JP6815680B1 - 車両用内装材、車両用内装材の製造方法、及びエンボスロール - Google Patents
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Abstract
Description
車両用内装材として使用する場合の繊維布帛層では、繊維布帛を構成する繊維の繊維幅が概ね0.1〜0.5mm程度である。上記の構成によれば、隣接する微細凸部における最も突出した部分同士の間隔が、車両布帛の構成繊維の幅より広く、かつ、2mm以下であることから、型押し凸部での加熱押圧によって車両布帛の構成繊維が平坦状に押し潰されることが抑制される。これにより、構成繊維の外観形状が保持され、繊維布帛の質感が良好に保持される。
上記の構成によれば、微細凸部によって繊維布帛層の構成繊維が押し潰されることが抑制される。これにより、構成繊維の外観形状が保持され、繊維布帛の質感が良好に保持される。
図4に示すように、シート材1は、所定温度に加熱されたエンボスロール20とバックアップロール30との間に複合シート5を搬送して、エンボスロール20に形成された型押し凸部21で複合シート5の繊維布帛層4側を加熱押圧することにより製造する。
(1)シート材1は、基材層2、クッション層3、繊維布帛層4が積層一体化された複合シート5にエンボス模様が形成されている。繊維布帛層4に形成されたエンボス凹部12の底部12aには、エンボス凹部12より微細な微細エンボス凹部13が形成されている。
そのため、微細凸部23によって繊維布帛層4を構成する繊維が押し潰されることが抑制されて、繊維布帛層4の質感が良好に保持される。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・微細凸部23の形状は特に限定されない。例えば、幅方向の断面視が左右非対称であってもよい。微細凸部23の表面が、エンボスロール20の回動中心軸線Nを中心とする仮想円筒面Sと非平行な面で構成されていればよい。グロス値の変動を抑制して繊維布帛層4の質感を保持する観点からは、隣接する微細凸部23における最も突出した部分同士の間隔は、繊維布帛層4を構成する繊維の幅より広く、かつ、2mm以下であることが好ましい。また、微細凸部23における最も突出した部分の高さが、0.1mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
(実施例1)
<シート材1の調製>
実施例1のシート材1は、基材層2として目付量40g/m2でポリエステル製の丸編地、クッション層3として発泡ポリウレタンフォーム、繊維布帛層4としてポリエステル製の長繊維を使用した織物をフレームラミ加工して積層一体化された複合シートを使用して調製した。基材層2の厚みは約1.0mm、クッション層3の厚みは約5.0mm、繊維布帛層4の厚みは約1.0mmであり、シート材1の総厚みは約7.0mmであった。以下、実施例2〜5、比較例1〜5のそれぞれで使用した複合シートは実施例1と同様である。
得られた実施例1のシート材1について、エンボス凹部12の深さD1、エンボス凹部12のグロス値、エンボス凸部11のグロス値をそれぞれ測定した。グロス値の測定は、日本電色工業株式会社製のハンディ型光沢計PGIIを使用して、単角度60゜で行った。これらの測定値をもとに、エンボス加工後のエンボス凸部11とエンボス凹部12のグロス値差を算出した。その結果を表1に示した。また、実施例1のシート材1の表面拡大写真を図5(a)に示した。
エンボス模様の明瞭性については、繊維布帛層4の表面に表出された繊維組織の潰れ具合を目視で評価し、次の指標によりシート材1の組織感を評価した。
4級;エンボス凹部での織編物の組織がエンボス加工後にもはっきり見える。
3級;エンボス凹部での織編物の組織がエンボス加工後にも見える。
1級;エンボス凹部での織編物の組織がエンボス加工後に圧縮されて見えない。
その結果を表1に示した。
使用したエンボスロール20は実施例1と同様である。
エンボス加工は、エンボスロール20の型押し凸部21の天面とバックアップロール30の表面との間に、約0.25mmのクリアランスC1が形成されるようにして、エンボスロール20とバックアップロール30を配置した以外は実施例1と同様である。
(実施例3)
使用したエンボスロール20は実施例1と同様である。
(実施例4)
エンボス加工には、型押し凸部21の頂面にボーダー形状の微細凸部23が形成されたエンボスロール20を使用した。型押し凸部21の高さH1は8.0mm、微細凸部23の高さH2は200μm、微細凸部23の間隔L1は500μmである。
グロス値の測定結果、エンボス模様の評価の結果を表1に示した。
(実施例5)
エンボス加工には、型押し凸部21の頂面に両バイアス形状の微細凸部23が形成されたエンボスロール20を使用した。型押し凸部21の高さH1は8.0mm、微細凸部23の高さH2は500μm、微細凸部23の間隔L1は500μmである。
グロス値の測定結果、エンボス模様の評価の結果を表1に示した。
(比較例1)
エンボス加工には、型押し凸部21の頂面をサンドブラスト加工した後、表面に電解メッキ処理を施したエンボスロール20を使用した。サンドブラスト加工は、JIS R6001−1998で規定する研磨材粒度F150の研磨材を使用して行った。型押し凸部21の高さH1は8.0mmであり、型押し凸部21の頂面には、サンドブラスト加工による擦過傷が形成されている。
グロス値の測定結果、エンボス模様の評価の結果を表2に示した。また、比較例1のシート材1の表面拡大写真を図5(b)に示した。
エンボス加工には、型押し凸部21の頂面が平坦面として形成されたエンボスロール20を使用した。エンボスロール20の表面には電解メッキ処理を施した。型押し凸部21の高さH1は8.0mmである。
グロス値の測定結果、エンボス模様の評価の結果を表2に示した。
(比較例3)
エンボス加工には、型押し凸部21の頂面を比較例1と同様にサンドブラスト加工したエンボスロール20を使用した。型押し凸部21の高さH1は8.0mmであり、型押し凸部21の頂面には、サンドブラスト加工による擦過傷が形成されている。
グロス値の測定結果、エンボス模様の評価の結果を表2に示した。
(比較例4)
エンボス加工には、型押し凸部21の頂面が平坦面として形成されたエンボスロール20を使用した。型押し凸部21の高さH1は8.0mmである。
グロス値の測定結果、エンボス模様の評価の結果を表2に示した。
(比較例5)
エンボス加工に使用したエンボスロール20は、型押し凸部21の頂面が平坦面として形成されたものを使用した。型押し凸部21の高さH1は8.0mmである。
(比較例6)
使用したエンボスロール20は実施例1と同様である。
S…仮想円筒面
1…シート材(車両用内装材)
3…クッション層
4…繊維布帛層
11…エンボス凸部
11a…頂部
12…エンボス凹部
12a…底部
13…微細エンボス凹部
20…エンボスロール
21…型押し凸部
23…微細凸部
30…バックアップロール
Claims (5)
- 繊維布帛層とクッション層とが積層一体化された複合シートにエンボス模様が形成された車両用内装材であって、
表層側の前記繊維布帛層の表面には、構成繊維の外観形状が表出されており、
前記エンボス模様のエンボス凹部の底部全体には、該エンボス凹部より微細な微細エンボス凹部が形成されており、
前記エンボス凹部では、前記構成繊維の外観形状が保持されており、
エンボス凸部におけるグロス値と前記エンボス凹部におけるグロス値との差が±1.0以内であることを特徴とする車両用内装材。 - 表面に構成繊維の外観形状が表出されている繊維布帛層とクッション層とが積層一体化された複合シートにエンボス模様が形成された車両用内装材の製造方法であって、
エンボスロールとバックアップロールとの間に前記複合シートを搬送して、前記繊維布帛層側を前記エンボスロールで加熱押圧する加熱押圧工程を備え、
前記加熱押圧工程では、前記エンボスロールとして、表面に前記エンボス模様のエンボス凹部を形成するための型押し凸部が形成されているとともに、前記型押し凸部の表面に該型押し凸部より微細な複数の微細凸部が形成されているものを使用し、
前記エンボスロールの回動中心軸線を中心とする仮想円筒面を仮定したとき、前記微細凸部の表面は、前記仮想円筒面と非平行な面で構成されているとともに、隣接する前記微細凸部における最も突出した部分同士の間隔は、前記構成繊維の幅より広く、かつ、2mm以下となるように形成されていることを特徴とする車両用内装材の製造方法。 - 前記加熱押圧工程では、前記エンボスロールの前記型押し凸部と前記バックアップロールとの間に第1のクリアランスが形成されるとともに、前記エンボスロールの凹部と前記繊維布帛層との間に第2のクリアランスが形成されるように、前記エンボスロールと前記バックアップロールの位置を調整することを特徴とする請求項2に記載の車両用内装材の製造方法。
- 表面に構成繊維の外観形状が表出されている繊維布帛層とクッション層とが複合一体化された複合シートにエンボス模様を形成するためのエンボスロールであって、
表面に前記エンボス模様のエンボス凹部を形成するための型押し凸部が形成されているとともに、前記型押し凸部の表面に該型押し凸部より微細な複数の微細凸部が形成されており、
前記エンボスロールの回動中心軸線を中心とする仮想円筒面を仮定したとき、前記微細凸部の表面は、前記仮想円筒面と非平行な面で構成されているとともに、隣接する前記微細凸部における最も突出した部分同士の間隔は、前記構成繊維の幅より広く、かつ、2mm以下となるように形成されていることを特徴とするエンボスロール。 - 前記微細凸部における最も突出した部分の高さは、0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする請求項4に記載のエンボスロール。
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