JP6970536B2 - 粗面化処理用治具 - Google Patents
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Description
前記レーザー照射工程において薄い金属成形体を使用すると、レーザー光照射時の熱により変形するという問題がある。特許文献5の発明では、熱伝導率が高い成形体を接触させて冷却しながらレーザー光を照射することで前記変形が抑制できることが記載されている。
前記粗面化処理用治具が、前記金属成形体の粗面化処理部を包囲できる高さ2mm以上の枠体部を有しており、
前記枠体部が、
庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有している第I形態と庇部、垂直面部および拡幅部を有している第II形態のいずれかの形態であり、
前記枠体部が第I形態であるとき、
前記庇部が前記垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、
前記傾斜面部が前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、
前記底面部が前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線の内側に前記傾斜面部または前記底面部の端部が位置するように調整されているものであり、
前記枠体部が第II形態であるとき、
前記庇部が前記垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、前記拡幅部が垂直面部の下端部に接続された、前記枠体部の外側方向が凸部で内側方向が凹部のものであり、
前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の外側方向に前記凸部が位置するように調整されているものであり、
前記粗面化処理用治具が、前記傾斜面部、前記底面部または前記拡幅部が前記金属成形体側になるように配置されて使用されるものである、粗面化処理用治具と、それを使用した金属成形体の粗面化方法を提供する。
前記粗面化処理用治具が、前記金属成形体の粗面化処理部を包囲できる高さ2mm以上の枠体部と、前記枠体内部を複数に区画するための高さ2mm以上の1または2以上の仕切り部を有しているものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が、
前記枠体部と前記仕切り部のそれぞれが庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有している第1の形態、
前記枠体部が庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有し、前記仕切り部が庇部、垂直面部および拡幅部を有している第2の形態、
前記枠体部が庇部、垂直面部および拡幅部を有し、前記仕切り部が庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有している第3の形態、ならびに
前記枠体部と前記仕切り部のそれぞれが庇部、垂直面部および拡幅部を有している第4の形態のいずれか一つの形態から選ばれるものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が第1の形態であるとき、
前記庇部が前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、前記傾斜面部が前記枠体部と前記仕切り部の前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、前記底面部が前記垂直面部の下端部から前記前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記枠体部と前記仕切り部のそれぞれの前記庇部と前記傾斜面部または底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の外側方向に前記傾斜面部または前記底面部が位置するように調整されているものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が第2の形態であるとき、
前記枠体部の庇部が前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、前記枠体部の傾斜面部が前記枠体部と前記仕切り部の前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、前記枠体部の底面部が前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記仕切り部の庇部が前記垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、前記仕切り部の拡幅部が前記垂直面部の下端部に接続された、前記庇部が伸ばされた方向が凸部で反対方向が凹部のものであり、
前記枠体部の前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の外側方向に前記傾斜面部または前記底面部が位置するように調整され、前記仕切り部の前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の内側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており、
前記枠体部と前記仕切り部が第3の形態であるとき、
前記枠体部の庇部が前記垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、前記枠体部の拡幅部が前記垂直面部の下端部に接続された、前記庇部が伸ばされた方向が凸部で反対方向が凹部のものであり、
前記仕切り部の庇部が前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、前記仕切り部の傾斜面部が前記枠体部と前記仕切り部の前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、前記仕切り部の底面部が前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記枠体部の前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の内側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており、前記仕切り部の前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の外側方向に前記傾斜面部または前記底面部が位置するように調整されているものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が第4の形態であるとき、
前記庇部が前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、
前記拡幅部が前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部の下端部に接続された、前記庇部が伸ばされた方向が凸部で反対方向が凹部のものであり、
前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線りも前記枠体部の内側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており
前記粗面化処理用治具が、前記傾斜面部、前記底面部または前記拡幅部が前記金属成形体側になるように配置されて使用されるものである、粗面化処理用治具と、それを使用した金属成形体の粗面化方法を提供する。
また本発明の粗面化処理用治具とそれを使用した金属成形体の粗面化方法によれば、金属成形体に対してレーザー光を照射して粗面化するときに生じる溶融状態の金属粒に由来するスパッタによる金属成形体の汚染が抑制される。
本発明の粗面化処理用治具は、金属成形体にレーザー光を照射して粗面化するときに使用するものであり、レーザー光照射時の熱により金属成形体にそりなどの変形が生じることを抑制する機能と、溶融状態の金属粒に由来するスパッタによる金属成形体の汚染抑制機能を有しているものである。
図1(a)、(b)、図2(a)〜(e)により本発明の粗面化処理用治具の一実施形態を説明する。
第1実施形態の粗面化処理用治具10は枠体部11を有している。枠体部11は、4つの枠体部分11a〜11dからなるものである。
枠体部11の平面形状と大きさは、金属成形体1の粗面化処理部を包囲できる平面形状と大きさであり、金属成形体1の上に置いた状態で使用されるものである。
枠体部11は金属からなるものが好ましいが、その他、セラミックス、プラスチック、厚紙、前記各材料と金属との複合体などを使用することもできる。
金属の種類は特に制限されるものではないが、金属成形体1の熱による変形抑制機能の点からは比重の大きな鉄、ステンレスなどのほか、熱伝導性の良いアルミニウム、銅が好ましい。
枠体部11の金属成形体1の表面からの高さ(h1)は2mm以上であり、上限値はレーザー光の照射を妨げることがない高さであるが、50mm以下程度が好ましい。
枠体部11の厚さ(図7(b)のt)は特に制限されるものではなく、0.01〜5mm程度にすることができる。粗面化処理効率を考慮する場合は、1mm以下が好ましく、変形抑制性能を考慮すると、仕切りの強度や仕切りによる熱伝導効果から0.01mm以上が好ましい。
庇部12は、垂直面部13の上端部から枠体部11の内側方向に伸ばされたものである。図2(a)では、庇部12は、垂直面部13面に対して垂設されているが、斜め上方向または斜め下方向に伸ばされたものでもよい。
傾斜面部14は、垂直面部13の下端部から枠体部11の内側方向(庇部12と同一方向)に傾斜されたものである。垂直面部13と傾斜面部14の間の角度αは120度〜180度未満が好ましく、130度〜170度が好ましい。
庇部12と傾斜面部14は、庇部12の先端部12aから鉛直方向に線を延長したとき、延長線(図2(a)中の一点鎖線)よりも枠体部11の外側方向に傾斜面部14の端部14aが位置するように調整されている。
庇部52は、垂直面部53の上端部から枠体部51の内側方向に伸ばされたものである。図2(b)では、庇部54は、垂直面部53面に対して垂設されているが、斜め上方向または斜め下方向に伸ばされたものでもよい。
底面部54は、垂直面部53の下端部から枠体部51の内側方向(庇部52と同一方向)に伸ばされた平坦面である。
庇部52と底面部54は、庇部52の先端部52aから鉛直方向に線を延長したとき、延長線(図2(b)中の一点鎖線)よりも枠体部51の外側方向に底面部54の端部54aが位置するように調整されている。
庇部112は、垂直面部113の上端部から枠体部111の外側方向に伸ばされたものである。
拡幅部114は、垂直面部113の下端部に接続されており、枠体部111の外側方向に傾斜された外側傾斜面部115、外側傾斜面部115から下方(金属成形体1方向)に伸ばされた第2垂直面部116、第2垂直面部116から金属成形体1の面に沿って枠体部111の内側方向に伸ばされた平坦部117を有している。
外側傾斜面部115は、金属成形体1の面方向に沿った平坦部(第1平坦部)115でもよく、この場合には平坦部117が第2平坦部117となる。
拡幅部114には、外側傾斜面部(第1平坦部)115、第2垂直面部116および平坦部(第2平坦部)117で三方が囲まれた、枠体部111の内側方向に面した凹部118が形成されている。
庇部112と拡幅部114の凸部(第2垂直面部116)が、庇部112の先端部112aの鉛直方向への延長線(図2(c)中の一点鎖線)よりも枠体部111の内側方向に凸部(第2垂直面部116)が位置するように調整されている。
庇部212は、垂直面部213の上端部から枠体部211の外側方向に伸ばされたものである。
拡幅部214は、垂直面部213の下端部に接続されており、枠体部211の外側方向に湾曲した湾曲部からなるものである。
拡幅部(湾曲部)214には、枠体211の内側方向に面した凹部218が形成されている。
庇部212と拡幅部(湾曲部)214の頂点部分(最も突き出した部分)が、庇部212の先端部212aの鉛直方向への延長線(図2(d)中の一点鎖線)よりも枠体部211の内側方向に頂点部分(最も突き出した部分)が位置するように調整されている。
庇部312は、垂直面部313の上端部から枠体部311の外側方向に伸ばされたものである。
拡幅部314は、垂直面部313と接続された屈曲部からなるものである。拡幅部(屈曲部)314は、枠体部311の外側方向に傾斜された第1傾斜面部315と、第1傾斜面部315から枠体部311の内側方向に傾斜された第2傾斜面部316を有している。
拡幅部(屈曲部)314には、枠体311の内側方向に面した凹部318が形成されている。
庇部312と拡幅部(屈曲部)314の頂点部分(最も突き出した部分)が、庇部312の先端部312aの鉛直方向への延長線(図2(e)中の一点鎖線)よりも枠体部311の内側方向に頂点部分(最も突き出した部分)が位置するように調整されている。
図1(a)、(b)の粗面化処理用治具10は、図2(a)、図2(b)に示す第I形態、図2(c)〜図2(e)に示す第II形態のいずれかの形態にすることができるほか、第I形態と第II形態が混在した形態にすることもできる。
なお、図2(a)〜図2(e)に示す各枠体部の実施形態では、枠体部自体にレーザー光が照射されないように照射条件を調整すれば、庇部がない実施形態のものでも使用できる。
図3により本発明の粗面化処理用治具の別実施形態を説明する。
図3の粗面化処理用治具10Eは、枠体部20と複数の仕切り部21(21a、21b)を有している。
枠体部20と仕切り部21の金属成形体1の表面からの高さ(h1)は2mm以上であり、上限値はレーザー光の照射を妨げることがない高さであるが、50mm以下程度が好ましい。
枠体部20仕切り部21の厚さ(図7(b)のt)は特に制限されるものではなく、0.01〜5mm程度にすることができる。粗面化処理効率を考慮する場合は、1mm以下が好ましく、変形抑制性能を考慮すると、仕切りの強度や仕切りによる熱伝導効果から0.01mm以上が好ましい。枠体部20、仕切り部21の厚さは同一でもよいし、異なっていてもよい。
枠体部20と仕切り部21は金属からなるものが好ましいが、その他、セラミックス、プラスチック、厚紙、前記各材料と金属との複合体などを使用することもできる。
金属の種類は特に制限されるものではないが、金属成形体1の熱による変形抑制機能の点からは比重の大きな鉄、ステンレスなどのほか、熱伝導性の良いアルミニウム、銅が好ましい。
仕切り部21の数と隣接する仕切り部21同士の間隔は特に制限されるものではなく、枠体部20の大きさとの関連において調整されるものである。
一つの仕切り部21は厚さが同一でもよいし、部分的に異なっていてもよいし、複数の仕切り部21ごとに厚さが異なっていてもよい。
仕切り部21(21a、21b)は、図2(a)〜(e)の形態のいずれかに対応するものから選択することができ、例えば図2(a)の形態に対応する図4(a)の形態のものである。
図4(a)の形態は、図2(a)の形態において4つの枠体部分11a〜11dのいずれか一つのみの断面形状と同じものであり、同様に図2(b)〜(e)の形態において4つの枠体部分11a〜11dのいずれか一つのみの断面形状と同じものを仕切り部21として使用することができる。
枠体部20と仕切り部21は、
枠体部20と仕切り部21のそれぞれが図2(a)または図2(b)である第1の形態、
枠体部20が図2(a)または図2(b)であり、仕切り部21が図2(c)〜図2(e)から選ばれるものである第2の形態、
枠体部20が図2(c)〜図2(e)から選ばれるものであり、仕切り部21が図2(a)または図2(b)である第3の形態、
枠体部20と仕切り部21のそれぞれが図2(c)〜図2(e)から選ばれるものである第4の形態から選ばれるいずれかの形態にすることができる。
なお、第1の形態であるとき、枠体部20と仕切り部21のすべてが図2(a)のみの形態、枠体部20と仕切り部21のすべてが図2(b)のみの形態、枠体部20が図2(a)、仕切り部21が図2(b)の形態、枠体部20が図2(b)、仕切り部21が図2(a)の形態、枠体部20と仕切り部21が図2(a)と図2(b)が混在している形態のいずれかの形態にすることができる。
また仕切り部21(21a、21b)は、図4(b)〜(d)に示す形態のものでもよい。
2つの仕切り部21(21a、21b)は、それぞれの庇部12と傾斜面部14が反対方向を向くようにして垂直面部13同士が当接された状態で組み合わされたものである。
2つの仕切り部21(21a、21b)は、垂直面部13同士が溶接されていてもよいし、垂直面部13同士が接着剤、粘着テープ、ゴムバンドなどで固定されていてもよい。
2つの仕切り部21(21a、21b)は、それぞれの庇部52と底面部54が反対方向を向くようにして垂直面部53同士が当接された状態で組み合わされたものである。
2つの仕切り部21(21a、21b)は、垂直面部53同士が溶接されていてもよいし、垂直面部53同士が接着剤、粘着テープ、ゴムバンドなどで固定されていてもよい。
2つの仕切り部21(21a、21b)は、それぞれの凹部118が反対方向を向くようにして庇部112同士と第2垂直面部116同士が当接された状態で組み合わされたものである。
2つの仕切り部21(21a、21b)は、第2垂直面部116同士が溶接されていてもよいし、第2垂直面部116同士が接着剤、粘着テープ、ゴムバンドなどで固定されていてもよい。
図5により本発明の粗面化処理用治具の別実施形態を説明する。図5(a)は金属成形体1と粗面化処理用治具10Fの大小関係が図1(a)に対応し、図5(b)は金属成形体1と粗面化処理用治具10Fの大小関係が図1(b)に対応するものである。
粗面化処理用治具10Fは、枠体部30と複数の第1仕切り部31、複数の第1仕切り部31と交差された第2仕切り部32を有している。
枠体部30、第1仕切り部31、第2仕切り部32は、上記した第1形態、第2形態および第3形態のいずれかの形態にすることができる。
枠体部30、第1仕切り部31、第2仕切り部32の金属成形体1の表面からの高さ(h1)は2mm以上であり、上限値はレーザー光の照射を妨げることがない高さであるが、50mm以下程度が好ましい。
枠体部30、第1仕切り部31、第2仕切り部32の厚さ(図7(b)のt)は特に制限されるものではなく、0.01〜5mm程度にすることができる。粗面化処理効率を考慮する場合は、1mm以下が好ましく、変形抑制性能を考慮すると、仕切りの強度や仕切りによる熱伝導効果から0.01mm以上が好ましい。枠体部30、第1仕切り部31、第2仕切り部32の厚さは同一でもよいし、異なっていてもよい。
枠体部30、第1仕切り部31、第2仕切り部32は金属からなるものが好ましいが、その他、セラミックス、プラスチック、厚紙、前記各材料と金属との複合体などを使用することもできる。
金属の種類は特に制限されるものではないが、金属成形体1の熱による変形抑制機能の点からは比重の大きな鉄、ステンレスなどのほか、熱伝導性の良いアルミニウム、銅が好ましい。
複数の第2仕切り部32は、第1仕切り部31が配置された二辺と直交する位置の二辺間に配置されたものである。
一つの第1仕切り部31は厚さが同一でもよいし、部分的に異なっていてもよいし、複数の第1仕切り部31ごとに厚さが異なっていてもよい。
一つの第2仕切り部32は厚さが同一でもよいし、部分的に異なっていてもよいし、複数の第2仕切り部32ごとに厚さが異なっていてもよい。
第1仕切り部31と第2仕切り部32の厚さは、同一でもよいし、異なっていてもよい。
第1仕切り部31と第2仕切り部32は、互いに斜め方向に交差するように配置されていてもよい。
また枠体部30の内側は、多数の仕切り部を組み合わせることで、ハニカム状に区画されたもの、その他、円形、楕円形、菱形を含むように区画されたもの、不定形を含むように区画されたものなどにすることもできる。
図5では、それぞれ二本ずつの第1仕切り部31と第2仕切り部32により枠体部30の内側が合計9に区画されている。
複数の第1仕切り部31の数と間隔、複数の第2仕切り部32の数と間隔は特に制限されるものではなく、枠体部30の大きさとの関連において調整されるものである。
複数の第1仕切り部31と複数の第2仕切り部32は、図2(a)〜(e)の形態のいずれかに対応するものであり、例えば図2(a)の形態に対応する図4(a)の形態のものである。
図4(a)の形態は、図2(a)の形態において4つの枠体部分11a〜11dのいずれか一つのみの断面形状と同じものであり、同様に図2(b)〜(e)の形態において4つの枠体部分11a〜11dのいずれか一つのみの断面形状と同じものを仕切り部21として使用することができる。
また複数の第1仕切り部31と複数の第2仕切り部32一部または全部は、図4(b)〜(d)に示す形態のものでもよい。
次に、図1(a)、(b)、図2(a)に示す粗面化処理用治具10を使用した金属成形体の粗面化方法により説明する。
工程1では、金属成形体1の粗面化対象部2を包囲するように粗面化処理用治具10を配置する。工程1では、粗面化処理用治具10に代えて、図2(b)〜(e)に示す粗面化処理用治具10A〜10Dを使用することもできる。
例えば、鉄、各種ステンレス、アルミニウム、亜鉛、チタン、銅、黄銅、クロムめっき鋼、マグネシウムおよびそれらを含む合金、タングステンカーバイド、クロミウムカーバイドなどのサーメットから選ばれるものを挙げることができ、これらの金属に対して、アルマイト処理、めっき処理などの表面処理を施したものに適用できる。
金属成形体の厚さも特に制限されるものではないが、本発明の金属成形体の粗面化方法は、厚さの小さい成形体を粗面化したときでも、そりなどの変形が生じ難いという点で優れている。このため、厚さが5mm以下の薄い金属成形体に対して好適であり、好ましくは厚さが2mm以下、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.7mm以下の金属成形体に対して好適である。
粗面化処理用治具10は、図1(a)、図1(b)に示すように全体が金属成形体1に接触するように配置するほか、一部のみが金属成形体1に接触するように配置することができる。
また、図1(a)に示す大きな粗面化処理用治具10の内側に図1(b)に示す小さな粗面化処理用治具10を配置することもできる。
さらに、図1(b)に示すように粗面化処理用治具10を配置したときは、レーザー光を照射しない粗面化処理用治具10の外側の金属成形体1の面3上には、熱変形抑制用の錘を置くことができる。この錘としては、金属板、金属塊(例えば、直方体、立方体、円柱)、セラミックス板、セラミックス塊(例えば、直方体、立方体、円柱)などを使用することができる。
また粗面化処理用治具10と錘を一体化されたものを使用してもよいし、粗面化処理用治具10の枠体部11自体の幅や重さを調整することで、枠体部11自体を錘として使用することもできる。
また錘に代えて、粗面化処理用治具10をクランプなどの支持手段で支持した状態で、粗面化処理用治具10により金属成形体1を上から押さえつけるようにしてもよい。このようにする場合には、粗面化処理用治具10の枠体11にクランプにより掴むことができる突出部を形成しておくこともできる。
工程2では、
(I)レーザー装置によりレーザー光を連続照射する方法、
(II)ガルバノミラーとガルバノコントローラーの組み合わせを使用し、レーザー発振器から連続的に発振させたレーザー光をガルバノコントローラーによりパルス化することで、照射部分と非照射部分が交互に生じるようにレーザー光を照射する方法、またはレーザーの駆動電流を直接変換する直接変調方式の変調装置をレーザー電源に接続したファイバーレーザー装置を使用し、照射部分と非照射部分が交互に生じるようにレーザー光を照射する方法のいずれかのレーザー照射方法を適用することができる。
(I)および(II)のレーザー光の照射方法では、金属成形体の表面に対して直線、曲線または直線と曲線の組み合わせになるようにレーザー光を照射する。
(II)のレーザー光の照射方法では、レーザー光の照射部分と非照射部分が交互に生じるように照射して、全体として点線または鎖線(一点鎖線、二点鎖線など)が形成されるように照射する。
連続波レーザーは公知のものを使用することができ、例えば、YVO4レーザー、ファイバーレーザー(シングルモードファイバーレーザー、マルチモードファイバーレーザー)、エキシマレーザー、炭酸ガスレーザー、紫外線レーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、He−Neレーザー、窒素レーザー、キレートレーザー、色素レーザーを使用することができる。
レーザー光の照射時のエネルギー密度は、レーザー光の出力(W)と、レーザー光(スポット面積(cm2)(π・〔スポット径/2〕2)から求められる。
レーザー光の照射時のエネルギー密度は、2〜1000MW/cm2が好ましく、10〜800MW/cm2がより好ましく、10〜700MW/cm2がさらに好ましい。
レーザー光の照射速度は2,000〜20,000mm/secが好ましく、2,000〜18、000mm/secがより好ましく、3,000〜15、000mm/secがさらに好ましい。
レーザー光の出力は4〜4000Wが好ましく、50〜2500Wがより好ましく、100〜2000Wが好ましく、150〜1000Wが好ましく、150〜500Wがさらに好ましい。
波長は500〜11000nmが好ましい。
ビーム径(スポット径)は5〜80μmが好ましい。
焦点はずし距離は、-5〜+5mmが好ましく、−1〜+1mmがより好ましく、−0.5〜+0.1mmがさらに好ましい。焦点はずし距離は、設定値を一定にしてレーザー照射してもよいし、焦点はずし距離を変化させながらレーザー照射してもよいが、粗面化処理用治具10を損傷させないためには、粗面化処理用治具10の最上部の位置を焦点距離から+2mm以上に設定することが好ましい。
工程2で金属成形体1に対して粗面化処理用治具10の上方からレーザー光を照射したときは(図6(a)中の白矢印)、熱により溶融状態の金属粒が生じて飛散されるが、前記溶融状体の金属粒は粗面化処理用治具10の垂直面部13と傾斜面部14に付着して保持された状態で固化してスパッタ8となる。このため、金属成形体1の面上にスパッタ8が蓄積されることが抑制できる。
例えば、図6(b)のような垂直面部のみからなる粗面化処理用治具400を使用したときは、治具400と金属成形体1が接する隅にスパッタ8が蓄積され易くなるという問題があるが、本発明の粗面化処理用治具10(または粗面化処理用治具10A〜10F)を使用することで前記問題が解決できるので好ましい。
なお、金属成形体1の表面(粗面化処理部2)に焦点外し距離を合わせて調整すると、具体的には粗面化処理用治具の最上部の位置を焦点距離から+2mm以上に設定すると、粗面化処理用治具10の庇部12にレーザー光が当たった場合でも損傷しない。また庇部12があるため、金属成形体1と近接している傾斜面部14にはレーザー光は当たらない。このため、粗面化処理用治具10は繰り返し使用することができるほか、粗面化処理用治具10は金属のみからなるものではない材質からなるものも使用することができる。
図3、図6、図7により説明する。
工程1において金属成形体1の上に、図3(a)、(b)に示す状態と同様にして粗面化処理用治具10Eを配置する。
粗面化処理部2が2箇所以上に分離しているときは、2以上の粗面化処理用治具10Eを分離して配置する。
粗面化処理用治具10Eは、図3(a)、(b)に示すように全体が金属成形体1に接触するように配置するほか、一部のみが金属成形体1に接触するように配置することができる。
また、図1(a)に示す大きな粗面化処理用治具10の内側に図3(b)に示す小さな粗面化処理用治具10Eを配置することもできる。
さらに、図3(b)に示すように粗面化処理用治具10Eを配置したときは、レーザー光を照射しない粗面化処理用治具10Eの外側の金属成形体1の面3上には、熱変形抑制用の錘を置くことができる。この錘としては、金属板、金属塊(例えば、直方体、立方体、円柱)、セラミックス板、セラミックス塊(例えば、直方体、立方体、円柱)などを使用することができる。
また粗面化処理用治具10Eと錘を一体化されたものを使用してもよいし、粗面化処理用治具10Eの枠体部20自体の幅や重さを調整することで、枠体部20自体を錘として使用することもできる。
また錘に代えて、粗面化処理用治具10Eをクランプなどの支持手段で支持した状態で、粗面化処理用治具10Eにより金属成形体1を上から押さえつけるようにしてもよい。このようにする場合には、粗面化処理用治具10Eの枠体20にクランプにより掴むことができる突出部を形成しておくこともできる。
図7(b)に示す粗面化処理用治具10Eは、枠体20の内側に図3(a)、(b)の仕切り部21に相当するものを6本有している(仕切り部21a〜21f)。
図7(b)では、枠体部20と仕切り部21a〜21fは、便宜上、断面が長方形のものとして示しているが、図8に示すように図2(a)と図4(b)に対応する形態のものである。
このとき、図8に示すとおり、粗面化処理用治具10Eの作用により金属成形体1の面上にスパッタが蓄積されることが抑制される。
なお、仕切り部21a〜21fの庇部12の長さを調整することで、レーザー光が照射されなかった部分4'の寸法を調整することができる。
また、枠体部20にレーザー光が照射されないように照射条件を調整すれば、庇部がない形態のものでも使用できる。
このため、X方向にレーザー光を照射したときは、粗面化処理用治具10E自体を配置することによる熱変形抑制効果と、熱的影響が緩和されることによる熱変形抑制効果の両方の効果が発揮されるため、より厚さの小さな金属成形体に対して有効な方法となる。
また粗面化処理用治具10Eがアルミニウムや銅などの熱伝導性良い材料からなるものであるときは、粗面化処理用治具10Eによる放熱効果も熱変形抑制効果を補助するように作用するので好ましい。
図5、図7〜図9により説明する。
工程1において金属成形体1の上に、図5(a)、(b)に示す形態と同様にして粗面化処理用治具10Fを配置するが、その他、図9(a)〜(d)に示す形態のように配置することもできる。
この実施形態では、図8(a)の粗面化処理用治具10Fの内、粗面化処理部2に面していない粗面化処理用治具10Fの上に錘を配置することができる。
またこの実施形態では、粗面化処理用治具10Fをクランプなどの支持手段で支持した状態で、粗面化処理用治具10Fにより金属成形体1を上から押さえつけるようにしてもよい。
この実施形態では、粗面化処理用治具10Fと錘60が一体化されたものでもよいし、粗面化処理用治具10Fの枠体部50自体が錘60になっているものでもよい。
また金属成形体1と同じ大きさの粗面化処理用治具10Fを配置した後、粗面化処理用治具10Fの上に図9(b)に示す形状の錘60を配置することもできる。
金属成形体1の粗面化処理用治具10Fが配置されていない面には、図9(c)に示すように錘60を配置することができる。
工程2は、図7(b)と同様にして粗面化処理用治具10Fの上方からレーザー光を一方向に移動させながら、金属成形体1の粗面化処理部2に対して連続照射する。
このとき、図8に示すとおり、粗面化処理用治具10Fの作用により金属成形体1の面上にスパッタが蓄積されることが抑制される。
このため、粗面化処理用治具10F自体を配置することによる熱変形抑制効果と、熱的影響が緩和されることによる熱変形抑制効果の両方の効果が発揮されるため、より厚さの小さな金属成形体に対して有効な方法となる。
また粗面化処理用治具10Fがアルミニウムや銅などの熱伝導性良い材料からなるものであるときは、粗面化処理用治具10Fによる放熱効果も熱変形抑制効果を補助するように作用するので好ましい。
なお、第1仕切り部31の庇部12、第2仕切り部32の庇部12の長さを調整することで、レーザー光が照射されなかった部分(図7(c)の4')の寸法を調整することができる。
工程1では、図10に示す形状のステンレス(SUS304)板(縦30mm、横30mm、厚み0.5mm)を使用し、20mm×6mmの粗面化処理部を含むステンレス(SUS304)板全体に対してステンレス製の治具10Fを図9(a)に示す状態で配置した。
治具10Fは、枠体部30が図2(a)、第1仕切り部31と第2仕切り部3が図4(b)に示すものである。
工程2では、表1に示す条件でレーザー光を連続的に照射した。その後、ステンレス(SUS304)板の表面温度が室温まで低下した後で治具10Fを取り外した。
なお、比較例1は、工程2のみを実施した。
図11(a)、(b)は、レーザー光の照射前後の状態を示す図であり、図11(b)は、理解し易いように変形を誇張して示している。
変形量は、平面71を有する測定台70の上にレーザー光の照射後の金属板1を載せ、対向する両辺側の面と測定台70の平面71の間の間隔d1、d2をスケールルーペ(3010S:池田レンズ工業(株)製)で測定して求めた。測定数は5であり、(5×d1+5×d2)/10から求めた平均値を表1に示す。
また粗面化処理後の粗面化処理用治具にスパッタが付着していることが確認された。前記付着量の分だけ金属成形体表面のスパッタによる汚染が抑制されたことになる。
2 粗面化処理部
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F 粗面化処理用治具
Claims (13)
- 金属成形体をレーザー光により粗面化するときに使用する粗面化処理用治具であって、
前記粗面化処理用治具が、前記金属成形体の粗面化処理部を包囲できる高さ2mm以上の枠体部を有しており、
前記枠体部が、
庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有している第I形態と庇部、垂直面部および拡幅部を有している第II形態のいずれかの形態であり、
前記枠体部が第I形態であるとき、
前記庇部が前記垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、
前記傾斜面部が前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、
前記底面部が前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の外側方向に前記傾斜面部または前記底面部の端部が位置するように調整されているものであり、
前記枠体部が第II形態であるとき、
前記庇部が前記垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、前記拡幅部が垂直面部の下端部に接続された、前記枠体部の外側方向が凸部で内側方向が凹部のものであり、
前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の内側方向に前記凸部が位置するように調整されているものであり、
前記粗面化処理用治具が、前記傾斜面部、前記底面部または前記拡幅部が前記金属成形体側になるように配置されて使用されるものである、粗面化処理用治具。 - 金属成形体をレーザー光により粗面化するときに使用する粗面化処理用治具であって、
前記粗面化処理用治具が、前記金属成形体の粗面化処理部を包囲できる高さ2mm以上の枠体部と、前記枠体内部を複数に区画するための高さ2mm以上の1または2以上の仕切り部を有しているものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が、
前記枠体部と前記仕切り部のそれぞれが庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有している第1の形態、
前記枠体部が庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有し、前記仕切り部が庇部、垂直面部および拡幅部を有している第2の形態、
前記枠体部が庇部、垂直面部および拡幅部を有し、前記仕切り部が庇部、垂直面部および傾斜面部、または庇部、垂直面部および底面部を有している第3の形態、ならびに
前記枠体部と前記仕切り部のそれぞれが庇部、垂直面部および拡幅部を有している第4の形態のいずれか一つの形態から選ばれるものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が第1の形態であるとき、
前記枠体部の庇部が、前記枠体部の垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、
前記枠体部の傾斜面部が、前記枠体部の前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、
前記枠体部の底面部が、前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記仕切り部の庇部が、前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記仕切り部の垂直面部から遠ざかる方向に伸ばされたものであり、
前記仕切り部の傾斜面部が、前記仕切り部の前記垂直面部から遠ざかる方向に傾斜されたものであり、
前記仕切り部の底面部が、前記仕切り部の垂直面部の下端部から前記垂直面部から遠ざかる方向に伸ばされた平坦面であり、
前記枠体部と前記仕切り部のそれぞれの前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部側方向に前記傾斜面部または前記底面部が位置するように調整されているものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が第2の形態であるとき、
前記枠体部の庇部が、前記枠体部の垂直面部の上端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされたものであり、
前記枠体部の傾斜面部が、前記枠体部の前記垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に傾斜されたものであり、
前記枠体部の底面部が、前記枠体部の垂直面部の下端部から前記枠体部の内側方向に伸ばされた平坦面であり、
前記仕切り部の庇部が、前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記垂直面部から遠ざかる方向に伸ばされたものであり、
前記仕切り部の拡幅部が、前記垂直面部の下端部に接続された、前記庇部が伸ばされた方向が凸部で反対方向が凹部のものであり、
前記枠体部の前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の外側方向に前記傾斜面部または前記底面部が位置するように調整され、
前記仕切り部の前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも垂直面部側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており、
前記枠体部と前記仕切り部が第3の形態であるとき、
前記枠体部の庇部が、前記垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、
前記枠体部の拡幅部が、前記垂直面部の下端部に接続された、前記庇部が伸ばされた方向が凸部で反対方向が凹部のものであり、
前記仕切り部の庇部が、前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記垂直面部から遠ざかる方向に伸ばされたものであり、
前記仕切り部の傾斜面部が、前記仕切り部の前記垂直面部の下端部から前記垂直面部から遠ざかる方向に傾斜されたものであり、
前記仕切り部の底面部が、前記仕切り部の垂直面部の下端部から前記垂直面部から遠ざかる方向に伸ばされた平坦面であり、
前記枠体部の前記庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の内側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており、
前記仕切り部の前記庇部と前記傾斜面部または前記底面部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記仕切り部の前記垂直面部側に前記傾斜面部または前記底面部が位置するように調整されているものであり、
前記枠体部と前記仕切り部が第4の形態であるとき、
前記枠体部の庇部が、前記枠体部の垂直面部の上端部から前記枠体部の外側方向に伸ばされたものであり、
前記仕切り部の庇部が、前記仕切り部の垂直面部の上端部から前記垂直面部から遠ざかる方向に伸ばされたものであり、
前記枠体部と前記仕切り部の拡幅部が前記枠体部と前記仕切り部の垂直面部の下端部に接続された、前記庇部が伸ばされた方向が凸部で反対方向が凹部のものであり、
前記枠体部の庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記枠体部の内側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており、
前記仕切り部の庇部と前記拡幅部の凸部が、前記庇部の先端部の鉛直方向への延長線よりも前記仕切り部の垂直面部側方向に前記拡幅部の凸部が位置するように調整されており、
前記粗面化処理用治具が、前記傾斜面部、前記底面部または前記拡幅部が前記金属成形体側になるように配置されて使用されるものである、粗面化処理用治具。 - 前記仕切り部が、庇部、垂直面部および底面部からなる仕切り部同士が前記垂直面部同士において当接されて組み合わされたもの、庇部、垂直面部および傾斜面部からなる仕切り部同士が前記垂直面部同士において当接されて組み合わされたもの、庇部、垂直面部および拡幅部からなる仕切り部同士が前記垂直面部同士において当接されて組み合わされたものから選ばれるものである、請求項2記載の粗面化処理用治具。
- 前記第I形態および前記第II形態において、前記枠体部が前記庇部を有していないものである、請求項1記載の粗面化処理用治具。
- 前記第1形態、前記第2形態および前記第3形態において、前記枠体部が前記庇部を有していないものである、請求項2記載の粗面化処理用治具。
- 前記粗面化処理用治具が粗面化処理部を包囲できる枠体部を有しており、さらに前記枠体内部が複数の仕切り部により格子状またはハニカム状に区画されているものである、請求項2または3記載の粗面化処理用治具。
- 金属成形体にレーザー光を照射するときに請求項1〜6のいずれか1項に記載の粗面化処理用治具を使用して粗面化する金属成形体の粗面化方法であって、
金属成形体の粗面化処理部を包囲するように1または複数の前記粗面化処理用治具を配置する工程1、
前記粗面化処理用治具の上方から前記粗面化処理用治具で包囲された前記粗面化処理部にレーザー光を照射する工程2を有している、金属成形体の粗面化方法。 - 前記工程1が、複数の前記粗面化処理用治具を配置すると共に、前記粗面化処理部を除いた他の部分に錘部材を配置する工程である、請求項7記載の金属成形体の粗面化方法。
- 前記工程2が、レーザー光を連続照射する工程である、請求項7または8記載の金属成形体の粗面化方法。
- 前記工程2が、レーザー光を連続照射するとき、照射部分と非照射部分が交互に生じるようにレーザー光を照射する工程である、請求項7または8記載の金属成形体の粗面化方法。
- 前記工程2が、ガルバノミラーとガルバノコントローラーの組み合わせを使用し、レーザー発振器から連続的に発振させたレーザー光をガルバノコントローラーによりパルス化することで、照射部分と非照射部分が交互に生じるようにレーザー光を照射する工程、またはレーザーの駆動電流を直接変換する直接変調方式の変調装置をレーザー電源に接続したファイバーレーザー装置を使用し、照射部分と非照射部分が交互に生じるようにレーザー光を照射する工程である、請求項7または8記載の金属成形体の粗面化方法。
- 前記レーザー光を照射するときのエネルギー密度が2〜1000MW/cm2である、請求項7〜11のいずれか1項記載の金属成形体の粗面化方法。
- 前記金属成形体が、レーザー光を照射する粗面化処理部の厚さが5mm以下のものである、請求項7〜12のいずれか1項記載の金属成形体の粗面化方法。
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