[go: up one dir, main page]

JP6860200B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6860200B2
JP6860200B2 JP2017060532A JP2017060532A JP6860200B2 JP 6860200 B2 JP6860200 B2 JP 6860200B2 JP 2017060532 A JP2017060532 A JP 2017060532A JP 2017060532 A JP2017060532 A JP 2017060532A JP 6860200 B2 JP6860200 B2 JP 6860200B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable composition
compound
meth
group
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017060532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018162387A (ja
Inventor
正和 菊池
正和 菊池
佳奈子 柴山
佳奈子 柴山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Auto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Auto Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Auto Chemical Industry Co Ltd filed Critical Auto Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2017060532A priority Critical patent/JP6860200B2/ja
Publication of JP2018162387A publication Critical patent/JP2018162387A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6860200B2 publication Critical patent/JP6860200B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

本発明は、高強度で耐候性、耐薬品性に優れた硬化性組成物に関する。
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂、ポリサルファイド樹脂を硬化成分として含有する硬化性組成物が、建築用、土木用、自動車用等のシーリング材組成物、防水材組成物、コーティング材組成物、接着剤組成物として使用されている。中でもポリウレタン樹脂、変成シリコーン樹脂を硬化成分として含有する硬化性組成物は、作業性が良好で硬化後のゴム物性、各種部材との接着性に優れることから、建築用、土木用に広く使用されている。硬化性組成物を建築用、土木用の防水材組成物として使用すると、シームレスな塗膜となり、下地が複雑な形状でも隙間なく防水性を確保できることや、下地や取り合い部材との密着性、接着性が良好なことから、近年その使用量が増加している。
防水材組成物を歩行や車両通行が可能な床材、舗装材等に使用すると、歩行や車両通行時に負荷が掛かり、経年で塗膜に亀裂が生じることや塗膜が捲り上がることがある。このため、防水材組成物の性能としては高強度の塗膜物性を有するものが望まれている。高強度の塗膜物性を得るために芳香族系の樹脂を使用する手法も検討されているが、この場合得られる塗膜が高強度となるものの耐候性が悪いため、防水材組成物を塗布した後、その表面に耐候性に優れたトップコートを塗布している(例えば、特許文献1)。この手法では、防水材組成物とトップコートをそれぞれ塗布する必要があり、工期短縮や施工の簡素化の点から、高強度の塗膜物性と耐候性を両立した防水材組成物が求められている。加えて、防水材組成物を含む建築材料は、長寿命化のニーズが高まっており、信頼性確保の点で耐薬品性も求められている。
特開2013−139559号公報
本発明の目的は、高強度で耐候性、耐薬品性に優れた硬化性組成物を提供することである。
本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、常温硬化性樹脂と表面処理硫酸バリウムを含有することを特徴とする硬化性組成物が、高強度で耐候性、耐薬品性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記の(1)〜(8)に示す態様を有する。
(1)常温硬化性樹脂と表面処理硫酸バリウムを含有することを特徴とする硬化性組成物。
(2)前記常温硬化性樹脂がイソシアネート基含有樹脂または架橋性シリル基含有樹脂であることを特徴とする、(1)に記載の硬化性組成物。
(3)前記表面処理硫酸バリウムが、酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムを含む処理剤で表面処理された硫酸バリウムであることを特徴とする、(1)または(2)に記載の硬化性組成物。
(4)前記表面処理硫酸バリウムの配合量が、常温硬化性樹脂100質量部に対し10〜200質量部であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(5)さらに、ブロックアミン化合物を含有することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6)さらに、硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤(脱水剤)、着色剤および有機溶剤から選択される少なくとも1種以上の添加剤を含有することを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(7)前記硬化性組成物が、建築用または土木用の硬化性組成物であることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(8)前記硬化性組成物が、防水材組成物、コーティング材組成物、シーリング材組成物または接着剤組成物であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の硬化性組成物。
本発明の硬化性組成物は、高強度で耐候性、耐薬品性に優れるため、特に建築用、土木用の防水材組成物、コーティング材組成物、シーリング材組成物または接着剤組成物として好適に使用することができる。
以下、本発明を実施形態に即して詳細に説明する。
本発明は、常温硬化性樹脂と表面処理硫酸バリウムを含有することを特徴とする硬化性組成物である。以下、各成分について詳細に説明する。
常温硬化性樹脂は、少なくとも常温で硬化性樹脂が活性水素含有化合物等(例えば、湿気等の水)と反応して架橋硬化するものである。本発明において常温とは、JIS Z 8703(1983)に記載された常温(5〜35℃)をいう。また、5℃未満または35℃を超える温度で活性水素含有化合物と反応し架橋硬化する硬化性樹脂であっても、常温(5〜35℃)で活性水素含有化合物と反応し架橋硬化する硬化性樹脂であれば常温硬化性樹脂に含まれる。
常温硬化性樹脂としては、常温で活性水素含有化合物等と反応して架橋硬化するものであれば特に制限はない。具体的には、イソシアネート基含有樹脂、架橋性(加水分解性)シリル基含有樹脂が挙げられる。
イソシアネート基含有樹脂は、その樹脂中に1つ以上のイソシアネート基を有する樹脂であり、イソシアネート基が活性水素(基)と反応しウレタン結合、ウレア結合等を形成して架橋硬化する。イソシアネート基含有樹脂としては、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(以下、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、後述する光反応性不飽和結合を導入したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含めて単に「ウレタンプレポリマー」という場合もある。)を好適に挙げることができる。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物とを、イソシアネート基/活性水素のモル比が好ましくは1.2〜10、さらに好ましくは1.2〜5となる範囲で一括あるいは逐次に反応させて、ウレタンプレポリマー中にイソシアネート基が残存するようにして製造することができる。前記モル比が1.2未満であるとウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、硬化性組成物の作業性が悪くなる。また、前記モル比が10を超えると、イソシアネート基が水と反応したときに発生する炭酸ガスの量が多くなり、硬化時の発泡の原因となる。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基含有量は0.3〜15質量%が好ましく、さらに0.3〜10質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が0.3質量%未満の場合は、ウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、硬化性組成物の作業性が悪くなる。また、イソシアネート基含有量が15質量%を超える場合は、イソシアネート基が水と反応したときに発生する炭酸ガスの量が多くなり、硬化時の発泡の原因となる。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、1,000以上が好ましく、1,000〜20,000がより好ましく、1,000〜15,000がさらに好ましく、1,000〜10,000が特に好ましい。なお、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数値である。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定の方法としては、下記の方法を挙げることができる。
<GPC測定の方法>
装置:HCL−8320GPC 東ソー社製
検出器:RI(示差屈折率)
溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
流速:0.6ml/min
温度:40℃
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの製造方法としては、具体的には、ガラス製やステンレス製等の反応容器に有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物を仕込み、反応触媒や有機溶剤の存在下、あるいは不存在下で、50〜120℃で攪拌しながら反応させる方法が挙げられる。この際、イソシアネート基が湿気等の水と反応するとウレタンプレポリマーが増粘するため、事前に容器内を窒素ガスで置換することや窒素ガス気流下で反応を行うことが好ましい。
有機イソシアネート化合物としては、有機ポリイソシアネートを挙げることができる。有機ポリイソシアネートは、その化合物中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、具体的には、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート等のトルエンポリイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート等のジフェニルメタンポリイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチルフェニル−1,3−ジイソシアネート、2,4,6−トリイソプロピルフェニル−1,3−ジイソシアネート等のフェニレンポリイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等のナフタレンポリイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。また、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ポリイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。さらに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、クルードトルエンジイソシアネート等のポリメリックイソシアネートが挙げられる。またさらに、これらの有機ポリイソシアネートを変性して得られる、ウレトジオン結合、イソシアヌレート結合、アロファネート結合、ビュレット結合、ウレトンイミン結合、カルボジイミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を1つ以上有する変性イソシアネートが挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、硬化性組成物の耐候性に優れることから、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、およびこれらの有機ポリイソシアネートを変性して得られる変性イソシアネートが好ましい。
また、有機ポリイソシアネートとともに、有機モノイソシアネートを用いることができる。すなわち、有機ポリイソシアネートと有機モノイソシアネートの混合物を、上述の有機イソシアネート化合物として用いることができる。有機モノイソシアネートは、その化合物中に1個のイソシアネート基を有する化合物であり、具体的には、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−ヘキサデシルモノイソシアネート、n−オクタデシルモノイソシアネート等の脂肪族モノイソシアネート、p−イソプロピルフェニルモノイソシアネート、p−ベンジルオキシフェニルモノイソシアネートが挙げられる。
活性水素含有化合物は、その化合物中に1つ以上の活性水素(基)を有する化合物である。具体的には、高分子ポリオールや高分子ポリアミンの他、場合により鎖延長剤として用いる低分子ポリオール、低分子アミノアルコール、低分子ポリアミンや、ウレタンプレポリマーの変性用として用いる高分子や低分子のモノオールが挙げられる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリオール、炭化水素系ポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオールが挙げられる。本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味する。
高分子ポリオールの数平均分子量は、1,000〜30,000が好ましく、さらに1,000〜20,000が好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸等のポリカルボン酸;これら酸の無水物あるいはメチルエステルやエチルエステル等のアルキルエステルの1種以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類の1種以上との反応によって得られるポリエステルポリオールが挙げられる。また、これらのポリカルボン酸および酸無水物、低分子のポリオール類に加えてさらにブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン等の低分子ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類の1種以上との反応で得られるポリエステルアミドポリオールも挙げられる。
さらに、低分子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類を開始剤として、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリオールも挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、上述のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子ポリオール類とホスゲンとの脱塩酸反応、あるいは上述の低分子ポリオール類とジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートとのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、上述のポリエステルポリオールの合成に用いられるのと同様の低分子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類、ポリカルボン酸の他; ソルビトール、マンニトール、ショ糖(スクロース)、グルコース等の糖類系低分子多価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF等の低分子多価フェノール類の1種以上を開始剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の環状エーテル化合物の1種以上を開環付加重合あるいは共重合(以下、「重合あるいは共重合」を(共)重合という。)させた、ポリオキシエチレン系ポリオール、ポリオキシプロピレン系ポリオール、ポリオキシブチレン系ポリオール、ポリオキシテトラメチレン系ポリオール、ポリ−(オキシエチレン)−(オキシプロピレン)−ランダムあるいはブロック共重合系ポリオール、さらに、上述のポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオールを開始剤としたポリエステルエーテルポリオール、ポリカーボネートエーテルポリオールが挙げられる。また、これらのポリオールと有機イソシアネート化合物とをイソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたポリオールも挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールのアルコール性水酸基の数は、1分子中に平均して2個以上、さらに2〜4個、特に2〜3個が好ましい。
ポリオキシアルキレン系ポリオールを合成する際の触媒は、ナトリウム系触媒、カリウム系触媒等のアルカリ金属化合物触媒、カチオン重合触媒、亜鉛ヘキサシアノコバルテートのグライム錯体やジグライム錯体等の複合金属シアン化錯体触媒、ホスファゼン化合物触媒が挙げられる。これらのうち、アルカリ金属化合物触媒、複合金属シアン化錯体触媒が好ましい。また、複合金属シアン化錯体触媒を用いて合成したポリオキシアルキレン系ポリオールは、総不飽和度が低くポリオールの粘度が低いため好ましい。
ポリオキシアルキレン系ポリオールの総不飽和度は、0.1meq/g以下が好ましい。また、ポリオキシアルキレン系ポリオールの分子量分布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn〕は1.6以下が好ましく、特に1〜1.3が好ましい。ポリオキシアルキレン系ポリオールの総不飽和度や分子量分布を上述の範囲とすることで、得られるウレタンプレポリマーの粘度を低減でき、硬化性組成物の作業性が向上する。また、硬化性組成物の硬化後のゴム物性が低モジュラスで高伸びとなる。
また、ウレタンプレポリマーの変性用として、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低分子モノアルコール類を開始剤として、前記プロピレンオキシド等の環状エーテル化合物を開環付加重合させたポリオキシプロピレン系モノオール等のポリオキシアルキレン系モノオールを使用することもできる。ポリオキシアルキレン系モノオールの数平均分子量は、1,000〜10,000が好ましい。
上述のポリオキシアルキレン系ポリオールあるいはポリオキシアルキレン系モノオールの「系」とは、分子1モル中の水酸基を除いた部分の50質量%以上、さらに80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上がポリオキシアルキレンで構成されていれば、残りの部分がエステル、ウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリオレフィン等で変性されていてもよいことを意味するが、水酸基を除いた分子の95質量%以上がポリオキシアルキレンからなるものが最も好ましい。本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味する。
ポリ(メタ)アクリルポリオールは、水酸基含有(メタ)アクリル系単量体とこれ以外のエチレン性不飽和化合物とを、溶剤の存在下、または不存在下に、バッチ式または連続重合等のラジカル重合の方法により共重合させて得られるものである。さらにいえば、溶剤の不存在下に、150〜350℃、より好ましくは210〜250℃の高温で連続塊状共重合反応させて得られるものが、反応生成物の分子量分布が狭く低粘度になるため好ましい。ポリ(メタ)アクリルポリオールのガラス転移点(Tg)は、50℃以下が好ましく、さらに0℃以下が好ましく、よりさらに−70〜−20℃が好ましく、特に−70〜−30℃が好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体は、分子内に少なくとも1個の水酸基を有する(メタ)アクリル系単量体であり、具体的には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の多価アルコールのモノ(メタ)アクリレート類または水酸基残存多価(メタ)アクリレート類が挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、(メタ)アクリルポリオールの粘度が低く、イソシアネート基との反応性が良好な点で、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が好ましく。さらにヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体以外のエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル系単量体とこれ以外のエチレン性不飽和化合物が挙げられる。(メタ)アクリル系単量体以外のエチレン性化合物としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、クロロプレン、スチレン、クロルスチレン、2−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル化合物が挙げられる。(メタ)アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリシジルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、(メタ)アクリルポリオールの粘度が低い点で、(メタ)アクリル酸エステル系化合物のモノマーが好ましく、さらに(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸および/またはメタクリル酸」を意味する。
炭化水素系ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール;水素添加ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオール等のポリアルキレンポリオール;塩素化ポリプロピレンポリオール、塩素化ポリエチレンポリオール等のハロゲン化ポリアルキレンポリオールが挙げられる。
動植物系ポリオールとしては、ヒマシ油系ポリオール、絹フィブロインが挙げられる。
上述の高分子ポリオールは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、得られる硬化性組成物のゴム物性や接着性が良好な点で、ポリオキシアルキレン系ポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリオールが好ましい。
低分子ポリオールとしては、数平均分子量が1,000未満のポリオールであり、具体的には、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロへキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノール骨格含有ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、炭化水素系ポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオールが挙げられる。これらの低分子ポリオールは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。低分子ポリオールの中でも、ビスフェノール骨格含有ポリエーテルポリオールは、硬化性組成物の硬化後の引張強さが良好となることから好適に使用することができる。ビスフェノール骨格含有ポリオールの含有量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中の5〜30質量%が好ましく、さらに5〜20質量%が好ましい。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、耐候性を付与する目的でウレタンプレポリマー中に光反応性不飽和結合を導入することもできる。光反応性不飽和結合を導入したウレタンプレポリマーは、本発明の硬化性組成物において硬化成分として働くとともに、硬化後の組成物に被着面との良好な接着性、優れた耐候性を与えるものである。上述の光反応性不飽和結合とは、光に暴露されることにより比較的短時間に重合等の化学変化を起こす不飽和結合である。具体的には、ビニル基、ビニレン基、(メタ)アクリロイル基に由来する不飽和結合が挙げられる。本発明において、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基および/またはメタクリロイル基」を意味する。
光反応性不飽和結合を導入したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのイソシアネート基は、活性水素含有化合物と反応して架橋硬化する。また、光反応性不飽和結合を導入したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの光反応性不飽和結合は、光に暴露されると重合反応し、硬化性組成物の表面に耐候性に優れた硬化皮膜を形成する。この硬化皮膜が硬化性組成物に優れた耐候性を付与するものと考えられる。光反応性不飽和結合は、耐候性付与効果が高い点で(メタ)アクリロイル基に由来する不飽和結合が好ましい。
光反応性不飽和結合をイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに導入する方法としては、下記に示す方法が挙げられる。
(イ)有機イソシアネート化合物と、高分子の活性水素含有化合物(数平均分子量1,000以上)と、分子内に活性水素と光反応性不飽和結合とを有する低分子の活性水素含有化合物(数平均分子量1,000未満)とを、活性水素の合計量に対してイソシアネート基過剰の条件で反応させて得る方法。
(ロ)有機イソシアネート化合物と、分子内に活性水素と光反応性不飽和結合とを有する高分子(数平均分子量1,000以上)の活性水素含有化合物(例えば、ポリオキシアルキレントリオールのモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキシド付加物、ポリブタジエンポリオール)とを活性水素の合計量に対してイソシアネート基過剰の条件で反応させて得る方法。
(ハ)有機イソシアネート化合物と、分子内に光反応性不飽和結合とイソシアネート基とを有する低分子(数平均分子量1,000未満)の活性水素含有化合物(例えば、(メタ)アクリロイルイソシアネート)と、高分子(数平均分子量1,000以上)の活性水素含有化合物とを活性水素の合計量に対してイソシアネート基過剰の条件で反応させて得る方法。
上記のうち、(イ)の方法が原料の入手しやすさと反応のしやすさの点で好ましい。前記高分子の活性水素含有化合物としては、ウレタンプレポリマーを製造する際に使用できる高分子のポリオール(例えば、ポリオキシアルキレン系ポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリオール)を挙げることができる。
光反応性不飽和結合をイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに導入する方法は、上述の各原料を一括または逐次で仕込み反応させる方法が挙げられる。有機イソシアネート化合物のイソシアネート基と、活性水素含有化合物(活性水素と光反応性不飽和結合とを有する活性水素含有化合物を含む。)の活性水素とのモル比(イソシアネート基/活性水素)は、1.2〜10が好ましく、さらに1.2〜5が好ましい。光反応性不飽和結合を導入したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基含有量は0.3〜15質量%が好ましく、さらに0.3〜10質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が0.3質量%未満の場合は、分子量が大きくなりすぎて粘度が増大し作業性が低下する。イソシアネート基含有量が15質量%を超えると、イソシアネート基が水と反応したときに発生する炭酸ガスの量が多くなり硬化時の発泡の原因となる。
光反応性不飽和結合を導入したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー中の光反応性不飽和結合の含有量は、0.01ミリモル/g以上が好ましく、さらに0.03〜1ミリモル/gが好ましく、特に0.05〜0.5ミリモル/gが好ましい。
活性水素と光反応性不飽和結合とを有する(低分子量および高分子量の)化合物は、その化合物中に水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の活性水素(基)とビニル基、ビニレン基、(メタ)アクリロイル基等の光反応性不飽和結合を有する化合物であり、反応のしやすさや耐候性付与効果の高い点で、化合物中に水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有するものが好ましい。また、活性水素(基)と光反応性不飽和結合とを有する化合物の分子量は、反応しやすい点で数平均分子量1,000未満のものが好ましい。
水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのモノエステルである、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシネオペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘプチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のモノヒドロキシモノ(メタ)アクリレート類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能以上アルキレンポリオールと(メタ)アクリル酸とのモノエステルあるいはジエステル、トリエステル等のポリエステルである、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のモノヒドロキシポリ(メタ)アクリレート類、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート等のポリヒドロキシモノ(メタ)アクリレート類、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のポリヒドロキシポリ(メタ)アクリレート類が挙げられる。
また、これら以外に、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ビスフェノールAやビスフェノールFにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したポリオール等のモノヒドロキシモノ(メタ)アクリレート類、ポリヒドロキシモノ(メタ)アクリレート類、ポリヒドロキシポリ(メタ)アクリレート類や(メタ)アクリル酸やヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの活性水素にエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加した化合物で水酸基を有するもの、ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン変性物等で水酸基を有している化合物も挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、ウレタンプレポリマーの粘度を低く抑えることができ、かつ耐候性付与効果を高めることができる点で、モノヒドロキシポリ(メタ)アクリレート類およびジヒドロキシポリ(メタ)アクリレート類が好ましい。
架橋性シリル基含有樹脂は、その樹脂中に少なくとも1つ以上の架橋性(加水分解性)シリル基を有する樹脂であり、架橋性シリル基が活性水素(基)と反応してシロキサン結合を形成し架橋硬化して硬化物となる。架橋性シリル基含有樹脂は、一般にシリコーン樹脂または変成シリコーン樹脂と呼ばれているものを挙げることができる。特に変成シリコーン樹脂を好適に挙げることができる。
シリコーン樹脂は主鎖がオルガノポリシロキサンであり、その樹脂中に架橋性シリル基を有する樹脂である。具体的には、主成分として末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサンと架橋成分として架橋性シリル基含有低分子化合物とを含有する一液型シリコーン樹脂と、主剤として末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサンと硬化剤としてアミノキシアルキルシランとを含有する二液型シリコーン樹脂が挙げられる。架橋性シリル基含有低分子化合物としては、アシルオキシアルキルシラン、アミノキシアルキルシラン、アルコキシアルキルシランが挙げられる。
変成シリコーン樹脂としては、例えば、特開昭52−73998号公報、特開昭55−9669号公報、特開昭59−122541号公報、特開昭60−6747号公報、特開昭61−233043号公報、特開昭63−6003号公報、特開昭63−112642号公報、特開平3−79627号公報、特開平4−283259号公報、特開平5−287186号公報、特開平11−80571号公報、特開平11−116763号公報、特開平11−130931号公報等に開示されているものが挙げられる。具体的には、樹脂中に架橋性シリル基を有し、主鎖がビニル系重合体、ポリオキシアルキレン系重合体、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタンジエン等の脂肪族炭水化水素系重合体、ポリエステル系重合体、ポリサルファイド重合体、これらの共重合体およびこれらの混合物が挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
変成シリコーン樹脂の主鎖は、硬化後の引張接着性、モジュラス等のゴム物性の点から、ポリオキシアルキレン系重合体、(メタ)アクリル変性されていてもよいポリオキシアルキレン系重合体、(メタ)アクリル系共重合体が好ましい。
本発明において、「(メタ)アクリル変性されていてもよい」とは、ポリオキシプロピレン系重合体に(メタ)アクリル系単量体をブロックあるいはペンダント共重合したもの、ポリオキシアルキレン系重合体に(メタ)アクリル系共重合体を混合したもの、架橋性シリル基を導入したポリオキシアルキレン系重合体中で(メタ)アクリル系単量体を重合したものを意味する。
架橋性シリル基は、硬化性組成物の硬化性や硬化後の物性の点から、分子内に1個以上含まれるのが好ましく、さらに1〜5個含まれるのが好ましく、特に1〜3個含まれるのが好ましい。さらに架橋性シリル基は、架橋しやすく製造しやすい次の一般式で示されるものが好ましい。
Figure 0006860200
(式中、Rは炭化水素基であり、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。Xで示される反応性基はハロゲン原子、水素原子、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、メルカプト基、アルケニルオキシ基およびアミノオキシ基より選ばれる加水分解性の基であり、Xが複数の場合には、Xは同じ基であっても異なった基であってもよい。このうちXはアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が最も好ましい。aは0、1または2の整数であり、0または1が最も好ましい。)
架橋性シリル基の主鎖への導入は、具体的に例えば、以下の公知の方法で行うことができる。
(イ)末端に水酸基等の官能基を有するポリオキシアルキレン系やビニル系の重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物(例えば、アリルイソシアネート)を反応させ、次いで、得られる反応生成物に加水分解性基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する方法。
(ロ)末端に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基を有するポリオキシアルキレン系やビニル系の重合体に、この官能基に対して反応性を示す官能基および架橋性シリル基を有する化合物を反応させる方法。
この反応性官能基および架橋性シリル基を有する化合物としては、アミノ基含有シラン類、メルカプト基含有シラン類、エポキシ基含有シラン類、ビニル型不飽和基含有シラン類、塩素原子含有シラン類、イソシアネート基含有シラン類、ハイドロシラン類が挙げられる。
(ハ)重合性不飽和結合と架橋性シリル基を有する化合物(例えば、CH=CHSi(OCHやCH=CHCOO(CHSi(OCH)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体とを共重合させる方法。
(ニ)重合性不飽和結合と官能基を有する化合物(例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートあるいは(メタ)アクリル酸アリル)を(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に添加して共重合させ、次いで生成する共重合体を前記の反応性官能基および架橋性シリル基を有する化合物(例えば、イソシアネート基と−Si(OCH基を有する化合物や、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン等の加水分解性基を有するヒドロシラン類)と反応させる方法。
本発明において、シリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂の数平均分子量は1,000以上が好ましく、特に6,000〜30,000が好ましい。また、分子量分布の狭いものであると、硬化性組成物の粘度が低くなり、硬化後の強度、伸び、モジュラス等のゴム物性が優れるので好ましい。
表面処理硫酸バリウムについて説明する。表面処理硫酸バリウムは、本発明の硬化性組成物において、増量や硬化物の物性補強を目的として使用する。特に常温硬化性樹脂に表面処理硫酸バリウムを配合した硬化性組成物は、硬化後の組成物が耐薬品性(耐酸性、耐アルカリ性)に優れるものとなる。
表面処理硫酸バリウムは、沈降性硫酸バリウムや簸性硫酸バリウムの表面を酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムを含む処理剤で処理したものである。酸化ケイ素および酸化アルミニウムには、水和物や水酸化物が含まれていてもよい。酸化ケイ素および酸化アルミニウムで硫酸バリウムの表面を処理する場合、その処理工程を同時または個別に行うことができる。硫酸バリウムの表面を酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムを含む処理剤で処理することにより、常温硬化性樹脂、後述するブロックアミン化合物、添加剤等に配合した際の分散性が良好となる。酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムを含む処理剤で硫酸バリウムの表面を処理した後、さらにその表面を有機化合物で処理すると、常温硬化性樹脂、ブロックアミン化合物、添加剤等との分散性が特に良好となる。
表面処理に用いられる有機化合物としては、アミン、シリコーン、アルコールが挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
アミンとしては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。シリコーンとしては、モノメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンが挙げられる。アルコールとしては、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールが挙げられる。
上述のアミン、シリコーン、アルコール以外の表面処理の化合物としては、カルボン酸、金属セッケン、有機エステル、シラン、シランカップリング剤、シリル化剤、シロキサンが挙げられる。
表面処理硫酸バリウムの製造方法としては、特に制限はないが、特許第5924463号等に記載された方法で製造することができる。酸化ケイ素で硫酸バリウムの表面を処理する方法としては、具体的に例えば、硫酸バリウム粉体の水スラリーに珪酸ナトリウム等をそのままあるいは水溶液にして加え、後に硫酸等の酸を添加して酸化ケイ素を析出させる方法や、硫酸バリウム粉体をアルコールや水、あるいはアルコールと水の混合溶媒に分散させ、そこにテトラエトキシシラン等のアルコキシシランを添加し、酸や塩基を加えたり、または加熱することにより酸化ケイ素を析出させる方法が挙げられる。
その後、ろ過、乾燥を行うことで表面処理した硫酸バリウムが得られる。ろ過は、フィルタープレス、デカンター、ロータリーフィルター等の装置を用いることができる。乾燥は通常用いられる加熱あるいは減圧乾燥装置を用いることができる。また、ろ過を行わず、噴霧乾燥装置等を用いることで、表面処理した硫酸バリウムを得ることもできる。酸化ケイ素の処理量は、硫酸バリウム100質量部に対し、酸化ケイ素0.1〜10質量部が好ましい。
酸化アルミニウムで硫酸バリウムの表面を処理する方法としては、具体的に例えば、硫酸バリウム粉体のスラリーに、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等をそのままあるいは水溶液にして加え、その後、酸またはアルカリを加えて、酸化アルミニウムを析出させる方法が挙げられる。その後のろ過、乾燥は酸化ケイ素と同様の方法で行うことができる。酸化アルミニウムの処理量は、硫酸バリウム100質量部に対し、酸化アルミニウム0.1〜10質量部が好ましい。
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、有機化合物以外の処理剤としては、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムを挙げることができる。
表面処理硫酸バリウムの粒子径は0.01〜5μmが好ましく、さらに0.01〜2μmが好ましい。表面処理硫酸バリウムの粒子径は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定による累積50%の粒子径として求めることができる。
表面処理硫酸バリウムの配合量は常温硬化性樹脂100質量部に対し10〜200質量部が好ましく、さらに20〜150質量部が好ましい。
本発明の硬化性組成物は、さらにブロックアミン化合物を配合することができる。ブロックアミン化合物は、第1級および/または第2級のアミノ基を有する化合物の窒素原子に結合した活性水素を、ケトンやアルデヒド等のカルボニル基を有する化合物と脱水反応しブロックした化合物である。
ブロックアミン化合物としては、具体的には、アミノアルコールとカルボニル化合物との反応物であるオキサゾリジン化合物を挙げることができる。オキサゾリジン化合物は、常温硬化性樹脂がイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーである場合、好適に使用することができる。
オキサゾリジン化合物は、酸素原子と窒素原子とを含む飽和5員環の複素環であるオキサゾリジン環を分子内に1個以上、好ましくは1〜6個、さらに好ましくは1〜3個有する化合物である。オキサゾリジン化合物を常温硬化性樹脂であるイソシアネート基含有樹脂に配合すると潜在性硬化剤として機能する。これについて詳述すると、イソシアネート基含有樹脂のイソシアネート基が水と反応すると尿素結合を形成して硬化するが、この際、炭酸ガスも発生し、硬化物の中に炭酸ガスによる気泡が生じて、硬化物の外観の悪化、破断、接着性の低下等の不具合を生じることがある。また、オキサゾリジン化合物は、水と反応して加水分解し、オキサゾリジン環が2級アミノ基とアルコール性水酸基を生成(再生)する。
一方、イソシアネート基含有樹脂にオキサゾリジン化合物を配合したものを水と反応させた場合は、まず水とオキサゾリジン化合物が優先的に反応し、オキサゾリジン化合物のオキサゾリジン環が2級アミノ基とアルコール性水酸基(活性水素基)を生成する。次に生成した活性水素基(特に2級アミノ基)がイソシアネート基と優先的に反応するため、水とイソシアネート基の反応による炭酸ガスの発生を抑制し、硬化性組成物の硬化時の発泡を防止できる。
オキサゾリジン化合物としては、ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物、エステル基含有オキサゾリジン化合物、オキサゾリジンシリルエーテル化合物、カーボネート基含有オキサゾリジン化合物が挙げられる。これらのオキサゾリジン化合物は、水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の水酸基と、有機ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基や有機カルボン酸化合物のカルボキシル基とを反応させる等により得られる。これらのオキサゾリジン化合物のうち、製造しやすい点でウレタン結合含有オキサゾリジン化合物が好ましい。
水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物としては、具体的には、アルカノールアミンの2級アミノ基と、ケトン化合物またはアルデヒド化合物のカルボニル基との脱水縮合反応により得られるN−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンが挙げられる。この水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の製造方法としては、アルカノールアミンの2級アミノ基1モルに対し、アルデヒド化合物またはケトン化合物のカルボニル基を1モル以上、好ましくは1〜1.5モル、さらに好ましくは1〜1.2モル使用し、トルエン、キシレン等の溶媒中で、加熱、還流し、副生する水を除去しながら脱水縮合反応を行う方法が挙げられる。過剰のアルデヒド化合物やケトン化合物は蒸留により除去すればよい。
アルカノールアミンとしては、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−ヒドロキシプロピル)アミンが挙げられる。ケトン化合物としては、アセトン、ジエチルケトン、イソプロピルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンが挙げられる。
アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、3,5,5−トリメチルヘキシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物;ベンズアルデヒド、メチルベンズアルデヒド、トリメチルベンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、イソプロピルベンズアルデヒド、イソブチルベンズアルデヒド、メトキシベンズアルデヒド、ジメトキシベンズアルデヒド、トリメトキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物が挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の製造の容易さと、硬化性組成物が硬化するときの発泡防止性に優れている点で、アルカノールアミンとしてはジエタノールアミンが好ましく、ケトン化合物またはアルデヒド化合物のうちアルデヒド化合物が好ましく、さらにイソブチルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、ベンズアルデヒドが好ましい。
水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の具体的な例として、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−(1−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジンが挙げられる。
ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物としては、有機ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の水酸基とを、イソシアネート基/水酸基のモル比が0.9〜1.2、好ましくは0.95〜1.05となるように使用し、有機溶剤の存在下、または不存在下に、50〜120℃の温度で反応させて得られるものが挙げられる。
ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の製造に用いられる有機ポリイソシアネートは、上述のウレタンプレポリマーの製造に用いられるのと同様のものが挙げられる。このうち、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが好ましく、特にキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
エステル基含有オキサゾリジン化合物は、上述の水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物とジカルボン酸またはポリカルボン酸の低級アルキルエステルとの反応によって得ることができる。
オキサゾリジンシリルエーテル化合物は、上述の水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物と、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシランとの脱アルコール反応により得られる。
カーボネート基含有オキサゾリジン化合物は、上述の水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物とジアリルカーボネート等のカーボネートとを、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを用いて反応させることによって得ることができる。
これらのオキサゾリジン化合物は、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、オキサゾリジン化合物は、イソシアネート基含有樹脂のイソシアネート基と常温で反応するアミノ基や水酸基等の活性水素基、あるいはイソシアネート基を有していないことが好ましい。これはイソシアネート基含有樹脂の粘度上昇やオキサゾリジン化合物の発泡防止性能の低下を防止するためである。但し、上述のウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の製造において、モル比の選択により少量の活性水素基やイソシアネート基が分子内に残存する場合があるが、この場合は本発明の目的を達成する上で有していないとみなすことができる。なお、前記「少量」とは、分子内に残存する活性水素基またはイソシアネート基の量が、好ましくはオキサゾリジン化合物1g当たり、0.05ミリモル以下、さらに好ましくは0.02ミリモル以下である。
オキサゾリジン化合物を使用する場合の配合量は、イソシアネート基含有樹脂のイソシアネート基1モルに対して、オキサゾリジン化合物が加水分解して生成(再生)する2級アミノ基の活性水素が0.1〜1モルとなるように配合するのが好ましく、さらに0.3〜1モルとなるように配合するのが好ましく、特に0.5〜1モルとするのが好ましい。オキサゾリジン化合物が加水分解して生成(再生)する2級アミノ基の活性水素が0.1モル未満では発泡防止が不十分となり好ましくない。
本発明の硬化性組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上述した各成分以外に必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤は、硬化性組成物に配合して硬化性組成物の粘度調整、硬化促進、接着性等の各種の性能を向上させるために使用する。具体的には、硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤(脱水剤)、着色剤および有機溶剤を挙げることができる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
硬化促進触媒は、常温硬化性樹脂が活性水素含有化合物(例えば、湿気等の水)と反応して架橋硬化するのを促進させるために使用する。また、硬化促進触媒は、上述のウレタンプレポリマー、ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の製造時の反応触媒としても使用することができる。なお、ウレタンプレポリマー、ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の製造時の反応触媒として使用した場合は、それらに残存する反応触媒が硬化性組成物の硬化促進触媒として作用することもある。
硬化促進触媒としては、金属系触媒、アミン系触媒を挙げることができる。
金属系触媒としては、金属と有機酸との塩、有機金属と有機酸との塩、金属キレート化合物が挙げられる。金属と有機酸との塩としては、錫、ビスマス、ジルコニウム、亜鉛、マンガン等の各種金属とオクチル酸、ネオデカン酸、ステアリン酸、ナフテン酸等の有機酸との塩が挙げられる。具体的には、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、オクチル酸ビスマス、オクチル酸ジルコニウムが挙げられる。有機金属と有機酸との塩としては、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物が挙げられる。金属キレート化合物としては、錫キレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、チタンキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、ビスマスキレート化合物、鉄キレート化合物等が挙げられる。具体的には、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、錫キレート化合物である旭硝子社製EXCESTAR C−501、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトンマグネシウム、アセチルアセトンビスマス、アセチルアセトンニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガンが挙げられる。
アミン系触媒としては、3級アミン類が挙げられる。3級アミン類としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(DABCO)やこれら三級アミン類と有機カルボン酸の塩が挙げられる。
これらの硬化促進触媒は、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、硬化性組成物の硬化性に優れることから、金属と有機酸との塩、有機金属と有機酸との塩、金属キレート化合物が好ましく、さらに錫と有機酸との塩、ビスマスと有機酸との塩、有機錫と有機酸との塩、有機ビスマスと有機酸との塩、錫キレート化合物、ビスマスキレート化合物、鉄キレート化合物が好ましい。
硬化促進触媒の使用量は、常温硬化性樹脂100質量部に対して0.005〜5質量部が好ましく、特に0.005〜2質量部が好ましい。
上述の金属系触媒、アミン系触媒の他に、有機カルボン酸系触媒、燐酸エステル系触媒、p−トルエンスルホニルモノイソシアネート、p−トルエンスルホニルモノイソシアネートと水との反応物を使用することができる。有機カルボン酸系触媒、燐酸エステル系触媒、p−トルエンスルホニルモノイソシアネート、p−トルエンスルホニルモノイソシアネートと水との反応物は、硬化性組成物にブロックアミン化合物(例えば、オキサゾリジン化合物)を配合した場合に、オキサゾリジン化合物のオキサゾリジン環の加水分解を促進させる加水分解促進触媒(開環触媒)である。オキサゾリジン環の加水分解の促進により、生成した第2級アミノ基とアルコール性水酸基(活性水素基)がウレタンプレポリマーのイソシアネート基と反応し、硬化性組成物の硬化が促進される。
有機カルボン酸系触媒としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、2−エチルヘキサン酸(オクチル酸)、オクテン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、マレイン酸、アクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸、フタル酸、安息香酸、サリチル酸等の芳香族カルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ジメチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式酸無水物が挙げられる。
燐酸エステル系触媒としては、正燐酸エステル化合物、亜燐酸エステル化合物が挙げられる。正燐酸エステル化合物としては、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート等の酸性燐酸エステル化合物が挙げられ、亜燐酸エステル化合物としては、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト等の亜憐酸トリエステル化合物、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイト等の亜燐酸ジエステル化合物が挙げられる。
p−トルエンスルホニルモノイソシアネートと水との反応物は、本発明の硬化性組成物に配合する前にp−トルエンスルホニルモノイソシアネートと水とを予め反応させたものであってもよいし、p−トルエンスルホニルモノイソシアネートを硬化性組成物に配合し調製している間に水を添加して反応させたものであってもよいし、硬化性組成物中に存在する水(原料中に含まれる水等)と調製時もしくは調整後に反応させたものであってもよい。
加水分解促進触媒(開環触媒)の使用量は、ブロックアミン化合物100質量部に対して0.001〜5質量部が好ましい。
可塑剤は、硬化性組成物の粘度を下げて作業性を改善するとともに、硬化性組成物の硬化後のゴム物性を調節する目的で使用する。具体的には、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類が挙げられる。
耐候安定剤は、硬化性組成物の酸化、光劣化、熱劣化を防止して耐候性や耐熱性をさらに向上させる目的で使用する。耐候安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤が挙げられる。これらの耐候安定剤は、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物の他、ADEKA社製のアデカスタブLA−63P、LA−68LDが挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。
これらのうち耐候性向上の効果が高い点で、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。耐候安定剤は、常温硬化性樹脂100質量部に対して、0.01〜30質量部、さらに0.1〜10質量部使用するのが好ましい。
充填剤は、表面処理硫酸バリウムと同様に硬化性組成物の増量や硬化物の物性補強を目的として使用する。具体的には、マイカ、カオリン、ゼオライト、グラファイト、珪藻土、白土、クレー、タルク、スレート粉、無水ケイ酸、石英微粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、沈降性シリカ等の合成シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の無機粉末状充填剤;ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状充填剤;ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーン等の無機系バルーン状充填剤;木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ粉、木綿チップ、ゴム粉末、熱可塑性または熱硬化性樹脂の微粉末、ポリエチレン等の粉末や中空体、サランマイクロバルーン等の有機系バルーン状充填;その他、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の難燃性付与充填剤も挙げられる。充填剤の粒径は、0.01〜1,000μmのものが好ましい。
揺変性付与剤は、硬化性組成物のタレ(スランプ)の防止を目的として使用する。具体的には、微粉末シリカ、脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機揺変性付与剤;尿素化合物、有機ベントナイト、脂肪酸アマイド等の有機揺変性付与剤が挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
微粉末シリカとしては、親水性シリカ、疎水性シリカを挙げることができる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
親水性シリカとしては、石英や珪砂等を微粉砕した天然シリカ、乾式シリカや湿式シリカ等の合成シリカが挙げられる。乾式シリカは、四塩化珪素等のシラン系ガスを酸水素炎中で燃焼させて得られるものであり、ヒュームドシリカということもある。また、湿式シリカは、珪酸ソーダを鉱酸で中和することによって溶液中でシリカを析出させる沈降法シリカがあり、ホワイトカーボンということもある。
疎水性シリカとしては、親水性シリカに反応性を有する有機ケイ素化合物を用いて親水性シリカの表面処理を行い、疎水性にしたものが挙げられる。
尿素化合物としては、その化合物内に尿素結合(−NHCONH−)を少なくとも1個有する化合物であり、有機イソシアネート化合物とアミン化合物との反応生成物が挙げられる。
有機イソシアネート化合物としては、上述のウレタンプレポリマーを製造する際の有機イソシアネート化合物と同様のものを挙げることができる。
アミン化合物としては、分子内にアミノ基を少なくとも1個有する化合物が挙げられる。アミノ基としては、第1級アミノ基や第2級アミノ基が挙げられる。第1級アミノ基を有するモノアミンとしては、ブチルアミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミン、へプチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、オクチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、テトラデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、トリメチルシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリンが挙げられる。第1級アミノ基を有するジアミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノへプタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロへキシルメタン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、キシレンジアミン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルフェニルメタン、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミンが挙げられる。第1級アミノ基を有するトリアミンとしては、トリ(メチルアミノ)へキサンが挙げられる。第2級アミノ基を有するモノアミンとしては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジフェニルアミン、ジラウリルアミン、ジステアリルアミン、メチルラウリルアミンが挙げられる。第2級アミノ基を有するジアミンとしては、N,N´−ジラウリルプロピルジアミン、N,N´−ジステアリルブチルジアミン、N−ブチル−N´−ラウリルエチルジアミン、N−ブチル−N´−ラウリルプロピルジアミン、N−ラウリル−N´−ステアリルブチルジアミンが挙げられる。第1級アミノ基と第2級アミノ基を有するポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メチルアミノプロピルアミンが挙げられる。これらのアミン化合物は、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪酸表面処理炭酸カルシウムは、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウムの表面を脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸金属塩、脂肪酸有機塩等の脂肪酸類で処理したものである。脂肪酸としては、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の炭酸数10〜25の脂肪酸が挙げられる。金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、有機塩としては、アンモニウム塩が挙げられる。
接着性向上剤は、硬化性組成物の接着性の向上を目的として使用する。具体的には、シラン系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系等の各種カップリング剤またはその部分加水分解縮合物を挙げることができる。このうちシラン系カップリング剤またはその部分加水分解縮合物が接着性に優れているため好ましい。
シラン系カップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基を含有する分子量500以下の化合物が挙げられる。またはこれらシラン系カップリング剤の1種または2種以上の部分加水分解縮合物で分子量200〜3,000の化合物が挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
貯蔵安定性向上剤(脱水剤)は、硬化性組成物の貯蔵安定性を向上させる目的で使用する。具体的には、硬化性組成物中に存在する水と反応して脱水剤の働きをするビニルトリメトキシシラン、酸化カルシウム、p−トルエンスルホニルイソシアネート(PTSI)が挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤は、硬化性組成物を着色し、硬化物に意匠性を付与する目的で使用する。具体的には、酸化チタンや酸化鉄等の無機系顔料、銅フタロシアニン等の有機系顔料、カーボンブラックが挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
有機溶剤は、硬化性組成物の粘度を下げ、押出し性、打設や塗布時の作業性を向上させる目的で使用する。有機溶剤としては、硬化性組成物中の他の成分との相溶性が良好で、かつ、他の成分と反応しない有機溶剤であれば特に制限なく使用することができる。具体的には、ジメチルカーボネート等のカーボネート系溶剤、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル系溶剤、n−ヘキサン等の脂肪族系溶剤、シクロヘキサン等の脂環族系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、ミネラルスピリットや工業ガソリン等の石油留分系溶剤等の有機溶剤が挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、活性水素含有化合物等(例えば、湿気等の水)と反応して架橋硬化するため、一液型湿気硬化性組成物として使用することができる。また、本発明における常温硬化性樹脂を主剤とし、これに硬化剤を配合して二液型(多液型)反応硬化性組成物としても使用することができる。
二液型反応硬化性組成物として使用する場合、主剤の常温硬化性樹脂としてイソシアネート基含有樹脂を用いるときは硬化剤にポリオール、ポリアミン、ポリサルファイド等の活性水素含有化合物を使用することができる。硬化剤に使用するポリオール、ポリアミンとしては、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを合成する際に使用できるポリオール、ポリアミン(例えば、高分子ポリオール、高分子ポリアミン)を挙げることができる。
ポリサルファイドとしては、主鎖中に式:
−(RO)
〔式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは6〜200の整数である〕で示されるポリエーテル部分と、式:
−(COC2mOC−S)− (a)
−(CHCH(OH)CH−S)− (b)
〔式中、mは1〜2の整数であり、xは1〜5の整数である〕で示される構造単位を含有し、かつ、末端に式:
−COC2mOC−SHおよび/または−CHCH(OH)CH−SH
〔式中、mは1〜2の整数である〕のチオール基を有するものである。ポリサルファイドの数平均分子量は、600〜200,000が好ましく、さらに800〜50,000が好ましい。市販品としては、東レファインケミカル社製の「LP−282」(数平均分子量3,500)が挙げられる。ポリサルファイドポリマーのポリエーテル部分と、構造単位(a)および(b)は任意の配列をとることができ、またそれらの占める割合は、ポリエーテル部分が2〜95質量%、構造単位(a):−(COC2mOC−S)−部分が3〜70質量%、および構造単位(b):−(CHCH(OH)CH−S)−部分が1〜50質量%となるのが好ましい。なお、ポリサルファイド結合Sの含有量は1〜60質量%であるのが好ましい。
二液型反応硬化性組成物において、主剤のイソシアネート基含有樹脂のイソシアネート基と、硬化剤のポリオール、ポリアミン、ポリサルファイド等の活性水素化合物の活性水素(基)の反応モル比(イソシアネート基/活性水素)は、0.9〜1.5が好ましく、さらに1〜1.3が好ましい。
主剤の硬化性樹脂として架橋性シリル基含有樹脂を用いるときは硬化剤に硬化促進触媒を使用することができる。硬化剤に使用する硬化促進触媒としては、上述の金属系触媒、アミン系触媒を挙げることができ、特に金属系触媒が好ましい。
二液型反応硬化性組成物に配合する表面処理硫酸バリウムは、予め主剤に配合しておいてもよいし硬化剤に配合してもよい。また、主剤と硬化剤を混合する際に所定の量を計量して主剤と硬化剤とともに混合してもよい。
二液型反応硬化性組成物として使用する場合でも、上述の常温硬化性樹脂、表面処理硫酸バリウム、硬化剤に加えて、ブロックアミン化合物や添加剤を配合することができる。ブロックアミン化合物や添加剤は、上述のブロックアミン化合物や添加剤を挙げることができる。ブロックアミン化合物や添加剤は、予め主剤に配合しておいてもよいし硬化剤に配合してもよい。また、主剤と硬化剤を混合する際に配合してもよい。
二液型反応硬化性組成物の混合方法としては、ハンドミキサー、真空脱泡混合機、ドラム回転式ミキサー等の混合機を用いて各成分を均一に混合する方法が挙げられる。
本発明の硬化性組成物を用いて施工する場合、施工の対象となる材料(部材)としては、モルタル、コンクリート、ALC(Autoclaved Lightweight Concrete)、ガラス、大理石、御影石、サイディング、タイル、瓦、レンガ等の無機材料;鉄、銅、ステンレス、ガルバニウム鋼板、トタン、アルミニウム、チタン等の金属材料、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene copolymer)、FRP(Fiber Reinforced Plastic)等の合成樹脂製の材料;木材や合板等の木質材料が挙げられる。
本発明の硬化性組成物の製造方法としては、特に限定されず公知の方法で行うことができる。一液型湿気硬化性組成物の場合、具体的には、常温硬化性樹脂、表面処理硫酸バリウム、および必要に応じてブロックアミン化合物、添加剤をガラス製、ステンレス製、鉄製等の攪拌装置付き混合(混練)容器に仕込み、湿気等の水を遮断し、乾燥窒素気流下でバッチ式や連続式に攪拌、混合して製造する方法が挙げられる。二液反応型硬化性組成物の場合は、主剤と硬化剤に分けて上述の各成分を攪拌装置付き混合(混練)容器に仕込み、湿気等の水を遮断し、乾燥窒素気流下でバッチ式や連続式に攪拌、混合して製造する方法が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、一液型湿気硬化性組成物として使用する場合、常温硬化性樹脂が湿気等の水と反応して増粘、硬化することもあるため、湿気等の水を遮断できる容器に詰め密封して貯蔵するのが好ましい。前記容器としては、湿気等の水を遮断できる容器であれば特に制限はない。具体的に例えば、金属製や樹脂製の缶、アルミ製袋、紙製や樹脂製のカートリッジが挙げられる。二液反応型硬化性組成物として使用する場合でも、主剤や硬化剤の各成分を湿気等の水を遮断できる容器に詰め密封して貯蔵するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、上述の成分とすることにより、硬化後の組成物が高強度で耐候性、耐薬品性に優れるものとなる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明が実施例に限定されて解釈されるものではない。
[合成例1](イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成)
攪拌機、温度計、窒素シール管および加熱・冷却装置付き反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(プレミノールS4001、水酸基価56.4、旭硝子社製)を461.9g、ビスフェノール骨格含有ポリオール(アデカポリエーテルBPX−33、水酸基価196:ビスフェノールA1モルに対してプロピレンオキサイド6モルの割合で反応させて得られるポリエーテル系ジオール、ADEKA社製)を82.7g、1分子中に水酸基を2個以上含有するエポキシアクリレート(エポキシエステル70PA:CH=CHCOOCHCH(OH)CHOCHCH(CH)OCHCH(OH)CHOCOCH=CH、水酸基価338、共栄社化学社製)を16.6g、ナフテン系溶剤(スワクリーン150、丸善石油化学社製)を153.8gそれぞれ仕込み、攪拌しながら、イソホロンジイソシアネートを285.0g、反応触媒として無機ビスマス(ネオスタンU−600、日東化成社製)を0.05g仕込み、75〜80℃で3時間反応を行った後、室温まで冷却し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を得た。イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1の反応モル比(原料のイソシアネート基のモル数/水酸基のモル数)は3である。また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有量(樹脂中の理論値)は8.5質量%である。
[合成例2](ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の合成)
攪拌機、温度計、窒素シール管、エステル管および加熱・冷却装置のついた反応容器に、窒素ガスを流しながら、ジエタノールアミン(分子量105)を420.0g、トルエンを177.0gおよびイソブチルアルデヒド(分子量72.1)を317.0g仕込み、攪拌しながら加温し、副生する水(71.9g)を系外に除去しながら、110〜150℃で還流脱水反応を行った。水の留出が認められなくなった後、さらに減圧下(50〜70hPa)で加熱し、トルエンと未反応のイソブチルアルデヒドを除去し、中間の反応生成物であるN−ヒドロキシエチル−2−イソプロピルオキサゾリジンを得た。次いで、得られたN−ヒドロキシエチル−2−イソプロピルオキサゾリジン636.0gに、さらにヘキサメチレンジイソシアネート(分子量168)を336.0g加え、80℃で8時間加熱し、滴定による実測NCO含有量が0.0質量%になった時点で反応終了とし、1分子中にオキサゾリジン環を2個有するウレタン結合含有オキサゾリジン化合物を得た。ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1は、常温で液体であった。
[実施例1]
攪拌機、加熱、冷却装置、窒素シール管付き混練容器に、窒素ガスを流しながら、合成例1で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を410.5g仕込み、攪拌しながら予め100〜110℃の乾燥機で乾燥して水分含有量を0.05質量%以下にした表面処理硫酸バリウム(BARIACE B−34、処理剤:SiO−Alと有機化合物、堺化学工業社製)を205.0g、重質炭酸カルシウム(ホワイトンB、白石工業社製)を205.0g、酸化チタンを13.7g仕込み、内容物が均一になるまで混練した。次いで、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX245、BASFジャパン社製)を5.1g、ヒンダードアミン系光安定剤(アデカスタブLA−63P、ADEKA社製)を3.4g、合成例2のウレタン結合含有オキサゾリジン化合物O−1を154.0g、疎水性シリカ(レオロシールDM−10、トクヤマ社製)を2.2g仕込み、均一になるまで30分間混練し、さらに鉄(III)アセチルアセトナート(和光純薬工業社製)を0.08g、脂環式酸無水物(HN−2200:メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、日立化成社製)を1.0g仕込み、30分間混練した後、50〜100hPaで減圧脱泡し、ブリキ製の角缶容器に充填密封して、硬化性組成物(防水材組成物)を調製した。
[比較例1]
実施例1において、表面処理硫酸バリウムを配合せず、重質炭酸カルシウムを410.0g配合した以外は同様の操作を行い、硬化性組成物(防水材組成物)を調製した。
[比較例2]
実施例1において、表面処理硫酸バリウムを配合せず、重質炭酸カルシウムを205.0g、表面処理していない硫酸バリウム(沈降性硫酸バリウム100、堺化学工業社製)を205.0g配合した以外は同様の操作を行い、硬化性組成物(防水材組成物)を調製した。しかし、表面処理していない硫酸バリウムの分散ができず硬化性組成物中に粒状物が発生した。
[比較例3]
実施例1において、表面処理硫酸バリウムを配合せず、表面処理していない硫酸バリウム(沈降性硫酸バリウム100、堺化学工業社製)を410.0g配合した以外は同様の操作を行い、硬化性組成物(防水材組成物)を調製した。しかし、表面処理していない硫酸バリウムの分散ができず硬化性組成物中に粒状物が発生した。
実施例1および比較例1の硬化性組成物を用いて、下記の性能評価を行った。評価結果を表1に示す。比較例2〜3の硬化性組成物は、調製時に分散不良となったので、性能評価を行わなかった。
硬化性組成物を離型処理した型枠内に入れ、23℃50%RHで96時間養生した。硬化性組成物を型枠から外し、さらに23℃50%RHで72時間養生して厚さ2mmの硬化物シートを作製した。
1)デュロメータ硬さ
硬化物シートを用い、JIS K 6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム硬さの求め方 第3部:デュロメータ硬さ」に準拠してタイプDデュロメータ硬さ試験を行い、デュロメータ硬さを求めた。
2)促進耐候性
JIS K 5658:2010「建築用耐候性上塗り塗料」7.16促進耐候性において、フレキシブル板に硬化物シートを張り付けた以外は同様にして2,500時間照射後の色差、光沢保持率、白亜化の等級を求め、評価した。照射後の硬化物シートに割れおよび膨れがなく、見本品試験片の色差値に比べ、試料試験片の色差値が大きくなく、さらに、白亜化の等級が1または0であって、かつ光沢保持率が80%以上であった場合(すなわち、JIS K 5658に規定される促進耐候性が1級に適合する場合)を○、いずれかの条件を満たしていない場合(すなわち、JIS K 5658に規定される促進耐候性が1級に適合しない場合)は×とした。
3)耐発泡性
底面の内径が5mmΦの紙コップに、厚さ約10mmとなるように硬化性組成物を入れ、50℃80%RHのオーブンで96時間養生した。養生後、オーブンから取り出し23℃50%RHの環境下で1時間静置したのち、紙コップと硬化性組成物をカッターで縦に切断し、硬化性組成物の切断面を目視で観察して、切断面に泡がない場合を○、切断面に泡がある場合を×とした。
4)引張性能
硬化物シートを用い、JIS K 6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム 引張特性の求め方」6.1ダンベル状試験片のダンベル状3号形の試験体を作製した。
試験体をJIS A 6021:2011「建築用塗膜防水材」6.6.1 23℃における引張性能試験で測定し、処理前の引張強さ、破断時の伸び率を求めた。
5)処理後の引張性状
硬化物シートを用い、JIS K 6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム 引張特性の求め方」6.1ダンベル状試験片のダンベル状3号形の試験体を作製した。試験体を下記に示す加熱処理、アルカリ処理、酸処理した後、JIS A 6021:2011「建築用塗膜防水材」6.6.1 23℃における引張性能試験で測定し、各処理後の引張強さ、破断時の伸び率を求めた。また、処理前と処理後の引張強さから引張強さ比を求めた。
加熱処理:試験体をJIS A 6021:2011「建築用塗膜防水材」6.9.3a)の条件で加熱処理した。加熱温度は80℃、処理時間は168時間である。
アルカリ処理:試験体をJIS A 6021:2011「建築用塗膜防水材」6.9.3c)の条件でアルカリ処理した。処理時間は168時間である。
酸処理::試験体をJIS A 6021:2011「建築用塗膜防水材」6.9.3d)の条件で酸処理した。処理時間は168時間である。
実施例1および比較例1〜3の配合内容および各試験結果を表1に示す。また、参考として、JIS規格値も表中に示す。
Figure 0006860200
表1の結果より、実施例1の硬化性組成物は、耐候性に優れるため、硬化性組成物の表面に耐候性付与目的の上塗り塗料(トップコート)を塗布する必要がなく、施工の簡素化や工期短縮が実現できる。また、実施例1の硬化性組成物は、硬度が高く、耐発泡性が良好であることが分かる。さらに、実施例1の硬化性組成物は、処理前の破断時の伸び率が高く、高強度で高伸長の引張性能(ゴム物性)を有している。特に、加熱処理後の破断時の伸び率、および、アルカリ処理後、酸処理後の引張強さ比や破断時の伸び率が高いことから、耐熱性、耐薬品性に優れることが分かる。
一方、比較例1の硬化性組成物は、熱処理後の破断時の伸び率、アルカリ処理後および酸処理後の引張強さ比、破断時の伸び率が低いため、JIS A 6021に規定する屋根用塗膜防水材の性能(ウレタンゴム系、高強度形)に適合しない。
本発明の硬化性組成物は、引張性能において、JIS A 6021に規定する屋根用塗膜防水材の性能(ウレタンゴム系、高強度形)に適合するから、建築用、土木用の硬化性組成物として好適に使用でき、産業利用上の価値が高い。また、本発明の硬化性組成物は、防水材組成物、コーティング材組成物、シーリング材組成物または接着剤組成物として使用することができる。

Claims (6)

  1. 常温硬化性樹脂と表面処理硫酸バリウムを含有し、
    前記常温硬化性樹脂が、イソシアネート基含有樹脂(ただし、水分散性樹脂の場合を除く。)であり、
    前記表面処理硫酸バリウムが、酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムを含む処理剤で表面処理された硫酸バリウムであることを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記表面処理硫酸バリウムの配合量が、常温硬化性樹脂100質量部に対し10〜20 0質量部であることを特徴とする、請求項に記載の硬化性組成物。
  3. さらに、ブロックアミン化合物を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. さらに、硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤(脱水剤)、着色剤および有機溶剤から選択される少なくとも1種以上の添加剤を含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 前記硬化性組成物が、建築用または土木用の硬化性組成物であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 前記硬化性組成物が、防水材組成物、コーティング材組成物、シーリング材組成物または接着剤組成物であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
JP2017060532A 2017-03-27 2017-03-27 硬化性組成物 Active JP6860200B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017060532A JP6860200B2 (ja) 2017-03-27 2017-03-27 硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017060532A JP6860200B2 (ja) 2017-03-27 2017-03-27 硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018162387A JP2018162387A (ja) 2018-10-18
JP6860200B2 true JP6860200B2 (ja) 2021-04-14

Family

ID=63860861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017060532A Active JP6860200B2 (ja) 2017-03-27 2017-03-27 硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6860200B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7230745B2 (ja) * 2019-08-31 2023-03-01 豊田合成株式会社 誘電エラストマー及びこれを用いたアクチュエータ
BR112023022407A2 (pt) * 2021-04-28 2024-01-16 Chemetall Gmbh Método para vedar um substrato, substrato vedado, uso de um constituinte de organossilano, composição vedante, sistema de vedação bicomponente, e, constituinte de organossilano

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008023073A1 (de) * 2006-08-25 2008-02-28 Sachtleben Chemie Gmbh Anorganisch oberflächenmodifizierte ultrafeine partikel
JP5200359B2 (ja) * 2006-09-29 2013-06-05 オート化学工業株式会社 硬化性組成物
JP5967079B2 (ja) * 2012-01-19 2016-08-10 東レ株式会社 導電ペーストおよび導電パターンの製造方法
JP5797717B2 (ja) * 2013-10-16 2015-10-21 台湾太陽油▲墨▼股▲分▼有限公司 白色熱硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びそれを用いたディスプレイ用部材
JP2018053115A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 大宝化学工業株式会社 水性2液硬化性を有する遮熱性塗料組成物、遮熱性塗料塗装工法、および遮熱性舗装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018162387A (ja) 2018-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6573826B2 (ja) 一液型塗り床材
JP2019502781A (ja) アルコキシシリル基を有するプレポリマーとエポキシド化合物とを含む結合剤系ならびにその使用
CN111699216B (zh) 工作缝用单组分型固化性组合物
JP6687830B2 (ja) 硬化性組成物
JP4937595B2 (ja) 一液型湿気硬化性組成物、シーリング材組成物及び接着剤組成物
JP6687875B1 (ja) 硬化性組成物
JP5014039B2 (ja) 湿気硬化型組成物及び湿気硬化型シーリング材
JP4907218B2 (ja) 一液型ウレタン系湿気硬化性接着剤
JP6860200B2 (ja) 硬化性組成物
JP6678856B2 (ja) 硬化性組成物
JP7267580B2 (ja) 硬化性組成物ならびにそれを用いたタイル補修方法およびタイル改修方法
JP5241993B2 (ja) 硬化性組成物及びシーリング材組成物
JP2018193536A (ja) シーリング材組成物、シーリング目地構造、シーリング目地構造の施工方法
JP6836032B2 (ja) 硬化性組成物
JP2005179387A (ja) 硬化性組成物及びシーリング材組成物
JP2008127421A (ja) 硬化性組成物
JP2019156892A (ja) 硬化性組成物
JP4744230B2 (ja) シーリング材組成物
JP3730948B2 (ja) 硬化性組成物
JP2005036034A (ja) 硬化性組成物及びシーリング材組成物
JP2004269764A (ja) 硬化性組成物
JP7359158B2 (ja) 硬化性組成物
JP2023021035A (ja) 硬化性組成物
JP7335589B2 (ja) 床材用の一液型湿気硬化性接着剤組成物
JP2020201237A (ja) シーリング材組成物の性能評価方法、シーリング材組成物、シーリング目地構造およびシーリング目地構造の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6860200

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250