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JP6699471B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
積層セラミックコンデンサは、従来から高い静電容量を持つとともに高い耐電圧特性が求められている。また、近年、積層セラミックコンデンサにおいても小型化が求められており、そのために誘電体層の厚みの薄膜化を行っているが、一方で、誘電体層の厚みの薄膜化にともなう耐電圧特性の低下が懸念される。その対策として、たとえば、特許文献1に記載されるような積層セラミックコンデンサが提案されている。
特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサは、表面に電極パターンを配設したセラミック誘電体層を複数積層し、内部に複数の並列されたコンデンサ成分が形成された積層型セラミックコンデンサにおいて、セラミック誘電体層に配設した電極パターンはその一部が、並列接続されたコンデンサ成分のそれぞれが少なくとも2つのコンデンサ成分を直列接続して形成されるように複数に分割されるように配設している。
すなわち、図18に示すように、特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサ1は、積層された誘電体2を含み、誘電体2の両端面には、外部電極3a,3bが形成されている。そして、外部電極3aから第1の内部電極4aが、また、外部電極3bから第2の内部電極4bが、それぞれ同一平面に形成されて、2層ずつ積層されている。そして、それらの内部電極3aおよび3bに挟まれて、各内部電極との間で直列コンデンサ成分を形成するように、第3の内部電極5が設けられている。
特開平7−135124号公報
しかしながら、特許文献1のような積層セラミックコンデンサ1の構造では、第1の内部電極4aと第2の内部電極4bとの間に隙間が存在する。そのため、静電容量の発生する内部電極の有効面積が十分に確保できず、積層セラミックコンデンサ1の単位体積あたりの静電容量を十分に確保できないという問題がある。また、誘電体層と内部電極を積層する際に、積みズレが発生すると内部電極の有効面積が第1の内部電極4aと第2の内部電極4bとの間でばらつき、その結果、どちらか片方に電圧がかかり耐電圧特性が低下することがあった。
さらに、容量確保のため、誘電体層の厚みを厚くした場合には内部電極が拡散し、外部電極と内部電極のコンタクト性が低下することがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、積層セラミックコンデンサにおける単位体積あたりの静電容量を十分に確保し、かつ、耐電圧特性が低下することを抑制する積層セラミックコンデンサを提供することである。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層を含み、互いに対向する第1の主面および第2の主面と、互いに対向する第1の側面および第2の側面と、互いに対向する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、複数の誘電体層と交互に積層された内部電極と、少なくとも第1および第2の端面上に配置される外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサであって、内部電極は、第1の内部電極、第2の内部電極、第3の内部電極、第4の内部電極、および第5の内部電極を含み、第1の内部電極、第2の内部電極、第3の内部電極、第4の内部電極、および第5の内部電極は、それぞれ異なる平面上に配置されており、第1の内部電極は、その一方端部および他方端部のうちの一方端部が第1の端面に引き出されており、第2の内部電極は、その一方端部および他方端部のうちの一方端部が第2の端面に引き出されており、第3の内部電極は、第1の内部電極および第2の内部電極と互い違いに配置されており、第3の内部電極の一方端部および他方端部は、第1の端面および第2の端面のいずれにも引き出されておらず、第4の内部電極は、第1の主面に最も近い側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極と第5の内部電極との間、および第2の主面に最も近い側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極と第5の内部電極の間に位置し、第4の内部電極は、積層体の長さ方向の中央部で離間されて一方の第4の内部電極および他方の第4の内部電極を有し、一方の第4の内部電極および他方の第4の内部電極は、第1の端面および第2の端面のいずれにも引き出されておらず、第5の内部電極は、積層体の最も第1の主面側および最も第2の主面側に位置するように配置されており、第5の内部電極は、積層体の長さ方向の中央部で離間されて一方の第5の内部電極および他方の第5の内部電極を有し、一方の第5の内部電極の第1の端面側の端部が第1の端部に引き出されており、他方の第5の内部電極の第2の端面側の端部が、第2の端面に引き出されており、第1の内部電極と同一平面上には、第1の内部電極とは離間されて第1の補助電極が配置され、第2の内部電極と同一平面上には、第2の内部電極とは離間されて第2の補助電極が配置され、第3の内部電極と同一平面上には、第3の内部電極を挟むように離間されて一方の第3の補助電極および他方の第3の補助電極が配置され、一方の第4の内部電極と同一平面上には、一方の第4の内部電極とは離間されて一方の第4の補助電極が配置され、他方の第4の内部電極と同一平面上には、他方の第4の内部電極とは離間されて他方の第4の補助電極が配置され、第1の補助電極は、第2の端面に引き出されており、第2の補助電極は、第1の端面に引き出されており、一方の第3の補助電極は、第1の端面に引き出されており、他方の第3の補助電極は、第2の端面に引き出されており、一方の第4の補助電極は、第1の端面に引き出されており、他方の第4の補助電極は、第2の端面に引き出されている、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極の一方端部が、第1の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第1の端部を有し、第1の内部電極の他方端部が、第1の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第2の端部を有していることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第2の内部電極の一方端部が、第2の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第3の端部を有し、第2の内部電極の他方端部が、第2の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第4の端部を有していることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第3の内部電極の両端部のうちの一方端部が、第3の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第5の端部を有し、第3の内部電極の両端部のうちの他方端部が、第3の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第6の端部を有していることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、一方の第4の内部電極が、第1の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第7の端部を有し、他方の第4の内部電極が、第2の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第8の端部を有していることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、一方の第5の内部電極が、第1の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第9の端部を有し、他方の第5の内部電極が、第2の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第10の端部を有していることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第1の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第1の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第2の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第2の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第2の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第3の内部電極の一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第3の内部電極の他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、一方の第3の補助電極および他方の第3の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さが、略同一であることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、第1の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第1の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さく、第2の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、第2の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第2の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さく、第3の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第3の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および一方の第3の補助電極および他方の第3の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、第1の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第1の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第2の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第2の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さいことが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、積層方向から見た際に、第1の内部電極の他方端部が、第3の内部電極の他方端部よりも第2の端面側に延びて配置され、第2の内部電極の他方端部が、第3の内部電極の一方端部よりも第1の端面側に延びて配置されることが好ましい。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極がその一方端部および他方端部のうちの一方端部が第1の端面に引き出されており、第2の内部電極がその一方端部および他方端部のうちの一方端部が第2の端面に引き出されており、第3の内部電極が第1の内部電極および第2の内部電極と互い違いに配置されているので、静電容量の発生する内部電極の有効面積が十分に確保しつつ、素子厚が厚くなったときに発生する電極端部への電界集中の増加を抑制することが可能となり、単純に素子厚を上げたときに発生する耐電圧の低下を抑制できるため、静電容量を確保することが可能となる。また、第1ないし第3の内部電極が配置される誘電体層の最外層にそれぞれ、第4および第5の内部電極が配置された誘電体層を配置することで、第1の主面上に配置される外部電極と、第1の主面に最も近いところに位置する第1または第2の内部電極との間、および第2の主面上に配置される外部電極と、第2の主面側に最も近いところに位置する第1または第2の内部電極との間で生じる電界の集中を抑制することが可能になる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1ないし第4の補助電極を設けることにより、外部電極と内部電極との接続性を向上させることができる。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極の一方端部が、第1の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第1の端部を有し、第1の内部電極の他方端部が、第1の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第2の端部を有していると、第2の端部が狭いことにより、積層体の側部において、第1の内部電極と両側面上に形成される外部電極との間の電極集中点である第2の端部の両角部を該外部電極から遠ざけることができ、積層体の側部にかかる電圧を軽減することができる。また、第1の端部が狭いことにより、外部電極と積層体との間から侵入してくる水分の浸入経路を長くすることができ、耐湿性が改善しうる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第2の内部電極の一方端部が、第2の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第3の端部を有し、第2の内部電極の他方端部が、第2の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第4の端部を有していると、第4の端部が狭いことにより、積層体の側部において、第2の内部電極と両側面上に形成される外部電極との間の電極集中点である第4の端部の両角部を該外部電極から遠ざけることができ、積層体の側部にかかる電圧を軽減することができる。また、第3の端部が狭いことにより、外部電極と積層体との間から侵入してくる水分の浸入経路を長くすることができ、耐湿性が改善しうる。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第3の内部電極の両端部のうちの一方端部が、第3の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第5の端部を有し、第3の内部電極の両端部のうちの他方端部が、第3の内部電極の長さ方向の中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第6の端部を有していると、第5および第6の端部が狭いことにより、積層体の側部において、第3の内部電極と両側面上に形成される外部電極との間の電極集中点である第5および第6の端部の両角部を該外部電極から遠ざけることができ、積層体の側部にかかる電圧を軽減することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、一方の第4の内部電極が、第1の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第7の端部を有し、他方の第4の内部電極が、第2の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第8の端部を有しており、また、一方の第5の内部電極が、第1の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第9の端部を有し、他方の第5の内部電極が、第2の端面側とは反対側の端部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第10の端部を有していると、一方の第4の内部電極の積層上下に位置する、一方の第5の内部電極と第1の内部電極または第2の内部電極との間に、一方の第4の内部電極全体を位置させることができ、また、他方の第4の内部電極の積層上下に位置する、他方の第5の内部電極と第1の内部電極または第2の内部電極との間に、他方の第4の内部電極を位置させることができるので、より確実に、第1の主面上に配置される外部電極と、第1の主面に最も近いところに位置する第1または第2の内部電極との間、および第2の主面上に配置される外部電極と、第2の主面側に最も近いところに位置する第1または第2の内部電極との間で生じる電界の集中を抑制することが可能になる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第1の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第1の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第2の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第2の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第2の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第3の内部電極の一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第3の内部電極の他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、一方の第3の補助電極および他方の第3の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さが、略同一であると、積層セラミックコンデンサの静電容量を確保することができる。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、第1の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第1の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さく、第2の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、第2の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第2の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さく、第3の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第3の内部電極における他方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および一方の第3の補助電極および他方の第3の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、第1の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第1の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および第2の内部電極における一方端部の第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、第2の補助電極における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さいと、積層セラミックコンデンサの静電容量をより十分に確保することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、積層方向から見た際に、第1の内部電極の他方端部が、第3の内部電極の他方端部よりも第2の端面側に延びて配置され、第2の内部電極の他方端部が、第3の内部電極の一方端部よりも第1の端面側に延びて配置されると、積みズレが起こったときにおいても、第1の内部電極と第3の内部電極、あるいは第2の内部電極と第3の内部電極との間における上下の有効面積が変化しにくくなり、積みズレに起因する電圧の偏りをより抑制することができる。
この発明によれば、積層セラミックコンデンサにおける単位体積あたりの静電容量を十分に確保し、かつ、耐電圧特性が低下することを抑制する積層セラミックコンデンサが得られる。
(a)は、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図であり、(b)は、その正面図である。 この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1(a)の線II−II断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線A−A断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線B−B断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線C−C断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線D−D断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線E−E断面図である。 図1(a)に示した積層体の分解斜視図である。 第1の内部電極あるいは第2の内部電極の積層ズレに対する本発明の効果を示す図である。 (a)は、この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図であり、(b)は、その正面図である。 この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1(a)の線XI−XI断面図である。 第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線A’−A’断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線B’−B’断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線C’−C’断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線D’−D’断面図である。 第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線E’−E’断面図である。 図10(a)に示した積層体の分解斜視図である。 従来の積層セラミックコンデンサを示す断面図である。
以下、この発明の各実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは相当する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(第1の実施の形態)
この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図1(a)は、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図であり、図1(b)は、その正面図である。図2は、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1(a)の線II−II断面図である。図3は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線A−A断面図である。図4は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線B−B断面図である。図5は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線C−C断面図である。図6は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線D−D断面図である。図7は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図2の線E−E断面図である。図8は、図1(a)に示した積層体の分解斜視図である。
図1(a)に示すように、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10は、積層体12を含む。
積層体12は、積層された複数の誘電体層14、複数の内部電極16および複数の補助電極18とを有する。さらに、積層体12は、積層方向xに互いに対向する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、積層方向xに直交する幅方向yに互いに対向する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに互いに対向する第1の端面12eおよび第2の端面12fと、を有する。この積層体12は、直方体形状を有する。また、この積層体12には、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。さらに、積層体12の両主面12aおよび12b、両側面12cおよび12d、ならびに両端面12eおよび12fの一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。なお、角部とは、積層体の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体の隣接する2面が交わる部分のことである。
誘電体層14は、外層部14aと内層部14bとを含む。外層部14aは、積層体12の第1の主面12a側および第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極16との間に位置する誘電体層14、および第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極16との間に位置する誘電体層14である。そして、両外層部14aに挟まれた領域が内層部14bである。
誘電体層14は、例えば、誘電体材料により形成することができる。誘電体材料としては、たとえば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する積層セラミックコンデンサ10の特性に応じて、たとえば、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
焼成後の誘電体層14の厚みは、0.5μm以上100μm以下であることが好ましい。
内部電極16は、第1の内部電極160、第2の内部電極162、第3の内部電極164、第4の内部電極166および第5の内部電極168を含む。
第1の内部電極160、第2の内部電極162、第3の内部電極164、第4の内部電極166および第5の内部電極168は、それぞれ異なる平面上に配置されている。
第1の内部電極160は、その一方端部が第1の端面12eに引き出されている。したがって、第1の内部電極160の他方端部は、第1の端面12eおよび第2の端面12fのいずれにも引き出されておらず、第1の内部電極160の他方端部と第2の端面12fとの間には、ギャップ領域L1が形成されている。
第1の内部電極160は、その長さ方向zの中央部よりも幅の狭い第1の端部160aと第2の端部160bとを有する。すなわち、第1の内部電極160の長さ方向zの中央部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW1aより、第1の内部電極160の第1の端部160aにおける第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW1b、および第1の内部電極160の第2の端部160bにおける第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW1cは、小さい。
第1の内部電極160の一方端部に位置する第1の端部160aが、第1の端面12eに引き出される。そして、第1の内部電極160の他方端部に位置する第2の端部160bにおいて、第1の内部電極160の長さ方向zの中央部よりも、第2の端部160bの一方の角部に位置する内部電極角部160c1は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第2の端部160bの他方の角部に位置する内部電極角部160c2も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。
また、第1の内部電極160の長さ方向zの中央部における幅が広い部分と幅が狭い第1の端部160aおよび第2の端部160bとの連結部は、図3に示すように、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第2の内部電極162は、その一方端部が第2の端面12fに引き出されている。したがって、第2の内部電極162の他方端部は、第1の端面12eおよび第2の端面12fのいずれにも引き出されておらず、第2の内部電極162の他方端部と第1の端面12eとの間には、ギャップ領域L2が形成されている。
第2の内部電極162は、その長さ方向zの中央部よりも幅の狭い第3の端部162aと第4の端部162bとを有する。すなわち、第2の内部電極162の長さ方向zの中央部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW2aより、第2の内部電極160の第3の端部162aにおける第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW2b、および第2の内部電極162の第4の端部162bにおける第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW2cは、小さい。
第2の内部電極162の一方端部に位置する第3の端部162aが、第2の端面12fに引き出される。そして、第2の内部電極162の他方端部に位置する第4の端部162bにおいて、第2の内部電極162の長さ方向zの中央部よりも、第4の端部162bの一方の角部に位置する内部電極角部162c1は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第4の端部162bの他方の角部に位置する内部電極角部162c2も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。
また、第2の内部電極162の長さ方向zの中央部における幅が広い部分と幅が狭い第3の端部162aおよび第4の端部162bとの連結部は、図4に示すように、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第3の内部電極164は、第1の内部電極160および第2の内部電極162と互い違いに配置されている。第3の内部電極164の一方端部は、第1の端面12eに引き出されておらず、第3の内部電極164の一方端部と第1の端面12eとの間には、ギャップ領域L3aが形成されている。また、第3の内部電極164の他方端部は、第2の端面12fに引き出されておらず、第3の内部電極164の他方端部と第2の端面12fとの間には、ギャップ領域L3bが形成されている。
第3の内部電極164は、その長さ方向zの中央部よりも幅の狭い第5の端部164aと第6の端部164bとを有する。すなわち、第3の内部電極164の長さ方向zの中央部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW3aより、第3の内部電極164の第5の端部164aにおける第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW3b、および第3の内部電極164の第6の端部164bにおける第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW3cは、小さい。
第3の内部電極164の一方端部に位置する第5の端部164aにおいて、第3の内部電極164の長さ方向zの中央部よりも、第5の端部164aの一方の角部に位置する内部電極角部164c1は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第5の端部164aの他方の角部に位置する内部電極角部164c2も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。また、第3の内部電極164の他方端部に位置する第6の端部164bにおいて、第3の内部電極164の長さ方向zの中央部よりも、第6の端部164bの一方の角部に位置する内部電極角部164c3は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第6の端部164bの他方の角部に位置する内部電極角部164c4も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。
また、第3の内部電極164の長さ方向zの中央部における幅が広い部分と幅が狭い第5の端部164aおよび第6の端部164bとの連結部は、図5に示すように、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第4の内部電極166は、第1の主面12aに最も近い側に位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162と第5の内部電極168との間、および第2の主面12bに最も近い側に位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162と第5の内部電極168との間に位置するように配置されている。
また、第4の内部電極166は、積層体12の長さ方向zの中央部でギャップ領域L4を介して離間して配置されている。したがって、第4の内部電極166は、第1の端面12e側に配置される一方の第4の内部電極166aと第2の端面12f側に配置される他方の第4の内部電極166bとを含む。
一方の第4の内部電極166aの一方端部と積層体12の第1の端面12eとの間には、ギャップ領域L4aが形成され、他方の第4の内部電極166bの一方端部と積層体12の第2の端面12fとの間には、ギャップ領域L4bが形成される。
また、一方の第4の内部電極166aの他方端部(第1の端面12eとは反対側の端部)と他方の第4の内部電極166bの他方端部(第2の端面12fとは反対側の端部)とが、ギャップ領域L4を挟んで配置される。
したがって、一方の第4の内部電極166aの両端部は、第1の端面12eおよび第2の端面12fのいずれにも引き出されておらず、他方の第4の内部電極166bの両端部も、第1の端面12eおよび第2の端面12fのいずれにも引き出されていない。
一方の第4の内部電極166aの形状は、特に限定しないが、図6に示すように、一方の第4の内部電極166aの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第7の端部166a1を有する。また、同様に、他方の第4の内部電極166bの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第8の端部166b1を有する。すなわち、一方の第4の内部電極166aの他方端部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW4aより、一方の第4の内部電極166aの第7の端部166a1における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW4bは小さく、他方の第4の内部電極166bの他方端部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW4cより、他方の第4の内部電極166bの第8の端部166b1における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW4dは小さい。
また、一方の第4の内部電極166aの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第7の端部166a1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよく、同様に、他方の第4の内部電極166bの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第8の端部166b1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第5の内部電極168は、積層体12の最も第1の主面12a側および最も第2の主面12b側に位置するように配置されている。
第5の内部電極168は、積層体12の長さ方向zの中央部でギャップ領域L5を介して離間して配置されている。したがって、第5の内部電極168は、第1の端面12e側に配置される一方の第5の内部電極168aと第2の端面12f側に配置される他方の第5の内部電極168bとを含む。
一方の第5の内部電極168aの一方端部が第1の端面12eに引き出されており、他方の第5の内部電極168bの一方端部が第2の端面12fに引き出されている。
また、一方の第5の内部電極168aの他方端部(第1の端面12eとは反対側の端部)と他方の第5の内部電極168bの他方端部(第2の端面12fとは反対側の端部)とが、ギャップ領域L5を挟んで配置される。
一方の第5の内部電極168aの形状は、特に限定しないが、図7に示すように、一方の第5の内部電極168aの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第9の端部168a1を有する。また、同様に、他方の第5の内部電極168bの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第10の端部168b1を有する。すなわち、一方の第5の内部電極168aの他方端部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW5aより、一方の第5の内部電極168aの第9の端部168a1における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW5bは小さく、他方の第5の内部電極168bの他方端部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW5cより、他方の第5の内部電極168bの第8の端部168b1における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW5dは小さい。
一方の第5の内部電極168aの一方端部に位置する第9の端部168a1は、第1の端面12eに引き出されており、他方の第5の内部電極168bの一方端部に位置する第10の端部168b1は、第2の端面12fに引き出されている。
また、一方の第5の内部電極168aの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第9の端部168a1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよく、同様に、他方の第5の内部電極168bの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第10の端部168b1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
積層体12は、誘電体層14の内層部14bにおいて、第1の内部電極160と第3の内部電極164とが対向し、そして、第2の内部電極162と第3の内部電極164とが対向する、第1の対向電極部20aを含む。また、積層体12は、誘電体層14の内層部14bにおいて、第4の内部電極166と第5の内部電極168とが対向する第2の対向電極部20bを含む。また、積層体12は、第1の対向電極部20aおよび第2の対向電極部20bの幅方向yの一端と第1の側面12cとの間および第1の対向電極部20aおよび第2の対向電極部20bの幅方向yの他端と第2の側面12dとの間に形成される積層体12の側部(以下、「Wギャップ」という)20cを含む。
なお、積層方向xから見た際に、第1の内部電極160の第2の端部160bは、第3の内部電極164の第6の端部164bよりも第2の端面12f側に延びて配置され、第2の内部電極162の第4の端部162bは、第3の内部電極164の第5の端部164aよりも第1の端面12e側に延びて配置される。
このような構造とすることにより、以下の効果を得ることができる。
通常、直列コンデンサにおいては、各有効部の有効面積が小さい方に電圧がかかってしまう。
積層方向xから見た際に、第1の内部電極の第2の端部と第3の内部電極の第6の端部の位置が一致している場合(図9(a))、第1の内部電極に積層ズレが生じたとき、第1の内部電極と第3の内部電極との間における有効面積と、第2の内部電極と第3の内部電極との間における有効面積に差が生じるが、本実施の形態の構成のように、第1の内部電極160の第2の端部160bが、第3の内部電極164の第6の端部164bよりも第2の端面12f側に延びて配置された場合は、第1の内部電極160に積層ズレが生じたとき、第1の内部電極160と第3の内部電極164との間における有効面積と、第2の内部電極162と第3の内部電極164との間における有効面積に差が生じにくい(図9(b))。
同様に、積層方向xから見た際に、第2の内部電極の第2の端部と第3の内部電極の第6の端部の位置が一致している場合(図9(a))、第2の内部電極に積層ズレが生じたとき、第1の内部電極と第3の内部電極との間における有効面積と、第2の内部電極と第3の内部電極との間における有効面積に差が生じるが、本実施の形態の構成のように、第2の内部電極162の第4の端部162bが、第3の内部電極164の第5の端部164aよりも第1の端面12e側に延びて配置された場合は、第2の内部電極162に積層ズレが生じたとき、第1の内部電極160と第3の内部電極164との間における有効面積と、第2の内部電極162と第3の内部電極164との間における有効面積に差が生じにくい(図9(c))。
したがって、図9に示すように、第1の内部電極160の第2の端部160bが、第3の内部電極164の第6の端部164bよりも第2の端面12f側に延びて配置され、第2の内部電極162の第4の端部162bが、第3の内部電極164の第5の端部164aよりも第1の端面12e側に延びて配置されることにより、積みズレが起こったときにおいても、第1の内部電極160と第3の内部電極164、あるいは第2の内部電極162と第3の内部電極164との間における上下の有効面積(すなわち、第1の対向電極部20aの面積)が変化しにくくなり、積みズレに起因する電圧の偏りをより抑制することができる。
内部電極16、すなわち、第1の内部電極160、第2の内部電極162、第3の内部電極164、第4の内部電極166および第5の内部電極168のそれぞれは、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、Ag−Pd合金等の、それらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成することができる。
また、内部電極16、すなわち、第1の内部電極160、第2の内部電極162、第3の内部電極164、第4の内部電極166および第5の内部電極168のそれぞれの厚みは、たとえば、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
積層体12は、複数の補助電極18として、第1の補助電極180、第2の補助電極182、第3の補助電極184および第4の補助電極186を含む。
第1の補助電極180は、第1の内部電極160と同一平面上に配置され、第1の内部電極160とは離間されて配置される。したがって、第1の補助電極180は、ギャップ領域L1に配置される。第1の補助電極180は、第2の端面12fに引き出されている。第1の補助電極180の形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
第2の補助電極182は、第2の内部電極162と同一平面上に配置され、第2の内部電極162とは離間されて配置される。したがって、第2の補助電極182は、ギャップ領域L2に配置される。第2の補助電極182は、第1の端面12eに引き出されている。第2の補助電極182の形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
第3の補助電極184は、第3の内部電極164と同一平面上に配置され、積層体12の長さ方向zに第3の内部電極164を挟むように離間して配置されている。第3の補助電極184は、第1の端面12e側に配置される一方の第3の補助電極184aと第2の端面12f側に配置される他方の第3の補助電極184bとを含む。したがって、一方の第3の補助電極184aは、ギャップ領域L3aに配置され、他方の第3の補助電極184bは、ギャップ領域L3bに配置される。一方の第3の補助電極184aは、第1の端面12eに引き出されており、他方の第3の補助電極184bは、第2の端面12fに引き出されている。一方の第3の補助電極184aおよび他方の第3の補助電極184bのそれぞれの形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
第4の補助電極186は、第4の内部電極166と同一平面上に配置され、積層体12の長さ方向zに第4の内部電極166を挟むように離間して配置されている。第4の補助電極186は、第1の端面12e側に配置される一方の第4の補助電極186aと第2の端面12f側に配置される他方の第4の補助電極186bとを含む。したがって、一方の第4の補助電極186aは、ギャップ領域L4aに配置され、他方の第4の補助電極186bは、ギャップ領域L4bに配置される。一方の第4の補助電極186aは、第1の端面12eに引き出されており、他方の第4の補助電極186bは、第2の端面12fに引き出されている。一方の第4の補助電極186aおよび他方の第4の補助電極186bのそれぞれの形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
なお、第1の内部電極160における第1の端部160aの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW1bと、第1の内部電極160における第2の端部160bの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW1cと、第1の補助電極180における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW6、および、第2の内部電極162における第3の端部162aの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW2bと、第2の内部電極162における第4の端部162bの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW2cと、第2の補助電極182における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW7、および、第3の内部電極164における第5の端部164aの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW3bと、第3の内部電極164における第6の端部164bの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW3cと、一方の第3の補助電極184aおよび他方の第3の補助電極184bの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの長さW8a,W8bが、略同一である。
このような構成により、積層セラミックコンデンサ10において所望の容量を確保することができる。
補助電極18、すなわち、第1の補助電極180、第2の補助電極182、第3の補助電極184および第4の補助電極186のそれぞれは、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、Ag−Pd合金等の、それらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成することができる。
また、補助電極18、すなわち、第1の補助電極180、第2の補助電極182、第3の補助電極184および第4の補助電極186のそれぞれの厚みは、たとえば、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
積層体12の第1の端面12e側および第2の端面12f側には、外部電極22が配置される。外部電極22は、第1の外部電極22aおよび第2の外部電極22bを有する。
積層体12の第1の端面12e側には、第1の外部電極22aが形成される。第1の外部電極22aは、積層体12の第1の端面12eを覆い、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dの一部分を覆うように形成される。この場合、第1の外部電極22aは、第1の内部電極160の第1の端部160aおよび一方の第5の内部電極168aの第9の端部168a1と電気的に接続される。なお、第1の外部電極22aは、積層体12の第1の端面12eのみに形成されてもよい。
積層体12の第2の端面12f側には、第2の外部電極22bが形成される。第2の外部電極22bは、積層体12の第2の端面12fを覆い、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dの一部分を覆うように形成される。この場合、第2の外部電極22bは、第2の内部電極162の第3の端部162aおよび他方の第5の内部電極168bの第10の端部168b1と電気的に接続される。なお、第2の外部電極22bは、積層体12の第2の端面12fのみに形成されてもよい。
積層体12内においては、各第1の対向電極部20aで第1の内部電極160と第3の内部電極164とが、誘電体層14を介して対向することにより静電容量が形成され、同様に、各第1の対向電極部20aで第2の内部電極162と第3の内部電極164とが、誘電体層14を介して対向することにより静電容量が形成される。
また、積層体12内においては、各第2の対向電極部20bで、第4の内部電極166と第5の内部電極168とが、誘電体層14を介して対向することにより静電容量が形成される。
第1の外部電極22aおよび第2の外部電極22bは、積層体12から順に、下地電極層と下地電極層の表面に配置されためっき層とを有する。
下地電極層は、焼付け層、樹脂層、薄膜層などから選ばれる少なくとも1つを含むが、ここでは焼付け層で形成された下地電極層について説明する。
焼付け層は、ガラスと金属とを含む。焼付け層のガラスとしては、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。また、焼付け層の金属としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、複数層であってもよい。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼きつけたものであり、誘電体層14および内部電極16と同時に焼成したものでもよく、誘電体層14および内部電極16を焼成した後に焼き付けたものでもよい。焼付け層のうちの最も厚い部分の厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
焼付け層の表面に、導電性粒子と熱硬化性樹脂とを含む樹脂層が形成されてもよい。なお、樹脂層は、焼付け層を形成せずに積層体12上に直接形成してもよい。また、樹脂層は、複数層であってもよい。樹脂層のうちの最も厚い部分の厚みは、10μm以上150μm以下であることが好ましい。
また、薄膜層は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積された1μm以下の層である。
めっき層としては、たとえば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au、Bi、Znなどから選ばれる少なくとも1種の金属または当該金属を含む合金が用いられる。
めっき層は、複数層によって形成されてもよい。めっき層は、焼付け層の表面に設けられた第1めっき層と、第1めっき層の表面に設けられた第2めっき層とを含む2層構造であることが好ましい。
第1めっき層はNiを用いるのが好ましい。Niを用いた第1めっき層は、下地電極層が積層セラミックコンデンサを実装する際の半田によって侵食されることを防止するために用いられる。なお、内部電極16にNiを含む場合は、第1めっき層としては、Niと接合性のよいCuを用いることが好ましい。
また、第2めっき層はSnやAuを用いるのが好ましい。SnやAuを用いた第2めっき層は、積層セラミックコンデンサを実装する際の半田の濡れ性を向上させて、容易に実装することができるようにするために用いられる。なお、第2めっき層は必要に応じて形成されるものであり、外部電極22は、積層体12上に直接設けられ、内部電極16と直接接続されるめっき層、すなわち、第1めっき層から構成されたものであってもよい。ただし、前処理として積層体12上に触媒を設けてもよい。
また、第2めっき層をめっき層の最外層として設けてもよく、第2めっき層の表面に他のめっき層を設けてもよい。
めっき層一層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、積層体12、第1の外部電極22aおよび第2の外部電極22bを含む積層セラミックコンデンサ10の長さ方向zの寸法をL寸法とし、積層体12、第1の外部電極22aおよび第2の外部電極22bを含む積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法をT寸法とし、積層体12、第1の外部電極22aおよび第2の外部電極22bを含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向yの寸法をW寸法とする。
積層セラミックコンデンサ10の寸法は、長さ方向zのL寸法が0.6mm以上5.7mm以下、積層方向xのT寸法が0.2mm以上2.5mm以下、幅方向yのW寸法が0.3mm以上5.0mm以下である。なお、長さ方向zのL寸法は、幅方向yのW寸法よりも必ずしも長いとは限らない。また、積層セラミックコンデンサ10の寸法は、マイクロスコープにより測定することができる。
次に、以上の構成からなる積層セラミックコンデンサの製造方法の一実施の形態について、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10を例にして説明する。
まず、誘電体シート、内部電極16を形成するための内部電極用導電性ペーストおよび外部電極22を形成するための外部電極用導電性ペーストが準備される。なお、誘電体シート、内部電極用導電性ペーストおよび外部電極用導電性ペーストには、有機バインダおよび溶剤が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。
そして、誘電体シート上に、たとえば、スクリーン印刷、グラビア印刷、またはインクジェット印刷などにより、所定のパターンで内部電極用導電性ペーストを印刷し、第1の内部電極160、第2の内部電極162、第3の内部電極164、第4の内部電極166および第5の内部電極168のそれぞれのパターンを形成する。また、この時、第1の内部電極パターンが印刷された誘電体シートと同一平面上に、第1の内部電極パターンとは離間されて配置される第1の補助電極パターンが印刷される。同様にして、第2の内部電極パターンが印刷された誘電体シートと同一平面上に、第2の内部電極パターンとは離間されて配置される第2の補助電極パターンが印刷され、第3の内部電極パターンが印刷された誘電体パターンと同一平面上に、第3の内部電極パターンを挟むように、一方の第3の補助電極パターンと他方の第3の補助電極パターンが印刷される。さらに、同様にして、第4の内部電極パターンが印刷された誘電体シートと同一平面上に、一方および他方の第4の内部電極パターンを挟むように、一方の第4の補助電極パターンと他方の第4の補助電極パターンが印刷される。
次に、内部電極パターンの印刷されていない外層用誘電体シートが所定枚数積層され、その上に、第5の内部電極パターンの印刷された誘電体シートが1枚以上積層され、その上に、第4の内部電極パターンおよび第4の補助電極パターンの印刷された誘電体シートが1枚以上積層され、その上に、第1ないし第3の内部電極パターン、および、第1ないし第3の補助電極パターンの印刷された誘電体シートが積層され、その上に、第4の内部電極パターンおよび第4の補助電極パターンの印刷された誘電体シートが1枚以上積層され、その上に、第5の内部電極パターンの印刷された誘電体シートが1枚以上積層され、最後に、その上に、内部電極パターンの印刷されていない外層用誘電体シートが所定枚数積層され、積層体シートが作製される。
そして、作製された積層体シートは、静水圧プレスなどの手段によりプレスし、積層ブロックが作製される。
その後、積層ブロックを所定の形状寸法にカットし、生の積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みが形成されてもよい。
次に、積層チップを焼成することにより積層体を作製する。焼成温度は、誘電体や内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
このとき、積層体12の第1の端面12eからは、第1の内部電極層160の第1の端部160aおよび一方の第5の内部電極168aの第9の端部168a1が露出している。そして、積層体12の第1の端面12eから露出している第1の内部電極層160の第1の端部160aおよび一方の第5の内部電極168aの第9の端部168a1を覆うようにして、第1の外部電極22aの下地電極層が形成される。また、積層体12の第2の端面12fからは、第2の内部電極層162の第3の端部162aおよび他方の第5の内部電極168bの第10の端部168b1が露出している。そして、積層体12の第2の端面12fから露出している第2の内部電極層162の第3の端部162aおよび他方の第5の内部電極168bの第10の端部168b1を覆うようにして、第2の外部電極22bの下地電極層が形成される。
第1の外部電極22aの下地電極層を形成するために、たとえば、積層体12の第1の端面12eから露出している第1の内部電極層160の第1の端部160aおよび一方の第5の内部電極168aの第9の端部168a1の露出部分に外部電極用導電性ペーストが塗布されて焼き付けられる。また、同様に、第2の外部電極22bの下地電極層を形成するために、たとえば、積層体12の第2の端面12fから露出している第2の内部電極層162の第3の端部162aおよび他方の第5の内部電極168bの第10の端部168b1の露出部分に外部電極用導電性ペーストが塗布されて焼き付けられる。このとき、焼き付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。なお、必要に応じて、下地電極層の表面に、1層以上のめっき層を形成して、外部電極22が形成される。
また、第1の外部電極22aの下地電極層を形成するために、たとえば、積層体12の第1の端面12eから露出している第1の内部電極層160の第1の端部160aおよび一方の第5の内部電極168aの第9の端部168a1の露出部分にめっき処理を施してもよい。また、同様に、第2の外部電極22bの下地電極層を形成するために、たとえば、積層体12の第2の端面12fから露出している第2の内部電極層162の第3の端部162aおよび他方の第5の内部電極168bの第10の端部168b1の露出部分にめっき処理を施してもよい。めっき処理を行うにあたって、電解めっきおよび無電解めっきのどちらを採用してもよいが、無電解めっきは、めっき析出速度を向上させるために、触媒などによる前処理が必要となり、工程が複雑化するというデメリットがある。したがって、通常は、電解めっきを採用することが好ましい。めっき工法としては、バレルめっき法を用いることが好ましい。なお、表面導体を形成する場合は、あらかじめ最外層の誘電体シートの表面に表面導体パターンを印刷して、積層体12と同時焼成してもよく、また、焼成後の積層体12の主面上に表面導体を印刷してから焼き付けてもよい。また、必要に応じて、下地電極層の表面に、1層以上のめっき層を形成して、外部電極22が形成される。
上述のようにして、図1に示す積層セラミックコンデンサ10が製造される。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第1の内部電極160において、中央部よりも幅の狭い第1の端部160aと第2の端部160bとを有しており、第1の内部電極160の他方端部に位置する第2の端部160bにおいて、第1の内部電極160の中央部よりも、第2の端部160bの一方の角部に位置する内部電極角部160c1は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第2の端部160bの他方の角部に位置する内部電極角部160c2も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。このため、積層体12の側部において、第1の内部電極160と第1の側面12cおよび第2の側面12dに形成される外部電極22との間の電界集中点である、内部電極角部160c1および内部電極角部160c2を、外部電極22から遠ざけることができ、積層体12の側部にかかる電圧を軽減することができる。また、第1の内部電極160の第1の端部160aが狭いことにより、外部電極22と積層体12との間から侵入してくる水分の侵入経路を長くすることができる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第2の内部電極162において、中央部よりも幅の狭い第3の端部162aと第4の端部162bとを有しており、第2の内部電極162の他方端部に位置する第4の端部162bにおいて、第2の内部電極162の中央部よりも、第4の端部162bの一方の角部に位置する内部電極角部162c1は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第4の端部162bの他方の角部に位置する内部電極角部162c2も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。このため、積層体12の側部において、第2の内部電極162と第1の側面12cおよび第2の側面12dに形成される外部電極22との間の電界集中点である、内部電極角部162c1および内部電極角部162c2を、外部電極22から遠ざけることができ、積層体12の側部にかかる電圧を軽減することができる。また、第2の内部電極162の第3の端部162aが狭いことにより、外部電極22と積層体12との間から侵入してくる水分の浸入経路を長くすることができる。
さらに、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第1の内部電極160および第2の内部電極162と互い違いに第3の内部電極164を配置するので、積層体12の素子厚が厚くなった時に発生する電極端部(第2の端部160b)への電界集中の増加を抑制することが可能となり、単純に素子厚を上げたときに発生する耐電圧の低下を抑制しうる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、積みズレが生じたときであっても、第3の内部電極164と第1の内部電極160の間、および第3の内部電極164と第2の内部電極162との間の有効面積を一定にすることができ、直列構造の場合、各静電容量の比率が重要となるため有効面積を同じにすることで、高耐電圧性を確保することが可能となる。
またさらに、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第3の内部電極164は、中央部よりも幅の狭い第5の端部164aと第6の端部164bとを有しており、第3の内部電極164の一方端部に位置する第5の端部164aにおいて、第3の内部電極164の中央部よりも、第5の端部164aの一方の角部に位置する内部電極角部164c1は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第5の端部164aの他方の角部に位置する内部電極角部164c2も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。さらに、第3の内部電極164の他方端部に位置する第6の端部164bにおいて、第3の内部電極164の中央部よりも、第6の端部164bの一方の角部に位置する内部電極角部164c3は、積層体12の第1の側面12cから離れて位置し、同様に、第6の端部164bの他方の角部に位置する内部電極角部164c4も、積層体12の第2の側面12dから離れて位置する。このため、積層体12の側部において、第3の内部電極164と第1の側面12cおよび第2の側面12dに形成される外部電極22との間の電界集中点である、内部電極角部164c1、内部電極角部164c2、内部電極角部164c3および内部電極角部164c4を、外部電極22から遠ざけることができ、積層体12の側部にかかる電圧を軽減することができる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第4の内部電極166が、第1の主面12aに最も近い側に位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162と第5の内部電極168との間、および第2の主面12bに最も近い側に位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162と第5の内部電極168との間に位置するように配置されている。このため、第1の主面12a上に配置される外部電極22と、第1の主面12aに最も近いところに位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162との間、および第2の主面12b上に配置される外部電極22と、第2の主面12bに最も近いところに位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162との間で生じる電界集中を抑制することが可能になる。
また、第4の内部電極166の存在により、第1の主面12aに最も近いところに位置する第1の内部電極160、または第1の主面12aに最も近いところに位置する第2の内部電極162と第4の内部電極166との間、ならびに第2の主面12bに最も近いところに位置する第1の内部電極160、または第2の主面12bに最も近いところに位置する第2の内部電極162と第4の内部電極166との間においても、素子厚が厚くなったときに発生する電極端部への電界集中の増加を抑制することが可能となり、単純に素子厚を上げたときに発生する耐電圧の低下を抑制できる。
またさらに、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第5の内部電極168は、積層体12の最も第1の主面12a側および最も第2の主面12b側に位置するように配置されている。これにより、第1の主面12a上に配置される外部電極22と、第1の主面12aに最も近いところに位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162との間、および第2の主面12b上に配置される外部電極22と、第2の主面12bに最も近いところに位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162との間で生じる電界集中を抑制することが可能になる。
また、一方の第4の内部電極166aの形状が、一方の第4の内部電極166aの他方端部における幅よりも幅の狭い第7の端部166a1を有し、また、他方の第4の内部電極166bの形状も、他方の第4の内部電極166bの他方端部における幅よりも幅の狭い第8の端部166b1を有しており、一方の第5の内部電極168aの形状が、一方の第5の内部電極168aの他方端部における幅よりも幅の狭い第9の端部168a1を有し、また、他方の第5の内部電極168bの形状も、他方の第5の内部電極168bの他方端部における幅よりも幅の狭い第10の端部168b1を有している。このような構成により、一方の第4の内部電極166aの積層上下に位置する、一方の第5の内部電極168aと第1の内部電極160または第2の内部電極162との間に、一方の第4の内部電極166a全体を位置させることができ、また、他方の第4の内部電極166bの積層上下に位置する、他方の第5の内部電極168bと第1の内部電極160または第2の内部電極162との間に、他方の第4の内部電極166b全体を位置させることができるので、より確実に、第1の主面12a上に配置される外部電極22と、第1の主面12aに最も近いところに位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162との間、および第2の主面12b上に配置される外部電極22と、第2の主面12b側に最も近いところに位置する第1の内部電極160または第2の内部電極162との間で生じる電界の集中を抑制することが可能になる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、補助電極18、すなわち、第1の補助電極180、第2の補助電極182、第3の補助電極184および第4の補助電極186が設けられている。これにより、外部電極22と内部電極16との接続性を向上させることができる。すなわち、これは、積層体12中に容易に拡散できる内部電極16の量に制限がある中で、補助電極18を設けることで、積層体12中における内部電極16の量を相対的に増やすことができる。その結果、内部電極16のNi拡散量を下げることができる。これにより、内部電極16の拡散によって生じる、内部電極16の焼失を抑制することが可能となり、外部電極22と内部電極16との接続性を向上させることができるためである。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10は、上述した効果により、単位体積あたりの静電容量を十分に確保し、かつ、耐電圧特性が低下することを抑制しうる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて、図を参照して詳細に説明する。この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサは、各内部電極の形状が、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10と異なるが、この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10と同様である構成については説明を繰り返さない。
図10(a)は、この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図であり、(b)は、その正面図である。図11は、この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1(a)の線XI−XI断面図である。図12は、第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線A’−A’断面図である。図13は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線B’−B’断面図である。図14は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線C’−C’断面図である。図15は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線D’−D’断面図である。図16は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの断面図であって、図11の線E’−E’断面図である。図17は、図10(a)に示した積層体の分解斜視図である。
図10(a)に示すように、この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ50は、積層体52を含む。
積層体52は、積層された複数の誘電体層54、複数の内部電極56および複数の補助電極58とを有する。さらに、積層体52は、積層方向xに互いに対向する第1の主面52aおよび第2の主面52bと、積層方向xに直交する幅方向yに互いに対向する第1の側面52cおよび第2の側面52dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに互いに対向する第1の端面52eおよび第2の端面52fと、を有する。この積層体52は、直方体形状を有する。
誘電体層54は、外層部54aと内層部54bとを含む。外層部54aは、積層体52の第1の主面52a側および第2の主面52b側に位置し、第1の主面52aと最も第1の主面52aに近い内部電極56との間に位置する誘電体層54、および第2の主面52bと最も第2の主面52bに近い内部電極56との間に位置する誘電体層54である。そして、両外層部54aに挟まれた領域が内層部54bである。
内部電極56は、第1の内部電極560、第2の内部電極562、第3の内部電極564、第4の内部電極566および第5の内部電極568を含む。
第1の内部電極560、第2の内部電極562、第3の内部電極564、第4の内部電極566および第5の内部電極568は、それぞれ異なる平面上に配置されている。
第1の内部電極560は、その一方端部が第1の端面52eに引き出されている。したがって、第1の内部電極560の他方端部は、第1の端面52eおよび第2の端面52fのいずれにも引き出されておらず、第1の内部電極560の他方端部と第2の端面52fとの間には、ギャップ領域L1が形成されている。
第1の内部電極560は、その長さ方向zの中央部よりも幅の狭い第1の端部560aと第2の端部560bとを有する。すなわち、第1の内部電極560の長さ方向zの中央部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW1aより、第1の内部電極560の第1の端部560aにおける第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW1b、および第1の内部電極560の第2の端部560bにおける第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW1cは、小さい。
第1の内部電極560の一方端部に位置する第1の端部560aが、第1の端面52eに引き出される。そして、第1の内部電極560の他方端部に位置する第2の端部560bにおいて、第1の内部電極560の長さ方向zの中央部よりも、第2の端部560bの一方の角部に位置する内部電極角部560c1は、積層体52の第1の側面52cから離れて位置し、同様に、第2の端部560bの他方の角部に位置する内部電極角部560c2も、積層体52の第2の側面52dから離れて位置する。
また、第1の内部電極560の長さ方向zの中央部における幅が広い部分と幅が狭い第1の端部560aおよび第2の端部560bとの連結部は、図12に示すように、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第2の内部電極562は、その一方端部が第2の端面52fに引き出されている。したがって、第2の内部電極562の他方端部は、第1の端面52eおよび第2の端面52fのいずれにも引き出されておらず、第2の内部電極562の他方端部と第1の端面52eとの間には、ギャップ領域L2が形成されている。
第2の内部電極562は、その長さ方向zの中央部よりも幅の狭い第3の端部562aと第4の端部562bとを有する。すなわち、第2の内部電極562の長さ方向zの中央部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW2aより、第2の内部電極560の第3の端部562aにおける第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW2b、および第2の内部電極562の第4の端部562bにおける第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW2cは、小さい。
第2の内部電極562の一方端部に位置する第3の端部562aが、第2の端面52fに引き出される。そして、第2の内部電極562の他方端部に位置する第4の端部562bにおいて、第2の内部電極562の長さ方向zの中央部よりも、第4の端部562bの一方の角部に位置する内部電極角部562c1は、積層体52の第1の側面52cから離れて位置し、同様に、第4の端部562bの他方の角部に位置する内部電極角部562c2も、積層体52の第2の側面52dから離れて位置する。
また、第2の内部電極562の長さ方向zの中央部における幅が広い部分と幅が狭い第3の端部562aおよび第4の端部562bとの連結部は、図13に示すように、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第3の内部電極564は、第1の内部電極560および第2の内部電極562と互い違いに配置されている。第3の内部電極564の一方端部は、第1の端面52eに引き出されておらず、第3の内部電極564の一方端部と第1の端面52eとの間には、ギャップ領域L3aが形成されている。また、第3の内部電極564の他方端部は、第2の端面52fに引き出されておらず、第3の内部電極564の他方端部と第2の端面52fとの間には、ギャップ領域L3bが形成されている。
第3の内部電極564は、その長さ方向zの中央部よりも幅の狭い第5の端部564aと第6の端部564bとを有する。すなわち、第3の内部電極564の長さ方向zの中央部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW3aより、第3の内部電極564の第5の端部564aにおける第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW3b、および第3の内部電極564の第6の端部564bにおける第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW3cは、小さい。
第3の内部電極564の一方端部に位置する第5の端部564aにおいて、第3の内部電極564の長さ方向zの中央部よりも、第5の端部564aの一方の角部に位置する内部電極角部564c1は、積層体52の第1の側面52cから離れて位置し、同様に、第5の端部564aの他方の角部に位置する内部電極角部564c2も、積層体52の第2の側面52dから離れて位置する。また、第3の内部電極564の他方端部に位置する第6の端部564bにおいて、第3の内部電極564の長さ方向zの中央部よりも、第6の端部564bの一方の角部に位置する内部電極角部564c3は、積層体52の第1の側面52cから離れて位置し、同様に、第6の端部564bの他方の角部に位置する内部電極角部564c4も、積層体52の第2の側面52dから離れて位置する。
また、第3の内部電極564の長さ方向zの中央部における幅が広い部分と幅が狭い第5の端部564aおよび第6の端部564bとの連結部は、図14に示すように、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第4の内部電極566は、第1の主面52aに最も近い側に位置する第1の内部電極560または第2の内部電極562と第5の内部電極568との間、および第2の主面52bに最も近い側に位置する第1の内部電極560または第2の内部電極562と第5の内部電極568との間に位置するように配置されている。
また、第4の内部電極566は、積層体12の長さ方向zの中央部でギャップ領域L4を介して離間して配置されている。したがって、第4の内部電極566は、第1の端面52e側に配置される一方の第4の内部電極566aと第2の端面52f側に配置される他方の第4の内部電極566bとを含む。
一方の第4の内部電極566aの一方端部と積層体52の第1の端面52eとの間には、ギャップ領域L4aが形成され、他方の第4の内部電極566bの一方端部と積層体52の第2の端面52fとの間には、ギャップ領域L4bが形成される。
また、一方の第4の内部電極566aの他方端部(第1の端面52eとは反対側の端部)と他方の第4の内部電極566bの他方端部(第2の端面52fとは反対側の端部)とが、ギャップ領域L4を挟んで配置される。
したがって、一方の第4の内部電極566aの両端部は、第1の端面52eおよび第2の端面52fのいずれにも引き出されておらず、他方の第4の内部電極566bの両端部も、第1の端面52eおよび第2の端面52fのいずれにも引き出されていない。
一方の第4の内部電極566aの形状は、特に限定しないが、図15に示すように、一方の第4の内部電極566aの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第7の端部566a1を有する。また、同様に、他方の第4の内部電極566bの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第8の端部566b1を有する。すなわち、一方の第4の内部電極566aの他方端部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW4aより、一方の第4の内部電極566aの第7の端部566a1における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW4bは小さく、他方の第4の内部電極566bの他方端部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW4cより、他方の第4の内部電極566bの第8の端部566b1における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW4dは小さい。
また、一方の第4の内部電極566aの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第7の端部566a1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよく、同様に、他方の第4の内部電極566bの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第8の端部566b1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
第5の内部電極568は、積層体52の最も第1の主面52a側および最も第2の主面52b側に位置するように配置されている。
第5の内部電極568は、積層体52の長さ方向zの中央部でギャップ領域L5を介して離間して配置されている。したがって、第5の内部電極568は、第1の端面52e側に配置される一方の第5の内部電極568aと第2の端面52f側に配置される他方の第5の内部電極568bとを含む。
一方の第5の内部電極568aの一方端部が第1の端面52eに引き出されており、他方の第5の内部電極568bの一方端部が第2の端面52fに引き出されている。
また、一方の第5の内部電極568aの他方端部(第1の端面52eとは反対側の端部)と他方の第5の内部電極568bの他方端部(第2の端面52fとは反対側の端部)とが、ギャップ領域L5を挟んで配置される。
一方の第5の内部電極568aの形状は、特に限定しないが、図16に示すように、一方の第5の内部電極568aの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第9の端部568a1を有する。また、同様に、他方の第5の内部電568bの一方端部は、その他方端部における幅よりも幅の狭い第10の端部568b1を有する。すなわち、一方の第5の内部電極568aの他方端部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW5aより、一方の第5の内部電極568aの第9の端部568a1における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW5bは小さく、他方の第5の内部電極568bの他方端部における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW5cより、他方の第5の内部電極568bの第8の端部568b1における第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW5dは小さい。
一方の第5の内部電極568aの一方端部に位置する第9の端部568a1は、第1の端面52eに引き出されており、他方の第5の内部電極568bの一方端部に位置する第10の端部568b1は、第2の端面52fに引き出されている。
また、一方の第5の内部電極568aの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第9の端部568a1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよく、同様に、他方の第5の内部電極568bの他方端部における幅が広い部分と幅が狭い第10の端部568b1との連結部は、傾斜がつけられて形成されているが、直角に形成されてもよい。
積層体52は、誘電体層54の内層部54bにおいて、第1の内部電極560と第3の内部電極564とが対向し、そして、第2の内部電極562と第3の内部電極564とが対向する、第1の対向電極部60aを含む。また、積層体52は、誘電体層54の内層部54bにおいて、第4の内部電極566と第5の内部電極568とが対向する第2の対向電極部60bを含む。また、積層体52は、第1の対向電極部60aおよび第2の対向電極部60bの幅方向yの一端と第1の側面52cとの間および第1の対向電極部60aおよび第2の対向電極部60bの幅方向yの他端と第2の側面52dとの間に形成される積層体52の側部(以下、「Wギャップ」という)60cを含む。
なお、積層方向zから見た際に、第1の内部電極560の第2の端部560bは、第3の内部電極564の第6の端部564bよりも第2の端面52f側に延びて配置され、第2の内部電極562の第4の端部562bは、第3の内部電極564の第5の端部564aよりも第1の端面52e側に延びて配置される。
積層体52は、複数の補助電極58として、第1の補助電極580、第2の補助電極582、第3の補助電極584および第4の補助電極586を含む。
第1の補助電極580は、第1の内部電極560と同一平面上に配置され、第1の内部電極560とは離間されて配置される。したがって、第1の補助電極580は、ギャップ領域L1に配置される。第1の補助電極580は、第2の端面52fに引き出されている。第1の補助電極580の形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
第2の補助電極582は、第2の内部電極562と同一平面上に配置され、第2の内部電極562とは離間されて配置される。したがって、第2の補助電極582は、ギャップ領域L2に配置される。第2の補助電極582は、第1の端面52eに引き出されている。第2の補助電極582の形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
第3の補助電極584は、第3の内部電極564と同一平面上に配置され、積層体52の長さ方向zに第3の内部電極564を挟むように離間して配置されている。第3の補助電極584は、第1の端面52e側に配置される一方の第3の補助電極584aと第2の端面52f側に配置される他方の第3の補助電極584bとを含む。したがって、一方の第3の補助電極584aは、ギャップ領域L3aに配置され、他方の第3の補助電極584bは、ギャップ領域L3bに配置される。一方の第3の補助電極584aは、第1の端面52eに引き出されており、他方の第3の補助電極584bは、第2の端面52fに引き出されている。一方の第3の補助電極584aおよび他方の第3の補助電極584bのそれぞれの形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
第4の補助電極586は、第4の内部電極566と同一平面上に配置され、積層体52の長さ方向zに第4の内部電極566を挟むように離間して配置されている。第4の補助電極586は、第1の端面52e側に配置される一方の第4の補助電極586aと第2の端面52f側に配置される他方の第4の補助電極586bとを含む。したがって、一方の第4の補助電極586aは、ギャップ領域L4aに配置され、他方の第4の補助電極586bは、ギャップ領域L4bに配置される。一方の第4の補助電極586aは、第1の端面52eに引き出されており、他方の第4の補助電極586bは、第2の端面52fに引き出されている。一方の第4の補助電極586aおよび他方の第4の補助電極586bのそれぞれの形状は、特に限定されないが、略矩形形状であることが好ましい。
なお、第1の内部電極560における第2の端部560bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW1cは、第1の内部電極560における第1の端部560aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW1b、および第1の補助電極580の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW6よりも小さい。
第2の内部電極562における第4の端部562bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW2cは、第2の内部電極562における第3の端部562aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW2b、および第2の補助電極582の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW7よりも小さい。
第3の内部電極564における第5の端部564aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW3bと、第3の内部電極564における第6の端部564bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW3c、および一方の第3の補助電極584aおよび他方の第3の補助電極584bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW8a,W8bは、第1の内部電極560における第1の端部560aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW1bと、第1の補助電極580の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW6、および第2の内部電極562における第3の端部562aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW2bと、第2の補助電極582の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW7よりも小さい。
積層体52の第1の端面52e側および第2の端面52f側には、外部電極62が配置される。外部電極62は、第1の外部電極62aおよび第2の外部電極62bを有する。
積層体52の第1の端面52e側には、第1の外部電極62aが形成される。第1の外部電極62aは、積層体52の第1の端面52eを覆い、第1の端面52eから延伸して第1の主面52a、第2の主面52b、第1の側面52cおよび第2の側面52dの一部分を覆うように形成される。この場合、第1の外部電極62aは、第1の内部電極560の第1の端部560aおよび一方の第5の内部電極568aの第9の端部568a1と電気的に接続される。なお、第1の外部電極62aは、積層体52の第1の端面52eのみに形成されてもよい。
積層体52の第2の端面52f側には、第2の外部電極62bが形成される。第2の外部電極62bは、積層体52の第2の端面52fを覆い、第2の端面52fから延伸して第1の主面52a、第2の主面52b、第1の側面52cおよび第2の側面52dの一部分を覆うように形成される。この場合、第2の外部電極62bは、第2の内部電極562の第3の端部562aおよび他方の第5の内部電極568bの第10の端部568b1と電気的に接続される。なお、第2の外部電極62bは、積層体52の第2の端面52fのみに形成されてもよい。
図10に示す積層セラミックコンデンサ50は、図1に示す積層セラミックコンデンサ10と同様の効果を奏するとともに次の効果を奏する。
すなわち、図10に示す積層セラミックコンデンサ50は、第1の内部電極560における第2の端部560bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW1cは、第1の内部電極560における第1の端部560aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW1b、および第1の補助電極580の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW6よりも小さく、第2の内部電極562における第4の端部562bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW2cは、第2の内部電極562における第3の端部562aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW2b、および第2の補助電極582の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW7よりも小さく、第3の内部電極564における第5の端部564aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW3bと、第3の内部電極564における第6の端部564bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW3c、および一方の第3の補助電極584aおよび他方の第3の補助電極584bの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向yの長さW8a,W8bは、第1の内部電極560における第1の端部560aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW1bと、第1の補助電極580の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW6、および第2の内部電極562における第3の端部562aの第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW2bと、第2の補助電極582の第1の側面52cおよび第2の側面52dを結ぶ幅方向の長さW7よりも小さいので、積層方向zから見た際に、第3の内部電極546を、第1の内部電極560および第2の内部電極562により確実に覆うことができる。これにより、第1の内部電極560と第3の内部電極564との間、および第2の内部電極562と第3の内部電極564との間における静電容量を、より十分に確保することができる。
(実験例1)
次に、上述の製造方法により図1に示す積層セラミックコンデンサ10を作製し、所定の条件に基づく静電容量を測定するための実験と耐電圧特性(AC−BDV:AC破壊電圧)を確認するための実験とを行った。
まず、実施例1として、上述した積層セラミックコンデンサの製造方法にしたがって、以下のようなスペックの図1に示す積層セラミックコンデンサ10を作製した。
・チップサイズ(設計値):長さ×幅×高さ=3200mm×2500mm×2000mm
・誘電体層の材料:BaTiO3
・容量:40nF
・定格電圧:630V
・外部電極の構造:下地電極層(焼付け層)とめっき層とを含む構造
下地電極層(焼付け層):導電性金属(Cu)とガラスを含む
めっき層:Niめっき層とSnめっき層の2層構造
・第1ないし第5の内部電極の構造
第1ないし第5の内部電極の材料:Ni
第1ないし第5の内部電極の形状:図2ないし図8に示すとおり
・第1ないし第4の補助電極の構造
第1ないし第4の補助電極の材料:Ni
第1ないし第4の補助電極の形状:図2ないし図8に示すとおり
また、比較例1として、図18に示すような、従来の内部電極の構造を有する積層セラミックコンデンサを作製した。なお、比較例1にかかる積層セラミックコンデンサの外部電極は、一方端面から両主面および両側面に至るように形成されており、同様に、他方端面から、両主面および両側面に至るように形成されている。また、その他の条件は、実施例1と同じとした。
実施例1および比較例1の各サンプルは、静電容量を測定する実験のためにそれぞれ100個ずつ準備し、耐電圧特性を確認する実験のためにそれぞれ50個ずつ準備した。
(静電容量の測定方法)
静電容量を測定するために、実施例1の積層セラミックコンデンサ100個と比較例1の積層セラミックコンデンサ100個とを、150℃で1時間熱処理した後、室温に24時間放置した。その後、それぞれの積層セラミックコンデンサ静電容量がLCRメーター(自動平衡ブリッジ式)を使用して、温度が25℃、交流電界が1.0Vrms、および測定周波数が1kHzの条件で測定された。
実施例1の100個の積層セラミックコンデンサの静電容量の平均値を実施例1の積層セラミックコンデンサの静電容量の値とし、比較例1の100個の積層セラミックコンデンサの静電容量の平均値を比較例1の積層セラミックコンデンサの静電容量の値とした。
(AC破壊電圧の測定方法)
耐電圧特性を確認するために、実施例1の積層セラミックコンデンサ50個と比較例1の積層セラミックコンデンサ50個とを、交流自動昇圧耐電圧試験器を用いて、温度25℃、交流電圧の昇圧速度100Vrms/秒の条件で測定を行った。積層セラミックコンデンサが絶縁破壊し、電流値が50mAとなったときの電圧を破壊電圧(BDV)とした。
実施例1の積層セラミックコンデンサ50個の破壊電圧の平均値を実施例1の積層セラミックコンデンサの破壊電圧とし、比較例1の積層セラミックコンデンサ50個の平均値を比較例1の積層セラミックコンデンサの破壊電圧の値とした。
以上の実験例1における静電容量を測定する実験および耐電圧特性を確認するための実験の各実験結果について、実施例1および比較例1のそれぞれについての静電容量の測定結果およびAC破壊電圧の測定結果を表1に示す。
Figure 0006699471
結果、実施例1にかかる積層セラミックコンデンサは、静電容量が54.86nFでありAC破壊電圧は、2.33kVであり、比較例1にかかる積層セラミックコンデンサは、静電容量が40.00nFでありAC破壊電圧は2.32であった。したがって、本発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、単位体積あたりの静電容量を十分に確保しつつ、耐電圧特性が低下することを抑制しうることが確認された。
(実験例2)
次に、上述の製造方法により図10に示す積層セラミックコンデンサ50を作製し、所定の条件に基づく静電容量を測定するための実験と耐電圧特性(AC−BDV:AC破壊電圧)を確認するための実験とを行った。
まず、実施例2として、上述した積層セラミックコンデンサの製造方法にしたがって、以下のようなスペックの図10に示す積層セラミックコンデンサ50を作製した。
・チップサイズ(設計値):長さ×幅×高さ=3200mm×2500mm×2000mm
・誘電体層の材料:BaTiO3
・容量:40nF
・定格電圧:630V
・外部電極の構造:下地電極層(焼付け層)とめっき層とを含む構造
下地電極層(焼付け層):導電性金属(Cu)とガラスを含む
めっき層:Niめっき層とSnめっき層の2層構造
・第1ないし第5の内部電極の構造
第1ないし第5の内部電極の材料:Ni
第1ないし第5の内部電極の形状:図11ないし図17に示すとおり
・第1ないし第4の補助電極の構造
第1ないし第4の補助電極の材料:Ni
第1ないし第4の補助電極の形状:図11ないし図17に示すとおり
また、比較例1は、実験例1において使用した比較例1のサンプルを用いた。
実施例2および比較例1の各サンプルは、静電容量を測定する実験のためにそれぞれ100個ずつ準備し、耐電圧特性を確認する実験のためにそれぞれ50個ずつ準備した。
実験例2において、静電容量を測定するための実験方法および耐電圧特性を確認するために行ったAC破壊電圧の測定方法は、実験例1と同様の方法とした。
以上の実験例2における静電容量を測定する実験および耐電圧特性を確認するための実験の各実験結果について、実施例2および比較例1のそれぞれについての静電容量の測定結果およびAC破壊電圧の測定結果を表2に示す。
Figure 0006699471
実施例2にかかる積層セラミックコンデンサは、静電容量が54.29nFでありAC破壊電圧は、2.55kVであり、比較例1にかかる積層セラミックコンデンサは、静電容量が40.00nFでありAC破壊電圧は2.32であった。したがって、本発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、単位体積あたりの静電容量を十分に確保しつつ、耐電圧特性が低下することを抑制しうることが確認された。
上述した実施の形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。すなわち、たとえば、積層セラミックコンデンサの誘電体層の厚み、層数、対向電極面積および外形寸法は、これに限定されるものではない。
10,50 積層セラミックコンデンサ
12,52 積層体
12a,52a 第1の主面
12b,52b 第2の主面
12c,52c 第1の側面
12d,52d 第2の側面
12e,52e 第1の端面
12f,52f 第2の端面
14,54 誘電体層
14a,54a 外層部
14b,54b 内層部
16,56 内部電極
18,58 補助電極
20a,60a 第1の対向電極部
20b,60b 第2の対向電極部
20c,60c 積層体の側部(Wギャップ)
22,62 外部電極
22a,62a 第1の外部電極
22b,62b 第2の外部電極
160,560 第1の内部電極
162,562 第2の内部電極
164,564 第3の内部電極
166,566 第4の内部電極
168,568 第5の内部電極
166a,566a 一方の第4の内部電極
166b,566b 他方の第4の内部電極
168a,568a 一方の第5の内部電極
168b,568b 他方の第5の内部電極
160a,560a 第1の端部
160b,560b 第2の端部
162a,562a 第3の端部
162b,562b 第4の端部
164a,564a 第5の端部
164b,564b 第6の端部
166a1,566a1 第7の端部
166b1,566b1 第8の端部
168a1,568a1 第9の端部
168b1,568b1 第10の端部
160c1,160c2,560c1,560c2 内部電極角部
162c1,162c2,562c1,562c2 内部電極角部
164c1,164c2,164c3,164c4,564c1,564c2,564c3,564c4 内部電極角部
180,580 第1の補助電極
182,582 第2の補助電極
184,584 第3の補助電極
186,586 第4の補助電極
x 積層方向
y 幅方向
z 長さ方向
L1,L2,L3a,L3b,L4,L4a,L4b,L5 ギャップ領域

Claims (9)

  1. 積層された複数の誘電体層を含み、互いに対向する第1の主面および第2の主面と、互いに対向する第1の側面および第2の側面と、互いに対向する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、
    前記複数の誘電体層と交互に積層された内部電極と、
    少なくとも前記第1および第2の端面上に配置される外部電極と、
    を備える積層セラミックコンデンサであって、
    前記内部電極は、第1の内部電極、第2の内部電極、第3の内部電極、第4の内部電極、および第5の内部電極を含み、
    前記第1の内部電極、前記第2の内部電極、前記第3の内部電極、前記第4の内部電極、および前記第5の内部電極は、それぞれ異なる平面上に配置されており、
    前記第1の内部電極は、その一方端部および他方端部のうちの一方端部が前記第1の端面に引き出されており、
    前記第2の内部電極は、その一方端部および他方端部のうちの一方端部が前記第2の端面に引き出されており、
    前記第3の内部電極は、前記第1の内部電極および前記第2の内部電極と互い違いに配置されており、前記第3の内部電極の一方端部および他方端部は、前記第1の端面および前記第2の端面のいずれにも引き出されておらず、
    前記第4の内部電極は、前記第1の主面に最も近い側に位置する前記第1の内部電極または前記第2の内部電極と前記第5の内部電極との間、および前記第2の主面に最も近い側に位置する前記第1の内部電極または前記第2の内部電極と前記第5の内部電極の間に位置し、前記第4の内部電極は、前記積層体の長さ方向の中央部で離間されて前記第1の端面側に位置する一方の第4の内部電極および前記第2の端面側に位置する他方の第4の内部電極を有し、前記一方の第4の内部電極および前記他方の第4の内部電極は、前記第1の端面および前記第2の端面のいずれにも引き出されておらず、
    前記第5の内部電極は、前記積層体の最も前記第1の主面側および最も前記第2の主面側に位置するように配置されており、
    前記第5の内部電極は、前記積層体の長さ方向の中央部で離間されて前記第1の端面側に位置する一方の第5の内部電極および前記第2の端面側に位置する他方の第5の内部電極を有し、前記一方の第5の内部電極の前記第1の端面側の端部が前記第1の端面に引き出されており、前記他方の第5の内部電極の前記第2の端面側の端部が、前記第2の端面に引き出されており、
    前記第1の内部電極と同一平面上には、前記第1の内部電極とは離間されて第1の補助電極が配置され、
    前記第2の内部電極と同一平面上には、前記第2の内部電極とは離間されて第2の補助電極が配置され、
    前記第3の内部電極と同一平面上には、前記第3の内部電極を挟むように離間されて一方の第3の補助電極および他方の第3の補助電極が配置され、
    前記一方の第4の内部電極と同一平面上には、前記一方の第4の内部電極とは離間されて一方の第4の補助電極が配置され、前記他方の第4の内部電極と同一平面上には、前記他方の第4の内部電極とは離間されて他方の第4の補助電極が配置され、
    前記第1の補助電極は、前記第2の端面に引き出されており、
    前記第2の補助電極は、前記第1の端面に引き出されており、
    前記一方の第3の補助電極は、前記第1の端面に引き出されており、前記他方の第3の補助電極は、前記第2の端面に引き出されており、
    前記一方の第4の補助電極は、前記第1の端面に引き出されており、前記他方の第4の補助電極は、前記第2の端面に引き出されている、
    積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第1の内部電極の前記一方端部は、前記第1の内部電極の長さ方向の中央部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第1の端部を有し、前記第1の内部電極の他方端部は、前記第1の内部電極の長さ方向の中央部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第2の端部を有している、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記第2の内部電極の一方端部は、前記第2の内部電極の長さ方向の中央部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第3の端部を有し、前記第2の内部電極の他方端部は、前記第2の内部電極の長さ方向の中央部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第4の端部を有している、請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第3の内部電極の前記両端部のうちの一方端部は、前記第3の内部電極の長さ方向の中央部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第5の端部を有し、前記第3の内部電極の前記両端部のうちの他方端部は、前記第3の内部電極の長さ方向の中央部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第6の端部を有している、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記一方の第4の内部電極は、前記第1の端面側とは反対側の端部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第7の端部を有し、
    前記他方の第4の内部電極は、前記第2の端面側とは反対側の端部おける前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第8の端部を有している、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記一方の第5の内部電極は、前記第1の端面側とは反対側の端部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第9の端部を有し、
    前記他方の第5の内部電極は、前記第2の端面側とは反対側の端部における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも該幅方向の長さの小さい第10の端部を有している、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記第1の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第1の内部電極における前記他方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第1の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および
    前記第2の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第2の内部電極における前記他方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第2の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および
    前記第3の内部電極の前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第3の内部電極の前記他方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記一方の第3の補助電極および前記他方の第3の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さが、略同一である、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記第1の内部電極における前記他方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、前記第1の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および前記第1の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さく、
    前記第2の内部電極における前記他方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、前記第2の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および前記第2の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さく、
    前記第3の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第3の内部電極における前記他方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および前記一方の第3の補助電極および前記他方の第3の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さは、前記第1の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第1の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さ、および前記第2の内部電極における前記一方端部の前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さと、前記第2の補助電極における前記第1の側面および前記第2の側面を結ぶ幅方向の長さよりも小さい、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  9. 積層方向から見た際に、前記第1の内部電極の前記他方端部が、前記第3の内部電極の前記他方端部よりも前記第2の端面側に延びて配置され、前記第2の内部電極の他方端部が、前記第3の内部電極の前記一方端部よりも前記第1の端面側に延びて配置される、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
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