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JP6697643B1 - ヒータ装置、ヒータ装置の製造方法、及び車載カメラ - Google Patents

ヒータ装置、ヒータ装置の製造方法、及び車載カメラ Download PDF

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JP6697643B1 JP2019564556A JP2019564556A JP6697643B1 JP 6697643 B1 JP6697643 B1 JP 6697643B1 JP 2019564556 A JP2019564556 A JP 2019564556A JP 2019564556 A JP2019564556 A JP 2019564556A JP 6697643 B1 JP6697643 B1 JP 6697643B1
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Abstract

基材1と、基材1上の加熱対象領域Ca1から加熱対象領域外Ca2まで引き回されるようにパターン形成された電熱機能を有する第1の配線2と、基材1上の加熱対象領域外Ca2において第1の配線2に対向する位置にパターン形成された第2の配線3と、互いに対向する第1の配線2と第2の配線3とを接続するように配設され、第1の配線2と第2の配線3との一方から他方に通流する電流を制御するPTC機能部R1を構成する発熱体膜4と、を備えるヒータ装置。

Description

本開示は、ヒータ装置、ヒータ装置の製造方法、及び車載カメラに関する。
従来、車両の窓ガラス等に取り付けられ、当該窓ガラス等の取り付け対象物を加熱するステッカタイプのヒータ装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この種のヒータ装置は、例えば、窓ガラス越しに車外を監視する車載カメラや車載レーダに適用され、監視領域における窓ガラスの霜取りや曇り止めの用に供される。
特開2017−147031号公報
この種のヒータ装置においては、一般に、加熱手段として電熱線が用いられている。しかしながら、当該ヒータ装置においては、電熱線に通流させる電流の制御が行われておらず、ヒータを作動させている際に、電熱線に大きな電流レベルの電流が通流し続け、当該電熱線における過熱状態が発生し、当該電熱線の断線等を引き起こすおそれがあった。又、当該ヒータ装置においては、電熱線に大きな電流レベルの電流が通流し続けることによって、消費電力の増大にもつながっていた。
このような背景から、この種のヒータ装置において、温度に応じて電流レベル(電流値の大きさ)を自己制御するPTCヒータ(Positive Temperature Coefficient)を採用することが検討されている。しかしながら、PTCヒータは、通常、電熱線に比較して線幅が太く、上記のように車載カメラ等に適用する場合には、撮像領域内に死角領域が発生するという課題を有している。又、取り付け対象物を斑なく加熱する観点からは、細線状の電熱線を引き回す態様が望ましい。
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたもので、電熱線の断線、及び死角領域の発生等の問題を抑制し得るヒータ装置、ヒータ装置の製造方法、及び車載カメラを提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本開示は、
基材と、
前記基材上の加熱対象領域から加熱対象領域外まで引き回されるようにパターン形成された電熱機能を有する第1の配線と、
前記基材上の前記加熱対象領域外において前記第1の配線に対向する位置にパターン形成された第2の配線と、
互いに対向する前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するように配設され、前記第1の配線と前記第2の配線との一方から他方に通流する電流を制御するPTC機能部を構成する発熱体膜と、
を備えるヒータ装置である。
又、他の局面では、
基材上の加熱対象領域から加熱対象領域外まで引き回されるように、電熱機能を有する第1の配線をパターン形成する第1の工程と、
前記基材上の前記加熱対象領域外に前記第1の配線に対向する位置に第2の配線をパターン形成する第2の工程と、
互いに対向する前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するように、前記第1の配線と前記第2の配線との一方から他方に通流する電流を制御するPTC機能部を構成する発熱体膜を形成する第3の工程と、
を備えるヒータ装置の製造方法である。
又、他の局面では、
ガラスの表面上に取り付けられた上記ヒータ装置と、
前記ガラス及び前記ヒータ装置の前記加熱対象領域を介して、車外を撮像する撮像部と、
を備える車載カメラである。
本開示に係るヒータ装置によれば、電熱線の断線、及び死角領域の発生等を抑制することができる。
第1の実施形態に係るヒータ装置の取り付け状態の一例を示す図 第1の実施形態に係るヒータ装置の等価回路の一例を示す図 第1の実施形態に係るヒータ装置の平面図 第1の実施形態に係るヒータ装置の図3のT1−T1線における側面断面図 第1の実施形態に係るヒータ装置の図3のT2−T2線における側面断面図 第1の実施形態に係るヒータ装置の製造プロセスの一例を示す図 第2の実施形態に係るヒータ装置の平面図 第2の実施形態に係るヒータ装置の製造プロセスの一例を示す図 第3の実施形態に係るヒータ装置の平面図 第4の実施形態に係るヒータ装置の平面図 第5の実施形態に係る車載カメラの画像処理について説明する図
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施態様)
[ヒータ装置の適用対象]
以下、図1を参照して、第1の実施形態に係るヒータ装置の適用例について説明する。本実施形態に係るヒータ装置は、透明体であるフロントガラス越しに車両前方を撮影する車載カメラに適用されている。
図1は、本実施形態に係るヒータ装置Aの取り付け状態の一例を示す図である。
図1は、車両のフロントガラスB(以下、「フロントガラスB」とも称する)の上部領域を表している。図1のFR方向は車両の前方向を表し、UP方向は車両の上方向を表す。尚、フロントガラスBは、水平方向に対して約25度〜約45度傾斜するように延在している。
車載カメラCは、例えば、CMOSカメラ又はCCDカメラ等であって、フロントガラスB越しに車両前方を撮影する。車載カメラCは、例えば、フロントガラスBの車内側の上部領域に取り付けられている。車載カメラCの撮影方向には、ヒータ装置Aが配設されており、車載カメラCは、フロントガラスB及びヒータ装置Aを介して、車外からの光を受光する。
車載カメラCは、例えば、撮像部C1、当該撮像部C1が生成した画像の画像処理を行う画像処理部C2、及び、これらを収容する筐体C3を含んで構成される。車載カメラCは、例えば、撮影した車外の画像を車両を制御する車両制御ECU(図示せず)に提供し、車両制御ECUに車両の自動ブレーキ又は自動走行等を実行させる。
尚、図1の領域Caは、フロントガラスB内において、車載カメラCにより受光される光が当該フロントガラスBを透過する領域(以下、「撮像領域Ca」と称する)を表す。
ヒータ装置Aは、例えば、ステッカタイプの面状発熱体であって、フロントガラスBの車内側に貼り付けられ、フロントガラスBや周辺の雰囲気を暖めることによってフロントガラスBの霜取り又は曇り止めを行う。ヒータ装置Aは、フロントガラスB内の撮像領域Caに取り付けられ、当該撮像領域Caを加熱する。
[ヒータ装置の詳細構成]
次に、図2〜図5を参照して、本実施形態に係るヒータ装置Aの構成の一例について説明する。
図2は、本実施形態に係るヒータ装置Aの等価回路の一例を示す図である。
ヒータ装置Aは、PTCヒータ部R1(本発明の「PTC機能部」に相当)と電熱線部R2との直列接続体によって、構成される。そして、ヒータ装置Aは、外部から供給される電力を、PTCヒータ部R1と電熱線部R2との直列接続体を経由するように、正極側の端子P1と負極側の端子P2の間に通流させる。尚、ここでは、正極側の端子P1と負極側の端子P2との間には、例えば、+12Vの定電圧の電力が供給される。
ヒータ装置Aは、ヒータ作動時には、PTCヒータ部R1と電熱線部R2との直列接続体に電流を通流させることで、電熱線部R2を発熱させて、フロントガラスBのヒータ装置Aが取り付けられた領域を昇温する。又、ヒータ装置Aは、フロントガラスBの温度が上昇した際には、PTCヒータ部R1のPTC特性によって、PTCヒータ部R1と電熱線部R2との直列接続体に通流する電流を抑制する。
尚、PTCヒータ部R1の抵抗は、電熱線部R2に供給する電流量の確保の観点、及びPTCヒータ部R1の自己制御特性の確保の観点から、典型的には、電熱線部R2の抵抗とPTCヒータ部R1の抵抗とを合計した全抵抗に対して、1/10〜1/2となるよう設定される。
図3は、本実施形態に係るヒータ装置Aの平面図である。図4は、本実施形態に係るヒータ装置Aの図3のT1−T1線における側面断面図である。図5は、本実施形態に係るヒータ装置Aの図3のT2−T2線における側面断面図である。
図3、図4、図5には、各構成の位置関係を明確にするため、共通の直交座標系(X、Y、Z)を示している。ここでは、X軸のプラス方向は車両の前方向(図1のFR方向)に対応し、Y軸のプラス方向は車両の幅方向に対応し、Z軸のプラス方向は車両の上方向(図1のUP方向)に対応する。尚、図3、図4、図5では、フロントガラスBの図示は省略している。
本実施形態に係るヒータ装置Aは,基材1、電熱機能を持つ第1の配線としての第1金属線2,第2の配線としての第2金属線3、PTC機能部を構成する発熱体膜としてのPTC発熱体膜4、第1端子5a、及び第2端子5bを備え、これらによって、PTCヒータ部R1及び電熱線部R2を構成する。なお、後述するように、本実施形態における第1金属線2は、電熱機能を備える材料から構成されているものであり、ニッケルクロム等の金属材料、金属粉を含有したペースト材料、カーボン等の導電性を有する素材を含有するペースト材料等が、その定義に含まれる。また、第2金属線3は第1金属線2と同様な材料に加えて、実質的に電熱機能を有さない導電性材料もその定義に含まれるものである。
基材1は、フロントガラスBの表面上の撮像領域Caに貼り付けられる。基材1は、例えば、厚さ1mm以下のシート状部材である。基材1を構成する素材としては、典型的には、光又は電磁波に対して透過性を有する素材が用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、又はポリイミド(PI)樹脂等の樹脂フィルムが用いられる。
基材1のフロントガラスB側(プラスZ側)の面(以下、「取り付け面」又は「表面」と称する)には、第1金属線2、第2金属線3、及びPTC発熱体膜4が配設され、基材1の取り付け面は、接着層6(例えば、アクリル系接着剤又はシリコン系接着剤)を介してフロントガラスBに貼り付けられる(図6を参照して後述)。
基材1の車内側(マイナスZ側)の面(以下、「露出面」又は「裏面」と称する)は、車内空間に露出された状態となっている。基材1の露出面は、より好適には、防曇処理が施される。
尚、基材1の表面内の加熱対象領域となる中央領域Ca1は、車載カメラCの撮像領域Caに対応する領域である。又、基材1の表面内の加熱対象領域外となる外周領域Ca2は、当該撮像領域Caの外側の領域であり、車載カメラCが撮影した際の画像内には、映り込まない領域である。
第1金属線2は、基材1の表面内の中央領域Ca1から外周領域Ca2まで引き回されるように、パターン形成された金属線である。第1金属線2は、基材1の中央領域Ca1に引き回された部分2a(以下、「熱線部2a」と称する)と、熱線部2aの一端側において熱線部2aから連続して基材1の外周領域Ca2に引き回された部分2b(以下、「第1電極部2b」と称する)と、熱線部2aの他端側において熱線部2aから連続して延在する部分(以下、「第1端子接続部2c」と称する)と、を有している。
熱線部2aは、通電されることで発熱する電熱線部R2として機能する。熱線部2aは、平面視で、基材1の中央領域Ca1内において複数箇所で折り返すように引き回されている。換言すると、熱線部2aは、蛇腹状に形成されている。熱線部2aは、これにより、電熱線部R2における電気抵抗を十分に確保し、ヒータ作動時の良好な発熱特性を実現している。又、これによって、ヒータ作動時の熱集中を抑制し、フロントガラスBの撮像領域Caを斑なく加熱する。
尚、熱線部2aは、複数箇所で折り返すように引き回されたパターン形状となるような形で形成されているが、後述する車載カメラによって撮像された画像から熱線部2aを消去する画像処理のことを考えた場合、ヒータ装置AをフロントガラスBに取り付けた際に、水平方向(地面に対して水平方向)あるいは水平方向に対して斜めとなるような方向に引き回されて折り返されることにより縞模様を形成するような形に形成することが好ましい。
熱線部2aの線幅は、より好適には、0.1mm以上で且つ0.3mm以下に設定される。これによって、熱線部2aの断線を抑制しつつ、車載カメラCが撮像する画像等への映り込みを抑制する。又、熱線部2aの膜厚は、例えば、1μm以上で且つ1000μm以下に設定される。
第1電極部2bは、PTCヒータ部R1の一方側の電極を構成する。尚、第1電極部2bの線幅は、低抵抗化の観点から、熱線部2aの線幅よりも太く設定されるのが望ましい。
第1端子接続部2cは、第1端子5aが接続される部位であり、ここでは、図2における負極側の端子P2に相当する。尚、第1端子接続部2cの線幅は、低抵抗化の観点から、熱線部2aの線幅よりも太く設定されるのが望ましい。
尚、第1金属線2の熱線部2a、第1電極部2b、及び第1端子接続部2cは、印刷法等を用いて一体的に形成されている(図6を参照して後述)。これによって、熱線部2aと第1電極部2bの接続部等において、断線が発生することを抑制している。
第2金属線3は、基材1の表面内の外周領域Ca2に、パターン形成された金属線である。第2金属線3は、第1電極部2bから離間して第1電極部2bと対向するようにパターン形成された部分(以下、「第2電極部3a」と称する)と、第2電極部3aの一端側において第2電極部3aから連続して延在する部分(以下、「第2端子接続部3b」と称する)と、を有している。
第2電極部3aは、PTCヒータ部R1の他方側の電極を構成する。尚、第2電極部3aの線幅は、低抵抗化の観点から、熱線部2aの線幅よりも太く設定されるのが望ましい。
第1電極部2bと第2電極部3aとは、平面視で、PTC発熱体膜4を挟んで、互いの長手方向に沿って対向する。より詳細には、第2電極部3aは、平面視で、櫛歯形状を呈し、第1電極部2bは、当該第2電極部3aの櫛歯形状とかみ合うように配設されている。又、PTC発熱体膜4は、第1電極部2b及び第2電極部3aの長手方向に沿って、延在する。このような構成とすることによって、ヒータ作動時におけるPTCヒータ部R1のシート抵抗を低減しつつ、電流抑制時(即ち、高温時)にはPTCヒータ部R1の電流制限作用が効果的に機能するようにしている。
第2端子接続部3bは、第2端子5bが接続される部位であり、ここでは、図2における正極側の端子P1に相当する。尚、第2端子接続部3bの線幅は、低抵抗化の観点から、熱線部2aの線幅よりも太く設定されるのが望ましい。
第1金属線2及び第2金属線3を構成する素材としては、例えば、銀、アルミ、銅、黄銅、ステンレス又はニクロム等が用いられる。より詳細には、第1金属線2及び第2金属線3は、典型的には、印刷法により形成された金属ペースト(例えば、銀粉等を含有する金属ペースト)である。尚、第1金属線2及び第2金属線3を形成する印刷法としては、例えば、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法又はインクジェット印刷法等が用いられる。
PTC発熱体膜4は、第1電極部2b及び第2電極部3aと共にPTCヒータR1を構成する。PTC発熱体膜4は、基材1の第1電極部2bと第2電極部3aとの間の領域において、第1電極部2bと第2電極部3aとを電気的に接続するように形成されている。本実施形態に係るPTC発熱体膜4は、第1電極部2b又は第2電極部3aとの接触抵抗を低減する観点から、第1電極部2bの上面側から第2電極部3aの上面側まで跨がるように形成されている。
PTC発熱体膜4は、PTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有する抵抗体である。PTC発熱体膜4としては、例えば、ポリエチレン等の結晶性樹脂にカーボンブラック等を混練したもので、結晶性樹脂の軟化温度付近で抵抗値が上昇するPTC特性を有するものが用いられる。尚、PTC発熱体膜4は、例えば、高温時(例えば、50度)には、常温時(例えば、20度)の5倍程度まで抵抗値が上昇するPTC特性を有している。PTC発熱体膜4は、例えば、PTC発熱体ペーストを印刷することによって形成される。
第1端子5aは、負極側の端子P2(図2を参照)に相当し、第1金属線2の第1端子接続部2cに配設されている。第2端子5bは、正極側の端子P1(図2を参照)に相当し、第2金属線3の第2端子接続部3bに配設されている。換言すると、第1端子5a及び第2端子5bは、それぞれ、PTCヒータ部R1と電熱線部R2との直列接続体の一端と他端に配設されている。これにより、第2端子5bから、第2金属線3、PTC発熱体膜4、第1金属線2、及び第1端子5aの順に通流する電流経路が形成されている。
尚、第1端子5a及び第2端子5bは、例えば、L字型端子であって、リードワイヤ(図示せず)を介して、車載カメラCのバッテリに接続される。
第1端子5a及び第2端子5bの取り付けは、例えば、第1はとめ部材5a1及び第2はとめ部材5b1を使用して行われている(図5を参照)。具体的には、第1はとめ部材5a1は、第1金属線2(第1端子接続部2c)及び基材1に形成された貫通穴を挿通するように配設され、第1端子5aをかしめ止めする。又、第2はとめ部材5b1は、第2金属線3(第2端子接続部3b)及び基材1に形成された貫通穴を挿通するように配設され、第2端子5bをかしめ止めする。
ヒータ装置Aは、かかる構成によって、第2端子5bから第1端子5aに電流を通流させることによって、電熱線部R2(熱線部2a)及びPTCヒータ部R1(PTC発熱体膜4、第1電極部2b及び第2電極部3a)の直列接続体に電流が流れる。この際、ヒータ装置Aの電熱線部R2(熱線部2a)は、抵抗加熱により発熱し、フロントガラスBの撮像領域Caを昇温することになる。これによって、フロントガラスBの撮像領域Caの霜取り又は曇り止めが実行される。
そして、ヒータ装置Aにおいて霜取り又は曇り止めを実行している際に、フロントガラスBの撮像領域Caが昇温するにつれて、PTC発熱体膜4の温度上昇により、PTC発熱体膜4の抵抗率も上昇する。これにより、電熱線部R2(熱線部2a)及びPTCヒータ部R1(PTC発熱体膜4、第1電極部2b及び第2電極部3a)の直列接続体に通流する電流の電流レベルが低下し、電熱線部R2における発熱が漸次小さくなる。このようにして、ヒータ装置Aにおける加熱動作は、フロントガラスBの温度に応じて自己制御されることになる。
[ヒータ装置の製造プロセス]
次に、本実施形態に係るヒータ装置Aの製造プロセスについて、説明する。
図6は、本実施形態に係るヒータ装置Aの製造プロセスの一例を示す図である。
図6において、図6A、図6B、図6C、図6Dは、ヒータ装置Aを製造する際の各工程を時系列順に示したものである。これらの一連の工程は、例えば、部品搬送装置及び印刷装置を含む製造装置(図示せず)によって実行される。尚、図6A、図6B、図6C、図6Dは、図3のT1−T1線における側面断面図の領域を示している。
まず、製造装置は、基材1を準備する(図6Aを参照)。そして、製造装置は、基材1の上面に、第1金属線2及び第2金属線3を同時に形成する。この際、製造装置は、例えば、銀粉を主体とした金属ペーストを用いたフレキソ印刷によって、第1金属線2及び第2金属線3のパターンを印刷し、当該パターンを加熱硬化させることによって、第1金属線2及び第2金属線3を形成する。
次に、製造装置は、基材1の第1電極部2bと第2電極部3aとの間の領域において、第1電極部2bと第2電極部3aとを電気的に接続するように、PTC発熱体膜4を形成する(図6Bを参照)。この際、製造装置は、例えば、PTC発熱体ペーストをフレキソ印刷し、当該PTC発熱体ペーストを加熱硬化させることによって、PTC発熱体膜4を形成する。
次に、製造装置は、電熱線部R2とPTCヒータ部R1との直列接続体の一端と他端に接続された第1端子5a及び第2端子5bを配設する(図示せず)。
以上の工程によって、ヒータ装置Aが製造される。尚、本実施形態に係るヒータ装置Aの製造プロセスにおいては、製造プロセスを簡略化する観点から、印刷法を用いて、第1金属線2及び第2金属線3を同時に形成している。
次に、製造装置は、第1金属線2、第2金属線3及びPTC発熱体膜4を覆うように、基材1上に接着層6(例えば、アクリル系接着剤又はシリコン系接着剤)を塗布する(図6Cを参照)。
次に、製造装置は、当該接着層6を介して、基材1とフロントガラスBを接着する(図6Dを参照)。以上の工程によって、ヒータ装置AがフロントガラスBに貼り付けられることになる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るヒータ装置Aは、基材1と、基材1の表面内の中央領域Ca1から外周領域Ca2まで引き回されるようにパターン形成された第1金属線2と、基材1の表面内の外周領域Ca2において第1金属線2から離間して、第1金属線2と対向するようにパターン形成された第2金属線3と、基材1の表面内の外周領域Ca2において、第1金属線2と第2金属線3との間を電気的に接続するようにパターン形成されたPTC発熱体膜4と、を備え、第1金属線2から第2金属線3へ通電することによる第1金属線2の発熱を、PTC発熱体膜4により自己制御する。
従って、本実施形態に係るヒータ装置Aによれば、簡易な製造プロセスで、自己温度制御が可能なステッカー型のヒータを構成することが可能である。これによって、電熱線部R2たる第1金属線2の過熱の発生を抑制すると共に、作動時の消費電力を抑制することができる。
又、これによって、電熱線部R2(第1金属線2の熱線部2a)とPTCヒータ部R1(第1金属線2の第1電極部2b、第2金属線3の第2電極部3a、及びPTC発熱体膜4)とを一体的に形成することができるため、これらの接続部における断線の発生を抑制することができる。
又、これによって、基材1に熱線部のみが形成された領域(図3の中央領域Ca1)を設けることができるため、当該領域においては、基材1越しに撮影等を行う際にも良好な視野を提供することが可能である。従って、基材1を介して、撮影等を行う車載カメラCや又は車載レーダに好適に適用することができる。
又、本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、印刷法で金属ペーストを塗布することによって、第1金属線2及び第2金属線3を形成する。これによって、薄膜で且つ細線状の第1金属線2及び第2金属線3を、高精度にパターン形成することができる。
又、本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、基材1の第1金属線2、第2金属線3及びPTC発熱体膜4を覆うように配設され、基材1を取り付け対象(例えば、ガラスB)に接着固定する接着層6が設けられている。これによって、第1金属線2及び第2金属線3を接着層6によって封止することができるため、第1金属線2及び第2金属線3の断線の発生をより抑制することができる。
又、本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、第1金属線2は、中央領域Ca1において、複数箇所で折り返すように引き回される。これによって、電熱線部R2における電気抵抗を十分に確保することができ、ヒータ作動時の発熱特性を良好にすることができる。又、これによって、中央領域Ca1における第1金属線2を広範囲に引き回すことができるため、ヒータ作動時の熱集中を抑制することもできる。
(第2の実施形態)
次に、図7、図8を参照して、第2の実施形態に係るヒータ装置Aの構成について説明する。
本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、金属ペーストを重ねて塗布することによって、外周領域Ca2における第1電極部2bの膜厚が、熱線部2aの膜厚よりも厚く形成されている点で、第1の実施形態と相違する。尚、第1の実施形態と共通する構成については、説明を省略する(以下、他の実施形態についても同様)。
図7は、本実施形態に係るヒータ装置Aの平面図である。
ヒータ装置Aにおいては、熱線部2aの膜厚は、熱線部2aにおける電気抵抗を確保する観点から、薄膜状であることが望ましい。一方、第1電極部2bの膜厚は、第1電極部2bの電気抵抗を低減する観点、及び、第1電極部2bとPTC発熱体膜4との接触抵抗を低減確保する観点から、厚膜状であることが望ましい。
但し、熱線部2aと第1電極部2bとを別プロセスで形成した場合、熱線部2aと第1電極部2bとの接続部分において断線が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、熱線部2aと第1電極部2bとを同時に形成しつつ、第1電極部2bについては金属ペーストの重ね塗りにより厚膜化する。つまり、本実施形態に係る第1電極部2bは、金属ペーストが積層されて形成されている(図7の2dは厚膜化層を表す)。
図8は、本実施形態に係るヒータ装置Aの製造プロセスの一例を示す図である。
図8において、図8A、図8B、図8C、図8D、図8Eは、ヒータ装置Aを製造する際の各工程を時系列順に示したものである。これらの一連の工程は、例えば、部品搬送装置及び印刷装置を含む製造装置(図示せず)によって実行される。尚、図8A、図8B、図8C、図8D、図8Eは、図7のT1−T1線における側面断面図に対応する領域を示している。
まず、製造装置は、基材1を準備する。そして、製造装置は、基材1の表面内の中央領域Ca1から外周領域Ca2まで引き回されるように、電熱機能を持つ第1の配線としての第1金属線2をパターン形成する(図8Aを参照)。この際、製造装置は、例えば、銀ナノ粒子を主体とした金属ペーストをフレキソ印刷によって、第1金属線2のパターンを印刷し、当該パターンを加熱硬化させることによって、第1金属線2を形成する。
次に、製造装置は、基材1の表面の外周領域Ca2に、第1金属線2の第1電極部2bから離間して、当該第1電極部2bと対向するように第2の配線としての第2金属線3をパターン形成する(図8Bを参照)。この際、製造装置は、例えば、銀ナノ粒子よりも粗大な銀粉を主体とした金属ペーストをフレキソ印刷によって、第2金属線3のパターンを印刷する。又、この際、製造装置は、第1電極部2b上にも金属ペーストを塗布して、第1電極部2b上に厚膜化層2dを形成する。そして、これらを加熱硬化させることによって、第2金属線3及び厚膜化した第1電極部2bを形成する。
次に、製造装置は、基材1の第1金属線2と第2金属線3との間の領域において、第1金属線2と第2金属線3とを電気的に接続するように、PTC発熱体膜4を形成する(図8Cを参照)。この際、製造装置は、例えば、PTC発熱体ペーストをスクリーン印刷し、当該PTC発熱体ペーストを加熱硬化させることによって、PTC発熱体膜4を形成する。以上の工程によって、ヒータ装置Aが製造される。
その後の接着層6を塗布する工程(図8Dを参照)、及び基材1をフロントガラスBに貼り付ける工程(図8Eを参照)は、図6C及び図6Dを参照して、第1の実施形態で説明した工程と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上のように、本実施形態に係るヒータ装置Aによれば、金属ペーストの重ね塗りによって、第1電極部2bの膜厚を、熱線部2aの膜厚よりも厚くすることができる。これによって、電熱線部R2における電気抵抗を確保しつつ、ヒータ作動時におけるPTCヒータ部R1の電気抵抗を低減することができる。
(第3の実施形態)
次に、図9を参照して、第3の実施形態に係るヒータ装置Aの構成について説明する。
本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、電熱機能を持つ第1の配線としての第1金属線2の熱線部2aが、複数本の熱線の並列回路によって形成されている点で、第1の実施形態と相違する。
図9は、本実施形態に係るヒータ装置Aの平面図である。
本実施形態に係る熱線部2aは、図9に示すように、第1端子接続部2c側の分岐部2aXにおいて複数本の熱線に分岐し、第1電極部2b側の合流部2aYにおいて、当該複数本の熱線が合流する形状を呈している。これによって、熱線部2aは、第1端子接続部2cと第1電極部2bとの間で、並列回路を構成する。
以上のように、本実施形態に係るヒータ装置Aによれば、並列回路を構成する複数本の熱線の一部が断線した場合であっても、他の熱線については、電熱線部R2として機能させることができる。又、これによって、電気抵抗の抵抗値が大きいインクを使用することもできる。
(第4の実施形態)
次に、図10を参照して、第4の実施形態に係るヒータ装置Aの構成について説明する。
本実施形態に係るヒータ装置Aにおいては、PTCヒータ部R1が、電熱線部R2とは逆側の面に形成されている点で、第1の実施形態と相違する。
図10は、本実施形態に係るヒータ装置Aの平面図である。図10Aは、基材1の取り付け面側を示す平面図であり、図10Bは、基材1の露出面側を示す平面図である。
本実施形態に係るヒータ装置Aは、
基材1と、
前記基材1の表面内において電熱線部R2を構成すると共に、前記基材1の当該表面から裏面まで引き回されるように、パターン形成された第1金属線2と、
前記基材1の裏面内において、前記第1金属線2から離間して、前記第1金属線2と対向するようにパターン形成された第2金属線3と、
前記基材1の裏面内において、前記第1金属線2と前記第2金属線3との間を電気的に接続しPTCヒータ部R1を構成するようにパターン形成されたPTC発熱体膜4と、
前記電熱線部R2と前記PTCヒータ部R1との直列接続体の一端と他端に接続された第1端子5a及び第2端子5bと、
を備えるヒータ装置である。
より詳細には、本実施形態においては、第1金属線2は、基材1の取り付け面側から、基材1に形成された貫通孔1aを経由して、基材1の露出面側まで延在する。そして、第1金属線2の熱線部2aは、基材1の取り付け面に形成され、第1電極部2bは、基材1の露出面側に形成されている。
又、第1金属線2は、基材1の取り付け面の外周領域に、熱線部2aから引き回されてパターン形成された熱調整部2aZを有している。熱調整部2aZは、基材1の露出面に形成されたPTCヒータ部R1と対向する位置に形成され、自身の発する熱をPTCヒータ部R1に伝熱する部分である。熱調整部2aZは、典型的には、蛇腹状に形成されている。
PTCヒータ部R1は、基材1の露出面の外周領域に形成されている。かかる構成とするため、第1金属線2の第1電極部2b、第2金属線3、PTC発熱体膜4、及び、第2端子5bは、それぞれ、基材1の露出面に形成されている。
ヒータ装置Aは、かかる構成によって、第1の実施形態と同様に、第2端子5bから第1端子5aに電流を通流させることによって、電熱線部R2(熱線部2a)及びPTCヒータ部R1(PTC発熱体膜4、第1電極部2b及び第2電極部3a)の直列接続体に電流が流れる。そして、これにより、電熱線部R2は発熱する。
この際、PTCヒータ部R1は、熱調整部2aZからの熱伝達により熱線部2aと略同一の温度となる。従って、PTCヒータ部R1は、第1金属線2の熱線部2aの温度変化に対して、高い感度で自己温度制御を行うことになる。
以上のように、本実施形態に係るヒータ装置Aによれば、第1金属線2の熱線部2aの過熱状態の発生をより一層抑制することが可能である。又、これによって、消費電力をより一層抑制することが可能である。又、これによって、PTCヒータ部R1を小サイズ化することもできる。
(第5の実施形態)
次に、図11を参照して、第5の実施形態に係るヒータ装置Aについて説明する。
本実施形態に係るヒータ装置Aは、撮像部C1が生成した画像から、第1金属線2の画像を消去する画像処理を実行する画像処理部C2を有する車載カメラCに適用されている点で、第1の実施形態と相違する。
図11は、本実施形態に係る車載カメラCの画像処理について説明する図である。
画像処理部C2は、撮像部C1が第1タイミングで生成した第1画像S1と、撮像部C1が第2タイミングで生成した第2画像S2と、に基づいて、第1画像S1内における第1金属線2の画像を消去する画像処理と、画像S2を用いて第1金属線2の画像を消去した部分の画像を補完する画像処理と、を実行する。
上記各実施形態で説明したように、本発明に係るヒータ装置Aにおいては、車載カメラCが撮影する画像には、中央領域Ca1の熱線部2aのみが映り込む。当該熱線部2aの線幅は小さいため(例えば、0.3mm)、車両ECUが当該画像に基づいて自動ブレーキ等を実行する際にも悪影響は小さい。
但し、車両ECUが参照する画像から、当該熱線部2aも消去できれば、より好適である。この点、例えば、熱線部2aを地面に対して水平方向に配設すれば、撮像部C1は、走行中の車両の揺れによって、第1タイミングにおいて熱線部2aで死角となっている車外の領域を、第2タイミングにおいて撮像することが可能である。ここで、走行中の起こる車両の揺れは主に地面に対して垂直方向の揺れであることから、熱線部2aをこの揺れの方向に対して平行とならない方向(揺れに対し直交する方向等)に配設しておけば、第1タイミングでは熱線部2aにより死角となっていた部分が第2タイミングにおいては死角とならない可能性が極めて高くなり、その結果として第2タイミングにこの死角となっていた部分を撮像することが可能となる。
そこで、画像処理部C2は、例えば、まず、公知のテンプレートマッチ等によって、処理対象の第1画像S1内に映る熱線部2aを検出する。そして、画像処理部C2は、例えば、1秒前に撮影された第2画像S2のうち、第1画像S1内において熱線部2aで死角となった車外領域と推定される領域の画像(例えば、検出した熱線部2aの画像の直下領域における熱線部2aと同一サイズの画像)を抽出する。そして、画像処理部C2は、抽出した画像を、処理対象の第1画像S1内に映る熱線部2aの領域にあわせ込むように画像合成を行う。尚、図11の画像S3は、画像合成後の画像を表す。
以上のように、本実施形態に係る車載カメラCによれば、ヒータ装置Aに起因して発生する死角を、より一層低減することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。
上記実施形態では、ヒータ装置Aの適用対象の一例として、車載カメラCに適用する態様を示した。しかしながら、ヒータ装置Aは、車載レーダに適用されてもよい。又、その他、運転者が窓ガラス越しに車外を監視する監視領域に取り付けられてもよい。
又、上記実施形態では、ヒータ装置Aの一例として、PTC機能部を、加熱機能を有するPTCヒータ部R1によって構成する態様を示した。しかしながら、本発明におけるPTC機能部は、必ずしも加熱機能を有しているものでなくともよい。
又、上記実施形態では、基材1の一例として、樹脂フィルムを用いる態様を示した。しかしながら、基材1としては、樹脂フィルムに代えて、ガラスやアクリル樹脂等の硬質基板が用いられてもよい。又、ヒータ装置Aを車載レーダに適用する場合であれば、電磁波を透過する性質を有するものを用いればよい。
又、上記実施形態では、基材1の取り付け方法の一例として、接着剤(接着層6)を用いる態様を示した。しかしながら、これに代えて、両面テープや、又はボルト及びナット等の固定部材を用いてもよい。又、基材1を車載カメラCのハウジングに取り付ける態様として、基材1とフロントガラスBとを直接固定しない構成としてもよい。
又、上記実施形態では、基材1の取り付け態様の一例として、第1金属線2、第2金属線3、及びPTC発熱体膜4が形成された面が取り付け対象物(フロントガラスB)と対向する態様を示した。しかしながら、基材1の取り付け面としては、第1金属線2、第2金属線3、及びPTC発熱体膜4が形成された面が取り付け対象物(フロントガラスB)と反対側となるようにしてもよい。尚、その場合、本発明における「基材1の表面」側は、取り付け対象物(フロントガラスB)と反対側の面に相当する。
又、上記実施形態では、基材1の形状の一例として、矩形状のものを示した。しかしながら、基材1の形状は、任意であり、例えば、扇形状、三角形状、又は円形状であってもよい。
又、上記実施形態では、第1金属線2及び第2金属線3の形成方法の一例として、印刷法を用いる態様を示した。しかしながら、第1金属線2及び第2金属線3を形成する方法としては、金属箔に対してエッチングを行うことでパターン形成する手法が用いられてもよい。但し、エッチングを用いる場合、第1金属線2及び第2金属線3のパターン形成後の表面が、箔を接着する接着層の影響で粗くなることから、印刷法を用いるのが望ましい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
2018年6月25日出願の特願2018−119849の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本開示に係るヒータ装置によれば、電熱線の断線、及び死角領域の発生等を抑制することができる。
1 基材
1a 貫通孔
2 第1金属線
2a 熱線部
2aX 分岐部
2aY 合流部
2aZ 熱調整部
2b 第1電極部
2c 第1端子接続部
2d 厚膜化層
3 第2金属線
3a 第2電極部
3b 第2端子接続部
4 PTC発熱体膜
5a 第1端子
5a1 第1はとめ部材
5b 第2端子
5b1 第2はとめ部材
6 接着層
R1 PTCヒータ部(PTC機能部)
R2 電熱線部
P1 正極側端子
P2 負極側端子
A ヒータ装置
B フロントガラス
C 車載カメラ
C1 撮像部
C2 画像処理部
Ca 撮像領域
Ca1 中央領域(加熱対象領域)
Ca2 外周領域(加熱対象領域外)

Claims (20)

  1. 基材と、
    前記基材上の加熱対象領域から加熱対象領域外まで引き回されるようにパターン形成された電熱機能を有する第1の配線と、
    前記基材上の前記加熱対象領域外において前記第1の配線に対向する位置にパターン形成された第2の配線と、
    互いに対向する前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するように配設され、前記第1の配線と前記第2の配線との一方から他方に通流する電流を制御するPTC機能部を構成する発熱体膜と、
    を備え、
    透明体を介して車外を撮影する車載カメラに適用され、
    前記透明体の表面上の前記車載カメラの撮像領域に取り付けられる、
    ヒータ装置。
  2. 前記第1の配線と前記第2の配線とは同時に印刷される、
    請求項1に記載のヒータ装置。
  3. 前記発熱体膜は印刷により形成される、
    請求項1又は請求項2に記載のヒータ装置。
  4. 前記第1の配線と前記第2の配線とは、前記加熱対象領域外において、平面視で、前記PTC機能部を構成する前記発熱体膜を挟んで、互いの長手方向に沿って対向する
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  5. 前記加熱対象領域は前記基材の中央領域であり、前記加熱対象領域外は前記基材の外周領域である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  6. 前記第1の配線及び前記第2の配線は、同一の材料で構成される、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  7. 前記第1の配線は、前記加熱対象領域における一端側と他端側の間で、複数本の配線部による並列回路を形成する、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  8. 前記基材は、光又は電磁波に対して透過性を有する、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  9. 前記基材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、又はポリイミドによって構成される樹脂フィルムである、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  10. 前記発熱体膜は、前記加熱対象領域外において、前記第1の配線の上面から前記第2配線の上面まで跨がるように形成されている、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  11. 前記第1の配線、前記第2の配線及び前記発熱体膜を覆うように配設され、前記基材を取り付け対象物に接着固定する接着層、を更に備える、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  12. 前記加熱対象領域は、前記車載カメラの撮像領域内であり、
    前記加熱対象領域外は、前記車載カメラの撮像領域外である
    請求項1乃至11のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  13. 前記加熱対象領域における前記第1の配線は、水平方向又は水平方向に対して斜めとなるような方向に引き回されて折り返されることにより縞模様を形成するような形状とされている、
    請求項1乃至12に記載のヒータ装置。
  14. 透明体を介して車外を撮影する車載カメラに適用され、前記透明体の表面上の前記車載カメラの撮像領域に取り付けられるヒータ装置の製造方法であって、
    基材上の加熱対象領域から加熱対象領域外まで引き回されるように、電熱機能を有する第1の配線をパターン形成する第1の工程と、
    前記基材上の前記加熱対象領域外に前記第1の配線に対向する位置に第2の配線をパターン形成する第2の工程と、
    互いに対向する前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するように、前記第1の配線と前記第2の配線との一方から他方に通流する電流を制御するPTC機能部を構成する発熱体膜を形成する第3の工程と、
    を備えるヒータ装置の製造方法。
  15. 前記第1の工程及び前記第2の工程は、金属ペーストを用いた印刷法によって実行される、
    請求項14に記載のヒータ装置の製造方法。
  16. 前記第1の工程及び前記第2の工程は、一回の印刷プロセスで同時に実行される、
    請求項14又は15に記載のヒータ装置の製造方法。
  17. 前記第2の工程を行う際、前記加熱対象領域外における前記第1の配線上に、前記金属ペーストを重ねて塗布する、
    請求15に記載のヒータ装置の製造方法。
  18. 透明体の表面上に取り付けられた請求項1に記載のヒータ装置と、
    前記透明体及び前記ヒータ装置の前記加熱対象領域を介して、車外を撮影する撮像部と、
    を備える車載カメラ。
  19. 前記撮像部が生成した画像から、前記第1の配線の画像を消去する画像処理を実行する画像処理部、を更に備える、
    請求項18に記載の車載カメラ。
  20. 前記画像処理部は、前記第1の配線の画像を消去する画像処理と、前記第1の配線の画像を消去した部分の画像を異なる時刻に撮像した画像を用いて補完する画像処理と、を実行する、
    請求項19に記載の車載カメラ。

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