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JP6807322B2 - 複素環化合物の製造方法 - Google Patents

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JP6807322B2
JP6807322B2 JP2017545494A JP2017545494A JP6807322B2 JP 6807322 B2 JP6807322 B2 JP 6807322B2 JP 2017545494 A JP2017545494 A JP 2017545494A JP 2017545494 A JP2017545494 A JP 2017545494A JP 6807322 B2 JP6807322 B2 JP 6807322B2
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Description

本発明は、コレステロール24ヒドロキシラーゼ(本明細書中「CH24H」と略記する場合がある)阻害作用を有する複素環化合物の製造方法に関する。
(発明の背景)
特許文献1には、優れたCH24H阻害作用を有し、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、軽度認知障害、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、外傷性脳損傷、脳梗塞、緑内障、多発性硬化症など)、てんかん、統合失調症などの予防または治療剤として有用な複素環化合物が記載されている。
WO2013/054822
本発明の目的は、優れたCH24H阻害作用を有する複素環化合物の工業的生産に適した製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、工業的生産に適した製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 2−ハロゲノニコチン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩と4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩とを反応させることを特徴とする、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩の製造方法。
[2] 2−ハロゲノニコチン酸が2−クロロニコチン酸である、上記[1]記載の製造方法。
[3] 反応性誘導体が酸塩化物である、上記[1]〜[2]のいずれかに記載の製造方法。
[4] 4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩が4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
工程(1):2−ハロゲノニコチン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩と4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩とを反応させて、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を得る工程;および
工程(2):(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を、金属触媒および塩基の存在下、ピリジン−4−ボロン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩と反応させて、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を得る工程;
を包含する、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩の製造方法。
[6] 2−ハロゲノニコチン酸が2−クロロニコチン酸である、上記[5]記載の製造方法。
[7] 反応性誘導体が酸塩化物である、上記[5]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8] 4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩が4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩である、上記[5]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9] 金属触媒がビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)である、上記[5]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 塩基が炭酸ナトリウムである、上記[5]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法は工業的生産に適した製造方法であるため、非常に有用な方法である。
本発明の製造方法によれば、優れたCH24H阻害作用を有する複素環化合物:(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩、および該複素環化合物の製造中間体として有用な化合物:(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を、高純度および/または高収率で製造することができる。また、本発明の製造方法によれば、上記した化合物を簡便な操作で製造することができる。
参考例1で得られた粉砕品の粉末X線回折像である。 参考例3で得られた結晶の粉末X線回折像である。 参考例5で得られた結晶の粉末X線回折像である。 参考例1、3および5で得られた粉砕品および結晶の粉末X線回折像である。
(発明の詳細な説明)
以下に述べる各工程は、無溶媒、あるいは反応前に原料化合物を適当な溶媒に溶解又は懸濁して行うことができる。この場合、一種の溶媒を単独で用いてもよく、または二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよい。本発明の製造方法において用いられる溶媒の例として、具体的には、下記のものが挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノール等
エーテル類:ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等
芳香族炭化水素類:ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサン等
アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等
ニトリル類:アセトニトリル、プロピオニトリル等
スルホキシド類:ジメチルスルホキシド等
芳香族有機塩基類:ピリジン、ルチジン等
酸無水物類:無水酢酸等
有機酸類:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等
無機酸類:塩酸、硫酸等
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン等
本発明の製造方法において用いられる塩基又は脱酸剤の例として、具体的には、下記のものが挙げられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等
塩基性塩類:炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等
有機塩基類:トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、イミダゾール等
金属アルコキシド類:ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウム、水素化カリウム等
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等
有機リチウム試薬:メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等
本発明の製造方法において用いられる酸、又は酸触媒の例として、具体的には、下記のものが挙げられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸等
ルイス酸:三フッ化ホウ素エーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄等
(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩は、以下の工程(1)および(2)により製造することができる。
工程(1)
(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩は、2−ハロゲノニコチン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩と4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩とを反応させることにより製造することができる。
4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩における酸付加塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられ、中でも安息香酸、シュウ酸、マレイン酸との塩が好ましく、安息香酸との塩が特に好ましい。4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジンの酸付加塩、特に安息香酸との塩を用いることにより、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を高純度および/または高収率で製造することができる。
2−ハロゲノニコチン酸としては、例えば、2−クロロニコチン酸、2−ブロモニコチン酸、2−ヨードニコチン酸等が挙げられ、中でも2−クロロニコチン酸が好ましい。2−ハロゲノニコチン酸の反応性誘導体における反応酸誘導体としては、例えば、酸塩化物、酸臭化物等の酸ハロゲン化物;ピラゾール、イミダゾール、ベンゾトリアゾール等との酸アミド;酢酸、プロピオン酸、酪酸等との混合酸無水物;酸アジド;ジエトキシリン酸エステル、ジフェノキシリン酸エステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、シアノメチルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドとのエステル、N−ヒドロキシフタルイミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエステル、6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエステル、1−ヒドロキシ−1H−2−ピリドンとのエステル等の活性エステル;2−ピリジルチオエステル、2−ベンゾチアゾリルチオエステル等の活性チオエステル等が挙げられ、中でも、酸ハロゲン化物、特に酸塩化物が好ましい。2−ハロゲノニコチン酸および反応性誘導体は塩であってもよく、このような塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられ、中でも塩酸塩が好ましい。この場合は、無機塩基類、塩基性塩類、有機塩基類等と共に使用される。
2−ハロゲノニコチン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩としては、2−ハロゲノニコチン酸反応性誘導体が好ましく、中でも2−クロロニコチン酸酸ハロゲン化物が好ましく、特に2−クロロニコチン酸酸塩化物が好ましい。
2−ハロゲノニコチン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩は、4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩1モルに対し、通常約0.8〜5モル、好ましくは約1.05〜1.16モル用いる。
なお、2−ハロゲノニコチン酸またはその塩を使用する場合、適当な縮合剤の存在下で反応を行うことにより、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を製造することもできる。
縮合剤としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩等のN,N’−ジ置換カルボジイミド類;N,N’−カルボニルジイミダゾール等のアゾライド類;N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、アルコキシアセチレン等の脱水剤;2−クロロメチルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−メチルピリジニウムヨージド等の2−ハロゲノピリジニウム塩;ジエチルホスホリルシアニド等のホスホリルシアニド類;2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェイト(HATU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレイト(TATU)等が挙げられる。
本反応は、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性なガス気流中で反応を行うことが好ましい。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族有機塩基類等の溶媒、およびそれらの混合溶媒等が挙げられ、中でも芳香族炭化水素類、アミド類およびそれらの混合溶媒が好ましく、トルエンとDMFの混合溶媒が特に好ましい。
また、反応を促進させる目的で、例えば、無機塩基類、塩基性塩類、有機塩基類等の存在下に反応を行うことができる。また、反応により酸性物質が放出される場合は、それらを反応系内から除去する目的で、無機塩基類、塩基性塩類、有機塩基類等を用いることもできる。
特に4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩として4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩を用いる場合、反応により生じる安息香酸を除去する目的から、無機塩基類、中でも水酸化ナトリウムを用いることが好ましい。ここで水酸化ナトリウムは、4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩1モルに対し、通常約1〜10モル、好ましくは約2〜5モル用いられる。
反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常10分〜72時間である。反応温度は好ましくは0〜100℃である。
このようにして得られた(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩は反応液のままか粗生成物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製することができる。
2−ハロゲノニコチン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩、及び4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン酸付加塩は、市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、あるいは自体公知の方法で製造することもできる。
工程(2)
(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩は、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を、金属触媒および塩基の存在下、ピリジン−4−ボロン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩と反応させることによって製造することができる。
ピリジン−4−ボロン酸の反応性誘導体またはその塩としては、例えば、ピナコールエステル[即ち4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン]、トリメチレングリコールエステル[即ち4−(1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)ピリジン]、4−ピリジントリフルオロボレートまたはその塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩)(4−ピリジン)環状トリオールボレートまたはその塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩)が挙げられ、中でもピリジン−4−ボロン酸が好ましい。
ピリジン−4−ボロン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩は、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩1モルに対し、通常約0.8〜10モル、好ましくは約1.18〜1.31モル用いる。
金属触媒としては、例えば、パラジウム化合物〔例:酢酸パラジウム(II)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)と1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンの複合体等〕が挙げられ、中でもビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)が好ましい。金属触媒は、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩1モルに対し、通常約0.000001〜1.0モル、好ましくは約0.005〜0.030モル用いる。金属触媒はホスフィン配位子とともに用いることが好ましい。ホスフィン配位子としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン、トリ−tert−ブチルホスフィン等が挙げられ、また、トリ−tert−ブチルホスフィン テトラフルオロボラートのような塩を用いることもできる。ホスフィン配位子としては、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィンが好ましい。金属触媒とホスフィン配位子の組み合わせとしては、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)とトリス(4−メトキシフェニル)ホスフィンの組み合わせが好ましい。ホスフィン配位子は、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩1モルに対し、通常約0.001〜5モル、好ましくは約0.005〜0.030モル用いる。
塩基としては、例えば、無機塩基類、塩基性塩類等が挙げられ、中でも塩基性塩類が好ましく、炭酸ナトリウムが特に好ましい。また、所望によりシアン化銅(I)や臭化銅(I)などの添加剤を加えて反応を行うこともできる。塩基は、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩1モルに対し、通常約1〜20モル、好ましくは約2.8〜3.2モル用いる。添加剤は、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩1モルに対し、通常約0.000001〜5.0モル用いる。
本反応で酸素に不安定な金属触媒を用いる場合には、例えば、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性なガス気流中で反応を行うことが好ましい。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、エステル類、水等の溶媒、およびそれらの混合溶媒等が挙げられ、中でもアルコール類、水およびそれらの混合溶媒が好ましく、tert-ブタノールおよび水の混合溶媒が特に好ましい。
反応時間は用いる試薬や溶媒により異なるが通常1分〜200時間である。反応温度は好ましくは0〜150℃である。また、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。
ピリジン−4−ボロン酸もしくはその反応性誘導体またはその塩は、市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、あるいは自体公知の方法で製造することもできる。
このようにして得られる(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩は、反応混合物から自体公知の方法、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、分取用高速液体クロマトグラフィー(分取用HPLC)、中圧分取液体クロマトグラフィー(中圧分取LC)等の手段を用いることによって、単離、精製することができる。
例えば、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンは酢酸エチル/アセトン/n−ヘプタンまたはエタノール/n−ヘプタンより結晶化することができ、特にエタノール/n−ヘプタンからの結晶化が好ましい。
(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンおよび(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンは、塩を形成していてもよい。このような塩としては、反応が達成される限り特に限定されないが、例えば、無機酸との塩、有機酸との塩、酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。当該塩は、それ自体公知の手段に従い、無機酸、有機酸又は酸性アミノ酸を加えることによって製造することができる。
本発明は、更に以下の実施例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例および参考例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合は、アミノプロピルシラン結合シリカゲルを用いた。HPLC (高速液体クロマトグラフィー) において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒の比は、特に断らない限り容量比を示す。
以下の実施例および参考例においては下記の略号を使用する。
THF :テトラヒドロフラン
DMF :N,N−ジメチルホルムアミド
[M+H]+:分子イオンピーク
M :モル濃度
DSC:示差走査熱量測定
TGA:熱重量測定
1H NMR (プロトン核磁気共鳴スペクトル) はフーリエ変換型NMRで測定した。解析にはACD/Spectrusprocessor (商品名) などを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していない。
MS (マススペクトル) は、LC/MS (液体クロマトグラフ質量分析計) により測定した。イオン化法としては、ESI (ElectroSprayIonization、エレクトロスプレーイオン化) 法を用いた。データは実測値 (found) を記載した。通常、分子イオンピークが観測されるが、tert-ブトキシカルボニル基 (-Boc) を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、tert-ブトキシカルボニル基あるいはtert-ブチル基が脱離したピークが観測されることもある。また、水酸基 (-OH) を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、H2Oが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
実施例
(4-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)(2,4'-ビピリジン-3-イル)メタノン
A) (4-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)(2-クロロピリジン-3-イル)メタノン
2-クロロニコチン酸 (53.7 kg)、トルエン (252 kg)、およびDMF (0.55 kg) の混合物に塩化チオニル (47.9 kg) を加え、窒素雰囲気下90 ℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をTHF (216 kg) に溶解させ、2M 水酸化ナトリウム水溶液 (419 kg) および4-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジン 安息香酸塩 (97.0 kg) を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した後、10%炭酸カリウム水溶液(291 kg)を加え、酢酸エチル(524 kg)で抽出した。抽出液を減圧下濃縮し、エタノール(46 kg)、n−ヘプタン(365 kg)を加え標題化合物 (96.8kg) を結晶として得た。
MS (ESI+): [M+H]+331.1.
B) (4-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)(2,4'-ビピリジン-3-イル)メタノン
(4-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)(2-クロロピリジン-3-イル)メタノン(60.0 kg)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II) (0.28 kg)、トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィン (0.32 kg)、ピリジン-4-ボロン酸 (27.9 kg)、炭酸ナトリウム(57.6 kg)、tert-ブタノール (482 kg)、および水(300 kg) の混合物を、窒素雰囲気下85 ℃で終夜撹拌した。反応混合物に20%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(600 kg)を加え、酢酸エチル(271 kg)で抽出した。抽出液を1M塩酸(611 kg)、20%炭酸カリウム水溶液(480 kg)及び10%炭酸カリウム水溶液 (300 kg)で洗浄した後、溶媒を減圧下留去した。残渣にアセトン(143 kg)及びn−ヘプタン(206 kg)を加え標題化合物の結晶 (58.1 kg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.05-1.73 (5H, m), 2.34-2.53 (1H, m), 2.61-3.25 (4H, m), 4.37-4.64 (1H, m), 6.96-7.16 (2H, m), 7.19-7.34 (3H, m), 7.42 (1H, dd, J = 7.6, 4.9 Hz), 7.54-7.85 (3H, m), 8.60-8.83 (3H, m).
参考例1
本発明の製造方法とは異なる下記方法により、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンを製造した。
A)tert−ブチル 2−クロロニコチネート
2−クロロニコチン酸 (10.0 kg)、トルエン (43.4 kg)、および1,2−ジメトキシエタン (43.4 kg) の混合物に塩化チオニル (9.1 kg) を加え、窒素雰囲気下80 ℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をTHF (88.9 kg) に溶解させ、-5℃でtert−ブトキシカリウム (8.4 kg) およびTHF (88.9 kg) を加えた。反応混合物に、塩化ナトリウム水溶液を加え、トルエンで抽出した。抽出液を減圧下濃縮し、1,2-ジメトキシエタンを加え標題化合物 (13.1 kg) を得た。
B)tert−ブチル (2,4’−ビピリジン)−3−カルボキシレート
炭酸ナトリウム (13.8 kg)、1,2−ジメトキシエタン (80.7 kg)、および水 (93.0 kg)の混合物にピリジン−4−ボロン酸 (6.4 kg)、tert−ブチル 2−クロロニコチネート (9.3 kg)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (1.5 kg)を加え、窒素雰囲気下80 ℃で24時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、減圧下濃縮し、塩化ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を減圧下濃縮し、標題化合物 (10.6 kg) を得た。
C)(2,4’−ビピリジン)−3−カルボン酸2塩酸塩
tert−ブチル (2,4’−ビピリジン)−3−カルボキシレート (10.6 kg)および酢酸エチル (57.4 kg)の混合物に6M塩酸及び4N塩酸/酢酸エチル溶液を加え、窒素雰囲気下25 ℃で22時間撹拌し、標題化合物の結晶 (11.1 kg) を得た。
D)(2,4’−ビピリジン)−3−カルボン酸塩酸塩 (精製工程)
メタノール (79.2 kg)、および水 (11.0 kg)の混合物に(2,4’−ビピリジン)−3−カルボン酸2塩酸塩 (11.1 kg) を加え、窒素雰囲気下65 ℃で溶解させ、室温に冷却した後に酢酸エチルを加え、標題化合物の結晶 (7.9 kg) を得た。
E)(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノン
THF(51.6 kg)に(2,4’−ビピリジン)−3−カルボン酸塩酸塩 (7.5 kg)、ジイソプロピルエチルアミン (6.1 kg)、4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン (6.7 kg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール (0.5 kg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (7.3 kg)を加え、窒素雰囲気下25 ℃で3時間撹拌した。反応混合物に炭酸カリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を減圧下濃縮し、n−ヘプタンを加え標題化合物 (10.5 kg) を得た。
F)(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノン (精製工程)
イソプロピルアルコール (39.1 kg)に(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノン(10.0 kg) を加え、窒素雰囲気下70 ℃で溶解させた。混合液を減圧下濃縮し、水を加え、標題化合物の結晶(8.3 kg) を得た。
得られた結晶をジェットミル粉砕し、粉砕品の融点を以下の条件で測定した。
ここでの融点は、測定結果における融解反応開始点温度(オンセット温度)を意味する。
測定装置:METTLER TOLEDO(TGA/DSC1&DSC1)
測定条件:
昇温速度:5℃/分
雰囲気:N
測定結果:149 ℃
参考例2
4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩の製造
マグネシウム (17.6 kg)、ヨウ素 (9.7 kg)、及びTHF (605 kg) の混合物に塩化ベンジル (70.2 kg) 及びTHF (189 kg)を加え、窒素雰囲気下25 ℃で2時間撹拌した。反応混合物にtert-ブチル 4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート (85 kg)、及びTHF (151 kg)を加え、25 ℃で1時間撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、有機層を抽出した。抽出液を6M塩酸及び8M水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、溶媒を減圧下留去した。残渣に安息香酸及びイソプロピルアルコールを加え標題化合物 (97.8 kg) を得た。
元素分析値:
Calculated: C: 72.82, H: 7.40, N: 4.47
Found: C: 72.79, H: 7.34, N: 4.47
参考例3
A)種結晶の調製
n−ヘプタン (109 kg)、酢酸エチル (216 kg)に、実施例と同様の製造方法で得られた(4-ベンジル-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)(2,4'-ビピリジン-3-イル)メタノン (66.4 kg)、エタノール (52.4 kg) を加え、窒素雰囲気下70 ℃で溶解させた。混合液を室温に冷却し、n−ヘプタンを加えて (4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンの結晶 (58.1 kg) を得た。得られた結晶をジェットミル粉砕し、種結晶を得た。
B)(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンの精製
エタノール (118.4 g)に実施例で得られた(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノン (60.0 g)を加え、70℃で溶解させた。混合液にn−ヘプタン (41.0 g)を加えた後、前記A)で得られた種結晶(120 mg)およびn−ヘプタン(451.4 g)を加え、標題化合物の結晶 (57.2 g) を得た。得られた結晶の融点を、参考例1に記載の条件で測定した。融点:164℃
参考例4
(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンの粉末X線回折測定
参考例1および3で得られた(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンの粉末X線回折測定を下記条件で行った。
測定装置:RIGAKU Ultima IV
測定条件
管電圧:40kV
管電流:50mA
スキャンスピード:6°/分
走査角(2θ):2−35°
参考例1で得られた粉砕品の粉末X線回折ピークの2θおよびd値を表1に示す。得られた粉末X線回折像を図1および図4に示す。
参考例3で得られた結晶の粉末X線回折ピークの2θおよびd値を表2に示す。得られた粉末X線回折像を図2および図4に示す。
参考例5
参考例1で得られた(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノン(約9g)に0.5%(w/v)メチルセルロース水溶液(約60mL)を加えて、コンディショニングミキサーを用いて室温で5分間混合した後、冷蔵にて2日間保存した。保存後の懸濁液から結晶をろ取した。
得られた結晶について、参考例4記載の粉末X線回折測定条件で測定したときの粉末X線回折ピークの2θおよびd値を表3に示す。得られた粉末X線回折像を図3および図4に示す。
得られた結晶の水分を下記条件で測定した結果から、該結晶は(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンの3水和物であった。
水分測定(カールフィッシャー水分測定)
測定条件:室温(約26℃)/相対湿度約35%
測定装置:平沼産業 AQ-7
溶解液:アクアライトRS-A
試料量:約2 mg
本発明の製造方法は工業的生産に適した製造方法であるため、非常に有用な方法である。
本出願は、日本で2015年10月16日に出願された特願2015−204164号を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含される。

Claims (6)

  1. 2−ハロゲノニコチン酸もしくはその酸塩化物またはその塩と4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩とを反応させることを特徴とする、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩の製造方法。
  2. 2−ハロゲノニコチン酸が2−クロロニコチン酸である、請求項1記載の製造方法。
  3. 工程(1):2−ハロゲノニコチン酸もしくはその酸塩化物またはその塩と4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン安息香酸塩とを反応させて、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を得る工程;および
    工程(2):(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2−ハロゲノピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を、金属触媒および塩基の存在下、ピリジン−4−ボロン酸またはその塩と反応させて、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩を得る工程;
    を包含する、(4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)(2,4’−ビピリジン−3−イル)メタノンまたはその塩の製造方法。
  4. 2−ハロゲノニコチン酸が2−クロロニコチン酸である、請求項記載の製造方法。
  5. 金属触媒がビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)である、請求項記載の製造方法。
  6. 塩基が炭酸ナトリウムである、請求項記載の製造方法。
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