カタログ等を用いて商品を注文して購入する通信販売は、商品を取り扱う店舗に出向くことなく所望の商品を購入することができるため、主に、店舗に出向く時間のない利用者が多く利用している。また、一冊のカタログに様々なカテゴリーの商品が掲載されているものにおいては、一冊のカタログを用いて様々なカテゴリーの商品を見ることができるため、利用者は自宅等にてあたかも大型店舗に出向いているかのように商品を選択することができる。また、近年では、インターネットの普及に伴い、インターネットを介して商品を販売するサービスも提供されており、利用者は商品が販売されているサイトにアクセスすることにより、カタログ等を用いた通信販売と同様に、店舗に出向くことなく自宅等にて所望の商品を選択して購入することができる。
上述したような通信販売を利用して商品を購入する場合は、カタログ等に掲載された商品コードや商品名を所定の用紙に記入し、郵送もしくはFAXにてこの用紙を販売元に送付する。また、インターネットを介して商品を購入する場合は、商品を販売するサイト上に掲載された商品コードや商品名を指定する。すると、商品の販売元において、利用者から送付されてきた用紙に記入された商品コードや商品名、あるいはサイト上にて指定された商品コードや商品名に基づいて、利用者が指定した配送先に商品を宅配便等で発送する。この際、商品の販売元においては、商品とともにその商品の明細情報が記載された納品書を利用者に送付する。そして、商品を受け取った利用者は、受け取った商品と納品書に記載された明細情報とを比較することにより、注文した商品が確かに販売元から発送され利用者が受け取ったかどうかを判断し、その後、商品を注文した際に指定した支払い方法によって購入した商品の料金を支払う。
このように、カタログやインターネットを用いた通信販売においては、利用者が購入した商品が宅配便等によって利用者に配送される際に、その明細情報が記載された納品書が利用者に送付されることになるが、この納品書は、利用者が購入した商品と同梱されて利用者に送付されることになる。そのため、配送伝票に印字される配送情報と納品書に記載される明細情報とのマッチングミスが生じる虞があるとともに、商品を利用者に発送する際に、商品を段ボール箱等の梱包材に入れる作業の他に、配送伝票を段ボール箱等に貼付する作業と、利用明細が記載された利用明細書を段ボール箱等に入れる作業との2つの作業を行うこととなり、商品を利用者に発送する際の作業が煩雑になってしまう。
そこで、このような納品書を、商品を利用者に配送する際に用いられる配送伝票と一体化し、配送伝票に印字される配送情報と納品書に記載される明細情報とのマッチングミスを防止するとともに、商品の発送作業の効率化を図ることができる技術が考えられ、特許文献1に開示されている。
図14は、納品書と配送伝票とを一体化した配送ラベルの一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。図15は、図14に示した配送ラベル301の貼着構造を示す図であり、(a)は貼付シート302の剥離台紙305との貼着面の構成を示す図、(b)は剥離台紙305の貼付シート302との貼着面の構成を示す図である。
本例は図14および図15に示すように、貼付シート302と剥離台紙305とが、貼着層303a,303bおよび剥離層304を介して剥離可能に貼着された配送ラベル301である。
貼付シート302は、伝票片310と収納片340とがミシン目330を介して折り畳み可能に連接して構成されている。
伝票片310は、伝票本体部311がジッパー314によって伝票片310から分離可能に区画形成され、伝票片310以外の領域が伝票補助部316となっている。伝票本体部311は、配達票312と貼付票313とがジッパー314を介して分離可能に連接して構成されている。配達票312および貼付票313のそれぞれには、この配送ラベル301が貼着されて配送される配送物の配送先の住所や氏名、品名等の配送情報が印字される配送情報表示領域312a,313aが設けられており、配達票312にはさらに、配送物の配送先にて受領印を押下するための押印領域312bが設けられている。
収納片340は、納品書321と補助部322と余剰部329とがミシン目327,331を介して分離可能に連接して構成されており、納品書321と補助部322とから収納片本体部320が構成されている。補助部322は、伝票片310と連接してミシン目330に沿って形成され、孔部を形成する孔形成部325がスリット315によって分離した状態となっている。納品書321は、補助部322のミシン目330とは反対側にミシン目331によって切り離し可能に連接し、配送ラベル301を用いて配送される配送物の明細情報が印字される明細情報表示領域321aが設けられている。余剰部329は、収納片本体部320の伝票片310との連接辺に隣接する2辺にミシン目327を介して切り離し可能に連接している。
貼付シート302の剥離台紙305との貼着面には、伝票補助部316のうちミシン目330以外の3辺に沿う領域の全面と貼付シート302がミシン目330を中心として折り畳まれた場合に孔形成部325に対向する領域とに、接着剤や粘着剤が塗布されることで貼着層303aが積層されているとともに、孔形成部325と余剰部329とに、接着剤や粘着剤が塗布されることで貼着層303bが積層されている。また、剥離台紙305の貼付シート302との貼着面には、伝票補助部316に対向する領域に、剥離ニス等が塗布されることで剥離層304が積層されている。これにより、貼付シート302は、伝票片310においては伝票補助部316にて剥離台紙305と貼着され、収納片340においては孔形成部325および余剰部329にて剥離台紙305と貼着されていることになる。
以下に、上記のように構成された配送ラベル301の使用方法について説明する。
図16は、図14および図15に示した配送ラベル301の使用方法を説明するための図である。
図14および図15に示した配送ラベル301を用いて配送物を配送する場合は、貼付シート302が剥離台紙305に貼着された状態で、配送情報表示領域312a,313aのそれぞれに、この配送ラベル301が貼着されて配送される配送物の配送先の住所や氏名等の配送情報を印字するとともに、明細情報表示領域321aに、配送ラベル301が貼着されて配送される配送物の明細情報を印字した後、貼付シート302を剥離台紙305から剥離する。
貼付シート302を剥離台紙305から剥離していくと、伝票片310においては、伝票補助部316が、貼着層303aおよび剥離層304を介して剥離台紙305に剥離可能に貼着されていることにより、伝票片310を剥離台紙305から剥離することができる。一方、収納片340においては、孔形成部325および余剰部329が、裏面に積層された貼着層303bによって剥離台紙305に貼着され、それ以外の領域が剥離台紙305には貼着されておらず、また、孔形成部325がスリット315によって補助部322から分離された状態となっているとともに、余剰部329がミシン目327によって収納片本体部320から切り離し可能となってため、孔形成部325および余剰部329が収納片340から分離し、孔形成部325および余剰部329が剥離台紙305に貼着されたまま、それ以外の領域が剥離台紙305から剥離する。これにより、図16(a)に示すように、補助部322は、孔形成部325が区画形成されていた領域に孔部325aが形成されることになる。
次に、収納片本体部320を収納状態とするために、図16(b)に示すように、貼付シート302をその裏面が内側となるようにミシン目330を中心として折り畳む。すると、折り畳まれた収納片本体部320は、伝票補助部316の裏面に積層された貼着層303aのうち、伝票片320と収納片340との連接部分に沿う領域以外とは対向しない。また、折り畳まれた収納片本体部320のうち納品書321が伝票本体部311と対向し、補助部322に形成された孔部325aが、伝票補助部316の裏面に積層された貼着層303aのうち伝票片310と収納片340との連接部分に沿う領域に対向する。これにより、伝票補助部316の裏面に積層された貼着層303aのうち、伝票片310と収納片340との連接部分に沿う部分が孔部325aを介して表出することになる。
上記のようにして折り畳まれた貼付シート302は、伝票補助部316のうち、伝票片310と収納片340との連接部分に沿う領域以外の部分にて貼着層303aが表出しているとともに、伝票片310と収納片340との連接部分に沿う部分においては貼着層303aが孔部325aを介して表出しているため、収納片本体部320を伝票片310と配送物との間に収納した状態で、表出した貼着層303aによって配送物に貼着することができる。
そして、貼付シート302が貼付された配送物は、配送情報表示領域312a,313aに印字された配送情報に従って配送先に配送されることになる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の貼付用シートの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。図2は、図1に示した配送ラベル1の貼着構造を示す図であり、(a)は貼付シート2の剥離台紙5との貼着面の構成を示す図、(b)は剥離台紙5の貼付シート2との貼着面の構成を示す図である。
本形態は図1および図2に示すように、貼付シート2と剥離台紙5とが、貼着層3a,3bおよび剥離層4を介して剥離可能に貼着された配送ラベル1である。
貼付シート2は、本願発明における第1のシートとなるものであって、伝票片10と収納片40とが折り部となるミシン目30を介して折り畳み可能に連接して構成されている。
伝票片10は、本願発明における第1の紙片部となるものである。伝票片10は、伝票本体部11と、伝票本体部11を取り囲む伝票補助部16とから構成され、伝票本体部11がジッパー14によって伝票片10から分離可能に区画形成されている。なお、ジッパー14としては、略への字の切り込みとタイとが連続してなるものが考えられる。
伝票本体部11は、本願発明における第1の分離部となるものである。伝票本体部11は、配達票12と貼付票13とから構成され、これらがジッパー14を介して分離可能に連接している。配達票12および貼付票13のそれぞれには、この配送ラベル1が貼着されて配送される配送物の配送先の住所や氏名、品名等の配送情報が印字される配送情報表示領域12a,13aが設けられており、配達票12にはさらに、配送物の配送先にて受領印を押下するための押印領域12bが設けられている。また、配達票12の1つの角部には、配達票12を配送ラベル1から分離しやすくするためにコーナーカット14aが形成されている。
収納片40は、本願発明における第2の紙片部となるものであって、収納片本体部20と余剰部29とから構成されている。収納片40は、伝票片10との連接辺に隣接する2辺に沿う領域が余剰部29となり、余剰部29に挟まれた領域が収納片本体部20となっており、これら収納片本体部20と余剰部29とが分離線となるスリット27を介して分離した状態で連接している。なお、収納片40の伝票片10との連接方向の長さは、伝票片10のミシン目30から配達票12の貼付票13とは反対側の端辺までの長さよりも短くなっている。また、余剰部29の幅は、伝票補助部16の幅よりも狭いものとなっている。
収納片本体部20は、本願発明における折り返し部となるものである。収納片本体部20は、納品書21と補助部22とがミシン目31によって切り離し可能に連接して構成されている。
補助部22は、伝票片10と連接してミシン目30に沿う領域と余剰部29に沿う領域とにコの字型となって形成され、伝票片10と連接してミシン目30に沿う領域において、孔部を形成する孔形成部25がスリット15によって分離した状態となっている。なお、孔形成部25の形状は、任意のものとすることができる。
納品書21は、補助部22に囲まれてミシン目31によって補助部22から切り離されることで収納片本体部20から分離可能に区画形成され、配送ラベル1を用いて配送される配送物の明細情報が印字される明細情報表示領域21aが設けられている。
貼付シート2の剥離台紙5との貼着面には、伝票補助部16のうちミシン目30以外の3辺に沿う領域の全面と貼付シート2がミシン目30を中心として折り畳まれた場合に孔形成部25に対向する領域とに、接着剤や粘着剤が塗布されることで第1の貼着層3aが積層されているとともに、補助部22のうち余剰部29に沿う領域および孔形成部25と余剰部29とに、接着剤や粘着剤が塗布されることで第2の貼着層3bが積層されている。すなわち、貼着層3bは、収納片本体部20のうち納品書21以外の領域に積層されていることになる。また、貼着層3a,3bの幅が互いに同一となっているとともに、上述したように、収納片40の伝票片10との連接方向の長さが、伝票片10のミシン目30から配達票12の貼付票13とは反対側の端辺までの長さよりも短くなっていることで、貼着層3bは、ミシン目30を中心として貼付シート2を折り畳んだ際に伝票本体部11に対向しない領域に積層されていることになる。
また、剥離台紙5の貼付シート2との貼着面には、伝票補助部16に対向する領域と、孔形成部25を除き余剰部29以外の領域に積層された貼着層3bに対向する領域とに、剥離ニス等が塗布されることで剥離層4が積層されている。
これにより、貼付シート2は、伝票片10が伝票補助部16にて貼着層3aと剥離層4とによって剥離台紙5と剥離可能に貼着され、収納片本体部20が、ミシン目30以外の辺に沿う領域となる余剰部29に沿う領域にて貼着層3bと剥離層4とによって剥離台紙5と剥離可能に貼着され、孔形成部25および余剰部29が貼着層3aによって剥離台紙5と貼着されていることになる。
以下に、上記のように構成された配送ラベル1の使用方法について説明する。
図3〜図7は、図1および図2に示した配送ラベル1の使用方法を説明するための図である。
図1および図2に示した配送ラベル1を用いて配送物を配送する場合は、まず、貼付シート2が剥離台紙5に貼着された状態で、配送情報表示領域12a,13aのそれぞれに、この配送ラベル1が貼着されて配送される配送物の配送先の住所や氏名等の配送情報を印字するとともに、明細情報表示領域21aに、配送ラベル1が貼着されて配送される配送物の明細情報を印字する。このように、配送情報表示領域12a,13aおよび明細情報表示領域23aのそれぞれに、配送情報および明細情報を同時に印字することにより、配送情報と明細情報とのマッチングミスが防止される。この際、収納片40においては、後述するように貼付シート2と剥離台紙5とを剥離した際に余剰部29のみが剥離台紙5に貼着されたまま収納片本体部20が破れることなく剥離台紙5から剥離するために収納片本体部20と余剰部29とがスリット27を介して分離した状態で連接した構成となっているが、収納片本体部20においても、余剰部29に沿う領域にて貼着層3bと剥離層4とによって剥離台紙5と剥離可能に貼着されているので、収納片本体部20が剥離台紙5から不用意に剥離することを回避できる。
その後、貼付シート2を剥離台紙5から剥離していくと、伝票片10においては、伝票補助部16が、貼着層3および剥離層4を介して剥離台紙5に剥離可能に貼着されていることにより、伝票片10を剥離台紙5から剥離することができる。
一方、収納片40においては、孔形成部25および余剰部29が、裏面に積層された貼着層3bによって剥離台紙5に貼着され、余剰部29に沿う領域が貼着層3bと剥離層4とによって剥離台紙5に剥離可能に貼着され、また、孔形成部25および余剰部29がスリット15,27によって補助部22から分離した状態となっているため、孔形成部25および余剰部29が剥離台紙5に貼着されたまま、それ以外の領域が剥離台紙5から剥離する。これにより、図3(a)に示すように、補助部22は、孔形成部25が区画形成されていた領域に孔部25aが形成されることになる。
また、余剰部29においても、裏面に積層された貼着層3bによって剥離台紙5に貼着されており、また、スリット27によって収納片本体部20から分離しているため、余剰部29が剥離台紙5に貼着されたままの状態となる。この際、余剰部29がスリット27によって収納片本体部20から分離した構成となっていることで、貼付シート2を剥離台紙5から剥離する作業に伴って収納片本体部20が破れてしまうことを回避できる。
次に、収納片本体部20を収納状態とするために、図3(b)に示すように、貼付シート2をその裏面が内側となるようにミシン目30を中心にして折り畳む。すると、折り畳まれた収納片本体部20は、上述したように、貼着層3a,3bの幅が互いに同一となっているとともに、収納片40の伝票片10との連接方向の長さが、伝票片10のミシン目30から配達票12の貼付票13とは反対側の端辺までの長さよりも短くなっていることで、伝票補助部16の裏面に積層された貼着層3aのうち、伝票片20と収納片40との連接部分に沿う領域以外とは対向しない。また、折り畳まれた収納片本体部20のうち納品書21が伝票本体部11と対向し、補助部22に形成された孔部25aが、伝票補助部16の裏面に積層された貼着層3aのうち、伝票片10と収納片40との連接部分に沿う領域に対向する。
このような状態となることにより、収納片本体部20が収納状態とされて貼付シート2をミシン目30を中心として折り畳むと、図3(b)に示すように、伝票補助部16の裏面に積層された貼着層3aのうち、伝票片10と収納片40との連接部分に沿う部分が孔部25aを介して表出することになる。
上記のようにして折り畳まれた貼付シート2は、伝票補助部16のうち、伝票片10と収納片40との連接部分に沿う領域以外の部分にて貼着層3aが表出しているとともに、伝票片10と収納片40との連接部分に沿う部分においては貼着層3aが孔部25aを介して表出しているため、図4に示すように、これら表出した貼着層3aによって配送物6に貼着することができる。これにより、貼付シート2は、伝票片10と配送物6との間に収納片本体部20が収納された状態で、伝票片10がほぼ全周に渡って配送物6に貼着されたような状態となるため、納品書21に秘匿性が要求される情報が印字または記入されている場合にその情報の漏洩を回避することができる。また、配送物6の配送過程において、配送物6との間へのごみ等の侵入を防止することができるとともに、貼付シート2の端部が物体に引っ掛かり、貼付シート2が配送物6から剥がれてしまう等の事故を防止することができる。
貼付シート2が貼付された配送物6は、配送情報表示領域12a,13aに印字された配送情報12c,13cに従って配送先に配送される。
そして、配送先において、図5(a)に示すように、配達票12の押印領域12bに受領印が押下された後、ジッパー14を破断することによって配達票12を伝票片10から分離していく。この際、配達票12の角部に形成されたコーナーカット14aを剥離開始端として利用することで、配達票12を伝票片10から容易に分離することができる。また、伝票片10の裏面には、貼着層3aが積層されているが、配達票12には貼着層3aは積層されておらず、また、折り畳まれた収納片本体部20の一部に積層された貼着層3bは、ミシン目30を中心として貼付シート2を折り畳んだ際に伝票本体部11に対向しない領域に積層されているため、図5(b)に示すように、伝票片10から分離しにくくなることなく配達票12を伝票片10から分離して、配送物6からも分離することができる。伝票片10から分離された配達票12は配送業者によって持ち帰られ、配送管理に用いられる。
その後、配送物6の配送先において、図6(a)に示すようにジッパー14を破断していき、貼付票13を伝票片10から分離する。伝票片10の裏面には、貼着層3aが積層されているが、貼付票13には貼着層3aは積層されておらず、また、折り畳まれた収納片本体部20の一部に積層された貼着層3bは、ミシン目30を中心として貼付シート2を折り畳んだ際に伝票本体部11に対向しない領域に積層されているため、図6(b)に示すように、伝票片10から分離しにくくなることなく貼付票13を伝票片10から分離して、配送物6からも分離することができる。すると、納品書21が、伝票本体部11に対向する領域に収納されていることにより、伝票本体部11が伝票片10から分離した領域から納品書21が取り出し可能な状態となる。
そして、図7に示すように、ミシン目31を破断することによって納品書21を補助部22から切り離すことにより、納品書21を取り出すことができる。この際、伝票片10と配送物6との間に収納された収納片本体部20には、貼付シート2の折り畳み状態にて伝票片10に対向する面に貼着層3bが積層されているが、貼着層3bは、収納片本体部20のうち納品書21以外の領域となる補助部22に積層されているため、納品書21を収納片本体部20から分離する場合に、納品書21が伝票片10に貼着して収納片本体部20から分離しにくくなってしまうことを回避できる。
なお、本形態においては、納品書21がコの字型に形成されたミシン目31を介して補助部22から分離可能となっているが、コの字型に形成されたミシン目31のうち、ミシン目30に並行する辺においては、スリットや一部にタイ部を有するカット部であってもよい。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の貼付用シートの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。図9は、図8に示した配送ラベル101の貼着構造を示す図であり、(a)は貼付シート102の剥離台紙105との貼着面の構成を示す図、(b)は剥離台紙105の貼付シート102との貼着面の構成を示す図である。
本形態は図8および図9に示すように、図1および図2に示したものに対して、収納片140の構成が異なる配送ラベル101である。
本形態における収納片140は、余剰部129の幅が貼着層103bの幅と同一となっているとともに、伝票片110との連接方向の長さが、伝票片110のミシン目130から配達票112の貼付票113とは反対側の端辺までの長さよりも長く、かつ、伝票片110の長さよりも短いものとなっている。そして、収納片本体部120が、補助部122aと納品書121と補助部122bとがミシン目131,132を介してミシン目130側からこの順で分離可能に連接して構成されており、補助部122bが、貼付シート102がミシン目130を中心として折り畳まれた場合にその一部が貼着層103aに対向するように構成されている。補助部122bには、剥離台紙105との貼着面に、接着剤や粘着剤が塗布されることで貼着層103cが積層されている。また、貼着層103bは、収納片140のうち孔形成部125と余剰部129のみに積層されている。
本形態における剥離台紙105は、貼付シート102に合わせて長手方向の長さが図1および図2に示したものよりも長くなっており、貼付シート102との貼着面のうち収納片140に対向する領域においては、貼着層103cに対向する領域のみに剥離層104aが積層されている。
以下に、上記のように構成された配送ラベル101の使用方法について説明する。
図10は、図8および図9に示した配送ラベル101の使用方法を説明するための図である。
図8および図9に示した配送ラベル101を用いて配送物を配送する場合は、貼付シート102が剥離台紙105に貼着された状態で、配送情報表示領域112a,113aのそれぞれに、この配送ラベル101が貼着されて配送される配送物の配送先の住所や氏名等の配送情報を印字するとともに、明細情報表示領域121aに、配送ラベル101が貼着されて配送される配送物の明細情報を印字する。この際、収納片140においては、後述するように貼付シート102と剥離台紙105とを剥離した際に余剰部129のみが剥離台紙105に貼着されたまま収納片本体部120が破れることなく剥離台紙105から剥離するために収納片本体部120と余剰部129とがスリット127を介して分離した状態で連接した構成となっているが、収納片本体部120においても、補助部122bにて貼着層103cと剥離層104aとによって剥離台紙105と剥離可能に貼着されているので、剥離台紙105から不用意に剥離することを回避できる。
その後、貼付シート102を剥離台紙105から剥離していくと、伝票片110においては、伝票補助部116が、貼着層103aおよび剥離層104を介して剥離台紙105に剥離可能に貼着されていることにより、伝票片110を剥離台紙105から剥離することができる。
一方、収納片140においては、孔形成部125および余剰部129が、裏面に積層された貼着層103bによって剥離台紙105に貼着され、補助部122bが貼着層103cと剥離層104aとによって剥離台紙105に剥離可能に貼着され、また、孔形成部125および余剰部129がスリット115,127によって補助部122a,122bおよび納品書121から分離した状態となっているため、孔形成部125および余剰部129が剥離台紙105に貼着されたまま、それ以外の領域が剥離台紙105から剥離する。これにより、図10(a)に示すように、補助部122aは、孔形成部125が区画形成されていた領域に孔部125aが形成されることになる。
また、余剰部129においても、裏面に積層された貼着層103bによって剥離台紙105に貼着されており、また、スリット127によって収納片本体部120から分離しているため、余剰部129が剥離台紙105に貼着されたままの状態となる。この際、余剰部129がスリット127によって収納片本体部120から分離した構成となっていることで、貼付シート102を剥離台紙105から剥離する作業に伴って収納片本体部120が破れてしまうことを回避できる。
次に、収納片本体部120を収納状態とするために、図10(b)に示すように、貼付シート102をその裏面が内側となるようにミシン目130を中心にして折り畳む。すると、折り畳まれた収納片本体部120は、貼着層103a,103bの幅が互いに同一となっているとともに、補助部122bが、貼付シート102がミシン目130を中心として折り畳まれた場合にその一部が貼着層103aに対向するように構成されているため、納品書121が伝票本体部111と対向し、補助部122bと、補助部122aに形成された孔部125aとが、伝票補助部116の裏面に積層された貼着層103aに対向する。
このような状態となることにより、収納片本体部120が収納状態とされて貼付シート102をミシン目130を中心として折り畳むと、図10(b)に示すように、伝票補助部116の裏面に積層された貼着層103aのうち、伝票片110と収納片140との連接部分に沿う部分が孔部125aを介して表出するとともに、収納片本体部120の伝票片110との連接部分以外の3辺に沿って貼着層103aが表出することになる。
上記のようにして折り畳まれた貼付シート102は、伝票補助部116のうち、伝票片110と収納片140との連接部分に沿う領域以外の部分にて貼着層103aが表出しているとともに、伝票片110と収納片140との連接部分に沿う部分においては貼着層103aが孔部125aを介して表出しているため、図1および図2に示したものと同様に、これら表出した貼着層103aによって配送物に貼着することができる。
貼付シート102が貼付された配送物は、配送情報表示領域112a,113aに印字された配送情報に従って配送先に配送されていき、その後、図1および図2に示したものと同様に、ジッパー114が破断されることによって配達票112および貼付票113が分離されることになる。その際、伝票片110の裏面には、貼着層103aが積層されているが、伝票本体部111には貼着層103aは積層されておらず、また、折り畳まれた収納片本体部120の一部に積層された貼着層103cは、ミシン目130を中心として貼付シート102を折り畳んだ際に伝票補助部116に対向する補助部122bに積層されているため、伝票片110から分離しにくくなることなく配達票112や貼付票113を伝票片110から分離して、配送物からも分離することができる。
このようにして配達票112および貼付票113を伝票片110から分離することで、図1および図2に示したものと同様に、伝票本体部111が伝票片110から分離した領域から納品書121が取り出し可能な状態となる。
そして、ミシン目131,132を破断することによって納品書121を補助部122a,122bから切り離すことにより、納品書121を取り出すことができる。この際、伝票片110と配送物との間に収納された収納片本体部120には、貼付シート102の折り畳み状態にて伝票片110に対向する面に貼着層103b,103cが積層されているが、貼着層103b,103cは、収納片本体部120のうち納品書121以外の領域となる補助部122a,122bに積層されているため、納品書121を収納片本体部120から分離する場合に、納品書121が伝票片110に貼着して収納片本体部120から分離しにくくなってしまうことを回避できる。
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の貼付用シートの第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。図12は、図11に示した配送ラベル201の貼着構造を示す図であり、(a)は貼付シート202の剥離台紙205との貼着面の構成を示す図、(b)は剥離台紙205の貼付シート202との貼着面の構成を示す図である。
本形態は図11および図12に示すように、図1および図2に示したものに対して、配達票212および収納片240の構成が異なる配送ラベル201である。
本形態における配送ラベル201においては、配達票212の4つの角部のそれぞれにコーナーカット214aが形成されている。また、収納片240は、余剰部229の幅が貼着層203bの幅と同一となっているとともに、収納片本体部220の剥離台紙205との貼着面のうち余剰部229に沿う領域に、剥離ニス等が塗布されることで剥離層204aが積層されている。また、剥離台紙205は、貼付シート202との貼着面のうち収納片240に対向する領域においては、剥離層が積層されておらず、剥離層204aに対向する領域に第3の貼着層203cが積層されている。また、貼着層203bは、収納片240のうち孔形成部225と余剰部229のみに積層されている。
以下に、上記のように構成された配送ラベル201の使用方法について説明する。
図13は、図11および図12に示した配送ラベル201の使用方法を説明するための図である。
図11および図12に示した配送ラベル201を用いて配送物を配送する場合は、貼付シート202が剥離台紙205に貼着された状態で、配送情報表示領域212a,213aのそれぞれに、この配送ラベル201が貼着されて配送される配送物の配送先の住所や氏名等の配送情報を印字するとともに、明細情報表示領域221aに、配送ラベル201が貼着されて配送される配送物の明細情報を印字する。この際、収納片240においては、後述するように貼付シート202と剥離台紙205とを剥離した際に余剰部229のみが剥離台紙205に貼着されたまま収納片本体部220が破れることなく剥離台紙205から剥離するために収納片本体部220と余剰部229とがスリット227を介して分離した状態で連接した構成となっているが、収納片本体部220においても、収納片本体部220に積層された剥離層204aと剥離台紙205に積層された貼着層203cとによって剥離台紙205と剥離可能に貼着されているので、剥離台紙205から不用意に剥離することを回避できる。
その後、貼付シート202を剥離台紙205から剥離していくと、伝票片210においては、伝票補助部216が、貼着層203aおよび剥離層204を介して剥離台紙205に剥離可能に貼着されていることにより、伝票片210を剥離台紙205から剥離することができる。
一方、収納片240においては、孔形成部225および余剰部229が、裏面に積層された貼着層203bによって剥離台紙205に貼着され、納品書221が剥離層204aと貼着層203cとによって剥離台紙205に剥離可能に貼着され、また、孔形成部225および余剰部229がスリット215,227によって補助部222および納品書221から分離した状態となっているため、孔形成部225および余剰部229が剥離台紙205に貼着されたまま、それ以外の領域が剥離台紙205から剥離する。これにより、図13(a)に示すように、補助部222は、孔形成部225が区画形成されていた領域に孔部225aが形成されることになる。
また、余剰部229においても、裏面に積層された貼着層203bによって剥離台紙205に貼着されており、また、スリット227によって収納片本体部220から分離しているため、余剰部229が剥離台紙205に貼着されたままの状態となる。この際、余剰部229がスリット227によって収納片本体部220から分離した構成となっていることで、貼付シート202を剥離台紙205から剥離する作業に伴って収納片本体部220が破れてしまうことを回避できる。
次に、収納片本体部220を収納状態とするために、図13(b)に示すように、貼付シート202をその裏面が内側となるようにミシン目230を中心にして折り畳む。すると、折り畳まれた収納片本体部220は、貼着層203a,203bの幅が互いに同一となっているとともに、収納片240の伝票片210との連接方向の長さが、伝票片210のミシン目230から配達票212の貼付票213とは反対側の端辺までの長さよりも短くなっていることで、伝票補助部216の裏面に積層された貼着層203aのうち、伝票片220と収納片240との連接部分に沿う領域以外とは対向しない。また、折り畳まれた収納片本体部220のうち納品書221が伝票本体部211と対向し、補助部222に形成された孔部225aが、伝票補助部216の裏面に積層された貼着層203aのうち、伝票片210と収納片240との連接部分に沿う領域に対向する。
このような状態となることにより、収納片本体部220が収納状態とされて貼付シート202をミシン目230を中心として折り畳むと、図13(b)に示すように、伝票補助部216の裏面に積層された貼着層203aのうち、伝票片210と収納片240との連接部分に沿う部分が孔部225aを介して表出することになる。
上記のようにして折り畳まれた貼付シート202は、伝票補助部216のうち、伝票片210と収納片240との連接部分に沿う領域以外の部分にて貼着層203aが表出しているとともに、伝票片210と収納片240との連接部分に沿う部分においては貼着層203aが孔部225aを介して表出しているため、図1および図2に示したものと同様に、これら表出した貼着層203aによって配送物に貼着することができる。その際、配送ラベル201を自動貼付機にて表面から吸引しながら配送物に貼着することが考えられるが、本形態の配送ラベル201においては、配達票212の4つの角部にコーナーカット214aが形成されているため、表面からの吸引力がコーナーカット214aを介して収納本体部220に及び、折り畳まれた収納本体部220が伝票本体部211から離れてしまうことを回避できる。また、収納本体部220の伝票片210との連接方向の長さによっては、貼付票213の角部に同様にコーナーカットを形成することも考えられる。さらには、そのような効果を得るためには、配達票212や貼付票213の角部にコーナーカットを形成する構成に限らず、配達票212や貼付票213の一部に微細な貫通孔を形成すればよい。ただ、配達票212や貼付票213の角部にコーナーカットを形成すれば、上述した効果を、後述するように配達票212や貼付票213を剥離しやすくするという効果と併せて有することができる。
貼付シート202が貼付された配送物は、配送情報表示領域212a,213aに印字された配送情報に従って配送先に配送されていき、その後、図1および図2に示したものと同様に、ジッパー214が破断されることによって配達票212および貼付票213が分離されることになる。その際、配達票212においては、4つの角部にコーナーカット214aが形成されているため、4つの角部のいずれを剥離開始端として利用しても、配達票212を伝票片210から容易に分離することができる。また、伝票片210の裏面には、貼着層203aが積層されているが、伝票本体部211には貼着層203aは積層されておらず、また、収納片本体部220と剥離台紙205とが、収納片本体部220に積層された剥離層204aと剥離台紙205に積層された貼着層203cとによって剥離可能に貼着されていることで、収納片本体部220にて貼着層は存在しないため、収納片本体部220を折り畳んだ場合に収納片本体部220が伝票部210に貼着してしまうことが回避され、配達票212および貼付票213を伝票片210から分離して、配送物からも分離することができる。
このようにして配達票212および貼付票213を伝票片210から分離することで、図1および図2に示したものと同様に、伝票本体部211が伝票片210から分離した領域から納品書221が取り出し可能な状態となる。
そして、ミシン目231を破断することによって納品書221を補助部222から切り離すことにより、納品書221を取り出すことができる。
なお、本形態においては、収納片本体部220の剥離台紙205との貼着面のうち余剰部229に沿う領域に剥離層204aが積層されているとともに、剥離台紙205の貼付シート202との貼着面にてこれに対向して貼着層203cが積層されているが、剥離層は、収納片本体部220の剥離台紙205との貼着面のうちミシン目230以外の辺に沿う領域の少なくとも一部に積層されていればよく、第3の貼着層もそれに対向していればよい。
また、上述した実施の形態においては、伝票片10,110,210と収納片40,140,240とがミシン目30,130,230を介して折り畳み可能に連接してなる貼付シート2,102,202が剥離台紙5,105,205に貼着されてなる配送ラベル1,101,201を例に挙げて説明したが、本発明は、第1の紙片部と第2の紙片部とが折り部を介して折り畳み可能に連接してなる第1のシートと、第1のシートの一方の面に貼着された第2のシートとを有してなる貼付用シートであれば、第1の紙片部が、第2のシートとの貼着面のうち折り部以外の3辺に沿う領域に、第1の紙片部を第2のシートと剥離可能に貼着する第1の貼着層を有し、第2の紙片部が、折り部に隣接する2辺に沿う領域が、分離線によって第2の紙片部から分離されるとともに第2のシートに貼着された余剰部となっており、余剰部以外の領域となる折り返し部が、少なくとも折り部以外の辺に沿う領域にて第2のシートと剥離可能に貼着された構成のものであれば、いかなる形態のものも適用することができ、上述したものと同様の作用効果を生じさせることができる。またその際、第1の貼着層は、第1の紙片部の第2のシートとの貼着面のうち折り部以外の3辺に沿う領域の全面に積層されていなくても、折り部以外の3辺に沿う領域の少なくとも一部に積層されていればよい。また、折り返し部においても、折り部以外の辺に沿う領域の全面にて第2のシートと剥離可能に貼着されているものに限らず、折り部以外の辺に沿う領域の少なくとも一部にて第2のシートと剥離可能に貼着されていればよい。