[go: up one dir, main page]

JP7042973B1 - 空調制御装置 - Google Patents

空調制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7042973B1
JP7042973B1 JP2021512472A JP2021512472A JP7042973B1 JP 7042973 B1 JP7042973 B1 JP 7042973B1 JP 2021512472 A JP2021512472 A JP 2021512472A JP 2021512472 A JP2021512472 A JP 2021512472A JP 7042973 B1 JP7042973 B1 JP 7042973B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
analysis
airflow
condition
unit
air conditioner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021512472A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022085100A1 (ja
Inventor
昌江 澤田
遼馬 宇高
美緒 元谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP7042973B1 publication Critical patent/JP7042973B1/ja
Publication of JPWO2022085100A1 publication Critical patent/JPWO2022085100A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/62Control or safety arrangements characterised by the type of control or by internal processing, e.g. using fuzzy logic, adaptive control or estimation of values
    • F24F11/63Electronic processing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/30Control or safety arrangements for purposes related to the operation of the system, e.g. for safety or monitoring
    • F24F11/46Improving electric energy efficiency or saving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/30Control or safety arrangements for purposes related to the operation of the system, e.g. for safety or monitoring
    • F24F11/49Control or safety arrangements for purposes related to the operation of the system, e.g. for safety or monitoring ensuring correct operation, e.g. by trial operation or configuration checks
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/62Control or safety arrangements characterised by the type of control or by internal processing, e.g. using fuzzy logic, adaptive control or estimation of values
    • F24F11/63Electronic processing
    • F24F11/64Electronic processing using pre-stored data
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/62Control or safety arrangements characterised by the type of control or by internal processing, e.g. using fuzzy logic, adaptive control or estimation of values
    • F24F11/63Electronic processing
    • F24F11/65Electronic processing for selecting an operating mode
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/70Control systems characterised by their outputs; Constructional details thereof
    • F24F11/72Control systems characterised by their outputs; Constructional details thereof for controlling the supply of treated air, e.g. its pressure
    • F24F11/74Control systems characterised by their outputs; Constructional details thereof for controlling the supply of treated air, e.g. its pressure for controlling air flow rate or air velocity
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F2110/00Control inputs relating to air properties
    • F24F2110/10Temperature

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fuzzy Systems (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

空調制御装置は、それぞれに優先度が付された複数の解析条件及び解析条件毎の気流解析の結果を記憶する記憶装置と、空調機を制御する演算装置と、を有し、演算装置は、複数の解析条件のうち優先度の高い解析条件から順に気流解析を行う気流解析部と、気流解析部による解析結果の生成状態に基づいて空調機に対して気流制御を開始できるか否かを判定する気流制御可否判定部と、気流制御を開始できると気流制御可否判定部によって判定されると、気流解析部による解析結果に基づいて空調機の運転状態を決定する運転状態決定部と、を有するものである。

Description

本開示は、空調機を制御する空調制御装置に関する。
室内環境の分布を考慮して空調機を制御するために、流体解析の手段を用いて空調機を制御する空調制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の空調制御装置は、室温分布推定部、候補制御量算出部、制御可能量抽出部及び空調制御部を有し、室内機に複数の吹出口が設けられた空調機を制御する。室温分布推定部は、モデル化した建物を格子状に複数に区切り、各格子に空気の圧力、温度及び風量など計算に必要な初期条件を与え、各格子の温度を解析する処理を複数の吹出口の風量の組み合わせ全てに対して行う。候補制御量算出部は、室温分布推定部によるシミュレーション結果、熱負荷情報、目標温度及び対象箇所に基づいて、各吹出口の風量の組合せとなる候補制御量を抽出する。制御可能量抽出部は、各吹出口に設けられた開閉弁の制御量の組合せによる風量値が記録された相互作用テーブルと、候補制御量とに基づいて、各吹出口の開閉弁の制御量を示す制御可能量を求める。空調制御部は、制御可能量に基づいて空調制御を行う。
特開2016-61447号公報
しかしながら、特許文献1に開示された空調制御装置は、吹出口に関する風量などの条件が多い場合、条件の組合せが膨大となり、気流制御を開始する前の気流解析に長時間かかってしまう。そのため、空調機が起動してから気流制御が開始されるまで時間がかかるという問題がある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、空調機の起動後に早期に気流制御を開始できる空調制御装置を提供するものである。
本開示に係る空調制御装置は、それぞれに優先度が付された複数の解析条件及び前記解析条件毎の気流解析の結果を記憶する記憶装置と、空調機を制御する演算装置と、を有し、前記演算装置は、前記複数の解析条件のうち前記優先度の高い解析条件から順に前記気流解析を行う気流解析部と、前記複数の解析条件のうち、前記優先度が付与された解析条件であり、気流制御を開始できる解析条件の優先度の範囲の上限優先度から下限優先度までの前記気流解析が完了している場合、前記空調機に対して気流制御を開始できると判定する気流制御可否判定部と、前記気流制御を開始できると前記気流制御可否判定部によって判定されると、完了した前記気流解析部による解析結果に基づいて前記空調機の運転状態を決定する運転状態決定部と、を有するものである。
本開示によれば、複数の解析条件のそれぞれに優先度が付され、高い優先度が付された解析条件から順に気流解析を行うことで、優先度の高い解析条件の気流解析が完了した早期の段階に気流制御を開始でき、快適な環境をユーザに早期に提供できる。
実施の形態1に係る空調制御装置を含む空調システムの一例を示す構成図である。 図1に示した空調機の一構成例を示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る空調制御装置の一構成例を示すブロック図である。 図3に示す解析条件リストの一例を表すイメージ図である。 図4に示す解析条件のうち、空調機の運転状態に関する吹出条件の一例を表すイメージ図である。 図4に示す解析条件のうち、負荷条件の一例を表すイメージ図である。 優先度を数値範囲によって管理する場合のイメージ図である。 図3に示すパターンデータの一例を表すイメージ図である。 図3に示した演算装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。 図3に示した演算装置の別の構成例を示すハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る空調制御装置の動作手順の一例を示すフロー図である。 図11に示したステップST11における動作手順の一例を示すフロー図である。 図11に示したステップST15における動作手順の一例を示すフロー図である。
実施の形態1.
本開示の空調制御装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施の形態1に係る空調制御装置を含む空調システムの一例を示す構成図である。空調システムは、空調対象空間の空気を調和する空調機2と、空調機2を制御する空調制御装置1と、少なくとも空調対象空間の環境を計測するセンサ3とを有する。空調制御装置1は、ネットワーク4を介して、空調機2及びセンサ3と接続される。
図2は、図1に示した空調機の一構成例を示す冷媒回路図である。図1に示すように、空調機2は、室外機21と、室内機22と、コントローラ23とを有する。室内機22は、空調対象空間である室内に設置されている。図2に示すように、室外機21は冷媒配管56を介して室内機22と接続されている。
室外機21は、圧縮機51と、四方弁52と、熱源側熱交換器53と、絞り装置54と、室外ファン57とを有する。室内機22は、負荷側熱交換器55と、室内ファン58と、風向調節部59とを有する。圧縮機51、熱源側熱交換器53、絞り装置54及び負荷側熱交換器55が冷媒配管56で接続され、冷媒が循環する冷媒回路50が構成される。本実施の形態1においては、室外機21と室内機22との間を循環する熱媒体が冷媒の場合で説明するが、水と冷媒とが熱交換する熱媒体熱交換器(図示せず)を室外機21に設け、室外機21と室内機22との間を水が循環する構成であってもよい。
風向調節部59は、室内機22の空気の吹出口に設けられている。風向調節部59は、左右フラップ61及び上下フラップ62を有する。左右フラップ61は、室内機22の吹出口の正面方向を基準として、時計回り又は反時計回りに角度を変化させることで、室内機22から送出される気流の方向を床面に対して平行に変化させる。左右フラップ61の角度に対応して変化する気流の方向が左右風向である。以下では、左右風向の角度について、室内機22の吹出口の正面方向を基準として、時計回りの角度をプラスの値で表し、反時計回りの角度をマイナスの値で表す。
上下フラップ62は、室内機22の吹出口において、重力方向を基準として重力方向から水平方向への角度を変化させることで、室内機22から送出される気流の方向を変化させる。この場合、重力方向を0°とすると、水平方向は90°である。上下フラップ62の角度に対応して変化する気流の方向が上下風向である。上下風向を示す角度の表示方法は、重力方向を0°とし、水平方向を90°とする場合に限らず、重力方向を90°とし、水平方向を0°としてもよい。つまり、水平方向を0°とする場合、俯角が上下風向を示す角度に相当する。
コントローラ23は、例えば、マイクロコンピュータである。コントローラ23は、図に示さない信号線を介して、圧縮機51、四方弁52、室外ファン57、絞り装置54、室内ファン58及び風向調節部59と接続される。コントローラ23は、ユーザ又は管理者が室内機22のオン及びオフを切り換えたり、設定温度及び風量等を手動で設定変更したりするための装置である。コントローラ23は、リモートコントローラであってもよい。
コントローラ23は、冷媒回路50を循環する冷媒の冷凍サイクルを制御する。コントローラ23は、暖房運転および冷房運転の運転モードに対応して、冷媒回路50における冷媒の流通方向が切り替わるように四方弁52を制御する。また、コントローラ23は、センサ3によって計測される室内の温度および湿度がそれぞれの設定値と予め決められた範囲で一致するように、圧縮機51の運転周波数、絞り装置54の開度及び室外ファン57の回転数を制御する。室内の温度および湿度の設定値はユーザによって設定される。コントローラ23は、一定時間間隔で、空調機2の運転状態を示す空調運転データを、ネットワーク4を介して空調制御装置1に送信する。一定時間間隔は、例えば、5分である。
また、コントローラ23は、空調制御装置1から制御指令を受信すると、制御指令にしたがって、室内ファン58の回転数と、風向調節部59の左右フラップ61の角度及び上下フラップ62の角度とを制御する。室内ファン58の回転数に対応して風量及び風速が調整される。左右フラップ61の角度に対応して左右風向が調整され、上下フラップ62の角度に対応して上下風向が調整される。
運転モードが暖房運転の場合、熱源側熱交換器53において冷媒が吸熱し、負荷側熱交換器55において冷媒が室内の空気と熱交換して放熱することで、室内の空気が暖められる。一方、運転モードが冷房運転の場合、熱源側熱交換器53において冷媒が放熱し、負荷側熱交換器55において冷媒が室内の空気と熱交換することで、室内の空気が冷却される。
次に、図1に示す空調機2の適用事例について説明する。住宅向けの空調システムでは、1室に1台の室内機22が設置されることが多い。例えば、ルームエアコンは空調機2の代表例である。空調機2は、室外機1台に対して室内機22が複数台接続されるルームエアコンであってもよい。
また、空調機2は、オフィスビル等で用いられるビル用マルチエアコンであってもよい。さらに、空調システムは、大規模ビルの全館空調に用いられるセントラル空調システムであってもよい。空調システムは、サーバ室及び倉庫などに設置され、対物空調を行う空調システムであってもよい。これらの構成は空調機2及び空調機2を含む空調システムの一例であり、空調機2の種類は、上述の構成に限定されるものではない。また、空調対象空間も上述の部屋及び建物などの空間に限定されるものではない。
次に、図1に示すセンサ3について説明する。センサ3は、物理量を計測するセンサである。センサ3は、一定時間間隔で、計測値であるセンサデータを、ネットワーク4を介して空調制御装置1に送信する。一定時間間隔は、例えば、5分である。センサ3は、1つであってもよく、複数であってもよい。図1は、センサ3が複数のセンサ3-1~3-n(nは2以上の整数)を有する場合を示す。センサ3は、室内及び室外の環境の情報を取得する。センサ3は、温度、湿度、放射温度、熱画像及び気流速度等を計測するセンサである。センサ3が赤外線センサを含む場合、熱画像は赤外線センサによって取得される。
図1に示す構成例においては、センサ3が空調機2とは別に設けられる場合を示しているが、センサ3が空調機2に設けられていてもよい。例えば、室内の空気の温度である室温を計測するセンサ3が室内機22に設けられ、室外の空気の温度である外気温を計測するセンサ3が室外機21に設けられていてもよい。なお、外気温は、センサ3が空調制御装置1に送信する場合に限らない。天気予報をインターネット等のネットワークを介して提供するサーバ(図示せず)が、外気温の情報を空調制御装置1に送信してもよい。
ネットワーク4は、空調制御装置1と、空調機2及びセンサ3とを接続する通信用のネットワークである。ネットワーク4における通信手段は、有線でも、無線でもよく、又は有線と無線との組み合わせであってもよい。また、ネットワーク4を介して行われる通信の通信プロトコルは、特に限定されず、一般に公開されている汎用プロトコルでもよい。ネットワーク4の通信範囲は、LAN(Local Area Network)等の狭い範囲であってよく、インターネット等の広い範囲であってもよい。さらに、ネットワーク4が空調機2の製造会社によって運用される専用線である場合、ネットワーク4で使用される通信プロトコルは専用プロトコルであってもよい。
図1及び図3を参照して、空調制御装置1の構成を説明する。図3は、実施の形態1に係る空調制御装置の一構成例を示すブロック図である。空調制御装置1は、空調機2を制御する情報処理装置である。空調制御装置1は、記憶装置13と、演算装置14と、受信装置11と、送信装置12とを有する。
受信装置11は、空調機2から一定時間間隔で空調運転データを取得し、取得したデータを記憶装置13に記憶させる。受信装置11は、センサ3から一定時間間隔でセンサデータを取得し、取得したデータを記憶装置13に記憶させる。一定時間間隔は、例えば、5分である。本実施の形態1では、受信装置11が空調機2及びセンサ3のそれぞれからデータを取得する時間間隔が同じ場合で説明するが、空調機2からデータを取得する時間間隔とセンサ3からデータを取得する時間間隔とが異なっていてもよい。送信装置12は、演算装置14によって空調機2への制御指令が決定されると、決定された制御指令を空調機2に送信する。
記憶装置13は、解析条件リスト131と、機器及び空間情報132と、気流解析モデル133と、パターンデータ134と、目標条件135と、空調運転データ36及びセンサデータ37を含む計測データ136とを記憶する。記憶装置13は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)である。記憶装置13は半導体メモリであってもよい。
図3に示す記憶装置13が記憶する情報について、図4~図6を参照して説明する。図4は、図3に示す解析条件リストの一例を表すイメージ図である。図5は、図4に示す解析条件のうち、空調機の運転状態に関する吹出条件の一例を表すイメージ図である。図6は、図4に示す解析条件のうち、負荷条件の一例を表すイメージ図である。
解析条件リスト131には、吹出条件と負荷条件との組合せからなる解析条件が複数設定されている。図4に示す例では、解析条件の識別子に対応して、パターン名、運転モード、優先度、負荷条件、吹出条件及びパターン生成状態が記載されている。パターン生成状態は、解析条件によって気流解析が行われ、気流解析の結果に基づいてパターンデータが生成されているか否かを示す。パターンデータについては後で詳しく説明する。
図4に示すように、各解析条件には優先度が付されている。本実施の形態1では、優先度が正の整数で表される。例えば、最も高い優先度に1が割り当てられ、最も低い優先度に10が割り当てられる。優先度として、各解析条件に対して、重複しない一意の整数が付されてもよく、重複する整数が付されてもよい。例えば、優先度が1の解析条件が複数あってもよく、優先度が1の解析条件が1つであってもよい。
各解析条件に付される優先度は、例えば、空調運転データ36に基づいて設定される。空調機2の過去の運転状態のうち、運転状態の発生頻度が高いほど、その運転状態に対応する解析条件に対して高い優先度が付される。発生頻度は、過去の一定期間(3カ月間)など予め決められた期間に記憶装置13が記憶する運転状態の実績データを基に算出される。発生頻度の具体例を説明する。説明を簡単にするために、運転状態の発生頻度に大きく影響する条件が吹出条件の場合とし、例えば、次のようにして発生頻度を求める。実績データの中で吹出口における温度、風量及び風向の変数毎に設定値と一致する発生回数をカウントする。そして、これらの発生回数のうち、これら3つの各変数がそれぞれの設定値と一致する発生回数を発生頻度とする。室内機22が複数の吹出口を有する場合、吹出口毎に発生頻度が算出される。
吹出条件には、圧縮機51の状態、並びに室内機22の吹出口における吹出風速及び吹出風向などの条件が設定されている。圧縮機51の状態とは、オン又はオフの状態である。吹出風向は左右風向及び上下風向を含む情報である。吹出条件に、吹出風量及び吹出温度が含まれていてもよい。室内機22に設けられる吹出口は1つでも複数でもよく、また、複数台の室内機22が共通の空調対象空間となる部屋に設置されてもよい。室内機22に複数の吹出口が設けられている場合、吹出条件は、吹出口ごとに設定される吹出条件の組合せで構成される。複数台の室内機22が部屋に設置されている場合、吹出条件は、各室内機22の吹出口ごとに設定される吹出条件の組み合わせで構成される。
負荷条件は、室内への熱の流入及び室内からの熱の流出に関する条件である。例えば、負荷条件には、境界条件、熱通過条件及び熱発生条件が設定されている。境界条件は、空調機2が設置される部屋における壁面などの境界面から、室内と室外との温度差などによって発生する熱の流入及び流出に関する条件である。熱通過条件は、窓及び扉などの開口部から室内への熱の流入及び流出に関する条件である。熱発生条件は、人体及びOA機器などに起因して室内で発生する発熱量に関する条件である。
図6は、負荷条件の一例として、空調対象空間への熱の流入及び流出に関する条件を示すテーブルである。図6に示す負荷条件は、境界条件、熱通過条件及び熱発生条件の一部を示す。負荷条件のテーブルには、壁の表面温度、天井の表面温度及び床の表面温度のそれぞれの値が、負荷条件の識別子に対応して設定されている。図6では、壁の表面温度を壁温度Twと表し、天井の表面温度を天井温度Tcと表し、床の表面温度を床温度Tfと表している。負荷条件H1の場合、壁温度Tw=15℃、天井温度Tc=25℃及び床温度Tf=15℃が設定されている。図6において、例えば、Tw=15℃の表記は、壁温度が15℃と一致している場合に限らず、壁温度が15℃を中心値として±ΔTの許容範囲に属する場合であってもよい。ΔTは、例えば、2℃である。
図7は、優先度を数値範囲によって管理する場合のイメージ図である。図7に示す例では、優先度が必須条件と追加条件との2つに分けて設定され、管理されている。必須条件及び追加条件のそれぞれに上限優先度及び下限優先度が設定されている。必須条件には、気流制御を開始できる解析条件の優先度の範囲が設定されている。具体的に説明すると、必須条件は、上限優先度が付された解析条件から下限優先度が付された解析条件まで気流解析が行われると、気流制御を開始できることを表している。追加条件には、気流制御開始後に気流解析が行われる解析条件の優先度の範囲が設定されている。具体的には、追加条件は、気流制御が開始された後、上限優先度が付された解析条件から下限優先度が付された解析条件まで、気流解析及びその解析結果の蓄積を気流制御と並行して実施できることを表している。
図7に示す例では、必須条件として、上限優先度に整数の1が設定され、下限優先度に整数の3が設定されている。この場合、1以上3以下の優先度が付された解析条件を対象とした気流解析が完了すると、気流制御を開始できる。また、追加条件として、上限優先度に整数の4が設定され、下限優先度に整数の10が設定されている。この場合、4以上10以下の優先度が付された解析条件については、気流制御が開始された後、気流解析及びその解析結果の蓄積を気流制御と並行して実施できる。図7に示す例は、必須条件の上限優先度が1であり、下限優先度が3の場合を示しているが、下限優先度が上限優先度と同じ1であってもよい。
機器及び空間情報132は、気流解析モデル133を作成するために必要な情報であり、空間情報及び機器情報で構成される。空間情報は、空調機2が設置される空調対象空間に関する情報である。例えば、空間情報は、空調対象空間の部屋に関して、部屋の形状と、窓、扉及び什器等の配置と、壁面の熱特性を表す断熱性能とを含む情報である。機器情報は、空調機2の性能に関する情報である。例えば、機器情報は、空調機2の吹出口の位置と、空調機2の能力及び効率と、設定可能な吹出温度、風量及び風向とを含む情報である。ここに挙げた情報は一例であり、機器及び空間情報132は、これらの情報に限らない。
気流解析モデル133は、例えば、CFD(Computational Fluid Dynamics:数値流体力学)解析手法等に用いるモデルである。気流解析モデル133は、機器及び空間情報と、解析条件リストにおける解析条件とに基づいて作成される。
図8は、図3に示すパターンデータの一例を表すイメージ図である。パターンデータは、気流解析の結果に基づいて作成され、空調対象空間内の温度及び風速などの環境の分布の傾向を示すデータである。図3に示すパターンデータ134は、複数のパターンデータが記録されたテーブルなどの情報を意味する。図8に示すパターンデータの生成方法は、後で説明する。
目標条件135は、空調対象空間に対して空調機2の運転によって形成される環境の目標に関する設定条件である。目標条件135は、例えば、温度及び風速の要素について、空調対象空間が満たすべき許容範囲の上限値及び下限値などである。目標条件135は、1つの要素に関する設定条件であってもよく、複数の要素に関する設定条件であってもよい。例えば、複数の要素が組み合わされる吹出条件について、目標条件135が設定されてもよい。また、目標条件135は、各要素について予め目標値が決められていてもよく、リモートコントローラ(図示せず)を介してユーザによって設定されてもよい。
ここで、目標条件135と高い優先度が付される解析条件との違いを説明する。目標条件135は、空調対象空間から導き出せる理想的な環境又はユーザが快適と考える理想的な環境を作るための設定条件である。これに対し、高い優先度が付される解析条件は、空調対象空間の現在の環境に対応して、目標条件135の環境を形成するために必要な気流制御を行うために気流解析を優先的に行う解析条件である。
空調運転データ36は、例えば、設定温度等の設定値、風量、左右風向及び上下風向等の運転状態に関する情報と、室温、外気温、冷媒温度及び冷媒流量等の空調制御に用いられる情報である。空調制御に用いられる情報は、空調機2に設けられたセンサ3によって計測される。
センサデータ37は、室内に設置された温度センサ等のセンサ3によって計測されるデータである。センサ3が空調機2に設けられている場合、空調運転データ36がセンサデータ37を含んでいてもよい。
次に、図3に示した演算装置14の構成を説明する。演算装置14は、モデル作成部141と、解析条件毎に気流解析を行う気流解析部142と、解析結果からパターンデータを生成するパターン生成部143と、パターンデータ又は解析結果に基づいて空調機2の気流を制御する気流制御部144とを有する。
モデル作成部141は、気流解析に用いるモデルを作成する。まず、モデル作成部141は、機器及び空間情報に基づいて、部屋形状と、窓及び什器の配置と、空調機2の吹出口の位置とを指定した形状データを作成し、解析対象領域を複数の小空間に分割する処理を行う。さらに、モデル作成部141は、解析条件に基づいて、壁面から解析対象領域内への熱の流入及び流出に関する条件と、什器の位置を考慮した人体発熱及びOA機器発熱等による発熱条件と、吸入口の位置における流入温度及び3次元の流入風速の吸入条件と、並びに吹出口における流出風量等の吹出条件とを設定する。
気流解析部142は、CFD解析手法等により気流解析モデルを対象に計算を行い、空調対象空間である室内の温度及び風速の分布を求める。例えば、気流解析部142は、空調対象空間を多数の微小領域に分割し、各微小領域の温度及び風速を、気流解析モデルを用いて計算する。
CFD解析に用いる流体の支配方程式は、例えば、以下のようになる。
Figure 0007042973000001
Figure 0007042973000002
Figure 0007042973000003
ここで、uは3次元の速度ベクトル、tは時間、pは圧力、ρは密度、μは粘性係数、ρ0は基準密度、gは重力加速度、Cpは定圧比熱、Tは温度、kは熱伝導率、Qは内部発熱量である。
式(1)は、流体の質量保存を表す連続の式である。式(2)は、運動量保存を表す非圧縮性ナビエ・ストークス方程式である。式(3)は、エネルギー方程式である。気流解析部142は、これらの式(1)~(3)を適切な初期値及び境界条件の下で解くことで、分割された各領域の温度及び風速等を算出する。この場合、空調機2の空調運転データ36及びセンサデータ37は、気流解析における初期値及び境界条件値として用いられる。
気流解析モデルに含まれる解析条件には優先度が付されており、気流解析部142は、この優先度の順番にしたがって気流解析を行う。予め決められた優先度が付された解析条件の気流解析が完了した後、気流制御を開始できる状態になる。その後、一定時間間隔(例えば、5分間隔)で気流制御が気流制御部144によって実行されるが、その間、気流解析部142は、気流解析を行っていない解析条件に対して、計算を一時中断してもよく、並列処理により計算を継続してもよい。
例えば、空調機2の過去の運転状態のうち、発生頻度の高い運転状態に対応する解析条件に対して高い優先度が付されている場合、運転実績の高い運転状態に対して、気流制御部144は、早期の段階に気流解析を用いた気流制御を開始できる。この場合、過去に運転実績のある運転状態のうち、最も効率のよい運転を空調機2に早期に開始させることができる。一方、運転実績が低い運転状態に対しては、気流制御が開始された後も気流解析部142が継続して気流解析を行うことで、運転実績の低い運転状態に対応する解析条件による解析結果が蓄積される。その後、気流制御部144は、運転実績の低い運転状態も気流制御の選択肢に含めることができるようになる。
パターン生成部143は、気流解析結果に統計処理を行うことで、空調対象空間の環境の分布の傾向を気流解析結果よりも少ない変数で表現するパターンデータを生成する。記憶装置13は、生成されるパターンデータを記憶することで、気流解析結果の状態で記憶する場合よりも、記憶するデータ容量を削減できる。図8は、パターンデータの例を示す図である。変数の一例として温度の場合で説明すると、パターン生成部143は、次のようにしてパターンデータを生成する。
はじめに、パターン生成部143は、空調対象空間となる部屋を複数の小領域に区分けし、各小領域の温度の計測値のうち、居住者が存在する可能性のある領域の温度の計測値を抽出する。居住者が存在する可能性のある領域は、例えば、床面から床上1.1mの高さまでの領域である。次に、パターン生成部143は、予め設定された温度の上限値及び下限値と、温度範囲の分割数とを基に、複数の温度範囲を設定する。そして、パターン生成部143は、各温度範囲に含まれる小領域を床面に平行な面に投影し、投影した面の面積の割合の合計が100%になるように、温度分布を示すパターンデータを生成する。
図8を例に説明すると、温度の範囲が、下限が20℃、上限が30℃、温度の区分け単位が1℃の場合、20℃以上21℃未満の第1区分、21℃以上22℃未満の第2区分、・・・、及び29℃以上30℃未満の第10区分からなる10区分に設定される。パターンデータは、温度範囲が10区分に分割される場合、居住者が存在する可能性のある領域のうち、各温度範囲に属する小領域がどの程度の割合を占めているか発生率(%)を表す。
図8を参照して、パターンによってパターンデータが異なることを説明する。パターン名がpattern001のパターンデータは、第5区分の発生率が44.43%であり、第7区分の発生率が9.7%である。これに対して、パターン名がpattern002のパターンデータは、第5区分の発生率が5.26%であり、第7区分の発生率が40.16%である。パターン名がpattern002のパターンの方が、パターン名がpattern001のパターンよりも室温が高いことがわかる。
図8を参照して説明したパターンデータの生成方法は、一例であり、その他の方法であってもよい。また、変数は温度の場合に限らず、変数が風速、湿度及び快適性指標等の他の要素に対しても、パターン生成部143は、変数が温度の場合と同様にパターンデータを生成できる。変数の数は1つに限らず、複数であってもよい。パターンデータは、解析結果における室内の温度、湿度、風速及び快適性指標のうち、いずれか1つ以上に基づく度数分布で表現される。気流解析による結果をパターンデータに置き換えることで、解析結果のデータサイズを圧縮し、記憶装置13の記憶容量を削減することができる。
気流制御部144は、気流制御可否判定部41と、運転状態決定部42と、制御指令変換部43とを有する。気流制御可否判定部41は、パターン生成部143によるパターンデータの生成状態に基づいて、気流制御を開始できるか否かを判定する。パターンデータは、優先度が付された解析条件に対応して生成される。気流制御可否判定部41は、優先度が高く設定された解析条件に対応するパターンデータの生成が全て完了している場合、気流制御を開始できると判定する。
運転状態決定部42は、気流制御可否判定部41が気流制御を開始できると判定した場合、計測データ136に基づいて、生成された複数のパターンデータの中から目標条件に最も近い環境を実現するパターンを選択し、運転状態を決定する。
制御指令変換部43は、運転状態決定部42によって決定された運転状態を空調機2に対して実際に指令を与える制御指令に変換する。そして、制御指令変換部43は、制御指令を空調機2に送信する。
なお、本実施の形態1においては、気流制御可否判定部41が気流制御を開始できるか否かを判定する際、パターンデータの生成状態に基づいて判定する場合で説明するが、気流解析部142による解析結果の生成状態に基づいて判定してもよい。
また、優先度の設定方法として、一定期間における運転状態の発生頻度を用いる方法を説明したが、この方法に限らない。複数の運転状態のうち、ユーザによって優先度の高い運転状態が選択されてもよい。また、空調機2の運転可能な範囲に対して等間隔に優先度の高い運転状態を予め設定するなど、ランダムに優先度の高い運転状態を設定してもよい。
さらに、優先度の別の設定方法の一例を説明する。例えば、予め空調機2の運転状態の選択可能な範囲を複数の範囲に区分けし、区分けされた各範囲において、代表的な1つの運転状態に高い優先度を付し、その他の運転状態に代表的な運転状態の優先度よりも相対的に低い優先度を付すことが考えられる。この場合、早期に代表的な条件の中から最適な運転状態が決定でき、次第にその他の条件にも選択可能な運転状態の範囲を拡大していくことができる。
運転状態の選択可能な範囲の一例を説明する。ここでは、運転状態が室内機22の吹出口の上下風向の場合で説明する。重力方向を角度0°とし、水平方向を角度90°とし、上下風向の選択可能な範囲を角度0°~90°の範囲とし、1°単位で上下風向を設定できるものとする。この場合において、運転状態の選択可能な範囲を3区分に分割する。3区分は、0°以上30°未満の第1区分と、30°以上60°未満の第2区分と、60°以上90°以下の第3区分である。第1区分において、代表値として角度15°に高い優先度が割り当てられ、その他の角度には代表値の優先度よりも相対的に低い優先度が割り当てられる。第2区分において、代表値として45°に高い優先度が割り当てられ、その他の角度に代表値の優先度よりも相対的に低い優先度が割り当てられる。第3区分において、代表値として75°に高い優先度が割り当てられ、その他の角度に代表値の優先度よりも相対的に低い優先度が割り当てられる。
この例の場合、気流解析部142は、上下風向の角度が15°、45°および75°の解析条件について優先的に気流解析を実行する。その後、気流解析部142は、上下風向の角度が15°、45°および75°以外の角度の解析条件について気流解析を実行する。区分けされた各範囲の中で代表的な運転状態に対して気流解析が完了した段階で気流制御を開始でき、代表的な運転状態の中から最も効率のよい運転を行うことができる。
ここで、図3に示した空調制御装置1の演算装置14のハードウェアの一例を説明する。図9は、図3に示した演算装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。演算装置14の各種機能がハードウェアで実行される場合、図3に示した演算装置14は、図9に示すように、処理回路80で構成される。図3に示した、モデル作成部141、気流解析部142、パターン生成部143及び気流制御部144の各機能は、処理回路80により実現される。
各機能がハードウェアで実行される場合、処理回路80は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものに該当する。モデル作成部141、気流解析部142、パターン生成部143及び気流制御部144の各部の機能のそれぞれを処理回路80で実現してもよい。また、モデル作成部141、気流解析部142、パターン生成部143及び気流制御部144の各部の機能を1つの処理回路80で実現してもよい。
また、図3に示した演算装置14の別のハードウェアの一例を説明する。図10は、図3に示した演算装置の別の構成例を示すハードウェア構成図である。演算装置14の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図3に示した演算装置14は、図10に示すように、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ81及びメモリ82で構成される。モデル作成部141、気流解析部142、パターン生成部143及び気流制御部144の各機能は、プロセッサ81及びメモリ82により実現される。図10は、プロセッサ81及びメモリ82が互いにバス83を介して通信可能に接続されることを示している。
各機能がソフトウェアで実行される場合、モデル作成部141、気流解析部142、パターン生成部143及び気流制御部144の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ82に格納される。プロセッサ81は、メモリ82に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
メモリ82として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable ROM)及びEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリが用いられる。また、メモリ82として、RAM(Random Access Memory)の揮発性の半導体メモリが用いられてもよい。さらに、メモリ82として、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)及びDVD(Digital Versatile Disc)等の着脱可能な記録媒体が用いられてもよい。
次に、本実施の形態1の空調制御装置1の動作を説明する。図11は、実施の形態1に係る空調制御装置の動作手順の一例を示すフロー図である。図11に示すフロー開始のトリガーは、例えば、運転を開始したことを示す運転開始通知信号を空調機2から空調制御装置1が受信することである。この場合、空調機2のコントローラ23は、運転を開始したとき、運転開始通知信号を空調制御装置1に送信する。
ステップST11において、気流制御可否判定部41は、気流制御を開始できるか否か判定する。例えば、気流制御可否判定部41は、予め決められた優先度よりも高い優先度が付された解析条件による気流解析の結果を基にパターン生成部143によってパターンデータの生成が完了しているか否かを判定する。ステップST11の判定の結果、優先度の高い解析条件に対応するパターンデータの生成が完了している場合、気流制御可否判定部41は、気流制御を開始できると判定し、ステップST12に進む。一方、ステップST11の判定の結果、優先度の高い解析条件に対応するパターンデータの生成が完了していない場合、気流制御可否判定部41は、ステップST11に戻る。
ステップST12において、気流制御部144は、気流制御実行周期のタイミングか否かを判定する。気流制御部144は、気流制御実行周期のタイミングであると判定した場合、ステップST13に進む。気流制御部144は、気流制御実行周期のタイミングでないと判定した場合、ステップST12に戻る。気流制御実行周期は、例えば、5分間隔などの一定の周期である。
気流制御部144が気流制御を実行するためにステップST13の処理に移行すると、気流解析部142は、残りの解析条件についても優先度の高い解析条件から順に気流解析を継続する。気流制御と並行して気流解析が行われることで、優先度が比較的低く設定された解析条件の気流解析の結果も時間の経過とともに記憶装置13に蓄積される。優先度の低い解析条件による気流解析の結果も早い段階で利用することができ、より精度の高い気流制御を行うことができる。
ステップST13において、気流制御部144は、空調運転データ36及びセンサデータ37を記憶装置13から取得する。ここで取得されるデータは、現在の時刻に最も近い時刻に空調機2及びセンサ3から取得されたデータである現在データに限らない。記憶装置13から取得されるデータは、過去に記憶装置13に記憶された空調運転データ36及びセンサデータ37からなる過去データであってもよい。
ステップST14において、気流制御部144は、パターン生成部143による生成済みのパターンデータから、予め設定された目標値に最も近い状態を実現するパターンを選択する。ステップST15において、運転状態決定部42は、ステップST14で選択されたパターンに対応する空調機2の吹出条件を参照し、空調機2の運転状態を決定する。ステップST16において、制御指令変換部43は、ステップST15で決定された運転状態を、実際に空調機2に対して指令を与える制御指令に変換し、制御指令を空調機2に送信する。
ステップST17において、気流制御部144は、終了条件が満たされているか否かを判定する。終了条件が満たされている場合、気流制御部144は処理を終了する。一方、ステップST17の判定の結果、終了条件が満たされていない場合、気流制御部144は、ステップST12に戻る。終了条件は、例えば、空調機2の停止である。この場合、空調機2のコントローラ23は、ユーザ又は管理者によって空調機2の運転停止の指示が入力されると、空調機2の運転を停止するとともに、空調機2の運転を停止したことを示す停止通知信号を空調制御装置1に送信する。終了条件は、空調機2の停止の場合に限らず、空調機2の運転開始から予め設定された時間に到達したことを条件としてもよい。予め設定される時間は、空調機2の運転が安定状態になる時間である。
次に、図11に示したステップST11における気流解析部142、パターン生成部143及び気流制御部144による動作を、図12を参照して説明する。図12は、図11に示したステップST11における動作手順の一例を示すフロー図である。ここでは、解析条件に付される優先度を整数kとする。また、複数にランク付けされる優先度kのうち、最も高い優先度を1とする。k=1は図7に示す必須条件の上限優先度に相当する。複数にランク付けされる優先度kのうち、図7に示す必須条件の下限優先度をkLとする。
気流解析部142は、読み出し対象の解析条件の優先度kに最も高い優先度である1が設定されると(ステップST31)、優先度k=1が付された解析条件を記憶装置13から読み出して気流解析を実行する(ステップST32)。続いて、パターン生成部143は、解析結果からパターンデータを生成する(ステップST33)。さらに、パターン生成部143は、生成したパターンデータを記憶装置13に保存する(ステップST34)。気流制御可否判定部41は、優先度kが下限優先度kLと一致するか否かを判定する(ステップST35)。ステップST35の判定の結果、優先度kが下限優先度kLと一致しない場合、気流制御可否判定部41は、現在の優先度kに1を加算した値を新たな優先度kに設定し(ステップST36)、ステップST32に戻る。
一方、ステップST35の判定の結果、優先度kが下限優先度kLと一致する場合、気流制御可否判定部41は、気流制御を実行できると判定する(ステップST37)。なお、同じ優先度kが付された解析条件が2以上ある場合、気流制御部144は、2以上の解析条件毎にステップST32~ST34を実行した後、ステップST35に進む。
このようにして、優先度の高い気流解析を優先的に実行することで、主要な吹出条件を含む解析条件の気流解析が完了する早期の段階に空調制御を開始できる。
次に、図11に示したステップST15における運転状態決定部42の動作を説明する。図13は、図11に示したステップST15における動作手順の一例を示すフロー図である。図13を参照して、運転状態決定部42によるパターン選択処理を説明する。
ここでは、説明の便宜上、次のような構成及び条件の場合で説明する。空調機2は1台の室内機22を有し、室内機22に設けられた吹出口の数は1つである。計測データ136のうち、空調運転データ36は、空調機2のオン又はオフの状態、冷房運転又は暖房運転を示す運転モード、設定温度、吹出風速、上下風向及び左右風向のデータを含む。センサ3は赤外線センサであり、センサデータ37は、赤外線センサの熱画像から取得される壁表面温度、天井表面温度及び床表面温度のデータを含む。
また、解析条件のうち、負荷条件は壁表面温度、天井表面温度及び床表面温度であり、吹出条件は、室内機22に設けられた1つの吹出口における、吹出温度、並びに気流の上下風向及び左右風向である。気流解析で計算される対象は温度及び風速である。目標条件として、空調対象空間の部屋において、予め決められた高さの平面における風速及び温度のそれぞれに対して上限値及び下限値が設定されている。
ステップST21において、運転状態決定部42は、次のようにして、現在の運転状態に近似したパターンである現在状態パターンを選択する。運転状態決定部42は、空調機2のオン又はオフの状態、運転モード、吹出風速、上下風向、左右風向を空調運転データ36から取得し、取得した空調機2の運転状態と一致する吹出条件を、解析条件における吹出条件から選択する。次に、運転状態決定部42は、センサデータ37から、壁表面温度、天井表面温度及び床表面温度を取得し、取得した天井表面温度から床表面温度を減算することで、天井表面温度と床表面温度との温度差である上下温度差を求める。さらに、運転状態決定部42は、解析条件における負荷条件についても、天井温度から床温度を減算して上下温度差を求め、この上下温度差と、壁温度をそれぞれセンサデータ37から取得した値と比較して、最も近い負荷条件を決定する。ここで、決定された吹出条件及び負荷条件を含む解析条件に対応するパターンデータが一意に決まる。運転状態決定部42は、一意に決まったパターンデータを現在の室内環境推定値となる現在状態パターンとする。
ステップST22において、運転状態決定部42は、次のようにして、現在状態パターンから吹出風速、上下風向及び左右風向を変更した場合の室内環境の推定値として候補となるパターンである候補パターンを抽出する。運転状態決定部42は、空調運転データ36を参照して、空調機2のオン又はオフの状態と運転モードとが一致し、吹出風速、上下風向及び左右風向が異なる複数の吹出条件を選択する。続いて、運転状態決定部42は、選択した複数の吹出条件のうち、いずれかの吹出条件と同一の吹出条件と、ステップST21で決定した負荷条件と同一の負荷条件とを含む複数の解析条件を、解析条件リストの中から抽出する。運転状態決定部42は、抽出された解析条件に対応するパターンを候補パターンとする。候補パターンは、1つの場合があるが、複数の場合もある。
ステップST23において、運転状態決定部42は、ステップST21で決定した現在状態パターン及びステップST22で決定した候補パターンのそれぞれについて、評価値を計算する。ここで、評価値の一例を説明する。パターンデータにおける温度及び風速のそれぞれの変数について予め設定された温度範囲に含まれる領域の割合を算出し、各変数の割合に対して重み係数を乗じて合計した値を評価値とする。
重み係数は予め複数設定されている。この場合、運転状態決定部42は、空調機2の運転状態が過渡状態にあるか、安定状態に到達しているかを判定し、運転状態に対応して使用する重み係数を変更してもよい。過渡状態とは、空調機2の起動直後等の非定常過程にある状態である。空調機2の運転状態は、例えば、起動開始からの経過時間が予め決められた閾値時間以上であるか否かによって判定される。運転状態決定部42は、空調機2の起動開始からの経過時間が閾値時間未満である場合、空調機2の運転状態は過渡状態と判定し、空調機2の起動開始からの経過時間が閾値時間以上である場合、空調機2の運転状態は安定状態と判定する。運転状態に対応して重み係数を変更することで、空調機2の起動直後は目標値への到達速度が優先され、空調機2の安定後は快適性が優先され、空調機2の状況に応じた気流制御を行うことができる。
空調機2の運転状態の判定は、上述の判定方法に限らない。運転状態決定部42は、空調機2から吸込み温度及び設定温度の情報を取得し、吸込み温度と設定温度との温度差と予め決められた閾値温度とを比較して、空調機2の運転状態を判定してもよい。運転状態決定部42は、吸込み温度と設定温度との温度差が閾値温度以上である場合、空調機2の運転状態は過渡状態と判定し、吸込み温度と設定温度との温度差が閾値温度未満である場合、空調機2の運転状態は安定状態と判定する。
また、上述の評価値の計算方法は一例であり、その他の計算方法によって計算してもよい。また、評価対象は、温度に限らず、風速であってもよく、温度及び風速以外の要素であってもよい。評価対象を、例えば、気流解析結果から室内の複数の位置における上下温度差等のパターンとして、パターンの計算値を記憶装置13に記憶させ、この計算値を評価値としてもよい。
また、気流解析の解析結果又はパターンデータは、実際の条件と完全に一致する場合があるが、誤差が含まれることもある。そのため、運転状態決定部42は、空調運転データ及びセンサデータの一方又は両方の計測値を用いて、解析結果又はパターンデータを補正し、補正した解析結果又はパターンデータを使用してもよい。例えば、空調機2の吸込口に吸い込まれる空気の温度である吸込み温度を計測するセンサ3が設けられ、運転状態決定部42は、吸込み口に設けられたセンサ3から計測値の情報を取得する。そして、運転状態決定部42は、解析結果又はパターンデータから吸込み温度に相当する温度の情報を取得し、解析結果又はパターンデータから取得した温度と計測値との差分値を用いて、解析結果又はパターンデータを補正する。解析結果又はパターンデータを補正することで、この補正が実際の室内に実行される気流制御に反映され、室内の温度が補正される。これにより、解析条件と実際の条件との違いに起因する誤差が修正され、精度の高い気流制御を行うことができる。
ステップST24において、運転状態決定部42は、次のようにして、空調機2の運転状態を決定する。運転状態決定部42は、ステップST23で算出した複数の候補パターンの評価値のいずれもが現在状態パターンの評価値を下回る場合、運転状態の変更を行わない。運転状態決定部42は、現在状態パターンの評価値よりも評価値が高い候補パターンがある場合、候補パターンに対応する吹出条件に対応する空調機2の運転状態を空調機2の運転状態の目標値に決定する。現在状態パターンの評価値よりも評価値が高い候補パターンが複数ある場合、運転状態決定部42は、評価値が最も高い候補パターンを選択し、選択した候補パターンに対応する吹出条件に対応する空調機2の運転状態を空調機2の運転状態の目標値に決定する。
このようにして、空調制御装置1は、機器及び空間情報と解析条件リストとを基に作成した気流解析モデルを対象に気流解析を行った結果をパターンデータとして蓄積する。そして、空調制御装置1は、気流制御を行う際、計測データに基づいてパターンデータの中から目標条件を満たすパターンを選択して気流制御を実行する。
解析条件リストにおける各解析条件に優先度が付されており、空調制御装置1は、優先度の高い順に気流解析を行うことで、優先度の高い条件の気流解析が完了した早期の段階に気流制御を開始できる。また、空調制御装置1は、気流制御の開始後、優先度の低い解析条件の気流解析を継続することで、次第に種々のパターンデータが蓄積され、気流制御の精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態1において、モデル作成部141は、記憶装置13に蓄積される計測データ136を用いて機械学習を行って、気流解析モデル133が空調対象空間に適合するように、気流解析モデル133を更新してもよい。これにより、気流解析の精度がさらに向上する。
本実施の形態1の空調制御装置1は、それぞれに優先度が付された複数の解析条件及び解析条件毎の気流解析の結果を記憶する記憶装置13と、空調機2を制御する演算装置14と、を有する。演算装置14は、気流解析部142、気流制御可否判定部41及び運転状態決定部42を有する。気流解析部142は、複数の解析条件のうち優先度の高い解析条件から順に気流解析を行う。気流制御可否判定部41は、気流解析部142による解析結果の生成状態に基づいて空調機2に対して気流制御を開始できるか否かを判定する。運転状態決定部42は、気流制御を開始できると気流制御可否判定部41によって判定されると、気流解析部142による解析結果に基づいて空調機2の運転状態を決定する。
本実施の形態1によれば、複数の解析条件のそれぞれに優先度が付され、高い優先度が付された解析条件から順に気流解析を行うことで、優先度の高い解析条件の気流解析が完了した早期の段階に気流制御を開始できる。空調機2の起動開始から早期に適切な気流制御が行われるため、快適な環境をユーザに早期に提供することができる。より早く空調対象空間に適した気流制御が行われるため、圧縮機51の運転周波数を無駄に変更してしまうことが抑制され、省エネルギー化を図ることができる。
従来、解析対象となる解析条件の数が多い場合、気流解析の時間を短縮するために、解析条件の数を減らし、不足する解析条件を補間処理等の手法によって補うことが考えられる。しかし、解析条件の減らし方によっては、使用頻度の高い運転状態に対応する解析条件が削除され、削除された解析条件を補間処理で補うことがある。この場合、気流解析の精度が悪化してしまうおそれがある。
これに対して、本実施の形態1の空調制御装置1は、複数の解析条件に対して解析条件の数を減らすのではなく、優先度の高い解析条件の気流解析を優先的に実行し、解析結果を基に気流制御を開始する。優先度の高い解析条件の気流解析が行われるため、気流解析の精度が損なわれることが抑制される。
また、本実施の形態1においては、気流制御の開始後、気流制御と並行して気流解析部142が優先度の低い解析条件の気流解析を行うことで、時間の経過と共に多くの解析結果が記憶装置13に蓄積される。そのため、空調制御装置1は、記憶装置13に蓄積される多くの解析条件の解析結果を用いて、ユーザに対してきめ細かな気流制御を高い精度で行うことができる。
さらに、本実施の形態1において、記憶装置13は、気流解析の結果をそのまま記憶して管理するのではなく、空調対象空間の環境の分布を示すパターンデータを記憶及び管理する。そのため、解析結果のデータサイズが圧縮され、記憶装置13の記憶容量を削減することができる。解析条件が多い場合でも、必要な記憶容量を抑制できる。その結果、本実施の形態1によれば、計算負荷及び記憶容量を削減するとともに、空調対象空間の温熱環境の分布を考慮した気流制御を早期に開始することができる。
1 空調制御装置、2 空調機、3、3-1~3-n センサ、4 ネットワーク、11 受信装置、12 送信装置、13 記憶装置、14 演算装置、21 室外機、22 室内機、23 コントローラ、36 空調運転データ、37 センサデータ、41 気流制御可否判定部、42 運転状態決定部、43 制御指令変換部、50 冷媒回路、51 圧縮機、52 四方弁、53 熱源側熱交換器、54 絞り装置、55 負荷側熱交換器、56 冷媒配管、57 室外ファン、58 室内ファン、59 風向調節部、61 左右フラップ、62 上下フラップ、80 処理回路、81 プロセッサ、82 メモリ、83 バス、131 解析条件リスト、132 機器及び空間情報、133 気流解析モデル、134 パターンデータ、135 目標条件、136 計測データ、141 モデル作成部、142 気流解析部、143 パターン生成部、144 気流制御部。

Claims (9)

  1. それぞれに優先度が付された複数の解析条件及び前記解析条件毎の気流解析の結果を記憶する記憶装置と、
    空調機を制御する演算装置と、を有し、
    前記演算装置は、
    前記複数の解析条件のうち前記優先度の高い解析条件から順に前記気流解析を行う気流解析部と、
    前記複数の解析条件のうち、前記優先度が付与された解析条件であり、気流制御を開始できる解析条件の優先度の範囲の上限優先度から下限優先度までの前記気流解析が完了している場合、前記空調機に対して気流制御を開始できると判定する気流制御可否判定部と、
    前記気流制御を開始できると前記気流制御可否判定部によって判定されると、完了した前記気流解析部による解析結果に基づいて前記空調機の運転状態を決定する運転状態決定部と、を有する、
    空調制御装置。
  2. それぞれに優先度が付された複数の解析条件及び前記解析条件毎の気流解析の結果を記憶する記憶装置と、
    空調機を制御する演算装置と、を有し、
    前記演算装置は、
    前記複数の解析条件のうち前記優先度の高い解析条件から順に前記気流解析を行う気流解析部と、
    前記気流解析部による解析結果の生成状態に基づいて前記優先度が付与された解析条件のうち気流制御を開始できる解析条件の優先度の範囲の上限優先度から下限優先度までの前記気流解析が完了している場合、前記空調機に対して気流制御を開始できると判定する気流制御可否判定部と、
    前記気流制御を開始できると前記気流制御可否判定部によって判定されると、前記気流解析部による解析結果に基づいて前記空調機の運転状態を決定する運転状態決定部と、を有し、
    前記記憶装置は、前記空調機の運転状態を示す運転データを記憶し、
    前記解析条件に付される優先度について、前記空調機の過去の運転状態のうち、運転状態の発生頻度が高いほど、前記運転状態に対応する解析条件に付される優先度が高く設定される、
    空調制御装置。
  3. 前記解析条件に付される優先度について、前記空調機の運転状態が吹出条件である場合、前記吹出条件が複数の範囲に区分され、区分けされた範囲毎の代表的な吹出条件に最も高い優先度が設定される、
    請求項1に記載の空調制御装置。
  4. 前記気流解析部は、前記気流制御可否判定部によって気流制御を開始できると判定された後も前記優先度の順に前記解析条件による気流解析を継続する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  5. 前記記憶装置は、前記空調機の運転状態を示す運転データ、及び少なくとも空調対象空間の環境を計測するセンサの計測値であるセンサデータを記憶し、
    前記運転状態決定部は、前記空調機の運転状態として、予め決められた目標条件に最も近い吹出条件を前記解析結果に基づいて決定する際、前記空調機の現在の運転状態及び前記センサデータの一方又は両方を用いて前記解析結果を補正する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  6. 前記運転状態決定部は、前記空調機の運転状態として、予め決められた目標条件に最も近い吹出条件を前記解析結果に基づいて決定する際、前記空調機の運転状態が過渡状態であるか安定状態であるかによって異なる係数を用いて前記吹出条件の評価値を算出し、算出した評価値が最も高い吹出条件を前記空調機の現在の運転状態として決定する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  7. 前記演算装置は、前記気流解析部による解析結果から空調対象空間の環境の分布の傾向を前記解析結果よりも少ない変数で表現するパターンデータを生成するパターン生成部を有し、
    前記運転状態決定部は、前記パターン生成部によって生成された前記パターンデータに基づいて前記空調機の運転状態を決定する、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  8. 前記パターンデータは、前記解析結果における前記空調対象空間の温度、湿度、風速及び快適性指標のうち、いずれか1つ以上に基づく度数分布で表現される、
    請求項7に記載の空調制御装置。
  9. 前記気流制御可否判定部は、前記パターン生成部による前記パターンデータの生成状態に基づいて気流制御を開始できるか否か判定する、
    請求項7又は8に記載の空調制御装置。
JP2021512472A 2020-10-21 2020-10-21 空調制御装置 Active JP7042973B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/039495 WO2022085100A1 (ja) 2020-10-21 2020-10-21 空調制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7042973B1 true JP7042973B1 (ja) 2022-03-28
JPWO2022085100A1 JPWO2022085100A1 (ja) 2022-04-28

Family

ID=81214524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021512472A Active JP7042973B1 (ja) 2020-10-21 2020-10-21 空調制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230332793A1 (ja)
EP (1) EP4235048A4 (ja)
JP (1) JP7042973B1 (ja)
CN (1) CN116324292B (ja)
WO (1) WO2022085100A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023188096A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 三菱電機株式会社 空調制御装置および空調制御方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004116904A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 風路特性予測装置及び風路特性予測方法
JP2010281549A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Fujitsu General Ltd 空気調和システム
JP2012063055A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Taisei Corp 空調環境モニタリングシステム
JP2016061447A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 株式会社東芝 空調制御装置、空調制御方法及びコンピュータプログラム
JP2018080887A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 株式会社東芝 パラメータ推定装置、空調システム評価装置、パラメータ推定方法およびプログラム
WO2019235109A1 (ja) * 2018-06-06 2019-12-12 三菱電機株式会社 空調制御装置、空調制御方法、及び空調制御システム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3803103B2 (ja) * 2004-05-21 2006-08-02 シャープ株式会社 イオン濃度分布の予測方法、解析装置およびイオン濃度分布の予測プログラム
KR101251873B1 (ko) * 2012-12-20 2013-04-10 동국대학교 산학협력단 지능형 제어 알고리즘을 이용한 건물 공조 제어 방법
US9784464B2 (en) * 2013-04-22 2017-10-10 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning control system and air-conditioning control method
CN106461255B (zh) * 2014-07-16 2019-05-10 三菱电机株式会社 空调控制装置以及空调控制方法
JP7019044B2 (ja) * 2018-07-04 2022-02-14 三菱電機株式会社 省エネ管理装置、省エネ管理システム、省エネ管理方法及びプログラム
CN109765797A (zh) * 2018-12-20 2019-05-17 广东美的暖通设备有限公司 一种空调节能仿真系统

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004116904A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 風路特性予測装置及び風路特性予測方法
JP2010281549A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Fujitsu General Ltd 空気調和システム
JP2012063055A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Taisei Corp 空調環境モニタリングシステム
JP2016061447A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 株式会社東芝 空調制御装置、空調制御方法及びコンピュータプログラム
JP2018080887A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 株式会社東芝 パラメータ推定装置、空調システム評価装置、パラメータ推定方法およびプログラム
WO2019235109A1 (ja) * 2018-06-06 2019-12-12 三菱電機株式会社 空調制御装置、空調制御方法、及び空調制御システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023188096A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 三菱電機株式会社 空調制御装置および空調制御方法
JP7637861B2 (ja) 2022-03-30 2025-03-03 三菱電機株式会社 空調制御装置および空調制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP4235048A1 (en) 2023-08-30
CN116324292B (zh) 2025-07-01
JPWO2022085100A1 (ja) 2022-04-28
US20230332793A1 (en) 2023-10-19
WO2022085100A1 (ja) 2022-04-28
CN116324292A (zh) 2023-06-23
EP4235048A4 (en) 2023-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6125104B2 (ja) 空調制御装置、空調制御方法、および、プログラム
JP4980407B2 (ja) 空気調和機の制御装置、冷凍装置の制御装置
JP5404556B2 (ja) 空気調和機の制御装置および冷凍装置の制御装置
CN113739390B (zh) 空调器控制方法、装置和电子设备
JP5528512B2 (ja) 制御装置、制御方法及びプログラム
CN110873446B (zh) 控制空调的方法及装置、存储介质、处理器
JP5132757B2 (ja) 制御装置、制御方法及びプログラム
JP7042973B1 (ja) 空調制御装置
CN107192085B (zh) 一种空调器制冷运行控制方法
JP6833057B2 (ja) 空気調和装置、制御方法およびプログラム
CN111397146B (zh) 空调湿度控制方法、装置、空调器及计算机可读存储介质
Shoukas et al. Performance assessment of high efficiency variable speed air-source heat pump in cold climate applications
US20250147471A1 (en) Parameter search device and parameter search method
CN109341014B (zh) 空调器及其控制方法、装置
JP2020139705A (ja) 運転制御方法、運転制御プログラムおよび運転制御装置
WO2021111617A1 (ja) 空調制御装置
JP7570538B2 (ja) 学習装置、空調制御システム、推論装置、空調制御装置、学習済みモデルの生成方法、学習済みモデル及びプログラム
TW202204832A (zh) 空調系統控制方法
JP7334019B1 (ja) 空気調和制御装置、空気調和制御方法および空気調和制御プログラム
JP7637861B2 (ja) 空調制御装置および空調制御方法
JP7668902B2 (ja) 空調システムおよび空調管理システム
JP7258172B2 (ja) 空気調和機の制御装置、空気調和機及び、プログラム
CN109186043A (zh) 壁挂式空调及其控制方法
CN114992789A (zh) 空调风口温度的检测方法、空调室内机及空调
JP2015050378A (ja) 空調制御方法および空調制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210303

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210303

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210303

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20210421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7042973

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250