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JP6822888B2 - 空調制御装置、空調制御方法及び空調制御プログラム - Google Patents

空調制御装置、空調制御方法及び空調制御プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、空調制御装置、空調制御方法及び空調制御プログラムに関する。
従来、オフィスや住居などで空気調和機を利用する際に、利用者が温度等を任意の値に設定すると省エネにならない場合があり、一方、省エネを優先して温度、湿度等を設定すると、利用者にとって暑い又は寒いという不快な状況になる場合があった。
また、空気調和機の温度等の設定においては、設定値の変更履歴に基づいて利用者の許容可能範囲を特定し、これに基づき設定値を決定することも考えられるが、空調対象の空間や外部の環境の影響も考慮しなければ、その設定値が常に省エネに繋がるとは限らないという問題があった。
特開2010−107073号公報 特開2014−085034号公報
本発明が解決しようとする課題は、設定値に対する環境の影響を考慮し、利用者が設定値を許容でき省エネを両立することができる空調制御装置、空調制御方法及び空調制御プログラムを提供することである。
本発明の一態様としての空調制御装置は、履歴情報取得部と、分割部と、許容範囲算出部と、制御値決定部とを持つ。履歴情報取得部は、空調装置について設定される設定値に関する設定値履歴情報と、環境値に関する環境値履歴情報とを取得する。分割部は、環境値履歴情報から求めた属性に基づいて、設定値履歴情報を分割する。許容範囲算出部は、分割された設定値履歴情報に基づき、設定値の許容範囲を求める。制御値決定部は、許容範囲、属性、及び設定値に基づき、空調装置に出力する制御値を決定する。
第1の実施形態における空調制御システムの概略構成を示すブロック図。 第1の実施形態における履歴情報記憶部が記憶する設定値履歴情報と環境値履歴情報の一例を示す図。 第1の実施形態における設定情報記憶部が記憶する設定情報の一例を示す図。 第1の実施形態における空調制御装置の運用期間における探索実施期間と探索不実施期間の関係の一例を示す図。 第1の実施形態における許容範囲算出部が許容範囲を算出する時刻、制御値決定部が制御値を算出して設定温度の変更を指示する制御値を空気調和機に出力する時刻の一例を示す図。 第1の実施形態における分割部で実行される設定温度継続時間と属性の計算方法の一例を示す図。 第1の実施形態における時刻taの外気温であるOTによって設定温度継続時間のデータを分割する計算方法の一例を示す図。 第1の実施形態における特徴量の算出方法の一例を示す図。 特徴量である、スケールパラメータλ及び形状パラメータpのプロット図の一例を示す図。 利用属性としてスコアを利用した場合の設定温度継続時間に基づく特徴量の算出方法と特徴量の識別境界を説明する図。 利用属性としてスコアを利用した場合の設定温度継続時間に基づく特徴量の算出方法と特徴量の識別境界を説明する図。 「当日の時刻taの外気温OT」を利用属性としてその分割値がTb℃である設定温度テーブルの一例を示す図。 利用属性がスコアである場合の設定温度テーブルの一例を示す図。 第1の実施形態における最適な設定温度の算出を説明する図。 第1の実施形態における制御値決定部の制御内容を設定する制御内容テーブルの一例を示す図。 第1の実施形態における空調制御用演算処理の一例を示すフローチャートの図。 第1の実施形態における空調制御用演算処理の一例を示すフローチャートの図。 第1の実施形態における空調制御用演算処理の一例を示すフローチャートの図。 第1の実施形態における空調制御用演算処理の一例を示すフローチャートの図。 第2の実施形態における検出部における利用者の検出結果の例を示す図。 第2の実施形態における利用者の検出結果の一例を示す図。 第2の実施形態における制御内容テーブルの他の一例を示す図。 実施形態に係る空調制御システムの配置例と構成例を示す図。 本実施形態における空調制御装置を実現したハードウェア構成例を示すブロック図。
以下、実施形態の空調制御装置、空調制御方法及び空調制御プログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における空調制御システム1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、空調制御システム1は、空調制御装置100、空気調和機200、入力・表示機器300、及び環境値取得装置400を備える。
ここで、空調制御システム1が設置される環境の一例を説明する。
空気調和機200と入力・表示機器300は、オフィスや住居などの空間に設置されている。環境値取得装置400は、オフィスや住居などの空間内、または、オフィスや住居などの空間外に設置されている。空調制御装置100は、オフィスや住居などの空間外の管理室等に設置されている。
空気調和機200と入力・表示機器300とは、例えば、有線のケーブル、または無線ネットワークを介して接続されている。空調制御装置100と空気調和機200とは、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して接続されている。空調制御装置100と環境値取得装置400とは、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して接続されている。
空調制御装置100は、履歴情報記憶部101、設定情報記憶部102、許容範囲記憶部103、履歴情報取得部111、指示部112、分割部113、許容範囲算出部114、制御値決定部115、及び計時部116を備える。空調制御装置100の上述した各機能は、ハードウェア機能で実現することができる。なお、上述した各機能の一部又は全部は、ソフトウェア機能で実現されてもよい。また、上述した装置の各機能は、複数の機能をまとめて一つの機能部として実現してもよく、また、1つの機能を複数の機能に分割して実現してもよい。
空気調和機200は、検出部201、制御部202、及び通信部203を備える。
入力・表示機器300は、表示部301、及び入力部302を備える。
空調制御装置100は、空気調和機200が出力する利用者によって設定された設定温度の履歴と、環境値取得装置400が出力する環境値の履歴とに基づいて、利用者とって温度や湿度が許容範囲内であるか否かを分割することによって制御値を生成する。空調制御装置100は、生成した制御値を空気調和機200に出力することで、設定値が許容範囲となり、かつ省エネを両立するように空気調和機200を制御する。なお、制御値の生成方法等については、後述する。また、環境値とは、例えば、空気調和機200が対象とする空間の室温と室内温度、又は、空気調和機200が設定されている建物の外部の外気温と外気室温等である。なお、図1では、空調制御装置100が1台の空気調和機200に対して制御値を出力する場合を示すが、空調制御装置100は、複数台の空気調和機200に対して制御値を出力するようにしてもよい。
空気調和機200は、空調制御装置100が出力する制御値によって制御される。空気調和機200は、空調制御装置100が出力する制御値を取得し、取得した制御値に基づいて設定値を設定する。ここで、設定値とは、例えば、設定温度、設定湿度、又は、設定温度及び設定湿度等である。なお、本実施形態においては、設定値が設定温度である場合を例として以下の説明を行う。空気調和機200は、空調制御装置100からの制御値を取得し、設定温度を設定する。また、空気調和機200は、入力・表示機器300を利用者が操作した場合、利用者の操作に応じて設定温度を変更することができる。空気調和機200は、運転モード(停止、暖房、冷房)と設定温度を空調制御装置100に出力する。また、空気調和機200は、空気調和機200が設置されている環境にいる利用者に関する情報を検出し、検出した利用者に関する情報を空調制御装置100に出力する。ここで、利用者に関する情報とは、例えば、人数、利用者が存在しているか否かを示す情報である。
なお、空気調和機200は、様々な空気調和機やその他冷暖房機器を対象としてよい。例えば、チラー(冷却水循環装置)を利用した集中管理型のものやパッケージエアコンなどでよく、又はボイラとボイラで生成されたお湯を循環させるヒータの組み合わせなどでもよい。空気調和機200は、設置された空間に対し空調を行うことを想定しているが、設置された空間と空調が行われる空間が異なっていてもよい。例えば、空気調和機200は、機械室に置かれ、ダクトなどを介して温風、冷風を送出し、対象空間の空調を制御してもよい。
入力・表示機器300は、例えば、リモコンや壁に取り付けられているコントロールパネル等である。入力・表示機器300は、利用者の操作を受け付け、受け付けた操作結果である設定温度を空気調和機200に出力する。入力・表示機器300は、利用者の操作を受け付け、受け付けた操作結果である設定温度を表示する。
環境値取得装置400は、環境値を取得して履歴情報(環境値履歴情報)を記録する。環境値取得装置400は、例えば、室内に設置されている温湿度計、又は、屋外に設置されている、例えば温湿度計、温度センサー、湿度センサー等である。なお、環境値取得装置400は、図1において1台の場合を示しているが、複数台であってもよく、例えば屋内と屋外それぞれに設置されていてもよい。
次に、空調制御装置100について、さらに説明する。
計時部116は、時刻を計時し、計時した時刻を履歴情報取得部111と指示部112と制御値決定部115に出力する。なお、計時部116は、ネットワークを介して時刻情報を取得するようにしてもよい。
履歴情報取得部111は、空気調和機200が出力する現時点での運転モードと設定温度を取得して、取得した現時点での運転モードと設定温度を設定値履歴情報として履歴情報記憶部101に記憶させる。履歴情報取得部111は、制御値決定部115が出力する空気調和機200が検出した利用者に関する情報を取得して、取得した利用者に関する情報を履歴情報記憶部101に記憶させる。利用者に関する情報には、利用者の有無を示す情報、利用者の人数を示す情報等が含まれる。履歴情報取得部111は、環境値取得装置400が出力する環境値履歴情報を取得して、取得した環境値履歴情報を履歴情報記憶部101に記憶させる。履歴情報取得部111が空気調和機200から設定値履歴情報を取得するタイミング及び環境値取得装置400から環境値履歴情報を取得するタイミングは、任意である。例えば、履歴情報取得部111は、設定値履歴情報と環境値履歴情報を、計時部116が計時した結果に基づいて一定間隔で定期的に取得する。また、履歴情報取得部111は、計時部116が計時した結果に基づいて予め定められた取得時刻になったか否か等の所定の条件を満たしたときに、設定値履歴情報と環境値履歴情報を取得するようにしてもよい。なお、設定値履歴情報に含まれる情報は、設定温度、設定湿度のうちの少なくとも1つであってもよい。
履歴情報記憶部101は、履歴情報取得部111が空気調和機200から取得した設定値履歴情報と環境値取得装置400から取得した環境値履歴情報を記憶する。なお、履歴情報記憶部101が記憶する情報については、図2を用いて後述する。
設定情報記憶部102は、空調制御装置100の動作を定める設定情報(含む識別境界テーブルの設定情報)と制御内容テーブルを記憶する。なお、設定情報記憶部102が記憶する設定情報については、図3を用いて後述し、制御内容テーブルについては、図15を用いて後述する。
許容範囲記憶部103は、設定温度テーブルを記憶する。なお、設定温度テーブルについては、図11、図12を用いて後述する。
計時部116は、時刻を計時し、計時した時刻を履歴情報取得部111と指示部112と制御値決定部115に出力する。なお、計時した時刻には、年、月、日、時間が含まれる。
指示部112は、計時部116が計時した時刻を取得する。指示部112は、設定情報記憶部102が記憶する設定情報と制御内容テーブルを取得する。指示部112は、分割部113が出力する属性と、その分割値を取得する。
指示部112は、取得した設定情報と計時部116が計時した時刻に基づいて、分割部113に対して属性と分割値を求める指示を出力する。
指示部112は、取得した識別境界テーブルの設定情報を、許容範囲算出部114に出力する。指示部112は、取得した設定情報と計時部116が計時した時刻に基づいて、許容範囲算出部114に対して分割部113から属性と、その分割値を取得する指示を許容範囲算出部114に出力する。指示部112は、取得した設定情報や分割値を用いて、設定温度テーブルを生成する指示を許容範囲算出部114に出力する。
指示部112は、取得した設定情報と計時部116が計時した時刻に基づいて、現時刻が探索実施期間であるか探索不実施期間であるかの情報を生成し、生成した情報を制御値決定部115に出力する。なお、探索実施期間と探索不実施期間については、後述する。指示部112は、空気調和機200から、現時点での運転モードと設定温度を取得する指示を制御値決定部115に出力する。指示部112は、制御内容を設定する日の最適温度を求める指示を制御値決定部115に出力する。
分割部113は、指示部112が出力する指示に応じて、履歴情報記憶部101が記憶する設定値履歴情報と環境値履歴情報を取得する。分割部113は、取得した環境値履歴情報から属性を求める。属性については、図3を用いて後述する。分割部113は、取得した設定値履歴情報における設定温度毎に、属性を2分割して分割値を求める。分割値は、例えば温度である。なお、分割の方法や分割値の求め方については、後述する。分割部113は、属性と、その分割値を制御値決定部115に出力する。
許容範囲算出部114は、指示部112が出力する指示に応じて、分割部113が出力する属性と、その分割値を取得する。許容範囲算出部114は、設定情報記憶部102に記憶された識別境界テーブルの設定情報を、指示部112を介して取得する。
許容範囲算出部114は、取得した分割値を用いて、属性における設定温度毎の特徴量を求める。なお、特徴量は、例えばワイブル分布の係数パラメータである。特徴量及び特徴量の求め方については、後述する。
許容範囲算出部114は、取得した識別境界テーブルの設定情報から識別境界のパラメータを抽出する。許容範囲算出部114は、識別境界のパラメータと求めた設定温度における特徴量に基づき、許容範囲の領域と許容範囲外の領域とに分類するための識別境界線を求める。識別境界線の求め方については後述する。許容範囲算出部114は、設定温度の特徴量と識別境界線によって設定温度が許容範囲であるか否かを判定する。許容範囲算出部114は、判定結果に基づき設定温度テーブルを生成し、生成した設定温度テーブルを許容範囲記憶部103に記憶させる。なお、設定温度テーブルについては、後述する。
制御値決定部115は、利用属性とその分割値を、指示部112を経由して分割部113から取得する。制御値決定部115は、指示部112を介して設定情報記憶部102が記憶する制御内容テーブルの情報を取得する。制御値決定部115は、指示部112が出力する指示に応じて、履歴情報記憶部101から制御内容を設定する日の利用属性の値を算出するための履歴情報を取得し、利用属性の値を算出する。制御値決定部115は、許容範囲記憶部103が記憶する設定温度テーブルを取得する。制御値決定部115は、空気調和機200から、現時点での運転モードと設定温度を取得する。制御値決定部115は、制御内容を設定する日の利用属性の値と分割値との比較を行って、制御内容を設定する日の最適温度と制御内容を求める。なお、最適温度の求め方と、制御内容については、後述する。制御値決定部115は、空気調和機200から取得した利用者に関する情報を、履歴情報記憶部101に記憶させる。
なお、許容範囲算出部114及び制御値決定部115は、指示が与えられる度に処理を実行してもよく、また、1度の指示において定められた有効期間内において複数回の処理を実行してもよい。
次に、入力・表示機器300について、さらに説明する。
表示部301は、利用者の操作を受け付け、受け付けた操作結果である設定温度を表示する。
入力部302は、利用者の操作を受け付け、受け付けた操作結果である設定温度を空気調和機200に出力する。
次に、空気調和機200について、さらに説明する。
検出部201は、利用者の在又は不在を検出する。検出部201において検出された利用者の在又は不在の情報は、設定温度の情報とともに空調制御装置100によって取得される。また、検出部201は空気調和機200に付属することなく、独立に設置してもよい。
制御部202は、入力・表示機器300から現時点での運転モードと設定温度を取得し、空気調和機200の設定値に反映させ、取得した現時点での運転モードと設定温度を通信部203に出力する。
通信部203は、現時点での運転モードと設定温度を、空調制御装置100の履歴情報取得部111と制御値決定部115に出力する。
次に、履歴情報記憶部101が記憶する情報の例について説明する。
図2は、本実施形態における履歴情報記憶部101が記憶する設定値履歴情報と環境値履歴情報の一例を示す図である。図2(A)は、設定値履歴情報の一例である。図2(B)は、環境値履歴情報の一例である。
図2(A)に示すように、設定値履歴情報は、空気調和機200が設定温度を記録した時刻、空気調和機の運転モード(「冷房」、「暖房」又は「停止」)、及び設定温度を含む。例えば、時刻が2016−03−01 07:59:00(2016年3月1日 7時59分00秒)、運転モードが停止、設定温度が22°である。図2(A)の設定値履歴情報は、設定温度が1分毎の記録間隔で記録された場合を示している。しかし、記録間隔は、例えば5分毎、又は10分毎等任意の記録間隔に設定できるようにしてもよい。
図2(B)に示すように、環境値履歴情報は、環境値取得装置400が環境値を記録した時刻、環境値を含む。例えば、時刻が2016−03−01 08:00:00(2016年3月1日 8時00分00秒)、室温が22.7℃、室内湿度が53%、外気温が4.0℃、外気湿度が37%である。図2(B)の環境値は、室温、室内湿度、外気温、外気湿度であるが、環境値はこれらだけに限定されるものではない。図2(B)の環境値履歴情報は、各環境値が1分毎の記録間隔で記録された場合を示している。しかし、記録間隔は、例えば5分毎、又は10分毎等任意の記録間隔に設定できるようにしてもよい。また、環境値によって異なる記録間隔を設定できるようにしてもよい。
次に、設定情報記憶部102が記憶する情報の例について説明する。
図3は、本実施形態における設定情報記憶部102が記憶する設定情報の一例を示す図である。なお、設定情報は、図3(A)〜図3(G)に示す設定情報以外の設定情報を含むものであってもよい。
図3(A)は、空調制御装置100の運用期間を設定する運用期間テーブルの一例である。運用期間テーブルは、空調制御装置100の運用開始時刻、運用終了時刻、及び運転モードを含む。運転モードは「暖房」又は「冷房」のいずれかが設定される。空調制御装置100は、運用期間テーブルで設定された運用開始時刻から運用終了時刻の運用期間において、運転モードで設定されたモードで運用される。図3(A)に示す例は、暖房モードにおける運用期間が、2015−12−01 00:00:00(2015年12月1日00時00分00秒)から2016−03−31 23:59:59(2016年3月31日23時59分59秒)までであることを示している。
図3(B)は、探索実施期間を設定する探索実施期間テーブルの一例である。探索実施期間テーブルには、探索実施期間の日数と探索不実施期間の日数が含まれる。探索実施日数は、探索を実施する連続した期間の日数であり、図3(B)に示す例では、探索実施期間テーブルに、探索実施日数として7日間が予め設定されていることを示している。また、探索不実施日数は、探索実施しない連続した期間の日数である。図3(B)に示す例では、探索不実施日数として14日間が予め設定されていることを示している。
図3(C)は、許容範囲を算出する算出時刻を設定する許容範囲算出時刻テーブルの一例である。許容範囲算出時刻は、空調制御装置100が許容範囲を算出する時刻であり、図3(C)に示す例は、07:00:00(7時00分00秒)が予め設定されていることを示す。なお、許容範囲の算出は、例えば、探索実施期間において最初に許容範囲算出時刻になったときに1回行われる。但し、許容範囲の算出は、探索実施期間中は毎日許容範囲算出時刻に行われたり、又は探索実施期間終了後において最初に許容範囲算出時刻になったときに1回行われたりするものであってもよい。
図3(D)は、制御値決定部115から制御値が出力されて空気調和機200の設定温度を変更する設定温度変更時刻を設定する設定温度変更時刻テーブルの一例である。図3(D)に示す例では、設定温度変更時刻が、1日に3回、10:00:00(10時)、12:00:00(12時)、15:00:00(15時)に設定されていることを示している。
図3(E)は、分割部113において環境値履歴情報から求められる属性の種類と算出時間を表すテーブルの一例である。分割部113では、設定値履歴情報の算出にあたり、属性を同時に算出する。図3(E)に示す例では、属性として、「当日の時刻taの外気温OT」、「当日の時刻taの室温RT」、「1日前のts〜teの外気温平均OTM」、「1日前のts〜teの室温平均RTM」を利用していることを示す。各属性の算出に利用する時間は、図3(E)の「算出時間」の列に記述され、各性属性の算出時間は属性ごとに設定できることを示している。例えば、属性が「当日の時刻taの外気温OT」については、算出時刻がta=07:00:00(7時00分00秒)に設定されていることを示している。
なお、図3(E)に示した例において、例えば「当日の時刻taの外気温OT」の算出時間が1つの例を示したが、算出時間は、複数であってもよい。他の属性についても同様に、算出時間は、複数であってもよい。また、属性は図3(E)のものに限定されず、環境値履歴情報から算出できるものであれば何でもよい。例えば、属性として室温や湿度などを元にしたPMV(Predicted Mean Vote:予測平均温冷感)やSET(Standard New Effective Temperature:新標準有効温度)などの温冷感の指標を使ってもよい。温冷感の指標を求める際に必要となる値で環境値取得装置400において取得されないものは、設定情報記憶部102において固定値を保存したものを利用すればよく、指示部112を経由して分割部113で算出するようにしてもよい。温冷感の指標は、例えば「当日の時刻taのPMV」や「1日前のPMVの平均値」などを利用するようにしてもよい。なお、属性の算出については後述する。
図3(F)は、分割部113において設定値履歴情報を属性の値によって分割する際に利用する属性の種類の一例である。図3(F)では、設定値履歴情報を「時刻taの外気温OT」によって分割することを表している。利用可能な利用属性は、図3(E)に示した属性のうちの少なくとも1つである。なお、設定値履歴情報の分割の仕方は後述する。なお、分割部113が分割する情報は、設定値履歴情報に限られず、設定値履歴情報と環境値履歴情報の両方を分割するようにしてもよい。
図3(G)は、識別境界を設定する識別境界テーブルの一例である。識別境界テーブルは、「特徴量種類」と「識別境界の利用パラメータ」の設定情報を含む。特徴量種類は、許容範囲算出部114が許容範囲を算出するための利用特徴量の種類を表す。図3(G)における特徴量種類の「ワイブル」は、後述する特徴量の算出において、各設定温度における継続時間の分析にワイブル分布を適用し、ワイブル分布の係数パラメータを特徴量として利用することを示している。また、識別境界のパラメータは、算出された特徴量に基づき、設定値を許容範囲のグループと許容範囲外のグループに分類するための境界を定義するパラメータである。識別境界のパラメータは、例えば、算出された特徴量を説明変数、許容範囲内か許容範囲外かを目的変数としたSVM(Support Vector Machine;サポートベクターマシン)モデル等の機械学習によって定められる。図3(G)の(a,b)は、例えば、1次関数を定義するパラメータである。なお、特徴量種類と識別境界の利用パラメータの組合せは、特徴量種類によって予め数種類用意しておき、任意の特徴量種類を設定して設定情報記憶部102に記憶させるようにしてもよい。
次に、図3(B)の探索実施期間テーブルを、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態における空調制御装置100の運用期間における探索実施期間と探索不実施期間の関係の一例を示す図である。図4において、横軸は時刻である。
図4において、運用期間は、図3(A)で示した運用開始時刻(時刻t11)から運用終了時刻(時刻t16)までの期間である。探索不実施期間と探索実施期間は、運用期間において。図3(B)で示した探索実施日数と探索不実施日数において交互に繰り返される。図4においては、運用開始時刻(時刻t11)から、探索不実施期間(時刻t11〜時刻t12)が開始され、以後、探索実施期間(時刻t12〜時刻t13の期間の日数が例えば7日間、時刻t14〜時刻t15の期間の日数が例えば7日間)と探索不実施期間(時刻t13〜時刻t14の期間の日数が例えば14日間)が交互に行われる場合の例を示している。本実施形態では、探索不実施期間と探索実施期間を繰り返すことにより、運用期間において許容範囲を適宜変更することが可能となり、快適性と省エネを両立した空調制御を可能にしている。
ここで、探索とは、空気調和機200の利用者が許容できる設定温度の許容範囲の探索である。利用者が許容できる設定温度の許容範囲とは、例えば暖房の場合は利用者が寒さを許容できる温度以上の温度範囲であり、冷房の場合は利用者が暑さを許容できる温度以下の温度範囲である。許容範囲の中で最も省エネになる設定温度は、暖房の場合は許容範囲の中で最も低い下限温度であり、冷房の場合は許容範囲の中で最も高い上限温度である。本実施形態では、許容範囲の中で最も省エネになる設定温度(上限温度又は下限温度)を、以下「最適な設定温度」という。空調制御装置100は、最適な設定温度を空調制御用の制御値として演算して空気調和機200に出力することにより、空気調和機200における省エネを実現することができる。空調制御装置100は、探索期間において、許容範囲が省エネ側に変更できるか否かの探索を行う。つまり、探索期間において、空調制御装置100は、設定温度を変化させるように制御する。空調制御装置100は、運転モードが暖房の場合、設定温度を下げるように制御し、運転モードが冷房の場合、設定温度を上げるように制御する。このように設定温度を変化させたとき、利用者が不快に感じた場合、利用者は設定温度を変更するように操作する。本実施形態では、このような履歴を取得することで、外気の影響を考慮して、利用者が許容できる設定範囲と、省エネを実現できる静的な設定温度を求める。
次に、図3(C)で設定される許容範囲算出時刻と、図3(D)で設定される設定温度変更時刻を、図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態における許容範囲算出部114が許容範囲を算出する時刻、制御値決定部115が制御値を算出して設定温度の変更を指示する制御値を空気調和機200に出力する時刻の一例を示す図である。図5において、横軸は時刻である。
図5において、許容範囲を算出するタイミングは、図3(A)で設定される運用期間、図3(B)で設定される探索期間、及び図3(C)で設定される許容範囲算出時刻に基づき決定される。指示部112は、設定情報記憶部102が記憶するこれらの情報を取得して、許容範囲算出時刻であるか否かを判断し、許容範囲算出部に対して許容範囲の算出を指示する。指示部112は、例えば、探索実施期間の開始日の午前7時と、探索不実施期間の開始日の午前7時を許容範囲算出時刻として判断する。図5に示す例では、探索不実施期間の開始日は、探索実施期間の終了日の次の日となる。また、探索実施期間の開始日は、探索不実施期間の終了日の次の日となる。なお、許容範囲を算出するタイミングは、図5等に示したタイミングに限定されるものではなく、例えば、探索実施期間の開始日のみにおいて算出してもよい。
次に、分割部113が行う処理の詳細を、図6と図7を用いて説明する。図6は、本実施形態における分割部113で実行される設定温度継続時間と属性の計算方法の一例を示す図である。
図6(A)は、履歴情報記憶部101が記憶する設定値履歴情報の例を示している。設定値履歴情報は、時間の経過による設定温度の変化で記録される。図6(A)に示す例では、t1からt2までの設定温度が22℃、t2からt3までの設定温度が21℃、t3からt4までの設定温度が22℃である。t1は、空気調和機200の運用開始時刻である。t4は、空気調和機200の運用停止時刻である。設定温度継続時間は、空気調和機200の運用開始時刻〜運用停止時刻までの間において、それぞれの設定温度がどれくらいの時間継続したかで表される。
図6(B)と(C)は、履歴情報記憶部101が記憶する環境値履歴情報を示している。環境値履歴情報は、時間の経過による環境値の変化で記録される。図6(B)は、図6(A)の設定値履歴情報の当日外気温と当日室温の変化を示している。実線は、当日の外気温の変化であり、破線は当日の室温の変化を示している。図6(C)は、図6(A)の設定値履歴情報の前日外気温と前日室温の変化を示している。実線は、1日前の外気温の変化であり、破線は1日前の室温の変化を示している。
図6(D)は、図6(A)の設定値履歴情報に基づき算出される設定温度継続時間とイベントの値及び属性の関係図である。以下では、設定温度継続時間とイベントについてまず説明をする。設定温度継続時間は、例えば、設定温度が22℃の場合、(t2−t1)、及び(t4−t3)と算出される。また、設定温度継続時間は、設定温度が21℃の場合、(t3−t2)と算出される。なお、空気調和機が稼働していないt1より前の時間及びt4より後の時間は、設定温度継続時間の計算に含めない。分割部113は、算出した設定温度継続時間に対してイベントの値を対応させる。
ここで、イベントとは、利用者による設定温度の変更をいう。分割部113は、利用者が入力・表示機器300を操作して設定温度の変更した場合、イベントの値を1とする。分割部113は、他の場合、イベントの値を0とする。例えば、空気調和機200の運転モードが暖房であり、利用者が設定温度を上げた場合は、利用者は現在の設定値による寒さを許容できなくなったものと推定することができる。また、空気調和機200の運転モードが冷房であり、利用者が設定温度を下げた場合は、利用者が暑さを許容できなくなったものと推定することができる。すなわち、イベントの発生時点は、利用者が現在の設定値を許容できないと判断した時点である。なお、本実施形態においては、省エネとなる設定温度の許容範囲を算出するものである。このため、例えば、利用者が、暖房における温め過ぎで設定温度の下げた場合や冷房における冷やし過ぎで設定温度を上げた場合、分割部113は、イベントの値を0とする。また、分割部113は、利用者による手動操作によって又は自動運転において空気調和機200の運転が停止された場合についてもイベントの値を0とする。
例えば図6(B)は、暖房モードにおいて、時刻t3に利用者によって設定温度が21℃から22℃に上げられた例である。このため、分割部113は、21℃の設定温度継続時間t3−t2に対応したイベントの値を1に設定する。また、分割部113は、他の設定温度継続時間のイベントの値を全て0に設定する。
なお、分割部113が分割に用いる時間は、空調制御装置100を所定の運転モード(暖房、冷房)で運用開始してから設定値に関する履歴情報を分割するまでの設定値が継続する時間である。
次に、図6(D)における属性について説明する。
図6(D)に示す例では、「当日の時刻taの外気温OT」、「当日の時刻taの室温RT」、「1日前のts〜teの外気温平均OTM」、「1日前のts〜teの室温平均RTM」が属性である。
この4つの属性の算出方法について順に説明する。「当日の時刻taの外気温OT」は、設定温度継続時間の算出で利用する時刻と同じ日の環境値履歴情報として取得されている外気温の時刻taの値を分割部113が算出したものである。図6(D)に示す例では、時刻t1、t2、t3、t4と同一日の時刻taの外気温が4.0℃であることを示し、各設定温度継続時間にその値が付与されていることを示している。別の日の設定温度継続時間(t10−t9)の算出では、t9と10の日の時刻taの外気温が3.8℃であることを示す。
また、分割部113は、「当日の時刻taの室温RT」の算出も同様に行う。
「1日前のts〜teの外気温平均OTM」は、設定温度継続時間の算出で利用する時刻の1日前の環境値履歴情報として取得されている外気温の時刻tsから時刻teの外気温の平均値である。なお、平均値は、分割部113が算出する。図6(D)に示す例では、時刻t1、t2、t3、t4の前日の時刻tsから時刻teの外気温の平均値が7.8℃であることを示し、各設定温度継続時刻にその値が付与されていることを示している。また、図6(D)に示す例では、別の日の設定温度継続時間(t10−t9)において、その日の前日の時刻tsから時刻teの外気温の平均値が6.4℃であることを示している。
また、分割部113は、「1日前のts〜teの室温平均RTM」の算出も同様に行う。
また、分割部113は、温冷感の指標の算出も同様に取得された環境値履歴情報に基づいて求める。
分割部113は、例えば図6(D)に示した設定温度継続時間に基づき、生存時間解析を行う。ここで、生存時間解析とは、観察対象の生存時間を予測する手法の1つである。例えば、機械などを観察対象とし、観察対象の故障(死亡)までの時間(生存時間)を予測する。当該観察対象の故障等を生存時間解析におけるイベントという。生存時間は、観察開始からイベントが発生するまでの時間である。本実施形態においては、生存時間解析における観察開始時刻及び観察終了時刻は任意であり、例えば、暖房の開始日を観察開始時刻とし、暖房の終了日を観察終了時刻とするようにしてもよい。本実施形態においては、設定温度を観察対象とし、設定温度の変更をイベントとすることにより、設定温度継続時間を設定温度の生存時間とする。すなわち、図6(B)に示した設定温度継続時間とイベントの値の関係図において、イベントの値が1である設定温度の変更をイベントとする。また、本実施形態においては、イベントの値が0である設定温度変更を打ち切りとする。なお、打ち切りとは、イベントが発生せずに、途中で観察が打ち切られることをいう。
本実施形態の生存時間解析においては、設定温度継続時間を設定温度毎の生存関数で表す。生存関数S(t)とは、時間t(tは0より大きい実数)において、観察対象が生存している確率(生存率)の関数をいう。生存関数S(t)は、全ての設定温度継続時間の個数(サンプルサイズ)に対する、時間tよりも長い設定温度継続時間の個数の割合で表される。
分割部113は、設定温度毎の継続時間を図3(F)で指定された利用属性によって分割する。以下では、その分割方法の一例を述べる。分割部113は、利用属性の値を小さいものから順に並べ直した上で複数の閾値を用意する。分割部113は、閾値によって、図6(D)のように属性の値が付与された設定温度継続時間を2分割する。閾値の算出方法としては、例えば閾値の個数を10として、属性の最小値から最大値までを等分割するように閾値を決めるようにしてもよい。分割数と属性の値の範囲は、例えば、設定情報記憶部102に記憶されている。
分割部113は、閾値毎に2分割した設定温度継続時間のデータに対してログ・ランク検定を適用してp値を算出する。ここで、ログ・ランク検定とは、生存時間解析において2つの生存時間のデータが異なるものであるかどうかを検定する手法である。ログ・ランク検定では、p値が小さいほど2つの生存時間データが互いに異なると期待できる。分割部113は、上述の複数の閾値で設定温度継続時間を分割した際にp値が最小となる場合の閾値を最終的な分割値とする。
図7は、時刻taの外気温であるOTによって設定温度継続時間のデータを分割する計算方法の一例を示す図である。図7において、横軸は時間、縦軸は生存率である。図7(A)は、属性が「当日の時刻taの外気温OT」であり、設定温度22℃の場合の生存率の時間変化の例であり、生存関数をカプラン・マイヤー(Kaplan−Meier)法によってモデル化した例を示している。図7(B)は、属性が「当日の時刻taの外気温OT」であり、最終的な分割値としてTb℃が選択されたことを示している。また、図7(B)において、符号g1は、設定温度が22℃であり、利用属性が「当日の時刻taの外気温OT」における分割値Tb以上の生存率の時間変化を示している。また、符号g2は、設定温度が22℃であり、利用属性が「当日の時刻taの外気温OT」における分割値Tb未満の生存率の時間変化を示している。また、図7(B)は、最終的な分割値としてTb℃が選択されたことを示している。
なお、分割方法は、上述したものに限定されず、t検定のp値を利用する等の方法でもよい。また、上述のように分割値をデータに基づいて決定するのではなく、予め分割値を決めておき、設定温度継続時間を分割してもよい。予め分割値を決めておく場合、その値は設定情報記憶部102に格納されていてもよい。
また、図7では、設定温度22℃の場合について説明しているが、他の設定温度の継続時間の分割も同様に算出できる。また、設定温度毎に分割値を決めるのではなく、全ての設定温度の継続時間に対して単一の分割値を決めてもよい。
また、図7では、単一の属性を利用した分割の方法の一例を示したが、複数の属性を組み合わせてもよい。複数の属性の組み合わせ方法としては、例えばCox比例ハザードモデルを利用した手法がある。生存時間解析において瞬間死亡率もしくはハザード関数と呼ばれる関数があり、ハザード関数h(t)は生存関数S(t)に対して次式(1)で与えられる。
Figure 0006822888
Cox比例ハザードモデルは、式(1)のh(t)を次式(2)でモデル化したものである。
Figure 0006822888
式(2)において、関数h0(t)はベースラインハザード関数と呼ばれるものである。ここでは、z1,z2,…,znを属性として、a1,a2,…,anを推定する。推定は、例えば最尤推定法等によって行う。ここでは、推定後のa1*z1+a2*z2+…+an*znをスコアと呼び、このスコア値を設定温度継続時間に付与する。上述の単一の属性について設定温度継続時間のデータ分割をしたのと同様に複数の閾値を準備して閾値毎にデータを2分割した上でログ・ランク検定のp値が最小となる閾値を最終的な分割値とすればよい。分割にスコアを利用するには、図3(F)での属性をスコアにすればよい。この場合、分割部113は、このスコアを用いて設定温度継続時間を分割する。
なお、スコアの算出に利用する属性は、図3(E)で登録されているものを全て利用する必要はなく、適宜組み合わせてよい。組み合わせ方は、設定情報記憶部102に格納されているものとする。また、AIC(Akaike Information Criterion;赤池情報量規準)等のモデル選択の指標を利用することによって、スコアの算出に利用する属性を選択してもよい。
また、複数の属性を組み合わせてスコアとする手法としては、Cox比例ハザードモデルに限定されず、ロジスティック分布等を利用してもよい。
さらに、分割部113は、スコアでの分割も設定温度毎に分割値を決めることが可能である。また、分割部113は、設定温度毎に分割値を決めるのではなく、全ての設定温度の継続時間に対して単一の分割値を決めてもよい。
なお、設定温度毎に分割値は異なってよいが、後述する図8〜図14では、全ての設定温度の継続時間で分割値が同じ場合の例を示している。
分割部113は、上述したように、属性もしくはスコアによって分割した設定温度継続時間を許容範囲算出部114に出力する。また、分割部113は、設定温度別の分割値を指示部112に与える。指示部112は更に設定温度別の分割値を制御値決定部115に出力する。
次に、許容範囲算出部114が行う処理の詳細を、図8〜図14を用いて説明する。
前述したように、許容範囲算出部114は、特徴量を求め、許容範囲の領域と許容範囲外の領域とに分類するための識別境界線を求める。そして、許容範囲算出部114は、設定温度の特徴量と識別境界線によって設定温度が許容範囲であるか否かを判定し、判定結果に基づき設定温度テーブルを生成する。
まず、特徴量の算出方法の一例について説明する。
図8は、本実施形態における特徴量の算出方法の一例を示す図である。図8(A)は、利用属性が「当日の時刻taの外気温OT」であって分割値がTb℃である場合の設定温度の生存関数をワイブル分布でモデル化したグラフである。図8(A)において、横軸は時間、縦軸は生存率である。図8(B)は、図8(A)で近似したグラフに基づき、後述するスケールパラメータλ及び形状パラメータpを算出した算出結果を示している。
図8(A)において、符号g11は、設定温度が22℃であり、「当日の時刻taの外気温OT」が分割値Tb以上の生存率の時間変化を示している。符号g12は、設定温度が22℃であり、「当日の時刻taの外気温OT」が分割値Tb未満の生存率の時間変化を示している。符号g13は、設定温度が21℃であり、「当日の時刻taの外気温OT」が分割値Tb以上の生存率の時間変化を示している。符号g14は、設定温度が21℃であり、「当日の時刻taの外気温OT」が分割値Tb未満の生存率の時間変化を示している。
許容範囲算出部114は、図3(G)に示したような設定情報記憶部102が記憶する特徴量種類と識別境界の利用パラメータを取得する。なお、図8は、特徴量としてワイブル分布の係数パラメータを算出する例を示している。
許容範囲算出部114は、図6(D)に示したような設定温度継続時間に基づき、生存時間解析を行う。なお、本実施形態においては、設定温度ごとの生存関数S(t)をワイブル分布でモデル化する例を説明する。生存関数S(t)は、スケールパラメータλ、形状パラメータpを用いて、次式(3)で表される。
Figure 0006822888
図8(A)において、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満の22℃の生存関数(符号g12)は、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上の22℃の生存関数(符号g11)に対して時間tによる減少が大きい。すなわち、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満の時に温度設定を22℃にした場合には、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上の時に温度設定を22℃にした場合に比べて、利用者によって設定値が上げられる(イベントが発生する)確率が高いことを示している。
同様に、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満の21℃の生存関数(符号g14)は、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上の21℃の生存関数(符号g13)に対して時間tによる減少が大きい。すなわち、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満の時に温度設定を21℃にした場合には、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上の時に温度設定を21℃にした場合に比べて、利用者によって設定値が上げられる(イベントが発生する)確率が高いことを示している。さらに、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満の21℃の生存関数(符号g14)は、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満の22℃の生存関数(符号g12)に対して時間tによる減少が大きい。
図8(B)は、許容範囲算出部114が、図8(A)で近似したグラフに基づき、式(3)のスケールパラメータλ及び形状パラメータpを算出した算出結果を示している。本実施形態においては、許容範囲算出部114が算出したスケールパラメータλ及び形状パラメータpをそれぞれの設定温度における特徴量とする。なお、許容範囲算出部114は、図8(B)に示すように、スケールパラメータλ及び形状パラメータpを、設定温度毎に、分割値Tb以上とTb未満について算出する。例えば、設定温度が21℃の場合は、Tb以上のスケールパラメータλが0.2であり形状パラメータpが1.3であり、Tb未満のスケールパラメータλが0.25であり形状パラメータpが1.7である。
なお、特徴量を算出する設定温度は、履歴情報取得部111が取得した全ての設定温度であっても一部の設定温度であってもよい。また、空気調和機200が複数ある場合は、空気調和機200毎に特徴量を算出するようにしてもよい。また、許容範囲算出時刻に許容範囲算出部114が利用する設定値履歴情報としては、許容範囲算出時刻から遡って運用開始時刻までの全ての履歴情報を用いても、探索実施期間開始日の許容範囲算出時刻直前の探索不実施期間における履歴情報を用いても、もしくは、探索不実施期間開始日の許容範囲算出時刻直前の探索実施期間の履歴情報を用いてもよい。
なお、図8では、生存関数S(t)をワイブル分布でモデル化する場合を例示したが、分布モデルはワイブル分布に限定されるものではなく、特徴量をワイブル分布のスケールパラメータλ及び形状パラメータpで算出するものに限定するものではない。例えば、設定温度継続時間の平均と分散等を特徴量としてもよい。また、特徴量の算出方法には、例えば、最尤法等を用いてもよい。
次に、識別境界線の求め方の例を説明する。
図9は、特徴量である、スケールパラメータλ及び形状パラメータpのプロット図の一例を示す図である。図9において、横軸はスケールパラメータλ、縦軸は形状パラメータpである。丸印は、各設定温度における特徴量のプロット値である。
特徴量の座標は、識別境界線g21によって許容範囲の領域と許容範囲外の領域に分類することができる。識別境界線g21は、許容範囲算出部114が、図3(G)の識別境界の利用パラメータ(a、b)から求める。
図9は、識別境界を、傾きa、切片bの1次関数(直線)で表す例を示している。識別境界の利用パラメータは、例えば、事前に与えられているものとする。識別境界の利用パラメータは、例えば、過去の設定温度の履歴情報において、利用者によって判定された許容範囲内と許容範囲外とを分類する線形サポートベクターマシン等の機械学習の手法を用いて許容範囲算出部114が算出するようにしてもよい。利用者による判定は、例えば設定温度継続時間の長短によって行うようにしてもよい。
図9において、識別境界線より左上に存在する設定温度の領域は、許容可能な設定温度(許容範囲)である。また、識別境界線より右下に存在する設定温度の領域は、許容不可能な温度(許容範囲外)である。図9に示す例では、例えば、設定温度が22℃かつ「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上のときと23℃のときは許容範囲であり、設定温度が22℃かつ「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満のときと21℃のときは許容範囲外である。
図9に示したように、許容範囲算出部114は、設定温度の特徴量と識別境界線によって設定温度が許容範囲であるか否かを判定する。許容範囲算出部114は、判定結果に基づき、図12を用いて後述する設定温度テーブルを生成する。
なお、本実施形態では、許容範囲算出部114が設定温度について許容範囲内であるか否かを判定する場合を例示したが、特徴量の判定方法はこれに限定されるものではない。例えば、許容範囲算出部114は、予め係数パラメータが算出されているロジスティック分布を利用して、設定温度毎に算出した特徴量をロジスティック分布の説明変数に代入して得られるロジスティック分布の値を判定に利用するようにしてもよい。
図10と図11は、利用属性としてスコアを利用した場合の設定温度継続時間に基づく特徴量の算出方法と特徴量の識別境界を説明する図である。許容範囲算出部114は、利用属性がスコアである場合も、設定温度テーブルを生成する。図10(A)は、利用属性がスコアであって分割値がSbである場合の設定温度の生存関数をワイブル分布でモデル化したグラフである。図10(A)において、横軸は時間、縦軸は生存率である。図10(B)は、図10(A)で近似したグラフに基づき、スケールパラメータλ及び形状パラメータpを算出した算出結果を示している。
図10(A)において、符号g31は、設定温度が22℃であり、スコアが分割値Sb未満の生存率の時間変化を示している。符号g32は、設定温度が22℃であり、スコアが分割値Sb以上の生存率の時間変化を示している。符号g33は、設定温度が21℃であり、スコアが分割値Sb未満の生存率の時間変化を示している。符号g34は、設定温度が21℃であり、スコアが分割値Sb以上の生存率の時間変化を示している。
許容範囲算出部114は、設定温度継続時間に基づき、生存時間解析を行う。
図10(B)は、許容範囲算出部114が、図10(A)で近似したグラフに基づき、式(3)のスケールパラメータλ及び形状パラメータpを算出した算出結果を示している。許容範囲算出部114は、図10(B)に示すように、スケールパラメータλ及び形状パラメータpを、設定温度毎に、分割値(スコア)Sb以上とSb未満について算出する。例えば、設定温度が21℃の場合は、Sb未満のスケールパラメータλが0.19であり形状パラメータpが1.4であり、Sb以上のスケールパラメータλが0.27であり形状パラメータpが1.8である。
図11において、横軸はスケールパラメータλ、縦軸は形状パラメータpである。丸印は、各設定温度における特徴量のプロット値である。特徴量の座標は、図9と同様に、識別境界線g21によって許容範囲の領域と許容範囲外の領域に分類することができる。
また、図11は、識別境界を、傾きa、切片bの1次関数(直線)で表す例を示している。図11に示す例では、例えば、設定温度が22℃かつスコアがSb未満のときと23℃のときは許容範囲であり、設定温度が22℃かつスコアがSb以上のときと21℃のときは許容範囲外である。
図11に示したように、許容範囲算出部114は、設定温度の特徴量と識別境界線g21によって設定温度が許容範囲であるか否かを判定する。許容範囲算出部114は、判定結果に基づき、設定温度テーブルを生成する。
次に、許容範囲算出部114が生成して許容範囲記憶部103が記憶する設定温度テーブルについて、図12と図13を用いて説明する。
図12は、「当日の時刻taの外気温OT」を利用属性としてその分割値がTb℃である設定温度テーブルの一例を示す図である。
図12に示すように、設定温度テーブルは、冷暖房種類、設定温度、分割範囲及び許容範囲判定の項目が含まれる。
冷暖房種類の項目は、冷房又は暖房の種類が設定される。図12に示す例では、暖房における設定温度テーブルを示している。分割範囲は、分割部113で決定された属性の分割値で2分された範囲である。図12に示す例では、「当日の時刻taの外気温OT」がTb以上の範囲とTb未満の範囲を示している。設定温度、及び許容範囲判定の項目は、分割範囲別にそれぞれの設定温度における許容範囲内であるか許容範囲外であるかの判定結果である。
図12に示す例では、設定温度が20℃及び21℃、更に「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満である設定温度22℃において、許容範囲判定が許容範囲外であることを示している。また、図12に示す例では、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上である設定温度が22℃と設定温度23℃において、許容範囲判定が許容範囲であることを示している。なお、暖房時でも設定温度が高過ぎたり、冷房時でも設定温度が低過ぎたりする場合は、許容範囲外としてもよい。
図13は、利用属性がスコアである場合の設定温度テーブルの一例を示す図である。図13に示す例では、設定温度20℃及び21℃、更にスコアがSb以上である設定温度22℃において、許容範囲判定が許容範囲外であることを示している。また、図13に示す例では、スコアがSb未満である設定温度22℃と設定温度23℃において、許容範囲判定が許容範囲であることを示している。
なお、図12と図13では、利用属性が「当日の時刻taの外気温OT」とスコアである場合の設定温度テーブルの例であるが、他の利用属性を利用した場合も同様にして設定温度テーブルが決定される。
制御値決定部115は、設定温度テーブルに記憶された許容範囲と判定された設定温度の中で最適な設定温度を制御値として算出し、空気調和機200に出力する。最適な設定温度とは、許容範囲の設定温度の中で最も省エネとなる設定温度である。最適な設定温度は、暖房において、許容範囲の中で最小の設定温度である。また、最適な設定温度は、冷房においては許容範囲の中で最大の設定温度である。さらに、最適な設定温度は、利用者が許容可能であって最も省エネになる設定温度である。
次に、最適な温度の求め方の例を説明する。
図14は、本実施形態における最適な設定温度の算出を説明する図である。なお、図14に示す例は、図12と図13の設定温度テーブルについて、最適な設定温度の算出する例である。なお、図12と図13それぞれでは、全ての設定温度で単一の分割値を利用している例である。図14において、符号g41が示す線は、最適な設定温度の境界線である。
制御値決定部115は、図12において、利用属性が「当日の時刻taの外気温OT」で分割値がTb℃であるため、図14において、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃以上である範囲では22℃が最適な設定温度と判定し、「当日の時刻taの外気温OT」がTb℃未満である範囲では23℃が最適な設定温度と判定する。
制御値決定部115は、図13では、利用属性がスコアで分割値がSbであるため、図14においてスコアがSb以上である範囲では23℃が最適な設定温度と判定し、スコアがSb未満である範囲では22℃が最適な設定温度と判定する。
さらに、図14では、図12と図13では説明していない「当日の時刻taの室温RT」に関する例も示してある。この場合、制御値決定部115は、「当日の時刻taの室温RT」がTc℃以上である範囲では22℃が最適な設定温度と判定し、「当日の時刻taの室温RT」がTc℃未満である範囲では23℃が最適な設定温度と判定する。
なお、他の属性についても、上述したものと同様に、属性に関する閾値によって最適な設定温度が異なることがある。
また、図14に示した例では、属性が「当日の時刻taの外気温OT」であり分割値がTb℃である例と、属性がスコアであり分割値がSbである例と、属性が「当日の時刻taの室温RT」であり分割値がTb℃である例を示したが、これに限られない。他の属性であってもよく、分割値は温度かスコアのいずれか1つであればよい。
なお、最適な設定温度の算出方法は、上記に限定されるものではない。最適な設定温度の算出方法は、例えば、暖房運転時において、許容範囲の設定温度の中から、所定の閾値以上又は所定の閾値以下の設定温度であることを算出条件として加えてもよい。また、最適な設定温度の算出方法は、例えば、時刻、利用者の人数、空気調和機の設置環境等の条件を算出条件としてもよい。
次に、図3(B)等で説明した探索実施期間と探索不実施期間における制御値決定部115の制御について説明する。
図15は、本実施形態における制御値決定部115の制御内容を設定する制御内容テーブルの一例を示す図である。なお、制御内容テーブルは、設定情報記憶部102に記憶される。制御値決定部115は、指示部112を介して設定情報記憶部102に記憶された制御内容テーブルの情報を取得する。なお、設定温度テーブルに設定温度の許容範囲が記憶されていない場合、制御値決定部115は、予め設定された温度を最適温度として利用してよい、もしくは制御内容テーブル記載の制御内容を実施しなくてもよい。
図15に示す例において、制御内容テーブルは、期間、空気調和機の運転モード、空気調和機の設定温度、制御内容の項目を有する。期間の項目は、探索実施期間であるか探索不実施期間であるかが設定される。全期間は、探索実施期間と探索不実施期間の両方を含む期間の設定である。空気調和機の運転モードの項目は、暖房、又は冷房が設定される。空気調和機の設定温度は、空気調和機200から取得された設定温度と制御値決定部115が算出した最適温度の比較が設定される。例えば、最適温度より高いとの設定は、設定温度が最適温度より高い場合である。制御内容の項目は、期間、空気調和機の運転モード及び空気調和機の設定温度の項目において設定された条件に合致するときに、制御値決定部115で実行される制御内容が設定される。すなわち、期間、空気調和機の運転モード及び空気調和機の設定温度の項目は、制御内容を選択するときの絞り込みの条件である。
制御値決定部115は、指示部112を介して取得した、現時刻が探索実施期間であるか探索不実施期間であるかの情報に基づき、期間の項目を絞り込む。例えば、現時刻が探索実施期間である場合、制御値決定部115は、図10に図示する全期間及び探索実施期間が該当し制御内容の絞り込みを行わない。一方、現時刻が探索不実施期間である場合、制御値決定部115は、図10に図示する全期間が該当して制御内容を絞り込む。同様に、制御値決定部115は、空気調和機200の現時点での運転モードと設定温度を取得して、制御内容を絞り込む。
まず、図15において、符号g51に示す1行目の選択条件と制御内容について説明する。
「期間」が「全期間」であるため、制御値決定部115は、探索実施期間及び探索不実施期間のいずれの場合でも選択する。
「空気調和機の運転モード」が「暖房」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200の運転モードが暖房である時に選択する。
「空気調和機の設定温度」が「最適温度よりも高い」であるため、制御値決定部115は、許容範囲記憶部103の設定温度テーブルから算出された最適温度よりも空気調和機200の現時点の設定温度が高い場合に選択する。
「制御内容」が「最適温度に変更」であるため、制御値決定部115は、最適温度を制御値として空気調和機200に出力する。
符号g51に示す1行目の選択条件による制御によって、空気調和機200の設定温度が最適温度よりも高い場合は、全期間において設定温度を最適温度に変更して省エネを実現することができる。なお、最適温度に変更された設定温度が利用者にとって許容できない場合は、利用者は入力・表示機器300から設定温度を更に変更する。なお、設定温度の変更は、イベントとして履歴情報記憶部101に記憶され、次回の許容範囲算出時刻における許容範囲算出部114による許容範囲の算出に反映される。
次に、図15において、符号g52に示す2行目の選択条件と制御内容について説明する。
「期間」が「全期間」であるため、制御値決定部115は、探索実施期間及び探索不実施期間のいずれの場合でも選択する。
「空気調和機の運転モード」が「暖房」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200の運転モードが暖房である時に選択する。
「空気調和機の設定温度」が「最適温度よりも低い」であるため、制御値決定部115は、許容範囲記憶部103の設定温度テーブルから算出された最適温度よりも空気調和機200の現時点の設定温度が低い場合に選択する。
「制御内容」が「何もしない」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200に対して制御値を出力しない。
符号g52に示す2行目の選択条件による制御によって、空気調和機200の設定温度が最適温度よりも低い場合は、既に省エネ状態となっているため、設定値を変更しない。なお、利用者によって設定された最適温度より低い設定温度は、イベントとして履歴情報記憶部101に記憶され、次回の許容範囲算出時刻における許容範囲算出部114による許容範囲の算出に反映される。
次に、図15において、符号g53に示す3行目の選択条件と制御内容について説明する。
「期間」が「探索実施期間」であるため、制御値決定部115は、探索実施期間の場合に選択する。
「空気調和機の運転モード」が「暖房」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200の運転モードが暖房である時に選択する。
「空気調和機の設定温度」が「最適温度と等しい」であるため、制御値決定部115は、許容範囲記憶部103の設定温度テーブルから算出された最適温度と、空気調和機200の現時点の設定温度が等しい場合に選択する。
「制御内容」が「最適温度よりT0℃低い温度に変更」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200に対して、最適温度よりT0℃低い温度を制御値として出力する。
符号g53に示す3行目の選択条件による制御によって、制御値決定部115は、空気調和機200の設定温度は最適温度よりもT0℃低い設定温度(探索温度)が許容範囲に含まれるか否か探索する。例えば、探索温度に設定温度において利用者が設定温度を上げない場合は、その探索温度は利用者にとって許容できるものであると推定することができる。一方、探索温度に設定温度において利用者が設定温度を上げた場合は、その探索温度は利用者にとって許容できないものであると推定することができる。本実施形態においては、イベント発生までの設定温度継続時間を測定することにより、探索温度における利用者の許容可能性を算出することができる。探索温度に対する利用者の設定温度の操作(又は不操作)は、イベントとして履歴情報記憶部101に記憶され、次回の許容範囲算出時刻における許容範囲算出部114による許容範囲の算出に反映される。
なお、探索温度を設定するT0℃の値は、予め定められた固定値であっても、変動値であってもよい。例えば、前回に探索実施期間においてT0℃の変更を利用者が許容できなかった場合、T0℃より小さい温度変化において探索温度を変更するようにしてもよい。
また、符号g53に示す3行目の選択条件による制御は、「空気調和機の設定温度」が、「最適温度と等しい」場合を説明したが、例えば、「空気調和機の設定温度」が、「最適温度より高い」場合においても符号g53に示す3行目の制御内容を実行するようにしてもよい。
また、図15は運転モードが暖房である場合を説明したが、運転モードが冷房の場合においても同様に、省エネとなる探索温度を探索するように設定するようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る空調制御用演算処理について図16〜図19を用いて説明する。図16〜図19は、本実施形態における空調制御用演算処理の一例を示すフローチャートの図である。なお、図16〜図19のフローチャートで示す処理は、図24で後述する空調制御装置100がプロセッサであり、空調制御装置100の機能部がソフトウェアによって実行されるものとし、以下の説明では、空調制御装置100が実行するものとして説明する。
まず、図16の処理について説明する。
図16におけるフローチャートの動作は、空調制御装置100の電源起動時等によって開始される。
(ステップS101)空調制御装置100は、図3(A)〜図3(G)において説明したように、設定情報記憶部102に記憶された設定情報を取得する。設定情報記憶部102に記憶された設定情報は、例えば、運用期間テーブル、探索実施期間テーブル、許容範囲算出時刻テーブル、設定温度変更時刻テーブル及び識別境界テーブルから取得される情報である。
(ステップS102)空調制御装置100は、運用期間内であるか否かを判別する。なお、空調制御装置100は、運用期間内であるか否かを、現在の時刻と運用期間テーブルに設定された設定情報に基づき判断する。空調制御装置100は、運用期間内ではないと判別した場合(ステップS102;NO)、空調制御装置100は、図16のフローチャートの処理を終了する。空調制御装置100は、運用期間内であると判別した場合(ステップS102;YES)、ステップS103の処理に進める。
(ステップS103)空調制御装置100は、探索実施期間内であるか否かを判別する。なお、空調制御装置100は、探索実施期間内であるか否かを、現在の時刻と探索実施期間テーブルに設定された設定情報に基づき判断する。空調制御装置100は、探索実施期間内ではないと判断した場合(ステップS103;NO)、ステップS104の処理に進める。空調制御装置100は、探索実施期間内であると判断した場合(ステップS103;YES)、ステップS105の処理に進める。
(ステップS104)空調制御装置100は、探索不実施期間処理を実行する。なお、ステップS104の処理の詳細は、図17を用いて後述する。空調制御装置100は、処理後、ステップS106の処理に進める。
(ステップS105)空調制御装置100は、探索実施期間処理を実行する。なお、ステップS105の処理の詳細は、図18及び図19を用いて後述する。空調制御装置100は、処理後、ステップS106の処理に進める。
(ステップS106)空調制御装置100は、待機時間が経過したか否かを判別する。なお、空調制御装置100は、待機時間が経過したか否かの判断を、例えば、設定情報記憶部102に予め設定されて空調制御装置100の動作間隔を調整する待機時間の経過によって判断する。待機時間は、ステップS104の処理又はステップS105の処理が実行された後にタイマ等をスタートさせてタイマのタイムアップで判断するようにしてもよい。空調制御装置100は、待機時間が経過していないと判別した場合(ステップS106;NO)、ステップS106の処理を繰り返して実行し、待機時間が経過するのを待つ。空調制御装置100は、待機時間が経過したと判別した場合(ステップS106;YES)、ステップS102の処理に戻って、ステップS102〜ステップS106の処理を繰り返す。
次に、図16のステップS104の探索不実施期間処理について、図17を用いて説明する。
(ステップS201)空調制御装置100は、制御実施タイミングであるか否かを判別する。なお、空調制御装置100は、例えば、制御実施タイミングであるか否かの判断を、現時刻と設定温度変更時刻テーブルに設定された設定温度変更時刻に基づき判断する。空調制御装置100は、制御実施タイミングではないと判別した場合(ステップS201;NO)、図18に示すフローチャートの処理を終了する。空調制御装置100は、制御実施タイミングであると判別した場合(ステップS201;YES)、ステップS202の処理に進める。
(ステップS202)空調制御装置100は、探索不実施期間における制御内容を実行する。ここで、探索不実施期間における制御内容とは、図15において説明した、「期間」の項目が「全期間」であるときの制御内容の絞り込み処理である。より詳細には、制御値決定部115は、指示部112を介して、制御内容テーブルの情報を取得する。空調制御装置100は、処理後、ステップS203の処理に進める。
(ステップS203)空調制御装置100は、属性を算出する。より詳細には、制御値決定部115は、指示部112を経由して分割部113から利用属性とその分割値を取得する。更に、制御値決定部115は、履歴情報記憶部101から制御内容を設定する日の利用属性の値を算出するための履歴情報を取得した上で利用属性の値を算出する。空調制御装置100は、処理後、ステップS204の処理に進める。
(ステップS204)空調制御装置100は、最適な設定温度を決定する。より詳細には、制御値決定部115は、許容範囲記憶部103に記憶された設定温度テーブルを取得して、設定温度テーブルにおいて許容範囲判定が許容範囲である設定温度の中から一番省エネとなる設定温度を最適な設定温度として取得する。更に、制御値決定部115は、制御内容を設定する日の利用属性の値と分割値との比較を行って、制御内容を設定する日の最適温度を決定する。空調制御装置100は、処理後、ステップS205の処理に進める。
(ステップS205)空調制御装置100は、空気調和機200の運転モードと現在の設定温度を取得する。より詳細には、制御値決定部115は、空気調和機200から運転モードと現在の設定温度を取得する。空調制御装置100は、処理後、ステップS206の処理に進める。
(ステップS206)空調制御装置100は、制御値を算出する。より詳細には、制御値決定部115は、制御内容テーブルの情報、ステップS205の処理において決定した最適な設定温度、並びにステップS206において取得された空気調和機200の運転モード及び現在の設定温度に基づき、図15で説明した制御内容によって制御値を算出する。空調制御装置100は、処理後、ステップS207の処理に進める。
(ステップS207)空調制御装置100は、制御値を空気調和機200に出力する。より詳細には、制御値決定部115は、ステップS205の処理で算出した制御値を空気調和機200に出力する。制御値を取得した空気調和機200は、制御値に基づき設定値を変更する。ステップS207の処理を実行した後、空調制御装置100は、図17のフローチャートの処理を終了する。
次に、図16のステップS105の探索実施期間処理について、図18を用いて説明する。
(ステップS301)空調制御装置100は、許容範囲算出時刻であるか否かを判別する。なお、空調制御装置100は、許容範囲算出時刻であるか否かの判断を、現在の時刻と許容範囲算出時刻テーブルに設定された設定情報に基づき判断する。空調制御装置100は、許容範囲算出時刻であると判別した場合(ステップS301;YES)、ステップS302の処理に進める。空調制御装置100は、許容範囲算出時刻ではないと判別した場合(ステップS301;NO)、ステップS306の処理に進める。
(ステップS302)空調制御装置100は、設定値履歴情報と環境値履歴情報を取得する。より詳細には、分割部113は、図2で説明した履歴情報記憶部101に記憶された設定値履歴情報と環境値履歴情報を取得する。空調制御装置100は、処理後、ステップS303の処理に進める。
(ステップS303)空調制御装置100は、分割値によって設定値履歴情報を分割する。より詳細には、分割部113は、ステップS302で取得した設定値履歴情報と環境値歴情報から利用属性の値を算出して分割値を決定する。更に、分割部113は、決定した分割値によって設定値履歴情報を分割する。空調制御装置100は、処理後、ステップS304の処理に進める。
(ステップS304)空調制御装置100は、許容範囲を算出する。より詳細には、許容範囲算出部114は、ステップS303で利用属性の分割値によって分割した設定値履歴情報に基づき図6(D)で説明した設定温度継続時間を算出し、図8(A)もしくは図10(A)で説明した設定温度の生存関数をワイブル分布でモデル化した上で、図8(B)もしくは図10(B)で説明した特徴量を算出する。許容範囲算出部114は、算出した特徴量と予め定められた識別境界線に基づき図9もしくは図11で説明した許容範囲を算出する。空調制御装置100は、処理後、ステップS305の処理に進める。
(ステップS305)空調制御装置100は、許容範囲を記憶する。より詳細には、許容範囲算出部114は、ステップS304の処理において算出した許容範囲に基づき、図12と図13で説明した設定温度テーブルを生成して、許容範囲記憶部103に記憶させる。空調制御装置100は、処理後、ステップS306の処理に進める。
(ステップS306)空調制御装置100は、制御処理を実行する。ステップS306の処理を実行した後、空調制御装置100は、図18のフローチャートの処理を終了する。
次に、図18のステップS306の探索実施期間処理について、図19を用いて説明する。
(ステップS401)空調制御装置100は、制御実施タイミングであるか否かを判別する。なお、空調制御装置100は、制御実施タイミングであるか否かの判断を、現時刻と設定温度変更時刻テーブルに設定された設定温度変更時刻に基づき判断する。空調制御装置100は、制御実施タイミングではないと判断した場合(ステップS401;NO)、図19のフローチャートの処理を終了する。空調制御装置100は、制御実施タイミングであると判断した場合(ステップS401;YES)、ステップS402の処理に進める。
(ステップS402)空調制御装置100は、探索実施期間における制御内容を実行する。ここで、探索実施期間における制御内容とは、図15において説明した「期間」の項目が「探索実施期間」であるときの制御内容の絞り込み処理である。より詳細には、制御値決定部115は、指示部112を介して、制御内容テーブルの情報を取得する。空調制御装置100は、処理後、ステップS403の処理に進める。
(ステップS403)空調制御装置100は、属性を算出する。より詳細には、制御値決定部115は、指示部112を経由して分割部113から利用属性とその分割値を取得する。更に、制御値決定部115は、履歴情報記憶部101から制御内容を設定する日の利用属性の値を算出するための履歴情報を取得した上で利用属性の値を求める。空調制御装置100は、処理後、ステップS404の処理に進める。
(ステップS404)空調制御装置100は、最適な設定温度を決定する。より詳細には、制御値決定部115は、許容範囲記憶部103に記憶された設定温度テーブルを取得して、設定温度テーブルにおいて許容範囲判定が許容範囲である設定温度の中から一番省エネとなる設定温度を最適な設定温度として取得する。更に、制御値決定部115は、制御内容を設定する日の利用属性の値と分割値との比較を行って、制御内容を設定する日の最適温度を決定する。空調制御装置100は、処理後、ステップS405の処理に進める。
(ステップS405)空調制御装置100は、空気調和機200の運転モードと現在の設定温度を取得する。より詳細には、制御値決定部115は、空気調和機200から運転モードと現在の設定温度を取得する。空調制御装置100は、処理後、ステップS406の処理に進める。
(ステップS406)空調制御装置100は、制御値を算出する。より詳細には、制御値決定部115は、制御内容テーブルの情報、ステップS404の処理において決定した最適な設定温度、並びにステップS405において取得された空気調和機200の運転モード及び現在の設定温度に基づき、図15で説明した制御内容によって制御値を算出する。空調制御装置100は、処理後、ステップS407の処理に進める。
(ステップS407)空調制御装置100は、制御値を空気調和機200に出力する。より詳細には、制御値決定部115は、ステップS406の処理で算出した制御値を空気調和機200に出力する。制御値を取得した空気調和機200は、制御値に基づき設定値を変更する。ステップS407の処理を実行した後、空調制御装置100は、図20のフローチャートの処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、履歴情報取得部と、設定値に対する環境の影響を考慮しつつ、設定値の許容可能性と省エネを両立することができる。なお、設定値の許容可能性とは、利用者が許容できる範囲であるか否かである。
また、本実施形態によれば、環境値取得装置400から環境値を取得して用いるようにしたので、空気調和機200の対象とする空間や外部の環境の影響を低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、図1の検出部201における利用者の検出結果を許容範囲の算出及び制御値の算出に反映させる例を図20から図22を用いて説明する。なお、空調制御システム1の構成は、図1と同様である。
図20は、本実施形態における検出部201における利用者の検出結果の例を示す図である。利用者の検出結果は、図2で説明した設定値履歴情報と同様に、履歴情報記憶部101に記憶される。また、利用者の検出結果は、制御値決定部115が取得し、履歴情報記憶部101に記憶させる。図20に示すように、利用者の検出結果には、検出された時刻と、検出結果(反応結果)が含まれる。なお、履歴情報記憶部101は、計時部116が出力した時刻に基づいて、空気調和機200から反応結果を取得した時刻を付与する。反応結果において、1は利用者が検出されていることを示し、0は利用者が検出されていないことを示す。
図21は、図6において説明した、分割部113で実行される設定温度継続時間の計算方法の他の一例を示す図である。図21(A)は、図6(A)と同様に、履歴情報記憶部101に記憶された設定値履歴情報を示している。図21(B)は、利用者の検出結果の検出履歴を示している。また、図21(C)は、図21(A)及び図21(B)の設定値履歴情報と検出履歴に基づき算出される設定温度継続時間とイベントの値の関係図である。図6(D)と異なって図21(C)では属性の値は表記していないが、実際には属性の値も算出されているものとする。
図21に示すように、変形例では、利用者が検出された期間のみにおいて設定温度継続時間を算出している。利用者が不在の場合は、利用者によって設定温度が変更されることがないため、設定温度継続時間として評価するのは適当ではない場合がある。図21(C)は、設定温度継続時間を22℃における(t1’−t1)及び(t4−t2’)として求めている。利用者が検出された期間のイベントの値は、第1の実施形態と同じである。一方で、利用者が検知されなくなった時点で状態(イベント)の値を0とする。従って、設定温度継続時間が(t1’−t1)でのイベントの値は0であり、設定温度継続時間が(t4−t2’)のイベントの値は1である。以上のことから、許容範囲算出部114は、利用者の検出結果を考慮した許容範囲を算出することができる。
図22は、本実施形態における制御内容テーブルの他の一例を示す図である。
図22は、図15で説明した制御内容において、検出部201による利用者の検出結果を条件としたものである。図22において、探索実施期間においては、利用者が検出されている場合のみ探索温度を制御値として出力する制御内容を示している。利用者が不在の場合、利用者が設定温度を変更することはないため、探索温度における利用者の許容可能性を正しく判断できない。図22は、探索実施期間における制御内容において利用者の検出を条件とすることにより、より正確な許容範囲の探索が可能となる。
例えば、図22の符号g61に示す3行目の選択条件と制御内容について説明する。
「期間」が「探索実施期間」であるため、制御値決定部115は、探索実施期間の場合に選択する。
「空気調和機の運転モード」が「暖房」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200の運転モードが暖房である時に選択する。
「空気調和機の設定温度」が「最適温度と等しい」であるため、制御値決定部115は、許容範囲記憶部103の設定温度テーブルから算出された最適温度と、空気調和機200の現時点の設定温度が等しい場合に選択する。
「検出部の検出結果」が「在(存在する)」であり、「制御内容」が「最適温度よりT0℃低い温度に変更」であるため、制御値決定部115は、空気調和機200に対して、最適温度よりT0℃低い温度を制御値として出力する。
符号g61に示す3行目の選択条件による制御によって、利用者が存在している場合に、制御値決定部115は、空気調和機200の設定温度は最適温度よりもT0℃低い設定温度(探索温度)が許容範囲に含まれるか否か探索する。例えば、探索温度に設定温度において利用者が設定温度を上げない場合は、その探索温度は利用者にとって許容できるものであると推定することができる。一方、探索温度に設定温度において利用者が設定温度を上げた場合は、その探索温度は利用者にとって許容できないものであると推定することができる。本実施形態においては、イベント発生までの設定温度継続時間を測定することにより、探索温度における利用者の許容可能性を算出することができる。本実施形態においても、探索温度に対する利用者の設定温度の操作(又は不操作)は、イベントとして履歴情報記憶部101に記憶され、次回の許容範囲算出時刻における許容範囲算出部114による許容範囲の算出に反映される。
以上、本実施形態によれば、利用者の有無に応じて制御することができるので、より省エネとなる運用を行うことができる。
第1の実施形態、第2の実施形態では、図1を用いて空調制御システム1の構成を説明したが、空調制御システム1の構成や配置は、これに限られない。
空調制御システムにおける空調制御装置100の配置例と構成例について図23を用いて説明する。図23は、本実施形態に係る空調制御システム1Aの配置例と構成例を示す図である。なお、図23に示す例では、3つの環境値取得装置400(環境値取得装置401〜403)を備える例でもある。
図23に示す例では、ビル空調制御システム500が、オフィスビルの執務室501と管理室502に配置されている。執務室501には、空気調和機200、入力・表示機器300、及びローカルコントローラ210が配置されている、管理室502には、BEMS(Building Energy Management System)サーバ150が配置されている。利用者は、執務室501に在室しているものとする。環境値取得装置401は、執務室501に設置されている。
入力・表示機器300は、例えば、執務室501に設置されているリモコンである。入力・表示機器300は、もしくは利用者が空気調和機200の設定温度を変更することができるウェブサイトやスマートフォンのアプリなどでもよい。
BEMSサーバ150は、ビルにおける電力使用量の管理、節電制御等を行うサーバである。図1で説明した空調制御装置100の各機能は、例えばソフトウェアの機能で実現することができる。従って、空調制御装置100の各機能を実現するソフトウェアをBEMSサーバ150で動作させることにより、BEMSサーバ150において空調制御装置100を実現することが可能となる。図23に示す構成例は、BEMSサーバ150で空調制御装置100の各機能を実現し、執務室501に配置された空気調和機200を制御する場合の配置例である。
環境値取得装置402はビル外に設置されており、BEMSサーバ150と接続され、取得値をBEMSサーバ150に出力する。
ローカルコントローラ210は、管理室502に配置されたBEMSサーバ150と執務室501に配置された空気調和機200とを無線又は有線で通信可能に接続する。ローカルコントローラ210は、例えば、専用のマイコン装置や、デスクトップPC(パーソナルコンピュータ)等の汎用のコンピュータ装置、ルータ等のネットワーク機器等である。
図23に示すように執務室501には、必要最低限の機器だけを配置し、空調制御装置100等のリソースを管理室502等に配置することにより、空調制御装置100の可用性、保守性又は機密性を向上させることが可能となる。
BEMSサーバ150は、外部ネットワーク550を介して、環境値取得装置402、他のビル空調システム600及びクラウドサーバ650と接続されている。クラウドサーバ650は、クラウドコンピューティングによって実現される仮想的なコンピュータシステムである。なお、BEMSサーバ150は、外部ネットワーク550を介して他のビル空調システムを制御するものであってもよい。または、クラウドサーバ650が、BEMSサーバ150の一部機能を分担してもよい。
なお、空調制御装置100の各機能は、複数の機能をまとめて一つの機能部として実現してもよく、また、1つの機能を複数の機能に分割して実現してもよい。例えば、空調制御装置100の各機能の一部又は全部を、ローカルコントローラ210、クラウドサーバ650、又は他のビル空調システム600において実現するようにしてもよい。また、空調制御装置100の各機能の一部又は全部はハードウェア機能で実現されてもよい。ハードウェアの機能においても、BEMSサーバ150、ローカルコントローラ210又はクラウドサーバ650において実現するようにしてもよい。
また、図23は、空調制御装置100がビルにおける電力使用量の管理等を行うBEMSサーバ150を含むシステムにおいて実現される場合を例示したが、空調制御装置100は、エネルギー監理システム(EMS)における他の用途においても実現することができる。例えば、空調制御装置100は、家庭内のエネルギー監理システムであるHEMS(Home Energy Management System)、工場内のエネルギー監理システムであるFEMS(Factory Energy Management System)、所定の地域内のエネルギー監理システムであるCEMS(Cluster/Community Energy Management System)等を含むシステムで実現されるものであってもよい。
上記各実施形態では、空調制御装置100はソフトウェア機能部であるものとしたが、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。
図24は、本実施形態における空調制御装置100を実現したハードウェア構成例を示すブロック図である。空調制御装置100は、プロセッサ701、主記憶装置702、補助記憶装置703、ネットワークインターフェース704、デバイスインタフェース705、入力装置706、出力装置707を備え、これらがバス708を介して接続された、コンピュータ装置として実現できる。ネットワークインターフェース704には、空気調和機200が接続されている。また、空調制御装置100には、外部記憶媒体900が接続されていてもよい。外部記憶媒体900は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等である。
プロセッサ701が、補助記憶装置703からプログラムを読み出して、主記憶装置702に展開して、実行することで、各機能を実現することができる。
なお、上述した各例では、各機能部が設定値を算出する例を説明したが、これに限られない。各機能部は、各値を、例えば表を用いて求めるようにしてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、履歴情報取得部と、分割部と、許容範囲算出部と、制御値決定部とを持つことにより、設定値に対する環境の影響を考慮しつつ、設定値の許容可能性と省エネを両立することができる。また、本実施形態によれば、環境値取得装置400から環境値を取得して用いるようにしたので、空気調和機200の対象とする空間や外部の環境の影響を低減することができる。
上述した空調制御システム1(または1A)の全てまたは一部を、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPU(Central Processing Unit)が実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM等の可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置を含む。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
また、上述した装置の各機能は、ソフトウェア機能で実現することができる。しかし上述した装置の機能の一部又は全部はハードウェア機能で実現されてもよい。また、上述した装置の各機能は、複数の機能をまとめて一つの機能部として実現してもよく、また、1つの機能を複数の機能に分割して実現してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1A…空調制御システム、100…空調制御装置、101…履歴情報記憶部、102…設定情報記憶部、103…許容範囲記憶部、111…履歴情報取得部、112…指示部、113…分割部、114…許容範囲算出部、115…制御値決定部、116…計時部、150…BEMSサーバ、200…空気調和機、201…検出部、202…制御部、203…通信部、210…ローカルコントローラ、300…入力・表示機器、301…表示部、302…入力部、400,401,402,403…環境値取得装置、500…ビル空調制御システム、501…執務室、502…管理室、550…外部ネットワーク、600…他のビル空調システム、650…クラウドサーバ、701…プロセッサ、702…主記憶装置、703…補助記憶装置、704…ネットワークインターフェース、705…デバイスインタフェース、706…入力装置、707…出力装置、708…バス、900…外部記憶媒体

Claims (9)

  1. 空調装置について設定される設定値に関する設定値履歴情報と、環境値に関する環境値履歴情報とを取得する履歴情報取得部と、
    前記環境値履歴情報から求めた属性に基づいて、前記設定値履歴情報を分割する分割部と、
    分割された前記設定値履歴情報に基づき、前記設定値の許容範囲を求める許容範囲算出部と、
    前記許容範囲、前記属性、及び前記設定値に基づき、前記空調装置に出力する制御値を決定する制御値決定部と、
    を備え、
    前記分割部は、
    前記属性の複数の閾値で前記設定値履歴情報と検出履歴とに基づき算出される継続時間を分割することで、前記空調装置の利用者によって前記設定値が変更される可能性が低い範囲と高い範囲とに分かれる分割値を算出し、
    前記許容範囲算出部は、
    前記設定値、前記分割値及び前記継続時間に基づき、前記設定値と前記分割値によって分割された前記属性の値の範囲との組み合わせ毎の特徴量を複数算出し、算出された複数の前記特徴量に基づき、前記設定値の許容範囲を算出し、
    前記検出履歴は、前記利用者が存在しているか否かの検出結果の履歴であり、
    前記継続時間は、前記利用者によって前記設定値が変更されずに継続された時間である、
    空調制御装置。
  2. 前記分割部は、前記属性として、外気温を利用する、請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記分割部は、前記属性として、室温を利用する、請求項1に記載の空調制御装置。
  4. 前記制御値決定部は、前記許容範囲の探索を実行する予め設定された探索実施期間において、前記制御値を前記許容範囲の範囲外に変更する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  5. 前記許容範囲算出部は、前記許容範囲を算出する予め設定されたタイミングにおいて、前記許容範囲を求める、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  6. 前記許容範囲算出部は、算出された前記制御値を出力する予め設定されたタイミングにおいて、前記許容範囲を求める、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  7. 前記制御値決定部は、前記空調装置の利用者の検出結果にさらに基づき、前記空調装置に出力する制御値を決定する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  8. 履歴情報取得部が、空調装置について設定される設定値に関する設定値履歴情報と、環境値に関する環境値履歴情報とを取得する履歴情報取得ステップと、
    分割部が、前記環境値履歴情報から求めた属性に基づいて、前記設定値履歴情報を分割する分割ステップと、
    許容範囲算出部が、分割された前記設定値履歴情報に基づき、前記設定値の許容範囲を求める許容範囲算出ステップと、
    制御値決定部が、前記許容範囲、前記属性、及び前記設定値に基づき、前記空調装置に出力する制御値を決定する制御値算出ステップと、
    を含み、
    前記分割ステップでは、
    前記属性の複数の閾値で前記設定値履歴情報と検出履歴とに基づき算出される継続時間を分割することで、前記空調装置の利用者によって前記設定値が変更される可能性が低い範囲と高い範囲とに分かれる分割値を算出し、
    前記許容範囲算出ステップでは、
    前記設定値、前記分割値及び前記継続時間に基づき、前記設定値と前記分割値によって分割された前記属性の値の範囲との組み合わせ毎の特徴量を複数算出し、算出された複数の前記特徴量に基づき、前記設定値の許容範囲を算出し、
    前記検出履歴は、前記利用者が存在しているか否かの検出結果の履歴であり、
    前記継続時間は、前記利用者によって前記設定値が変更されずに継続された時間である、
    空調制御方法。
  9. 空調制御装置のコンピュータに、
    空調装置について設定される設定値に関する設定値履歴情報と、環境値に関する環境値履歴情報とを取得する履歴情報取得処理と、
    前記環境値履歴情報から求めた属性に基づいて、前記設定値履歴情報を分割する分割処理と、
    分割された前記設定値履歴情報に基づき、前記設定値の許容範囲を求める許容範囲算出処理と、
    前記許容範囲、前記属性、及び前記設定値に基づき、前記空調装置に出力する制御値を決定する制御値算出処理と、
    を実行させ、
    前記分割処理では、
    前記属性の複数の閾値で前記設定値履歴情報と検出履歴とに基づき算出される継続時間を分割することで、前記空調装置の利用者によって前記設定値が変更される可能性が低い範囲と高い範囲とに分かれる分割値を算出し、
    前記許容範囲算出処理では、
    前記設定値、前記分割値及び前記継続時間に基づき、前記設定値と前記分割値によって分割された前記属性の値の範囲との組み合わせ毎の特徴量を複数算出し、算出された複数の前記特徴量に基づき、前記設定値の許容範囲を算出し、
    前記検出履歴は、前記利用者が存在しているか否かの検出結果の履歴であり、
    前記継続時間は、前記利用者によって前記設定値が変更されずに継続された時間である、
    空調制御プログラム。
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