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JP6888626B2 - タービン翼接続溝切削加工用カッタ及びタービン翼接続溝の切削加工方法並びにタービン翼接続溝の製造方法 - Google Patents

タービン翼接続溝切削加工用カッタ及びタービン翼接続溝の切削加工方法並びにタービン翼接続溝の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝を切削加工する方法に使用されるカッタ、及びカッタを使用してタービン翼接続溝を切削加工する方法、並びに製造する方法に関するものである。
タービン翼をタービンの回転軸(ローター)に接続するための接続溝はタービンの本体である被削材の深さ方向に複数の凹部と複数の凸部が交互に繰り返して形成される。各凹部と各凸部の、深さ方向を向く中心軸から、中心軸に垂直な方向に最も遠い位置までの距離は深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなり、接続溝は全体としてクリスマスツリー状の断面形状をする(特許文献1、2参照)。
この接続溝の断面形状に対応し、接続溝を切削するクリスマスカッタの刃部は凹部を切削する凸状部と凸部を切削する凹状部が軸方向の回転軸の方向に交互に配列した形状をする。但し、凹状部は回転軸に直交する断面積が小さいことで、凸部の切削時に被削材から受ける抵抗に対して弱点になり易いため、折損の可能性が相対的に高い。
この凹状部における折損の可能性を低下させる意味から、接続溝の切削には、接続溝全体の容積の内、70〜80%程度の領域を切削する大荒加工と、仕上げ加工の直前までの領域を切削する荒加工と、最終の仕上げ加工の3通りの工程を要している。この内、大荒加工の工程では被削材に対する切削量が他の2工程より多いこともあり、凹状部での折損が発生し易い。
そこで、大荒加工用クリスマスカッタの刃部での折損の可能性を低下させるために、大荒加工(粗取り工程)用の刃部に凹状部を形成しない形態のクリスマスカッタが使用されることがある(特許文献3参照)。
このクリスマスカッタの刃部は表面が接続溝の全凸部の最も径の小さい点付近の中心軸寄りの位置を通るようにした結果、シャンク部側が円柱状に形成され、先端部側へかけて次第に径が小さくなる円錐台形状に形成されている(段落0012〜0015)。このように円柱と円錐台が軸方向に連結された形状の場合、刃部の軸方向の一部に相対的に径の小さい凹状部がないため、接続溝切削時の折損の可能性は低下する。
特表2004−507369号公報(図1) 特許第4704495号公報(段落0033〜0056、図6〜図12、図14) 国際公開2010/13319号(段落0012〜0016、図5)
しかしながら、特許文献3のように大荒加工(粗取り工程)用の刃部の外形線がクリスマスカッタの回転軸に平行な直線と、この直線に連続し、回転軸に平行でない直線のみから構成される場合、接続溝の凸部(幅狭部11〜13)の軸方向の区間を凸部の表面形状に沿って切削することはできない。すなわち、凸部の区間では表面(内周面)の最も径の小さい部分を通る円柱状に切削することができるに過ぎないため、接続溝の最も径の小さい円弧状部分以外の上下部分を切削することはできない。
結果的に、大荒加工の次の工程である荒加工(中仕上げ工程)用のクリスマスカッタの凸部に対応した区間を上記した凹状部のような形状の縮径部41〜43を形成しなければならなくなる(段落0018、図7)。従って縮径部41〜43による凸部の上下部分の切削量が多く、荒加工用のクリスマスカッタの切削時の抵抗が大きくなるため、縮径部での折損の可能性が増す可能性がある。
本発明は上記背景より、荒加工用のクリスマスカッタに凹状部を形成することによる折損の可能性を低下させる形態の大荒加工用のカッタとこれを使用した接続溝の切削加工方法を提案するものである。
請求項1に記載の発明のタービン翼接続溝切削加工用カッタは、被削材の深さ方向に複数の凹部と複数の凸部が交互に繰り返して形成され、前記各凹部と前記各凸部の、前記深さ方向を向く中心軸から、この中心軸に垂直な方向に最も遠い位置までの距離が前記深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝を、大荒加工をする大荒加工工程と、それに続いて荒加工をする荒加工工程と、それに続いて仕上げ加工をする仕上げ加工工程を経て切削加工する方法の前記大荒加工工程で使用され、前記接続溝の前記複数の凹部と前記複数の凸部を切削する、軸方向の全長に切れ刃を有する刃部をシャンク部の軸方向先端部側に備え、前記刃部の軸方向に沿って切屑排出溝が形成され、軸方向の回転軸の回りに回転する大荒加工用のカッタであり、
前記刃部の軸方向先端部を除く前記シャンク部側の区間に、前記深さ方向の最も奥側の前記凹部以外の前記凹部と、最も奥側の前記凸部以外の前記凸部を切削する凸状部が形成され、
この凸状部が軸方向に先端部寄りの中間凸状部と、前記シャンク部寄りの、前記中間凸状部の径より大きい径を有する元側凸状部とに区分され、
この中間凸状部と元側凸状部の少なくともいずれか一方の前記凹部に対応した少なくとも一部の区間の外形線が前記回転軸と平行であり、
前記中間凸状部と前記元側凸状部との間、及び前記元側凸状部と前記シャンク部との間の少なくともいずれか一方の区間に、その一方の区間より前記凸状部の軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部が形成されていることを特徴とする。
請求項1における「凹部を切削する」は正確には「凹部を形成するための被削材を切削する」の意味であり、同様に「凸部を切削する」は「凸部を形成するための被削材を切削する」の意味である。また「接続溝を切削加工する」は「接続溝を形成するための被削材を切削し、加工する」の意味である。請求項5以降も同様である。
刃部3は図1に示すように大荒加工用カッタ1の内、工作機械に把持されるシャンク部2を除き、シャンク部2の軸方向先端部側の区間を指し、「刃部の軸方向先端部を除くシャンク部側の区間」は(シャンク部2を除く)刃部3の全長の内、先端部を除くシャンク部2寄りの区間を指す。ここで言う「先端部」は請求項5における「凹状部32」と「先端凸状部31」を指す。図1中、二点鎖線は仕上げ加工後の被削材5に深さ方向に形成される接続溝4の表面を示す。「シャンク部2の軸方向先端部側(軸方向先端側)」は大荒加工用カッタ1の全長の内、シャンク部2とは反対側の刃部3の端部を指す。
この先端部を除く区間は図3、図5に示すように接続溝4の深さ方向の最も奥側の凹部410以外の凹部41と最も奥側の凸部420以外の凸部42を切削する凸状部30である。従って請求項1では軸方向先端部である、接続溝4の最も奥側の凹部410と最も奥側の凸部420を切削する部分(区間)の形態は問われない。また刃部3の先端部による最も奥側の凹部410と最も奥側の凸部420(を形成するための被削材5)の切削領域も問われない。凸状部30は図5に示すように中間凸状部33から元側移行部36までの区間を指す。
図示するように大荒加工用カッタ1の刃部3の軸方向先端部が接続溝4の最も奥側の凹部410と最も奥側の凸部420を切削する場合には、図1、図5に示すように凸状部30の軸方向先端側に連続し、最も奥側の凸部420を切削する凹状部32が形成される(請求項5)。また凹状部32の軸方向先端側に連続し、最も奥側の凹部410を切削する先端凸状部31が形成される(請求項5)。この場合、先端凸状部31が接続溝4の最も奥側の凹部410を形成するための被削材5を切削し、凹状部32が最も奥側の凸部420を形成するための被削材5を切削する。
請求項5では刃部3の先端部に形成された凹状部32が接続溝4の最も奥側の凸部420(形成のための被削材5)を切削することで、大荒加工用カッタ1に続く荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61が最も奥側の凸部420を切削する必要から解放される。また後述のように最も奥側の凸部420以外の凸部42も大荒加工用カッタ1の移行部(中間移行部35と元側移行部36の少なくともいずれか一方)が切削するため、荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の、凸部42に対応した少なくとも一部の凹状部(63、65、67)の表面の少なくとも一部に切れ刃を形成する必要がなくなる(請求項8)。この場合、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)の少なくとも一部に切れ刃が形成されないことで、荒加工用クリスマスカッタ6の回転軸60(軸方向)に垂直な断面積の最も小さい部分である凹状部(63、65、67)が凸部42を切削することによる折損の可能性が低下する。
請求項5ではまた、接続溝4の最も奥側の凹部410を切削する先端凸状部31が形成されることで、大荒加工用カッタ1が最も奥側の凹部410の少なくとも一部を切削することができる。この結果、荒加工用クリスマスカッタ6の軸方向先端部の凸状部(先端側凸状部62)による切削領域を低減することができるため、荒加工用クリスマスカッタ6の先端側凸状部62の、切削による負担が軽減される利点もある。荒加工用クリスマスカッタ6の先端側凸状部62の切削時の負担が軽減されることで、先端側凸状部62が最も奥側の凹部410を切削するときに回転軸60回りの捩りモーメントの影響を受け易い箇所である先端側凸状部62に隣接する最も断面積の小さい凹状部(先端側凹状部63)が捩りモーメントを受けて折損する可能性も低下する。
大荒加工用カッタ1と荒加工用クリスマスカッタ6、及び後述の仕上げ加工用クリスマスカッタには後述のように切屑排出溝3bが形成されることがあることから、これらの回転軸10、60に直交する断面積は必ずしも円形状とは限らない。只、いずれのカッタも原形は回転体形状であるから、大荒加工用カッタ1等の回転軸10、60に直交する断面積が円形であるものと仮定し、明細書では便宜的に回転軸10、60から大荒加工用カッタ1等の、回転軸10、60から最も遠い表面までの距離を径と言っている。
大荒加工用カッタ1の刃部3の凸状部30は軸方向に、先端部寄りからシャンク部2寄りにかけて中間凸状部33と元側凸状部34とに大きく2区間に区分される。この内、中間凸状部33と元側凸状部34との間に中間凸状部33の径以上の径を有する中間移行部35が形成されるか、元側凸状部34とシャンク部2との間に元側凸状部34の径以上の径を有する元側移行部36が形成される(請求項1)。中間移行部35と元側移行部36が共に形成されることもある(請求項2)。なお、凸状部30は中間凸状部33と元側凸状部34とに大きく2区分されるが、凸状部30の一部である元側凸状部34のシャンク部2側にも凸状部30が形成された刃部3とは別の刃部3が形成されることもある。
請求項1における「中間凸状部33と元側凸状部34の少なくともいずれか一方の、少なくとも一部の区間の外形線は軸方向の回転軸10と平行である」とは、中間凸状部33の少なくとも一部の区間の外形線のみが回転軸10(軸線)と平行である場合と、元側凸状部34の少なくとも一部の区間の外形線のみが回転軸10と平行である場合の他、中間凸状部33の外形線と元側凸状部34の外形線の少なくとも一部の区間が共に回転軸10と平行である場合があることを言う。「外形線」は図1に示すように刃部3を回転軸10に垂直な方向から見たときの凸状部30の表面の輪郭線を言う。
また「凹部41に対応した少なくとも一部の区間」とは、中間凸状部33と元側凸状部34の軸方向の区間の内、凹部41に対応した少なくとも一部の区間であり、図1等に示すように凹部41に対応した全長の場合と、図6−(c)の元側凸状部34のように凹部41に対応した一部の区間である場合がある。
請求項1における「中間凸状部33と元側凸状部34との間、及び元側凸状部34とシャンク部2との間の少なくともいずれか一方の区間に……移行部(35、36)が形成されている」とは、以下の3通りの場合があることを言う。すなわち、中間凸状部33と元側凸状部34との間にのみ中間移行部35が形成される場合と、元側凸状部34とシャンク部2との間にのみ元側移行部36が形成される場合と、中間移行部35と元側移行部36が共に形成される場合(請求項2)がある。
また「その一方の区間より凸状部30の軸方向先端側に位置する部分」とは、移行部(35、36)が形成された区間より軸方向先端側の部分を指す。図1、図2、図6−(b)は中間移行部35と元側移行部36が形成された場合の例を示す。図6−(a)、(c)は元側移行部36のみが形成され、中間移行部35が形成されていない場合の例を示す。
請求項1における「軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部」とは、図1に示すように中間凸状部33と元側凸状部34との間に形成された場合の中間移行部35の径が中間凸状部33の径以上であることを言い、元側凸状部34とシャンク部2との間に形成された場合の元側移行部36の径が元側凸状部34の径以上であることを言う。
前記のように請求項1における「刃部3の軸方向先端部を除くシャンク部2側の区間」は深さ方向の最も奥側の凹部410以外の凹部41と、最も奥側の凸部420以外の凸部42を切削する凸状部30である。このことは、刃部3の軸方向先端部を除いた凸状部30の全長に凹状部(くびれ)が形成されないことでもある。刃部3の凸状部30を除いた軸方向先端部は接続溝4の深さ方向の最も奥側の凹部410と最も奥側の凸部420を切削する。
軸方向先端部を除いた凸状部30が軸方向に中間凸状部33とこの径より大きい径を有する元側凸状部34とに区分される。また中間凸状部33と元側凸状部34との間に形成される場合の中間移行部35の径が軸方向先端側に位置する部分の径以上であり、元側凸状部34とシャンク部2との間に形成される場合の元側移行部36の径が軸方向先端側に位置する部分の径以上である。これらのことからも、軸方向先端部を除いた凸状部30の全長に凹状部が形成されないことが言える。
凸状部30の全長に凹状部が形成されないことは、凸状部30の区間には相対的に回転軸10に直交する方向の断面積の小さい箇所が形成されないことを意味する。このことから、凸状部30の区間のいずれか特定の部分が切削時の弱点になることがないため、凸状部30の区間のいずれかの部分での折損の可能性が低下することになる。
図1は中間凸状部33の外形線と元側凸状部34の外形線が共に回転軸10と平行な場合の例を示しているが、回転軸10と平行な外形線は図6−(a)に示すように中間凸状部33のみの場合と(b)、(c)に示すように元側凸状部34のみの場合がある。図6に示す例の場合、中間凸状部33と元側凸状部34のいずれか一方の(回転軸10と平行でない)外形線は軸方向先端側からシャンク部2側へかけ、凸状部30の径(回転軸10からの距離)が拡大する直線、もしくは曲線を描く(請求項3)。
なお、凸状部30の少なくとも一部の凹部41に対応した区間の外形線が回転軸10に平行であることは、大荒加工後の回転軸10に平行な外形線に対応した区間の接続溝4の切削(加工)面が回転軸10に平行になることである。このことから、大荒加工後の溝精度をダイヤルゲージ等で測定する場合に、従来のクリスマスツリー形状の大荒加工用カッタでの切削後よりも切削(加工)面を高精度で測定することができる利点がある。
図6に示す例における凸状部33、34の回転軸10と平行でない外形線は軸方向先端側からシャンク部2側へかけて回転軸10からの距離が大きくなる線であり、直線の場合、回転軸10に対して10°程度、傾斜した角度をなしている。この程度の角度の傾斜であれば、凸状部30に中間移行部35と元側移行部36の少なくともいずれか一方を形成しながらも、上記した「凸状部30の全長に凹状部(くびれ)が形成されないこと」の要件は満たされる。
図6−(a)に示す例の場合、中間凸状部33の外形線のみが回転軸10と平行であり、中間移行部35に相当する区間から元側凸状部34までの区間の外形線は連続した直線状、もしくは曲線状に形成される。(b)、(c)に示す示す例の場合、元側凸状部34の外形線のみが回転軸10と平行であり、中間凸状部33から元側凸状部34までの区間の外形線は連続した直線状、もしくは曲線状に形成される。
図6−(a)、(c)の場合、図1に示す例の中間移行部35は明確には表れないが、回転軸10と平行でない外形線が軸方向先端側からシャンク部2側へかけ、凸状部30の径が拡大する直線、もしくは曲線を描くことで、凸状部30の全長に凹状部(くびれ)は形成されない。図6−(b)の例では中間移行部35と元側移行部36が表れている。
回転軸10と平行でない外形線は図6−(a)では中間凸状部33の元側凸状部34寄りの部分から元側移行部36までの区間に形成され、(b)、(c)では凸状部30(中間凸状部33)の軸方向先端側から図1の例における元側凸状部34の軸方向先端側までの区間、または軸方向中間部までの区間に形成されている。(b)の例では図1に示す例の中間移行部35の一部は形成されている。(b)、(c)の例ではまた、回転軸10と平行でない外形線は図1の例における中間移行部35に対応する凸部42の表面に接するように形成されている。この場合の凸部42の表面は図5に示す仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代7を残した、大荒加工用カッタ1が切削する範囲の表面を指す。
元側凸状部34の径は中間凸状部33の径より大きく、中間凸状部33と元側凸状部34との間、もしくは元側凸状部34とシャンク部2との間、または双方の区間に、その区間より凸状部30の軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部(中間移行部35、元側移行部36)が形成される(請求項1)。このことから、中間移行部35の径は主に中間凸状部33側から元側凸状部34へかけて次第に、あるいは段階的に拡大する。同様に元側移行部36の径は主に元側凸状部34からシャンク部2へかけて次第に、あるいは段階的に拡大する。中間移行部35の外形線、または元側移行部36の外形線の形状は基本的には(請求項1〜3では)問われない。
請求項1における「中間凸状部33と元側凸状部34の凹部41に対応した区間」とは、中間凸状部33と元側凸状部34が接続溝4の凹部41に対応した区間に位置することを言い、中間移行部35、または元側移行部36は接続溝4の凸部42に対応した区間に位置する。一方、大荒加工用カッタ1の凸状部30を含む刃部3は図7に示すように軸方向の全長に切れ刃3aを有するから、中間移行部35、または元側移行部36の区間は凸部42(形成のための被削材5)を切削し、中間凸状部33と元側凸状部34は凹部41(形成のための被削材5)を切削する。請求項2では中間移行部35と元側移行部36が共に形成される。
請求項1では中間凸状部33と元側凸状部34との間に形成される場合の中間移行部35を中間凸状部33から元側凸状部34へかけて径が拡大する形状(立体形状)に形成できる。また元側凸状部34とシャンク部2との間に形成される場合の元側移行部36を元側凸状部34からシャンク部2へかけて径が拡大する形状(立体形状)に形成できる。これらのことは、中間移行部35と元側移行部36の表面(外形線)を凸部42の表面に沿った立面形状に形成し易いことを意味するため、中間移行部35と元側移行部36は凸部42に対応した区間を切削することが合理的である。中間凸状部33と元側凸状部34は中間移行部35が切削する凸部42の上下に隣接する凹部41、41に対応した区間を切削することになる。
一方、大荒加工用カッタ1は刃部3の軸方向の全長に切れ刃を有することで(請求項1、2)、大荒加工用カッタ1の刃部3は回転軸10回りの回転により被削材5の接続溝4を深さ方向の全長に亘り、またはほぼ全長に亘り、切削することができる。上記のように中間移行部35と元側移行部36は接続溝4の内、凸部42(形成のための被削材5)を切削するが、中間移行部35と元側移行部36の径が刃部3の先端部側からシャンク部2側へかけて拡大することで、中間移行部35と元側移行部36は凸部42の表面形状に沿い、凸部42を形成するための多くの被削材5を切削することが可能である。
詳しく言えば、請求項1、2では形成された場合の中間移行部35と元側移行部36が、それぞれの対応する深さに位置する接続溝4の凸部42において図5に示すように深さ方向の浅い側から深い側へかけ、凸部42の表面形状に従った凸形状に被削材5を切削することができる。すなわち、凸部42を形成するための多くの量の被削材5を切削することができる。結果として同一の凸部42における後続の荒加工用クリスマスカッタ6による被削材5の切削量を低減することができるため、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(中間部凹状部65とシャンク部側凹状部67)の負担を軽減することが可能になる。
図5中、実線が中間移行部35と元側移行部36を有する大荒加工用カッタ1の刃部3の外形線を、破線が大荒加工用カッタ1に続く荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の外形線を示す。ここに示すように中間移行部35の区間に対応する凸部42においては実線が破線より被削材5寄りを通るため、この凸部42の区間では大荒加工用カッタ1による被削材5の切削量を荒加工用クリスマスカッタ6による被削材5の切削量より多くできることが分かる。
中間移行部35と元側移行部36を共に有する場合(請求項2)には、図5に示すように接続溝4の最も奥側の凸部420以外の凸部42において両移行部35、36が凸部42の表面形状に従った凸形状に被削材5を切削することができる。結果的に凸部42を形成するための多くの被削材5を大荒加工用カッタ1が切削することができ、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(シャンク部側凹状部67)の負担を軽減することができる。
請求項1では中間移行部35と元側移行部36の少なくともいずれかが凸部42形成のための多くの被削材5を切削することができる。請求項2では中間移行部35と元側移行部36が共に凸部42形成のための多くの被削材5を切削することができる。これらのことから、大荒加工用カッタ1による大荒加工工程後の荒加工工程で被削材5を切削する荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)の少なくとも一部に切れ刃を形成せずに済ませることが可能になる(請求項8)。
図3−(b)に示すように荒加工用クリスマスカッタ6に、接続溝4の凸部42に対応した、回転軸60に垂直な断面積が相対的に小さい凹状部(63、65、67)を形成しながらも、前記の通り、凹状部(63、65、67)への切れ刃を形成を要しないことで、凹状部(63、65、67)での被削材5の切削が不要になる。この結果、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)での折損の可能性を低下させる効果を得ることが可能になる。
荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)に切れ刃が形成されている場合、回転軸60に直交する方向の断面積の小さい箇所である軸方向先端側の凹状部(先端側凹状部63)に被削材5の切削時に最も折損の可能性が高い。そこで、少なくともこの先端側凹状部63の表面に切れ刃を形成しないことが、折損の可能性が最も高い先端側凹状部63での折損の可能性を低下させる上では特に有効である。
大荒加工用カッタ1の中間移行部35と元側移行部36は接続溝4の内、凸部42を形成するための多くの被削材5を切削する反面、接続溝4の凹部41に対応した区間の中間凸状部33と元側凸状部34の外形線が回転軸10と平行であることで、刃部3全体では特許文献2における大荒加工用クリスマスカッタの刃部が切削する接続溝4の切削量(容積)が少なくなる。
特許文献2の図6に示す大荒加工用クリスマスカッタの例では図4−(a)に示すように刃部に軸方向に凹状部と凸状部が交互に形成されている関係で、凸状部が接続溝の凸部から凹部に径方向に入り込むように切削するため、凸状部による凹部の切削時に断面積の小さい凹状部に生じる負担(捩りモーメント)の影響で凹状部は折損の可能性を秘める。特許文献2の大荒加工用クリスマスカッタの刃部の切削量は接続溝4全体の切削量の80%程度を占めている。
これに対し、請求項1、2の大荒加工用カッタ1の中間凸状部33と元側凸状部34は図3−(a)に示すように接続溝4の凸部42を切削する中間移行部35から径方向外周側へ突出する形状をしないことで、中間凸状部33と元側凸状部34が接続溝4の凸部42から凹部41に径方向に入り込むように切削することがない。すなわち、前記のように中間凸状部33からシャンク部2までの区間に回転軸10に垂直な断面積の小さい凹状部が形成されることがない。
従って前記のように中間凸状部33からシャンク部2までの区間のいずれかの部分が切削時の弱点になることがないため、中間凸状部33からシャンク部2までの区間のいずれかの部分での折損の可能性は低下している。中間凸状部33と元側凸状部34が中間移行部35から径方向外周側へ突出しないことで、請求項1、2の大荒加工用カッタ1の刃部3の切削量は接続溝4全体の切削量の70%程度以下に留まる。
荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61と後述の仕上げ加工用クリスマスカッタは図3−(b)、(c)に示すようにクリスマスツリー形状をするのに対し、本願発明の大荒加工用カッタ1は上記のように中間凸状部33と元側凸状部34が径方向外周側へ突出する形状をしないことで、クリスマスツリー形状をしないため、単にカッタと呼称している。
大荒加工用カッタ1の刃部3の切削量は少ない方が被削材5を切削するときの大荒加工用カッタ1自身の負担(負荷)は小さくなるが、反面、荒加工用クリスマスカッタ6の切削量が増すことで、荒加工用クリスマスカッタ6の負担が大きくなり、凹状部(63、65、67)での折損の可能性が高まる。このことから、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)での被削材5の切削を不要にしながら、大荒加工用カッタ1の凸状部30のいずれかの部分での折損の可能性を低下させる上では、大荒加工用カッタ1の刃部3の切削量は接続溝4全体の切削量の60%程度(下限値)から70%程度(上限値)の範囲にあることが適切である。
「移行部(中間移行部35と元側移行部36)が凸部42の表面形状に従った凸形状に被削材5を切削する」ための形状としては、少なくともいずれかの移行部(35、36)の、凸部42に対応した少なくとも一部の区間の外形線が凸部42の表面形状に沿い、軸方向先端側からシャンク部2側へかけ、凸状部30の径(回転軸10からの距離)が次第に拡大する曲線を描いていることが適切である(請求項4)。「凸状部30の径が次第に拡大する曲線」は大荒加工用カッタ1の回転軸10から、回転軸10に垂直な方向に最も遠い凸状部30の表面までの距離が次第に拡大する曲線と言い換えられる。
この移行部(中間移行部35と元側移行部36)の曲線は図5に示すように接続溝4と大荒加工用カッタ1の刃部3を中心軸O(回転軸10)に平行な断面で見たとき(中心軸Oに垂直な方向に見たとき)の接続溝4の凸部42の少なくとも一部の表面に沿った曲線である。図6−(a)〜(c)に示す例では元側移行部36の外形線が凸部42の表面に沿った曲線になっている。
少なくともいずれかの移行部(35、36)の、少なくとも一部の外形線が凸部42の表面に沿った曲線を描くことで、上記のように中間移行部35と元側移行部36(の切れ刃)の少なくともいずれかがそれに対応した凸部42を形成するための多くの被削材5を切削することができ、荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の凹状部(63、65、67)での被削材5の切削量をより少なくすることが可能になる。
このように請求項4では図5に示すように中間移行部35と元側移行部36の少なくともいずれかが接続溝4の凸部42の区間の内、深さ方向(中心軸O方向)に多くの範囲の被削材5を切削することができるため、大荒加工に続いて使用される荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)での凸部42形成のための被削材5の切削を完全に、もしくはほぼ完全に不要にすることができる。
請求項4の要件は請求項1における要件「凸状部30の軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部(35、36)が形成されていること」の具体例であり、この請求項1の要件を請求項2も引き継ぐから、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)での凸部42形成のための被削材5の切削を不要にできる利点は請求項1と請求項2に記載の要件から導かれる。
大荒加工用カッタ1の回転軸10と荒加工用クリスマスカッタ6の回転軸60を重ね、大荒加工用カッタ1の刃部3の外形線と荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の外形線を重ねた図5の左側において、刃部3、61のシャンク部2寄りの、回転軸10に垂直な平面との交点をAとする。また接続溝4の深さ方向の浅い側から深い側へかけ、大荒加工用カッタ1の外形線と荒加工用クリスマスカッタ6の外形線の交点をB〜Gとする。上記のように図中、実線が大荒加工用カッタ1の刃部3の外形線を、破線が荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の外形線を示す。
図5を含め、図面では大荒加工用カッタ1の凸状部30の軸方向先端側に連続し、最も奥側の凸部420を切削する凹状部32が形成され、この凹状部32の軸方向先端側に連続し、最も奥側の凹部410を切削する先端凸状部31が形成された場合(請求項5)の例を示している。図面では特に、先端凸状部31が最も奥側の凹部410(形成のための被削材5)の一部を切削し、荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の軸方向先端部の凸状部(先端側凸状部62)が先端凸状部31より多くの領域(被削材5)を切削する場合の例を示している。
凸状部30の軸方向先端側に先端凸状部31が形成された場合(請求項5)には、先端凸状部31の外形線(表面)をそれに対応した凹部410の表面形状に沿った、または近い形状に、あるいは円柱形状等に形成することもできる。但し、図1等に示すように先端凸状部31をシャンク部2側から軸方向先端側へかけ、径が小さくなる形状に形成することで(請求項6)、先端凸状部31による最も奥側の凹部410の切削時に凸状部30が被削材5から受ける抵抗を抑えることができるため、先端凸状部31のシャンク部2側に隣接する凹状部32の最も径の小さい部分の折損の可能性を低下させることができる。
請求項6の場合、先端凸状部31が円錐台形状等に形成されることで、円柱形状の場合より凹部41の切削範囲が抑えられ、回転軸10から先端凸状部31の表面までの距離が小さくなるため、凹状部32が被削材5から受ける抵抗が低減される。この結果、先端凸状部31による凹部410の切削時に先端凸状部31のシャンク部2側に隣接する凹状部32に作用する捩りモーメントを低減できるため、凹状部32の折損の可能性を低下させることができる。
図5中、接続溝4の凸部42に対応する区間AB、区間CD、区間EFでは前記のように大荒加工用カッタ1の表面(外形線)が、荒加工用クリスマスカッタ6の表面(外形線)より接続溝4の中心軸Oから遠くに位置するため、大荒加工用カッタ1の刃部3が凸部42を形成するための被削材5の多くを切削する。従って荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)が凸部42形成のための被削材5を切削する必要が全く、またはほとんどなく、この区間の荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)には切れ刃を形成する必要が全く、またはほとんどないことになる(請求項8)。
接続溝4の凹部41に対応する区間BC、区間DEと区間FGでは荒加工用クリスマスカッタ6の表面(外形線)が、大荒加工用カッタ1の表面(外形線)より接続溝4の中心軸Oから遠くに位置する。従ってこれらの区間では荒加工用クリスマスカッタ6の凸状部(62、64、66)が凹部41形成のための被削材5の多くを切削するため、荒加工用クリスマスカッタ6の凸状部(62、64、66)の表面には切れ刃が形成される(請求項8)。
上記の交点A、Bは大荒加工用カッタ1の元側移行部36の軸方向の範囲を区画(特定)する目安としての境界点とも言え、荒加工用クリスマスカッタ6のシャンク部側の凹状部(シャンク部側凹状部67)の軸方向の範囲を区画する境界点とも言える。同様に交点C、Dは大荒加工用カッタ1の中間移行部35の軸方向の範囲を区画する境界点とも言え、荒加工用クリスマスカッタ6の軸方向中間部の凹状部(中間部凹状部65)の軸方向の範囲を区画する境界点とも言える。交点E、Fは大荒加工用カッタ1の凹状部32の範囲を区画する境界点とも言え、荒加工用クリスマスカッタ6の軸方向先端側の凹状部(先端側凹状部62)の範囲を区画する境界点とも言える。
また交点B、Cは大荒加工用カッタ1の元側凸状部34の軸方向の範囲を区画する目安としての境界点とも言え、荒加工用クリスマスカッタ6のシャンク部側の凸状部(シャンク部側凸状部66)の軸方向の範囲を区画する境界点とも言える。交点D、Eは大荒加工用カッタ1の中間凸状部33の軸方向の範囲を区画する目安としての境界点とも言え、荒加工用クリスマスカッタ6の軸方向中間部の凸状部(中間部凸状部64)の軸方向の範囲を区画する境界点とも言える。
交点F、Gは大荒加工用カッタ1の先端凸状部31の軸方向の範囲を区画する目安としての境界点とも言え、荒加工用クリスマスカッタ6の軸方向先端部の凸状部(先端側凸状部62)の軸方向の範囲を区画する境界点とも言える。交点Fは大荒加工用カッタ1の凹状部32と先端凸状部31の境界点でもあり、荒加工用クリスマスカッタ6の先端側の凹状部(先端側凹状部63)とその先端側の凸状部(先端側凸状部62)の境界点でもある。交点Gは接続溝4の最も奥側の凹部410の底の位置に相当する。図面では凹部41と凸部42が共に3個、形成された場合の接続溝4の断面形状の例を示すが、凹部41と凸部42は4個以上、形成される場合もある。
上記のように請求項1〜6では荒加工用クリスマスカッタ6の複数の凹状部(63、65、67)での凸部42形成のための被削材5の切削が不要になるか、削減されることで(請求項8)、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)の径をこれに対応する大荒加工用カッタ1の凹状部32と中間移行部35、元側移行部36の径より小さくすることができる。この結果、大荒加工用カッタ1の凹状部32と中間移行部35、元側移行部36が切削した後の凸部42の表面に荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)を接触させずに済むことが可能になる。
「荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)の径が大荒加工用カッタ1の凹状部32等の径より小さいこと」は、荒加工用クリスマスカッタ6の回転軸60から、回転軸60に垂直な方向に凹状部(63、65、67)の表面までの距離が、大荒加工工程で切削される凸部42の表面までの、回転軸10からの距離より小さいことでもある。
請求項7に記載のタービン翼接続溝の切削加工方法は、被削材5の深さ方向に複数の凹部41と複数の凸部42が交互に繰り返して形成され、前記各凹部41と前記各凸部42の、前記深さ方向を向く中心軸Oから、この中心軸Oに垂直な方向に最も遠い位置までの距離が前記深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝4を切削加工する方法であり、大荒加工をする大荒加工工程と、それに続いて荒加工をする荒加工工程と、それに続いて仕上げ加工をする仕上げ加工工程を経て前記接続溝4を切削加工し、前記大荒加工工程において、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の大荒加工用カッタ1を用いて前記接続溝4の前記凹部41と前記凸部42を切削することを特徴とする。
この方法では請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の大荒加工用カッタ1を用いて接続溝4を形成するための被削材5を切削するため、請求項1乃至請求項6に記載の発明の利点を引き継ぐことができる。
請求項8に記載のタービン翼接続溝の切削加工方法は、請求項7に記載のタービン翼接続溝の切削加工方法の前記荒加工工程において、前記刃部61の軸方向に、前記接続溝4の前記複数の凹部41と前記複数の凸部42に対応した凸状部(62、64、66)と凹状部(63、65、67)が交互に形成され、この凸状部(62、64、66)の表面に前記接続溝4の前記凹部41を切削する切れ刃が形成され、少なくとも一部の前記凹状部(63、65、67)の表面の少なくとも一部に切れ刃が形成されていない荒加工用クリスマスカッタ6を用いて前記接続溝4の前記凹部41と前記凸部42を切削することを特徴とする。
大荒加工工程では大荒加工用カッタ1の中間移行部35と元側移行部36の少なくともいずれか一方が接続溝4の凸部42(形成のための被削材5)を切削することができるため、前記のように少なくとも凸部42を切削した大荒加工用カッタ1の中間移行部35の区間に対応した荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(中間部凹状部65とシャンク部側凹状部67の少なくともいずれか一方)は凸部42を切削する必要から解放される。従って荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(中間部凹状部65とシャンク部側凹状部67の少なくともいずれか一方)の表面の少なくとも一部には切れ刃が形成される必要がない。
中間移行部35、または中間移行部35と元側移行部36に加え、深さ方向の最も奥側の凸部420を切削する凹状部32が大荒加工用カッタ1に形成された場合(請求項5)にも、凹状部32の区間に対応した荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(先端側凹状部63)は凸部42を切削する必要から解放される。従って荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(先端側凹状部63)の表面の少なくとも一部には切れ刃が形成される必要がない。
請求項8における「少なくとも一部の凹状部」とは、大荒加工用カッタ1の中間移行部35と元側移行部36の少なくともいずれか一方に対応した荒加工用クリスマスカッタ6の中間部凹状部65とシャンク部側凹状部67の少なくともいずれか一方を指す。大荒加工用カッタ1に凹状部32が形成された場合(請求項5)には、この凹状部32に対応した荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(先端側凹状部63)も含まれる。
荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61には図3−(b)に示すように軸方向に、接続溝4の複数の凹部41と複数の凸部42に対応し、軸方向の回転軸60から、回転軸60に垂直な方向に最も遠い位置までの距離が深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなる凸状部(62、64、66)と凹状部(63、65、67)が交互に形成される。凸状部(62、64、66)の表面に接続溝4の凹部41(形成のための被削材5)を切削する切れ刃が形成される(請求項8)。図5に示すように切れ刃が形成されない荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部(63、65、67)の表面までの回転軸60からの(回転軸60に垂直な方向の)距離は大荒加工工程で切削される接続溝4の凸部42の表面までの、回転軸10からの距離より小さく、この凹状部(63、65、67)の表面の少なくとも一部には切れ刃が形成されない(請求項8)。
請求項9に記載のタービン翼接続溝の製造方法は、被削材5の深さ方向に複数の凹部41と複数の凸部42が交互に繰り返して形成され、前記各凹部41と前記各凸部42の、前記深さ方向を向く中心軸Oから、この中心軸Oに垂直な方向に最も遠い位置までの距離が前記深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝4を製造する方法であり、大荒加工をする大荒加工工程と、それに続いて荒加工をする荒加工工程と、それに続いて仕上げ加工をする仕上げ加工工程を経て前記接続溝4を製造し、
前記大荒加工工程において、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の大荒加工用カッタ1を用いて前記接続溝の前記凹部と前記凸部を切削することを特徴とする。
請求項9は請求項7の切削加工方法を接続溝の製造方法として表現した発明であり、実質的には請求項7に記載の方法と同一である。
大荒加工用カッタの刃部の軸方向先端部を除くシャンク部側の区間に、深さ方向の最も奥側の凹部以外の凹部と、最も奥側の凸部以外の凸部を切削する凸状部を形成し、凸状部を軸方向に先端部寄りの中間凸状部と、シャンク部寄りの、中間凸状部の径より大きい径の元側凸状部とに区分している。また中間凸状部と元側凸状部との間、及び元側凸状部とシャンク部との間の少なくともいずれか一方の区間に、その区間より凸状部の軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部を形成するため、この移行部を軸方向先端側からシャンク部側へかけて径が拡大する形状に形成することができる。
この結果、移行部の表面を接続溝の凸部の表面に沿った立面形状に形成することができ、移行部はそれに対応する深さに位置する接続溝の凸部の表面形状に従った凸形状に被削材を切削することができるため、凸部を形成するための多くの被削材を切削することができる。
従って大荒加工用カッタによる大荒加工工程後の荒加工工程で被削材を切削する荒加工用クリスマスカッタの凹状部の少なくとも一部に切れ刃を形成せずに済ませることができ、凹状部での被削材の切削を不要にできるか、削減できる。結果として、荒加工用クリスマスカッタに接続溝の凸部に対応した、回転軸に垂直な断面積が相対的に小さい凹状部を形成しながらも、荒加工用クリスマスカッタの凹状部での折損の可能性を低下させることができる。
軸方向先端側に先端凸状部と凹状部が形成された大荒加工用カッタの刃部の形成例を示した側面(立面)図である。 仕上げ加工工程後の最終的に形成される接続溝の表面と大荒加工用カッタの刃部の表面との関係を示した、接続溝中心軸に垂直な方向の断面図である。 (a)は大荒加工用カッタの外形線と最終的に形成される接続溝の表面との関係を示した断面図、(b)は荒加工用クリスマスカッタの外形線と接続溝の表面との関係を示した断面図、(c)は仕上げ加工用クリスマスカッタによる被削材切削後の最終的な接続溝の形状を示した断面図である。 (a)〜(c)は図3と対比すべき特許文献2の作業手順を示した中心軸に垂直な断方向の面図(特許文献2の図6)であり、(a)〜(c)は図3の(a)〜(c)に対応する。 図3に示す大荒加工用カッタと荒加工用クリスマスカッタの外形線の関係を示した図3−(b)の拡大図である。 (a)〜(c)は凸状部の一部に回転軸と平行でない外形線を有する大荒加工用カッタの刃部の形成例を示した立面図である。 刃部の軸方向に連続する切屑排出溝が形成された大荒加工用カッタの製作例を示した斜視図である。
図1は複数の凹部41と複数の凸部42が交互に繰り返して配列する形に形成されるタービン翼接続のための接続溝4を切削加工する方法において、図3−(a)に示すように接続溝4を大荒加工をする大荒加工工程で使用される大荒加工用カッタ1の製作例を示す。大荒加工用カッタ1は工作機械に把持されるシャンク部2の軸方向先端部側に、接続溝4の複数の凹部41と複数の凸部42を切削する、軸方向の全長に切れ刃3aを有する刃部3が一体的に形成された形状をする。
接続溝4は図3−(a)〜(c)に示すように大荒加工用カッタ1を使用した大荒加工工程と、(b)に示す荒加工用クリスマスカッタ6を使用した荒加工工程と、仕上げ加工用クリスマスカッタを使用した仕上げ加工工程を経て形成される。仕上げ加工用クリスマスカッタは図示されていないが、(c)に示す仕上げ加工後の接続溝4の表面形状に沿った立面形状をしている。図2は仕上げ加工工程後に形成される接続溝4と大荒加工用カッタ1の外形線との関係を示している。図3−(a)に示すように大荒加工工程終了後には接続溝4に明確な凹部41と凸部42は現れないため、凹部41と凸部42は主に図3−(b)に示す荒加工工程終了後に、または(c)に示す仕上げ加工工程終了後に形成された接続溝4の凹部と凸部を言う。
刃部3の切れ刃3aは図7に示すように刃部3の軸方向先端からシャンク部2へかけて回転軸10に対して捩れ角を持ちながら、軸方向に連続的に溝状に形成される切屑排出溝3bの回転方向後方側の面(すくい面)の半径方向外周側の縁に、凸の稜線等として形成される。「刃部3の軸方向先端」はシャンク部2とは反対側の端部を指す。
仕上げ加工工程を経て最終的に形成される接続溝4は図3−(c)に示すように被削材5の深さ方向に複数の凹部41と複数の凸部42が交互に繰り返して配列する形に形成される。各凹部41と各凸部42の、深さ方向を向く中心軸Oから中心軸Oに垂直な方向に最も遠い位置までの距離は深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をする。
刃部3の軸方向先端部を除くシャンク部2側の区間には図2、図3−(a)に示すように接続溝4の深さ方向の最も奥側の凹部410以外の凹部41と、最も奥側の凸部420以外の凸部42を切削する凸状部30が形成される。凸状部30は図1に示すように軸方向に先端部寄りの中間凸状部33と、シャンク部2寄りの、中間凸状部33の径より大きい径を有する元側凸状部34とに大きく区分される。
凸状部30より軸方向先端部側の部分で接続溝4の最も奥側の凸部420と最も奥側の凹部410を切削する場合には、図1、図2に示すように凸状部30の軸方向先端側に最も奥側の凸部420を切削する凹状部32が凸状部30の軸方向に連続して形成される。更にこの凹状部32の軸方向先端側に連続し、最も奥側の凹部410を切削する先端凸状部31が形成される。凹状部32と先端凸状部31の形状は問われないが、図面では凹状部32と先端凸状部31を後述の中間移行部35、または元側移行部36と同様に、外形線が軸方向先端側からシャンク部2側へかけ、凸状部30の径(回転軸10からの距離)が拡大する直線、もしくは曲線を描く形状に形成している。
凸状部30の中間凸状部33と元側凸状部34の少なくともいずれか一方の、凹部41に対応した少なくとも一部の区間の外形線は軸方向の回転軸10と平行である。中間凸状部33と元側凸状部34との間と、元側凸状部34とシャンク部2との間の少なくともいずれか一方の区間に、その区間より凸状部30の軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部(中間移行部35、元側移行部36)が形成される。
図1〜図3、図5では中間凸状部33と元側凸状部34との間に、中間凸状部33の径以上の径を有する中間移行部35を形成している。また元側凸状部34とシャンク部2との間に、元側凸状部34の径以上の径を有する元側移行部36を形成している。中間凸状部33と元側凸状部34の少なくとも一部の外形線が回転軸10と平行であることは、中間凸状部33と元側凸状部34の少なくとも一部の表面形状が円柱状であることでもある。図1、図2、図6では凸状部30の軸方向に区分された部分間、例えば中間凸状部33と中間移行部35との間、中間移行部35と元側凸状部34との間等に境界線を細線で示しているが、この境界線は明確に表れないこともある。
接続溝4の凹部41と凸部42の、中心軸Oに垂直な方向への中心軸Oからの距離が被削材5の表面側へ向かって次第に大きくなることと、中間凸状部33と元側凸状部34の少なくとも軸方向の一部の区間が円柱状であることから以下のことが言える。すなわち、図3−(a)、図5に示すように例えば中間凸状部33のシャンク部2寄りの部分を凸部42における後述の仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代7の表面に内接させながら、中間凸状部33の先端寄りの部分をその側の凹部41内のシャンク部2側を向いた面(上向き面)上の切削代7の表面に内接させることができる。このことは、中間凸状部33の先端寄りの部分とシャンク部2寄りの部分をそれぞれの側の凸部42の表面に沿った形状に形成し易いことを意味し、元側凸状部34にも同じことが言える。
仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代7は図3−(b)、図5に示すように被削材5を大荒加工用カッタ1と荒加工用クリスマスカッタ6が切削した後の接続溝4の表面を言い、この表面から図示しない仕上げ加工用クリスマスカッタがその半径方向に一定の深さを切削するときの厚みを指す。
中間凸状部33と元側凸状部34は接続溝4の最も奥側の凹部410以外の凹部41を切削するが、図1、図5に示す例の場合、凹部41に対応した区間の外形線は回転軸10と平行であるから、中間凸状部33と元側凸状部34は凹部41においては図5に破線で示すように荒加工用クリスマスカッタ6が切削する切削代8を残し、凹部41の回転軸10寄りの範囲を切削する。図5中、凹部41の区間においては実線と破線で囲まれた範囲が荒加工用クリスマスカッタ6が切削する切削代8になる。荒加工用クリスマスカッタ6の切削代8は図5に示すように被削材5を大荒加工用カッタ1が切削した後の接続溝4の表面を言い、この表面から荒加工用クリスマスカッタ6がその半径方向に一定の深さを切削するときの厚みを指す。
中間移行部35は図1等に示すように刃部3の軸方向に中間凸状部33から元側凸状部34へかけて次第に径が拡大する形状(立体形状)に形成され、元側移行部36も元側凸状部34からシャンク部2側へかけて次第に径が拡大する形状(立体形状)に形成される。図1、図2では中間移行部35の外形線の少なくとも一部が元側凸状部34へかけて凸状部30の径が次第に拡大する直線を描き、表面が円錐台形状に形成されている。また元側移行部36の外形線の少なくとも一部がシャンク部2へかけて径が次第に拡大する曲線を描いているが、これらの外形線の形状は任意である。
但し、図1、図2に示す元側移行部36のように刃部3の先端部側からシャンク部2側へかけて径が次第に拡大する曲線を描く場合には、上記した元側凸状部34のシャンク部2寄りの部分と先端寄りの部分を切削代7の表面に内接させられることと併せ、元側移行部36の表面をその区間に対応する凸部42の表面に接近させることができる。このことから、中間移行部35と元側移行部36の外形線は共に曲線を描くことが合理的である。
接続溝4の内、凸部42(形成のための被削材5)の大半、すなわち仕上げ加工用クリスマスカッタが切削する切削代7を除いた部分は大荒加工用カッタ1の中間移行部35と元側移行部36と、形成された場合の凹状部32に切削される。このことから、荒加工用クリスマスカッタ6は必ずしも凸部42を切削する必要がないため、荒加工用クリスマスカッタ6の凸部42に対応した区間(凹状部)の表面の少なくとも一部には切れ刃が形成される必要がない。
中間移行部35と元側移行部36の外形線が描く曲線は大荒加工用カッタ1の刃部3が切削すべき接続溝4の範囲に応じ、図5に実線で示すように凸部42の表面に沿った形状、あるいは凸部42の表面から仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代7分、中心軸O側へ寄った位置を通る曲線を描くことが適切である。大荒加工用カッタ1の刃部3は図7に示すように軸方向の全長に切れ刃3aを有するため、接続溝4の深さ方向の全長に亘り、図5中、実線で示す範囲を切削する。後述の荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61が図5中、破線で示す範囲を切削する。
この関係で、大荒加工用カッタ1の凸状部30の範囲では接続溝4の凸部42を主に中間移行部35と元側移行部36が切削し、荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61は凸状部30の範囲の凸部42を切削せず、凹部41を切削する。このため、荒加工用クリスマスカッタ6の切れ刃は図5に示すように凹部41に対応した区間である中間部凸状部64とシャンク部側凸状部66の表面に形成され、凸部42に対応した区間である中間部凹状部65とシャンク部側凹状部67の表面の少なくとも一部には形成されない。
前記のように大荒加工用カッタ1の凸状部30の軸方向先端側に凹状部32と先端凸状部31が形成された場合、凹状部32は接続溝4の最も奥側の凸部420を切削し、先端凸状部31が最も奥側の凹部410を切削する。凹状部32は中間移行部35、元側移行部36と同じく接続溝4の凸部42(形成のための被削材5)を切削する。但し、先端凸状部31は中間凸状部33と元側凸状部34と同じく、最も奥側の凹部410の回転軸10寄りの範囲を荒加工用クリスマスカッタ6が切削する切削代8を残して切削する。
大荒加工用カッタ1の凸状部30の軸方向先端側に対応した区間においては、荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61の中間部凸状部64の軸方向先端側に連続して先端側凹状部63が形成され、先端側凹状部63の軸方向先端側に連続して先端側凸状部62が形成される。先端側凸状部62は最も奥側の凹部410を切削するが、前記のように先端側凹状部63は最も奥側の凸部420を切削しないため、切れ刃は先端側凸状部62の表面に形成され、先端側凹状部63の表面の少なくとも一部には形成されない。
荒加工用クリスマスカッタ6の先端側凸状部62は最も奥側の凹部410において大荒加工用カッタ1の先端凸状部31が切削した後に残された荒加工用クリスマスカッタ6の切削代8の分を切削する。
大荒加工用カッタ1の先端凸状部31の形状(外形線)は中間凸状部33と元側凸状部34と同様の円柱形状に形成されることもあるが、図面では先端凸状部31による最も奥側の凹部410の切削時にシャンク部2側に隣接する凹状部32の最も径の小さい部分の折損の可能性が低下するよう、シャンク部2側から先端へかけて径が小さくなる円錐台形状、またはそれに類似した回転体形状に形成している。先端凸状部31が円錐台形状等に形成されることで、円柱形状の場合より凹部41における被削材5の切削範囲が抑えられ、回転軸10から先端凸状部31の表面までの距離が小さくなるため、凹状部32の折損の可能性が低下する。
図3−(a)は図1に示す、先端凸状部31と凹状部32が形成された大荒加工用カッタ1を用いて接続溝4の全凹部41と全凸部42を切削した様子を示す。大荒加工用カッタ1の回転軸10は接続溝4の中心軸Oに一致した状態で被削材5を切削し、接続溝4の一部を形成する。
図3−(a)に示すように図1に示す大荒加工用カッタ1が被削材5を切削し終えたとき、接続溝4の凸部42の区間では、仕上げ加工用クリスマスカッタが切削する切削代7を残し、凹状部32と中間移行部35と元側移行部36が凸部42を形成するための被削材5を切削する。凸部42の区間における仕上げ加工用クリスマスカッタが切削する切削代7は図5に示すように中心軸Oを中心とした接続溝4の径方向には実線(大荒加工用カッタ1の外形線)と二点鎖線(仕上げ加工用クリスマスカッタの外形線)の差部分になる。
接続溝4の凹部41の区間では、大荒加工用カッタ1は図3−(b)に示すように荒加工用クリスマスカッタ6が切削する切削代8を残し、先端凸状部31と中間凸状部33と元側凸状部34が凹部41を形成するための被削材5を切削する。図3−(b)中では二点鎖線が切削済みの大荒加工用カッタ1の外形線を、実線が切削中、または切削後の荒加工用クリスマスカッタ6の外形線を示し、破線が仕上げ加工工程後の凹部41と凸部42の表面の位置を示す。凹部41の区間における荒加工用クリスマスカッタ6が切削する切削代8は図5では接続溝4の径方向に実線と破線の差部分になる。
図3−(b)の詳細を図5の左側に示すが、大荒加工用カッタ1は接続溝4の凸部42の位置ではAB、CD、EFの各実線で示す区間を切削し、凹部41の区間ではBC、DE、FGの各実線で示す区間を切削する。図5中、実線が大荒加工用カッタ1の外形線を示す。二点鎖線が仕上げ加工工程後の凹部41と凸部42の表面の位置を示し、仕上げ加工用クリスマスカッタが切削する範囲を示す。凸部42の区間における大荒加工用カッタ1の外形線は中間移行部35と元側移行部36の外形線を指す。
図5に示すように凸部42の区間における大荒加工用カッタ1の外形線は仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代7を残した線上を通り、凸部42の表面に沿った曲線を描く。凹部41における大荒加工用カッタ1の外形線は荒加工用クリスマスカッタ6が切削する切削代8を残した線上を通り、回転軸10に平行な直線を描く。この例では凸部42の区間における大荒加工用カッタ1の外形線は凹部41における外形線に連続し、曲線の曲率も凹部41における外形線から連続的に変化している。
大荒加工用カッタ1による被削材5の切削後、図3−(b)に示すように接続溝4の凹部41の区間では、仕上げ加工用クリスマスカッタが切削する切削代7を残し、図5に示す荒加工用クリスマスカッタ6の各凸状部(62、64、66)が凹部41を形成するための被削材5を切削する。凹部41の区間における仕上げ加工用クリスマスカッタが切削する切削代7は接続溝4の径方向に破線と二点鎖線の差部分になる。
荒加工用クリスマスカッタ6の刃部61にも図3−(b)に実線で示し、図5に破線で示すように軸方向に、接続溝4の複数の凹部41と複数の凸部42に対応し、軸方向の回転軸60から、回転軸60に垂直な方向に最も遠い位置までの距離が深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなる凸状部(62、64、66)と凹状部(63、65、67)が交互に形成される。
荒加工用クリスマスカッタ6の凸状部は図1に示す大荒加工用カッタ1の凸状部30に対応し、軸方向先端側からシャンク部2側へかけ、図5中、区間FGに位置する(先端凸状部31に対応する)先端側凸状部62、区間DEに位置する(中間凸状部33に対応する)中間部凸状部64、区間BCに位置する(元側凸状部34に対応する)シャンク部側凸状部66に区分される。
荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部は同様に図5中、区間EFに位置する(凹状部32に対応する)先端側凹状部63、区間CDに位置する(中間移行部35に対応する)中間部凹状部65、区間ABに位置する(元側移行部36に対応する)シャンク部側凹状部67に区分される。
荒加工用クリスマスカッタ6の外形線は図5中、破線で示す位置を通り、接続溝4の凸部42の位置のAB、CD、EFの区間(シャンク部側凹状部67、中間部凹状部65、先端側凹状部63)では外形線が大荒加工用カッタ1の外形線より回転軸60(10)寄りに位置するため、AB、CD、EFの区間では荒加工用クリスマスカッタ6は被削材5を切削しない。
これに対し、接続溝4の凹部41の位置のBC、DE、FGの区間(シャンク部側凸状部66、中間部凸状部64、先端側凸状部62)では外形線が大荒加工用カッタ1の外形線より回転軸60(10)の反対側(被削材5側)に位置するため、BC、DE、FGの区間では荒加工用クリスマスカッタ6は被削材5を凹部41に沿った形状に、仕上げ加工用クリスマスカッタによる切削代7を残して切削する。
この関係で、前記のように凸状部62、64、66の表面に凹部41(形成のための被削材5)を切削する切れ刃が形成される。切れ刃は前記のように刃部3の軸方向先端からシャンク部2へかけ、軸方向に沿って連続的に形成される切屑排出溝を構成するすくい面の半径方向外周側の縁に凸の稜線等として形成される。
凸部42(形成のための被削材5)の中心軸O方向の多くの範囲は大荒加工用カッタ1の凹状部32、中間移行部35、元側移行部36が仕上げ加工用クリスマスカッタによる切削代7を残して切削するため、荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部63、65、67の表面には切れ刃が形成される必要がない。
図5に示すように荒加工用クリスマスカッタ6の凹状部63、65、67の表面までの回転軸60からの(回転軸60に垂直な方向の)距離は大荒加工工程で切削される接続溝4の凸部42の表面までの、回転軸60からの距離より小さいため、凹状部63、65、67の表面には切れ刃は全く形成されないか、一部にしか形成されない。
「切れ刃が形成されない」とは、上記した切屑排出溝を構成するすくい面の半径方向外周側の縁に凸の稜線等が形成されないようなことを言い、例えば切れ刃になるべき凸の稜線が面取りされるようなことを言う。
荒加工用クリスマスカッタ6による被削材5の切削後、図3−(c)に示すように(a)、(b)に破線で示す外形線を有する、仕上げ加工用クリスマスカッタが接続溝4の中心軸O方向の全長に亘り、被削材5を切削する。仕上げ加工用クリスマスカッタは大荒加工用カッタ1と荒加工用クリスマスカッタ6が切削した後の上記した凸部42と凹部41における(a)、(b)中、破線で示す仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代7を切削し、(c)に示す仕上げ加工工程後の接続溝4を形成する。
図6−(a)〜(c)は図1〜図3、図5に示す大荒加工用カッタ1とは異なる刃部3の形成例を示す。(a)は図1の例における中間凸状部33のシャンク部2寄りの部分から元側移行部36までの区間に、中間凸状部33の径以上の径を有し、シャンク部2側へかけて径が次第に拡大する形状の元側凸状部34を形成し、中間凸状部33と元側凸状部34との間に図1の例における明確な中間移行部35を形成しない場合の例を示す。元側凸状部34の外形線は回転軸10に対して10°程度、傾斜している。
図6−(b)は図1の例における中間移行部35から元側移行部36までの区間を図1の例の状態にしたまま、中間凸状部33の軸方向先端側の部分から中間移行部35までの区間をシャンク部2側へかけて径が次第に拡大する形状に形成した場合の例を示す。(c)は(b)の中間凸状部33の軸方向先端側の部分から元側凸状部34の軸方向中間部までの区間を連続的にシャンク部2側へかけて径が次第に拡大する形状に形成した場合の例を示す。(b)、(c)の例でも元側凸状部34の外形線は回転軸10に対して10°程度、傾斜している。(c)に示す例は図1に示す例における中間移行部35を中間凸状部33が取り込んだ形に相当する。
ここで、従来の大荒加工用クリスマスカッタとして特許文献2の大荒加工用クリスマスカッタと本願発明の大荒加工用カッタ1を用いて同一の被削材を同等の切削条件下で切削したときの、刃部が被削材から受ける抵抗(切削抵抗)の程度を比較する。切削条件は以下の表1の通りである。従来大荒は特許文献2の大荒加工用クリスマスカッタであり、新型大荒1、2が本願発明の大荒加工用カッタ1である。ここでは刃数が2枚の大荒加工用カッタ1と大荒加工用クリスマスカッタを使用したが、刃数は任意である。被削材5にはSNCM439(ニッケルクロムモリブデン鋼)を用いた。
Figure 0006888626
従来大荒と新型大荒1、2とでは図4−(a)と図3−(a)との対比から分かるように最小径が同一寸法でも、外形線(形態)の相違から最大径が相違しているため、厳密には完全に同一の条件下での比較は難しい。しかしながら、新型大荒1、2の回転数nやテーブル送り(速度)を従来大荒より過酷にしたときの抵抗値を比較することで、新型大荒1、2の抵抗(負担)の低さが浮き彫りになると考えられる。表1中の切削速度V(m/min)は外径D(mm)と回転数n(/min)からn・D・π/1000として求められる。刃部が被削材から受ける抵抗の大きさを表2に示す。
Figure 0006888626


表2中、「最大」、「最小」はX方向、Y方向、Z方向(回転軸方向)の各抵抗値の最大値と最小値であり、単位はN(ニュートン)である。「振幅」は「最大」と「最小」の絶対値の合計を示し、この値が大きい程、刃部3にビビリ振動が発生する可能性が高まる。「合力」の「最大」と「最小」はX方向とY方向とZ方向の合計値(X+Y+Z)が最大となる箇所と最小となる箇所の値を示す。
従来大荒と新型大荒1を対比すると、新型大荒1では表1のように従来大荒より回転数nとテーブル送り(速度)をそれぞれ210→300、12→15に増していながらも、表2のようにX方向の抵抗値は8229→6993(85%)、Y方向の抵抗値は9157→7197(78.6%)と共に低下している。合力も7335→6395(87.2%)と低下している。Z方向の抵抗値は832→1059(127.3%)と増加しているものの、回転軸方向(材軸方向)であるため、ビビリ振動への影響は小さいと言える。
同様に従来大荒と新型大荒2を対比すると、新型大荒2では表1のように従来大荒より回転数nとテーブル送り(速度)をそれぞれ210→300、12→17に増していながらも、表2のようにX方向の抵抗値は8229→7625(92.7%)、Y方向の抵抗値は9157→8039(87.8%)と共に低下している。合力も7335→6880(93.8%)と低下している。Z方向の抵抗値は832→1205(144.8%)と増加しているものの、回転軸方向(材軸方向)であるため、ビビリ振動への影響は小さい。
表1、表2の結果から、本願発明の大荒加工用カッタ1を用いて特許文献2の大荒加工用クリスマスカッタと同一の被削材を同等の切削条件下で切削したときに、回転数nとテーブル送りを増しても、ビビリ振動への影響のあるX方向とY方向の切削時の抵抗値が低下し、ビビリ振動が発生する可能性が、図4−(a)に示す特許文献2の大荒加工用クリスマスカッタより低下することが分かる。
この利点は、刃部3が回転軸10と平行な中間凸状部33と元側凸状部34を有し、図4−(a)に示す従来の大荒加工用クリスマスカッタのような凹凸のある立面形状をしないことで、最大径が抑えられる結果として得られると言える。またビビリ振動の低減効果から、被削材に対する本願発明の大荒加工用カッタ1による切削加工効率(能率)が、従来の大荒加工用クリスマスカッタによる切削加工効率より向上することも言える。
1……大荒加工用カッタ、10……回転軸、
2……シャンク部、3……刃部、3a……切れ刃、3b……切屑排出溝、
30……凸状部、31……先端凸状部、32……凹状部、33……中間凸状部、34……元側凸状部、35……中間移行部、36……元側移行部、
4……接続溝、41……凹部、410……最も奥側の凹部、42……凸部、420……最も奥側の凸部、O……中心軸、
5……被削材、
6……荒加工用クリスマスカッタ、60……回転軸、61……刃部、
62……先端側凸状部、63……先端側凹状部、64……中間部凸状部、65……中間部凹状部、66……シャンク部側凸状部、67……シャンク部側凹状部、
7……仕上げ加工用クリスマスカッタの切削代、
8……荒加工用クリスマスカッタの切削代。

Claims (9)

  1. 被削材の深さ方向に複数の凹部と複数の凸部が交互に繰り返して形成され、前記各凹部と前記各凸部の、前記深さ方向を向く中心軸から、この中心軸に垂直な方向に最も遠い位置までの距離が前記深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝を、大荒加工をする大荒加工工程と、それに続いて荒加工をする荒加工工程と、それに続いて仕上げ加工をする仕上げ加工工程を経て切削加工する方法の前記大荒加工工程で使用され、前記接続溝の前記複数の凹部と前記複数の凸部を切削する、軸方向の全長に切れ刃を有する刃部をシャンク部の軸方向先端部側に備え、前記刃部の軸方向に沿って切屑排出溝が形成され、軸方向の回転軸の回りに回転する大荒加工用のカッタであり、
    前記刃部の軸方向先端部を除く前記シャンク部側の区間に、前記深さ方向の最も奥側の前記凹部以外の前記凹部と、最も奥側の前記凸部以外の前記凸部を切削する凸状部が形成され、
    この凸状部が軸方向に先端部寄りの中間凸状部と、前記シャンク部寄りの、前記中間凸状部の径より大きい径を有する元側凸状部とに区分され、
    この中間凸状部と元側凸状部の少なくともいずれか一方の前記凹部に対応した少なくとも一部の区間の外形線は前記回転軸と平行であり、
    前記中間凸状部と前記元側凸状部との間、及び前記元側凸状部と前記シャンク部との間の少なくともいずれか一方の区間に、その一方の区間より前記凸状部の軸方向先端側に位置する部分の径以上の径を有する移行部が形成されていることを特徴とするタービン翼接続溝切削加工用カッタ。
  2. 前記中間凸状部と前記元側凸状部との間に前記中間凸状部の径以上の径を有する中間移行部が形成され、前記元側凸状部と前記シャンク部との間に前記元側凸状部の径以上の径を有する元側移行部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタービン翼接続溝切削加工用カッタ。
  3. 前記中間凸状部と前記元側凸状部のいずれか一方の外形線は軸方向先端側から前記シャンク部側へかけ、前記凸状部の径が拡大する直線、もしくは曲線を描いていることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載のタービン翼接続溝切削加工用カッタ。
  4. 少なくともいずれかの前記移行部の、前記凸部に対応した少なくとも一部の区間の外形線は軸方向先端側から前記シャンク部側へかけ、前記凸状部の径が次第に拡大する曲線を描いていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のタービン翼接続溝切削加工用カッタ。
  5. 前記凸状部の軸方向先端側に連続し、最も奥側の前記凸部を切削する凹状部が形成され、この凹状部の軸方向先端側に連続し、最も奥側の前記凹部を切削する先端凸状部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のタービン翼接続溝切削加工用カッタ。
  6. 前記先端凸状部は前記シャンク部側から軸方向先端側へかけ、径が小さくなる形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のタービン翼接続溝切削加工用カッタ。
  7. 被削材の深さ方向に複数の凹部と複数の凸部が交互に繰り返して形成され、前記各凹部と前記各凸部の、前記深さ方向を向く中心軸から、この中心軸に垂直な方向に最も遠い位置までの距離が前記深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝を切削加工する方法であり、大荒加工をする大荒加工工程と、それに続いて荒加工をする荒加工工程と、それに続いて仕上げ加工をする仕上げ加工工程を経て前記接続溝を切削加工し、
    前記大荒加工工程において、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の大荒加工用カッタを用いて前記接続溝の前記凹部と前記凸部を切削することを特徴とするタービン翼接続溝の切削加工方法。
  8. 前記荒加工工程において、刃部の軸方向に、前記接続溝の前記複数の凹部と前記複数の凸部に対応した凸状部と凹状部が交互に形成され、この凸状部の表面に前記接続溝の前記凹部を切削する切れ刃が形成され、少なくとも一部の前記凹状部の表面の少なくとも一部に切れ刃が形成されていない荒加工用クリスマスカッタを用いて前記接続溝の前記凹部と前記凸部を切削することを特徴とする請求項7に記載のタービン翼接続溝の切削加工方法。
  9. 被削材の深さ方向に複数の凹部と複数の凸部が交互に繰り返して形成され、前記各凹部と前記各凸部の、前記深さ方向を向く中心軸から、この中心軸に垂直な方向に最も遠い位置までの距離が前記深さ方向の奥側から表面側へかけて次第に大きくなるクリスマスツリー状の断面形状をしたタービン翼接続のための接続溝を製造する方法であり、大荒加工をする大荒加工工程と、それに続いて荒加工をする荒加工工程と、それに続いて仕上げ加工をする仕上げ加工工程を経て前記接続溝を製造し、
    前記大荒加工工程において、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の大荒加工用カッタを用いて前記接続溝の前記凹部と前記凸部を切削することを特徴とするタービン翼接続溝の製造方法。
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