JP7069604B2 - 沈降シリカの製造法 - Google Patents
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Description
[1]
沈降シリカの製造方法であって、
下記工程A~Cを含む、方法:
(A)シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2を調製する工程;
(B)前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHを8~10に調整することにより、シード液を調製する工程;
(C)前記シード液に、前記ケイ酸アルカリ水溶液S2および鉱酸を滴下することにより、沈降シリカを調製する工程。
[2]
前記工程Bが、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1を希釈することを含む、前記方法。
[3]
前記希釈が、前記pH調整の前に実施される、前記方法。
[4]
前記希釈後の前記ケイ酸アルカリ水溶液S1中のシリカ濃度が、0.03%(w/w)~1.0%(w/w)である、前記方法。
[5]
前記シード液中のシリカ濃度が、0.03%(w/w)~1.0%(w/w)である、前記方法。
[6]
前記工程Bにおいて、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHが、鉱酸の添加により8~10に調整される、前記方法。
[7]
前記工程Bにおいて、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHが、鉱酸の添加により2~4に調整された後に、さらにアルカリの添加により8~10に調整される、前記方法。
[8]
前記pH調整に用いられるアルカリが、ケイ酸アルカリ水溶液S3であり、
前記工程Aが、下記工程A1である、前記方法:
(A1)シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、およびS3を調製する工程。
[9]
前記工程Cで滴下される鉱酸が、0.1モル/L~2モル/Lの硫酸である、前記方法。
[10]
前記工程Cにおいて、前記シード液に前記ケイ酸アルカリ水溶液S2および前記鉱酸が同時に滴下される、前記方法。
[11]
前記工程Cにおいて、前記滴下中、前記シード液のpHが、8~11に維持される、前記方法。
[12]
前記工程Cが、前記滴下後の前記シード液に追加の鉱酸を滴下することを含む、前記方法。
[13]
前記ケイ酸アルカリ水溶液S2の滴下量が、シリカ量に換算して、前記シード液の量の40倍~50倍である、前記方法。
[14]
前記工程AまたはA1で用いられる灰が、籾殻灰である、前記方法。
[15]
前記ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2が、前記工程Aにおいてまとめて調製される、前記方法。
[16]
前記ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、およびS3が、前記工程A1においてまとめて調製される、前記方法。
[17]
前記ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、および/またはS3中のシリカ濃度が、3~50%(w/w)である、前記方法。
[18]
さらに、下記工程Dを含む、前記方法:
(D)前記工程Cで得られた沈降シリカを超音波破砕することにより、該沈降シリカの平均粒径を1μm以下に調整する工程。
[19]
前記超音波破砕が、粒径1μm以上のシリカ粒子が残存しないように実施される、前記
方法。
[20]
前記沈降シリカのBET比表面積値が、100m2/g~250m2/gである、前記方法。
[21]
前記方法により得られた沈降シリカ。
[22]
沈降シリカであって、
BET比表面積値が100m2/g~250m2/gであり、且つ
超音波破砕後の平均粒径が1μm以下である、沈降シリカ。
[23]
沈降シリカを原料として目的物を製造する方法であって、
前記沈降シリカが、前記方法により得られる沈降シリカ、または前記沈降シリカであり、
前記目的物が、インクジェット記録紙填料、塗料の艶消し剤、ジョギングシューズ、またはタイヤである、方法。
本発明の方法は、下記工程A~Cを含む、沈降シリカの製造方法である:
(A)シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2を調製する工程;
(B)前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHを8~10に調整することにより、シード液を調製する工程;
(C)前記シード液に前記ケイ酸アルカリ水溶液S2および鉱酸を滴下することにより、沈降シリカを調製する工程。
工程Aにおいては、シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2を調製することができる。
(A1)シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、およびS3を調製する工程。
ついてまとめて実施することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2をまとめて調製することができる。なお、「ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2をまとめて調製する」とは、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2として共通に用いるケイ酸アルカリ水溶液を調製することを意味する。すなわち、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2をまとめて調製する場合、調製されたケイ酸アルカリ水溶液の一部をケイ酸アルカリ水溶液S1として、残部の一部または全部をケイ酸アルカリ水溶液S2として用いることができる。他の組み合わせの場合についても同様である。
用濃度は、原料灰との混合前のアルカリ水溶液中のアルカリ濃度として、例えば、0.1モル/L以上、0.3モル/L以上、0.5モル/L以上、1モル/L以上、または1.5モル/L以上であってもよく、4モル/L以下、3モル/L以下、または2モル/L以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。アルカリの使用濃度は、原料灰との混合前のアルカリ水溶液中のアルカリ濃度として、具体的には、例えば、1モル/L~4モル/Lであってもよい。使用されるアルカリの当量は、乾燥原料灰1gに対して、例えば、1ミリモル以上、5ミリモル以上、10ミリモル以上、または15ミリモル以上であってもよく、100ミリモル以下、50ミリモル以下、または20ミリモル以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。使用されるアルカリの当量は、乾燥原料灰1gに対して、具体的には、例えば、10ミリモル~100ミリモルであってもよい。また、原料混合液中のアルカリ濃度や原料灰濃度は、上記例示した原料灰との混合前のアルカリ水溶液中のアルカリ濃度と、上記例示した原料灰とアルカリの使用量比とから算出される範囲であってよい。
工程Bにおいては、ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHを所定の範囲に調整することにより、シード液を調製することができる。
い。pHを所定の範囲に調整した後の所定の時間の長さは、例えば、0時間超、1時間以上、3時間以上、または5時間以上であってもよく、24時間以下、18時間以下、12時間以下、または8時間以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。pHを所定の範囲に調整にした後の所定の時間の長さは、具体的には、例えば、0時間超24時間以下であってもよい。pHを所定の範囲未満に調整にした後の所定の時間の長さは、例えば、0時間超、0.5時間以上、または1時間以上であってもよく、10時間以下、5時間以下、または3時間以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。pHを所定の範囲未満に調整にした後の所定の時間の長さは、具体的には、例えば、0時間超5時間以下であってもよい。所定の時間が経過する際の温度は特に制限されない。時間経過時の温度は、例えば、室温であってもよく、室温より高くてもよい。すなわち、時間経過時にはケイ酸アルカリ水溶液S1を加熱してもよい。加熱温度は、例えば、20℃以上、40℃以上、または60℃以上であってもよく、100℃以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。pH調整や時間経過は、例えば、静置条件で実施してもよく、撹拌しながら実施してもよい。
)した後で、パックテストシリカ(共立理化学研究所)を用いて測定することができる。
工程Cにおいては、シード液にケイ酸アルカリ水溶液S2および鉱酸を滴下することにより、沈降シリカを調製することができる。当該滴下される鉱酸を、以下、「鉱酸M1」ともいう。
降シリカは、次いで、乾燥することができる。乾燥は、例えば、通常の乾燥機を用い、80℃以上の温度で加熱乾燥により実施できる。乾燥は、例えば、沈降シリカの水分含量が5~10%(w/w)となるまで実施してよい。
本発明の沈降シリカは、所定の性質を有する沈降シリカである。本発明の沈降シリカの性質については、本発明の方法により得られる沈降シリカの性質の説明を準用できる。すなわち、本発明の沈降シリカは、本発明の方法により得られる沈降シリカの性質から選択される1つまたはそれ以上の性質を有していてよい。本発明の沈降シリカは、例えば、下記性質(1)~(3)から選択される1つまたはそれ以上の性質を有していてよい:
(1)BET比表面積値が、100m2/g~250m2/gである;
(2)超音波破砕後の平均粒径が、1μm以下である;
(3)超音波破砕後に、粒径1μm以上のシリカ粒子を含有しない。
ば、本発明の方法により製造することができる。すなわち、本発明の沈降シリカの一態様は、本発明の方法により得られる沈降シリカである。
本発明の沈降シリカの用途は特に制限されない。本発明の沈降シリカは、例えば、目的物の製造における原料として利用することができる。すなわち、本発明は、例えば、本発明の沈降シリカを原料として目的物を製造する方法を提供する。目的物としては、例えば、一般的に沈降シリカを原料として製造され得るものが挙げられる。目的物として、具体的には、例えば、インクジェット記録紙填料、塗料の艶消し剤、ジョギングシューズ、タイヤが挙げられる。目的物としては、特に、タイヤが挙げられる。目的物は、本発明の沈降シリカを原料として用いること以外は、例えば、目的物の通常の原料を用いて通常の方法により製造することができる。
<1-1>籾殻灰からのケイ酸ナトリウム水溶液の調製
2モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液335mLに籾殻灰50gを加え、攪拌棒によっ
て攪拌した(250rpm)。80℃で6時間加熱攪拌し、次いで室温に戻し、遠心分離(日立工機(株) CF16RX II、8000×g、10分)して炭素分を沈殿させ、上清を
桐山ロートによりろ過した(ろ紙No.5B)。次いで、沈殿物に水を加え攪拌した後、再び遠心分離(8000g、10分)し、上清を桐山ロートでろ過し、先のろ液と混ぜた。次いで、このろ液の合計重量が400gになるように水で希釈し、ケイ酸ナトリウム水溶液400gを得た。このケイ酸ナトリウム水溶液0.1gをとり、水で4000倍に希釈後、「パックテストシリカ」((株)共立理化学研究所)で定量した。その結果、ケイ酸ナトリウム水溶液中のシリカ濃度は、10.2%(W/W)であった。
上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液2gを水196gに希釈し、1モル/L硫酸2gを添加することによりpH2.7に調整した。これを80℃で3時間加熱した。次いで上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液1gを添加することによりpH9.2に調整し、さらに80℃で6時間加熱した。この溶液を水で200gになるように希釈し、シード液とした。
上記<1-2>で得たシード液100gをとり、80℃に加熱し攪拌した。上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液60gと、1モル/L硫酸をシード液に対して同時に24分かけて滴下しながら攪拌を続けた(253rpm)。この時pHは8.5~9.5の範囲に保った。ケイ酸ナトリウム水溶液の滴下終了後、1モル/L硫酸のみ同じ速度で滴下を続け、pH2.9になった時点で滴下を終了した。滴下した1モル/L硫酸は49gであった。生じた白色沈殿物を桐山ロート(ろ紙No.5B)でろ過し、ろ取物を水100gで洗浄した。これをもう一度繰り返し、ろ取物を乾燥機(ADVANTEC FV-430)にて80℃で3時間加熱し、白色のフロック状沈降シリカを4.6g得た。これを沈降シリカNo.1とした。
<2-1>シード液の調製
上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液3gを水194.9gに希釈し、1モル/L硫酸2.1gを添加することによりpH9.4に調整した。これを80℃で9時間加
熱した。加熱後、この溶液を水で200gになるように希釈し、シード液とした。
上記<2-1>で得たシード液100gをとり、80℃に加熱し攪拌した。上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液60gと、1モル/L硫酸をシード液に対して同時に26分かけて滴下しながら攪拌を続けた(269rpm)。この時pHは8.5~9.5の範囲に保った。ケイ酸ナトリウム水溶液の滴下終了後、1モル/L硫酸のみ同じ速度で滴下を続け、pH3.2になった時点で滴下を終了した。滴下した1モル/L硫酸は45gであった。生じた白色沈殿物を桐山ロート(ろ紙No.5B)でろ過し、ろ取物を水100gで洗浄した。これをもう一度繰り返し、ろ取物を乾燥機(ADVANTEC FV-430)にて90℃で2時間加熱し、白色のフロック状沈降シリカを4.8g得た。これを沈降シリカNo.2とした。
<3-1>シード液の調製
上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液3gを水194.8gに希釈し、1モル/L硫酸2.2gを添加することによりpH8.7に調整した。
上記<3-1>で得たシード液100gをとり、80℃に加熱し攪拌した。上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液75gと、1モル/L硫酸をシード液に対して同時に36分かけて滴下しながら攪拌を続けた(256rpm)。この時pHは8.5~9.5の範囲に保った。ケイ酸ナトリウム水溶液の滴下終了後、1モル/L硫酸のみ同じ速度で滴下を続け、pH3.1になった時点で滴下を終了した。滴下した1モル/L硫酸は54gであった。生じた白色沈殿物を桐山ロート(ろ紙No.5B)でろ過し、ろ取物を水100gで洗浄した。これをもう一度繰り返し、ろ取物を乾燥機(ADVANTEC FV-430)にて90℃で2時間加熱し、白色のフロック状沈降シリカを5.3g得た。これを沈降シリカNo.3とした。
水100gを80℃に加熱し攪拌した。上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液75gと、1モル/L硫酸をこの水に対して同時に33分かけて滴下しながら攪拌を続けた(253rpm)。この時pHは8.5~9.5の範囲に保った。ケイ酸ナトリウム水溶液の滴下終了後、1モル/L硫酸のみ同じ速度で滴下を続け、pH3.1になった時点で滴下を終了した。生じた白色スラリーを桐山ロート(ろ紙No.5B)でろ過し、ろ取物を水100gで洗浄した。これをもう一度繰り返し、ろ取物を乾燥機(ADVANTEC FV-430)にて80℃で3時間加熱し、白色のフロック状シリカを4.5g得た。これを沈降シリカNo.4とした。
上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液1.5gを水98.5gに加え、80℃に加熱し攪拌した。撹拌物のpHは10.6であった。これに上記<1-1>で得たケイ酸ナトリウム水溶液75gと、1モル/L硫酸を同時に32分かけて滴下しながら攪拌を続けた(261rpm)。この時pHは8.5~9.5の範囲に保った。ケイ酸ナトリウム水溶液の滴下終了後、1モル/L硫酸のみ同じ速度で滴下を続け、pH3.1になった時点で滴下を終了した。生じた白色スラリーを桐山ロート(ろ紙No.5B)でろ過し、ろ取物を水100gで洗浄した。これをもう一度繰り返し、ろ取物を乾燥機(ADVANTEC FV-430)にて90℃で2時間加熱し、白色のフロック状シリカを7.7g得た。これを沈降シリカNo.5とした。
得られた沈降シリカNo.1~5に水を加え、それぞれ、超音波破砕装置を用いて60Wで20分間粉砕した。粉砕物の平均粒径を直ちに粒度分布計((株)堀場製作所 LA-920)にて測定した。結果を表1に示す。
Claims (20)
- 沈降シリカの製造方法であって、
下記工程A~Cを含み:
(A)シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2を調製する工程;
(B)前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHを8~10に調整することにより、シード液を調製する工程;
(C)前記シード液に、前記ケイ酸アルカリ水溶液S2および鉱酸を滴下することにより、沈降シリカを調製する工程;
前記工程Aにおいて、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2が個別に調製されるか、または前記ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2の一部もしくは全部がまとめて調製され、
前記工程Bにおいて調製された前記シード液中のシリカ濃度が、0.08%(w/w)~0.3%(w/w)であり、
前記工程Cにおいて、前記ケイ酸アルカリ水溶液S2および鉱酸の滴下時の前記シード液の温度は80℃以下である、方法。 - 前記工程Bが、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1を希釈することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記希釈が、前記pH調整の前に実施される、請求項2に記載の方法。
- 前記希釈後の前記ケイ酸アルカリ水溶液S1中のシリカ濃度が、0.03%(w/w)~1.0%(w/w)である、請求項2または3に記載の方法。
- 前記工程Bにおいて、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHが、鉱酸の添加により8~10に調整される、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程Bにおいて、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1のpHが、鉱酸の添加により2~4に調整された後に、さらにアルカリの添加により8~10に調整される、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記pH調整に用いられるアルカリが、ケイ酸アルカリ水溶液S3であり、
前記工程Aが、下記工程A1であり:
(A1)シリカ含有植物体の灰をアルカリ水溶液中で加熱することにより、ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、およびS3を調製する工程;
前記工程A1において、前記ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2およびS3が個別に調製されるか、または前記ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2およびS3の一部もしくは全部がまとめて調製される、請求項6に記載の方法。 - 前記工程Cで滴下される鉱酸が、0.1モル/L~2モル/Lの硫酸である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程Cにおいて、前記シード液に前記ケイ酸アルカリ水溶液S2および前記鉱酸が同時に滴下される、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程Cにおいて、前記滴下中、前記シード液のpHが、8~11に維持される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程Cが、前記滴下後の前記シード液に追加の鉱酸を滴下することを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ケイ酸アルカリ水溶液S2の滴下量が、シリカ量に換算して、前記シード液の量の40倍~50倍である、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程AまたはA1で用いられる灰が、籾殻灰である、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ケイ酸アルカリ水溶液S1およびS2が、前記工程Aにおいてまとめて調製される、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、およびS3が、前記工程A1においてまとめて調製される、請求項7~14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ケイ酸アルカリ水溶液S1、S2、および/またはS3中のシリカ濃度が、3~50%(w/w)である、請求項7~15のいずれか1項に記載の方法。
- さらに、下記工程Dを含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法:
(D)前記工程Cで得られた沈降シリカを超音波破砕することにより、該沈降シリカの平均粒径を1μm以下に調整する工程。 - 前記超音波破砕が、粒径1μm以上のシリカ粒子が残存しないように実施される、請求項17に記載の方法。
- 前記沈降シリカのBET比表面積値が、100m2/g~250m2/gである、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
- 沈降シリカを原料として、インクジェット記録紙填料、塗料の艶消し剤、ジョギングシューズ、またはタイヤを製造する方法であって、
前記沈降シリカが、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法により得られる沈降シリカである、方法。
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