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JP6988357B2 - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機および回転電機の製造方法 Download PDF

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JP6988357B2 JP2017200501A JP2017200501A JP6988357B2 JP 6988357 B2 JP6988357 B2 JP 6988357B2 JP 2017200501 A JP2017200501 A JP 2017200501A JP 2017200501 A JP2017200501 A JP 2017200501A JP 6988357 B2 JP6988357 B2 JP 6988357B2
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Description

本発明は、回転電機およびその製造方法に関し、特に回転電機のレゾルバに与えられる磁気ノイズの遮蔽構造に関する。
回転電機においては、ロータの回転角度をレゾルバによって検出することがある。
下記特許文献1には、回転電機のコイルエンドから発生するノイズがレゾルバに流入することを抑制するため、コイルエンドとレゾルバとの間に遮蔽板を設けることが記載されている。この遮蔽板は、レゾルバに固定されている。
特開2011−217519号公報
上記特許文献1の方法では、遮蔽板をレゾルバに固定するために専用の固定壁を設けており、回転電機が大型化している。
本発明の目的は、回転電機およびその製造方法において、コイルエンドからのノイズがレゾルバに流入することを抑制する遮蔽構造を簡易化することにある。
実施形態の一態様においては、製造方法は、ロータシャフトとロータコアを備え、前記ロータシャフトを回転軸として回転するロータと、前記ロータコアの外周側に配置され、複数のスロットが内周側に形成されたステータコアと、前記スロットに巻回されたコイルと、前記ロータに取り付けられ前記ロータとともに回転するレゾルバロータと、前記コイルが前記ステータコアの回転軸方向の端面外に突出することで形成されたコイルエンドより内周側で、かつ、前記レゾルバロータの周囲に設けられ、当該レゾルバロータの回転にともなう磁気変化に基づいて当該レゾルバロータの回転角度を検出するレゾルバステータと、を備えた回転電機の製造方法であって、前記レゾルバステータとの磁気結合を遮蔽するとともに可撓性を有する遮蔽シートを前記コイルエンドの内周面に沿う円筒状に丸めた状態で前記コイルエンドの内側に配置し、その際に生じる前記遮蔽シートの弾性力に伴う反力を利用して、前記遮蔽シートを前記コイルエンドの内周面に仮固定し、その後、前記コイルエンドの少なくとも一部を前記遮蔽シートとともに絶縁性の固定部材で覆うことで、前記遮蔽シートを固定する、ことを特徴とする。
また、回転電機は、ロータシャフトとロータコアを備え、前記ロータシャフトを回転軸として回転するロータと、前記ロータコアの外周側に配置され、複数のスロットが内周側に形成されたステータコアと、前記スロットに巻回されたコイルと、前記ロータに取り付けられ前記ロータとともに回転するレゾルバロータと、前記コイルが前記ステータコアの回転軸方向の端面外に突出することで形成されたコイルエンドより内周側で、かつ、前記レゾルバロータの周囲に設けられ、当該レゾルバロータの回転にともなう磁気変化に基づいて当該レゾルバロータの回転角度を検出するレゾルバステータと、を備え、前記コイルエンドの内周側には、前記レゾルバステータとの磁気結合を遮蔽する可撓性のシート材を前記コイルエンドの内周面に沿う円筒形に丸めて構成される遮蔽シートが設けられ、前記コイルエンドを絶縁固定する固定部材が、前記遮蔽シートを固定する。
回転電機は、ロータと、ロータの周囲に配置されるステータを備える。そして、ロータは、ロータシャフトとロータコアを備える。ロータシャフトは回転軸となる部材である。ロータコアは、電磁鋼板の積層や、圧粉磁心の成形などによって作られる。ロータコアには、永久磁石が設置される場合もある(IPMモータ)。また、ステータは、ステータコアとコイルを備える。ステータコアは、ロータと同軸に形成された円筒形状の部材である。ステータコアは、電磁鋼板の積層や、圧粉磁心の成形などによって作られる。このステータコアの内周側(ロータ側)には、複数のスロットが設けられる。スロットは、回転軸方向にステータコアを貫く溝である。スロットには、コイルが巻回される。そして、ステータの回転軸方向の両端には、コイルが突出したコイルエンドが形成される。
レゾルバは、レゾルバロータの回転にともなう磁気変化に基づいて当該レゾルバロータの回転角度を検出するセンサである。レゾルバには、ロータに取り付けられるレゾルバロータと、その周囲に配置されるレゾルバステータが含まれる。磁気変化を利用することから、磁気センサということもできる。レゾルバは、典型的には、検出コイルを備えておりレゾルバロータが回転することによる磁気変化を起電力として検出して、回転角度を得ている。検出コイルは、レゾルバロータの外周の同一面上に設置されるものが多いが、例えば、レゾルバロータの(軸方向でみた)上または下に設置されてもよい。いずれにせよ、レゾルバステータは、レゾルバロータの周囲に配置される。このレゾルバステータが配置される位置は、コイルエンドの内周側である。その位置は、軸方向に見て、コイルエンドと重複する位置であってもよいが、コイルエンドの端面よりも外側であってもよい。
遮蔽部材は、透磁率の高い物質(鉄、ニッケルなど)によって、磁気を遮蔽(シールド)する機能を付与された部材である。遮蔽部材は、所定の形状に作られた難変形性の部材であってもよいが、シート状の部材のように可撓性をもつ部材であってもよい。シート状部材としては、樹脂フィルムと軟磁性ナノ粒子を組み合わせた遮蔽シートなどが知られている。
遮蔽部材は、コイルエンドの内周側に設けられる。磁気遮蔽の効果を高める観点からは、コイルエンドの内周側に全周的に(つまり360度にわたって)設けられるのがよい。また、軸方向には、ステータコアの位置からコイルエンドの端面付近(軸方向に最も出っ張った位置)までを全て覆ってもよいが、一部のみを覆うものであってもよい。一部のみを覆う場合、コイルエンドとの間に隙間を設けてもよいし、コイルエンドの端面までは覆わずにその手前までを覆うようにしてもよい。ステータコアの冷却の観点からは、コイルエンドとの間に隙間を設けるほうが良い場合がある。なお、遮蔽部材は、コイルエンドの軸方向の端面の一部または全部を覆うものであってもよい。いずれにせよ、遮蔽部材の覆い方を決定するにあたっては、レゾルバの位置を勘案した上で、レゾルバ、特にレゾルバステータがコイルエンドの発するノイズから遮蔽される効果を高めるように設定することになる。
コイルエンドの少なくとも一部と、遮蔽部材の少なくとも一部は、絶縁部材性の樹脂などの固定部材で被覆等されて固定される。固定部材としては、例えば、ワニス、モールド材、レーシングなどが用いられる。コイルエンドは、固定部材によって全面的に覆われてしまってもよい。しかし、コイルエンドを全て樹脂等で覆ってしまうと、回転電機の駆動時における放熱性が確保できない場合がある。このような場合には、ステータコアと固定部材との間に隙間ができるように、コイルエンドの先端側のみを固定するのがよい。
一態様においては、コイルは、複数のセグメントコイルがスロットに挿入され、その接続部同士を接続することで形成されてもよい。セグメントコイルは、コイルを形成する断片である。セグメントコイルは、他のセグメントコイルと接続されることで、全体として巻回されたコイルを形成する。セグメントコイルは、通常、銅などの導体が絶縁皮膜されて構成されている。ただし、他のセグメントコイルと接続される接続部(通常はセグメントコイルの端部である)は皮膜されていない。
セグメントコイルは、例えば、U字型に形成されている。そして、ステータコアの回転軸方向の一端から、U字型の2本の足が、それぞれ所定のスロットに挿入される。これにより、ステータコアの一端側には、U字型の根元部分が多数集まったコイルエンドが形成され、他端側には、U字型の2本の足が多数集まったコイルエンドが形成される。この他端側において、異なるステータコアのU字型の足に設けられた接続部同士を、回路設計に従って接続することで、スロットに巻回されたコイルが形成される。
遮蔽部材を設置するにあたっては、遮蔽部材とコイルエンドを電気的に絶縁して、短絡を防ぐ必要がある。そこで、例えば、遮蔽部材を絶縁シートなどによって絶縁処理した上で設置することが考えられる。設置される部分のコイルエンドが、絶縁皮膜に覆われている場合には、特段の処理をする必要はない。そのうえで、コイルエンドの接続部と遮蔽部材は、絶縁性の固定部材を被覆するなどして固定されることになる。
コイルエンドに簡易に取り付けられた遮蔽部材によって、レゾルバへの磁気ノイズの流入を抑制することが可能となる。
実施態様にかかる回転電機10の概略的な断面図である。 磁気遮蔽シートの形成過程を示す図である。 遮蔽シートの取り付け過程を示す図である。 変形例にかかるステータの構造を示す図である。 別の変形例にかかるステータの構造を示す図である。 別の変形例にかかる遮蔽シートの形成過程を示す図である。
以下に図面を参照して、実施形態について説明する。説明においては、理解を容易にするため、具体的な態様について示すが、これらは実施形態の例であり、他にも様々な実施形態をとることが可能である。
図1は、実施形態にかかる回転電機10の概略的な断面図である。回転電機10は、ロータ12と、ステータ20を含んでいる。ロータ12には、ロータシャフト14とロータコア16が含まれる。ロータコア16は、電磁鋼板を積層して形成したものである。ロータコア16の内部には、複数の磁石孔が設けられており、そこに永久磁石が挿入されている。これによって、ロータコア16には複数の磁極が形成される。また、ロータコア16の中心部には、シャフト孔が設けられており、そこにロータシャフト14が挿入されている。ロータシャフト14は、回転軸となる部材である。ロータシャフト14には、ロータコア固定部14aが設けられている。このロータコア固定部14aはロータコア16と強固に結合されているため、ロータシャフト14とロータコア16は一体的に回転することが可能となっている。また、ロータシャフト14には、ロータコア固定部14aの上方にレゾルバロータ台14bが設けられている。このレゾルバロータ台14bには、レゾルバロータ18が取り付けられている。レゾルバロータ18は、多角形形状の鉄心を備えた部材である。
ステータ20には、電磁鋼板を積層して形成されたステータコア22が含まれる。ステータコア22は、円筒形状に形成されており、ロータコア16の外周側に、ロータシャフト14と同軸で配置されている。ステータコア22の内周側には、回転軸方向に沿ってスロットと呼ばれる溝が形成されている。スロットは、回転軸方向の両端面にまで続くように形成されている。このスロットには、3相交流型の回路設計に従って、コイル24が巻回されている。コイル24は、U字形状のセグメントコイルを結合して形成したものである。セグメントコイルは、銅で作られた平角線を絶縁性樹脂で被覆して形成された部材であり、U字型の2本の足における先端部分のみが被覆処理された接続部となっている。セグメントコイルは、スロットの一端側(ここでは図面の下側であることを想定している)から2本の足を先頭にして挿入される。その結果として、ステータコア22の回転軸方向下端側には、U字形状のセグメントコイルの根元部分が多数集まったコイルエンド24aが形成されている。また、ステータコア22の回転軸方向上端側には、セグメントコイルの足が多数集まったコイルエンド24bが形成されている。コイルエンド24bの先端側には、各セグメントコイルの接続部が集まっており、回路設計に従って互いに接続されることで、接続領域24cを形成している。この接続の結果、コイル24が形成されている。
コイルエンド24bの内周側(ロータ12の側)には、遮蔽部材としての遮蔽シート26が設けられている。遮蔽シート26は、高透磁率をもつ物質によって、磁束の分布を制御するものである。図1の例では、この遮蔽シート26を、コイルエンド24bのうち、接続領域24cとは重複しない部分に配置している。
ここで、図2及び図3を参照して、遮蔽シート26の設置について説明する。図2は、遮蔽シート26について説明する図である。図2(a)は、遮蔽シート26を設置する前の長尺シート形状における正面図であり、図2(b)は、図2(a)の遮蔽シート26を円筒形状に丸めた段階における上面図である。遮蔽シート26には、樹脂フィルムで軟磁性ナノ粒子を包み、さらに絶縁性のシートを重ねることで形成されている。このため、遮蔽シート26は、導体に接した場合にも、絶縁性が確保されている。ただし、図1の例では、遮蔽シート26を接続領域24cには接触させないことで、非絶縁性のシートでも実施可能な態様をとっている。
遮蔽シート26は、図2(b)に示すように丸めた場合、周方向に一回り(360度)以上するように設定されている。一回りできない場合には、その部分から磁束が漏れ、レゾルバの検出精度を成果させるためである。なお、遮蔽シート26に高透磁率の物質が十分に含まれており、磁気ノイズを集中させることができる場合には、複数周にわたって巻回する必要はない。
図3は、ステータ20の上部を、ロータ12の側から見た端面図である。ただし、ここでは、ステータコア22の上端面よりも上の構造に着目しており、ステータ20に形成されたスロットについては図示を省略している。図3(a)に示すように、コイルエンド24bは、複数のセグメントコイルの足によって形成されている。図示した状態では、これらの足が適宜曲げられている。そして、絶縁皮膜を被覆処理された先端の接続部同士が、重ねられ、溶接によって接続されて、接続領域24cが形成されている。図3(b)に示すように、コイルエンド24bにおける絶縁皮膜された部位には、遮蔽シート26が設置される。遮蔽シート26は、その弾力性にともなう反力を利用することで、接着剤などを使用しなくても、この位置に取り付けることができる。ただし、次の固定工程において、遮蔽シート26が動いてしまう場合には、例えば、接着剤などを利用して仮に位置決めすることも可能である。
図3(c)に示すように、コイルエンド24bの接続領域24cを含む先端側は、遮蔽シート26とともに、絶縁性の固定部材28で覆われる。固定部材28は、例えば、ワニス、モールド材、レーシングなどの固定材料によって形成される。具体的には、液体状態にあるこうした部材にコイルエンド24bを浸した状態で、コイルに通電して加熱し、熱硬化させることで、固定部材28を形成することができる。固定部材28は、ステータコア22よりも上側に配置されており、ステータコア22の上端面との間には隙間30が形成されている。この隙間30は、ステータコア22及びコイル24で発生する熱を冷却する上で有用である。
図1に戻って、回転電機10の説明を続ける。コイルエンド24bよりも内周側には、レゾルバステータ32が設けられている。レゾルバステータ32は、レゾルバロータ18の外周に隣接して設置され、レゾルバロータ18とともに回転角度センサとしてのレゾルバを構成している。レゾルバステータ32には、複数の鉄心及びその周りに巻回されたコイルを備える。そして、あるコイルで励磁された磁束が、レゾルバロータ18の鉄心を経由して、別のコイルに戻ってくる際の信号を検出することで、レゾルバロータ18の回転角度(これはロータ12の回転角度でもある)を検出している。
続いて、回転電機10の動作について説明する。回転電機10では、ステータ20に形成された各相のコイル24が、図示していないインバータから3相交流の電力の供給を受けて、回転磁界を形成する。この回転磁界に応じて、ロータコア16に形成された磁極が力を受ける。これにより、ロータコア16及びロータシャフト14を含むロータ12全体が、回転軸回りに回転することになる。そして、ロータシャフトに取り付けられたレゾルバロータ18も、同様に回転する。
レゾルバステータ32の検出コイルでは、レゾルバロータ18の回転に応じて、磁束が変化するために、起電力を生じる。この起電力の位相などを解析することで、レゾルバロータ18の回転角度を検出する。
他方、コイル24で発生した回転磁界に伴う磁束は、コイルエンド24bから漏れ出す。そして、その一部は、ノイズとして、レゾルバステータ32に伝達される。この結果、レゾルバステータ32における角度検出の精度を低下させることになる。遮蔽シート26は、このノイズを低下させるために設けられている。すなわち、コイルエンド24bから漏れ出す磁束を、遮蔽シート26における高透磁率の物質に集中させ、さらにその先の分布を制御することで、レゾルバステータ32にノイズが伝わることを抑制している。レゾルバロータ18において、ノイズの影響が大きい場合には、レゾルバロータ18へのノイズの伝達防止も考慮される。
この結果、回転電機10では、レゾルバによる回転角度の検出精度が向上することになる。遮蔽シート26は、図2に示したように、シートを丸めて所定の位置に設置するだけで取り付けることができる。また、コイルエンド24bの固定部材28は、コイルエンド24bの先端の接続領域24cを絶縁処理するために用いられる構成であり、遮蔽シート26を固定するために、あえて設けたものではない。したがって、非常に簡易な構成でありながら、遮蔽シート26によって、レゾルバのノイズ低減を実現していると言える。
続いて、図4を用いて、変形例について説明する。図4は、図1に示したステータ20の右半分に対応した図である。ここでは、ロータ12や、レゾルバステータ32の位置関係は同じであることを想定している。また、図4に示したステータ40では、図1と同一の構成には、同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
図4に示したステータ40では、遮蔽シート42は、コイルエンド24bの軸方向における先端部分まで到達している。このため、遮蔽シート42は、コイルエンドが剥離処理された接続領域24cにも接触する形で配置されている。しかし、遮蔽シート42は、絶縁フィルムによって絶縁処理されているため、接続領域24cを短絡させることはない。また、遮蔽シート42は、ステータコア22の側にも長く伸びている。このため、絶縁性の固定部材44で被覆処理するにあたって、遮蔽シート42のステータコア22側の端部が、若干覆われずに露出している。
この結果、レゾルバステータ32側におけるコイルエンド24bの大半の部分が遮蔽シート42によって遮蔽された状態となっている。磁束の流れは必ずしも直線的ではないため、遮蔽シート42を通過した後の磁束の流れ次第では遮蔽が十分に行われない可能性もある。しかし、遮蔽シート42の面積を増大させたことで、レゾルバへの磁気ノイズの伝達を抑制する可能性が高められている。
なお、遮蔽シート42の一部が、固定部材44で被覆されない場合には、遮蔽シート42が十分な耐久性を有するか否かを検討しておくのがよい。例えば、ステータ40に冷却オイルを垂らされるような場合には、冷却オイルによって遮蔽シート42の劣化が進まないか検討しておく必要がある。また、高速回転するロータ12からの風圧などによって、遮蔽シート42の損傷が進まないか検討しておく必要がある。こうした影響が小さければ、遮蔽シート42の一部は固定部材44で覆われなくてもよい。しかし、影響が大きい場合には、遮蔽シート42を全て固定部材44で覆うのがよいと言える。
ここで、図5及び図6を参照して、別の変形例について説明する図である。図5は、図4と同様に、図1に示したステータ20の右半分に対応した図であり、ロータ12や、レゾルバステータ32の位置関係は同じであることを想定している。また、図5に示したステータ50では、図1と同一の構成には、同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
図5に示したステータ50では、遮蔽シート52が、コイルエンド24bの内周側のみならず、軸方向側の端面の一部も覆っている。遮蔽シート52に絶縁処理が施されていることで、接続領域24cとの接点における絶縁性が確保されている点は、図4に示した変形例と同様である。この遮蔽シート52の全体は、絶縁性の固定部材54によって覆われている。
図6は、図2に対応する図であり、遮蔽シート52を形成する過程を模式的に示している。図6(a)に示すように、遮蔽シート52には、その一方の長辺側に、複数の凸部56が設けられている。この凸部56は折り曲げ処理される。このため、図6(b)に示しように、遮蔽シート52を丸めた場合には、一方の端面には凸部56が花弁のように拡がる。この遮蔽シート52を、コイルエンド24bに設置することで、図5に示した磁気遮蔽構造が形成される。
遮蔽シート52をコイルエンド24bに設置する際には、凸部56によって位置決めを行うことが容易となる。また、コイルエンド24bの上端面の一部を遮蔽シート52で覆うため、磁気遮蔽効果を高める作用が期待できる。なお、図6に示した凸部56の大きさ、間隔などは一例であり、様々に変更することが可能である。
以上に説明した例では、図1に示したコイルエンド24bと、レゾルバ(レゾルバロータ18、レゾルバステータ32)の位置関係を前提とした。ここでは、コイルエンド24bの上端面が、軸方向にみて、レゾルバと同程度の付近に位置した。しかし、レゾルバは、この例よりも、ステータコア22に近づいてもよい。また、レゾルバは、コイルエンド24bの上端よりも軸方向にみて遠くに位置してもよい。いずれにしても、径方向(ロータシャフト14から垂直に外に向かう方向)に見て、コイルエンド24bよりも内側にあれば、磁気遮蔽効果が期待される。そして、磁気の分布を十分に検討して遮蔽シートを設定することで、磁気遮蔽効果を高めることが可能となる。なお、図1、図4、図5に示した遮蔽シート26、42、52は、設置態様の一例にすぎず、さらに様々な態様をとることが可能である。
以上の説明においては、コイル24は、セグメントコイルを接続することで形成されるものとした。しかし、ここに示した磁気遮蔽にかかる技術は、セグメントコイルを用いずに長い導線が巻回されたコイルを用いた回転電機にも適用可能である。
10 回転電機、12 ロータ、14 ロータシャフト、14a ロータコア固定部、14b レゾルバロータ台、16 ロータコア、18 レゾルバロータ、20、40、50 ステータ、22 ステータコア、24 コイル、24a、24b コイルエンド、24c 接続領域、26、42、52 遮蔽シート、28、44、54 固定部材、30 隙間、32 レゾルバステータ、56 凸部。

Claims (3)

  1. ロータシャフトとロータコアを備え、前記ロータシャフトを回転軸として回転するロータと、
    前記ロータコアの外周側に配置され、複数のスロットが内周側に形成されたステータコアと、
    前記スロットに巻回されたコイルと、
    前記ロータに取り付けられ前記ロータとともに回転するレゾルバロータと、
    前記コイルが前記ステータコアの回転軸方向の端面外に突出することで形成されたコイルエンドより内周側で、かつ、前記レゾルバロータの周囲に設けられ、当該レゾルバロータの回転にともなう磁気変化に基づいて当該レゾルバロータの回転角度を検出するレゾルバステータと、
    を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記レゾルバステータとの磁気結合を遮蔽するとともに可撓性を有する遮蔽シートを前記コイルエンドの内周面に沿う円筒状に丸めた状態で前記コイルエンドの内側に配置し、その際に生じる前記遮蔽シートの弾性力に伴う反力を利用して、前記遮蔽シートを前記コイルエンドの内周面に仮固定し、
    その後、前記コイルエンドの少なくとも一部を前記遮蔽シートとともに絶縁性の固定部材で覆うことで、前記遮蔽シートを固定する、
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  2. ロータシャフトとロータコアを備え、前記ロータシャフトを回転軸として回転するロータと、
    前記ロータコアの外周側に配置され、複数のスロットが内周側に形成されたステータコアと、
    前記スロットに巻回されたコイルと、
    前記ロータに取り付けられ前記ロータとともに回転するレゾルバロータと、
    前記コイルが前記ステータコアの回転軸方向の端面外に突出することで形成されたコイルエンドより内周側で、かつ、前記レゾルバロータの周囲に設けられ、当該レゾルバロータの回転にともなう磁気変化に基づいて当該レゾルバロータの回転角度を検出するレゾルバステータと、
    を備え、
    前記コイルエンドの内周側には、前記レゾルバステータとの磁気結合を遮蔽する可撓性のシート材を前記コイルエンドの内周面に沿う円筒形に丸めて構成される遮蔽シートが設けられ、
    前記コイルエンドを絶縁固定する固定部材が、前記遮蔽シートを固定する、ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機であって、
    前記遮蔽シートは、軟磁性粒子を樹脂フィルムで包んだシートを含む、ことを特徴とする回転電機。
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