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JP6899278B2 - 消音装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通気経路を伝播する騒音を低減する消音装置に関する。特に、本発明は、通気経路中に設けられた拡張チャンバを備える消音装置に関する。
自動車用内燃機関の吸気システムや、空調システム・冷却風送風システムなどの送風管(いわゆる通気ダクト、送風ダクトや、通気ホースなど)において、エンジンやファンやモータなどを騒音源とする騒音が送風管路内を伝播したり、送風管に気柱共鳴が発生したりするので、かねてから騒音の低減が望まれていた。
こうした吸気システムや送風管の通気経路を伝播する騒音に対する消音要素として、拡張チャンバを設ける技術が周知である。通気経路の断面が急変する拡張チャンバを設けることにより、通気断面積が急変する部分でのインピーダンス変化により、騒音の伝播が抑制される。しかしながら、拡張チャンバ技術では、特定の周波数領域の騒音を効率的に消音することは難しかった。
また、通気経路の特定周波数の騒音を消音する技術として、共鳴型消音器が知られている。
例えば、特許文献1には、共鳴室と連通部とを有するヘルムホルツ型レゾネータの共鳴装置が開示され、連通部や共鳴室内に吸音材を設けた共鳴装置が開示されている。また、特許文献2には、管路に沿って、拡張部(共鳴室)とスリット状の連通穴を設けてレゾネータを構成し、共鳴室内に吸音材を設けることが開示されている。
これら技術によれば、レゾネータにより、特定の周波数帯の騒音を消音しつつ、吸音材により消音効果が高められる。
特開平06−081737号公報 特開2009−250183号公報
これら拡張チャンバや共鳴型消音器は、それぞれ、所定の容積を必要とする。消音装置の省スペース化を図るうえで、拡張チャンバの消音特性と共鳴型消音器の消音特性とを兼ね備える消音装置が望まれているが、その実現は難しかった。
本発明の目的は、特定の周波数付近の消音特性を効果的に高めることが可能な、拡張チャンバを備える消音装置を提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、直方体状の拡張チャンバに対し、2つの管を特定の位置に接続して拡張チャンバ型の消音装置を構成し、さらにチャンバ内に特定の形態の仕切り壁を設けると、特定の周波数付近の消音特性を効果的に高められることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、管を伝播する騒音を消音する消音装置であって、消音装置は直方体状の拡張チャンバと、チャンバの第1の面の略中央部に接続された第1の管と、前記第1の面に隣接するチャンバの第2の面の略中央部に接続された第2の管を有し、第1の管の側が騒音源に接続され、第1の面の法線方向を第1方向とし、第2の面の法線方向を第2方向とし、第1方向と第2方向に直交する方向を第3方向として、チャンバの第1の面に対向する面から、第1方向に延在するよう仕切り壁が立設されており、拡張チャンバ内の仕切り壁は1つであって、第3方向に沿って見た際に、仕切り壁によってチャンバの内部空間がコの字状に仕切られるように、かつ、仕切り壁の第2方向の位置が、第1の管の接続部の中心の第2方向の位置に略一致するように、仕切り壁が設けられている消音装置である(第1発明)。
第1発明において、好ましくは、第1方向に沿って測った仕切り壁の高さが、チャンバの第1方向の長さの1/5〜2/3である(第2発明)。
本発明の消音装置(第1発明)によれば、拡張チャンバを備える消音装置でありながら、拡張チャンバ内の共鳴モードを変化させて、特定の周波数付近の消音特性を効果的に高めることができる。特に、第2発明のように、仕切り壁の高さが設定された場合には、特定の周波数付近の消音特性がより効果的に高められる。
第1実施形態の消音装置を示す斜視図である。 第1実施形態における拡張チャンバの構造を示す断面図である。 第1実施形態の消音装置の実施例の消音効果を示す図である。 実施例における第1共鳴周波数付近の共鳴モードを示す図である。 比較例における第1共鳴周波数付近の共鳴モードを示す図である。 実施例における第2共鳴周波数付近の共鳴モードを示す図である。 比較例における第2共鳴周波数付近の共鳴モードを示す図である。 音響減衰量を測定する方法を示す模式図である。
以下図面を参照しながら、自動車のエンジンに空気を供給する吸気システムの一部に用いられる消音装置を例として、発明の実施形態について説明する。発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1は、第1実施形態の消音装置10を示す斜視図である。また、図2は拡張チャンバ部分の断面図である。消音装置10は、拡張チャンバ3に2本の送風管(以下「管」とも記載する)1,2が接続されて構成されている。第1の管1の内部空間と、拡張チャンバ3の内部空間と、第2の管2の内部空間が順次連絡されて、一連の通気経路が構成され、空気が通流する。消音装置10は、管とチャンバの接続箇所で内部空間の断面積が変化しており、これにより、いわゆる拡張チャンバ型の消音装置として、管内を伝播する騒音を消音するように働く。
消音装置10は、上記吸気システムにおいて、例えば、第2の管2の端部に吸気口側のダクト部材等が接続され、第1の管1の端部にエンジン側のダクト部材等が接続されて使用される。吸気システムは他の消音装置やエアクリーナ等を備えていてもよい。また、消音装置10は、自動車の内燃機関の吸気系のほか、空調装置の通気経路、電池等の空冷システムの通気経路などに使用できる。
管1,2は中空の管である。送風管1,2の具体的な管の形状は、各種用途により決定され、必要に応じ、直管状、湾曲形状、屈曲形状等にされる。送風管1,2は、剛直な管であってもよいし、可撓性を有するホースであってもよい。送風管1,2は、非通気性の材料で形成されることが好ましいが、送風管1,2の一部、もしくは全部を通気性を有する材料で形成してもよい。また、送風管1,2の一部に管の内外を連通させる貫通穴(例えば水抜き穴やチューニングホール)が設けられていてもよい。
中空形状に設けられた拡張チャンバ3は、直方体状である。特に、第1の管1と第2の管2とに直交する方向から見て、正方形状であることが好ましい。拡張チャンバ3の内部空間は厳密な直方体となっていなければならないわけではなく、隅Rや抜きテーパ、勾配、などが与えられていてもよい。また、直方体状チャンバを構成する面の内、いくつかの面が円筒状や球面状等の曲面に形成されていてもよい。チャンバの内部空間が全体として、直方体状であればよい。また、拡張チャンバ3には、補強用のリブやビード等が形成されていてもよい。拡張チャンバ3の材料は特に限定されないが、典型的には非通気性の材料、例えば、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂が好ましく使用される。
第1の管1は、拡張チャンバ3の第1の面P1の略中央部に接続されている。接続部における第1の管1の中心線m1が、第1の面P1の中心に厳密に一致している必要はなく、両者が隔たっていても、隔たる距離が第1の面の一辺の長さの20%以下であればよい。
第2の管2は、前記第1の面P1に隣接する拡張チャンバ3の第2の面P2の略中央部に接続されている。接続部における第2の管2の中心線m2が、第2の面P2の中心に厳密に一致している必要はなく、両者が隔たっていても、隔たる距離が第2の面の一辺の長さの20%以下であればよい。なお、直方体状のチャンバにおいて、第1の面P1に隣接する第2の面P2とは、サイコロでいえば、第1の面が「1」の面である場合に、「2」「3」「4」「5」の面のいずれかのことである。
換言すると、第1の管1と第2の管2は、それら管の接続部におけるそれぞれの中心線m1、m2が互いに略直交する関係となるよう、チャンバ3に取り付けられており、消音装置10として見た際の通気経路は、拡張チャンバ3の部分で約90度曲げられている。
消音装置10は、第1の管1の側が、騒音源に接続されて使用される。すなわち、自動車エンジンの吸気システムに使用される消音装置10であれば、前述したように、第1の管1の側が騒音源であるエンジンの側に、第2の管2の側が吸気口側に接続される。消音装置10が、例えば、空調装置の通気経路に用いられるのであれば、第1の管1の側が騒音源であるファンやモータの側に接続される。
拡張チャンバ3の内部構造について説明する。ここで、図1、2において、チャンバの第1の面P1の法線方向を、第1方向Xとし、チャンバの第2の面P2の法線方向を、第2方向Yとし、第1方向Xと第2方向Yに直交する方向を第3方向Zとする。接続部付近の第1の管1の中心線m1と第1方向Xとが平行にされ、接続部付近の第2の管2の中心線m2と第2方向Yとが平行にされることが好ましい。
拡張チャンバ3の内部には、チャンバの第1の面P1に対向する面P3から、第1方向Xに延在するよう仕切り壁4が立設されている。すなわち、仕切り壁4は、面P3から、第1の管1に向かって伸びるよう、チャンバ3の内側に設けられている。ここで、第1の面P1に対向する面P3とは、サイコロでいえば、第1の面P1が「1」の面である場合に、「6」の面のことである。
また、仕切り壁4は、図2の下側の図におけるチャンバの上下の側壁3a,3bの間にまたがるように設けられていて、図2の下側の図におけるチャンバの右側の空間を、紙面奥行き方向に手前側と奥側に仕切っている。その結果、図2の上側の図のように、第3方向Zに沿って見た際に、仕切り壁4によって、右側が開いたコの字状にチャンバの内部空間が仕切られる。
そして、仕切り壁4は、仕切り壁4の第2方向の位置が、第1の管1の接続部の中心C1の第2方向の位置に略一致するよう設けられている。換言すると、仕切り壁4は、第1の管1の接続部付近における中心軸m1に略一致する位置に設けられている。仕切り壁4が設けられる位置と、管1の中心C1や中心軸m1とは厳密に一致する必要はなく、両者の位置が隔たっていても、隔たりが拡張チャンバ3の第2方向の長さLYの20%以内であればよい。
仕切り壁4は、第1方向Xに沿って測った仕切り壁4の高さHが、チャンバ3の第1方向の長さLXの1/5〜2/3であることが好ましく、1/4〜1/2であることが特に好ましい。
仕切り壁4の他、拡張チャンバ3内にはリブやビード等の突起物を形成してもよいが、その場合、該突起物は、後述の仕切り壁の作用を極力阻害しないように形成されることが好ましい。一方、仕切り壁はリブやビードとしての機能を兼ねたものであってもよい。
上記第1実施形態の消音装置10は、公知の製造技術、例えば、熱可塑性樹脂の射出成形やブロー成形を利用して製造することができる。拡張チャンバ3はブロー成形により成形したり、射出成形した半割れ体を溶着したりして製造すればよい。また、送風管1,2はブロー成形などにより成形すればよい。拡張チャンバ3と送風管1,2との接続も、公知の接続構造や接続方法によればよい。拡張チャンバ3と送風管1,2との接続部は、適宜シールされることが好ましい。
上記第1実施形態の消音装置10の作用及び効果について説明する。第1実施形態の消音装置10は、比較的低い周波数帯域(例えば1000Hz以下の周波数帯域)では、通常の拡張チャンバを備える消音装置と同様の消音効果を有する。また、比較的高めの周波数帯域(例えば、1000Hz〜2500Hzの周波数帯域)において、消音装置10では、拡張チャンバ3内に特定の形態の仕切り壁4が設けられたことにより、特定の周波数で、拡張チャンバ内の空間に、特定の共鳴モードが現れ、かかる特定の周波数付近の消音特性を効果的に高めることができる。
上記効果を音響解析シミュレーションの結果を用いて、実施例と比較例を対比して説明する。
(実施例)
上記実施形態に対応する実施例として、以下の諸元の消音装置の音響モデルを作成した。
第1の管1:直径60mm、長さ230mmの直管
第2の管2:直径60mm、長さ250mmの直管
拡張チャンバ3:第1方向長さLX=98mm、第2方向長さLY=100mm、第3方向長さLZ=80mm、チャンバに対し、第1の管1は第1の面P1の中央に接続され、第2の管2は第2の面P2の中央に接続されている。
仕切り壁4は、第2方向の位置で第1の管1の中心C1と一致する位置に、高さH=33mmで設置されている。
(比較例)
比較対象として、拡張チャンバ3に仕切り壁4が設けられていない点が異なる消音装置の音響モデルを作成し、これを比較例とした。
実施例及び比較例に対し、音響解析を実施し音響減衰量を求め、消音効果を調べた。なお、音響減衰量とは、図8のように、検討対象の消音装置の騒音源側の末端(第1の管の末端)βを、音響加振を行うスピーカ装置99に接続したと仮定して音響加振を行うシミュレーションモデルを作成し、音響加振した際の出口側(第2の管の末端開口部α)音圧Pα(位置αで測定した音圧)と音源側(第1の管の末端部β)の音圧Pβ(位置βで測定した音圧)を測定し、両者の比(Pβ/Pα)を取って、消音効果を評価する指標である。音響減衰量の値が大きいことは、消音効果が大きいことを示し、音響減衰量の値が小さいことは、消音効果が小さいことを示している。なお、音響シミュレーションは、有限要素法(FEM法)により行った。
実施例及び比較例の音響減衰量のシミュレーション結果を図3に示す。概ね1000Hzまでの比較的周波数が低い領域では、実施例と比較例は、ほぼ同じ音響減衰量(図3中ではAttenuation)を示している。これらの周波数領域においては、従来の拡張チャンバを設けた消音装置と同様の消音効果を示していることがわかる。
実施例の消音装置においては、比較例に比べ、1335Hz(第1共鳴周波数f1)及び、2355Hz(第2共鳴周波数f2)をピークとする、音響減衰量の高まりがみられる。すなわち、第1共鳴周波数f1付近(1200Hz〜1450Hz)の周波数帯域、及び、第2共鳴周波数f2付近(2000Hz〜2400Hz)の周波数帯域において、実施例の消音装置の音響減衰量は比較例よりも高くなっている。
第1共鳴周波数f1(1335Hz)付近における、拡張チャンバ内の音圧分布(共鳴モード)を、実施例について図4に示し、比較例について図5に示す。これら音圧分布は第3方向Zから見た、管の中心を通る断面における音圧分布図である。
図5に示した比較例においては、拡張チャンバ内に、左上がりの対角線方向に空気が移動し振動するよう、拡張チャンバの右下の空間で音圧が高く、拡張チャンバの左上に向かうにしたがって音圧が低下するような、空気の共鳴モードが観察される。この共鳴モードと、第1の管や第2の管の接続部の配置との関係のために、比較例では、第1の管に発生するのとほぼ同じレベルの音圧が第2の管にも発生してしまい、音響減衰量の低下を招いている。
一方、図4に示した実施例においては、拡張チャンバ3に仕切り壁4が以下のごとく設けられている。すなわち、第3方向Zに沿って見た際に、仕切り壁4によって、チャンバの内部空間が、コの字状に仕切られるよう、かつ、仕切り壁4の第2方向Yの位置が、第1の管1の接続部の中心C1の第2方向の位置に略一致するように、仕切り壁が設けられている(仕切り壁4が、第1の管1の接続部付近における中心軸m1に略一致する位置に設けられている)。このため、第1共鳴周波数f1における共鳴モードが変化している。すなわち、実施例の拡張チャンバ内では、拡張チャンバの仕切り壁4で隔てられた右下の空間で音圧が高く、左側の空間に向かうにつれて、音圧が低下するような共鳴モードが観察される。すなわち、この共鳴モードでは、仕切り壁4によってチャンバ内の左右方向に空気が移動して共鳴する共鳴モードが発生しており、第2の管2の接続部付近での音圧が低くなるような共鳴モードとなる。また、このモードでは、第2の管2との接続部付近では、空気が第2の管2の中心軸m2と直交する方向に流れるよう振動するため、第2の管2に空気の出入りも生じにくくなっている。
このような共鳴モードと、第1の管や第2の管の接続部の配置との関係によって、実施例では、第1共鳴周波数f1付近の周波数帯域において、第1の管に発生する音圧に比べ第2の管に発生する音圧が小さくなり、音響減衰量が高くなる。
この様に、上記実施形態の消音装置によれば、拡張チャンバ内に、特定の形態の仕切り壁4を設けることにより、音響減衰量を効果的に高めるような共鳴モードを生じさせることができ、特定の周波数付近で消音特性を高めることができる。
仕切り壁を追加することにより、より効果的に上記したような共鳴モードを発生させるとの観点から、第1方向Xに沿って測った仕切り壁4の高さHが、チャンバの第1方向の長さLXの1/5〜2/3であることが好ましく、1/4〜1/2であることが特に好ましい。高さHが低いと、図4のような共鳴モードが現れにくくなる。また、高さHが大きすぎると、消音装置10の通気抵抗が増加するおそれがある。
図4に示したような共鳴モードが発生する第1共鳴周波数f1は、以下のように調整することができる。拡張チャンバの第1方向長さLXや第2方向長さLYを大きくすると、第1共鳴周波数f1は低い方向に変化する。また、仕切り壁4の高さHを高くすると、第1共鳴周波数f1はやや低い方向に変化する。
拡張チャンバの第1方向長さLXや第2方向長さLYを70〜150mm程度に設定し、仕切り壁4の高さHを25〜70mm程度に設定すると、第1共鳴周波数f1を1000Hz〜1500Hzの間に持ってくることができ、ターボチャージャを備える自動車エンジンの吸気システムの消音装置として、特に好ましい特性を示す。
また、上記実施例においては、第2共鳴周波数f2付近においても、音響減衰量の改善がみられる。第2共鳴周波数f2(2355Hz)付近における、拡張チャンバ内の音圧分布(共鳴モード)を、実施例について図6に示し、比較例について図7に示す。
図7の比較例では、拡張チャンバの左側の空間と右側の空間で音圧が高く、それぞれの位置において逆位相となる共鳴モードが観察される。この共鳴モードにより、一定の音響減衰効果が生じているものの、チャンバ内の左側の空間の高めの音圧が第2の管の側に伝わって、音響減衰量を低下させている。
一方、図6の実施例では、左下の空間と仕切り壁4で隔てられた右下の空間に逆位相で高い音圧が生じ、それらの間の部分と上側の空間で音圧が低い領域が現れている。また、このモードでも、第2の管2との接続部付近では、空気が第2の管2の中心軸m2と直交する方向に流れるよう振動するため、第2の管2への空気の出入りも生じにくくなっている。
このような共鳴モードと、第1の管や第2の管の接続部の配置との関係のために、第2共鳴周波数f2付近においても、第2の管2の音圧が低くなり、音響減衰量が高くなる。なお、第2共鳴周波数f2付近における音響減衰量の改善は、現れる周波数が比較的高い周波数になるため、上記実施例ほど顕著にはみられない場合もある。
発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
上記したような共鳴モードが生ずるのであれば、仕切り壁4の形態を変更してもよい。
例えば、仕切り壁4は、拡張チャンバの内側に向けて壁面から立設される板状のものであってもよいし、拡張チャンバの壁面を凹入させて形成したひだ状のものであってもよい。
また、上記実施形態では、仕切り壁4は、第3方向Zに沿うように平板状に設けられているが、仕切り壁4は、湾曲した形態であってもよい。また、上記実施形態では、仕切り壁4の高さHは、第3方向Zにわたって一定であったが、仕切り壁の高さHは、第3方向Zにわたって変化していてもよい。また、仕切り壁4がチャンバの内部空間の右側部分を完全に仕切る必要はなく、仕切り壁4には貫通穴やスリットが設けられていてもよい。仕切り壁は2つ以上設けられてもよいが、チャンバ内の音響制御が容易である観点から、仕切り壁は1つであることが好ましい。
また、上記第1実施形態の説明では、消音装置10が他の部材から独立した管や拡張チャンバにより構成される例を示したが、これら管や拡張チャンバは、必ずしも独立したものである必要はなく、他の部材と一体化された物であってもよい。例えば、自動車用エンジンの吸気系に備えられるエアクリーナモジュールの一部や、冷却風の送風装置の一部が、上記した消音装置10の構成となっていてもよい。すなわち、消音装置10は、こうしたエアクリーナモジュールや送風装置に一体に組み込まれた物であってもよい。
上記実施形態の消音装置は、例えば自動車のエンジンの吸気系に使用できて産業上の利用価値が高い。
10 消音装置
1 第1の管
2 第2の管
3 拡張チャンバ
P1 第1の面
P2 第2の面
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
LX 拡張チャンバの第1方向長さ
LY 拡張チャンバの第2方向長さ
LZ 拡張チャンバの第3方向長さ
4 仕切り壁
H 仕切り壁の高さ

Claims (2)

  1. 管を伝播する騒音を消音する消音装置であって、
    消音装置は直方体状の拡張チャンバと、
    チャンバの第1の面の略中央部に接続された第1の管と、
    前記第1の面に隣接するチャンバの第2の面の略中央部に接続された第2の管を有し、
    第1の管の側が騒音源に接続され、
    第1の面の法線方向を第1方向とし、
    第2の面の法線方向を第2方向とし、
    第1方向と第2方向に直交する方向を第3方向として、
    チャンバの第1の面に対向する面から、第1方向に延在するよう仕切り壁が立設されており、
    拡張チャンバ内の仕切り壁は1つであって、
    第3方向に沿って見た際に、仕切り壁によってチャンバの内部空間がコの字状に仕切られるように、
    かつ、仕切り壁の第2方向の位置が、第1の管の接続部の中心の第2方向の位置に略一致するように、仕切り壁が設けられている消音装置。
  2. 第1方向に沿って測った仕切り壁の高さが、チャンバの第1方向の長さの1/5〜2/3である請求項1に記載の消音装置。
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