JP6750516B2 - 吸収性物品および折り装置 - Google Patents
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Description
[1.構成]
[1−1.基本構成]
まず、図1および図2を参照して、紙おむつ1の基本的な構成を説明する。
ここでは、幅方向の中心線Cを基準として対称に紙おむつ1が形成されている。この紙おむつ1は、長手方向に沿って前身頃1A、股下部1Bおよび後身頃1Cの三つの領域に大別される。
はじめに、紙おむつ1のシート類について述べる。
図1に示すように、紙おむつ1には、前身頃1A、股下部1Bおよび後身頃1Cに亘って長手方向に延びる吸収体10(太破線で示す)が内蔵されている。
ここでは、前身頃1Aおよび後身頃1Cよりも股下部1Bのほうが幅方向寸法の小さい砂時計形状の吸収体10を例示する。ただし、吸収体10の平面視形状は、上記したような砂時計形状に限らず、平面視で矩形(すなわち幅方向寸法が一定)であってもよいし、それぞれ円形の前身頃1Aおよび後身頃1Cを結ぶダンベル形状であってもよい。
この吸収体10では、粉砕あるいは解繊されたパルプ(いわゆる「フラッフパルプ」)に高吸水性樹脂(いわゆる「SAP〈Superabsorbent polymer〉」,「高吸水性高分子」あるいは「高吸水性ポリマー」とも称される)が混合されたマットが親水性の不織布やティシュなどで被包(ラップ)されている。
吸収体10に対して、肌面側にはセンターシート11が積層され、非肌面側にはバックシート12が積層されている。これらのシート11,12の幅方向側方にはサイドシート13が配置されている。
バックシート12の非肌面側には、カバーシート14が積層される。ここでは、バックシート12の幅方向側部において、サイドシート13を介してカバーシート14が重ねられる。
また、センターシート11は、紙おむつ1において最も肌面側に配置される(このことから「トップシート」とも称される)。このセンターシート11は、吸収体10よりも幅方向寸法が大きく、肌面側から吸収体10を被覆する。
また、サイドシート13の一部は、紙おむつ1において最も肌面側に配置される(このことからセンターシート11と同様に「トップシート」とも称される)。このように着用者に対して接触しうるサイドシート13としては、SMS(Spunbound Meltblown Spunbound)不織布やSMMS(Spunbound Meltblown Meltblown Spunbound)不織布のようにメルトブローン層を含ませることにより、柔軟性を高めたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。あるいは、スパンボンド不織布をなす繊維の繊度や目付量が抑えられることにより、柔軟性を向上させたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
また、「目付量」とは、シートの厚みあるいは積層度合いに対応するパラメータであり、単位面積あたりの重量で表される。たとえば、一平米あたりのグラム数が「目付量」として用いられる。
第一カバーシート141は、バックシート12を介して吸収体10を非肌面側から被覆する(このことから「パッドカバーシート」とも称される)。
そのほか、上述したバックシート12およびカバーシート14には、シート12,14に対して肌面側のものが透視可能な程度の半透明性材料が用いられている。
つぎに、図1および図2を参照して、紙おむつ1のギャザー15について述べる。
ギャザー15は、ゴムやポリウレタン,伸縮フィルムといった伸縮性をもつ部材(伸縮性部材)を伸張状態で不織布などのシートの間に挟んでホットメルトなどで固定することによって伸縮性をもたせたシート複合体から構成される。このシート複合体は、伸縮性部材が伸張状態からもと(自然長の状態)に戻ろうとする力(復元力,弾性力)で不織布などのシートに細かな皺が寄った状態となる。ここでは、伸縮性部材として糸状のゴム部材(以下「糸ゴム」と略称する)20を例示する。
立体ギャザー16は、サイドシート13のシート部13a,13b(図2参照)に対して第一糸ゴム21が伸張状態で一体化されたものである。また、タミーギャザー17では、第二カバーシート142および第三カバーシート143に対して第二糸ゴム22が伸張状態で一体化されたものである。さらに、セカンド立体ギャザー18は、サイドシート13の非肌面側の部位に対して第三糸ゴム23が伸張状態で一体化されたものである。
詳細に言えば、図2に示すように、立体ギャザー16では、サイドシート13の肌面側における幅方向内側の端縁部に位置するシート部13a,13bが折り曲げられて重ねられる。これらのシート部13a,13bによって、長手方向に延在する第一糸ゴム21が囲まれている。
このようにサイドシート13のシート部13a,13bが折り曲げられて重ねられた箇所に第一糸ゴム21が内蔵されることで、肌面側に立設されるとともに伸縮性をもつ立体ギャザー16が形成される。
なお、図1および図2には、二本の第一糸ゴム21が設けられた立体ギャザー16を例示する。ただし、立体ギャザー16における第一糸ゴム21の本数は、一本であってもよいし、三本以上であってもよい。
このようにカバーシート142,143の間に第二糸ゴム22が内蔵されることで、臀部や下腹部まわりに沿う伸縮性をもつタミーギャザー17が形成される。
そのほか、上述したギャザー16,17,18に加えてまたは替えて、着用者の脚部の付け根に対する追従を高めるためのレッグギャザーを設けてもよい。
さらに、紙おむつ1には、図2に示すように、排尿(排泄)の有無を外部に示すインジケータ19(このことから「お知らせサイン」とも称される)が設けられている。
インジケータ19は、紙おむつ1の外部から視認可能(外観可能)に吸収体10に対して付設されている。また、インジケータ19は、濡れると変色する層状の部位である。ここでは、吸収体10とバックシート12との間にインジケータ19が介装されている。
バックシート12およびカバーシート14が上述したような半透明性をもつことから、排泄水分によってインジケータ19が変色すると、変色したインジケータ19を紙おむつ1の外部から視認可能であり、外部から排泄の有無を認識することができる。
つぎに、図3を参照して、紙おむつ1の詳細な構成を述べる。
〈圧搾部〉
まず、長手方向および幅方向の双方に交差して圧搾された溝状の圧搾部40(凹部,圧搾溝)を説明する。具体的には、少なくとも吸収体10において、長手方向および幅方向の双方に交差する領域が圧搾されて形成された溝状の圧搾部40を述べる。
圧搾部40は、着用者への紙おむつ1のフィット性や吸水性を高めるために延設される。
ここでの圧搾部40には、長手方向に対して、幅方向一方(たとえば右方)に傾斜して交差する複数の第一傾斜部41(一箇所のみに符号を付す)と、幅方向他方(たとえば左方)に傾斜して交差する複数の第二傾斜部42(一箇所のみに符号を付す)とが設けられている。すなわち、これらの傾斜部41,42(外挿線,圧搾線)は、平面視で格子形状(グリッドパターン)をなす。
ところが、紙おむつ1は、着用者に装着されるまでの梱包時,搬送時や収納時などの着用前の期間に折り畳まれると、圧搾部40に加えて事後的に折り目が吸収体10に形成され、予め設計されたフィット性や吸水性が低下しうる。
そこで、本実施形態の紙おむつ1には、着用者へのフィット性や吸水性の低下を抑えるため、圧搾部40に交差して延在する折畳部50が設けられている。
折畳部50は、紙おむつ1の折り畳み用に設けられたものであり、着用者に装着されるまでに紙おむつ1が折り畳まれることによるフィット性や吸水性の低下を抑える用途に特に適した構成である。そのため、梱包時,搬送時や収納時といった着用者に装着されるまでに紙おむつ1が折り畳まれることが想定される所定の箇所に折畳部50が配置される。すなわち、紙おむつ1が折り畳まれることによって折り目が形成されうる所定の箇所に折畳部50が設けられる。
この折畳部50は、少なくとも吸収体10において他の領域よりも剛性の低い部位(領域)を含む。このことから、折畳部50には低剛性部が含まれている。
第一折畳部51と第二折畳部52との間には圧搾部40(傾斜部41,42)の交差箇所(交差する位置,交点)が位置する。同様に、第二折畳部52と第三折畳部53との間には圧搾部40の交差箇所が位置する。すなわち、ここで説明する折畳部50には、上述した圧搾部40の交差箇所が含まれていない。ただし、折畳部50の配設箇所は、圧搾部40の交差箇所を含んでいてもよい。
上述したような折畳部50の設けられた吸収体10は、折畳部50に対応する形状に突設された部位をもつ雌型にパルプや高吸水性樹脂を積層することで形成することができる。あるいは、吸収体10の一部を切り取ることで折畳部50を設けることもできる。
つぎに、図5〜図7を参照して、本実施形態の紙おむつ1を製造する装置について述べる。この製造装置では、シート状あるいはマット状の部材の積層,貼合,プレス(圧縮),折り畳み,切断といったさまざまな工程が実施されるが、ここでは、紙おむつ1を折り畳む装置(以下「折り装置」と略称する)100に着目して説明する。
なお、紙おむつ1については、連続体8においてはそれぞれ完成前の半製品ではあるものの、上述した完成品の紙おむつ1と同様に符号「1」を付して示す。
搬送機構110には、搬送ロールRで搬送された連続体8が受け渡される。なお、搬送ロールRで搬送される連続体8は、折り畳まれる前の状態であり、直交方向CDにおいて両側縁8a,8bが離隔している。
そのほか、ガイド120は、断面形状が円形をなしている。
なお、図5〜図7に例示する丸棒状のガイド120に替えて、ベルト状(帯状)のガイドを用いてもよい。このようにガイドベルトを用いる場合には、接触面積が確保された連続体8とガイドベルトとの擦れを確実に抑えうる。
この案内機構140には、搬送方向MDに沿って並ぶ複数(ここでは五つ)の案内ロールが設けられている。搬送される連続体8は、案内ロール14A,14B,14C,14D,14Eによって、折線Fに対して一方の側縁8a側の領域が他方の側縁8b側の領域に向けて倒され、折り畳まれる。このとき、図5および図6に示すように、搬送方向MDの上流から下流に向かうに連れて連続体8の折畳角度αが小さくなる。
ここでは、吸収体10の折畳部50に沿って折線Fが配置されている。詳細に言えば、長手方向中央の折畳部50と折線Fとが平面視で重複している。
また、図7に示すように、ガイド120の直径L1は、折線Fに対応する折畳部50の短手方向寸法(紙おむつ1においては長手方向寸法)L2よりも大きく設定されている。
本実施形態の紙おむつ1は、上述したように構成されるため、下記のような作用および効果を得ることができる。
以下、紙おむつ1について、圧搾部40に関する作用および効果を述べ、その後に、折畳部50に関する作用および効果を述べる。その後に、折り装置100に関する作用および効果を述べる。
(1)圧搾部40の延在箇所において、吸収体10あるいはセンターシート11、延いては紙おむつ1が折り曲がりやすくなり、着用者に対する紙おむつ1のフィット性を高めることができる。
また、吸収体10およびセンターシート11のうち溝状の圧搾部40が成形された部分を着用者の肌面に対して非接触とすることができる。そのため、装着状態における通気性を高め、紙おむつ1内部の蒸れを抑えることができる。さらに、着用者の肌面に対してセンターシート11を圧搾部40によって非接触とすることで、肌触り(触感)を高めることもできる。
また、傾斜部41,42によって圧搾部40が二方向に沿うことから、紙おむつ1内部で二方向に通気させることで装着状態における通気性を更に高め、紙おむつ1内部の蒸れを確実に抑えることができる。
さらに、圧搾部40が二方向に沿うことから、排泄された液体の拡散性を更に向上させることができ、吸収体10の吸水性を高めることができる。すなわち、平面視で格子形状をなす傾斜部41,42によって、排泄された液体を効率よく拡散させ、吸収体10の吸水効率を向上させることができる。
つぎに、折畳部50による作用および効果を述べる。
(1)圧搾部40に交差して延在する折畳部50によれば、着用者に装着されるまでの梱包時,搬送時や収納時などに紙おむつ1が折り畳まれたとしても、事後的に折り目が形成されることを抑えることができる。そのため、紙おむつ1に予め設定されたフィット性や吸水性の低下を抑えることができる。
よって、紙おむつ1を装着する着用者の快適性を向上させることができる。
そのほか、折畳部50に対して圧搾部40が対称形状をなすことから、折畳部50が着用者の体の曲線に沿ってバランスよくカーブを描いて変形することができる。
具体的には、肌面側に立設されるサイドシート13の内壁シート部13aおよび外壁シート部13bを第一糸ゴム21で皺寄せるとともに立設させることから、着用者に対して立体ギャザー16の肌面側端縁を追従させることができる。同時に、排泄された液体の幅方向外側への漏出が立体ギャザー16のシート部13a,13bで抑制可能となる。
よって、紙おむつ1を装着する着用者の快適性を確保することができる。
つぎに、折り装置100に関する作用および効果を述べる。
(1)折り装置100のガイド120によれば、紙おむつ1が折畳部50に沿って折り畳まれる。このことから、紙おむつ1に折畳部50が設けられた後であって紙おむつ1が完成する前に折り畳まれた紙おむつ1に、事後的に新たな折り目が形成されることを抑えることができる。そのため、紙おむつ1に予め設定されたフィット性や吸水性の低下を抑えることができる。
よって、紙おむつ1を装着する着用者の快適性を確保することができる。
つぎに、紙おむつの第二実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、第一実施形態の折畳部50とは異なる箇所に折畳部が配置されている。なお、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
まず、図8および図9を参照して、本実施形態の折畳部50Aの構成を述べる。
折畳部50Aは、上述した折畳部50と同様に、紙おむつ1の折り畳み用に設けられたものであって、着用者に装着されるまでに紙おむつ1が折り畳まれることによるフィット性や吸水性の低下を抑える用途に特に適した構成である。この折畳部50Aは、装着状態での折り曲げが想定される所定の箇所において、圧搾部40に交差して延在する。
ここで説明する折畳部50Aには、幅方向に沿って離隔して並ぶ二つの折畳部51A,52Aが設けられる。これらの折畳部51A,52Aは、紙おむつ1が着用者に装着されるまでに幅方向に沿う折り目で折り曲げられることが想定される箇所に配置される。
なお、吸収体10においては、幅方向一端を含んで第一折畳部51Aが配置され、幅方向他端を含んで第二折畳部52Aが配置される。
本実施形態の紙おむつ1は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用および効果のほか、下記のような作用および効果を得ることができる。
圧搾部40の交差箇所は、圧搾部40のなかでも硬くなりやすい。これに対して、圧搾部40の交差箇所を含んで折畳部50Aが設けられている。そのため、圧搾部40の交差箇所での硬化が抑えられ、着用者に対するフィット性の向上に寄与する。
つぎに、紙おむつの第三実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、上述した折畳部50とは異なる折畳部(スリット部)が配置されている。なお、ここで説明する点を除いては、第一および第二実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
まず、図10を参照して、本実施形態の折畳部50B(スリット部)の構成を述べる。
折畳部50Bは、上述した折畳部50,50Aと同様に、紙おむつ1の折り畳み用に設けられたものであり、着用者に装着されるまでに紙おむつ1が折り畳まれることによるフィット性や吸水性の低下を抑える用途に特に適した構成である。この折畳部50Bは、装着状態での折り曲げが想定される所定の箇所において、圧搾部40に交差して延在する。
この折畳部50Bには、幅方向に沿う第一折畳部51B(図10には左側のみに符号を付す)と、長手方向に沿う第二折畳部52B(図10には前身頃1A側のみに符号を付す)とが設けられる。
ここでは、三種の第一折畳部51Bが設けられる。具体的には、吸収体10のうち長手方向の中央と、長手方向の中央よりも前身頃1A側(一端側)と、長手方向の中央よりも後身頃1C側(他端側)とのそれぞれに第一折畳部51Bが設けられる。
これらの第一折畳部51Bは、紙おむつ1の股下部1Bにおいて、吸収体10の幅方向端部が切り欠かれた状態に設けられている。
本実施形態の紙おむつ1は、上述したように構成されるため、下記のような作用および効果を得ることができる。
(1)長手方向における中央よりも前身頃1A側に配置された折畳部50Bによれば、この折畳部50Bで紙おむつ1が折り畳まれたとしても、着用者の腹まわりにおける紙おむつ1のフィット性の低下や吸水性の低下を確実に抑えることができる。たとえば、前身頃1Aにおいて長手方向に沿って配置された折畳部50B(すなわち前身頃1Aの第二折畳部52B)の場合には、この折畳部50Bで吸収体10が折り曲がりやすくなるので、腹まわりの曲面に沿って吸収体10がカーブを描くように変形することができるためである。
また、長手方向における中央よりも後身頃1C側に配置された折畳部50Bによれば、この折畳部50Bで紙おむつ1が折り畳まれたとしても、着用者の臀部や腰まわりにおける紙おむつ1のフィット性の低下や吸水性の低下を確実に抑えることができる。たとえば、後身頃1Cにおいて長手方向に沿って配置された折畳部50B(すなわち後身頃1Cの第二折畳部52B)の場合には、この折畳部50Bで吸収体10が折り曲がりやすくなるので、臀部や腰まわりの曲面に沿って吸収体10がカーブを描くように変形することができるためである。
そのほか、切欠部521と細孔部522とが不連続に設けられることから、吸収体10の捩れ(ヨレ)を抑制することができ、製造過程における吸収体の破断(損傷)の抑制にも寄与する。
つぎに、紙おむつの第四実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、上述した折畳部50,50A,50Bとは異なる折畳部(スリット部)が配置されている。なお、ここで説明する点を除いては、第一〜第三実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
まず、図11を参照して、本実施形態の折畳部50Cの構成を述べる。
折畳部50Cは、上述した折畳部50,50A,50Bと同様に、紙おむつ1の折り畳み用に設けられたものであって、着用者に装着されるまでに紙おむつ1が折り畳まれることによるフィット性や吸水性の低下を抑える用途に特に適した構成である。この折畳部50Cは、装着状態での折り曲げが想定される所定の箇所において、圧搾部40に交差して延在する。また、折畳部50には、幅方向に沿う第一折畳部51C(細孔部)と、長手方向に沿う第二折畳部52C(細孔部)とが設けられる。これらの折畳部51C,52Cでは、第三実施形態の折畳部51B,52Bと同様に、吸収体10が厚み方向に貫通された貫通穴をなしている。
この第一折畳部51Cは、紙おむつ1の股下部1Bにおいて幅方向中央に配置される。ここでは、吸収体10のうち長手方向の中央と、長手方向の中央よりも前身頃1A側(一端側)と、長手方向の中央よりも後身頃1C側(他端側)とのそれぞれに第一折畳部51Cが設けられる。ただし、第一折畳部51Cは、上述したように長手方向において三箇所に配置されるのに限らず、長手方向において一箇所もしくは二箇所または四箇所以上に配置されてもよい。
この第二折畳部52Cは、紙おむつ1の前身頃1Aおよび後身頃1Cのそれぞれに設けられる。図11には、前身頃1Aおよび後身頃1Cのそれぞれで幅方向に並ぶ三つの第二折畳部52Cを例示する。ただし、前身頃1Aおよび後身頃1Cのそれぞれにおいて、一つもしくは二つまたは四つ以上の第二折畳部52Cが並設されてもよい。
なお、第二折畳部52Cは、第三実施形態で上述した第二折畳部52Bとは異なり、長手方向に連続する線状に設けられている。
本実施形態の紙おむつ1は、上述したように構成されるため、下記のような作用および効果を得ることができる。
本実施形態の折畳部50Cでは吸収体10が切り抜かれていることから、排泄された液体が折畳部50Cを伝って幅方向外側へ拡散したとしても、その拡散先の吸収体10で排泄水分が吸収される。よって、排泄された液体の幅方向外側への漏れを確実に抑えることができる。
そのうえ、第一折畳部51Cによれば、着用者の股間から臀部に亘る領域で円滑に吸収体10を変形させることができる。
そのうえ、第二折畳部52Cによれば、着用者の腰や腹まわりの形状に追従して紙おむつ1を円滑に変形させることができる。このようにして、着用者の股間,腹や腰まわりに対する紙おむつ1のフィット性を確実に向上させることができる。
最後に、その他の変形例について述べる。
たとえば、圧搾部は、少なくとも吸収体に設けられていればよく、センターシートに設けられていなくてもよい。この場合には、センターシートが積層される前に吸収体10の一部が肌面側から圧搾されて、圧搾部が成形される。あるいは、吸収体の非肌面側に圧搾部が成形されてもよい。この場合には、非肌面側から少なくとも吸収体が圧搾されて、圧搾部が成形される。
また、折畳部には、吸収体を貫通する部位,溝状の部位,低目付領域の部位といった形態をなす部位のうち少なくとも何れか一つの部位が断続的に設けられてもよいし、各形態の部位が混在して設けられてもよい。
このように、溝状の部位や低目付領域を有する折畳部によっても、上述した折畳部と同様に、紙おむつに予め設定されたフィット性や吸水性の低下を抑えることができ、着用者の快適性を向上させることができる。
なお、圧搾部は、上層吸収体および下層吸収体を重ねてから成形してもよいし、上層吸収体および下層吸収体の少なくとも何れか一方に成形してもよい。
また、折り装置のガイドによる折り畳み箇所は、紙おむつにおける長手方向中央の第一折畳部に限らず、他の第一折畳部や第二折畳部に沿う箇所であってもよい。
さらに、ガイドの断面形状は、円形に限らず、多角形状であってもよい。ただし、折り畳み箇所の損傷を抑える観点からは、角の丸められた多角形状の断面をなすガイドを用いることが好ましい。
1A 前身頃
1B 股下部
1C 後身頃
10 吸収体
8 連続体
8a 一方の側縁
8b 他方の側縁
10 吸収体
10A 上層吸収体
10B 下層吸収体
11 センターシート
12 バックシート
13 サイドシート
14 カバーシート
15 ギャザー
16 立体ギャザー
17 タミーギャザー
18 セカンド立体ギャザー
19 インジケータ
20 糸ゴム(伸縮性部材)
21 第一糸ゴム
22 第二糸ゴム
23 第三糸ゴム
40 圧搾部(凹部)
41 第一傾斜部
42 第二傾斜部
50 折畳部(低剛性部)
51 第一折畳部
52 第二折畳部
53 第三折畳部
50A 折畳部(低剛性部)
51A 第一折畳部
52A 第二折畳部
50B 折畳部(低剛性部,スリット部)
51B 第一折畳部(切欠部)
52B 第二折畳部
521 切欠部
522 細孔部
50C 折畳部(スリット部)
51C 第一折畳部(細孔部)
52C 第二折畳部(細孔部)
100 折り装置
110 搬送機構
120 ガイド
130 押付機構
140 案内機構
C 中心線
F 折線
L1 ガイド120の直径
L2 第一折畳部50の短手方向寸法
R 搬送ロール
MD 搬送方向
CD 直交方向
Claims (15)
- 吸収性をもつマット状の吸収体を備えた吸収性物品において、
前記吸収体に設けられ、平面視で長手方向および幅方向の双方に交差して圧搾された溝状の圧搾部と、
前記吸収体に設けられ、平面視で前記圧搾部に交差して延在する折り畳み用の一または複数の折畳部とを備え、
前記圧搾部は、平面視で前記長手方向および前記幅方向に対して、一方に傾斜して交差する第一傾斜部と、他方に傾斜して交差する第二傾斜部とを有し、
一または複数の前記折畳部は、平面視で前記第一傾斜部と前記第二傾斜部とが交差する位置を含むように設けられた
吸収性物品。 - 吸収性をもつマット状の吸収体を備えた吸収性物品において、
前記吸収体に設けられ、平面視で長手方向および幅方向の双方に交差して圧搾された溝状の圧搾部と、
前記吸収体に設けられ、平面視で前記圧搾部に交差して延在する折り畳み用の複数の折畳部とを備え、
前記圧搾部は、平面視で前記長手方向および前記幅方向に対して、一方に傾斜して交差する第一傾斜部と、他方に傾斜して交差する第二傾斜部とを有し、
断続的に並ぶ複数の前記折畳部の相互間には、前記第一傾斜部と前記第二傾斜部との交差箇所が位置する
吸収性物品。 - 前記折畳部は、他の領域よりも剛性が低い低剛性部を有する
請求項1又は2に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、着用者に装着されるまでに折り畳まれることが想定される所定の箇所に配置された
請求項1〜3の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、吸収性物品の前記長手方向の中央よりも一端側に配置された
請求項1〜4の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、吸収性物品の前記長手方向の中央よりも他端側に配置された
請求項5に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、吸収性物品の前記長手方向の中央に配置された
請求項1〜6の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、溝状の溝状部を有する
請求項1〜7の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、前記吸収体を厚み方向に貫通するスリット部を有する
請求項1〜8の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記折畳部は、前記折畳部以外の領域よりも目付量の抑えられた低目付領域を有する
請求項1〜9の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記第一傾斜部および前記第二傾斜部の少なくとも一方が複数設けられた
請求項1〜10の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 前記吸収体が上層吸収体と下層吸収体とが積層されて構成されており、前記折畳部が前記上層吸収体および前記下層吸収体の少なくとも何れか一方に設けられている
請求項1〜11の何れか1項に記載された吸収性物品。 - 上記の請求項1〜12の何れか1項に記載された吸収性物品を前記折畳部に沿って折り畳むガイドを備えた
折り装置。 - 前記ガイドは、長尺であって、断面形状が円形である
請求項13に記載された折り装置。 - 前記ガイドの直径は、平面視における前記折畳部の短手方向寸法よりも大きい
請求項14に記載された折り装置。
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