JP6860354B2 - 建物構造 - Google Patents
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Description
この技術では、柱と梁を、直方体状の柱梁接合金物や柱接合金物、梁接合金物等の仕口部材によって接合している。また、四角筒状の柱および梁は、当該柱および梁における四隅にそれぞれ配置された木質の角材と、隣り合う角材間に配置されて、これら角材同士を連結する2枚重ねで4セットの木質の建築用パネルとを備えて構成されている。そして、このような四角筒状の柱および梁と、各接合金物と、を採用することによって比較的規模の大きい木造建物を構築することができる。
前記柱3(3A,3B,3C)は、上下階間に亘って設けられた軸材4と、当該軸材4に沿って固定された中空状の複数の建築用パネル5と、を主体として構成されており、
前記複数の建築用パネル5は、前記軸材4の長さ方向に沿って上下に重ねられ、下方の前記建築用パネル5の上端面に、上方の前記建築用パネル5の下端面が接した状態となっており、
前記軸材4は、中空状ではない芯のある角材であり、当該軸材4には、前記水平構造体を支持するための支持金物11,21が固定されており、
前記支持金物11,21は、前記軸材4に固定される板状の固定部12と、前記水平構造体が載置される被載置部13と、前記被載置部13に前記水平構造体が載置された状態において前記水平構造体に設けられた係合部が係合する被係合部14と、を備え、前記固定部12が、前記柱3のうち前記軸材4の側面における任意の高さ位置に対してボルト固定されており、
前記水平構造体は、前記支持金物11を介して前記柱3のうち前記軸材4に対して取り付けられており、
前記被係合部14は、前記固定部12から前記被載置部13にかけて設けられて、これら固定部12と被載置部13とを連結する板状部であり、
前記係合部は、前記水平構造体の長さ方向側端部に設けられて前記被係合部14が挿入されるスリット9aと、前記水平構造体の長さ方向側端部と前記スリット9aに挿入された前記被係合部14とを貫通するドリフトピン16と、を有しており、
前記支持金物11は、前記スリット9aに前記被係合部14が挿入される分の隙間を確保しながら設けられる板状のセット金物15を更に備え、
前記セット金物15は、前記被係合部14に対してボルト・ナットで接合固定されており、
前記ドリフトピン16は、前記水平構造体の長さ方向側端部及び前記被係合部14と共に前記セット金物15も貫通することを特徴とする。
な建物や、中高層建築物における上層階部分を構築する上で最適である。
また、軸材4には、水平構造体を支持するための支持金物11が固定されており、水平構造体は、支持金物11を介して軸材4に取り付けられているので、軸材4が上下階で途切れることがない状態で、水平構造体を軸材4に取り付けることができる。そのため、上下階間に亘って設けられた軸材4によって、建物躯体1の上下階を構造的に一体化できるので、建物躯体1の耐力を向上させることができる。
前記水平構造体の下面には、前記被載置部13が合致する凹部(凹部9b、凹部82)が形成されており、
前記凹部に前記被載置部13が合致した状態において、前記水平構造体の下面と前記被載置部13の下面とが面一になっていることを特徴とする。
前記柱3(3A,3B,3C)は、上下階間に亘って設けられた軸材4と、当該軸材4に沿って固定された中空状の複数の建築用パネル5と、を主体として構成されており、
前記複数の建築用パネル5は、前記軸材4の長さ方向に沿って上下に重ねられ、下方の前記建築用パネル5の上端面に、上方の前記建築用パネル5の下端面が接した状態となっており、
前記軸材4は、中空状ではない芯のある角材であり、当該軸材4には、前記水平構造体を支持するための支持金物11,21が固定されており、
前記支持金物11,21は、前記軸材4に固定される固定部12を備え、当該固定部12が、前記柱3のうち前記軸材4の側面における任意の高さ位置に対して、前記軸材4の側面よりも側方に突出した状態でボルト固定されており、
前記水平構造体は、前記支持金物11を介して前記柱3のうち前記軸材4に対して取り付けられており、
前記水平構造体(梁80)のうち前記軸材4側面には、前記支持金物21よりも上方に位置して前記軸材4側に突出し、かつ、前記水平構造体を、前記支持金物21を介して前記軸材4に取り付けた状態において前記軸材4に接する突出部83が設けられていることを特徴とする。
また、軸材4には、水平構造体を支持するための支持金物11が固定されており、水平構造体は、支持金物11を介して軸材4に取り付けられているので、軸材4が上下階で途切れることがない状態で、水平構造体を軸材4に取り付けることができる。そのため、上下階間に亘って設けられた軸材4によって、建物躯体1の上下階を構造的に一体化できるので、建物躯体1の耐力を向上させることができる。
また、突出部83によって、柱3と水平構造体(梁80)とが直接的に繋がった状態となるので、柱3と水平構造体との接合部分にかかる力を効果的に分散することができる。
柱3は、建物躯体1の四隅と、これら四隅の柱3,3の中間に位置するようにして基礎2の上面に立設されており、梁8は、建物躯体1の二階が構築される高さ位置と、屋根が構築される高さ位置において隣り合う柱3,3間に架け渡されて設けられている。これによって、建物躯体1は、柱3と梁8からなる門型フレームによって構成された状態となっている。なお、建物躯体1は、図1に示すように、X方向に沿った門型フレームのスパンが長く、Y方向に沿った門型フレームのスパンが短い。
また、軸材4は、下端面から突出するとともに柱脚金物6との連結に用いられる連結ボルト4aと、下端面に設けられて当該下端面を補強する金属製の補強キャップ4bと、を有する。
また、柱3を形成するに当たって、この建築用パネル5は複数用いられており、これら複数の建築用パネル5が、軸材4の長さ方向に沿って上下に重ねられた状態で、軸材4に固定されている。
そして、本実施形態においては、上下二枚の建築用パネル5が、隣り合う軸材4,4間に積み重ねられるようにして設けられて、これら隣り合う軸材4,4同士を連結している。つまり、本実施形態における柱3は、四隅の軸材4と、柱3の四側面に設けられた上下二枚の建築用パネル5とによって、その本体部分(柱として主要な部分)が形成された状態となっている。
この柱脚金物6は、図4に示すように、前後左右に離間して配置された四つの箱形金物6aと、これら箱形金物6aどうしを連結する四つの連結部材6bとを備えて枠状に形成されている。
筒部材60の一つの側面には矩形状の開口部62が形成されている。また、上の板部材61の略中央部には貫通孔63が一つ形成されており、下の板部材61の略中央部にも貫通孔64が形成されている。
上フランジ66の上面と、箱形金物6aにおける上の板部材61の上面は面一となっており、下フランジ67の下面と、箱形金物6aにおける下の板部材61の下面は面一となっている。
上フランジ66には、その長さ方向に間隔を空けて複数のビス孔が形成されており、当該上フランジ66に当接する柱3における建築用パネル5の下端面にビスを打ち込んで固定できるようになっている。そのため、下フランジ67は、ウェブ65からの突出寸法が、上フランジ66よりも短く設定されており、ビスを打ち込みやすくなっている。
さらに、柱3の建築用パネル5の下端面が連結部材6bの上フランジ66の上面に接着剤を介して当接されたうえで、この上フランジ66に形成された多数の孔からビスが建築用パネル5の下端面にねじ込まれる。
このようにして、軸材4の下端面と建築用パネル5の下端面とがそれぞれ箱形金物6aの上面と上フランジ66の上面(接合面)に接合され、これによって、柱3の下端面が柱脚金物6の上面に接合されている。
このようにして、柱3の下端面が柱脚金物6を介して基礎2の上面に接合されている。換言すれば、このようにして基礎2上に柱3を立設することができる。
なお、基礎2上に柱3を立設する際における、連結ボルト4aにナットを螺合する作業や、アンカーボルト2aにナットを螺合する作業は、箱形金物6aに形成された開口部62を利用して行われる。
この柱頭金物7は、金属製のプレートが四角枠状に形成されたものであり、その四つ角が、柱3における四隅の軸材4に対応し、四つ角間の辺が、柱3における建築用パネル5に対応している。そして、この柱頭金物7には複数のビス孔が形成されており、柱3の上端面に接着剤を介して当接されたうえで、ビスが軸材4および建築用パネル5にねじ込まれる。
軸材9は、隣り合う柱3,3間に架け渡される長尺木質材(いわゆる角材)であり、後述する支持金物11によって直接的に支持される部位となる。
建築用パネル10は、柱3における建築用パネル5と同様に構成されており、枠体10aと、面材10bと、を有している。また、この建築用パネル10は、隣り合う柱3,3間の間隔に応じて必要な分、複数連続するようにして用いられる。
このスリット9aは、後述する支持金物11における被係合部14が挿入される部分である。さらに、軸材9の長さ方向両側端部のうち少なくとも一方の側端部は、スリット9aに被係合部14が挿入された上で、ドリフトピン16によって接合される。すなわち、軸材9の長さ方向両側端部のうち少なくとも一方の側端部(本実施形態では両側端部)そのものが、支持金物11の被係合部14に係合する係合部として機能する。より詳細には、軸材9の長さ方向両側端部のうち少なくとも一方の側端部には、支持金物11の被係合部14に係合する係合部が設けられており、この係合部は、軸材9に形成されたスリット9aと、軸材9と被係合部14とを接合する複数のドリフトピン16と、を有している。また、軸材9には、複数のドリフトピン16を挿通させるための複数の通孔が形成されているものとする。
さらに、スリット9aには、被係合部14が挿入される分の隙間を確保しつつ、後述する支持金物11におけるセット金物15が取り付けられている。
この支持金物11は柱3の軸材4に固定されている。軸材4は、建築用パネル5とは異なり、中空状ではない芯のある角材(無垢材・集成材・積層材)であるため、この支持金物11は、軸材4の長さ方向に沿う任意の位置に取り付けることが可能となっている。換言すれば、梁8は、この支持金物11を介して軸材4に取り付けられている。
また、軸材9の長さ方向側端部の下面には、被載置部13が合致する凹部9bが形成されている。そして、この凹部9bに被載置部13が合致した状態において、梁8における軸材9の下面と被載置部13の下面とが面一になっている。
換言すれば、この被係合部14は、固定部12と被載置部13とを連結して、支持金物11自体の剛性を高める補強リブとして機能している。
また、被係合部14には、複数のドリフトピン16のうち最も高い位置に設けられたドリフトピン16を引っ掛けるための引掛部14aと、その他のドリフトピン16を挿通させるための通孔14bと、が形成されている。
引掛部14aは、被係合部14の上端部に切欠形成されており、軸材9の通孔に予め挿通されたドリフトピン16を引っ掛けることができるようになっている。このような引掛部14aが形成されていることで、梁8を支持金物11の被載置部13に対して載置した際に、ドリフトピン16を引掛部14aに引っ掛けることができるので、安定した状態で、他の通孔14bに対してドリフトピン16を挿通させることができる。
すなわち、この板状のセット金物15は、被係合部14とセットで用いられるものであり、一方側が梁8(軸材9)に対して固定され、他方側が支持金物11(被係合部14)に対して固定されている。このようなセット金物15を用いることで、単に、軸材9と被係合部14同士を接合するだけでなく、セット金物15と軸材9同士、セット金物15と被係合部14同士も接合できるので、梁8と支持金物11との接合強度を向上させることができるので好ましい。
梁8の軸材9における複数の通孔のうち、最も高い位置に形成された通孔にはドリフトピン16を挿通させておいた状態にする。さらに、セット金物15も、スリット9aに挿入して、同じドリフトピン16で固定しておく。
セット金物15とドリフトピン16を取り付けた状態で、軸材9を被載置部13に載置する。このとき、支持金物11の被係合部14に対して、軸材9のスリット9aが合致するように載置する。さらに、ドリフトピン16を引掛部14aに引っ掛けるようにして載置する。なお、ドリフトピン16を引掛部14aに引っ掛けるようにして軸材9を被載置部13に載置することで、軸材9の位置決めができるようになっている。
このように位置決めが行われた状態においては、軸材9に形成された通孔の位置と被係合部14に形成された通孔14bの位置とが対向した状態となり、その他のドリフトピン16を挿通させることができる。
そして、最も高い位置に設けられたドリフトピン16以外のその他のドリフトピン16によって、軸材9と被係合部14とセット金物15との接合を完了させる。さらに、被係合部14とセット金物15とをボルト・ナット等の固定具によって接合固定する。
このようにして、軸材9の長さ方向側端部に設けられた係合部を、被係合部14に係合させることができる。また、同様の要領で、複数の柱3と複数の梁8とを接合して、建物躯体1を構築することができる。
床版17は、建築用床パネルであり、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、このようにして形成された矩形枠の内部に補助桟材が適宜組み付けられて枠体が構成され、枠体の上面に面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。その内部中空な部分には、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填されている。
また、建物躯体1の外周縁に沿った位置には、床版17の外側端面に接合される胴差17aが設けられている。
床版17および胴差17aは、二階の場合は梁8の上面に載置固定され、一階の場合は基礎2の上面に載置固定されている。なお、基礎2には、柱3用のアンカーボルト2aだけでなく、床版17用のアンカーボルトも設けられているものとする。
また、図示はしないが、屋根が構築される高さ位置に設けられた梁8の上面に、屋根版が載置固定される。なお、本実施形態における屋根は陸屋根であり、屋根版の外周縁に沿った位置にはパラペットが設けられるものとする。屋根が勾配屋根である場合には、屋根が構築される高さ位置に設けられた梁8の上面に小屋組が形成されて、上面に野地板や屋根仕上げ材(瓦やスレート等の屋根葺き材)が適宜設けられることで屋根が形成される。
さらに、その他にも、外壁仕上げ材、窓、ドア等が、建物躯体1に取り付けられて、建物の外郭が形成されることになる。また、必要に応じて、庇やバルコニー等の張出部が設けられる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
上述の実施形態において、柱3は、上下階間に亘る長さの軸材4が四隅に配置され、四隅の軸材4の隣り合う軸材4,4間に建築用パネル5が設けられ、かつ建築用パネル5が上下に重ねられた状態となるように形成されている。
これに対して、本変形例における柱3A,3Bは、上述の実施形態における柱3よりも構成要素(軸材4、建築用パネル5)が少ない。
図9(a)に示す柱3Aは、上下階間に亘って設けられた一本の軸材4と、当該軸材4に沿って固定された上下の建築用パネル5と、を主体として構成されている。
また、図9(b)に示す柱3Bは、上下階間に亘って設けられた二本の軸材4,4と、当該軸材4,4に沿って固定された上下の建築用パネル5と、を主体として構成されている。
例えば梁等の水平構造体は、以上のような柱3A,3Bのうち軸材4に対して取り付けられることになる。この場合、水平構造体は、軸材4に直接取り付けられてもよいし、支持金物11を介して取り付けられてもよい。
なお、柱3A,3Bが、図9(a),(b)に示すように構成されている場合は、柱脚金物および柱頭金物の仕様も、柱3A,3Bに合わせて変更される。
本変形例における梁80は複数であり、図10に示すように、柱3の一側面において隣り合う軸材4,4のそれぞれに取り付けられている。換言すれば、本変形例における梁80は、柱3の一側面において隣り合う軸材4,4には跨らず、隣り合う軸材4,4のそれぞれに取り付けられる形態で建物躯体1を構築している。したがって、複数の梁80同士は、互いに間隔を空けて隣り合い、平行に配置されることになる。床を構成する床版は、これら複数の梁80,80に跨るように設けられる。
支持金物21は、上述した実施形態における支持金物11と同様に、柱3の軸材4に固定される固定部22と、梁80が載置される被載置部23と、梁80の係合部が係合する被係合部24と、を備える。
さらに、梁80の長さ方向両側端部のうち少なくとも一方の側端部は、スリット81に被係合部24が挿入された上で、ドリフトピン26によって接合される。より詳細には、梁80の長さ方向両側端部のうち少なくとも一方の側端部には、支持金物21の被係合部24に係合する係合部が設けられており、この係合部は、梁80に形成されたスリット81と、梁80と被係合部24とを接合する複数のドリフトピン26と、を有している。また、梁80には、複数のドリフトピン26を挿通させるための複数の通孔が形成されている。
一方、支持金物21における被係合部24は、被載置部23に梁80が載置された状態において軸材9に設けられた係合部(スリット81を含む梁80の長さ方向側端部)が係合する略J字状に形成された板状部であり、固定部22と被載置部23とを連結するようにして設けられている。換言すれば、この被係合部24は、固定部22と被載置部23とを連結して、支持金物21自体の剛性を高める補強リブとして機能している。
また、被係合部24には、複数のドリフトピン26のうち最も高い位置に設けられたドリフトピン26を引っ掛けるための引掛部24aと、その他のドリフトピン26を挿通させるための通孔24bと、が形成されている。
引掛部24aは、梁80の通孔に予め挿通された最も高い位置のドリフトピン26を引っ掛けることができるようになっている。このような引掛部24aが形成されていることで、梁80を支持金物21の被載置部23に対して載置した際に、ドリフトピン26を引掛部24aに引っ掛けることができるので、安定した状態で、他の通孔24bに対してドリフトピン26を挿通させることができる。
本変形例では、水平構造体として床版30が採用されている。床版30は、上述した実施形態における床版17と同様の構成であり、枠体の上面に面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。
そして、本変形例においては、図13に示すように、この床版30が、柱3に固定された支持金物31によって支持されている。換言すれば、水平構造体である床版30が、柱3のうち軸材4に対して取り付けられている。
隣り合う軸材4,4のそれぞれに支持金物31が固定されており、床版30は、双方の支持金物31,31に跨って取り付けられている。
本変形例における建物構造は中高層建築物であり、図14に示すように、下層階部分が、従来の重厚な各接合金物42,43,44によって柱40と梁41とを接合することによって建築されており、上層階部分が、上述した実施形態における柱3や梁8等を利用して建築されている。すなわち、本変形例における建物構造は、従来における建物構造とミックスされた混構造となっている。
柱40は、四隅の軸材40aと、隣り合う軸材40a,40a間に配置されて、これら軸材40a,40a同士を連結する二枚重ねで四セットの建築用パネル40bとを備えて構成されている。柱40の上端部および下端部には、柱接合金物43が取り付けられている。
梁41も同様に、四隅の軸材41aと、これら軸材41a,41a同士を連結する二枚重ねで四セットの建築用パネル41bとを備えて構成されている。梁41の長さ方向両端部には、梁接合金物44が取り付けられている。
柱40の上端部に取り付けられた柱接合金物43の上端部には、柱40と梁41とを接合するための柱梁接合金物42が取り付けられている。
また、この柱梁接合金物42は、その8つの角部にそれぞれ直方体状の受ブロック42aを有しており、上下に離間する受ブロック42a,42aが四角筒状の縦部材42bによって連結されており、前後左右にそれぞれ離間する受ブロック42a,42aが四角筒状の横部材42cによってそれぞれ連結されている。
また、これら柱接合金物43および梁接合金物44は、箱形金物に形成された貫通孔から通されたボルトが、柱梁接合金物42の受ブロック42aに形成されたネジ穴に捩じ込まれることによって、柱梁接合金物42に対して接合される。
より詳細に説明すると、上層階部分の柱3の断面における縦横寸法は、下層階部分の柱40の断面における縦横寸法と略等しく設定されている。これに伴って、上層階部分の柱3の下端部に取り付けられる柱脚金物6のサイズも、下層階部分の柱梁接合金物42のサイズに対応したものとなっている。そして、上層階部分の柱3は、柱脚金物6の箱形金物に形成された貫通孔64から通されたボルトが、下層階部分の柱梁接合金物42の受ブロック42aに形成されたネジ穴に捩じ込まれることによって、下層階部分の柱梁接合金物42に対して接合されている。
さらに、下層階部分の梁41の上面には、上層階部分の柱3を避けるようにして床版17が設置されている。また、建物躯体の外周縁に沿った位置には、床版17の外側端面に接合される胴差17aが設けられている。
3 柱
4 軸材
5 建築用パネル
6 柱脚金物
8 梁
9 軸材
9a スリット
9b 凹部
10 建築用パネル
11 支持金物
12 固定部
13 被載置部
14 被係合部
16 ドリフトピン
17 床版
Claims (3)
- 柱と、この柱に対して取り付けられた水平構造体とによって形成された建物躯体を備える建物構造において、
前記柱は、上下階間に亘って設けられた軸材と、当該軸材に沿って固定された中空状の複数の建築用パネルと、を主体として構成されており、
前記複数の建築用パネルは、前記軸材の長さ方向に沿って上下に重ねられ、下方の前記建築用パネルの上端面に、上方の前記建築用パネルの下端面が接した状態となっており、
前記軸材は、中空状ではない芯のある角材であり、当該軸材には、前記水平構造体を支持するための支持金物が固定されており、
前記支持金物は、前記軸材に固定される板状の固定部と、前記水平構造体が載置される被載置部と、前記被載置部に前記水平構造体が載置された状態において前記水平構造体に設けられた係合部が係合する被係合部と、を備え、前記固定部が、前記柱のうち前記軸材の側面における任意の高さ位置に対してボルト固定されており、
前記水平構造体は、前記支持金物を介して前記柱のうち前記軸材に対して取り付けられており、
前記被係合部は、前記固定部から前記被載置部にかけて設けられて、これら固定部と被載置部とを連結する板状部であり、
前記係合部は、前記水平構造体の長さ方向側端部に設けられて前記被係合部が挿入されるスリットと、前記水平構造体の長さ方向側端部と前記スリットに挿入された前記被係合部とを貫通するドリフトピンと、を有しており、
前記支持金物は、前記スリットに前記被係合部が挿入される分の隙間を確保しながら設けられる板状のセット金物を更に備え、
前記セット金物は、前記被係合部に対してボルト・ナットで接合固定されており、
前記ドリフトピンは、前記水平構造体の長さ方向側端部及び前記被係合部と共に前記セット金物も貫通することを特徴とする建物構造。 - 請求項1に記載の建物構造において、
前記水平構造体の下面には、前記被載置部が合致する凹部が形成されており、
前記凹部に前記被載置部が合致した状態において、前記水平構造体の下面と前記被載置部の下面とが面一になっていることを特徴とする建物構造。 - 柱と、この柱に対して取り付けられた水平構造体とによって形成された建物躯体を備える建物構造において、
前記柱は、上下階間に亘って設けられた軸材と、当該軸材に沿って固定された中空状の複数の建築用パネルと、を主体として構成されており、
前記複数の建築用パネルは、前記軸材の長さ方向に沿って上下に重ねられ、下方の前記建築用パネルの上端面に、上方の前記建築用パネルの下端面が接した状態となっており、
前記軸材は、中空状ではない芯のある角材であり、当該軸材には、前記水平構造体を支持するための支持金物が固定されており、
前記支持金物は、前記軸材に固定される板状の固定部を備え、当該固定部が、前記柱のうち前記軸材の側面における任意の高さ位置に対して、前記軸材の側面よりも側方に突出した状態でボルト固定されており、
前記水平構造体は、前記支持金物を介して前記柱のうち前記軸材に対して取り付けられており、
前記水平構造体のうち前記軸材側面には、前記支持金物よりも上方に位置して前記軸材側に突出し、かつ、前記水平構造体を、前記支持金物を介して前記軸材に取り付けた状態
において前記軸材に接する突出部が設けられていることを特徴とする建物構造。
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