JP6916605B2 - 歯間清掃具 - Google Patents
歯間清掃具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6916605B2 JP6916605B2 JP2016193406A JP2016193406A JP6916605B2 JP 6916605 B2 JP6916605 B2 JP 6916605B2 JP 2016193406 A JP2016193406 A JP 2016193406A JP 2016193406 A JP2016193406 A JP 2016193406A JP 6916605 B2 JP6916605 B2 JP 6916605B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire rod
- support pieces
- cleaning tool
- resin
- handle portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Brushes (AREA)
Description
図1に示すように、この歯間清掃具は、樹脂製の清掃具本体10と、この清掃具本体10に取付けられ、歯間の歯垢を除去するための線材3と、を備えている。清掃具本体10は、棒状に延びるハンドル部1を備えており、このハンドル部1から一対の支持片21、22が所定間隔をおいて突出している。ここでは、ハンドル部1の端部から突出する支持片を第1支持片21と称し、これと平行に延びる支持片を第2支持片22と称する。そして、両支持片21,22の間には、上述した線材3が配置され、ハンドル部1と平行に配置されている。そして、線材3の両端部は、各支持片21,22にそれぞれ連結されている。以下、各部材について詳細に説明する。
清掃具本体10を構成する両支持片21、22及びハンドル部1は、ポリスチレン(以下、単に「樹脂」ということがある)により一体的に成形されている。特に、本実施形態で使用されるポリスチレンは、メルトマスフローレートが7g/10min以上であり、8g/10min以上であることが好ましく、9g/10min以上であることが好ましい。一方、このポリスチレンのメルトマスフローレートの上限は、17g/10min以下であることが好ましく、16g/10min以下であることがより好ましく、14g/10minであることが更に好ましい。メルトマスフローレートは、JIS K7210に準拠し、荷重5.00kg、温度200℃の条件(条件H)下で測定したものである。
次に、線材3について説明する。線材3は、1本のマルチフィラメントまたは複数のマルチフィラメント31を束ねたものである。以下では、特に、複数のマルチフィラメント31で線材を構成した場合について説明する。各マルチフィラメント31は、ポリエチレンにより形成された複数のモノフィラメントを撚ったものである。ポリエチレンは、摩擦係数が小さいため、歯間を滑りやすく、歯垢を掻き取りやすいという利点がある。なお、マルチフィラメント31は、モノフィラメントを撚らずに束にしたものであってもよい。ポリエチレン以外には、例えば、ポリフッ化ビニリデンを用いることもできる。但し、ポリフッ化ビニリデンに比べ、ポリエチレンの方が耐熱性に劣るところ、本発明に係る歯間清掃具によれは、線材が射出された樹脂の熱により溶けるのを防止でき、線材が切れにくくなり、且つ樹脂の充填不良も防止できることから、本発明は、ポリエチレンにより形成されたマルチフィラメント31を有する歯間清掃具に適用することが特に好ましい。
続いて、線材3と各支持片21、22との連結方法について説明する。図1に示すように、線材3の両端部は、各支持片21、22を貫通している。具体的に説明すると、線材3の左端部は、第1支持片21の右面213を通過し、左面214から突出しており、突出した線材3のマルチフィラメント31が互いに熱溶着されて一体化し、塊32を形成している。同様に、線材3の右端部は、第2支持片22の左面224を通過し、右面223から突出しており、突出した線材3のマルチフィラメント31が互いに熱溶着されて一体化し、塊32を形成している。これらの塊32は、束ねられたマルチフィラメントの外径よりも大きくなっている。
次に、上記のように構成された歯間清掃具の製造方法について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
以上のように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1) メルトマスフローレートが7g/10minのポリスチレンにより、両支持片21,22及びハンドル部1を構成しているため、射出時の温度が低い場合であっても、成形時に各支持片21,22の先端までポリスチレンを行き渡らせることができる。特に、各支持片21,22の先端付近には、線材3が貫通しているため、この線材3によってポリスチレンの流れが阻害されるおそれがあるが、上記のようなポリスチレンを使用することで、射出時の温度が低く、且つ線材3が設けられていたとしても、各支持片21,22の先端までポリスチレンを行き渡らせることができる。その結果、線材3が各支持片21,22から離脱するのを防止し、また、線材3が樹脂により溶けることを防ぐことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合せ可能である。
以下の通り、線材の切断強度を確認した。まず、4種類の実施例と、1種類の比較例にかかる歯間清掃具を、以下の通り、作製した。これらの清掃具本体の形状はすべて共通であり、図8に示すとおりである。
・実施例1:ポリスチレン(メルトマスフローレート:9g/10min))
・実施例2:ポリスチレン(メルトマスフローレート:8g/10min))
・実施例3:ポリスチレン(メルトマスフローレート:7g/10min))
・実施例4:ポリスチレン(メルトマスフローレート:16g/10min))
・比較例 :ポリスチレン(メルトマスフローレート:5g/10min))
なお、メルトマスフローレートは、JIS K7210に準拠し、荷重5.00kg、温度200℃の条件(条件H)下で測定したものである。
45本の、ポリエチレン製のモノフィラメントを、1m当たり150回撚り、150デニールのマルチフィラメントとし、当該マルチフィラメントを4本使用し、線材とした。
試験にはオートグラフAGS−X(株式会社島津製作所製)を用いた。実施例1〜4及び比較例の線材が下冶具と水平になるように、かつ清掃具本体が下冶具に埋没しないように固定した。上冶具に2.5mmのL形六角レンチの長い方を固定し、L形六角レンチの短い方が線材に引っかかるように高さを調整した。この状態から引張試験を行い、線材が破断するまでの最大点を糸切れ強度とし、評価した。試験条件は以下の通りとする。
・ロードセル:500N
・引張速度:100mm/min
上記試験方法による糸切れ強度評価基準を以下のように設定した。
・4:29N以上(1回の使用中に切れることはなく、線材3が切れるまで、複数回繰り返し使用できる。)
・3:24N以上29N未満(1回の使用中に切れることはなく、全ての歯間を容易に清掃できる。)
・2:19N以上24N未満(使用中に線材が切れることは殆ど無く、全ての歯間を十分に清掃できる。)
・1:19N未満(使用中に線材が切れることが多い。)
・実施例1:4(ノズルの先端の樹脂の温度:180℃)
・実施例2:3(ノズルの先端の樹脂の温度:190℃)
・実施例3:2(ノズルの先端の樹脂の温度:205℃)
・実施例4:4(ノズルの先端の樹脂の温度:180℃)
・比較例 :1(ノズルの先端の樹脂の温度:230℃)
続いて、参考例として、ポリプロピレンによって、図8に示す清掃具本体を、実施例1〜4及び比較例を作製したときと同じ成形型で作製した。参考例の支持間距離を、ワンショット3D形状測定器 VR3000(株式会社キーエンス製)を用いて確認したところ、成形後の支持片間の距離が、18.182mmとなっていた。その結果、例えば、図9に示すような線材の緩みが発生していることが分かった。
21,22 支持片
3 線材
31 マルチフィラメント
Claims (5)
- 所定間隔をおいて配置される一対の支持片と、
前記一対の支持片を連結し、手で把持可能なハンドル部と、
前記一対の支持片の間で延びる、少なくとも1つのマルチフィラメントを有する線材と、
を備え、
前記各マルチフィラメントは、ポリエチレンまたはポリフッ化ビニリデンにより形成され、
前記各支持片は、互いに対向する側の第1面と、当該第1面とは反対側の第2面とを有し、
前記線材の両端部は、それぞれ、前記各支持片を前記第1面と前記第2面との間で貫通し、
前記支持片及びハンドル部は、メルトマスフローレートが7g/10min以上、16g/10min以下の溶融したポリスチレンによって形成され、
正面視において、前記第1面及び前記第2面の一方から他方に向かう方向と直交する方向における前記各支持片の厚みは、各支持片の根元から先端にいくにしたがって小さくなる、歯間清掃具。 - 所定間隔をおいて配置される一対の支持片と、
前記一対の支持片を連結し、手で把持可能なハンドル部と、
前記一対の支持片の間で延びる、少なくとも1つのマルチフィラメントを有する線材と、
を備え、
前記各マルチフィラメントは、ポリエチレンまたはポリフッ化ビニリデンにより形成され、
前記各支持片は、互いに対向する側の第1面と、当該第1面とは反対側の第2面とを有し、
前記線材の両端部は、それぞれ、前記各支持片を前記第1面と前記第2面との間で貫通し、
前記支持片及びハンドル部は、メルトマスフローレートが7g/10min以上、16g/10min以下の溶融したポリスチレンによって形成され、
前記各支持片の厚みが、前記第2面から前記第1面にいくにしたがって小さくなる、歯間清掃具。 - 前記ハンドル部は、前記線材の延びる方向と平行に延びるように、前記一対の支持片に連結されている、請求項1または2に記載の歯間清掃具。
- 前記線材は、複数の前記マルチフィラメントで形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の歯間清掃具。
- 前記各マルチフィラメントは、100〜250デニールである、請求項1から4のいずれか一項に記載の歯間清掃具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016193406A JP6916605B2 (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 歯間清掃具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016193406A JP6916605B2 (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 歯間清掃具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018051157A JP2018051157A (ja) | 2018-04-05 |
JP6916605B2 true JP6916605B2 (ja) | 2021-08-11 |
Family
ID=61833654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016193406A Active JP6916605B2 (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 歯間清掃具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6916605B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7553350B2 (ja) | 2020-12-25 | 2024-09-18 | 小林製薬株式会社 | 歯間清掃具 |
CN115122607B (zh) * | 2022-06-27 | 2024-05-14 | 清远市合意氟塑电线有限公司 | 聚偏氟乙烯焊条生产装置 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE8808624U1 (de) * | 1988-07-01 | 1989-11-02 | Gillette Canada Inc., Montreal, Quebec | Zahnreinigungsgerät |
JP2664768B2 (ja) * | 1989-04-24 | 1997-10-22 | 三井石油化学工業株式会社 | 歯間清掃具の製造方法 |
DE19643241A1 (de) * | 1996-01-26 | 1997-07-31 | Georg Wiegner | Pflegestäbchen |
ATE290345T1 (de) * | 1999-05-15 | 2005-03-15 | Cortex Huembelin Ag | Zahnreinigungsmittel |
JP2006141456A (ja) * | 2004-11-16 | 2006-06-08 | Unitika Tsusho Ltd | デンタルフロス |
JP2007125884A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-05-24 | Mitsui Chemicals Inc | 射出成形体の製造方法 |
JP3124246U (ja) * | 2006-05-31 | 2006-08-10 | ライオン株式会社 | 歯間清掃具 |
JP6238785B2 (ja) * | 2014-02-25 | 2017-11-29 | アイシン精機株式会社 | 射出成形装置および繊維強化樹脂成形体の製造方法 |
JP3193691U (ja) * | 2014-08-04 | 2014-10-16 | 株式会社 Ufcサプライ | 子供用の歯間清掃具 |
CN204379465U (zh) * | 2014-12-19 | 2015-06-10 | 赵瑞乐 | 具有紧直牙线的牙线棒及其制造设备 |
-
2016
- 2016-09-30 JP JP2016193406A patent/JP6916605B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018051157A (ja) | 2018-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8522798B2 (en) | Dental flosser with improved strength | |
EP1844677B1 (en) | Method for manufacturing a toothbrush | |
EP3520732B1 (en) | Interdental cleaning tool production method | |
JP2018075843A (ja) | 歯間清掃具の製造方法及び歯間清掃具 | |
JP6530052B2 (ja) | 歯間クリーナーおよびその製造方法 | |
WO2012121708A1 (en) | Multiple strand dental flosser | |
KR19990044193A (ko) | 칫솔과 그의 제조방법 | |
JP6916605B2 (ja) | 歯間清掃具 | |
TW201632112A (zh) | 口腔保健用具(三) | |
JP6915234B2 (ja) | 歯間清掃具 | |
JP2018500067A (ja) | 歯間クリーナーの製造方法および製造装置 | |
WO2019183158A1 (en) | Oral care implement and method of forming the same | |
JP2017123920A (ja) | 歯間清掃具 | |
JP7349481B2 (ja) | 歯間清掃具 | |
JP2022044725A (ja) | 歯間清掃具 | |
JP2017000577A (ja) | 歯間清掃具 | |
JP4293978B2 (ja) | フロス清掃用具の製造方法 | |
CN108186143B (zh) | 一种牙线棒及其制作工艺 | |
JP2008161271A (ja) | 歯ブラシ及びその製造方法 | |
JP7553350B2 (ja) | 歯間清掃具 | |
JP3129329U (ja) | ホルダー付きデンタル用品 | |
JP2843962B2 (ja) | 歯列間清掃用具とその製造方法 | |
JP2020081087A (ja) | 歯間清掃具、歯間清掃具の本体、歯間清掃具の製造方法、および金型 | |
JP5297737B2 (ja) | 歯間ブラシ及びその製造方法 | |
JP2023176818A (ja) | 歯間清掃具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190806 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200721 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200918 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210216 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210517 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20210517 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20210525 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20210601 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210716 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6916605 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |