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JP6874319B2 - 走路境界監視方法及び走路境界監視装置 - Google Patents

走路境界監視方法及び走路境界監視装置 Download PDF

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JP6874319B2
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Description

本発明は、走路境界監視方法及び走路境界監視装置に関する。
特許文献1には、後輪の通過地点と路肩との位置関係をシミュレーションし、車両が路肩に接触する可能性があると判定されたときに、ドライバに警告する内輪差監視システムが記載されている。
特開2007−328715号公報
走路境界への接近に伴う危険性は、走路境界にある物標との接触時の危険性に応じて異なる。例えば、走路境界にある比較的低い盛り土を車両が踏んだ場合の危険性は比較的低いのに対し、走路境界にある壁面に車両が接触した場合の危険性は比較的高い。
本発明は、走路境界への接近を知らせる条件を、走路境界にある物標との接触時の危険性に応じて設定することを目的とする。
本発明の一態様に係る走路境界監視方法では、車両と走路境界との間の距離に応じて走路境界への接近を警戒すべきか否かを判定するための距離閾値を、走路境界にある物標の高さ又は物標の表面の高さ変化のなだらかさの少なくとも一方に応じて設定する。
本発明によれば、走路境界への接近を知らせる条件を、走路境界にある物標との接触時の危険性に応じて設定できる。
実施形態に係る走路境界監視装置の構成例を示す図である。 コントローラの機能構成例を示すブロック図である。 走路境界の形状の測定方法の説明図である。 路面形状の測定ラインの説明図である。 走路境界の位置の検出方法を説明する模式図である。 走路境界の物標の高さの検出方法の一例を説明する模式図である。 走路境界に高い物標が存在する場合の距離閾値の説明図である。 走路境界に低い物標が存在する場合の距離閾値の説明図である。 走路境界に急峻な物標が存在する場合の距離閾値の説明図である。 走路境界になだらかな物標が存在する場合の距離閾値の説明図である。 表示装置に表示される警戒画面の一例を示す図である。 実施形態に係る走路境界監視方法の一例のフローチャートである。 走路境界の位置の検出方法の一例のフローチャートである。 物標表面の高さ変化のなだらかさの検出方法の一例のフローチャートである。 距離閾値の設定方法の変形例の説明図である。
以下において、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1を参照する。本発明の実施形態に係る走路境界監視装置1は、コントローラ10と、周囲状況センサ群20と、走行状態センサ群30と、表示装置40と、通信装置50と、温度センサ51を備える。コントローラ10と、周囲状況センサ群20と、走行状態センサ群30と、表示装置40と、通信装置50と、温度センサ51とは、有線通信又は無線通信によりデータ、信号又は情報を送受信可能である。
また、走路境界監視装置1を搭載する車両(以下、単に「車両」と表記することがある)は、自動運転車であってもよい。この場合、車両は自動運転走行コントローラ60と、車両制御アクチュエータ群61を備える。コントローラ10は、自動運転走行コントローラ60と有線通信又は無線通信によりデータ、信号又は情報を送受信可能である。
なお、以下の説明では、左側通行の地域で走路境界監視装置1を使用する場合について説明する。右側通行の地域で使用する場合には、以下に記載する「左折」を「右折」に読み替えればよい。
周囲状況センサ群20には、車両の周囲の走路境界の監視に必要な車両周囲の状況の情報を取得するためのセンサが含まれる。周囲状況センサ群20は、カメラ21と、レーザレンジファインダ(LRF:Laser Range-Finder)22と、地図データベース(図において「地図DB」と表記する)23を備える。
カメラ21は、車両の車室内に取り付けられて車両周囲の前方領域を撮影する。特にカメラ21は、車両の前方領域を撮影する。カメラ21は、カメラ21は、撮影された映像信号をコントローラ10及び自動運転走行コントローラ60へ出力する。
LRF22は、車両の車室外に取り付けられる。例えばLRF22は、車両のボンネット、バンパー、ナンバープレート、ヘッドライト、サイドミラー周辺等に取り付けられてよい。LRF22は、距離測定用の出力波であるレーザ光を車両の前方領域に照射し、その反射波(検知波)を検出することで、車両周囲の物標と車両との間の相対位置を示す測距信号を生成する。
ここで、物標とは、例えば、車両が走行する走行路面上の線(車線区分線等)や、路肩の縁石、ガードレール、壁面、盛り土等である。
LRF22は、測距信号をコントローラ10及び自動運転走行コントローラ60へ出力する。
LRF22は、特許請求の範囲に記載の測距センサの一例である。なお、LRF22の代わりにレーダや超音波センサ、ステレオカメラ等を測距センサとして用いてもよい。検知波には、電磁波、音波などがあり、電磁波、音波の周波数、振幅、強度に関わらず、距離を測定できるものであれば、本発明に関する実施形態に適用することができる。
地図データベース23は、地図情報のデータベースである。例えば、カーナビゲーションシステムが備える地図データベースを、地図データベース23として使用してよい。コントローラ10は、車両の現在位置の周囲の状況の情報を地図データベース23から取得する。例えばコントローラ10は、車両周囲の既知の物標の位置、車両の走行路の形状、路曲率、道路種別、停止線等の道路上の白線、車線数等の情報を、周囲の状況の情報として地図データベース23から取得してよい。
走行状態センサ群30には、車両の走行状態を検出するセンサと、運転者により行われた運転操作を検出するセンサとが含まれる。
車両の走行状態を検出するセンサには、車輪速センサ31と、ジャイロセンサ32と、加速度センサ33が含まれる。
運転者により行われた運転操作を検出するセンサには、操舵角センサ34が含まれる。
車輪速センサ31は、車両の車輪の一回転について、予め設定した数の車輪速パルスを発生させる。車輪速センサ31は、発生した車輪速パルスに応じて車両の速度を算出する。車輪速センサ31は、算出した車速の情報をコントローラ10及び自動運転走行コントローラ60へ出力する。
ジャイロセンサ32は、車両のヨーレート(すなわち車体が旋回する方向への回転角の変化速度)を検出し、検出したヨーレートの情報をコントローラ10及び自動運転走行コントローラ60へ出力する。
加速度センサ33は、車両の前後方向の加速度及び車幅方向の加速度を検出し、これらの加速度の情報をコントローラ10及び自動運転走行コントローラ60へ出力する。
操舵角センサ34は、ステアリングホイールを回転可能に指示するステアリングコラムなどに設けられる。操舵角センサ34は、操舵操作子であるステアリングホイールの現在の回転角度(操舵操作量)である現在操舵角を検出する。操舵角センサ34は、検出した操舵角の情報をコントローラ10及び自動運転走行コントローラ60へ出力する。
操舵角センサ34は、操向輪の転舵角をステアリングホイールの操作量の情報として検出してもよい。
以下、周囲状況センサ群20からコントローラ10又は自動運転走行コントローラ60へ出力される情報を、総称して「周囲状況情報」と表記することがある。同様に、走行状態センサ群30からコントローラ10又は自動運転走行コントローラ60へ出力される情報を、総称して「走行状態情報」と表記することがある。
表示装置40は、カーナビゲーションシステムが備えるディスプレイ装置や、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head‐Up Display)などであってよく、車両の車室内に設けられる。コントローラ10は、車両が走路境界へ接近していることを知らせる警戒画面を、表示装置40に表示する。
通信装置50は、無線通信を介して外部の情報処理装置との間でデータ、信号又は情報を送受信する。例えば通信装置50は、路車間通信又は車車間通信を介して地図情報を取得してよい。通信装置50により取得した地図情報は、地図データベース23に格納してよい。例えば、通信装置50は地図情報を定期的に取得して、地図データベース23を更新してよい。なお、車両が実際に走行した走路の情報を、地図情報として地図データベース23に蓄積してもよい。
温度センサ51は、車室外に設けられ外気温を検出する。温度センサ51は、検出した外気温の情報をコントローラ10へ出力する。
自動運転走行コントローラ60は、車両の自動運転制御を行う電子制御ユニットである。自動運転走行コントローラ60は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含む。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
なお、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路で自動運転走行コントローラ60を実現してもよい。例えば、自動運転走行コントローラ60はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
自動運転走行コントローラ60の動作モードは、手動運転モードと自動運転モードとの間で切り替えられる。
自動運転モードにおいて自動運転走行コントローラ60は、周囲状況センサ群20から入力した周囲状況情報と、走行状態センサ群30から入力した走行状態情報とに基づいて、走行する経路を生成し、生成した経路に基づいて、車両制御アクチュエータ群61を駆動して自動的に車両を走行させる。
また、自動運転走行コントローラ60は、現在の動作モードが自動運転モードであるか手動運転モードであるかを示すモード信号をコントローラ10へ出力する。
車両制御アクチュエータ群61は、コントローラ10からの制御信号に応じて、車両のステアリングホイール、アクセル開度及びブレーキ装置を操作して、車両の車両挙動を発生させる。車両制御アクチュエータ群61は、ステアリングアクチュエータ62と、アクセル開度アクチュエータ63と、ブレーキ制御アクチュエータ64を備える。
ステアリングアクチュエータ62は、車両のステアリングの操舵方向及び操舵量を制御する。
アクセル開度アクチュエータ63は、車両のアクセル開度を制御する。
ブレーキ制御アクチュエータ64は、車両のブレーキ装置の制動動作を制御する。
コントローラ10は、車両の周囲の走路境界の監視を行う電子制御ユニットである。コントローラ10は、プロセッサ11と、記憶装置12等の周辺部品とを含む。
プロセッサ11は、例えばCPU、やMPUであってよい。
記憶装置12は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置12は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。
なお、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路でコントローラ10を実現してもよい。例えば、コントローラ10はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ等のプログラマブル・ロジック・デバイス等を有していてもよい。
図2を参照する。コントローラ10は、物標位置検出部70と、自己位置推定部71と、内輪差計算部72と、最接近距離算出部73と、物標高さ算出部74と、なだらかさ算出部75と、距離閾値設定部76と、トリガ生成部77と、警戒表示出力部78を備える。コントローラ10のプロセッサ11は、記憶装置12に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、物標位置検出部70、自己位置推定部71、内輪差計算部72、最接近距離算出部73、物標高さ算出部74、なだらかさ算出部75、距離閾値設定部76、トリガ生成部77、及び警戒表示出力部78の機能を実現する。
物標位置検出部70は、カメラ21の映像信号やLRF22の測距信号により、車両の周囲、特に、車両の周囲に存在する物標を検出する。さらに、物標位置検出部70は、物標と車両との相対位置を検出する。物標と車両との相対位置を検出した物標位置検出部70は、検出した相対位置の情報(以降の説明では、「相対位置信号」と記載する場合がある)を、自己位置推定部71と、最接近距離算出部73と、物標高さ算出部74と、なだらかさ算出部75へ出力する。
物標位置検出部70は、車両の周囲の走路境界にある物標の位置と車両との相対位置を以下の方法により検出してよい。
LRF22が検出した反射波(検知波)により測定される車両と路面との距離の空間的変化(すなわち位置による反射波の変化)は、走路境界にある物標のような段差のあるところで強くなる。物標位置検出部70は、LRF22が検出した反射波(検知波)により測定される車両と路面との距離の空間的変化に基づいて、走路境界にある物標(すなわち走路境界)と車両との相対位置を検出する。
図3A及び図3Bを参照する。参照符号80は走路境界監視装置1を搭載する車両を示し、参照符号81は走路境界を示す。参照符号82はLRF22から照射されるレーザ光を模式的に示す。
LRF22は、走路境界81と交差する測定ライン83に沿ってレーザ光82で路面84を走査する。測定ライン83は、走路境界81と交差していればよく、例えば図3Bに示すように車両80の前後方向と直交する方向に伸びるように設定してよい。LRF22は、車両80の前後方向に測定ライン83を移動させて路面84の3次元形状(3D形状)を測定する。
物標位置検出部70は、測定ライン83に沿った空間周波数成分を、測定ライン83に沿った位置変化に伴う空間的変化として計算する。例えば物標位置検出部70は、測定ライン83に沿った位置でそれぞれ得られた一連の反射波(検知波)の測距信号をウェーブレット変換や短時間フーリエ変換することにより測定ライン83に沿った空間周波数成分を算出する。
ここで、段差(物標)表面の高さ変化が急になるほどより高い周波数の空間周波数成分が検出される。また、検出する空間周波数成分の周波数がより高いほどちょっとした高低差も検出でき、位置検出の分解能も高い。ただしノイズの影響を受けやすい。
一方で、検出する空間周波数成分の周波数がより低いほどなだらかな高低差を検出でき、ノイズにも強いが、位置検出の分解能が低い。
そこで物標位置検出部70は、比較的低い周波数の空間周波数成分の強度が高い位置(すなわち比較的緩慢な空間的変化の位置)を検出し、この検出位置の周囲において比較的高い周波数の空間周波数成分の強度が高い位置(すなわち比較的急峻な空間的変化の位置)を検出する。物標位置検出部70は、周波数を上げながら同様に空間周波数成分の強度が高い位置を繰り返して、最も周波数が高い空間周波数成分の強度が高い位置を走路境界の位置と決定する。
図4を参照する。例えば、物標位置検出部70は、測定ライン83上に第1探索領域R1を設定し、第1探索領域R1内において比較的低い第1周波数f1の周波数成分p1=f(y,f1)を、車両と路面との距離の第1空間的変化として検出する。変数yは測定ライン83上の座標を示す。
次に、物標位置検出部70は、第1探索領域R1よりも狭い第2探索領域R2を第1探索領域R1内に設定する。第2探索領域R2の位置は、第1周波数f1の周波数成分p1に応じて設定される。
例えば物標位置検出部70は、第1周波数f1の周波数成分p1が所定閾値Tp1以上である位置y1に応じて第2探索領域R2を設定してよい。例えば物標位置検出部70は、第2探索領域R2が位置y1を含むように第2探索領域R2を設定してよい。例えば物標位置検出部70は、位置y1が第2探索領域R2の中心となるように第2探索領域R2を設定してよい。
第1周波数f1の周波数成分p1が所定閾値Tp1以上である位置が複数ある場合には、物標位置検出部70は、これらの位置のうち車両80に最も近い位置に応じて第2探索領域R2を設定してよい。
また、物標位置検出部70は、第1周波数f1の周波数成分p1の最大値を検出した位置に応じて第2探索領域R2を設定してもよい。
物標位置検出部70は、第2探索領域R2内において第1周波数f1よりも高い第2周波数f2の周波数成分p2=f(y,f2)を、第1空間的変化よりも急峻な第2空間的変化として検出する。
物標位置検出部70は、第2探索領域R2よりも狭い第3探索領域R3を第2探索領域R2内に設定する。
第3探索領域R3の位置は、第2周波数f2の周波数成分p2に応じて設定される。例えば物標位置検出部70は、第2周波数f2の周波数成分p2が所定閾値Tp2以上である位置y2に応じて第3探索領域R3を設定してよい。
以下同様に、物標位置検出部70は、第3探索領域R3内において第2周波数f2よりも高い第3周波数f3の周波数成分p3=f(y,f3)を検出し、その検出位置y3に基づいて第3探索領域R3よりも狭い次の探索領域を第3探索領域R3内に設定する。
物標位置検出部70は、以上の処理を繰り返して、第n探索領域Rn内において第n周波数fnの周波数成分pn=f(y,fn)を検出し、その検出位置ynを走路境界の位置と決定する。なお、閾値Tpi(i=1,2,…,n)は同じ値でもよく異なる値でもよい。
このように、ノイズに強い低周波数の周波数成分から順に検出して、その検出位置に基づいて探索範囲を徐々に狭めることにより、例えばノイズなどにより発生する局所的な高周波成分87を誤って走路境界の位置と検出することを防止できる。
物標位置検出部70は、以上のように決定した走路境界の物標の位置(すなわち走路境界の位置)の相対位置信号を自己位置推定部71と、最接近距離算出部73と、物標高さ算出部74と、なだらかさ算出部75へ出力する。
なお、各探索領域Riの幅や各周波数fi(i=1,2,…,n)は、それぞれ予め設定された固定の周波数でもよく、動的に設定される可変値でもよい。
例えば、第1探索領域R1内において検出した周波数成分p1の強度の最大値に応じて、第2探索領域R2の幅と第2周波数f2を動的に設定してもよい。
例えば、周波数成分p1の強度の最大値が大きいほどより狭くなるように第2探索領域R2の幅を設定し、より高くなるように第2周波数f2を設定してもよい。周波数成分p1の強度が強いほど検出位置y1のより近くに走路境界がある確度が高い。このため、第2探索領域R2の幅を早く狭めることにより、探索領域の収束を早めることができる。
図2を参照する。自己位置推定部71は、物標位置検出部70が検出した物標及び走路境界の位置と、走行状態センサ群30から出力される走行状態情報と、地図データベース23の地図情報に基づいて、車両の現在位置を推定する。自己位置推定部71は、現在位置の情報を最接近距離算出部73へ出力する。
内輪差計算部72は、車両の最小回転半径、ホイールベース及びトレッド等の車両形状や、前後の車輪のタイヤ径の比などの、予め記憶装置12に格納された車両情報に基づいて車両の内輪差を算出する。内輪差計算部72は、車両の内輪差の情報を最接近距離算出部73へ出力する。
最接近距離算出部73は、自己位置推定部71が推定した現在位置と、走行状態センサ群30から出力される走行状態情報と、地図データベース23の地図情報とに基づいて、車両の移動量と予想軌跡を推定する。
最接近距離算出部73は、予想軌跡と、内輪差計算部72が計算した内輪差の情報、物標位置検出部70が検出した走路境界の位置とに基づいて左折時に走路境界に最も接近したときの車両と走路境界との間の距離である最接近距離を算出する。最接近距離算出部73は、最接近距離の情報をトリガ生成部77へ出力する。
物標高さ算出部74は、物標位置検出部70が検出した走路境界の位置の情報と、LRF22が検出した検知波に基づいて走路境界の物標の高さを検出する。
図5を参照する。走路境界に物標85が存在するとLRF22のレーザ光82を反射する反射面の高さが高くなるため、検知波が示す車両と路面との距離が長さD分だけ短くなる。すなわち、走路境界において発生する検知波が示す距離の空間的変化は、物標85のために長さD分だけ大きくなる。
このため物標高さ算出部74は、LRF22から検知波の測距信号を受信し、検知波が示す距離の空間的変化に基づいて走路境界にある物標85の高さhを検出する。
例えば物標高さ算出部74は、レーザ光82を照射する伏角と、物標85がない場合にこの伏角から予想される検知波と実際の検知波とが示す距離の差Dに基づいて、物標85の高さhを検出してよい。物標高さ算出部74は、物標85の高さhの情報を距離閾値設定部76へ出力する。
図2を参照する。なだらかさ算出部75は、物標位置検出部70が検出した走路境界の位置の情報と、LRF22が検出した検知波に基づいて走路境界の物標の表面の高さ変化のなだらかさを検出する。
なだらかさ算出部75は、LRF22から検知波の測距信号を受信し、複数の周波数(例えば、上記のf1、f2、…、fn)毎に検知波が示す距離の空間周波数成分を算出する。
物標が壁面等である場合のように物標表面の高さ変化が急峻な場合には、高い周波数の成分のみの強度が高い。一方で、物標が盛り土等である場合のように物標表面の高さ変化がなだらかな場合には、比較的広い周波数の幅において空間周波数成分が強くなる。
そこで、なだらかさ算出部75は、閾値以上の周波数成分が検出される周波数が連続する周波数幅Wfを検出する。
例えば、なだらかさ算出部75は、周波数fi(i=1,2,…,n)のうち、周波数成分piが閾値Tgi以上となる周波数を抽出する。
なお、閾値Tgi(i=1,2,…,n)は同じ値でもよく異なる値でもよい。また、閾値Tgiは、上述の閾値Tpiと同じ値でもよく異なる値でもよい。
また、なだらかさ算出部75は、図4を参照して説明した物標位置検出部70による第1探索領域R1、第2探索領域R2、…第n探索領域Rnの設定方法と同様に、閾値Tgi以上の周波数成分piを探索する領域を設定してもよい。
なだらかさ算出部75は、閾値Tgi以上の周波数成分piを検出した周波数が連続する周波数幅Wfを検出する。閾値Tgi以上の周波数成分piを検出した周波数が連続する周波数範囲が複数ある場合には、そのうち最も広いものを検出してよい。
例えば、周波数f2〜f3、f6、f9〜f12でそれぞれ閾値Tgi以上の周波数成分piを検出した場合、最も広い周波数幅(f12−f9)を周波数幅Wfとして検出する。
なだらかさ算出部75は、周波数幅Wfに応じて物標の表面の高さ変化のなだらかさを判定する。例えば、周波数幅Wfが長いほど物標の表面の高さ変化のなだらかであると判定する。例えば、なだらかさ算出部75は、周波数幅Wfが閾値Twより大きい場合には、物標の表面の高さ変化が比較的なだらかであると判定する。周波数幅Wfが閾値Tw以下の場合には、物標の表面の高さ変化が比較的急峻であると判定する。
距離閾値設定部76は、車両と走路境界との間の距離に応じて走路境界への接近を警戒すべきか否かを判定するための距離閾値Tdを設定する。
距離閾値設定部76は、物標高さ算出部74が算出した物標の高さ、又はなだらかさ算出部75が算出した物標の表面の高さ変化のなだらかさの少なくとも一方に応じて距離閾値Tdを設定する。
例えば、距離閾値設定部76は、走路境界の物標が高いほどより大きな距離閾値Tdを設定する。
図6A及び図6Bを参照する。図6Aの走路境界81の物標85の高さh1は、図6Bの走路境界81の物標85の高さh2より高く、図6Aの距離閾値Td1は、図6Bの距離閾値Td2よりも大きい。
より高い物標ほど接触時の危険性が高いため、走路境界に高い物標がある場所で左折する場合には距離閾値Td1を大きく設定し、車両と走路境界との距離が比較的長い時点で走路境界への警戒を開始させることで、危険性を低下させることができる。
一方で、比較的低い物標があっても接触時の危険性が低く、状況によっては車両が踏んでも差し支えない。このため、車両と走路境界との距離がある程度短くなっても警戒を開始しないことにより、運転の自由度を上げて運転者の負担を軽減できる。
例えば、距離閾値設定部76は、走路境界の物標の高さ変化が急峻であるほどより大きな距離閾値Tdを設定する。
図7A及び図7Bを参照する。図7Aの走路境界81の物標85の表面の高さ変化は、図6Bの走路境界81の物標85の高さ変化よりも急峻であり、図7Aの距離閾値Td1は、図7Bの距離閾値Td2よりも大きい。
物標表面の高さ変化が急峻なほど接触時の危険性が高い。このため、走路境界に急峻な物標がある場所で左折する場合には距離閾値Td1を大きく設定し、車両と走路境界との距離が比較的長い時点で走路境界への警戒を開始させることで、危険性を低下させることができる。
一方で、表面の高さ変化がなだらかな物標があっても接触時の危険性が低く、状況によっては車両が踏んでも差し支えない。よって、車両と走路境界との距離がある程度短くなっても警戒を開始しないことにより、運転の自由度を上げて運転者の負担を軽減できる。
距離閾値設定部76は、距離閾値Tdをトリガ生成部77へ出力する。
図2を参照する。トリガ生成部77は、最接近距離算出部73が算出した最接近距離が、距離閾値設定部76が設定した距離閾値Tdより小さいか否かを判定する。トリガ生成部77は、最接近距離が距離閾値Tdより小さい場合には、走路境界への接近の警戒を促す警戒画面を表示装置40へ表示させる警戒表示トリガを生成する。トリガ生成部77は、生成した警戒表示トリガを警戒表示出力部78へ出力する。
なお、トリガ生成部77は、車両の現在の動作モードが自動運転モードであるか手動運転モードであるかを示すモード信号を自動運転走行コントローラ60から受信してよい。車両が自動運転モードである場合には警戒画面の必要がないため、トリガ生成部77は、警戒表示トリガの生成を禁止してよい。
警戒表示出力部78は、警戒表示トリガを受信すると、警戒画面を表示装置40へ表示する。
図8に、警戒画面の一例を示す。警戒画面90には、車両80及び走路境界81と、それぞれ左後輪、左前輪、右後輪及び右前輪の走行軌跡91〜94を表示してよい。警戒画面を表示することにより、車両と走路境界との間の距離を警戒すべきであることを運転者に知らせることができる。また、走路境界81と左後輪の走行軌跡91を表示することにより、走路境界81への接近の程度を運転者に知らせることができる。
(走路境界監視方法)
次に、実施形態に係る走路境界監視方法の一例について説明する。
図9を参照する。ステップS1においてLRF22は、測定ライン83に沿ってレーザ光82で路面84を走査することにより路面84の3次元形状を測定する。
ステップS2において物標位置検出部70は、LRF22の検知波が示す車両と路面との距離の空間的変化に基づいて、走路境界の位置を検出する。物標位置検出部70による走路境界の位置の検出方法は、図10を参照して後述する。
ステップS3において物標高さ算出部74は、検知波が示す距離の空間的変化に基づいて走路境界にある物標の高さを検出する。
ステップS4においてなだらかさ算出部75は、検知波が示す距離の空間的変化に基づいて走路境界にある物標の表面の高さ変化のなだらかさを検出する。なだらかさ算出部75によるなだらかさの検出方法は、図11を参照して後述する。
ステップS5において距離閾値設定部76は、物標高さ算出部74が算出した物標の高さ、又はなだらかさ算出部75が算出した物標の表面の高さ変化のなだらかさの少なくとも一方に応じて距離閾値Tdを設定する。例えば物標高さ算出部74は、走路境界の物標が高いほどより大きな距離閾値Tdを設定する。また例えば物標高さ算出部74は、走路境界の物標の高さ変化が急峻であるほどより大きな距離閾値Tdを設定する。
ステップS6においてトリガ生成部77は、最接近距離算出部73が算出した最接近距離が、距離閾値Tdより小さいか否かを判定する。最接近距離が距離閾値Tdより小さい場合(ステップS6:Y)に処理はステップS7へ進む。最接近距離が距離閾値Td以上の場合(ステップS6:N)に処理は終了する。これにより警戒表示トリガの生成が禁止される。
ステップS7にて警戒表示出力部78は、警戒画面90を表示装置40へ表示する。
(走路境界の位置の検出方法)
次に、物標位置検出部70による走路境界の位置の検出方法を説明する。
図10を参照する。ステップS10において物標位置検出部70は、測定ライン83に沿った空間周波数成分を算出する。
ステップS11において物標位置検出部70は、変数iの値を1に初期化し、ステップS12において測定ライン83上に第1探索領域R1を設定する。
ステップS13において物標位置検出部70は、第i周波数fiの周波数成分pi=f(y,fi)が所定閾値Tpi以上である位置yiを検出する。
ステップS14において物標位置検出部70は、変数iをインクリメントする。
ステップS15において物標位置検出部70は、変数iが定数nより大きくなったか否かを判定する。変数iが定数n以下の場合(ステップS15:N)に処理はステップS16へ進む。変数iが定数nより大きくなった場合(ステップS15:Y)に処理はステップS17へ進む。
ステップS16において物標位置検出部70は、ステップS13において検出した位置y(i−1)に応じて第i探索領域Riを設定する。その後、処理はステップS13へ戻る。これにより、変数iが定数nに至るまで変数iを1ずつ増加させながら、第i周波数成分についてステップS13〜S16を繰り返す。
ステップS17において物標位置検出部70は、第n周波数fnの周波数成分pn=f(y,fn)が所定閾値Tpn以上である位置ynを走路境界の位置として決定する。その後に処理は終了する。
なお、ここではステップS13〜S16のループをn回繰り返す例を示したが、所定閾値Tpi以上である周波数成分pi=f(y,fi)が検出できなくなるまでループを繰り返してもよい。所定閾値Tpi以上である周波数成分pi=f(y,fi)が検出できなった時点でループを終了し、所定閾値Tp(i−1)以上である周波数成分p(i−1)=f(y,f(i−1))の検出位置を走路境界の位置として決定してもよい。
(走路境界の物標の表面の高さ変化のなだらかさの検出方法)
次に、なだらかさ算出部75による、走路境界の物標の表面の高さ変化のなだらかさの検出方法を説明する。
図11を参照する。ステップS20においてなだらかさ算出部75は、走路境界の周囲の空間周波数成分を算出する。
ステップS21においてなだらかさ算出部75は、閾値Tgi以上の周波数成分pi=f(y,fi)を検出した周波数を抽出する。
ステップS22においてなだらかさ算出部75は、閾値Tgi以上の周波数成分piを検出した周波数が連続する周波数幅Wfを検出する。
ステップS23においてなだらかさ算出部75は、周波数幅Wfが閾値Twより大きいか否かを判定する。周波数幅Wfが閾値Twより大きい場合(ステップS23:Y)に処理はステップS24へ進む。周波数幅Wfが閾値Tw以下の場合(ステップS23:N)に処理はステップS25へ進む。
ステップS24においてなだらかさ算出部75は、走路境界の物標の表面の高さ変化が比較的なだらかであると判定する。すなわち、走路境界が比較的なだらかであると判定する。その後に処理は終了する。
ステップS25においてなだらかさ算出部75は、走路境界の物標の表面の高さ変化が比較的急峻であると判定する。すなわち、走路境界が比較的急峻であると判定する。その後に処理は終了する。
(実施形態の効果)
(1)LRF22は、車両に搭載されたもので、車両の周囲の路面へ向けて距離測定用の出力波を照射し、その反射波(検知波)を検出しすることにより車両と路面との距離を測定する。
物標高さ算出部74は、車両と路面との距離の空間的変化に基づいて、走路境界にある物標の高さを検出する。なだらかさ算出部75は、車両と路面との距離の空間的変化に基づいて、走路境界にある物標の表面の高さ変化のなだらかさを検出する。
距離閾値設定部76は、車両と走路境界との間の距離に応じて走路境界への接近を警戒すべきか否かを判定するための距離閾値Tdを、走路境界にある物標の高さ又は物標の表面の高さ変化のなだらかさの少なくとも一方に応じて設定する。
これにより、接触時の危険性が高い物標が走路境界にある場所で左折する場合には、車両と走路境界との距離が比較的長い時点で走路境界への警戒を開始させ、危険性を低下させることができる。一方で接触時の危険性が低い物標が走路境界にある場所で左折する場合には、車両と走路境界との距離がある程度短くなっても警戒を開始しないことにより、運転の自由度を上げて運転者の負担を軽減できる。
(2)車両と走路境界との間の最接近距離が距離閾値Td未満になる予想される場合に、トリガ生成部77は警戒表示を発生させる警戒表示トリガを生成する。車両の自動運転時においてトリガ生成部77は警戒表示トリガの生成を禁止する。これによって、車両の自動運転時に不要な警戒表示を禁止することができる。
(3)物標位置検出部70は、出力波であるLRF22のレーザ光が照射される第1探索領域R1を設定し、第1探索領域R1内において車両と路面との距離の第1空間的変化を検出する。物標位置検出部70は、第1空間的変化に応じて第1探索領域R1よりも狭い第2探索領域R2を第1探索領域R1内に設定し、第2探索領域R2内において第1空間的変化よりも急峻な第2空間的変化を検出する。物標位置検出部70は、第2空間的変化に基づいて走路境界の位置を検出する。
これにより、第1空間的変化よりも急峻な第2空間的変化の検出結果に応じて走路境界の位置を検出することにより位置検出の分解能を高めることができる。
また、比較的急峻な第2空間的変化は、比較的緩やかな第1空間的変化よりも空間周波数が高くノイズにより発生しやすい。このため、ノイズの影響を受けにくい第1空間的変化の検出結果に応じて第2空間的変化を探索する第2探索領域R2を制限することにより、ノイズなどにより発生する局所的な第2空間的変化を誤って走路境界の位置と検出することを防止できる。
(4)物標位置検出部70は、第1空間的変化の変化量が所定閾値以上である位置に応じて、第2探索領域R2を設定してよい。第1空間的変化の変化量が大きいほど走路境界の物標による変化である存在する可能性が高い。このため、走路境界が存在する可能性が高い範囲に第2探索領域R2を設定できる。
(5)物標位置検出部70は、第1空間的変化の変化量の最大値を検出した位置に応じて、第2探索領域R2を設定してよい。これにより、走路境界が存在する可能性が最も高い範囲に第2探索領域R2を設定できる。
(6)物標位置検出部70は、第1空間的変化の変化量が所定閾値以上である複数位置のうち車両に最も近い位置に応じて、第2探索領域R2を設定してもよい。これにより、走路境界の位置検出を誤っても、誤検出した位置が実際の位置よりも遠くなることを防止できるので、警戒表示の遅れを防止することができる。
(7)物標位置検出部70は、第1周波数の周波数成分の強度を第1空間的変化として検出し、第1周波数よりも高い第2周波数の周波数成分の強度を第2空間的変化として検出する。
第1周波数の周波数成分よりも周波数が高い第2周波数の周波数成分に応じて走路境界の位置を検出することにより位置検出の分解能を高めることができる。
また、比較的高い第2周波数の周波数成分は、比較的低い第1周波数の周波数成分よりもノイズの影響を受けやすい。ノイズの影響を受けにくい第1周波数の周波数成分の検出結果に応じて第2周波数の周波数成分を探索する第2探索領域R2を制限することにより、ノイズなどにより発生する局所的な第2周波数の周波数成分を誤って走路境界の位置と検出することを防止できる。
(8)物標位置検出部70は、第1周波数の周波数成分の強度の最大値を検出した位置に応じて第2探索領域R2を設定し、第1周波数の周波数成分の強度の最大値に応じて第2探索領域R2の幅を設定してよい。
第1周波数の周波数成分の強度が強いほど検出位置のより近くに走路境界がある確度が高い。第1周波数の周波数成分の強度の最大値に応じて第2探索領域R2の幅を狭める速度を制御することにより、探索領域の収束を早めることができる。
(9)なだらかさ算出部75は、路面と車両との距離の空間的変化として周波数成分を算出する。なだらかさ算出部75は、閾値以上の周波数成分が検出される周波数が連続する周波数幅Wfに応じて物標の表面の高さ変化のなだらかさを検出する。これにより、物標の表面の高さ変化のなだらかさを検出することが可能となり、物標の表面の高さ変化のなだらかさに応じて距離閾値Tdを設定することが可能となる。
(変形例)
続いて、実施形態の変形例を説明する。
(1)トリガ生成部77は、最接近距離が距離閾値Tdより小さいか否かの判定結果を自動運転走行コントローラ60へ出力してもよい。最接近距離が距離閾値Tdより小さい場合に自動運転走行コントローラ60は、車両が走路境界と接触する可能性を低減する車両挙動が発生するように、車両制御アクチュエータ群61を駆動してよい。例えば、自動運転走行コントローラ60は、車両が走路境界から遠ざかるようにステアリングアクチュエータ62を駆動してよい。また、例えば自動運転走行コントローラ60は、車両が減速又は停止するようにアクセル開度アクチュエータ63又はブレーキ制御アクチュエータ64のすくなくとも一方を駆動してよい。
(2)大きな内輪差を生じる車両の場合、最接近距離算出部73が算出する最接近距離の誤差も大きくなる。このため、距離閾値設定部76は、物標の高さや高さ変化のなだらかさに加えて、車両の車両形状、及び車両の前後の車輪のタイヤ径の比に基づいて、距離閾値Tdを設定してよい。例えば距離閾値設定部76は、より大きな内輪差を生じる構造の車両ほどより早期に警戒画面が表示されるように、より大きな距離閾値Tdを設定してよい。例えば、車両のホイールベース、トレッド、タイヤ径の比が大きいほど、より大きな距離閾値Tdを設定してよい。
(3)物標の幅が太いほど、接触時の危険性が大きくなる。また、車両の前後の車輪のタイヤ幅の比が小さく後輪のタイヤ幅が細いほど、内輪差のために走路境界の物標に接触したときのダメージが大きくなり接触時の危険性が大きくなるおそれがある。
このため、距離閾値設定部76は、物標の高さや高さ変化のなだらかさに加えて、物標の幅、及び車両の前後の車輪のタイヤ幅の比に基づいて距離閾値を設定してよい。例えば、距離閾値設定部76は、物標の幅が太いほど、またタイヤ幅の比が小さいほど大きな距離閾値Tdを設定してよい。
物標位置検出部70は、例えば走路境界で発生した測距信号の空間周波数成分の周波数の高さに基づいて物標の幅を検出してもよい。
距離閾値設定部76は、カメラ21の撮影画像から物標の幅を検出してもよい。
(4)走路境界の物標の近くに雪塊がある場合には、この雪塊も回避し易いように早期に警戒を促すのが望ましい。そこでコントローラ10は、カメラ21の撮影画像、若しくは車両に搭載された温度センサ51の検知信号の少なくともいずれかに基づき、走路境界に雪塊があるか否かを推定してよい。
または、気象情報や、雪塊の位置などを記憶した地図情報を通信装置50から受信し、これらの情報と車両の現在位置とに基づき走路境界に雪塊があるか否かを推定してよい。
距離閾値設定部76は、物標の高さや高さ変化のなだらかさに加えて、車両の車両形状、車両の前後の車輪のタイヤ径の比、及び雪塊の有無に基づいて距離閾値を設定してよい。例えば距離閾値設定部76は、雪塊がないと推定した場合に比べて雪塊があると推定した場合により大きな距離閾値Tdを設定してよい。
(5)図12を参照する。車両80が左折する場合には、後方の他車両100が車両80の右側を通過できるように道路の左側に車両80を寄せるのが好ましい。そこで、距離閾値設定部76は、他車両100が車両80の右側を通過できるように道路の左側に車両80を寄せても警戒画面が表示されないように距離閾値Tdを補正してよい。
右側通行の地域では、車両80の右折時に他車両100が車両80の左側を通過できるように道路の右側に車両80を寄せても警戒画面が表示されないように距離閾値Tdを補正してよい。
例えば、距離閾値設定部76は、距離閾値Td、他車両100の幅Wc2、及び車両の幅Wc1の合計が走行路の幅Wrを超えないように、距離閾値Tdを補正してよい。
走行路の幅Wrと、後方の他車両100の幅Wc2は、例えばカメラ21の撮影画像により検出してよい。
(6)なだらかさ算出部75は、走路境界の物標の表面の高さ変化のなだらかさを示す値として、周波数幅Wf自体を出力してもよい。距離閾値設定部76は、周波数幅Wfの逆数と定数との積に応じて距離閾値Tdを設定してよい。
例えば、縁石の幅を15cm、盛り土の幅を150cmと仮定すると、縁石により発生する空間周波数は盛り土の周波数の約10倍と見積もることができる。
そして、縁石の空間周波数から盛り土の空間周波数を引いた周波数幅を正規化してWfとし、道路の幅と周波数幅Wfの逆数との積を距離閾値Tdとしてもよい。
本発明は、ここで記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…走路境界監視装置、10…コントローラ、11…プロセッサ、12…記憶装置、20…周囲状況センサ群、21…カメラ、22…LRF、23…地図データベース、30…走行状態センサ群、31…車輪速センサ、32…ジャイロセンサ、33…加速度センサ、34…操舵角センサ、40…表示装置、50…通信装置、51…温度センサ、60…自動運転走行コントローラ、61…車両制御アクチュエータ群、62…ステアリングアクチュエータ、63…アクセル開度アクチュエータ、64…ブレーキ制御アクチュエータ、70…物標位置検出部、71…自己位置推定部、72…内輪差計算部、73…最接近距離算出部、74…物標高さ算出部、75…なだらかさ算出部、76…距離閾値設定部、77…トリガ生成部、78…警戒表示出力部、80…車両、81…走路境界、83…測定ライン、84…路面、85…物標、90…警戒画面、100…他車両

Claims (15)

  1. 車両に搭載された測距センサにより前記車両の周囲の路面と前記車両との距離を検出し、
    前記距離の空間的変化に基づいて、走路境界にある物標の高さ又は前記物標の高さ変化のなだらかさの少なくとも一方を検出し、
    前記車両と走路境界との間の距離に応じて走路境界への接近を警戒すべきか否かを判定するための距離閾値を、前記高さが低い場合よりも高い場合により大きな値に設定し、又は前記物標の高さ変化がなだらかな場合よりも急峻である場合により大きな値に設定する、
    ことを特徴とする走路境界監視方法。
  2. 前記物標の前記高さ、前記車両の車両形状、及び前記車両の前後の車輪のタイヤ径の比に基づいて、前記距離閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の走路境界監視方法。
  3. 前記空間的変化に基づいて前記物標の幅を検出し、
    前記物標の幅、及び前記車両の前後の車輪のタイヤ幅の比に基づいて、前記距離閾値を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の走路境界監視方法。
  4. 前記車両に搭載されたカメラの撮影画像、前記車両に搭載された温度センサの検知信号、前記車両の現在位置と地図情報、若しくは気象情報の少なくともいずれかに基づいて、走路境界に雪塊があるか否かを推定し、
    雪塊の有無に基づいて前記距離閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の走路境界監視方法。
  5. 前記車両の走行路の幅と、前記車両の後方の他車両の幅と、を検出し、
    前記距離閾値、前記他車両の幅、及び前記車両の幅の合計が、前記走行路の幅を超えないように、前記距離閾値を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の走路境界監視方法。
  6. 前記車両と前記走路境界との間の距離が前記距離閾値未満になると、警戒表示を発生させ、
    前記車両の自動運転時において前記警戒表示を禁止する、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の走路境界監視方法。
  7. 路面上において、前記測距センサで前記路面と前記車両との距離を検出する第1探索領域を設定し、
    前記第1探索領域内において前記路面と前記車両との距離の第1空間的変化を検出し、
    前記第1空間的変化に応じて前記第1探索領域よりも狭い第2探索領域を前記第1探索領域内に設定し、
    前記第2探索領域内において前記第1空間的変化よりも急峻な第2空間的変化を検出し、
    前記第2空間的変化に基づいて走路境界の位置を検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の走路境界監視方法。
  8. 前記第1空間的変化の変化量が所定閾値以上である位置に応じて、前記第2探索領域を設定することを特徴とする請求項7に記載の走路境界監視方法。
  9. 前記第1空間的変化の変化量が所定閾値以上である複数位置のうち前記車両に最も近い位置に応じて、前記第2探索領域を設定することを特徴とする請求項7に記載の走路境界
    監視方法。
  10. 前記第1空間的変化の変化量の最大値を検出した位置に応じて、前記第2探索領域を設定することを特徴とする請求項7に記載の走路境界監視方法。
  11. 前記第1空間的変化は、第1周波数の周波数成分の強度であり、
    前記第2空間的変化は、前記第1周波数よりも高い第2周波数の周波数成分の強度である、
    ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の走路境界監視方法。
  12. 前記第1周波数の周波数成分の強度の最大値を検出した位置に応じて、前記第2探索領域を設定し、
    前記第1周波数の周波数成分の強度の最大値に応じて前記第2探索領域の幅を設定する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の走路境界監視方法。
  13. 前記空間的変化として周波数成分を算出し、
    閾値以上の周波数成分が検出される周波数が連続する周波数幅に応じて前記物標の高さ変化のなだらかさを検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の走路境界監視方法。
  14. 車両に搭載され、前記車両の周囲の路面と前記車両との距離を検出する測距センサと、
    前記車両と走路境界との間の距離に応じて走路境界への接近を警戒すべきか否かを判定するための距離閾値を、前記測距センサの検出信号に応じて設定するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、前記測距センサにより検出された前記路面と前記車両との距離の空間的変化に基づいて、走路境界にある物標の高さ又は前記物標の高さ変化のなだらかさの少なくとも一方を検出し、
    前記距離閾値を、前記高さが低い場合よりも高い場合により大きな値に設定し、又は前記物標の高さ変化がなだらかな場合よりも急峻である場合により大きな値に設定する、
    ことを特徴とする走路境界監視装置。
  15. 前記コントローラは、
    路面上において、前記測距センサで前記路面と前記車両との距離を検出する第1探索領域を設定し、
    前記第1探索領域内において前記路面と前記車両との距離の第1空間的変化を検出し、
    前記第1空間的変化に応じて前記第1探索領域よりも狭い第2探索領域を前記第1探索領域内に設定し、
    前記第2探索領域内において前記第1空間的変化よりも急峻な第2空間的変化を検出し、
    前記第2空間的変化に基づいて走路境界の位置を検出する、
    ことを特徴とする請求項14に記載の走路境界監視装置。
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