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JP6852798B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、連続鋳造中の鋳片中心部に発生する成分偏析及びポロシティーを抑制する、鋼の連続鋳造方法に関するものである。
連続鋳造の凝固過程では凝固収縮が起こり、この収縮に伴って、鋳片の引き抜き方向へ未凝固溶鋼が吸引されて流動する。この未凝固溶鋼にはC、P、Mn、Sなどの溶質元素が濃縮(濃化溶鋼)しており、濃化溶鋼が流動すると、溶質元素がスラブの中心部分に凝固し、中心偏析が発生する。凝固末期の濃化溶鋼が流動する要因としては、上記の凝固収縮の他に、溶鋼静圧によるロール間での鋳片バルジング(膨らみ)や、鋳片支持ロールのロールアライメントの不整合なども挙げられる。
この中心偏析は、鋼製品、特に厚鋼板の品質を劣化させる。例えば、石油輸送用や天然ガス輸送用のラインパイプ材においては、サワーガスの作用により中心偏析を起点として水素誘起割れが発生する。また、海洋構造物、貯槽、石油タンクなどにおいても、同様の問題が発生する。しかも近年、鋼材の使用環境は、より低温下或いはより腐食環境下といった厳しい環境での使用を求められることが多く、鋳片の中心偏析を低減することの重要性は益々大きくなっている。
それ故、連続鋳造工程から圧延工程に至るまで、鋳片の中心偏析あるいはポロシティーを低減する対策が多数提案されている。そのなかで、効果的な対策として、未凝固層を有する凝固末期の鋳片を、複数対の鋳片支持ロールによって徐々に圧下しながら鋳造する方法(「凝固末期軽圧下方法」と呼ぶ)、及び、未凝固層を有する凝固末期の鋳片を、1対または2〜3対の圧下ロールで10mm程度或いはそれ以上を圧下する方法(「凝固末期大圧下方法」と呼ぶ)が行われている。
この凝固末期軽圧下方法は、鋳片の凝固完了位置付近に圧下ロール群(「軽圧下帯」という)を鋳造方向に配置し、この圧下ロール群によって連続鋳造中の鋳片を凝固収縮量に相当する程度の圧下速度(0.3〜1.5mm/min)で徐々に圧下し、鋳片中心部での空隙の形成や濃化溶鋼の流動を抑止し、これによって鋳片の中心偏析を抑制するという技術である。一方、凝固末期大圧下方法は、鋳片の凝固完了位置付近に配置した1対または2〜3対の圧下ロールで鋳片を圧下し、デンドライト樹間に存在する濃化溶鋼を鋳造方向の上流側に排出し、これによって鋳片の中心偏析を抑制するという技術である。
この凝固末期軽圧下では、圧下量が不足すると中心偏析や内質欠陥の生成防止が不十分となり、一方、圧下量が大き過ぎると内部割れが発生し却って鋳片の内質を悪化させる。したがって、凝固末期軽圧下では、圧下量を適正範囲に制御することが重要である。しかしながら、実際に軽圧下を加える際には軽圧下セグメントに大きな荷重が掛かり、セグメントが変形することがあり、適正な圧下量が付与されていないことがある。更には圧下量が不足するとポロシティーが残存し、UT不良が発生する懸念がある。
特許文献1には、バルジング開始時の鋳片の厚みの3%以上25%以下、鋳片を意図的にバルジングさせ、その後、中心部固相率が0.2以上0.7以下の鋳片の位置を、1対の圧下ロールを用いてバルジング量の30%以上70%以下に相当する厚みを圧下する凝固末期大圧下方法が開示されている。また、特許文献2には、鋳片の液相線クレータエンド相当位置から固相線クレータエンド相当位置までの間の所定範囲に配列されたガイドロール群の鋳片厚さ方向(短辺方向)の間隔を広げ、鋳片に合計で5mmから20mm未満のバルジングを意図的に起こさせ、次いで、鋳片の中心部固相率が0.1から0.8までの間で、少なくとも1対の圧下ロールによりバルジングさせた量の0.5倍から1.0倍までの圧下量で圧下を加えて中心偏析を軽減する凝固末期大圧下方法が開示されている。特許文献1および2では、意図的なバルジング量が大きく、意図的にバルジングさせる際に鋳片内部に割れが発生する虞がある。また、圧下ロール1本あたりの圧下量が大きく、高い負荷荷重に耐える堅牢な圧下設備が必要であるため設備費用がかさむのみならず、圧下時に鋳片に内部割れが発生する虞がある。更には、ロール間隔を広げた量に対して圧下量が不足した場合には、鋳片の中心部にポロシティーが残存する可能性がある。
特許文献3には、バルジング+凸ロールによる圧下方法が開示されているが、特許文献1、2同様にバルジング量が大きく、内部割れが発生する可能性があり、第2の圧下で凝固界面を圧着させる際にも内部割れの危険性がある。
特許文献4には、鋳片の厚さ中心部の固相率が0.8以上1.0未満の範囲において、未凝固部を含む鋳片の幅中央部を、圧下してポロシティーを低減する方法が開示されているが、特許文献1と同様に圧下ロール1本あたりの圧下量が大きく、高い負荷荷重に耐える堅牢な圧下設備が必要であるため設備費用がかさみ、圧下時に鋳片に内部割れが発生する虞がある。
特開2000−288705号公報 特開平11−156511号公報 特開2001−334353号公報 特開2007−296542号公報
大中逸雄著「コンピュータ伝熱・凝固解析入門 鋳造プロセスへの応用」、丸善株式会社(東京)刊、1985年 p.201~202
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は鋳片をガイドロール群によって意図的にバルジングさせる(鋳片厚みを拡大させる)量Dを鋳型出側の鋳片厚みの10%以下とすることで内部に割れやポロシティーの発生を抑制し、総圧下を規定して軽圧下を付与することで、大きな圧下能力の設備を必要とせずに比較的小さい圧下荷重で効果的に中心偏析を低減することができ、且つ凝固後に段階的に圧下することによって残存するポロシティーを撲滅する鋼の連続鋳造方法を提供することにある。
前記の課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
[1]鋼の連続鋳造において、鋳片を挟んで対向する鋳片支持ロール間の開度を鋳造方向下流側に向かって拡大することで内部に未凝固層を有する矩形の鋳片の長辺面厚みを鋳型内の鋳片厚みの0.1%以上10%以下の範囲内でバルジングさせ、その後、鋳片の長辺面を複数のガイドロールによって圧下する際に、
鋳片の厚み中心部の固相率が0.2以上0.9未満の範囲では総圧下量及び圧下勾配が下記式(1)および(2)を充足し、当該固相率が0.9以上の範囲の鋳片では総圧下量及び圧下勾配が下記式(3)および(4)を充足することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
0.5≦ Rt1/D ≦ 1.0 ・・・(1)
0.5≦ Rg1≦ 3.0・・・(2)
0.2≦ Rt2/D ≦ 1.0 ・・・(3)
0.1≦ Rg2≦ 1.5・・・(4)
ここで、Rt1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、D:鋳片のバルジング量(mm)、Rg1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)、Rt2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、Rg2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)
本発明の鋼の連続鋳造方法を適用することにより、鋳片内部に割れやポロシティーを発生させることなく、総圧下を規定して軽圧下を付与することで、大きな圧下能力の設備を必要とせずに比較的小さい圧下荷重で効果的に中心偏析を低減することができ、且つ凝固後に引き続き連続して、鋳片中心部の温度が大きく低下する前に段階的に圧下することによって残存するポロシティーも、より小さな圧下荷重で圧着し、内部割れを発生させないようにすることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る鋼の連続鋳造方法を適用する連続鋳造機を示す概略図である。 図2は、連続鋳造機における軽圧下セグメントを拡大した概略図である。 図3は、搬送方向に垂直な平面における軽圧下セグメントの側面図である。 図4は、鋳片を説明するための概略図である。 図5は、本発明におけるロール開度の例である。
本発明の鋼の連続鋳造方法は、鋳片を挟んで対向する鋳片支持ロール間の開度を鋳造方向下流側に向かって拡大することで内部に未凝固層を有する矩形の鋳片の長辺面厚みを鋳型内の鋳片厚みの0.1%以上10%以下の範囲内でバルジングさせ、その後、鋳片の長辺面を複数のガイドロールによって圧下する際に、鋳片の厚み中心部の固相率が0.2以上0.9未満の範囲では総圧下量及び圧下勾配が下記式(1)および(2)を充足し、当該固相率が0.9以上の範囲の鋳片では総圧下量及び圧下勾配が下記式(3)および(4)を充足する。
0.5≦ Rt1/D ≦ 1.0 ・・・(1)
0.5≦ Rg1≦ 3.0・・・(2)
0.2≦ Rt2/D ≦ 1.0 ・・・(3)
0.1≦ Rg2≦ 1.5・・・(4)
ここで、Rt1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、D:鋳片のバルジング量(mm)、Rg1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)、Rt2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、Rg2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る鋼の連続鋳造方法の一例について説明する。なお、図3では、鋳造方向を矢印で示している。
図1は、本発明の実施形態に係る鋼の連続鋳造方法を適用する連続鋳造機1を示す概略図である。図1に示されるように、連続鋳造機1は、溶鋼取鍋から溶鋼2が注入されるタンディッシュ3と、タンディッシュ3から浸漬ノズル4を介して注がれた溶鋼2を冷却する銅製の鋳型5と、鋳型5から引き抜かれた半凝固状態の鋳片6を搬送する複数のセグメント7とを備える。半凝固状態の鋳片6は、内部に未凝固層6aを有している。
図2は、連続鋳造機1におけるセグメント7を拡大した概略図であり、図3は、鋳片6の搬送方向に垂直な平面におけるセグメント7の側面図である。図2および図3に示されるように、セグメント7は、鋳片6に押圧力を印加する駆動ロール8と、ガイドロール9を有する。ガイドロール群は軸受け10を介して上フレーム11及び下フレーム12に固定される。上フレーム11および下フレーム12は、上流側支柱13と下流側支柱14とにより支持される。なお、駆動ロールとガイドロールを総称して、鋳片支持ロールと称する。鋳片支持ロールは、鋳片6を挟んで対向する位置に設けられている。
上フレーム11および下フレーム12は、上流側支柱13と下流側支柱14とにより支持されているので、上流側支柱13および下流側支柱14は、セグメント7全体として鋳片6に印加する軽圧下量を規定する。上述のように、複数のガイドロール9は、それぞれが軸受けを介して上フレーム11または下フレーム12に固定されているので、支柱の長さをウォームジャッキ等で伸縮させることにより、上側ガイドロールと下側ガイドロールの間隔を調整することができる。直前のセグメントよりロール間隔を広く設定することでバルジング量を設定することが可能であり、また、上流工程側のガイドロールの間隔を下流工程側のガイドロールの間隔よりも広く設定することで軽圧下勾配を設定することが可能である。
本発明の方法では、鋳片の内部割れやポロシティー防止のため、鋳片6を挟んで対向する鋳片支持ロール間D1の開度を鋳造方向下流側に向かって拡大することで、内部に未凝固層6aを有する矩形の鋳片6の長辺面厚みT1を鋳型5内の鋳片厚みT2の0.1%以上10%以下の範囲内でバルジングさせる。図4は、鋳片6を説明するための概略図(鋳片6の斜視図)であり、鋳型5内の鋳片6の表面S2と、鋳片6の鋳型5内の鋳片厚みT2と、鋳片6の長辺面S1と、鋳片6の長辺面厚みT1とを、それぞれ符号を付して示している。本発明のバルジングは意図的なバルジングであるが、以下単に「バルジング」とも言う。バルジング量を0.1%以上とするのは鋳片に付与される過大な荷重を防止するために必要最小限のバルジング量を設定する目安であり、10%以下とするのは意図的なバルジングでの過大な内部歪みを防止し、内部割れを防止するためである。なお、意図的バルジングは、中心部の固相率が0の段階で開始し、鋳型内の鋳片厚みの0.1%以上10%以下(1%以上5%以下が好ましい)の範囲内の所定量のバルジングとなったら終了する。バルジングの終了は、中心部の固相率が0.1未満の領域で終了させるのが好ましい。
また、バルジングさせた後、鋳片の長辺面を複数のガイドロールによって圧下する。この際に、鋳片の厚み中心部の固相率が0.2以上0.9未満の位置でガイドロール群により鋳片をバルジング量の50%以上100%以下の量で圧下する。ここで、鋳片の厚み中心部の固相率(以下、単に「中心部の固相率」または「固相率」とも言う)とは、幅方向端部を除く鋳片の厚み方向の中心線上の固相率であるが、鋳片幅方向中心(かつ厚み方向中心)の固相率で代表することができる。中心部の固相率が0.2以上0.9未満の位置の圧下量をバルジング量の50%以上とすることで凝固末期の溶鋼流動による鋳片の中心偏析を低減することができ、バルジング量の100%以下とすることで、完全凝固している短辺部の凝固シェルを圧下しないので、固相率0.9以上の範囲で圧下した際の圧下負荷を軽減することができる。圧下勾配を0.5〜3.0mm/mの範囲に規定することにより鋳片を適切な圧下速度で圧下し、効果的に中心偏析を低減することが可能である。即ち、中心部の固相率が0.2以上0.9未満の位置では、式(1)および式(2)を充足するように操業する。
0.5≦ Rt1/D ≦ 1.0 ・・・(1)
0.5≦ Rg1≦ 3.0・・・(2)
ここで、Rt1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、D:鋳片のバルジング量(mm)、Rg1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)
更に、固相率0.9以上の範囲ではガイドロール群により鋳片をバルジング量の20%以上100%以下の量で圧下する。更には圧下勾配を0.1〜1.5mm/mの範囲に規定することにより、セグメントに過大な荷重を掛けることなく効果的にポロシティーを低減することが可能である。即ち、中心部の固相率が0.9以上の位置では、式(3)および式(4)を充足するように操業する。なお、中心部の固相率が1.0に達した後に圧下を継続しても良いが、式(3)で規定される総圧下量の範囲内で圧下を終了する。
0.2≦ Rt2/D ≦ 1.0 ・・・(3)
0.1≦ Rg2≦ 1.5・・・(4)
ここで、Rt2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、D:鋳片のバルジング量(mm)、Rg2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)
連続鋳造の操業において、以上の操業条件を充足して操業すれば本発明の効果を奏するものであるが、この範囲内を充足できるように操業条件を制御すれば、なお好ましい。
中心部の固相率は、あらかじめ伝熱凝固解析を行なうことによって求めることができる。伝熱凝固解析の手法については、非特許文献1に記載される「エンタルピ法」などを用いて数値計算を実行すれば良い。伝熱凝固解析の精度は、事前に鋲打ち試験や表面温度の測定、或いは超音波での固相率の測定等の方法で確認し、本発明の実施に十分な精度であることを確認した。鋳造中に凝固完了位置の変動があったときにも、ガイドロール群による軽圧下範囲を広く設定することで、固相率0.9以下の位置が圧下範囲から外れることを防止することが可能である。
以下、本発明の実施形態に係る鋼の連続鋳造方法の実施例について説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されない。
図1に示すスラブ連続鋳造機と同一形式のスラブ連続鋳造機を用いて、低炭素アルミキルド鋼を連続鋳造する試験を行なった。鋼の主な成分は、C:0.03〜0.2質量%、Si:0.05〜0.5質量%、Mn:0.8〜1.8質量%、P:0.02質量%未満、S:0.005質量%未満であった。鋳片のサイズは、厚みが250mm〜300mm、幅が1900〜2100mmであり、鋳片引き抜き速度を0.9〜1.4m/minとした。圧下セグメントには1対の駆動ロール及びガイドロールが設置され、一つのセグメント長は2mである。図5に本実施例におけるロール開度の例を示す。
表1及び表2に本発明の実施形態に係る鋼の連続鋳造方法での1〜11の鋳造条件と、鋳造されたスラブにおける中心偏析度とポロシティー及び内部割れ、表面疵を測定したデータを示す。また、比較のために、本発明の範囲外の鋳造試験を条件12〜20として行なった。
Figure 0006852798
Figure 0006852798
中心偏析度の測定方法は、スラブの断面中心部における厚さ方向に関する炭素濃度(質量%)を分析し、その最大値をCmaxとし、平均炭素濃度(つまり溶鋼での炭素濃度)をC0として、Cmax/C0を中心偏析度と定義したものである。つまり、この定義では、中心偏析度が1に近づくほど中心偏析は低減することになる。ここでは、中心偏析度が1.10以上となった場合に中心偏析が悪化したものとして不良判定を行なった。鋳片のポロシティーは圧延前のスラブの厚み中央を超音波探傷し、直径2mm以上のポロシティーがあればポロシティーがあるものとして不良判定を行なった。
条件1〜条件11では総圧下量、圧下勾配もすべて本発明の範囲内であり、表2の測定データから明らかなように、本発明の範囲内である条件1〜11では中心偏析度は低位(1.10未満)であり、また、ポロシティーと内部割れは確認されず、表面疵もなかった。
比較条件として行なった条件12では、固相率が0.9以上の範囲で圧下しない条件で鋳造を行なった。固相率が0.2以上0.9未満の範囲での総圧下量、及び鋳片の圧下勾配はすべて本発明の範囲内であったため、中心偏析度は低位であったが、ポロシティーが発生した。条件13では固相率が0.9以上の範囲で圧下を実施したが、固相率が0.2以上0.9未満の範囲および固相率が0.9以上の範囲ともに総圧下量が本発明の範囲よりも大きい条件であった。その結果、ポロシティーの発生はなかったものの、総圧下量が大きく鋳片に付与される歪みが過大であったため、一部内部割れ及び表面疵が発生した。条件14では条件13と同様に固相率が0.9以上の範囲で圧下を実施したが、圧下勾配が本発明の範囲よりも大きい条件であり、その結果、ポロシティーの発生はなかったものの、一部内部割れ及び表面疵が発生した。条件15では固相率が0.2以上0.9未満の範囲での総圧下量、及び鋳片の圧下勾配が本発明の範囲よりも高い条件であった。その結果、適正圧下速度が付与されなかったと考えられ、中心偏析度は本発明例と比較して高位であった。条件16、17では固相率が0.2以上0.9未満の範囲での総圧下量、及び鋳片の圧下勾配が本発明の範囲よりも低い条件であった。その結果、中心偏析度は本発明例と比較して高位であった。条件18、19、20では固相率が0.9以上の範囲及び固相率が0.2以上0.9未満の範囲での総圧下量、及び鋳片の圧下勾配はすべて本発明の範囲外であり、中心偏析は高位となり、ポロシティーの発生は無かったものの、鋳片に付与される歪みが過大であったため内部割れ及び表面疵が発生した。
1 連続鋳造機
2 溶鋼
3 タンディッシュ
4 浸漬ノズル
5 鋳型
6 鋳片
6a 未凝固層
7 セグメント
8 駆動ロール
9 ガイドロール
10 軸受け
11 上フレーム
12 下フレーム
13 上流側支柱
14 下流側支柱
D1 鋳片支持ロール間
S1 鋳片の長辺面
S2 鋳型内の鋳片の表面
T1 鋳片の長辺面厚み
T2 鋳型内の鋳片厚み

Claims (1)

  1. 鋼の連続鋳造において、鋳片を挟んで対向する鋳片支持ロール間の開度を鋳造方向下流側に向かって拡大することで内部に未凝固層を有する矩形の鋳片の長辺面厚みを鋳型内の鋳片厚みの0.1%以上10%以下の範囲内でバルジングさせ、その後、鋳片の長辺面を複数のガイドロールによって圧下する際に、
    鋳片の厚み中心部の固相率が0.2以上0.9未満の範囲の段階では総圧下量及び圧下勾配が下記式(1)および(2)を充足し、前記鋳片の厚み中心部の固相率が0.2以上0.9未満の範囲の段階に引き続く当該固相率が0.9以上の範囲の段階では総圧下量及び圧下勾配が下記式(3)〜(5)を充足することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
    0.5≦ Rt1/D≦ 1.0 ・・・(1)
    0.5≦ Rg1≦ 3.0・・・(2)
    0.2≦ Rt2/D≦ 1.0 ・・・(3)
    0.1≦ Rg2≦ 1.5・・・(4)
    g2 ≦ R g1 ・・・(5)
    ここで、Rt1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、D:鋳片のバルジング量(mm)、Rg1:固相率が0.2以上0.9未満の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)、Rt2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の総圧下量(mm)、Rg2:固相率が0.9以上の範囲での鋳片の圧下勾配(mm/m)
JP2019544929A 2018-03-02 2019-02-25 鋼の連続鋳造方法 Active JP6852798B2 (ja)

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