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JP7015524B2 - プレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法 - Google Patents

プレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法 Download PDF

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Description

本発明は、被プレス板をプレス成形してプレス成形体を得る前段階において、プレス成形シミュレーションによってプレス成形体に割れが発生するか否かを事前に予測する方法に関する。
従来より、自動車や家電製品等に用いるプレス成形体を設計する際において、当該プレス成形体を成形するプレス金型の設計及び製作時における手戻りを出来るだけ少なくするために、コンピュータを用いたプレス成形シミュレーションによってプレス成形体の成形時において割れが発生するか否かを事前に予測する作業が行われる。
例えば、特許文献1では、被プレス板をモデル化した複数の有限要素からなるモデルデータを作成するとともに、当該モデルデータを用いてプレス成形シミュレーションによる数値解析をコンピュータ上にて行った後、各有限要素の最大主ひずみ及び最小主ひずみが成形限界線図における成形限界線より上側に位置するか否かをコンピュータが判定し、成形限界線より上側に位置する各有限要素に対応するプレス成形体の位置に割れが発生すると事前予測するようになっている。
特開2006-167766号公報
ところで、プレス成形体に成形される前の被プレス板は、鋼帯を巻き取ってなるコイルを巻き出すとともに巻出方向に所定の長さで切断したものが一般的に用いられ、プレス金型に対する被プレス板のプレス前のセット状態(コイルの巻取方向)は、材料歩留まりの向上を目的とした材料取りによって自ずと決められる。そして、プレス成形体において、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げ成形部を曲げてプレス成形体を成形するよりも、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部を曲げてプレス成形体を成形する方がプレス成形時に割れが発生し易いということが一般的に知られている。
しかし、特許文献1の如き従来のプレス成形シミュレーションによる事前評価では、プレス金型に対する被プレス板のプレス前のセット状態(コイルの巻取方向)を考慮したものにはなっておらず、被プレス板のプレス前の姿勢(コイルの巻取方向)の違いにより割れ発生の評価にばらつきが発生して本来行う必要の無かった設計変更をしなければならなくなるといった開発の手戻りが発生するおそれがあった。したがって、事前予測を行う際に、プレス金型に対する被プレス板のプレス前のセット状態(コイルの巻取方向)の違いをも反映させて開発のリードタイム短縮に大きく貢献させたいという要望があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被プレス板のコイルの巻取方向を考慮した割れ発生の予測を行うことによって、開発のリードタイム短縮に大きく貢献することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、成形が難しいとされているプレス金型に対する被プレス板のプレス前のセット状態を考慮して事前評価が行えるよう工夫を凝らしたことを特徴とする。
具体的には、被プレス板をプレス成形してプレス成形体を得る前段階において、上記被プレス板をモデル化した多数の有限要素からなるモデルデータを作成するとともに当該モデルデータを用いたプレス成形シミュレーションによる数値解析をコンピュータ上にて行って上記モデルデータにおける各有限要素の最大主ひずみε及び最小主ひずみεをそれぞれ導き出し、その後、上記各有限要素の最大主ひずみε及び最小主ひずみεが成形限界線より上側に位置するか否かを上記コンピュータが判定し、上記成形限界線より上側に位置する各有限要素に対応する上記プレス成形体の位置に割れが発生すると予測するプレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明では、鋼帯を巻き取ってなるコイルから巻き出して得た試験板の単純曲げ試験において、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げて成形した場合に対して曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げて成形した場合の限界ひずみの差分だけ上記コンピュータが上記成形限界線の全体を下方にシフトさせた修正成形限界線を算出するとともに上記各有限要素の最大主ひずみε及び最小主ひずみεが上記修正成形限界線より上側に位置するか否かを判定し、上記修正成形限界線より上側に位置する各有限要素に対応する上記プレス成形体の位置に割れが発生すると予測することを特徴とする。
また、第2の発明では、第1の発明において、上記被プレス板が980MPa級で且つ板厚が1mmのときに、実験によって導き出された上記限界ひずみの差分である-0.011だけ上記コンピュータが上記成形限界線の全体を下方にシフトさせた上記修正成形限界線を算出することを特徴とする。
本発明では、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように各曲げ成形部を曲げてプレス成形体を得るといった最も成形の難しい場合を予め想定した成形限界線の下限値をコンピュータが算出してプレス成形体に割れが発生するか否かの事前予測を行うので、もし仮に、割れが発生すると予測された場合には、金型等の設計変更が必ず必要であることが分かる一方、割れが発生しないと予測された場合には、歩留まりの向上等を目的としてコイルの巻取方向に関係なく自由に材料取りの検討を行うことができるようになる。したがって、金型の設計変更や材料取りの検討などに費やす時間が少なくなって手戻りの回数が少なくなるので、開発のリードタイム短縮に大きく貢献することができる。
本発明の実施形態に係る予測方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の予測方法を用いて成形時に割れが発生するか否かの事前予測を行うプレス成形体と該プレス成形体に成形する前の被プレス板とをそれぞれ示す概略斜視図である。 コンピュータに表示された状態を示す図2における被プレス板のモデルデータとプレス成形シミュレーションによる変形後のモデルデータとをそれぞれ示す概略斜視図である。 図2のプレス成形体の成形時における割れ発生の有無を事前予測する時に使用する成形限界線図であり、図3のプレス成形シミュレーションによる変形後のモデルデータにおける各有限要素の最大主ひずみ及び最小主ひずみをそれぞれプロットした図である。 図4のE2部に位置する点群に対応する各有限要素の位置を示したプレス成形シミュレーションによる変形後のモデルデータの斜視図である。 単純曲げ変形時における限界表面ひずみの一般的なデータである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態に係る予測方法の作業手順を示すフローチャート1である。本発明の予測方法は、図2及び図3に示すように、被プレス板2をプレス成形して目標形状である断面ハット形状のプレス成形体3にする前段階において、上記被プレス板2をモデル化した多数の有限要素A(nは自然数)からなるモデルデータD1を作成するとともに当該モデルデータD1を用いたプレス成形シミュレーションによる数値解析をコンピュータ上にて行うことによって成形時に上記プレス成形体3に割れが発生するか否かを事前に予測するものであり、6つのステップS1~S6(図1参照)を順に経ることによってプレス成形体3の成形時において割れが発生するか否かが事前に分かるようになっている。
プレス成形体3は、図2に示すように、その長手方向に沿って延び、且つ、断面が約90°に折れ曲がった形状をなす曲げ成形部3aを4つ有している。
被プレス板2は、板厚tの鋼帯を巻き取ってなるコイルから巻き出して所定の間隔に切り取ることで得られたものである。プレス成形体3の如き各曲げ成形部3aが同方向に延びる断面ハット形状の部品は、各曲げ成形部3aを曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように折り曲げてプレス成形体3を得るか(コイルの巻取方向が図2のX1方向となるように被プレス板2を金型にセットした状態で成形する)、或いは、各曲げ成形部3aを曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように折り曲げてプレス成形体3を得る(コイルの巻取方向が図2のX2方向となるように被プレス板2を金型にセットした状態で成形する)のが一般的である。
すなわち、図2の如きプレス成形体3の場合、当該プレス成形体3の長手方向に対してコイルの巻取方向が交差するように(X1方向となるように)被プレス板2を金型にセットした状態で成形するか、或いは、プレス成形体3の長手方向に対してコイルの巻取方向が沿うように(X2方向となるように)被プレス板2を金型にセットした状態で成形するようになっている。
プレス成形体3の成形時に割れが発生するか否かの事前予測には、図4に示すような成形限界線図Gを用いる。この成形限界線図Gには、略V形状をなす成形限界線L1と、該成形限界線L1の下側に位置し、且つ、当該成形限界線L1と同形状の修正成形限界線L2とがそれぞれ表示されている。
成形限界線L1は、例えば、被プレス板2の板厚がtのときに、実験によって、或いは、理論的に導き出されたものであり、プレス成形時に割れが発生するか否かをコンピュータ上にて予測するときの一般的な閾値として用いられるものである。
例えば、プレス成形体3を得る場合において、図3のモデルデータD1における各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεをコンピュータ上にてそれぞれ導き出した後、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεが成形限界線L1より上側に位置するか否かをコンピュータが判定し、成形限界線L1より上側に位置する各有限要素Aに対応するプレス成形体3の位置に割れが発生すると予測する。
また、図3のモデルデータD1における各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線L1とを比較し、全ての有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεが成形限界線L1より下側に位置する場合、プレス成形体3に割れが発生しないと予測する。
一方、修正成形限界線L2は、本発明の予測方法では、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を得る場合を想定して成形時に割れが発生するか否かを予測するときの閾値として用いられ、成形限界線L1をy=f(x)(y:最大主ひずみ、x:最小主ひずみ)と定義すると、コンピュータによってy=f(x)-α×t(α:所定の係数)と算出されたものである。
修正成形限界線L2におけるα×tは、板厚tの鋼帯を巻き取ってなるコイルから巻き出して得た試験板の単純曲げ試験において、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げて成形した場合に対して曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げて成形した場合の限界ひずみの差である。
例えば、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を得る場合において、図3のモデルデータD1における各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεをコンピュータがそれぞれ導き出した後、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεが修正成形限界線L2より上側に位置するか否かを判定し、修正成形限界線L2より上側に位置する各有限要素Aに対応するプレス成形体3の位置に割れが発生すると予測する。
また、図3のモデルデータD1における各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと修正成形限界線L2とを比較し、全ての有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεが修正成形限界線L2より下側に位置する場合、プレス成形体3に割れが発生しないと予測する。
このように、本発明の予測方法では、想定される成形限界線の下限値をコンピュータ上にて算出することによって、プレス成形体3を成形する際、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を成形する場合だけでなく、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を得る場合をも考慮した評価が行えるようになっている。
尚、修正成形限界線L2は、以下のように導き出した。
単純曲げ試験において、所定の試験板(980MPa級)を単純曲げした際の曲げ半径をR、板厚をtとすると、R/tと外側表面のひずみ量との関係が図6の曲線C1のようになることが一般的に知られている。そして、単純曲げ試験の際、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げる場合に対し、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げる場合には、曲線C1がR/tの軸方向に約-1だけずれて曲線C2の値になることも知られている。
板厚が1mmの試験板を用いた単純曲げ試験を行った際、曲げ半径R=3のときのひずみ量と曲げ半径R=4のときのひずみ量との差が0.011であった。つまり、曲げ半径Rの差が1の時、ひずみ量の差が0.011になることが分かった。したがって、成形限界線図Gで見たときに、最小主ひずみεが0のときの限界ひずみの値が-0.011×tだけ下方になるように成形限界線L1の位置をシフトさせて下限値にすれば最も厳しい割れ発生の有無の評価が可能になると考え、プレス成形体3の割れ発生有無の評価に成形限界線L1:y=f(x)を用いる場合、まず初めに、修正成形限界線L2:y=f(x)-0.011×tを用いて割れ発生の有無の評価を行うことにした。尚、ひずみ量0.011は、被プレス板2の材質によって変化する値である。
次に、本発明の方法を用いて割れ発生の有無を評価した結果について詳述する。
まず、図2及び図3に示すように、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を得る際には割れが発生しないが、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部3aを曲げて成形する際には割れが発生するプレス成形体3のモデルデータD1を用意した。尚、図2のE1部が割れ発生部位である。
次に、モデルデータD1における各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεをコンピュータ上にてプレス成形シミュレーションによる数値解析によって求め、成形限界線図Gにそれぞれプロットした。すると、図4に示すように、成形限界線L1より上側にはプロットが無かったが、成形限界線L1と修正成形限界線L2との間の領域E2には、多数のプロットが抽出された。
領域E2に位置する多数のプロットに対応する各有限要素Aを成形後のモデルデータD1に表示すると(E3部)、図5に示すように、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を実際に得た際の割れの発生部位(E1部)と一致していた。
つまり、図4及び図5に示すように、プレス成形体3の成形時において、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げ成形部3aを曲げる場合、割れが発生すると予測される限界ひずみは、成形限界線図Gにおいて、成形限界線L1と修正成形限界線L2との間の領域に集中していることが分かった。
次に、本発明の予測方法を用いたプレス成形体3の成形時における割れ発生有無の事前予測の手順について詳述する。
まず、図1に示すように、ステップS1において、コンピュータ上にて被プレス板2をモデル化した複数の有限要素AからなるモデルデータD1を作成する。
次に、ステップS2において、被プレス板2の板厚がtのときにおける成形限界線図Gを得る(図4参照)。
次いで、ステップS3において、モデルデータD1を用いてプレス成形シミュレーションをコンピュータ上にて実施する。そして、プレス成形シミュレーションによる数値解析によって目標形状になったモデルデータD1における各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεを得る。
しかる後、ステップS4において、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεが成形限界線図Gの修正成形限界線L2より上側に位置するか否かをコンピュータが判定する。
このステップS4の判定がYESのとき、すなわち、修正成形限界線L2の上側に位置する有限要素Aがある場合には、ステップS5に進み、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεが成形限界線図Gの成形限界線L1より上側に位置するか否かを判定する。
一方、ステップS4の判定がNOのとき、すなわち、修正成形限界線L2の上側に位置する有限要素Aがない場合には、コイルの巻取方向に関係なく成形時に割れが発生しないと判断して、プレス成形体3の成形時における割れ発生有無の事前予測を終了する。
そして、ステップS5の判定がYESのとき、すなわち、成形限界線L1の上側に位置する有限要素Aがある場合には、ステップS6に進んでプレス成形体3及び金型の形状を再検討する。
一方、ステップS5の判定がNOのとき、すなわち、成形限界線L1の上側に位置する有限要素Aがない場合には、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を得るようにすれば成形時に割れが発生しないと判断して、プレス成形体3の成形時における割れ発生有無の事前予測を終了する。
以上より、本発明の実施形態によると、曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように各曲げ成形部3aを曲げてプレス成形体3を得るといった最も成形の難しい場合を予め想定した成形限界線の下限値である修正成形限界線L2をコンピュータが算出してプレス成形体3に割れが発生するか否かの事前予測を行うので、もし仮に、割れが発生すると予測された場合には、金型等の設計変更が必ず必要であることが分かる一方、割れが発生しないと予測された場合には、歩留まりの向上等を目的としてコイルの巻取方向に関係なく自由に材料取りの検討を行うことができるようになる。したがって、金型の設計変更や材料取りの検討などに費やす時間が少なくなって手戻りの回数が少なくなるので、開発のリードタイム短縮に大きく貢献することができる。
尚、本発明の実施形態では、まず、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線図Gの修正成形限界線L2とを比較し、その後、修正成形限界線L2より上側に有限要素Aが位置する場合に各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線図Gの成形限界線L1とを比較するようにしているが、これに限らず、例えば、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線図Gの成形限界線L1とを比較した後、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線図Gの修正成形限界線L2とを比較してもよいし、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線図Gの修正成形限界線L2とを比較した後、各有限要素Aの最大主ひずみε及び最小主ひずみεと成形限界線図Gの成形限界線L1とを比較せずに割れ発生有無の事前予測を終了してもよい。
また、本発明の実施形態では、本発明の事前予測の方法を用いて断面ハット形状のプレス成形体3における割れ発生の有無を予測しているが、その他の形状のプレス成形体における割れ発生の有無も予測可能である。例えば、本発明の実施形態では、プレス成形体3の各曲げ成形部3aの曲げ稜線が全て同方向に延びているが、各曲げ成形部3aの曲げ稜線が全て同方向に延びる形状のプレス成形体でなくても予測可能である。
本発明は、被プレス板をプレス成形してプレス成形体を得る前段階において、プレス成形シミュレーションによってプレス成形体に割れが発生するか否かを事前に予測する方法に適している。
1 フローチャート
2 被プレス板
3 プレス成形体
G 成形限界線図
L1 成形限界線
L2 修正成形限界線

Claims (2)

  1. 被プレス板をプレス成形してプレス成形体を得る前段階において、上記被プレス板をモデル化した多数の有限要素からなるモデルデータを作成するとともに当該モデルデータを用いたプレス成形シミュレーションによる数値解析をコンピュータ上にて行って上記モデルデータにおける各有限要素の最大主ひずみε及び最小主ひずみεをそれぞれ導き出し、その後、上記各有限要素の最大主ひずみε及び最小主ひずみεが成形限界線より上側に位置するか否かを上記コンピュータが判定し、上記成形限界線より上側に位置する各有限要素に対応する上記プレス成形体の位置に割れが発生すると予測するプレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法であって
    帯を巻き取ってなるコイルから巻き出して得た試験板の単純曲げ試験において、曲げ稜線がコイルの巻取方向と交差するように曲げて成形した場合に対して曲げ稜線がコイルの巻取方向に沿うように曲げて成形した場合の限界ひずみの差分だけ上記コンピュータが上記成形限界線の全体を下方にシフトさせた修正成形限界線を算出するとともに上記各有限要素の最大主ひずみε及び最小主ひずみεが上記修正成形限界線より上側に位置するか否かを判定し、上記修正成形限界線より上側に位置する各有限要素に対応する上記プレス成形体の位置に割れが発生すると予測することを特徴とするプレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法。
  2. 請求項1に記載のプレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法において、
    上記被プレス板が980MPa級で且つ板厚が1mmのときに、実験によって導き出された上記限界ひずみの差分である-0.011だけ上記コンピュータが上記成形限界線の全体を下方にシフトさせた上記修正成形限界線を算出することを特徴とするプレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法。
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