JP6697839B2 - シート状成形体 - Google Patents
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そして、引用文献1記載の発明では、セルロースパルプ繊維をポリマー材料と混合する際には、セルロースパルプ繊維を乾燥させた後、溶融混合を行っている。
以上のことから、引用文献1記載の発明では、セルロースパルプ繊維の凝集の問題は解決されておらず、また、セルロースパルプ繊維の添加量が多量のため、射出成形時において230〜240℃の温度となると、セルロースの分解による着色の問題も生じていた。
したがって、特許文献2記載の発明においても、上記したようなセルロース繊維の凝集の問題は解決されていなかった。
すなわち、本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)ナイロン6樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するナイロン6樹脂組成物を用いて成形されてなるシート状成形体であって、シート状成形体は、二軸延伸されてなるフィルムであり、シート状成形体中のセルロース繊維の平均繊維径が10μm以下であり、引裂抵抗が2000mN以下であることを特徴とするシート状成形体。
(2)長手方向及び巾方向の少なくとも一方向につき、160℃、5分間の乾熱収縮率が−0.3〜2.0%である、(1)記載のシート状成形体。
(3)ナイロン6樹脂組成物が、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ナイロン6樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより得られたものである、(1)又は(2)に記載のシート状成形体。
本発明のシート状成形体は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するポリアミド樹脂組成物を用いて成形してなるシート状成形体である。
本発明で用いるポリアミド樹脂は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とから形成されるアミド結合を有する重合体をいうものである。
平均繊維径が10μmを超えるセルロース繊維では、セルロース繊維の表面積を増やすことができず、ポリアミド樹脂や、ポリアミド樹脂を形成するモノマーに対する分散性や親和性を向上させることが困難となる。また、セルロース繊維の平均繊維径が10μmを超えると、シート製膜時にスクリーンフィルターに目詰まりしやすく、フィルター昇圧を生じやすくなりシートを製膜できないことがある。
平均繊維径の下限は、セルロース繊維の生産性を考慮すると4nm以上とすることが好ましい。
N−オキシル化合物としては各種あるが、たとえば、Cellulose(1998)5,153−164に記載されているような2,2,6,6−Tetramethylpiperidine−1−oxyl radical(以下TEMPOと記す)などが好ましい。このような化合物を触媒量の範囲で反応水溶液に添加する。
その後、上記したような各種粉砕装置を用い、物理的な解繊工程を経ることで微細化されたセルロース繊維(A)を得ることができる。
一方、セルロース繊維の含有量がポリアミド樹脂100質量部に対して10質量部を超える場合は、セルロース繊維を樹脂組成物中に均一に分散させることが困難となるため、シート成形が困難となったり、またシート状成形体を得られたとしても、表面平滑性に劣るものとなり、凹凸が生じたり、色調に劣るものとなる。
中でもシートを延伸してなるフィルムが好ましい。フィルムを得る際の延伸時に、ポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維がより配向し、その結果、易引裂性がより向上するためである。
本発明におけるポリアミド樹脂組成物を製造するにあたり、予め、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを、次の方法で調製しておくことが好ましい。すなわち、平均繊維径が10μm以下であり、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを得ておくことが好ましい。たとえば、ポリアミド樹脂を構成するモノマーと、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維の水分散液とを混合し、重合反応を行うことが好ましい。
(1)セルロース繊維の平均繊維径
(1.1)重合反応前のセルロース繊維の平均繊維径
必要に応じて凍結乾燥したセルロース繊維を、電界放射型走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−4000)を用いて観察した。電子顕微鏡(SEM)画像からセルロース繊維(単繊維)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定した。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とした。同様にして10本のセルロース繊維(単繊維)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とした。
(1.2)シート状成形体中のセルロース繊維の平均繊維径
凍結ウルトラミクロトームを用いてシート状成形体から厚さ100nmの切片を採取し、OsO4(四酸化オスミウム)で切片染色を実施後、透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM−1230)を用いて観察を行った。電子顕微鏡画像からセルロース繊維(単繊維)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定した。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とした。同様にして10本のセルロース繊維(単繊維)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とした。
なお、セルロース繊維の繊維径が大きいものについては、ミクロトームにて10μmの切片を切り出したものか、射出成形体をそのままの状態で、実体顕微鏡(OLYMPUS SZ−40)を用いて観察を行い、得られた画像から上記と同様にして繊維径を測定し、平均繊維径を求めた。
エスアイアイ・ナノテクノロジー社製のTG/DTA 7200装置を用いて下記条件で測定した。十分に乾燥されたセルロースと樹脂をそれぞれ既知濃度となるように専用パンの中で量り取り、290℃から320℃までの重量減少を樹脂中のセルロース量として検量線を作成し、この検量線を用いて、ポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維含有量を算出した。
このとき、シート状積層体を構成するポリアミド樹脂組成物を取り出し、凍結粉砕して用い、試料量10mgを精密天秤で量り取り、窒素雰囲気中での昇温測定を行った。なお、昇温条件は、30℃から285℃まで5℃/minで昇温し、285℃から320℃まで0.63℃/minで昇温し、再び320℃から350℃まで5℃/min昇温し、最後に350℃から550℃まで10℃/minで昇温させた。
得られたシート状成形体を、オートグラフAG-1(島津製作所社製)を用いて測定した。使用セルは100kgまたは5kgとし、試験速度は200mm/minとした。MD方向に205mm、TD方向に20mmの短冊状のフィルム片を切り出し、このフィルム片の一方のTD辺の中央部に長さ5mmの切り込みを入れた試験片を作製した。試験片は5点作製し、各試験片についての測定し、平均値を求めた。
得られたシート状成形体を用い、MD方向及びTD方向に標線をいれた短冊試料を切り出し、オーブン内で160℃×5分間処理し、処理前後の標線間寸法を20℃×65%RHの平衡状態で測定し、乾熱処理による縮み量を処理前寸法に対する百分率で表した。
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY110N(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が150nmのセルロース繊維が15質量%含有されたもの)を使用し、これに精製水を加えてミキサーで攪拌し、セルロース繊維の含有量が3質量%の水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液40質量部と、ε−カプロラクタム120質量部とを、均一な分散液となるまでさらにミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を重合装置に投入後、攪拌しながら240℃に加熱し、徐々に水蒸気を放出しつつ、0MPaから0.7MPaの圧力まで昇圧した。そののち大気圧まで放圧し、240℃で1時間重合反応を行った。重合が終了した時点で払い出し、切断して、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が1質量部のもの)を得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
セルロース繊維の水分散液の量を20質量部とした以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が0.5質量部のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
セルロース繊維の水分散液の量を10質量部とした以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が0.25質量部のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
セルロース繊維の水分散液の量を4質量部とした以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が0.1質量部のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
セルロース繊維の水分散液の量を200質量部とした以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が5質量部のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
セルロース繊維の水分散液の量を400質量部とした以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が10質量部のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
実施例2で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が0.5質量部のもの)のペレットを用い、実施例1と同様にしてシート状成形体を得る際の工程において、延伸を施すことなく厚さ150μmの未延伸シートを得、これをシート状成形体とした。
実施例2で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が0.5質量部のもの)のペレットを用い、実施例1と同様にしてシート状成形体を得る際の工程において、未延伸シートを得た。次にこの未延伸シートを周速の異なる加熱ローラ群を備え、ローラ温度を55℃とした縦延伸機によりMD方向に3.0倍延伸し、厚さ50μmのシート状成形体(フィルム)を得た。
セルロース繊維の種類をセリッシュKY110Nに代えて、不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体を用い、このセルロース繊維の集合体に精製水を加えてミキサーで攪拌し、繊維径が500nm〜5000nmのセルロース繊維が6質量%含有された水分散液を20質量部とした以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が1質量部のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
セルロース繊維の水分散液を加えなかった以外は実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂のペレットを得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にして未延伸シートを得、そして実施例1と同様にして未延伸シートに延伸を施してシート状成形体を得た。
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY110N(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が150nmのセルロース繊維が15質量%含有されたもの)100質量部と、ε−カプロラクタム100質量部とを、均一な分散液となるまでさらにミキサーで攪拌、混合した以外は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するポリアミド樹脂組成物のペレット(セルロース繊維の含有量が15質量%のもの)を得た。
得られたペレットを用いて実施例1と同様にしてシート状成形体を得ようとしたが、ポリアミド樹脂組成物中にセルロース繊維を均一分散させることができなかったため、延伸工程でトラブルが生じ、シート状成形体を得ることができなかった。
セルロース繊維として、セリッシュKY110N(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が150nmのセルロース繊維が15質量%含有されたもの)を凍結乾燥後、粉砕処理を施し、粉末状セルロースとしたものを使用した。ナイロン6(ユニチカ社製BRL 数平均分子量17000)99質量部と、得られた粉末状セルロース1質量部をブレンドし、スクリュー径が30mm、平均溝深さが2.5mmの二軸押出機(池貝社製PCM−30)に供給し、バレル温度240℃、スクリュー回転数120rpm、滞留時間2.7分にて溶融混練した。溶融混練で得られたポリアミド樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
次に、得られたペレットを実施例1と同様に押出機に投入し、温度270℃に加熱したシリンダー内で溶融した。しかしながら、溶融物をTダイオリフィスよりシート状に押出す際、異物除去用のスクリーンフィルター昇圧が生じ、未延伸シートを得ることができなかった。
なお、得られたペレット中のセルロース繊維の平均繊維径を、上記したシート状成形体中のセルロース繊維の平均繊維径を測定する方法と同様にして測定した(ペレットから厚さ100nmの切片を採取した)。その結果、平均繊維径は11700nmと非常に大きかった。溶融混練法を採用したことによりセルロース繊維が凝集して平均繊維径が大きくなり、セルロース繊維がスクリーンフィルターを通過することができず、フィルター昇圧が起こったものと推定される。
一方、比較例1で得られたシート状成形体は、セルロース繊維を含有しないポリアミド樹脂組成物で形成されたものであったため、引裂抵抗が高く、易引裂性に劣り、かつ熱収縮率が大きく、熱寸法安定性にも劣るものであった。また、比較例2においては、ポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維の含有量が多すぎたため、セルロース繊維を均一分散させることができず、このため、延伸工程でトラブルが生じ、シート状成形体を得ることができなかった。比較例3においては、ポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維の平均繊維径が本発明で規定する範囲を超えるものであったため、フィルター昇圧のトラブルが生じ、未延伸シートを得ることができなかった。
実施例2で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が0.5質量部のもの)を押出機Aに投入し、温度260℃で溶融押出した。一方、比較例1で得られたポリアミド樹脂を押出機Bに投入し、温度260℃で溶融押出した。押出機A、押出機Bでそれぞれ溶融した2種の樹脂をダイス中で重ね合わせて、ポリアミド層A/ポリアミド層Bの2層構成のシートをTダイオリフィスよりシート状に押出し、表面温度20℃の冷却ロールに密着させて、A/B=30/120μmとなる厚み150μmの複層未延伸シートを得た。
押出機Aに投入するポリアミド樹脂組成物を、実施例5で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が5質量部のもの)に変更した以外は、実施例10と同様にして複層未延伸シートを得た。
そして、得られた複層未延伸シートを実施例1と同様にして延伸、熱処理、弛緩処理を行い、二軸延伸された厚さ15μmの複層のシート状成形体(フィルム)を得た。
押出機Aに投入するポリアミド樹脂組成物を、実施例6で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が10質量部のもの)に変更した以外は、実施例10と同様にして複層未延伸シートを得た。
そして、得られた複層未延伸シートを実施例1と同様にして延伸、熱処理、弛緩処理を行い、二軸延伸された厚さ15μmの複層のシート状成形体(フィルム)を得た。
押出機Aに投入するポリアミド樹脂組成物を、実施例6で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が10質量部のもの)に変更し、押出機Bに投入するポリアミド樹脂組成物を、実施例5で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が5質量部のもの)に変更した以外は、実施例10と同様にして複層未延伸シートを得た。
そして、得られた複層未延伸シートを実施例1と同様にして延伸、熱処理、弛緩処理を行い、二軸延伸された厚さ15μmの複層のシート状成形体(フィルム)を得た。
実施例2で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が0.5質量部のもの)を押出機Aに投入し、温度260℃で溶融押出した。一方、比較例1で得られたポリアミド樹脂を押出機Bに投入し、温度260℃で溶融押出した。押出機A、押出機Bでそれぞれ溶融した2種の樹脂をダイス中で重ね合わせて、ポリアミド層A/ポリアミド層B/ポリアミド層Aの3層構成のシートをTダイオリフィスよりシート状に押出した以外は、実施例10と同様にして複層未延伸シートを得た。
実施例12と同様にしてシート状成形体を得る際の工程において、延伸を施すことなく、厚さ150μmの未延伸シートを得、これをシート状成形体とした。
押出機Aに投入するポリアミド樹脂組成物を、比較例1で得られたポリアミド樹脂に変更し、両層ともに比較例1で得られたポリアミド樹脂とした以外は、実施例10と同様にして複層未延伸シートを得た。
そして、得られた複層未延伸シートを実施例1と同様にして延伸、熱処理、弛緩処理を行い、二軸延伸された厚さ15μmの複層のシート状成形体(フィルム)を得た。
押出機Aに投入するポリアミド樹脂組成物を、比較例2で得られたポリアミド樹脂組成物(セルロース繊維の含有量が15質量%のもの)に変更した以外は、実施例10と同様にしてシート状成形体を得ようとしたが、ポリアミド樹脂組成物中にセルロース繊維を均一分散させることができなかったため、延伸工程でトラブルが生じ、シート状成形体を得ることができなかった。
一方、比較例4で得られたシート状成形体は、セルロース繊維を含有しないポリアミド樹脂組成物で形成されたものであったため、引裂抵抗が高く、易引裂性に劣り、かつ熱収縮率が大きく、熱寸法安定性にも劣るものであった。また、比較例5においては、ポリアミド樹脂組成物中のセルロース繊維の含有量が多すぎたため、セルロース繊維を均一分散させることができず、このため、延伸工程でトラブルが生じ、シート状成形体を得ることができなかった。
Claims (3)
- ナイロン6樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するナイロン6樹脂組成物を用いて成形されてなるシート状成形体であって、シート状成形体は、二軸延伸されてなるフィルムであり、シート状成形体中のセルロース繊維の平均繊維径が10μm以下であり、引裂抵抗が2000mN以下であることを特徴とするシート状成形体。
- 長手方向及び巾方向の少なくとも一方向につき、160℃、5分間の乾熱収縮率が−0.3〜2.0%である、請求項1記載のシート状成形体。
- ナイロン6樹脂組成物が、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ナイロン6樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより得られたものである、請求項1又は2に記載のシート状成形体。
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