いくつかの態様について、例証のために実例適用を参照しつつ後述する。本明細書に記載されている特色の十分な理解が得られるように、多数の具体的詳細、関係性および方法を示していることを理解されたい。しかし、関連技術分野における当業者であれば、このような具体的詳細のうち1種もしくは複数を用いずに、または他の方法を用いて、本明細書に記載されている特色を実施することができることを直ちに認識するであろう。一部の行為は、異なる順序でおよび/または他の行為もしくは事象と同時発生的に行われ得るため、本明細書に記載されている特色は、行為または事象の例証されている順序付けによって限定されない。さらに、例証されている行為または事象の全てが、本明細書に記載されている特色に従って方法論を実行することを要求されているとは限らない。
本開示は、眼疾患または状態の処置または予防の薬学的組成物および方法であって、霊長類(例えば、サルまたはヒト)の眼への硝子体内注射により、アフリベルセプト、その機能的断片もしくはバリアントをコードする核酸配列(例えば、cDNA)を含む遺伝子療法、ベクターまたは構築物を投与するステップを含む方法に関する。アフリベルセプト、その機能的断片もしくはバリアントの核酸配列を含む遺伝子療法、ベクターまたは構築物の硝子体内注射の際に、核酸配列はin vivoで、例えば網膜細胞で発現され、アフリベルセプト融合タンパク質またはその機能的断片もしくはバリアントを生成し、それは治療効果をもたらす。
一部の実施形態では、アフリベルセプトを含む遺伝子療法、ベクターまたは構築物は、霊長類またはヒト被験体における、新生血管(滲出型)加齢性黄斑変性(AMD)、網膜静脈閉塞(RVO)後の黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫(DME)および/またはDME患者における糖尿病性網膜症(DR)、網膜静脈閉塞、または新血管形成(例えば、脈絡膜新血管形成(CNV))を含む任意の他の関連する眼疾患もしくは状態を含むがこれらに限定されない、1つまたは複数の眼疾患または状態を処置または予防するために使用される。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、アフリベルセプト(例えば、EYLEA(登録商標))に応答性である眼疾患または状態を処置するために使用される。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、現在の標準治療に応答性である、またはAMD、RVO、DMEもしくはDME患者におけるDRのための承認された療法の少なくとも1つ、例えばアフリベルセプト注射、ラニビズマブ注射もしくはベバシズマブ注射に応答性である眼疾患または状態を処置するために使用される。
一部の実施形態では、アフリベルセプトと少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同であるタンパク質もしくはポリペプチド、またはその機能的断片もしくはバリアントをコードする核酸配列を含む、遺伝子療法に適合するまたは適する薬学的組成物、例えば、バリアントまたは修飾カプシドタンパク質VP1、例えば7m8カプシドバリアントを含む組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を、硝子体内または網膜下に投与することによる。そのような相同性は、アフリベルセプトの核酸配列、アミノ酸配列、空間コンフォメーションまたはタンパク質構造に基づくことができる。
アフリベルセプトのタンパク質配列は、DrugBankデータベース、受託番号DB08885で公開されている。一部の実施形態では、米国特許出願公開第2014/0371438号に開示されるように、アフリベルセプトは、融合タンパク質をコードする核酸配列を指す(図5)。
タンパク質注射と比べた遺伝子療法の1つの利点は、遺伝子療法が治療剤(例えば、アフリベルセプト)の長期のまたは継続した放出を提供すること、および、一部の実施形態では、複数のまたは反復の注射を必要としないことである。アフリベルセプトのこの長期のまたは持続性の放出は、in vivoで発現され治療効果をもたらす、アフリベルセプト融合タンパク質をコードする核酸配列の送達から生じる。一部の実施形態では、網膜細胞に送達される異種核酸からのアフリベルセプトの発現は、少なくとも1年間にわたって、1年間より長期にわたって、少なくとも2、3、4、5、10年間またはそれよりも長い年数にわたって継続し得る。
一部の実施形態では、rAAVは、眼の標的細胞または組織(例えば、網膜細胞)のその感染力を増加させるカプシドバリアントタンパク質を含むことができ、ある期間にわたって(例えば、少なくとも1、1.5、2、3、4、5、10年間またはそれよりも長い年数にわたって)治療用導入遺伝子を発現させることができる標的細胞または組織への、治療用導入遺伝子、例えばアフリベルセプト融合タンパク質またはその機能的断片もしくはバリアントをコードする核酸配列のより効率的な送達を可能にする。本明細書に開示される遺伝子療法は、目的の特異的組織または細胞型、例えば光受容細胞を標的とすることができ、このことは、オフターゲット効果を最小にするのを助ける、またはアフリベルセプトなどの治療用導入遺伝子のより多くの標的化送達をin vivoで提供することができる。
in vivoでの遺伝子療法によるアフリベルセプトの長期のまたは持続性の送達により、アフリベルセプト、その機能的断片、変異体またはバリアントをコードする核酸配列を含む薬学的組成物を、現在の標準治療(例えば、タンパク質注射または遺伝子療法に基づかない処置)と比較してある期間内により少ない用量で投与することができるだろう。一部の実施形態では、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列を含む遺伝子療法の投与される用量の総数は、少なくとも1.5年間、少なくとも2年間、少なくとも3年間、少なくとも4年間、少なくとも5年間、少なくとも6年間、少なくとも7年間、少なくとも8年間、少なくとも9年間または少なくとも10年間で1単位用量以下である。一部の実施形態では、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列を含む遺伝子療法の投与は、1度限りまたは患者の一生において一度である。一部の実施形態では、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列を含む遺伝子療法の1度限りの投与は、1年間を超えて、または2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10年間を超えて持続する治療効果を患者においてもたらすことができる。一部の実施形態では、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列を含む遺伝子療法は、少なくとも2年間もしくはそれよりも長い、少なくとも3年間もしくはそれよりも長い、少なくとも4年間もしくはそれよりも長い、少なくとも5年間もしくはそれよりも長い、少なくとも6年間もしくはそれよりも長い、少なくとも7年間もしくはそれよりも長い、少なくとも8年間もしくはそれよりも長い、少なくとも9年間もしくはそれよりも長い、または少なくとも10年間もしくはそれよりも長い年数で1回以下患者に投与される。一部の実施形態では、アフリベルセプトをコードする核酸配列を含む遺伝子療法は、アフリベルセプトに応答性である、または本明細書に開示される遺伝子療法を受ける前にEYLEA(登録商標)による前処置を受けた患者に投与される。一部の実施形態では、本明細書に開示される遺伝子療法(例えば、AAV2.7m8−アフリベルセプト)を受ける患者は、遺伝子療法を受けてから少なくとも2、3、4、5、10年間またはそれよりも長い年数が経過した後に、アフリベルセプト、ラニビズマブおよび/またはベバシズマブによる療法を必要に応じて開始することができる。一部の実施形態では、患者が本明細書に開示される遺伝子療法による処置を受けた後に、抗VEGF療法は必要でない。
一部の実施形態では、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列を含む遺伝子療法の1度限りの投与は、患者が1年間より長く、1.5年間より長く、または2、3、4、5、6、7、8、9、10年間より長くEYLEA(登録商標)注射を受ける必要性をなくす。一部の実施形態では、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列を含む遺伝子療法の硝子体内注射を受ける患者は、患者の残りの人生の間にアフリベルセプトのいかなる追加の注射も必要としない。他の実施形態では、7m8−アフリベルセプト遺伝子療法の1度限りの硝子体内注射を受ける患者は、遺伝子療法を受けてから少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間またはそれよりも長い年数の後に、アフリベルセプト、ラニビズマブおよび/またはベバシズマブのいずれか1つによる療法を必要に応じて開始することができる。
本開示の用語法は、単に特定の事例の記載を目的としており、本開示の組成物、方法および組成物の限定を意図するものではない。
本明細書に記載されている本開示の組成物および方法は、他に断りがなければ、当業者の技能範囲内で分子生物学(組換え技法を含む)、細胞生物学、生化学、免疫化学および眼科技法の従来技法および記載を用いることができる。斯かる従来技法は、被験体における網膜または視覚の観察および解析、組換えウイルスのクローニングおよび繁殖、薬学的組成物の製剤化、ならびに生化学的精製および免疫化学のための方法を含む。適した技法の具体的例証は、本明細書における実施例の参照により得ることができる。しかし、当然ながら等価な従来手順を使用することもできる。斯かる従来技法および記載は、Greenら編、Genome Analysis: A Laboratory Manual Series(I〜IV巻)(1999年);Weinerら編、Genetic Variation: A Laboratory Manual(2007年);Dieffenbach, Dveksler編、PCR Primer: A Laboratory Manual(2003年);BowtellおよびSambrook、DNA Microarrays: A Molecular Cloning Manual(2003年);Mount、Bioinformatics: Sequence and Genome Analysis(2004年);SambrookおよびRussell、Condensed Protocols from Molecular Cloning: A Laboratory Manual(2006年);ならびにSambrookおよびRussell、Molecular Cloning: A Laboratory Manual(2002年)(全てCold Spring Harbor Laboratory Pressより);Stryer, L.、Biochemistry(第4版)W.H. Freeman, N.Y.(1995年);Gait「Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach」IRL Press, London(1984年);NelsonおよびCox、Lehninger, Principles of Biochemistry、第3版、W.H. Freeman Pub., New York(2000年);ならびにBergら、Biochemistry、第5版、W.H. Freeman Pub., New York(2002年)等の標準研究室マニュアルに見出すことができ、これらの全ては、あらゆる目的のためにこれらの全体を参照により本明細書に組み込む。
一部の実施形態では、(a)(i)587位および588位の間にLGETTRP挿入を含み、対応する非バリアントAAV2カプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して眼性細胞の感染力の増加を付与するバリアントAAV2カプシドタンパク質;および(ii)アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする異種核酸配列を含む遺伝子療法のために適合させた組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV2)ビリオン;ならびに(b)薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的製剤が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、コードされる遺伝子産物は、アフリベルセプトと少なくとも80%、85%、90%、95%または99%の相同性を有する融合タンパク質またはポリペプチドである。
処置のためにアフリベルセプトが適応となるまたは承認されている眼の状態または疾患を処置する方法であって、遺伝子療法に、すなわち、本明細書に記載されるアフリベルセプトをコードする核酸配列を硝子体内注射によって被験体の眼にin vivoで送達するために適合させた薬学的製剤を投与するステップを含む方法も本明細書に開示される。
凍結乾燥することができるまたは懸濁物形態で供給することができるアフリベルセプトに少なくとも80%、85%、90%、95%または99%の相同性を有する融合タンパク質またはポリペプチドをコードする遺伝子療法またはベクターを含む薬学的組成物も本明細書に開示される。一部の実施形態では、薬学的組成物の凍結乾燥された形態または懸濁物は、それぞれ薬学的組成物を再構成するためのまたは希釈のための緩衝液と一緒にキットで提供される。
冷蔵された懸濁物として供給されるアフリベルセプトに少なくとも80%、85%、90%、95%または99%の相同性を有する融合タンパク質またはポリペプチドをコードする遺伝子療法またはベクターを含む薬学的組成物も本明細書に開示される。一部の実施形態では、薬学的組成物の冷蔵された懸濁物は、薬学的組成物を希釈するための緩衝液と一緒にキットで提供される。
脈絡膜新血管形成を低減するための遺伝子療法のために適合させた組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ビリオンであって、(a)AAV2の587と588の間のアミノ酸位置に挿入されるアミノ酸配列LGETTRPのペプチド挿入を含むバリアントAAV2カプシドタンパク質であって、ペプチド挿入が、対応する非バリアントまたは無修飾AAV2カプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して眼性細胞の感染力の増加を付与する、バリアントAAV2カプシドタンパク質;(b)アフリベルセプトと少なくとも80%の相同性を有するポリペプチドもしくは治療用導入遺伝子またはその機能的断片もしくはバリアントをコードする異種核酸配列を含む、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ビリオンも本明細書に開示される。
眼の状態または疾患を処置する方法であって、遺伝子療法および本明細書に記載されるアフリベルセプトまたはその機能的断片もしくはバリアントを発現する核酸配列のヒト被験体の眼へのin vivo送達のために適合させたrAAVビリオンを投与するステップを含み、ヒト被験体が、新血管形成と関連した眼の状態を以前に診断されている、方法も本明細書に開示される。一部の実施形態では、アフリベルセプト遺伝子療法は、アフリベルセプトに応答性である、またはEYLEA(登録商標)(アフリベルセプト)で前処置された患者に投与される。
一部の実施形態では、(a)(i)AAV2のカプシドタンパク質VP1のアミノ酸570〜611に対応する位置に、LGETTRP、NETITRP、KAGQANN、KDPKTTN、KDTDTTR、RAGGSVG、AVDTTKFおよびSTGKVPNから選択されるアミノ酸挿入を含み、対応する非バリアントAAV2カプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、網膜細胞(例えば、光受容細胞または網膜色素上皮)への感染力の増加を付与するバリアントAAVカプシドタンパク質;および(ii)アフリベルセプトをコードする異種核酸配列を含む遺伝子療法のために適合させた組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ビリオン;ならびに(b)薬学的に許容される賦形剤を含む方法および薬学的製剤が本明細書に開示される。一部の実施形態では、コードされる遺伝子産物は、アフリベルセプトと少なくとも80%の相同性を有する融合タンパク質もしくはポリペプチド、またはその機能的断片もしくはバリアントである。一部の実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、本明細書に開示される薬学的組成物における凝集を防止する界面活性物質(例えば、非イオン性界面活性物質、プルロニック、ポロキサマーまたはポリソルベート)を含む。
他に定められていなければ、本明細書で使用されているあらゆる技術用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意義を有する。
本明細書で使用されている用語法は、単に特定の事例の記載を目的としており、限定を意図するものではない。本明細書において、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈がそれ以外を明らかに示さない限り、複数形も同様に含むことが意図される。さらに、用語「含むこと(including)」、「含む(includes)」、「有していること(having)」、「有する(has)」、「備える(with)」またはこれらの異形が、詳細な説明および/または特許請求の範囲のいずれかで使用される程度まで、斯かる用語は、用語「含むこと(comprising)」と同様の様式で包括的であることが意図される。用語「含むこと(comprising)」は、本明細書において、「含むこと(including)」または「含有すること(containing)」と同義であり、包括的またはオープンエンドである。
本明細書における「または」のいずれかの参照は、特に明記しない限り「および/または」を包含することが意図される。本明細書において、用語「約」がつく数は、この数プラス・マイナス10%の数を指す。用語「約」がつく範囲は、その最小値のマイナス10%およびその最大値のプラス10%の範囲を指す。
用語「被験体」、「患者」または「個体」は、サル、例えばアフリカミドリザルおよびアカゲザルなどの非ヒト霊長類ならびにヒトを含む霊長類を指す。好ましい実施形態では、被験体はヒトまたはヒト患者である。
用語「処置する」、「処置すること」、「処置」、「好転させる(ameliorate)」または「好転させること」および他の文法的等価物は、本明細書において、疾患もしくは状態症状を軽減すること、緩解することもしくは好転させること、追加的な症状を予防すること、症状の根底にある代謝的原因を好転させるもしくは予防すること、疾患もしくは状態を阻害すること、例えば、疾患もしくは状態の発症を止めること、疾患もしくは状態を緩和すること、疾患もしくは状態の退縮を引き起こすこと、疾患もしくは状態に起因する状態を緩和すること、または疾患もしくは状態の症状を停止することを含み、予防法を含むことが意図される。この用語は、治療利益および/または予防利益を達成することをさらに含む。治療利益とは、処置されている根底にある疾患の根絶または好転を意味する。また、治療利益は、一部の実施形態では、患者が依然として根底にある疾患を患っているにもかかわらず、患者に改善が観察されるように、根底にある疾患に関連する生理的症状のうち1種または複数の根絶または好転により達成される。予防利益のため、疾患の診断が為されていなかったとしても、薬学的組成物が、特定の疾患の発症リスクがある患者または疾患の生理的症状のうち1種もしくは複数を報告する患者に投与される。
用語「投与する」、「投与すること」、「投与」その他は、本明細書において、生物学的作用の所望の部位への治療薬または薬学的組成物の送達を可能にするために使用される方法を指すことができる。このような方法は、眼への硝子体内または網膜下注射を含む。
用語「有効量」、「治療有効量」または「薬学的に有効な量」は、本明細書において、処置されている疾患または状態の症状のうち1種または複数をある程度まで緩和するであろう、投与されている少なくとも1種の薬学的組成物または化合物の十分な量を指すことができる。
用語「薬学的に許容される」は、本明細書において、本明細書に開示されている化合物の生物学的活性または特性を抑止しない、比較的無毒性の担体または希釈剤等の材料を指すことができる(すなわち、材料が個体に投与されたときに、望ましくない生物学的効果も引き起こさず、これが含有されている組成物の構成成分のいずれとも有害な様式で相互作用しない)。
用語「薬学的組成物」または単純に「組成物」は、本明細書において、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、賦形剤その他等が挙げられるがこれらに限定されない、少なくとも1種の薬学的に許容される化学的構成成分と任意選択で混合された、生物学的に活性な化合物を指すことができる。
「AAVベクター」または「rAAVベクター」は、本明細書において、典型的には、細胞の遺伝的形質転換の目的の配列である、AAV起源のものではないポリヌクレオチド配列(すなわち、治療用導入遺伝子、例えば、アフリベルセプトをコードする核酸配列等、AAVにとって異種のポリヌクレオチド)を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えAAV(rAAV)ベクターを指す。一般に、異種ポリヌクレオチドは、少なくとも1個、一般に、2個のAAV逆位末端反復配列(ITR)が隣接する。rAAVベクターという用語は、rAAVベクター粒子およびrAAVベクタープラスミドの両方を包含する。rAAVベクターは、一本鎖(ssAAV)または自己相補的(scAAV)のいずれかであり得る。
「AAVウイルス」または「AAVウイルス粒子」または「rAAVベクター粒子」は、少なくとも1種のAAVカプシドタンパク質(典型的には、野生型AAVのカプシドタンパク質の全てによる)およびポリヌクレオチドrAAVベクターで構成されたウイルス粒子を指す。粒子は、異種ポリヌクレオチド(すなわち、哺乳動物細胞に送達される導入遺伝子等の野生型AAVゲノム以外のポリヌクレオチド)を含む場合、典型的に、「rAAVベクター粒子」または単純に「rAAVベクター」と称される。よって、rAAV粒子の産生は、rAAVベクターの産生を必然的に含むが、これは、斯かるベクターが、rAAV粒子内に含有されるからである。
用語「パッケージング」は、本明細書において、rAAV粒子のアセンブリおよびカプシド形成をもたらし得る一連の細胞内事象を指すことができる。
AAV「rep」および「cap」遺伝子は、アデノ随伴ウイルスの複製およびカプシド形成タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を指す。AAV repおよびcapは、本明細書において、AAV「パッケージング遺伝子」と称される。
用語「ポリペプチド」は、天然に存在するタンパク質および天然に存在しないタンパク質(例えば、融合タンパク質)の両方、これらのペプチド、断片、変異体、誘導体およびアナログを包含することができる。ポリペプチドは、単量体、二量体、三量体またはポリマーであり得る。さらに、ポリペプチドは、それぞれ1種または複数の別個の活性を有する、多数の異なるドメインを含むことができる。疑わしさをなくすため、「ポリペプチド」は、2アミノ酸を超えるいずれかの長さであり得る。
本明細書において、「ポリペプチドバリアント」または単純に「バリアント」は、その配列がアミノ酸修飾を含有するポリペプチドを指す。一部の実例では、修飾は、ネイティブまたは野生型タンパク質等、参照タンパク質またはポリペプチドのアミノ酸配列と比較した、1個または複数のアミノ酸の挿入、重複、欠失、再配列または置換であり得る。バリアントは、参照タンパク質の配列における、ある位置における単一のアミノ酸が別のアミノ酸に変化された、1個または複数のアミノ酸点置換、1個または複数のアミノ酸がそれぞれ挿入または欠失された、1個または複数の挿入および/または欠失、および/またはアミノまたはカルボキシ末端のいずれか一方または両方におけるアミノ酸配列のトランケーションを有することができる。バリアントは、参照タンパク質または無修飾タンパク質と比較して、同じまたは異なる生物学的活性を有することができる。
一部の実施形態では、バリアントは、例えばその対応する参照タンパク質と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の全体的配列相同性を有することができる。一部の実施形態では、バリアントは、野生型タンパク質と少なくとも約90%の全体的配列相同性を有することができる。一部の実施形態では、バリアントは、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.5%または少なくとも約99.9%の全体的配列同一性を示す。
本明細書において、「組換え」は、(1)その天然に存在する環境から除去された、(2)天然では当該遺伝子が見出されるポリヌクレオチドの全体もしくは部分と会合していない、(3)天然ではそれが連結されていないポリヌクレオチドに操作可能に連結されている、または(4)天然では発生しない、生体分子、例えば、遺伝子またはタンパク質を指すことができる。用語「組換え」は、クローニングされたDNA単離物、化学合成されたポリヌクレオチドアナログ、または異種系によって生物学的に合成されたポリヌクレオチドアナログ、ならびに斯かる核酸によってコードされるタンパク質および/またはmRNAを参照して使用することができる。よって、例えば、微生物によって合成されるタンパク質は、例えば、細胞に存在する組換え遺伝子から合成されたmRNAから合成される場合、組換えである。
「操作可能に連結された」または「作動可能に連結された」または「カップリングされた」は、遺伝的エレメントの近位を指すことができ、これらのエレメントは、予想される様式での操作を可能にする関係性にある。例えば、プロモーターが、コード配列の転写開始に役立つ場合、プロモーターは、コード領域に操作可能に連結され得る。この機能的関係性が維持される限りにおいて、プロモーターおよびコード領域の間に介在残基が存在していてもよい。
用語「発現ベクター」または「発現構築物」または「カセット」または「プラスミド」または単純に「ベクター」は、配列をコードする核酸の一部または全体が転写され得、遺伝子療法に適応される、遺伝子産物をコードする核酸またはポリヌクレオチドを含有するAAVまたはrAAVベクターを含む、いずれかの種類の遺伝的構築物を含むことができる。転写物は、タンパク質へと翻訳され得る。一部の事例では、転写物は、部分的に翻訳され得るまたは翻訳されない。ある特定の態様では、発現は、遺伝子の転写と、mRNAから遺伝子産物への翻訳の両方を含む。他の態様では、発現は、目的の遺伝子をコードする核酸の転写のみを含む。発現ベクターは、標的細胞におけるタンパク質の発現を容易にするために、コード領域に操作可能に連結された制御エレメントを含むこともできる。制御エレメント、および発現のために制御エレメントが作動可能に連結される遺伝子(単数または複数)の組み合わせは、時に「発現カセット」と称されることがあり、発現カセットの多数が、本技術分野で公知であり利用できる、または本技術分野で利用できる構成成分から直ちに構築することができる。
用語「異種」は、それが比較されている実体の残りとは遺伝子型として別個の実体を指すことができる。例えば、異なる種に由来するプラスミドまたはベクターに遺伝子操作技法によって導入されたポリヌクレオチドは、異種ポリヌクレオチドであり得る。そのネイティブコード配列から除去され、それと連結した状態で天然に見出されないコード配列に操作可能に連結されたプロモーターは、異種プロモーターであり得る。
本明細書において、「7m8」は、7−merアミノ酸配列LGETTRPを指す。
「7m8バリアント」は、カプシドタンパク質の溶媒曝露GHループにアミノ酸配列LGETTRPが挿入された、いずれかの血清型のものであり得るrAAVを指す。
7m8がrAAV2に挿入される場合(AAV2.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV2カプシドタンパク質VP1のGHループ、例えば、AAV2カプシドタンパク質の位置587および588の間に挿入される。7m8がrAAV1に挿入される場合(AAV1.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV1カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV1カプシドタンパク質のアミノ酸590および591の間に挿入される。7m8がrAAV5に挿入される場合(AAV5.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV5カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV5カプシドタンパク質のアミノ酸575および576の間に挿入される。7m8がrAAV6に挿入される場合(AAV6.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV6カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV6カプシドタンパク質のアミノ酸590および591の間に挿入される。7m8がrAAV7に挿入される場合(AAV7.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV7カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV7カプシドタンパク質のアミノ酸589および590の間に挿入される。7m8がrAAV8に挿入される場合(AAV8.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV8カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV8カプシドタンパク質のアミノ酸590および591の間に挿入される。7m8がrAAV9に挿入される場合(AAV9.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV9カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV9カプシドタンパク質のアミノ酸588および589の間に挿入される。7m8がrAAV10に挿入される場合(AAV10.7m8とも称される)、7−merアミノ酸配列LGETTRPは、AAV10カプシドタンパク質のGHループ、例えば、AAV10カプシドタンパク質のアミノ酸589および590の間に挿入される。
本明細書で使用されるセクション見出しは体系づけだけが目的であり、記載される主題を限定するものと解釈するべきでない。
ベクター
一部の実施形態では、本開示の薬学的組成物および方法は、それを必要とするヒト被験体または患者(例えば、AMD、RVO、DMEと診断された患者)における網膜細胞への、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードする核酸配列(例えば、cDNA配列)の送達をもたらす。rAAVまたはウイルスベクター等の送達系を使用した患者への治療用導入遺伝子の核酸の送達は、遺伝子療法とも称される。
一部の実施形態では、アフリベルセプト核酸配列の送達は、任意の適する「ベクター」(「遺伝子送達」または「遺伝子移入ビヒクル」とも呼ばれる)を使用して実行することができる。ベクター(例えば、rAAV)、送達ビヒクル、遺伝子送達ビヒクルまたは遺伝子移入ビヒクルは、標的細胞、例えば網膜細胞、例えば光受容体、網膜神経節細胞、ミュラー細胞、双極細胞、アマクリン細胞、水平細胞または網膜色素上皮細胞に送達されるポリヌクレオチドを含む、任意の適する高分子または分子の複合体を包含することができる。一部の場合には、標的細胞は、核酸分子または遺伝子が送達される任意の細胞であってよい。送達されるポリヌクレオチドは、アフリベルセプト導入遺伝子などの治療用導入遺伝子のコード配列を含むことができる。
本開示の組成物および方法は、非ヒト霊長類またはヒト被験体の眼または網膜細胞への抗アフリベルセプト核酸配列の送達のためのいずれか適した方法を提供する。一部の事例では、核酸分子、ポリヌクレオチドまたは遺伝子療法の送達は、非ヒト霊長類またはヒト被験体の眼への硝子体内注射のために製剤化または適応される。
一部の実施形態では、適したベクターとして、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)およびレトロウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス等のウイルスベクター、リポソーム、脂質含有複合体、ナノ粒子、および網膜細胞にポリヌクレオチドを送達することができる他の高分子複合体が挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、ウイルスベクターは、ポリヌクレオチドに作動可能に連結した強力な真核生物プロモーター、例えば、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターまたは構成的プロモーターを含む。
一部の実施形態では、ベクターは、1つまたは複数の核酸分子を組み込む組換えウイルスベクターを含む。本明細書に記載されるように、核酸は、ポリヌクレオチドを指す。核酸およびポリヌクレオチドは、互換的に使用することができる。一部の実施形態では、核酸は、DNAまたはRNAを含む。一部の場合には、核酸には、アフリベルセプトの発現のためのDNA(例えば、cDNA)またはRNAが含まれる。一部の実施形態では、RNAは、目的の遺伝子(例えば、アフリベルセプト)、イントロン、非翻訳領域(UTR)、終止配列の転写物などを含むことができる。他の実施形態では、DNAは、プロモーター配列、目的の遺伝子(例えばアフリベルセプト)、UTR、終止配列などの配列を含むことができるがこれらに限定されない。一部の場合には、DNAおよびRNAの組み合わせを使用することができる。
一部の実施形態では、本開示は、被験体におけるアフリベルセプトの送達および発現のためのベクターとして、組換えウイルス、例えば組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を提供する。
一部の実施形態では、本開示の組成物および方法での使用のために、任意の適するウイルスベクターを操作するまたは最適化することができる。例えば、アデノウイルス(Ad)またはアデノ随伴ウイルス(AAV)に由来する組換えウイルスベクターは、それがヒトまたは霊長類被験体において複製欠損であるように変更することができる。一部の実施形態では、当業者に公知である方法を使用してハイブリッドウイルスベクター系を得て、アフリベルセプトをコードする核酸を網膜細胞に送達するために使用することができる。一部の実施形態では、ウイルス送達系または遺伝子療法は、アフリベルセプト遺伝子を含む核酸配列を標的細胞ゲノム(例えば、網膜細胞のゲノム)に組み入れ、時間をわたり遺伝子の安定した遺伝子発現をもたらすことができる。一部の実施形態では、アフリベルセプト遺伝子は、標的細胞ゲノムに組み入れられず、標的細胞に導入されるプラスミドまたはベクターから発現される。
一部の実施形態では、アフリベルセプトの核酸配列を網膜細胞に送達するのに適するウイルスベクターはAAVまたはrAAVであり、それらは小さい非エンベロープ型の一本鎖DNAウイルスである。rAAVは非病原性ヒトパルボウイルスであり、複製のために、アデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルスおよびCMVを含むヘルパーウイルスに依存性にすることができる。野生型(wt)AAVへの曝露は、いかなるヒト病理にも関連していない、またはそれを引き起こすことも知られておらず、一般的な集団においてありふれており、AAVまたはrAAVを遺伝子療法のために適する送達系にする。治療用導入遺伝子、例えばアフリベルセプトの送達のために遺伝子療法で使用されるAAVおよびrAAVは、任意の血清型であってよい。一部の実施形態では、本開示の薬学的組成物および方法は、AAV1、AAV2、AAV2.5、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、rh10、AAV−DJおよびその任意のハイブリッドまたはキメラAAVを含む、任意の適するAAV血清型の使用をもたらす。一部の実施形態では、使用される血清型は、ウイルスの親和性または目的の標的細胞の感染力に基づく。一部の実施形態では、アフリベルセプトをコードする核酸配列を硝子体内または網膜下注射を通して被験体の眼または網膜細胞に送達するために、AAV2またはrAAV2が使用される。一部の実施形態では、被験体の網膜細胞にアフリベルセプトの核酸配列を送達するために、rAAV2.7m8が使用される。
一部の実施形態では、被験体において網膜細胞の形質導入を増加させるために、または網膜細胞への遺伝子送達の標的化を増加させるために、標的細胞、例えば網膜細胞への増加した感染力を有するバリアントカプシドタンパク質を含むAAVまたはrAAVウイルス、粒子またはビリオンが使用される。一部の実施形態では、rAAVビリオンは、AAVカプシドタンパク質のカプシドタンパク質GHループ/ループIVにおけるアミノ酸修飾を含む。一部の場合には、修飾部位は、AAVカプシドタンパク質のGHループ/ループIVの溶媒露出部分である。AAVカプシドのGHループ/ループIVの記載については、例えば、van Vlietら(2006年)Mol. Ther.14巻:809頁;Padronら(2005年)J. Virol.79巻:5047頁;およびShenら(2007年)Mol. Ther.15巻:1955頁を参照。7m8バリアントを含む、いくつかのAAVカプシドバリアントが公知である。一部の実施形態では、rAAVビリオンは、対応する親AAVカプシドタンパク質と比較してカプシドタンパク質のGHループに5アミノ酸〜11アミノ酸、例えば7アミノ酸の配列の挿入を含む、バリアントAAVカプシドタンパク質を含み、バリアントカプシドタンパク質は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンによる網膜細胞への感染力と比較して増加した網膜細胞への感染力を付与する。一部の実施形態では、以下のアミノ酸配列のいずれか1つを、カプシドタンパク質のGHループに挿入することができる:LGETTRP(7m8)、NETITRP、KAGQANN、KDPKTTN、KDTDTTR、RAGGSVG、AVDTTKFおよびSTGKVPN。一部の実施形態では、アミノ酸配列LGETTRP(7m8)、NETITRP、KAGQANN、KDPKTTN、KDTDTTR、RAGGSVG、AVDTTKFおよびSTGKVPNのいずれか1つが、rAAVのVP1カプシドタンパク質の溶媒曝露GHループに挿入される。一部の実施形態では、アフリベルセプトを含むrAAV.7m8が、遺伝子療法のために使用される。
一部の実施形態では、次のアミノ酸配列:NETITRP、KAGQANN、KDPKTTN、KDTDTTR、RAGGSVG、AVDTTKFおよびSTGKVPNのうちいずれか1種を、次の位置に挿入して、遺伝子療法における使用のためのrAAVバリアントを生成することができる:AAV2カプシドタンパク質の位置587および588の間;AAV1カプシドタンパク質のアミノ酸590および591の間;AAV5カプシドタンパク質のアミノ酸575および576の間;AAV6カプシドタンパク質のアミノ酸590および591の間;AAV7カプシドタンパク質のアミノ酸589および590の間;AAV8カプシドタンパク質のアミノ酸590および591の間;AAV9カプシドタンパク質のアミノ酸588および589の間;またはAAV10カプシドタンパク質のアミノ酸589および590の間。
一部の実施形態では、アフリベルセプト等の遺伝子産物をコードする核酸は、遺伝子の転写を開始するプロモーターによる転写制御下に置くことができる。一部の実施形態では、プロモーターは、「強力な」または構成的に活性なプロモーター、例えば、CMVプロモーターである。一部の実施形態では、コネキシン36プロモーターを使用して、治療用導入遺伝子、例えば、アフリベルセプトの発現を駆動する。一部の実施形態では、組織特異的プロモーターを使用して、網膜細胞等の特異的組織または細胞における転写をもたらして、非標的化細胞に対する潜在的な毒性または望ましくない効果を低下させることができる。一部の実施形態では、rAAVウイルスの生成に使用される組換えウイルスおよび/またはプラスミドは、ポリA(ポリアデニル化)配列、非翻訳領域(UTR)、3’UTRまたは終結配列等、他の転写または調節エレメントを含むことができる。一部の実施形態では、2種またはそれよりも多いタンパク質の同時発現を可能にするまたは多重遺伝子もしくはポリシストロニックmRNAをもたらす配列内リボソーム進入部位(IRES)または同様のエレメントを使用して、ベクターまたはプラスミドから2種以上の遺伝子を発現させることができる。
一部の実施形態では、rAAVウイルスを生成するために使用されるrAAVおよび/またはプラスミドは、以下の核酸エレメントを含む:第1のITR配列;プロモーター配列;イントロン配列;第1のUTR配列;アフリベルセプトをコードする配列;第2のUTR配列;ポリA配列;および第2のITR配列。一部の実施形態では、これらの核酸エレメントの各々の間でリンカー配列が使用される。一部の実施形態では、アフリベルセプトをコードする配列は、アフリベルセプト融合タンパク質またはその機能的断片をコードする配列を含む。
一部の実施形態では、本開示のウイルスベクターは、ベクターゲノムとして測定される。一部の場合には、この開示の組換えウイルスの単位用量は、1×1010〜2×1010の間、2×1010〜3×1010の間、3×1010〜4×1010の間、4×1010〜5×1010の間、5×1010〜6×1010の間、6×1010〜7×1010の間、7×1010〜8×1010の間、8×1010〜9×1010の間、9×1010〜10×1010の間、1×1011〜2×1011の間、2×1011〜3×1011の間、3×1011〜4×1011の間、4×1011〜5×1011の間、5×1011〜6×1011の間、6×1011〜7×1011の間、7×1011〜8×1011の間、8×1011〜9×1011の間、9×1011〜10×1011の間、1×1012〜2×1012の間、2×1012〜3×1012の間、3×1012〜4×1012の間、4×1012〜5×1012の間、5×1012〜6×1012の間、6×1012〜7×1012の間、7×1012〜8×1012の間、8×1012〜9×1012の間、9×1012〜10×1012の間、1×1013〜2×1013の間、2×1013〜3×1013の間、3×1013〜4×1013の間、4×1013〜5×1013の間、5×1013〜6×1013の間、6×1013〜7×1013の間、7×1013〜8×1013の間、8×1013〜9×1013の間、または9×1013〜10×1013の間のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、この開示のrAAVは、約2.1×1012のベクターゲノムである。一部の実施形態では、本開示のrAAVは、2E12〜6E12のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、この開示のrAAVは、1010〜1013の間、1010〜1011の間、1011〜1012の間、1012〜1013の間、1013〜1014の間、2×1011〜4×1011の間、3×1011〜5×1011の間、4×1011〜6×1011の間、5×1011〜7×1011の間、6×1011〜8×1011の間、7×1011〜9×1011の間、8×1011〜10×1011の間、1×1012〜3×1012の間、2×1012〜4×1012の間、3×1012〜5×1012の間、4×1012〜6×1012の間、5×1012〜7×1012の間、6×1012〜8×1012の間、7×1012〜9×1012の間、8×1012〜10×1012の間、1×1013〜5×1013の間、5×1013〜10×1013の間、1012〜5×1012の間、または5×1012〜1×1013の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、凝集を回避するために、ベクターゲノムのより低い量または範囲が単位用量のために選択される。一部の実施形態では、注射のためにより小さい容量を使用することができるように、ベクターゲノムのより高い量または範囲が単位用量のために選択される。より小さい容量(例えば、50、40、30、20、10または5μL未満)の注射は、眼圧の変化および硝子体内注射に関連した他の有害作用を低減するのを助けることができる。一部の実施形態では、rAAVのより高い濃度は、標的細胞への治療用導入遺伝子の効率的な送達を確実にするのも助ける。
一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、約1E10、約1.5E10、約2E10、約2.5E10、約3E10、約3.5E10、約4E10、約4.5E10、約5E10、約5.5E10、約6E10、約6.5E10、約7E10、約7.5E10、約8E10、約8.5E10、約9E10、約9.5E10、約10E10、約1E11、約1.5E11、約2E11、約2.5E11、約3E11、約3.5E11、約4E11、約4.5E11、約5E11、約5.5E11、約6E11、約6.5E11、約7E11、約7.5E11、約8E11、約8.5E11、約9E11、約9.5E11、約10E11、約1E12、約1.3E12、約1.5E12、約2E12、約2.1E12、約2.3E12、約2.5E12、約2.7E12、約2.9E12、約3E12、約3.1E12、約3.3E12、約3.5E12、約3.7E12、約3.9E12、約4E12、約4.1E12、約4.3E12、約4.5E12、約4.7E12、約4.9E12、約5E12、約5.1E12、約5.3E12、約5.5E12、約5.7E12、約5.9E12、約6E12、約6.1E12、約6.3E12、約6.5E12、約6.7E12、約6.9E12、約7E12、約7.1E12、約7.3E12、約7.5E12、約7.7E12、約7.9E12、約8E12、約8.1E12、約8.3E12、約8.5E12、約8.7E12、約8.9E12、約9E12、約9.1E12、約9.3E12、約9.5E12、約9.7E12、約9.9E12、約10E12、約10.1E12、約10.3E12、約10.5E12、約10.7E12、約10.9E12、約11E12、約11.5E12、約12E12、約12.5E12、約13E12、約13.5E12、約14E12、約14.5E12、約15E12、約15.5E12、約16E12、約16.5E12、約17E12、約17.5E12、約18E12、約18.5E12、約19E12、約19.5E12、約20E12、約20.5E12、約30E12、約30.5E12、約40E12、約40.5E12、約50E12、約50.5E12、約60E12、約60.5E12、約70E12、約70.5E12、約80E12、約80.5E12、約90E12、約95E12または約100E12個であり、Eは、累乗法の底10の略称であり、xEyは、xに、底10のy乗(power/exponent)を掛けた数を指す。
一部の実施形態では、本明細書に開示されている薬学的組成物は、少なくとも5E11、少なくとも5.5E11、少なくとも6E11、少なくとも6.5E11、少なくとも7E11、少なくとも7.5E11、少なくとも8E11、少なくとも8.5E11、少なくとも9E11、少なくとも9.5E11、少なくとも10E11、少なくとも1E12、少なくとも1.3E12、少なくとも1.5E12、少なくとも2E12、少なくとも2.1E12、少なくとも2.3E12、少なくとも2.5E12、少なくとも2.7E12、少なくとも2.9E12、少なくとも3E12、少なくとも3.1E12、少なくとも3.3E12、少なくとも3.5E12、少なくとも3.7E12、少なくとも3.9E12、少なくとも4E12、少なくとも4.1E12、少なくとも4.3E12、少なくとも4.5E12、少なくとも4.7E12、少なくとも4.9E12、少なくとも5E12、少なくとも5.1E12、少なくとも5.3E12、少なくとも5.5E12、少なくとも5.7E12、少なくとも5.9E12、少なくとも6E12、少なくとも6.1E12、少なくとも6.3E12、少なくとも6.5E12、少なくとも6.7E12、少なくとも6.9E12、少なくとも7E12、少なくとも7.1E12、少なくとも7.3E12、少なくとも7.5E12、少なくとも7.7E12、少なくとも7.9E12、少なくとも8E12、少なくとも8.1E12、少なくとも8.3E12、少なくとも8.5E12、少なくとも8.7E12、少なくとも8.9E12、少なくとも9E12、少なくとも9.1E12、少なくとも9.3E12、少なくとも9.5E12、少なくとも9.7E12、少なくとも9.9E12、少なくとも10E12、少なくとも10.1E12、少なくとも10.3E12、少なくとも10.5E12、少なくとも10.7E12、少なくとも10.9E12、少なくとも11E12、少なくとも11.5E12、少なくとも12E12、少なくとも12.5E12、少なくとも13E12、少なくとも13.5E12、少なくとも14E12、少なくとも14.5E12、少なくとも15E12、少なくとも15.5E12、少なくとも16E12、少なくとも16.5E12、少なくとも17E12、少なくとも17.5E12、少なくとも18E12、少なくとも18.5E12、少なくとも19E12、少なくとも19.5E12、少なくとも20E12、少なくとも20.5E12、少なくとも30E12、少なくとも30.5E12、少なくとも40E12、少なくとも40.5E12、少なくとも50E12、少なくとも50.5E12、少なくとも60E12、少なくとも60.5E12、少なくとも70E12、少なくとも70.5E12、少なくとも80E12、少なくとも80.5E12、少なくとも90E12、少なくとも95E12または少なくとも100E12のベクターゲノムの組換えウイルスを含み、Eは、累乗法の底10の略称であり、xEyは、xに、底10のy乗(power/exponent)を掛けた数を指す。
一部の実施形態では、単位用量は、2E12〜6E12の間のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、約1E12、1.5E12、2E12、2.5E12、3E12、3.5E12、4E12、4.5E12、5E12、5.5E12、6E12、6.5E12、7E12、7.5E12、8E12、8.5E12、9E12または9.5E12のベクターゲノムを含む。一部の実施態様では、単位用量は、1E12〜1.5E12の間、1.5E12〜2E12の間、2E12〜2.5E12の間、2.5E12〜3.0E12の間、3.0E12〜3.5E12の間、3.5E12〜4.0E12の間、4.0E12〜4.5E12の間、4.5E12〜5.0E12の間、5.0E12〜5.5E12の間、5.5E12〜6.0E12の間、6.0E12〜6.5E12の間、6.5E12〜7.0E12の間、7.0E12〜7.5E12の間、7.5E12〜8.0E12の間、8.0E12〜8.5E12の間、8.5E12〜9.0E12の間、9.0E12〜9.5E12の間または9.5E12〜10E12の間のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、少なくとも1E12、1.5E12、2E12、2.5E12、3E12、3.5E12、4E12、4.5E12、5E12、5.5E12、6E12、6.5E12、7E12、7.5E12、8E12、8.5E12、9E12または9.5E12のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、1E12、1.5E12、2E12、2.5E12、3E12、3.5E12、4E12、4.5E12、5E12、5.5E12、6E12、6.5E12、7E12、7.5E12、8E12、8.5E12、9E12または9.5E12以下のベクターゲノムを含む。
一部の実施形態では、本開示のウイルスベクターは、感染多重度(MOI)を使用して測定される。一部の事例では、MOIは、ベクターまたはウイルスゲノムの、核酸が送達され得る細胞に対する比または倍数を指す。一部の事例では、MOIは、1×106である。一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、少なくとも1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018MOIであり得る。一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、1×108〜1×1015MOIであり得る。一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、多くても1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018MOIであり得る。
一部の実施形態では、核酸は、ウイルスを使用せずに(すなわち、非ウイルスベクターを用いて)送達することができ、核酸の量として測定することができる。一般に、いずれか適した量の核酸を、本開示の薬学的組成物および方法により使用することができる。一部の事例では、核酸は、少なくとも1pg、10pg、100pg、1pg、10pg、100pg、200pg、300pg、400pg、500pg、600pg、700pg、800pg、900pg、1μg、10μg、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、1ng、10ng、100ng、200ng、300ng、400ng、500ng、600ng、700ng、800ng、900ng、1mg、10mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1g、2g、3g、4gまたは5gである。一部の事例では、核酸は、多くても約1pg、10pg、100pg、1pg、10pg、100pg、200pg、300pg、400pg、500pg、600pg、700pg、800pg、900pg、1μg、10μg、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、1ng、10ng、100ng、200ng、300ng、400ng、500ng、600ng、700ng、800ng、900ng、1mg、10mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1g、2g、3g、4gまたは5gであり得る。
一部の実施形態では、自己相補的ベクター(sc)を使用することができる。参照により本明細書に組み込むWu、Hum Gene Ther.2007年、18巻(2号):171〜82頁によって示される通り、自己相補的AAVベクターの使用は、ウイルス第2鎖DNA合成の必要を迂回することができ、導入遺伝子タンパク質のより優れた発現率をもたらすことができる。
一部の態様では、いくつかのAAVベクターを生成して、アフリベルセプト導入遺伝子による使用のための最適な血清型およびプロモーターの選択を可能にすることができる。
一部の場合には、ベクターは、標的化ベクター、特に、特異的細胞、例えば網膜細胞または光受容体、網膜神経節細胞、ミュラー細胞、双極細胞、アマクリン細胞、水平細胞または網膜色素上皮細胞へのより高い感染力を示す標的化rAAV(例えば、AAV2.7m8)であってよい。本開示で使用するためのウイルスベクターには、被験体において低い毒性および/または低い免疫原性を示し、被験体、例えばヒト患者においてアフリベルセプトタンパク質の治療有効分量を発現するものが含まれ得る。
非ヒト霊長類またはヒト被験体において、7m8バリアントカプシドタンパク質またはrAAV2.7m8、およびアフリベルセプトをコードする核酸配列を含むrAAVを使用して、アフリベルセプトをコードする核酸を被験体の標的網膜細胞に送達するための薬学的組成物および方法が、本明細書に開示される。一部の場合には、遺伝子療法によるアフリベルセプトの送達は、本明細書に開示される眼性疾患または状態を少なくとも部分的に好転させるかまたは予防するために使用することができる。
一部の実施形態では、rAAVバリアント(例えば、7m8バリアント)の網膜細胞感染力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%または少なくとも100%である。一部の実施形態では、網膜細胞への感染力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、5%〜100%の間、5%〜95%の間、5%〜90%の間、5%〜85%の間、5%〜80%の間、5%〜75%の間、5%〜70%の間、5%〜65%の間、5%〜60%の間、5%〜55%の間、5%〜50%の間、5%〜45%の間、5%〜40%の間、5%〜35%の間、5%〜30%の間、5%〜25%の間、5%〜20%の間、5%〜15%の間、5%〜10%の間の増加である。
一部の実施形態では、rAAVバリアントの網膜細胞感染力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも1倍、少なくとも1.1倍、少なくとも1.2倍、少なくとも1.3倍、少なくとも1.4倍、少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍または少なくとも2倍である。一部の実施形態では、感染力の増加は、対応する親AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍または少なくとも10倍である。一部の実施形態では、感染力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも15倍、少なくとも20倍、少なくとも25倍、少なくとも30倍、少なくとも35倍、少なくとも40倍、少なくとも45倍、少なくとも50倍、少なくとも55倍、少なくとも60倍、少なくとも65倍、少なくとも70倍、少なくとも75倍、少なくとも80倍、少なくとも85倍、少なくとも90倍または少なくとも100倍である。
一部の実施形態では、網膜細胞感染力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、10倍〜100倍の間、10倍〜95倍の間、10倍〜90倍の間、10倍〜85倍の間、10倍〜80倍の間、10倍〜75倍の間、10倍〜70倍の間、10倍〜65倍の間、10倍〜60倍の間、10倍〜55倍の間、10倍〜50倍の間、10倍〜45倍の間、10倍〜40倍の間、10倍〜35倍の間、10倍〜30倍の間、10倍〜25倍の間、10倍〜20倍の間または10倍〜15倍の間である。
一部の実施形態では、網膜細胞感染力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、2倍〜20倍の間、2倍〜19倍の間、2倍〜18倍の間、2倍〜17倍の間、2倍〜16倍の間、2倍〜15倍の間、2倍〜14倍の間、2倍〜13倍の間、2倍〜12倍の間、2倍〜11倍の間、2倍〜10倍の間、2倍〜9倍の間、2倍〜8倍の間、2倍〜7倍の間、2倍〜6倍の間、2倍〜5倍の間、2倍〜4倍の間または2倍〜3倍の間である。
一部の実施形態では、本明細書に記載されているカプシドタンパク質のアミノ酸修飾は、被験体の眼における内境界膜(ILM)を横切る対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンの能力と比較して、霊長類またはヒト被験体の眼におけるILMを横切る能力の増加を付与することができる。一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%または少なくとも100%の増加である。一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、親または無修飾AAVカプシドタンパク質と比較して、5%〜100%の間、5%〜95%の間、5%〜90%の間、5%〜85%の間、5%〜80%の間、5%〜75%の間、5%〜70%の間、5%〜65%の間、5%〜60%の間、5%〜55%の間、5%〜50%の間、5%〜45%の間、5%〜40%の間、5%〜35%の間、5%〜30%の間、5%〜25%の間、5%〜20%の間、5%〜15%の間または5%〜10%の間の増加である。
一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、対応する親AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも1倍、少なくとも1.1倍、少なくとも1.2倍、少なくとも1.3倍、少なくとも1.4倍、少なくとも1.5倍、少なくとも1.6倍、少なくとも1.7倍、少なくとも1.8倍、少なくとも1.9倍または少なくとも2倍である。一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、対応する親AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍または少なくとも10倍である。一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、少なくとも15倍、少なくとも20倍、少なくとも25倍、少なくとも30倍、少なくとも35倍、少なくとも40倍、少なくとも45倍、少なくとも50倍、少なくとも55倍、少なくとも60倍、少なくとも65倍、少なくとも70倍、少なくとも75倍、少なくとも80倍、少なくとも85倍、少なくとも90倍または少なくとも100倍である。
一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、10倍〜100倍の間、10倍〜95倍の間、10倍〜90倍の間、10倍〜85倍の間、10倍〜80倍の間、10倍〜75倍の間、10倍〜70倍の間、10倍〜65倍の間、10倍〜60倍の間、10倍〜55倍の間、10倍〜50倍の間、10倍〜45倍の間、10倍〜40倍の間、10倍〜35倍の間、10倍〜30倍の間、10倍〜25倍の間、10倍〜20倍の間または10倍〜15倍の間である。
一部の実施形態では、ILMを横切る能力の増加は、対応する親または無修飾AAVカプシドタンパク質を含むAAVビリオンと比較して、2倍〜20倍の間、2倍〜19倍の間、2倍〜18倍の間、2倍〜17倍の間、2倍〜16倍の間、2倍〜15倍の間、2倍〜14倍の間、2倍〜13倍の間、2倍〜12倍の間、2倍〜11倍の間、2倍〜10倍の間、2倍〜9倍の間、2倍〜8倍の間、2倍〜7倍の間、2倍〜6倍の間、2倍〜5倍の間、2倍〜4倍の間または2倍〜3倍の間である。
アフリベルセプト
一部の実施形態では、非ヒト霊長類またはヒト被験体の眼または眼の硝子体に投与されるとき、アフリベルセプトをコードするまたは発現する核酸配列を含む治療用導入遺伝子を送達するために、遺伝子療法が使用される。一部の実施形態では、本明細書に記載されるカプシドバリアント(例えば、AAV2.7m8)を含むrAAVは、アフリベルセプトをコードする異種核酸配列を含み、被験体への硝子体内または網膜下注射の際に網膜細胞にアフリベルセプト遺伝子の配列を送達するために使用される。一部の実施形態では、アフリベルセプト遺伝子を含むrAAVは、遺伝子療法および硝子体内注射のために製剤化される。一部の実施形態では、アフリベルセプト遺伝子は、その機能的断片またはバリアントを指す。一部の実施形態では、アフリベルセプトの核酸配列は、そのアミノ酸配列に由来する。一部の実施形態では、アフリベルセプトの核酸配列は、被験体におけるその発現を向上させるためにコドン最適化される。
コドン最適化は、本技術分野で公知のいずれかの方法により達成することができる。コドン最適化は、ネイティブアミノ酸配列を維持しつつ、ネイティブ配列の少なくとも1個のコドン(例えば、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、100個もしくはそれを超える、またはそれよりも多いコドン)を、宿主細胞においてより高頻度で使用されるまたは最も高頻度で使用されるコドンで置き換えることにより、目的の標的または宿主細胞、例えば、ヒト網膜細胞における遺伝子の発現増強のために核酸配列を修飾するプロセスを指す。例えば、GenScript Codon Usage Frequence Table Tool、http://www.genscript.com/tools/codon-frequency-table;Codon Usage Database、http://www.kazusa.or.jp/codon/;およびNakamura, Y.ら「Codon usage tabulated from the international DNA sequence databases: status for the year 2000」Nucl. Acids Res.28巻:292頁(2000年)を含む、コドン使用表を直ちに利用できる。
アフリベルセプトは、115kDaの融合タンパク質であり、それはグリコシル化されてもよい。アフリベルセプトは、ヒトVEGFR−1およびVEGFR−2の細胞外VEGF受容体配列に融合したIgG骨格を含み、その天然のまたは内因性の受容体より大きな親和性でVEGF−Aに結合することよって可溶性デコイ受容体のように機能する。例えば、Stewart MW. Aflibercept (VEGF Trap-eye): the newest anti-VEGF drug. Br. J. Ophthalmol.2012年9月;96巻(9号):1157〜8頁を参照。VEGFへのアフリベルセプトの高い親和性は、ネイティブのまたは内因性のVEGF受容体のその後の結合および活性化を妨害または破壊する。低下したVEGF活性は、減少した血管新生および血管透過性に導くことができる。アフリベルセプトによる胎盤増殖因子PIGFおよびVEGF−Bの阻害は、血管新生状態の処置に寄与することもできる。PIGFは血管新生と関連付けられており、滲出型AMDなどの複数の状態において上昇し得る。VEGF−B過剰発現は、血液網膜関門の破損および網膜血管新生に関連付けることができる。したがって、VEGF−A、VEGF−BおよびPIGFの阻害は、アフリベルセプトの効能に全て寄与することができる。
本明細書に開示される遺伝子産物は、アフリベルセプト、その機能的断片または変異体またはバリアントからなる。アフリベルセプトのアミノ酸配列は、当技術分野で公知である:C4318H6788N1164O1304S32、FDA Unique Ingredient Identifier(UNII)は15C2VL427Dである。アフリベルセプトのアミノ酸配列は、DrugBank、受託番号DB08885で入手可能である:
アフリベルセプトの核酸配列(配列番号2)は、図5に図示する。一部の実施形態では、アフリベルセプトの核酸配列は、霊長類またはヒト被験体における発現のためにコドン最適化される。アフリベルセプトアミノ酸配列に対応する合成遺伝子の構築は、文献、例えば、Kanda A、Noda K、Saito W、Ishida S. Aflibercept Traps Galectin-1, an Angiogenic Factor Associated with Diabetic Retinopathy. Scientific Reports 5巻:17946頁(2015年)(「VEGF−TrapR1R2(アフリベルセプトに対応する)cDNAはIDT(Coralville、IA)によって合成遺伝子として生成された」を記載する)に記載されている。アフリベルセプトの利用可能なアミノ酸配列を踏まえると、本明細書に記載される遺伝子療法またはrAAVで使用するためのアフリベルセプトのcDNAを生成するために、当技術分野で公知の任意の方法を使用することができる。
本明細書で使用する場合、「アフリベルセプト」は、上で特定されるアフリベルセプトアミノ酸配列と、少なくとも75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれより高い、または100%の相同性を有するポリペプチドもしくはタンパク質配列、またはその機能的断片もしくはバリアントもしくは変異体を指す。相同性は、機能的断片、挿入、欠失、置換を含む配列、偽断片(pseudofragment)、偽遺伝子、スプライスバリアントまたは人工最適化配列を含むがこれらに限定されない、2つの配列の間のアラインメントの残基の%保存を指す。
一部の場合には、アフリベルセプトのアミノ酸配列は、配列番号1のアフリベルセプトアミノ酸配列と、少なくとも75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%または100%相同である。一部の実施形態では、本明細書に開示される遺伝子療法またはrAAVにおいて使用される核酸配列は、上で特定されるアフリベルセプトアミノ酸配列の対応するcDNA配列と比較され、アフリベルセプトの核酸配列(例えば、配列番号2)の間で、少なくとも75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%または100%の配列相同性を示す。一部の場合には、アフリベルセプトは、アフリベルセプトと少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%または100%空間的に相同である(例えば、その二次、三次および四次構造またはコンフォメーションに関して)。一部の場合には、本明細書に開示される薬学的組成物および方法のアフリベルセプトは、標準治療において使用されるアフリベルセプトと多くても80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%または100%空間的に相同である(例えば、二次、三次および四次構造またはコンフォメーション)。
一部の場合には、rAAVに基づく遺伝子療法に含まれるようなアフリベルセプト遺伝子産物またはアフリベルセプト導入遺伝子は、本明細書に開示されるカプシドバリアント(例えば、7m8バリアント)を含み、上の配列番号1のアミノ酸配列と、またはアフリベルセプトの対応するcDNA配列(例えば、配列番号2と比較して遺伝子療法で使用されるアフリベルセプト配列のcDNA)の間で、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または少なくとも100%の相同性を有するタンパク質、融合タンパク質またはポリペプチドをコードする。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および薬学的組成物は、アフリベルセプトの機能的断片、またはそのバリアントもしくは変異体を含む。一部の実施形態では、アフリベルセプトの核酸配列は、in vivoにおけるその活性、発現、安定性および/または溶解性を増強するために修飾またはコドン最適化される。
一部の実施形態では、AAV2.7m8は、アフリベルセプトのための遺伝子療法または送達系として使用される。AAV2.7m8−アフリベルセプトは、rAAV2のカプシドタンパク質VP1の587位および588位の間の7m8挿入およびアフリベルセプトをコードする核酸配列を含むrAAV2を指す。
薬学的組成物
一部の実施形態では、薬学的組成物は、1つまたは複数の活性成分、例えば、アフリベルセプト融合タンパク質またはその断片もしくはバリアントをコードする核酸配列を含むAAV2.7m8、ならびに、所望の治療効果または予防効果を達成するための、硝子体内または網膜下注射によるヒト患者への投与に適する、1つまたは複数の賦形剤、担体、安定剤または増量剤を含有する製剤である。
一部の実施形態では、rAAVもしくはAAV2.7m8、およびアフリベルセプト融合タンパク質またはその断片もしくはバリアントをコードする核酸配列を含む薬学的組成物は、再構成された均質な溶液として供給される。一部の実施形態では、溶液は懸濁物であってよい。一部の実施形態では、溶液は等張性である。他の実施形態では、rAAVもしくはAAV2.7m8、およびアフリベルセプト融合タンパク質またはその断片もしくはバリアントをコードする核酸配列を含む薬学的組成物は、凍結乾燥された形態で供給され、患者への投与の前に再構成される。一部の実施形態では、本明細書に開示される眼疾患または状態の処置または予防の方法は、rAAV(例えばAAV2.7m8)およびアフリベルセプト融合タンパク質、またはその機能的断片もしくはバリアントをコードする核酸配列を含む凍結乾燥された薬学的組成物を緩衝液中に先ず再構成、溶解または可溶化するステップを含む。一部の実施形態では、そのような凍結乾燥された薬学的組成物は、凍結保護物質、界面活性物質、塩、安定剤またはそれらの任意の組み合わせをさらに含むことができる。一部の実施形態では、薬学的組成物を含有する均質な溶液は、予め充填されたシリンジとして供給される。
一部の実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物は、懸濁物として供給される。一部の実施形態では、懸濁物は溶液である。一部の実施形態では、懸濁物は冷蔵される。一部の実施形態では、本明細書に開示される眼疾患または状態の処置または予防の方法は、冷蔵された懸濁物を室温に温めるステップおよび/または患者への投与もしくは硝子体内注射の前に懸濁物を撹拌して、懸濁物の均一な分布を確実にするステップを含む。一部の実施形態では、懸濁物は、患者に投与する前に希釈される。一部の実施形態では、そのような薬学的組成物は、界面活性物質、塩、安定剤またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、薬学的組成物を含有する懸濁物は、予め充填されたシリンジとして供給される。
一部の実施形態では、本明細書に記載される遺伝子療法または薬学的組成物は、懸濁物または冷蔵された懸濁物として提供される。一部の実施形態では、懸濁物は、薬学的に許容される賦形剤、例えば、界面活性物質、グリセロール、非イオン性界面活性物質、緩衝液、グリコール、塩およびそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、溶液のpHを調整するために、塩酸および水酸化ナトリウムが使用される。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、中性pH、または6.5〜7.5の間のpHである。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物のpHは、わずかに塩基性である(例えば、約7.5、8、8.2、8.4、8.5または9のpH)。一部の実施形態では、懸濁物または溶液のpHは、わずかに酸性である(例えば、約6.5、6.3、6.1、6、5.5または5のpH)。一部の実施形態では、懸濁物は溶液である。一部の実施形態では、懸濁物はミセルを含む。一部の実施形態では、懸濁物は、投与の前に撹拌され、および/または室温に温められる。
一部の実施形態では、rAAV(例えばAAV2.7m8)およびアフリベルセプト核酸配列を含む薬学的組成物を含む遺伝子療法は、本明細書に開示される凍結乾燥またはフリーズドライされた薬学的組成物(例えば、バイアル中に1単位用量)ならびに凍結乾燥された薬学的組成物を溶解、希釈および/または再構成するための溶液を含むキットとして供給される。一部の実施形態では、再構成または希釈のための溶液は、予め充填されたシリンジとして供給されてもよい。一部の実施形態では、キットは、rAAV(例えば、AAV2.7m8)を含むフリーズドライまたは凍結乾燥された薬学的組成物および所望の濃度または容量に薬学的組成物を再構成するための溶液を含む。一部の実施形態では、キットは、本明細書に開示される薬学的組成物の再構成の際に凝集を防止するのを助ける緩衝液を含む。一部の実施形態では、薬学的組成物は、予め充填されたシリンジとして提供される。一部の実施形態では、キットは、デュアルチャンバーシリンジまたは容器を含み、チャンバーの1つは薬学的組成物を溶解または希釈するための緩衝液を含有する。一部の実施形態では、キットは、注射のためのシリンジを含む。一部の実施形態では、再構成された溶液は、投与の前に濾過される。一部の実施形態では、キットは、患者への投与の前に再構成された薬学的組成物を濾過するためのフィルターまたはフィルターシリンジを含む。
一部の実施形態では、保存安定性および取扱いの便宜のために、rAAV(例えばAAV2.7m8)およびアフリベルセプト融合タンパク質をコードする核酸配列を含む薬学的組成物は、被験体への投与の前に食塩水、緩衝液または水で再構成することができる凍結乾燥、フリーズドライまたは真空乾燥された粉末として製剤化することができる。あるいは、薬学的組成物は、水溶液、例えば懸濁物または均質な溶液として製剤化することができる。薬学的組成物は、アフリベルセプトをコードする核酸配列を含むrAAVビリオンまたは粒子を含有することができる。一部の実施形態では、アフリベルセプトをコードする核酸配列を送達するために、異なるウイルスまたは送達系、例えばナノ粒子または脂質に基づく複合体を使用することができる。薬学的組成物を安定化するために、様々な賦形剤、例えばリン酸塩、PBSまたはTris緩衝液、グリコール、グリセロール、食塩水、界面活性物質(例えば、プルロニックまたはポリソルベート)、またはそれらの任意の組み合わせを使用することができる。さらに、アルコールなどの凍結保護物質は、凍結乾燥の凍結または乾燥条件の下で安定剤として使用することができる。一部の実施形態では、遺伝子療法は、懸濁物または冷蔵された懸濁物として提供される。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法を含む凍結乾燥された薬学的組成物の懸濁物または再構成された形態は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900または1000μLの容量を有する。一部の実施形態では、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法を含む薬学的組成物の懸濁物は、0.1〜0.5mLの間、0.1〜0.2mLの間、0.3〜0.5mLの間、0.5〜1.0mLの間、0.5〜0.7mLの間、0.6〜0.8mLの間、0.8〜1mLの間、0.9〜1.1mLの間、1.0〜1.2mLの間、または1.0〜1.5mLの間の容量を有する。他の実施形態では、容量は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4または1.5mL以下である。
一部の実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物は、硝子体内または網膜下注射による霊長類(例えば、非ヒト霊長類およびヒト被験体)への投与のために、設計、操作または適応される。一部の実施形態では、アフリベルセプトをコードする核酸配列を含むrAAVビリオンを含む薬学的組成物は、被験体の眼への硝子体内注射のために製剤化される。一部の実施形態では、薬学的組成物は、約2、2.5、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190もしくは200μL以下または2、2.5、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190もしくは200μL以下の容量の硝子体内注射を可能にする濃度に製剤化または再構成される。一部の実施形態では、薬学的組成物の単位用量は、約2、2.5、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190もしくは200μL以下または2、2.5、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190もしくは200μL以下の容量を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示される処置方法は、rAAV(例えば、AAV2.7m8)およびアフリベルセプトをコードする核酸配列を含む溶液の、約2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150μLの容量の硝子体内注射を含む。
一部の場合には、本明細書に記載されるアフリベルセプト導入遺伝子の核酸配列を含むAAV2.7m8ビリオンは、遺伝子療法薬学的組成物の構成成分であってよい。一部の実施形態では、フリーズドライまたは凍結乾燥された薬学的組成物またはその懸濁物を作製するために、本明細書に記載される7m8バリアントカプシドタンパク質を含む任意の血清型のrAAVビリオンを使用することができる。一部の実施形態では、遺伝子療法は、冷蔵された懸濁物として製剤化される。一部の実施形態では、rAAVビリオンは、rAAV2である。一部の実施形態では、凍結乾燥された薬学的組成物または薬学的組成物の懸濁物は、7m8バリアントカプシドタンパク質およびアフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントをコードするDNA配列を有するrAAV2を含む。一部の実施形態では、懸濁物は冷蔵される。
一部の実施形態では、本明細書に開示されている薬学的組成物は、ヒト患者または非ヒト霊長類における治療剤としてのアフリベルセプトの遺伝子療法または硝子体内送達に適応される。一部の実施形態では、薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜1×1013の間のウイルスゲノム(vg)を含む。一部の実施形態では、単位用量は、約2.1×1011、約2.1×1012または約2.1×1013のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜3×1012のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×109〜3×1013のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜1×1011のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×108〜3×1014のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、少なくとも1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017または1×1018のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜5×1013のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、多くても約1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018のベクターゲノムである。
一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、pfu(プラーク形成単位)として測定することができる。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量のpfuは、約1×108〜約1×1012pfuであり得る。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量のpfuは、少なくとも約1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011または1×1012pfuであり得る。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量のpfuは、多くても約1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011または1×1012pfuであり得る。
一部の事例では、本開示のウイルスベクターは、ベクターゲノム(vg)として測定することができる。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜1×1013のベクターゲノムであり得る。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×109〜1×1014のベクターゲノムであり得る。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜1×1011のベクターゲノムであり得る。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×108〜1×1015のベクターゲノムであり得る。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、少なくとも1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×108〜1×1015のベクターゲノムである。一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、多くても約1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018のベクターゲノムである。一部の実施形態では、単位用量は、1010〜1011の間、1011〜1012の間、1010〜1012の間、1012〜1013の間、1011〜1013の間、1012〜1013の間、1012〜1014の間、1011〜1014の間、1011〜1015の間、1012〜1015の間、1013〜1014の間、1014〜1015の間、1015〜1016の間、1016〜1017の間、1017〜1018の間、1018〜1019の間または1019〜1020の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜2×1010の間、2×1010〜3×1010の間、3×1010〜4×1010の間、4×1010〜5×1010の間、5×1010〜6×1010の間、6×1010〜7×1010の間、7×1010〜8×1010の間、8×1010〜9×1010の間、9×1010〜10×1010の間、1×1011〜2×1011の間、2×1011〜3×1011の間、2×1011〜2.5×1011の間、2.5×1011〜3×1011の間、3×1011〜4×1011の間、4×1011〜5×1011の間、5×1011〜6×1011の間、6×1011〜7×1011の間、7×1011〜8×1011の間、8×1011〜9×1011の間、9×1011〜10×1011の間、1×1012〜2×1012の間、2×1012〜3×1012の間、2.5×1012〜3×1012の間、3×1012〜4×1012の間、4×1012〜5×1012の間、5×1012〜6×1012の間、6×1012〜7×1012の間、7×1012〜8×1012の間、8×1012〜9×1012の間、9×1012〜10×1012の間、1×1013〜2×1013の間、2×1013〜3×1013の間、3×1013〜4×1013の間、4×1013〜5×1013の間、5×1013〜6×1013の間、6×1013〜7×1013の間、7×1013〜8×1013の間、8×1013〜9×1013の間または9×1013〜10×1013の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、この開示のrAAVの単位用量は、2.1×1011〜2.1×1012の間のベクターゲノムである。一部の実施形態では、この開示のrAAVの単位用量は、1010〜1013の間、1010〜1011の間、1011〜1012の間、1012〜1013の間または1013〜1014の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、本開示のrAAVの単位用量は、1×1010〜2×1010の間、2×1010〜4×1010の間、3×1010〜5×1010の間、4×1010〜6×1010の間、5×1010〜7×1010の間、6×1010〜8×1010の間、7×1010〜9×1010の間、8×1010〜1011の間、1×1011〜2×1011の間、2×1011〜4×1011の間、3×1011〜5×1011の間、4×1011〜6×1011の間、5×1011〜7×1011の間、6×1011〜8×1011の間、7×1011〜9×1011の間、8×1011〜10×1011の間、1×1012〜3×1012の間、2×1012〜4×1012の間、3×1012〜5×1012の間、4×1012〜6×1012の間、5×1012〜7×1012の間、6×1012〜8×1012の間、7×1012〜9×1012の間、8×1012〜10×1012の間、1×1013〜5×1013の間、5×1013〜10×1013の間、1012〜5×1012の間、5×1012〜1×1013の間、7×1012〜1×1013の間、8×1012〜2×1013の間、9×1012〜2×1013の間、9×1012〜2×1013の間、9×1012〜4×1013の間、1×1013〜3×1013の間、1×1013〜2×1013の間、2×1013〜3×1013の間、3×1013〜4×1013の間、4×1013〜5×1013の間、5×1013〜6×1013の間、6×1013〜7×1013の間、7×1013〜8×1013の間、8×1013〜9×1013の間または8×1013〜1×1014の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、より高い濃度で発生する可能性のある凝集を防止するために、より低い濃度(例えば、ベクターゲノム)が単位用量のために使用される。一部の実施形態では、遺伝子療法の効能を増加させるために、または遺伝子療法の1回の注射もしくは1度限りの投与でのアフリベルセプト導入遺伝子の送達を最大にするために、より高い濃度、例えばより高いベクターゲノムが単位用量のために選択される。一部の実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物のより高い濃度は、より小さい注射容量を可能にし、それは、硝子体内注射と関連した有害作用、例えば、高い眼内圧、炎症、刺激または疼痛を低減することができる。
一部の事例では、本開示の薬学的組成物の単位用量は、感染多重度(MOI)を使用して測定することができる。一部の事例では、MOIは、核酸(nucleic)が送達され得る細胞に対するベクターまたはウイルスゲノムの比または倍数を指すことができる。一部の事例では、MOIは、1×106であり得る。一部の事例では、MOIは、約1×105〜約1×107の間であり得る。一部の事例では、MOIは、1×104〜1×108であり得る。一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、少なくとも約1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018MOIであり得る。一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、約1×108〜約1×1015MOIであり得る。一部の事例では、本開示の組換えウイルスは、多くても約1×101、1×102、1×103、1×104、1×105、1×106、1×107、1×108、1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013、1×1014、1×1015、1×1016、1×1017および1×1018MOIであり得る。一部の実施形態では、MOIは、1×1010〜2×1010の間、2×1010〜4×1010の間、3×1010〜5×1010の間、4×1010〜6×1010の間、5×1010〜7×1010の間、6×1010〜8×1010の間、7×1010〜9×1010の間、8×1010〜1011の間、1×1011〜2×1011の間、2×1011〜4×1011の間、3×1011〜5×1011の間、4×1011〜6×1011の間、5×1011〜7×1011の間、6×1011〜8×1011の間、7×1011〜9×1011の間、8×1011〜10×1011の間、1×1012〜3×1012の間、2×1012〜4×1012の間、3×1012〜5×1012の間、4×1012〜6×1012の間、5×1012〜7×1012の間、6×1012〜8×1012の間、7×1012〜9×1012の間、8×1012〜10×1012の間、1×1013〜5×1013の間、5×1013〜10×1013の間、1012〜5×1012の間、5×1012〜1×1013の間、7×1012〜1×1013の間、8×1012〜2×1013の間、9×1012〜2×1013の間、9×1012〜2×1013の間、9×1012〜4×1013の間、1×1013〜3×1013の間、1×1013〜2×1013の間、2×1013〜3×1013の間、3×1013〜4×1013の間、4×1013〜5×1013の間、5×1013〜6×1013の間、6×1013〜7×1013の間、7×1013〜8×1013の間、8×1013〜9×1013の間または8×1013〜1×1014の間である。
眼での使用に適した薬学的組成物は、無菌注射用溶液、懸濁物または分散物の即時調製のための無菌水性溶液または分散物および無菌粉末を含む。硝子体内投与のため、適した担体は、生理食塩水、静菌水、リン酸緩衝食塩水(PBS)および/または等張剤(isotonic agent)、例えば、グリセロールを含む。全事例では、薬学的組成物は、無菌でなければならず、容易にシリンジ使用可能(syringability)または注射可能(injectability)である程度まで流動性であるべきである。薬学的組成物は、製造および貯蔵条件下で安定でなければならず、細菌および真菌等の微生物の汚染作用に対して保存されなければならない。一部の実施形態では、薬学的組成物は、塩またはグリセロール等、等張剤を含むことができる。一部の実施形態では、界面活性物質または安定剤を薬学的組成物に添加して、凝集を防止する。
一部の場合には、賦形剤は担体であってよい。担体は、例えば水、食塩水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの任意の組み合わせを含有する溶媒または分散媒であってよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散物の場合は要求される粒子サイズの維持によって、ならびに、ポリソルベート(例えば、Tween(商標)、ポリソルベート20、ポリソルベート80)、ドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)、ラウリルジメチルアミンオキシド、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ポリエトキシ化アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン、オクトキシノール(Triton X100(商標))、N,N−ジメチルドデシルアミン−N−オキシド、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(HTAB)、ポリオキシル10ラウリルエーテル、Brij 721(商標)、胆汁酸塩(デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム)、プルロニック酸(F−68、F−127)、ポリオキシルヒマシ油(Cremophor(商標))、ノニルフェノールエトキシレート(Tergitol(商標))、シクロデキストリンおよび塩化エチルベンゼトニウム(Hyamine(商標))などの界面活性物質の使用によって維持することができる。微生物の作用の防止は、様々な抗細菌および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、クレゾール、チメロサールなどによって達成することができる。多くの場合には、等張剤(isotonic agent)、例えば糖、多価アルコール、例えばマンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウムを組成物中に含めることが好ましい。吸収を遅らせる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物中に含めることによって、内部組成物の長期吸収をもたらすことができる。一部の実施形態では、薬学的担体には、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ポリソルベートおよびスクロースが含まれる。一部の実施形態では、薬学的組成物は、界面活性物質、例えば、ポリソルベート、ポロキサマーまたはプルロニックなどの非イオン性界面活性物質を含む。一部の実施形態では、非イオン性界面活性物質の添加は、薬学的組成物における凝集を低減する。
一部の実施形態では、本開示のために有用な薬学的組成物は、本開示の適用を促進するために、キットにパッケージすることができる。一部の態様では、本方法は、本開示の組換え核酸(例えば、アフリベルセプトの核酸配列を含むrAAVまたはrAAV2.7m8)を含むキットを提供する。一部の態様では、本方法は、本開示の組換えウイルスの凍結乾燥された形態、および患者への投与の前にウイルスを再構成するための溶液を含むキットを提供する。一部の実施形態では、キットは、本明細書で提供される組換えウイルス、および組換えウイルスの治療有効量で被験体の眼または網膜細胞に投与するための指示を含む。一部の態様では、キットは、組換えウイルスを投与するための薬学的に許容される塩または溶液を含む。任意選択で、キットは、ラベルまたは別個の挿入物の形態の、適した操作上のパラメータのための指示をさらに含むことができる。例えば、キットは、組換えウイルスの単位用量を調製するための、および/または凍結乾燥された組成物を再構成するための情報を医師または研究室の技術者に知らせる標準的な指示を有することができる。一部の実施形態では、任意選択で、キットは投与のためのデバイス、例えばシリンジ、フィルター針、延長チューブ、カニューレまたは網膜下注射器をさらに含む。
一部の実施形態では、薬学的組成物は、懸濁物または冷蔵された懸濁物として提供される。一部の実施形態では、懸濁物または冷蔵された懸濁物はキットで提供され、それは、希釈のためのシリンジまたは緩衝液を含むことができる。一部の実施形態では、懸濁物または冷蔵された懸濁物は、予め充填されたシリンジとして提供される。
一部の実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物での使用のための組換えウイルス(例えば、rAAV)の生化学的精製において、任意の適する方法を使用することができる。組換えAAVウイルスは、細胞から、または細胞を含む培養培地から直接的に回収することができる。ウイルスは、凍結乾燥の前にまたは懸濁物として製剤化する前に、様々な生化学的手段、例えば、ゲル濾過、濾過、クロマトグラフィー、親和性精製、勾配超遠心分離またはサイズ排除方法を使用して精製することができる。
適応症
一部の場合には、本明細書に記載されるような7m8バリアント(例えば、rAAV2.7m8)を含む任意の血清型のrAAVビリオンまたはその薬学的組成物は、眼の新血管形成と関連するまたはCNVと関連する眼の状態または疾患を少なくとも部分的に好転させることができる。一部の実施形態では、ヒト被験体の眼に、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントを送達するために、カプシドバリアントタンパク質を含むrAAVビリオンが使用される。
アフリベルセプト融合タンパク質に承認された適応症には、新生血管(滲出型)加齢性黄斑変性(AMD)、網膜静脈閉塞(RVO)後の黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫(DME)およびDME患者における糖尿病性網膜症(DR)が含まれる。一部の場合には、本明細書に開示される方法および薬学的組成物は、アフリベルセプトが承認されているまたは適応となる眼の状態または疾患を予防または処置するために使用することができる。一部の実施形態では、遺伝子療法(例えば、AAV2.7m8に基づく遺伝子療法)は、CNV、滲出型AMD、乾性AMD、DME、RVO、RVO後の黄斑浮腫、およびDME患者における糖尿病性網膜症を含むがこれらに限定されない、アフリベルセプトに応答性の眼の状態または疾患を処置または予防するために使用される。一部の実施形態では、rAAV遺伝子療法は、新血管形成またはCNVによって特徴付けられる任意の眼の状態または障害を処置または予防するために使用される。別の態様では、本開示は、AMD、DME、RVO、血管新生関連の疾患、がん、自己免疫性疾患、感染性疾患生物体などの疾患の処置のための、本明細書で提供される薬学的組成物を提供する。
一部の実施形態では、眼状態は、糖尿病性黄斑浮腫であり得る。糖尿病性黄斑浮腫(DME)は、黄斑内の血管からの流体の漏出による、真性糖尿病における網膜の腫脹である。黄斑は、網膜の中心部分であり、これは、色を検出する特殊化された神経終末である錐体が豊富な小区域であり、昼間視力は錐体に依存する。黄斑浮腫が発達するにつれて、中心視野の中央またはすぐ横でぼやけが起こる。糖尿病性黄斑浮腫による失明は、数カ月間の期間にわたり進行し、明瞭に焦点を合わせることを不可能にし得る。DMEの一般的症状は、霧視、飛蚊症、複視であり、処置せずにおくと最終的に盲目となる。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法および薬学的組成物は、DMEの処置に使用される。
一部の実施形態では、眼状態は、網膜静脈閉塞であり得る。網膜静脈閉塞は、網膜から血液を運び出す小さい静脈の遮断である。網膜は、光の像を神経シグナルに変換し、これを脳に送る、眼の内側の背部にある組織の層である。網膜静脈閉塞は、ほとんどの場合、動脈の硬化(アテローム性動脈硬化)および血餅の形成に起因する。網膜におけるより小さい静脈(分枝状静脈またはBRVO)の遮断は、多くの場合、アテローム性動脈硬化によって肥厚または硬化した網膜動脈が交差し、網膜静脈に圧力をかける場所で起こる。網膜静脈閉塞の症状は、片眼の全体または一部における突発性のぼやけまたは視力喪失を含むことができる。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法および薬学的組成物は、網膜静脈閉塞の処置に使用される。
一部の実施形態では、眼状態は、滲出型AMDとしても公知の、脈絡膜新血管形成(CNV)であり得る。脈絡膜新血管形成は、ブルッフ膜における破損を通した、網膜色素上皮下(sub−RPE)または網膜下腔への、脈絡膜に起源をもつ新たな血管の成長を伴う場合があり、これは、失明の主原因となり得る。CNVは、数週間以内に認められる、中心視の突発性の増悪を生じることができる。他の症状は、色覚障害および変形視症(直線が波形に見える歪み)を含み得る。新たな血管の出血は、CNVの症状の発病を加速することができる。CNVは、眼の奥の圧迫感を含むこともできる。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法および薬学的組成物は、新血管形成に関連するCNVまたは眼状態の処置に使用される。
進行型の「滲出型」形態(新生血管または滲出性)のAMDは、より一般的でないが、患者における中心視の急速で多くの場合実質的な喪失を高頻度で引き起こすことがある。滲出型形態のAMDにおいて、脈絡膜新血管形成は、網膜色素上皮の下およびそれを通って成長し得る血管のネットワークを形成および発達させる。これは、網膜下腔への血漿の漏出および/または出血を伴うため、黄斑において起こる場合、中心視の重篤な突発性の喪失が存在し得る。用語「AMD」は、他に明記されていなければ、乾性AMDまたは滲出型AMDのいずれかであり得る。本開示は、AMD、滲出型AMDおよび/または乾性AMDの処置または予防を考慮する。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法および薬学的組成物は、AMDの処置に使用される。
一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および薬学的組成物は、in vivoでアフリベルセプトに応答性である眼疾患または状態を予防または処置するために使用される。
一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および薬学的組成物、すなわち、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントを含むAAV遺伝子療法は、CNV形成の後のグレードIV病変のパーセンテージをカラー眼底写真撮影によって測定したとき、ビヒクルまたは緩衝液対照と比較して、少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも8%、少なくとも9%、少なくとも10%、少なくとも11%、少なくとも12%、少なくとも13%、少なくとも14%、少なくとも15%、少なくとも16%、少なくとも17%、少なくとも18%、少なくとも19%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも100%の新血管形成またはCNVの低減をもたらす。
一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および薬学的組成物、すなわち、アフリベルセプト、その機能的断片またはバリアントを含むAAV遺伝子療法は、CNV形成の後のグレードIV病変のパーセンテージをカラー眼底写真撮影によって測定したとき、アフリベルセプトまたは遺伝子療法に基づかないアフリベルセプトに同等である、新血管形成またはCNVの低減をもたらす。一部の実施形態では、CNVの低減または治療効果は、遺伝子療法に基づかないアフリベルセプトまたはアフリベルセプトのタンパク質溶液による投与と比較して、アフリベルセプトを含む遺伝子療法の投与で、より長く持続する。一部の実施形態では、アフリベルセプト遺伝子療法の治療効果は、単一の硝子体内注射から少なくとも1年間、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間、またはそれよりも長い年数の間持続する。一部の実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物は、内因性VEGFおよび/またはPIGFを阻害または隔離する。
使用方法
一部の実施形態では、本開示は、病理学的血管新生関連眼疾患を処置するための方法であって、斯かる処置を必要とするヒト被験体に薬学的に有効な量の本明細書に提供される薬学的組成物を投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、疾患は、加齢性黄斑変性(AMD)、滲出型AMD、乾性AMD、網膜新血管形成、脈絡膜新血管形成糖尿病性網膜症、増殖性糖尿病性網膜症、網膜静脈閉塞、網膜中心静脈閉塞、網膜静脈分枝閉塞、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性網膜虚血、虚血性網膜症および糖尿病性網膜浮腫ならびにこれらのいずれかの組み合わせを含む眼性新生血管疾患の群から選択される。
一部の実施形態では、バリアントカプシドタンパク質を含むrAAV(例えば、rAAV.7m8)およびアフリベルセプトをコードする核酸配列を含む薬学的組成物は、乾性AMDおよび滲出型AMDを含むAMDを処置または予防するために使用される。一部の実施形態では、バリアントカプシドタンパク質を含むrAAV(例えば、rAAV.7m8)およびアフリベルセプトをコードする核酸配列を含む薬学的組成物は、CNVを処置もしくは予防する、またはグレードIVのCNV病変を低減するために使用される。一部の実施形態では、バリアントカプシドタンパク質を含むrAAV(例えば、rAAV.7m8)およびアフリベルセプトをコードする核酸配列を含む薬学的組成物は、AMD、滲出型AMD、乾性AMD、網膜新血管形成、脈絡膜新血管形成糖尿病性網膜症、増殖性糖尿病性網膜症、網膜静脈閉塞、網膜中心静脈閉塞、網膜静脈分岐閉塞、RVO、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性網膜虚血、虚血性網膜症および糖尿病性網膜浮腫、DME患者におけるDR、ならびにそれらの任意の組み合わせのいずれか1つを処置または予防するために使用される。
一部の実施形態では、AMD、DME、RVOまたはDRを処置する方法は、その患者にアフリベルセプトの核酸配列を含む遺伝子療法を投与する前に、EYLEA(登録商標)で患者を前処置するステップを含む。一部の実施形態では、患者は、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法の1度限りの用量を受ける前に、EYLEA(登録商標)で前処置される。一部の実施形態では、患者は、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法の1度限りの用量を受ける前に、アフリベルセプトに応答性である。一部の実施形態では、アフリベルセプトに応答性であるまたはアフリベルセプトで前処置された患者は、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法で処置され、その後、患者がEYLEA(登録商標)またはアフリベルセプト遺伝子療法のいずれも受けない、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間もしくはそれよりも長い年数、または1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間を超えるもしくはそれよりも長い年数が続く。一部の場合には、患者がアフリベルセプト遺伝子療法の硝子体内注射を受けた後、患者は、遺伝子療法処置から少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間またはそれよりも長い年数が経過するまで、EYLEA(登録商標)もしくは別の標準治療の注射、または別の承認された療法(例えば、ラニビズマブまたはベバシズマブ注射)を受けることを開始しない。一部の実施形態では、処置方法は、アフリベルセプト遺伝子療法を患者に投与する前に、アフリベルセプトへの応答性について患者を評価(assess)または評価(evaluate)する(例えば、イムノアッセイまたは血液検査によって)ステップを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法は、1度限りの投与である。一部の実施形態では、患者が本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法の単位用量を受けた後、患者はいかなる他のアフリベルセプトに基づく療法も使用する必要はない。
一部の場合には、EYLEA(登録商標)または別の承認された療法の反復硝子体内注射に関連した有害作用、例えば炎症、高い眼内圧または細菌感染、を経験する患者は、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法による処置の候補であり得る。一部の場合には、遺伝子療法は、患者の人生で1回の注射だけを必要とする、または少なくとも2、5、10、20、30、40、50年間もしくはそれよりも長い年数において1回以下しか与えられないので、そのようなリスクは遺伝子療法においてはより低い。一部の場合には、遺伝子療法の治療効果はより長く持続することができ、1度限りの遺伝子療法注射の費用はタンパク質の複数の反復注射の合わせた費用より低くなり得るので、本明細書に開示されるアフリベルセプト遺伝子療法による処置は、タンパク質に基づく注射より対費用効果が高くなり得る。
また、服薬非遵守(例えば、患者が、1回または複数の予定された注射を忘れるまたは見逃す場合)は、視力喪失および眼疾患または状態の増悪をもたらし得るため、反復した注射を要求しないことにより、遺伝子療法は、反復した注射を要求する治療法に伴う患者服薬遵守およびアドヒアランスの課題に取り組む。投与のために診療所への反復したまたは高頻度の来診を要求する処置レジメンに対する服薬非遵守およびノンアドヒアランスの比率は、AMDによって最も影響を受ける高齢患者の間でより高い。したがって、例えば、一度限りの硝子体内注射としての遺伝子療法による患者の眼へのアフリベルセプトの送達は、患者により便利な処置選択肢をもたらし、服薬非遵守およびノンアドヒアランスの問題に取り組むことにより患者転帰を改善することができる。
一部の実施形態では、使用方法は、現在の標準治療とみなされる薬物、例えば、アフリベルセプトタンパク質注射、ラニビズマブ注射またはベバシズマブ注射でヒト患者または被験体を前処置するステップと、アフリベルセプトへの患者の応答性を決定するステップと、アフリベルセプトに応答性である患者に本明細書に記載されるアフリベルセプト遺伝子療法を投与するステップとを含む。アフリベルセプトへの患者の応答性を決定するステップは、血液検査、イムノアッセイ、ex vivo実験、または患者へのアフリベルセプトタンパク質注射の投与およびアフリベルセプトへの応答性について患者をアッセイすることを含むことができるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本明細書に記載されるアフリベルセプト遺伝子療法の使用方法は、本明細書に記載される薬学的組成物(すなわち、アフリベルセプト核酸配列を含むrAAV2.7m8)の凍結乾燥された形態を薬物のラベルに従って再構成するステップと、前記再構成されたアフリベルセプト遺伝子療法を被験体またはヒト患者に投与するステップとを含む。一部の実施形態では、アフリベルセプト遺伝子療法は、懸濁物として提供される。一部の実施形態では、懸濁物は、投与の前に撹拌される。一部の実施形態では、懸濁物は、冷蔵される。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、投与の前に室温に温められる。一部の実施形態では、そのようなヒト患者は、アフリベルセプト注射または別のタンパク質薬物注射、例えば、ラニビズマブ注射またはベバシズマブ注射で前処置された。一部の実施形態では、そのような患者は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10年間もしくはそれよりも長い年数の間に、rAAV2.7m8−アフリベルセプト遺伝子療法の1回以下の注射もしくは投与を受ける;または、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間を超えるもしくはそれよりも長い年数において、rAAV2.7m8−アフリベルセプト遺伝子療法の1回以下の注射もしくは投与を受ける。
一部の実施形態では、眼の状態または疾患を予防または処置する方法であって、それを必要とする個体、例えばアフリベルセプトに応答性である眼の状態または疾患を有する個体に、本明細書に記載されるアフリベルセプトをコードする核酸配列を含むrAAVビリオンまたはその薬学的組成物の有効量を投与するステップを含む方法も本明細書に開示される。一部の実施形態では、rAAV2.7m8−アフリベルセプトビリオンは、眼内注射を通して、硝子体内注射によって、網膜下注射によって、または任意の他の便利な投与様式もしくは経路によって、個体の眼に投与することができる。他の便利な投与様式または経路は、例えば、静脈内、局所、点眼剤などを含むことができる。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および薬学的組成物は、硝子体内注射による投与を含む。
一部の実施形態では、本明細書に記載される遺伝子療法または薬学的組成物は、冷蔵された懸濁物として提供される。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、薬学的に許容される賦形剤、例えば、界面活性物質、グリセロール、非イオン性界面活性物質、緩衝液、グリコール、塩およびそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、溶液のpHを調整するために、塩酸および水酸化ナトリウムが使用される。一部の実施形態では、懸濁物は、中性pH、または6.5〜7.5の間のpHである。一部の実施形態では、懸濁物のpHは、わずかに塩基性である(例えば、約7.5、8、8.2、8.4、8.5または9のpH)。一部の実施形態では、懸濁物または溶液のpHは、わずかに酸性である(例えば、約6.5、6.3、6.1、6、5.5または5のpH)。一部の実施形態では、懸濁物は、溶液である。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、ミセルを含む。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、投与の前に撹拌される。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、35F〜46F(2C〜8C)の間の温度で保存される。一部の実施形態では、冷蔵された懸濁物は、患者への投与の前に室温に温められる。
本明細書に記載される「治療有効量」は、臨床治験を通して決定することができる比較的広い範囲であってよい。眼への直接的注射または硝子体内注射のために、治療有効用量は、7m8−アフリベルセプトの1011〜1012または1012〜1013程度のベクターゲノムであってよい。一部の実施形態では、7m8−アフリベルセプトの単位用量または治療有効量は、1010〜1011の間、1011〜1012の間、1010〜1012の間、1012〜1013の間、1011〜1013の間、1012〜1013の間、1012〜1014の間、1011〜1014の間、1011〜1015の間、1012〜1015の間、1013〜1014の間、1014〜1015の間、1015〜1016の間、1016〜1017の間、1017〜1018の間、1018〜1019の間、または1019〜1020の間のベクターゲノムである。一部の実施形態では、本開示の7m8−アフリベルセプトを含む薬学的組成物の単位用量は、1×1010〜2×1010の間、2×1010〜3×1010の間、3×1010〜4×1010の間、4×1010〜5×1010の間、5×1010〜6×1010の間、6×1010〜7×1010の間、7×1010〜8×1010の間、8×1010〜9×1010の間、9×1010〜10×1010の間、1×1011〜2×1011の間、2×1011〜3×1011の間、2×1011〜2.5×1011の間、2.5×1011〜3×1011の間、3×1011〜4×1011の間、4×1011〜5×1011の間、5×1011〜6×1011の間、6×1011〜7×1011の間、7×1011〜8×1011の間、8×1011〜9×1011の間、9×1011〜10×1011の間、1×1012〜2×1012の間、2×1012〜3×1012の間、2.5×1012〜3×1012の間、3×1012〜4×1012の間、4×1012〜5×1012の間、5×1012〜6×1012の間、6×1012〜7×1012の間、7×1012〜8×1012の間、8×1012〜9×1012の間、9×1012〜10×1012の間、1×1013〜2×1013の間、2×1013〜3×1013の間、3×1013〜4×1013の間、4×1013〜5×1013の間、5×1013〜6×1013の間、6×1013〜7×1013の間、7×1013〜8×1013の間、8×1013〜9×1013の間、または9×1013〜10×1013の間のベクターゲノムである。一部の実施形態では、本開示の7m8−アフリベルセプトの単位用量は、2.1×1011の間または2.1×1012の間のベクターゲノムである。一部の実施形態では、本開示のrAAVの単位用量は、1010〜1013の間、1010〜1011の間、1011〜1012の間、1012〜1013の間、または1013〜1014の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、本開示の7m8−アフリベルセプトの単位用量は、1×1010〜2×1010の間、2×1010〜4×1010の間、3×1010〜5×1010の間、4×1010〜6×1010の間、5×1010〜7×1010の間、6×1010〜8×1010の間、7×1010〜9×1010の間、8×1010〜1011の間、1×1011〜2×1011の間、2×1011〜4×1011の間、3×1011〜5×1011の間、4×1011〜6×1011の間、5×1011〜7×1011の間、6×1011〜8×1011の間、7×1011〜9×1011の間、8×1011〜10×1011の間、1×1012〜3×1012の間、2×1012〜4×1012の間、3×1012〜5×1012の間、4×1012〜6×1012の間、5×1012〜7×1012の間、6×1012〜8×1012の間、7×1012〜9×1012の間、8×1012〜10×1012の間、1×1013〜5×1013の間、5×1013〜10×1013の間、1012〜5×1012の間、5×1012〜1×1013の間、7×1012〜1×1013の間、8×1012〜2×1013の間、9×1012〜2×1013の間、9×1012〜2×1013の間、9×1012〜4×1013の間、1×1013〜3×1013の間、1×1013〜2×1013の間、2×1013〜3×1013の間、3×1013〜4×1013の間、4×1013〜5×1013の間、5×1013〜6×1013の間、6×1013〜7×1013の間、7×1013〜8×1013の間、8×1013〜9×1013の間、または8×1013〜1×1014の間のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されている薬学的組成物の治療有効量は、2E12〜6E12の間のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、約1E12、1.5E12、2E12、2.5E12、3E12、3.5E12、4E12、4.5E12、5E12、5.5E12、6E12、6.5E12、7E12、7.5E12、8E12、8.5E12、9E12または9.5E12のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、1E12〜1.5E12の間、1.5E12〜2E12の間、2E12〜2.5E12の間、2.5E12〜3.0E12の間、3.0E12〜3.5E12の間、3.5E12〜4.0E12の間、4.0E12〜4.5E12の間、4.5E12〜5.0E12の間、5.0E12〜5.5E12の間、5.5E12〜6.0E12の間、6.0E12〜6.5E12の間、6.5E12〜7.0E12の間、7.0E12〜7.5E12の間、7.5E12〜8.0E12の間、8.0E12〜8.5E12の間、8.5E12〜9.0E12の間、9.0E12〜9.5E12の間または9.5E12〜10E12の間のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、少なくとも1E12、1.5E12、2E12、2.5E12、3E12、3.5E12、4E12、4.5E12、5E12、5.5E12、6E12、6.5E12、7E12、7.5E12、8E12、8.5E12、9E12または9.5E12のベクターゲノムを含む。一部の実施形態では、単位用量は、1E12、1.5E12、2E12、2.5E12、3E12、3.5E12、4E12、4.5E12、5E12、5.5E12、6E12、6.5E12、7E12、7.5E12、8E12、8.5E12、9E12、9.5E12または10E12以下のベクターゲノムを含む。
一部の実施形態では、2〜5年間または5〜10年間の期間以内にヒト患者または被験体に注射される7m8−アフリベルセプトの総量は、1010〜1013、1010〜1011、1011〜1012、1012〜1013もしくは1013〜1014以下のベクターゲノム、または1×1010〜2×1010、2×1010〜4×1010、3×1010〜5×1010、4×1010〜6×1010、5×1010〜7×1010、6×1010〜8×1010、7×1010〜9×1010、8×1010〜1011、1×1011〜2×1011、2×1011〜4×1011、3×1011〜5×1011、4×1011〜6×1011、5×1011〜7×1011、6×1011〜8×1011、7×1011〜9×1011、8×1011〜10×1011、1×1012〜3×1012、2×1012〜4×1012、3×1012〜5×1012、4×1012〜6×1012、5×1012〜7×1012、6×1012〜8×1012、7×1012〜9×1012、8×1012〜10×1012、1×1013〜5×1013、5×1013〜10×1013、1012〜5×1012、5×1012〜1×1013、7×1012〜1×1013、8×1012〜2×1013、9×1012〜2×1013、9×1012〜2×1013、9×1012〜4×1013、1×1013〜3×1013、1×1013〜2×1013、2×1013〜3×1013、3×1013〜4×1013、4×1013〜5×1013、5×1013〜6×1013、6×1013〜7×1013、7×1013〜8×1013、8×1013〜9×1013もしくは8×1013〜1×1014以下のベクターゲノムである。
一部の実施形態では、rAAV.7m8−アフリベルセプトビリオンまたはその薬学的組成物は、単一の用量または1度限りの用量として投与することができる。一部の実施形態では、様々な間隔の持続期間にわたって所望の遺伝子発現レベルを達成するために、1回より多い、例えば、少なくとも2年間、または少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10年間もしくはそれよりも長い年数に1回以下の投与を用いることができる。一部の実施形態では、7m8−アフリベルセプトの硝子体内注射は、患者が少なくとも1年間、1.5年間または少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30年間もしくはそれよりも長い年数の間、アフリベルセプトタンパク質注射を受ける必要をなくす。
(実施例1:サルにおけるrAAV2.7m8−アフリベルセプトの効能評価)
遺伝子療法による標的細胞または組織への治療用導入遺伝子(または、ペイロード)の送達は、AAVカプシドタンパク質および霊長類またはヒト被験体における関連のまたは標的の細胞をAAVウイルスの標的とするそれらの役割に大きく依存すると仮定されている。硝子体内に注射したとき、7m8バリアントは、網膜細胞への増加した感染力または標的化を示すことも報告されている。したがって、硝子体内に注射したとき、網膜細胞を様々な治療用導入遺伝子の標的とすることにおいて、7m8バリアントが同様に働くと予想されるだろう。
目的:アフリカミドリザルにおけるレーザー光凝固によって誘導される脈絡膜新血管形成(CNV)の発達を阻害するための、2×1012vgの用量での各遺伝子療法の硝子体内(IVT)投与の後に、アフリベルセプトをコードする核酸配列を含むrAAV2.7m8の効能を、sVEGFR−1をコードする核酸配列を含むrAAV2.7m8の効能とともに評価すること。sVEGFR−1(sFLT−1とも呼ばれる)の核酸配列は、例えば、米国特許出願公開第2014/0371438号に記載の通りに公開されている。
図5は、アフリベルセプトの核酸配列を図示する。図6は、sFLT−1の核酸配列(配列番号3)を図示する。
サルにおけるCNV病変モデルは、滲出型AMDなどの新血管形成に関連した眼の疾患を処置するための療法の潜在的効能を評価するための標準の霊長類モデルとして一般的に容認され、広く使用されている。
眼圧測定、細隙灯生体顕微鏡検査法、眼底検査、カラー眼底写真撮影(CFP)、蛍光血管造影(FA)および光干渉断層撮影(OCT)によって眼および全般的な健康状態を評価するために、サルはベースラインスクリーニングを受けた。正常な所見を有するサルを研究に登録し、ベースライン体重および性別によって3つの処置群に無作為化した(表1)。ベースライン検査の後、アトロピン1%眼軟膏を塗布した。
本明細書で使用する場合、rAAV2.7m8−sVEGFR−1は、rAAV2のカプシドタンパク質VP1の587位および588位の間の7m8挿入およびsVEGFR−1をコードする核酸配列を含むrAAV2を含む。
処置スケジュールに従って研究の0日目に、群1〜3のサルは、硝子体内(IVT)AAV2.7m8−アフリベルセプト、ビヒクルまたはAAV2.7m8−sVEGFR−1 OUを受けた(表1)。IVT投薬の前に、局所的局部麻酔を投与し(0.5%プロパラカイン)、眼を5%Betadineで消毒し、無菌のノーマルセーラインですすぐことができる。硝子体中心を標的として、下の耳側四半部(temporal quadrant)の縁から2mm後方に置かれた31ゲージ0.5インチ針を使用して、IVT注射を投与した。
研究の56日目に、低減された注射容量(30μL)を除いて群1〜3のものと同一のIVT注射手順に従って、群4のサルはレーザー処置の直後にIVTアフリベルセプト(EYLEA(登録商標)、30μLの40mg/mL/眼)OUを受けた。アフリベルセプトのIVT投与は、CNVのための臨床標準治療であり、したがって、この研究において陽性対照として用いられる。用量は、ヒト(4mL)と比較してアフリカミドリザル(2.7mL)の比較的より小さい硝子体容量に適合するように調整した。
全てのIVT注射の後に、0.3%シプロフロキサシンまたは同等の抗生物質眼科用液剤、および1%硫酸アトロピン軟膏の局所投与を行った。
56日目に、レーザー熱傷により耳側血管アーケードの間でCNVを誘導した。Iridex Oculight TX 532nmレーザーを100msのレーザー持続期間、スポットサイズ50μm、出力750mWで用いて、眼科医が9つのレーザースポットを各眼に対称的に置いた。レーザースポットは、0.9×接触レーザーレンズを使用して適用した。レーザースポット配置の間の参照のためにレーザー処置の前(および、ブレブ配置の後)に得られたカラー眼底画像の上に、レーザースポットの標的位置を訓練された眼科医がマッピングした。レーザー病変を記録するために、レーザー処置の直後にカラー眼底写真撮影を実行した。レーザー直後に重度の網膜/網膜下出血を示すいかなるスポットも、分析から排除した。図1は、処置なしのレーザー照射によるCNV病変の誘導の後の、非ヒト霊長類の眼の例示的な眼底写真を図示する。
網膜の両側のカラー眼底画像は、Topcon TRC−50EX網膜カメラをCanon 6Dデジタル画像化ハードウェアおよびNew Vision Fundus Image Analysis Systemソフトウェアと一緒に使用して、窩を中心にした50度の視野で捕捉した。10%フルオレセインナトリウムの0.1mL/kgの静脈内投与で、FAを実行した。CNV病変の血管撮影図におけるフルオレセイン漏出は、画像強度の均一な調整の後に生成されるコンポジットを評価するマスキングされた眼科医によってI〜IVにグレード分けされた(表2)。病変のグレード分け評価は、2名の他の訓練された眼科医によって眼底の画像で確認された。ImageJソフトウェアを使用して、後期の未加工血管撮影図の画像蛍光デンシトメトリー分析を実行することもできる。
全般的な健康について、被験体を1日に2回評価した。1週間に1回、詳細な観察を実行した。ベースラインスクリーニング時および生存中の研究の間の2週ごとに体重を得た。
85日目に、または画像の検査を保留する場合は85日目より少し後に、眼底画像化の質を確認してから、全ての動物をペントバルビタールで安楽死させた。次いで動物をペントバルビタールで安楽死させ、眼球を摘出した。過剰な眼窩組織は切り取り、ODおよびOS眼球の両方を液体窒素で瞬間凍結させ、次いで、室温で凍結組織平面に沿って切開し、脈絡膜部分組織(choroidal sub-tissue)と一緒に硝子体および網膜を単離した。硝子体の収集の後、RPE/脈絡膜と一緒の神経網膜の5mmのパンチを黄斑ならびに上部、下部、耳側および鼻側の領域から採取した。各パンチからの、根底にあるRPE/脈絡膜組織を伴う網膜を、事前に風袋を計測したラベル付きの低温チューブに移し、秤量し、液体窒素で瞬間凍結させた。パンチ生検の収集の前後に、パンチが収集された領域を記録するために、平らにマウントした網膜の写真を配向の表示と一緒に撮影した。
統計的方法:異なる病変グレードの発生数を評価するために、フィッシャー直接検定を使用した。OCT CNV複合エリアおよび血管撮影図画像デンシトメトリーデータを分析するために、反復測定による二元ANOVAおよび続くチューキー−クレイマー検定またはコントラスト法(contrast procedure)を使用した。データが正規分布せず、不均一な分散を有した場合、ノンパラメトリック検定を適用した。0.05またはそれ未満のP値は、統計的に有意とみなした。
試験被験体(サル)の各群において注射の直後にレーザー照射によってCNV病変を誘導し、各病変をI〜IVのスケールでグレード分けするためにカラー眼底写真撮影を使用した。図2は、AAV2.7m8−アフリベルセプトまたはビヒクル対照による2.1×1012vgの用量での硝子体内処置の後、70日目にサルの病変を評価するために使用された例示的な眼底写真撮影を図示する。AAV2.7m8−アフリベルセプトで処置したサルは、IIおよびIIIにグレード分けされた病変を示したがグレードIVの病変は示さず、一方、ビヒクル対照で処置したサルは、より多くのIVにグレード分けされた病変を示した。複数のサルからの類似のデータをプールし、下にさらに記載される各試験群の定量分析のためにプロットした(図3および4)。
図3は、陽性対照としてEYLEA(登録商標)(または、遺伝子療法アプローチのないアフリベルセプト融合タンパク質)、または製剤緩衝液だけを含むビヒクル対照のいずれかを硝子体内注射した群4のサルの、14日目および28日目のグレードIV病変のパーセンテージのプロットを図示する。ヒト(4mL)と比較してアフリカミドリザル(2.7mL)の比較的より小さい硝子体容量に適合するように低減された注射容量(30μL)を除いて群1〜3で使用したのと同一のIVT注射手順に従って(表1)、レーザー照射の直後に30μLの40mg/mL/眼のEYLEA(登録商標)OUを投与した。EYLEA(登録商標)のIVT投与は、CNVのための臨床標準治療であり、したがって、この研究において陽性対照として用いられる。複数のサルからのデータを平均し、定量分析のためにプロットした。EYLEA(登録商標)の硝子体内注射で処置した動物は、注射後の14日目および28日目に収集した眼底画像によって測定したとき、硝子体内注射によるビヒクル単独の投与と比較してグレードIV病変の量の顕著な減少を示した。
図4は、rAAV2.7m8−アフリベルセプト(7m8バリアントカプシドタンパク質を有するrAAV2およびアフリベルセプト核酸配列を含む遺伝子療法);もしくはAAV2.7m8−sVEGFR−1(7m8バリアントカプシドタンパク質を有するrAAV2およびsVEGFR−1核酸配列を含む遺伝子療法)のいずれかの各々2.1×1012vgの用量で、または製剤緩衝液だけを含むビヒクル対照によって硝子体内注射したサル(表1の群1〜3)の14日目および28日目のグレードIV病変のパーセンテージのプロットを図示する。レーザー照射によってCNV病変を誘導し、各病変をI〜IVのスケールでグレード分けするためにカラー眼底写真撮影を使用した。次いでグレードIV病変のパーセンテージの測定値をプールし、プロットした。rAAV2.7m8−アフリベルセプトの硝子体内注射で処置したサルは、14日目および28日目に収集した眼底画像に関して、ビヒクル対照単独と比較してグレードIV病変の量の大幅な減少を示した。対照的に、および予想外にも、rAAV2.7m8−sVEGFR−1の硝子体内注射により処置したサルは、ビヒクル対照と比較してグレードIVのCNV病変の低減をほとんどまたは全く示さなかった。このデータは、多くの者が以前に考えていたものとは対照的に、カプシドのバリエーションおよび/または投与経路が全ての導入遺伝子について機能するとは限らないこと、ならびに、導入遺伝子の特性がAAV遺伝子療法の効能において重要な役割を果たし得ることを示唆する。サルにおけるそのようなin vivoデータは、rAAV2.7m8−アフリベルセプトによる霊長類の処置が、ビヒクル対照だけを受けたサルと比較してより少ないグレードIV病変につながったことも示し、rAAV2.7m8−アフリベルセプトがヒトのための現実的な遺伝子療法選択肢であり得ることを示唆した。
rAAV2.7m8−アフリベルセプトのこれらのin vivo研究は、7m8バリアントカプシドタンパク質を含むrAAV2が、アフリベルセプトをコードする核酸配列を硝子体内注射により被験体の網膜細胞に送達するための遺伝子療法として有効であり得ること、および、活性アフリベルセプトのin vivo発現をもたらし、そのため、EYLEA(登録商標)陽性対照の治療効果と類似したレベルでそれが治療効果、すなわちCNV病変の低減を発揮することを示した。