JP6957232B2 - 研磨液組成物 - Google Patents
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Description
被研磨基板は、通常、研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨基板を挟み込み、研磨液組成物を研磨機に供給し、定盤や被研磨基板を動かして被研磨基板を研磨する方法により研磨される。このような研磨において、被研磨基板と研磨パッドとの間に水膜が形成されると、ハイドロプレーニング現象が発生しうる。ハイドロプレーニング現象が起こると、研磨パッドからの力が砥粒や基板表面に十分に伝わらず、研磨速度が低下し、さらに研磨ムラが生じて短波長うねりが発生する。
そこで、本開示の研磨液組成物では、非球状シリカ粒子と所定の表面張力を有する水溶性高分子とを含有させた。これにより、研磨液組成物中の水系媒体が研磨パッドに浸透し、被研磨基板と研磨パッドとの間にできる水膜の厚みが薄くなり、ハイドロプレーニング現象が抑制されると考えられる。そして、その結果、研磨速度が向上し、短波長うねりの発生が抑制されると考えられる。
ただし、本開示はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本開示の研磨液組成物は、砥粒として非球状シリカ粒子(以下、「粒子A1」ともいう)を含む。粒子A1としては、コロイダルシリカ、沈降法シリカ、フュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。研磨速度の確保及び短波長うねり低減の観点から、粒子A1としては、コロイダルシリカが好ましく、下記のパラメータを満たす特定の形状をもったコロイダルシリカがより好ましい。粒子A1の使用形態としては、スラリー状であることが好ましい。
球形度=4π×S/L2
個々の粒子A1の球形度は、前記平均球形度と同様、0.55以上が好ましく、0.60以上がより好ましく、そして、0.85以下が好ましく、0.80以下がより好ましく、0.75以下が更に好ましい。
本開示の研磨液組成物は、砥粒として、粒子A1以外のシリカ粒子を含有してもよい。粒子A1以外のシリカ粒子としては、研磨速度の確保及び短波長うねり低減の観点から、球状シリカ粒子(以下、「粒子A2」ともいう)が好ましい。粒子A2としては、例えば、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。粒子A2としては、例えば、一般的に市販されているコロイダルシリカが該当し得る。粒子A2は、1種類の球状シリカ粒子であってもよいし、2種類以上の球状シリカ粒子の組み合わせであってもよい。粒子A2の使用形態としては、スラリー状であることが好ましい。
本開示の研磨液組成物に含まれる水溶性高分子(以下、「成分B」ともいう)は、成分Bの1質量%水溶液の25℃、pH1.5における表面張力が52mN/m以上71mN/m以下である水溶性高分子である。成分Bが水の表面張力(74mN/m)よりも低い表面張力を有することで、研磨液組成物中の水系媒体が研磨パッドに浸透しやすくなり、研磨速度の向上及び短波長うねり低減につながると考えられる。本開示において、水溶性高分子の「水溶性」とは、水(20℃)に対して2g/100mL以上の溶解度を有することをいう。
疎水基を有するモノマーとしては、1−ブテン、2−ブテン、エチレン、プロペン、スチレン、ナフタレン、カルボン酸基を有するビニル系モノマー、アミド基を有するビニルモノマー等が挙げられる。アミド基を有するビニルモノマーとしては、メチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、sec−ブチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド等が挙げられる。親水基を有するモノマーとしては、スルホン酸基を有するビニル系モノマー、リン酸基を有するビニル系モノマー等が挙げられる。
これらの中でも、成分Bとしては、研磨速度の向上及び短波長うねり低減の観点から、カルボン酸基を有するビニル系モノマー(以下、「モノマーb1」ともいう)由来の構成単位(以下、「構成単位b1」ともいう)及びスルホン酸基を有するビニル系モノマー(以下、「モノマーb2」ともいう)由来の構成単位(以下、「構成単位b2」ともいう)を含む共重合体がより好ましい。使用時の研磨液組成物のpHは低い(例えばpH1〜3)ため、成分Bのモノマーb1由来の構成単位は疎水基、モノマーb2由来の構成単位が親水基となり、研磨パッドへの水系媒体の浸透が促進され、研磨速度が向上すると考えられる。本開示において成分Bは、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
モノマーb1は、カルボン酸基を有するビニル系モノマーであって、研磨速度の向上及び短波長うねり低減の観点から、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が更に好ましい。塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
モノマーb2は、スルホン酸基を有するビニル系モノマーであって、研磨速度の向上及び短波長うねり低減の観点から、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)−プロパンスルホン酸(HAPS)、ビニルスルホン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、AMPS、HAPS及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。塩としては、上述したモノマーb1の塩を用いることができる。
本開示の研磨液組成物に含まれる水系媒体としては、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等の水、又は、水と溶媒との混合媒体等が挙げられる。上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が挙げられる。水系媒体が、水と溶媒との混合媒体の場合、混合媒体全体に対する水の割合は、本開示の効果が妨げられない範囲であれば特に限定されなくてもよく、経済性の観点から、例えば、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。本開示の研磨液組成物中の水系媒体の含有量は、粒子A1及び成分B、並びに、必要に応じて配合される粒子A1以外のシリカ粒子及び後述する任意成分の残余とすることができる。
本開示の研磨液組成物は、研磨速度の向上の観点から、酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種(以下、「成分C」ともいう)を含有してもよい。成分Cとしては、例えば、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸;有機リン酸、有機ホスホン酸等の有機酸;等が挙げられる。中でも、研磨速度の確保及び短波長うねり低減の観点から、リン酸、硫酸及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸から選ばれる少なくとも1種の酸が好ましく、硫酸及びリン酸の少なくとも1種の酸がより好ましく、リン酸が更に好ましい。これらの酸の塩としては、例えば、上記の酸と、金属、アンモニア及びアルキルアミンから選ばれる少なくとも1種との塩が挙げられる。上記金属の具体例としては、周期表の1〜11族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、研磨速度の確保及び短波長うねり低減の観点から、上記の酸と、1族に属する金属又はアンモニアとの塩が好ましい。成分Cは単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
本開示の研磨液組成物は、研磨速度の確保及び短波長うねり低減の観点から、酸化剤(以下、「成分D」ともいう)を含有してもよい。成分Dとしては、同様の観点から、例えば、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、硝酸類、硫酸類等が挙げられる。これらの中でも、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)から選ばれる少なくとも1種が好ましく、研磨速度向上の観点、被研磨基板の表面に金属イオンが付着しない観点及び入手容易性の観点から、過酸化水素がより好ましい。成分Dは、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
本開示の研磨液組成物は、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、成分B以外の水溶性高分子、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、研磨速度向上剤、界面活性剤等が挙げられる。前記その他の成分は、本開示の効果を損なわない範囲で研磨液組成物中に含有されることが好ましく、研磨液組成物中の前記その他の成分の含有量は、0質量%以上が好ましく、0質量%超がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、そして、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
本開示の研磨液組成物は、突起欠陥低減の観点から、アルミナ砥粒を実質的に含まないことが好ましい。本明細書において「アルミナ砥粒を実質的に含まない」とは、一又は複数の実施形態において、アルミナ粒子を含まないこと、砥粒として機能する量のアルミナ粒子を含まないこと、又は、研磨結果に影響を与える量のアルミナ粒子を含まないこと、を含みうる。具体的なアルミナ粒子の含有量は、特に限定されるわけではないが、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましく、実質的に0質量%が更に好ましい。
本開示の研磨液組成物のpHは、研磨速度の確保及び短波長うねり低減の観点から、0.5以上が好ましく、0.7以上がより好ましく、0.9以上が更に好ましく、1.0以上が更に好ましく、そして、同様の観点から、6.0以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、3.0以下が更に好ましく、2.5以下が更に好ましく、2.0以下が更により好ましい。pHは、前述の酸(成分C)や公知のpH調整剤等を用いて調整することができる。上記のpHは、25℃における研磨液組成物のpHであり、pHメータを用いて測定でき、好ましくはpHメータの電極を研磨液組成物へ浸漬して2分後の数値である。
本開示の研磨液組成物は、例えば、粒子A1、成分B及び水系媒体と、さらに所望により、粒子A1以外のシリカ粒子、成分C、成分D及びその他の成分とを公知の方法で配合することにより製造できる。すなわち、本開示は、その他の態様において、少なくとも粒子A1、成分B及び水系媒体を配合する工程を含む、研磨液組成物の製造方法に関する。本開示において「配合する」とは、粒子A1、成分B及び水系媒体、並びに必要に応じて粒子A1以外のシリカ粒子、成分C、成分D及びその他の成分を同時に又は任意の順に混合することを含む。粒子A1が複数種類の非球状シリカ粒子を含む場合、複数種類の非球状シリカ粒子は、同時に又はそれぞれ別々に配合することができる。粒子A1以外のシリカ粒子として配合されうる粒子A2が複数種類の球状シリカ粒子を含む場合、複数種類の球状シリカ粒子は、同時に又はそれぞれ別々に配合することができる。前記配合は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の混合器を用いて行うことができる。シリカスラリー及び研磨液組成物の製造方法における各成分の好ましい配合量は、上述した本開示の研磨液組成物中の各成分の好ましい含有量と同じとすることができる。
本開示は、研磨液組成物を製造するためのキットであって、粒子A1及び水系媒体を含むシリカスラリーが容器に収納された容器入りシリカ分散液を含む、研磨液キット(以下、「本開示の研磨液キット」ともいう)に関する。本開示の研磨液キットによれば、研磨速度を向上させ、短波長うねりを低減できる研磨液組成物が得られうる。
本開示の研磨液組成物が研磨の対象とする被研磨基板は、磁気ディスク基板の製造に用いられる基板であり、例えば、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板が好ましい。本開示において「Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板」とは、アルミニウム合金基材の表面を研削後、無電解Ni−Pメッキ処理したものをいう。被研磨基板の表面を本開示の研磨液組成物を用いて研磨する工程の後、スパッタ等でその基板表面に磁性層を形成する工程を行うことにより磁気ディスク基板を製造できうる。被研磨基板の形状は、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状が挙げられ、好ましくはディスク状の被研磨基板である。ディスク状の被研磨基板の場合、その外径は例えば10〜120mmであり、その厚みは例えば0.5〜2mmである。
本開示は、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する研磨工程(以下、「本開示の研磨液組成物を用いた研磨工程」ともいう)を含む、磁気ディスク基板の製造方法(以下、「本開示の基板製造方法」ともいう。)に関する。本開示の基板製造方法における、本開示の研磨液組成物を用いた研磨工程は、例えば、粗研磨工程である。
本開示は、本開示の研磨液組成物を用いた研磨工程を含む、磁気ディスク基板の研磨方法(以下、本開示の研磨方法ともいう)に関する。本開示の研磨方法における、本開示の研磨液組成物を用いた研磨工程は、例えば、粗研磨工程である。
表1の砥粒(粒子A1、粒子A2)、表2〜4の水溶性高分子、酸(リン酸)、酸化剤(過酸化水素)、及び水を用い、実施例1〜20及び比較例1〜6の研磨液組成物を調製した(表2〜4)。研磨液組成物中の各成分の含有量(有効分)は、砥粒:6質量%、水溶性高分子:0.005〜0.5質量%、リン酸:2質量%、過酸化水素:1質量%とした。研磨液組成物のpHは1.5であった。砥粒に用いた粒子A1及びA2は、水ガラス法で製造されたコロイダルシリカ粒子である。pHは、pHメータ(東亜ディーケーケー社製)を用いて25℃にて測定し、電極を研磨液組成物へ浸漬して2分後の数値を採用した。
B1:AA/AMPS共重合体(質量比90/10、重量平均分子量8,000、東亜合成社製「アロンA6017」)
B2:AA/AMPS共重合体(質量比80/20、重量平均分子量1,823、東亜合成社製「アロンA6016」)
B3:AA/AMPS共重合体(質量比50/50、重量平均分子量1,710)
B4:AA/AMPS共重合体(質量比60/40、重量平均分子量10,000、東亜合成社製「アロンA6012」)
B5:AA/AMPS共重合体(質量比40/60、重量平均分子量10,000、東亜合成社製「アロンA6020」)
B6:AA/AMPS共重合体(質量比30/70、重量平均分子量1,330)
B7:AA/AMPS共重合体(質量比5/95、重量平均分子量1,180)
B8:AA/HAPS共重合体(質量比60/40、重量平均分子量10,000)
B9:ポリAMPS(重量平均分子量5,000)(非成分B)
B10:スチレン/スチレンスルホン酸共重合体(重量平均分子量8,000)(非成分B)
B11:ポリスチレンスルホン酸(重量平均分子量10,000)(非成分B)
(1)砥粒の平均球形度の測定方法
砥粒(粒子A1、粒子A2)をTEM(日本電子社製「JEM−2000FX」、80kV、1〜5万倍)で観察した写真をパーソナルコンピュータにスキャナで画像データとして取込み、解析ソフト(三谷商事「WinROOF(Ver.3.6)」)を用いて500個のシリカ粒子の投影画像について下記の通り解析した。そして、個々の粒子の面積Sと周囲長Lとから、下記式により個々の粒子の球形度を算出し、球形度の平均値(平均球形度)を得た。
球形度=4π×S/L2
砥粒(粒子A1、粒子A2)の平均一次粒子径は、BET法によって算出されるBET比表面積S(m2/g)を用いて下記式から算出した。
平均一次粒子径(nm)=2727/S
[前処理]
スラリー状の砥粒をシャーレにとり150℃の熱風乾燥機内で1時間乾燥させた。乾燥後の試料をメノウ乳鉢で細かく粉砕して測定サンプルを得た。
砥粒(粒子A1、粒子A2)をイオン交換水で希釈し、砥粒を0.02質量%含有する分散液を調製して試料とし、動的光散乱装置(大塚電子社製「DLS−7000」)を用いて、下記の条件で測定した。得られた重量換算での粒度分布の面積が全体の50%となる粒径(D50)を平均二次粒子径とした。
<測定条件>
試料量:30mL
レーザー:He−Ne、3.0mW、633nm
散乱光検出角:90°
積算回数:200回
水溶性高分子の重量平均分子量は、液体クロマトグラフィー(株式会社日立製作所製、L−6000型高速液体クロマトグラフィー)を使用し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって下記条件で測定した。
<測定条件>
検出器:ショーデックスRI SE−61示差屈折率検出器
カラム:東ソー株式会社製のG4000PWXLとG2500PWXLを直列につないだものを使用した。
溶離液:0.2Mリン酸緩衝液/アセトニトリル=90/10(容量比)で0.5g/100mLの濃度に調整し、20μLを用いた。
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/min
標準ポリマー:分子量が既知の単分散ポリエチレングリコール
水溶性高分子の1質量%水溶液(固形分が1質量%となるように水溶性高分子を純水で希釈したもの)のpHを1.5に調整した。pH調整には、リン酸を用いた。そして、pH調整後の水溶液(25℃)をシャーレに入れ、ウィルヘルミ法(白金プレートを浸漬し、一定速度で引き上げる方法)により表面張力計(協和界面化学株式会社製、「CBVP-Z」)を用いて表面張力を測定した。測定結果を表2〜4に示した。
調製した実施例1〜20及び比較例1〜6の研磨液組成物を用いて、下記の研磨条件で被研磨基板を研磨した。
研磨機:両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)
被研磨基板:Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板、厚み1.27mm、直径95mm、枚数10枚
研磨液:研磨液組成物
研磨パッド:スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー、厚み:1.0mm、平均気孔径:30μm、表面層の圧縮率:2.5%、Filwel社製)
定盤回転数:40rpm
研磨荷重:9.8kPa(設定値)
研磨液供給量:60mL/min
研磨時間:6分間
(1)研磨速度の評価
実施例1〜20及び比較例1〜6の研磨液組成物の研磨速度は、以下のようにして評価した。まず、研磨前後の各基板1枚当たりの重さを計り(Sartorius社製、「BP−210S」)を用いて測定し、各基板の質量変化から質量減少量を求めた。全10枚の平均の質量減少量を研磨時間で割った値を研磨速度とし、下記式により算出した。
質量減少量(g)={研磨前の質量(g)− 研磨後の質量(g)}
研磨速度(mg/min)=質量減少量(mg)/ 研磨時間(min)
<評価基準>
研磨速度:評価
18.5mg/min以上:「A:研磨速度に優れ、さらなる生産性の向上が期待できる」
17.5mg/min以上18.5mg/min未満:「B:研磨速度が良好で、生産性の向上が期待できる」
17.5mg/min未満:「C:生産性が低下する」
研磨後の10枚の基板から任意に2枚を選択し、選択した各基板の両面を任意の3点(計12点)について、下記の条件で測定した。その12点の測定値の平均値を基板の短波長うねりとして算出した。
<測定条件>
機器:Zygo NewView5032
レンズ:2.5倍 Michelson
ズーム比:0.5倍
リムーブ:Cylinder
フィルター:FFT Fixed Band Pass
うねり波長:80〜500μm
エリア:4.33mm×5.77mm
<評価基準>
うねり:評価
1.4nm未満:「A:うねりの低減効果に優れ、生産性の向上が期待できる」
1.4nm以上1.7nm未満:「B:うねりの低減効果が良好で、実生産可能」
1.7nm以上:「C:実生産には改良が必要」
各評価の結果を表2〜4に示した。
Claims (9)
- 非球状シリカ粒子、水溶性高分子及び水系媒体を含み、
前記非球状シリカ粒子の平均一次粒子径D1は、50nm以上であり、
前記水溶性高分子の1質量%水溶液の25℃、pH1.5における表面張力が、52mN/m以上71mN/m以下である、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板の粗研磨用の研磨液組成物。 - 前記水溶性高分子の含有量が、0.005質量%以上0.5質量%以下である、請求項1に記載の研磨液組成物。
- 前記水溶性高分子は、カルボン酸基を有するビニル系モノマー由来の構成単位及びスルホン酸基を有するビニル系モノマー由来の構成単位を含む共重合体である、請求項1又は2に記載の研磨液組成物。
- 前記カルボン酸基を有するビニル系モノマー由来の構成単位と前記スルホン酸基を有するビニル系モノマー由来の構成単位との質量比が50/50以上90/10以下である、請求項3に記載の研磨液組成物。
- 前記水溶性高分子は、アクリル酸由来の構成単位と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸由来の構成単位とを含む共重合体、及びアクリル酸由来の構成単位と2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)−プロパンスルホン酸由来の構成単位とを含む共重合体から選ばれる少なくとも1種である、請求項3又は4に記載の研磨液組成物。
- 前記非球状シリカ粒子の平均球形度が、0.55以上0.85以下である、請求項1から5のいずれかに記載の研磨液組成物。
- 球状シリカ粒子をさらに含む、請求項1から6のいずれかに記載の研磨液組成物。
- 請求項1から7のいずれかに記載の研磨液組成物を用いてNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板を研磨する研磨工程を含み、
前記研磨工程が、粗研磨工程である、磁気ディスク基板の製造方法。 - 請求項1から7のいずれかに記載の研磨液組成物を用いてNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板を研磨する研磨工程を含み、
前記研磨工程が、粗研磨工程である、基板の研磨方法。
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