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JP6845030B2 - 経編地 - Google Patents

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JP6845030B2 JP2017015927A JP2017015927A JP6845030B2 JP 6845030 B2 JP6845030 B2 JP 6845030B2 JP 2017015927 A JP2017015927 A JP 2017015927A JP 2017015927 A JP2017015927 A JP 2017015927A JP 6845030 B2 JP6845030 B2 JP 6845030B2
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Description

本発明は、セルロース繊維と弾性糸を交編した経編地に関する。
従来、生地から衣料を作る場合、生地裁断部より糸のほつれやカールが発生するため、生地裁断部を縫製しこれらを抑制している。しかしながら、縫製部の厚みが増すため、縫製による裁断部処理を行ったインナーを着用した場合、縫製部の凹凸が外観に影響を与え外観を損ねる他、縫製部が外衣によって圧迫されることで着用感の低下を招くという問題がある。そのため、例えば、以下の特許文献1に示すような裁断部の縫製処理が不要な編地を用いて作製された衣料も市販されている。
しかしながら、ガードル着用時には生地が50%程度伸長するとも言われており、伸長状態での着用が想定される衣料に裁ち放し可能なダブルデンビ組織による編地を使用した場合、生地が伸長しにくいため、穿きにくく着用感が悪い。
ダブルアトラス組織によって編成された裁断部の縫製処理が不要な編地として、以下の特許文献2に記載されるようにダブルアトラス組織を用いて作製された編地も提案されているが、ダブルアトラス組織はループの歪みが生じやすく、編地の審美性が低下しやすい。編目を高密度化することで編地品位の改善が可能であるが、その場合、伸長状態での着用が想定されるガードル等のインナーとしては十分な伸度が得られないという問題がある。
また、裁ち放し可能な編地は合成繊維と弾性糸から編成されたものが中心であるが、合成繊維と弾性糸のみからなる編地は吸放湿性や冷感性に劣るため、合成繊維と弾性糸から編成された裁ち放し可能な編地は暑熱化環境下等における着用時に発汗や不感蒸泄によるべたつきや蒸れ感を感じやすいものである。そのため、セルロースを交編することによるべたつきや蒸れ感低減を狙い、複合糸を使用する等の手法が採られるが、編地品位が低下しやすく、編成時における張力調整等の難易度が高い。編地品位や編成性から、3枚筬の経編機によって編成されることが望ましいが、3枚筬となりループが複雑に交差することや、吸汗性や吸湿性に優れたセルロース繊維は熱セットが効きにくく、熱セット条件を強くしてもカール発生が防止できない。このように、セルロース繊維と弾性糸を交編して伸度が高く、裁ち放し可能であり且つカールしにくい経編地を得るのは困難であった。
特許第3672920号公報 特開2007−131956号公報
上記技術の現状に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、セルロース繊維と弾性糸を交編した経編地において、伸度が高く、編地裁断部のほつれやカールが抑制されることなく裁ち放し可能であり、編地伸長時もカールしない経編地を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、3枚筬のトリコット編機において、第1筬に合成繊維、第2筬にセルロース繊維、及び第3筬に弾性糸を配置して編成されているセルロースを交編した経編地において、該合成繊維と該弾性糸の組織を限定することで、上記課題が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は下記の通りのものである。
[1]第1筬の合成繊維、第2筬のセルロース繊維、及び第3筬の弾性糸により編成された1完全8コースの組織からなる経編地であって、該第1筬と該第3筬の組織が、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成した後、再度折り返し、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成され、かつ、該編地は、編地経方向へ裁断した編地を経方向へ50%伸長した際の編地裁断部のカールが60°以下であることを特徴とする経編地。
[2]編地経方向の編目密度が、120〜150コース/インチである、前記[1]に記載の経編地。
本発明に係る経編地は、編地裁断部のほつれやカールが発生することなく裁ち放し可能であり、伸度が高く、編地伸長時もカールしない、セルロース繊維と弾性糸を交編した経編地である。
本実施形態の合成繊維及び弾性糸の好ましい組織図の1例である。 コード組織の組織図である。 デンビー組織の組織図である。 本実施形態の合成繊維及び弾性糸の好ましい組織図の1例である。 本実施形態のセルロース系繊維の好ましい組織図の1例である。 本実施形態のセルロース系繊維の好ましい組織図の1例である。 本実施形態のセルロース系繊維の好ましい組織図の1例である。 本実施形態のセルロース系繊維の好ましい組織図の1例である。 本実施形態における合成繊維と弾性糸の交差点の1例である。 本実施形態における合成繊維と弾性糸の交差点の1例である。 本実施形態の編地のカール測定法の説明図である。 比較例3における合成繊維及び弾性糸の組織である。 比較例4における合成繊維及び弾性糸の組織である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の経編地は、第1筬の合成繊維、第2筬のセルロース繊維の2種の非弾性糸及び第3筬の弾性糸により編成された経編地であって、第1筬と第3筬の組織が、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成し、折り返した後、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成することを特徴とした1完全8コースの組織である。
本実施形態の組織を、図1を参照して、具体的に説明する。左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成する際は右又は左のどちらから編成を開始してもよいが、例えば、左から左右交互に1針振り編目を形成した場合、後の折り返し方向は左方向となり、左方向に1針振りで2コース連続して編目が形成される組織となる。その後、右方向に折り返し、右へ1針振りで編目を編成した後、左へ1針振りで編目を編成する。次いで、右左と交互に2コースの編目を編成した後、折り返し、右方向へ1針振りで2コース連続して編目が形成される組織となる。
合成繊維および該弾性糸の編目構造は、閉じ目および開き目を任意に選択することが可能である。
本実施形態における1完全コースとは、編成する繰り返し組織の単位に必要なコース数からなるものであり、例えば、フロント筬を図2示すようにコード組織、ミドル筬を図3示すようなデンビー組織、バック筬を図1に示す組織とした場合、フロント筬とミドル筬は2コースで1完全の組織を形成し、バック筬は8コースで1完全の組織を形成する。
本実施形態における経編地の第1筬の合成繊維及び第3筬の弾性糸の組織は、前記1完全8コースの組織でなければならないが、編立開始点は合成繊維と弾性糸それぞれ任意に選択可能である。例えば、図1に示す合成繊維の編立開始点に対して、図4に示すように弾性糸の編立開始点を、3コース遅くした組織とすることも可能であり、左右反転とすることも可能である。
第2筬のセルロース繊維の組織は特に限定されず任意の組織とすることができる。デンビー、コードと言った組織の他、完全挿入組織や鎖編みの使用も可能である。より好ましくは図5示す11/12/11/10//や図6示す10/22//のようなルーピングと挿入を組み合わせた組織とすることで薄地かつ伸度に優れた暑熱環境下での使用に適したセルロース交編の編地となる。無論、図7示すような1完全8コースの組織であってもよい。セルロース繊維の編目構造は、閉じ目又は開き目を任意に選択することが可能である。
本実施形態における第1筬の合成繊維、第2筬のセルロース繊維、第3筬の弾性糸の筬の位置関係は任意である。つまり、フロント筬にセルロース繊維、ミドル筬に合成繊維、バック筬に弾性糸とすることも可能である他、フロント筬に合成繊維、ミドル筬に弾性糸、バック筬にセルロース繊維とすることも可能である。
通常、セルロース繊維を交編する場合、セルロース繊維が編地表面に露出していると接触冷感や吸汗性等の冷感に優れるものとなるが、染色加工工程や衣服として着用、洗濯等により、セルロース繊維が摩耗するほか、濃色であれば湿摩擦堅牢度が低下して、アウターなどに色移りする可能性があるなど、実用上の問題が生じやすい。そこで、なるべくセルロース繊維を編地表面に露出しないよう、フロント筬を合成繊維、ミドル筬にセルロース系繊維、バック筬に弾性糸とすることが好ましい。
通常、裁ち放し可能な編地とするにはナイロンやポリエステル等の熱セットが効きやすい合成繊維と弾性糸との交編編地を染色加工の熱セット時に、温度を高くする、セット時間を長くするなど、熱セット条件を強くすることで合成繊維を熱固定しカールやほつれを抑制しており、これまで知られている裁ち放し可能な衣服の多くがこの技術を用いている。
しかしながら、合成繊維と弾性糸のみからなる編地は吸放湿性や冷感性に劣るため、合成繊維と弾性糸から編成された裁ち放し可能な編地は暑熱化環境下等における着用時に発汗や不感蒸泄によるべたつきや蒸れ感を感じやすいものであった。そのため、セルロースを交編することによるべたつきや蒸れ感低減を狙い、複合糸を使用する等の手法が採られるが、編地品位が低下しやすく、編成時における張力調整等の難易度が高い。編地品位や編成性から、3枚筬の経編機によって編成されることが望ましいが、3枚筬となりループが複雑に交差することや、吸汗性や吸湿性に優れたセルロース繊維は熱セットが効きにくく、熱セット条件を強くしてもカール発生が防止できないため、セルロース繊維と弾性糸を交編した裁ち放し可能な経編地を得るのは困難であった。
そこで、本発明者らは鋭意検討し、特に衣服製品で重要な、編地経方向がシンカーループ面にカールしない編地構造を解析・検討した結果、合成繊維と弾性糸の組織を特定の組織とすることで、セルロース繊維を交編しながらも裁ち放し性を有し、伸長状態で着用する事が想定されるガードル等の衣料に用いることが可能な伸度を有する経編地の開発に至ったものである。
本実施形態の組織が伸長時の経カール抑制に影響がある理由は下記の通りである。
フロント筬に合成繊維、ミドル筬にセルロース繊維、バック筬に弾性繊維として編成した場合を例とする。
編地のシンカーループ面において、合成繊維と弾性糸、セルロース繊維とが交差する場合、バック筬の弾性繊維のシンカーループを跨いで湾曲した状態でミドル筬のシンカーループが位置しており、さらに、ミドル筬の上にフロント筬の合成繊維が位置することになり、フロント筬の合成繊維の湾曲はセルロース繊維の湾曲面よりかなり大きくなる。
通常、編地は経方向に伸長する際、シンカーループが編地巾方向に対して垂直になろうとし、伸長されるに連れてシンカーループが直線状になろうとする。そのため、編地伸長時には、シンカーループを直線状にしようとする力が、最も大きく湾曲している合成繊維へ強く作用し、編地裁断部のシンカーループから直線状となる。この時、編地裁断部では、弾性糸の上にまたがって湾曲していた合成繊維のシンカーループが、跨っている弾性糸を支点としてシンカーループ面に立ち上がるため、編地にカールが発生してしまう。編地伸長時には、セルロース繊維の湾曲も直線状になろうとするが、合成繊維よりも湾曲が小さいため、編地のカールへの寄与率はかなり小さい。
すなわち、合成繊維の湾曲を小さくすることが伸長時の経カール抑制に効果的であり、フロント筬の合成繊維と弾性糸を同様の組織とし、合成繊維のシンカーループと弾性糸のシンカーループの交差点を制御することによって合成繊維のシンカーループの湾曲を小さくすることで編地のカール抑制が可能となる。
本実施形態の経編地では、後述するカール測定条件における伸長時のカール角度が60°以下であり、好ましくは30°以下である。伸長時のカールが60°より大きい編地を裁ち放しインナーとして使用した場合、外衣着用時にカールし反り上がった部位が外衣と肌に挟み込まれ、凹凸が生じ外観の審美性を損なうのみならず、凹凸により肌が圧迫されるため着用感を損なう。他方、伸長時のカール角度が60°以下であれば、裁ち放しインナーと使用した際に外衣と肌の間に挿み込まれることが無い為、外観に影響を与えず、着用感を損なわない。
本実施形態の組織が伸長時の経カール抑制を抑制しながらも伸度に優れる理由は下記の通りである。
本実施形態における経編地は、第1筬の合成繊維、第2筬のセルロース繊維、及び第3筬の弾性糸により編成された1完全8コースの組織からなる経編地であって、第1筬と第3筬の組織が、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成した後、再度折り返し、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成することを特徴とした経編地である。
つまり、第1筬の合成繊維と第3筬の弾性糸の組織は、左右交互に2コース編目を編成する組織(図1 部位A)、及び右又は左に同方向へ2コースの編目を編成する組織を交互に繰り返した組織(図1 部位B)から構成され、伸度の異なる組織を2コースごとに繰り返した組織となる。
本実施形態の経編地における伸度の関係は、部位B > 部位A である。前記したように、編地は経方向に伸長する際、シンカーループが編地巾方向に対して垂直になろうとするが、無伸長時から伸長時までのシンカーループの移動量が大きいほど伸度が大きいことになる。該編地において、部位Bは、2コース連続して同方向へ編目を編成するため、シンカーループが同方向へ編成される。そのため、無伸長時ではシンカーループの角度が編地巾方向へ平行に近い角度をとる。伸長時、平行に近い角度のシンカーループが垂直になろうとするため、シンカーループの移動量が大きく、部位Aに対して伸度が大きくなる。他方、伸度の小さい組織(部位A)は、シンカーループが動きにくいため、経カールが発生しにくい。
つまり、本実施形態においては、伸度の高い部位Bと伸度の小さい部位Aを組み合わせた特定の組織とし、合成繊維と弾性糸のシンカーループの交差を特定の範囲として合成繊維のシンカーループの湾曲を少なくすることにより、伸長時の経カールを抑制しながらも伸度に優れた編地となる。
図12に示すように、左右交互に3コース以上連続して編成した場合、伸度が小さくなるので伸長状態にて着用が想定される衣料への使用は不適となる。
右又は左に3コース以上連続して編成した場合、シンカーループの移動量が大きい部位が続くこととなる。移動量の大きい組織はそれだけシンカーループが動きやすいということであり、伸長時に湾曲したシンカーループが直線状になりやすく、弾性糸に跨っていた場合、跨っている弾性糸を支点としてシンカーループ面に立ち上がりやすくなり、経カールが発生しやすい。また、シンカーループの移動量が大きいため、編目の歪みが生じやすく、編目の形状や大きさが崩れやすくなり、編地の審美性が低下する。編目の形状や大きさが崩れた編地では編地表面の凹凸が粗くなるため、がさつきを感じやすくなり、肌へ直接触れるインナーへの使用は不適である。
本実施形態の経編地は、合成繊維の組織1完全8コース中において、合成繊維と弾性糸のシンカーループの交差点が25%以下となることが好ましい。合成繊維と弾性糸のシンカーループの交差点とは、編地のウェル間で合成繊維と弾性糸とが交差する点をいい、例えば、フロント筬に合成繊維、バック筬に弾性糸とした場合、合成繊維の組織が図1に示す12/10/21/23/12/23/12/10//であり、バック筬の弾性糸の組織が図4に示す、図1に示す合成繊維の編成開始点に対して編成開始点を3コース遅らせた23/12/23/12/10/12/10/21//である場合、合成繊維のシンカーループと弾性糸のシンカーループとは1完全コース中のコース数とシンカーループの数は同じであるため、シンカーループはそれぞれ8か所形成されることになる。この場合、図9に示すように、6か所は合成繊維aと弾性糸bとは交差することなく形成されており、合成繊維aの組織と弾性糸の組織bのシンカーループが交差する交差点cは2か所である。
本実施形態の経編地については、合成繊維、弾性糸ともに1完全8コースの組織であるため、8本で計算すればよく、以下の式(1):
交差点の割合=(交差点:2ヵ所)÷(シンカーループ数:8本)×100
により、交差点の割合は、25%と計算される。
尚、図9においてはカールの交差点について詳細に説明するため、隣り合うコースに配置された糸は無視することとし、合成繊維、弾性糸をそれぞれ1本のみ図示している。図9の例においても、実際は隣り合うコースにも糸が通されており、その場合であっても合成繊維aと弾性糸bの交差点は、図10に示すように8コース中に2ヵ所となる。
本実施形態の経編地は、120コース〜150コース/インチの編目密度とすることで、経方向への伸度が80%以上であり、50%伸長時でも経カールせず、伸長状態で着用することを前提とする衣料へ適した編地とすることができる。120コース/インチより粗である場合、伸長時のシンカーループの移動量が大きくなるため、伸長時に経カールの抑制効果がやや小さくなる。他方、本実施形態の経編地の伸度は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましいが、150コース/インチより高密度の場合、着用に十分な伸度が得られにくい。
本実施形態の第1及び第3筬の組織は、全て1針振りであることを特徴とするが、これは2針以上振って編目を形成する場合、シンカーループが長くなることにより、裁断時のほつれが大きくなるため、裁ち放しとして使用するインナーには不向きとなるためである。また、目付が大きくなり、厚みも大きくなるため、暑熱環境下の着用が想定される薄手のインナーには不向きとなる。
本実施形態における合成繊維とは、弾性糸とは異なるものであり、本明細書中、最大伸度100%より小さい繊維を指す。合成繊維としては、特に限定されず、ポリエステル、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン等の合成繊維が挙げられ、これらのブライト糸、セミダル糸、フルダル糸等任意に選択でき、繊維の断面形状も丸型、楕円型、W型、繭型、中空糸等任意な断面形状の繊維の使用が可能であり、繊維の形態についても特に限定されず、原糸、又は、仮撚等の捲縮糸が使用できる。
セルロース繊維としては、特に限定されず、例えば、レーヨン、キュプラ、竹繊維等の再生セルロース繊維、綿などの天然セルロース繊維の短繊維であって、繊維の太さとしては30〜90dtex(デシテックス:以下同じ記号とする)の糸を使用することができる。
本実施形態における弾性糸とは、合成繊維とは異なるものであり、本明細書中、最大伸度100%以上の繊維を指す。弾性糸は特に限定されず、ポリウレタン系、ポリエーテルエステル系の弾性糸が挙げられる。例えば、ポリウレタン系弾性糸では、乾式紡糸又は溶融紡糸したものが使用できる、ポリマーや紡糸方法には特に限定されない。弾性糸は伸縮性に優れ、染色加工時のプレセット工程の通常処理温度180℃近辺で伸縮性を損なわないことが好ましい。また、弾性糸に特殊ポリマーや粉体添加により、高セット性、消臭性、抗菌性の機能性を付与したものも使用可能である。弾性糸の繊度は10〜80dtの繊維が使用可能で、編地製造が容易な15〜60dtの弾性糸の使用が好ましい。
本実施形態の経編地では、弾性糸に無機物を含有することができ、含有した無機物の性能を加味した編地とすることができる。
本実施形態の経編地はセルロース繊維を任意の組織で編込むことが可能である。その為、発汗時にべたつきや蒸れ感を感じず快適であり、衣料端部を縫製せずに裁ち放し可能な衣服とする事ができ、伸長時にもカールせず、端部の凹凸が無い為着用感に優れた衣料製品が得られる。
本実施形態においては、編地の目付は110〜250g/m2であることが好ましく、120〜210g/m2がより好ましい。目付が大きくなりすぎると、生地の厚みが増すため、蒸れやすくなり、着用時の外観に与える影響が大きくなるため実着用上問題となる。目付が小さすぎると、破裂強度低下となり、やはり実着用上問題となる。
本実施形態における経編地は、トリコット、ラッセルの経編機により編成可能であり、これらのシングル経編機によって編成することができる。編機のゲージについては任意に選択可能であるが、24〜40ゲージ程度の編機の使用が好ましく、ゲージが粗いと編地の審美性が良くなく、編機のゲージが40よりハイゲージとなると、編目が小さくなるため編地密度が増加し、伸縮性が不良となるため、伸長状態で着用する衣料への使用は不適な編地となるため、28〜36ゲージの経編機の使用がより好ましい。
本実施形態の経編地の染色仕上方法としては、通常の染色仕上工程が使用でき、使用する繊維素材に応じた染色条件とし、使用する染色機も液流染色機、ウインス染色機、パドル染色機などの任意の使用が可能であり、吸水性や柔軟性を向上させる加工剤を使用することができる。
本実施形態の経編地は伸長した状態で着用されるガードルの他、インナーやスポーツウェア等の衣料に縫製することにより、暑熱環境下においても発汗によるべたつきや蒸れ感を感じず、着用時に伸長しても裁断部がカールしない衣料とすることができる。
本実施形態のセルロース交編編地が配された衣料を着用すれば、発汗時にべたつきや蒸れ感を感じず快適であり、衣料端部を縫製せずに裁ち放し可能な衣服とすることができ、伸長時にもカールせず、縫製部の凹凸が無い為着用感に優れた衣料製品が得られる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。無論、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでは無い。尚、実施例における評価は下記の通り行った。
(1)経方向伸度
編地緯方向へ折り曲げ、編地の折り目を編地経方向へ10cmの間隔を開け両端を把持する。この状態で編地を経方向へ伸長し、編地が伸びきった際の試験片長辺方向の長さを測定し、これを測定長として、以下の式:
(測定長 cm - 10 cm)÷(10cm)×100=伸度(%)
により編地経方向の伸度(5)を求めた。
(2)シンカーループ交差点
合成繊維の組織と弾性糸の組織を組織図として描き、それぞれの組織図を重ね合わせて、合成繊維のシンカーループと弾性糸のシンカーループとの交差点を特定した。
(3)裁ち放し性
裁ち放し性を、編地洗濯後のほつれで評価することとし、サンプリング、評価を次の方法にて行った。
編地経方向へ14.0cm、緯方向へ7.0cmに裁断した長方形の編地を試験片とした。
試験片と負荷布の合計が1.0kgとなるよう、負荷布量を調整し、負荷布と共に家庭用洗濯機で40℃のお湯で15分×50回の洗濯を実施した後、平干しした。乾燥後の試験片の編地経方向の裁断部を観察し、以下の基準により評価した。
○:編地経方向1インチあたりの編目の内、ほつれている編目の割合が60%以下であり、裁ち放しとした状態での使用が可能。
×:編地経方向1インチあたりの編目の内、ほつれている編目の割合が60%より大きく、裁ち放しとした状態での使用が不可能。
(4)伸長時経カール
編地経方向に裁断した編地裁断部を把持し、経方向に50%伸長した際の編地経方向のカールを測定した。編地経方向へ10cm、編地緯方向へ2.5cmに切断した長方形の編地を試験片とし、水平な机上に置いた。次いで、経方向の両端を指で把持50%伸長し、伸長時の編地経方向に生じるカールの角度を図11に示すように、水平な編地(1)に接する直線(2)と、50%伸長時の編地の端部に接する直線(3)とが交わるカール角度(d)を測定した。
(5)編地密度
編地1インチあたりの経方向の編目数(コース)を測定した。
(6)編地品位
編地を経方向5.0cm、緯方向5.0cmに裁断し、試験片の中の編目数を計測。編地表面を観察し、下記3項目を評価し、3点満点で評価し、2点以上を合格とした。
項目1:90%以上のニードルループの大きさが均一である(1点)。
項目2:90%以上のシンカーループの大きさが均一である(1点)。
項目3:フィラメント割れ、毛羽が見られない(1点)。
(7)着用感
実施例、比較例により得られた編地で身体に密着したガードルを縫製し、モニターに着用してもらい、その上からボトムスとして短パンを着用する。30℃60%RH環境下でトレッドミルを使用し、5km/hの速度で5分間歩行した際の着用感をストレッチ性と肌触感の2項目について、それぞれ、5点満点で主観評価し、かかる2項目の平均点を評価結果とした。平均値は小数点第二位以下を四捨五入し、小数点第一位まで求めた。平均点4.0以上は着用感に優れると判断した。
[項目1:「ストレッチ性」]
5点:着用しやすく、歩行中も締め付け感を感じない。ストレッチ性があるため、生地が身体の動きに追従し、運動時もずれにくく快適である。
4点:着用しやすく、歩行中も締め付け感を感じない。
3点:着用は問題ないが、歩行中に軽い締め付けを感じるため動きにくい。
2点:生地伸度が低く、穿きにくい。着用中にやや締め付けられる。
1点:生地伸度が低く、穿きにくく、着用中に締め付けられ、運動を続けることが困難である。
[項目2「肌触感」]
5点:編地表面が滑らかであり、着用して心地よい。また、運動時の擦れが無く、運動にも適している。
4点:編地表面が滑らかであり、着用して心地よい。
3点:着用時に擦れやザラツキは感じない。
2点:着用時に擦れやザラツキ、ガードル端部に外衣による圧迫を感じる。
1点:着用時に非常に強い擦れやザラツキ、ガードル端部に外衣による圧迫を感じ、着用を続けるのは困難である。
[実施例1]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は図1に示す組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/01/11/10/11/10/00/01//
バック筬 :12/10/21/23/21/23/12/10//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題なく、伸度が高く、伸長時にもカールしない、ストレッチ性と肌触感に優れた裁ち放しかつ伸長状態における着用が想定される衣料に適したものであった。
[実施例2]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は図4に示すように、図1に示す合成繊維の編成開始点を3コース遅くした組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/01/11/10/11/10/00/01//
バック筬 :23/21/23/12/10/12/10/21//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題なく、伸度が高く、伸長時にもカールしない、ストレッチ性と肌触感に優れた裁ち放しかつ伸長状態における着用が想定される衣料に適したものであった。
[実施例3]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は下記のように、合成繊維の編成開始点を1コース遅くした組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/01/11/10/11/10/00/01//
バック筬 :10/21/23/21/23/12/10/12//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題なく、伸度が高く、伸長時にもカールしない、ストレッチ性と肌触感に優れた裁ち放しかつ伸長状態における着用が想定される衣料に適したものであった。
[比較例1]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は下記のように、合成繊維の編成開始点を2コース遅くした組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/01/11/10/11/10/00/01//
バック筬 :21/23/21/23/12/10/12/10//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題ないが、伸長時にカールが認められるため、衣料として用いた場合、衣料端部に外衣からの圧迫感を感じ不快なものであった。
[比較例2]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は下記のように、合成繊維の編成開始点を4コース遅くした組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/01/11/10/11/10/00/01//
バック筬 :21/23/12/10/1210/21/23//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題ないが、伸長時にカールが認められるため、衣料として用いた場合、衣料端部に外衣からの圧迫感を感じ不快なものであった。
[実施例4]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は図1に示す組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :10/22//
バック筬 :12/10/21/23/21/23/12/10//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は編地裁断部のカールが発生することなく裁ち放し性に問題なく、伸度が高く、伸長時にもカールしない、裁ち放しかつ伸長状態における着用が想定される衣料に適したものであった。
[実施例5]
32ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にポリエステル22 dtex/6フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸22 dtex(商標名ロイカ SF:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1に示す組織、ミドル筬は図7に示す組織、バック筬は図1に示す組織で編成した。
編成時の機上コース設定は75コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/01/11/10/11/10/00/01//
バック筬 :12/10/21/23/21/23/12/10//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題なく、伸長時にもカールしない、伸長時にもカールしない、肌触感に優れた、裁ち放しかつ伸長状態における着用が想定される衣料に適したものであった。
[実施例6]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/36フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)84 dtex/54フィラメント、バック筬に弾性糸44 dtex(商標名ロイカ SF:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図1に示す組織、ミドル筬は図8に示す組織、バック筬は図1に示す組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/21/23/21/23/12/10//
ミドル筬 :00/00/22/11/22/22/00/11//
バック筬 :12/10/21/23/21/23/12/10//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は裁ち放し性に問題なく、伸度が高く、伸長時にもカールしない、ストレッチ性と肌触感に優れた、裁ち放しかつ伸長状態における着用が想定される衣料に適したものであった。
[実施例7]
実施例1において、編成時の機上コース設定は55コース/インチとし、仕上げコース密度を110コース/インチとなるように仕上げた。得られた編地は、シンカーループの大きさが均一でない部分があり、審美性がやや低い編地となったが、十分な性能を有するものとなった。
[実施例8]
実施例1において、編成時の機上コース設定は85コース/インチとし、仕上げコース密度を160コース/インチとなるように仕上げた。得られた編地は伸度がやや小さくなったが、十分な性能を有するものとなった。
[比較例3]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44 dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬、ミドル筬、バック筬を全て同行デンビー組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:10/12//
ミドル筬 :10/12//
バック筬 :10/12//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は、裁ち放し性は問題ないが伸度が小さく、伸長状態における着用が想定されるガードル等の衣料への使用は不適なものとなった。
[比較例4]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44 dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬、ミドル筬、バック筬を全て同行アトラス組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:10/12/23/21//
ミドル筬 :10/12/23/21//
バック筬 :10/12/23/21//
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地はニードルループ、シンカーループの大きさが均一でない審美性が低い編地となった。また、編目の形状や大きさが崩れているため編地表面の凹凸が粗くなり、がさつきを感じやすい編地であった。
[比較例5]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44 dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図12示す組織、ミドル筬は図6に示す組織、バック筬は図12に示す組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:12/10/12/10/21/23/21/23/21/23/12/10 //
ミドル筬 :10/22//
バック筬 :12/10/12/10/21/23/21/23/21/23/12/10 //
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は編地裁断部のカールが発生することなく裁ち放し性に問題ないが、伸度が小さく、伸長状態で着用することを前提とする衣料への使用は不適なものとなった。
[比較例6]
28ゲージのトリコット経編機を使用し、フロント筬にナイロン33 dtex/26フィラメント、ミドル筬にキュプラ(商標名ベンベルグ:旭化成(株)製)33 dtex/24フィラメント、バック筬に弾性糸44 dtex(商標名ロイカ CR:旭化成(株)製)を100%伸長して整経し、3枚筬とも全て糸通しして、フロント筬は図13示す組織、ミドル筬はコード組織、バック筬は図13に示す組織で編成した。
編成時の機上コース設定は65コース/インチとした。
フロント筬:23/10/32/32/45/32/45/23/10 //
ミドル筬 :10/23//
バック筬 :23/10/32/32/45/32/45/23/10 //
編成した編地を連続精練機でリラックス、精練を行い、次いで、190℃で1分間プレセットを行った。染色後に柔軟剤をパディングして、170℃で1分の条件で仕上げセットを行い、経編地とし評価を行った。評価結果を表1に示す。得られた編地は洗濯後にほつれが見られ、裁ち放しとする衣料への使用は不適なものとなった。また、生地が厚地で目付が大きいため、セルロースを交編したことによる冷感を感じにくい編地であった。
Figure 0006845030
本発明の経編地は、ストレッチ性に優れ、伸度が高く、編地裁断部のほつれやカールが発生することなく裁ち放し可能であり、編地伸長時もカールせず、セルロースを交編している為、夏季等暑熱環境下においてもべたつきや蒸れ感を感じない衣料製品に利用可能である。
1 機上においた水平な編地
2 水平な編地に接する直線
3 発生したカールの編地端部に接する直線
A 合成繊維の組織(実線)
B 弾性糸の組織(点線)
C 合成繊維と弾性糸の交差点
D カール角度

Claims (2)

  1. 第1筬の合成繊維、第2筬のセルロース繊維、及び第3筬の弾性糸により編成された1完全8コースの組織からなる経編地であって、該第1筬と該第3筬の組織が、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成した後、再度折り返し、左右交互へ1針振りで2コースの編目を形成した後、折り返し、該折り返し方向へ2コース連続して1針振りで編目を形成され、かつ、該編地は、編地経方向へ裁断した編地を経方向へ50%伸長した際の編地裁断部のカールが60°以下であることを特徴とする経編地。
  2. 編地経方向の編目密度が120〜150コース/インチである、請求項1に記載の経編地。
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