JP7050905B2 - 多孔体、鉛蓄電池用セパレータ、及び鉛蓄電池 - Google Patents
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Description
[1]
繊維及び/又は粒子と、樹脂バインダーとを含む多孔体であって、前記多孔体100質量部に対して前記樹脂バインダーの固形分を5.0質量部超過含み、かつ前記多孔体の少なくとも一部の密度D(g/m2/mm)が、400<Dを満たすことを特徴とする多孔体。
[2]
前記多孔体がセパレータである、項目1に記載の多孔体。
[3]
前記多孔体が鉛蓄電池用セパレータである、項目1に記載の多孔体。
[4]
前記密度D(g/m2/mm)が、450<Dを満たす、項目1~3のいずれか一項に記載の多孔体。
[5]
前記多孔体が無機繊維を含む、項目1~4のいずれか一項に記載の多孔体。
[6]
前記多孔体がガラス繊維を含む、項目1~5のいずれか一項に記載の多孔体。
[7]
前記多孔体が有機繊維を含む、項目1~6のいずれか一項に記載の多孔体。
[8]
前記多孔体が無機粒子を含む、項目1~7のいずれか一項に記載の多孔体。
[9]
前記多孔体が前記繊維を含み、該繊維の表面の一部又は全面が、融点220℃以下である、項目1~8のいずれか一項に記載の多孔体。
[10]
前記繊維の表面の一部又は全面が、融点200℃未満である、項目9に記載の多孔体。
[11]
前記多孔体が前記繊維を含み、該繊維の表面の一部又は全面が、融点220℃以下であり、かつ前記多孔体が鉛蓄電池用セパレータである、項目1~10のいずれか一項に記載の多孔体。
[12]
前記多孔体が有機繊維を含み、該有機繊維の表面の一部又は全面が、融点200℃未満である、項目1~11のいずれか一項に記載の多孔体。
[13]
前記粒子の粒子径が、0.01μm以上200μm以下である、項目1~12のいずれか一項に記載の多孔体。
[14]
前記粒子の平均粒子径が、0.5μm以上100μm以下である、項目1~13のいずれか一項に記載の多孔体。
[15]
前記多孔体は、無機繊維及び有機繊維を含み、該無機繊維の重量をWi(g)、該有機繊維の重量をWo(g)とした時、Wo/Wi≧0.90を満たす、項目1~14のいずれか一項に記載の多孔体。
[16]
前記多孔体が有機繊維を含み、かつ該有機繊維の表面の一部又は全面が、融点200℃未満のポリエステルで形成される、項目1~15のいずれか一項に記載の多孔体。
[17]
前記多孔体は、芯鞘型バインダー繊維を含む、項目1~16のいずれか一項に記載の多孔体。
[18]
前記多孔体は、芯鞘型バインダー繊維を含み、かつ該芯鞘型バインダー繊維の鞘成分と芯成分の重量比(鞘成分重量(g)/芯成分重量(g))が、0.15以上50以下である、項目1~17のいずれか一項に記載の多孔体。
[19]
前記多孔体は、芯鞘型バインダー繊維を含み、該芯鞘型バインダー繊維は、芯部が融点200℃以上のポリエステルであり、かつ鞘部が融点200℃未満のポリエステルである、項目1~18のいずれか一項に記載の多孔体。
[20]
前記繊維が無機繊維及び有機繊維であり、かつ前記多孔体100質量部に対して、該無機繊維5~80質量部、該有機繊維5~80質量部、前記粒子5~60質量部、及び前記樹脂バインダーの前記固形分40質量部以下を含む、項目1~19のいずれか一項に記載の多孔体。
[21]
前記密度Dが、D<900を満たす、項目1~20のいずれか一項に記載の多孔体。
[22]
前記多孔体は、無機繊維及び有機繊維を含み、該無機繊維の重量をWi(g)、該有機繊維の重量をWo(g)とした時、前記Wo/Wiが、Wo/Wi<20を満たす、項目1~21のいずれか一項に記載の多孔体。
[23]
前記樹脂バインダーが、アクリル系樹脂バインダー、及び/又はスチレン系樹脂バインダーである、項目1~22のいずれか一項に記載の多孔体。
[24]
前記多孔体100質量部に対して、前記樹脂バインダーの前記固形分は、40質量部以下である、項目1~23のいずれか一項に記載の多孔体。
[25]
前記多孔体の少なくとも一部が、カレンダー処理されている、項目1~24のいずれか一項に記載の多孔体。
[26]
前記多孔体の少なくとも一部が、エンボス加工されている、項目1~25のいずれか一項に記載の多孔体。
[27]
前記多孔体の少なくとも一部が、シール加工されている、項目1~26のいずれか一項に記載の多孔体。
[28]
前記多孔体が無機繊維を含み、かつ前記多孔体100質量部に対して、該無機繊維5~80質量部を含む、項目1~27のいずれか一項に記載の多孔体。
[29]
前記多孔体が有機繊維を含み、かつ前記多孔体100質量部に対して、該有機繊維5~80質量部を含む、項目1~28のいずれか一項に記載の多孔体。
[30]
前記多孔体100質量部に対して、前記粒子5~60質量部を含む、項目1~29のいずれか一項に記載の多孔体。
[31]
前記多孔体は無機繊維及び有機繊維を含み、該有機繊維の平均繊維径が、該無機繊維の平均繊維径より大きい、項目1~30のいずれか一項に記載の多孔体。
[32]
前記粒子がシリカ粒子である、項目1~31のいずれか一項に記載の多孔体。
[33]
前記多孔体は、湿式抄造多孔体である、項目1~32のいずれか一項に記載の多孔体。
[34]
電槽、酸化鉛正極、鉛負極、及び希硫酸を含む鉛蓄電池であって、前記酸化鉛正極と前記鉛負極の間に、項目1~33のいずれか一項に記載の多孔体が配置された鉛蓄電池。
本実施の形態に係る多孔体は、繊維及び/又は粒子と、樹脂バインダーとを含み、樹脂バインダーの固形分の含有量は、多孔体100質量部に対して5.0質量部超過であり、かつ多孔体の少なくとも一部の密度D(g/m2/mm)が、400<Dを満たす。多孔体は、例えば、膜、フィルム、シート、板、不織布、織布、立方体、直方体、円柱、球形、略球形などの任意の形態を有することができる。多孔体は、その形態、多孔性、透過性及び強度に応じて、複数の部品を隔てるためのセパレータ、電池用セパレータ(例えば、鉛蓄電池用セパレータ)、フィルター、吸着剤、担持体等として使用されることができる。中でも、電極が鉛を含み重く、かつ、該電極を介して強い振動が加わる鉛蓄電池用セパレータとして使用することで、破損に対する耐性を高めることができる。
以下、本発明に関する内容を細分化し、詳細に説明する。本明細書では、各種部材の質量部を記載する際に、A~B質量部という表記を行っているが、これはA質量部以上かつB質量部以下を意味する。また、本明細書では、重量は、その単位がgで表されており、質量(g)と互換可能なものである。
粒子を本実施の形態に係る多孔体と複合化することによって、細孔を作ることができる観点;粒子を樹脂バインダーと複合化することによって多孔体の高密度化に伴って樹脂バインダーと粒子との結着力を高め、多孔体の強度、例えば膜強度を高める観点;及び/又は多孔体において繊維と粒子を併用して複数の繊維間の空隙部分に粒子を保持して多孔体の細孔径を小さくすることで、多孔体が鉛蓄電池内部でセパレータとして使用されたときに、デンドライトショート又は活物質がセパレータに入り込むことによる短絡を抑制する観点から、本実施の形態に係る多孔体は、粒子を含むことが好ましい。これらの観点から、粒子としては、無機粒子、有機粒子、及び有機-無機複合粒子のいずれでも、特に限定なく用いることができる。有機粒子及び有機-無機複合粒子は、無機粒子と比較して一般的に密度が低いことが多い為、粉体取り扱い時に空間中に粒子が飛散し難い無機粒子であることが好ましい。
本実施の形態に係る粒子は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
d=(d1+d2)/2
より求めるものとする。また、本明細書における平均粒子径は、前記観察時に無作為に選定した50個の粒子に関して、上記手法で各々の粒子径dを求め、該50個分の粒子径の相加平均値より求める値である。例えば、無機粒子の平均粒子径とは、前記観察時に無作為に多孔体から選定した50個の無機粒子に関して、上記手法で各々の粒子径dを求め、該50個分の粒子径より求める相加平均値である。
本実施の形態に係る多孔体は、多孔体が繊維の絡み合いによって強度が高まる観点、多孔体の高密度化に伴って樹脂バインダーと繊維との結着面積が増し、強度が高まる観点、及び/又は上記で説明された粒子を複数の繊維間に保持して細孔径を小さくする観点から、繊維を含むことが好ましい。これらの観点から、繊維は、無機繊維と有機繊維のいずれでも、特に限定なく用いることができる。尚、本明細書における繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による多孔体の断面観察を行うことで観察される繊維の繊維径Φ(μm)である。繊維断面が真円ではない場合の前記繊維径Φは、前記繊維断面の内接円の直径をΦ1(μm)とし、前記繊維断面の外接円の直径をΦ2(μm)として、下記式:
Φ=(Φ1+Φ2)/2
より求めるものとする。また、本明細書における平均繊維径は、多孔体の前記断面観察で無作為に選定した50本の繊維に関して、上記手法で各々の繊維径Φを求め、該50本分の繊維径の相加平均値より求める値である。例えば、無機繊維の平均繊維径とは、前記観察で無作為に選定した50本の無機繊維に関して、上記手法で各々の繊維径Φを求め、該50本分の無機繊維径の相加平均値より求める。
無機繊維の材料の例としては、前記無機粒子の材料の例で示した材料が挙げられる。中でも、ガラス繊維、アルミナ繊維を使用することで、多孔体をセパレータとして備える鉛蓄電池において、電解液である希硫酸との濡れ性が向上し、電解液がセパレータ内部に浸透し易くなる。その結果、鉛蓄電池の充電時に電極から発生する酸素及び水素ガスが、セパレータ内に保持されることを抑制し、電気抵抗の上昇を抑制することができる。この観点から、本実施の形態に係る多孔体は、無機繊維を含んでいることが好ましく、中でも、ガラス繊維又はアルミナ繊維等の無機繊維を含んでいることが好ましい。また、鉛蓄電池の成層化を抑制する観点からも、多孔体はガラス繊維又はアルミナ繊維等の無機繊維を含んでいることが好ましい。ガラス繊維の中でも、鉛蓄電池の電解液である希硫酸に対する耐酸性を考慮すると、耐酸性に優れた組成(例えば、Cガラス組成)を使用することが好ましい。また、繊維同士の絡み合いによるセパレータの膜強度向上の観点から、ウール状のガラス繊維を使用することが好ましい。
有機繊維は、無機繊維と比較して、一般的に材料の密度が低いことから、軽い多孔体を作製する上で有利である。また、有機繊維は、無機繊維と比較して、曲げ又は外力に対して切れ難い。一方、無機繊維は曲げ又は外力に対して、折れ易く、切れ易い。その為、例えば、無機繊維を含む多孔体に有機繊維を加えることで、多孔体の高密度化(プレス加工等)時に掛かる外力で無機繊維が切れる割合を少なくすることができ、強度又は膜強度を高めることが出来る。また、有機繊維が、上記高密度化時にクッション材として働き、無機繊維が切れることを抑制し、膜強度を高めることが出来る。これらの有機繊維の働きを考慮すると、有機繊維は、特定の繊維種に限定されるものではないが、例えば多孔体が鉛蓄電池用セパレータに使用される場合、耐酸性及び耐酸化性に優れ、かつ安価な、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等のポリエステル繊維、ポリ-1,3-トリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、及びポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、カーボン繊維、耐熱性に優れたPA9T繊維等のポリアミド繊維、親水性に優れたセルロース繊維、耐酸化性に優れたポリオレフィン繊維(例えば、ポリエチレン繊維及びポリプロピレン繊維)が挙げられる。また、無機繊維表面を有機成分で被覆した繊維も、広義において本実施の形態に係る有機繊維に含まれるものとする。この場合、上記有機繊維の利点(曲げ又は外力に対して切れ難い)を繊維に付与する観点から、無機繊維の表面の20%以上の面積が有機成分で被覆されていることが好ましく、より好ましくは50%以上であり、更に好ましくは70%以上であり、最も好ましくは100%である。尚、上記ポリエステル繊維は、製造プロセスで延伸された繊維であっても、未延伸の繊維であってもよい。
また、本明細書における融点とは、空気中で材料を室温から10℃/minの昇温速度で加熱した際に、材料が融解変形し始める融解温度である。尚、該融解には、形状変化を伴う軟化も含まれるものとする。例えば、特定のバインダー繊維(芯鞘型バインダー繊維または全融解型バインダー繊維)を他の材料(繊維又は粒子又は樹脂バインダー等)と接点を持つ状態で静置し、室温から10℃/minの昇温速度で220℃まで加熱し、その後室温まで冷却した時に、該バインダー繊維表面が融解変形して、他の材料と融着点を形成している場合、又は、該バインダー繊維の断面形状が変化している場合、該バインダー繊維の融解成分は、融点220℃以下である。
また、本実施の形態に係る芯鞘型バインダー繊維においては、非晶性の鞘と結晶性の鞘のいずれを選択してもよい。非晶性の場合は、芯鞘型バインダー繊維の融解成分による結着性に優れ、そして結晶性の場合は、耐酸化性、耐薬品性等に優れる為、多孔体の用途に合わせて変更することが出来る。鞘の例として、非晶性のポリエステル、結晶性のポリエステルが例示できる。これらポリエステルは、加工温度を下げる観点から融点220℃以下が好ましく、融点200℃未満が更に好ましい。
本実施の形態に係る多孔体に含まれる樹脂バインダーとは、多孔体の含有有機成分の内、前記繊維の有機成分、及び前記粒子の有機成分を除いた有機成分(固形分)である。該樹脂バインダーは、多孔体中で粒子形状を持っていない点において、前記粒子と区別することとする。樹脂バインダーのバインダー成分が、一連の湿式抄造プロセスの加熱乾燥工程等で融解し、多孔体の細孔の大部分を埋めてしまうと、多孔体をセパレータとして備える蓄電池の電気抵抗が上昇する。バインダー成分の加熱時流動性を抑制することでセパレータ内に細孔を残し、低い電気抵抗を維持することができる。また、抄造時、又はその後のカレンダー、エンボス等の高密度化加工プロセスで、多孔体に高い面圧及び/又は線圧を加える(加熱を掛けながら、該圧をかけてもよい)ことで、多孔体の密度を高めることが出来るが、この時、樹脂バインダーは、無機繊維、有機繊維、又は粒子との結着面積を増やし、多孔体の強度(多孔体がセパレータの場合、膜強度)を高くするのみならず、無機繊維が高い圧力で切れないようにクッション材としても働く。樹脂バインダー成分の加熱時流動性を抑制することで多孔体に細孔を残し、多孔体を鉛蓄電池用セパレータとして使用した時に希硫酸中で低い電気抵抗を低く維持する観点、多孔体の高密度化によって強度を高める観点、及び樹脂バインダーがクッション材として無機繊維が切れるのを抑制する観点から、本実施の形態に係る樹脂バインダーは、以下に例示するものが好ましい。
上記具体例の中でも、アクリル系樹脂バインダー、又はスチレン系樹脂バインダーが、粒子又は繊維との結着性に優れ、かつ耐酸性に優れるため、多孔体を鉛蓄電池用セパレータに使用する場合は、より好ましい。
また、本明細書でスチレン系樹脂バインダーと表記したものは、アクリル・スチレン系樹脂バインダー、スチレン・ブタジエン系樹脂バインダー、アクリル・スチレン・ブタジエン系樹脂バインダー、2-ビニルピリジン・スチレン・ブタジエン系樹脂バインダー、スチレン樹脂バインダー等の重合体を含む。
これらの樹脂バインダーは、上記例示した組成に、その他の成分が1種以上含まれていてもよい。
尚、本実施の形態に係る樹脂バインダーは、1種に限定されず、本発明の効果が得られる範囲内で、複数種を併用することができる。例えば、アクリル系樹脂バインダーとスチレン系樹脂バインダーの組み合わせ等が例示できる。
本明細書では、樹脂バインダーを含む多孔体とは、多孔体が樹脂バインダーの固形分を含むことを意味する。
本実施の形態に係る多孔体は、繊維及び/又は粒子と、樹脂バインダーとを含み、多孔体100質量部に対して樹脂バインダーの固形分を5.0質量部超過含み、かつ多孔体の少なくとも一部の密度D(g/m2/mm)が400<Dを満たすときに、多孔体の強度が高くなり、より詳細には、電池用セパレータ膜として使用されたときの膜強度(例えば、突き刺し強度)が高くなる。本実施の形態に係る多孔体は、特に、強い膜強度が求められる鉛蓄電池用セパレータに有用である。
多孔体は、任意の方法で製造することができ、例えば、樹脂バインダーと、粒子及び/又は繊維とを含むスラリーを湿式抄造プロセスで作製できる。その際、凝集剤及び/又は分散剤、その他の抄紙で利用される一般的な添加剤をスラリーへ加えてもよい。また、湿式抄造プロセスでスラリー中での繊維の水分散性を高める為、多孔体の製造に使用する各種繊維に適した分散剤をスラリーに添加してもよい。また、予め各種繊維表面に、界面活性剤成分を付着させておくことで、水分散性を向上させることも可能である。その他の製造方法としては、繊維(無機繊維及び/又は有機繊維)を主体とする不織布を予め作製しておき、該不織布を樹脂バインダー及び粒子を含むスラリーに含浸・乾燥させることによっても多孔体を作製可能である。代替的には、該不織布に、樹脂バインダー及び/又は粒子を含むスラリーを塗工することで多孔体を作製することもできる。尚、多孔体の密度の調整は、得られた多孔体に面圧又は線圧を加えることによって可能である。このとき、必要に応じて、多孔体を加熱しながら圧力を掛けることも可能である。
本実施の形態に係る多孔体は、繊維及び/又は粒子を含み、多孔体100質量部に対して樹脂バインダーの固形分を5.0質量部超過で含み、かつ多孔体の少なくとも一部の密度D(g/m2/mm)が、400<Dを満たすことで、同一の材料構成及び同一の目付けであっても、強度を改良することができるから、任意の形態でよく、特定の厚さに限定されるものではない。しかしながら、多孔体を鉛蓄電池用セパレータ(多孔膜)として使用する場合、限られた電槽の空間内に多孔体をセパレータ膜として配置することを考慮すると、多孔膜の厚さは、10mm以下であることが好ましく、より好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは4mm以下であり、更に好ましくは3mm以下であり、更に好ましくは2mm以下であり、更に好ましくは1mm以下であり、更に好ましくは0.8mm以下であり、又は更に好ましくは0.6mm以下である。また、同一密度、同一材料組成、かつ同一構造の複数のセパレータ膜を比較した場合には、厚さが薄いほどセパレータ膜の突き刺し強度が低くなる為、膜強度を向上させる観点から、多孔膜の厚さは、0.01mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.05mm以上であり、更に好ましくは0.10mm以上である。本明細書における厚さは、前記多孔体(電池セパレータの場合、多孔膜)の断面SEM(走査型電子顕微鏡)観察を行い、該観察部の中から異なる5つの領域に関して厚さを測定した際の、5領域の厚さの相加平均値である。相加平均値である厚さの単位は、mmである。尚、上述した好ましい厚さは、多孔体を鉛蓄電池用セパレータとして用いる場合の好ましい厚さの例示である。
本明細書における多孔体の少なくとも一部の密度D(g/m2/mm)は、被測定部の単位体積当たりの固形分質量を意味する。多孔体が膜形態(例えば、鉛蓄電池セパレータのように厚みが均一な領域を有する膜)の場合は、該領域の多孔体の単位面積当たりの固形分質量(g/m2)を測定し、上記手法で求める厚さ(mm)で割ることによって密度Dを算出する。
厚みが均一な領域を有さない多孔体の場合(例えば、球形又は略球形等)、該多孔体を均一な厚みを有する小片に切り出し、該小片の単位面積当たりの固形分質量(g/m2)を測定し、上記手法で求める小片の厚さ(mm)で割ることによって密度Dを算出する。
本実施の形態に係る多孔体を含むか、又は本実施の形態に係る多孔体から成る鉛蓄電池用セパレータも本発明の一態様である。また、該鉛蓄電池用セパレータを備える鉛蓄電池も本発明の別の態様である。鉛蓄電池用セパレータとして使用される多孔体の形態は、鉛蓄電池の各構成部材と適合するように、決定されることができる。本発明の鉛蓄電池は、電槽、酸化鉛正極、鉛負極、及び電解液として希硫酸を含み、該正極と該負極の間に本発明に係るセパレータを配置した鉛蓄電池である。正極を構成する正極格子は鉛又は鉛合金でよく、正極活物質は、酸化鉛、例えば二酸化鉛でよい。負極を構成する負極格子は鉛又は鉛合金でよく、負極活物質は鉛でよく、鉛負極そのものは、例えば海綿状の形態でよい。また、これらの正極及び負極の活物質については、前記組成にその他の金属元素が50質量%以下含まれていてもよい。また、前記希硫酸とは、比重1.1~1.4の硫酸であり、さらに添加剤を含んでいてもよい。本実施の形態では、膜強度の強いセパレータを鉛蓄電池に使用することで、強い振動が加わった際に、セパレータが破損して短絡することを抑制することができる。その為、鉛蓄電池の前記正極と前記負極の間に本発明の一態様に係るセパレータを配置することが好ましい。尚、本発明の一態様に係る鉛蓄電池用セパレータが、他のセパレータと重ねた状態で、前記正極と前記負極の間に配置された鉛蓄電池も本発明の鉛蓄電池に含まれる。また、本発明の一態様に係る鉛蓄電池用セパレータを他のセパレータと重ねる際に、セパレータ間を樹脂等の有機成分によって結着させた状態で、前記正極と負極の間に配置された鉛蓄電池も本発明の鉛蓄電池に含まれる。他のセパレータは特定のものに限定されないが、例として(1)無機繊維不織布、(2)無機繊維と無機粒子を含むセパレータ、(3)無機繊維と有機繊維と無機粒子を含むセパレータ、(4)前記(2)又は(3)に樹脂バインダーが含まれるセパレータ、(5)平均孔径800nm以下の微多孔を有するポリエチレンセパレータ(その中に無機粒子が含まれていてよい)等が挙げられる。前記(1)、(2)、及び(3)の無機繊維の例としては、ガラス繊維が例示できる。また、本実施の形態では、鉛蓄電池用セパレータに関しては、2層の重ね合わせのみならず、3層以上の多層の形態で使用してよい。そのような3層以上の形態は、少なくとも本実施の形態に係るセパレータを特定の単層として含み、その他の層は、任意のセパレータから選択できる。正極と負極の間に本実施の形態に係るセパレータを設けることによって、振動又は強い外力によるセパレータ破損等に対する耐性を高めた鉛蓄電池が得られる。本実施の形態に係る鉛蓄電池用セパレータは、開放式鉛蓄電池、及び、制御弁式鉛蓄電池のいずれにおいても使用可能である。
実施例及び比較例で得た多孔体及びそれを用いるセパレータの各種評価結果は表1~8に記載する。尚、表1~8に記載されている樹脂バインダーの配合比(wt%)は、樹脂バインダーの固形分の重量である。表1~8に記載した各種評価項目について、評価手法を以下に説明する。
セパレータの断面SEM(走査型電子顕微鏡)観察を行い、該観察部の中から異なる5つの領域に関して厚さ(膜厚)を測定し、その5領域の厚さの相加平均値を表1~8に記載した。単位は、mmである。
後述する実験1~実験8の回転型乾燥機で加熱乾燥した後のセパレータを、さらに空気中で90℃で30分乾燥(吸着水除去)した後に、セパレータに含まれる固形分質量を測定し、該質量を該セパレータの面積で割った値を表1~8に記載した。単位は、g/m2である。
前記目付けを前記厚さで割った値を密度として表1~8に記載した。単位は、g/m2/mmである。また、本明細書中では、多孔体の密度をD(g/m2/mm)と表記している。
BCIS-03B March 2010の規格に準拠し、治具で固定されたセパレータに対して、円柱状金属棒(その先端は1.93mmΦ/平坦である)を突き刺し(突き刺し速度120mm/min)、その際のピーク強度(N)を測定した。セパレータ面内の異なる5つの領域に関して該ピーク強度(N)を測定し、該5領域のピーク強度の相加平均値を表1~8に記載した。
表1~8における同一配合のセパレータ同士の突き刺し強度の比較(すなわち、同じ実験No.内での突き刺し強度の比較)を次のように行い、突き刺し強度上昇率を算出した。密度D(g/m2/mm)が200<D<300の範囲内にあるセパレータの突き刺し強度A(N)を測定し、続いて、D≧300のセパレータの突き刺し強度B(N)を測定し、(B/A)×100の値を、表1~7の突き刺し強度上昇率(%)に記載した。尚、密度D(g/m2/mm)が200<D<300の範囲内にあるセパレータに関しては、突き刺し強度上昇率を100.0%として表1~8に記載した。
上記突き刺し強度上昇率が103.0%以上を示すセパレータを、本発明の効果である高い膜強度を有するセパレータ(多孔体)とした。尚、突き刺し強度上昇率は、材料配合比及び目付けが同じであり、密度が異なる複数のセパレータ同士の突き刺し強度を比較したものである。
日置電気製のバッテリーハイテスタBT3562-01を用い、交流四端子法(交流1kHz,電流1mA)で電気抵抗を測定した。温調(27±1℃)された、比重1.28の希硫酸を入れた容器(PP製)に、2つのグラファイト電極(70mm×90mm×7mm)を24mmの間隔で平行に設置し、該グラファイト電極間の中央に、2枚のマスク(PP製のプラスチック板で、その中央に20mm×20mmの開口部がある)を配置した。その後、該2枚のマスク間に、サイズ30mm×30mmに切り出したセパレータを上記開口部の中央に配置(開口部をセパレータで塞ぐように配置)して、抵抗値1を測定した。次に、セパレータを取り除いた状態での抵抗値2を測定した。抵抗値1と抵抗値2の差分に上記開口部の面積を掛けることで、電気抵抗を測定した。単位は、mΩ・cm2である。尚、サイズ30mm×30mmに切り出したセパレータとしては、電気抵抗測定の前に、比重1.28の希硫酸に24時間浸漬しておいたものを測定に使用した。得られた電気抵抗を、表1~8に記載した。
本発明の効果である高い膜強度が得られる範囲内で好ましい電気抵抗の基準としては、100mΩ・cm2以下である。
(実験1:比較例1~5)
粒子として、無機粒子である平均粒子径45μmのシリカ粒子32.0質量%、無機繊維としてガラス繊維(平均繊維径0.9μm、Cガラス)22.0質量%、有機繊維としてポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(融点255℃、平均繊度2.2dtex、平均繊維長5mm)43.0質量%、及び、樹脂バインダーとしてアクリル系高分子ラテックス3.0質量%(固形分)の配合比で、これらの材料を水中で分散・混合し、スラリーを作製した。この時、スラリー中の固形分100質量部に対して、分散剤を2質量部、及び凝集剤7質量部を該スラリーに添加・攪拌した。該生成物スラリーを用いて通常の抄紙機にてシート形成し、湿紙状態で脱水プレスした後、回転型乾燥機にて105℃、3分加熱/乾燥し、多孔体を得た。得られた多孔体を、ライン速度10m/分及び金属ロール表面温度80℃の条件下で、種々の線圧でカレンダー処理することによって、各種の多孔体を得た。これらの得られた多孔体を、鉛蓄電池用セパレータとして、上記の評価方法に従って評価した結果を表1に記載した。尚、表1~8に該カレンダー処理の有無を記載した。また、表1~8に記載の評価は、上記の評価方法に従って行なった。
配合比を表2~4及び7に記載のとおり変更した点以外は、使用した材料、作製方法及び評価方法に関して実験1と同じである。
使用する有機繊維を、芯部がポリエチレンテレフタレート(融点255℃)で鞘部が共重合ポリエステル(融点130℃)から成る芯鞘型バインダー繊維(平均繊度2.2dtex、平均繊維長5mm、芯部と鞘部の重量比1:1)に変更し、回転型乾燥機の乾燥温度を180℃に変更し、かつ配合比を表5に記載のとおり変更し、かつカレンダー処理時のライン速度を1m/分に変更し、かつ該カレンダー処理時の金属ロール表面温度を110℃に変更した点を除き、使用した材料、作製方法及び評価方法に関して実験1と同じである。
樹脂バインダーをスチレン-ブタジエン系高分子ラテックスに変更し、かつ配合比を表6に記載のとおり変更した点を除き、使用した材料、作製方法及び評価方法に関して実験1と同じである。
使用する有機繊維を、芯部がポリエチレンテレフタレート(融点255℃)で鞘部が共重合ポリエステル(融点130℃)から成る芯鞘型バインダー繊維(平均繊度2.2dtex、平均繊維長5mm、芯部と鞘部の重量比1:1)と、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(融点255℃、平均繊度2.2dtex、平均繊維長5mm)に変更し、回転型乾燥機の乾燥温度を180℃に変更し、かつ配合比を表8に記載のとおり変更し、かつカレンダー処理時のライン速度を1m/分に変更し、かつ該カレンダー処理時の金属ロール表面温度を110℃に変更した点を除き、使用した材料、作製方法及び評価方法に関して実験1と同じである。
実験1では、比較例1のセパレータをカレンダー処理することで、突き刺し強度上昇率103.0%以上のセパレータは得られなかった。これは、実験1では、セパレータに含まれる樹脂バインダー(固形分)重量比が3.0wt%と低い為、高密度化による樹脂バインダーと他の材料(有機繊維、無機繊維、及び無機粒子)の結着面積増加が少なく、かつ、カレンダー処理によって高い線圧を掛けた際に、多くの無機繊維が切れた為と推定される。
実験1~実験8の評価結果では、セパレータ密度が900g/m2/mm未満のセパレータに関して、該密度の変化に対して電気抵抗が100mΩ・cm2未満となり、比較的低い電気抵抗が得られた。逆に、セパレータ密度が900g/m2/mm以上のセパレータに関しては、電気抵抗が急激に上昇する傾向が確認された。これは、セパレータの細孔の多くが塞がれた為と考えられる。
Claims (32)
- 繊維及び/又は粒子と、樹脂バインダーとを含む多孔体であって、前記多孔体100質量部に対して前記樹脂バインダーの固形分を5.0質量部超過含み、かつ前記多孔体の少なくとも一部の密度D(g/m2/mm)が、400<Dを満たし、
前記樹脂バインダーが、アクリル系樹脂バインダー、及び/又はスチレン系樹脂バインダーであり、かつ前記多孔体がセパレータであることを特徴とする多孔体。 - 前記多孔体が鉛蓄電池用セパレータである、請求項1に記載の多孔体。
- 前記密度D(g/m2/mm)が、450<Dを満たす、請求項1又は2に記載の多孔体。
- 前記多孔体が無機繊維を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体がガラス繊維を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が有機繊維を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が無機粒子を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が前記繊維を含み、該繊維の表面の一部又は全面が、融点220℃以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記繊維の表面の一部又は全面が、融点200℃未満である、請求項8に記載の多孔体。
- 前記多孔体が前記繊維を含み、該繊維の表面の一部又は全面が、融点220℃以下であり、かつ前記多孔体が鉛蓄電池用セパレータである、請求項1~9のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が有機繊維を含み、該有機繊維の表面の一部又は全面が、融点200℃未満である、請求項1~10のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記粒子の粒子径が、0.01μm以上200μm以下である、請求項1~11のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記粒子の平均粒子径が、0.5μm以上100μm以下である、請求項1~12のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は、無機繊維及び有機繊維を含み、該無機繊維の重量をWi(g)、該有機繊維の重量をWo(g)とした時、Wo/Wi≧0.90を満たす、請求項1~13のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が有機繊維を含み、かつ該有機繊維の表面の一部又は全面が、融点200℃未満のポリエステルで形成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は、芯鞘型バインダー繊維を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は、芯鞘型バインダー繊維を含み、かつ該芯鞘型バインダー繊維の鞘成分と芯成分の重量比(鞘成分重量(g)/芯成分重量(g))が、0.15以上50以下である、請求項1~16のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は、芯鞘型バインダー繊維を含み、該芯鞘型バインダー繊維は、芯部が融点200℃以上のポリエステルであり、かつ鞘部が融点200℃未満のポリエステルである、請求項1~17のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記繊維が無機繊維及び有機繊維であり、かつ前記多孔体100質量部に対して、該無機繊維5~80質量部、該有機繊維5~80質量部、前記粒子5~60質量部、及び前記樹脂バインダーの前記固形分40質量部以下を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記密度Dが、D<900を満たす、請求項1~19のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は、無機繊維及び有機繊維を含み、該無機繊維の重量をWi(g)、該有機繊維の重量をWo(g)とした時、前記Wo/Wiが、Wo/Wi<20を満たす、請求項1~20のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体100質量部に対して、前記樹脂バインダーの前記固形分は、40質量部以下である、請求項1~21のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体の少なくとも一部が、カレンダー処理されている、請求項1~22のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体の少なくとも一部が、エンボス加工されている、請求項1~23のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体の少なくとも一部が、シール加工されている、請求項1~24のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が無機繊維を含み、かつ前記多孔体100質量部に対して、該無機繊維5~80質量部を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体が有機繊維を含み、かつ前記多孔体100質量部に対して、該有機繊維5~80質量部を含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体100質量部に対して、前記粒子5~60質量部を含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は無機繊維及び有機繊維を含み、該有機繊維の平均繊維径が、該無機繊維の平均繊維径より大きい、請求項1~28のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記粒子がシリカ粒子である、請求項1~29のいずれか一項に記載の多孔体。
- 前記多孔体は、湿式抄造多孔体である、請求項1~30のいずれか一項に記載の多孔体。
- 電槽、酸化鉛正極、鉛負極、及び希硫酸を含む鉛蓄電池であって、前記酸化鉛正極と前記鉛負極の間に、請求項1~31のいずれか一項に記載の多孔体が配置された鉛蓄電池。
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