[go: up one dir, main page]

JP6852023B2 - 複合ケーブル - Google Patents

複合ケーブル Download PDF

Info

Publication number
JP6852023B2
JP6852023B2 JP2018153080A JP2018153080A JP6852023B2 JP 6852023 B2 JP6852023 B2 JP 6852023B2 JP 2018153080 A JP2018153080 A JP 2018153080A JP 2018153080 A JP2018153080 A JP 2018153080A JP 6852023 B2 JP6852023 B2 JP 6852023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
composite cable
lines
twisted
signal lines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018153080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020027775A (ja
Inventor
崇範 山▲崎▼
崇範 山▲崎▼
晃一 水野
晃一 水野
西口 雅己
雅己 西口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2018153080A priority Critical patent/JP6852023B2/ja
Publication of JP2020027775A publication Critical patent/JP2020027775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6852023B2 publication Critical patent/JP6852023B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Insulated Conductors (AREA)

Description

本発明は、車両等に配置される複合ケーブルに関する。
従来から、車両において、ABS(Anti-lock Brake System)を機能させるために、車輪の近傍に配置されたABSセンサからABS制御デバイスに信号を送信するためのABSケーブル(信号線)が知られている。
また、近年、電動パーキングブレーキ(Electric Parking Brake。以下EPBという。)の普及に伴い、EPB制御デバイスからEPBのアクチュエータに電力を供給するEPBケーブル(電源線)も知られている。
そして、車両において、ABS制御デバイスとEPB制御デバイスとが近い位置あるいはほぼ同じ位置に配置され、一方でABSセンサと電動ブレーキのアクチュエータとはそれぞれ車輪の部分に配置されるため、それらを繋ぐABSケーブルやEPBケーブルは、通常、車両内に同じような経路で組み付けられる。
そのため、従来、それらのケーブルは、一緒にテープで巻いたり結束バンドで束ねる等して車両内に組み付けられることが多かった。
さらに、近年、それらのケーブルを1本のケーブルにまとめた複合ケーブルの開発が進められている。例えば特許文献1では、一対の電源線(EPBケーブル)と一対の信号線(ABSケーブル)とを一括でシースした複合ケーブルが開示されている。
また、例えば特許文献2、3では、一対の電源線と一対の信号線とにテープを巻き付けて覆い、その上から全体をシースした複合ケーブルが開示されている。
このように構成することで、電源線(EPBケーブル)と信号線(ABSケーブル)とを複合化して1本のケーブルのように扱うことが可能となる。
そして、ABSケーブルとEPBケーブルとを別々に組み付けたりそれらを束ねる等して組み付ける場合に比べて、車両内でケーブルが占めるスペースをより小さくすること(省スペース化)が可能となるといったメリットがある。
特許第5541331号公報 特許第6183730号公報 特許第6222532号公報
しかしながら、特許文献1に記載された複合ケーブルは、可撓性や耐屈曲性が劣る場合があった。
複合ケーブルの可撓性が劣ると(すなわち硬く曲げにくいと)、複合ケーブルを車両内に組み付ける際に組み付けにくくなる。また、複合ケーブルの耐屈曲性が劣ると、複合ケーブルに曲げる力が繰り返し加わった際に、複合ケーブル内で断線するなど、複合ケーブルが損傷するおそれがある。
また、特許文献2、3に記載された複合ケーブルでは、上記のように、電源線(EPBケーブル)や信号線(ABSケーブル)にテープが巻き付けられている。
そのため、複合ケーブルの電源線や信号線を制御デバイスやセンサ等に接続するために複合ケーブルの端末を加工する際に、テープを取り除かなければならなくなるなど、端末加工性が良くなく、作業が面倒になる等の問題があった。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、車両内等に組み付ける場合に省スペース化を図ることが可能で、可撓性や耐屈曲性、端末加工性に優れた複合ケーブルを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
中心導体に耐熱樹脂が被覆された構造をそれぞれ有する一対の電源線と、中心導体に耐熱樹脂が被覆された構造をそれぞれ有する一対の信号線とを備える複合ケーブルであって、
前記信号線は、前記電源線よりも細く、
前記一対の信号線同士が互いに撚り合わされた構造を有しており、
前記一対の電源線と前記一対の信号線とが一括シース層で隙間なく直接被覆されており、
2本の前記電源線と互いに撚り合わされた前記一対の信号線とが全体的に撚り合わされており、
2本の前記電源線と互いに撚り合わされた前記一対の信号線との全体的な撚り合わせ構造における撚り込み率が0.5%以上になるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の複合ケーブルにおいて、
前記電源線は、電動パーキングブレーキの制御デバイスからアクチュエータに電力を供給するための電源線であり、
前記信号線は、ABSセンサからABS制御デバイスに信号を送信するための信号線であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の複合ケーブルにおいて、前記電源線及び前記信号線は、いずれも、前記中心導体が、複数の素線が撚り合わされて構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の複合ケーブルにおいて、前記一対の信号線の撚り合わせ構造における撚り込み率が1%以上になるように構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複合ケーブルにおいて、前記一括シース層は、ベース樹脂100質量部のうちエチレン−αオレフィン系エラストマーが15〜60質量部含まれることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複合ケーブルにおいて、前記電源線及び前記信号線は、いずれも、前記耐熱樹脂が、架橋された樹脂を含むことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複合ケーブルにおいて、前記一括シース層が、架橋性の耐熱樹脂で構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、複合ケーブルを車両内等に組み付ける場合に省スペース化を図ることが可能となり、複合ケーブルを可撓性や耐屈曲性、端末加工性に優れたものとすることが可能となる。
本実施形態に係る複合ケーブルの構成を表す図である。 複合ケーブルの電源線をEPB制御デバイスとアクチュエータに接続し、信号線をABSセンサとABS制御デバイスに接続した状態を表す図である。 電源線や信号線の中心導線が複数の素線を撚り合わされて構成されていることを表す図である。 本実施形態に係る複合ケーブルの別の構成例を表す図である。 (A)直線状の信号線、及び(B)バネ状やコイル状の信号線を表す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る複合ケーブルについて説明する。ただし、以下に述べる各実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態や図示例に限定するものではない。
図1は、本実施形態に係る複合ケーブルの構成を表す図である。複合ケーブル1は、一対の電源線2、2と一対の信号線3、3で構成されるケーブルコアを備えている。
また、複合ケーブル1は、信号線3が電源線2よりも細く、一対の信号線3、3同士が互いに撚り合わされた構造を有している。そして、一対の電源線2、2と撚り合わされた一対の信号線3、3とが(すなわちケーブルコアが)一括シース層4によって隙間なく直接被覆されて複合化されている。
本実施形態では、図2に示すように、例えば、一対の電源線2、2はEPB(電動パーキングブレーキ)の制御デバイス50からアクチュエータ51に電力を供給するための電源線として用いられる。
また、一対の信号線3、3は、ABSセンサ61からABS制御デバイス60に信号を送信するための信号線として用いられるようになっている。
従来のように、車両等に一対の電源線(例えばEPBケーブル)と一対の信号線(例えばABSケーブル)とを別々に組み付ける場合、それらを束ねる等しても一対の一対の電源線と一対の信号線の計4本の線を組み付けなければならず、車両内等でそれらが比較的大きなスペースを占めていた。
しかし、本実施形態に係る複合ケーブル1では、上記のように一対の電源線2、2と一対の信号線3、3とが一括シース層4により複合化されており、計4本の線を1本のケーブルとして扱うことが可能となる。
そのため、複合ケーブル1を車両等に組み付ける場合に、上記の従来の場合に比べて、車両等内での省スペース化を図ることが可能となる。
なお、複合ケーブル1の電源線2、2や信号線3、3を、EPB用の電源線やABS用の信号線以外の電源線や信号線として用いることも可能であり、その場合も本発明を適用することができる。
以下、本実施形態に係る複合ケーブル1の構成についてより詳細に説明する。
電源線2、2同士は径が等しく、互いに接するように配置されている。また、前述したように信号線3は電源線2よりも細いが、信号線3、3同士は径が等しく互いに撚り合わされている。
そして、撚り合わされた一対の信号線3、3が、一対の電源線2、2の両方に接する位置に配置されており、その状態の一対の電源線2、2と一対の信号線3、3とが一括シース層4によって隙間なく直接被覆されている。
電源線2と信号線3は、いずれも、中心導体21、31に耐熱樹脂22、32が被覆された構造を有している。
そして、本実施形態では、電源線2と信号線3は、いずれも、中心導体21、31が、図3に示すように、銅線や銅合金線等からなる複数の素線21a、31aがそれぞれ撚り合わされて構成されている。なお、図3は、電源線2(中心導体21)と信号線3(中心導体31)とが同じ太さであることを表すものではない。
また、本実施形態では、電源線2と信号線3の耐熱樹脂22、32は、いずれも、架橋された樹脂を含むように構成されている。架橋された樹脂としては、例えば架橋ポリエチレン(Cross-linked polyethylene)を用いることができる。
耐熱樹脂22、32として架橋された樹脂を用いることで、電源線2や信号線3の耐熱性を向上させることが可能となる。そのため、例えば、車両に組み付けられた複合ケーブル1がエンジン等の熱で高温に晒される場合があるが、そのような場合でも熱により電源線2や信号線3の被覆が溶けるなどして損傷することを防止することが可能となる。
また、本実施形態では、一括シース層4は、架橋性の耐熱樹脂で構成されている。
このように、一括シース層4を架橋性の耐熱樹脂で構成することで、上記の電源線2と信号線3の耐熱樹脂22、32の場合と同様に、複合ケーブル1が高温に晒される等しても、熱により一括シース層4が溶けるなどして複合ケーブル1が損傷することを防止することが可能となる。なお、一括シース層4を樹脂層等で外側から更に被覆するように構成することも可能である。
また、図1では、一対の電源線2、2や一対の信号線3、3が、一括シース層4内で、複合ケーブル1の延在方向に平行になるように配置されているが、それらが全体的には撚られていない複合ケーブル1を示した。
しかし、図4に示すように、複合ケーブル1を、互いに撚り合わされた一対の信号線3、3と、2本の電源線2、2とを、全体的に撚り合わせるようにして構成することも可能である。
すなわち、撚り合わされた一対の信号線3、3を1本の線と見なす場合、この1本の線と2本の電源線2、2の計3本を撚り合わせるように構成することも可能である。
そして、この場合も、全体的に撚り合わされた一対の電源線2、2と一対の信号線3、3とが一括シース層4によって隙間なく直接被覆される。
ここで、図1に示したように構成した複合ケーブル1を実施例1、図4に示したように構成した複合ケーブル1を実施例2とした場合に、実施例1、2及び比較例1〜3について省スペース化、可撓性、耐屈曲性、端末加工性の観点から性能評価した結果を表Iに示す。
なお、比較例1は、一対の電源線(EPSケーブル)と一対の信号線(ABSケーブル)とが複合化されておらず別々とされた従来の場合、比較例2は、特許文献1に記載された、一対の電源線と一対の信号線とが複合化された複合ケーブル、比較例3は、特許文献2、3に記載された、一対の電源線と一対の信号線とにテープを巻きその上から全体をシースした複合ケーブルである。
Figure 0006852023
比較例1は、一対の電源線と一対の信号線とが別々であるため、複合化する場合に比べて各線が細い。そのため、可撓性や耐屈曲性には優れ、軟らかく、曲げる力が繰り返し加わっても良く耐える。
しかし、電源線と信号線とが別々であるため、車両内等に組み付ける場合に、車両内等で各線が占めるスペースが大きくなってしまう。更に組み付け時に各線を一括して固定するためのテープ巻きや保護具を取り付けるといった作業が必要となる。
その点、比較例2は、ケーブルが複合化されているため、ケーブルを車両内等に組み付ける場合の省スペース化を図ることができる。
しかし、可撓性や耐屈曲性の点では性能が劣り、比較的硬く、曲げる力が繰り返し加わった場合に複合ケーブル内で断線するなど、複合ケーブルが損傷する場合がある。
比較例3では、一対の信号線が撚り合わされており、それが一対の電源線とともに全体的に撚り合わされているため、可撓性や耐屈曲性は向上している。
しかし、比較例3では、一対の電源線と一対の信号線とがテープ巻きされているため、複合ケーブルの端末を加工する際に、テープを取り除くなど面倒な作業が必要になり、端末加工性が良くない点が改善されていない。
それに対し、実施例1の複合ケーブル1(図1参照)では、省スペース化、可撓性、耐屈曲性、端末加工性の各点において良好な結果が得られた。
特に、実施例1と比較例2とを比較した場合、大きな相違点は一括シース4内で一対の信号線3、3が撚られているか否かであり、比較例2では上記のように可撓性や耐屈曲性の点で性能が劣っていたが、実施例1でそれらの性能が良好になっている。
これは、以下のように理解される。
すなわち、例えば、一対の信号線3、3を撚らないと(比較例2の場合)、信号線3ごとに見た場合、1本の信号線3は図5(A)に示すように直線状になっており、それを径方向(図中の矢印の方向)に変形させようとしても変形させにくい(撓みにくい)。
しかし、信号線3を撚ると(実施例1の場合)、1本の信号線3は図5(B)に示すようにバネ状やコイル状になる。そのため、その径方向(図中の矢印の方向)に比較的容易に変形させることができる。そのため、そのような信号線3、3を内蔵する複合ケーブル1(図1参照)の可撓性が向上する。
また、例えば、信号線3が直線状(比較例2の場合)であるよりもバネ状やコイル状(実施例1の場合)にした方が、信号線3を曲げたときの歪み(伸び歪みや圧縮歪み)が小さくなる。
そのため、一対の信号線3、3を撚った方が曲げやすくなり、また、曲げる力が繰り返し加わった場合のダメージもより小さくなる。そのため、そのような信号線3、3を内蔵する複合ケーブル1の耐屈曲性が向上する。
実施例2では、複合ケーブル1(図4参照)が、互いに撚り合わされた一対の信号線3、3と、2本の電源線2、2とを、更に全体的に撚り合わせるようにして構成されている。そのため、上記の可撓性や耐屈曲性の向上の効果が、一対の信号線3、3だけでなくそれらと一対の電源線2、2で全体的に発揮される。
そのため、上記の表Iに示されるように、実施例2では、可撓性や耐屈曲性が更に良好になっている。
また、実施例1や実施例2では、比較例3のように一対の電源線と一対の信号線とがテープ巻きされていないため、複合ケーブルの端末を加工する際に、テープを取り除くなど面倒な作業が不要であり、端末加工性が良好なものとなっている。
そして、実施例1や実施例2、すなわち本実施形態に係る複合ケーブル1、1における上記のような優れた可撓性や耐屈曲性(特に可撓性)と良好な端末加工性とは、以下のように互いに関連していると考えられる。
すなわち、複合ケーブルを形成する際、従来は、通常、撚り合わせた一対の信号線3、3をテープ巻きしたが、撚り合わせた一対の信号線3、3をテープ巻きすると、上記のようにテープを取り除くなど面倒な作業が必要になり端末加工性が良くないだけでなく、低温でテープが硬化する条件では可撓性が悪化するおそれがある。
そのため、本実施形態に係る複合ケーブル1、1では、撚り合わされた一対の信号線3、3をテープ巻きせずに、一対の電源線2、2と撚り合わせた一対の信号線3、3とを一括シース層4で隙間なく直接被覆することで、上記のように、可撓性も端末加工性も良好な複合ケーブルが得られていると考えられる。
また、一対の電源線2、2と撚り合わせた一対の信号線3、3とが一括シース層4で隙間なく直接被覆されているため、電源線2、2も信号線3、3も一括シース層4により確実に保護される。
そのため、本実施形態に係る複合ケーブル1、1では、仮に複合ケーブル1、1に曲げる力が繰り返し加わる等しても、電源線2や信号線3が複合ケーブル1、1内で断線する等して複合ケーブル1、1が損傷するおそれがなく、耐屈曲性が良好なものになっていると考えられる。
以上のように、本実施形態に係る複合ケーブル1は、一対の電源線2、2と一対の信号線3、3とを備え、一対の信号線3、3同士が互いに撚り合わされた構造を有しており、一対の電源線2、2と一対の信号線3、3とが一括シース層4で隙間なく直接被覆されている。
このように、本実施形態では、また、一対の信号線3、3同士が互いに撚り合わされた構造を有しているため、複合ケーブル1が可撓性や耐屈曲性に優れたものとなる。
また、本実施形態に係る複合ケーブル1のように、撚り合わせた一対の信号線3、3と2本の電源線2、2とを全体的に撚り合わせるように構成すれば、2本の電源線2、2の撚りの効果が更に得られるため可撓性や耐屈曲性をより向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、図3に示したように、電源線2と信号線3は、いずれも、中心導体21、31が、複数の素線21a、31aが撚り合わされて構成されているため、電源線2自体や信号線3自体が可撓性や耐屈曲性を有している。そのため、複合ケーブル1、1の可撓性や耐屈曲性を更に向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、複合ケーブル1、1が複合化されているため、それを車両内等に組み付ける場合に、従来のように一対の電源線(例えばEPBケーブル)と一対の信号線(例えばABSケーブル)とを別々に組み付ける場合に比べて、車両内等で占めるスペースをより小さくすることが可能となる。
そのため、複合ケーブル1、1を車両内等に組み付ける場合に省スペース化を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態に係る複合ケーブル1、1では、一対の電源線2、2や一対の信号線3、3がテープ巻きされずに一括シース層4で隙間なく直接被覆されている。
そのため、端末を加工する際に、テープを取り除く等の作業が不要になり端末加工性に優れたものとなるとともに、一対の電源線2、2や一対の信号線3、3の可撓性、すなわち本実施形態に係る複合ケーブル1、1の可撓性をより向上させることが可能となる。
なお、複合ケーブル1、1の可撓性や耐屈曲性をより向上させるために、一括シース層4(図1、図4参照)を、ベース樹脂100質量部のうちエチレン−αオレフィン系エラストマーが15〜60質量部含まれるように構成することが可能である。
エチレン−αオレフィン系エラストマーはゴム性を有するとともに、高温や低温に晒されても硬度が上昇しないため、複合ケーブル1、1の可撓性や耐屈曲性が向上する。また、一括シース層4を容易に成形加工することが可能となる等のメリットがある。
また、同様の理由で、一括シース層4を、ベース樹脂100質量部のうちスチレン系エラストマーが5質量部以上含まれるように構成することも可能である。
一方、本実施形態では、上記のように、一対の信号線3、3や、信号線3、3と電源線2、2との全体を撚り合わせることで、複合ケーブル1、1の可撓性や耐屈曲性が向上する。
しかし、複合ケーブル1(図1参照)における一対の信号線3、3同士の撚り合わせ構造における撚りピッチ(撚り線がある配置から次に同じ配置になるまでの長さ)や、複合ケーブル1(図4参照)における一対の信号線3、3と2本の電源線2、2との全体的な撚り合わせ構造における撚りピッチが小さくなるように撚ると、撚りピッチが大きい場合に比べて信号線3等の長さが長くなり、その分、信号線3等の電気抵抗が大きくなる。
そして、信号線3等の電気抵抗が大きくなり過ぎると、種々の問題が生じ得る。
そのため、複合ケーブル1、1における撚りピッチはそれぞれ適切なピッチに設定されることが望ましい。
なお、可撓性や耐屈曲性は、上記のような撚りピッチだけでなく、層心径(撚り線の中心を円の中心とし、撚り線を構成する各線の中心を通る円の直径)にも関連することが分かっている。
そのため、本発明者らは、下記式(1)で算出される撚り込み率Aについて研究を行った。なお、撚りピッチをP、層心径をDとするとき、撚り込み率A(%)は、下記式(1)で表される。
Figure 0006852023
その結果、可撓性や耐屈曲性の観点からは、複合ケーブル1の場合、一対の信号線3、3の撚り合わせ構造における撚り込み率Aが1%以上になるように構成されていることが好ましく、また、複合ケーブル1の場合は、互いに撚り合わされた一対の信号線3、3と2本の電源線2、2との全体的な撚り合わせ構造における撚り込み率Aが0.5%以上になるように構成されていることが好ましいことが分かった。なお、複合ケーブル1においても一対の信号線3、3の撚り合わせ構造における撚り込み率Aは上記と同様に1%以上であることが好ましい。
複合ケーブル1、1をこのように構成すれば、複合ケーブル1、1が優れた可撓性や耐屈曲性を有するものとなる。
また、逆に、撚り込み率Aが大き過ぎると、今度は、上記のように一対の信号線3、3を撚り合わせたことにより(複合ケーブル1の場合)、あるいは撚り合わせた一対の信号線3、3と2本の電源線2、2とを全体的に撚り合わせたことにより(複合ケーブル1の場合)電気抵抗が大きくなり過ぎる可能性がある。
そのため、複合ケーブル1の場合は上記の撚り込み率Aが5%以下になるように、また、複合ケーブル1の場合も上記の撚り込み率Aが5%以下になるように構成されていることが望ましい。
複合ケーブル1、1をこのように構成すれば、信号線3、3等を撚ることで長くなり電気抵抗が大きくなっても、実際上、問題を生じることなく複合ケーブル1、1を使用することができる。
なお、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1、1 複合ケーブル
2 電源線
3 信号線
4 一括シース層
21、31 中心導体
21a、31a 素線
22、32 耐熱樹脂
50 電動パーキングブレーキの制御デバイス
51 アクチュエータ
60 ABS制御デバイス
61 ABSセンサ
A 撚り込み率
D 層心径
P 撚りピッチ

Claims (7)

  1. 中心導体に耐熱樹脂が被覆された構造をそれぞれ有する一対の電源線と、中心導体に耐熱樹脂が被覆された構造をそれぞれ有する一対の信号線とを備える複合ケーブルであって、
    前記信号線は、前記電源線よりも細く、
    前記一対の信号線同士が互いに撚り合わされた構造を有しており、
    前記一対の電源線と前記一対の信号線とが一括シース層で隙間なく直接被覆されており、
    2本の前記電源線と互いに撚り合わされた前記一対の信号線とが全体的に撚り合わされており、
    2本の前記電源線と互いに撚り合わされた前記一対の信号線との全体的な撚り合わせ構造における撚り込み率が0.5%以上になるように構成されていることを特徴とする複合ケーブル。
  2. 前記電源線は、電動パーキングブレーキの制御デバイスからアクチュエータに電力を供給するための電源線であり、
    前記信号線は、ABSセンサからABS制御デバイスに信号を送信するための信号線であることを特徴とする請求項1に記載の複合ケーブル。
  3. 前記電源線及び前記信号線は、いずれも、前記中心導体が、複数の素線が撚り合わされて構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複合ケーブル。
  4. 前記一対の信号線の撚り合わせ構造における撚り込み率が1%以上になるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
  5. 前記一括シース層は、ベース樹脂100質量部のうちエチレン−αオレフィン系エラストマーが15〜60質量部含まれることを特徴とすることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
  6. 前記電源線及び前記信号線は、いずれも、前記耐熱樹脂が、架橋された樹脂を含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
  7. 前記一括シース層が、架橋性の耐熱樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
JP2018153080A 2018-08-16 2018-08-16 複合ケーブル Active JP6852023B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018153080A JP6852023B2 (ja) 2018-08-16 2018-08-16 複合ケーブル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018153080A JP6852023B2 (ja) 2018-08-16 2018-08-16 複合ケーブル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020027775A JP2020027775A (ja) 2020-02-20
JP6852023B2 true JP6852023B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=69620315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018153080A Active JP6852023B2 (ja) 2018-08-16 2018-08-16 複合ケーブル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6852023B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7420601B2 (ja) * 2020-03-11 2024-01-23 古河電気工業株式会社 複合ケーブル

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08321220A (ja) * 1995-05-24 1996-12-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 多対ケーブル信号伝送路
JP2014009238A (ja) * 2012-06-27 2014-01-20 Furukawa Electric Co Ltd:The 耐熱性樹脂組成物、当該耐熱性樹脂組成物を有する配線材、ケーブル及び成形品
CN107112090B (zh) * 2015-09-30 2019-06-21 住友电气工业株式会社 多芯电缆用芯电线和多芯电缆
JP6896221B2 (ja) * 2017-01-31 2021-06-30 日立金属株式会社 ワイヤハーネス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020027775A (ja) 2020-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012035811A1 (ja) ワイヤハーネスの防水構造
JP6607405B2 (ja) 導電路
WO2013077463A1 (en) Wire harness
JP6012790B2 (ja) 配電用電線・ケーブルの製造方法
JP6641575B2 (ja) 導電路とシールド部材とのズレ防止構造、及びワイヤハーネス
JP2016062816A (ja) ワイヤハーネス及びワイヤハーネス製造方法
JP2018078761A (ja) 電線接合部の保護構造及びワイヤハーネス
CN101313372A (zh) 汽车电线
US8704088B2 (en) Electrical connecting cable
JP4597516B2 (ja) フレキシブル電気配線
JP2016110836A (ja) キャブタイヤケーブル、及び、コネクタ付ケーブル
JP6852024B2 (ja) 複合ケーブル
JP6852023B2 (ja) 複合ケーブル
JP2009205982A (ja) 導電体および導電体の製造方法
JP4984626B2 (ja) 電気ケーブル
JP4821983B2 (ja) 電気ケーブル
WO2012141075A1 (ja) ワイヤハーネス
WO2016080306A1 (ja) ワイヤーハーネス
WO2021210355A1 (ja) ワイヤハーネス
JP2013037801A (ja) 絶縁電線及びワイヤハーネス
JP2023064842A (ja) 電線及びケーブル
JP7073871B2 (ja) 導体、電線及びケーブル
JP2021144844A (ja) 複合ケーブル
JP2004198588A (ja) 光ファイバケーブル
JP2010114003A (ja) ケーブルアセンブリ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210310

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6852023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350