JP7013990B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
車両用空調装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7013990B2 JP7013990B2 JP2018056138A JP2018056138A JP7013990B2 JP 7013990 B2 JP7013990 B2 JP 7013990B2 JP 2018056138 A JP2018056138 A JP 2018056138A JP 2018056138 A JP2018056138 A JP 2018056138A JP 7013990 B2 JP7013990 B2 JP 7013990B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat exchanger
- refrigerant
- air
- blower
- mode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Description
この明細書における開示は、車両用空調装置に関する。
特許文献1は、車両内のシート下方にコンパクト化された空調ユニットを取り付けることができるシート空調装置を開示している。シート空調装置は、蒸発器の表面に発生する凝縮水を溜める溝部と、溝部に溜まった凝縮水を蒸発させる超音波発生装置とを備えている。
従来技術の構成では、蒸発器で発生した凝縮水を超音波発生装置やヒーターなどを用いて蒸発させている。あるいは、多孔質体を用いて蒸発器で発生した凝縮水を凝縮器に接触させて蒸発させている。このため、凝縮水を所定の位置に導く樋や凝縮水を蒸発させる装置などを設けて発生した凝縮水を処理する必要があった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、車両用空調装置にはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、冷媒の熱を用いて凝縮水を処理可能な車両用空調装置を提供することにある。
ここに開示された車両用空調装置は、圧縮機(11)と第1熱交換器(31)と第2熱交換器(41)と減圧装置(12)とを有する冷凍サイクル装置(10)と、第1熱交換器と第2熱交換器とを内部に収納している空調ケース(51)と、第1熱交換器を凝縮器として機能させ、第2熱交換器を蒸発器として機能させる第1冷媒モードと、第1熱交換器を蒸発器として機能させ、第2熱交換器を凝縮器として機能させる第2冷媒モードとを切り替える冷媒切り替え装置(25、325)と、空調ケースの内部に風を流す送風機(32、42、232)と、空調ケースに設けられて、車室内へ送り出す空気が流れる室内連通口(61、237、247)と、空調ケースに設けられて、車室外へ送り出す空気が流れる室外連通口(33、43、233、243)と、第1熱交換器を通過した風を室内連通口に流す第1送風モードと、第2熱交換器を通過した風を室内連通口に流す第2送風モードとを切り替える送風切り替え装置(35、45、235、245)と、第1熱交換器または第2熱交換器に発生している凝縮水を検知する水検知装置(39、49、238、248、271)と、水検知装置が検知した凝縮水の量が所定量を超えた場合に、冷媒切り替え装置を制御して、第1冷媒モードと第2冷媒モードとを切り替えるとともに、送風切り替え装置を制御して、第1送風モードと第2送風モードとを切り替える制御装置(90)とを備えている。
開示された車両用空調装置によると、水検知装置が検知した凝縮水の量が所定量を超えた場合に、冷媒切り替え装置を制御して、第1冷媒モードと第2冷媒モードとを切り替えるとともに、送風切り替え装置を制御して、第1送風モードと第2送風モードとを切り替える。このため、蒸発器として機能していた熱交換器の表面に発生した凝縮水を冷媒の熱を用いて蒸発させて処理することができるとともに、凝縮水の処理中も空調運転を行うことができる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、車両用空調装置1は、車両5に搭載されている。車両用空調装置1は、車両用空調装置1の内部に取り込まれた空気の温度を調整して車室内に吹き出す装置である。言い換えると、車両用空調装置1は、車室内の暖房運転や冷房運転や除湿運転などの空調運転を行う装置である。車両用空調装置1は、座席2の下に配置されている。車両用空調装置1は、座席2に座っている乗員に対して空調運転を行うシート空調装置として利用可能である。ただし、車両用空調装置1の設置位置は、座席2の下に限られず、車両5の任意の位置に設置可能である。
図1において、車両用空調装置1は、車両5に搭載されている。車両用空調装置1は、車両用空調装置1の内部に取り込まれた空気の温度を調整して車室内に吹き出す装置である。言い換えると、車両用空調装置1は、車室内の暖房運転や冷房運転や除湿運転などの空調運転を行う装置である。車両用空調装置1は、座席2の下に配置されている。車両用空調装置1は、座席2に座っている乗員に対して空調運転を行うシート空調装置として利用可能である。ただし、車両用空調装置1の設置位置は、座席2の下に限られず、車両5の任意の位置に設置可能である。
図2において、車両用空調装置1は、圧縮機11と第1熱交換器31と減圧装置12と第2熱交換器41とを備えている。車両用空調装置1は、圧縮機11と第1熱交換器31と減圧装置12と第2熱交換器41とを接続する冷媒配管20を備えている。冷媒配管20は、冷媒流路を切り替える四方弁25を備えている。四方弁25は、冷媒の流路を切り替える冷媒切り替え装置を提供する。車両用空調装置1は、冷媒の凝縮や蒸発といった状態変化を利用して周囲の空気の加熱や冷却を行う冷凍サイクル装置10である。
圧縮機11は、気体の冷媒を圧縮して高温高圧の状態にする装置である。減圧装置12は、冷媒の圧力を低下させて液体から気体に蒸発させやすくする装置である。減圧装置12としては、膨張弁のような絞り量が変更可能な弁装置やキャピラリチューブのような絞り量が固定された配管装置など、様々な方式の装置を採用可能である。
第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、蒸発器または凝縮器として機能する装置である。第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、周囲の空気と内部を流れる冷媒とを熱交換させる装置である。凝縮器は、圧縮機11で圧縮された気体の冷媒を液体に凝縮する装置である。凝縮器は、冷媒を凝縮させる過程で冷媒の熱を周囲に放熱して凝縮器の周囲の空気を加熱する熱交換器である。蒸発器は、減圧装置12で減圧された液体の冷媒を気体に蒸発させる装置である。蒸発器は、冷媒を蒸発させる過程で周囲の空気から気化熱を奪って蒸発器の周囲の空気を冷却する熱交換器である。
車両用空調装置1は、第1送風機32と第2送風機42とを備えている。第1送風機32と第2送風機42とは、ファンを回転させることで空気などの流体を輸送する装置である。第1送風機32と第2送風機42とは、回転軸が設けられている中心部から吸い込んだ空気を中心部から離れる方向に吐き出す遠心式の送風装置である。第1送風機32は、第1熱交換器31の中心部分の直上に設けられている。第2送風機42は、第2熱交換器41の中心部分の直上に設けられている。
車両用空調装置1は、金属製の空調ケース51を備えている。ただし、空調ケース51をなす材料は、金属に限られず樹脂などを用いてもよい。空調ケース51は、内部に圧縮機11と第1熱交換器31と減圧装置12と第2熱交換器41と第1送風機32と第2送風機42とを備えている。ただし、冷凍サイクル装置10を構成する全ての部品を空調ケース51の内部に収納しなくてもよい。例えば、圧縮機11と減圧装置12とを空調ケース51の外に配置してもよい。言い換えると、空気の加熱や冷却に関する寄与の小さい部品については、空調ケース51の外に配置するなどしてもよい。
車両用空調装置1は、ダクト60を備えている。ダクト60は、第1送風機32と第2送風機42との2つの送風装置と連通している。ダクト60は、室内連通口61を備えている。室内連通口61は、車両5の内部と連通している。室内連通口61は、空調空気を車室内に送り出すための開口である。ダクト60は、第1室外連通口33と第2室外連通口43とを備えている。第1室外連通口33と第2室外連通口43とは、車両5の外部と連通している。第1室外連通口33と第2室外連通口43とは、冷凍サイクル装置10で発生した排熱を車室外に送り出すための開口である。冷房運転時には、室内連通口61に蒸発器で冷却された空調空気を流し、第1室外連通口33または第2室外連通口43に凝縮器で加熱された空気を流すこととなる。一方、暖房運転時には、室内連通口61に凝縮器で加熱された空調空気を流し、第1室外連通口33または第2室外連通口43に蒸発器で冷却された空気を流すこととなる。
ダクト60の内部には、第1室内ドア35と第1室外ドア36とが設けられている。第1室内ドア35と第1室外ドア36とは、ダクト60を流れる空気の流路を切り替える装置である。第1室内ドア35は、第1送風機32と室内連通口61との間に設けられている。第1室内ドア35の開状態においては、第1送風機32から送られた風が車室内に流れ込む。第1室外ドア36は、第1送風機32と第1室外連通口33との間に設けられている。第1室外ドア36の開状態においては、第1送風機32から送られた風が車室外に流れ出る。第1室内ドア35は、送風切り替え装置を提供する。
ダクト60の内部には、第2室内ドア45と第2室外ドア46とが設けられている。第2室内ドア45と第2室外ドア46とは、ダクト60を流れる空気の流路を切り替える装置である。第2室内ドア45は、第2送風機42と室内連通口61との間に設けられている。第2室内ドア45の開状態においては、第2送風機42から送られた風が車室内に流れ込む。第2室外ドア46は、第2送風機42と第2室外連通口43との間に設けられている。第2室外ドア46の開状態においては、第2送風機42から送られた風が車室外に流れ出る。第2室内ドア45は、送風切り替え装置を提供する。
第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46とは、回転軸を中心に蓋部分が回動して開度を調整する板ドアである。ただし、ドアの方式は板ドアに限られず、フィルムドアやロータリードアなど様々な方式のドアを採用可能である。また、第1室内ドア35と第2室内ドア45とを1つのドアで提供してもよい。すなわち、室内連通口61と第1熱交換器31と第2熱交換器41との間にロータリードアを配置して、室内連通口61と第1熱交換器31とを連通させた状態と、室内連通口61と第2熱交換器41とを連通させた状態とを切り替えるようにしてもよい。
図3において、室内連通口61は、第1送風機32と第2送風機42との中間に位置している。室内連通口61から吹き出した風は、座席2に着座している乗員に直接吹き付けられる。ここで、座席2の内部に通風路を設けて、乗員の背中側などから空調を吹き出すように構成してもよい。第1送風機32は、第1熱交換器31が位置している側である重力方向の下側から空気を吸い込み、ダクト60に吐き出す。第1送風機32と第1熱交換器31とは、略隙間なく隣接しているため、第1送風機32は、第1熱交換器31を通過して熱交換した空気を多く吸い込むこととなる。言い換えると、第1熱交換器31を通過せず熱交換していない空気をほとんど吸い込まない構成である。
第2送風機42は、第2熱交換器41が位置している側である重力方向の下側から空気を吸い込み、ダクト60に吐き出す。第2送風機42と第2熱交換器41とは、略隙間なく隣接しているため、第2送風機42は、第2熱交換器41を通過して熱交換した空気を多く吸い込むこととなる。言い換えると、第2熱交換器41を通過せず熱交換していない空気をほとんど吸い込まない構成である。
第1室内ドア35と第1室外ドア36とは、第1送風機32から離れる方向に蓋部分が回動する。このため、第1送風機32の駆動によりダクト60の内部が異常な高圧になった場合には、第1室内ドア35や第1室外ドア36が風に押されて開くことで異常な高圧状態が続くことを防止することができる。また、閉状態の第1室外ドア36において、ダクト60の外部から強い風を受けた場合であっても、蓋部分が閉まる方向に力を受けるため、意図せず第1室外ドア36が開いてしまうことを抑制できる。よって、外からの風によって空調ケース51の内部に異物が侵入してしまうことを抑制できる。
第2室内ドア45と第2室外ドア46とについても、第2送風機42から離れる方向に蓋部分が回動する。このため、第1室内ドア35と第1室外ドア36と同様に、ダクト60の内部の異常な高圧状態を抑制する効果や、外部からの異物の侵入を抑制する効果を得ることができる。
第1熱交換器31の下方には第1水センサ39が設けられている。第1水センサ39は、第1熱交換器31の表面に存在する水の量を検知するセンサである。第1水センサ39は、例えば第1熱交換器31を蒸発器として用いた場合に、空気中の水分が結露することで発生する凝縮水の量を検知する。第1水センサ39は、水の量を検知できればよく、様々な検知方式を採用可能である。例えば、水による電気抵抗の変化によって検知する電気式のセンサや、第1熱交換器31の表面の状態を光で検知する光学式のセンサや、水の重さを検知する重量センサなどが採用可能である。また、水の検知方式によって、第1水センサ39の設置位置を適宜変更可能である。第2熱交換器41にも、第1水センサ39と同様の第2水センサ49が設けられている。第1水センサ39と第2水センサ49とは、水検知装置を提供する。
図4は、車両用空調装置1の制御システムを示す。制御システムにおいて、制御装置(ECU)90は、電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置90は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置90は、1つのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置90によって実行されることによって、制御装置90をこの明細書に記載される制御装置90として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置90を機能させる。
制御システムが提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置90がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
制御システムは、制御装置90に入力される情報を示す信号を供給する複数の信号源を入力装置として有する。制御システムは、制御装置90が情報をメモリ装置に格納することにより、情報を取得する。制御システムは、制御装置90によって挙動が制御される複数の制御対象物を出力装置として有する。制御システムは、メモリ装置に格納された情報を信号に変換して制御対象物に供給することにより制御対象物の挙動を制御する。
制御システムに含まれる制御装置90と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するためのブロックと呼ぶことができる。別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成として解釈されるモジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、その機能を実現する手段ともよぶことができる。
制御装置90は、室温センサ91と接続されている。室温センサ91は、車室内の温度を測定するセンサである。車両用空調装置1は、室温センサ91で測定した温度が設定された目標温度に近づくように空調制御を行う。言い換えると、車室内の温度が目標温度よりも高ければ冷房運転を行い、車室内の温度が目標温度よりも低ければ暖房運転を行う。
制御装置90は、第1水センサ39と第2水センサ49とに接続されている。制御装置90は、第1水センサ39から第1熱交換器31の表面に発生している凝縮水の量の情報を取得する。また、制御装置90は、第2水センサ49から第2熱交換器41の表面に発生している凝縮水の量の情報を取得する。凝縮水の量の情報とは、発生した凝縮水の重さの情報や、あらかじめ設定した所定量を超えているか否かという情報など、凝縮水がどの程度発生しているかを把握できる情報であればよい。ただし、熱交換器において凝縮水の発生しにくい特定の部位における凝縮水の有無だけを検知して、熱交換器全体の凝縮水の量を推定するなどしてもよい。
制御装置90は、圧縮機11と接続されている。制御装置90は、空調運転の要否に応じて圧縮機11の運転制御を行う。すなわち、空調運転が不要な場合には、圧縮機11を停止させる。一方、空調運転が必要な場合には、圧縮機11を運転させる。さらに、空調運転で目標温度と実際の温度との温度差が大きい場合には、圧縮機11の出力を上昇させて、車室内の温度を早く目標温度に近づけるように制御を行う。
制御装置90は、第1送風機32と第2送風機42とに接続されている。制御装置90は、目標の風量に近づくように第1送風機32の回転数と第2送風機42の回転数とを制御する。すなわち、第1送風機32と第2送風機42との停止制御や出力制御を行う。特に、第1熱交換器31や第2熱交換器41に凝縮水が発生するなどして、熱交換器を通過する際の圧力損失が増加した場合には、車室内に吹き出す風量を上げるために第1送風機32または第2送風機42の回転数を上昇させるように制御する。
制御装置90は、第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46とに接続されている。制御装置90は、空調運転に応じて第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46とのそれぞれのドアの開度を制御する。すなわち、各ドアの開度を調整して、蒸発器を通過して冷却された空気と凝縮器を通過して加熱された空気とのそれぞれの空気を車室内に流す分量と車室外に流す分量とを制御する。
制御装置90は、四方弁25と接続されている。制御装置90は、四方弁25を切り替えて、冷媒の流れる向きを切り替え制御する。すなわち、減圧装置12を流れたことで蒸発しやすくなった液体の冷媒を第1熱交換器31に流すか、第2熱交換器41に流すかを切り替えることで、どちらの熱交換器を蒸発器として用いるかを切り替える。
冷房運転では、冷却源である蒸発器で冷却された冷風を取り出して車室内に流すことで空調を行う。一方、暖房運転においては、加熱源である凝縮器で加熱された温風を取り出して車室内に流すことで空調を行う。ただし、凝縮器のみを加熱源に用いるのではなく、圧縮機11などの駆動時に発熱を伴う装置を加熱源に用いてもよい。除湿運転においては、温度の低い蒸発器に空気を送風することで、空気中に含まれる水分を蒸発器の外表面に凝縮させて凝縮水として取り出す。これにより空気に含まれる水蒸気量を減らして除湿を行う。第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、四方弁25によって冷媒流路が切り替えられることで、蒸発器として機能する状態と凝縮器として機能する状態が切り替えられる。第1熱交換器31が凝縮器として機能している場合には、第2熱交換器41は蒸発器として機能する。一方、第1熱交換器31が蒸発器として機能している場合には、第2熱交換器41は凝縮器として機能する。
四方弁25による冷媒流路の切り替えと、各ドアによる空気流路の切り替えについて冷房運転時を例として以下に説明する。図5において、四方弁25は、圧縮機11の吐き出し側配管と第1熱交換器31とを連通させている。また、四方弁25は、圧縮機11の吸い込み側配管と第2熱交換器41とを連通させている。この状態は、第1熱交換器31を凝縮器として用い、第2熱交換器41を蒸発器として用いている第1冷媒モードの状態を示している。また、第1室外ドア36と第2室内ドア45とを開状態とし、第1室内ドア35と第2室外ドア46とを閉状態としている。この状態は、第2熱交換器41で熱交換した空気を室内に送風する第2送風モードを示している。
第1冷媒モードにおける冷媒の流れを以下に説明する。圧縮機11から吐き出された高温高圧の気体の冷媒は、四方弁25を経由して第1熱交換器31に流れ込む。第1熱交換器31では、高温高圧の冷媒が周囲の空気と熱交換することで、周りの空気を加熱するとともに、冷媒の温度が低下して気体から液体に凝縮する。すなわち、第1熱交換器31は凝縮器として機能している。
凝縮器として機能する第1熱交換器31を流れ出た液体の冷媒は、減圧装置12で減圧されて蒸発しやすい状態となる。その後、冷媒は、第2熱交換器41に流れ込む。第2熱交換器41では、低圧の冷媒が周囲の空気と熱交換することで、気化熱を奪って周りの空気を冷却するとともに、冷媒が液体から気体に気化する。すなわち、第2熱交換器41は蒸発器として機能している。
蒸発器として機能する第2熱交換器41を流れ出た気体の冷媒は、四方弁25を経由して圧縮機11に吸い込まれて再び圧縮される。これにより、一連の冷凍サイクルの運転を繰り返す。ここで、第2熱交換器41から圧縮機11までの冷媒配管20に気液分離器を備えてもよい。気液分離器により、気体の冷媒と液体の冷媒を分離して気体の冷媒のみを圧縮機11に流すことができる。このため、圧縮機11に液体の冷媒が吸い込まれる液バック現象による冷凍サイクル装置10の不具合を防止できる。
第2送風モードにおける空気の流れを以下に説明する。冷凍サイクル装置10の運転を行っている間、第1送風機32と第2送風機42とを駆動する。第1送風機32を駆動することで、凝縮器として機能する第1熱交換器31との熱交換により加熱された空気を第1室外ドア36から室外へと吐き出す。これにより、第1熱交換器31の周囲に温度が上昇した空気が留まることを防いで、温度が上昇する前の空気と第1熱交換器31とを効率的に熱交換させることができる。
第2送風機42を駆動することで、蒸発器として機能する第2熱交換器41との熱交換により冷却された空気を第2室内ドア45から室内と連通している室内連通口61に送り出す。これにより、室内に冷風を吹き出させて冷房運転を行う。また、第2熱交換器41の周囲に温度が低下した空気が留まることを防いで、温度が低下する前の空気と第2熱交換器41とを効率的に熱交換させることができる。
ここで、第1室内ドア35をわずかに開くことで、第2熱交換器41で冷却された冷風に対して、第1熱交換器31で加熱された温風を混ぜてもよい。これによると、室内連通口61に流入する前に空調風の温度を調整することができる。よって、適切な吹き出し温度で空調運転を実施することができる。
図6において、四方弁25は、圧縮機11の吐き出し側配管と第2熱交換器41とを連通させている。また、四方弁25は、圧縮機11の吸い込み側配管と第1熱交換器31とを連通させている。この状態は、第1熱交換器31を蒸発器として用い、第2熱交換器41を凝縮器として用いている第2冷媒モードの状態を示している。第2冷媒モードにおいては、第1熱交換器31と第2熱交換器41とのどちらの熱交換器を蒸発器として用いるかが第1冷媒モードとは逆である。
また、第1室内ドア35と第2室外ドア46とを開状態とし、第1室外ドア36と第2室内ドア45とを閉状態としている。この状態は、第1熱交換器31で熱交換した空気を室内に送風する第1送風モードを示している。第1送風モードにおいては、第1熱交換器31と第2熱交換器41とのどちらの熱交換器を通過した風を車室内に送るかが第2送風モードとは逆である。
第2冷媒モードにおける冷媒の流れを以下に説明する。圧縮機11から吐き出された高温高圧の気体の冷媒は、四方弁25を経由して第2熱交換器41に流れ込む。第2熱交換器41では、高温高圧の冷媒が周囲の空気と熱交換することで、周りの空気を加熱するとともに、冷媒の温度が低下して気体から液体に凝縮する。すなわち、第2熱交換器41は凝縮器として機能している。
凝縮器として機能する第2熱交換器41を流れ出た液体の冷媒は、減圧装置12で減圧されて蒸発しやすい状態となる。その後、冷媒は、第1熱交換器31に流れ込む。第1熱交換器31では、低圧の冷媒が周囲の空気と熱交換することで、気化熱を奪って周りの空気を冷却するとともに、冷媒が液体から気体に気化する。すなわち、第1熱交換器31は蒸発器として機能している。
蒸発器として機能する第1熱交換器31を流れ出た気体の冷媒は、四方弁25を経由して圧縮機11に吸い込まれて再び圧縮される。これによって、一連の冷凍サイクルの運転を繰り返す。ここで、第1熱交換器31から圧縮機11までの冷媒配管20に気液分離器を備えてもよい。
第1送風モードにおける空気の流れを以下に説明する。冷凍サイクル装置10を運転している間、第1送風機32と第2送風機42とを駆動する。第2送風機42を駆動することで、凝縮器として機能する第2熱交換器41との熱交換により加熱された空気を第2室外ドア46から室外へと吐き出す。これにより、第2熱交換器41の周囲に温度が上昇した空気が留まることを防いで、温度が上昇する前の空気と第2熱交換器41とを効率的に熱交換させることができる。
第1送風機32を駆動することで、蒸発器として機能する第1熱交換器31との熱交換により冷却された空気を第1室内ドア35から室内と連通している室内連通口61に送り出す。これによって、室内に冷風を吹き出させて冷房運転を行う。また、第1熱交換器31の周囲に温度が低下した空気が留まることを防いで、温度が低下する前の空気と第1熱交換器31とを効率的に熱交換させることができる。
ここで、第2室内ドア45をわずかに開くことで、第1熱交換器31で冷却された冷風に対して、第2熱交換器41で加熱された温風を混ぜてもよい。これによって、室内連通口61に流入する前に空調風の温度を調整することができる。したがって、適切な吹き出し温度で空調運転を実施することができる。
四方弁25と第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46との切り替えは、第1水センサ39と第2水センサ49とにおける凝縮水の検知結果に基づいて制御する。すなわち、第1水センサ39が凝縮水を検知した場合には、第1熱交換器31を蒸発器として使うのではなく、凝縮器として使うように四方弁25を切り替える。言い換えると、第1熱交換器31を減圧装置12の上流側ではなく、下流側に配置する。それと同時に、第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46とを切り替えて、蒸発器を通過した冷風が室内に吹き出すように制御する。
ここで、四方弁25の切り替えのタイミングと各ドアの切り替えのタイミングとをずらしてもよい。例えば、第1熱交換器31と第2熱交換器41との温度が所定の温度領域に達するまでの間、各ドアの切り替えを行わず、第1送風機32と第2送風機42とを停止させる。これによると、蒸発器として機能させる第2熱交換器41の温度が低下するまでの過渡状態において、温度の高い空気が室内に吹き出されることを防止できる。
一方、第2水センサ49が凝縮水を検知した場合には、第2熱交換器41を蒸発器として使うのではなく、凝縮器として使うように四方弁25を切り替える。言い換えると、第2熱交換器41を減圧装置12の上流側ではなく、下流側に配置する。それと同時に、第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46との開閉を切り替えて、蒸発器を通過した冷風が室内に吹き出すように制御する。
上述のように、凝縮水が検知された方の熱交換器を凝縮器として用い、凝縮水が検知されていない方の熱交換器を蒸発器として用いるように切り替え制御を繰り返す。さらに、常に蒸発器として用いる熱交換器と熱交換した空気を室内連通口61に向かって送り出すように各ドアの開閉を切り替えることで、冷房運転を継続する。ここで、暖房運転を行う場合には、常に凝縮器として用いる熱交換器と熱交換した空気を室内連通口61に向かって送り出すように各ドアを切り替えることで、暖房運転を継続する。すなわち、暖房運転においては、第1冷媒モードで運転している場合に、第1送風モードを用いて温風を車室内に送風する。あるいは、第2冷媒モードで運転している場合に、第2送風モードを用いて温風を車室内に送風する。
車両用空調装置1の凝縮水の処理動作について冷房運転時を例として以下に説明する。第1冷媒モードで運転することで、蒸発器として機能している第2熱交換器41には、空気との熱交換により、空気中に含まれる水分が凝縮して第2熱交換器41の表面に凝縮水として発生する。第2熱交換器41の表面に発生した凝縮水は、所定の量までは第2熱交換器41の表面に付着した状態が維持される。このため、第2熱交換器41の表面に保持される凝縮水の量は、熱交換を行うほど増加する。ここで、第2熱交換器41が表面に保水可能な最大保水量を超える凝縮水が発生すると、第2熱交換器41の表面から凝縮水が水滴となって垂れ落ちることとなる。
第2水センサ49は、第2熱交換器41の表面に発生した凝縮水の量を検知する。第2水センサ49で検知している凝縮水の量が所定量を超えた場合に、制御装置90が、四方弁25を制御して第1冷媒モードから第2冷媒モードに冷媒モードを切り替える。ここで、所定量は、第2熱交換器41の最大保水量よりも小さく設定される値であって、凝縮水が第2熱交換器41の表面から水滴となって垂れ落ちる前段階における凝縮水の許容量である。例えば、第2熱交換器41における最大保水量が50gである場合、所定量は最大保水量よりもわずかに小さな値である45gなどに設定できる。ただし、所定量は第2熱交換器41のサイズや、第2送風機42の風量や、熱交換前の空気に含まれる水分量などの諸条件によって変わるため、任意に設定可能な値である。また、凝縮水が第2熱交換器41から多少垂れ落ちることを許容できる場合には、最大保水量と同等かそれ以上の量を所定量として設定してもよい。
第1冷媒モードから第2冷媒モードに切り替えられることで、第2熱交換器41には、圧縮機11から吐き出された高温高圧の気体の冷媒が流れ込むこととなる。このため、第2熱交換器41においては、内部を流れる冷媒と凝縮水とが熱交換して、冷媒の温度が低下して気体から液体に凝縮される。一方、凝縮水は、冷媒の排熱によって加熱されることで空気中に蒸散されて、第2熱交換器41の表面から除去される。第2熱交換器41においては、冷媒との熱交換対象が空気のみではなく、冷媒との熱交換対象が凝縮水と空気である。したがって、水の温度変化による顕熱分と、水の蒸発による潜熱分とを含む大きな熱のやり取りを行うことができるため、第2熱交換器41における熱交換効率を高めることができる。
冷媒モードの切り替えを行うと同時または切り替えを行った後に、制御装置90は、第2送風モードから第1送風モードに送風モードを切り替える。これにより、蒸発器として機能する第1熱交換器31と熱交換した空気を車室内に送風することができる。また、凝縮器として機能する第2熱交換器41と熱交換した空気を車室外に送風することができる。ここで、第2熱交換器41と熱交換した空気は、温度が高いため飽和水蒸気量が多い。さらに、第2熱交換器41と熱交換した空気には、蒸散した凝縮水が多く含まれる。このため、空気中に多くの水分を含んだ状態で車室外に送風されるため、水を効率的に車室外に除去して凝縮水を処理できる。
上述のように第1冷媒モードから第2冷媒モードに切り替え、第2送風モードから第1送風モードに切り替えることで、第2熱交換器41の表面に付着した凝縮水を冷媒の排熱を利用して効率的に処理することができる。しかしながら、第1熱交換器31の表面に新たに水が凝縮することとなる。したがって、第1水センサ39で検知した凝縮水の量が所定量を超えた場合には、再び第1冷媒モードに切り替えることで、第1熱交換器31の表面に発生した凝縮水の処理を行うこととなる。
上述した実施形態によると、制御装置90は、第2水センサ49が凝縮水を検知した場合に、四方弁25を制御して第1冷媒モードから第2冷媒モードに切り替えを行う。さらに、第1室内ドア35などの各ドアの開閉を制御して第2送風モードから第1送風モードに切り替えを行う。このため、第2熱交換器41の表面に発生した凝縮水を高温の冷媒と熱交換させることで凝縮水の処理を行うことができる。したがって、冷媒の排熱を用いて効果的に凝縮水の処理を行うことができる。よって、ヒーターや樋などの凝縮水の処理に用いる構成を省略できるため、車両用空調装置1を小型化しやすい。特に、空調ケース51に冷凍サイクル装置10を構成する部品を収納したシート空調装置などの小型の空調装置においては、部品点数を削減してサイズを小さくすることが極めて重要である。また、凝縮水の処理を目的としてヒーターなどを駆動する必要がないため、凝縮水の処理に電力などを消費させずに済む。あるいは、凝縮水の処理にヒーターなどを併用する場合であっても、冷媒の熱を使って凝縮水を処理できる分、ヒーターの出力や駆動時間を減らすことができる。
さらに、第1熱交換器31で冷却された空気を室内に送り込むことで第2熱交換器41に発生した凝縮水の処理をしながら冷房運転を行うことができる。したがって、凝縮水の処理を行っている間においても、冷房運転を実施する時間を確保して、トータルの冷房運転時間を長く確保しやすい。よって、車室内の温度を速やかに目標温度に近づけることができる。
制御装置90は、四方弁25を制御して第1冷媒モードと第2冷媒モードとを切り替えると略同時に、第1室内ドア35と第2室内ドア45とを制御して第1送風モードと第2送風モードとを切り替えている。このため、冷媒モードや送風モードの切り替えのタイミングにおいても空調運転を継続することができる。ここで、制御装置90は、四方弁25を制御して第1冷媒モードと第2冷媒モードとを切り替えた後に、第1室内ドア35と第2室内ドア45とを制御して第1送風モードと第2送風モードとを切り替えてもよい。この場合、熱交換器の温度が変化している過渡状態において、車室内への送風を停止できる。したがって、冷媒モードや送風モードの切り替えのタイミングにおいて、冷房運転中に急に温風が吹き出されることや、暖房運転中に急に冷風が吹き出されることを抑制して、乗員に快適な空調を提供しやすい。
凝縮水を第1水センサ39と第2水センサ49とによって検知している。このため、熱交換器の表面に実際に発生している凝縮水の量を直接検知できる。したがって、発生している凝縮水の量を精度よく把握して制御装置90による切り替え制御を行うことができる。
第1水センサ39は、第1熱交換器31において重力方向の下方に位置している。このため、第1熱交換器31の表面に発生した凝縮水が重力に引かれて垂れ落ちそうになった状態であっても精度よく凝縮水を検知しやすい。
第1室内ドア35と第1室外ドア36と第2室内ドア45と第2室外ドア46とを備えている。このため、第1送風モードにおいて、第1熱交換器31と熱交換した空気を室内連通口61から室内に送風するとともに、第2熱交換器41と熱交換した空気を第2室外連通口43から室外に送風できる。したがって、第2熱交換器41で発生した排熱を室外に排出して冷凍サイクル装置10の運転効率を高めることができる。第2送風モードにおいても同様に、第1熱交換器31で発生した排熱を室外に排出して冷凍サイクル装置10の運転効率を高めることができる。
第1室内ドア35と第2室内ドア45とを備えている。このため、第1室内ドア35と第2室内ドア45との開度を調整して冷風と温風とを混ぜ合わせることで、乗員にとって最適な温度に調整された空調風を車室内に吹き出させることができる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、1つの送風機232を用いて、第1熱交換器31と第2熱交換器41との両方の熱交換器に送風を行う。
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、1つの送風機232を用いて、第1熱交換器31と第2熱交換器41との両方の熱交換器に送風を行う。
図7において、車両用空調装置1は、空調ケース51の略中央に送風機232を備えている。送風機232は、空調ケース51の底面に設けた吸気口から空気を吸い込んで中心軸から離れる方向に放射状に送風する遠心式の送風装置である。
第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、空調ケース51の壁面に沿って設けられている。第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、送風機232から略等しい距離に配置されている。第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、互いに対向した位置に配置されている。言い換えると、送風機232は、第1熱交換器31と第2熱交換器41との間に設けられている。
空調ケース51は、第1室内連通口237と第1室外連通口233と第2室内連通口247と第2室外連通口243との4つの連通口を備えている。空調ケース51は、これらの4つの連通口によって空調ケース51の内部と外部とが連通されている。第1室内連通口237と第2室内連通口247とは、車室内と連通している開口である。第1室外連通口233と第2室外連通口243とは、車室外と連通している開口である。空調ケース51は、第1室内連通口237を開閉する第1室内ドア235と、第1室外連通口233を開閉する第1室外ドア236とを備えている。空調ケース51は、第2室内連通口247を開閉する第2室内ドア245と、第2室外連通口243を開閉する第2室外ドア246とを備えている。第1室内ドア235と第2室内ドア245とは、送風切り替え装置を提供する。
第1室内ドア235と第1室外ドア236とは、互いに隣接して設けられている。第1室内ドア235と第1室外ドア236とは、空調ケース51において送風機232から第1熱交換器31に向かう投影面に設けられている。言い換えると、第1熱交換器31は、送風機232と第1室内ドア235及び第1室外ドア236との間に設けられている。このため、送風機232から第1室内ドア235あるいは第1室外ドア236に向かって流れる空気は、第1熱交換器31を通過することとなる。
第2室内ドア245と第2室外ドア246とは、互いに隣接して設けられている。第2室内ドア245と第2室外ドア246とは、空調ケース51において送風機232から第2熱交換器41に向かう投影面に設けられている。言い換えると、第2熱交換器41は、送風機232と第2室内ドア245及び第2室外ドア246との間に設けられている。このため、送風機232から第2室内ドア245あるいは第2室外ドア246に向かって流れる空気は、第2熱交換器41を通過することとなる。
送風機232には、上流センサ271が設けられている。上流センサ271は、第1熱交換器31や第2熱交換器41と熱交換を行う前の上流側空気の物理量を測定するセンサである。上流センサ271が測定する物理量は、例えば空気の温度や湿度や流量である。上流センサ271は、温度センサと湿度センサと流量センサとを一体に備えたセンサユニットである。上流センサ271は、水検知装置を提供する。
空調ケース51には、第1下流センサ238と第2下流センサ248とが設けられている。第1下流センサ238は、第1室内ドア235及び第1室外ドア236と第1熱交換器31との間に設けられている。第1下流センサ238は、第1熱交換器31と熱交換を行った後の下流側空気の物理量を測定するセンサである。第1下流センサ238は、空気の温度や湿度や流量といった物理量を測定する。第1下流センサ238は、温度センサと湿度センサと流量センサとを一体に備えたセンサユニットである。第1下流センサ238は、水検知装置を提供する。
第2下流センサ248は、第2室内ドア245及び第2室外ドア246と第2熱交換器41との間に設けられている。第2下流センサ248は、第2熱交換器41と熱交換を行った後の下流側空気の物理量を測定するセンサである。第2下流センサ248は、空気の温度や湿度や流量といった物理量を測定する。第2下流センサ248は、温度センサと湿度センサと流量センサとを一体に備えたセンサユニットである。第2下流センサ248は、水検知装置を提供する。
四方弁25による冷媒モードの切り替えと、各ドアによる送風モードの切り替えについて冷房運転時を例として以下に説明する。図8において、四方弁25は、第1熱交換器31を凝縮器として用い、第2熱交換器41を蒸発器として用いる第1冷媒モードの状態を示している。また、第1室外ドア236と第2室内ドア245とを開状態とし、第1室内ドア235と第2室外ドア246とを閉状態としている。この状態は、第2熱交換器41で熱交換した空気を室内に送風する第2送風モードを示している。
第2送風モードにおける空気の流れを以下に説明する。冷凍サイクル装置10の運転を行っている間、送風機232を駆動する。送風機232から吹き出された空気は上流センサ271で温度と湿度と流量が測定される。送風機232は、第1熱交換器31と第2熱交換器41とに同時に風を送る。この時、送風機232にルーバーを設けるなどして、風の吹き出し方向を制御するようにしてもよい。これによると、第1熱交換器31や第2熱交換器41を狙って風を送ることができる。したがって、第1熱交換器31や第2熱交換器41に向かわない風の量を低減して、第1熱交換器31や第2熱交換器41での冷媒と空気との熱交換を効率的に行うことができる。
送風機232を駆動することで、凝縮器として機能する第1熱交換器31との熱交換により加熱された空気を第1室外ドア236から室外へと吐き出す。これにより、第1熱交換器31の周囲に温度の上昇した空気が留まることを防いで、温度が上昇する前の空気と第1熱交換器31と効率的に熱交換することができる。
また、送風機232を駆動していることで、蒸発器として機能する第2熱交換器41との熱交換により冷却された空気を第2室内ドア245から室内に送り出すこととなる。こうして、車室内に冷風を吹き出させて冷房運転を行う。また、第2熱交換器41の周囲に温度の低下した空気が留まることを防いで、温度が低下する前の空気と第2熱交換器41とを効率的に熱交換することができる。第2熱交換器41で冷却された空気は、第2下流センサ248で温度と湿度と流量とが測定される。
図9において、四方弁25は、第1熱交換器31を蒸発器として用い、第2熱交換器41を凝縮器として用いる第2冷媒モードの状態を示している。第2冷媒モードにおいては、第1熱交換器31と第2熱交換器41とのどちらの熱交換器を蒸発器として用いるかが第1冷媒モードとは逆の関係である。また、第1室内ドア235と第2室外ドア246とを開状態とし、第1室外ドア236と第2室内ドア245とを閉状態としている。この状態は、第1熱交換器31で熱交換した空気を室内に送風する第1送風モードを示している。第1送風モードにおいては、第1熱交換器31と第2熱交換器41とのどちらの熱交換器を通過した風を車室内に送るかが第2送風モードとは逆の関係である。
第1送風モードにおける空気の流れを以下に説明する。冷凍サイクル装置10を運転している間、送風機232を駆動する。送風機232から吹き出された空気は、上流センサ271で温度と湿度と流量とが測定される。送風機232を駆動することで、凝縮器として機能する第2熱交換器41との熱交換により加熱された空気を第2室外ドア246から室外へと吐き出す。これにより、第2熱交換器41の周囲に温度の上昇した空気が留まることを防いで、温度が上昇する前の空気と第2熱交換器41と効率的に熱交換することができる。
また、送風機232を駆動していることで、蒸発器として機能する第1熱交換器31との熱交換により冷却された空気を第1室内ドア235から室内に送り出すこととなる。これによって、冷風を車室内に吹き出させて冷房運転を行う。また、第1熱交換器31の周囲に温度の低下した空気が留まることを防いで、温度が低下する前の空気と第1熱交換器31とを効率的に熱交換することができる。第1熱交換器31で冷却された空気は、第1下流センサ238で温度と湿度と流量とが測定される。
四方弁25と第1室内ドア235と第1室外ドア236と第2室内ドア245と第2室外ドア246との切り替えは、上流センサ271と第1下流センサ238または第2下流センサ248とにおける空気の物理量の検知結果に基づいて制御する。すなわち、第2熱交換器41を蒸発器として機能させている第1冷媒モードにおいては、上流センサ271で測定した空気の物理量と第2下流センサ248で測定した空気の物理量とから凝縮水の量を算出する。一方、第1熱交換器31を蒸発器として機能させている第2冷媒モードにおいては、上流センサ271で測定した空気の物理量と第1下流センサ238で測定した空気の物理量とから凝縮水の量を算出する。
凝縮水の算出方法を以下に具体例を用いて示す。例えば、上流センサ271で測定した空気の温度が25℃、湿度が50%、流量が30m3/hである場合、第2熱交換器41で熱交換する前の空気が有している水分量は、345g/hと算出される。これは、第2熱交換器41で熱交換する前の空気が1時間あたりの合計で345gの水分を有していることを示している。一方、第2下流センサ248で測定した空気の温度が5℃、湿度が100%、流量が30m3/hである場合、第2熱交換器41で熱交換した後の空気が有している水分量は、204g/hと算出される。これは、第2熱交換器41で熱交換した後の空気が1時間あたりの合計で204gの水分を有していることを示している。したがって、第2熱交換器41で熱交換することで、1時間あたりの合計で141gの水が空気中から失われると算出することができる。空気中から失われた水分の全てが、第2熱交換器41の表面に凝縮すると仮定すると、第2熱交換器41において1時間あたりの合計で141gの凝縮水が発生することが推定される。
ここで、第2熱交換器41の最大保水量が例えば50gである場合、約21分で最大保水量に到達すると算出できる。最大保水量を超えて第2熱交換器41の表面に凝縮水が発生すると、第2熱交換器41が凝縮水を保水しきれなくなり、第2熱交換器41から凝縮水が垂れ落ちるなどする。したがって、第2熱交換器41における最大保水量を超えない範囲で第1状態と第2状態との切り替えを行う。すなわち、第2熱交換器41を蒸発器ではなく凝縮器として機能させるように四方弁25の切り替えを行う。
ただし、上流センサ271と第2下流センサ248で測定される空気の物理量は一定とは限らない。このため、上流センサ271と第2下流センサ248で測定したタイミング毎に最新の空気の物理量を用いて水分量を算出して、算出した水分量を積算して第2熱交換器41の表面に現時点で発生している凝縮水の量を推定することが好ましい。
また、空気の温度と湿度と流量以外の物理量から空気中の水分量を推定して、熱交換器で熱交換を行う前後での水分量の変化を推定するようにしてもよい。また、上流センサ271と第1下流センサ238と第2下流センサ248との検出精度などに応じて凝縮水の推定方法に適宜補正を加えるなどして、凝縮水の発生に関する推定精度を高めることが好ましい。
上述した実施形態によると、上流センサ271と第1下流センサ238または第2下流センサ248とを用いて測定した空気の物理量から第1熱交換器31または第2熱交換器41に生じた凝縮水の量を推定している。このため、熱交換器で熱交換を行う前と後の空気の物理量を測定できればよいため、必ずしも第1熱交換器31や第2熱交換器41の近くにセンサを設けなくてもよい。言い換えると、上流センサ271や第1下流センサ238や第2下流センサ248などの水検知装置を備える位置の自由度を高めることができる。
送風機232は、第1熱交換器31と第2熱交換器41との間に設けられている。このため、1つの送風機232で第1熱交換器31と第2熱交換器41との両方の熱交換器に対して送風できる。したがって、送風装置を複数設ける場合に比べて車両用空調装置1を小型化しやすい。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、複数の四方弁325を用いて、第1熱交換器31の内部と第2熱交換器41の内部とにおける冷媒の流れる向きを第1冷媒モードと第2冷媒モードとで同じ向きとしている。
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、複数の四方弁325を用いて、第1熱交換器31の内部と第2熱交換器41の内部とにおける冷媒の流れる向きを第1冷媒モードと第2冷媒モードとで同じ向きとしている。
図10において、冷媒配管20は、第1四方弁325aと第2四方弁325bと第3四方弁325cと第4四方弁325dとの4つの四方弁325を備えている。四方弁325は、冷媒切り替え装置を提供する。
第1四方弁325aは、圧縮機11の上流配管及び下流配管と接続している。言い換えると、冷媒は第1四方弁325aから流出して圧縮機11に流入する。また、冷媒は圧縮機11から流出して第1四方弁325aに流入する。第2四方弁325bは、第1熱交換器31の上流配管及び下流配管と接続している。言い換えると、冷媒は第2四方弁325bから流出して第1熱交換器31に流入する。また、冷媒は第1熱交換器31から流出して第2四方弁325bに流入する。第3四方弁325cは、減圧装置12の上流配管及び下流配管と接続している。言い換えると、冷媒は第3四方弁325cから流出して減圧装置12に流入する。また、冷媒は減圧装置12から流出して第3四方弁325cに流入する。第4四方弁325dは、第2熱交換器41の上流配管及び下流配管と接続している。言い換えると、冷媒は第4四方弁325dから流出して第2熱交換器41に流入する。また、冷媒は第2熱交換器41から流出して第4四方弁325dに流入する。
図10は、第1熱交換器31を凝縮器として機能させ、第2熱交換器41を蒸発器として機能させる第1冷媒モードにおける冷媒の流れを示している。第1冷媒モードにおける冷媒の流れについて以下に説明する。
圧縮機11を流出した冷媒は、第1四方弁325aと第2四方弁325bとを経由して第1熱交換器31に流入して液体の冷媒に凝縮する。その後、第1熱交換器31を流出した冷媒は第2四方弁325bと第3四方弁325cとを経由して減圧装置12に流れ込む。ここで、第1熱交換器31において、冷媒の入口配管は、第1室内ドア235側に配置され、冷媒の出口配管は、第1室外ドア236側に配置されている。
減圧装置12で減圧されて減圧装置12を流出した冷媒は、第3四方弁325cと第4四方弁325dとを経由して第2熱交換器41に流入して気体の冷媒に蒸発する。その後、第2熱交換器41を流出した冷媒は、第4四方弁325dと第1四方弁325aとを経由して圧縮機11に流れ込むことで一連の冷凍サイクルが繰り返される。ここで、第2熱交換器41において、冷媒の入口配管は、第2室外ドア246側に配置され、冷媒の出口配管は、第2室内ドア245側に配置されている。
図11は、第1熱交換器31を蒸発器として機能させ、第2熱交換器41を凝縮器として機能させる第2冷媒モードにおける冷媒の流れを示している。第2冷媒モードにおける冷媒の流れについて以下に説明する。
圧縮機11を流出した冷媒は、第1四方弁325aと第4四方弁325dとを経由して第2熱交換器41に流入して液体の冷媒に凝縮する。その後、第2熱交換器41を流出した冷媒は第4四方弁325dと第3四方弁325cとを経由して減圧装置12に流れ込む。ここで、第2熱交換器41において、冷媒の入口配管は、第2室外ドア246側に配置され、冷媒の出口配管は、第2室内ドア245側に配置されている。
減圧装置12で減圧されて減圧装置12を流出した冷媒は、第3四方弁325cと第2四方弁325bとを経由して第1熱交換器31に流入して気体の冷媒に蒸発する。その後、第1熱交換器31を流出した冷媒は、第2四方弁325bと第1四方弁325aとを経由して圧縮機11に流れ込むことで一連の冷凍サイクルが繰り返される。ここで、第1熱交換器31において、冷媒の入口配管は、第1室内ドア235側に配置され、冷媒の出口配管は、第1室外ドア236側に配置されている。
上述したように、第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、第1冷媒モードと第2冷媒モードとで冷媒モードを切り替えても、入口配管と出口配管とが入れ替わらない構成である。言い換えると、第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、凝縮器として機能する場合と蒸発行として機能する場合とで、冷媒の流れる向きが変わらない構成である。
ここで、減圧装置12がキャピラリチューブやオリフィスなどの冷媒の流れる向きに寄らずに減圧可能な装置である場合には、第3四方弁325cを省略可能である。
冷媒モードの切り替えと送風モードの切り替えとを送風機232の出力に基づいて行う。第1冷媒モード及び第2送風モードで冷房運転を行う状態から第2冷媒モード及び第1送風モードで冷房運転を行う状態に切り替える場合を例にモードの切り替えについて以下に説明する。
第1冷媒モードであるため、第1熱交換器31は凝縮器として機能し、第2熱交換器41は蒸発器として機能する状態である。第2熱交換器41の表面には徐々に凝縮水が発生して、第2熱交換器41の表面を凝縮水が部分的に覆うこととなる。この時、第2熱交換器41の一部をなすフィンの表面にも凝縮水が付着するため、第2熱交換器41における通風部分が凝縮水によって部分的に目詰まりを起こす。特に、熱交換の効率を高めるためにフィンの表面に微小な穴を設けている場合などには、この微小な穴において目詰まりが起こりやすい。
第2熱交換器41の通風部分に目詰まりが引き起こされると目詰まりが引き起こされていない場合に比べて通風抵抗が増大する。このため、送風機232の回転数が同じであっても、通風抵抗が増大した分、車室内に吹き出される冷風の風量が低下してしまう。言い換えると、目標の吹き出し風量を確保するために、送風機232の出力を増加させる必要がある。冷媒モードの切り替えに際しては、この送風機232の出力変化を用いる。
制御装置90は、第2熱交換器41において凝縮水が発生していない状態での送風機232の出力と、第2熱交換器41において最大保水量まで凝縮水が発生した状態での送風機232の出力との差を取得する。取得した送風機232の出力の差を用いて、現在の送風機232の出力から発生している凝縮水の量を推定する。言い換えると、送風機232の出力が最大保水量まで凝縮水が発生した状態での出力に近づくほど、凝縮水が多く発生していると推定できる。したがって、送風機232の出力が最大保水量まで凝縮水が発生した状態での出力に基づいて設定した所定値を超えた場合には第1冷媒モードから第2冷媒モードに切り替えを行う。
上述した実施形態によると、第1熱交換器31と第2熱交換器41とは、第1冷媒モードと第2冷媒モードとの切り替えの前後で内部を流れる冷媒の向きが変わらない。このため、冷媒の流れ方を最適化することで、第1冷媒モードと第2冷媒モードとで冷媒と空気との熱交換効率を変えることなく、安定して高い熱交換効率で車両用空調装置1を運転しやすい。
送風機232の出力に基づいて第1熱交換器31または第2熱交換器41に発生した凝縮水の量を推定する。このため、第1熱交換器31や第2熱交換器41に凝縮水を検知するセンサを直接取り付ける必要がない。したがって、車両用空調装置1を構成する水検知装置のレイアウトの自由度を高めることができる。
他の実施形態
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
1 車両用空調装置、 10 冷凍サイクル装置、 11 圧縮機、 12 減圧装置、 25 四方弁(冷媒切り替え装置)、 31 第1熱交換器、 32 第1送風機、 33 第1室外連通口、 35 第1室内ドア(送風切り替え装置)、 36 第1室外ドア、 39 第1水センサ(水検知装置)、 41 第2熱交換器、 42 第2送風機、 43 第2室外連通口、 45 第2室内ドア(送風切り替え装置)、 46 第2室外ドア、 49 第2水センサ(水検知装置)、 51 空調ケース、 61 室内連通口、 90 制御装置、 232 送風機、 233 第1室外連通口、 235 第1室内ドア、 236 第1室外ドア、 237 第1室内連通口、 238 第1下流センサ、 243 第2室外連通口、 245 第2室内ドア、 246 第2室外ドア、 247 第2室内連通口、 248 第2下流センサ、 271 上流センサ、 325 四方弁
Claims (8)
- 圧縮機(11)と第1熱交換器(31)と第2熱交換器(41)と減圧装置(12)とを有する冷凍サイクル装置(10)と、
前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを内部に収納している空調ケース(51)と、
前記第1熱交換器を凝縮器として機能させ、前記第2熱交換器を蒸発器として機能させる第1冷媒モードと、前記第1熱交換器を蒸発器として機能させ、前記第2熱交換器を凝縮器として機能させる第2冷媒モードとを切り替える冷媒切り替え装置(25、325)と、
前記空調ケースの内部に風を流す送風機(32、42、232)と、
前記空調ケースに設けられて、車室内へ送り出す空気が流れる室内連通口(61、237、247)と、
前記空調ケースに設けられて、車室外へ送り出す空気が流れる室外連通口(33、43、233、243)と、
前記第1熱交換器を通過した風を前記室内連通口に流す第1送風モードと、前記第2熱交換器を通過した風を前記室内連通口に流す第2送風モードとを切り替える送風切り替え装置(35、45、235、245)と、
前記第1熱交換器または前記第2熱交換器に発生している凝縮水を検知する水検知装置(39、49、238、248、271)と、
前記水検知装置が検知した凝縮水の量が所定量を超えた場合に、前記冷媒切り替え装置を制御して、前記第1冷媒モードと前記第2冷媒モードとを切り替えるとともに、前記送風切り替え装置を制御して、前記第1送風モードと前記第2送風モードとを切り替える制御装置(90)とを備えている車両用空調装置。 - 前記制御装置は、前記冷媒切り替え装置を制御して前記第1冷媒モードと前記第2冷媒モードとを切り替えた後に、前記送風切り替え装置を制御して前記第1送風モードと前記第2送風モードとを切り替える請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記水検知装置は、水センサ(39、49)である請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記制御装置は、前記送風機の出力に基づいて前記発生している凝縮水の量を推定する請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記水検知装置は、
前記第1熱交換器または前記第2熱交換器と熱交換をする前の上流側空気の物理量を測定する上流センサ(271)と、
前記第1熱交換器または前記第2熱交換器と熱交換をした後の下流側空気の物理量を測定する下流センサ(238、248)とを備え、
前記制御装置は、前記上流センサと前記下流センサとを用いて測定した空気の物理量から前記発生している凝縮水の量を推定する請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。 - 前記冷媒切り替え装置(325)は、前記第1冷媒モードと前記第2冷媒モードとの切り替えの前後で、前記第1熱交換器の内部または前記第2熱交換器の内部において流れる冷媒の向きが変わらないように冷媒の流れを切り替える請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両用空調装置。
- 前記第1熱交換器を通過した風のうち前記室外連通口に流す量を調整する第1室外ドア(36、236)と、
前記第2熱交換器を通過した風のうち前記室外連通口に流す量を調整する第2室外ドア(46、246)とを備え、
前記送風切り替え装置は、
前記第1熱交換器を通過した風のうち前記室内連通口に流す量を調整する第1室内ドア(35、235)と、
前記第2熱交換器を通過した風のうち前記室内連通口に流す量を調整する第2室内ドア(45、245)とを備えている請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両用空調装置。 - 前記送風機(232)は、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間に設けられている請求項1から請求項7のいずれかに記載の車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018056138A JP7013990B2 (ja) | 2018-03-23 | 2018-03-23 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018056138A JP7013990B2 (ja) | 2018-03-23 | 2018-03-23 | 車両用空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019166967A JP2019166967A (ja) | 2019-10-03 |
JP7013990B2 true JP7013990B2 (ja) | 2022-02-01 |
Family
ID=68106713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018056138A Active JP7013990B2 (ja) | 2018-03-23 | 2018-03-23 | 車両用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7013990B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113103840B (zh) * | 2021-04-06 | 2023-02-17 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 车载顶置式空调器及其控制方法、车辆 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004049521A (ja) | 2002-07-19 | 2004-02-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空調座席装置 |
JP2005291571A (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Daikin Ind Ltd | 空気調和機 |
-
2018
- 2018-03-23 JP JP2018056138A patent/JP7013990B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004049521A (ja) | 2002-07-19 | 2004-02-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空調座席装置 |
JP2005291571A (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Daikin Ind Ltd | 空気調和機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019166967A (ja) | 2019-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6836209B2 (ja) | 車両用冷却システム | |
JP4232463B2 (ja) | 空調装置 | |
KR101443645B1 (ko) | 전기자동차용 공기조화장치 | |
JP2014160594A (ja) | 冷却システム | |
CN108698476A (zh) | 车用空调装置 | |
JP2011240725A (ja) | 車両用空気調和装置 | |
JP4518998B2 (ja) | ヒートポンプ式空気調和装置 | |
CN110214092A (zh) | 车用空调装置 | |
JP6897848B2 (ja) | 空調システム | |
CN109715422A (zh) | 车用空调装置 | |
KR20170070865A (ko) | 에너지 절약형 항온항습기의 냉각제습용 재열제어시스템 | |
CN101008538A (zh) | 热泵型空调 | |
JP7013990B2 (ja) | 車両用空調装置 | |
JP2018077167A (ja) | 環境試験装置及び空調装置 | |
JP2017089950A (ja) | 空気調和システム | |
CN109890635A (zh) | 车用空调装置 | |
JPWO2019202731A1 (ja) | 車両用熱交換システムおよび車両用空調システム | |
CN110062708A (zh) | 车用空调装置 | |
JP3540858B2 (ja) | 車両用空気調和装置 | |
KR101303239B1 (ko) | 공기조화기 및 그 제어방법 | |
JP2006194570A (ja) | 空調機及び空調システム | |
KR101146477B1 (ko) | 자동차용 히트펌프 시스템 | |
CN108266931B (zh) | 一种热管理系统及其控制方法 | |
JP6938950B2 (ja) | 空気調和システム | |
JP2005207719A (ja) | 空気調和機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211221 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220103 |