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JP7058872B2 - 回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサ - Google Patents

回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサ Download PDF

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JP7058872B2 JP2018107638A JP2018107638A JP7058872B2 JP 7058872 B2 JP7058872 B2 JP 7058872B2 JP 2018107638 A JP2018107638 A JP 2018107638A JP 2018107638 A JP2018107638 A JP 2018107638A JP 7058872 B2 JP7058872 B2 JP 7058872B2
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Description

本発明は、回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサに関する。
一般に、シャフトを回転させる場合に、シャフトに加わるトルクを検出する機能と、シャフトの回転角度を検出する機能が求められることがある。そこで特許文献1には、シャフトの回転角度を検出する回転角度センサを取り付けるとともに、シャフト上に角度センサに近接して非接触磁歪式のトルクセンサを配置する技術が記載されている。
特開2008-76066号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、回転角度センサとトルクセンサが別構造になっているため、センサ全体のサイズが大きくなるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、シャフトの回転角度とトルクの両方を検出可能なセンサの小型化を図ることができる、回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサを提供することにある。
本発明は、シャフトと、前記シャフトの少なくとも外周に配置されるとともに、外周面の横断面形状が非真円形でかつシャフト中心軸からの半径距離が円周方向で周期的に変化する磁歪部であって、互いに逆方向の磁気異方性を有する第1磁歪部および第2磁歪部と、前記第1磁歪部に近接して配置された第1突出磁極と、前記第2磁歪部に近接して配置された第2突出磁極と、前記第1突出磁極に巻回された第1検出コイルと、前記第2突出磁極に巻回されるとともに、前記円周方向において前記第1検出コイルと同じ位置に配置された第2検出コイルと、を備え、前記第1検出コイルによって得られる第1検出信号と前記第2検出コイルによって得られる第2検出信号とに基づいて、前記シャフトの回転角度とトルクを検出可能とした、回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサである。
また、本発明に係る磁歪式トルクセンサは、前記第1検出信号と前記第2検出信号の和に基づいて、前記シャフトの回転角度を求めるとともに、前記第1検出信号と前記第2検出信号の差に基づいて、前記シャフトに加わるトルクを求める信号処理部をさらに備えるものである。
本発明によれば、シャフトの回転角度とトルクの両方を検出可能なセンサの小型化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る磁歪式トルクセンサの主要部の構成例を示す側断面図である。 シャフトの横断面形状を説明する図である。 シャフトの回転角度とコイルのインピーダンスの関係を示す図である。 シャフトに加わるトルクとコイルのインピーダンスの関係を示す図である。 信号処理部を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る磁歪式トルクセンサの主要部の構成例を示す側断面図である。
磁歪式トルクセンサ1は、回転角検出機能を備えるトルクセンサであって、シャフト10と、第1磁歪部としての第1磁歪膜11と、第2磁歪部としての第2磁歪膜12と、第1輪状ステータコア13と、第2輪状ステータコア14と、第1検出コイル15と、第2検出コイル16と、を備えている。
シャフト10は、金属製のシャフトであって、図2に示すような横断面形状を有している。図2は、シャフト中心軸Jと直交する方向でシャフト10を断面したときの形状を示している。
図2から分かるように、シャフト10の横断面形状は非真円形になっており、シャフト中心軸(以下、単に「中心軸」ともいう。)Jからの半径距離が円周方向で周期的に変化している。具体的には、シャフト10の中心軸Jを中心とした円周方向には、中心軸Jからの半径距離が最大距離Raとなる凸状の断面形状部10aと最小距離Rbとなる凹状の断面形状部10bとが存在する。断面形状部10aと断面形状部10bは、シャフト10の円周方向に45°間隔で交互に配置されている。また、断面形状部10aと断面形状部10bとの間では、中心軸Jからの半径距離が連続的に変化している。
図1に示すシャフト10は、シャフト中心軸方向(図1の上下方向)において、少なくとも、第1輪状ステータコア13、第2輪状ステータコア14、第1検出コイル15、第2検出コイル16と対向するシャフト部分が、図2のような非真円形の横断面形状になっている。したがって、第1輪状ステータコア13等と対向しないシャフト部分の横断面形状は真円形でもよい。本実施形態においては、一例として、図1に示す範囲のシャフト10部分の横断面形状が一様に図2のような形状になっているものとする。このため、以降の説明では、非真円形の横断面形状をなすシャフト部分を含めてシャフト10と称する。
第1磁歪膜11は、シャフト10の外周に、シャフト10の外周面を全周にわたって被覆するように形成されている。第1磁歪膜11は、シャフト10の円周方向の全周にわたって均一な厚さで形成されている。このため、第1磁歪膜11は、上述したシャフト横断面形状と相似形をなすように、シャフト横断面形状に倣ってシャフト10を被覆している。したがって、第1磁歪膜11の外周面の横断面形状は、シャフト10の外周面と同様に非真円形でかつシャフト中心軸(J)からの半径距離が円周方向で周期的に変化している。第1磁歪膜11には予め所定の方向に磁気異方性が付与されている。
第2磁歪膜12は、シャフト中心軸J方向において第1磁歪膜11と隣り合う位置に形成されている。第2磁歪膜12は、シャフト10の外周に、シャフト10の外周面を全周にわたって被覆するように形成されている。第2磁歪膜12の厚さは、第1磁歪膜11の厚さと等しく、かつ、シャフト10の円周方向の全周にわたって均一になっている。このため、第2磁歪膜12は、上述したシャフト横断面形状と相似形をなすように、シャフト横断面形状に倣ってシャフト10を被覆している。したがって、第2磁歪膜12の外周面の横断面形状は、シャフト10の外周面と同様に非真円形でかつシャフト中心軸(J)からの半径距離が円周方向で周期的に変化している。
第2磁歪膜12には予め磁気異方性が付与されている。第2磁歪膜12には、シャフト中心軸Jに対して第1磁歪膜11とは逆方向に磁気異方性が付与されている。本実施形態においては、好ましい1つの例として、第1磁歪膜11には、シャフト中心軸Jに対して一方側に45°の傾斜角度をもって磁気異方性が付与され、第2磁歪膜12には、シャフト中心軸Jに対して他方側に45°の傾斜角度をもって磁気異方性が付与されている。第1磁歪膜11と第2磁歪膜12は、たとえば、磁歪材料を用いたメッキ処理によってシャフト10の外周面に形成することができる。
第1輪状ステータコア13は、シャフト10の周囲に配置されている。第1輪状ステータコア13は、シャフト10を囲むように輪状に形成されている。第1輪状ステータコア13は、所定のギャップを介して第1磁歪膜11と近接かつ対向するように配置されている。第1輪状ステータコア13には複数のティース13aが設けられている。複数のティース13aはそれぞれ第1突出磁極を構成するものである。複数のティース13aは、第1輪状ステータコア13の円周方向に所定の角度間隔で配置されている。各々のティース13aは、第1輪状ステータコア13のコア本体から内方(シャフト中心軸J側)に向けて突出するように設けられている。また、各ティース13aの突出端は、所定のギャップを介して第1磁歪膜11と近接かつ対向している。
第2輪状ステータコア14は、シャフト中心軸J方向において第1輪状ステータコア13とは異なる位置で、シャフト10の周囲に配置されている。具体的には、第1輪状ステータコア13は、第1磁歪膜11と第2磁歪膜12の境界よりも上方に配置され、第2ステータコア14は、第1磁歪膜11と第2磁歪膜12の境界よりも下方に配置されている。第2輪状ステータコア14は、シャフト10を囲むように輪状に形成されている。第2輪状ステータコア14は、所定のギャップを介して第2磁歪膜12と近接かつ対向するように配置されている。第2輪状ステータコア14には複数のティース14aが設けられている。複数のティース14aはそれぞれ第2突出磁極を構成するものである。ティース14aは、ティース13aと同じ数だけ設けられている。複数のティース14aは、第2輪状ステータコア14の円周方向に所定の角度間隔で配置されている。また、複数のティース14aは、円周方向において、上述した複数のティース13aと同じ位置(同位相)に配置されている。各々のティース14aは、第2輪状ステータコア14のコア本体から内方(シャフト中心軸J側)に向けて突出するように設けられている。また、各ティース14aの突出端は、所定のギャップを介して第2磁歪膜12と近接かつ対向している。また、シャフト中心軸Jから各ティース14aの内端部までの離間距離は、シャフト中心軸Jから各ティース13aの内端部までの離間距離と等しく設定されている。
第1検出コイル15は、第1輪状ステータコア13の所定部位に巻回されている。第1輪状ステータコア13の各ティース13aは絶縁部材17でそれぞれ被覆され、この絶縁部材17を介して各ティース13aに第1検出コイル15が巻回されている。また、第1輪状ステータコア13の各ティース13aには、第1検出コイル15と共に第1励磁コイル18が巻回されている。
第2検出コイル16は、第2輪状ステータコア14の所定部位に巻回されている。第2輪状ステータコア14の各ティース14aは絶縁部材19でそれぞれ被覆され、この絶縁部材19を介して各ティース14aに第2検出コイル16が巻回されている。また、第2輪状ステータコア14の各ティース14aには、第2検出コイル16と共に第2励磁コイル20が巻回されている。ここで、第1突出磁極を構成するティース13aと第2突出磁極を構成するディース14aとは、円周方向において互いに同じ位置に配置されている。このため、ティース13aに巻回された第1検出コイル15と、ティース14aに巻回された第2検出コイル16も、円周方向で互いに同じ位置に配置され、ティース13aに巻回された第1励磁コイル18と、ティース14aに巻回された第2励磁コイル20も、円周方向で互いに同じ位置に配置されている。
上記構成からなる第1輪状ステータコア13および第1検出コイル15の組と、第2輪状ステータコア14および第2検出コイル16の組は、それぞれの組に属する第1励磁コイル18と第2励磁コイル20を含めて、電気的かつ磁気的に互いに等しい特性を有している。
また、本実施形態に係る磁歪式トルクセンサ1は、上述した構成要素のほかに、第1輪状ステータコア13や第2輪状ステータコア14を保持するための構成の一例として、ベアリング25と、ハウジング26と、スペーサ27と、押さえ部材28と、を備えている。
ベアリング25は、ハウジング26に取り付けられている。ベアリング25の内輪側はシャフト10に嵌合され、この嵌合状態でベアリング25がシャフト10を回転自在に支持している。
ハウジング26は、全体的に円筒状に形成されている。ハウジング26の内側には、スペーサ27と押さえ部材28を用いて、第1輪状ステータコア13と第2輪状ステータコア14が取り付けられている。第1輪状ステータコア13と第2輪状ステータコア14は、ハウジング16と共に固定されるのに対し、シャフト10は、ハウジング16の内側でベアリング25により回転自在に支持される。
ハウジング26の内周側には段部26aが形成されている。第1輪状ステータコア13は、ハウジング26の段部26aに突き当てられている。スペーサ27は、円環状に形成されている。スペーサ27は、シャフト中心軸J方向において、第1輪状ステータコア13と第2輪状ステータコア14の間に配置されている。
押さえ部材28の上部は、ベアリング25と反対側からハウジング26の内部に挿入されている。ハウジング16の内部において、押さえ部材28の端部28aは、スペーサ27と反対側から第2輪状ステータコア14に突き当てられている。これにより、ハウジング26の内部では、ハウジング26の段部26aとスペーサ27との間に第1輪状ステータコア13が挟まれるとともに、押さえ部材28の端部28aとスペーサ27との間に第2輪状ステータコア14が挟まれている。そして、シャフト中心軸J方向においては、第1輪状ステータコア13と第2輪状ステータコア14との間隔がスペーサ27によって一義的に決められている。すなわち、スペーサ27は、シャフト中心軸J方向で第1輪状ステータコア13と第2輪状ステータコア14とを位置決めする位置決め部材として機能している。また、押さえ部材28は、シャフト中心軸Jで第1輪状ステータコア13と第2輪状ステータコア14の位置ずれを防止する位置ずれ防止部材として機能している。押さえ部材28の内周面と第2磁歪膜12の外面との間にはギャップ(不図示)が形成され、これによって押さえ部材28と第2磁歪膜12が非接触に配置されている。
次に、上記構成からなる磁歪式トルクセンサ1の動作と、シャフト10の回転角度およびトルクの検出について説明する。
まず、シャフト10が回転すると、第1輪状ステータコア13と第1磁歪膜11との間のギャップ(以下、「第1のギャップ」という。)や、第2輪状ステータコア14と第2磁歪膜12との間のギャップ(以下、「第2のギャップ」という。)が、シャフト10の回転にともなって周期的に変化する。具体的には、第1輪状ステータコア13に関しては、シャフト10の断面形状部10aがティース13aと対向するときに、第1のギャップが最小となり、シャフト10の断面形状部10bがティース13aに対向するときに、第1のギャップが最大となる。同様に、第2輪状ステータコア14に関しては、シャフト10の断面形状部10aがティース14aと対向するときに、第2のギャップが最小となり、シャフト10の断面形状部10bがティース14aに対向するときに、第2のギャップが最大となる。
したがって、第1励磁コイル18と第2励磁コイル20にそれぞれ同位相の交流電流を供給すると、第1検出コイル15と第2検出コイル16から出力される信号のレベルは、シャフト10の回転にともなうギャップの変化とギャップの大きさに依存する透磁率の変化により、サイン曲線のように周期的に変化する。このことは、図2に示すシャフト10の横断面形状を規定する半径距離がサイン曲線のような周期性をもって連続的に変化することを意味する。
これにより、第1輪状ステータコア13に巻回された第1検出コイル15のインピーダンスと、第2輪状ステータコア14に巻回された第2検出コイル16のインピーダンスは、シャフト10の回転角度に応じて図3のように変化する。
図3においては、縦軸にインピーダンス、横軸にシャフトの回転角度をとり、第1検出コイル15のインピーダンスをZ1、第2検出コイル16のインピーダンスをZ2で示している。
図3から分かるように、第1検出コイル15のインピーダンスZ1と、第2検出コイル16のインピーダンスZ2は、シャフト10の回転角度に応じて、互いに同じ変化を示している。このため、シャフト10の回転に対して、第1検出コイル15のインピーダンスZ1と第2検出コイル16のインピーダンスZ2の差(Z1-Z2)は、常に一定の値(ゼロ)となる。これに対し、第1検出コイル15のインピーダンスZ1と第2検出コイル16のインピーダンスZ2の和(Z1+Z2)は、それぞれのインピーダンスZ1またはZ2の2倍の値になる。このため、シャフト10の回転角度の変化に対して、インピーダンスの差(Z1-Z2)は変化せず、インピーダンスの和(Z1+Z2)は、インピーダンスZ1またはZ2と同じ周期で、インピーダンスZ1またはZ2の2倍の値で変化する。すなわち、シャフト10の回転角度の変化は、インピーダンスの差(Z1-Z2)の変化としては現れず、インピーダンスの和(Z1+Z2)の変化としてのみ現れる。
一方、シャフト10にねじりのトルクが加わると、第1磁歪膜11と第2磁歪膜12にそれぞれ歪みが生じる。そうすると、第1磁歪膜11と第2磁歪膜12の透磁率がそれぞれビラリ効果によって変化する。具体的には、シャフト10に第1の方向のトルクが加わると、第1磁歪膜11の透磁率は増加し、第2磁歪膜12の透磁率は減少する。また、シャフト10に第2の方向、すなわち第1の方向と反対方向のトルクが加わると、第1磁歪膜11の透磁率は減少し、第2磁歪膜12の透磁率は増加する。
したがって、第1輪状ステータコア13に巻回された第1検出コイル15のインピーダンスと、第2輪状ステータコア14に巻回された第2検出コイル16のインピーダンスは、シャフト10に加わる入力トルクに応じて図4のように変化する。
図4においては、縦軸にインピーダンス、横軸にシャフト10への入力トルクをとり、第1検出コイル15のインピーダンスをZ1、第2検出コイル16のインピーダンスをZ2で示している。また、入力トルクの数値に関して、入力トルクが一方向に加わるときのトルクの数値をプラス、他方向に加わるときのトルクの数値をマイナスで表している。
図4から分かるように、第1検出コイル15のインピーダンスZ1と、第2検出コイル16のインピーダンスZ2は、シャフト10への入力トルクに対して、互いに異なる変化を示している。具体的には、第1検出コイル15のインピーダンスZ1は、入力トルクが一方向(プラス側)に加わると増加し、他方向(マイナス側)に加わると減少する。一方、第2検出コイル16のインピーダンスZ2は、入力トルクが一方向に加わると減少し、他方向に加わると増加する。
また、インピーダンスZ1とZ2は、入力トルクの変化に対して互いに同じ勾配で変化し、シャフト10にトルクが加わっていないとき、すなわち入力トルクがゼロのときに同じ値をとる。このため、シャフト10に加わるトルクに関して、第1検出コイル15のインピーダンスZ1と第2検出コイル16のインピーダンスZ2の和(Z1+Z2)は、常に一定の値となる。これに対し、第1検出コイル15のインピーダンスZ1と第2検出コイル16のインピーダンスZ2の差(Z1-Z2)は、それぞれのインピーダンスZ1またはZ2の2倍の値になる。このため、シャフト10に加わるトルクの変化に対して、インピーダンスの和(Z1+Z2)は変化せず、インピーダンスの差(Z1-Z2)は、インピーダンスZ1またはZ2に比べて2倍の勾配で一様に変化する。すなわち、シャフト10への入力トルクの変化は、インピーダンスの和(Z1+Z2)の変化としては現れず、インピーダンスの差(Z1-Z2)の変化としてのみ現れる。
ここで、第1検出コイル15によって得られる第1検出信号S1と、第2検出コイル16によって得られる第2検出信号S2は、図5に示すように、信号処理部30に取り込まれる。第1検出信号S1は、第1検出コイル15のインピーダンスZ1の変化に応じて信号レベルが変化する信号であればよく、第2検出信号S2は、第2検出コイル16のインピーダンスZ2の変化に応じて信号レベルが変化する信号であればよい。一例として、第1検出信号S1には第1検出コイル15が出力する検出電圧を用い、第2検出信号S2には第2検出コイル16が出力する検出電圧を用いることができる。
信号処理部30は、信号を加算または減算する演算機能と、信号を増幅する機能を有する。信号処理部30は、取り込んだ第1検出信号S1と第2検出信号S2を用いて、シャフト10の回転角度と、シャフト10に加わるトルクを求める。具体的には、信号処理部30は、第1検出信号S1と第2検出信号S2の和、すなわち加算値に基づいて、シャフト10の回転角度θを求めるとともに、第1検出信号S1と第2検出信号S2の差、すなわち減算値に基づいて、シャフト10に加わるトルクTを求める。この場合、第1検出信号S1と第2検出信号S2の和は、シャフト10の回転角度を反映したものとなる。このため、周知のVR型レゾルバにおける回転角度検出と同様の原理で、シャフト10の回転角度を検出することができる。一方、第1検出信号S1と第2検出信号S2の差は、シャフト10に加わるトルクを反映したものとなる。このため、周知の磁歪式トルクセンサにおけるトルク検出と同様の原理で、シャフト10に加わるトルクを検出することができる。信号処理部30は、こうして求めたシャフト10の回転角度θとトルクTの情報を、たとえば、図示しないモータ制御回路などに出力する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、第1輪状ステータコア13、第2輪状ステータコア14、第1検出コイル15、第2検出コイル16等を用いて、シャフト10の回転角度とトルクの両方を1つの磁歪式トルクセンサ1で検出することができる。また、回転角度センサとトルクセンサを別構造とする場合に比べて、センサ全体のサイズを小さくできる。また、部品点数の削減やセンサ取付の省スペース化を図ることができる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記実施形態においては、シャフト10の円周上に断面形状部10aと断面形状部10bを4つずつ配置したシャフト横断面形状を示したが、本発明はこれに限らず、断面形状部10aと断面形状部10bは少なくとも2つずつあればよい。また、断面形状部10aと断面形状部10bを2つずつ含むシャフト横断面形状は、楕円形またはこれに類似した形状となる。
また、上記実施形態においては、第1輪状ステータコア13に複数のティース13aを設け、第2輪状ステータコア14に複数のティース14aを設けた例を挙げたが、本発明はこれに限らず、ティース13aとティース14aをそれぞれ1つずつ設けてもよい。
また、上記実施形態においては、第1磁歪部と第2磁歪部をメッキ処理によってシャフトの外周面に被覆形成するとしたが、本発明はこれに限らず、磁歪材で直接シャフトを形成してもよい。また、あらじめ形状的に磁気異方性を付与した磁歪材をシャフトに圧入することにより、シャフトの外周に磁歪部を配置してもよい。
1 磁歪式トルクセンサ、10 シャフト、11 第1磁歪膜(第1磁歪部)、12 第2磁歪膜(第2磁歪部)、13 第1輪状ステータコア、14 第2輪状ステータコア、15 第1検出コイル、16 第2検出コイル、30 信号処理部。

Claims (2)

  1. シャフト(10)と、
    前記シャフト(10)の少なくとも外周に配置されるとともに、外周面の横断面形状が非真円形でかつシャフト中心軸(J)からの半径距離が円周方向で周期的に変化する磁歪部であって、互いに逆方向の磁気異方性を有する第1磁歪部(11)および第2磁歪部(12)と、
    前記第1磁歪部(11)に近接して配置された第1突出磁極(13a)と、
    前記第2磁歪部(12)に近接して配置された第2突出磁極(14a)と、
    前記第1突出磁極(13a)に巻回された第1検出コイル(15)と、
    前記第2突出磁極(14a)に巻回されるとともに、前記円周方向において前記第1検出コイル(15)と同じ位置に配置された第2検出コイル(16)と、
    を備え、
    前記第1検出コイル(15)によって得られる第1検出信号(S1)と前記第2検出コイル(16)によって得られる第2検出信号(S2)とに基づいて、前記シャフト(10)の回転角度とトルクを検出可能とした、回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサ。
  2. 前記第1検出信号(S1)と前記第2検出信号(S2)の和に基づいて、前記シャフト(10)の回転角度を求めるとともに、前記第1検出信号(S1)と前記第2検出信号(S2)の差に基づいて、前記シャフト(10)に加わるトルクを求める信号処理部(30)をさらに備える、請求項1に記載の回転角検出機能を備える磁歪式トルクセンサ。
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