JP6980433B2 - スチレン系樹脂組成物、発泡シート、及び食品容器 - Google Patents
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Description
第一に、特許文献1〜2の技術では、スチレン系樹脂中のスチレン系単量体を低減できた場合でも、該スチレン系樹脂を用いて熱成形を行う工程において、スチレン系単量体が増加し、最終的に臭気低減の効果が得られない場合があった。
第二に、特許文献3の技術では、揮発分は低減されるものの、硫黄分に由来する臭気の問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、上記に記載したスチレン系単量体の含有量を低減し、臭気の少ない発泡シートを得るという課題を達成することを目的とする。
(1)スチレン系樹脂(A)100質量部、フェノール系酸化防止剤(B)0.01〜0.5質量部、及びリン系酸化防止剤(C)0〜0.5質量部を含むスチレン系樹脂組成物であって、スチレン系単量体の含有量が250μg/g以下であり、硫黄分が250μg/g以下であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。
(2)フェノール系酸化防止剤(B)が(B−1)〜(B−9)の中から選ばれる少なくとも1種である、前記(1)に記載のスチレン系樹脂組成物。
(B−1)オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(B−2)3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
(B−3)エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕
(B−4)ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
(B−5)6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン
(B−6)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
(B−7)4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
(B−8)4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール
(B−9)2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート
(3)リン系酸化防止剤(C)が(C−1)〜(C−7)の中から選ばれる少なくとも1種である、前記(1)又は(2)に記載のスチレン系樹脂組成物。
(C−1)トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト
(C−2)2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス
(C−3)3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン
(C−4)ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチル亜リン酸エステル
(C−5)トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]−オキシ]エチル]アミン
(C−6)テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1ビフェニル]−4,4'ジイルビホスホナイト
(C−7)サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルフォスファイト)
(4)スチレン系2量体、及び3量体の合計量が2500μg/g以下である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
(5)200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)が1.2〜2.5g/10分である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物を成形してなる、発泡シート。
(7)スチレン系単量体の含有量が250μg/g以下である、前記(6)に記載の発泡シート。
(8)前記(7)に記載の発泡シートを成形してなる食品容器。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレン系樹脂(A)100質量部、フェノール系酸化防止剤(B)0.01〜0.5質量部、及びリン系酸化防止剤(C)0〜0.5質量部を含み、スチレン系単量体の含有量が250μg/g以下であり、硫黄分が250μg/g以下である。スチレン系樹脂(A)、フェノール系酸化防止剤(B)、及びリン系酸化防止剤(C)の詳細は後述する。
GPC機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
分子量は、単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
以下、本発明のスチレン系樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
本発明のスチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体を重合して得ることができる。スチレン系単量体は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等の芳香族ビニル単量体の単独または2種以上の混合物であり、好ましくはスチレンを含むものであり、更に好ましくはスチレンのみからなるものである。また、スチレン系単量体の単独重合体の他に、スチレン系単量体と共重合可能なビニル系単量体を50質量%以下の割合で含んでいても良い。ビニル系単量体の例としてはαメチルスチレンやp−メチルスチレン等の置換スチレンやアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル等のアクリル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、無水マレイン酸等が挙げられる。
本発明のスチレン系樹脂組成物中のフェノール系酸化防止剤(B)の含有量は、上記スチレン系樹脂(A)100質量部に対して0.01〜0.5質量部であり、スチレン系単量体の増加をより抑制して臭気を低減する観点から、例えば、0.01、0.02、0.03、0.05、0.08、0.1、0.2、0.3、0.4、0.45、0.5等であり、これらの数値のいずれか2つの間の範囲であってもよく、好ましくは0.02〜0.45質量部であり、更に好ましくは0.05〜0.40質量部である。
(B−1)オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(B−2)3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
(B−3)エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕
(B−4)ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
(B−5)6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン
(B−6)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
(B−7)4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
(B−8)4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール
(B−9)2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート
本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレン系単量体の増加をより抑制して臭気を低減する観点から、リン系酸化防止剤(C)を含むことが好ましい。リン系酸化防止剤(C)には、一度酸化されたフェノール系酸化防止剤(B)を再生させる作用があることから、フェノール系酸化防止剤(B)とリン系酸化防止剤(C)を併用することにより、相乗的に優れたスチレン系単量体の増加の抑制効果を得ることができる。
(C−1)トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト
(C−2)2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス
(C−3)3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン
(C−4)ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチル亜リン酸エステル
(C−5)トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]−オキシ]エチル]アミン
(C−6)テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1ビフェニル]−4,4'ジイルビホスホナイト
(C−7)サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルフォスファイト)
本発明のスチレン系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加剤をさらに含んでいてもよい。含まれる添加剤としては、例えば、その他の酸化防止剤、熱劣化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤等が挙げられる。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、成形することで発泡シートとして好適に用いられる。発泡シートの製造方法としては、公知の発泡シート製造装置を用いることができ、具体的には、単軸押出機や二軸押出機を2基直列に配置し、1基目の押出機で発泡剤を発泡核剤とともに溶融混錬し、2基目の押出機で冷却により樹脂温度を120℃〜180℃に調整した後、サーキュラーダイスにより大気に放出し減圧発泡する方法が挙げられる。また、押出機の樹脂供給部に窒素を供給し、押出機内に同伴する空気中の酸素を低減することで、押出時の熱履歴によるスチレン単量体の増加を抑えることができる。
平均弦長=直線の長さ/気泡数
平均気泡径=平均弦長/0.616
本発明の食品容器は、上述した発泡シートを成形してなるものである。成形方法としては、真空成形や圧空成形などの熱成形が挙げられ、トレー、即席麺容器、納豆容器、カップ等の食品容器に二次成形することができる。このような食品容器は、食品と直接触れるものであり、さらに、製品の性質上、食品と触れた状態のまま長期間保存されることが多いことから、通常の容器以上に臭気を抑える必要がある。そこで、本発明の食品用容器は、上述の発泡シートを成形してなるものであるため、臭気が非常に少なく、特に食品用途において、好適に使用する事ができる。
JIS K7210に基づき200℃、49N荷重の条件により求めた。
(2)スチレン系単量体の定量
スチレン系樹脂組成物0.4gをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、下記記載の測定方法にて測定した。
測定器:キャピラリーガスクロマトグラフ GC−4000(ジーエルサイエンス製)
カラム:InertCap 直径0.25mm、長さ30m(ジーエルサイエンス製)
充填剤:イナートキャップワックス
カラム温度:60〜170℃
注入口温度:180℃
検出器温度:220℃
キャリアガス:ヘリウム
(3)スチレン系2量体と3量体の定量
スチレン系樹脂組成物0.2gを1,2−ジクロロメタン2mLに溶解し、メタノールを2mL添加してポリマーを析出させ、静置させたのち、上澄み液について、下記記載の測定方法にて測定した。
測定器:ガスクロマトグラフ GP−5890(ヒューレットパッカード製)
カラム:DB−1(ht) 0.25mm×30m 膜厚0.1μm
インジェクション温度:250℃
カラム温度:100−300℃
検出器温度:300℃
スプリット比:50/1
内部標準物質:n−エイコサン
(4)硫黄分の定量
イオンクロマトグラフ(DIONEX社製DX−120)を用い、燃焼イオンクロマト法により、下記記載の測定条件にて測定した。
燃焼用前処理装置:AQF−100、WS−100、GA−100(三菱化学製)
試料量:100mg
燃焼管温度:入口900℃、出口1000℃
吸収液:600mg/L H2O2+10mg/L PO4 3−(内部標準)
吸収液量:5mL
検出器:電気伝導度検出器
カラム:AS12A
流量:1.5mL/min
移動相:2.7mM Na2CO3+0.3mM NaHCO3
試料導入量:20μL
(5)臭気判定方法
スチレン系樹脂組成物から、発泡シートを作成し、単発真空成形機を用いて口径φ100mm、深さ40mmの丼形状容器を熱成形した。該容器の口元にアルミホイルで蓋をし、80℃で1時間加熱後、蓋を空けた時の臭いを嗅ぎ、臭気の無いものを◎、やや臭気が感じられるものを○、臭気があるものを×として、臭気を判定した。
完全混合型撹拌槽である第1反応器と第2反応器及び静的混合器付プラグフロー型反応器である第3反応器を直列に接続して重合工程を構成した。各反応器の容量は、第1反応器を39リットル、第2反応器を39リットル、第3反応器を16リットルとした。スチレン単量体87質量%、エチルベンゼン13質量%の混合液100質量部に対して、以下に示す重合開始剤1を0.05質量部、重合開始剤2を0.09質量部添加した原料溶液を作成し、この原料溶液を10.8kg/hの流量にて、第1反応器に連続的に供給した。なお、第1反応器の温度は108℃、第2反応器の温度は109℃に調整し、第3反応器は、流れ方向に沿って115〜125℃の温度勾配をつけるように調整した。
重合開始剤1:2,2−ジ(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(日油株式会社製パーテトラA)
重合開始剤2:t−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富株式会社製ルペロックス570)
続いて、第3反応器より連続的に取り出した重合体を含む溶液を予熱器付き真空脱揮槽に導入し、樹脂温度250℃、5.3kPaでフラッシュ脱揮した後、2段ベント付き押出機に連続的に供給し、樹脂温度220℃、ベント圧力0.4kPaで、未反応のスチレン及びエチルベンゼンを分離した。更に、押出機の2段目ベント出口に設置した添加剤フィード口より、フェノール系酸化防止剤(B−1)を、生成するスチレン重合体100質量部に対して0.3質量部添加し、溶融混錬した後、多孔ダイよりストランド状に押し出しして、ストランドを冷却および切断しペレット化した。得られたスチレン系樹脂組成物の200℃、49N荷重で測定したMFRは1.7g/10minであり、重量平均分子量(Mw)は31万、分子量100万以上の成分の割合は3質量%、分子量5万以下の成分の割合は9質量%であった。ペレットに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量を表1に示す。
その後、210℃に設定した連結管を介してスクリュー径50mmφの押出機に移送し、シリンダー温度150〜170℃、樹脂温度148〜160℃、15〜17MPaに調整し、リップ開度0.6mm、口径40mmのサーキュラーダイスより吐出量10kg/hrで押出し直径152mmの冷却された円筒に添わせて引取り、円周の下部1点でカッターにより切開して発泡シートを得た。発泡シートの厚みは1.8mm、密度は150kg/m3、シートの厚み方向の平均気泡径Xは0.15mmであった。ペレットに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量、硫黄分、及び発泡シートに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量を表1に示す。
実施例1において、押出機の2段目ベント出口に設置した添加剤フィード口より、フェノール系酸化防止剤(B−1)〜(B−9)、リン系酸化防止剤(C−1)〜(C−7)を、生成するスチレン重合体100質量部に対して、表1に示す質量部比率で添加し、溶融混錬したこと以外は、実施例1と同様に実施した。ペレットに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量、硫黄分、及び発泡シートに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量を表1に示す。なお、フェノール系酸化防止剤(B−1)〜(B−9)、リン系酸化防止剤(C−1)〜(C−7)は、以下のものを用いた。
B−1:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASFジャパン社製 Irganox1076)
B−2:3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(ADEKA社製 AO−80)
B−3:エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕(BASFジャパン社製 Irganox245)
B−4:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] (BASFジャパン社製 Irganox1010)
B−5:6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン(住友化学社製 スミライザーGP)
B−6:1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン(ADEKA社製 AO−30)
B−7:4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(ADEKA社製 AO−40)
B−8:4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(BASFジャパン社製 Irganox1520L)
B−9:2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート(住友化学社製 スミライザーGS)
C−1:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(BASFジャパン社製 Irgafos168)
C−2:2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス(ADEKA社製 HP−10)
C−3:3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン(ADEKA社製 PEP−36)
C−4:ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチル亜リン酸エステル(BASFジャパン社製 Irgafos38)
C−5:トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]−オキシ]エチル]アミン(BASFジャパン社製 Irgafos12)
C−6:テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1ビフェニル]−4,4´ジイルビホスホナイト(BASFジャパン社製 IrgafosP−EPQ)
C−7:サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルフォスファイト)(ADEKA社製 PEP−8)
実施例1において、押出機の2段目ベント出口に設置した添加剤フィード口より、フェノール系酸化防止剤(B−1)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に実施した。ペレット、及び発泡シートに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量を表1に示す。
実施例1において、2段ベント付き押出機の樹脂温度を250℃、ベント圧力を13.3kPaとし、押出機の2段目ベント出口に設置した添加剤フィード口より、生成するスチレン重合体100質量部に対して、フェノール系酸化防止剤(B−1)を0.1質量部、リン系酸化防止剤(C−1)を0.2質量部、添加し、溶融混錬したこと以外は、実施例1と同様に実施した。ペレットに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量、硫黄分、及び発泡シートに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量を表1に示す。
実施例1において、第2反応器出口の重合液に対して、硫黄系連鎖移動剤(n−ドデシルメルカプタン)を0.2質量部添加し、押出機の2段目ベント出口に設置した添加剤フィード口より、生成するスチレン重合体100質量部に対して、フェノール系酸化防止剤(B−9)を0.1質量部、添加し、溶融混錬したこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られたスチレン系樹脂組成物の200℃、49N荷重で測定したMFRは2.7g/10minであり、重量平均分子量(Mw)は27万、分子量100万以上の成分の割合は2質量%、分子量5万以下の成分の割合は11質量%であった。ペレットに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量、硫黄分、及び発泡シートに含まれるスチレン単量体の含有量、2量体と3量体の合計量を表1に示す。
Claims (8)
- スチレン系樹脂(A)100質量部、フェノール系酸化防止剤(B)0.01〜0.5質量部、及びリン系酸化防止剤(C)0〜0.5質量部を含むスチレン系樹脂組成物であって、スチレン系単量体の含有量が250μg/g以下であり、硫黄分が250μg/g以下であり、
200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)が1.2〜2.5g/10分であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。 - フェノール系酸化防止剤(B)が(B−1)〜(B−9)の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のスチレン系樹脂組成物。
(B−1)オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(B−2)3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
(B−3)エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕
(B−4)ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
(B−5)6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン
(B−6)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
(B−7)4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
(B−8)4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール
(B−9)2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート - 前記リン系酸化防止剤(C)の含有量が、0.01〜0.5質量部である、請求項1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物。
- リン系酸化防止剤(C)が(C−1)〜(C−7)の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物。
(C−1)トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト
(C−2)2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス
(C−3)3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン
(C−4)ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチル亜リン酸エステル
(C−5)トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]−オキシ]エチル]アミン
(C−6)テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1ビフェニル]−4,4'ジイルビホスホナイト
(C−7)サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルフォスファイト) - スチレン系2量体、及び3量体の合計量が2500μg/g以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物を成形してなる、発泡シート。
- スチレン系単量体の含有量が250μg/g以下であり、硫黄分が250μg/g以下である、請求項6に記載の発泡シート。
- 請求項6又は7に記載の発泡シートを成形してなる、食品容器。
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