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JP6718276B2 - Al−Mg―Si系合金板の製造方法 - Google Patents

Al−Mg―Si系合金板の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、Al−Mg―Si系合金板の製造方法、特に熱伝導性、導電性、強度および加工性に優れたAl−Mg―Si系合金板の製造方法に関する。
薄型テレビ、パーソナルコンピューター用薄型モニター、ノートパソコン、タブレットパソコン、カーナビゲーションシステム、ポータブルナビゲーションシステム、スマートフォンや携帯電話等の携帯端末等の製品のシャーシ、メタルベースプリント基板、内部カバーのように発熱体を内蔵または装着する部材材料においては、速やかに放熱するための優れた熱伝導性、強度および加工性が求められる。
JIS1100、1050、1070等の純アルミニウム合金は熱伝導性に優れるが、強度が低い。高強材として用いられるJIS5052に等のAl−Mg合金(5000系合金)は、純アルミニウム系合金よりも熱伝導性および導電性が著しく劣る。
これに対しAl−Mg−Si系合金(6000系合金)は、熱伝導性および導電性が良く時効硬化により強度向上を図ることができるため、Al−Mg―Si系合金を用いて強度、熱伝導性、加工性に優れたアルミニウム合金板を得る方法が検討されている。
例えば、特許文献1には、Mgを0.1〜0.34質量%、Siを0.2〜0.8質量%、Cuを0.22〜1.0質量%含有し、残部がAl及び不可避不純物からなり、Si/Mg含有量比が1.3以上であるAl−Mg―Si系合金を、半連続鋳造で厚さ250mm以上の鋳塊とし、400〜540℃の温度で予備加熱を経て熱間圧延、50〜85%の圧下率で冷間圧延を施した後、140〜280℃の温度で焼鈍をすることを特徴とする、Al−Mg−Si系合金圧延板の製造方法が開示されている。
特許文献2には、Si:0.2〜1.5質量%、Mg:0.2〜1.5質量%、Fe:0.3質量%以下を含有し、さらに、Mn:0.02〜0.15質量%、Cr:0.02〜0.15%の1種または2種を含有するとともに、残部がAlおよび不可避不純物中のTiが0.2%以下に規制するか、もしくはこれにCu:0.01〜1質量%か希土類元素:0.01〜0.2質量%の1種または2種を含有する組成を有するアルミニウム合金版を連続鋳造圧延により作製し、その後冷間圧延し、次いで500〜570℃の溶体化処理を行い、続いてさらに冷間圧延率5〜40%で冷間圧延を行い、冷間圧延後150〜190℃未満に加熱する時効処理を行うことを特徴とする熱伝導性、強度および曲げ加工性に優れたアルミニウム板の製造方法が記載されている。
特許文献3には、Si:0.2〜0.8質量%、Mg:0.3〜1質量%、Fe:0.5質量%以下、Cu:0.5質量%以下を含有し、さらにTi:0.1質量%以下またはB:0.1質量%以下の少なくとも1種を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるか、もしくはさらに不純物としてのMnおよびCrが、Mn:0.1質量%以下、Cr:0.1質量%以下に規制されているAl−Mg−Si系合金鋳塊を、熱間圧延し、さらに冷間圧延する工程を含む合金板の製造方法であって、熱間圧延後で冷間圧延終了までの間に、200〜400℃で1時間以上保持することにより熱処理を行うことを特徴とするAl−Mg―Si系合金板の製造方法が示されている。
なお、特許文献3に記載のとおり、JIS1000系から7000系のアルミニウム合金においては、熱伝導率と導電率が良好な相関性を示し、優れた熱伝導性を有するアルミニウム合金板は優れた導電率を有し、放熱部材材料はもちろん導電部材材料として用いることができる。
特開2012−62517号公報 特開2007−9262号公報 特開2003−321755号公報
上記のとおりAl−Mg―Si系合金板の改良がなされてきたが、アルミニウム合金部材材料を用いる製品の高性能化、小型化、薄型化に伴い、高い導電率と加工性に加え従来よりも更に高い強度を有することがAl−Mg−Si系合金板に求められているのに対し、上記特許文献1、特許文献2および特許文献3記載の方法では高い導電率と加工性を維持しつつ必要な強度を得ることが困難であった。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、高い導電率と良好な加工性を有しつつ更に高い強度を有するAl−Mg−Si系合金板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)Si:0.2〜0.8質量%、Mg:0.3〜1質量%、Fe:0.5質量%以下およびCu:0.5質量%以下を含有し、さらにTi:0.1質量%以下またはB:0.1質量%以下の少なくとも1種を含有し、残部Al及び不可避不純物からなるAl−Mg−Si系合金鋳塊に熱間圧延、冷間圧延を順次実施する合金板の製造方法であって、熱間圧延終了後であって冷間圧延終了前に120℃以上200℃未満の温度で熱処理を行うAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(2)不純物としてのMn、Cr、およびZnが、それぞれ0.1質量%以下に規制されている前項1に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(3)不純物としてのNi、V、Ga、Pb、Sn、BiおよびZrが、それぞれ0.05質量%以下に規制されている前項1または前項2に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(4)不純物としてのAgが0.05質量%以下に規制されている前項1ないし前項3の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(5)不純物としての希土類元素の合計含有量が0.1質量%以下に規制されている前項1ないし前項4の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(6)熱処理を熱間圧延終了後であって冷間圧延の開始前に実施する前項1ないし前項5の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(7)熱処理後冷間圧延の圧延率が20%以上である前項1ないし前項6の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(8)冷間圧延後に最終焼鈍を実施する前項1ないし前項7の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
(9)最終焼鈍の温度が180℃以下である前項8に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
前項(1)に記載の発明によれば、Si:0.2〜0.8質量%、Mg:0.3〜1質量%、Fe:0.5質量%以下およびCu:0.5質量%以下を含有し、さらにTi:0.1質量%以下またはB:0.1質量%以下の少なくとも1種を含有し、残部Al及び不可避不純物からなるAl−Mg−Si系合金鋳塊に熱間圧延、冷間圧延を順次実施する合金板の製造方法であって、熱間圧延終了後であって冷間圧延終了前に120℃以上200℃未満の温度で熱処理を行うため、熱処理時の時効硬化と導電率向上、および冷間圧延による加工硬化と加工性改善により、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
前項(2)に記載の発明によれば、不純物としてのMn、Cr、およびZnが、それぞれ0.1質量%以下に規制されているため、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
前項(3)に記載の発明によれば、不純物としてのNi、V、Ga、Pb、Sn、BiおよびZrが、それぞれ0.05質量%以下に規制されているため、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
前項(4)に記載の発明によれば、不純物としてのAgが0.05質量%以下に規制されているため、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
前項(5)に記載の発明によれば、不純物としての希土類元素の合計含有量が0.1質量%以下に規制されているため、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
前項(6)に記載の発明によれば、熱処理を熱間圧延終了後であって冷間圧延の開始前に実施するため、熱処理時の時効硬化と導電率向上、および冷間圧延による加工硬化と加工性改善により、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
前項(7)に記載の発明によれば、熱処理後の冷間圧延の圧延率が20%以上であるため、冷間圧延によりAl−Mg−Si系合金板の強度を向上させるとともに良好な加工性を得ることができる。
前項(8)に記載の発明によれば、冷間圧延後に最終焼鈍を実施するため、Al−Mg−Si系合金板の加工性が良好なものとなる。
前項(9)に記載の発明によれば、最終焼鈍の温度が180℃以下であるため、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性が良好なAl−Mg−Si系合金板を製造することができる。
本願発明者は、熱間圧延、冷間圧延を順次施するAl−Mg−Si系合金板の製造方法において、熱間圧延上がりの合金板の表面温度を所定の温度以下とするとともに、熱間圧延終了後であって冷間圧延終了前に時効処理としての熱処理を施すことにより、高い導電率と良好な加工性を有しつつ更に高い強度を有するAl−Mg−Si系合金板が得られることを見出し本願の発明に至った。
以下に、本願のAl−Mg−Si系合金板の製造方法について詳細に説明する。
本願のAl−Mg−Si系合金組成において、各元素の添加目的および含有量の限定理由は下記のとおりである。
MgおよびSiは強度の発現に必要な元素であり、それぞれの含有量はSi:0.2質量%以上0.8質量%以下、Mg:0.3質量%以上1質量%以下とする。Si含有量が0.2質量%未満あるいはMg含有量が0.3質量%未満では十分な強度を得ることができない。一方、Si含有量が0.8質量%、Mg含有量が1質量%を超えると、熱間圧延での圧延負荷が高くなって生産性が低下し、得られるアルミニウム合金板の成形加工性も悪くなる。Si含有量は0.2質量%以上0.6質量%以下が好ましく、更に0.32質量%以上0.60質量%以下が好ましい。Mg含有量は0.45質量%以上0.9質量%以下が好ましく、更に0.45質量%以上0.55質量%以下が好ましい。
FeおよびCuは成形加工上必要な成分であるが、多量に含有すると耐食性が低下する。本願においてFe含有量およびCu含有量はそれぞれ0.5質量%以下に規制する。Fe含有量は0.35質量%以下に規制することが好ましく、更に0.1質量%以上0.25質量%以下であることが好ましい。Cu含有量は0.1質量%以下であることが好ましい。
TiおよびBは、合金をスラブに鋳造する際に結晶粒を微細化するとともに凝固割れを防止する効果がある。前記効果はTiまたはBの少なくとも1種の添加により得られ、両方を添加してもよい。しかしながら、多量に含有すると、晶出物がサイズの大きい晶出物が多く生成するため、製品の加工性や熱伝導性および導電率が低下する。Ti含有量は0.1質量以下が好ましく、更に0.005質量%以上0.05質量%以下が好ましい。
また、B含有量は0.1質量%以下が好ましく、特に0.06質量%が好ましい。
また、合金元素には種々の不純物元素が不可避的に含有されるが、MnおよびCrは伝導性および導電性を低下させ、Znは含有量が多くなると合金材の耐食性を低下させるため少ないことが好ましい。不純物としてのMn、Cr、およびZnのそれぞれの含有量は0.1質量%以下が好ましく、更に0.05質量%以下が好ましい。
上記以外のその他の不純物元素としては、Ni、V、Ga、Pb、Sn、Bi、Zr、Ag、希土類等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらその他の不純物元素のうち希土類以外は個々の元素の含有量として0.05質量%以下であることが好ましい。上記その他の不純物元素のうち希土類は、1種または複数種の元素が含まれていてもよく、ミッシュメタルの状態で含まれている鋳造用原料に由来するものでも良いが、希土類元素の合計含有量は0.1質量%以下であることが好ましく、更に0.05質量%以下であることが好ましい。
次に、本願規定のAl−Mg―Si系合金材を得るための処理工程について記述する。
常法にて溶解成分調整し、Al−Mg―Si系合金鋳塊を得る。得られた合金鋳塊に熱間圧延前加熱より前の工程として均質化処理を施すことが好ましい。
前記均質化処理は、500℃以上で行うことが好ましい。
前記熱間圧延前加熱はAl−Mg―Si系合金鋳塊中に晶出物およびMg、Siを固溶させ均一な組織とするために実施するが、温度が高すぎると鋳塊中で部分的な融解が起こる可能性があるため、450℃以上580℃以下で行うことが好ましく、特に500℃以上580℃以下で行うことが好ましい。
Al−Mg―Si系合金鋳塊に均質化処理を行った後冷却し、熱間圧延前加熱を行っても良いし、均質化処理と熱間圧延前加熱を連続して行っても良く、前記均質化処理および熱間圧延前加熱の好ましい温度範囲にて均質化処理と熱間圧延前加熱を兼ねて同じ温度で加熱しても良い。
鋳造後熱間圧延前加熱前に鋳塊の表面近傍の不純物層を除去する為に鋳塊に面削を施すことが好ましい。面削は鋳造後均均質化処理であっても良いし、均質化処理後熱間圧延前加熱前であってもよい。
本願において熱間圧延終了直後のAl−Mg―Si系合金板の表面温度は170℃以下であることが好ましい。熱間圧延終了直後の合金板の温度を170℃以下とすることにより焼き入れ効果が高められ、その後の熱処理時により時効硬化するとともに導電率が向上する。
熱間圧延直後のAl−Mg―Si系合金板の表面温度が高すぎると、焼き入れの効果が不足し、熱間圧延終了後冷間圧延終了前に熱処理を実施しても強度が向上し難くなる。熱間圧延終了直後のアルミニウム板の表面温度は更に150℃以下が好ましく、特に130℃以下が好ましい。
熱間圧延終了後冷間圧延終了前のAl−Mg―Si系合金板に熱処理を施し、時効硬化させるとともに導電率を向上させる。
本願において熱間圧延終了後冷間圧延終了前のAl−Mg―Si系合金板への熱処理は時効硬化および導電率向上の効果を得るために120℃以上200℃未満の温度で実施する。前記熱処理の温度は130℃以上190℃以下が好ましく、更に140℃以上180℃以下が好ましい。
前記熱間圧延終了後冷間圧延終了前において120℃以上200℃未満の温度で実施するAl−Mg―Si系合金板の熱処理の時間は特に限定されないが、時効硬化および導電率向上の効果が得られるように所定の温度で時間を調節すればよく、例えば、1〜12時間の範囲で時間を調節して熱処理を実施すればよい。
前記熱処理の後、冷間圧延を実施することにより加工硬化し強度が更に向上する。
前記熱処理は時効硬化させたAl−Mg―Si系合金板の冷間圧延による強度向上効果を高めるため、熱間圧延終了後冷間圧延開始前に実施することが好ましい。
前記熱処理後の冷間圧延により所定の厚さのAl−Mg―Si系合金板とする。熱処理後の冷間圧延は強度向上と加工性の改善の為20%以上の圧延率で実施されることが好ましい。熱処理後の冷間圧延によるAl−Mg―Si系合金板の圧延率は更に30%以上が好ましく、特に60%以上が好ましい。
冷間圧延後のAl−Mg―Si系合金板に必要に応じて洗浄を実施しても良い。
Al−Mg―Si系合金板の加工性を更に重視する場合は冷間圧延後に最終焼鈍を実施しても良い。最終焼鈍はAl−Mg―Si系合金板の強度が低くなりすぎないようにする為に180℃以下で実施することが好ましく、更に160℃以下、特に140℃以下で実施することが好ましい。
前記180℃以下の温度で実施するAl−Mg―Si系合金板の最終焼鈍の時間は必要な加工性および強度が得られるよう調節すればよく、例えば、1〜10時間の範囲で最終焼鈍の温度により選択すれば良い。
なお、本願のAl−Mg―Si系合金板の製造はコイルで行ってもよく、単板で行ってもよい。また、冷間圧延より後の任意の工程で合金板を切断し切断後の工程を単板で行ってもよいし、用途に応じスリットし条にしても良い。
以下に本発明の実施例および比較例を示す。
表1に示す化学組成の異なるアルミニウム合金スラブをDC鋳造法により得た。 なお、希土類が含まれる化学組成番号20の鋳塊はミッシュメタルが含まれる原料を鋳造に用いた。
[実施例1]
表1の化学組成番号1のアルミニウム合金スラブに面削を施した。次に、面削後の合金スラブに対し加熱炉中で560℃6hの均質化処理を実施した後、同じ炉中で温度を変化させ540℃5hの熱間圧延前加熱を実施した。熱間圧延前加熱後540℃のスラブを加熱炉中から取り出し、粗熱間圧延を実施し、厚さ7.0mmの合金板を得た。熱間圧延終了直後の合金板の温度は111℃であった。熱間圧延後の合金板に170℃5hの熱処理を施した後、圧延率98%の冷間圧延を実施し、製品板厚0.15mmのアルミニウム合金板を得た。
Figure 0006718276
[実施例2〜41、比較例1〜6]
表1に記載のアルミニウム合金スラブに面削を施した後、表2〜表6に記載の条件で、処理を施し、アルミニウム合金板を得た。なお、実施例1と同様に全ての実施例および比較例において均質化処理と熱間圧延前加熱は同じ炉で連続して実施した。また、一部の実施例では冷間圧延後に最終焼鈍を実施した。
Figure 0006718276
Figure 0006718276
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Figure 0006718276
得られた合金板の引張強さ、導電率、加工性を以下の方法により評価した。
引張強さは、JIS5号試験片について、常温で常法により測定した。
導電率は、国際的に採択された焼鈍標準軟銅(体積低効率1.7241×10−2μΩm)の導電率を100%IACSとしたときの相対値(%IACS)として求めた。
加工性は、曲げ角度を90°、合金板の厚さが0.4mm以上の場合はそれぞれの合金板の板厚を曲げ内側半径、合金板の厚さが0.4mm未満の場合は曲げ内側半径を0として、JIS Z 2248金属材料曲げ試験方法の6.3 Vブロック法による曲げ試験を実施し、割れが発生しなかったものを○、割れが発生したものを×として評価した。
引張強さ、導電率、および加工性の評価結果を表2〜表7に示す。
本願規定の化学組成を有し、熱間圧延終了後冷間圧延終了前の熱処理温度が120℃以上200℃未満の範囲内である実施例では、引張強さおよび導電率が高い値を示し加工性も良好であるのに対し、本願規定の化学組成もしくは熱間圧延終了後冷間圧延終了前の熱処理温度の少なくともどちらかが本願規定範囲を満足しない比較例は引張強さもしくは導電率の少なくともどちらかが実施例に劣り、加工性に劣るものもある。

Claims (9)

  1. Si:0.2〜0.8質量%、Mg:0.3〜1質量%、Fe:0.5質量%以下およびCu:0.5質量%以下を含有し、さらにTi:0.1質量%以下またはB:0.1質量%以下の少なくとも1種を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる鋳塊に熱間圧延、冷間圧延を順次実施する合金板の製造方法であって、熱間圧延終了直後の合金板の表面温度を170℃以下とし、熱間圧延終了後であって冷間圧延終了前に120℃以上200℃未満の温度で熱処理を行うAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  2. 不純物としてのMn、Cr、およびZnが、それぞれ0.1質量%以下に規制されている請求項1に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  3. 不純物としてのNi、V、Ga、Pb、Sn、BiおよびZrが、それぞれ0.05質量%以下に規制されている請求項1または請求項2に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  4. 不純物としてのAgが0.05質量%以下に規制されている請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  5. 不純物としての希土類元素の合計含有量が0.1質量%以下に規制されている請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  6. 熱処理を熱間圧延終了後であって冷間圧延の開始前に実施する請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  7. 熱処理後冷間圧延の圧延率が20%以上である請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  8. 冷間圧延後に最終焼鈍を実施する請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
  9. 最終焼鈍の温度が180℃以下である請求項8に記載のAl−Mg−Si系合金板の製造方法。
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