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JP6801236B2 - 低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼及びその製造方法 - Google Patents

低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼及びその製造方法に関する。
水素を媒体とする輸送機器の研究開発、及び水素を供給する水素ステーションの実用化研究が盛んに進められている。これらの実用化に際して、水素ガスを高圧貯蔵、使用する環境の整備が急務とされており、引張強度で800MPaを上回る高強度材料の開発及び適用検討が並行して進められている。
このような背景のもと、高圧水素用に使用される材料としては例えば、国際公開第2004/083476号、国際公開第2004/083477号、国際公開第2004/110695号、及び国際公開第2012/132992号には、高強度のオーステナイト系ステンレス鋼が提案されている。これらのオーステナイト系ステンレス鋼は、高Mn化することによってNの溶解度を高めている。さらに、VやNbを添加することによるNの固溶強化及び窒化物の析出強化、さらにはそのピニングによる結晶粒の微細化を活用して、オーステナイト系ステンレス鋼を高強度化することが開示されている。
ところで、液体水素を用いた水素の貯蔵及び使用に対する期待も高まっている。水素を液体にすることで、高圧水素の場合と比較して、一度に貯蔵・輸送できる水素量を格段に多くすることができる。また、燃料電池自動車(FCV)等への充填時には、液体水素を気体にする際、昇温とともに水素ガス圧が自動的に昇圧される。そのため、高圧水素ステーションに付随しているような圧縮に伴う各種機器が不要になるとされている。
特開2014−40648号公報には、−196℃以下での極低温靱性に優れた高強度厚鋼板が開示されている。国際公開第2012/043877号には、40MPa超の高圧水素ガスでの耐水素環境、あるいは、液体水素での耐水素環境において使用しても、優れた耐水素脆性を有する、安価なステンレス鋼及び安価かつ高強度のステンレス鋼が開示されている。
国際公開第2004/083476号 国際公開第2004/083477号 国際公開第2004/110695号 国際公開第2012/132992号 特開2014−40648号公報 国際公開第2012/043877号
材料の水素脆化に対する懸念は、水素が液体として貯蔵されている際には、水素が拡散しにくい温度域であるため、比較的小さい。一方、昇圧過程では水素ガスに曝されるため、材料の水素脆化に対する懸念が大きい。そのため、低温水素に用いられる材料には、極低温における靱性に加えて、−50℃近傍における耐水素脆性が求められる。
また、常温において狙いの圧力の水素にするためには、液体水素時にある程度昇圧しておく必要がある。そのため、低温水素に用いられる材料には、高強度が求められる。
特開2014−40648号公報には、−50℃近傍における耐水素脆性についての記述がない。また、国際公開第2012/043877号のステンレス鋼は、低コスト化の観点から記載されており、発明例では引張強度が800MPa未満である。このように、強度、低温靱性、及び低温における耐水素脆性のすべての特性を満たす材料がないのが現状である。
本発明は上記現状に鑑みてなされたもので、強度、低温靱性、及び低温における耐水素脆性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態による低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼は、化学組成が、質量%で、C:0.1%以下、Si:1.0%未満、Mn:3.0〜17.0%、Ni:9.5〜15%、Cr:15〜25%、Mo:0.1〜3.0%、N:0.20%を超え0.35%以下、Nb:0〜0.3%、V:0〜0.3%、Cu:0〜4.0%、Al:0.10%以下、P:0.05%以下、S:0.05%以下、Co:0〜3%、Ti:0〜0.3%、B:0〜0.01%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、REM:0〜0.5%、残部:Fe及び不純物であり、固溶N量が0.20質量%以上であり、化学組成が、下記式(1)及び(2)を満たす。
Nb+V≧0.1 (1)
Ni+12.93C+1.11Mn+0.72Cr+0.88Mo−0.27Si+0.19Nb+0.53Cu+0.9V+7.55N≧30.0 (2)
式(1)及び(2)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
本発明の一実施形態による低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法は、化学組成が、質量%で、C:0.1%以下、Si:1.0%未満、Mn:3.0〜17.0%、Ni:9.5〜15%、Cr:15〜25%、Mo:0.1〜3.0%、N:0.20%を超え0.35%以下、Nb:0〜0.3%、V:0〜0.3%、Cu:0〜4.0%、Al:0.10%以下、P:0.05%以下、S:0.05%以下、Co:0〜3%、Ti:0〜0.3%、B:0〜0.01%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、REM:0〜0.5%、残部:Fe及び不純物である鋼材を準備する工程と、鋼材を1050〜1280℃で固溶化熱処理する工程とを備え、化学組成が、下記式(3)及び(4)を満たす。
Nb+V≧0.1 (3)
Ni+12.93C+1.11Mn+0.72Cr+0.88Mo−0.27Si+0.19Nb+0.53Cu+0.9V+7.55N≧30.0 (4)
式(3)及び(4)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
本発明によれば、強度、低温靱性、及び低温における耐水素脆性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が得られる。
図1は、固溶N量と、−196℃におけるシャルピー衝撃値(L方向)との関係を示す散布図である。 図2は、固溶N量と、−196℃におけるシャルピー衝撃値(T方向)との関係を示す散布図である。
本発明者らは、上記の課題を解決するために調査を重ねた。具体的には、質量%で、C:0.1%以下、Si:1.0%未満、Mn:3.0〜17.0%、Ni:9.5〜15%、Cr:15〜25%、Mo:0.1〜3.0%、Nb:0〜0.3%、V:0〜0.3%、N:0.20を超え0.35%以下、Cu:0〜4.0%等を含む種々のオーステナイト系ステンレス鋼の強度、低温靱性、低温における耐水素脆性を比較した。その結果、以下の知見を得た。
(a)下記の式(A)で規定されるNieq値が30.0%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼が、高強度かつ優れた耐水素脆性を有する。
Nieq=Ni+12.93C+1.11Mn+0.72Cr+0.88Mo−0.27Si+0.19Nb+0.53Cu+0.9V+7.55N (A)
式(A)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
低温における耐水素脆性は、低温域におけるオーステナイトの安定度の観点から整理できる。すなわち、Nieqが30.0%未満の材料の場合、低温においてオーステナイトの安定度を確保できず、急激に水素脆化感受性が高くなると考えられる。
(b)鋼中の固溶N量が0.20質量%以上であるオーステナイト系ステンレス鋼が、高強度かつ優れた低温靱性を有する。
上記の元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼では、Nb、V含有窒化物を析出させ、結晶粒を微細化することで高強度化を図っている。一方、Nb、V含有窒化物が過剰に析出すると、低温靱性に悪影響を与え、低温水素用材料としては適さなくなることが分かった。しかし、単にN量を制限すると、強度を維持することが困難になる。そこで、固溶Nによって固溶強化を図ることによって、高強度と高靱性とを両立することができることが分かった。
(c)熱処理の温度を高温にすることによって、窒化物の生成量を抑え、鋼中の固溶N量を増加させることができる。
具体的には、熱処理の温度を1050〜1280℃にすることで、高強度と高靱性とを両立できることが分かった。
以上の知見に基づいて、本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼は完成された。以下、本発明の一実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼を詳細に説明する。
[鋼の化学組成]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、以下に説明する化学組成を有する。以下の説明において、元素の含有量の「%」は、質量%を意味する。
C:0.1%以下
炭素(C)は、本実施形態において積極的に添加される元素ではない。C含有量が0.1%を超えると炭化物が粒界に析出し、靱性等に悪影響を及ぼす。そのため、C含有量は0.1%以下にする。C含有量は、好ましくは0.04%以下であり、さらに好ましくは0.02%以下である。C含有量はできるだけ少ない方が良いが、極端なC含有量の低減は精錬コストの上昇を招くので、実用上0.001%以上とするのが好ましい。
Si:1.0%未満
シリコン(Si)は鋼を脱酸する。しかし、Siが多量に含有されると、Ni、Cr等と金属間化合物を形成したり、シグマ相等の金属間化合物の生成を助長したりして、熱間加工性を著しく低下させる場合がある。そのため、Si含有量は1.0%未満にする。Si含有量は、好ましくは0.5%以下である。なお、Si含有量は少ないほど良いが、精錬コストを考慮すれば、0.1%以上とするのが好ましい。
Mn:3.0〜17.0%
マンガン(Mn)は、安価なオーステナイト安定化元素である。本実施形態においては、Cr、Ni、N等との適正な組み合わせによって、高強度化と延性及び靱性の向上とに寄与する。また本実施形態では、Nの固溶強化を利用するが、Mnの含有量が少ない場合、Nの溶解量が少なくなり、Nの固溶強化の効果が十分に得られない。また本実施形態では、NbやVの炭窒化物を微細析出させることによる結晶粒の微細化も狙うが、Nの溶解量が少ない場合、炭窒化物の形成が不十分になる。そのため、Mnは3.0%以上含有させる必要がある。一方、Mn含有量が17.0%を超えると、熱間加工性や耐候性が低下する場合がある。したがって、Mn含有量は3.0〜17.0%である。Mn含有量の下限は好ましくは4.0%である。Mn含有量の上限は好ましくは8.0%であり、さらに好ましくは7.0%であり、さらに好ましくは6.2%である。
Ni:9.5〜15%
ニッケル(Ni)は、オーステナイト形成元素として添加される。本実施形態においてNiは、Cr、Mn、N等との適正な組み合わせによって、積層欠陥エネルギーを高め、耐水素脆化性を向上させる。その効果を十分に得るためには、9.5%以上含有させる必要がある。一方、Niは高価な元素であるため、多量の添加はコストの増大を招く。したがって、Ni含有量は9.5〜15%である。Ni含有量の下限は好ましくは10%であり、さらに好ましくは11%である。Ni含有量の上限は好ましくは14%である。
Cr:15〜25%
クロム(Cr)は、ステンレス鋼としての耐食性を確保する元素として、必須の成分である。一方、含有量が過剰になると延性及び靱性を低下させる粗大なM23等の炭化物が多量に生成しやすくなる。したがって、Cr含有量は15〜25%である。Cr含有量の下限は好ましくは18%である。Cr含有量の上限は好ましくは24%である。
Mo:0.1〜3.0%
モリブデン(Mo)は、使用環境下での耐食性の向上、及び強度を高めるのに有効な元素である。その効果を得るためには0.1%以上の含有が必要である。一方、Moは高価な元素であるため、多量の添加はコストの増大を招く。したがって、Mo含有量は0.1〜3.0%である。Mo含有量の下限は好ましくは0.15%である。Mo含有量の上限は好ましくは2.5%である。
N:0.20%を超え0.35%以下
窒素(N)は、最も重要な固溶強化元素であり、また、窒化物を形成することで結晶粒を微細化し、高強度化に寄与する。高強度化に活用するためには、0.20%を超えるNの含有が必要である。しかし、0.35%を超えてNを含有させることは、工業的には困難であり好ましくない。したがって、N含有量は0.20%を超え0.35%以下である。N含有量の下限は好ましくは0.22%であり、さらに好ましくは0.24%である。N含有量の上限は好ましくは0.34%であり、さらに好ましくは0.33%である。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、Nb及びVの少なくとも一方を含有する。後述するように、Nb及びVは、合計の含有量が0.1%以上であれば良い。
Nb:0〜0.3%
ニオブ(Nb)は、基質に固溶し、又は窒化物として析出し、強度を向上させるのに有効な元素である。一方、Nb含有量が過剰になると、窒化物が過剰に析出し、低温靱性の低下を招く。そのため、Nb含有量は0〜0.3%である。Nb含有量下限は好ましくは0.1%である。Nb含有量の上限は好ましくは0.25%である。
V:0〜0.3%
バナジウム(V)は、Nbと同様に、強度を向上させるのに有効な元素である。一方、V含有量が過剰になると、窒化物が過剰に析出し、低温靱性の低下を招く。そのため、V含有量は0〜0.3%である。V含有量の下限は好ましくは0.1%である。V含有量の上限は好ましくは0.25%である。
Al:0.10%以下
アルミニウム(Al)は、鋼を脱酸する。一方、Al含有量が過剰になると、シグマ相等の金属間化合物の生成が助長される。したがって、Al含有量は0.10%以下である。なお、脱酸の効果を確実にするためには、Alを0.001%以上含有することが好ましく、0.003%以上含有することがさらに好ましい。Al含有量の上限は好ましくは0.06%であり、さらに好ましくは0.04%である。なお、本明細書のAlとはいわゆる「sol.Al(酸可溶Al)」を指す。
P:0.05%以下
燐(P)は不純物であって、鋼の靱性等に悪影響を及ぼす。P含有量は0.05%以下で、できるだけ少ない方が好ましい。P含有量は、好ましくは0.025%以下であり、さらに好ましくは0.015%以下である。
S:0.05%以下
硫黄(S)は不純物であって、鋼の靱性等に悪影響を及ぼす。S含有量は0.05%以下で、できるだけ少ない方が好ましい。S含有量は、好ましくは0.01%以下であり、さらに好ましくは0.005%以下である。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成の残部は、Fe及び不純物からなる。ここで、不純物とは、鋼を工業的に製造する際に、原料として利用される鉱石やスクラップから混入する元素、又は製造過程の環境等から混入する元素を意味する。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、上述のFeの一部に代えて、下記の第1群から第4群のいずれかの群から選択される1種以上の元素を含有しても良い。下記の元素は、すべて選択元素である。すなわち、下記の元素は、いずれも本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼に含有されていなくても良い。また、一部だけが含有されていても良い。
第1群 Cu:0〜4.0%、Co:0〜3%
第1群に属する元素は、Cu及びCoである。これらの元素は、鋼のオーステナイト組織を安定化させる。
Cu:0〜4.0%
銅(Cu)は、オーステナイト形成元素であり、固溶強化によって鋼を高強度化する。Cuを0.05%以上含有すれば含有効果が顕著になる。一方、過剰に含有させてもその効果は飽和するとともに熱間加工性が低下する。したがって、Cu含有量は0〜4.0%である。Cu含有量の下限は好ましくは0.10%であり、さらに好ましくは0.15%である。Cu含有量の好ましい上限は3.0%である。
Co:0〜3%
コバルト(Co)は、Cuと同様に安定なオーステナイト組織を得るのに有効な元素であるため、含有させても良い。Coが少しでも含有されていればこの効果が得られるが、0.005%以上含有させることがより好ましい。しかしながら、過剰に含有させると、延性を僅かながら低下させるとともに、高価な元素であるため、大幅なコスト増を招く。そのため、Co含有量は0〜3%である。Co含有量の下限は、さらに好ましくは0.008%であり、さらに好ましくは0.01%である。Co含有量の上限は、好ましくは2.5%であり、さらに好ましくは2.0%である。
第2群 Ti:0〜0.3%
第2群に属する元素は、Tiである。Tiは、鋼の強度を向上させる。
Ti:0〜0.3%
チタン(Ti)は、基質に固溶又は炭窒化物として析出し、強度を向上させるのに有効な元素であるため、含有させても良い。Tiが少しでも含有されていればこの効果が得られるが、0.001%以上含有させることがより好ましい。しかしながら、過剰に含有させると、製造時に粗大な炭窒化物が生成し、延性の低下を招く。そのため、Ti含有量は、0〜0.3%である。Ti含有量の下限は、さらに好ましくは0.003%であり、さらに好ましくは0.005%である。Ti含有量の上限は、好ましくは0.25%であり、さらに好ましくは0.20%である。
第3群 B:0〜0.01%
第3群に属する元素は、Bである。Bは、鋼の水素環境下での脆化を抑制する。
B:0〜0.01%
ボロン(B)は、粒界に偏析して粒界固着力を高め、強度向上に寄与するとともに、延性を改善する。加えて、水素環境下での脆化を抑制する効果も有するため、含有させても良い。Bが少しでも含有されていればこれらの効果が得られるが、0.0001%以上含有させることがより好ましい。しかしながら、過剰に含有させると、溶接熱影響部の液化割れ感受性を高める。そのため、B含有量は0〜0.01%である。B含有量の下限は、さらに好ましくは0.0002%であり、さらに好ましくは0.0005%である。B含有量の上限は、好ましくは0.008%であり、さらに好ましくは0.005%である。
第4群 Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、REM:0〜0.5%
第4群に属する元素は、Ca、Mg、及びREMである。これらの元素は、鋼の熱間加工性を改善する。
Ca:0〜0.05%
カルシウム(Ca)は、熱間加工性を改善する作用を有するため、含有させても良い。Caが少しでも含有されていればこの効果が得られるが、0.0001%以上含有させることがより好ましい。しかしながら、過剰に含有させると、Oと結合して清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。そのため、Ca含有量は0〜0.05%である。Ca含有量の下限は、さらに好ましくは0.0005%であり、さらに好ましくは0.001%である。Ca含有量の上限は、好ましくは0.03%であり、さらに好ましくは0.01%である。
Mg:0〜0.05%
マグネシウム(Mg)は、Caと同様、熱間加工性を改善する作用を有するため、含有させても良い。Mgが少しでも含有されていればこの効果が得られるが、0.0001%以上含有させることがより好ましい。しかしながら、過剰に含有させると、Oと結合して清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。そのため、Mg含有量は0〜0.05%である。Mg含有量の下限は、さらに好ましくは0.0005%であり、さらに好ましくは0.001%である。Mg含有量の上限は、好ましくは0.03%であり、さらに好ましくは0.01%である。
REM:0〜0.5%
希土類元素(REM)は、Sとの親和力が強く、熱間加工性を改善する作用を有するため、含有させても良い。REMが少しでも含有されていればこの効果が得られるが、0.001%以上含有させることがより好ましい。しかしながら、過剰に含有させると、Oと結合して清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。そのため、REM含有量は0〜0.5%である。REM含有量の下限は、さらに好ましくは0.002%である。REM含有量の上限は、好ましくは0.3%であり、さらに好ましくは0.1%である。
なお、「REM」とは、Sc、Y及びランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量とは、REMのうちの1種又は2種以上の合計含有量を指す。また、REMについては一般的にミッシュメタルに含有される。このため、例えば、ミッシュメタルの形で添加して、REMの含有量が上記の範囲となるように含有させても良い。
[式(1)について]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成はさらに、下記式(1)を満たす。
Nb+V≧0.1 (1)
式(1)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
上述のように、Nb及びVはいずれも窒化物を形成し、析出強化によって鋼の強度を向上させる。さらに、Nb窒化物及びV窒化物は、ピニングによって結晶粒を微細化する。化学組成が式(1)を満たさなければ、N含有量及び後述する溶体化処理温度を調整しても、適正な量の窒化物が得られず、高強度化の効果が得られない。
[式(2)について]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成はさらに、下記式(2)を満たす。
Ni+12.93C+1.11Mn+0.72Cr+0.88Mo−0.27Si+0.19Nb+0.53Cu+0.9V+7.55N≧30.0 (2)
式(2)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
式(2)の左辺は、Nieq値である。Nieqが30.0%以上であれば、低温においても優れた耐水素脆性を維持することができる。一方、Nieqが30.0%未満では、低温においてオーステナイトの安定度を確保できず、水素脆化感受性が高くなる。Nieq値の下限は、好ましくは32.0%であり、さらに好ましくは35.0%である。
[固溶N量]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、鋼中の固溶N量が0.20質量%以上である。固溶N量は、次の式(B)により求めることができる。
[N]SOL=[N]−([Z相に使われるN]+[CrNに使われるN]) (B)
[N]SOLは固溶N量、[N]は全窒素量である。[CrNに使われるN]は、残渣抽出法によって求めたCrNの析出量から算定されるN量である。[Z相に使われるN]は、同じく残渣抽出法によって求めたZ相の析出量に、当該析出物1mol当たりのNの物質量を掛けた値である。なおZ相とは、Cr(Nb,V)N型の複合窒化物である。Z相にはCが混入する可能性はあるが、本発明の組成範囲では無視しうる程度である。[N]SOL、[N]、[Z相に使われるN]、[CrNに使われるN]の単位はいずれも質量%である。
化学組成が上述の範囲内であって、かつ固溶N量が0.20質量%以上であれば、固溶強化によって強度を維持することができる。これによって、高強度と低温靱性とを両立することができる。なお、窒化物が少しでも析出していれば、ピニングによる効果が期待できる。そのため、固溶N量の上限は特になく、全窒素量とほぼ同じでも良い。
[引張強度及び低温靱性]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、室温において、800MPa以上の引張強度を有する。また、本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、−196℃におけるシャルピー衝撃値が、50J以上である。
[製造方法]
以下、本発明の一実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法を説明する。本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、鋼材を準備する工程と、鋼材を熱間加工する工程と、熱間加工された鋼材を固溶化熱処理する工程とを備える。
まず、上述した化学組成の鋼(以下、鋼材という。)を準備する。具体的には例えば、上述した化学組成の鋼を溶製し、精錬する。
鋼材を熱間加工する。熱間加工は例えば、熱間圧延や熱間鍛造である。
熱間加工された鋼材を固溶化熱処理する。具体的には、鋼材を1050〜1280℃の温度(以下、固溶化熱処理温度という。)に所定時間保持した後、冷却する。固溶化熱処理温度が1050℃未満では、固溶N量を0.20質量%以上にすることができない。一方、固溶化熱処理温度を1280℃よりも高くすることは工業的に好ましくない。保持時間は、例えば10〜360分である。鋼材は、固溶化熱処理温度から急冷されることが好ましく、水冷(シャワー水冷やどぶ漬け)されることが好ましい。
なお、この固溶化熱処理は、独立した工程でなくても良く、例えば熱間加工後に急冷を行うことで、同等の効果を得ることができる。例えば、1150℃前後で熱間押し出しを実施した後、急冷を行っても良い。
あるいは、熱間加工と固溶化熱処理との間に、別の熱処理を実施しても良い。すなわち本実施形態では、最終の熱処理の温度が1050〜1250℃であれば良い。これによって、オーステナイト系ステンレス鋼の固溶N量を0.20質量%以上にすることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されない。
表1に示す化学組成を有する材料を実験室溶解し、1200℃で熱間鍛造して厚さ40mmの鋼板を作製した。
Figure 0006801236
各鋼板をさらに1200℃で熱間圧延して、厚さ15mmの鋼板とした。熱間圧延した各鋼板を、表2に示す温度で30分間保持した後に水冷する固溶化熱処理を実施した。固溶化熱処理した各鋼板を、厚さ15mm、幅100mm、長さ500mmに機械加工し、供試材とした。各供試材から、引張試験片、低ひずみ速度引張試験片、シャルピー試験片、及び抽出残渣試験片を作製した。抽出残渣試験片は10%アセチルアセトン電解液中で電解抽出し、得られた抽出残渣(析出物)をICP発光分光分析に供した。
Figure 0006801236
[固溶N量測定]
抽出残渣から、上述した式(B)より固溶N量を算定した。
[引張強度測定]
供試材の長手方向に平行部直径が6mmの丸棒引張試験片を採取し、室温大気中で引張試験を行い、引張強度を測定した。引張強度が800MPa以上であるものを合格とした。
[低ひずみ速度引張試験]
大気中及び70MPaの高圧水素環境において、室温でひずみ速度3×10−5/sで引張試験を行った。高圧水素環境下における破断絞りの値を大気中での破断絞りの値で割った値を、室温における相対破断絞り(%)とした。同様の試験を−40℃でも行い、−40℃における相対破断絞りを求めた。いずれも80%以上であるものを合格とした。
[シャルピー衝撃試験]
JIS Z 2242に準拠し、フルサイズの2mmVノッチ試験片を用いて、−196℃でシャルピー衝撃試験を行った。シャルピー衝撃試験片は、長手方向が圧延方向と垂直になるT方向、及び長手方向が圧延方向と平行になるL方向について評価した。L方向及びT方向におけるシャルピー衝撃値(吸収エネルギー)がともに50J以上であるものを合格とした。
[試験結果]
各供試材の固溶N量、引張強度、−40℃及び室温における相対破断絞り、並びに−196℃におけるL方向及びT方向のシャルピー衝撃値を、前掲の表2に示す。表中の「−」は、当該試験を実施していないことを示す。
番号1〜3、5〜8、17、20〜23、27、及び28の供試材は、引張強度が800MPa以上であり、室温及び−40℃における相対破断絞りが80%以上であり、−196℃におけるシャルピー衝撃値が50J以上であった。
番号4の供試材は、鋼の化学組成が番号1〜3の供試材と同じであったのにもかかわらず、−196℃におけるシャルピー衝撃値が50J未満であった。これは、固溶N量が0.20質量%未満であったため、換言すれば、窒化物の析出量が多すぎたためと考えられる。固溶N量が少なかったのは、溶体化熱処理温度が低かったためと考えられる。
番号9の供試材は、引張強度が800MPa未満であった。これは、鋼FのN含有量が低かったためと考えられる。
番号10、11の供試材は、−40℃及び室温における相対破断絞りが80%未満であった。これは、鋼G、HのNi含有量が低かったためと考えられる。
番号12の供試材は、引張強度が800MPa未満であった。これは、鋼IのMn含有量が低く、そのためN含有量も低かったためと考えられる。
番号13、14、24、及び25の供試材は、−196℃におけるシャルピー衝撃値が50J未満であった。これは、固溶N量が0.20質量%未満であったため、換言すれば、窒化物の析出量が多すぎたためと考えられる。固溶N量が少なかったのは、Nb含有量及びV含有量が多すぎたためと考えられる。
番号15、16の供試材は、引張強度が800MPa未満であった。これは、固溶N量が0.20質量%未満であり、固溶強化が十分でなかったためと考えられる。これは、Mn含有量が低かったためと考えられる。番号15、16、26の供試材はまた、−40℃における相対破断絞りが80%未満であった。これは、Nieqが低かったためと考えられる。
番号18,19の供試材は、引張強度が800MPa未満であった。これは、VやNbの含有量が不足し、窒化物の析出量が不十分であったためと考えられる。
図1は、固溶N量と、−196℃におけるシャルピー衝撃値(L方向)との関係を示す散布図である。図2は、固溶N量と、−196℃におけるシャルピー衝撃値(T方向)との関係を示す散布図である。図1及び図2に示すように、固溶N量が0.20質量%以上であれば、L方向及びT方向のいずれにおいてもシャルピー衝撃値を50J以上にすることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
本発明は、低温水素用材料として好適に用いることができる。低温水素用材料は例えば、液体水素の貯蔵容器、配管、継手、バルブ、液体水素昇圧ポンプ等に用いられる材料である。

Claims (4)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C :0.1%以下、
    Si:1.0%未満、
    Mn:3.0〜17.0%、
    Ni:9.5〜15%、
    Cr:15〜25%、
    Mo:0.1〜3.0%、
    N :0.20%を超え0.35%以下、
    Nb:0〜0.3%、
    V :0〜0.3%、
    Cu:0〜4.0%、
    Al:0.003〜0.10%
    P :0.05%以下、
    S :0.05%以下、
    Co:0〜3%、
    Ti:0〜0.3%、
    B :0〜0.01%、
    Ca:0〜0.05%、
    Mg:0〜0.05%、
    REM:0〜0.5%、
    残部:Fe及び不純物であり、
    固溶N量が0.20質量%以上であり、
    前記化学組成が、下記式(1)及び(2)を満たし、
    −196℃におけるシャルピー衝撃値が52J以上であり、
    前記化学組成が、質量%で、
    Ti:0.001〜0.3%、
    Ca:0.0001〜0.05%、
    Mg:0.0001〜0.05%、及び
    REM:0.001〜0.5%、
    からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼。
    Nb+V≧0.1 (1)
    Ni+12.93C+1.11Mn+0.72Cr+0.88Mo−0.27Si+0.19Nb+0.53Cu+0.9V+7.55N≧30.0 (2)
    前記式(1)及び(2)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
  2. 請求項1に記載の低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼であって、
    前記化学組成が、質量%で、
    Cu:0.05〜4.0%、
    Co:0.005〜3%、及び
    :0.0001〜0.01%
    らなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼。
  3. 請求項1又は2に記載の低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼であって、
    常温での引張強度が800MPa以上である、低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼。
  4. 低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法であって、
    化学組成が、質量%で、C:0.1%以下、Si:1.0%未満、Mn:3.0〜17.0%、Ni:9.5〜15%、Cr:15〜25%、Mo:0.1〜3.0%、N:0.20%を超え0.35%以下、Nb:0〜0.3%、V:0〜0.3%、Cu:0〜4.0%、Al:0.003〜0.10%、P:0.05%以下、S:0.05%以下、Co:0〜3%、Ti:0〜0.3%、B:0〜0.01%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、REM:0〜0.5%、残部:Fe及び不純物である鋼材を準備する工程と、
    前記鋼材を1100〜1280℃で固溶化熱処理する工程とを備え、
    前記化学組成が、下記式(3)及び(4)を満たし、
    前記低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼は、固溶N量が0.20質量%以上であり、常温での引張強度が800MPa以上であり、−196℃におけるシャルピー衝撃値が52J以上であり、
    前記化学組成が、質量%で、
    Ti:0.001〜0.3%、
    Ca:0.0001〜0.05%、
    Mg:0.0001〜0.05%、及び
    REM:0.001〜0.5%、からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、低温水素用オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
    Nb+V≧0.1 (3)
    Ni+12.93C+1.11Mn+0.72Cr+0.88Mo−0.27Si+0.19Nb+0.53Cu+0.9V+7.55N≧30.0 (4)
    前記式(3)及び(4)の元素記号には、質量%で、対応する元素の含有量が代入される。
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