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JP7001516B2 - 培養容器及び細胞培養装置 - Google Patents

培養容器及び細胞培養装置 Download PDF

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Description

本発明は、収容空間内で細胞を培養するための培養容器及び細胞培養装置に関する。
培養容器には、細胞の生育環境となる培地(液体培地)と、生育環境を適切に維持するための気体(二酸化炭素)と、が供給される。このような培養容器の一例が、下記の特許文献1(特開2006-204263号公報)に開示されている。特許文献1の図7に示されているように、培養容器〔30´〕には、培地〔B〕供給用のチューブ〔40〕が接続された開口部〔38〕が設けられており、この開口部〔38〕から、培養容器〔30´〕の収容空間に培地〔B〕が供給される。そして、気体〔G〕の供給は、培地〔B〕供給用の開口部〔38〕とは別の箇所に設けられた開口部〔36〕から行われている。
ここで、培地及び気体の供給源となる装置および培養容器のコスト削減の観点から、培養容器における1つの箇所(開口部)から培地及び気体を一括供給することが検討されており、例えば、収容空間まで延びる1本のノズルを用いて培地及び気体を供給することが考えられる。
この場合、培地の供給に際して、滴下時の衝撃により培地が泡立つことがある。これを抑制するために、培養容器の底部付近まで延びるノズルを用いて培地を供給することが考えられる。しかし、この場合でも、ノズルの先端部が培地の液面に浸かった状態になると、液面下において気体を供給することになるため、培地が泡立つ。
特開2006-204263号公報
共通のノズルを用いて液体培地及び気体を一括供給する場合における培地の泡立ちを抑制可能な培養容器が求められている。
本発明に係る培養容器は、
内部に収容空間を有し、前記収容空間内で細胞を培養するための培養容器であって、
前記収容空間に連通する開口部を有する容器本体と、
前記開口部を塞ぐ蓋と、
前記蓋を貫通して前記収容空間まで延びる、液体培地及び気体の一括供給用のノズルと、を備え、
前記ノズルは、当該ノズルの側壁に開口するように形成されて当該ノズルの内部から前記収容空間への前記気体の移動経路となる通気開口部を有する。
この構成によれば、収容空間への気体の供給を通気開口部から行うことができ、その結果、液体培地(以下、単に「培地」と言う。)を供給する部分と気体を供給する部分とをノズルにおける別々の箇所に配置することができる。これにより、培地滴下時の衝撃を和らげるためにノズルにおける培地を供給する部分を培養容器の底部附近まで延ばすように構成できると共に、当該培地を供給する部分が培地の液面に浸かった場合であっても、通気開口部を培地の液面よりも上方に配置することができる。このように、本構成によれば、培地滴下時の衝撃を和らげることが可能な構成とでき、培地供給それ自体に由来する培地の泡立ちを抑制することができる。そして、培地の液面よりも上方において気体を供給することが可能な構成とでき、気体供給に由来する培地の泡立ちを抑制することができる。従って、共通のノズルを用いて培地及び気体を一括供給する場合における培地の泡立ちを抑制することができる。
本発明に係る細胞培養装置は、
収容空間内で細胞を培養する培養容器の前記収容空間に液体培地を供給する送液部と、前記収容空間から前記液体培地を排出する排液部と、前記収容空間に気体を供給する送気部と、前記収容空間から前記気体を排出する排気部と、前記培養容器を保温する保温部と、を備える細胞培養装置であって、
前記送液部から供給される液体培地と前記送気部から供給される気体とが合流して一括供給されるように構成されており、
前記培養容器は、前記収容空間に連通する開口部を有する容器本体と、前記開口部を塞ぐ蓋と、前記蓋を貫通して前記収容空間まで延びる供給用のノズルと、を備えるものであり、
前記ノズルは、当該ノズルの側壁に開口するように形成されて当該ノズルの内部から前記収容空間への前記気体の移動経路となる通気開口部を有する。
この構成によれば、培養容器を保温しながら培養容器内に培地及び気体を随時供給・排出して、細胞培養装置にセットされた培養容器内で、自動で細胞を培養することができる。このとき、送液部から供給される培地と送気部から供給される気体とを一括供給することで、装置構成の簡素化を図ることができる。
また、細胞培養装置側から培地と気体とが一括供給される場合であっても、培養容器において、収容空間への気体の供給を通気開口部から行うことができ、その結果、培地を供給する部分と気体を供給する部分とをノズルにおける別々の箇所に配置することができる。これにより、培地滴下時の衝撃を和らげるためにノズルにおける培地を供給する部分を培養容器の底部附近まで延ばすように構成できると共に、当該培地を供給する部分が培地の液面に浸かった場合であっても、通気開口部を培地の液面よりも上方に配置することができる。このように、本構成によれば、培養容器において、培地滴下時の衝撃を和らげることが可能な構成とでき、培地供給それ自体に由来する培地の泡立ちを抑制することができる。そして、培地の液面よりも上方において気体を供給することが可能な構成とでき、気体供給に由来する培地の泡立ちを抑制することができる。従って、細胞培養装置の簡素化を図りつつ、培養容器内での培地の泡立ちを抑制することができる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
一態様として、
前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部を有し、
前記通気開口部は、前記天井部よりも上方の領域を含むように形成されていることが挙げられる。
一態様として、
前記通気開口部は、前記ノズルの先端部に設けられた先端開口部から連続的にあるいは非連続的に形成された側壁開口部で構成されていることが挙げられる。
一態様として、
前記ノズルは、前記側壁の内面に、当該ノズルの軸心に向かって突出するリブ部を有し、
前記リブ部は、前記ノズルの軸方向における前記通気開口部が形成された形成領域と前記通気開口部が形成されていない非形成領域との境界部に跨って形成されていることが挙げられる。
一態様として、
前記蓋は、前記ノズルと一体的に形成された内蓋と、前記内蓋とは別体で設けられて前記容器本体に対して前記内蓋を押圧固定する外蓋と、を備えることが挙げられる。
一態様として、
前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部と、前記収容空間の周囲を覆う周壁部と、を有することが挙げられる。
一態様として、
前記容器本体は、前記天井部又は前記周壁部から突出してその突出端が前記開口部をなす筒状部を有することが挙げられる。
一態様として、
前記ノズルが、前記蓋の中心位置を貫通するように設けられていることが挙げられる。
一態様として、
前記容器本体は、前記収容空間の下方を覆う底部を有し、
前記底部の中央側に細胞培養領域が設けられていると共に、前記細胞培養領域の周縁に、前記細胞培養領域に向かって下方に傾斜する培地案内部が形成されていることが挙げられる。
一態様として、
前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部と、前記天井部から突出してその突出端が前記開口部をなす筒状部と、を有し、
前記筒状部が前記天井部から上方に突出するように形成され、
上下方向に見て、前記筒状部及び前記ノズルが前記培地案内部と重なる位置に配置されていることが挙げられる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
培養容器の断面図 培養容器の上下方向視図(平面視図) 排出用の開口部の周りを示す要部拡大断面図 供給用の開口部の周りを示す要部拡大断面図 供給用の開口部の周りを示す要部拡大断面図 図5におけるVI-VI断面図 細胞培養装置の概略図 第2実施形態に係る培養容器における供給用の開口部の周りを示す要部拡大断面図 図8におけるIX-IX断面図 その他の実施形態に係る培養容器の要部拡大断面図
〔第1実施形態〕
培養容器の第1実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、培養容器100は、内部に収容空間1を有し、収容空間1内で細胞99を培養するために用いられる。収容空間1には、細胞99と、細胞99に栄養分を与えるための培地98と、が収容される。培地98の成分は、培養の目的に応じて適宜変更することができる。また、培地98としては、液体培地(半流動培地等含む)を用いることができる。本実施形態では、培地98として、流動性の高い液体培地が用いられる。
培養容器100は、収容空間1に連通する開口部24Aを有する容器本体2と、開口部24Aを塞ぐ蓋8と、を備えている。蓋8により開口部24Aを塞ぐことで、収容空間1の密閉性を確保可能となっている。本実施形態では、蓋8は、開口部24Aを塞ぐ内蓋3と、内蓋3とは別体で設けられて容器本体2に対して内蓋3を押圧する外蓋6と、を備えている。
図1及び図2に示すように、容器本体2は、収容空間1の上方を覆う天井部21と、収容空間1の周囲を覆う複数の周壁部23と、収容空間1の下方を覆う底部25と、を有している。本実施形態では、容器本体2は、上下方向視で矩形状に形成されており、4つの周壁部23を有している。そして、収容空間1は、天井部21、底部25、及び4つの周壁部23によって囲まれて形成されている。なお、容器本体2の材質には、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等を適用することができる。
周壁部23は、下方に向かうに従って内側に傾斜するように構成されている。そのため、4つの周壁部23は、全体的に、下方に向かうに従って内側に窄まるように構成されている。これにより、収容空間1における下方の領域ほど狭くすることができ、少量の培地98によっても、収容空間1における下方の領域を培地98で満たし易くできる。従って、収容空間1における下方の領域に配置された細胞99に対して、培地98を行き渡らせ易くできる。
底部25には、細胞99が配置される細胞培養領域25Aと、細胞培養領域25Aに培地98を案内する培地案内部25Bと、が設けられている。図示の例では、細胞培養領域25Aは、底部25の中央側に設けられている。そして、培地案内部25Bは、細胞培養領域25Aの周縁において、細胞培養領域25Aに向かって下方に傾斜するように形成されている。これにより、底部25の中央側に配置された細胞培養領域25Aに対して、適切に培地98を案内することができる。図2に示す例では、培地案内部25Bは、上下方向視において、細胞培養領域25Aに向かって次第に広がるように形成されている。具体的には、培地案内部25Bは、上下方向視において、細胞培養領域25A側を底辺とする三角形状(より詳細には二等辺三角形状)に形成されている。これにより、培地98を、細胞培養領域25Aの全体に行き渡らせ易くすることができる。
本実施形態では、底部25における細胞培養領域25Aに相当する部分に、表面処理(例えば親水化処理)が施されている。これにより、細胞培養領域25Aに対して細胞99を接着させ易くすることができる。このような構成であると、いわゆる接着培養を行う際に好適である。図示の例では、細胞99は、細胞培養領域25Aに接着することで当該細胞培養領域25Aに配置される。但し、培養容器100は、いわゆる浮遊培養を行う際にも用いることができる。この場合には、細胞培養領域25Aは所定の高さを有する領域であり、細胞99は、細胞培養領域25A内を浮遊した状態で当該細胞培養領域25Aに配置される。
容器本体2は、天井部21又は周壁部23から突出してその突出端が開口部24Aをなす筒状部24を有している。本実施形態では、筒状部24は、天井部21から上方に突出するように形成されている。図示の例では、筒状部24の上端部が開口部24Aをなしており、筒状部24の下端部が天井部21に接続されている。また、本例では、筒状部24は、円筒状に形成されており、その外周面に雄ねじ部24Sを有している。開口部24Aが、筒状部24の突出端に形成されていることで、当該開口部24Aを塞ぐ内蓋3の取り付けが容易となっている。
図1に示すように、本実施形態では、容器本体2は、一対の開口部24Aを有している。そして、一対の開口部24Aのうち一方は、培地98及び気体を収容空間1内に供給するためのものであり、他方は、収容空間1内の培地98及び気体を収容空間1から排出するためのものである。培養容器100は、一対の開口部24Aを介して培地98及び気体の供給と排出とを行うことで、収容空間1内における細胞99の生育環境を所定条件下に維持することが可能となっている。従って、本実施形態に係る培養容器100は、培地98の供給及び排出を各種部品を固定化したままで、取り外しをすることなく行う場合等に好適である。以下の説明では、一対の開口部24Aのうち、培地98及び気体を収容空間1内に供給するための開口部24A(図1に示す左側の開口部24A)を、「供給用の開口部24A」という。そして、収容空間1内の培地98及び気体を収容空間1から排出するための開口部24A(図1に示す右側の開口部24A)を、「排出用の開口部24A」という。
まず、排出用の開口部24Aの周りの構成について、図1~3を参照して説明する。
内蓋3は、容器本体2に形成された開口部24Aを塞ぐ。図3に示すように、本実施形態では、内蓋3は、開口部24Aを塞いだ状態で容器本体2の内部に向かって突出する嵌合部31を有している。嵌合部31は、内蓋3が開口部24Aを塞いだ状態で、筒状部24の内面に形成された筒状内周面24Bの周方向における全体に亘って当接するように構成されている。嵌合部31の先端部には、先端側に向かうに従って内蓋中心3C側に狭まるテーパ部31Aが形成されている。テーパ部31Aは、内蓋3によって開口部24Aを塞ぐ際に、嵌合部31を開口部24Aに案内する機能を有している。なお、本実施形態において、内蓋中心3Cは、上下方向視における内蓋3の中心を指す(図2参照)。
内蓋3は、筒状部24(容器本体2)に対して上方から当接する容器側当接部32を有している。容器側当接部32は、内蓋3の底面部分において、嵌合部31の外周を囲むように形成されている。また、内蓋3は、後述する外蓋6に対して下方から当接する外蓋側当接部33を有している。外蓋側当接部33は、内蓋3の上面部分における周縁に形成されている。
培養容器100は、蓋8を貫通して収容空間1まで延びる、気体の排出用の排出ノズル7を備えている。本実施形態では、排出ノズル7は、排出用の開口部24Aを塞ぐ内蓋3を貫通して収容空間1まで延びている。排出用の開口部24Aを塞ぐ内蓋3は、排出ノズル7と一体的に形成されている。
排出ノズル7は、内蓋3が排出用の開口部24Aを塞いだ状態で、容器本体2の内方及び外方に向けて突出している。排出ノズル7における容器本体2の内方に突出する部分は、収容空間1内に配置されている。排出ノズル7における容器本体2の外方に突出する部分には、送液管97が接続されている。送液管97は、培地98が通流する管である。本実施形態では、送液管97には、収容空間1から排出される培地98が通流する。
図2に示すように、本実施形態では、排出ノズル7は、内蓋3における内蓋中心3Cに対して偏心した位置に設けられている。排出ノズル7は、内蓋中心3Cに対して、容器本体2の中央側に偏心している。ここで、図1には、排出ノズル7と後述する供給ノズル4とが同じ長さに構成されている例が示されている。しかし、上記のように、排出ノズル7が内蓋中心3Cに対して容器本体2の中央側に偏心していることで、例えば、排出ノズル7を、培地案内部25Bの傾斜面に接触することを避けつつ、より下方まで延ばして配置することが可能となる。換言すれば、排出ノズル7は、供給ノズル4に比べてより下方に延ばして配置されていても良い。これにより、収容空間1の下方に貯留された培地98を適切に排出することが可能となる。
図1に示すように、本実施形態では、排出用の開口部24Aを塞ぐ内蓋3に、気体の排出用の通気孔5が内蓋3を貫通する状態で設けられている。これにより、収容空間1からの気体の排出が可能となっている。図示の例では、通気孔5は、内蓋3における内蓋中心3Cに対して偏心した位置に設けられている。このように、排出ノズル7及び通気孔5を内蓋中心3Cに対して偏心させることで、培地98と気体の通流経路を、内蓋3に分けて配置することが容易となる。また、例えば、1つの内蓋3に対して排出ノズル7や後述する通気孔5を複数設けることも容易となる。
本実施形態では、通気孔5は、送気管96が接続されるための管接続部51を有している。管接続部51は、内蓋3が排出用の開口部24Aを塞いだ状態で、容器本体2の外方に向けて突出している。これにより、管接続部51に対する送気管96の接続が容易となっている。送気管96には、収容空間1から排出される気体が通流する。但し、上記のような構成に限られず、通気孔5は管接続部51を有していなくても良い。この場合には、通気孔5と送気管96とが直接接続される。
上述のように、培養容器100は、内蓋3とは別体で設けられて容器本体2に対して内蓋3を押圧固定する外蓋6を備えている。これにより、収容空間1の密閉性を向上させることができる。本実施形態では、外蓋6は、その中央側において上下方向に貫通する中央開口部61を有している。排出ノズル7と管接続部51とは、中央開口部61を通って容器本体2の外方に突出している。上下方向視において、中央開口部61は、内蓋3よりも小さく形成されている。これにより、外蓋6は、中央開口部61によって排出ノズル7及び管接続部51を容器本体2の外方に突出させつつ、他の部分によって内蓋3を上方から押圧固定することが可能となっている。
図3に示すように、本実施形態では、外蓋6は、内蓋3を押圧固定する押圧部62を有している。押圧部62は、外蓋6が筒状部24に外装された状態で下方を向くように構成されており、内蓋3に対して上方から当接する。図3に示す例では、押圧部62は、内蓋3の外蓋側当接部33と当接するように構成されている。
本実施形態では、外蓋6は、筒状部24に外装した状態で回転操作されることによって内蓋3を押圧固定するように構成されている。図3に示すように、外蓋6は、筒状部24の雄ねじ部24Sと噛み合う雌ねじ部6Sを有しており、これにより、筒状部24に対して螺合可能となっている。外蓋6の押圧部62と内蓋3の外蓋側当接部33とが当接した状態で、外蓋6を螺合方向に回転操作することで、外蓋側当接部33に対して押圧部62をより強く当接させることができ、内蓋3を開口部24A(筒状部24)に対してより強固に固定することが可能となる。これにより、収容空間1の密閉性を更に向上させることが可能となっている。
以上のように、培養容器100は、内蓋3と、収容空間1を適切に密閉可能とする外蓋6と、が別体である。そのため、内蓋3と外蓋6とを別々に成形することが可能であり、全体として製造の容易な培養容器100を実現可能となる。
更に、排出ノズル7が、内蓋3における内蓋中心3Cに対して偏心した位置に設けられているため、培地98と気体の通流経路を、内蓋3に分けて配置することが容易となる。例えば、排出ノズル7が内蓋中心3Cに対して偏心して配置されつつ、内蓋3と外蓋6とが一体物である場合には、螺合時の回転操作により内蓋中心3Cまわりに排出ノズル7も回転する。この場合には、回転する排出ノズル7が、培地案内部25Bの傾斜面に接触する可能性が高くなり、接触した場合には、排出ノズル7が破損したり容器本体2の底部25(培地案内部25B)が削れたりする。しかし、本実施形態では、上述のように、排出ノズル7が形成された内蓋3と外蓋6とが別体であるため、外蓋6の回転操作によっても内蓋3が回転することはなく、当該内蓋3を開口部24A(筒状部24)に対して強固に固定することができる。これにより、培地98の適切な排出と収容空間1の確実な密閉とを可能としつつ、外蓋6の螺合時に排出ノズル7と容器本体2の底部25(培地案内部25B)とが接触することを抑制できる。
次に、供給用の開口部24Aの周りの構成について、図1、2及び4~6を参照して説明する。なお、蓋8や筒状部24等の構成は、上述の排出用の開口部24Aの周りの構成と略同じであるため、以下では異なる点を中心に説明する。
培養容器100は、蓋8を貫通して収容空間1まで延びる、培地98及び気体の供給用の供給ノズル4を備えている。この供給ノズル4は、培地98及び気体を一括供給するための共用ノズルとなっている。本実施形態では、供給ノズル4が「ノズル」に相当する。本実施形態では、供給ノズル4は、供給用の開口部24Aを塞ぐ内蓋3を貫通して収容空間1まで延びている。供給用の開口部24Aを塞ぐ内蓋3は、供給ノズル4と一体的に形成されている。
本実施形態では、供給ノズル4は、蓋8の中心位置を貫通するように設けられている。図2に示す例では、供給ノズル4は、内蓋3における内蓋中心3Cを貫通するように設けられている。供給ノズル4は、筒状に形成されており、供給ノズル4の軸心AXと内蓋中心3Cとが上下方向視で重複するように配置されている。
供給ノズル4は、内蓋3が開口部24Aを塞いだ状態で、容器本体2の内方及び外方に向けて突出している。本実施形態では、供給ノズル4は、当該供給ノズル4における容器本体2の内方側の先端部である内側先端部41(第1先端部)と、当該供給ノズル4における容器本体2の外方側の先端部である外側先端部42(第2先端部)と、を有している。内側先端部41は、収容空間1内に配置されており、外側先端部42は、収容空間1外に配置されている。外側先端部42には、送液送気管95が接続されている。送液送気管95は、培地98及び気体が通流する管である。本実施形態では、送液送気管95には、不図示の培地供給部から収容空間1に供給される培地98、及び、不図示の気体供給部から収容空間1に供給される気体の両方が同時に通流する。
供給ノズル4は、その先端において開口して収容空間1と連通する先端開口部41Aを有している。本実施形態では、先端開口部41Aは、供給ノズル4における内側先端部41に形成されている。供給ノズル4の内部を通流する培地98は、先端開口部41Aを介して収容空間1内に供給される。先端開口部41Aは、主に液体培地の移動経路となる“通液開口部”である。
図2に示すように、本実施形態では、上下方向に見て、筒状部24及び供給ノズル4が培地案内部25Bと重なる位置に配置されている。これにより、培地案内部25Bに対して適切に培地98を供給でき、培地案内部25Bの傾斜面を利用して、細胞培養領域25Aに対して適切に培地98を案内することができる。また、供給ノズル4から供給される培地98が細胞培養領域25Aに配置されている細胞99に対して直接かからないようにでき、細胞99が損傷すること等を抑制できる。
図5及び6に示すように、供給ノズル4は、当該供給ノズル4の側壁45に開口するように形成された通気開口部(側壁開口部)43を有している。通気開口部43は、供給ノズル4の側壁45に側方を向くように形成された“側方開口部”である。この通気開口部43は、当該供給ノズル4の内部から収容空間1への気体の移動経路となる。これにより、培地98が供給される部分と気体が供給される部分とを供給ノズル4における別々の箇所に配置することができる。本実施形態では、供給ノズル4における先端開口部41A(通液開口部)から培地98を供給し、供給ノズル4における側方開口部(通気開口部43)から気体を供給する。
図5に示すように、本実施形態では、通気開口部43は、天井部21よりも上方の領域を含むように形成されている。換言すれば、通気開口部43の上方側の端部が、天井部21よりも上方に配置されている。これにより、例えば、天井部21の附近まで収容空間1内が培地98で満たされた場合であっても、培地98の液面よりも上方において気体を供給することができる。
本実施形態では、通気開口部43は、供給ノズル4の内側先端部41に設けられた先端開口部41Aから連続的に形成されたスリットで構成されている。スリットからなる通気開口部43は、供給ノズル4の軸心AXに沿って形成されている。この構成によれば、培養容器100の製造時において、供給ノズル4の側壁45に通気開口部43を形成し易くなり、製造を容易にすることができる。通気開口部43は、供給ノズル4の軸方向長さの1/3から2/3の範囲に亘って形成されていると好適である。この構成によれば、通気開口部43の全体が培地98の液面に浸からないようにしつつ、供給ノズル4の耐久性を確保し易くなる。
図6に示すように、本実施形態では、通気開口部43は、供給ノズル4の軸心AXを挟んだ両側で開口するように形成されている。これにより、収容空間1への気体の移動経路を大きく確保することができ、供給ノズル4の内部を通流する気体が先端開口部41Aに到達する前に、当該気体を収容空間1内に供給することができる。但し、このような構成に限定されることなく、通気開口部43は、供給ノズル4を軸方向から見て、周方向の1箇所に形成されていても良い。
以上のように、供給ノズル4は、当該供給ノズル4の側壁45に開口するように形成されて当該供給ノズル4の内部から収容空間1への気体の移動経路となる通気開口部43を有している。そのため、培地98が供給される部分と気体が供給される部分とを供給ノズル4における別々の箇所に配置することができる。
更に、培地98を供給するための内側先端部41が供給ノズル4の先端に形成されている一方で、気体を供給するための通気開口部43は、天井部21よりも上方の領域を含むように形成されている。そのため、培地98の滴下時における衝撃を和らげることができ、且つ、培地98の液面よりも上方において気体を供給することができる。従って、培地98及び気体の供給時における培地98の泡立ちを抑制することができる。
本実施形態では、前述したように供給ノズル4は収容空間1における1つの開口から培地98及び気体を一括供給する。また、培地98及び気体の収容空間1からの排出は、気体の通気孔5と液体の排出ノズル7により独立に行われる。図7はその培養容器100を使用して自動で細胞培養を行う細胞培養装置の構成例を示すものである。送液部71は収容空間1への液体供給用の送液ポンプであり、その上流は液体ボトル(図示せず)に接続され、その下流は送液制御弁72を介して、接続部73に接続される。送気部74は収容空間1への気体供給用の送気源であり、送気制御弁75を介して、接続部73に接続され、接続部73は送液送気管95を介して、供給ノズル4に接続される。
排液部77は収容空間1からの液体排出用の排液ポンプであり、送液管97で接続された上流は排液制御弁79を介して排出ノズル7に接続され、その下流は排液ボトル(図示せず)に接続される。送気管96は培養容器100の通気孔5に接続された気体排出用の排気管であり、排気制御弁81を介して、ベントフィルタ82に接続され、その下流は大気に開放される。
本実施形態では、収容空間1に送気するときは、送気制御弁75と排気制御弁81を開放し、送液制御弁72と排液制御弁79は閉止状態を継続し、送気部74より所定の送気量で送気する。すると、送気された気体は、送気制御弁75を通過し、供給ノズル4より通気開口部43を通じて収容空間1に導入され、送気管96より排気制御弁81、およびベントフィルタ82を通過して、大気に放出される。
収容空間1に送液するときは、送液制御弁72と排気制御弁81を開放し、送液部71より所定の送液工程を行う。これにより、当初は送液送気管95の内部に保持された気体が、供給ノズル4より通気開口部43を通過して、収容空間1に導入され、次いで図示しない液体ボトルより所望の液体が収容空間1に導入される。その後、余剰の気体を押し出すようにして、送液部71によって所望の液体を送る。このとき前述と同様、排気制御弁81が開放されているので、導入された気体と液体の総和に相当する量の気体が、ベントフィルタ82より排気される。
収容空間1より排液するときは、送気制御弁75と排液制御弁79を開放し、排液部77より所定の排液工程を行うことにより、当初は送液管97の内部に保持された気体が排液制御弁79を通過し、図示しない排液ボトルに排気される。それらの気体に次いで、培地98が、排出ノズル7より吸引され、送液管97を通流すると共に排液制御弁79を通過して排液ボトルに排液される。一方で、このとき送気制御弁75が開放されて送気部74より送気可能となっており、排気された気体と液体の総和に相当する量の気体が、送気部74より送気され収容空間1の内部を満たすことが出来る。
本実施形態の細胞培養装置は、培養容器100を保温する保温部(図示せず)を備えている。保温部は、培養容器100を一定温度に保持する恒温部(インキュベータ)で構成されていると好適である。保温部(インキュベータ)により細胞培養に好適な温度に培養容器100を保持することで、細胞培養が可能である。このように、細胞培養装置は、培養容器100に培地98などの液体を送液する送液部71と、培地98などの液体を排液する排液部77と、換気のための送気を行う送気部74及び排気を行う排気部(送気管96)とを備え、培地98及び気体を一括供給する場合における培地98の泡立ちを抑制する培養容器100をセットして、保温部(インキュベータ)により培養容器100を保温することで、自動で細胞培養を行うことが出来る。
〔第2実施形態〕
次に、培養容器100の第2実施形態について、図8及び9を参照して説明する。以下では、上記の第1実施形態と異なる点について主に説明する。特に説明しない点については、上記の第1実施形態と同様である。
図8及び9に示すように、供給ノズル4は、当該供給ノズル4の側壁45の内面に、当該供給ノズル4の軸心AXに向かって突出するリブ部44を有している。供給ノズル4の内部を流下する培地98は、リブ部44との間に生じる表面張力の作用によって、リブ部44を伝って通流する。リブ部44により、培地98を、供給ノズル4の内部において通気開口部43を避けるように通流させることができ、培地98を先端開口部41Aまで円滑に到達させることができる。また、通気開口部43が培地98で塞がれにくくなるので、通気開口部43からの気体供給を円滑に行うことができる。
図9に示すように、リブ部44と通気開口部43とは、供給ノズル4の軸心AXを基準とする周方向の異なる位置に形成されている。図示の例では、リブ部44は、軸心AXを挟んだ両側で開口するように形成された通気開口部43に対して、位相が90°ずれた位置において、軸心AXを挟んだ両側に一対形成されている。但し、このような構成に限定されることなく、リブ部44は、供給ノズル4を軸方向から見て、周方向の1箇所に形成されていても良い。
図8に示すように、リブ部44は、供給ノズル4の軸方向における通気開口部43が形成された形成領域と通気開口部43が形成されていない非形成領域との境界部43Aに跨って形成されている。換言すれば、リブ部44は、通気開口部43における気体通流方向の上流側端部に跨って形成されている。このような構成により、気体が通気開口部43から収容空間1内に移動することを許容しつつ、培地98を先端開口部41Aに向けて適切に案内することができる。本実施形態では、リブ部44は、通気開口部43が形成されていない非形成領域から先端開口部41Aに亘って形成されている。これにより、培地98を先端開口部41Aに向けて確実性高く案内することができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、通気開口部43が、供給ノズル4の内側先端部41に設けられた先端開口部41Aから連続的に形成されたスリットで構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、通気開口部43は、例えば、軸方向長さの2/3以上の範囲に亘って形成されていても良く、供給ノズル4を軸方向から見て周方向の3箇所以上に形成されていても良い。さらに、通気開口部43は、先端開口部41Aから離れた箇所に(換言すれば、先端開口部41Aから独立した開口部として)形成されていても良い。例えば、通気開口部43は、供給ノズル4の側壁45を貫通する孔部で構成されていても良い。この場合、通気開口部43は、複数の孔部によって構成されていても良い。また、リブ部44は、上記の実施形態の構成に限定されることなく、例えば、供給ノズル4を軸方向から見て、周方向の3箇所以上に形成されていても良い。
(2)上記の実施形態では、開口部24Aが、容器本体2の天井部21から突出する筒状部24の突出端に形成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、図10に示すように、開口部24Aが容器本体2の天井部21に直接形成され、容器本体2が筒状部を有しない構成であっても良い。この場合には、開口部24Aの周囲に外蓋6を係止する係止爪26が形成され、外蓋6には、この係止爪26に係止されるための係止部63が設けられていると良い。係止爪26に係止された外蓋6は、内蓋3に対して上方から当接して当該内蓋3を押圧固定する。
(3)上記の実施形態では、排出ノズル7及び通気孔5のいずれもが、内蓋中心3Cに対して偏心して配置されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、排出ノズル7又は通気孔5のいずれかが、内蓋中心3Cの位置となるように配置されていても良い。
(4)上記の実施形態では、供給用の開口部24Aを塞ぐ蓋8が、供給ノズル4を一体的に有する内蓋3と、内蓋3とは別体の外蓋6と、を備える例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、蓋8が、供給ノズル4を備えた一体物として構成されても良い。排出用の開口部24Aを塞ぐ蓋8に関しても、同様に考えることができる。
(5)上記の実施形態では、上下方向視において容器本体2が矩形状である例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、容器本体2の上下方向視での形状は、多角形状や円形状であっても良い。
(6)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
100 :培養容器
1 :収容空間
2 :容器本体
3 :内蓋
3C :内蓋中心
4 :供給ノズル(ノズル)
6 :外蓋
8 :蓋
21 :天井部
23 :周壁部
24 :筒状部
24A :開口部
25 :底部
25A :細胞培養領域
25B :培地案内部
41 :内側先端部(ノズルの先端部)
41A :先端開口部
43 :通気開口部
44 :リブ部
45 :側壁
98 :培地
99 :細胞
AX :軸心

Claims (20)

  1. 内部に収容空間を有し、前記収容空間内で細胞を培養するための培養容器であって、
    前記収容空間に連通する開口部を有する容器本体と、
    前記開口部を塞ぐ蓋と、
    前記蓋を貫通して前記収容空間まで延びる、液体培地及び気体の一括供給用のノズルと、を備え、
    前記ノズルは、当該ノズルの側壁に開口するように形成されて当該ノズルの内部から前記収容空間への前記気体の移動経路となる通気開口部を有する培養容器。
  2. 前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部を有し、
    前記通気開口部は、前記天井部よりも上方の領域を含むように形成されている請求項1に記載の培養容器。
  3. 前記通気開口部は、前記ノズルの先端部に設けられた先端開口部から連続的にあるいは非連続的に形成された側壁開口部で構成されている請求項1又は2に記載の培養容器。
  4. 前記ノズルは、前記側壁の内面に、当該ノズルの軸心に向かって突出するリブ部を有し、
    前記リブ部は、前記ノズルの軸方向における前記通気開口部が形成された形成領域と前記通気開口部が形成されていない非形成領域との境界部に跨って形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の培養容器。
  5. 前記蓋は、前記ノズルと一体的に形成された内蓋と、前記内蓋とは別体で設けられて前記容器本体に対して前記内蓋を押圧固定する外蓋と、を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の培養容器。
  6. 前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部と、前記収容空間の周囲を覆う周壁部と、を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の培養容器。
  7. 前記容器本体は、前記天井部又は前記周壁部から突出してその突出端が前記開口部をなす筒状部を有する請求項6に記載の培養容器。
  8. 前記ノズルが、前記蓋の中心位置を貫通するように設けられている請求項1から7のいずれか一項に記載の培養容器。
  9. 前記容器本体は、前記収容空間の下方を覆う底部を有し、
    前記底部の中央側に細胞培養領域が設けられていると共に、前記細胞培養領域の周縁に、前記細胞培養領域に向かって下方に傾斜する培地案内部が形成されている請求項1から8のいずれか一項に記載の培養容器。
  10. 前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部と、前記天井部から突出してその突出端が前記開口部をなす筒状部と、を有し、
    前記筒状部が前記天井部から上方に突出するように形成され、
    上下方向に見て、前記筒状部及び前記ノズルが前記培地案内部と重なる位置に配置されている請求項9に記載の培養容器。
  11. 収容空間内で細胞を培養する培養容器の前記収容空間に液体培地を供給する送液部と、前記収容空間から前記液体培地を排出する排液部と、前記収容空間に気体を供給する送気部と、前記収容空間から前記気体を排出する排気部と、前記培養容器を保温する保温部と、を備える細胞培養装置であって、
    前記送液部から供給される液体培地と前記送気部から供給される気体とが合流して一括供給されるように構成されており、
    前記培養容器は、前記収容空間に連通する開口部を有する容器本体と、前記開口部を塞ぐ蓋と、前記蓋を貫通して前記収容空間まで延びる供給用のノズルと、を備えるものであり、
    前記ノズルは、当該ノズルの側壁に開口するように形成されて当該ノズルの内部から前記収容空間への前記気体の移動経路となる通気開口部を有する細胞培養装置。
  12. 前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部を有し、
    前記通気開口部は、前記天井部よりも上方の領域を含むように形成されている請求項11に記載の細胞培養装置。
  13. 前記通気開口部は、前記ノズルの先端部に設けられた先端開口部から連続的にあるいは非連続的に形成された側壁開口部で構成されている請求項11又は12に記載の細胞培養装置。
  14. 前記ノズルは、前記側壁の内面に、当該ノズルの軸心に向かって突出するリブ部を有し、
    前記リブ部は、前記ノズルの軸方向における前記通気開口部が形成された形成領域と前記通気開口部が形成されていない非形成領域との境界部に跨って形成されている請求項11から13のいずれか一項に記載の細胞培養装置。
  15. 前記蓋は、前記ノズルと一体的に形成された内蓋と、前記内蓋とは別体で設けられて前記容器本体に対して前記内蓋を押圧固定する外蓋と、を備える請求項11から14のいずれか一項に記載の細胞培養装置。
  16. 前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部と、前記収容空間の周囲を覆う周壁部と、を有する請求項11から15のいずれか一項に記載の細胞培養装置。
  17. 前記容器本体は、前記天井部又は前記周壁部から突出してその突出端が前記開口部をなす筒状部を有する請求項16に記載の細胞培養装置。
  18. 前記ノズルが、前記蓋の中心位置を貫通するように設けられている請求項11から17のいずれか一項に記載の細胞培養装置。
  19. 前記容器本体は、前記収容空間の下方を覆う底部を有し、
    前記底部の中央側に細胞培養領域が設けられていると共に、前記細胞培養領域の周縁に、前記細胞培養領域に向かって下方に傾斜する培地案内部が形成されている請求項11から18のいずれか一項に記載の細胞培養装置。
  20. 前記容器本体は、前記収容空間の上方を覆う天井部と、前記天井部から突出してその突出端が前記開口部をなす筒状部と、を有し、
    前記筒状部が前記天井部から上方に突出するように形成され、
    上下方向に見て、前記筒状部及び前記ノズルが前記培地案内部と重なる位置に配置されている請求項19に記載の細胞培養装置。
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