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JP6816496B2 - 電子機器 - Google Patents

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JP6816496B2
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Description

本発明は、電子機器に関する。
近年、電子機器において、発熱部からの熱による昇温を抑制する冷却手段として、小型で高効率のループ型ヒートパイプが用いられるようになってきている。
一般的に、ループ型ヒートパイプは、図7に示すように、外部から受熱して作動流体を液相から気相に蒸発させる蒸発部100と、外部に放熱して作動流体を気相から液相に凝縮させる凝縮部200と、蒸発部100から凝縮部200へ気相の作動流体を流通させる蒸気管300と、凝縮部200から蒸発部100へ液相の作動流体を流通させる液管400とを備える(特許文献1、特許文献2参照)。
蒸発部100の内部には、多孔質材で構成されたウィック500が収容されており、液管400から送られた液相の作動流体がウィック500の微細な孔を毛細管現象によって浸透してウィック500の外表面に染み出す。このとき、蒸発部100と接触する発熱部(冷却対象)からの熱が蒸発部100の筐体を通してウィック500に伝達されることにより、その熱で作動流体が蒸発して気相に変化する。気相に変化した作動流体は蒸気管300を通って凝縮部200へ移動する。凝縮部200においては、作動流体の熱が外部に放出されることで、作動流体の温度が低下し液相へと変化する。そして、液相に変化した作動流体は液管400を通って蒸発部100へ移動し、再びウィック500内に浸透する。このように、ループ型ヒートパイプにおいては、作動流体の相変化を利用し、作動流体を循環させ、蒸発部で吸収した熱を凝縮部へと移送することで、冷却対象を効率良く冷却することができる。
ところで、ループ型ヒートパイプが効率良く冷却性能を発揮するには、ウィックの外側空間から、蒸気管、凝縮部の中間部辺りまでは気相の作動流体が満たされ、凝縮部の中間部辺りから、液管、ウィックの内側空間までは液相の作動流体が満たされていて、ウィックの外表面付近にて気液界面が形成された状態となっていることが望ましい。
しかしながら、停止中又は待機中の電子機器の姿勢によっては、重力などの影響でループ型ヒートパイプ内の作動流体の気相と液相の分布が上記のような望ましい状態ではなくなることがある。
例えば、停止中又は待機中に蒸発部が凝縮部よりも上方に位置するような姿勢で電子機器が長時間放置されると、蒸気管内にも液相の作動流体が流入することで、蒸発部内の液相の作動流体の液面が下がり、ウィックの上部に液相の作動流体が浸透せず乾いた状態になることがある。このような場合、ウィックにおける作動流体の液相から気相への変化量が少なくなるうえ、ウィックの乾いている領域から液管側へ気相の作動流体の一部が逆流することで、所望の冷却性能を発揮することができなくなる。
その後、発熱部からの熱によって蒸気管の液相の作動流体が気相の作動流体に押し出されることで、蒸発部内の液相の作動流体の液面が上がってウィック全体に液相の作動流体が浸透するため、冷却性能は回復するが、冷却性能が低下したときに、万が一、発熱部の温度が許容温度上限値を超えると故障してしまう虞がある。また、このような電子機器の姿勢に起因する冷却性能の低下を見込んで、性能的に余裕のあるループ型ヒートパイプを選定すると、コストが増大したり、サイズが大きくなったりするといった課題が新たに生じる。
上記課題を解決するため、本発明は、発熱部と、前記発熱部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発部と、前記蒸発部から導かれた気相の作動流体を液相へと凝縮させる凝縮部とを有し、凝縮した液相の作動流体を前記蒸発部に還流させるループ型ヒートパイプと、を備える電子機器であって、電子機器本体の姿勢を検知する姿勢検知手段を備え、停止状態又は待機状態から稼動する際に、前記姿勢検知手段によって検知された姿勢に基づいて、通常の稼動を行う前に通常の稼動時よりも前記発熱部の発熱量が小さくなるように稼動する低発熱稼動を行うか否かを決定することを特徴とする。
本発明によれば、電子機器本体の姿勢を検知することで、姿勢に起因するループ型ヒートパイプの冷却性能の低下状態を判断することができる。そして、ループ型ヒートパイプが本来の冷却性能を発揮できないと想定される姿勢であった場合は、通常の稼動を行う前に低発熱稼動を行うことで、発熱部の温度が許容温度上限値を超えるのを防止できる。一方、ループ型ヒートパイプが本来の冷却性能を発揮できると想定される姿勢であった場合は、低発熱稼動を行わずに通常の稼動を行うことで、使用者は機能的又は性能的に不必要な制約を受けることがなく電子機器を使用することができる。また、このように、ループ型ヒートパイプの冷却性能の低下状態に合せて電子機器の発熱部の発熱量を小さくすることで、性能的に余裕のあるループ型ヒートパイプを搭載しなくても電子機器の温度を許容範囲内に維持することができ、低コスト化や小型化に有利な構成となる。
ループ型ヒートパイプの一例を示す図である。 ループ型ヒートパイプにおける蒸発部の断面図である。 本発明に係る電子機器の実施の一形態を示す概略構成図である。 本実施形態に係る電子機器の制御フローを示す図である。 稼動開始後の発熱部の発熱量と温度上昇との関係を示す図である。 他の制御フローを示す図である。 一般的なループ型ヒートパイプの構成を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、電子機器に搭載されるループ型ヒートパイプについて説明する。
図1は、ループ型ヒートパイプの一例を示す図である。
図1に示すループ型ヒートパイプ1は、内部に作動流体が封入されており、発熱部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発部2と、蒸発部2から導かれた気相の作動流体を液相へと凝縮させる凝縮部3と、蒸発部2から凝縮部3へ気相の作動流体を流通させる蒸気管4と、凝縮部3から蒸発部2へ液相の作動流体を流通させる液管5とを備える。作動流体としては、水、アルコール、アセトン、代替フロン等の凝縮性流体が用いられる。
蒸発部2は、銅や銅合金等の熱伝導性の良好な金属で形成された円筒状部材であり、内部にウィック6が収容された受熱部7と、液相の作動流体を貯留するリザーバ部8とで構成されている。受熱部7には蒸気管4の一端部が連結され、リザーバ部8には液管5の一端部が連結されている。また、蒸気管4と液管5のぞれぞれの他端部は凝縮部3に連結されている。凝縮部3は、作動流体が通過する複数の偏平管9と、各偏平管9の外部に設けられた多数のフィン10とを有する。各偏平管9は、両端部において互いに連結され、連結された一方の端部に蒸気管4が連結され、連結された他方の端部に液管5が連結されている。
ウィック6は、金属、樹脂、セラミック等の多孔質材から成る中空部材であり、蒸気管4側が閉塞され、リザーバ部8側は開放されている。また、ウィック6の外周面には、蒸気管4側の端部からリザーバ部8側の端部の手前までの領域に渡って長手方向に延びる複数のグルーブ(溝)11が設けられている。図2に示すように、複数のグルーブ11は、ウィック6の周方向に渡って等間隔に設けられている。また、ウィック6のグルーブ11が設けられていない部分の外径は、蒸発部2の筐体の内径よりも若干大きい寸法に設定されている。このため、蒸発部2内にウィック6が収容された状態では、グルーブ11が設けられていない部分においてウィック6が蒸発部2の筐体の内周面に対して密着する。このように、ウィック6が蒸発部2の筐体に対して密着していることで、発熱部の熱が蒸発部2の筐体を通してウィック6に効率良く伝達される。また、ウィック6は、液相と気相とを分離して気相の作動流体がリザーバ部8に逆流するのを防止する機能も果たす。一方、グルーブ11が設けられた部分においては、蒸発部2の筐体との間に空間部が形成されている。
図1に示すループ型ヒートパイプにおいては、リザーバ部8内に貯留される液相の作動流体が毛細管現象によってウィック6内に浸透する。また、この毛細管現象によって、ウィック6は液相の作動流体を凝縮部3から蒸発部2へ送るポンプの役割も果たす。ウィック6内に浸透した液相の作動流体に対して発熱部からの熱が蒸発部2の筐体を通して伝達されると、その熱で作動流体が蒸発して気相に変化する。蒸発して気相に変化した作動流体はグルーブ11を通って蒸気管4へと送られる。そして、気相の作動流体は蒸気管4を通って凝縮部3へと送られる。凝縮部3においては、各偏平管9を通過する作動流体の熱がフィン10を介して外部に放出されることで、作動流体の温度が低下して凝縮し、気相から液相へと変化する。液相に変化した作動流体は液管5を通って蒸発部2へ移動し、毛細管現象によってリザーバ部8から再びウィック6内に浸透する。このような作動流体の循環が行われることで、発熱部の熱が連続して外部に放出され、冷却対象が冷却される。
次に、本発明の実施の一形態に係る電子機器について説明する。
図3は、本実施形態に係る電子機器の概略構成図である。
図3に示すように、本実施形態に係る電子機器20は、その機能を発揮するために稼動したときに発熱する発熱部21を備える。ここで、電子機器20は、例えば携帯電話(一般的にスマートフォンと称されるものも含む。)やノートパソコン等の携帯端末機器、プロジェクタ等の投射表示装置等であり、発熱部21は、例えばノートパソコンに搭載されるCPU(Central Processing Unit)、携帯電話に搭載されるバッテリ、プロジェクタに搭載される光源等である。
また、本実施形態に係る電子機器20は、発熱部21を冷却する冷却手段として、上記ループ型ヒートパイプ1を備える。ループ型ヒートパイプ1の蒸発部2は、その受熱部7が発熱部21に対して接触するように配置されており、発熱部21から熱を受熱部7によって吸収する。
さらに、本実施形態に係る電子機器20は、電子機器本体の姿勢を検知する姿勢検知手段としての姿勢センサ22と、姿勢センサ22によって検知された姿勢に基づいて発熱部21の発熱量を変更して稼動状態を制御する制御部23とを備える。姿勢センサ22としては、例えばジャイロセンサ(角速度センサ)や加速度センサ等が用いられる。
続いて、本実施形態に係る電子機器の制御について説明する。
図4に、本実施形態に係る電子機器の制御フローを示す。
図4に示すように、電子機器を起動させると、まず、姿勢センサによる姿勢検知が行われる。次いで、制御部が、検知された姿勢に基づいて、すぐに通常の稼動を行うか、通常の稼動を行う前に通常の稼動時よりも発熱部の発熱量が小さくなるように稼動する低発熱稼動を行うかを決定し、さらに、低発熱稼動を行うことを決定した場合は、検知された姿勢に基づいて、低発熱稼動を行う時間と低発熱稼動時における発熱部の発熱量とを決定する。具体的には、下記表1に示す判定テーブル基づいて発熱量と低発熱稼動時間とを決定する。
本実施形態では、電子機器を様々な姿勢で稼動させた場合のループ型ヒートパイプの冷却性能を実験によって検証し、表1に示すように、電子機器の姿勢を、蒸発部が凝縮部と同等の高さにある姿勢(姿勢1)と、蒸発部が凝縮部より上方にある姿勢(姿勢2)と、蒸発部が凝縮部より下方にある姿勢(姿勢3)の、3パターンに分類した。
蒸発部と凝縮部との高さが同等である姿勢(姿勢1)の場合は、ループ型ヒートパイプ内の気相と液相の分布が望ましい状態となっていると想定される場合である。詳しくは、ウィックの外側空間(グルーブ)から、蒸気管、凝縮部(偏平管)の中間部辺りまでは気相の作動流体が満たされ、凝縮部(偏平管)の中間部辺りから、液管、リザーバ部、ウィックの内側空間までは液相の作動流体が満たされていて、ウィックの外表面付近にて気液界面が形成されている状態である。この場合、ループ型ヒートパイプの冷却性能の低下は生じないので、表1に示すように、発熱部の発熱量を通常稼動時と同じ発熱量Qで、低発熱稼動を行う時間を0に設定している。従って、姿勢1の場合は、低発熱稼動を行わずに、すぐに通常の稼動を行う。
これに対して、蒸発部が凝縮部より上方にある姿勢(姿勢2)の場合は、ループ型ヒートパイプ内の気相と液相の分布が上記のような望ましい状態とはなっていないと想定される場合である。このため、ループ型ヒートパイプの冷却性能が回復するまで低発熱稼動を行う。この場合は、表1に示すように、発熱部の発熱量を通常稼動時の発熱量Qの50%に設定し、低発熱稼動時間を所定時間Tに設定している。ここで、設定された発熱量(0.5×Q)は、姿勢2の場合でも発熱部の温度が許容温度上限値を超えない温度であり、設定された所定時間(T)は、その後に発熱部の温度が低下して一定値に収束するまでの時間(ループ型ヒートパイプの冷却性能が回復するまでの時間)である(図5参照)。
また、蒸発部が凝縮部より下方にある姿勢(姿勢3)の場合も、ループ型ヒートパイプ内の気相と液相の分布が上記のような望ましい状態とはなっていないと想定される場合である。よって、この場合も、ループ型ヒートパイプの冷却性能が回復するまで低発熱稼動を行う。ただし、上記姿勢2の場合とは状況が異なるので、発熱部の発熱量と低発熱稼動時間は姿勢2の場合とは別に設定している。この場合、表1に示すように、発熱部の発熱量を通常稼動時の発熱量Qの20%に設定し、低発熱稼動時間を上記所定時間Tの50%に設定している。なお、ここでの発熱部の発熱量(0.2×Q)は、姿勢3の場合でも発熱部の温度が許容温度上限値を超えない温度であり、設定された時間(0.5×T)は、その後に発熱部の温度が低下して一定値に収束するまでの時間(ループ型ヒートパイプの冷却性能が回復するまでの時間)である。
そして、制御部は、表1に示す判定テーブルを参照し、検知された姿勢に対応する稼動条件を選択して電子機器を稼動させる。すなわち、図4に示すように、姿勢1の場合は、低発熱稼動を行わずに通常の稼動を行い、姿勢2の場合は、通常稼動時の発熱量Qの50%の発熱量で所定時間Tだけ低発熱稼動を行い、姿勢3の場合は、通常稼動時の発熱量Qの20%の発熱量で所定時間Tの50%の時間だけ低発熱稼動を行う。
姿勢2の場合と姿勢3の場合は、それぞれ低発熱稼動を行った後、通常の稼動に切り換えられる。この時点では、ループ型ヒートパイプの冷却性能が回復していると想定されるため、通常の稼動に切り換えられても発熱部が許容温度の上限値を超えることなく稼動を継続できる。
その後、各場合において稼動を継続する場合は通常の稼動が継続され、待機指示があった場合は待機状態となり、停止指示があった場合は稼動を停止させる。また、待機状態となった後、稼動指示があった場合は、上述のフローと同様に、再び姿勢検知を行って、検知された姿勢に基づいて稼動条件を決定して稼動を開始する。また、停止後に、稼動指示があった場合も、同様に再び姿勢検知を行って、検知された姿勢に基づいて稼動条件を決定して稼動を開始する。さらに、待機後に停止状態となってから稼動指示があった場合も同様である。
以上のように、本実施形態に係る電子機器においては、電子機器本体の姿勢によって冷却性能が変動するループ型ヒートパイプを備えていても、稼動を開始する際に電子機器本体の姿勢を検知することで、ループ型ヒートパイプが本来の冷却性能を発揮できる状態にあるか否かを判断することができる。そして、検知された姿勢に基づいてループ型ヒートパイプが本来の冷却性能を発揮できないと判断された場合は、冷却性能が回復すると想定される時間まで、通常の稼動時よりも発熱部の発熱量を小さくする低発熱稼動を行うことで、発熱部の温度が許容温度上限値を超えるのを防止できる。このように、本実施形態に係る電子機器によれば、ループ型ヒートパイプの冷却性能の低下状態に合せて電子機器の発熱部の発熱量を小さくすることで、性能的に余裕のあるループ型ヒートパイプを搭載しなくても電子機器の温度を許容範囲内に維持することができ、低コスト化や小型化に有利な構成となる。
一方、本来の冷却性能を発揮できると判断された場合は、低発熱稼動を行わずに通常の稼動を行うことで、使用者は機能的又は性能的に不必要な制約を受けることがなく電子機器を使用することができる。
さらに、本実施形態のように、検知された姿勢の状態(種類)に基づいて、低発熱稼動時における発熱部の発熱量を変更することで、ループ型ヒートパイプの冷却性能低下の度合いに応じて発熱量を設定することができる。すなわち、ループ型ヒートパイプの冷却性能がより低いと想定される場合は、発熱部の発熱量をより小さくなるように設定することで、発熱部の温度が許容温度上限値を超えるのを確実に防止することができる。反対に、冷却性能の低下があまり見込まれない場合は、発熱部の発熱量を必要以上に抑えないことで、電子機器が機能的又は性能的に不必要な制約を受けるのを回避することができる。
また、本実施形態のように、検知された姿勢の状態(種類)に基づいて、低発熱稼動を行う時間を変更することで、低発熱稼動時間が必要以上に長くなることを防止できるため、早い段階で電子機器が通常の機能又は性能を発揮できる状態にすることができる。
図6に、上記電子機器の他の制御フローを示す。
図6に示す制御フローは、上述の図4に示す制御フローと比べて、図6中の破線枠で囲んだ部分が追加されている。それ以外は、図4に示す制御フローとほぼ同様である。以下、上述の制御フローとは異なる部分を中心に説明する。
図6に示す制御フローにおいては、電子機器が待機状態となった場合、タイマーなどにより待機時間の計測が開始される。そして、当該待機状態が予め設定された時間継続した場合は低発熱稼動を行う(図6中の破線枠参照)。この低発熱稼動は、待機状態となってから、その後、通常の稼動へ移行するための指示又は停止指示があるまでの待機中に行われるものであり、上記のような停止状態又は待機状態から通常の稼動へ移行する際に選択的に行われる通常稼動移行時の低発熱稼動とは異なる。また、この待機中の低発熱稼動は所定の時間間隔で行われ、通常の稼動へ移行するための指示又は停止指示があるまで、低発熱稼動を行う状態と低発熱稼動を行わない状態とが繰り返される。
一方、待機状態が予め設定された時間継続しなかった場合、すなわち、待機状態が予め設定された時間継続する前に、通常の稼動へ移行するための指示又は停止指示があった場合は、上記のような待機中の低発熱稼動を行わずに、通常の稼動への移行動作又は停止動作を開始する。また、待機中の低発熱稼動モードを実行中に通常の稼動へ移行するための指示又は停止指示があった場合は、当該低発熱稼動モードを中止して、通常の稼動への移行動作又は停止動作を開始する。
このように、図6に示す制御フローでは、待機状態が予め設定された時間継続した場合は、待機中に低発熱稼動を行うことで、待機中の電子機器の姿勢に起因するループ型ヒートパイプの冷却性能の低下を抑制することができる。これにより、待機中であってもループ型ヒートパイプの冷却性能を十分に維持しておくことができるので、その後、通常の稼動へ移行するための指示があった場合は、低発熱稼動を行うことなくすぐに通常の稼動に移行することができる。
なお、待機中の低発熱稼動における発熱部の発熱量と低発熱稼動時間は、予め設定された1つの発熱量と時間であってもよいし、起動時に検知された電子機器の姿勢に基づいて個別に設定されてもよい。また、図6に示す制御フローにおいて、停止状態から稼動(起動)する場合は、図4に示す制御フローと同様のフローであるので詳しい説明は省略する。
以上、本発明に係る電子機器の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
上述の実施形態では、電子機器の姿勢を3パターンに分類して制御を行っているが、低発熱稼動を行う必要のない姿勢と、低発熱稼動を行う必要のある姿勢の、2パターンに分類して制御してもよい。また、姿勢をさらに細かく分類して、4パターン以上の姿勢に基づいて稼動条件を設定してもよい。
また、上述の実施形態の説明では、姿勢が変化する電子機器として、携帯電話やノートパソコン等の携帯端末機器、プロジェクタ等の投射表示装置等を例に挙げたが、本発明に係る電子機器はこれらの電子機器に限らず車両や飛行機等に搭載される電子機器であってもよい。これらの電子機器も自動車や飛行機の姿勢変化に伴って姿勢が変化するので、本発明を適用可能することで、上述の作用・効果を期待できる。
1 ループ型ヒートパイプ
2 蒸発部
3 凝縮部
4 蒸気管
5 液管
6 ウィック
20 電子機器
21 発熱部
22 姿勢センサ(姿勢検知手段)
23 制御部
特開2003−148882号公報 特許第5720338号公報

Claims (1)

  1. 発熱部と、
    前記発熱部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発部と、前記蒸発部から導かれた気相の作動流体を液相へと凝縮させる凝縮部とを有し、凝縮した液相の作動流体を前記蒸発部に還流させるループ型ヒートパイプと、
    を備える電子機器であって、
    電子機器本体の姿勢を検知する姿勢検知手段を備え、
    稼動が完全に停止した停止状態から稼動する際は、前記姿勢検知手段によって検知された姿勢に基づいて、通常の稼動を行う前に通常の稼動時よりも前記発熱部の発熱量が小さくなるように稼動する低発熱稼動を行うか否かを決定し、
    稼動が完全に停止せずに再稼動又は停止の指示を待つ待機状態となって当該待機状態が予め設定された時間継続した場合は、その後、通常の稼動へ移行するための指示又は停止指示があるまで所定の時間間隔で前記低発熱稼動を行い、
    前記待機状態から通常の稼動へ移行するための指示があった場合は、前記低発熱稼動を行わずに通常の稼動を行うことを特徴とする電子機器。
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