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JP6895322B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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JP6895322B2 JP2017117952A JP2017117952A JP6895322B2 JP 6895322 B2 JP6895322 B2 JP 6895322B2 JP 2017117952 A JP2017117952 A JP 2017117952A JP 2017117952 A JP2017117952 A JP 2017117952A JP 6895322 B2 JP6895322 B2 JP 6895322B2
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Description

本発明は、耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性および流動性に優れるポリアミド樹脂組成物に関する。
ポリアミド樹脂は、優れた機械的特性(機械的強度、剛性や耐衝撃性など)、耐熱性、耐薬品性を有することから、衣料、産業資材、自動車、電気および電子部品、その他の工業製品といった様々な産業分野で利用されている。
しかしながら、ポリアミド樹脂は衝撃性、特に低温での衝撃性などの性能については充分とは言えないため、改善のため様々な検討がなされている。
例えば、不飽和カルボン酸をグラフトしたエチレン・α−オレフィン共重合体をポリアミド樹脂に配合する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体をポリアミド樹脂に配合する方法も提案されている(例えば、特許文献3)。
特公昭55−44108号公報 特開昭55−9662号公報 特開平7−97503号公報
近年は、自動車部品の薄肉化や、電気電子部品の小型化、精密化に伴い、良流動性が求められている。
しかしながら、従来の技術では、耐衝撃性を維持しつつ、流動性を向上させるという点では充分ではなかった。
本発明の課題は、自動車部品や小型精密部品等に好適な、耐低温衝撃性および流動性に優れたポリアミド樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリアミド樹脂組成物に含まれるエチレン・α−オレフィン共重合体と、α、β−不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体とが、所定の方法で測定されるMFRが所定範囲であることで、これら特性に優れたポリアミド樹脂組成物を得るために有効であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明のポリアミド樹脂組成物は、
(A)ポリアミド樹脂と、(B)ASTM D1238に従って190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRが20〜50g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体と、(C)ASTM D1238に従って190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRが0.1〜10g/10分の不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体と、を含むものである。
(B)成分および/または(C)成分の密度は、0.85〜0.89g/cmであることが好ましい。
(B)成分および/または(C)成分のエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンの共重合体であることが好ましい。
(C)成分の不飽和カルボン酸またはその誘導体は無水マレイン酸であって、変性率が0.1〜3質量%であることが好ましい。
(A)成分は、ISO 307に準拠して質量分率96%の硫酸で測定される粘度数が80〜150ml/gであることが好ましい。
ポリアミド樹脂組成物100質量%に対し、(A)成分が51〜95質量%、(B)成分が2〜45質量%、(C)成分が2〜45質量%であることが好ましい。
(B)成分と(C)成分の合計100質量%に対し、(C)成分が20〜60質量%であることが好ましい。
本発明の0℃以下での耐衝撃性を向上させる方法は、本発明のポリアミド樹脂組成物を用いるものである。
本発明によれば、耐低温衝撃性や流動性に優れたポリアミド樹脂組成物を提供することができる。
本発明について、以下具体的に説明する。
まず、本発明で使用することのできる各成分について詳しく述べる。
[(A)ポリアミド樹脂((A)成分)]
「ポリアミド」とは、主鎖に−CO−NH−(アミド)結合を有する高分子化合物を意味する。本発明で用いられるポリアミドとしては、特に限定されないが、例えば、(a)ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、(b)ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、(c)ジアミンおよびジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられる。ポリアミドは、1種で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。以下、本発明で用いられるポリアミド樹脂の原料について説明する。
上記(a)ポリアミドの原料となるラクタムとしては、特に限定されないが、例えば、ピロリドン、カプロラクタム、ウンデカラクタム、およびドデカラクタムなどが挙げられる。
また、上記(b)ポリアミド樹脂の原料となるω−アミノカルボン酸としては、特に限定されないが、例えば、上記ラクタムの水による開環化合物であるω−アミノ脂肪酸などが挙げられる。なお、上記(a)ポリアミドおよび(b)ポリアミドは、それぞれ2種以上のラクタムまたはω−アミノカルボン酸を併用して縮合させたものであってもよい。
続いて、上記(c)ポリアミドの原料となるジアミン(単量体)としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンジアミンやペンタメチレンジアミン等の直鎖状の脂肪族ジアミン;2−メチルペンタンジアミンや2−エチルヘキサメチレンジアミン等の分岐型の脂肪族ジアミン;p−フェニレンジアミンやm−フェニレンジアミン等の芳香族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、シクロペンタンジアミンやシクロオクタンジアミン等の脂環式ジアミンなどが挙げられる。
他方、上記(c)ポリアミドの原料となるジカルボン酸(単量体)としては、特に限定されないが、例えば、アジピン酸、ピメリン酸やセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;フタル酸やイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。
上記(c)ポリアミドは、それぞれ1種単独または2種以上のジアミンおよびジカルボン酸を併用して縮合させたものであってもよい。
ポリアミドとしては、特に限定されないが、例えば、ポリアミド4(ポリα−ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド56(ポリペンタメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド410(ポリテトラメチレンセバカミド)、ポリアミド412(ポリテトラメチレンドデカミド)、ポリアミド610(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ポリアミド612(ポリヘキサメチレンドデカミド)、ポリアミド1010(ポリデカメチレンセバカミド)、ポリアミド1012(ポリデカメチレンドデカミド)、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、およびポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミドなどが挙げられる。
本発明で用いられるポリアミドの末端基としては、特に限定されないが、一般にアミノ基またはカルボキシル基が存在する。本発明に用いるポリアミドにおけるアミノ末端基量とカルボキシル末端基量との総量に対するアミノ末端基量の比[アミノ末端基量/(アミノ末端基量+カルボキシル末端基量)]は、0.2以上1.5未満であることが好ましく、0.2以上1.0以下がより好ましく、0.2以上0.6以下がさらに好ましい。末端基量の比が上記範囲内であることにより、ポリアミド樹脂組成物から得られる成形体の、色調、機械的強度、および耐振動疲労特性がより優れる傾向にある。
ポリアミドのアミノ末端基量は、好ましくは10〜100μmol/gであり、より好ましくは15〜80μmol/gであり、さらに好ましくは30〜80μmol/gである。アミノ末端基量が上記範囲内であることにより、ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性がより優れる傾向にある。
ここで、本明細書におけるアミノ末端基量およびカルボキシル末端基量の測定方法の例としては、H−NMR法や滴定法が挙げられる。H−NMR法おいては、各末端基に対応した特性シグナルの積分値によって求めることができる。滴定法においては、アミノ末端基については、ポリアミド樹脂のフェノール溶液を0.1N塩酸で滴定する方法、カルボキシル末端基については、ポリアミド樹脂のベンジルアルコール溶液を0.1N水酸化ナトリウムで滴定する方法等が挙げられる。
さらに、本発明で用いられるポリアミドの末端基の濃度の調整方法としては、公知の方法を用いることができる。調整方法としては、特に限定されないが、例えば、末端調整剤を用いる方法が挙げられる。具体例として、ポリアミドの重合時に所定の末端濃度となるように、モノアミン化合物、ジアミン化合物、モノカルボン酸化合物、およびジカルボン酸化合物からなる群より選択される1種以上の末端調整剤を添加することが挙げられる。末端調整剤の溶媒への添加時期については、末端調整剤として本来の機能を果たす限り特に限定されず、例えば、上記したポリアミドの原料を溶媒に添加する際があり得る。
上記モノアミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミンおよびジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミンおよびジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミンおよびナフチルアミン等の芳香族モノアミン、並びにこれらの任意の混合物などが挙げられる。中でも、反応性、沸点、封止末端の安定性や価格などの観点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミンおよびアニリンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ジアミン化合物は、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンジアミンやペンタメチレンジアミン等の直鎖状の脂肪族ジアミン;2−メチルペンタンジアミンや2−エチルヘキサメチレンジアミン等の分岐型の脂肪族ジアミン;p−フェニレンジアミンやm−フェニレンジアミン等の芳香族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、シクロペンタンジアミンやシクロオクタンジアミン等の脂環式ジアミンが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記モノカルボン酸化合物としては、特に限定されないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸およびイソブチル酸などの脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸およびフェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸などが挙げられる。本発明では、これらのカルボン酸化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ジカルボン酸化合物としては、特に限定されないが、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸およびスベリン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から誘導される単位(ユニット)が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、(A)ポリアミド樹脂は、ISO 307に準拠し、質量分率96%の硫酸で測定される粘度数(VN)が、80〜150ml/gであることが、耐衝撃性、射出成形時の流動性の観点から好ましい。より好ましくは80〜140ml/g、さらに好ましくは100〜140ml/gである。
本発明で用いられる(A)ポリアミド樹脂の配合量は、耐衝撃性と流動性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して30〜95質量%が好ましい。より好ましくは51〜95質量%、さらに好ましくは60〜94質量%、特に好ましくは70〜94質量%である。
[(B)エチレン・α−オレフィン共重合体((B)成分)]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、(B)エチレン・α−オレフィン共重合体を含む。エチレン・α−オレフィン共重合体を含有することにより、ポリアミド樹脂組成物は優れた耐衝撃性が得られる。
エチレン・α−オレフィン共重合体とは、エチレンおよびα−オレフィンを少なくとも構成成分として含む共重合体である。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、以下に限定されるものではないが、エチレンおよび炭素数3〜20を有する少なくとも1種以上のα−オレフィンを構成成分とし、下記の要件によって規定される共重合体であることが好ましい。上記の炭素数3〜20のα−オレフィンとして、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、 4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。これらα−オレフィンの中でも炭素数6から12であるα−オレフィンを用いた共重合体が機械強度の向上、改質効果の一層の向上が見られるためより好ましい。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性の観点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0以下であることが好ましく、より好ましくは2.9以下、さらに好ましくは2.8以下である。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、α−オレフィン含有量が好ましくは6〜25モル%、より好ましくは8〜22モル%、さらに好ましくは10〜20モル%である。上記の範囲にα−オレフィン含有量があるエチレン・α−オレフィン共重合体を用いることにより、柔軟性および耐衝撃性に優れたポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法は、以下に限定されるものではないが、メタロセン系触媒を用いて重合することにより製造できる。メタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒とで構成されている。メタロセン系触媒は高活性であり、チーグラー系触媒に代表される従来の触媒に比べ、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体のコモノマー成分であるα−オレフィンの分布が均一であるために柔軟性、耐衝撃性に優れるという特長を有する。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性の観点から、0.84〜0.90g/cmが好ましい。より好ましくは0.85〜0.89g/cm、さらに好ましくは0.86〜0.88g/cmである。密度は、JIS K7122に従って測定することができる。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体のASTM D1238に従って190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRは、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性と流動性の観点から、20〜50g/10分である。好ましくは30〜50g/10分、より好ましくは30〜45g/10分である。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体の配合量は、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性と流動性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して2〜45質量%が好ましい。より好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは2〜30質量%、特に好ましくは4〜25質量%である。
[(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体((C)成分)]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体を含む。不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体を含有することにより、ポリアミド樹脂組成物は優れた耐衝撃性が得られる。
不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体とは、エチレン・α−オレフィン共重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したものである。
不飽和カルボン酸またはその誘導体は、以下に限定されるものではないが、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メチルマレイン酸、メチルフマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸およびこれらカルボン酸の金属塩、マレイン酸水素メチル、イタコン酸水素メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸アミノエチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、エンドビシクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、マレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル、および5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸などである。
これらの中では、不飽和ジカルボン酸およびその酸無水物が好ましく、マレイン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸またはこれらの酸無水物がより好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレン・α−オレフィン共重合体と不飽和カルボン酸またはその誘導体と有機過酸化物などの重合開始剤の存在下に溶融混練するか、またはエチレン・α−オレフィン共重合体と不飽和カルボン酸またはその誘導体とを有機溶媒に溶解した溶液中で、有機過酸化物などの重合開始剤の存在下に混合することにより得られる。有機過酸化物としては、有機ペルオキシドや有機ペルエステルなどが挙げられ、有機ペルオキシドが好ましく、特に、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンが好ましく使用される。
不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体を製造する際の各成分の好ましい質量比は、通常、エチレン・α−オレフィン共重合体100質量部に対して、不飽和カルボン酸またはその誘導体を0.01〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.05〜10質量部の量で、有機過酸化物を0.001〜2質量部が好ましく、より好ましくは0.005〜1質量部の量である。
溶融混練する場合、反応温度は、100〜280℃が好ましく、より好ましくは180〜260℃であり、溶液中で混練する場合、反応温度は、60〜200℃が好ましく、より好ましくは80〜180℃であり、使用する溶媒としては、キシレン、トルエン、ジクロロベンゼンなどが挙げられる。
このようにして得られた不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体の変性率(共重合体中の官能基の量)は、ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性と流動性の観点から、0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%であり、さらに好ましくは0.4〜1.5質量%である。変性率は、変性させる前の共重合体と、不飽和カルボン酸またはその誘導体とを反応させる際の仕込み比で制御することができ、13C−NMR測定またはH−NMR測定により測定することができる。
(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性の観点から、0.84〜0.90g/cmが好ましい。より好ましくは0.85〜0.89g/cm、さらに好ましくは0.86〜0.88g/cmである。密度は、JIS K7122に従って測定することができる。
(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体のASTM D1238に従って190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRは、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性の観点から、0.1〜10g/10分である。好ましくは0.3〜10g/10分、より好ましくは0.3〜5g/10分である。
(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが上記範囲であることにより、ポリアミドと反応してグラフト体を形成する共重合体の分子量が高くなり、耐衝撃性を向上させる傾向にある。一方で、エチレン・α−オレフィン共重合体はポリアミドとは反応しないが、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体と相溶する。これにより、ポリアミド中に分散したエチレン・α−オレフィン共重合体と不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体で形成される粒子のサイズが広い分布を持つようになるため、耐衝撃性と流動性を高度にバランスよく向上させることができる傾向にある。
(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体の配合量は、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性と流動性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して2〜45質量%が好ましい。より好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは2〜30質量%、特に好ましくは2〜20質量%である。
(B)エチレン・α−オレフィン共重合体と(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体の合計100質量%に対し、(C)不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体の配合量は、得られるポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性と流動性の観点から、10〜80質量%が好ましい。より好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは20〜60質量%、特に好ましくは40〜60質量%である。
付加的成分の例を以下に挙げる。
無機充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光劣化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、核剤、難燃剤、着色剤等を添加することもできるし、他の熱可塑性樹脂をブレンドしてもよい。
無機充填材としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、フレーク状ガラス、タルク、カオリン、マイカ、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母およびアパタイト等が挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ガラス繊維や炭素繊維のうち、優れた機械的特性をポリアミド樹脂組成物に付与できる観点から、ポリアミド樹脂組成物中において、数平均繊維径が3〜30μmであり、重量平均繊維長が100〜750μmであり、および重量平均繊維長と数平均繊維径とのアスペクト比(重量平均繊維長を数平均繊維径で除した値)が10〜100であるものがさらに好ましい。
また、ガラス繊維や炭素繊維は、断面が円形状であっても、偏平状(楕円状、繭型形状など)であってもよい。偏平状であると、低反り性の観点で好ましい。
ガラス繊維の繊維径は、偏平状の場合は、優れた機械的強度と外観、低反り性の観点から、平均短径が3〜15μmが好ましく、より好ましくは4〜10μmであり、さらに好ましくは5〜9μmである。
本発明で用いられる無機充填材の配合量は、機械的強度と外観の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対して0〜70質量%である。より好ましくは5〜70質量%、さらに好ましくは10〜50質量%である。
熱安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族および第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール系熱安定剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、ヒンダードフェノール化合物が挙げられる。
ヒンダードフェノール化合物としては、以下に制限されないが、例えば、N,N’−へキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピニロキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、および1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸が挙げられる。
特に、耐熱エージング性向上の観点から、N,N’−へキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)]が好ましい。
フェノール系熱安定剤を用いる場合、ポリアミド樹脂組成物中のフェノール系熱安定剤の配合量は、(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させ、さらに発生ガス量を低減させることができる。
リン系熱安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニル(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−テトラ−トリデシル)ジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)−ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、テトラ(C1〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)−ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジ−ヒドロ−9−オキサ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェニルポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)−ビス(4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル))−1,6−ヘキサノールジホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、トリス(4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル))ホスファイト、トリス(1,3−ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、2、2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2−メチレンビス(3−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイト、およびテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトが挙げられる。
リン系熱安定剤を用いる場合、本発明のポリアミド樹脂組成物中のリン系熱安定剤の配合量は、(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。
上記の範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させ、さらに発生ガス量を低減させることができる。
アミン系熱安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、および1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物が挙げられる。
アミン系熱安定剤を用いる場合、本発明のポリアミド樹脂組成物中のアミン系熱安定剤の配合量は、(A)ポリアミド100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性を一層向上させることができ、さらに発生ガス量を低減させることができる。
周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族および第IVb族の元素の金属塩としては、特に限定されるものではないは、好ましくは銅塩である。
銅塩としては、以下に制限されないが、例えば、ハロゲン化銅(ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅等)、酢酸銅、プロピオン酸銅、安息香酸銅、アジピン酸銅、テレフタル酸銅、イソフタル酸銅、サリチル酸銅、ニコチン酸銅およびステアリン酸銅、並びにエチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤に銅の配位した銅錯塩が挙げられる。
これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記列挙した銅塩の中でも、ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅および酢酸銅よりなる群から選択される1種以上が好ましく、より好ましくはヨウ化銅および/または酢酸銅である。
銅塩を用いる場合、本発明のポリアミド樹脂組成物中の銅塩の配合量は、(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.2質量部であり、より好ましくは0.02〜0.15質量部である。
上記範囲内の場合、耐熱エージング性が一層向上することができる。
また、耐熱エージング性を向上させる観点から、本発明のポリアミド樹脂組成物全量に対し、銅元素の含有濃度として、好ましくは10〜500ppmであり、より好ましくは30〜500ppmであり、さらに好ましくは50〜300ppmである。
アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物としては、以下に制限されないが、例えば、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウムおよび塩化ナトリウム、並びにこれらの混合物が挙げられる。
特に、耐熱エージング性の向上という観点から、好ましくはヨウ化カリウムおよび臭化カリウム、並びにこれらの混合物であり、より好ましくはヨウ化カリウムである。
アルカリ金属のハロゲン化物、および/またはアルカリ土類金属のハロゲン化物を用いる場合、本発明のポリアミド樹脂組成物中のアルカリ金属のハロゲン化物および/またはアルカリ土類金属のハロゲン化物の配合量は、ポリアミド100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜2質量部である。上記の範囲内の場合、耐熱エージング性が一層向上するとともに、銅の析出や金属腐食を抑制することができる。
滑剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。優れた外観と成形加工性の観点から、中でも脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドから選ばれる1種以上が好ましく、2種以上を併用することがより好ましく、脂肪酸金属塩と脂肪酸エステルを併用することがさらに好ましい。
脂肪酸とは、脂肪族モノカルボン酸を示す。特に、炭素数8以上の脂肪酸が好ましい。より好ましくは炭素数8〜40の脂肪酸である。
脂肪酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、飽和または不飽和の、直鎖状または分岐状の、脂肪族モノカルボン酸が挙げられる。
脂肪酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、ラウリン酸、モンタン酸等が挙げられる。
脂肪酸エステルとは、脂肪酸とアルコールとのエステル化合物である。
アルコールとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,3−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール等が挙げられる。
脂肪酸エステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸−1,3−ブタンジオールエステル、モンタン酸−トリメチロールプロパンエステル、トリメチロールプロパントリラウレート、ブチルステアレート等が挙げられる。
脂肪酸アミドとは、前記脂肪酸のアミド化物である。
脂肪酸アミドとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、N−ステアリルステアリルアミド、N−ステアリルエルカアミド等が挙げられる。特に、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリルアミド、およびN−ステアリルエルカアミドが好ましく、エチレンビスステアリルアミドおよびN−ステアリルエルカアミドがより好ましい。
脂肪酸金属塩とは、上述した脂肪酸の金属塩である。
脂肪酸と塩を形成する金属元素としては、元素周期律表の第1族元素(アルカリ金属)、第2族元素(アルカリ土類金属)、第3族元素、亜鉛、アルミニウム等が挙げられる。
金属元素としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アルミニウム;が好ましい。
脂肪酸金属塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸アルミニウム、モンタン酸亜鉛、モンタン酸マグネシウム、ベヘン酸カルシウム、ベヘン酸ナトリウム、ベヘン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム等が挙げられる。
これら脂肪酸金属塩は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これら滑剤の配合量に特に制限はないが、優れた外観と成形加工性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対し、0.01〜1質量%が好ましく、0.03〜0.6質量%がより好ましく、0.05〜0.5質量%がさらに好ましい。
着色剤としては、特に制限されないが、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、アジン系染料などが挙げられる。これら着色剤の配合量に特に制限はないが、優れた外観と成形加工性の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量%に対し、0.01〜3質量%が好ましく、0.05〜2質量%がより好ましく、0.1〜2質量%がさらに好ましい。
本発明において、ポリアミド樹脂組成物の製造方法は、単軸または多軸押出機によってポリアミド樹脂を溶融させた状態で混練する方法を用いることができる。
このようにして得られる組成物は、従来より公知の種々の方法、例えば、射出成形により各種部品の成形体として成形できる。
これら各種部品としては、例えば、自動車用、機械工業用、電気・電子用、産業資材用、工業材料用、日用・家庭品用として好適に使用できる。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない。
(使用した原料)
(1)ポリアミド
ポリアミド66(以下、PAと略記)
VN(硫酸):130ml/g、アミノ末端基:40mmol/kg、
カルボキシル末端基:80mmol/kg
(2)エチレン・α−オレフィン共重合体
(2−1)エチレン・1−ブテン共重合体(以下、EBR−1と略記)
密度:0.86g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):0.5g/10分
(2−2)エチレン・1−ブテン共重合体(以下、EBR−2と略記)
密度:0.87g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):35g/10分、MFR(230℃、2.16kg荷重):65g/10分
(2−3)エチレン・1−オクテン共重合体(以下、EORと略記)
密度:0.86g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):0.5g/10分
(3)変性エチレン・α−オレフィン共重合体
(3−1)無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体(以下、変性EBR−1と略記)
密度:0.87g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):0.6g/10分、変性率:1質量%
(3−2)無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体(以下、変性EBR−2と略記)
密度:0.87g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):1.5g/10分、変性率:0.8質量%
(3−3)無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体(以下、変性EBR−3と略記)
密度:0.87g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):40g/10分、MFR(230℃、2.16kg荷重):70g/10分変性率:0.5質量%
(3−4)無水マレイン酸変性エチレン・1−オクテン共重合体(以下、変性EORと略記)
密度:0.87g/cm、MFR(190℃、2.16kg荷重):1.6g/10分、変性率:0.8質量%
(4)熱安定剤
ポリアミド6(VN(硫酸):150ml/g);80質量%、CuI;4質量%、KI;16質量%で構成されるマスターバッチ(以下、HSと略記)
(5)着色剤
ポリアミド6(VN(硫酸):150ml/g);80質量%、CB(三菱カーボン(登録商標)52B);15質量%、エチレンビスステアリン酸アミド;5質量%で構成されるマスターバッチ(以下、CMBと略記)
(評価方法)
以下に、評価方法について述べる。
<シャルピー衝撃強度>
実施例および比較例で得られたポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度80℃、溶融樹脂温度280℃に設定し、ISO 3167、多目的試験片A型の成形片を成形した。得られた成形片を切削して使用し、80mm×10mm×4mmの試験片を用いて、ISO 179/1eAに準拠し、23℃および−30℃でノッチ付きシャルピー衝撃強度を測定し、−30℃における23℃に対する衝撃強度保持率を評価した。
<流動性>
実施例および比較例で得られたポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間10秒、冷却時間15秒、金型温度を80℃、溶融樹脂温度280℃に設定し、幅10mm、厚み2mmのスパイラルフロー金型を用い、射出圧力50MPa、射出速度150mm/秒の条件で、スパイラルフロー長を測定した。
<吸水時の靱性>
実施例および比較例で得られたポリアミド樹脂組成物ペレットを、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度80℃、溶融樹脂温度280℃に設定し、ISO 3167、多目的試験片A型の成形片を成形した。得られた成形片を用いて、ISO 527に準拠し、引張速度50mm/minで引張試験を行い、引張破断伸度(乾燥時)を測定した。また、多目的試験片A型を、湿度50RH%条件での平衡水分率まで調湿した後、ISO 527に準拠しつつ引張速度50mm/分で引張試験を行い、引張破断伸度(吸水時)を測定した。吸水による破断伸度の向上度を評価した。
[実施例1〜6、比較例1〜5]
L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=48(バレル数:12)の二軸押出機[ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いて、上流側供給口からダイまでを280℃に設定し、スクリュー回転数300rpm、吐出量25kg/hで、表1記載の割合となるように、上流側供給口よりポリアミド、エチレン・α−オレフィン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体、熱安定剤、着色剤を供給し、真空脱揮口より減圧して溶融混練し樹脂組成物ペレットを作製した。得られた樹脂組成物を、樹脂温度280℃、金型温度80℃にて成形し、シャルピー衝撃強度、流動性を評価した。物性値を組成とともに表1に併記した。なお、表1中のN.B.は破断しなかったことを示し数値化できなかったことを示している。
Figure 0006895322
表1に示すように、本発明のポリアミド樹脂組成物はシャルピー衝撃強度、−30℃における23℃に対する衝撃強度保持率や吸水による引張破断伸度の向上度等から明らかなように耐低温衝撃性に優れ、流動性も向上した。従って、本発明のポリアミド樹脂組成物を用いれば、0℃以下での耐衝撃性を向上させることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は耐低温衝撃性および流動性に優れるため、自動車部品や小型電気電子部品など、良流動性が求められ、耐低温衝撃性が要求される成形品として好適に利用することができる。

Claims (7)

  1. (A)ポリアミド樹脂と、
    (B)ASTM D1238に従って190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRが20〜50g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体と、
    (C)ASTM D1238に従って190℃、2.16kg荷重で測定されるMFRが0.1〜10g/10分の不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したエチレン・α−オレフィン共重合体と、
    を含むポリアミド樹脂組成物であって、
    該ポリアミド樹脂組成物100質量%に対し、前記(A)成分が51〜95質量%、前記(B)成分が2〜45質量%、前記(C)成分が2〜45質量%である、ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記(B)成分および/または前記(C)成分の密度が、0.85〜0.89g/cmである、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記(B)成分および/または前記(C)成分のエチレン・α−オレフィン共重合体が、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンの共重合体である、請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記(C)成分の不飽和カルボン酸またはその誘導体が無水マレイン酸であって、変性率が0.1〜3質量%である、請求項1〜3いずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 前記(A)成分が、ISO 307に準拠して質量分率96%の硫酸で測定される粘度数が80〜150ml/gである、請求項1〜4いずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 前記(B)成分と前記(C)成分の合計100質量%に対し、前記(C)成分が20〜60質量%である、請求項1〜いずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 請求項1〜いずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を用いて、0℃以下での耐衝撃性を向上させる方法。
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