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JP6975240B2 - 重力流細胞培養装置、システム、および、それらの使用方法 - Google Patents

重力流細胞培養装置、システム、および、それらの使用方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2016年9月22日出願の米国仮特許出願第62/398,266号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、参照により全体として、本明細書に組み込まれる。
本発明は、連続的重力流細胞培養装置およびシステム、並びに、それらの装置およびシステムを用いた細胞培養方法に関する。
培養中に、栄養分を供給し、細胞からの老廃物を希釈する方法の1つは、細胞を懸濁液中で培養するものである。懸濁液中の細胞密度を、かなり高くしうるが、細胞密度を高めるには、混合、攪拌、振動、および/または、気体注入を必要としうる。これらの動作は、培養中の細胞に概して有害な剪断応力を生じうる。全ての細胞タイプが、懸濁液を用いた培養に適合しうるものではないので、マイクロキャリアを用いる必要がありうる。それに必要な器具全体では、利用可能な空間によって制限されるかもしれないものの、大きい設置体積を占めうるもので、更に、細胞のマイクロキャリアからの分離には、問題が多い。
培養中に、栄養分を供給し、細胞からの老廃物を希釈する他の方法は、区画に分けた槽内で、懸濁細胞を培養するもので、そこでは、細胞は、気体透過性基板の上方で成長するか、および/または、培地の大きい区画から半透膜または透析膜によって隔てられる。栄養分は、透析膜を通って細胞の方に拡散し、一方、老廃物は、その膜の両側で形成される濃度勾配によって、反対方向に移動する。細胞から生じたタンパク質産物も、その区画に細胞と共に残り、組換えタンパク質の濃縮を可能にする。CELLine Flask(Integra Biosciences)は、そのような槽の1つである。しかしながら、これは、付着細胞には、有用ではない。
灌流は、培養中の細胞に新鮮な栄養分を供給する他の方法である。この方法は、循環ポンプなどの機械的装置を必要とする。広範囲のポンプが利用可能で、シリンジポンプおよび蠕動ポンプは、灌流細胞培養システムを、最も強力に動かす。Corning(登録商標)のCellCube(登録商標)、および、E−Cube(商標)システムは、循環ポンプを用いた灌流システムである。
いくつかの場合において、最初に培地を導入する工程、断続的にボーラス供給を行う工程、および、最後に栄養培地および細胞を除去する工程は、HYPERStack(登録商標)、および、CellSTACK(登録商標)槽を用いて行われるように、重力によって管を通して行われる。しかしながら、これらの槽の設計では、時間が経過すると、連続供給できなくなる。
マイクロプレート内の細胞への他の供給方法は、静水圧を介して行われる。そのようなシステムにおいて、第1のウエルは、後続のウエルより圧力が高く、「毛管作用」材料を介して、供給ウエルから、培養ウエルを通り、廃物ウエルへという流れを生じる。これは、「Corning」のFloWell(商標)プレートの動作方法である。
培養中に細胞への連続供給を行う簡単で機械化されていない方法を提供できるシステムは、市販されていない。1平方センチメートル当たり、更に多数の細胞を、(例えば、スフェロイドとして)培養可能な形状が利用可能になるにつれて、または、細胞タイプが、1つの細胞当り、より多量の栄養分を使うT細胞などの場合に、このような種類のシステムの必要性が高まっている。例えば、このT細胞の要求、または、設置体積当たりの細胞数増加に対処するには、供給頻度を上げる必要があり、それは、細胞培養者の作業量を増加させてしまう。更に、介入操作を行う度に、培養細胞の汚染リスクを高めてしまう。
本明細書において、懸濁細胞および付着細胞を、培地の連続的重力流を介して、モータを用いた器具を使用せずに培養する多層細胞培養装置およびシステムを記載し、それらは、培養細胞の汚染リスクを最小にする。これらの装置およびシステムを用いた細胞培養方法も、以下に記載する。
一態様において、本開示は、多層細胞培養装置を提供し、それは、流体を収容するように構成されて、流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有する第1のチャンバーと、第1のチャンバーの下方に配置された第2のチャンバーを含む。第2のチャンバーは、流体を収容するように構成されて、流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有する。第1のチャンバーと第2のチャンバーは、流体接続されるように構成されて、第1のチャンバー内の流体が、一方向に連続的に、重力流によって、第1のチャンバーから第2のチャンバー内に流れる。
多層細胞培養装置は、流体を収容するように構成されて、第2のチャンバーの下方に配置された第3のチャンバーを、更に含みうる。この装置において、第3のチャンバーは、流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有し、第2のチャンバーと第3のチャンバーは、流体接続されるように構成されて、第2のチャンバー内の流体が、一方向に連続的に、重力流によって、第2のチャンバーから第3のチャンバー内に流れる。典型的には、第1のチャンバーは、供給チャンバーであり、第2のチャンバーは、培養チャンバーである。第1のチャンバーは、第2のチャンバーに略平行でありうる。第2のチャンバーは、第3のチャンバーに略平行でありうる。第1、第2、および、第3のチャンバーは、互いに、略平行でありうる。多層細胞培養装置において、流体は、一方向に連続的に、重力流によって、例えば、2日以上の期間に亘り流れる。
多層細胞培養装置の一実施形態において、第1および第2のチャンバーの少なくとも1つが、通気口を含む。少なくとも3つのチャンバーを有する多層細胞培養装置の一実施形態において、第1、第2、および、第3のチャンバーの少なくとも1つが、通気口を含む。
多層細胞培養装置の一実施形態において、第1のチャンバーは、第1のチャンバー内の細胞が第2のチャンバーに入るのを防ぐための細胞保持装置を、更に含みうる。同様に、第2のチャンバーは、第2のチャンバー内の細胞が第3のチャンバーに入るのを防ぐための細胞保持装置を、更に含みうる。第1のチャンバーは、培地、および、第1の細胞集団を収容し、第2のチャンバーは、培地、および、第2の細胞集団を収容しうる。例えば、第1の細胞集団は、末梢血単核細胞(PBMC)を含み、第2の細胞集団は、T細胞を含みうる。例として、第1の細胞集団は、繊維芽細胞を含み、第2の細胞集団は、幹細胞を含みうる。第2のチャンバーは、スフェロイド細胞培養のために細胞を閉じ込めるウエルを含みうる。多層細胞培養装置の一実施形態において、第2のチャンバーは、細胞が少なくとも1つの内面に結合されるのを防ぐ材料で被膜された少なくとも1つの内面を有する。他の実施形態において、第2のチャンバーは、付着依存性細胞の成長を支持する略平坦な水平面を有する。
上記のような多層細胞培養装置において、チャンバー同士は、管を含む少なくとも1つの接続部によって、流体接続されうる。そのような実施形態において、第1のキャップは、流体を第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を覆い、その第1のキャップは、管の第1の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部を有し、更に、第2のキャップは、流体を第2のチャンバーに導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を覆い、その第2のキャップは、管の第2の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部を有しうる。第1のキャップは、気体を、第1のチャンバーから放出するための第2の連結部を含み、更に、第2のキャップは、気体を、第2のチャンバーから放出するための第2の連結部を含みうる。フロー調節部が、管に、作動自在に接続されうる。フロー調節部は、例えば、バルブでありうる。多層細胞培養装置の一例において、チャンバー同士は、少なくとも1つの接続部によって、流体接続され、更に、少なくとも1つのフロー調節部(例えば、バルブ)が、少なくとも1つの接続部に、作動自在に接続されている。
多層細胞培養装置の一実施形態において、第1のチャンバーは、流体を中に導入、または、そこから除去するための第2の開口部を有し、更に、第2のチャンバーは、流体を中に導入、または、そこから除去するための第2の開口部を有する。第2の開口部は、例えば、挟持されるか、閉鎖されるか、覆いを掛けられるか、または、封止されうる。第2の開口部は、各々、通気口に、作動自在に接続されうる。いくつかの実施形態において、第1のチャンバーは、袋状部であり、第1のチャンバーと第2のチャンバーは、管を含む接続部によって、流体接続されたものである。フロー調節部は、管に、作動自在に接続されたものでありうる。多層細胞培養装置の一実施形態において、第2のチャンバーの第2の開口部は、通気口に、作動自在に接続されたものである。
多層細胞培養装置の一実施形態において、第1のチャンバーと第2のチャンバーは、第1のチャンバーに流体接続されたカニューレ、および、第2のチャンバーに流体接続された少なくとも第1のセプタムによって、流体接続さうる。この実施形態において、第1および第2のチャンバーは、少なくとも第1のセプタムが、カニューレによって貫入されるように、配置されたものである。そのような実施形態において、第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、2つの端部の1つで、2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面を含みうる。本実施形態において、傾斜した内面と、カニューレとは、第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである。第1のチャンバーは、第1のキャップによって覆われて、流体を第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含み、更に、第2のチャンバーは、第2のキャップによって覆われて、流体を第2のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含みうる。
多層細胞培養装置の一実施形態において、第1のチャンバーと第2のチャンバーの間の面は、そこに配置された開口部を有し、第1のチャンバーと第2のチャンバーは、第1のチャンバーと第2のチャンバーの間の面に配置された開口部、および、第1のチャンバーの部分的に内部に配置されて、第1のチャンバーと第2のチャンバーの間の面に配置された開口部を通って延伸するバルブによって、流体接続されたものである。そのような実施形態において、第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、2つの端部の1つで、2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面を含みうる。本実施形態において、傾斜した内面と、第1のチャンバーと第2のチャンバーの間の面に配置された開口部とは、第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである。第1のチャンバーは、第1のキャップによって覆われて、流体を第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含み、更に、第2のチャンバーは、第2のキャップによって覆われて、流体を第2のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含みうる。そのような実施形態において、第1のキャップ、および、第2のキャップの少なくとも1つが、気体を、第1および第2のチャンバーの少なくとも1つから放出する通気口を含みうる。
多層細胞培養装置の一実施形態において、第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、2つの端部の1つで、2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面を含みうる。本実施形態において、傾斜した内面と、流体を第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための少なくとも1つの第1の開口部とは、第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである。
第1および第2のチャンバーは、フラスコでありうる。少なくとも3つのチャンバーを有する多層細胞培養装置の一実施形態において、第1、第2、および、第3のチャンバーは、フラスコでありうる。
多層細胞培養装置は、例えば、射出成形、ブロー成形、熱成形、レーザ溶接、超音波溶接、接着結合、および、熱結合などによって、製造または組み立てられうる。
第1および第2のチャンバーは、1つの槽内で、一体化されたものでありうる。少なくとも3つのチャンバーを有する多層細胞培養装置の一実施形態において、第1、第2、および、第3のチャンバーは、1つの槽内で、一体化されたものでありうる。
他の態様において、本開示は、細胞培養方法を提供する。その方法は、少なくとも第1の細胞集団、および、組織培地を、上記のような多層細胞培養装置に追加する工程を、含む。
更なる態様において、本開示は、細胞培養方法を提供し、その方法は、第1の細胞集団、第2の細胞集団、および、組織培地を、上記のような多層細胞培養装置に追加する工程を、
含む。一例において、第1の細胞集団は、PBMCであり、第2の細胞集団は、T細胞である。他の例において、第1の集団、または、第2の細胞集団は、スフェロイド形成細胞である。
別段に定義されない限りは、本明細書で用いる全ての技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。
本明細書で用いるように、「通気口」という用語は、気体が、そこを通って、チャンバー、槽などの中に、または、外へと通過するチャンバー、槽などの開口部のことを称する。他の流体(例えば、液体)も、通気口を通過することができるが、通気口は、主に気体を送ることを意図している。
「接続」および「接続部」という用語は、接続する、連結する、または、繋げる任意のものを意味する。
本明細書で用いるように、「バルブ」という用語は、通路を通る、例えば、開口部、ポート、通気口、または、管を通る流体(液体、気体)の通過を調節する装置のことを称する。
「開放系」という用語は、多層細胞培養装置のチャンバーにアクセスする時に、雰囲気に直接開放されるシステムを意味する。
本明細書で用いるように、「閉鎖系」という用語は、多層細胞培養装置のチャンバーにアクセスする時に、雰囲気に直接開放されないシステムを意味する。
「擬似閉鎖系」という用語は、チャンバーに、雰囲気へ通じる開口部、または、そうではない開口部によってアクセス可能なシステムを意味する。
本明細書で用いるように、「スフェロイド」という用語は、多数の凝集細胞を含む3次元の細胞群のことを称する。スフェロイドは、初代細胞、細胞株、および、幹細胞を含む異なる細胞タイプから生成しうる。
使用する際には、第1のチャンバーは、流体、例えば、第2のチャンバーに収容された細胞に栄養を供給する培地を収容する。したがって、本明細書において、第1のチャンバーを、「供給チャンバー」と称する場合があり、一方、第2のチャンバーを、「培養チャンバー」と称する場合がある。いくつかの実施形態において、細胞は、第1の(供給)チャンバーと第2の(培養)チャンバーの両方に収容される。装置が第3のチャンバーを含む実施形態において、この第3のチャンバーは、典型的には、廃流体を収容するので、本明細書において、「廃物チャンバー」と称する場合がある。
本明細書に記載の装置、システム、および、方法と同様のもの、または、等価物を、本発明の実施または検証に用いうるもので、以下に、適した装置、システム、および、方法を記載する。出版物、特許出願、および、特許を含む、本明細書で参照した全ての文献は、参照により全体として、本明細書に組み込まれる。不一致が生じた場合には、定義を含む本明細書の記載が優先する。以下に記載する特定の実施形態は、例示にすぎず、限定することを意図していない。
3つのチャンバーおよびフロー制御バルブ(フロー調節部)を含む多層細胞培養装置を概略的に示す側面図、並びに、フロー制御バルブを概略的に示す拡大図である。本実施形態において、装置は、閉鎖系である。 図1Aの多層細胞培養装置を概略的に示す前面図である。 3つのチャンバー、および、フロー制御バルブ(フロー調節部)を含む多層細胞培養装置の他の実施形態を概略的に示す側面図、並びに、フロー制御バルブを概略的に示す拡大図である。本実施形態では、装置は、閉鎖系である。フィーダー細胞は、供給チャンバーで培養され、スフェロイドは、培養チャンバーで培養され、培養チャンバーは、その内側の底面に沿って配置されたスフェロイド細胞培養のために細胞を閉じ込めるウエルを有する。 3つのチャンバー、フロー制御バルブ(フロー調節部)、および、供給チャンバーとしての(本明細書において、「供給バッグ」と称する)袋状部を含む多層細胞培養装置の他の実施形態を概略的に示す側面図である。本実施形態では、スフェロイドは、培養チャンバーで培養され、培養チャンバーは、その内側の底面に沿って配置されたスフェロイド細胞培養のために細胞を閉じ込めるウエルを有するものとして示されている。装置は、閉鎖系である。 従来の市販された細胞培養槽から組み立てられた多層細胞培養装置の他の実施形態を概略的に示す側面図である。装置は、3つのチャンバーを含み、閉鎖系である。 多層細胞培養装置の他の実施形態を概略的に示す側面図であり、チャンバー間で、隣接したチャンバーのセプタムに貫入したカニューレを通る流れが発生している。この装置は、開放系である。本実施形態では、スフェロイドは、培養チャンバーで培養され、培養チャンバーは、その内側の底面に沿って配置されたスフェロイド細胞培養のために細胞を閉じ込めるウエルを有するものとして示されている。 3つのチャンバー、および、フロー制御バルブ(フロー調節部)を含む多層細胞培養装置の他の実施形態を概略的に示す側面図であり、チャンバーを換気する4つの機構を示している:1)供給チャンバーに流体接続された通気口、2)供給チャンバーに流体接続されて、他のチャンバーに繋げられたた通気口、3)培養チャンバーのキャップ内に配置された通気口、および、4)キャップまたは連結部に流体接続された通気口。 図6のフロー制御バルブ(フロー調節部)を概略的に示す側面図である。典型的な実施形態において、バルブを回して、下方のチャンバーの上面でのバルブの係合の度合いを高めたり、下げたりして、それは次に、1つのチャンバーから次のチャンバーへの培地フローを増加させたり、低下させたりする。 内部での通気機能を特徴とする多層細胞培養装置の他の実施形態を概略的に示す前面図である。 図8Aの代わりの実施形態を示す。
本明細書において、流体(例えば、培地)が、連続的に、重力流によって、その中を流れる(「重力送り」)多層細胞培養装置を記載し、その流れは、その中で培養される細胞に、連続的供給を行うためのものである。このような装置を含む細胞培養システム、これらのシステムおよび装置を用いた細胞培養方法、並びに、このような装置の製作方法も記載する。本明細書に記載の重力送り培養システムおよび装置は、新鮮で調整された培地を細胞に供給するのに、少ない労力を要する方法を提供し、それは、モータを用いた器具も必要としない。本明細書に記載のシステムおよび装置は、付着細胞、または、浮遊した(懸濁)細胞を培養するのに使用しうるものであり、更に、異なる細胞タイプ(例えば、2つ以上の異なる細胞タイプまたは細胞集団)を合わせて、(例えば、細胞タイプまたは細胞集団を物理的に隔てながら、)同時培養するのにも使用しうる。更に、フィーダー細胞によって、培地を調節するのにも使用しうる。いくつかの実施形態において、装置を、その中に多数の(例えば、供給、培養、廃物などの)チャンバーを有する一体型ユニットとして、または、別々の槽モジュール(例えば、供給モジュール、培養モジュール、廃物モジュールなど)として組み立てうる。本明細書に記載のシステムおよび装置は、培養装置の中の細胞に化学物質の追加が可能である、積層方向のフロースルー動作を提供する。いくつかの実施形態において、装置の中の細胞を評価しうる(例えば、(例えば、化学物質の追加および/または除去により)変化した生理機能を運動評価しうる)。本明細書に記載の装置は、開放系、閉鎖系、または、擬似閉鎖系として製造しうる。
本明細書に記載の重力送りシステムおよび装置は、培養装置および/またはシステムを最初に設置した後に、装置のチャンバーに、外部から供給介入する(その中に侵入する)ことなく、連続的または断続的供給を可能にする。これらのシステムおよび装置は、柔軟で、適応性が高く、変更自在で、ユーザの広範囲の要求に応じうる。様々な配列で、様々な付属品および変更物を有する(例えば、ユーザによって)接続されたモジュール型システムも、本発明の範囲である。2つ以上の一体化されたチャンバーを有する1つの装置として製造された装置も、本発明の範囲である。装置の内面は、不活性材料、低または非接着性材料、気体透過性または不透過性材料、透明または不透明材料などを含む任意の適した材料で作製されうる。(例えば、懸濁細胞、スフェロイドなどを培養する)いくつかの実施形態において、装置の1つ以上の内面を、その面への細胞の結合を弱めるか、または、防ぐ材料で、若しくは、その面への細胞の接着を強める材料で、処理または被膜しうる。
いくつかの実施形態において、1つのチャンバーから次のチャンバーへの流れは、単に、各チャンバーの向き(例えば、相対的高さ/海抜)、および、大きさ(例えば、開口部、および/または、接続部、および/または、連結部の内径)のみによって制御される。他の実施形態において、1つ以上のフロー調節部、例えば、バルブを用いて、流量を制御する。いくつかの実施形態において、1つのチャンバーから次のチャンバーへの流れを、チャンバーの向き(例えば、相対的高さ/海抜)、および、1つ以上のフロー調節部(例えば、バルブ)の組合せによって、制御する。本発明の範囲は、フロー調節部(例えば、バルブ)およびフロー制限手段の種類によって、限定されない。
次に記載する好適な実施形態は、これらの装置、システム、および、方法の適応例を示している。同様に、これらの実施形態の記載から、本発明の他の態様を、下記の記載を基に、想到および/または実施しうる。
細胞培養方法
本明細書において、従来の細胞培養技術を含む方法を記載する。そのような技術は、概して、従来から知られている。スフェロイドを、細胞株、初代細胞、または、臨床分離株サンプルから培養する方法が、従来から知られており、例えば、米国特許出願公開第2015/0376566号、米国特許出願公開第2014/0322806号、および、米国特許出願公開第2009/0325216号の各明細書に記載されている。T細胞などの懸濁細胞の培養方法も、従来から知られており、例えば、米国特許第8,034,334号、並びに、米国特許出願公開第2016/0010058号、米国特許出願公開第2012/0244133号、および、米国特許出願公開第2006/0263881号の各明細書に開示されている。これらの文献は、参照により、本明細書に組み込まれる。
多層細胞培養装置
装置およびシステムは、2つ以上の(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10などの)チャンバーを含み、それらは、垂直に(例えば、異なる高さに)配列され、直列に接続されて、上流側チャンバーから下流側チャンバーへの流れを提供する(尚、ある実施形態(例えば、2つ以上の培養チャンバーに流体を供給する供給チャンバーなど)においては、並列接続も採用しうる)。いくつかの実施形態において、2つのチャンバーの相対的な高さを、(例えば、製造者またはユーザが)設計するか、(例えば、ユーザが)調節して、望ましい流量、または、望ましい範囲の流量を提供する(尚、例えば、任意で、バルブなどのフロー調節部によって、更に調節しうる)。液体収容チャンバーの細胞収容チャンバーに対する高さを設計または変更するだけで、望ましい流量を提供しうる。いくつかの実施形態において、チャンバーは、(離間して、または、空間を空けずに)上下に積み重ねられる。いくつかの実施形態において、チャンバーは、ラック、棚システム、または、他の支持構造物によって、支持される。チャンバーは、水平のx軸および/またはy軸方向に位置合わせされて並べられて、垂直のz軸方向には適切にずれるか、または、水平方向にも、ずれていてもよい。図1〜8は、本明細書に記載の装置およびシステムのいくつかの実施形態を示している。
図1Aは、閉鎖系で、3つのチャンバーおよびフロー制御バルブを含む重力送り培養装置(多層細胞培養装置)を、概略的に示す側面図、並びに、フロー制御バルブを概略的に示す拡大図であり、図1Bは、その装置を概略的に示す前面図である。図1Aおよび1Bに示すように、多層細胞培養装置25の一実施形態は、流体35を収容するように構成された第1のチャンバー1を含む。第1のチャンバー1は、流体を導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を含む。この装置は、第1のチャンバー1の下方に配置された第2のチャンバー2も含み、第2のチャンバー2は、流体35を収容するように構成されて、流体を、第2のチャンバー2に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を含む。この装置は、第1および第2のチャンバー1、2の少なくとも第1の開口部に連結された少なくとも第1の接続部を含み、それは、第1および第2のチャンバー1、2を流体接続して、第1のチャンバー1内の流体35が、一方向に連続的に、重力流によって、少なくとも第1の接続部を通って、第2のチャンバー2へと流れる。少なくとも第1の接続部、または、少なくとも第1の接続部に作動自在に接続されたフロー調節部10は、重力流を促進するように配置され、重力流を調節する。本実施形態において、少なくとも第1の接続部は、管40を含む。第1のチャンバー1の少なくとも第1の開口部と接続する第1のチャンバー1の連結部30は、管40の第1の端部を受け付け、第2のチャンバー2の少なくとも第1の開口部と接続する第2のチャンバー2の連結部30は、その管40の他方の端部(第2の端部)を受け付ける。連結部は、開口部またはポートへの、および/または、そこからの流体の移動(例えば、連続的移動、一定速度の移動など)を容易にする任意の構造物である。そのような構造物は、例えば、注ぎ口、漏斗、口、ステム、ノズルなどを含む。いくつかの実施形態において、連結部は、構成要素(例えば、流体移動管路、バルブなど)をチャンバーに取り付け可能なように構成される。いくつかの実施形態において、連結部30は、流体が開口部を通って移動するのを防ぐ構造物20(例えば、封止部、キャップ、蓋、通気口、栓、バルブ)を含むか、または、それに接続され、そのような構成要素または構造物は、可逆的か(例えば、繰返して開閉可能か)、または、非可逆的(例えば、一度だけ開放または閉鎖可能)である。開口部への流れ、または、そこからの流れは、開口部の大きさと、チャンバーの向き、および/または、開口部の両側の環境のみによって調節されうるか、若しくは、1つ以上の種類のフロー調節部(例えば、フローバルブ)、若しくは、それらの組合せによって調節されうる。図1Aにおいて、フロー調節部10は、管40に、作動自在に接続され、本実施形態において、フロー調節部10は、バルブ10として示されている。本実施形態において、1つのチャンバーから、その下のチャンバーへの流れは、管40を狭めるバルブ10によって調節される。
図1Aにおいて、装置25は、流体を収容するように構成されて、第2のチャンバーの下方に配置された第3のチャンバー3を含む。第3のチャンバー3は、流体を、第3のチャンバー3に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を含む。第2のチャンバー2は、流体を、第2のチャンバー2に導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含み、第2のチャンバーと第3のチャンバーは、管40を含む第2の接続部によって、流体接続されて、第2のチャンバー2内の流体が、一方向に連続的に、重力流によって、第2の接続部を通って、第3のチャンバー3へと流れる。第2の接続部は、重力流を促進するように配置され、重力流を調節しうる。本実施形態において、管40を含む第2の接続部は、第2のチャンバー2の少なくとも第1の接続部を有する端部とは反対側の端部に配置される。第2のチャンバー2の第2の開口部と接続する第2のチャンバー2の連結部30は、管40の第1の端部を受け付け、第3のチャンバー3の少なくとも第1の開口部と接続する第3のチャンバー3の連結部30は、その管40の他方の端部(第2の端部)を受け付ける。開口部への流れ、または、そこからの流れは、開口部の大きさと、チャンバーの向き、および/または、開口部の両側の環境のみによって調節されうるか、若しくは、1つ以上の種類のフロー調節部(例えば、フローバルブ)、若しくは、それらの組合せによって調節されうる。
図1Aは、第2のチャンバー2の内部に配置されて、第2のチャンバー2内の細胞が第3のチャンバー3に入るのを防ぐ細胞保持装置80も示している。細胞保持装置80は、細胞を保持するために、第2のチャンバー2の第2の開口部に適切に近接して配置される。細胞保持装置80の一例は、堰部である。本明細書に記載の多層細胞培養装置は、1つ以上の堰部を、例えば、特定のチャンバー内に含み、液体を、そのチャンバーの一部分だけに制限しうる。いくつかの実施形態において、チャンバーの容量が特定の高さを超えると、液体は、堰部を越えて、堰部の反対側に流れる。いくつかの実施形態において、液体を過剰に入れない限りは、堰部を用いて、液体の流出を防ぐ。他の実施形態において、堰部は、液体を流出させながら、懸濁細胞がチャンバーから出るのを防ぐ。多層細胞培養装置が、第1および第2のチャンバーだけを有する(つまり、第3のチャンバーを有さない)実施形態において、第2のチャンバーは、細胞保持装置を含みうる。
各チャンバーは、流体を導入、または、そこから除去するための少なくとも1つの開口部を含むが、チャンバーは、流体を導入、または、そこから除去するための2つ以上の(例えば、2つ、3つ、4つ、5つの)開口部を含んでもよい(例えば、注入口および放出口)。図1Aに示すように、第1のチャンバー1は、第1のチャンバー1の第2の開口部と接続する他の連結部30を有し、この連結部30は、構造物20によって、閉鎖または封止されて示されている。同様に、第2のチャンバー2は、第2のチャンバー2の第3の開口部と接続する他の連結部30を有する第2のチャンバー2を示し、この連結部30は、構造物20(閉鎖要素)によって、閉鎖または封止されて示されている。第1および第2のチャンバー1、2と同様に、第3のチャンバー3は、第3のチャンバー3の第2の開口部と接続する他の連結部30を有して示されている。この連結部30は、構造物20によって、閉鎖または封止されて示されている。連結部および開口部は、例えば、栓、通気口、クランプを含む適切な構造物によって、閉鎖されるか、挟持されるか、封止されるか、または、覆われれうる。
図1Bは、装置25の前面図であり、(流体を導入、または、そこから除去するための)第1のチャンバー1および第2のチャンバー2の更なる開口部31、33を示している。細胞培地などの流体を、第1のチャンバー1、第2のチャンバー2、および、第3のチャンバー3に、それらの開口部の任意の1つ以上を通して導入しうる。細胞、培地、および/または、サンプルを導入、または、そこから除去するために、第1、第2、および、第3のチャンバーの任意の1つの開口部を用いうる。一例において、第1のチャンバー(供給チャンバー)は、培地を第1のチャンバー(供給チャンバー)に追加するための更なる開口部を有しうる。培地を、培養チャンバーにではなく、供給チャンバーに補給することによって、いくつかの実施形態において、追加の培地を、システムに、その中での細胞培養を中断させることなく追加しうる。そのような第1のチャンバーの更なる開口部を、フィーダー細胞を第1のチャンバー1に追加するために、追加で、または、代わりに使用しうる(フィーダー層播種)。いくつかの実施形態において、第2のチャンバー2(培養チャンバー)は、第2のチャンバー2を更なる供給および/または廃物チャンバーに、並びに/若しくは、他の構成要素または槽(例えば、補助的栄養供給槽、アッセイ槽など)に接続するために、更なる開口部、連結部、および、接続部を含みうる。そのような実施形態において、特に、フィーダー細胞を用いて培地を調整する実施形態において、更なる供給チャンバーを、本明細書に記載の多層細胞培養装置に含みうる。例えば、そのような装置において、第1の供給チャンバーは、調整していない培地を、フィーダー細胞を含む第2の供給チャンバーに送り、第2の供給チャンバーは、調整した培地を、培養チャンバーに送る。
本明細書に記載の多層細胞培養装置において、チャンバーは、流体を導入するための開口部(例えば、注入口)がチャンバーの上側部分(例えば、チャンバーの上面)に位置するように向けられうる。いくつかの実施形態において、特定のチャンバーの注入口は、液体(培地)を、その特定のチャンバーの液体ラインより下方に送るように、構成または配置されて、(例えば、液体が、垂れたり、飛び散ったりすることによる中断を減らすようにする)。いくつかの実施形態において、チャンバーは、特定のチャンバーの流体を除去する開口部(例えば、放出口)が、その特定のチャンバーの下側部分(例えば、チャンバーの底部)になるように構成または配置されるように向けられる。
図2は、更なる特徴物、および、第1および第2のチャンバー1、2内で同時培養される2つの細胞集団を有する多層細胞培養装置25の実施形態を示している。第1の細胞集団50(例えば、繊維芽細胞などのフィーダー細胞)は、第1のチャンバー1内に示され、第2の細胞集団60(典型的には、例えば、幹細胞などの第2のタイプの細胞)は、第2のチャンバー2内に示されている。いくつかの細胞タイプ(例えば、幹細胞)は、第2の細胞タイプ(例えば、繊維芽細胞)によって調整された培地を受け付けた場合に、より現実的に働く。例えば、間葉幹細胞は、スフェロイドとして培養された場合に、生理的特性が高まることが見出されているので、スフェロイドとして培養される幹細胞を、繊維芽細胞と同時培養する。そのような実施形態において、スフェロイドの形成に有益な形状物を、第2の(培養)チャンバーの内側の底面に、成形加工、エンボス加工、または、取り付ける。図2は、第2のチャンバー2内でスフェロイドの培養を行うために細胞60を閉じ込めるウエル39を示している。細胞の同時培養の他の例は、T細胞を培養するためにPBMCを使用するものである。そのような実施形態において、第1の細胞集団50は、PBMCであり、第2の細胞集団60は、T細胞である。
第1のチャンバー1内の細胞50(第1の細胞集団)が、第2のチャンバー2に入るのを防ぐために、第1のチャンバー1は、細胞保持装置を含みうる。上記のような堰部の使用に追加で、T細胞などの懸濁細胞を培養チャンバーに保持するための選択肢は、培養チャンバーの少なくとも第1の開口部(例えば、放出口)を覆うフィルターまたはメッシュを、使用することである。そのようなフィルターは、懸濁細胞が、廃物チャンバー(および、廃流)に入るのを防ぐ。フィーダー細胞が供給チャンバーで培養される、いくつかの実施形態において、供給チャンバーの放出口を覆うように組み立てられたフィルターを使用する。この種類の装置の特定の使用例としては、キメラ抗原受容体を発現させたT細胞の増幅方法における工程がある。形質を導入されたT細胞を、同種異系照射PBMC、Muromonab−CD3(OKT3、免疫抑制剤)、および、Interleukin2(IL2、サイトカイン信号伝達分子)の存在下で培養することによって、その形質を導入されたT細胞を、急速増殖しうる。いくつかの実施形態において、PBMC、OKT3、および、IL2を、供給チャンバーに配置し、T細胞を、培養チャンバーに配置する。調整された培地は、時間の経過と共に供給チャンバーからT細胞培養チャンバー内に流れて、増殖を促進し、使用後の培地は、廃物チャンバー内に流れる。図2に示した実施形態において、細胞保持装置23は、第1のチャンバー1内の細胞が、少なくとも第1の開口部を通って、第1のチャンバー1から出ないように、第1のチャンバー1の少なくとも第1の開口部を覆うメッシュ材料である。
図2に示した実施形態において、第1のチャンバー1は、更なる開口部、および、更なる連結部30を、少なくとも第1の開口部を有する第1のチャンバーの端部とは反対側の端部に含む。そのような実施形態において、この更なる開口部および連結部を、フィーダー細胞を第1のチャンバー1に追加するのに用いうる(つまり、フィーダー層播種)。
本明細書に記載の多層細胞培養装置の(一体型装置についての、または、モデュラー型装置の別々のチャンバーとしての)チャンバーは、任意の適した材料で作製しうる。いくつかの実施形態において、チャンバーは、堅固な面を有し(堅く)、プレート、プレートと蓋、フラスコ、管などの画定された寸法を有する槽である。したがって、チャンバーが堅固な材料で作製された実施形態において、そのようなチャンバーは、堅固な壁部を有する。他の実施形態において、1つ以上のチャンバーは、柔軟な面を有し(曲げ易く)、袋状部などの拡大自在な槽である。典型的な実施形態において、培養チャンバーは、堅固な面を有する槽であるが、供給および/または廃物チャンバーは、柔軟な面か、堅固な面のいずれかを有する。いくつかの実施形態において、培養チャンバーは、図3に示した実施形態などのように、柔軟な面を有する。図3に示した実施形態において、第1のチャンバー4は、曲げ易い材料で作製された袋状部である(例えば、曲げ易い材料は、流体を透過しないが、気体を透過する)。本実施形態において、第1のチャンバー4および第2のチャンバー2の少なくとも第1の開口部に連結されて、第1のチャンバー4内の流体35が一方向に連続的に重力流によって少なくとも第1の接続部を通って第2のチャンバー2内に流れるように第1および第2のチャンバー4、2を流体接続する少なくとも第1の接続部は、管40を含む。第1のチャンバー4の少なくとも第1の開口部と接続する第1のチャンバー4の連結部30は、管40の第1の端部を受け付け、第2のチャンバー2の少なくとも第1の開口部と接続する第2のチャンバー2の連結部30は、その管40の他方の端部(第2の端部)を受け付ける。本実施形態において、(例えば、培地の)流れを、第2のチャンバー2の上方の袋状部(第1のチャンバー4)の高さによって、および/または、フロー制御バルブなどのフロー調節部10を用いて、制御しうる。図3に示した実施形態において、装置25は、第3のチャンバー3(廃物チャンバー)を含む。いくつかの実施形態において、第3のチャンバー(廃物チャンバー)も、袋状部でありうる。袋状部は、任意の適した曲げ易い、または、可撓性材料で製作しうる。懸濁細胞を多数のチャンバーに展開させる多層細胞培養装置の一実施形態において、供給袋状部(第1のチャンバー)を、懸濁細胞を収容する第2のチャンバーの上方に配置して、それに流体接続しうるものであり、第2のチャンバーは、少なくとも第3の(例えば、第3、第4、第5、第6などの)チャンバーの上方に配置されて、それに流体接続しうる。懸濁細胞が第2のチャンバー内で増殖するにつれて、第2および第3のチャンバーに作動自在に接続されたフロー調節部バルブを操作して、懸濁細胞が第3のチャンバー内に流れるのを可能にしうる。本実施形態において、懸濁細胞の流れ、および、展開は、直列に並んだ更なるチャンバーを通って継続しうる。
図4は、擬似閉鎖系の多層細胞培養装置25の実施形態を示し、従来の細胞培養槽、および、その槽にキャップおよび連結部を介して取り付けられた管を含む。本実施形態において、少なくとも第1の接続部は、管40、流体を第1のチャンバー1に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を覆い、管40の第1の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部を有する第1のキャップ110、および、流体を第2のチャンバー2に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を覆い、管40の第2の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部30を有する第2のキャップ110を含む。本実施形態において、第2のおよび第3のチャンバー2、3に連結された第2の接続部は、管40、第2のチャンバー2の少なくとも第1の接続部を有する端部とは反対側の端部に位置して、管40の1つの端部を受け付ける連結部30を含み、更に、第3のチャンバー3側では、第3のチャンバー3の少なくとも第1の開口部を覆い、その管40の他方の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部を有する第3のキャップ110を含む。本実施形態において、装置25は、2つの通気フィルター70を含み、そのうちの1つは、第1のチャンバー1の最上面または壁部に配置され、他方のフィルターは、第2のチャンバー2と第3のチャンバー2、3の間に配置される。第1のチャンバー1に接続された通気フィルター70は、第1のチャンバー1の内部に流体接続されて、第1のチャンバーから(更に、装置25から)、気体が、そこを通って放出されるのを可能にする。第2のチャンバー2と第3のチャンバー3の間に配置された通気フィルター70は、第2および第3のチャンバー2、3の両方の内部に流体接続されて、気体が、第2のチャンバー2と第3のチャンバー3の間で流れるようにしうる。他の実施形態において、図4に示した通気フィルター70の代わりに、キャップ110が、通気フィルター、若しくは、他の通気材料または装置を含むか、1つ以上の連結部30を、通気口に取り付けうる(例えば、構造物20が、通気口であってもよい)。図4は、第2のチャンバー2内の細胞保持装置80も示しており、それは、細胞を第2のチャンバー2内に保持するために、第2のチャンバー2の第2の開口部に適切に近接して配置される。細胞保持装置80を、堰部として示しているが、その代わりに、例えば、メッシュ材料を使用しうる。本実施形態の他の特徴は、第1の端部および第2の端部を含む第1のチャンバー1であり、2つの端部の一方の内面が、2つの端部のうち他方の内面に対して傾斜している。傾斜した内面81と、第1のチャンバーに流体を導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部とは、第1のチャンバーの反対側の端部に位置する。このように第1のチャンバー1の内部が角度を成すことで(傾斜することで)、液体(培地)が、(重力流で)第1のチャンバーに流体を導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を通って、少なくとも第1の接続部に流れるのを促進する。
図5を参照すると、開放系の多層細胞培養装置25の実施形態を示しており、第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3の間に空間がある。これらの空間は、構造物85によって生成され、そのうちの1つの構造物は、第1チャンバー1と第2のチャンバー2の間に配置され、他の構造物は、第2のチャンバー2と第3のチャンバー3の間に配置される。これらの構造物85は、任意の適した材料で作製しうるものであり、チャンバーの一部として形成されるか、または、チャンバーに取り付けられうる。チャンバーの間の空間は、気体透過性である槽の下面を、換気可能にさせる。本実施形態において、少なくとも第1の接続部は、第1のチャンバー1に流体接続されたカニューレ90、および、第2のチャンバー2に流体接続された少なくとも第1のセプタム91を含み、第1および第2のチャンバー1、2は、少なくとも第1のセプタム91にカニューレ90が貫入するように配置される。この装置25において、カニューレ90は、第1のチャンバー1の下面または壁部に配置されて、第2のチャンバー2の上面または壁部に配置されたセプタム91に貫入するか、または、突き刺さる。液体(例えば、培地)は、重力流によって、第1のチャンバー1から、カニューレ90およびセプタム91を通って、第2のチャンバー2内に流れる。第3のチャンバー3は、第2のチャンバー2の下面または壁部に配置されたセプタム91に貫入するか、または、突き刺さる、上面または壁部に配置されたカニューレ90を有する。代わりの実施形態において、この配列を逆にして、つまり、第3のチャンバー3が、その上面または壁部に配置されたセプタムを有して、第2のチャンバー2の底面または壁部に配置されたカニューレが、それに貫入するか、または、突き刺さりうる。いずれの配列においても、液体は、重力流によって、第2のチャンバー2から第3のチャンバー3内に流れる。この図面に示したように、第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3の少なくとも第1の開口部が、キャップ110によって覆われる。
図5において、通気口70は、第1のチャンバーから(並びに、装置またはシステムから、つまり、全てのチャンバーから)気体を除去するために、第1のチャンバー1の上面または壁部に配置または接続されて示されている。本明細書に記載の他の実施形態と同様に、通気口70を第1のチャンバー1の上面または壁部に配置または接続する代わりに、通気フィルターを、第1のチャンバー1の少なくとも第1の開口部を覆うキャップ110内に配置しうる。第1のチャンバー1も、図4に示したような傾斜した内面81を有するものとして示している。第2のチャンバー2を、ウエル(例えば、スフェロイドを形成する形状物)内に収容された細胞60(例えば、スフェロイド)、および、細胞が第3のチャンバー3に入るのを防ぐ細胞保持装置80を有して、示している。
いくつかの実施形態において、チャンバーは、1つ以上の通気口を含み、チャンバー、並びに/若しくは、装置またはシステムに、気体(例えば、空気)の取入れ、および/または、そこからの放出を可能にする。いくつかの実施形態において、重力が、液体を、供給チャンバーから培養チャンバーに引き出すにつれて、供給チャンバー内に空気が置換されて、供給チャンバー内が液体移動速度を低下させる負圧になるのを防ぐ(柔軟な面を有する供給チャンバー(例えば、袋状部)の場合には、通気口は、この目的のためには、典型的には必要としない)。供給チャンバーの通気口は、空気、または、他の気体(例えば、不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン)など)が、チャンバー内に引き込まれるのを可能にして、外に移動した液体の体積が置換される。同様に、重力が、液体を、培養チャンバーから廃物チャンバーへと引き出すにつれて、その分の体積を廃物チャンバーから逃して、廃物チャンバー内が液体移動速度を低下させる正圧になるのを防がなくてはならない(柔軟な面を有する廃物チャンバー(例えば、袋状部)の場合には、通気口は、この目的のためには、典型的には必要としない)。廃物チャンバーの通気口は、空気、または、他の気体(例えば、不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン)など)が、そのチャンバーから出るのを可能にして、液体が、チェンバー内に移動するする時に、その中に空間を提供する。通気口は、典型的には、空気、または、他の気体を通過させる開口部(例えば、バルブ、開放された開口部、フィルターで覆われた開口部、気体透過膜で覆われた開口部など)である。開放系および閉鎖系システムが、通気口を有しうる。いくつかの実施形態において、通気口は、0.2マイクロメートルの細孔を有する材料によって覆われて、気体を通すが、細菌は通さない。
通気口は、構造物(例えば、ノズル、バルブなど)を含んで、気体の移動を促進するか、および/または、構成要素(例えば、バルブ、管路など)を通気口に取り付けるのを可能にする。
いくつかの実施形態において、通気口は、フィルター、スクリーン、または、物理的障害物を含み、汚染物質が、装置またはシステムへ侵入するのを防ぐ。
システムを換気する様々な機構が、利用可能である。そのような機構は、例えば、1)(例えば、チャンバーの上面または上部の)開口部であり、いくつかの実施形態においては、(例えば、「Corning」のROBOFLASK(登録商標)と同様の)通気フィルターで覆われうる、(2)容積部同士の間に(例えば、チャンバー同士の間に、外部環境からチャンバーへ、それらの組合せなどで)延びる管路であり、各容積部に開口部を有する、(3)チャンバーのキャップの、フィルターで覆われた開口部であり、開口部は、キャップの1つの面から段差があり、キャップは、フィルター材料が濡れないように上面に向かって配置されるように向けられる、(4)各チャンバーの管連結部に取り付けられた通気フィルターなどを含む。これらの通気口の例は、限定するものではない。図6は、チャンバーおよび装置25から換気する(そこから気体を除去する)いくつかの機構を示している。第1の換気機構は、通気口70(例えば、通気フィルターで覆われたチャンバーの上面または上部の開口部)であり、第1のチャンバー1の上面または壁部に配置または接続されて示されている。第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3に作動自在に接続されて示された他の換気機構は、チャンバー間に延伸する(横切る)管路92であり、各チャンバーに開口部を有する(例えば、繋げられた通気管)。第3の機構は、1つ以上のキャップ110内に配置されたフィルター材料である(例えば、チャンバーのキャップの、フィルターで覆われた開口部、キャップの1つの面から段差のある開口部であり、キャップは、フィルター材料が濡れないように上面に向かって配置されるように向けられる)。第4の機構は、第3のチャンバー3の連結部30に取り付けられた構造物20(通気口、または、通気フィルター)である。第1および第2のチャンバー1、2は、追加で、または、代わりに、そのような連結部/通気口の配列を含みうる。
図6の装置25において、少なくとも第1の接続部は、フロー制御バルブ93を含む。本実施形態において、第1のチャンバー1は、そこに配置された開口部を有する堅固な底面または壁部を含み、第2のチャンバーは、そこに配置された開口部を有する堅固な最上面または壁部を含み、底面または壁部の開口部と、最上面または壁部の開口部とは、流体を流すように略垂直に位置合わせされて、少なくとも第1の接続部は、バルブ93を含み、それは、部分的には第1のチャンバー1の内側に配置されて、第1のチャンバー1の底面または壁部の開口部、および、第2のチャンバー2の最上面または壁部の開口部を通って、延伸するものである。第1のチャンバー1内の液体(例えば、培地)は、バルブ93の先端または下端部の周りで、浸み出るか、そこを通って、第2のチャンバー2に入る。本実施形態において、バルブ93を回して(回転させて)、第2のチャンバー2の最上面または壁部の開口部でのバルブ93の係合の度合いを、高めたり、下げたりしうるもので、それにより、第1のチャンバー1から第2のチャンバー2への液体の流れ(流量)を、増減させる。換言すれば、第1のチャンバー1から第2のチャンバー2への液体の流量を、第2のチャンバー2の上側壁部に接する位置であるバルブ93の先端部100の周りでの液体(例えば、培地)の浸み出しを制御するように、バルブ93を回したり、回転させることで、調整または制御しうる。図6の装置25も、傾斜した内面81を有する第1のチャンバー1を示している。ウエル(例えば、スフェロイドを形成する形状物)に収容された細胞60(例えば、スフェロイド)、および、細胞60が第3のチャンバー3に入るのを防ぐ細胞保持装置80を有する第2のチャンバー2を示している。この図面に示したように、第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3の少なくとも第1の開口部は、キャップ110で覆われている。図7は、図6のフロー制御バルブ93を、拡大して概略的に示す側面図である。バルブ93は、部分的には第1のチャンバー1の内側に配置されて、第1のチャンバー1の底面または壁部の開口部、および、第2のチャンバー2の最上面または壁部の開口部を通って、延伸して示されている。第1のチャンバー1内の液体35(例えば、培地)が、バルブ93の先端または下端部の周りで、浸み出るか、そこを通って、第2のチャンバー2に入るのが示されている。
図8Aおよび8Bの実施形態において、開放系多層細胞培養装置を示しており、第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3が、1つの槽(装置)内で一体化されて、その内部での通気(槽または装置内での通気)機能を有している。装置25は、流体を第1のチャンバー1に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を含む第1のチャンバー1、流体を第2のチャンバー2に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を含む第2のチャンバー2、および、流体を第3のチャンバー3に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を含む第3のチャンバー3を有する。これらの開口部は、各々、キャップ110で覆われている。図8Aと図8Bの両方の装置25において、第1および第2のチャンバー1、2は、各々、内側垂直壁部130を有し、それは、連続空間120が、内側垂直壁部130と装置25の外面または壁部の間に存在して、第1のチャンバー1から第3のチャンバー3に垂直に広がるように配置されている。図8Aおよび8Bにおいて、内部での通気を生じる連続空間120に、矢印を示している。図8Aにおいて、第1のチャンバー1および第2のチャンバー2を、第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3を流体接続するカニューレおよびセプタムを有して示している。図8Bにおいて、カニューレおよびセプタムは、第1のチャンバー1と第2のチャンバー2を流体接続している。本実施形態において、第2のチャンバー2は、垂直に第2のチャンバー2と第3のチャンバー3の間に広がる空間120を生成する第2の内側垂直壁部130を有し、それは、堰部として機能して、液体が、第2のチャンバー2から第3のチャンバー3内に流れるのを可能にするが、第2のチャンバー2内の細胞が、第3のチャンバー3内に流れるのを防ぐ。システムが閉鎖系である代わりの実施形態において、(図1A、1B、2、3、4に示した実施形態のように、)第1、第2、および、第3のチャンバー1、2、3の少なくとも第1の開口部は、管に連結されうる。
本明細書に記載のチャンバーおよび他の構造物は、任意の適した材料で形成される。好ましくは、細胞または培地に接触することを意図した材料は、細胞および培地と適合するものである。典型的には、チャンバー自体を含む構成要素は、熱可塑性または耐熱性ポリマーなどのポリマー材料、若しくは、ガラスから形成される。適したポリマー材料の例は、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスチレン共重合体、フッ素ポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレンブタジエン共重合体、完全に水素化されたスチレンポリマー、ポリカーボネートPDMS共重合体、並びに、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン共重合体、および、環状オレフィン共重合体などのポリオレフィンなどを含む。
いくつかの実施形態において、1つ以上のチャンバー、特に、培養チャンバーの内面は、細胞に対して付着性が低いか、非付着性である。チャンバー(または、その内面)を、低付着性または非付着性(非接着性)材料から形成するか、低付着性または非付着性材料で被膜しうる。低付着性または非付着性材料の例は、過フッ素化ポリマー、オレフィン、または、類似のポリマー、若しくは、それらの混合物を含む。他の例は、アガロース、ポリアクリルアミドなどの非イオン性ヒドロゲル、ポリエチレンオキシドなどのポリエーテル、ポリビニルアルコールなどのポリオール、または、類似の材料、若しくは、それらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、細胞に接触することを意図したチャンバーまたはチャンバーの一部だけが、低付着性または非付着性の面である。他の実施形態においては、全てのチャンバーの表面が、低付着性または非付着性である。
チャンバーは、任意の適した寸法でありうる。いくつかの実施形態において、チャンバーの寸法は、特定の使用例に基づいて選択される。培養時間が長いか、より高い頻度で流体交換を行う必要がある培養については、容積が大きい供給および/または廃物チャンバーを使用しうる。細胞数が大きい培養か、大量の培地を必要とする培養については、容積が大きい培養チャンバーを使用しうる。チャンバーの幅、高さ、直径などの例は、1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、10cm、11cm、12cm、13cm、14cm、15cm、16cm、17cm、18cm、19cm、20cm、21cm、22cm、23cm、24cm、25cm、26cm、27cm、28cm、29cm、30cm、31cm、32cm、33cm、34cm、35cm、36cm、37cm、38cm、39cm、40cm、41cm、42cm、43cm、44cm、45cm、46cm、47cm、48cm、49cm、50cm、51cm、52cm、53cm、54cm、55cm、56cm、57cm、58cm、59cm、60cm、および、それらの間の任意の適した範囲(例えば、1〜10cm、1〜6cm、または、1〜4cmの深さ;6〜40cm、8〜30cm、または、10〜20cmの長さ;並びに、6〜40cm、8〜30cm、または、10〜20cmの幅)を含む。
チャンバーは、任意の適した形状でありうる。いくつかの実施形態において、チャンバーの本体は、略矩形状の箱である(例えば、角部が丸まっていてもよい)。いくつかの実施形態において、そのような形状から、通気口、連結部、接続部、開口部、ポート、または、他の特徴物の位置では、変形したものになる。
いくつかの実施形態において、培養チャンバーは、上記のように細胞を培養する(例えば、アレイ状に配列された)ウエルを含む。ウエルは、任意の適した大きさ、形状、および/または、向きでありうる。いくつかの実施形態において、ウエルは、3D細胞培養を行うように構成される。いくつかの実施形態において、細胞塊を閉じ込めた状態を生成するために、最大の望ましい細胞塊の直径に非常に近い(例えば、20%以内、15%以内、10%以内、5%以内、2%以内、1%以内、または、その中の適した範囲の)サイズのマイクロウエル形状物を用いるが、深さは、その直径の少なくとも1倍から2倍(例えば、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.6、2.8、3.0、3.5、4.0、または、それらの中の適した範囲)である。
細胞を、例えば、細胞塊として3D培養するに有用な多数の異なるウエル形状物がある。いくつかの実施形態において、細胞塊は、細胞群、胚様細胞塊、または、スフェロイドである。細胞塊を形成するのに一般的な形状は、ウエルの底が丸まったマイクロプレートで見られる半球である。スフェロイドを、細胞株、初代細胞、または、臨床分離株サンプルから培養する方法が、従来から知られており、例えば、米国特許出願公開第2015/0376566号、米国特許出願公開第2014/0322806号、および、米国特許出願公開第2009/0325216号の各明細書に開示されている。いくつかの実施形態において、非接着性(非付着性)の表面を用いて、細胞が、その表面に付着するのを防ぐ。(例えば、マイクロプレートにおいて、)ウエルまたはチャンバーを製造した後に、非接着性材料を塗布するか、ウエルまたはチャンバーの材料が、元々、非付着性を有しうる。
ウエルについて、任意の適した寸法を用いうる。塊細胞培養技術で使用するウエルの寸法は、数ミリメートル程度(例えば、1mmから50mm)である。「マイクロウエル」は、概して、マイクロメートル(例えば、<1mm)程度の寸法を有し、細胞を塊として成長させるのにも使用される。ウエルは、(Stem Cell technologiesが販売する)「Aggrewells(商標)」に類似したものであってもよく、それは、標準型マイクロプレートウエルの底部に並べられた直径が400または800マイクロメートルで逆ピラミッド型の形状物を提供するものである。細胞を塊として成長させる他の形状物は、「microspace cell culture」(Kuraray)を有する「Elplasia」マイクロプレートである。これらのプレートは、標準型マイクロプレートウエルの底部に並べられた直径が200マイクロメートルで正方形のマイクロウエルを有し、それは、細胞が凝集するのを可能にする。細胞を塊として培養するマイクロウエルの様々なパラメータ、寸法、および、製作方法が、当業者に知られている(例えば、米国特許出願公開第2004/0125266号、米国特許出願公開第2012/0064627号、および、米国特許出願公開第2014/0227784号の各明細書、並びに、国際公開第WO2008/106771号に記載されており、それらは、参照により全体として、本明細書に組み込まれる)。米国特許第6,348,999号明細書は、マイクロレリーフ要素を記載し、それをどのように構成するかを記載しているが、これらの構造物の目的を、ポリマーレンズアレイとして以外には記載していない。米国特許第5,151,366号、米国特許第5,272,084号、および、米国特許第6,306,646号の各明細書は、様々な種類のマイクロレリーフパターンを有して、細胞が付着する基板の表面積を増加させた槽、および、培養パターン製作方法を記載している。
いくつかの市販のウエル形状物は、細胞塊の形成は行うが、必ずしも「閉じ込め」は行わない。凝集した細胞が閉じ込められないと、通常、周囲の環境が許す大きさまで成長する。(細胞タイプに応じて)直径が150から400マイクロメートルより大きい細胞塊は、壊死コアを形成しうる。壊死は、例えば、細胞塊が、栄養分が塊の中心部へ拡散するのと、代謝老廃物が塊の中心部から拡散するのを阻害することで、発生する。いくつかの実施形態において、閉じ込められた状態を生成するために、最大の望ましい細胞塊の直径に非常に近い(例えば、20%以内、15%以内、10%以内、5%以内、2%以内、1%以内、または、その中の適した範囲の)マイクロウエル形状物を用いるが、深さは、その直径の少なくとも1倍から2倍(例えば、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.6、2.8、3.0、3.5、4.0、または、それらの中の適した範囲)である。いくつかの実施形態において、閉じ込めるウエル形状物は、細胞を閉じ込めたウエルから細胞を引き上げることなく、液体培地を、灌流、または、手動のピペット操作を介して交換することも可能にする。
上記のように、いくつかの実施形態において、チャンバーは、流体を導入するための1つより多くの開口部(例えば、注入口)、および、流体を除去する1つより多くの開口部(例えば、放出口)を含む。例えば、多数の放出口を含む1つの(例えば、大きい)供給チャンバーを用いて、培地を多数の(例えば、相対的に小さい)培養チャンバーに供給する。その代わりに、1つの培養チャンバーが、異なる培地成分を含む多数の供給チャンバーに連結された注入口を有する。そのような実施形態において、様々な供給チャンバーからの流量を時間の経過と共に調節して、培養チャンバー内の細胞が受け取る培地を変化させる。直列、並列、または、それらの組合せで取り付けられたチャンバーの組合せは、本発明の範囲である。
いくつかの実施形態において、流体は、チャンバー間を、両方のチャンバーが共有する壁部の空間を通って流れる。いくつかの実施形態において、流体は、チャンバー間を、直接嵌合した開口部またはポートを通って(例えば、一方のチャンバーの開口部またはポートが、他方のチャンバーの開口部またはポートと位置合わせされて)流れる。いくつかの実施形態において、開口部またはポートは、開口部またはポートを容易に嵌合させる構造物(例えば、雌雄取付け構造物)を、含む。いくつかの実施形態において、接続部または連結部を用いて、2つのポートの嵌合状態を固定させる。例えば、接続部または連結部は、第1の端部で、第1のポート(例えば、放出口)に取り付けられ、第2の端部で、第2のポート(例えば、注入口)に取り付けられて、流体(例えば、第1のチャンバーから第2のチャンバーへの液体)を送る。接続部または連結部は、任意の適した機構によって、開口部またはポートに、接続、または、取り付けられうる。いくつかの実施形態において、接続部または連結部は、(例えば、特に、一体化した、または、モデュラー型システムにおいて)取外し自在である。いくつかの実施形態において、接続部または連結部は、2つの開口部またはポートを、永久的に接続する。いくつかの実施形態において、接続部または連結部は、開口部またはポートに取り付けられ、更に、他の実施形態において、接続部または連結部は、開口部またはポートを通って進行するか、横切る。
いくつかの実施形態において、開口部またはポートを通る、および/または、チャンバー間の液体の流れは、1つ以上のバルブによって調節される。いくつかの実施形態において、ユーザは、1つ以上のバルブを調節することによって、適切な流量を選択しうる。いくつかの実施形態において、バルブは、開口部またはポートの中/上に位置するか、そこに取り付けられる。他の実施形態において、バルブは、接続部または連結部の中/上に位置するか、そこに取り付けられる。本明細書の実施形態において、任意の適した種類のバルブが有用でありうる。例えば、限定するものではないが、バルブの種類は、ボールバルブ、ディスクバルブ、逆止バルブ、チョークバルブ、ダイアフラムバルブ、グローブバルブ、ニードルバルブなどを含む。
閉鎖系または開放系において、1つのバルブを用いて、システム全体の流れを調節しうる(但し、閉鎖系において、1つより多くのバルブを使用することも、本発明の範囲である)。いくつかの実施形態において、チャンバー間の各移動箇所を、バルブによって調節する。
いくつかの実施形態において、チャンバーは、単に、囲まれた容積部であり、開口部、ポート、通気口など以外に特定の構造物を有さない。他の実施形態において、チャンバーは、(例えば、供給、培養、廃流体などの)チャンバーおよび/またはシステムの望ましい使用例の目的に特有の構造特徴物を含む。
多層細胞培養装置を用いた細胞培養方法を、本明細書に記載する。典型的な細胞培養方法は、少なくとも第1の細胞集団、および、組織培地を、本明細書に記載の任意の多層細胞培養装置に加える工程を含む。いくつかの方法(例えば、同時培養法)において、第2の細胞集団を、装置に、更に追加する。例えば、第1の集団であるPBMC、および、第2の集団であるT細胞を、装置に追加して、その中で、培養しうる。他の例としては、第1の集団である繊維芽細胞、および、第2の集団であるスフェロイド形成細胞(例えば、幹細胞)を、装置に追加して、その中で、培養しうる。これらの実施形態において、典型的には、第1の細胞集団、および、培地を、第1のチャンバーに追加し、更に、第2の細胞集団、および、培地を、第2のチャンバーに追加する。
多層細胞培養装置の製作方法
本明細書に記載の多層細胞培養装置は、射出成形、吹込み成形、熱形成などを含む任意の適した方法で製造しうる。本明細書に記載の装置を、従来から知られた任意の方法を用いて、組み立てうる。そのような方法は、レーザ溶接、超音波溶接、熱融着などを含む。構成材料は、細胞培養槽に適した任意の材料であり、例えば、熱可塑性ポリマー、耐熱性ポリマー、ガラスなどを含みうる。
他の実施形態
装置、システム、および、方法の工程の一部または全体に、任意の改良を行いうる。出版物、特許出願、および、特許を含む、本明細書で参照した全ての文献は、参照により、本明細書に組み込まれる。本明細書で用いた、任意および全ての例、または、例示的言語表現(例えば、「など」)は、それらの装置、システム、および、方法に焦点を当てることを意図しているが、請求項で別段の記載がない限りは、発明の範囲を限定するものではない。本明細書において、装置、システム、および、方法、若しくは、好適な実施形態の性質または利点を記載したが、限定することを意図せず、そのような記載によって、添付の請求項が限定されるとみなすべきではない。より全体的には、明細書中のいかなる言語表現も、請求されていない要素が、本発明の装置、システム、および、方法を実施するのに不可欠であることを示していると、解釈されるべきではない。装置、システム、および、方法は、適用しうる法律が許す範囲で、添付の請求項に記載された主題の全ての変更例および等価物を含む。例えば、図1〜8の装置は、第3のチャンバーを含むが、第3のチャンバーは任意であり、本明細書に記載の装置は、第3のチャンバーを含まなくてもよい。ユーザは、例えば、第1および第2のチャンバーを有する本明細書に記載の装置に、第3のチャンバーを追加しうる。いくつかの実施形態において、チャンバーは、堅固な材料で作製され、他の実施形態において、それらは、曲げ易い材料で作製され、更に他の実施形態において、堅固な材料と曲げ易い材料の組合せで製作される。チャンバーの一部または全体が、不透過性でありうる。更に、上記構成要素の全ての可能な変形例の任意の組合せも、本明細書に別段の記載があるか、文脈から、そうでないことが明らかでない限りは、本発明の装置、システム、および、装置によって、包含される。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
多層細胞培養装置において、
流体を収容するように構成されて、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有する第1のチャンバーと、
前記第1のチャンバーの下方に配置されて、流体を収容するように構成されて、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有する第2のチャンバーと、
を含み、
前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーは、流体接続されるように構成されて、該第1のチャンバー内の前記流体が、一方向に連続的に、重力流によって、該第1のチャンバーから該第2のチャンバー内に流れるものである装置。
実施形態2
流体を収容するように構成されて、前記第2のチャンバーの下方に配置されて、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有する第3のチャンバーを、
更に含み、
前記第2のチャンバーと前記第3のチャンバーは、流体接続されるように構成されて、該第2のチャンバー内の前記流体が、一方向に連続的に、重力流によって、該第2のチャンバーから該第3のチャンバー内に流れるものである、実施形態1に記載の多層細胞培養装置。
実施形態3
前記チャンバー同士は、管を含む少なくとも1つの接続部によって、流体接続されたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態4
前記チャンバー同士は、少なくとも1つの接続部によって、流体接続され、更に、少なくとも1つのフロー調節部が、前記少なくとも1つの接続部に、作動自在に接続されたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態5
前記少なくとも1つのフロー調節部は、バルブである、実施形態4に記載の多層細胞培養装置。
実施形態6
前記第1のチャンバーは、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための第2の開口部を有し、更に、前記第2のチャンバーは、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための第2の開口部を有するものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態7
前記第2の開口部は、挟持されるか、閉鎖されるか、覆いを掛けられるか、または、封止されるものである、実施形態6に記載の多層細胞培養装置。
実施形態8
前記第2の開口部は、各々、通気口に、作動自在に接続されたものである、実施形態6に記載の多層細胞培養装置。
実施形態9
前記第1のチャンバーは、袋状部であり、該第1のチャンバーと前記第2のチャンバーは、管を含む接続部によって、流体接続されたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態10
フロー調節部が、前記管に、作動自在に接続されたものである、実施形態9に記載の多層細胞培養装置。
実施形態11
前記第2のチャンバーの前記第2の開口部は、通気口に、作動自在に接続されたものである、実施形態6に記載の多層細胞培養装置。
実施形態12
前記管の第1の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部を有する第1のキャップは、流体を前記第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための前記少なくとも第1の開口部を覆い、更に、該管の第2の端部を受け付ける少なくとも第1の連結部を有する第2のキャップは、流体を前記第2のチャンバーに導入、または、そこから除去するための前記少なくとも第1の開口部を覆うものである、実施形態3に記載の多層細胞培養装置。
実施形態13
前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーは、該第1のチャンバーに流体接続されたカニューレ、および、該第2のチャンバーに流体接続された少なくとも第1のセプタムによって、流体接続され、該第1および第2のチャンバーは、前記少なくとも第1のセプタムが、前記カニューレによって貫入されるように、配置されたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態14
前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーの間の面は、そこに配置された開口部を有し、該第1のチャンバーと該第2のチャンバーは、該第1のチャンバーと該第2のチャンバーの間の前記面に配置された前記開口部、および、該第1のチャンバーの部分的に内部に配置されて、該第1のチャンバーと該第2のチャンバーの間の該面に配置された該開口部を通って延伸するバルブによって、流体接続されたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態15
前記第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、前記2つの端部の1つで、該2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面を含み、
前記傾斜した内面と、流体を前記第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための前記少なくとも1つの第1の開口部とは、該第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態16
前記第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、前記2つの端部の1つで、該2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面を含み、
前記傾斜した内面と、前記カニューレとは、該第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである、実施形態13に記載の多層細胞培養装置。
実施形態17
前記第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、前記2つの端部の1つで、該2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面を含み、
前記傾斜した内面と、前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーの間の前記面に配置された前記開口部とは、該第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである、実施形態14に記載の多層細胞培養装置。
実施形態18
前記第1のキャップは、気体を、前記第1のチャンバーから放出するための第2の連結部を含み、更に、前記第2のキャップは、気体を、前記第2のチャンバーから放出するための第2の連結部を含むものである、実施形態12に記載の多層細胞培養装置。
実施形態19
前記第1のチャンバーは、第1のキャップによって覆われて、流体を前記第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含み、更に、前記第2のチャンバーは、第2のキャップによって覆われて、流体を前記第2のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含むものである、実施形態13に記載の多層細胞培養装置。
実施形態20
前記第1のチャンバーは、第1のキャップによって覆われて、流体を前記第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含み、更に、前記第2のチャンバーは、第2のキャップによって覆われて、流体を前記第2のチャンバーに導入、または、そこから除去するための第2の開口部を含むものである、実施形態14に記載の多層細胞培養装置。
実施形態21
前記第1のキャップ、および、前記第2のキャップの少なくとも1つが、気体を、前記第1および第2のチャンバーの少なくとも1つから放出する通気口を含むものである、実施形態19に記載の多層細胞培養装置。
実施形態22
前記第1のキャップ、および、前記第2のキャップの少なくとも1つが、気体を前記第1および第2のチャンバーの少なくとも1つから放出するための通気口を含むものである、実施形態20に記載の多層細胞培養装置。
実施形態23
フロー調節部が、前記管に、作動自在に接続されたものである、実施形態12に記載の多層細胞培養装置。
実施形態24
前記フロー調節部は、バルブである、実施形態23に記載の多層細胞培養装置。
実施形態25
前記第1のチャンバーは、前記第1のチャンバー内の細胞が前記第2のチャンバーに入るのを防ぐための細胞保持装置を、更に含むものである、実施形態1に記載の多層細胞培養装置。
実施形態26
前記第2のチャンバーは、前記第2のチャンバー内の細胞が前記第3のチャンバーに入るのを防ぐための細胞保持装置を、更に含むものである、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態27
前記第1のチャンバーは、培地、および、第1の細胞集団を収容し、第2のチャンバーは、培地、および、第2の細胞集団を収容するものである、実施形態25または26に記載の多層細胞培養装置。
実施形態28
前記第1の細胞集団は、末梢血単核細胞(PBMC)を含み、前記第2の細胞集団は、T細胞を含むものである、実施形態27に記載の多層細胞培養装置。
実施形態29
前記第1の細胞集団は、繊維芽細胞を含み、前記第2の細胞集団は、幹細胞を含むものである、実施形態27に記載の多層細胞培養装置。
実施形態30
前記第2のチャンバーは、スフェロイド細胞培養のために細胞を閉じ込めるウエルを含むものである、実施形態1、2、25、および、26のいずれか1つに記載の多層細胞培養装置。
実施形態31
前記第2のチャンバーは、細胞が少なくとも1つの内面に結合されるのを防ぐ材料で被膜された前記少なくとも1つの内面を有するものである、実施形態1、2、25、および、26のいずれか1つに記載の多層細胞培養装置。
実施形態32
前記第2のチャンバーは、付着依存性細胞の成長を支持する略平坦な水平面を有するものである、実施形態1、2、25、および、26のいずれか1つに記載の多層細胞培養装置。
実施形態33
前記第1のチャンバーは、供給チャンバーであり、前記第2のチャンバーは、培養チャンバーであり、前記第3のチャンバーは、廃物チャンバーである、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態34
前記第1のチャンバーは、前記第2のチャンバーに略平行である、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態35
前記第2のチャンバーは、前記第3のチャンバーに略平行である、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態36
前記第1、第2、および、第3のチャンバーは、互いに、略平行である、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態37
前記流体は、一方向に連続的に、重力流によって、2日以上の期間に亘り流れるものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態38
前記第1および第2のチャンバーの少なくとも1つは、通気口を含むものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態39
前記第1、第2、および、第3のチャンバーの少なくとも1つは、通気口を含むものである、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態40
前記第1および第2のチャンバーは、フラスコである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態41
前記第1、第2、および、第3のチャンバーは、フラスコである、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態42
前記装置は、射出成形、ブロー成形、熱成形、レーザ溶接、超音波溶接、接着結合、および、熱結合からなる群から選択された方法によって、製造または組み立てられたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態43
前記第1および第2のチャンバーは、1つの槽内で、一体化されたものである、実施形態1または2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態44
前記第1、第2、および、第3のチャンバーは、1つの槽内で、一体化されたものである、実施形態2に記載の多層細胞培養装置。
実施形態45
細胞培養方法において、
少なくとも第1の細胞集団、および、組織培地を、実施形態1、2、25、および、26のいずれか1つに記載の多層細胞培養装置に追加する工程を、
含む方法。
実施形態46
細胞培養方法において、
第1の細胞集団、第2の細胞集団、および、組織培地を、実施形態1、2、25、および、26のいずれか1つに記載の多層細胞培養装置に追加する工程を、
含む方法。
実施形態47
前記第1の細胞集団は、PBMCであり、前記第2の細胞集団は、T細胞である、実施形態46に記載の方法。
実施形態48
前記第1の集団、または、第2の細胞集団は、スフェロイド形成細胞である、実施形態46に記載の方法。
1 第1のチャンバー
2 第2のチャンバー
3 第3のチャンバー
10 フロー調節部
23、80 細胞保持装置
25 多層細胞培養装置
30 連結部
31、33 開口部
39 ウエル
40 管
91 セプタム
93 バルブ
110 キャップ

Claims (20)

  1. 多層細胞培養装置(25)において、
    流体を収容するように構成されて、第1の端部、および、第2の端部を含む第1のチャンバー(1)であって、
    前記第1のチャンバー(1)は、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第1の開口部を有し、
    前記第1のチャンバーは、傾斜した内面(81)を含み、
    前記傾斜した内面(81)と、流体を前記第1のチャンバーに導入、または、そこから除去するための前記第1の開口部とは、該第1のチャンバーの反対側の端部に位置するものである該第1のチャンバー(1)と、
    前記第1のチャンバーの下方に配置されて、流体を収容するように構成されて、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第2の開口部を有する第2のチャンバー(2)と、
    を含み、
    前記第1のチャンバー(1)と前記第2のチャンバー(2)は、流体接続されて、該第1のチャンバー内の前記流体が、一方向に連続的に、重力流によって、該第1のチャンバーから該第2のチャンバー内に、該第2のチャンバーの前記第2の開口部を通って流れるものである装置。
  2. 前記第2のチャンバー(2)は、スフェロイド細胞培養のために細胞を閉じ込めるマイクロウエルのアレイを有する細胞培養面を含むものである、請求項1に記載の多層細胞培養装置。
  3. 前記マイクロウエルは、丸まったウエルの底を有するものである、請求項2に記載の多層細胞培養装置。
  4. 前記マイクロウエルは、非付着性材料を含むものである、請求項2または3に記載の多層細胞培養装置。
  5. 前記細胞培養面は、気体透過性材料を含むものである、請求項2から4のいずれか1項に記載の多層細胞培養装置。
  6. 流体を収容するように構成されて、前記第2のチャンバー(2)の下方に配置されて、前記流体を中に導入、または、そこから除去するための少なくとも第3の開口部を有する第3のチャンバー(3)を、
    更に含み、
    前記第2のチャンバーと前記第3のチャンバーは、流体接続されるように構成されて、該第2のチャンバー内の前記流体が、一方向に連続的に、重力流によって、該第2のチャンバーから該第3のチャンバー内に流れるものである、請求項1から5のいずれか1項に記載の多層細胞培養装置。
  7. 前記第2のチャンバー(2)は、前記第2のチャンバー内の細胞が前記第3のチャンバー(3)に入るのを防ぐための細胞保持装置(80)を、更に含むものである、請求項6に記載の多層細胞培養装置。
  8. 前記細胞保持装置(80)は、堰部である、請求項7に記載の多層細胞培養装置。
  9. 前記第3のチャンバーと前記第2のチャンバーの間に配置されて、該第2のチャンバーの前記気体透過性の細胞培養面の下方に気体空間を生成する構造物(85)を、
    更に含む、請求項6に記載の多層細胞培養装置。
  10. 前記第1のチャンバー内の前記流体が、一方向に連続的に、重力流によって、該第1のチャンバー(1)から該第2のチャンバー(2)内に、該第2のチャンバーの前記第2の開口部を通って、管(40)を含む少なくとも1つの接続部によって流れるものである、請求項1に記載の多層細胞培養装置。
  11. 前記管(40)は、少なくとも1つのフロー調節部(10)を含むものである、請求項10に記載の多層細胞培養装置。
  12. 前記少なくとも1つのフロー調節部は、バルブである、請求項11に記載の多層細胞培養装置。
  13. 前記第1のチャンバー(1)と前記第2のチャンバー(2)は、該第1のチャンバーに流体接続されたカニューレ、および、該第2のチャンバーに流体接続された少なくとも第1のセプタムによって、流体接続され、該第1および第2のチャンバーは、前記少なくとも第1のセプタムが、前記カニューレによって貫入されるように、配置されたものである、請求項1または2に記載の多層細胞培養装置。
  14. 前記第1のチャンバーは、第1の端部、および、第2の端部、並びに、前記2つの端部の1つで、該2つの端部の他方での内面に対して傾斜した内面(81)を含み、
    前記傾斜した内面と、前記カニューレとは、該第1のチャンバー(1)の反対側の端部に位置するものである、請求項13に記載の多層細胞培養装置。
  15. 前記第1のチャンバー(1)は、培地、および、第1の細胞集団を収容し、第2のチャンバーは、培地、および、第2の細胞集団を収容するものである、請求項1に記載の多層細胞培養装置。
  16. 前記第1の細胞集団は、末梢血単核細胞(PBMC)を含み、前記第2の細胞集団は、T細胞を含むものである、請求項15に記載の多層細胞培養装置。
  17. 前記第1の細胞集団は、繊維芽細胞を含み、前記第2の細胞集団は、幹細胞を含むものである、請求項15に記載の多層細胞培養装置。
  18. 前記第2のチャンバー(2)は、付着依存性細胞の成長を支持する略平坦な水平面を有するものである、請求項5に記載の多層細胞培養装置。
  19. 前記第1のチャンバーは、供給チャンバーであり、前記第2のチャンバーは、培養チャンバーであり、前記第3のチャンバーは、廃物チャンバーである、請求項6に記載の多層細胞培養装置。
  20. 前記第1、第2、および、第3のチャンバー(1)、(2)、(3)の少なくとも1つは、通気口を含むものである、請求項6に記載の多層細胞培養装置。
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