングを実行する各センサから出力される時系列データD(時間推移データ)に基づいて、回転軸8に生じているねじり量を測定する。
具体的には、図1に示すように、回転軸8における相対的に駆動源71側には第1ターゲット部91が設けられ、相対的に被駆動体72側には第2ターゲット部92が設けられる。これらターゲット部は、それぞれ、回転軸8の外周面の周方向に沿って部分的に設けられる。また、第1ターゲット部91を検出するための第1センサS1、および第2ターゲット部92を検出するための第2センサS2が、各ターゲット部9が位置する軸方向位置において回転軸8の外周面に対向するように、回転軸8と共に回転しない冶具(不図示)などによって固定的に設置される。つまり、各センサ(S1~S2)は、回転軸8と共に回転する第1ターゲット部91および第2ターゲット部92を、それぞれ、回転軸8が1回転する度に1回検出されるようにセットされる。そして、これらの各センサによるセンシングの実行により得られる検出信号(パルス信号)の信号値を、その検出値の検出時刻と共に時間の経過に従って順次記録することで、上記の時系列データ(D1~D2。後述する図4参照)が得られる。
図1に示す実施形態について説明すると、駆動源71はエンジンであり、被駆動体72は発電機である。また、回転軸8は、エンジンの出力軸81(クランク軸)と、この出力軸81と共に回転し、出力軸81の回転(回転動力)を発電機に入力する入力軸82と、上記の出力軸81と入力軸82とを接続する継手83とで構成されている。この継手83は、回転軸8を介して発電機へ伝わるエンジンの振動を減衰させために弾性体継手となっており、出力軸81と入力軸82とはゴムやバネなどの弾性体を含む継手83介して連結されている。そして、第1ターゲット部91は、エンジン(駆動源71)の出力軸81に設けられ、第2ターゲット部92は、発電機(被駆動体72)の入力軸82に設けられている。
また、第1ターゲット部91は、回転軸8の外表面から突出した突起部で形成されている。そして、この第1ターゲット部91を検出するための第1センサS1は渦電流変位センサとなっており、金属面とセンサとの距離(ギャップ)の変化を測定することによって、第1ターゲット部91を検出する。よって、第1センサS1から得られる時系列データを第1時系列データD1と呼ぶとすると、第1ターゲット部91は回転軸8の1回転ごとに1回検出されるため、の第1時系列データD1をグラフに表すと、後述する図4(a)や図4(b)に示すように、第1ターゲット部91の検出信号Saは時間の経過に従って間欠的に出現する。したがって、回転軸8と共に回転する第1ターゲット部91の回転ごとのタイミングが検出信号Saの出現タイミングにより把握することが可能となる。
他方、第2ターゲット部92は、回転軸8の外周面において周方向に沿って貼付された縞状の反射テープ(以下、縞状反射テープT)の一部分で形成されている。本実施形態では、縞状反射テープTは、被駆動体72の入力軸82と継手83とを連結するためのフランジ82fに貼付されているが、回転軸8の他の部分でも良い。図2に示すように、縞状反射テープTの表面には、反射部Tw(白色の部分)と、反射部Twに比べて反射率が非常に低い非反射部Tb(黒色の部分)とが交互に設けられている。換言すれば、縞状反射テープTには、任意の複数の反射部Tw、および任意の複数の非反射部Tbを有している。そして、複数の非反射部Tbのうちの1つが、他の非反射部Tb(後述する第3ターゲット部93)よりも、回転軸8の周方向に沿った長さ(周方向長)が長くされている。第2ターゲット部92を形成する非反射部Tbの周方向長をL2とし、他の非反射部Tbの周方向長をL3とすると、L2>L3である。そして、この周方向長が最も長い非反射部Tbによって第2ターゲット部92が形成されている。
そして、この第2ターゲット部92を検出するための第2センサS2は、光電センサやレーザセンサなどで構成されており、照射した光(可視光や赤外線、レーザ)の反射光の光量の変化により第2ターゲット部92を検出するようになっている。このため、第2センサS2から得られる時系列データDを第2時系列データD2と呼ぶとすると、後述する図4(a)や図4(b)に示すように、この第2時系列データD2のグラフ上には、複数の反射部Twを時間軸に沿って順次検出した検出信号(パルス信号)が含まれる。そして、複数の反射部Twの各々の検出信号Scは、第2ターゲット部92以外のところでは等間隔で並ぶが、第2ターゲット部92の両側の反射部Twところで、他の間隔とは異なる間隔(不等間隔)になるので、この不等間隔によって第2ターゲット部92が検出される。また、第2時系列データD2において、第2ターゲット部92の検出信号Sbのみに着目すると、第2ターゲット部92は回転軸8の1回転ごとに1回検出されるので、その検出信号Sbは時間の経過に従って間欠的に出現することになる。したがって、回転軸8と共に回転する第2ターゲット部92の回転ごとのタイミングが、不等間隔の出現タイミングにより把握することが可能となる。
ただし、図1~図2に示す実施形態に本発明は限定されない。上述した実施形態では、第2ターゲット部92は、縞状反射テープTにおける非反射部Tbの一つで形成されていたが、反射部Twの一つの周方向長を他のものよりも長くすることにより形成しても良い。この場合、第2ターゲット部92とそれ以外の反射部Twとでは検出信号の形状(波形)が異なるので、第2ターゲット部92の検出信号Sbを、他の反射部Twの検出信号から区別することが可能である。あるいは、他の幾つかの実施形態では、縞状反射テープTに代えて、第2ターゲット部92のみが形成されている反射テープを用いても良い。つまり、第2ターゲット部92が設けられた回転軸8の軸方向位置において、回転軸8の周方向に沿った他の外周面の反射率は同じであっても良い。また、反射テープを用いなくても良く、その軸方向位置における周方向に沿った表面の一部の反射率を、他の手法により、他の部分の反射率と異ならせることによって、第2ターゲット部92を設けても良い。
また、上記の第1センサS1については、第1センサS1は、光電センサやレーザセンサなどであっても良い。この場合には、第1ターゲット部91における第1センサS1と対面する外周面の反射率が、その軸方向位置における周方向に沿った外周面を含む他の部分と変えられていることで、第1ターゲット部91を検出する。この際、第1ターゲット部91は、突起部でなくても良く、他の部分とは反射率を異ならせることが可能な反射テープであっても良い。渦電流変位センサは汚れ等の影響がないので耐環境面でロバストである反面、検出部が主として金属である必要があり、検出物の取付ける対象が回転体でありその取付け自由が高くない。他方、光電センサ等は、検出物が反射テープなど貼付により可能であるため取付け自由度が高く、測定系の構築が容易である反面、汚れ等に弱いため、清浄な環境下での使用や、メンテ等が必要となる。
また、上記の第2ターゲット部92については、例えば、上述したのと同様な突起部であっても良い。あるいは、第2ターゲット部92は、上述したフランジ82fを継手83に固定するための互いに等間隔に設けられた複数のボルト82bなど、回転軸8の外周に一定間隔で複数個設置された検出物のうちの一か所を取り除くことにより形成しても良い。これによって、後述する図4と同様に、各ボルト82bの検出信号が不等間隔となる部分を形成することが可能である。また、回転軸8の外周に一定間隔で複数個設置された検出物のうちの1つの形状を他のものと変えることにより、第2センサS2による検出信号の形状が他のものと変わるようにしても良い。第2センサS2についても、第2ターゲット部92の形態に応じて、第2ターゲット部92を検出可能な光電センサやレーザセンサ、渦電流変位センサなどのいずれかであっても良い。
そして、ねじり量測定装置1は、上述したような測定系において、回転軸8を駆動源71により回転させた状態で、第1センサS1および第2センサS2によりセンシングを行うことで得られる第1時系列データD1および第2時系列データD2に基づいて、以下のように平均ねじれ角を測定する。
以下、このねじり量測定装置1について、図3~図6を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る回転軸のねじり量測定装置の機能ブロックを示す図である。図4は、本発明の一実施形態に係る(a)第1速度の回転軸8に対するセンシングにより得られた第1時系列データD1aおよび第2時系列データD2aと、(b)第2速度の回転軸8に対するセンシングにより得られた第1時系列データD1bおよび第2時系列データD2bを示す図である。図5は、図4に対応した第1ターゲット部91に対する第2ターゲット部92の角度位置を示す図である。
図3に示すように、ねじり量測定装置1は、第1データ取得部21と、第2データ取得部22と、平均ねじれ角算出部3と、を備える。これらの機能部について、第2ターゲット部92が上述した縞状反射テープTの一部により設けられている場合(図2参照)を例に、それぞれ説明する。
なお、図4の各グラフにおいて、各ターゲット部は信号レベルが上昇している時間位置で検出されているが、その際の信号レベルは、回転軸8の外周面におけるターゲット部が存在しない部分の信号レベルを基準に記載している。また、図4では、簡略化のために、波状(矩形状)のパルス信号を線状に記載している。
また、ねじり量測定装置1は、例えばコンピュータで構成されても良い。コンピュータは、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリを備えている。さらに、外部記憶装置を備えても良い。そして、主記憶装置にロードされたプログラム(ねじり量測定プログラム)の命令に従ってCPUが動作(データの演算など)することで、動作する。
第1データ取得部21は、上述した第1センサS1の出力データである上述した第1時系列データD1を取得するよう構成された機能部である。第1センサS1は、上述したように、回転軸8の外周面に部分的に設けられた第1ターゲット部91を回転軸8の1回転毎に1回検出するように設置されたセンサである。第1ターゲット部91は第1センサS1により回転軸8の1回転毎に1回検出されるので、この第1時系列データD1から、第1ターゲット部91が1回(360度)しているタイミングが把握可能となる。
第2データ取得部22は、上述した第2センサS2の出力データである上述した第2時系列データD2を取得するよう構成された機能部である。第2センサS2は、上述したように、回転軸8の外周面における、第1ターゲット部91よりも被駆動体72側に部分的に設けられた第2ターゲット部92を1回転毎に1回検出するように設置されたセンサである。また、この第2データ取得部22が取得する第2時系列データD2は、例えば第1センサS1および第2センサS2で同時にセンシングを行うなどによって得られるものであり、第1時系列データD1と同時刻の出力データを含む。本実施形態では、第2ターゲット部92が、縞状反射テープTにおける周方向長Lが最も長い1つの非反射部Tbで形成されている場合に対応しているので、第2ターゲット部92は、第2ターゲット部92の両側の反射部Twの間によって検出される。具体的には、隣接する2つの反射部Twの間隔が最も長いとところによって第2ターゲット部92が検出される。
平均ねじれ角算出部3は、上述した第1データ取得部21および第2データ取得部22によりそれぞれ取得された第1時系列データD1および第2時系列データD2に基づいて、回転時の回転軸8に生じる平均ねじれ角を算出するよう構成された機能部である。具体的には、この平均ねじれ角算出部3は、回転軸8に平均ねじれが生じない速度(以下、第1速度Va)で回転軸8を回転させた時に各センサから出力された第1時系列データD1aおよび第2時系列データD2aを含む参照時系列データGrと、回転軸8に平均ねじれが生じる速度(以下、第2速度Vb)で回転軸を回転させた時に各センサから出力された第1時系列データD1bおよび第2時系列データD2bを含む対象時系列データGtとに基づいて、平均ねじれ角を算出する。例えば、第1速度Va(回転数)は極低側回転時の速度であり、第2速度Vbは高速回転時の速度である(Va<Vb)。そして、算出した平均ねじれ角をディスプレイ12に出力するようになっている。
図3に示す実施形態では、平均ねじれ角算出部3は、第1時系列データD1において時間軸上で相互に隣接する2つの第1ターゲット部91の検出位置の間における、第2時系列データD2における第2ターゲット部92の検出位置の同一の時間軸上における相対位置に基づいて、第1ターゲット部91に対する第2ターゲット部92の、回転軸8の周方向における角度位置を算出する角度位置算出部32を有する。そして、上記の参照時系列データGrに基づいて算出された角度位置(θr)と、対象時系列データGtに基づいて算出された角度位置(θt)との差異に基づいて、平均ねじれ角を算出する。
すなわち、角度位置算出部32は、図4に示すように、第1時系列データD1および第2時系列データD2を、時間軸を合わせて重ね合わせた際に、第2ターゲット部92の検出位置が、この位置を挟むようにして位置する2つの第1ターゲット部91の検出位置に対して、相対的にどのような位置にあるかを算出する。つまり、第1ターゲット部91の検出周期をTp、第1ターゲット部91の検出信号Saから第2ターゲット部92の検出信号Sbまでの経過時間をTeとすると、図4に示すように、角度位置は、Te÷Tp×360(度)となる。このように算出した角度位置は、第1ターゲット部91の1回転(360度)を基準とした第2ターゲット部92の周方向における角度に相当する。
そして、この角度位置の計算を、参照時系列データGrおよび対象時系列データGtについてそれぞれ算出すれば、第2ターゲット部92についての、第1ターゲット部91を基準とした、回転軸8に平均ねじれが生じていない際の角度位置(θr。図5(a)参照)、および回転軸8に平均ねじれが生じている際の角度位置(θt。図5(b)参照)の両方が得られる。つまり、回転軸8に平均ねじれが生じることによって、その角度位置がθrからθtになったことを意味するので、平均ねじれ角算出部3は、平均ねじれ角を、θr-θtで算出する。このようにして、平均ねじれ角は算出される。なお、図5において、θr+θ2=360度、θt+θ2´=360度である。
上記の構成によれば、駆動源71(例えばエンジンなど)の動力を被駆動体72(例えば発電機など)に伝達する回転軸8には、相対的に駆動源71側に近い側に第1ターゲット部91が設けられ、相対的に被駆動体72に近い側に第2ターゲット部92が設けられている。また、第1センサおよび第2センサの各々が、第1ターゲット部91および第2ターゲット部92がそれぞれ設けられた回転軸8における軸方向位置で回転軸8に対向しつつ、回転軸8と共に回転しないように固定的に設置されるなどすることで、回転軸8の回転時において同時にセンシングを通して第1時系列データD1および第2時系列データD2を取得可能になっている。
そして、このような測定系において、上記の第1時系列データD1および第2時系列データD2を、回転軸8に平均ねじれが生じていない状態(参照時系列データGr)、および回転軸8に平均ねじれが生じている状態(対象時系列データGt)の各々でのセンシングを通してそれぞれ取得し、取得した参照時系列データGrおよび対象時系列データGtに基づいて、平均ねじれ角を、容易に算出することができる。
次に、上述した平均ねじれ角と、ねじり振動量とを同時に測定する実施形態について、説明する。
上述したように、図1に示す実施形態では、回転軸8においては、駆動源71の出力軸81と被駆動体72との間に継手83が設置されている。これらは回転体として一体として回転するが、回転時のトルクにより回転軸8は常にねじれながら回転している。継手83が剛体の場合には、ねじれは微小であるが、それが弾性体継手のようなゴムや薄板を積層したもの等で出力軸81と入力軸82とを結合した場合、継手83のねじれが大きく、継手83を起点にして出力軸81と入力軸82とが常に、平均ねじれ角となる相対角度差をもってねじれた状態で回転する。一方、エンジンなどの駆動源71では回転軸8を回転させる力は各気筒の爆発により与えられるため、厳密には回転軸8への回転荷重は間欠的である。そのため回転軸8は一定回転中での微小なねじれの変化(ねじり振動)が発生している。本実施形態では、この平均ねじれ角とねじれ振動量を同時に計測する。
幾つかの実施形態では、図3に示すように、上記のねじり量測定装置1は、回転軸8の外周面に周方向に沿って相互に間隔を開けて設けられた複数の第3ターゲット部93が回転軸8の回転に従って間欠的に順次検出された第3時系列データD3を取得するよう構成された第3データ取得部23と、この第3データ取得部23によって取得された第3時系列データD3に基づいて、ねじり振動量を算出するねじり振動量算出部4と、をさらに備えても良い。
本実施形態では、第3ターゲット部93は、縞状反射テープTが有する複数の反射部Twによって形成されている。換言すれば、複数の第3ターゲット部93は、第2ターゲット部92が設けられた回転軸8の軸方向位置において、第2ターゲット部92に周方向で隣接して設けられている。よって、本実施形態では、第2時系列データD2は、第2ターゲット部92および複数の第3ターゲット部93が第2センサによって回転軸8の1回転毎にそれぞれ間欠的に順次検出されることにより、1回転毎に第3ターゲット部93の数と同数の検出信号Scを含む第3時系列データD3を含んでいる。このため、第3データ取得部23は、入力された第2時系列データD2から、第2ターゲット部92の検出信号Sbを削除するなどすることによって、第2時系列データD2から第3時系列データD3を抽出することで、第3時系列データD3を取得する。
また、本実施形態では、ねじり振動量算出部4は、縞状反射テープTなの反射部Twなどの等間隔に配置された複数の第3ターゲット部93の各々の周方向長が全て同一の場合を前提に、第3時系列データD3に基づいて、ねじり振動量を算出するようになっている。換言すれば、複数の第3ターゲット部93は、相互に同一の周方向長を有しつつ、回転軸8の周方向に沿って互いに等間隔となるように配置されているのを前提としている。このため、ねじり量測定装置1の記憶装置には、第3時系列データD3における相互に隣接する第3ターゲット部93の検出信号Scの時間間隔(パルスピッチ間隔)あるいは角度間隔などが基準間隔として記憶されている。例えば、回転軸8にねじれが生じていない場合の各第3ターゲット部93の間隔(長さ)を記憶しておき、回転速度(回転数)などから、取得した第3時系列データD3における第3ターゲット部93のパルスピッチ間隔や角度間隔を算出するようにしても良い。
そして、ねじり振動量算出部4は、回転軸8にねじれが生じている場合に得られた第3時系列データD3bに含まれる各第3ターゲット部93の検出信号Sc(パルス信号)について、相互に隣接する検出信号Scのパルスピッチ間隔あるいは角度間隔と、上記の基準間隔との差を算出し、各検出信号Scの時刻と共に記憶することで、ねじり振動量を算出しても良い。これによって、第3時系列データD3bを得るためのセンサを別途設けることなく、1つのセンサによる簡易な構成により、ねじり振動量を測定することが可能となる。
他の幾つかの実施形態では、図3に示すように、ねじり振動量算出部4は、上記の第1速度Vaで回転軸8を回転させた場合(極低速回転時)の第3時系列データD3aと、上記の第2速度Vbで回転軸8を回転させた場合(高速回転時)の第3時系列データD3bとの比較に基づいて、ねじり振動量を算出しても良い。すなわち、上述したように、第3時系列データD3における第3ターゲット部93の位置を知っておくことでねじれ振動量の測定は可能であるが、複数の第3ターゲット部93の各々を等間隔に配置したとしても、実際には加工や取付け上の誤差(パルスピッチ誤差)が発生している場合がある。よって、このような誤差を、回転軸8にねじれが発生していない場合の第3時系列データD3aを用いてキャンセルすることができ、計測精度向上が図れる。
具体的には、回転軸8にねじれが発生していない場合の第3時系列データD3aに基づいて、複数の第3ターゲット部93の検出信号Sc間の間隔をそれぞれ記憶する。この時、例えば、第1ターゲット部91の第1センサS1によるセンシングと、第3ターゲット部93の第2センサS2によるセンシングとを同時に行うことにより、同時期の第1時系列データD1aおよび第3時系列データD3aを取得しておき、第1ターゲット部91の検出信号Saの位置を基準に、複数の第3ターゲット部93の検出信号Sc間の基準間隔を記憶しても良い。こうして各検出信号Sc間の間隔をそれぞれ記憶したデータである基準ピッチテーブルPbを作成する。基準ピッチテーブルPbを参照することで、例えば基準から数えてx番目(xは2以上の整数)の上記の間隔の値を得ることが可能となる。
そして、回転軸8にねじれが発生している際に同時にセンシングすることにより得られた第1時系列データD1bおよび第3時系列データD3bを得ておき、第3時系列データD3bに基づいて、複数の第3ターゲット部93の検出信号Sc間の間隔をそれぞれ算出すると共に、これらの算出した各間隔と比較すべき基準ピッチテーブルPb(パルスピッチテーブル)の誤差を、第1時系列データD1bに基づいてそれぞれ選択し、算出した各間隔を補正する。これによって、第3ターゲット部93の形状の公差があったとしても、回転軸8にねじれが生じている場合とねじれが生じていない場合とでそれぞれ測定された第3時系列データD3に基づいて、ねじり振動量を精度良く測定することが可能となる。
ただし、本実施形態に本発明は限定されない。他の幾つかの実施形態では、複数の第3ターゲット部93は、第2ターゲット部92とは、異なる軸方向位置において回転軸8の周方向に沿って設けられていても良い。この場合には、第2センサS2とは異なる第3センサを、第2センサS2と同様に固定的に設置し、回転軸8の回転時にセンシングを行うことで、第3時系列データD3を取得しても良い。
上記の構成によれば、回転軸8の外周面において周方向に沿って相互に間隔を開けて設けられた複数の第3ターゲット部93の検出信号Scを含む第3時系列データD3に基づいて、ねじり振動量を算出する。これによって、平均ねじれ角と、ねじり振動量を同時に測定することができる。
以下、上述したねじり量測定装置1が実行する処理に対応するねじり量測定方法について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の一実施形態に係るねじり量測定方法を示す図である。ねじり量測定方法は、駆動源71と、この駆動源71により駆動される被駆動体72とを接続する回転軸8の回転時に生じる平均ねじれ角を算出するための回転軸のねじり量測定装置である。
そして、図6に示すように、ねじり量測定方法は、上述した第1センサS1の出力データである上述した第1時系列データD1を取得する第1データ取得ステップと、第2データ取得ステップを実行する。第2データ取得ステップ(S2)は、上述した第2センサS2の出力データである上述した第2時系列データD2を取得する第2データ取得ステップと、上記の第1データ取得ステップおよび第2データ取得ステップによりそれぞれ取得された第1時系列データD1および第2時系列データD2に基づいて、回転時の回転軸8に生じる平均ねじれ角を算出する平均ねじれ角算出ステップと、を備える。これらの第1データ取得ステップと、第2データ取得ステップと、平均ねじれ角算出ステップは、それぞれ、既に説明した第1データ取得部21、第2データ取得部22、平均ねじれ角算出部3が実行する処理内容と同様であるため、詳細は省略する。
図6に示す実施形態では、ステップS1において、上記の第1速度Va(極低速回転時)で回転軸8を回転させている時に、第1センサS1よび第2センサS2によるセンシングを同時に実行しつつ、上記の第1データ取得ステップおよび第2データ取得ステップを実行することで、上述した第1時系列データD1aおよび第2時系列データD2aを含む参照時系列データGrを取得する。引き続くステップS2において、上記の第2速度Vb(高速回転時)で回転軸8を回転させている時に、第1センサS1よび第2センサS2によるセンシングを同時に実行しつつ、上記の第1データ取得ステップおよび第2データ取得ステップを実行することで、上述した第1時系列データD1bおよび第2時系列データD2bを含む対象時系列データGtを取得する。そして、ステップS3において、上記の平均ねじれ角算出ステップを実行することで平均ねじれ角を算出する。なお、上記のステップS1とステップS2との順番は逆であっても良い。
また、幾つかの実施形態では、図6に示す実施形態では、ねじり量測定方法は、上述した第3時系列データD3を取得する第3データ取得ステップと、この第3データ取得ステップによって取得された第3時系列データD3に基づいて、ねじり振動量を算出するねじり振動量算出ステップと、をさらに備えても良い。これらの第3データ取得ステップと、ねじり振動量算出ステップとは、それぞれ、既に説明した第3データ取得部23、ねじり振動量算出ステップが実行する処理内容と同様であるため、詳細は省略する。
図6に示す実施形態では、上記のステップS1において、さらに、上記の第3データ取得ステップを共に実行することで、上述した第1時系列データD1a、第2時系列データD2aおよび第3時系列データD3aを含む参照時系列データGrを取得する。また、上記のステップS2において、さらに、上記の第3データ取得ステップを共に実行することで、上述した第1時系列データD1b、第2時系列データD2bおよび第3時系列データD3bを含む対象時系列データGtを取得する。そして、上記のステップS3に続くステップS4において、上記のねじり振動量算出ステップを実行することでねじり振動量を算出する。なお、上記のステップS3とステップS4との順番は逆であっても良い。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 ねじり量測定装置
12 ディスプレイ
21 第1データ取得部
22 第2データ取得部
23 第3データ取得部
3 平均ねじれ角算出部
32 角度位置算出部
4 ねじり振動量算出部
71 駆動源
72 被駆動体
8 回転軸
81 出力軸
82 入力軸
82b ボルト
82f フランジ
83 継手
9 ターゲット部
91 第1ターゲット部
92 第2ターゲット部
93 第3ターゲット部

S1 第1センサ
S2 第2センサ
D1 第1時系列データ
D1a 第1時系列データ(第1速度で回転時)
D1b 第1時系列データ(第2速度で回転時)
D2 第2時系列データ
D2a 第2時系列データ(第1速度で回転時)
D2b 第2時系列データ(第2速度で回転時)
D3 第3時系列データ
D3a 第3時系列データ(第1速度で回転時)
D3b 第3時系列データ(第2速度で回転時)
Gr 参照時系列データ
Gt 対象時系列データ
θr 角度位置(参照時系列データ)
θt 角度位置(対象時系列データ)
T 縞状反射テープ
Tb 非反射部
Tw 反射部
L 周方向長(反射部、非反射部)
Sa 検出信号(第1ターゲット部)
Sb 検出信号(第2ターゲット部)
Sc 検出信号(第3ターゲット部)
Va 第1速度
Vb 第2速度
Pb 基準ピッチテーブル

Claims (9)

  1. 駆動源と前記駆動源により駆動される被駆動体とを接続する回転軸の回転時に生じる平均ねじれ角を算出するための回転軸のねじり量測定装置であって、
    前記回転軸の外周面に設けられた第1ターゲット部を前記回転軸の1回転毎に1回検出する第1センサの出力データである第1時系列データを取得するよう構成された第1データ取得部と、
    前記回転軸の前記外周面における、前記第1ターゲット部よりも前記被駆動体側に設けられた第2ターゲット部を前記1回転毎に1回検出する第2センサの、前記第1時系列データと同時刻の出力データを含む第2時系列データを取得するよう構成された第2データ取得部と、
    取得された前記第1時系列データおよび前記第2時系列データに基づいて、前記回転時の前記回転軸に生じる前記平均ねじれ角を算出するよう構成された平均ねじれ角算出部と、を備え、
    前記平均ねじれ角算出部は、
    前記回転軸に平均ねじれが生じない第1速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む参照時系列データと、前記回転軸に前記平均ねじれが生じる第2速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む対象時系列データとに基づいて、前記平均ねじれ角を算出することを特徴とする回転軸のねじり量測定装置。
  2. 前記平均ねじれ角算出部は、
    前記第1時系列データにおいて時間軸上で相互に隣接する2つの前記第1ターゲット部の検出位置の間における、前記第2時系列データにおける前記第2ターゲット部の検出位置の同一の前記時間軸上における相対位置に基づいて、前記第1ターゲット部に対する前記第2ターゲット部の、前記回転軸の周方向における角度位置を算出する角度位置算出部を有し、
    前記参照時系列データに基づいて算出された前記角度位置と、前記対象時系列データに基づいて算出された前記角度位置との差異に基づいて、前記平均ねじれ角を算出することを特徴とする請求項1に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  3. 前記回転軸の前記外周面に前記回転軸の周方向に沿って相互に間隔を開けて設けられた複数の第3ターゲット部が前記回転軸の回転に従って間欠的に順次検出された第3時系列データを取得するよう構成された第3データ取得部と、
    前記第3時系列データに基づいて、ねじり振動量を算出するねじり振動量算出部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  4. 前記複数の第3ターゲット部は、前記第2ターゲット部が設けられた前記回転軸の軸方向位置において、前記第2ターゲット部に前記周方向で隣接して設けられており、
    前記第2時系列データは、前記第2ターゲット部および前記複数の第3ターゲット部が前記第2センサによって前記回転軸の1回転毎にそれぞれ間欠的に順次検出されることにより、前記第3時系列データを含んでおり、
    前記ねじり振動量算出部は、前記第2時系列データに含まれる前記第3時系列データに基づいて、前記ねじり振動量を算出することを特徴とする請求項3に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  5. 前記複数の第3ターゲット部は、相互に同一となる前記周方向の長さを有しつつ、前記周方向に沿って互いに等間隔となるように配置されていると共に、
    前記複数の第3ターゲット部の各々の前記周方向の長さは、前記第2ターゲット部の前記周方向の長さとは異なることを特徴とする請求項4に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  6. 前記ねじり振動量算出部は、前記第1速度で前記回転軸を回転させた場合の前記第3時系列データと前記第2速度で前記回転軸を回転させた場合の前記第3時系列データとの比較に基づいて、前記ねじり振動量を算出することを特徴とする請求項3~5のいずれか1項に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  7. 前記回転軸は、前記駆動源の出力軸と、前記被駆動体に前記出力軸の回転を入力する入力軸と、前記出力軸と前記入力軸とを接続する継手と、を含んで構成されており、
    前記第1ターゲット部は、前記出力軸に設けられ、
    前記第2ターゲット部は、前記入力軸に設けられていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  8. 前記駆動源はエンジンであり、
    前記被駆動体は発電機であることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の回転軸のねじり量測定装置。
  9. 駆動源と前記駆動源により駆動される被駆動体とを接続する回転軸の回転時に生じる平均ねじれ角を算出するための回転軸のねじり量測定装置であって、
    前記回転軸の外周面に設けられた第1ターゲット部を前記回転軸の1回転毎に1回検出する第1センサの出力データである第1時系列データを取得する第1データ取得ステップと、
    前記回転軸の前記外周面における、前記第1ターゲット部よりも前記被駆動体側に設けられた第2ターゲット部を前記1回転毎に1回検出する第2センサの、前記第1時系列データと同時刻の出力データを含む第2時系列データを取得する第2データ取得ステップと、
    取得された前記第1時系列データおよび前記第2時系列データに基づいて、前記回転時の前記回転軸に生じる前記平均ねじれ角を算出する平均ねじれ角算出ステップと、を備え、
    前記平均ねじれ角算出ステップは、
    前記回転軸に平均ねじれが生じない第1速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む参照時系列データと、前記回転軸に前記平均ねじれが生じる第2速度で前記回転軸を回転させた際の前記第1時系列データおよび前記第2時系列データを含む対象時系列データとに基づいて、前記平均ねじれ角を算出することを特徴とする回転軸のねじり量測定方法。
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