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JP6935885B2 - 間欠運転式ごみ焼却施設におけるバグフィルタの運転方法 - Google Patents

間欠運転式ごみ焼却施設におけるバグフィルタの運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、間欠運転式ごみ焼却施設におけるバグフィルタの運転方法に関し、間欠的に運転される焼却炉の休止中においてもダイオキシン類の排出を抑制するための技術に関する。
都市ごみや産業廃棄物を焼却処理するのに伴い発生する排ガス中には、有害なダイオキシン類が含有されており、このような有害物質がそのまま大気中に排出されると人体に悪影響を及ぼす。
厚生労働省は、ごみ焼却施設から排出される排ガス中に含まれるダイオキシン類に関するガイドラインを定めており、排ガスを850℃以上の高温で2秒以上保持することによって、ダイオキシン類の前駆物質を分解するとともに排ガスの温度を概ね200℃以下に冷却して飛灰を捕集することが求められている。
一般的な焼却施設においては、焼却炉から発生する排ガスを高温下で二次燃焼空気によって再燃焼させることで、上記要求に対応している。
また、再燃焼後の排ガス中に残存するダイオキシン類については、減温した排ガス中に吸着物質を投入した上でバグフィルタ等のろ過式集塵装置を通過させることにより、吸着物質に吸着させた状態で除去するようにしている。
ところで、上記ガイドラインにおいては、このような運転を実施するにあたり、焼却炉の24時間運転を行う全連続燃焼式焼却施設が推奨されている。この場合、焼却炉を終日稼働させることにより、安定してダイオキシン類の発生を抑止することが可能である。また、休炉の際には焼却炉内に未燃物を残さない燃え切り方式を推奨している。
このような全連続燃焼式の採用は、処理能力が大きくて作業員の確保が比較的容易な都市部においては可能ではあるが、ごみ処理量が多くなく作業員の確保が容易ではない地域においては実現が難しい。そのような地域においては、1日8時間程度の操業である機械化バッチ炉や、16時間操業の准連続燃焼式など、間欠運転を行う焼却施設が採用される。
このような間欠運転を行う焼却施設においては、1日の中で、日中に通常の燃焼運転を行い、夜間には休止状態となり、翌朝、再び運転を開始する、いわゆるDSS(Daily Startup and Shutdown)運転が行われる。
このような運転方式を採用した場合、夜に立ち下げ運転を行って夜間は休止状態となり、翌朝に立ち上げ運転を行って日中に通常の燃焼運転を行うという運転のサイクルが、毎日繰り返される。
一日の中で通常の燃焼運転から休止状態までの運転のサイクルを行う際、特に上記燃え切り方式を採用している場合、翌朝の炉内温度は300℃程度以下に、バグフィルタ入口温度は130℃程度以下にまで低下しているため、設備の昇温に時間がかかり、その間の低温腐食及び潮解性の高い中和用薬剤反応生成物のろ布への固着等の問題が生じる。
この問題に対処するために、立ち上げ運転時においてバグフィルタ入口温度が130℃まで上昇するまでの期間及び燃え切り作業後においては、バグフィルタをバイパスして排ガスを流すことにより、バグフィルタの低温腐食と反応生成物のろ布への固着を防止する方式が採用されている。(特許文献1)
特開平6−79118号公報
特許文献1に開示された技術によると、立ち上げ運転時においてバグフィルタ入口温度が130℃まで上昇するまでの期間及び燃え切り作業後においては、バイパス回路に設けた低温用フィルタに排ガスを流通させることで、バグフィルタには通さないため、バグフィルタの低温腐食と反応生成物のろ布への固着を防止することができる一方で、発生したダイオキシン類や塩化水素・硫黄酸化物等の有害物質は、低温用フィルタでは除去しきれず、大気に放出されてしまう問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、立ち上げ運転時及び立ち下げ運転時においても、バグフィルタの低温腐食と反応生成物のろ布への固着を防止しつつ、ダイオキシン類や塩化水素・硫黄酸化物等の有害物質の排出を抑制することが可能なごみ焼却施設を提供することを目的とする。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
第1の特徴に係る発明は、被焼却物の焼却を行う燃焼室、燃焼室に被焼却物を投入する投入装置、及び、燃焼室に燃焼空気を供給する燃焼空気供給手段を備えたごみ焼却炉と、集じん機構に配設されたろ布を有するとともにろ過作業を行う前に予め当該ろ布表面にアルカリ薬剤及び吸着剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタと、バグフィルタから排出された排ガスを吸引する誘引通風機と、誘引通風機の下流に設置され、排ガスを大気に放出する煙突とを備えたごみ焼却施設において、一日の中で燃焼運転、立ち下げ運転、休止状態及び立ち上げ運転のサイクルを行うDSS(Daily Startup and Shutdown)運転を行うバグフィルタ運転方法であって、燃焼運転から休止状態へ移行する立ち下げ運転を行う際、立ち下げ運転開始の指令を受けて、ろ布に付着した堆積物の払落し操作を行うステップ、払落し操作を行った後にろ布表面にプレコート層を形成するステップ、プレコート層を形成した後に投入装置からの燃焼室への被焼却物の投入を停止するとともに、燃焼室内の温度が所定値を下回ると燃焼空気の供給を停止し、かつ誘引通風機を停止することでごみ焼却炉の立ち下げ運転を行うステップ、立ち下げ運転時、休止状態、及び、立ち上げ運転に発生する排ガスを、立ち下げ運転開始にプレコート層を形成したろ布に流通させるステップ、を有する。
第1の特徴に係る発明によれば、焼却炉の立ち下げ運転の動作に入る際、立ち下げ運転開始の指令を受けて、ろ布の払落しとプレコート層の形成を行うため、ろ布の浄化能力が最大となった状態で立ち下げ運転に入ることができ、立ち下げ運転時、休止状態、及び、立ち上げ運転に発生する排ガスを、立ち下げ運転開始にプレコート層を形成したろ布に流通させるため、立ち下げ運転時、休止状態、及び、立ち上げ運転時において発生する排ガスを確実に清浄化することができる。そして、立ち下げ運転終了時には、誘引通風機も運転を停止しているため、休止状態においては動力を使用せず、煙突のドラフトのみでバグフィルタに全ガス量を通し、ごみ焼却炉内を負圧に維持する。このようにすることで、各機器の高温・低温損傷温度帯を避け、日ごとの運転及び休止が繰り返し行われたとしても、機器の寿命を確保しつつ安定した操業が可能となる。
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明であって、バグフィルタの集じん機構は複数の単位集じん機構からなり、払落し操作を行うステップにおいて、すべての単位集じん機構の払落しを実質的に同時に行う、間欠運転式焼却施設におけるバグフィルタ運転方法を提供する。
第2の特徴に係る発明によれば、すべての単位集じん機構について、実質的に同時に払落し操作を行うことにより、立ち下げ運転の時間を短縮することができるとともに、単位集じん機構ごとの通気抵抗のばらつきを抑制することができ、均等な厚みのプレコート層を形成することができるため、休止状態において未浄化の排ガスが大気に放出されることを防止することができる。
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、ごみ焼却炉として、底部に灰排出手段が配設され、下方から順に灰層、燃焼層、炭化層、乾燥層が形成されるよう被焼却物が堆積される燃焼室と、ごみクレーンによって供給される被焼却物を貯留するとともに燃焼室の上方から被焼却物を投入する投入装置とを有する竪型ごみ焼却炉を用い、燃焼室の下方から焼空気を供給する焼空気供給手段を備え、ごみ焼却炉の立ち下げ運転は、ろ布表面にプレコート層を形成するステップの後に投入装置からの燃焼室への被焼却物の投入を停止するステップ、被焼却物の投入の停止後に焼空気の供給を停止するステップ、を有する間欠運転式焼却施設におけるバグフィルタ運転方法を提供する。
第3の特徴に係る発明によれば、燃焼室の下方から焼空気が供給される竪型ごみ焼却炉を用い、ろ布表面にプレコート層を形成した後に被焼却物の供給を停止し、その後、焼空気の供給を停止することにより、立ち下げ運転開始前の最後に投入された被焼却物を燃焼させずおき火の状態を維持することができるため、バグフィルタ3を含む煙道を高温に維持して、バグフィルタの低温腐食と反応生成物のろ布への固着を防止することができる。
また、立ち下げ運転終了後においても、焼却残渣中に高温の炭化物を保有するため、焼却残渣から発生する排ガスが煙突のドラフトによって煙道内を流通するが、排ガス中に含まれる煤じんや塩化水素・硫黄酸化物等の有害物質を、立ち下げ運転開始時にプレコート処理したバグフィルタのろ布で確実に吸着あるいは反応除去することができる。
本発明によれば、立ち上げ運転時及び立ち下げ運転時においても、バグフィルタの低温腐食と反応生成物のろ布への固着を防止しつつ、ダイオキシン類や塩化水素・硫黄酸化物等の有害物質の排出を抑制することが可能なごみ焼却施設を提供できる。
図1は、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉を含む焼却装置を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉の立ち下げ運転の手順を示すフローチャートである。 図3は、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉の立ち上げ運転の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
[焼却装置の全体構成]
図1を用いて、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉を含む焼却装置の全体構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態の焼却装置は、竪型ごみ焼却炉1と、ガス冷却装置2と、バグフィルタ3と、薬剤供給装置4と、誘引通風機5と、煙突6と、一次燃焼空気供給手段7と、二次燃焼空気供給手段8と、制御装置9とによって構成される。
[竪型ごみ焼却炉1の構成]
竪型ごみ焼却炉1は、不定形の一般廃棄物や、産業廃棄物等の廃棄物を焼却処理するものであり、底部に灰排出手段1aが配設され、下方から順に灰層、燃焼層、炭化層、乾燥層が形成されるよう被焼却物が堆積される燃焼室1bと、燃焼室1bの上方に設けられ、燃焼室1bで発生した未燃焼成分を含むガスを燃焼させる再燃焼室1cと、前記燃焼室1bの上方から被焼却物を投入する投入装置1dと、前記燃焼室内の温度を検出する燃焼室温度検出手段1eと、燃焼室1b内の輝度を検出する燃焼室輝度検出手段1fとを備える。
投入装置1dは、被焼却物を一時的に貯留するホッパ及び多重のゲートによって構成されており、図示しないごみピットからごみクレーンによって投入装置1dに供給された被焼却物を貯留し、間欠的に燃焼室1bに投入することができる。
また、燃焼室1bには、図示しない助燃バーナが配設されており、例えば長期間のメンテナンス後など、燃焼室1bの温度が低下している場合の立ち上げ運転時などにおいて、補助燃料を燃焼することにより、燃焼室1b内を昇温し立ち上げ運転を補助するようになっている。このような追加の燃料の使用は、手軽に燃焼室1b内の温度を上げることができる一方で、焼却設備全体の効率を低下させる要因となるため、なるべく使用しないことが望ましい。
一次燃焼空気供給手段7は燃焼室1bの下方から一次燃焼空気を供給する。一次燃焼空気供給手段7は図示しない送風機、通風路及び空気予熱器等からなり、燃焼室1bの下方、具体的には、灰排出手段1aを介して一次燃焼空気を供給する。一次燃焼空気が灰層、燃焼層、炭化層、乾燥層を順に通ることにより、被焼却物の乾燥から焼却を行うが、そのメカニズムについて説明する。
まず、灰排出手段1aを介して供給される一次燃焼空気は灰層が保有する熱を受け昇温され、高温になった一次燃焼空気は燃焼層で酸素を消費することで被焼却物中の可燃物を燃焼し、燃焼排ガスとなる。燃焼層で被焼却物を燃焼することで発生した燃焼排ガスは、酸素が消費された高温の不活性ガスであるため、炭化層において不活性雰囲気下で被焼却物を熱分解する。炭化層において被焼却物が熱分解されることによって発生した不活性の熱分解ガスは、乾燥層において投入装置1dから投入された被焼却物を乾燥する。そして、被焼却物が乾燥された後の乾燥層からは乾燥熱分解ガスが排出される。
以上のようなメカニズムにより、燃焼室1bの下方から供給された一次燃焼空気は被焼却物の乾燥から熱分解・焼却を行う。
二次燃焼空気供給手段8は燃焼室1bの上部に二次燃焼空気を供給する。二次燃焼空気供給手段8は図示しない送風機、通風路及び空気予熱器等からなり、燃焼室1bの上部に設けられた図示しない開口から二次燃焼空気を供給することで、乾燥層から排出された乾燥熱分解ガス中に含まれる可燃ガス成分を燃焼する。
なお、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉1において、一次燃焼空気の空気比は0.35〜0.5程度であり、従来のストーカ炉における一次燃焼空気の空気比(0.9〜1.0程度)と比べて、1/3〜1/2倍程度の空気比である。また、二次燃焼空気の空気比は0.7〜0.8程度であり、従来のストーカ炉における二次燃焼空気の空気比(0.3〜0.5程度)を比べて、1.5〜2.5倍程度の空気比である。すなわち、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉1においては、一次燃焼空気の割合より二次燃焼空気の割合が多い。
このような構成によって、被焼却物の堆積層では燃焼熱を用いて積極的に熱分解を行い、熱分解によって発生した高温の熱分解ガスを用いて被焼却物の乾燥を行う。そして、被焼却物の堆積層から発生したガス中の可燃ガス成分を二次燃焼空気で撹拌・混合して燃焼させる構成となっている。
また、竪型ごみ焼却炉1の燃焼室1b上方には再燃焼室1cが配設されており、二次燃焼空気の供給によって発生した燃焼ガス中に残留する可燃ガスや有害成分を再燃焼し、850℃以上に加熱する。このように、高温雰囲気下でダイオキシン類生成の前駆物質及び悪臭の原因となる未燃ガス等を完全燃焼する。
[ガス冷却装置2の構成]
ガス冷却装置2は、竪型ごみ焼却炉1から排出された排ガスの温度をバグフィルタ3に供給可能な程度であって、「ごみ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドライン」に記された概ね200℃程度以下まで減温するものであり、その形式は問わない。
[バグフィルタ3の構成]
バグフィルタ3は、ガス冷却装置2で減温された排ガスをろ過することで、排ガス中に含まれる媒じんや有害成分などの不純物を中和あるいは吸着し除去するものであって、媒じんや有害成分をろ過するためのろ布31を含む。
バグフィルタ3は複数の単位集じん機構を備えており、各単位集じん機構は複数のろ布31を懸架するろ過室32を備え、上方には払落し装置33を備えた清浄ガス室34が設けられている。また、各清浄ガス室34には、排ガスの流れの流通と停止とを切り換えるための図示しない開閉ダンパが設けられており、単位集じん機構ごとに、排ガスの流通と停止とを切り換えることができる。
[薬剤供給装置4の構成]
バグフィルタ3の上流側には、薬剤供給装置4が設けられており、排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物等の酸性成分を中和するための消石灰等のアルカリ薬剤、及び、排ガス中に含まれる有害物質を吸着するための活性炭等の吸着剤を、排ガス中及びバグフィルタ3に供給する。
[誘引通風機5の構成]
誘引通風機5は、バグフィルタ3の下流に配設される通風機であり、バグフィルタ3で浄化された排ガスを吸引して、煙突6から排ガスを大気に放出するためのものである。
[煙突6の構成]
煙突6は、竪型ごみ焼却炉1から排出された排ガスを大気中に排出するものであって、誘引通風機5の下流に配設される。
[制御装置9の構成]
制御装置9は、状況に応じて、被焼却物を焼却処理するための燃焼運転、焼却処理を一時的に休止するための立ち下げ運転、及び、一時的な休止から復帰して再び燃焼運転に至るための立ち上げ運転を行う。
すなわち、本実施形態の焼却装置には、高温の燃焼室1b内に一次燃焼空気及び二次燃焼空気を供給することで被焼却物を焼却処理する燃焼運転と、一次燃焼空気及び二次燃焼空気の供給を実質的に停止し被焼却物を焼却しない所定期間の休止状態とがあり、燃焼運転から休止状態に至る期間が立ち下げ運転、休止状態から燃焼運転に至る状態が立ち上げ運転として定義される。
本実施形態における制御装置9は、所定の条件に応じて、払落し装置33、薬剤供給装置4、一次燃焼空気供給手段7、二次燃焼空気供給手段8、被焼却物の投入装置1d、及び、誘引通風機5を制御することにより、燃焼運転、立ち下げ運転、休止状態及び立ち上げ運転を繰り返し、間欠運転を制御するものである。
また、制御装置9は、後述するように、払落し装置33及び薬剤供給装置4を制御することにより、適宜のタイミングでバグフィルタ3のろ布31のプレコート処理及び払落し操作を行う。
〔バグフィルタ3のプレコート処理及び払落し操作〕
次に、バグフィルタ3のろ布31表面にプレコート層を形成する際の手順、及び、複数の単位集じん機構の払落し操作を行う際の手順について説明する。
ごみ焼却炉の燃焼運転中においてプレコート処理を実施するには、制御部9の指令により、薬剤供給装置4から排ガス煙道を介してバグフィルタ3内にアルカリ薬剤及び吸着剤を所定時間にわたって供給する。このようにすることで、バグフィルタ3のろ布31の表面に所定厚さの薬剤及び吸着剤のプレコート層が形成される。
そして、媒じんや硫黄酸化物等の有害成分を含有する排ガスがバグフィルタ3を流通する際に、排ガス中に混在する媒じんは、ろ布31表面に形成されたプレコート層の表面でろ過されて堆積して粉じん層を形成する。また、排ガス中の酸性有害ガスはプレコート層を形成する薬剤と中和反応を起こして中性ガスとなる。このようにして、プレコート層が形成されたろ布31を通過することによって清浄ガスとなった排ガスは清浄ガス室に排出される。
このようなろ過を継続すると、プレコート層の表面に堆積する粉じん層が次第に成長して、排ガスの通気抵抗を増加せしめ、誘引通風機5の負荷が次第に増大する。
通気抵抗がある程度まで増加すると、制御部9の指令により、先頭の単位集じん機構から最後の単位集じん機構まで順に以下の払落し処理を行う。
まず、先頭の単位集じん機構における図示しない開閉ダンパを閉鎖した後、払落し装置33によりろ布31内部にパルスジェット気流を噴射して、ろ布を変形させることにより、ろ布31表面に堆積した粉じん層及びプレコート層を剥離させる。このとき、開閉ダンパが閉鎖されており、ごみ焼却炉1からの排ガスは流入しないため、剥離せしめた媒じん等は再飛散せずに下方に落下する。
払い落されて下方に落下した媒じん等は、バグフィルタ3の下部に配設された図示しない排出装置によって捕集され外部に排出される。
そして、先頭の単位集じん機構の開閉ダンパを開放することで、先頭の単位集じん機構は初期の流通状態に戻る。以後、同様にして、すべての単位集じん機構について順に払落し操作を行い、全単位集じん機構の払落し操作が完了すると、前述したプレコート層の形成を行う。
このようにすることで、ろ布31の清浄化能力を定期的に再生することが可能となる。
なお、通常の燃焼運転時における払落し操作とプレコート処理は、図示しないタイマーで計時することによって定期的に実施してもよいし、バグフィルタ3前後の圧力差を図示しない圧力計によって測定し、圧力差が所定値を超過した際に実施するよう設定してもよい。
〔竪型ごみ焼却炉1を使用した立ち下げ運転〕
次に、図2に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る間欠運転中の竪型ごみ焼却炉1を使用した立ち下げ運転について説明する。なお、通常の燃焼運転中であって、燃焼室1b内は十分に加熱されており、助燃バーナは稼働していない状態からの立ち下げ運転について詳述する。
〔ステップS100:払落し操作〕
まず、竪型ごみ焼却炉1の通常の燃焼運転中において、立ち下げ運転開始の指令を受けると、制御部9は払落し装置33を起動して、ろ布31に付着した有害物質等の払い落しを行う。(ステップS100)
このとき、すべての単位集じん機構において実質的に同時に払い落し操作を行うことが望ましい。立ち下げ運転開始時に、すべての単位集じん機構において実質的に同時に払い落し操作を行うことにより、立ち下げ運転の時間を短縮することができるとともに、単位集じん機構ごとの通気抵抗のばらつきを抑制することができる。
もし、立ち下げ運転開始時に、先頭の単位集じん機構から順に払落し操作を行うと、先に払落し操作を行った単位集じん機構の通気抵抗が小さくなり、そこに排ガスの流れの集中が発生することになる。
つまり、立ち下げ運転終了後には、誘引通風機5は停止し、すべての単位集じん機構の開閉ダンパは開放されるため、焼却炉内の排ガスは煙突6のドラフトによって煙道を徐々に流通してバグフィルタ3に流入するところ、単位集じん機構の通気抵抗にばらつきがあると、通気抵抗の低い単位集じん機構、つまり、ろ布31表面へのプレコート層も含む堆積物の付着が少ない単位集じん機構に排ガスの流れが集中する。また、同じ単位集じん機構内であっても、部分的に通気抵抗が小さい箇所が生じ、やはり、プレコート層を含む堆積物の付着が少ない箇所に排ガスの流れが集中する。
このように、排ガスの流れにばらつきのある単位集じん機構にプレコート層を形成しても、プレコート層の厚みにもばらつきが生じ、その結果、有効に有害物質等を吸着・除去することができない箇所が発生する。
そのため、本実施形態においては、すべての単位集じん機構に対して実質的に同時に払落し操作を行うことにより、形成される堆積層の厚さにばらつきが生じることを抑制している。
〔ステップS110:プレコート層の形成〕
ステップS100において払い落しを行うと、次に、制御部9は、ろ布31の表面にプレコート層を形成すべく、薬剤供給装置4からアルカリ薬剤及び吸着剤を所定時間にわたって供給する。
このとき、ステップS100において、すべての単位集じん機構にわたって実質的に同時に払落し操作を行っているため、すべての単位集じん機構において均等な厚さのプレコート層を形成することができる。
プレコート層の形成が完了すると、以下のステップを実施することにより、ごみ焼却炉1の立ち下げ運転を行う。なお、以降の立ち下げ運転開始から、次回の立ち上げ運転完了まで、ごみ焼却炉1で発生する排ガスは、ステップS110でプレコート層が形成されたろ布31を流通する。
〔ステップS120:被焼却物の投入停止〕
ステップS110においてプレコート層の形成を行うと、次に、制御部9は、投入装置1dからの被焼却物の投入を停止する(ステップS120)。
〔ステップS130:一次燃焼空気の供給停止〕
ステップS120において、被焼却物の投入を停止すると、制御部9は、被焼却物の投入停止から所定時間の経過後に、一次燃焼空気供給手段7からの一次燃焼空気の供給を停止する(ステップS130)。
ステップS120からステップS130までの期間に供給される一次燃焼空気の量は、好ましくは、燃焼室1bの下方に堆積する被焼却物中の有機物が十分に熱分解され、生成された炭化物がしっかり残存する程度に供給されることが好ましい。すなわち、被焼却物が燃焼まで至らない、熱分解された段階で一次燃焼空気の供給を停止する。
このとき、仮に、立ち下げ運転時における一次燃焼空気の供給量が多すぎると、有機物の熱分解により生成された炭化物が燃焼して灰化してしまい、炭化物をおき火として保存することが困難となる。その結果、休止状態から立ち上げ運転を実施する際に焼却残渣が保有する炭化物を種火燃料として使用することができず、助燃バーナの使用を余儀なくされる。
このように、燃焼室1bへの被焼却物の投入停止から所定時間経過後に一次燃焼空気の供給を停止することで、立ち下げにかかる時間を短縮することができる。また、最後に供給された被焼却物を完全燃焼させず、おき火の状態を維持することができ、補助燃料を使用せずとも立ち下げ運転を実施することができる。さらに、焼却残渣中に炭化物を保有することができるため、次回の立ち上げ運転において、炭化物を種火燃料として使用することができ、補助燃料を使用せずとも立ち上げ運転を実施することができるとともに、立ち上げ運転の時間を短縮できる。
なお、ステップS130において判定される所定時間は、立ち下げ運転開始の直前にごみクレーンにより投入装置1dに供給された被焼却物の重量から求められる被焼却物の量及び/又は発熱量に応じて設定される。
つまり、立ち下げ運転開始の直前にごみクレーンから投入装置1dに供給された被焼却物が、立ち下げ運転時に燃焼室1b内で熱分解されるため、その量及び/又は発熱量を把握することで、熱分解に必要な一次燃焼空気の量が分かる。様々な条件に対して一次燃焼空気を供給する時間を予め定めておき、それに応じて一次燃焼空気を供給する時間を決定することで、最後に投入された被焼却物を確実に熱分解することができる。
また、燃焼室輝度検出手段1fで検出した輝度が所定値を下回ることを条件として一次燃焼空気の供給を停止するよう構成しても構わない。
すなわち、燃焼室の輝度は、燃焼室1b内における燃焼反応の度合いを示すものとして検知される。燃焼室内の輝度が所定値より大きい場合、被焼却物中の有機物が熱分解している最中の状態であり、このままの状態で休止状態に入ることは、有機物が熱分解されず残存することとなり、有害物質の発生防止の観点から望ましくない。燃焼室内の輝度が所定値を下回ることを条件として一次燃焼空気の供給を停止することにより、被焼却物中の有機物を十分に熱分解し、生成された炭化物を残存させたまま休止状態に入ることができ、安定した操業が可能となる。
また、ステップS130において判定される所定時間経過の条件か、輝度が所定値を下回る条件のうちいずれかを満たした場合に一次燃焼空気の供給を停止するよう構成しても構わない。このように、複数の条件のうちのいずれかを満たした場合に一次燃焼空気の供給を停止することで、立ち下げにかかる時間を短縮することができるとともに、被焼却物中の有機物を確実に熱分解し、生成された炭化物を残存させたまま休止状態に入ることができる。
〔ステップS140:二次燃焼空気の供給停止〕
そして、ステップS130において一次燃焼空気の供給を停止すると、制御部9は、燃焼室温度検出手段1eによって燃焼室1b内の温度検出を開始する。
そして、燃焼室1b内の温度が所定値を下回ったことを条件として、制御部9は、二次燃焼空気供給手段8からの二次燃焼空気の供給を停止する(ステップS140)。また、同時に、誘引通風機5の運転を停止し、立ち下げ運転を終了する。
ステップS130において一次燃焼空気の供給を停止すると、被焼却物からの熱分解ガスの発生が実質的に停止するため、新たな可燃性ガスの発生が停止することとなる。一方、一次燃焼空気の供給を停止する前に発生して燃焼室内に残存する可燃性ガスを燃焼させるために二次燃焼空気を供給する必要がある。残存する可燃性ガスを二次燃焼空気によって燃焼することにより、ガスの温度は一時的に上昇するものの、残存する可燃性ガスの減少に伴い、燃焼室1b内の温度は徐々に低下することとなる。
本実施形態においては、ステップS140において、燃焼室1b内の温度が所定の温度(例えば、700℃〜750℃の間の所定温度)まで低下したことを条件として、二次燃焼空気の供給を停止する。このようにすることで、一次燃焼空気の供給に伴って発生した可燃性ガスを燃焼させ、悪臭成分等を無害化するとともに、燃焼室1b内の温度をある程度の温度に維持することができる。しかも、二次燃焼空気の供給停止に伴い、燃焼室1b内への空気の供給が停止されるため、その後に燃焼反応が生じることや、燃焼室1b内の温度が低下することを防止した上で休止状態に移行することができる。その結果、休止状態から立ち上げ運転を行う際に、燃焼室内に保持した熱量を利用して立ち上げることができ、立ち上げ時間の短縮及び補助燃料の使用削減につながる。
しかも、燃焼室1b内には、おき火の状態を維持するよう保存された炭化物が存在するため、炭化物を種火燃料として使用することができ、助燃バーナを使用せずとも、立ち上げ運転を実施することが可能となる。
なお、立ち下げ運転終了時には、誘引通風機5も運転を停止しているため、休止状態においては動力を使用せず、煙突6のドラフトのみでバグフィルタ3に全ガス量を通し、かつ竪型ごみ焼却炉1内を負圧に維持する。このようにすることで、各機器の高温・低温損傷温度帯を避け、日ごとの運転及び休止が繰り返し行われたとしても、機器の寿命を確保しつつ安定した操業が可能となる。
このように、ごみ焼却炉1の立ち下げ運転を開始する際にろ布31の払落しとプレコート層の形成を行うため、ろ布31の浄化能力が最大となった状態で立ち下げ運転に入ることができ、立ち下げ運転開始から立ち上げ運転終了までの間に発生する排ガスをろ布に流通させるため、立ち下げ運転時、休止状態、及び、立ち上げ運転時においてバグフィルタ3に流入する排ガスを確実に清浄化することができる。
特に、すべての単位集じん機構について、実質的に同時に払落し操作を行うことにより、立ち下げ運転の時間を短縮することができるとともに、単位集じん機構ごとの通気抵抗のばらつきを抑制することができ、均等な厚みのプレコート層を形成することができるため、休止状態において未浄化の排ガスが大気に放出されることを防止することができる。
また、燃焼室1bの下方から一次燃焼空気が供給される竪型ごみ焼却炉1を用い、ろ布31表面にプレコート層を形成した後に被焼却物の供給を停止し、その後、一次燃焼空気の供給を停止することにより、立ち下げ運転開始前の最後に投入された被焼却物を燃焼させずおき火の状態を維持することができるため、バグフィルタ3を含む煙道を高温に維持して、バグフィルタ3の低温腐食と反応生成物のろ布への固着を防止することができる。なお、バグフィルタ3は放熱を抑制するために保温材を施すとともに、酸露点以下となることを防止するため、ヒーターにより加温することが望ましい。
そして、立ち下げ運転終了後においても、焼却残渣から発生する排ガスが煙突のドラフトによって煙道内を流通するが、排ガス中に含まれる煤じんや硫黄酸化物等の有害物質を、立ち下げ運転開始時にプレコート処理したバグフィルタ3のろ布31で確実に吸着・除去することができる。
〔竪型ごみ焼却炉1を使用した立ち上げ運転〕
次に、図3に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉1を使用した立ち上げ運転について説明する。なお、立ち上げ運転の前提として、上述した手順による立ち下げ運転が実施され、所定時間(例えば8時間)の休止状態を経てから立ち上げ運転を実施する場合を想定する。このような立ち上げ運転は、間欠運転中のごみ焼却施設において行われる。
〔ステップS200:誘引通風機の起動〕
立ち上げ運転の指令を受けると、制御部9はまず、誘引通風機5を起動する(ステップS200)。これにより、竪型ごみ焼却炉1内に滞留しているガスが強制的に煙突6から排出される。
〔ステップS210:被焼却物の一時的な投入〕
続いて制御部9は、投入装置1dを駆動して被焼却物を燃焼室1b内に一時的に投入する(ステップS210)。このとき、好ましくは、燃焼しやすい高カロリーごみが投入される。
ステップS210において一時的に投入される被焼却物は、次のステップ以降において、燃焼室1b内における燃焼を拡大させるために投入されるものであるため、例えば木くず、紙くず、廃プラスチックのように、着火しやすく高い発熱量を有するごみが投入されることが望ましい。
〔ステップS220:一次燃焼空気の供給開始〕
ステップS210で燃焼室1b内に被焼却物が投入されると、制御部9は、一次燃焼空気供給手段を起動し、燃焼室1b内に下方から一次燃焼空気を供給する(ステップS220)。
このとき燃焼室1b内に下方から供給される一次燃焼空気は、まず、燃焼室1bの下部に堆積する被焼却物の灰層と炭化層が保有する熱を奪い、150℃以上まで予熱され、ステップS210で投入された被焼却物を乾燥する。同時に、焼却残渣中に保存されていた高温の炭化物を種火燃料として着火し、燃焼が発生する。一旦燃焼が発生すると、供給される一次燃焼空気及びステップS210で投入された被焼却物の作用によって燃焼領域が拡大して、徐々に燃焼室1b内の温度が上昇し、次第に燃焼層の領域が拡大する。
ステップS220において供給される一次燃焼空気は、通常運転時における一次燃焼空気よりも、高い空気比となるよう供給量が制御される。つまり、通常運転時よりも過剰に空気を供給することにより、種火燃料に確実に着火して燃焼が拡大するよう制御を行う。
このとき、助燃バーナは起動しておらず、一次燃焼空気と種火燃料のみによって燃焼を発生させ、燃焼を拡大させることができる。助燃バーナを使用せずとも燃焼を発生させることができる理由は、竪型ごみ焼却炉1を用いているため、堆積された被焼却物の層が持つ熱量を、上方に蓄積された層の加熱に使用することができるからである。また、前述の立ち下げ運転において、被焼却物を燃焼させず、熱分解された炭化物の状態で保持することで、十分な熱量を蓄積した種火燃料として保存することができるためである。そして、下方からの一次燃焼空気の供給によって、上方への熱の伝達を補助するとともに、一次燃焼空気中の酸素によって燃焼を引き起こすことができるのである。
〔ステップS230:二次燃焼空気の供給開始〕
ステップS220で一次燃焼空気を供給し、被焼却物に着火すると、制御部9は、二次燃焼空気供給手段8を起動し、燃焼支部1b内への二次燃焼空気の供給を開始する(ステップS230)。
立ち上げ運転の初期においては、燃焼室1b内の温度は通常の燃焼運転時よりも低いため、不完全燃焼が生じやすい。そこで、燃焼室1b内に二次燃焼空気を供給することにより、熱分解により発生した可燃ガス成分を燃焼させる。
〔ステップS240:被焼却物の連続的な投入の開始〕
ステップS230で二次燃焼空気の供給を開始すると、制御部9は、投入装置1dを制御して被焼却物の連続的な投入を開始し、被焼却物を徐々に投入することで、燃焼を拡大させ、これを継続することにより、立ち上げ運転を終了して通常の燃焼運転に至る。
以上のように、本実施形態に係る竪型ごみ焼却炉1の立ち下げ運転によって形成され、炭化層に残留する高温の炭化物を種火燃料として使用することにより、助燃バーナを使用せずとも、短時間で立ち上げ運転を完了することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
この発明のごみ焼却施設は、機械化バッチ炉や准連続燃焼式焼却炉など、間欠運転を行うごみ焼却設備に適用することができる。
1 竪型ごみ焼却炉
1a 灰排出手段
1b 燃焼室
1c 再燃焼室
1d 投入装置
1e 燃焼室温度検出手段
2 ガス冷却装置
3 バグフィルタ
31 ろ布
32 ろ過室
33 払落し装置
34 清浄ガス室
4 薬剤供給装置
5 誘引通風機
6 煙突
7 一次燃焼空気供給手段
8 二次燃焼空気供給手段
9 制御装置

Claims (4)

  1. 被焼却物の焼却を行う燃焼室、前記燃焼室に被焼却物を投入する投入装置、及び、前記燃焼室に燃焼空気を供給する燃焼空気供給手段を備えたごみ焼却炉と、集じん機構に配設されたろ布を有するとともにろ過作業を行う前に予め当該ろ布表面にアルカリ薬剤及び吸着剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタと、前記バグフィルタから排出された排ガスを吸引する誘引通風機と、前記誘引通風機の下流に設置され、排ガスを大気に放出する煙突とを備え、一日の中で燃焼運転、立ち下げ運転、休止状態及び立ち上げ運転のサイクルを行うDSS(Daily Startup and Shutdown)運転式焼却施設におけるバグフィルタ運転方法であって、
    燃焼運転から休止状態へ移行する立ち下げ運転を行う際、立ち下げ運転開始の指令を受けて、前記ろ布に付着した堆積物の払落し操作を行うステップ、
    払落し操作を行った後に前記ろ布表面にプレコート層を形成するステップ、
    前記プレコート層を形成した後に前記投入装置からの前記燃焼室への被焼却物の投入を停止するとともに、前記燃焼室内の温度が所定値を下回ると燃焼空気の供給を停止し、かつ前記誘引通風機を停止することで前記ごみ焼却炉の立ち下げ運転を行うステップ、
    立ち下げ運転時、休止状態、及び、立ち上げ運転に発生する排ガスを、前記立ち下げ運転開始に前記プレコート層を形成した前記ろ布に流通させるステップ、
    を有することを特徴とする、DSS運転式焼却施設におけるバグフィルタ運転方法。
  2. 前記バグフィルタの集じん機構は複数の単位集じん機構からなり、前記払落し操作を行うステップにおいて、すべての単位集じん機構の払落しを実質的に同時に行う、
    請求項1に記載のDSS運転を行うごみ焼却方法。
  3. ごみ焼却炉として、底部に灰排出手段が配設され、下方から順に灰層、燃焼層、炭化層、乾燥層が形成されるよう被焼却物が堆積される燃焼室と、ごみクレーンによって供給される被焼却物を貯留するとともに燃焼室の上方から被焼却物を投入する投入装置とを有する竪型ごみ焼却炉を用い、燃焼室の下方から焼空気を供給する焼空気供給手段を備え、
    前記ごみ焼却炉の立ち下げ運転は、前記ろ布表面にプレコート層を形成するステップの後に前記投入装置からの前記燃焼室への被焼却物の投入を停止するステップ、
    被焼却物の投入の停止後に焼空気の供給を停止するステップを有する、
    請求項1又は2に記載のDSS運転を行うごみ焼却方法。
  4. 被焼却物の焼却を行う燃焼室、前記燃焼室に被焼却物を投入する投入装置、及び、前記燃焼室に燃焼空気を供給する燃焼空気供給手段を備えたごみ焼却炉と、
    集じん機構に配設されたろ布を有するとともにろ過作業を行う前に予め当該ろ布表面にアルカリ薬剤及び吸着剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタと、
    一日の中で燃焼運転、立ち下げ運転、休止状態及び立ち上げ運転のサイクルを行うDSS(Daily Startup and Shutdown)運転を制御する制御装置と、
    前記バグフィルタから排出された排ガスを吸引する誘引通風機と、
    前記誘引通風機の下流に設置され、排ガスを大気に放出する煙突とを備え、
    前記制御装置は、燃焼運転から休止状態へ移行する立ち下げ運転を行う際、立ち下げ運転開始の指令を受けて、ろ布に付着した堆積物の払落し操作を行い、払落し操作を行った後に前記ろ布表面にプレコート層を形成し、プレコート層を形成した後に前記投入装置からの前記燃焼室への被焼却物の投入を停止するとともに、前記燃焼室内の温度が所定値を下回ると燃焼空気の供給を停止し、かつ前記誘引通風機を停止することで前記ごみ焼却炉の立ち下げ運転を行うとともに、立ち下げ運転時、休止状態、及び、立ち上げ運転に発生する排ガスを、前記立ち下げ運転開始に前記プレコート層を形成した前記ろ布に流通させる、
    ことを特徴とする、DSS運転を行うごみ焼却施設。
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